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特許7688187間欠受信(DRX)動作のためのビーム管理拡張
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-26
(45)【発行日】2025-06-03
(54)【発明の名称】間欠受信(DRX)動作のためのビーム管理拡張
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20250527BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20250527BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20250527BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20250527BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20250527BHJP
   H04W 74/0833 20240101ALI20250527BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20250527BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W16/28
H04W72/0457 110
H04W72/1268
H04W72/231
H04W74/0833
H04W88/02 151
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024032097
(22)【出願日】2024-03-04
(62)【分割の表示】P 2022549055の分割
【原出願日】2020-02-12
(65)【公開番号】P2024073491
(43)【公開日】2024-05-29
【審査請求日】2024-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】スー リー
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
【審査官】松▲崎▼ 祐季
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/177172(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Consideration on DRX with beam management,3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1712562,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1712562.zip>,2017年11月17日
【文献】Qualcomm Incorporated,Enhancements on Multi-beam Operation,3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811278,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811278.zip>,2018年09月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
IEEE 802.11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースバンド回路であって、
命令を記憶するメモリと、
前記メモリに結合された1つ以上のプロセッサであって、前記命令を実行すると、
前記UEの間欠受信(DRX)サイクル中の1つ以上の時間の各時間で、その時間及び前記UEの第1のビームに関連付けられたシグナリングであって、その時間及び前記第1のビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はその時間及び前記第1のビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含み、前記1つ以上の時間が、UEの能力が前記第1のビームの最小性能レベルを満たすかどうかに依存する、前記UEのDRXオン持続時間以内の第1の時間、前記UEのDRXオン持続時間外の第2の時間、又は前記第1の時間及び前記第2の時間の両方を含む、その時間及び第1のビームに関連付けられたシグナリングを、セルに構成する、上位レイヤシグナリングを処理し、
前記1つ以上の時間のうちの少なくとも1つの時間について、前記少なくとも1つの時間及び前記第1のビームに関連付けられた前記シグナリングを測定し、
前記少なくとも1つの時間及び前記第1のビームに関連付けられた前記測定されたシグナリングに基づいて、前記第1のビームのビーム障害が発生したかどうかを判定するように構成されている、1つ以上のプロセッサと、を備える、ベースバンド回路。
【請求項2】
前記第1のビームの前記ビーム障害が発生したと判定されたとき、前記1つ以上のプロセッサが、
ビーム障害回復要求を生成し、
前記ビーム障害回復要求をリソースのセットにマッピングするように更に構成されており、
前記セルがプライマリセル(PCell)又はプライマリセカンダリセル(PSCell)であるとき、前記リソースのセットが、競合ベースの物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)又は競合なしのPRACHのうちの1つに関連付けられており、
前記セルがセカンダリセルであるとき、前記リソースのセットが、前記UEの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)許可に関連付けられている、請求項1に記載のベースバンド回路。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のビームの前記ビーム障害が発生したという前記判定に応答して、DRXオン持続時間タイマを停止させるように更に構成されている、請求項2に記載のベースバンド回路。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のビームの前記ビーム障害が発生したという前記判定に応答して、前記DRXオン持続時間タイマをリセット及び再開するように更に構成されている、請求項3に記載のベースバンド回路。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサが、
前記ビーム障害回復要求が失敗したことを判定し、
前記DRXオン持続時間タイマを満了させ、
前記DRXオン持続時間タイマの満了に応答して、スリープ状態に入るように更に構成されている、請求項3に記載のベースバンド回路。
【請求項6】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のビームの前記ビーム障害が発生したという前記判定に応答して、DRX非アクティビティタイマを停止させるように更に構成されている、請求項2に記載のベースバンド回路。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサが、ビーム障害回復成功応答を処理することに応答して、前記DRX非アクティビティタイマをリセット又は再開するように更に構成されている、請求項6に記載のベースバンド回路。
【請求項8】
UE(ユーザ機器)であって、
RF信号とベースバンド信号との間で変換するように構成されたRF回路と、
前記RF回路に結合され、前記ベースバンド信号を処理するように構成された1つ以上のプロセッサであって、前記UEに、
1つ以上のビームのビーム測定のためのシグナリングの構成を受信させ、
前記1つ以上のビームのうちのビームのビーム品質メトリクスを、前記ビームに関連付けられた前記シグナリングであって、前記UEの間欠受信(DRX)オン持続時間以内に又はそれよりも前に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、前記ビームに関連付けられたシグナリングに基づいて、測定させ、
前記ビーム品質メトリクスを示す、周期的レポート、半永続的レポート、又は非周期的レポートのうちの1つとして構成される、ビーム測定レポートを送信させ、
前記ビーム測定レポートに基づいて、前記UEの間欠受信(DRX)オン持続期間中にスケジューリング要求(SR)を送信させるように構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、UE。
【請求項9】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEにウェイクアップすることを示す省電力信号に応答して前記ビーム測定レポートを非周期的に送信するように構成されている、請求項8に記載のUE。
【請求項10】
前記ビーム測定レポートが非周期的であり、前記1つ以上のプロセッサが、
前記ビーム測定レポートに基づいて、前記ビームが少なくとも閾値量だけ変化したことを検出し、
DRXウェイクアップに対する要求を生成するように更に構成されている、請求項8又は9のいずれか一項に記載のUE。
【請求項11】
前記ビーム測定レポートは、半永続的に構成されるレポートとして構成され、長いDRXサイクル起動とともに起動される、
請求項8又は9に記載のUE。
【請求項12】
前記ビーム測定レポートは、前記UEのDRXオン持続期間の開始時に構成される、
請求項8又は9に記載のUE。
【請求項13】
前記ビーム測定レポートは、前記DRXオン持続期間の各々の前に構成される、
請求項8又は9に記載のUE。
【請求項14】
前記ビーム測定レポートは、周期的レポートとして構成される、
請求項8又は9に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線技術に関し、より具体的には、間欠受信(Discontinuous Reception、DRX)モードで動作するユーザ機器(User Equipment、UE)のビーム管理の拡張に関連付けられた技法に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project、3GPP)第5世代(Fifth Generation、5G)新無線(New Radio、NR)無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)は、5Gのために新たに開発された無線インタフェースである。5G NRは、2つの別個の周波数範囲内の周波数帯域を使用する:sub-6GHz周波数帯域を含む周波数範囲1(Frequency Range 1、FR1)、及び6GHz超の周波数帯域(例えば、24GHz以上の周波数帯域を含むミリメートル波(millimeter Wave、mmWave)を含む)周波数範囲2(Frequency Range 2、FR2)。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】様々な実施形態に係る、コアネットワーク(Core Network、CN)、例えば、第5世代(5G)コアネットワーク(CN)(5GC)含むシステムのアーキテクチャを示すブロック図である。
図2】本明細書に記載の様々な態様に従って使用できるデバイスの例示的な構成要素を示す図である。
図3】本明細書に記載の様々な態様に従って使用できるベースバンド回路の例示的なインタフェースを示す図である。
図4】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、UEの間欠受信(DRX)動作に関するビーム管理に対する1つ以上の拡張を容易にするシステムを示すブロック図である。
図5】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、DRXモードで動作するUEのスケジューリング要求(Scheduling Request、SR)の送信を容易にするために用いられ得る例示的なシナリオの例示的なタイミング図である。
図6】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるスケジューリング要求(SR)の送信を容易にする、UEに使用可能な例示的な方法のフロー図である。
図7】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するUEでのスケジューリング要求(SR)の送信を容易にする、次世代ノードB(Next Generation Node B、gNB)で使用可能な例示的な方法のフロー図である。
図8】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、DRXモードUEによるビーム障害(Beam Failure、BF)の検出用に構成された複数の同期チャネル状態情報-基準信号(Channel State Information-Reference Signal、CSI-RS)及び/又は同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)802iを示す例示的なタイミング図である。
図9】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、第2のセットの技法の態様に関するDRXオン持続時間タイマの動作を示す例示的なタイミング図である。
図10】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビーム障害(BF)の検出及び回復を容易にする、UEに使用可能な例示的な方法のフロー図である。
図11】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビーム障害(BF)の検出及び回復を容易にする、gNBで使用可能な例示的な方法のフロー図である。
図12】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、2つの異なるタイプのビーム測定レポートを示す例示的なタイミング図である。
図13】本明細書に記載の様々な態様に係る、UEシグナリングによってトリガされるビーム測定レポートを示す例示的なタイミング図である。
図14】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビームの測定及び報告を容易にする、UEに使用可能な例示的な方法のフロー図である。
図15】本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビームの測定及び報告を容易にする、gNBで使用可能な例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
ここで、本開示を添付の図面を参照して説明するが、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指すために使用され、そして図示される構造及びデバイスは必ずしも縮尺通りに描かれていない。本明細書で利用される場合、「構成要素」、「システム」、「インタフェース」等の用語は、コンピュータ関連のエンティティ、ハードウェア、(例えば、実行中の)ソフトウェア、及び/又はファームウェアを指すことが意図されている。例えば、構成要素は、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ、又は他の処理デバイス)、プロセッサ上で実行されているプロセス、コントローラ、オブジェクト、実行可能ファイル、プログラム、記憶デバイス、コンピュータ、タブレットPC、及び/又は処理デバイスを備えたユーザ機器(例えば、携帯電話等)であり得る。実例として、サーバ上で実行されているアプリケーション及びそのサーバもまた、構成要素であり得る。1つ以上の構成要素は、プロセス内に常駐することができ、1つの構成要素は、1つのコンピュータに局在してもよい、かつ/又は2つ以上のコンピュータ間に分散してもよい。本明細書では、要素のセット又は他の構成要素のセットを説明することがあり、ここで、「セット」という用語は、「1つ以上」として解釈することができる。
【0005】
更に、これらの構成要素は、記憶されている様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ可読記憶媒体から、例えばモジュール等で実行することができる。構成要素は、例えば、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システムにおいて、及び/又はネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、又は他のシステムを有する同様のネットワークをわたって、信号を経由して別の構成要素と対話する構成要素からのデータ)を有する信号に従って、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。
【0006】
別の例として、構成要素は、電気回路又は電子回路によって動作される機械部品によって提供される特定の機能性を有する装置であり得、電気回路又は電子回路は、1つ以上のプロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションによって動作され得る。1つ以上のプロセッサは、装置の内部又は外部にあることができ、ソフトウェア又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行することができる。更に別の例として、構成要素は、機械部品なしの電子構成要素を通して特定の機能性を提供する装置であり得、電子部品は、少なくとも部分的に電子部品の機能性を付与するソフトウェア及び/又はファームウェアを実行するための1つ以上のプロセッサを備え得る。
【0007】
「例示的」という単語の使用は、概念を具体的に表すことが意図されている。本願で使用される「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することが意図されている。すなわち、特に明記しない限り、又は文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを用いる」は、全てのあり得る順列のいずれかを意味することが意図される。すなわち、「XはAを用いる」場合、「XはBを用いる」場合、又は「XはAとBの両方を用いる」場合、前述の各場合はいずれも「XはA又はBを用いる」を満たす。加えて、本願及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」及び「an」は、特に明記しない限り、又は文脈から単数形を指すことが明らかでない限り、「1つ以上」を意味すると一般に解釈されるべきである。更に、「including」、「includes」、「having」、「has」、「with」、又はそれらの変化形が、発明を実施するための形態と特許請求の範囲のいずれかで使用される場合、これらの用語は、「comprising」という用語と同様に包括的であることが意図される。更に、1つ以上の番号付きアイテムが詳述される状況(例えば、「第1のX」、「第2のX」等)において、いくつかの状況では、文脈が、1つ以上の番号付きアイテムが別個であるか又は同じであることを示し得るが、一般に、これら1つ以上の番号付きアイテムは、別個であるか又は同じであり得る。
【0008】
本明細書で使用するとき、「回路」という用語は、1つ以上のソフトウェアプログラム又はファームウェアプログラムを実行する、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、又はグループ)、及び/又はメモリ(共有、専用、又はグループ)、組み合わせ論理回路、及び/又は記載された機能性を提供する他の好適なハードウェア構成要素を指してもよく、その一部であってもよく、又は、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、回路は、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールに実装され得る、又は回路に関連付けられた機能が、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールによって実行され得る。いくつかの実施形態では、回路は、少なくとも部分的にハードウェアで動作可能なロジックを含み得る。
【0009】
本明細書に記載の様々な態様は、無線通信を容易にすることに関連し得、これらの通信の性質は変化し得る。
【0010】
個人を特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人を特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理され取り扱われるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0011】
FR1は、他のRAT(例えば、第4世代(Fourth Generation、4G)ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)バンド)に使用されるいくつかの周波数帯域と重複し、かつ/又はそれらを共有する一方で、FR2は5G NR固有の設計特徴であり、多数の利点を提供するだけでなく、課題も提起する。FR2は、UEがはるかに高い帯域幅にアクセスすることを可能にし、これは、高いデータ速度及び/又は低いレイテンシから利益を得るサービスに有利であり得る。しかしながら、FR2は、より低い周波数と比較して、パスロスの増加という欠点を持っている。これに対処するためには、FR2での通信にビーム形成を用いることができる。
【0012】
ビームの性質としての指向性により、ビーム管理は、UEと次世代ノードB(gNB)等の無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)ノードで実行することができる。FR2動作は、典型的には、アナログビーム形成に依存し、その結果として、UEは、ビーム管理のために、時間分割多重化(Time Division Multiplexing、TDM)によって異なるビームの品質を測定するものとし、これは、かなりの量のリソースオーバヘッドを消費することがあり、レイテンシを増加させる。更に、UEビームは、様々な理由により、頻繁に変化し得る。ビームはより指向的であるため、UEの僅かな回動又は環境の変化は、最適なビーム指向を劇的に変化させる可能性がある。更に、FR2の周波数がより高いため、ビームの遮断はより深刻であり、これは、著しく悪い透過損失及びパスロスをもたらす。
【0013】
更に、FR2動作は、電力消費の増加及び熱的問題を伴うことがある。電力消費の増加は、FR2を介して可能な高いデータ速度のためのベースバンド処理、送信、更にはアクセスポイント(Access Point、AP)ロードに起因し得る。これらの欠点を相殺するために、間欠送信(Discontinuous Transmission、DTX)及び/又は間欠受信(DRX)を使用することができ、これらは、UEアップリンク(Uplink、UL)及びダウンリンク(Downlink、DL)デューティサイクルを本質的に低減することができる。
【0014】
本明細書に記載の態様は、任意の好適に構成されたハードウェア及び/又はソフトウェアを使用してシステムに実装することができる。図1は、様々な実施形態に係る、コアネットワーク(CN)120、例えば、第5世代(5G)CN(5GC)を含むシステム100のアーキテクチャを示す。システム100は、図に示すように、本明細書に記載の1つ以上の他のUEと同じ又は同様であり得るUE101と、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)無線アクセスネットワーク(無線AN若しくはRAN)又は他の(例えば、非3GPP)AN、1つ以上のRANノード(例えば、進化型ノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB)、及び/又は他のノード)若しくは他のノード若しくはアクセスポイントを含み得る(R)AN210と、例えば、オペレータサービス、インターネットアクセス、又はサードパーティサービスであり得る、データネットワーク(Data Network、DN)203と、第5世代コアネットワーク(5GC)120とを含む。5GC120は、以下の機能及びネットワーク構成要素のうちの1つ以上を含み得る:認証サーバ機能(Authentication Server Function、AUSF)122、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)121、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)124、ネットワーク公開機能(Network Exposure Function、NEF)123、ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)126、ネットワークリポジトリ機能(Network Repository Function、NRF)125、統合データ管理(Unified Data Management、UDM)127、アプリケーション機能(Application Function、AF)128、ユーザプレーン(User Plane、UP)機能(UPF)102、及びネットワークスライス選択機能(Network Slice Selection Function、NSSF)129。
【0015】
UPF102は、RAT内及びRAT間のモビリティのためのアンカーポイントと、DN103との相互接続の外部プロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)セッションポイントと、及びマルチホームPDUセッションをサポートするための分岐ポイントとして機能することができる。UPF102はまた、パケットのルーティング及び転送を実行し、パケット検査を実行し、ポリシールールのユーザプレーン部を強制し、パケットを合法的に傍受し(UP収集)、トラフィック使用報告を実行し、ユーザプレーンに対するQoS処理を実行し(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング、アップリンク(UL)/ダウンリンク(DL)レートの強制)、アップリンクトラフィック検証を実行し(例えば、サービスデータフロー(Service Data Flow、SDF)からサービス品質(Quality of Service、QoS)フローへのマッピング)、アップリンク及びダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングを実施し、ダウンリンクパケットバッファリング及びダウンリンクデータ通知トリガーリングを実行することができる。UPF102は、データネットワークへのルーティングトラフィックフローをサポートするためのアップリンク分類子を含み得る。DN103は、様々なネットワークオペレータサービス、インターネットアクセス、又はサードパーティサービスを提示することができる。DN103は、アプリケーションサーバを含むか、又はそれと同様であり得る。UPF102は、SMF124とUPF102との間のN4リファレンスポイントを経由してSMF124と相互作用することができる。
【0016】
AUSF122は、UE101の認証用のデータを記憶し、認証関連機能性を取り扱うことができる。AUSF122は、様々なアクセスタイプのための共通認証フレームワークを容易にすることができる。AUSF122は、AMF121とAUSF122との間のN12リファレンスポイントを経由してAMF121と通信することができ、UDM127とAUSF122との間のN13リファレンスポイントを経由してUDM127と通信することができる。加えて、AUSF122は、Nausfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0017】
AMF121は、(例えば、UE101等を登録するための)登録管理、接続管理、到達性管理、モビリティ管理、及びAMF関連イベントの合法的傍受やアクセス認証及び認可に関与することができる。AMF121は、AMF121とSMF124との間のN11リファレンスポイントに対するターミネーションポイントであり得る。AMF121は、UE101とSMF124との間のSMメッセージのトランスポートを提供し、SMメッセージをルーティングするための透過プロキシとして機能することができる。AMF121はまた、UE101とショートメッセージサービス(SMS)機能(Short Message Service Function、SMSF)(図1に示さず)との間のSMSメッセージのトランスポートを提供することができる。AMF121は、AUSF122及びUE101との相互作用、及び/又はUE101の認証プロセスの結果として確立された中間鍵の受信を含むことができる、セキュリティアンカー機能(SEcurity Anchor Function、SEAF)として機能することができる。ユニバーサル加入者識別モジュール(Universal Subscriber Identity Module、USIM)ベースの認証が使用される場合、AMF121は、AUSF122からセキュリティ資料を取得することができる。AMF121はまた、アクセスネットワーク固有の鍵を導出するために使用する鍵をSEAから受信する、シングル接続モード(Single-Connection Mode、SCM)機能を含み得る。更に、AMF121は、(R)AN110とAMF121との間のN2リファレンスポイントであるか、又はそれを含み得るRAN制御プレーン(Control Plane、CP)インタフェースのターミネーションポイントであり得、AMF121はまた、非アクセス層(Non Access Stratum、NAS)(N1)シグナリングのターミネーションポイントとなり、NAS暗号化及び完全性保護を実行することができる。
【0018】
AMF121はまた、非3GPP(Non-3GPP、N3)インターワーキング機能(Inter Working Function、IWF)インタフェースを介した、UE101とのNASシグナリングをサポートすることができる。N3IWFを使用して、信頼できないエンティティへのアクセスを提供することができる。N3IWFは、制御プレーンに対し、(R)AN110とAMF121との間のN2インタフェースのターミネーションポイントとなることができ、ユーザプレーンに対し、(R)AN110とUPF102との間のN3リファレンスポイントに対するターミネーションポイントとなることができる。したがって、AMF121は、PDUセッション及びQoSのためにSMF124及びAMF121からのN2シグナリングを取り扱い、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)セキュリティ(IPSec)及びN3トンネリングのためにパケットをカプセル化/カプセル化解除し、アップリンク中のN3ユーザプレーンパケットをマーキングし、N2を介して受信したこのようなマーキングに関連付けられたQoS要件を加味してN3パケットマーキングに対応するQoSを強制することができる。N3IWFはまた、UE101とAMF121との間のN1リファレンスポイントを経由して、UE101とAMF121との間のアップリンク及びダウンリンク制御プレーンNASシグナリングを中継し、UE101とUPF102との間のアップリンクユーザプレーンパケット及びダウンリンクユーザプレーンパケットを中継することができる。N3IWFはまた、UE101とのIPsecトンネル確立のためのメカニズムを提供する。AMF121は、Namfサービスベースのインタフェースを呈示することができ、2つのAMF121間のN14リファレンスポイント、及びAMF121と5G機器IDレジストリ(5G Equipment Identity Register、5G-EIR)(図1に示せず)との間のN17リファレンスポイントに対するターミネーションポイントであり得る。
【0019】
UE101は、ネットワークサービスを受信するためにAMF121に登録することができる。登録管理(Registration Management、RM)は、UE101をネットワーク(例えば、AMF121)に登録又は登録解除し、ネットワーク(例えば、AMF121)内にUEコンテキストを確立することのために用いられる。UE101は、RM-REGISTERED状態又はRM-DEREGISTERED状態で動作することができる。RM-DEREGISTERED状態では、UE101はネットワークに登録されておらず、AMF121内のUEコンテキストは、UE101がAMF121によって到達できないように、UE101に関する有効な位置又はルーティングの情報を保持しない。RM-REGISTERED状態では、UE101はネットワークに登録されており、AMF121内のUEコンテキストは、UE101がAMF121によって到達可能であるように、UE101に対する有効な位置又はルーティング情報を保持することができる。RM-REGISTERED状態では、とりわけ、UE101は、モビリティ登録更新手順を実行し、(例えば、UE101が依然としてアクティブであることをネットワークに通知するために)周期的更新タイマの満了によってトリガされる周期的登録更新手順を実行し、UE能力情報を更新するか、又はとりわけ、ネットワークとプロトコルパラメータを再ネゴシエートするために登録更新手順を実行することができる。
【0020】
AMF121は、UE101のための1つ以上のRMコンテキストを記憶することができ、各RMコンテキストは、ネットワークへの特定のアクセスと関連付けられる。RMコンテキストは、とりわけ、アクセスタイプごとの登録状態及び周期的更新タイマを示すか又は記憶するデータ構造、データベースオブジェクト等であり得る。AMF121はまた、(拡張パケットシステム(Enhanced Packet System、EPS))モビリティ管理(Mobility Management、MM)(エンタープライズモビリティ管理(Enterprise Mobility Management、(E)MM))コンテキストと同じ又は同様であり得る5GCモビリティ管理(MM)コンテキストを記憶することができる。様々な実施形態では、AMF121は、関連付けられたMMコンテキスト又はRMコンテキストに、UE101のカバレッジ拡張(Coverage Enhancement、CE)モードB規制パラメータを記憶することができる。AMF121はまた、必要に応じて、UEコンテキスト(及び/又はMM/RMコンテキスト)に既に記憶されているUEの使用設定パラメータから値を導出することができる。
【0021】
接続管理(Connection Management、CM)は、UE101とAMF121との間のN1インタフェースを介したシグナリング接続の確立及び解放のために使用され得る。シグナリング接続は、UE101とCN120との間のNASシグナリング交換を可能にするために使用され、UEとAN(例えば、非3GPPアクセスのための無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)接続又はUE-N3IWF接続)との間のシグナリング接続と、AN(例えば、RAN110)とAMF121との間のUE101のためのN2接続との両方を備える。UE101は、CM-IDLEモード又はCM-CONNECTEDモードの2つのCM状態のいずれかで動作することができる。UE101がCM-IDLE状態/モードで動作しているとき、UE101には、AMF121とのN1インタフェースを介したNASシグナリング接続の確立があり得なくても、UE101のための(R)AN110シグナリング接続(例えば、N2及び/又はN3接続)はあり得る。UE101がCM-CONNECTED状態/モードで動作しているとき、UE101は、AMF121とのN1インタフェースを介した、確立されたNASシグナリング接続を有することができ、UE101のための(R)AN110シグナリング接続(例えば、N2及び/又はN3接続)があり得る。(R)AN110とAMF121との間のN2接続の確立により、UE101は、CM-IDLEモードからCM-CONNECTEDモードに移行することができ、(R)AN110とAMF121との間のN2シグナリングが解放されると、UE101は、CM-CONNECTEDモードからCM-IDLEモードに移行することができる。
【0022】
SMF124は、以下に関与することができる:セッション管理(Session Management、SM)(例えば、UPFとANノードとの間のトンネル維持を含む、セッションの確立、変更、及び解放)、UE IPアドレス割り当て及び管理(任意選択的な認可を含む)、UP機能の選択及び制御、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPFにおけるトラフィックステアリングの構成、ポリシー制御機能とのインタフェースの終了、ポリシー強制及びQoSの一部の制御、(SMイベント、及び合法的傍受(Lawful Interception、LI)システムとのインタフェースの)合法的傍受、NASメッセージのSM部分の終了、ダウンリンクデータ通知、N2を介してAMF経由でANに送信されるAN固有のSM情報の開始、セッションのセッション及びサービス連続性(Session and Service Continuity、SSC)モードの決定。SMは、PDUセッションの管理を指すことができ、PDUセッション又は「セッション」は、UE101と、データネットワーク名(Data Network Name、DNN)によって識別されるデータネットワーク(DN)103との間のPDUの交換を提供又は可能にするPDU接続性サービスを指すことができる。PDUセッションは、UE101とSMF124との間でN1リファレンスポイントを介して交換されるNAS SMシグナリングを使用して、UE101からの要求に応じて確立され、UE101及び5GC120の要求に応じて変更され、UE101及び5GC120の要求に応じて解放されることができる。5GC120は、アプリケーションサーバから要求されると、UE101における特定のアプリケーションをトリガすることができる。トリガメッセージの受信に応答して、UE101は、トリガメッセージ(又はトリガメッセージの関連部分/情報)をUE101内の1つ以上の識別されたアプリケーションに渡すことができる。UE101内の識別されたアプリケーションは、特定のDNNへのPDUセッションを確立することができる。SMF124は、UE101の要求がUE101に関連付けられたユーザサブスクリプション情報に準拠しているかどうかをチェックすることができる。その際に、SMF124は、UDM127からSMF124レベルサブスクリプションデータに関する更新通知を取得し、かつ/又はそれを受信するように要求することができる。
【0023】
SMF124は、以下のローミング機能を含み得る:QoSサービスレベル合意(Service Level Agreement、SLA)を適用するためのローカル強制の処理(訪問先公衆地上移動体通信網(Visited Public Land Mobile Network、VPLMN))、課金データの収集及び課金インタフェース(VPLMN)、(VPLMN内でのSMイベント及びLIシステムへのインタフェースの)合法的傍受、外部DNによるPDUセッションの認可/認証のためのシグナリングの伝送のための外部DNとの相互作用のためのサポート。2つのSMF124間のN16リファレンスポイントは、システム100に含まれ得、ローミングシナリオでは、これは訪問先ネットワーク内の別のSMF124とホームネットワーク内のSMF124との間にあり得る。加えて、SMF124は、Nsmfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0024】
NEF123は、サードパーティ、内部公開/再公開、アプリケーション機能(例えば、AF128)、エッジコンピューティング又はフォッグコンピューティングシステム等に、3GPPネットワーク機能によって提供されるサービス及び能力を安全に公開するための手段を提供することができる。このような実施形態では、NEF123は、AFを認証、認可、及び/又は絞り込むことができる。NEF123はまた、AF128と交換される情報、及び内部ネットワーク機能と交換される情報を変換することができる。例えば、NEF123は、AFサービス識別子と内部5GC情報との間で変換を行うことができる。NEF123はまた、他のネットワーク機能の公開した能力に基づいて、他のネットワーク機能(NF)から情報を受信することができる。この情報を、構造化されたデータとしてNEF123に、又は標準化されたインタフェースを使用してデータストレージNFに記憶され得る。次いで、記憶されている情報は、NEF123により他のNF及びAFに再公開される、かつ/又は分析等の他の目的に使用されることができる。更に、NEF123は、Nnefサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0025】
NRF125は、サービス発見機能をサポートし、NFインスタンスからNF発見要求を受信し、発見されたNFインスタンスの情報をNFインスタンスに提供することができる。NRF125はまた、利用可能なNFインスタンス及びそれらのサポートされるサービスの情報を維持する。本明細書で使用するとき、用語「インスタンス化する」、「インスタンス化」等は、インスタンスの作成を指すことができ、「インスタンス」は、例えば、プログラムコードの実行中に発生し得る、オブジェクトの具体的な発生を指すことができる。加えて、NRF125は、Nnrfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0026】
PCF126は、制御プレーン機能にポリシールールを提供して、それらを強制することができ、また、統合ポリシーフレームワークをサポートして、ネットワーク挙動を統制することができる。PCF126はまた、UDM127の統合データレポジトリ(Unified Data Repository、UDR)におけるポリシー決定に関連するサブスクリプション情報にアクセスするために、機能エンティティ(Functional Entity、FE)を実装することができる。PCF126は、PCF126とAMF121との間のN15リファレンスポイントを経由してAMF121と通信することができ、ローミングシナリオの場合、これは訪問先ネットワーク内のPCF126及びAMF121を含み得る。PCF126は、PCF126とAF128との間のN5リファレンスポイントを経由してAF128と通信し、PCF126とSMF124との間のN7リファレンスポイントを介してSMF124と通信することができる。システム100及び/又はCN120はまた、(ホームネットワーク内の)PCF126と訪問先ネットワーク内のPCF126との間のN24リファレンスポイントを含み得る。更に、PCF126は、Npcfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0027】
UDM127は、ネットワークエンティティによる通信セッションの処理をサポートするためにサブスクリプション関連情報を取り扱うこができ、UE101のサブスクリプションデータを記憶することができる。例えば、サブスクリプションデータは、UDM127とAMFとの間のN8リファレンスポイントを経由してUDM127とAMF121との間で通信されることができる。UDM127は、2つの部分、アプリケーション機能エンティティ(FE)及び統合データレポジトリ(UDR)を含み得る(FE及びUDRは図1に示せず)。UDRは、UDM127及びPCF126のサブスクリプションデータ及びポリシーデータ、及び/又は、NEF123の公開のための構造化データ及び(アプリケーション検出のためのパケットフロー説明(Packet Flow Description、PFD)、複数のUE101のためのアプリケーション要求情報を含む)アプリケーションデータを記憶することができる。NudrサービスベースのインタフェースはUDR221によって呈示されることができ、UDM127、PCF126、及びNEF123が、記憶されているデータの特定のセットにアクセスし、UDR内の関連データ変更の読み取り、更新(例えば、追加、修正)、削除、及通知の加入を行うことを可能にする。UDMは、クレデンシャル、位置管理、加入管理等の処理を担当するUDM FEを含み得る。いくつかの異なるFEは、異なるトランザクションにおいて同じユーザにサービスを提供することができる。UDM-FEは、UDRに記憶されたサブスクリプション情報にアクセスし、認証クレデンシャル処理、ユーザ識別処理、アクセス許可、登録/モビリティ管理、及びサブスクリプション管理を実行する。UDRは、UDM127とSMF124との間のN10リファレンスポイントを経由してSMF124と相互作用することができる。UDM127はまた、SMS-FEが、本明細書の他の箇所に記載されているものと同様のアプリケーションロジックを実装するSMS管理をサポートすることができる。加えて、UDM127は、Nudmサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0028】
AF128は、トラフィックルーティングにアプリケーション影響を与え、NEF123へのアクセスを提供し、ポリシー制御のためにポリシーフレームワークと相互作用することができる。5GC120とAF128は、NEF123を経由して、エッジコンピューティング実装に使用できる情報を互いに提供することができる。このような実装形態では、トランスポートネットワークの低減されたエンドツーエンドレイテンシ及びロードを通して効率的なサービス配信を達成するように、ネットワークオペレータ及びサードパーティのサービスを、UE101のアタッチメントのアクセスポイントに近接してホストすることができる。エッジコンピューティング実装については、5GCは、UE101に近接しているUPF102を選択し、N6インタフェースを経由してUPF102からDN103へのトラフィックステアリングを実行することができる。これは、UEサブスクリプションデータ、UE位置、及びAF128によって提供される情報に基づくことができる。このようにして、AF128は、UPF(再)選択及びトラフィックルーティングに影響を及ぼし得る。オペレータ配置に基づいて、AF128が信頼できるエンティティであると見なされるとき、ネットワークオペレータは、AF128が関連するNFと直接相互作用することを許可することができる。加えて、AF128は、Nafサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0029】
NSSF129は、UE101にサービスを提供するネットワークスライスインスタンスのセットを選択することができる。NSSF129はまた、必要に応じて、許可されたネットワークスライス選択支援情報(Network Slice Selection Assistance Information、NSSAI)及び加入済みシングルNSSAI(Subscribed Single NSSAI、S-NSSAI)へのマッピングを決定することができる。NSSF129はまた、好適な構成に基づいて、場合によってはNRF125にクエリすることによって、UE101にサービス提供するために使用されるAMFセットを、又は候補AMF121のリストを決定することができる。UE101のためのネットワークスライスインスタンスのセットの選択は、NSSF129と対話することによってUE101が登録されているAMF121によってトリガされ得、これはAMF121の変更をもたらし得る。NSSF129は、AMF121とNSSF129との間のN22リファレンスポイントを経由してAMF121と相互作用し、N31リファレンスポイント(図1に示せず)を経由して訪問先ネットワーク内の別のNSSF129と通信することができる。加えて、NSSF129は、Nnssfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0030】
前述したように、CN120は、SMSサブスクリプションのチェック及び検証、並びにUE101と、例えば、SMS-ゲートウェイ移動通信交換局(SMS-Gateway Mobile Services Switching Center、SMS-GMSC)/インターワーキング移動通信交換局(Inter-Working Mobile Switching Center、IWMSC)/SMSルータ等の他のエンティティとの間で送受信されるSMメッセージの中継に関与するSMSFを含み得る。SMSFはまた、UE101がSMS転送に利用可能であることを通知する手順のために、AMF121及びUDM127と相互作用することができる(例えば、UE到達不能フラグを設定し、UE101がSMSを利用可能であるときにUDM127に通知する)。
【0031】
CN120はまた、データ記憶システム/アーキテクチャ、5G-EIR、セキュリティエッジ保護プロキシ(Security Edge Protection Proxy、SEPP)等の、図1に示されていない他の要素を含み得る。データ記憶システムは、構造化データ記憶機能(Structured Data Storage Function、SDSF)、非構造化データ記憶機能(Unstructured Data Storage Function、UDSF)、及び/又はそれらと同様のものを含み得る。NFは全て、あらゆるNFとUDSFとの間のN18リファレンスポイント(図1に示せず)を経由して、非構造化データ(例えば、UEコンテキスト)をUDSFに記憶すること/UDSFから取得することができる。個々のNFは、各非構造化データを記憶するためにUDSFを共有することができ、又は個々のNFはそれぞれ、個々のNFにおいて又はその近くにおいて、独自のUDSFを有することができる。加えて、UDSFは、Nudsfサービスベースのインタフェース(図1に示せず)を呈示することができる。5G-EIRは、特定の機器/エンティティがネットワークのブラックリストに記載されているかどうかを判定するために永久設備識別子(Permanent Equipment Identifier、PEI)のステータスをチェックするNFであり得、SEPPは、PLMN間制御プレーンインタフェース上でトポロジ隠蔽、メッセージフィルタリング、及びポリシングを実行する非透過プロキシであり得る。
【0032】
加えて、NF内のNFサービス間には、多くの更なるリファレンスポイント及び/又はサービスベースインタフェースがあり得るが、図1では、明確にするために、これらのインタフェース及びリファレンスポイントは省略されている。一例では、CN120は、CN120と非5G CNとの間のインターワーキングを可能にするための、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)(例えば、非5G MME)とAMF121との間のCN間インタフェースである、Nxインタフェースを含み得る。他の例示的なインタフェース/リファレンスポイントは、5G-EIRによって呈示されるN5g-EIRサービスベースのインタフェースと、訪問先ネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF)とホームネットワーク内のNRFとの間のN27リファレンスポイントと、訪問先ネットワーク内のNSSFとホームネットワーク内のNSSFとの間のN31リファレンスポイントとを含み得る。
【0033】
図2は、いくつかの実施形態に係るデバイス200の例示的な構成要素を示す。いくつかの実施形態では、デバイス200は、少なくとも図に示すように、一体に結合されたアプリケーション回路202と、ベースバンド回路204と、無線周波数(RF)回路206と、フロントエンドモジュール(front-end module、FEM)回路208と、1つ以上のアンテナ210と、電力管理回路(power management circuitry、PMC)212と、を含み得る。図に示すデバイス200の構成要素は、UE又はRANノードに含まれ得る。いくつかの実施形態では、デバイス200は、より少ない要素を含んでもよい(例えば、RANノードは、アプリケーション回路202を利用せず、代わりに、5GC120又は進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)等のCNから受信したIPデータを処理するためのプロセッサ/コントローラを含んでもよい)。いくつかの実施形態では、デバイス200は、例えば、メモリ/記憶装置、ディスプレイ、カメラ、センサ、又は入力/出力(input/output、I/O)インタフェース等の追加の要素を含んでもよい。他の実施形態では、以下に説明する構成要素は、2つ以上のデバイスに含まれてもよい(例えば、上記の回路は、クラウド-RAN(Cloud-RAN、C-RAN)実装のための2つ以上のデバイスに別個に含まれてもよい)。
【0034】
アプリケーション回路202は、1つ以上のアプリケーションプロセッサを含み得る。例えば、アプリケーション回路202は、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ等の回路を含み得るが、これらに限定されない。プロセッサは、汎用プロセッサと専用プロセッサ(例えば、グラフィックプロセッサ、アプリケーションプロセッサ等)の任意の組み合わせを含み得る。プロセッサは、メモリ/記憶装置に結合されてもよく、又はメモリ/記憶装置を含んでもよく、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムをデバイス200上で実行することを可能にするために、メモリ/記憶装置に記憶されている命令を実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーション回路202のプロセッサは、EPCから受信したIPデータパケットを処理することができる。
【0035】
ベースバンド回路204は、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ等の回路を含み得るが、これらに限定されない。ベースバンド回路204は、RF回路206の受信信号経路から受信したベースバンド信号を処理し、RF回路206の送信信号経路のためのベースバンド信号を生成するために、1つ以上のベースバンドプロセッサ又は制御ロジックを含み得る。ベースバンド処理回路204は、ベースバンド信号を生成及び処理するために、かつRF回路206の動作を制御するために、アプリケーション回路202とインタフェースすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、第3世代(3G)ベースバンドプロセッサ204A、第4世代(4G)ベースバンドプロセッサ204B、第5世代(5G)ベースバンドプロセッサ204C、又は他の既存世代、開発中若しくは将来開発される世代(例えば、第2世代(Second Generation、2G)、第6世代(Sixth Generation、6G)等)の他のベースバンドプロセッサ204Dを含み得る。ベースバンド回路204(例えば、ベースバンドプロセッサ204A~204Dのうちの1つ以上)は、RF回路206を経由した1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線制御機能を取り扱うことができる。別の実施形態では、ベースバンドプロセッサ204A~204Dの機能の一部又は全部は、メモリ204Gに記憶されたモジュールに含まれ、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)204Eを介して実行されてもよい。無線制御機能は、信号変調/復調、符号化/復号化、無線周波数シフト等を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204の変調/復調回路は、高速フーリエ変換(Fast-Fourier Transform、FFT)、プリコーディング、又はコンスタレーションマッピング/デマッピング機能を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204の符号化/復号化回路は、畳み込み、テールバイティング畳み込み、ターボ、ビタビ、又は低密度パリティ検査(LDPC)エンコーダ/デコーダ機能性を含み得る。変調/復調及びエンコーダ/デコーダ機能の実施形態は、これらの例に限定されず、他の実施形態では他の好適な機能を含み得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、1つ以上のオーディオデジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)204Fを含み得る。オーディオDSP204Fは、圧縮/解凍及びエコー除去のための要素を含み得、他の実施形態では、他の好適な処理要素を含み得る。ベースバンド回路の構成要素は、単一のチップ、単一のチップセット内に好適に組み合わされてもよく、又は、いくつかの実施形態では、同じ回路基板上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204及びアプリケーション回路202の組成構成要素の一部又は全部は、例えば、システムオンチップ(system on a chip、SOC)上に一体に実装されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、1つ以上の無線技術と互換性のある通信を提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、次世代(Next Generation、NG)-無線アクセスネットワーク(RAN)、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(evolved universal terrestrial radio access network、EUTRAN)又は他の無線メトロポリタンエリアネットワーク(wireless metropolitan area network、WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)等との通信をサポートすることができる。ベースバンド回路204が2つ以上の無線プロトコルの無線通信をサポートするように構成されている実施形態は、マルチモードベースバンド回路と呼ぶことができる。
【0038】
RF回路206は、非固体媒体を通した変調電磁放射線を用いて無線ネットワークとの通信を可能にすることができる。様々な実施形態では、RF回路206は、無線ネットワークとの通信を容易にするために、スイッチ、フィルタ、増幅器等を含み得る。RF回路206は、FEM回路208から受信したRF信号をダウンコンバートし、かつベースバンド信号をベースバンド回路204に提供するための回路を含み得る受信信号経路を含み得る。RF回路206はまた、ベースバンド回路204によって提供されるベースバンド信号をアップコンバートし、かつ送信のためにRF出力信号をFEM回路208に提供するための回路を含み得る送信信号経路を含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、RF回路206の受信信号経路は、ミキサ回路206a、増幅回路206b及びフィルタ回路206cを含み得る。いくつかの実施形態では、RF回路206の送信信号経路は、フィルタ回路206c及びミキサ回路206aを含み得る。RF回路206はまた、受信信号経路及び送信信号経路のミキサ回路206aによって使用される周波数を合成するための合成回路206dを含み得る。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路206aは、合成回路206dによって提供される合成済み周波数に基づいて、FEM回路208から受信したRF信号をダウンコンバートするように構成され得る。増幅回路206bは、ダウンコンバートされた信号を増幅するように構成され得、フィルタ回路206cは、ダウンコンバートされた信号から不要な信号を除去して出力ベースバンド信号を生成するように構成されているローパスフィルタ(Low-Pass Filter、LPF)又はバンドパスフィルタ(Band-Pass Filter、BPF)であり得る。出力ベースバンド信号は、更に処理するためにベースバンド回路204に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号は、ゼロ周波数ベースバンド信号であり得るが、これは必要条件ではない。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路206aは、受動ミキサを含み得るが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。
【0040】
いくつかの実施形態では、送信信号経路のミキサ回路206aは、合成回路206dによって提供される合成済み周波数に基づいて、入力ベースバンド信号をアップコンバートして、FEM回路208のためのRF出力信号を生成するように構成され得る。ベースバンド信号は、ベースバンド回路204によって提供され得、フィルタ回路206cによってフィルタリングされ得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路206a及び送信信号経路のミキサ回路206aは、2つ以上のミキサを含み得、それぞれ直交ダウンコンバージョン及び直交アップコンバージョンのために配置されてもよい。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路206a及び送信信号経路のミキサ回路206aは、2つ以上のミキサを含み得、イメージ除去(例えば、ハートレー方式イメージ除去)のために配置されてもよい。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路206a及びミキサ回路206aは、それぞれ直接ダウンコンバージョン及び直接アップコンバージョンのために配置されてもよい。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路206a及び送信信号経路のミキサ回路206aは、スーパーヘテロダイン動作のために構成されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号はアナログベースバンド信号であり得るが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。いくつかの代替実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号は、デジタルベースバンド信号であり得る。これらの代替実施形態では、RF回路206は、アナログデジタル変換器(analog-to-digital converter、ADC)及びデジタルアナログ変換器(digital-to-analog converter、DAC)回路を含み得、ベースバンド回路204は、RF回路206と通信するためのデジタルベースバンドインタフェースを含み得る。
【0043】
いくつかのデュアルモード実施形態では、各スペクトルの信号を処理するために別個の無線IC回路が提供され得るが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。
【0044】
いくつかの実施形態では、合成回路206dは、フラクショナルN合成器又はフラクショナルN/N+1合成器であり得るが、他の種類の周波数合成器が好適である場合があるため、本実施形態の範囲はこの点に限定されない。例えば、合成回路206dは、デルタシグマ合成器、周波数乗算器、又は周波数分割器を有する位相ロックループを備えた合成器であり得る。
【0045】
合成回路206dは、周波数入力及び分割器制御入力に基づいて、RF回路206のミキサ回路206aによって使用される出力周波数を合成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、合成回路206dは、フラクショナルN/N+1合成器であり得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、周波数入力は、電圧制御型発振器(voltage controlled oscillator、VCO)によって提供され得るが、これは必要条件ではない。分割器制御入力は、所望の出力周波数に応じて、ベースバンド回路204又はアプリケーションプロセッサ202のいずれかによって提供され得る。いくつかの実施形態では、分割器制御入力(例えば、N)は、アプリケーションプロセッサ202によって指示されるチャネルに基づくルックアップテーブルから決定され得る。
【0047】
RF回路206の合成回路206dは、分割器、遅延ロックループ(Delay-Locked Loop、DLL)、マルチプレクサ、及び位相アキュムレータを含み得る。いくつかの実施形態では、分割器は、デュアルモジュラス分割器(dual modulus divider、DMD)であり得、位相アキュムレータは、デジタル位相アキュムレータ(digital phase accumulator、DPA)であり得る。いくつかの実施形態では、DMDは、入力信号を(例えば、実行に基づいて)N又はN+1のいずれかに分割して、フラクショナル分割比を提供するように構成され得る。いくつかの例示的実施形態では、DLLは、カスケード式同調可能な遅延素子、位相検出器、チャージポンプ、及びD型フリップフロップのセットを含み得る。これらの実施形態では、遅延素子は、VCO周期を、Ndの等しい位相のパケットに分割するように構成することができ、ここでNdは遅延線内の遅延素子の数である。このようにして、DLLは、遅延線を通した合計遅延が1つのVCOサイクルであることを保証することに寄与すべく、負のフィードバックを提供する。
【0048】
いくつかの実施形態では、合成回路206dは、出力周波数としてキャリア周波数を生成するように構成され得、他の実施形態では、出力周波数は、キャリア周波数の倍数(例えば、キャリア周波数の2倍、キャリア周波数の4倍)であり得、直交発生器及び分割器回路と併せて使用して、互いに対して複数の異なる位相を有するキャリア周波数で複数の信号を生成することができる。いくつかの実施形態では、出力周波数はLO周波数(fLO)であり得る。いくつかの実施形態では、RF回路206は、IQ/極性変換器を含み得る。
【0049】
FEM回路208は、1つ以上のアンテナ210から受信したRF信号上で動作し、受信信号を増幅し、更に処理するために受信信号の増幅バージョンをRF回路206に提供するように構成されている回路を含み得る受信信号経路を含み得る。FEM回路208はまた、1つ以上のアンテナ210のうちの1つ以上により送信されるための、RF回路206によって提供される送信のための信号を増幅するように構成されている回路を含み得る送信信号経路を含み得る。様々な実施形態では、送信信号経路又は受信信号経路を通じた増幅は、RF回路206のみにおいて、FEM208のみにおいて、又はRF回路206とFEM208の両方において行われることができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、FEM回路208は、送信モードと受信モード動作との間で切り替えるためのTX/RXスイッチを含み得る。FEM回路は、受信信号経路及び送信信号経路を含み得る。FEM回路の受信信号経路は、受信したRF信号を増幅し、増幅した受信RF信号を出力として(例えば、RF回路206に)提供するための低雑音増幅器(Low Noise Amplifier、LNA)を含み得る。FEM回路208の送信信号経路は、(例えば、RF回路206によって提供される)入力RF信号を増幅するための電力増幅器(power amplifier、PA)と、(例えば、1つ以上のアンテナ210のうちの1つ以上による)後続の送信のためにRF信号を生成する1つ以上のフィルタとを含み得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、PMC212は、ベースバンド回路204に供給される電力を管理することができる。具体的には、PMC212は、電源選択、電圧スケーリング、バッテリ充電、又はDC-DC変換を制御することができる。デバイス200がバッテリによって給電可能であるとき、例えば、このデバイスがUEに含まれているとき、多くの場合、PMC212が含まれることができる。PMC212は、望ましい実装サイズ及び放熱特性を付与すると同時に、電力変換効率を高めることができる。
【0052】
図2は、ベースバンド回路204のみと結合されたPMC212を示す。しかし、他の実施形態では、PMC212は、アプリケーション回路202、RF回路206又はFEM208等を含むが、これらに限定されない他の構成要素と追加的に、又は代替的に結合されて、同様の電力管理動作を実行することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、PMC212は、デバイス200の様々な省電力機構を制御するか、又はさもなければその一部になることができる。例えば、デバイス200が、トラフィックを間もなく受信することが予想されるのでRANノードに依然として接続されているRRC_Connected状態である場合、一定の非アクティブ期間後、デバイスは、間欠受信モード(DRX)として知られる状態に入ることができる。この状態の間は、デバイス200は、短い間隔でパワーダウンすることにより節電することができる。
【0054】
長期間にわたってデータトラフィックアクティビティがない場合、デバイス200は、ネットワークとの接続を切断し、かつチャネル品質フィードバック、ハンドオーバ等の動作を実行しない、RRC_Idle状態に移行することができる。デバイス200は、非常に低い電力状態に入り、そして周期的にウェイクアップして、ネットワークをリッスンし、次いで再びパワーダウンするページングを実行する。デバイス200は、この状態ではデータを受信することができない。データを受信するために、RRC_Connected状態に戻るよう移行することができる。
【0055】
追加の省電力モードでは、デバイスは、ページング間隔(数秒から数時間に及ぶ)より長期間、ネットワークから利用できなくなることが許容され得る。この間、デバイスは、ネットワークにとって全く到達できず、完全にパワーダウンすることがある。この間に送信されたデータがあれば大幅な遅延が生じるが、遅延は許容できるものと見なされる。
【0056】
アプリケーション回路202のプロセッサ及びベースバンド回路204のプロセッサを使用して、プロトコルスタックの1つ以上のインスタンスの要素を実行することができる。例えば、ベースバンド回路204のプロセッサを単独で又は組み合わせて使用し、レイヤ3、レイヤ2、又はレイヤ1の機能性を実行することができ、その間、アプリケーション回路204のプロセッサは、これらのレイヤから受信したデータ(例えば、パケットデータ)を利用して、レイヤ4の機能性(例えば、送信通信プロトコル(transmission communication protocol、TCP)レイヤ及びユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)レイヤ)を更に実行することができる。本明細書に上述したように、レイヤ3は、以下に更に詳細に記載する、無線リソース制御(RRC)レイヤを含み得る。本明細書に上述したように、レイヤ2は、以下に更に詳細に記載する、メディアアクセス制御(medium access control、MAC)レイヤ、無線リンク制御(radio link control、RLC)レイヤ、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)レイヤを含み得る。本明細書に上述したように、レイヤ1は、以下に更に詳細に記載する、UE/RANノードの物理(Physical、PHY)レイヤを含み得る。
【0057】
図3は、いくつかの実施形態に係る、ベースバンド回路の例示的なインタフェースを示す。上述したように、図2のベースバンド回路204は、プロセッサ204A~204Eと、これらのプロセッサによって利用されるメモリ204Gと、を備え得る。プロセッサ204A~204Eの各々は、メモリ204Gとの間でデータを送受信するための、メモリインタフェース304A~304Eをそれぞれ含み得る。
【0058】
ベースバンド回路204は、メモリインタフェース312(例えば、ベースバンド回路204の外部のメモリとの間でデータを送受信するためインタフェース)、アプリケーション回路インタフェース314(例えば、図2のアプリケーション回路202との間でデータを送受信するためインタフェース)、RF回路インタフェース316(例えば、図2のRF回路206との間でデータを送受信するためインタフェース)、無線ハードウェア接続性インタフェース318(例えば、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素(例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他の通信構成要素との間でデータを送受信するためインタフェース)、及び、電力管理インタフェース320(例えば、PMC212との間で電力又は制御信号を送受信するためインタフェース)等の、他の回路/デバイスに通信可能に結合するための1つ以上のインタフェースを更に含み得る。
【0059】
様々な態様では、本明細書に記載の実施形態は、本明細書に記載の様々な技法のうちの1つ以上を介して、DRXで動作するUEのビーム管理を容易にすることができる。
【0060】
上述したように、FR2動作は、FR2における送信及び受信に用いられるアナログビーム形成に関するビーム管理を含み得る。FR2の上昇したデータ速度のため、FR2における動作は、電力消費及び熱的問題が増加し得る。DRX動作は、電力消費及び熱的問題に関する懸念を軽減することができるが、長いDRXサイクルと信頼できるビーム管理との間に矛盾がある。省電力については、長いDRXサイクルを構成することが有益であり得る。しかしながら、長いDRXサイクルにより、少なくとも既存のシステムでは、UEによるビーム管理の実行の頻度がより低くなり、これはビーム品質及び信頼性を低減させ得る。
【0061】
これらの問題に対処するために、様々な実施形態は、UEのDRX動作のための拡張されたビーム管理を容易にすることができる、本明細書に記載の1つ以上の技法を用いることができる。本明細書に記載の様々な技法は、既存のアプローチに勝る利点を提供するために長い又は短いDRXサイクルに関連して使用することができるが、これらの技法のいくつかは、既存のシステムの長いDRXサイクルと比較して、長いDRXサイクルに関して使用されるとき、既存のアプローチよりも更に大きな利点を提供することができる。様々な実施形態は、様々な組み合わせを含む、本明細書に記載の様々な技法のうちのいずれかを使用することができる。これらの技法は、本明細書では、(1)スケジューリング要求(SR)の送信及びビーム掃引、(2)ビーム障害回復の拡張、及び(3)バーストビームの測定及び報告の拡張に関連付けられた、3つの関連セットの技法にグループ化される。
【0062】
本明細書に記載の第1のセットの技法は、DRXモードで動作するUEによるスケジューリング要求(SR)の送信に関連付けられた拡張に関する。本明細書に記載の第2のセットの技法は、DRXモードで動作するUEによるビーム障害の検出及び回復に関連付けられた拡張に関する。本明細書に記載の第3のセットの技法は、DRXモードで動作するUEによるビームの測定及び報告に関連付けられた拡張に関する。様々な実施形態は、第1のセットの技法、第2のセットの技法、及び/又は第3のセットの技法の1つ以上の技法を用いることができる。
【0063】
図4を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、UEの間欠受信(DRX)動作に関するビーム管理に対する1つ以上の拡張を容易にする、UE(ユーザ機器)、次世代ノードB(gNodeB又はgNB)又は他のBS(Base Station、基地局)/TRP(Transmit/Receive Point、送信/受信ポイント)、又は3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)ネットワーク(例えば、5GC(第5世代コアネットワーク))構成要素の他の構成要素、又はUPF(ユーザプレーン機能)等の機能に使用可能なシステム400のブロック図が示されている。システム400は、プロセッサ410、通信回路420、及びメモリ430を含み得る。(例えば、202及び/又は204A~204F等のうちの1つ以上を含み得る)プロセッサ410は、処理回路と、それらに関連付けられたインタフェース(例えば、通信回路420と通信するための通信インタフェース(例えば、RF回路インタフェース316)、メモリ430と通信するためのメモリインタフェース(例えば、メモリインタフェース312等)とを含み得る。通信回路420は、例えば、有線接続及び/又は無線接続(例えば、206及び/又は208)のための回路((例えば、1つ以上の送信チェーンに関連付けられた)送信機回路及び/又は(例えば、1つ以上の受信チェーンに関連付けられた)受信機回路)を備え得、送信機回路と受信機回路は、共通及び/若しくは別個の回路要素、又はそれらの組み合わせを使用することができる。メモリ430は、様々な記憶媒体(例えば、様々な技術/構成のいずれかによる揮発性及び/又は不揮発性)のいずれかであり得る、(例えば、メモリ204G、本明細書に記載のプロセッサ(CPUレジスタを含む)のローカルメモリ)1つ以上のメモリデバイスを含み得、1つ以上のプロセッサ410又はトランシーバ回路420に関連付けられた命令及び/又はデータを記憶することができる。
【0064】
システム400の実施形態の特定のタイプ(例えば、UEの実施形態)は、下付き文字(例えば、プロセッサ410UE、通信回路420UE、及びメモリ430UEを含むシステム400UE)を介して示され得る。BSの実施形態(例えば、システム400gNB)及びネットワーク構成要素(例えば、UPF(ユーザプレーン機能)等の実施形態(例えば、システム400UPF)では、プロセッサ410gNb(等)、通信回路(例えば、420gNB等)、及びメモリ(例えば、430gNB等)は、単一のデバイスに含まれてもよく、分散アーキテクチャの一部等の異なるデバイスに含まれてもよい。実施形態では、システム400の異なる実施形態(例えば、4001と4002)間のシグナリング又はメッセージングは、プロセッサ4101によって生成され、適切なインタフェース又はリファレンスポイント(例えば、3GPP無線インタフェース、N3、N4等)を通して、通信回路4201によって送信され、通信回路4202によって受信され、プロセッサ4102によって処理され得る。インタフェースのタイプに応じて、追加のコンポーネント(例えば、システム4001及び4002に関連付けられたアンテナ、ネットワークポート等)は、この通信に関与し得る。
【0065】
本明細書に記載の様々な態様では、信号及び/又はメッセージは送信のために生成及び出力され得、かつ/又は送信されたメッセージは受信及び処理され得る。生成される信号又はメッセージのタイプに応じて(例えば、プロセッサ410等による)送信のための出力は、以下のうちの1つ以上を含み得る:信号又はメッセージの内容を示す関連付けられたビットのセットの生成、(例えば、巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)の追加、及び/又はターボコード、低密度パリティ検査(LDPC)コード、テールバイティング畳み込みコード(TailBiting Convolution Code、TBCC)等のうちの1つ以上を経由した符号化を含み得る)符号化、(例えば、スクランブルシードに基づく)スクランブル化、(例えば、2値位相シフトキーイング(Binary Phase Shift Keying、BPSK)、4位相シフトキーイング(Quadrature Phase Shift Keying、QPSK)、又は直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation、QAM)等の一部の形式のうちの1つを経由した)変調、及び/又は(例えば、スケジュールされたリソースのセット、アップリンク送信のための許可された時間及び周波数リソースのセット等)1つ以上のリソース要素(Resource Element、RE)へのリソースマッピング。ここで、各REは、周波数ドメイン内の1つのサブキャリアと、時間ドメイン内の1つのシンボルを含み得る(例えば、シンボルは、例えば、直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)、シングルキャリア周波数分割多元接続方式(Single Carrier Frequency Division Multiple Access、SC-FDMA等)様々なアクセススキームのいずれかに基づくものであり得る)。受信した信号又はメッセージのタイプに応じて、(例えば、プロセッサ410等による)処理は、以下のうちの1つ以上を含み得る:信号/メッセージに関連付けられた物理リソースの識別、信号/メッセージの検出、リソース要素グループのデインターリーブ化、復調、デスクランブル化、及び/又は復号化。
【0066】
様々な態様では、情報(例えば、システム情報、シグナリングに関連付けられたリソース等)、特徴、パラメータ等のうちの1つ以上は、gNB又は他のアクセスポイントからの(例えば、L1シグナリング又は上位レイヤシグナリング(例えば、MAC、RRC等)の1つ以上のレイヤに関連付けられた)シグナリングを介して、(例えば、プロセッサ410gNBによって生成され、通信回路420gNBによって送信され、通信回路420UEによって受信され、プロセッサ410UEによって処理されるシグナリングを介して)UEに構成され得る。情報、特徴、パラメータ等のタイプ、及び用いられるシグナリングのタイプに応じて、用いられるシグナリングのタイプ、及び/又は処理中のUE及び/又はgNBで実行される動作の正確な詳細(例えば、シグナリング構造、PDU/SDUの取り扱い等)は、変化し得る。しかしながら、便宜上、このような動作は、本明細書では、UEへの情報/特徴/パラメータ/等の構成、構成シグナリングの生成又は処理、又は同様の用語によって称され得る。
【0067】
様々な実施形態は、DRX動作中のUEのビーム管理に関しての、UE及び/又は3GPP RANのノード(例えば、gNB)のうちの1つ以上の動作の拡張に関する。簡潔に言えば、DRXモードのUEは、電力消費の低減を提供できる物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)等の不連続的なモニタリングを可能にするDRXサイクル(例えば、長いDRXサイクル又は短いDRXサイクル)に従って、(例えば、プロセッサ410UE等によって実行される、例えば、UEのメディアアクセス制御(MAC)エンティティを介して)動作することができる。DRX動作は、無線リソース制御(RRC)を介して(例えば、プロセッサ410gNBによって生成され、通信回路420gNBによって送信され、通信回路420UEによって受信され、プロセッサ410UEによって処理されるRRCシグナリングを介して)、DRX動作に関連付けられた多数のパラメータを構成することによって、制御及び/又は構成することができる。これらのパラメータは、以下に関連するパラメータを含み得る:(例えば、drx-onDurationTimerパラメータを介した)DRXオン持続時間タイマ、(例えば、drx-InactivityTimerを介した)DRX非アクティビティタイマ、(例えば、drx-LongCycleStartOffsetを介した)DRXサイクルの開始、短いDRXサイクルに関連するオプションのパラメータ(例えば、drx-ShortCycle及びdrx-ShortCycleTimer)。様々な実施形態は、DRXオン持続時間中の及び/又はそれよりも前の動作、及びDRXオン持続時間タイマ及び/又はDRX非アクティビティタイマに関して行われるアクションに関連する動作を含むがこれらに限定されない、(例えば、長い又は短い)DRXサイクル中の(例えば、UE及び/又はgNBによる)動作に関連し得る。
ビーム掃引を用いたスケジューリング要求(SR)の送信に関連する技法
【0068】
第1のセットの技法は、(例えば、プライマリセル(Primary Cell、PCell)と、任意選択的にプライマリセカンダリセル(Primary Secondary Cell、PSCell)のみと、又はこれに(例えば、システム400gNB等を使用する)1つ以上のgNBからの1つ以上の他のセカンダリセル(Secondary Cell、SCell)を加えた)1つ以上のセルと、に関係する、DRXモードで動作している(例えば、システム400UE等を使用する)UEによるスケジューリング要求(SR)の送信に関連する技法を含む。
【0069】
様々な実施形態では、UE(例えば、送信すべきULデータを有するが、それに関連付けられた物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)許可をまだ有していないUE)は、UEの(例えば、長い又は短い)DRXサイクルのDRXオン持続時間中に、選択されたビームを介して、(例えば、プロセッサ410UEによって生成され、通信回路420UEによって送信され、通信回路420gNBによって受信され、プロセッサ410gNBによって処理される)SRを送信することができる。様々な実施形態では、選択されたビームは、gNBによって送信される(例えば、プロセッサ410gNBによって生成され、通信回路420gNBによって送信され、通信回路420UEによって受信され、プロセッサ410UEによって処理される)チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)及び/又は同期信号ブロック(SSB)のうちの1つ以上に基づいて本明細書に記載のように決定される、1つ以上の候補ビーム中の最良のビームであることができる。あるいは、他の実施形態では、選択されたビームは、例えば、(例えば、以前のDRXオン持続時間中に又はそれよりも前に)、(例えば、本明細書に記載のように)最良のビームとして前もって決定された、以前に用いられたビームであり得る。
【0070】
更に、様々な実施形態では、UEが複数のビームの各々の品質をチェックできるように、UEの各DRXオン持続時間(又は各N個のDRXオン持続時間、Nは正の整数とする。例えば、いくつかの実施形態では、短いDRXサイクル等に関するようなNは1よりも大きい(N>1))について、SSB及び/又はCSI-RSを構成することができる。これらのビームのうちの1つ以上について(複数のビームのうちの、UEがSSB及び/又はCSI-RSを検出した各ビームについて)、UEは、そのビームのためのシグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)に基づいて、関連ビーム品質メトリクス(例えば、基準信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)、基準信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、信号対干渉雑音比(Signal-to-Interference-plus-Noise Ratio、SINR)等)を、(例えば、プロセッサ410UE及び/又は通信回路420UEを介して)測定することができる。様々な実施形態では、1つ以上のビームの関連ビーム品質メトリクスに基づいて、UEは、1つ以上の測定したビームの中から最良のビームを、関連付ビーム品質メトリクスに基づいて選択することができる。あるいは、いくつかの実施形態では、UEは、以前に用いられたビーム(例えば、以前に1つ以上のDRXサイクルに、最良のビームとして選択されたもの等)を選択することができ、いくつかのこのような実施形態では、UEは、SSB及び/又はCSI-RSを無視し、電力消費を更に最小限に抑えることができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、SSB及び/又はCSI-RSは、DRXオン持続時間中にあり得るが、他の実施形態では、それらは、UEのDRXオン持続時間以外にあり得る。SSB及び/又はCSI-RSがUEのDRXオン持続時間以外にある様々な実施形態では、それらを、UEのDRXオン持続時間の開始直前に(例えば、直前の1つ以上のスロット)構成することができ、これにより、UEでの電力消費を最小限に抑えることができる。
【0072】
様々な実施形態では、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソースの1つ以上のセットは、SRの送信のためにUEに構成され得、構成されたPUCCHリソースの各々は、SSB及び/又はCSI-RSのうちの1つ以上への(及び、同等に、1つ以上のSSB及び/又はCSI-RSが送信された1つ以上のgNBビームへの)固定マッピングを有し得る。したがって、UEがいったん送信のためのビームを(例えば、プロセッサ410UEを介して)選択すると、UEは、このビーム選択から、どのPUCCHリソースをSRの送信に使用するかを、(例えば、プロセッサ410UEによって)決定することができる。いくつかの実施形態では、PUCCHとSSB/CSI-RSとの間のマッピングは、1対1であり得、各SSB/CSI-RSに別個のPUCCHリソースが構成される。他の実施形態では、PUCCHとSSB/CSI-RSとの間のマッピングは、多対1であり得、複数のSSB/CSI-RSに同一のPUCCHリソースが構成される(例えば、4つのSSB/CSI-RSの場合、4つのSSB/CSI-RS全てに対し、単一のPUCCHリソースが構成され得るか、又はそれぞれが別々の2つのSSB/CSI-RSに対する、2つのPUCCHリソースが構成され得る)。更に、いくつかの実施形態では(例えば、1対1のマッピングを用いる実施形態では、又は1つ以上のPUCCHリソースに対し多対1のマッピングを用いる実施形態では)、以前に選択されたビームは、以前に選択されたビームのための構成済み専用PUCCHリソースと関連付けられ得る。これにより、UEには、SSB/CSI-RS測定、又は他のビームに対するSSB/CSI-RS測定(例えば、以前に選択されたビームのビーム品質メトリックが十分であるかどうかを判定するためにそれをまだ測定すること)を省略するオプションが与えられ、これにより、UE電力消費を更に最小限に抑えることができる。
【0073】
UEにSR送信のためのPUCCHが複数構成されている様々な実施形態では、複数のPUCCHの各々は、複数のビームの別個のビームと関連付けられ得る。したがって、UEがいったんSR送信のためのビーム(例えば、本明細書に記載の技法による最良のビーム)を選択すると、UEは、関連付けられたPUCCHリソースを、(例えば、プロセッサ410UEによって)決定することができる。
【0074】
様々な実施形態(例えば、2つ以上のPUCCHリソースを有するもの)では、SSB/CSI-RSへのPUCCHリソースのマッピングは、SSB/CSI-RSの送信よりもある期間前に(例えば、DRXオン持続時間の前に等)、UEのために前もって構成され得る。PUCCHリソースが以前に選択されたビーム専用である実施形態では、これらの専用PUCCHリソースもまた、前もって(例えば、同時に)構成され得る。更に、様々な実施形態では、UEによるSRの送信が、UEによって選択された構成済み閾値以上の関連ビーム品質メトリクスを有するビーム(例えば、最良のビーム、以前に選択されたビーム、第1の適合ビーム等)に依存できるように、関連ビーム品質メトリクスについて閾値を構成することができ、これにより、レイテンシを低減することができる。更に、関連ビーム品質メトリクスについて構成済み閾値を用いるいくつかの実施形態では、UEは、少なくとも1つのビームが閾値を満たす関連ビーム品質メトリクスを有することがいったん見出されると、任意選択的に、後続の測定を省略することができ、これにより、電力消費を低減することができる。
【0075】
SR/PUCCH電力制御については、(例えば、プロセッサ410UE及び通信回路420UEよって決定された)UEパスロス推定値は、選択された(例えば、最良の)ビームを検出するために用いられる基準信号(RS)又は同期信号(SS)、及び選択されたビームを受信するために用いられる受信ビームから決定される。様々な実施形態では、UEが電力制御のための信頼できるパスロス推定値を確実に得られるようにするために、UEに最小数のサンプル又は測定持続時間を構成することができる。選択された(例えば、最良の)ビームのためのサンプル又は測定持続時間の数が十分であるシナリオでは、UEは、選択されたビームのPUCCHリソースを使用して、推定されたパスロスに基づいてUEによって決定された送信電力でSRを送信することができる。選択された(例えば、最良の)ビームのためのサンプル又は測定持続時間の数が不十分であるシナリオでは、いくつかの実施形態では、UEは、SR送信のための選択されたビームを使用し、選択されたビームについて以前に決定されたパスロスに基づく送信電力を使用することができる。あるいは、他の実施形態では、このようなシナリオでは、UEは、パスロスの正確な推定が可能な異なるビームを、(例えば、この異なるビームに関連付けられたPUCCHリソースを介した)SRの送信に使用することができる。
【0076】
適切なPUCCHリソースを介したSRの送信後、UEは、SR送信に用いられたビームを用いて、(例えば、SRに応答してUL許可を示すダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)を含む)物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)をモニタリングする、及び/又はそれらを介して受信すること、及び/又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して送信することができる。
【0077】
図5を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、DRXモードで動作するUEのSR送信を容易にするために用いられ得る例示的なシナリオの例示的なタイミング図が示されている。図5は、第1のセットの技法に関して詳述した1つ以上の技法を実行する例示的なシナリオを示しているが、他の技法を実装することも、及び/又は同じ技法を異なるシナリオで実行することもできることを理解されたい。図5は、gNBからUEに、(例えば、CSI-RSの各別個のセットが異なる時間で送信される)TDM方式で送信されるCSI-RS502iを示す(例えば、ここで、CSI-RS(他のシナリオではSSBであり得る)は、複数の(各々が、CSI-RS送信(transmit、Tx)に用いられるgNBビームとCSI-RS受信(receive、Rx)に用いられるUEビームを含む)ビーム対504iを介して、プロセッサ410gNBによって生成され、通信回路420gNBによって送信され、通信回路420UEによって受信され、プロセッサ410UEによって処理される)。図5の例では、実施形態によって変化し得るが、ビーム対504iのUEビームを介して(例えば、UEのDRXオン持続時間中に)SRを生成するために、各ビーム対504iに対して別個のリソース506iが構成される。図5の例では、UEは、最良のビームとして第3のビーム対(5043)を選択し、ビーム対5043のUEビームを介してスケジューリング要求を送信する(例えば、ここで、SRは、プロセッサ410UEによって生成され、通信回路420UEによって送信され、通信回路420gNBによって受信され、プロセッサ410gNBによって処理される)。その後、UEは、SRが送信された(例えば、図5の実施例のビーム対5043の)UEビームを用いて、PDCCH/PDSCH508をモニタリング(例えば、SRに応答してUL許可を示すDCI等のモニタリング)すること、及び/又はそれらを介して受信すること、及び/又はPUCCH/PUSCH510を介して送信することができる。
【0078】
図6を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるスケジューリング要求(SR)の送信を容易にする、UEに使用可能な例示的な方法のフロー図が示されている。他の態様では、機械可読媒体は、実行されると(例えば、システム400UEを使用する)UEに方法600の動作を実行させ得る、方法600に関連付けられた命令を記憶することができる。
【0079】
610で、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームを介して送信されたシグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)に基づいて、関連ビーム品質メトリクス(例えば、RSRP、RSRQ、SINR等)を測定することができる。様々な実施形態では、シグナリングは、UEのDRXオン持続時間中に、又はUEのDRXオン持続時間よりも前に(例えば、その直前に)送信され得る。
【0080】
620で、関連ビーム品質メトリクスに基づいて、(例えば、最高の決定されたビーム品質メトリック(例えば、RSRP等)を有するビーム、前もって決定されたビーム又は十分なビーム品質を有する他のビーム等)選択された(例えば、最良の)ビームを決定することができる。
【0081】
任意選択的に、630で、SR送信のために、複数のPUCCHリソース(例えば、選択されたビームと一意に関連付けられているPUCCHリソース、又は選択されたビーム及び1つ以上の他のビームに関連付けられたPUCCHリソース)から、選択された(例えば、最良の)ビームに関連付けられた(例えば、選択されたビームを介して受信されたシグナリングにマッピングされた)PUCCHリソースを選択することができる。他の実施形態では、この選択を不要にする、単一のPUCCHリソースを提供し得る多対1のマッピングを用いることができる。
【0082】
640で、SRは、UEのDRXオン持続時間中に、選択された(例えば、最良の)ビームを介して送信され得る。いくつかの実施形態では、選択された(例えば、最良の)ビームを介したSRの送信は、選択された(例えば、最良の)ビームの関連ビーム品質メトリクスが閾値を満たすか又は超えるかに依存し得る。様々な実施形態では、SRの送信電力は、そのパスロスを測定するのに十分な情報がある場合、選択されたビームについて推定されたパスロスに基づくことができる。そうでない場合、いくつかの実施形態では、そのビームについて以前に推定されたパスロスを、送信電力の決定に使用することができる。他の実施形態では、選択されたビームに対する第1の選択が、パスロスを決定するのに十分な情報を有していない場合、620で、十分な情報が利用可能である、異なるビームを選択することができる。
【0083】
任意選択的に、650で、SR送信に用いられた選択されたビームを介して、PDCCH/PDSCHのうちの1つ以上をモニタリング/受信すること、及び/又はPUCCH/PUSCHを送信することができる。これは、例えば、(例えば、DRXオン持続時間タイマ及び/又は非アクティブ持続時間タイマに基づく)UEのアクティブ時間に従って、SRに応答してUL許可を示すダウンリンク制御情報(DCI)等をモニタリングすることと、UL許可を介してPUSCHを送信することと、を含み得る。
【0084】
追加的に又は代替的に、方法600は、UE及び/又はシステム400UEと第1のセットの技法の様々な実施形態に関して本明細書に記載されている1つ以上の他の動作を含み得る。
【0085】
図7を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するUEでのスケジューリング要求(SR)の送信を容易にする、gNBで使用可能な例示的な方法のフロー図が示されている。他の態様では、機械可読媒体は、実行されると(例えば、システム400gNBを使用する)gNBに方法700の動作を実行させ得る、方法700に関連付けられた命令を記憶することができる。
【0086】
710で、SRを生成するために使用し得る1つ以上のPUCCHリソースをUEに構成することができる。PUCCHリソースは、ビーム選択のためにUEに送信される複数のSSB及び/又はCSI-RSに1対1又は多対1で関連付けられ得る。
【0087】
720で、SSB及び/又はCSI-RSは、UEのDRXオン持続時間の開始時に又はそれよりも前に(例えば、その直前に)、複数のビームを介してTDM方式で送信することができる。
【0088】
730で、UL許可を要求するUEからスケジューリング要求を受信することができる。スケジューリング要求は、更なる通信(例えば、PDCCH/PDSCH/PUCCH/PUSCH等)のために、UEの選択されたビームを介して送信することができる。更に、様々な実施形態では、ビームの送信に用いられるPUCCHリソースは、720で送信されたSSB及び/又はCSI-RSのうちの1つ以上と関連付けられ得る。
【0089】
740で、UEの選択されたビームは、SR及び/又はPUCCHリソースに基づいて決定されることができる。
【0090】
任意選択的に、750で、UEの選択されたビームに対応するgNBビームを介して、SRに応答してUL許可をUEに送信して、ULデータのPUSCHリソースを割り当てることができる。
【0091】
追加的に又は代替的に、方法700は、gNB及び/又はシステム400gNBと第1のセットの技法の様々な実施形態に関して本明細書に記載されている1つ以上の他の動作を含み得る。
ビーム障害の検出及び回復に関連する技術
【0092】
第2のセットの技法は、(例えば、PCellと、任意選択的にPSCellのみと、又はこれに(例えば、システム400gNB等を使用する)1つ以上のgNBからの1つ以上の他のSCellを加えた)1つ以上のセルと、に関係する、DRXモードで動作しているUEによるビーム障害の検出及び回復に関連する技術を含む。別途指定されたものを除いて、第2のセットの技法の様々な実施形態では、各ビームは別々に取り扱うことができ、これにより、本明細書に記載の技法は、1つ以上のビームと関しては、UE及び/又はgNBによって別々に適用され得る。
【0093】
様々な実施形態では、UEの(例えば、長い又は短い)DRXサイクル中に、所与のビーム上のビーム障害(BF)を検出するために、シグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)をUEに構成することができる。BFのために構成されたシグナリングは、UEのDRXオン持続時間以内のシグナリングを含み得る。更に、(例えば、閾値持続時間、例えば、320ms以上のDRXサイクルに関しての)様々な実施形態では、BFのために構成されたシグナリングは、UEのDRXオン持続時間以外のシグナリングも含み得る。様々な実施形態では、UEは、DRXオン持続時間中にBFのためのシグナリングを測定することができ、また、任意選択的に、DRXオン持続時間以外のBFのためのシグナリングのどれも測定しないか、その一部を測定するか、又はその全部を測定することができる(例えば、より多くの測定はより正確な決定につながるが、電力消費の増加をもたらし得る)が、これはUEの能力がビームの最小性能レベルを満たすかどうかに依存する。図8を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、DRXモードUEによるBF検出用に構成された複数のCSI-RS及び/又はSSB802iを示す例示的なタイミング図が示されている。図8に示される例示的なシナリオでは、BF検出/回復のためのシグナリングの4つのセット8021~8024が、UEの各DRXサイクル中に構成され、そのうちの1つ(8021)は、UEのDRXオン持続時間中に構成されたものである。DRXサイクル中にBFのためのシグナリングが構成される回数は、様々な実施形態では、多くても少なくてもよい。
【0094】
更に、DRXオン持続時間中に、ULリソースを、UEによるビーム障害の報告のために(例えば、プロセッサ410UEによって生成され、通信回路420UEによって送信され、通信回路420gNBによって受信され、プロセッサ410gNBによって処理されるBF回復要求を送信するために)用いられるように構成することができる。これらのリソースの性質は、所与のビームに関連付けられたセルのタイプに基づいて変化し得る。例えば、PCell又はPSCellの場合、UEによるBF報告のために、競合ベースの物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)又は競合なしのPRACHを構成してもよい。いくつかの実施形態では、別個のPRACHは、各ビームについて1対1で構成することができ、一方、他の実施形態では、例えば、(例えば、候補ビームの検出及び選択に関連する)第1のセットの技法に関して上述したSSB/CSI-RSとPUCCHとの間で用いられるマッピングと同じものであり得る、多対1のマッピングを用いることができる。SCellの場合、BFの報告及び/又は回復のための構成済みリソースは、PUCCH/SRリソースを含み得、又はUL PUSCH許可を含み得る。
【0095】
更に、ビーム障害がUEによって検出された場合、及び/又はビーム障害回復が要求される場合、1つ以上のDRXタイマ(例えば、DRXオン持続時間タイマ、DRX非アクティビティタイマ)の動作が影響を受ける可能性がある。例えば、様々な実施形態では、ビーム障害が検出された場合、DRXオン持続時間タイマ及び/又はDRX非アクティビティタイマがアクティブであれば、それらは停止され得る。様々な実施形態では、BFが検出され、BF回復要求が送信されようとするときに1つ以上のDRXタイマを一時停止させることができる。更に、いくつかの実施形態では、1つ以上のDRXタイマはまた、任意選択的に、0にリセットされ得る(他では、それらは、現在の値に一時停止されたままであり得る)。BF回復中に(例えば、BF回復要求の送信後、gNBからBF回復応答を待つ間等)、1つ以上のDRXタイマは、停止されたままであり得る。UEが、ネットワークからのBF回復要求応答(例えば、プロセッサ410gNBによって生成され、通信回路420gNBによって送信され、通信回路420UEによって受信され、プロセッサ410UEによって処理され得る応答)を成功的に受信すると、UEは、1つ以上のDRXタイマ(例えば、DRXオン持続時間タイマ、DRX非アクティビティタイマ)を、(プロセッサ410UEによって)再開及び/又はリセットすることができる。
【0096】
図9を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、第2のセットの技法の態様に関するDRXオン持続時間タイマの動作を示す例示的なタイミング図が示されている。902で、BF検出のためのシグナリングは、(様々な実施形態では、上記の第1の技術セットに関して詳述した、候補ビーム選択のためのシグナリング502iよりも前に)gNBによって送信され得る。BFが検出された場合、UEは、アクティブなDRXオン持続時間タイマを一時停止させる(例えば、現在の値に一時停止させる)ことができ、又は代替的に、(図9の下部に記載されているように)DRXオン持続時間タイマを0にリセットすることができる。904で、UEは、BF回復要求を送信することができ、UEが906でBF回復要求への応答を受信するまで、UEは、DRXオン持続時間タイマを停止したままにすることができ、その時点でDRXオン持続時間タイマを再開できる。
【0097】
あるいは、BF回復が失敗した場合、少なくとも1つのDRXタイマ(例えば、DRXオン持続時間タイマ等)が満了になり得、UEは、スリープ状態に入ることができる。このような状況では、UEは、次のDRXオン持続時間でウェイクアップし、BF回復を再度試みることができる。
【0098】
キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)モードで動作するUEの場合、所与のビームがSCell上のビームであるならば、いくつかの実施形態では、BFは、PCell又はPSCell上にあるものと同じように処理され得る。しかしながら、他の実施形態では、上記の技法のうちの1つ以上は、SCellのビームの場合には変化し得る。例えば、いくつかの実施形態では、SCellのBFは、1つ以上のDRXタイマに影響を及ぼさない可能性がある。このような実施形態では、UEがBF回復要求の送信用のPUSCH許可のためのSRを送信したが、DRXオン持続時間タイマが満了する前にgNBからの応答を受信していない場合、UEは、スリープ状態に入り、次のDRXオン持続時間中にBF回復を再試行することができる。追加的に、このような実施形態では、UEは、1つ以上のDRXタイマが満了する前に、肯定応答(Acknowledgment、ACK)/否定応答(Negative Acknowledgment、NACK)(例えば、同じULハイブリッド自動反復要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)プロセスIDをスケジュールする、新規データインジケータ(New Data Indicator、NDI)が切り替わったDCI)を受信するのではなく、BF回復のためのUL PUSCH許可を受信することができ、そしてBF回復のための(例えば、プロセッサ410UEによって生成され、通信回路420UEによって送信され、通信回路420gNBによって受信され、プロセッサ410gNBによって処理される)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(Control Element、CE)(MAC-CE)を送信することができる。このようなシナリオでは、実施形態に応じて、1つ以上のDRXタイマ(例えば、DRXオン持続時間タイマ、DRX非アクティビティタイマ)を延長することができ、又はUEは、スリープ状態に入り、次のDRXオン持続時間中にBF回復を再試行することができる。
【0099】
図10を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビーム障害(BF)の検出及び回復を容易にする、UEに使用可能な例示的な方法のフロー図が示されている。他の態様では、機械可読媒体は、実行されると(例えば、システム400UEを使用する)UEに方法1000の動作を実行させ得る、方法1000に関連付けられた命令を機械可読媒体に記憶することができる。
【0100】
1010で、UEのDRXオン持続時間中の少なくとも1つのオケージョン、及びDRXオン持続時間以外のオプションのオケージョンを含む、UEのDRXサイクルのためのセル内のビームのBF用のシグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)の1つ以上のオケージョンを構成する上位レイヤシグナリングを受信し得る。
【0101】
1020で、1つ以上のオケージョンのうちの少なくとも1つのオケージョンについて、(例えば、関連ビーム品質メトリクスを決定することによって)BFのためのシグナリングを測定することができる。
【0102】
1030で、BFのための測定されたシグナリングに基づいて、ビームのBFが発生したかどうかの判定が行われ得る。
【0103】
任意選択的に、1040で、BFが発生した場合、BF回復要求を送信することができる。これは、(例えば、競合ベースの又は競合なしの)PRACHを介して、又はPUCCHを介したSRに応答してUL許可を介してBF回復要求を送信することを含み得る。
【0104】
任意選択的に、1050で、第2のセットの技法に関して詳述したように、少なくとも1つのDRXタイマ(例えば、DRXオン持続時間タイマ及び/又はDRX非アクティビティタイマ)は、検出されたBF、BF回復要求、又は受信されたBF回復要求への応答のうちの1つ以上に基づいて、一時停止、リセット、停止、再開、又は満了のうちの1つ以上がなされ得る。例えば、検出されたBFに応答して、DRXオン持続時間タイマ及び/又はDRX非アクティビティタイマを一時停止及び/又はリセットすることができる(又は、例えば、SCellの場合、いくつかの実施形態では動作を継続することができる)。BF回復成功応答に応答して、DRXオン持続時間タイマ及び/又はDRX非アクティビティタイマを再開することができる。あるいは、様々な実施形態では、BF回復が失敗したという判定に応答して、1つ以上のDRXタイマを満了させ、UEは、スリープ状態に入ることができる。
【0105】
追加的に又は代替的に、方法1000は、UE及び/又はシステム400UEと第2のセットの技法の様々な実施形態に関して本明細書に記載されている1つ以上の他の動作を含み得る。
【0106】
図11を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにビーム障害(BF)の検出及び回復を容易にする、gNBで使用可能な例示的な方法のフロー図が示されている。他の態様では、機械可読媒体は、実行されると(例えば、システム400gNBを使用する)gNBに方法1100の動作を実行させ得る、方法1100に関連付けられた命令を機械可読媒体に記憶することができる。
【0107】
1110で、UEのDRXサイクル中にBF検出のための1つ以上のSSB/CSI-RSを構成する構成シグナリングを送信することができ、1つ以上のSSB/CSI-RSは、UEのDRXオン持続時間中の第1のSSB/CSI-RS及びUEのDRXオン持続時間以外の1つ以上の他のSSB/CSI-RSを含み得る。
【0108】
1120で、BFのための構成済みSSB/CSI-RSを、構成済みオケージョン中に送信することができる。
【0109】
1130で、BF回復要求を生成するためのリソースをUEに構成することができる。セルに応じて、これは、(例えば、いくつかの実施形態では、異なるビームのための異なるPRACHリソースを含み得る)競合なし又は競合ベースのPRACHを構成すること、又はUEからのSRに応答したUL許可をスケジュールするDCIを送信することを含み得る。
【0110】
1140で、BF回復要求のために構成されたリソースを介して、BF回復要求をUEから受信することができる。
【0111】
1150で、BF回復要求への応答をUEに送信することができる。
【0112】
追加的に又は代替的に、方法1100は、gNB及び/又はシステム400gNBと第2のセットの技法の様々な実施形態に関して本明細書に記載されている1つ以上の他の動作を含み得る。
バーストビームの測定及び報告に関連する技術
【0113】
第3のセットの技法は、(例えば、PCellと、任意選択的にPSCellのみと、又はこれに(例えば、システム400gNB等を使用する)1つ以上のgNBからの1つ以上の他のSCellを加えた)1つ以上のセルと、に関係する、DRXモードで動作しているUEによるビームの測定及び報告に関連する技術を含む。別途指定されたものを除いて、第3のセットの技法の様々な実施形態では、各ビームは別々に取り扱うことができ、これにより、本明細書に記載の技法は、1つ以上のビームと関連してUE及び/又はgNBによって別々に適用され得る。
【0114】
シグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)は、UEのDRXオン持続時間中に(例えば、開始時に)又はDRXオン持続時間よりも前にビームの測定又は報告を行うように構成され得る。ビーム測定レポートは、(例えば、DRXオン持続時間のそのような開始時又はその前の、PUCCHを介した)周期的レポート、(例えば、長いDRXサイクルのアクティブ化と同時にアクティブ化され得る)半永続的な構成済みレポート、及び/又は(例えば、様々な実施形態では、以下に詳述するように、gNBによってトリガされ得る、又はUEによってトリガされ得る)非周期的レポートに構成され得る。いくつかの実施形態では、第3のセットの技法によるバーストビーム管理更新は、UEのDRXオン持続時間の一部であり得るか、又はUEのDRXオン持続時間の開始時にあり得る。様々な実施形態では、UEがバーストビーム管理を実行するかどうかは、省電力信号(例えば、ウェイクアップ信号(Wake Up Signal、WUS))を介してUEに示すことができる。
【0115】
様々な実施形態では、ウェイクアップ要求信号を使用することができ、このウェイクアップ要求信号は、UEによって送信される、(例えば、プロセッサ410UEによって生成され、通信回路420UEによって送信され、通信回路420gNBによって受信され、プロセッサ410gNBによって処理されるウェイクアップ要求信号での)gNBからUEのDRXウェイクアップを要求する信号であり得る。様々なシナリオでは、UEは、gNBが認識していない可能性のある有意なビーム変化を、(例えば、(例えば、回動、動き等を検出する)UEセンサ、及び/又はgNBからのSSB/CSI-RSに基づいて)検出することができる。様々な実施形態では、UEが(例えば、1つ以上の閾値等に基づいて)有意なビーム変化を検出すると、UEは、gNBからのDRXウェイクアップを要求するウェイクアップ要求信号を送信することができる。いくつかのこのような実施形態では、ウェイクアップ要求信号はまた、ビーム管理更新のための非周期的CSI-RSに対する要求として処理することができる。
【0116】
様々な実施形態では、DRXオン持続時間の前に、gNBは、UEがウェイクアップ要求信号として使用できる1つ以上のUL信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH許可等)を構成することができる。いくつかの実施形態では、異なるUEビームについて異なるリソースを構成することができる。様々な実施形態では、UEウェイクアップ要求信号の送信に用いられるビームは、サウンディング基準信号((Sounding Reference Signal、SRS)リソースインジケータ(Resource Indicator、RI)、SRI)、送信構成インジケータ(Transmission Configuration Indicator、TCI)として事前構成することができる。様々な実施形態では、UEウェイクアップ要求信号の送信に用いられるビームは、本明細書に詳述しているように、ビーム測定及び/又は候補ビーム選択のためのSSB/CSI-RSに1対1又は多対1のうちの1つの方式でマッピングし得る(例えば、その関連付けられた物理チャネルにおける)リソースを使用することができる。
【0117】
図12を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、2つの異なるタイプのビーム測定レポートを示す例示的なタイミング図が示されている。図12では、第1のDRXオン持続時間よりも前に、SSB及び/又はCSI-RS1202は、UEによるSSB/CSI-RS1202の測定に基づいて生成され得る、UEによって周期的に構成されるビーム管理レポート1204について、gNBによって送信され得る。更に、図12の第2のDRXオン持続時間中に、DCI1206が、UEによるCSI-RS1208の測定に基づいて生成され得る(PUSCHを介した)非周期的ビーム管理レポート1210のCSI-RS1208をスケジューリングしているのが示されている。
【0118】
図13を参照すると、本明細書に記載の様々な態様に係る、UEシグナリングによってトリガされるビーム測定レポートを示す例示的なタイミング図が示されている。図13では、ビーム測定1302のためのSSB/CSI-RSは、UEによって測定することができ、測定されたSSB/CSI-RS及び/又はUEセンサに基づいて、UEウェイクアップ要求信号1304をUEによって送信することができる。UEウェイクアップ要求信号1304に応答して、UEはウェイクアップし(例えば、DRXオン持続時間を開始する)、gNBは、UEがバーストビーム測定に使用できる非周期的CSI-RS1308を(DCI1306を介して)スケジュールすることができ、この非周期的UEビーム測定レポートは、PUSCH1310を介して送信することができる。
【0119】
図14を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビームの測定及び報告を容易にする、UEに使用可能な例示的な方法のフロー図が示されている。他の態様では、機械可読媒体は、実行されると(例えば、システム400UEを使用する)UEに方法1400の動作を実行させ得る、方法1400に関連付けられた命令を機械可読媒体に記憶することができる。
【0120】
1410で、任意選択的に、ウェイクアップ要求信号を送信して、非周期的ビーム測定報告をトリガすることができる。ウェイクアップ要求信号は、例えば、測定されたSSB/CSI-RS及び/又はUEセンサに基づく、ビームに有意な変化が生じた又は生じた可能性があるとのUEの判定に応答して送信され得る。
【0121】
1420で、任意選択的に、UEがバーストビーム管理更新を実行するべきであることを示すウェイクアップ信号又は他の省電力信号を受信することができる。
【0122】
1430で、UEがビーム測定レポートを(例えば、DRXオン持続時間中に)送信するためのリソースと共に、ビームの測定及び報告を(例えば、DRXオン持続時間以内に、DRXオン持続時間よりも前に)実行するためのビーム測定用のシグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)をUEに構成することができる。レポートの性質(例えば、周期的、非周期的、半永続的等)に応じて、チャネル、リソース、及び構成方法は変化し得る。
【0123】
1440で、ビームの関連ビーム品質メトリクスを、そのビームを介して受信されたビーム測定用の構成済みシグナリングに基づいて、ビームについて測定することができる。
【0124】
1450で、関連ビーム品質メトリクスを示すビーム測定レポートを、構成済みリソース及び関連付けられた物理チャネルを介して送信することができる。
【0125】
追加的に又は代替的に、方法1400は、UE及び/又はシステム400UEと第3のセットの技法の様々な実施形態に関して本明細書に記載されている1つ以上の他の動作を含み得る。
【0126】
図15を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態に係る、間欠受信(DRX)モードで動作するときにUEによるビームの測定及び報告を容易にする、gNBで使用可能な例示的な方法のフロー図が示されている。他の態様では、機械可読媒体は、実行されると(例えば、システム400gNBを使用する)gNBに方法1500の動作を実行させ得る、方法1500に関連付けられた命令を機械可読媒体に記憶することができる。
【0127】
1510で、任意選択的に、ウェイクアップ要求信号を受信して、非周期的ビーム測定報告をトリガすることができる。ウェイクアップ要求信号は、例えば、測定されたSSB/CSI-RS及び/又はUEセンサに基づく、ビームに有意な変化が生じた又は生じた可能性があるとのUEの判定に応答して送信され得る。
【0128】
1420で、任意選択的に、UEがバーストビーム管理更新を実行するべきであることを示すウェイクアップ信号又は他の省電力信号をUEに送信することができる。
【0129】
1430で、UEがビーム測定レポートを(例えば、DRXオン持続時間中に)送信するためのリソースと共に、ビームの測定及び報告を(例えば、DRXオン持続時間以内に、DRXオン持続時間よりも前に)実行するためのビーム測定用のシグナリング(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)をUEに構成することができる。レポートの性質(例えば、周期的、非周期的、半永続的等)に応じて、チャネル、リソース、及び構成方法は変化し得る。
【0130】
1440で、ビームを介してビーム測定用の構成済みシグナリングを送信することができる。
【0131】
1450で、関連ビーム品質メトリクスを示すビーム測定レポートを、構成済みリソース及び関連付けられた物理チャネルを介して受信することができる。
【0132】
追加的に又は代替的に、方法1500は、gNB及び/又はシステム400gNBと第3のセットの技法の様々な実施形態に関して本明細書に記載されている1つ以上の他の動作を含み得る。
追加の実施例
【0133】
本明細書の実施例は、方法、その方法の動作又はブロックを実行するための手段、(例えば、(例えば、プロセッサ等)メモリ付きプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)等)機械によって実行されると、本明細書に記載の実施形態及び実施例による多重通信技術を使用して、同時通信のために方法又は装置若しくはシステムの動作をその機械に実行させる実行可能命令を含む少なくとも1つの機械可読媒体等の主題を含み得る。
【0134】
実施例1は、UE(ユーザ機器)で使用されるように構成された装置であって、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームに関連付けられたシグナリングであって、そのビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はそのビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含む、そのビームに関連付けられたシグナリングに基づいて、そのビームの関連ビーム品質メトリクスを測定し、1つ以上のビームの各ビームについて決定された関連ビーム品質メトリクスに基づいて、1つ以上のビームのうちの最良のビームを決定し、UEの間欠受信(DRX)オン持続時間中に、最良のビームを介して送信するためのスケジューリング要求(SR)を生成するように構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0135】
実施例2は、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームに関連付けられたシグナリングが、DRXオン持続時間以内に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、実施例1のいずれかの変形例の主題を含む。
【0136】
実施例3は、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームに関連付けられたシグナリングが、DRXオン持続時間よりも前に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、実施例1のいずれかの変形例の主題を含む。
【0137】
実施例4は、1つ以上のプロセッサが、最良のビームに関連付けられたシグナリングと一意に関連付けられている物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースのセットにSRをマッピングするように更に構成されている、実施例1から3のいずれかの変形例の主題を含む。
【0138】
実施例5は、1つ以上のビームの各ビームについて、1つ以上のプロセッサが、最良のビームの関連ビーム品質メトリクスが閾値以上であるという判定に基づいて、SRを生成するように構成されている、実施例4のいずれかの変形例の主題を含む。
【0139】
実施例6は、1つ以上のビームが、最良のビームとは異なる第1のビームを含み、1つ以上のプロセッサが、最良のビームに関連付けられたシグナリングと第1のビームに関連付けられたシグナリングとの両方に関連付けられた物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースのセットにSRをマッピングするように更に構成されている、実施例1から3のいずれかの変形例の主題を含む。
【0140】
実施例7は、最良のビームについて測定された関連ビーム品質メトリクスが、最良のビームに関連付けられたパスロスを推定するための少なくとも閾値数の測定に基づくものであり、1つ以上のプロセッサが、関連ビーム品質メトリクスに少なくとも部分的に基づいて、最良のビームに関連付けられたパスロスを推定し、最良のビームに関連付けられた推定されたパスロスに基づいて、SRの送信電力を選択するように更に構成されている、実施例1から6のいずれかの変形例の主題を含む。
【0141】
実施例8は、1つ以上のビームの第1のビームについて測定された関連ビーム品質メトリクスが、最高の関連ビーム品質メトリクスであり、最高の関連ビーム品質メトリクスが、最良のビームに関連付けられたパスロスを推定するための閾値数未満の測定に基づくものであり、1つ以上のプロセッサが、第1のビーム、又は、以前のパスロス推定値に関連付けられている以前の最良のビームのうちの1つを最良のビームとして選択し、以前のパスロス推定値に基づいて、SRの送信電力を選択するように更に構成されている、実施例1から6のいずれかの変形例の主題を含む。
【0142】
実施例9は、1つ以上のプロセッサが、生成されたSRが送信された最良のビームを介して、アップリンク(UL)許可のためのダウンリンク制御情報(DCI)、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のうちの1つ以上をモニタリングするように更に構成されている、実施例1から8のいずれかの変形例の主題を含む。
【0143】
実施例10は、UE(ユーザ機器)で使用されるように構成された装置であって、UEの間欠受信(DRX)サイクル中の1つ以上の時間の各時間で、その時間及びUEの第1のビームに関連付けられたシグナリングであって、その時間及び第1のビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はその時間及び第1のビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含み、1つ以上の時間が、UEのDRXオン持続時間以内の第1の時間を含む、その時間及び第1のビームに関連付けられたシグナリングを、セルに構成する、上位レイヤシグナリングを処理し、1つ以上の時間のうちの少なくとも1つの時間について、少なくとも1つの時間及びUEの第1のビームに関連付けられたシグナリングを測定し、少なくとも1つの時間及びUEの第1のビームに関連付けられた測定されたシグナリングに基づいて、第1のビームのビーム障害が発生したかどうかの判定を行うように構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0144】
実施例11は、UEの間欠受信(DRX)サイクル中の1つ以上の時間が、UEのDRXオン持続時間以外の第2の時間を含む、実施例10のいずれかの変形例の主題を含む。
【0145】
実施例12は、第1のビームのビーム障害が発生したと判定されたとき、1つ以上のプロセッサが、ビーム障害回復要求を生成し、ビーム障害回復要求をリソースのセットにマッピングするように更に構成されており、セルがプライマリセル(PCell)又はプライマリセカンダリセル(PSCell)であるとき、リソースのセットが、競合ベースの物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)又は競合なしのPRACHのうちの1つに関連付けられており、セルがセカンダリセルであるとき、リソースのセットが、UEの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)許可に関連付けられている、実施例10又は11のいずれかの変形例の主題を含む。
【0146】
実施例13は、1つ以上のプロセッサが、第1のビームのビーム障害が発生したという判定に応答して、DRXオン持続時間タイマを停止させるように更に構成されている、実施例12のいずれかの変形例の主題を含む。
【0147】
実施例14は、1つ以上のプロセッサが、第1のビームのビーム障害が発生したという判定に応答して、DRXオン持続時間タイマをリセットするように更に構成されている、実施例13のいずれかの変形例の主題を含む。
【0148】
実施例15は、1つ以上のプロセッサが、ビーム障害回復成功応答を処理することに応答して、DRXオン持続時間タイマを再開するように更に構成されている、実施例13又は14のいずれかの変形例の主題を含む。
【0149】
実施例16は、1つ以上のプロセッサが、ビーム障害回復要求が失敗したことを判定し、DRXオン持続時間タイマを満了させ、DRXオン持続時間タイマの満了に応答して、スリープ状態に入るように更に構成されている、実施例13又は14のいずれかの変形例の主題を含む。
【0150】
実施例17は、1つ以上のプロセッサが、第1のビームのビーム障害が発生したという判定に応答して、DRX非アクティビティタイマを停止させるように更に構成されている、実施例12から14のいずれかの変形例の主題を含む。
【0151】
実施例18は、1つ以上のプロセッサが、ビーム障害回復成功応答を処理することに応答して、DRX非アクティビティタイマをリセットするように更に構成されている、実施例17のいずれかの変形例の主題を含む。
【0152】
実施例19は、1つ以上のプロセッサが、ビーム障害回復成功応答を処理することに応答して、DRX非アクティビティタイマを再開するように更に構成されている、実施例17又は18のいずれかの変形例の主題を含む。
【0153】
実施例20は、UE(ユーザ機器)で使用されるように構成された装置であって、ビームのビーム品質メトリクスを、ビームに関連付けられたシグナリングであって、ビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含み、UEのDRXオン持続時間以内に又はそれよりも前に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、ビームに関連付けられたシグナリングに基づいて、測定し、ビーム品質メトリクスを示す、周期的レポート、半永続的レポート、又は非周期的レポートのうちの1つとして構成されるビーム測定レポートを生成するように構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0154】
実施例21は、1つ以上のプロセッサが、UEにウェイクアップすることを示す省電力信号に応答してビーム測定レポートを生成するように構成されている、実施例20のいずれかの変形例の主題を含む。
【0155】
実施例22は、ビーム測定レポートが非周期的であり、1つ以上のプロセッサが、ビームが少なくとも閾値量だけ変化したことを検出し、DRXウェイクアップに対する要求を生成するように更に構成されている、実施例20又は21のいずれかの変形例の主題を含む。
【0156】
実施例23は、次世代NodeB(gNB)で使用されるように構成された装置であって、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームに関連付けられたシグナリングであって、そのビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はそのビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含む、そのビームに関連付けられたシグナリングを生成し、ユーザ機器(UE)の間欠受信(DRX)オン持続時間中に、1つ以上のビームのうちの選択されたビームを介して送信するためのスケジューリング要求(SR)を処理するように更に構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0157】
実施例24は、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームに関連付けられたシグナリングが、DRXオン持続時間以内に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、実施例23のいずれかの変形例の主題を含む。
【0158】
実施例25は、1つ以上のビームの各ビームについて、そのビームに関連付けられたシグナリングが、DRXオン持続時間よりも前に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、実施例23のいずれかの変形例の主題を含む。
【0159】
実施例26は、SRが、選択されたビームに関連付けられたシグナリングと一意に関連付けられている物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースのセットにマッピングされる、実施例23から25のいずれかの変形例の主題を含む。
【0160】
実施例27は、1つ以上のビームが、選択されたビームとは異なる第1のビームを含み、SRが、選択されたビームに関連付けられたシグナリングと第1のビームに関連付けられたシグナリングとの両方に関連付けられた物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースのセットにマッピングされる、実施例23から25のいずれかの変形例の主題を含む。
【0161】
実施例28は、1つ以上のプロセッサが、生成されたSRが送信された選択されたビームを介して、SRに応答してアップリンク(UL)許可のためのダウンリンク制御情報(DCI)を生成するように更に構成されている、実施例23から27のいずれかの変形例の主題を含む。
【0162】
実施例29は、次世代NodeB(gNB)で使用されるように構成された装置であって、ユーザ機器(UE)の間欠受信(DRX)サイクル中の1つ以上の時間の各時間で、その時間及びgNBの第1のビームに関連付けられたシグナリングであって、その時間及び第1のビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はその時間及び第1のビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含み、1つ以上の時間は、UEのDRXオン持続時間以内の第1の時間を含む、その時間及びgNBの第1のビームに関連付けられたシグナリングを、セルに構成する、上位レイヤシグナリングを生成し、第1のビームに関連付けられたビーム障害回復要求を処理するように構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0163】
実施例30は、UEのDRXサイクル中の1つ以上の時間が、UEのDRXオン持続時間以外の第2の時間を含む、実施例29のいずれかの変形例の主題を含む。
【0164】
実施例31は、ビーム障害回復要求が、リソースのセットにマッピングにマッピングされ、セルがプライマリセル(PCell)又はプライマリセカンダリセル(PSCell)であるとき、リソースのセットが、競合ベースの物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)又は競合なしのPRACHのうちの1つに関連付けられており、セルがセカンダリセルであるとき、リソースのセットが、UEの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)許可に関連付けられている、実施例29又は30のいずれかの変形例の主題を含む。
【0165】
実施例32は、次世代ノードB(gNB)で使用されるように構成された装置であって、ビームに関連付けられたシグナリングであって、ビームに関連付けられた同期信号ブロック(SSB)又はビームに関連付けられたチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のうちの1つ以上を含み、ユーザ機器(UE)の間欠受信(DRX)オン持続時間以内に又はそれよりも前に、関連付けられた時間周波数リソースのセットにマッピングされている、ビームに関連付けられたシグナリングを生成し、ビームに関連付けられたビーム品質メトリクスを示す、周期的レポート、半永続的レポート、又は非周期的レポートのうちの1つとして構成されるビーム測定レポートを処理するように構成されている、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0166】
実施例33は、1つ以上のプロセッサが、UEにウェイクアップすることを示す省電力信号を生成するように更に構成されている、実施例32のいずれかの変形例の主題を含む。
【0167】
実施例34は、ビーム測定レポートが非周期的であり、1つ以上のプロセッサが、DRXウェイクアップに対する要求を処理するように更に構成されている、実施例32のいずれかの変形例の主題を含む。
【0168】
実施例35は、実施例1から34に記載の動作のうちのいずれかを実行するための手段を備える装置を含む。
【0169】
実施例36は、実施例1から34に記載の動作のうちのいずれかを実行するためにプロセッサによって実行される命令を記憶する機械可読媒体を含む。
【0170】
実施例37は、メモリインタフェースと、実施例1から34に記載の動作のうちのいずれかを実行するように構成された処理回路と、を備える装置を含む。
【0171】
要約書に記載の内容も含めて、開示されている主題の例示的な実施形態の上記説明は、網羅的であることも、開示されている実施形態を、開示されている正確な形態に限定することも意図するものではない。具体的な実施形態及び実施例が、説明の目的で本明細書に記載されているが、当業者であれば認識できるように、これらの具体的な実施形態及び実施例の範囲内で考えられる、様々な同等の変更が可能である。
【0172】
これについては、開示されている主題を、様々な実施形態及び対応する図面に関連して説明したが、開示されている主題と同じ機能、類似する機能、代替的機能、又は代用の機能を実行するためには、適用可能な場合、他の同様の実施形態を使用することができ、又は、記載されている実施形態から逸脱することなく、変更及び追加を行うことができることを理解されたい。したがって、開示されている主題は、本明細書に記載のいずれかの単一の実施形態に限定されるべきではなく、むしろ、以下の添付の特許請求の範囲の広さ及び範囲に従って解釈されるべきである。
【0173】
特に、上述の構成要素又は構造(アセンブリ、デバイス、回路、システム等)によって実行される様々な機能については、このような構成要素を説明するために使用される(「手段」に関連する記載を含む)用語は、特に明記しない限り、たとえ本明細書に例示されている本発明の例示的な実装形態の機能を実行する、開示されている構造と構造的に同等でなくても、記載されている構成要素の特定の機能を実行する任意の構成要素又は構造に対応する(例えば、機能的に同等である)ことが意図される。更に、特有の特徴は、いくつかの実装のうちの1つのみに関して開示されている可能性があるが、このような特徴は、任意の所与の用途又は特定の用途に望ましくかつ有利であり得るように、他の実装の1つ以上の他の特徴と組み合わされ得る。
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