特許 7688214 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2025-05-26

(45)【発行日】2025-06-03

(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

(51)【国際特許分類】

   G06Q 30/0207 20230101AFI20250527BHJP

【ＦＩ】

G06Q30/0207

【請求項の数】 9

(21)【出願番号】P 2024146011

(22)【出願日】2024-08-27

【審査請求日】2024-08-27

【早期審査対象出願】

(73)【特許権者】

【識別番号】519110124

【氏名又は名称】ＰａｙＰａｙ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100149548

【弁理士】

【氏名又は名称】松沼 泰史

(74)【代理人】

【識別番号】100181124

【弁理士】

【氏名又は名称】沖田 壮男

(74)【代理人】

【識別番号】100194087

【弁理士】

【氏名又は名称】渡辺 伸一

(72)【発明者】

【氏名】モ サンナ

(72)【発明者】

【氏名】サラトーン チャナーパー

(72)【発明者】

【氏名】シュウ テン

(72)【発明者】

【氏名】ペレス マリアナ

(72)【発明者】

【氏名】柴 碩輝

【審査官】松田 岳士

(56)【参考文献】

【文献】特許第７５３２７０１（ＪＰ，Ｂ１）

【文献】特開２０２２－１００９９１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１５－１０３０５１（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｇ０６Ｑ １０／００－９９／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、
取得した前記利用者情報に基づいて、前記電子決済サービスの複数の種類の特典に関する特典情報であって、前記利用者の利用者端末装置に提供するための特典情報を決定する決定部と、
決定された前記特典情報を前記利用者端末装置に提供する提供部と、を備え、
前記決定部は、前記利用者端末装置に表示された前記複数の種類の特典のうち、前記複数の種類の特典のそれぞれに関して規定された所定操作が実行された特典に関する特典情報を集約して、前記利用者端末装置に提供することを決定する、
情報処理装置。

【請求項2】

前記利用者情報は、前記利用者の位置情報と、前記複数の種類の特典に関する前記利用者による操作情報とを含み、
前記決定部は、前記特典情報として、前記位置情報に基づく第１特典情報と、前記操作情報に基づく第２特典情報とを決定する、
請求項１に記載の情報処理装置。

【請求項3】

前記提供部は、前記第１特典情報と、前記第２特典情報とを同一の画面上で切り替え又は選択可能な形式で前記利用者端末装置に提供する、
請求項２に記載の情報処理装置。

【請求項4】

前記所定操作は、前記複数の種類の特典のうちの、現在時点において有効化されている特典、および未来時点から有効化される特典を含む一以上の特典をブックマークする操作であり、
前記決定部は、ブックマークされた一以上の特典に関する特典情報を集約して、前記利用者端末装置に提供することを決定する、
請求項１に記載の情報処理装置。

【請求項5】

前記所定操作は、前記複数の種類の特典のうちのクーポンを獲得する操作であり、
前記決定部は、獲得されたクーポンに関する特典情報を集約して、前記利用者端末装置に提供することを決定し、
前記クーポンは、前記利用者が事前の獲得操作を実行し、所定条件を満たす電子決済を実行することにより、前記利用者の電子決済サービスアカウントに価値が付与されるものである、
請求項１に記載の情報処理装置。

【請求項6】

前記所定操作は、電子決済の実行によって、前記複数の種類の特典のうちのスタンプカードに参加する操作であり、
前記決定部は、参加されたスタンプカードに関する特典情報を集約して、前記利用者端末装置に提供することを決定し、
前記スタンプカードは、前記利用者が事前の獲得操作を実行することなく、所定条件を満たす電子決済を複数回実行することにより、前記利用者の電子決済サービスアカウントに価値が付与されるものである、
請求項１に記載の情報処理装置。

【請求項7】

前記提供部は、集約された前記特典情報を、前記特典情報に紐づく特典の期限と対応付けて、カレンダー形式で前記利用者端末装置に提供する、
請求項１に記載の情報処理装置。

【請求項8】

コンピュータが、
電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を取得し、
取得した前記利用者情報に基づいて、前記電子決済サービスの複数の種類の特典に関する特典情報であって、前記利用者の利用者端末装置に提供するための特典情報を決定し、
決定された前記特典情報を前記利用者端末装置に提供し、
前記利用者端末装置に表示された前記複数の種類の特典のうち、前記複数の種類の特典のそれぞれに関して規定された所定操作が実行された特典に関する特典情報を集約して、前記利用者端末装置に提供することを決定する、
情報処理方法。

【請求項9】

コンピュータに、
電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を取得させ、
取得した前記利用者情報に基づいて、前記電子決済サービスの複数の種類の特典に関する特典情報であって、前記利用者の利用者端末装置に提供するための特典情報を決定させ、
決定された前記特典情報を前記利用者端末装置に提供させ、
前記利用者端末装置に表示された前記複数の種類の特典のうち、前記複数の種類の特典のそれぞれに関して規定された所定操作が実行された特典に関する特典情報を集約して、前記利用者端末装置に提供することを決定させる、
プログラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。

【背景技術】

【0002】

従来、商品やサービスの消費者に有用な情報を提供する技術が知られている。例えば、特許文献１には、購入された吸収性物品を示す購入情報を利用者の端末装置から受け付け、受付けられた購入情報に基づいて決定した情報を、利用者に対して提供する技術が記載されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特開２０２０－１４４７０６号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

特許文献１に記載の技術は、購入情報に応じた提案情報を提供するものであり、利用者による商品の購入を前提とするという意味で制約があるものである。さらに、従来の技術では、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスの利用に際して、利用者は、自身にとって有用となる特典を発見および活用することに関して困難を覚える場合があった。

【0005】

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスに際して、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の一態様は、電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、取得した前記利用者情報に基づいて、前記電子決済サービスの一以上の種類の特典に関する情報であって、前記利用者の利用者端末装置に提供するための提供情報を決定する決定部と、決定された前記提供情報を前記利用者端末装置に提供する提供部と、を備える情報処理装置である。

【発明の効果】

【0007】

本発明の一態様によれば、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスにおいて、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助することができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。

【図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その１）である。

【図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その２）である。

【図4】第１実施形態に係る決済サーバ１００の構成図である。

【図5】利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。

【図6】加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。

【図7】決済アプリ２０のトップ画面の一例を示す図である。

【図8】利用者端末装置１０によるクーポンの獲得および利用方法の一例を示す図である。

【図9】特典情報１７８の内容の一例を示す図である。

【図10】「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の一例を示す図である。

【図11】図１０のオファー画面の下部表示の一例を示す図である。

【図12】図１０のオファー画面の下部表示の別の例を示す図である。

【図13】「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の別の例を示す図である。

【図14】図１３のオファー画面の下部表示の一例を示す図である。

【図15】「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の一例を示す図である。

【図16】「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の別の例を示す図である。

【図17】「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の別の例を示す図である。

【図18】カレンダー表示ＣＤの詳細画面の一例を示す図である。

【図19】利用者端末装置１０と決済サーバ１００の協働によって実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

以下、図面を参照し、本発明の情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。以下に登場する「サーバ」、「管理装置」「情報提供装置」などの、利用者にサービスを提供したり内部解析を行ったりするための各種装置は、分散化された装置群によって実現されてよく、それぞれの装置を運用する事業者は異なってもよい。また装置のハードウェアの保有者（クラウドサーバの提供者）と実質的な運用を行う事業者も異なってよい。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗（実店舗）であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店（ブランド）に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。

【0010】

［電子決済サービス］
図１は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ１００を中心として実現される。決済サーバ１００は、例えば、一以上の利用者端末装置１０、一以上の第１店舗端末装置５０、及び一以上の第２店舗端末装置７０のそれぞれとネットワークＮＷを介して通信する。ネットワークＮＷは、例えば、インターネット、ＬＡＮ（Local Area Network）、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。

【0011】

利用者端末装置１０は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置１０は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等と称する。利用者端末装置１０では、ＣＰＵ等のプロセッサにより決済アプリ２０が実行されることで、決済サーバ１００と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ２０は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置１０にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。

【0012】

第１店舗端末装置５０は、例えば、店舗に設置される。第１店舗端末装置５０は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第１店舗端末装置５０は、いわゆるＰＯＳ（Point of Sale）装置を含み、ＰＯＳ装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像６０は、店舗に置かれ、ＱＲコード（登録商標）等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像６０は、店舗に置かれたディスプレイ（スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい）によって表示されてもよい。

【0013】

第２店舗端末装置７０は、加盟店の運営者によって使用される。第２店舗端末装置７０は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第２店舗端末装置７０では、加盟店向けインターフェース７２が動作する。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ１００に送信する。スマートフォンである第２店舗端末装置７０は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置１０が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。

【0014】

決済サーバ１００は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第１店舗端末装置５０は、ＰＯＳ装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、ＰＯＳ装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ１００に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第１店舗端末装置５０から決済情報が送信されるものとする。

【0015】

図２および図３は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン１とパターン２の二つが存在してよい。

【0016】

図２に示すパターン１（以下、ユーザスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０が起動した状態の利用者端末装置１０が、光学読取機能によって店舗コード画像６０をデコードする（Ｓ１）。店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）の情報が含まれている。この店舗ＵＲＬは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ１００において加盟店ＩＤや店舗ＩＤ等との対応付けがなされている（後述）。決済アプリ２０は、店舗ＵＲＬとアカウントＩＤを含む第１決済情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ２）。決済サーバ１００は、店舗ＵＲＬに対応する加盟店ＩＤ、店舗ＩＤから、店舗情報（後述）を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し（Ｓ３）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ４）。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置１０に入力する（Ｓ５）。そして、利用者端末装置１０は、少なくとも決済金額を含む第２決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ６）。決済サーバ１００は、受信した第２決済情報に基づいて電子決済を行う（Ｓ７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知（決済完了画面を表示するための情報）を決済アプリ２０に送信し（Ｓ８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ９）。なお、店舗コード画像６０が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第１決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ１００に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。

【0017】

図３に示すパターン２（以下、ストアスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０の起動時、決済アプリ２０において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング（例えば１分おき）になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ２０はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１）。決済サーバ１００はワンタイムコードを生成し（Ｓ１２）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ１３）。決済アプリ２０は、ワンタイムコードに基づいて生成した、ＱＲコードやバーコード等のコード画像を表示する（Ｓ１４）。利用者は利用者端末装置１０の表示面を第１店舗端末装置５０に翳し（提示し）、第１店舗端末装置５０は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する（Ｓ１５）。そして、第１店舗端末装置５０は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ＩＤ、店舗ＩＤ等を含む決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ１６）。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ１００は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う（Ｓ１７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知を決済アプリ２０に送信し（Ｓ１８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ１９）。

【0018】

なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図２で説明した「アカウントＩＤ」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報（例えば電話番号）であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ２０は、利用者のアカウントＩＤに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ１００は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントＩＤに対応する利用者を特定する。

【0019】

［決済サーバ］
図４は、第１実施形態に係る決済サーバ１００の構成図である。決済サーバ１００は、例えば、通信部１１０と、決済コンテンツ提供部１２０と、決済処理部１３０と、情報管理部１４０と、記憶部１７０とを備える。通信部１１０および記憶部１７０以外の構成要素は、例えば、ＣＰＵなどのハードウェアプロセッサがプログラム（ソフトウェア）を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、ＬＳＩ（Large Scale Integration）やＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）などのハードウェア（回路部；circuitryを含む）によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めＨＤＤ（Hard Disk Drive）やフラッシュメモリなどの記憶装置（非一過性の記憶媒体を備える記憶装置）に格納されていてもよいし、ＤＶＤやＣＤ－ＲＯＭなどの着脱可能な記憶媒体（非一過性の記憶媒体）に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。情報管理部１４０は、さらに、取得部１４２と、決定部１４４と、提供部１４６とを備えるが、これら機能部の詳細については後述する。情報管理部１４０は、特許請求の範囲における「情報処理装置」の一例である。

【0020】

記憶部１７０は、ＨＤＤやフラッシュメモリ、ＲＡＭ（Random Access Memory）などである。記憶部１７０は、決済サーバ１００がネットワークを介してアクセス可能なＮＡＳ（Network Attached Storage）装置であってもよい。記憶部１７０には、利用者情報１７２、決済コンテンツ情報１７４、加盟店／店舗情報１７６、特典情報１７８などの情報が格納される。

【0021】

通信部１１０は、ネットワークＮＷに接続するための通信インターフェースである。通信部１１０は、例えばネットワークインターフェースカードである。

【0022】

決済コンテンツ提供部１２０は、例えば、Ｗｅｂサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報（コンテンツ）を利用者端末装置１０に提供する。決済コンテンツ提供部１２０は、決済コンテンツ情報１７４から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置１０に提供する。利用者端末装置１０は、決済アプリ２０によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ１００に送信する。

【0023】

決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部１３０は、利用者情報１７２を参照しながら決済処理を行う。

【0024】

図５は、利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。利用者情報１７２は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報１７２は、例えば、利用者ＵＲＬ、アカウントＩＤ、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ＩＤ、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、クレジット払い設定、クレジット払い枠、クレジット払い利用額、クレジット払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報、フォロー加盟店、獲得クーポン、獲得ポイント、参加中スタンプカード、参加中キャンペーン、ブックマークなどの情報が対応付けられたものである。利用者ＵＲＬは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントＩＤは、決済サーバ１００によって利用者に発行されるものであり、利用者ＩＤは、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）ＩＤである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日（アカウントを作成した日）である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス（電子決済口座）のことをアカウントと称する。

【0025】

チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者（銀行）のＡＴＭ（Automatic Teller Machine）からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。クレジット払い設定は、クレジット払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。クレジット払い枠は月ごとに利用可能なクレジット払いの限度額であり、クレジット払い利用額は、当月に既に利用されたクレジット払いの金額であり、クレジット払い利用可能額は、クレジット払い枠からクレジット払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能なクレジット払いの金額である。図ではクレジット払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方がクレジット払い枠に設定されてよい。クレジット払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、クレジット払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報（口座番号、カード番号）である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳（日時、購買行動が行われた店舗の店舗ＩＤ、決済金額、決済方法など）を、決済ごとに示す情報である。フォロー加盟店、獲得クーポン、獲得ポイント、参加中スタンプカード、参加中キャンペーン、ブックマークの詳細については後述する。

【0026】

図６は、加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。加盟店／店舗情報１７６は、例えば、店舗ＵＲＬに対して加盟店ＩＤと店舗ＩＤが対応付けられた第１テーブル１７６Ａと、加盟店ＩＤに対して加盟店名と売上金（前述）が対応付けられた第２テーブル１７６Ｂと、店舗ＩＤに対して店舗名が対応付けられた第３テーブル１７６Ｃとを含む。加盟店／店舗情報１７６には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。

【0027】

情報管理部１４０は、利用者端末装置１０や第２店舗端末装置７０から取得した情報に基づいて、利用者情報１７２、加盟店／店舗情報１７６を管理する。情報管理部１４０は、利用者情報１７２、加盟店／店舗情報１７６、特典情報１７８について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。

【0028】

［電子決済］
決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から決済情報が取得されると、利用者情報１７２を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部１３０は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部１３０は、例えば、利用者ＩＤに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。

【0029】

決済処理部１３０は、「設定情報」が「クレジット払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。クレジット払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による支払い方法であり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、クレジット払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なおクレジット払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。クレジット払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部１３０は、クレジット払い利用額に決済金額を加算し、クレジット払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う、或いはクレジットカード会社の運営者に当該処理を依頼する。なお暫定決済の時点で決済金額がクレジット払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ２０に返信される。

【0030】

［トップ画面］
図７は、決済アプリ２０のトップ画面の一例を示す図である。トップ画面には、コード画像ＣＩが表示される。コード画像ＣＩは、例えばバーコードとＱＲコードを含む。また、コード画像ＣＩの横には、チャージ残高による電子決済を行うか、クレジット払いによる電子決済を行うかを切り替えるための切替スイッチＳＷが表示される。なお、「スイッチ」、「ボタン」とはタッチパネルと協働して実現されるＧＵＩ（Graphical User Interface）である。図７では「クレジット」が表示され、これはクレジット払いによる電子決済を行う設定になっていることを意味する。利用者は、例えば、切替スイッチＳＷをスワイプすることにより、チャージ残高による電子決済を行うか、クレジット払いによる電子決済を行うかを切り替えることができる。また、トップ画面は、操作領域ＯＡと、遷移ボタンＴＢ１と、遷移ボタンＴＢ２とを含む。操作領域ＯＡには、スキャン（ユーザスキャンの開始）を指示するボタンや、他の利用者にチャージ残高を送金するためのボタンや、利用者が獲得したポイントを表示するためのボタンや、利用者が実行した電子決済の履歴を表示するためのボタンなど、電子決済における主要な操作を指示するボタンが設けられている。遷移ボタンＴＢ１が操作されると、電子決済に用いられるコード画像と利用可能額を表示する支払い画面に遷移する。遷移ボタンＴＢ２が操作されると、残高払い又はクレジット払いにおける利用可能額が表示される画面に遷移する。図７では、チャージ残高による電子決済が設定されているため、遷移ボタンＴＢ２が操作されると、残高払いにおける利用可能額が表示される。

【0031】

操作領域ＯＡの下部には、さらに例えば、ミニアプリを起動するためのボタン（スイッチ）群Ｍ１～Ｍ２が表示される。ミニアプリは、例えば、決済アプリ２０をプラットフォームとしたアプリである。ミニアプリは、例えば、サービスサーバ２００のサービスを提供するサービス提供者が決済アプリ２０内で動作するように開発したアプリケーションプログラムである。サービス提供者は、決済アプリ２０の管理者により提供されたアプリ開発用のプログラムや技術文書などであるＳＤＫ（Software Development Kit）を参照してミニアプリを開発する。ミニアプリは、例えば、決済アプリ２０が起動している状態で動作するアプリである。例えば、決済アプリ２０がインストールされるとミニアプリの一部または全部がインストールされてもよいし、ミニアプリに対応するサービスサーバからミニアプリの一部または全部がインストールされてもよい。例えば、ミニアプリが起動すると、ミニアプリ（決済アプリ２０）が、ミニアプリに対応するサービスを提供するサービスサーバ（不図示）にアクセスして、ミニアプリとサービスサーバとが協働してユーザにサービスを提供する。図７では、一例として、加盟店が提供するクーポンに関する情報を閲覧又は獲得する機能を提供するミニアプリのボタンＭ１、およびスタンプカードに関する情報を閲覧又は獲得する機能を提供するミニアプリのボタンＭ２が表示されているが、チャージ残高を運用するための投資用アプリや、公共交通料金の支払いを行うための支払いアプリなど、様々な種類のミニアプリを起動するためのボタンが表示されてよい。

【0032】

図８は、利用者端末装置１０によるクーポンの獲得および利用方法の一例を示す図である。図８の左部の画面は、例えば、利用者が、図７のトップ画面上でボタンＭ１をクリックし、クーポンを提供する加盟店の専用ページにアクセスすることによって利用者端末装置１０に表示される画面を表す。加盟店専用ページは、例えば、加盟店の店舗の概要情報が表示される領域Ａ１、加盟店をフォローするためのボタンＢ１、加盟店の店舗の詳細情報がタブによって切り替え可能に表示される領域Ａ２等を含む。利用者がフォローボタンＢ１を押下すると、決済アプリ２０は、フォローボタンＢ１が押下されたことを示す情報を利用者の識別情報（例えば、アカウントＩＤ）と合わせて決済サーバ１００に送信し、情報管理部１４０は、利用者情報１７２の「フォロー加盟店」に当該加盟店の識別情報（例えば、加盟店ＩＤ）を格納する。これにより、例えば、加盟店が加盟店専用ページの内容をアップデートする度に、決済サーバ１００は、加盟店専用ページの内容をアップデートされたことを示す通知を、決済アプリ２０を介して利用者に通知する。すなわち、利用者が加盟店をフォローすることは、当該利用者による加盟店への関心度合いの高さを表す。

【0033】

図８において、例えば、ユーザが領域Ａ６に含まれる一つのタブである「クーポン」をタップした場合、現時点においてユーザが当該店舗での電子決済に使用可能なクーポンが表示される。ユーザが、例えば、加盟店をフォローし、かつクーポンを獲得するためのボタンＢ２を押下すると、決済アプリ２０は、獲得ボタンＢ２が押下されたことを示す情報を利用者の識別情報（例えば、アカウントＩＤ）と合わせて決済サーバ１００に送信し、情報管理部１４０は、利用者情報１７２の「フォロー加盟店」に当該加盟店の識別情報（例えば、加盟店ＩＤ）を格納するとともに、「獲得クーポン」に利用者が獲得したクーポンの識別情報（例えば、クーポン番号）を格納する。

【0034】

利用者がクーポンを獲得した後、利用者端末装置１０が上記で説明した電子決済を実行すると、決済処理部１３０は、当該電子決済が、利用者が獲得しているクーポンの適用条件に一致しているか否かを判定し、クーポンの適用条件に一致していると判定された場合、利用者にクーポン内容に応じた特典を付与する。その後、決済アプリ２０は、決済完了画面として、決済店舗を表示する領域Ａ３と、決済金額を表示する領域Ａ４と、付与された特典を表示する領域Ａ５とを合わせて表示する。図８は、一例として、利用者が５％オフのクーポンを獲得したことに応じて、５００円の決済に対して２５円のポイントが付与された場合を表している。この場合、情報管理部１４０は、２５円分のポイントを利用者情報１７２の「獲得ポイント」に加算する。決済処理部１３０は、獲得ポイントが正の値を有する場合、利用者の次回の電子決済において、決済金額から獲得ポイントを優先的に減算し、残額をチャージ残高又は後払い利用可能額から減算する。なお、他の態様として、クーポンは、決済に利用可能なポイントして加算されることなく、当日の決済金額からそのまま金額が減算されるものであってもよい。「獲得ポイント」は、特許請求の範囲における「価値」の一例である。

【0035】

また、例えば、利用者が、図７のトップ画面上でボタンＭ２をクリックすると、決済アプリ２０は、各加盟店が提供するスタンプカードを閲覧するための画面に遷移する。ここで、スタンプカードとは、加盟店が設定した所定条件（例えば、５００円以上の決済）を満たす電子決済を所定回数（例えば、５回）実行したことに応じて、利用者に提供される特典（例えば、所定ポイント）を意味する。スタンプカードは、クーポンと異なり、所定条件を満たす電子決済の回数が決済サーバ１００によって自動的にカウントされ、所定回数実行されたことに応じて、自動的に利用者に提供されるものである。決済サーバ１００は、利用者が所定条件を満たす電子決済を初回に実行した場合、スタンプカードの識別情報を利用者情報１７２の「参加中スタンプカード」として記憶する。図５では説明が省略されているが、利用者情報１７２は、利用者が所定条件を満たす電子決済を実行した回数をさらに記憶してもよい。利用者がスタンプカードを獲得すると、利用者は、スタンプカードを獲得した加盟店で電子決済を行うことによりポイントが付与されたり、獲得済みのスタンプカードを加盟店の店舗で提示することにより商品を受け取ることができる。

【0036】

また、本実施形態において、クーポンおよびスタンプカードに加えて、キャンペーンが特典として提供される。ここで、キャンペーンとは、電子決済サービス又は加盟店によって（又はそれら共同によって）設定された所定条件を満たす電子決済を行った利用者に対して、次回の決済に利用可能なポイントを付与する特典を意味する。キャンペーンには、上限枠が設定され、利用者は、当該上限枠の範囲で繰り返し利用することができるものである。決済サーバ１００は、利用者が所定条件を満たす電子決済を初回に実行した場合、キャンペーンの識別情報を利用者情報１７２の「参加中キャンペーン」として記憶する。図５では説明が省略されているが、利用者情報１７２は、上限枠から、利用者がキャンペーンを利用した決済金額を減算した余剰金額をさらに記憶してもよい。キャンペーンは、所定条件を満たす電子決済を行った利用者に対してポイントを必ず付与するものではなく、確率的に（例えば、５０％の確率で）付与するものであってもよい。また、例えば、キャンペーンにおいて付与されるポイントは、複数の候補（例えば、１０％、５％、３％、０％）が用意され、所定条件を満たす電子決済を行った利用者に対して確率的にこれら候補の中から付与されるポイントが決定されるものであってもよい。キャンペーンが、電子決済サービスおよび加盟店の共同によって提供される場合、その原資は、電子決済サービスによる単独負担、加盟店による単独負担、又は電子決済サービスおよび加盟店による共同負担によって提供されてもよい。

【0037】

図９は、特典情報１７８の内容の一例を示す図である。特典情報１７８は、例えば、特典ＩＤ、特典種別、加盟店ＩＤ、対象店舗、利用条件、特典期限などの情報が対応付けられたものである。特典ＩＤは、特典の発行主体（例えば、加盟店や自治体など）によって提供される特典の識別情報である。特典種別は、特典ＩＤによって識別される特典の種別（すなわち、クーポン、スタンプ、キャンペーンなど）を示す情報である。加盟店ＩＤは、特典の発行主体を識別する識別情報である。特典がキャンペーンである場合、加盟店ＩＤはブランクに設定されてもよいし、キャンペーンの原資を提供する主体（例えば、自治体など）の識別情報が格納されてもよい。適用条件は、特典が適用されるための電子決済の条件、および付与される特典内容を示す情報である。特典期限は、発行された特典の適用条件が有効となる期限を示す情報である。特典の発行主体は、例えば、第２店舗端末装置の加盟店向けインターフェース７２上で特典の発行条件を入力し、情報管理部１４０が、入力された発行条件を受け付けて特典情報１７８に記憶することによって、特典を発行することができる。

【0038】

［オファーの提示］
このように、本実施形態において、電子決済サービスは、クーポン、スタンプカード、キャンペーンなど複数の種類の特典を提供する。しかしながら、このように多種多様な特典が単一のサービス上で提供された場合、従来の技術では、複数の種類の特典を提供する電子決済サービスの利用に際して、利用者は、自身にとって有用となる特典を発見および活用することに関して困難を覚える場合があった。

【0039】

このような事情を背景にして、本実施形態では、例えば、図７に示す通り、決済アプリ２０のトップ画面にオファーボタンＴＢ３を設け、オファーボタンＴＢ３が押下されることに応じて、決済アプリ２０は、利用者に応じた特典に関する情報を表示するためのオファー画面に遷移させる。より具体的には、オファーボタンＴＢ３が押下されると、決済アプリ２０は、当該ボタンが押下されたことを示す情報を利用者の識別情報と合わせて決済サーバ１００に送信し、決済サーバ１００の取得部１４２は、当該利用者の利用者情報１７２を取得する。次に、決定部１４４は、利用者情報１７２に基づいて、一以上の種類の特典に関する情報であって、決済アプリ２０に提供するための提供情報を決定し、提供部１４６は、決定された提供情報を決済アプリ２０に送信する。決済アプリ２０は、受信した提供情報をオファー画面として利用者端末装置１０上に表示させる。これにより、利用者は、複数の種類の特典のうち、自身にとって有用となる特典を発見および活用することができる。なお、以下の説明において、取得部１４２、決定部１４４、提供部１４６の機能の一部又は全て決済アプリ２０によって実装されてもよいし、逆に、決済アプリ２０の機能の一部又は全ては、取得部１４２、決定部１４４、提供部１４６によって実装され、決済アプリ２０は利用者端末装置１０での表示機能のみを担ってもよい。以下、オファー画面の詳細について説明する。

【0040】

［探すウィジェット］
図１０は、「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の一例を示す図である。オファー画面は、例えば、利用者の現在位置の近辺において提供されている特典を探すための「探す」ウィジェットと、利用者が利用者端末装置１０上で所定の操作を行った特典に関する情報を提供するための「あなたのおトク」ウィジェットとを切り替えるためのタブＴＡＢ１を含む。図１０は、一例として、タブＴＡＢ１から「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面を表している。「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面は、特許請求の範囲における「第１特典情報」の一例であり、「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面は、特許請求の範囲における「第２特典情報」の一例である。なお、以下の説明では、タブＴＡＢ１から「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面と、「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面とが、タブの操作によって切り替え可能である場合を示しているが、本発明は、そのような形式に限定されない。例えば、利用者端末装置１０は、これらの二つのオファー画面に含まれる情報を単一の画面上に合わせて表示させてもよいし、タブ以外の任意のフォーマット（ボタン、アコーディオン、カルーセル等）によって、二つのオファー画面に含まれる情報のうちのいずれかを表示のために選択可能にしてもよい。

【0041】

タブＴＡＢ１から「探す」ウィジェットが選択されると、決定部１４４は、図１０に示す通り、例えば、利用者の現在位置である基準位置ＲＰを含む地図領域ＭＰと、フィルタリング領域ＦＬ１と、店舗情報領域ＳＡとを合わせて利用者端末装置１０に表示させることを決定する。利用者の現在位置は、例えば、決済アプリ２０が、利用者端末装置１０が備える測位装置（ＧＰＳ受信機等）を利用して測位し、決済サーバ１００に共有されるものである。地図領域ＭＰは、基準位置ＲＰを基準として、電子決済サービスに関する特典を提供している周辺店舗（図１０では、一例として２つの周辺店舗Ｓ１～Ｓ２）の位置を表示するものである。決済アプリ２０は、例えば、基準位置ＲＰを基準して所定範囲内に存在する所定個数の店舗に関する加盟店／店舗情報１７６および特典情報１７８を決済サーバ１００から受信し、これらの表示を行う。

【0042】

決済アプリ２０は、地図領域ＭＰの下部に表示されるストアカードＳＣをフィルタリングするためのフィルタリング領域ＦＬ１を表示させる。より具体的には、例えば、決済アプリ２０は、フィルタリング領域ＦＬ１上に、「すべてのオファー」フィルタＦ１、「クーポン」フィルタＦ２、「スタンプカード」フィルタＦ３、「キャンペーン」フィルタＦ４などを表示させる。なお、図１０では、説明の便宜上、決済アプリ２０は、各種フィルタを同一画面に二列構成で表示させているが、決済アプリ２０は、各種フィルタを同一画面に一列構成で表示させ、利用者端末装置１０のディスプレイサイズに収まらないフィルタについては、左右方向にスクロール可能な形で画面外に配置してもよい。

【0043】

「すべてのオファー」フィルタＦ１は、地図検索機能の実行時にデフォルトで設定されるフィルタであり、当該フィルタＦ１が適用された場合、決定部１４４は、クーポン、スタンプカード、キャンペーンなどの全ての種類の特典のうち、少なくとも一種類以上の特典を提供する周辺店舗を店舗情報領域ＳＡとして順に表示することを決定する。この際、決定部１４４は、例えば、対象となる各周辺店舗の表示順位を決定するための優先順位を決定し、優先順位の高い順に各周辺店舗の店舗情報領域ＳＡを表示することを決定する。

【0044】

より具体的には、決定部１４４は、基準位置ＲＰと周辺店舗との距離、周辺店舗が提供する特典の還元率、利用者の利用者情報１７２に含まれる決済履歴と周辺店舗の加盟店との類似性、利用者が当該周辺店舗の加盟店をフォローしているか否か、特典の特典期限などの指標に基づいて優先順位を決定する。例えば、決定部１４４は、基準位置ＲＰと周辺店舗との距離がより短いほど、優先順位をより高く決定する。また、例えば、決定部１４４は、特典の還元率がより高いほど、優先順位をより高く決定する。また、例えば、決定部１４４は、利用者の決済履歴に基づいて、当該利用者が周辺店舗の加盟店が属するカテゴリの店舗において高頻度で決済しているほど、優先順位をより高く決定する。また、例えば、決定部１４４は、利用者が周辺店舗の加盟店をフォローしている場合、フォローしていない場合に比して、優先順位をより高く決定する。また、例えば、決定部１４４は、特典期限がより近いほど、優先順位をより高く決定する。

【0045】

さらに、図１０に示す通り、店舗情報領域ＳＡは、各店舗について、例えば、店舗に関する情報（一例として、図１０では、加盟店のロゴ、店舗名、および基準位置ＲＰからの距離に関する情報を含む）を表示するとともに、各店舗が提供する特典に関する情報を表示する。例えば、図１０の場合、「ＡＡコンビニ ＢＢ店」に関する店舗情報領域ＳＡ１は、当該店舗が５％還元のクーポンを提供していることを表す表示領域ＳＡ１＿１と、当該クーポンを獲得するための操作領域ＳＡ１＿２を含む。利用者が操作領域ＳＡ１＿２を押下すると、決済アプリ２０は、クーポンに応じた処理、すなわち、クーポンを獲得する処理を実行する。同様に、「ＣＣドラッグ ＤＤ店」に関する店舗情報領域ＳＡ２は、店舗が１００ポイント還元のスタンプカードを提供していることを表す表示領域ＳＡ２＿１と、当該スタンプカードの詳細を確認するための操作領域ＳＡ２＿２を含む。利用者が操作領域ＳＡ２＿２を押下すると、決済アプリ２０は、スタンプカードに応じた処理、すなわち、スタンプカードの詳細を確認するための画面に遷移する処理を実行する。特典がキャンペーンである場合も同様に、操作領域ＳＡ２＿２は、キャンペーンの詳細を確認するための画面に遷移するための操作領域となる。

【0046】

なお、図１０では、説明の簡潔性のため、各店舗が単一の特典を提供しているように店舗情報領域ＳＡを表示しているが、店舗が複数の種類の特典を提供している場合、決定部１４４は、各特典に関する表示領域および操作領域を、例えば、還元率の大きい順に左から並べ、利用者端末装置１０のディスプレイサイズに収まらない特典については、左右方向にスクロール可能な形で画面外に配置してもよい。

【0047】

図１１は、図１０のオファー画面の下部表示の一例を示す図である。図１１に示す画面は、例えば、利用者が、図１０に示すオファー画面をスクロールすることによって表示されるものである。オファー画面の下部画面は、例えば、キャンペーンを選択するための「キャンペーン」ウィジェットと、クーポンを選択するための「クーポン」ウィジェットとを切り替えるためのタブＴＡＢ２と、日時を選択するためのフィルタリング領域ＦＬ２と、タブＴＡＢ２から選択されたウィジェットに応じた詳細情報を表示するための詳細情報表示領域ＤＡと、を含む。図１１は、一例として、タブＴＡＢ２から「キャンペーン」ウィジェットが選択され、かつフィルタリング領域ＦＬ２から「今日」が選択された場合に表示されるオファー画面の下部を表している。

【0048】

タブＴＡＢ２から「キャンペーン」ウィジェットが選択され、かつフィルタリング領域ＦＬ２から「本日」が選択されると、決定部１４４は、例えば、本日有効かつ、利用者の現在位置である基準位置ＲＰから所定距離以内において参加可能なキャンペーンに関する詳細情報ＤＡを表示させることを決定する。このとき表示されるキャンペーンは、利用者が参加中ではない（すなわち、キャンペーンの条件を満たす初回決済が実行されていない）キャンペーンであってもよい。詳細情報ＤＡは、各キャンペーンに関する詳細情報ＤＡ１、ＤＡ２、・・・を含み、詳細情報は、キャンペーンの名称、上限枠、特典期限、更なる詳細ページに遷移するための「詳細」ボタンなどを含む。さらに、フィルタリング領域ＦＬ２から未来時点を表す日付が選択された場合、表示されるキャンペーンは、現時点において開催中でなくともよい（換言すると、開催予定であってもよい）。

【0049】

本実施形態において、各キャンペーンに関する詳細情報ＤＡ１、ＤＡ２、・・・は、利用者が当該キャンペーンをブックマークするためのブックマークボタンＢＭ１、ＢＭ２、・・・を含む。利用者が、いずれかのブックマークボタンＢＭを押下すると、決済アプリ２０は、当該ブックマークボタンＢＭが押下された旨を示す情報を決済サーバ１００に送信し、情報管理部１４０は、利用者情報１７２の「ブックマーク」に、利用者がブックマークしたキャンペーンの識別情報を格納する。ブックマークされたキャンペーン情報は、後述する通り、「あなたのおトク」ウィジェットを操作することによって表示される。上述した通り、キャンペーンは、クーポンとは異なり、事前の獲得操作の必要なく、利用者の電子決済に応じて適用されるものである。そのため、ブックマーク機能を提供することにより、利用者は、自身が関心を有するキャンペーンを失念することを防ぐことができる。このようなブックマーク機能は、図１１に示すオファー画面の下部表示における提供に限定されず、例えば、図１０に示すオファー画面において、フィルタリング領域ＦＬ１から「キャンペーン」フィルタＦ４が適用された場合に提供されてもよい。また、ブックマーク機能は、スタンプカードに対して提供されてもよい。特に、キャンペーンやスタンプカードが現時点において開催されておらず、未来時点に開催予定である場合、このようなブックマーク機能を提供することにより、利用者は、利用を希望するキャンペーンやスタンプカードを失念することを防ぐことができる。

【0050】

図１２は、図１０のオファー画面の下部表示の別の例を示す図である。図１１と同様、図１２に示す画面は、例えば、利用者が、図１０に示すオファー画面をスクロールすることによって表示されるものであり、図１２は、一例として、タブＴＡＢ２から「クーポン」ウィジェットが選択され、かつフィルタリング領域ＦＬ２から「今日」が選択された場合に表示されるオファー画面の下部を表している。

【0051】

タブＴＡＢ２から「クーポン」ウィジェットが選択され、かつフィルタリング領域ＦＬ２から「本日」が選択されると、決定部１４４は、例えば、本日有効かつ、利用者の現在位置である基準位置ＲＰから所定距離以内において利用可能なクーポンを提供する店舗に関する詳細情報ＤＡを表示させることを決定する。このとき、決定部１４４は、利用者の利用者情報１７２に含まれる決済履歴に基づいて、詳細情報ＤＡに表示するクーポンを決定してもよい。例えば、決定部１４４は、利用者の決済履歴に基づいて、当該利用者が最も頻繁に決済を行っている加盟店が属するカテゴリを特定し、特定したカテゴリに属する加盟店の店舗が提供するクーポンに関する詳細情報ＤＡを表示させてもよい。

【0052】

なお、図１０を介して説明した通り、「探す」ウィジェットが選択された場合、利用者の現在位置である基準位置ＲＰに近接する店舗の特典に関する情報が表示されるため、図１１および図１２に示すオファー画面の下部表示では、「基準位置ＲＰから所定距離以内」という条件を除外してもよい。このように、オファー画面において「探す」ウィジェットが選択された場合、利用者は、まず、現在位置に近接した地点で利用可能な特典を把握することができるとともに、その下部では、現在位置からの距離に関わらず、利用者にとって有用と推定されるキャンペーン又はクーポンに関する情報を把握することができる。さらに、利用者は、ブックマーク機能を利用することにより、自身が関心を有するキャンペーンを失念することを防ぐことができる。すなわち、本実施形態によれば、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスにおいて、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助することができる。

【0053】

図１３は、「探す」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の別の例を示す図である。タブＴＡＢ１から「探す」ウィジェットが選択されると、決定部１４４は、図１３に示す通り、例えば、地図領域ＭＰと、特典に関する更に詳細な探索を行うためのボタン領域ＢＡと、店舗情報領域ＳＡとを合わせて利用者端末装置１０に表示させることを決定する。地図領域ＭＰと、店舗情報領域ＳＡは、図１０と同様のため、説明を省略する。

【0054】

決済アプリ２０は、特典に関する更に詳細な探索を行うためのボタン領域ＢＡを表示させる。より具体的には、例えば、決済アプリ２０は、ボタン領域ＢＡ上に、「オフライン決済」ボタンＢＡ３、「オンライン決済」ボタンＢＡ４、「タスクベース」ボタンＢ５、「ユーザ限定」ボタンＢ６などを表示させる。ここで、オフライン決済とは、実店舗において、上述したユーザスキャン又はストアスキャンを用いて商品又はサービスを購入する電子決済を意味する一方、オンライン決済とは、例えば、加盟店が提供するショッピングサイトのＷｅｂ画面を介して、電子決済サービスのチャージ残高又はクレジット払い利用可能額から決済金額を引き落とすことによって商品又はサービスを購入する電子決済を意味する。

【0055】

例えば、「オフライン決済」ボタンＢＡ３が押下されると、決済アプリ２０は、特典を提供する加盟店の店舗であって、かつオフライン決済に対応する店舗の一覧を表示させる。また、例えば、「オンライン決済」ボタンＢＡ４が押下されると、決済アプリ２０は、特典を提供する加盟店の店舗であって、かつオンライン決済に対応する店舗の一覧を表示させる。また、例えば、「タスクベース」ボタンＢＡ５が押下されると、決済アプリ２０は、特典を提供する加盟店の店舗であって、かつ何らかのタスク（証券口座の開設、未利用者への紹介など）の実行により特典を提供する店舗の一覧を表示させる。また、例えば、「ユーザ限定」ボタンＢＡ６が押下されると、決済アプリ２０は、利用者限定で特典を提供する加盟店の店舗の一覧を表示させる。ここで、「利用者限定」とは、例えば、利用者が、電子決済サービスと提携するサービス（通信キャリアサービスや情報配信サービス）の利用者に特典の提供対象が限定されることを意味する。

【0056】

図１４は、図１３のオファー画面の下部表示の一例を示す図である。図１４に示す画面は、例えば、利用者が、図１３に示すオファー画面をスクロールすることによって表示されるものである。オファー画面の下部画面は、例えば、トップチャート（すなわち、利用者全体の人気に基づくレコメンド情報）を提供するための情報領域ＩＡと、カテゴリを選択するためのカテゴリ領域ＣＡとを含む。より具体的には、例えば、決済アプリ２０は、情報領域ＩＡ上に、「人気加盟店」、「人気オンライン決済」、「あなたの近く」などの選択項目を表示させる。例えば、「人気加盟店」が選択されると、決済アプリ２０は、電子決済サービスの利用者全体による利用数が多い特典の一覧を順に表示させる。代替的に、決済アプリ２０は、電子決済サービスの利用者全体による電子決済の金額が多い特典の一覧を順に表示させてもよい。また、例えば、「人気オンライン決済」が選択されると、決済アプリ２０は、電子決済サービスの利用者全体によるオンライン決済の利用数（又は決済金額）が多い加盟店の店舗の一覧を表示させる。また、例えば、「あなたの近く」が選択されると、決済アプリ２０は、電子決済サービスの利用者全体による利用数（又は決済金額）が多く、かつ利用者の現在地から所定範囲内に存在する加盟店の店舗の一覧を表示させる。

【0057】

また、例えば、決済アプリ２０は、カテゴリ領域ＣＡ上に、「クーポン」、「スタンプカード」、「キャンペーン」、「ギフトバウチャー」などの選択項目を表示させる。より具体的には、例えば、これら選択項目のうちから一つが選択されると、決済アプリ２０は、選択されたカテゴリの特典に関する情報の一覧を表示させる。決済アプリ２０は、カテゴリが選択されると、例えば、還元率の高さ、期限の近さ、利用数の多さなどの任意の指標（およびその組み合わせ）に基づいて、特典を評価し、その評価が高い順に特典の一覧を表示させてもよい。

【0058】

［あなたのおトクウィジェット］
図１５は、「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の一例を示す図である。図１５に示すオファー画面は、例えば、タブＴＡＢ１と、表示内容を選択するためのフィルタリング領域ＦＬ３と、フィルタリング領域ＦＬ３から選択された内容に応じた詳細情報を表示するための詳細情報表示領域ＤＡと、「あなたのおトク」ウィジェットの表示態様を選択するための選択領域ＤＭを含む。図１５は、一例として、タブＴＡＢ１から「あなたのおトク」ウィジェットが選択され、表示態様選択領域ＤＭからリスト表示ＬＤが選択された場合に表示されるオファー画面を表している。

【0059】

「あなたのおトク」ウィジェットは、利用者が獲得したクーポン、ブックマークしたか又は参加中のキャンペーン、参加中のスタンプカードなど、利用者が所定の操作（獲得操作、ブックマーク操作、特典の条件を満たす電子決済など）を実行した一以上の特典を集約して表示するためのウィジェットである。より具体的には、例えば、タブＴＡＢ１から「あなたのおトク」ウィジェットが選択され、フィルタリング領域ＦＬ３から「期限間近」が選択されると、決定部１４４は、利用者が獲得したクーポン、ブックマークしたか又は参加中のキャンペーン、参加中のスタンプカードを、特典期限の近い順に集約して表示する。図１５は、一例として、詳細情報表示領域ＤＡが、利用者が獲得したクーポンに関する詳細情報ＤＡ１と、ブックマークしたキャンペーンに関する詳細情報ＤＡ２と、参加中のスタンプカードに関する詳細情報ＤＡ３とを、特典期限の近い順に集約して表示している場合を表している。

【0060】

詳細情報ＤＡ１は、利用者が獲得したクーポンに関する情報であるため、図１２とは異なり、「獲得」ボタンではなく、「詳細」ボタンを含み、決済アプリ２０は、利用者によるクリックに応じて、クーポンの詳細ページ（例えば、加盟店専用ページ）に画面を遷移させてもよい。また、決済アプリ２０は、図１５に示す通り、利用者がキャンペーンをブックマークした場合には、詳細情報ＤＡ２に、ブックマークＢＭ１がブックマーク済みであることを示す表示を行ってもよい。また、決済アプリ２０は、利用者がキャンペーンに参加中の場合、詳細情報ＤＡ２に、キャンペーンの上限枠のうち、利用者が利用済みの金額を表示してもよい。同様に、決済アプリ２０は、利用者が参加中のスタンプカードについて、利用者の進捗状況（すなわち、特典付与のために必要な電子決済の所定回数のうち、利用者が実行済みの電子決済の回数）を詳細情報ＤＡ３に表示してもよい。このように、利用者が所定の操作を実行した特典に関する情報を、「あなたのおトク」ウィジェットを活用して表示することにより、利用者は、自身が関心や関わりを有する特典を把握することができる。すなわち、本実施形態によれば、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスにおいて、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助することができる。

【0061】

図１６は、「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の別の例を示す図である。図１６は、一例として、タブＴＡＢ１から「あなたのおトク」ウィジェットが選択され、選択領域ＤＭから地図表示ＭＤが選択された場合に表示されるオファー画面を表している。

【0062】

表示態様選択領域ＤＭから地図表示ＭＤが選択された場合、決定部１４４は、詳細情報表示領域ＤＡに表示された各詳細情報ＤＡ１、ＤＡ２、・・・に対応する店舗Ｓ１、Ｓ２、の位置情報をマップＭＰに表示させることを決定する。例えば、図１６の場合、決定部１４４は、詳細情報ＤＡ１に対応するクーポンを提供する店舗の位置情報Ｓ１と、詳細情報ＤＡ３に対応するスタンプカードを提供する店舗の位置情報Ｓ３とをマップＭＰに表示させることを決定し、決済アプリ２０は、これら店舗の位置情報をマップＭＰに表示させる。これにより、利用者が、自身が関心や関わりを有する特典を把握する上での利便性を向上させることができる。

【0063】

図１７は、「あなたのおトク」ウィジェットが選択された場合に表示されるオファー画面の別の例を示す図である。図１７は、一例として、タブＴＡＢ１から「あなたのおトク」ウィジェットが選択され、選択領域ＤＭからカレンダー表示ＭＤが選択された場合に表示されるオファー画面を表している。カレンダー表示ＣＤは、カレンダーの日付に、各詳細情報ＤＡ１、ＤＡ２、・・・に対応する特典の特典期限を対応付けて表示するものである。

【0064】

例えば、図１７の場合、決定部１４４は、詳細情報ＤＡ１に対応するクーポンの特典期限７月１５日と、詳細情報ＤＡ２に対応するスタンプカードの特典期限７月３１日とをカレンダーに表示することを決定し、決済アプリ２０は、これら日付をカレンダーに表示する。特に、図１７に示す通り、利用者がカレンダーのうちから日付を選択した場合、決済アプリ２０は、選択された日付にフォーカスＦＣして、選択された日付を特典期限とする特典を強調表示（例えば、図１７の場合、詳細情報ＤＡ１の太枠を強調表示）してもよい。また、別の態様として、利用者がカレンダーのうちから日付を選択した場合、決済アプリ２０は、選択された日付を特典期限とする特典に関する詳細情報ＤＡのみを表示してもよい。

【0065】

図１８は、カレンダー表示ＣＤの詳細画面の一例を示す図である。図１８に示す通り、決済アプリ２０は、カレンダーの日付に、各詳細情報ＤＡ１、ＤＡ２、・・・に対応する特典の概要（加盟店、店舗名、自治体名、特典の種別、還元率など）を表示してもよい。他の態様として、決済アプリ２０は、利用者が獲得していないクーポン、ブックマーク又は参加中ではないキャンペーン、参加中ではないスタンプカードについても、カレンダーの日付に特典の概要を表示してもよい。この場合、決済アプリ２０は、カレンダーの日付が選択された場合、当該クーポンを獲得するための獲得ボタンや、キャンペーンやスタンプカードの詳細を確認するための詳細確認ボタン、ブックマークＢＭボタンをカレンダー表示ＣＤの下部に配置してもよい。これにより、利用者は、電子決済サービスが提供する様々な種類の特典の期限を視覚的に把握することができる。すなわち、本実施形態によれば、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスにおいて、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助することができる。

【0066】

［処理の流れ］
次に、図１９を参照して、利用者端末装置１０と決済サーバ１００の協働によって実行される処理の流れについて説明する。図１９は、利用者端末装置１０と決済サーバ１００の協働によって実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。

【0067】

まず、決済アプリ２０は、利用者端末装置１０上でオファーボタンＴＢ３の押下およびウィジェットの選択を受け付け、押下情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１）。次に、決済サーバ１００の取得部１４２は、押下情報を利用者端末装置１０から受信すると、当該押下情報によって示される利用者の利用者情報を取得する（Ｓ１２）。

【0068】

次に、決定部１４４は、取得した利用者情報に基づいて、電子決済サービスの一以上の種類の特典に関する情報であって、決済アプリ２０に提供するための提供情報を決定する（Ｓ１３）。次に、提供部１４６は、決定された提供情報を決済アプリ２０に提供する（Ｓ１４）。決済アプリ２０は、提供された提供情報を含むオファー画面を表示する（Ｓ１５）。これにより、本シーケンス図の処理が終了する。

【0069】

なお、上記のシーケンス図の処理において、決済アプリ２０は、Ｓ１２およびＳ１３の処理を実行してもよい。換言すると、決済アプリ２０は、図１９のシーケンス図の処理を全て実装してもよい。

【0070】

以上説明した実施形態によれば、電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を取得し、取得した利用者情報に基づいて、電子決済サービスの一以上の種類の特典に関する情報であって、利用者の利用者端末装置に提供するための提供情報を決定し、決定された提供情報を利用者端末装置に提供する。これにより、様々な種類の特典を提供する電子決済サービスに際して、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助することができる。

【0071】

以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。

【符号の説明】

【0072】

１０ 利用者端末装置
２０ 決済アプリ
１００ 決済サーバ
１２０ 決済コンテンツ提供部
１３０ 決済処理部
１４０ 情報管理部
１４２ 取得部
１４４ 決定部
１４６ 提供部
１７０ 記憶部

【要約】

【課題】様々な種類の特典を提供する電子決済サービスにおいて、利用者にとって有用となる特典を発見および活用することを補助すること。
【解決手段】電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、取得した前記利用者情報に基づいて、前記電子決済サービスの一以上の種類の特典に関する情報であって、前記利用者の利用者端末装置に提供するための提供情報を決定する決定部と、決定された前記提供情報を前記利用者端末装置に提供する提供部と、を備える情報処理装置。
【選択図】図１

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】