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特許7688977圧電セラミックス、圧電素子及び超音波振動子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-28
(45)【発行日】2025-06-05
(54)【発明の名称】圧電セラミックス、圧電素子及び超音波振動子
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/491 20060101AFI20250529BHJP
   H10N 30/853 20230101ALI20250529BHJP
   H10N 30/87 20230101ALI20250529BHJP
   H10N 30/20 20230101ALI20250529BHJP
   H10N 30/089 20230101ALI20250529BHJP
   H10N 30/50 20230101ALI20250529BHJP
【FI】
C04B35/491
H10N30/853
H10N30/87
H10N30/20
H10N30/089
H10N30/50
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021002510
(22)【出願日】2021-01-12
(65)【公開番号】P2022107863
(43)【公開日】2022-07-25
【審査請求日】2023-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100206829
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127513
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100140198
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 保子
(74)【代理人】
【氏名又は名称】奥井 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199691
【弁理士】
【氏名又は名称】吉水 純子
(72)【発明者】
【氏名】相澤 朋弥
(72)【発明者】
【氏名】原田 智宏
【審査官】大西 美和
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-253773(JP,A)
【文献】特開2020-145286(JP,A)
【文献】国際公開第2019/026941(WO,A1)
【文献】特開平11-349380(JP,A)
【文献】特開昭52-136399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/491
H10N 30/853
H10N 30/87
H10N 30/20
H10N 30/089
H10N 30/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成元素としてPb、Zr、Ti、Zn、Nb、Mn及びOを含み、
Tiに対するMnのモル比(Mn/Ti)が0.045以下であり、
ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とし、
含有する粒子の平均粒径r avg が1.0μm以下であり、
Cu-Kα線を用いたX線回折測定において、20.0°≦2θ≦40.0°に現れる最大ピーク強度I に対する、34.0°≦2θ≦35.0°に現れる最大ピーク強度I ZT と35.5°≦2θ≦37.0°に現れる最大ピーク強度I ZnO との合計の割合((I ZT +I ZnO )/I ×100)が、1.0%以下となり、かつ
組成式が、下記式(1)にて表され
電セラミックス。
【化1】
(但し、式中のa、b、x、y及びzはそれぞれ、-0.05≦a≦0.05、0.45≦b≦0.60、0<x≦0.85、0.16≦y<1.0、0.01<z<0.10及びx+y+z=1.0を満たす実数である。)
【請求項2】
前記含有する粒子の粒径の変動係数C.V.が40%以下である、請求項1に記載の圧電セラミックス。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の圧電セラミックスと、該圧電セラミックスに電気的に接続された電極とを備える圧電素子。
【請求項4】
請求項に記載の圧電素子と、該圧電素子を一軸方向から挟み込む一対のブロック体とを備える超音波振動子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電セラミックス及び圧電素子とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
圧電素子は、機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する正圧電効果を利用して、センサ素子や発電素子等に用いられている。また、圧電素子は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する逆圧電効果を利用して、振動子、発音体、アクチュエータ、超音波モータ及びポンプ等にも用いられている。さらに、圧電素子は、正圧電効果と逆圧電効果との併用により、回路素子及び振動制御素子等にも用いられている。
【0003】
圧電素子のうち、圧電トランス、振動子及び超音波モータ等については、共振点等の大振幅が生じる条件下で連続駆動されるため、素子自体が発熱しやすい。圧電素子の発熱は、圧電特性の劣化や喪失に繋がるため、これを抑制する必要がある。圧電素子の発熱は、駆動時に生じる機械的な損失と電気的な損失とに起因する。このため、前述のような圧電素子には、ハード系圧電材料あるいはハード材と称される、前述した両損失の小さい材料が用いられている。ハード系圧電材料においては、機械的な損失が小さいことの指標として機械的品質係数Qmが高いことが、電気的な損失が小さいことの指標として誘電正接tanδが小さいことが、それぞれ重要となる。
【0004】
このような低損失のハード系圧電材料としては、ペロブスカイト型構造を有するチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O:PZT)を基本組成とし、これに種々の元素を固溶させて低損失化したものが提案されている。
【0005】
例えば、機械的品質係数Qmが高く、比較的低温での焼成が可能な圧電磁器組成物として、Pb、Zn、Nb、Ti、Zr及びOを構成元素として含み、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とするものが知られている(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特公昭54-18400号公報
【文献】特開2001-181037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
Pb、Zn、Nb、Ti、Zr及びOを構成元素として含み、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とする圧電磁器組成物では、さらにMnを含有することで、機械的品質係数Qmの高い圧電素子が得られる。しかし、この場合には、誘電正接tanδが高くなり、電気的な損失が大きくなることが問題であった。
【0008】
そこで本発明は、駆動時の機械的な損失及び電気的な損失が共に小さい圧電素子を得ることが可能な圧電セラミックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、前記課題を解決するための検討の過程で、前述の圧電磁器組成物で形成された誘電正接tanδの大きな圧電素子では、圧電セラミックスを形成している焼結粒子の粒径が大きいこと、及びペロブスカイト型構造以外の結晶構造を有するZnを含む酸化物が、圧電セラミックス中に含まれることに気が付いた。そして、圧電セラミックスを、こうした粒径の大きな焼結粒子やZnを含む酸化物の生成が抑制されたものとすることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、前記課題を解決するための本発明の一側面は、構成元素としてPb、Zr、Ti、Zn、Nb、Mn及びOを含み、Tiに対するMnのモル比(Mn/Ti)が0.07以下であり、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とし、含有する粒子の平均粒径ravgが4μm以下であり、かつCu-Kα線を用いたX線回折測定において、20.0°≦2θ≦40.0°に現れる最大ピーク強度Iに対する、34.0°≦2θ≦35.0°に現れる最大ピーク強度IZTと35.5°≦2θ≦37.0°に現れる最大ピーク強度IZnOとの合計の割合((IZT+IZnO)/I×100)が、1.0%以下となる圧電セラミックスである。
【0011】
また、本発明の他の一側面は、前述の圧電セラミックスと、該圧電セラミックスに電気的に接続された電極とを備える圧電素子である。
【0012】
さらに、本発明の他の一側面は、前述の圧電素子と、該圧電素子を一軸方向から挟み込む一対のブロック体とを備える超音波振動子である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、駆動時の機械的な損失及び電気的な損失が共に小さい圧電素子を得ることが可能な圧電セラミックスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一側面に係る積層型圧電素子の構造を示す概略斜視図
図2図1に示す積層型圧電素子の左側面図
図3図1に示す積層型圧電素子のA-A’断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の構成及び作用効果について、技術的思想を交えて説明する。但し、作用機構については推定を含んでおり、その正否は、本発明を制限するものではない。なお、数値範囲の記載(2つの数値を「~」でつないだ記載)については、下限及び上限として記載された数値をも含む意味である。
【0016】
本明細書において、圧電素子の「高速大振幅での駆動」とは、共振周波数での駆動、又はレーザードップラー振動計にて測定した振動速度が0.62m/s以上となる条件下での駆動をいう。
【0017】
[圧電セラミックス]
本発明の一側面に係る圧電セラミックス(以下、単に「第1側面」と記載することがある。)は、構成元素としてPb、Zr、Ti、Zn、Nb、Mn及びOを含み、Tiに対するMnのモル比(Mn/Ti)が0.07以下であり、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とし、含有する粒子の平均粒径ravgが4μm以下であり、かつCu-Kα線を用いたX線回折測定において、20.0°≦2θ≦40.0°に現れる最大ピーク強度Iに対する、34.0°≦2θ≦35.0°に現れる最大ピーク強度IZTと35.5°≦2θ≦37.0°に現れる最大ピーク強度IZnOとの合計の割合((IZT+IZnO)/I×100)が、1.0%以下となることを特徴とする。
【0018】
第1側面は、構成元素としてPb、Zr、Ti、Zn、Nb、Mn及びOを含むと共に、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とする。このことにより、ペロブスカイト構造を有する化合物が、Pb(Zr,Ti)O-Pb(Zn,Nb)O-Pb(Mn,Nb)Oを主体とするものとなり、圧電素子とした際に、印加電圧に対して大きな変位量が得られると共に、駆動時の機械的損失を抑えることができる。
【0019】
第1側面は、構成元素として含まれるTiに対するMnのモル比(Mn/Ti)が0.07以下である。このことにより、圧電素子とした際に誘電正接tanδがより小さくなり、駆動時の電気的な損失を抑制することができる。この理由は現時点では明確でないが、以下のように推測される。Mnは、ペロブスカイト型構造中で、Ti及びZnと同じサイト(Bサイト)に位置する。圧電セラミックスにおけるMnの量が多くなり過ぎると、含有される一部のTi及びZnがペロブスカイト型構造中に存在できなくなり、ZnTi(但し、p、q及びrはそれぞれ実数である)及びZnO等の、ペロブスカイト型構造以外の結晶構造を有する酸化物を生成する。こうした酸化物の存在が、圧電素子とした際の誘電正接tanδの上昇をもたらす。これに対し、前記モル比(Mn/Ti)が0.07以下であると、ペロブスカイト型構造以外の結晶構造を有する酸化物の生成が抑制されるため、圧電素子とした際の誘電正接tanδが低く抑えられ、駆動時の電気的な損失が小さくなる。電気的な損失のより小さな圧電素子を得る点からは、前記モル比(Mn/Ti)は0.05以下であることが好ましい。前記モル比(Mn/Ti)の下限値は特に限定されないが、機械的品質係数Qmの高い圧電素子を得る点からは、0.02以上であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましい。
【0020】
第1側面は、組成式が、下記式(1)にて表されるものであることが、より大きな変位量と、より低い機械的損失とを達成できる点で好ましい。
【0021】
【化1】
【0022】
但し、式中のa、b、x、y及びzはそれぞれ、-0.05≦a≦0.05、0.45≦b≦0.60、0<x≦0.85、0<y<1.0、0.01<z<0.10及びx+y+z=1.0を満たす実数である。
【0023】
ここで、第1側面が、構成元素としてPb、Zr、Ti、Zn、Nb、Mn及びOを含むこと、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とすること、前記式(1)で表される組成を有すること、並びに前記モル比(Mn/Ti)が0.07以下であることは、それぞれ以下の手順で確認する。まず、圧電セラミックスを粉砕して粉末状試料を調製する。圧電セラミックスが圧電素子を形成している場合には、電極や被覆等の圧電セラミックス以外の部分を除去した後、粉砕することが好ましいが、後述する積層型圧電素子等の、圧電セラミックス部分と他の部分との分離が困難であり、かつ圧電セラミックス部分の割合が他の部分に比べて高い圧電素子については、素子ごと粉砕して粉末状試料としてもよい。次いで、得られた粉末状試料について、Cu-Kα線を用いたX線回折装置(XRD)で回折線プロファイルを測定し、ペロブスカイト構造由来のプロファイルにおける最強回折線強度に対する、他の構造由来の回折プロファイルにおける最強回折線強度の割合が10%以下となったことをもって、圧電セラミックスがペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とするものと判断する。なお、圧電セラミックス部分を他の部分と分離することなく、圧電素子ごと粉砕して粉末状試料とした場合で、回折線プロファイル中に電極等の圧電セラミックス以外の部分に由来することが明らかなピークが観測された場合には、該ピークを除外して、前述した最強線強度の比較を行う。次いで、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とすることが確認された粉末状試料について、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)、イオンクロマトグラフィー装置ないしは、蛍光X線分析装置(XRF)によって組成分析を行う。そして、組成分析の結果から、酸素以外の各元素の有無を確認し、その存在が確認されたことをもって、圧電セラミックスが前記各元素を含むものと判断する。また、組成分析の結果から、酸素以外の元素の含有比率を算出し、該含有比率が前記式(1)における比率となっていることをもって、圧電セラミックスが前記式(1)で表される組成を有するものと判断する。さらに、組成分析の結果から、Tiに対するMnのモル比(Mn/Ti)を算出し、この値が0.07以下であることをもって、圧電セラミックスが0.07以下のTiに対するMnのモル比(Mn/Ti)を有するものと判断する。
【0024】
第1側面は、前述の各元素を構成元素として含有し、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とするものであれば、他の添加元素ないし化合物を含有するものであってもよい。添加元素の例としては、ABOで表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトに固溶するCa、Sr、Ba、Ag、La、Ce及びBi等、Bサイトに固溶するMg、Fe、Co、Ni、Ta及びW等が挙げられる。化合物の例としては、焼結温度を下げるために添加した成分に由来する、ガラス質の粒界相等が挙げられる。
【0025】
第1側面は、Cu-Kα線を用いたX線回折測定において、20.0°≦2θ≦40.0°に現れる最大ピーク強度Iに対する、34.0°≦2θ≦35.0°に現れる最大ピーク強度IZTと35.5°≦2θ≦37.0°に現れる最大ピーク強度IZnOとの合計の割合({(IZT+IZnO)/I}×100)(以下、「Zn含有酸化物率」と記載することがある)が、1.0%以下となる。このことにより、圧電素子とした際に、誘電正接tanδの低いものとなる。
【0026】
第1側面において、Cu-Kα線を用いたX線回折測定を行った際に、2θが20.0°~40.0°の範囲に現れる最大ピーク強度Iは、主成分であるペロブスカイト型構造を有する化合物に由来するものである。他方、2θが34.0°~35.0°の範囲に現れる最大ピーク強度IZTは、Zn及びTiを含む酸化物(ZnTi(但し、p、q及びrはそれぞれ実数))に由来するものであり、2θが35.5°~37.0°の範囲に現れる最大ピークIZnOは、酸化亜鉛(ZnO)に由来するものである。そうすると、Iに対するIZTとIZnOとの合計の割合であるZn含有酸化物率の値が小さいことは、ペロブスカイト型構造とは異なる結晶構造を有するZn含有酸化物の含有割合が相対的に低いことを意味する。そして、この割合が1.0%以下の場合には、こうしたZn含有酸化物に起因した、上述の誘電正接tanδの上昇が抑えられ、低い誘電正接tanδを有する圧電素子が得られるようになる。より低い誘電正接tanδを得る点からは、Zn含有酸化物比率は低い方が好ましく、0.5%以下であることが好ましく、0.3%以下であることがより好ましく、0.3%未満であることがさらに好ましい。
【0027】
ここで、Zn含有酸化物率は、以下の手順で算出する。まず、圧電セラミックスを、前述した方法で粉末状試料とし、そのXRDプロファイルを測定する。次いで、得られた結果を、結晶構造解析用ソフトウェア(株式会社ライトストーン製、JADE)を用いて解析し、20.0°≦2θ≦40.0°における最大ピーク強度I、34.0°≦2θ≦35.0°における最大ピーク強度IZT、及び35.5°≦2θ≦37.0°における最大ピークIZnOをそれぞれ求める。最後に、得られたI、IZT、及びIZnOを用いて{(IZT+IZnO)/I}×100の値を算出し、これをZn含有酸化物率とする。
【0028】
第1側面は、含有する粒子の平均粒径ravgが4.0μm以下である。このことにより、粒子同士の粒径の差異が小さくなり、圧電素子とした際に低い誘電正接tanδが得られる。また、平均粒径ravgの小さな圧電セラミックスは、後述する積層型の圧電素子とした場合に、1層あたりの厚さを薄くしても、単位体積あたりの変位量の低下が起こりにくい点でも好ましい。この点からは、平均粒径ravgは、1.0μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。平均粒径ravgの下限は特に限定されないが、一般的な製造方法で得られる圧電セラミックスにおいては0.1μm程度となる。なお、一般的な圧電セラミックスでは、焼成時に結晶粒子を十分に成長させて開気孔を閉塞していることが多く、この場合、含有する粒子の平均粒径ravgは大きなものとなる。しかし、第1側面では、焼成時の粒成長を抑制することで、高い機械的品質係数Qmと低い誘電正接tanδとが両立された圧電素子を形成可能な圧電セラミックスとしており、この点で、第1側面は、一般的な圧電セラミックスとは異なるものとなっている。
【0029】
第1側面では、含有する粒子の粒径の変動係数C.V.が40%以下であることが好ましい。粒径の変動係数C.V.が小さいことで、微細構造がより均一なものとなり、圧電素子とした際に誘電正接tanδが低下する。変動係数C.V.は38%以下であることがより好ましい。
【0030】
ここで、第1側面における平均粒径ravg及び粒径の変動係数C.V.は、以下の手順で決定する。
まず、圧電セラミックスの表面に、導電性を付与するために白金を蒸着して測定用試料とする。圧電素子中の圧電セラミックスについては、素子表面に露出している部分がある場合は、該部分に対して白金を蒸着して測定用試料とする。圧電素子表面に圧電セラミックスが露出していない場合には、研磨、研削、切断又はエッチング等により圧電セラミックス部分を露出させた後、900~960℃の温度で15分~30分程度の熱処理(サーマルエッチング)を行った後、白金を蒸着して測定用試料とする。次いで、測定用試料を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、視野中に60~200個程度の粒子が入る倍率にて、4~6枚の写真を撮影する。次いで、撮影した写真を画像処理することで、各粒子の円相当径を算出する。次いで、得られた個々の粒子の円相当径r及びこれを算出した粒子の個数nから、下記式(2)により平均粒径ravgを算出し、これを圧電セラミックスの平均粒径とする。次いで、得られた平均粒径ravgの値と、前述のr及びnの値とから、下記式(3)により粒径の標準偏差sを算出する。最後に、得られた平均粒径ravg及び標準偏差sの値から、下記式(4)により変動係数C.V.を算出し、これを圧電セラミックスにおける粒径の変動係数C.V.とする。
【0031】
【数1】
【0032】
[圧電セラミックスの製造方法]
第1側面に係る圧電セラミックスは、例えば、Pb、Zr、Ti、Zn、Nb及びMnから選択される1種又は複数種の元素を含む化合物の粉末を混合し、該各元素を含む混合粉末を得ること、前記混合粉末を仮焼して仮焼粉を得ること、前記仮焼粉を所定形状に成形して成形体を得ること、及び前記成形体を焼成することを経て製造される。この製造方法について、以下に説明する。
【0033】
原料として使用する化合物の粉末は、焼成により第1側面に係る圧電セラミックスが得られるものであれば、組成及び粒度は限定されない。粉末を構成する化合物は、前述した元素以外の添加元素を含むものであってもよい。使用できる化合物の例としては、Pb含有化合物としてPbO及びPb等が、Zr含有化合物としてZrO等が、Ti含有化合物としてTiO等が、Zn含有化合物としてZnO等が、Nb含有化合物としてNb等が、Mn含有化合物としてMnCO等が、それぞれ挙げられる。
【0034】
原料粉末の混合方法は、不純物の混入を防ぎつつ各粉末が均一に混合されるものであれば特に限定されず、乾式混合、湿式混合のいずれを採用してもよい。ボールミルを用いた湿式混合を採用する場合には、例えば8~24時間程度混合すればよい。なお、一般的な圧電セラミックスの製造方法では、原料粉末を混合する際にはMn含有化合物は添加せず、後述する仮焼後の粉末にこれを添加する手法も慣用されており、第1側面の製造にあたり、該手法を採用してもよい。
【0035】
混合粉末の仮焼条件は、各原料が反応して上述した組成式で表されるペロブスカイト型化合物を主成分とする仮焼粉が得られるものであれば限定されず、例えば大気雰囲気中、700℃~1000℃で2時間~8時間とすればよい。焼成温度が低すぎたり、焼成時間が短すぎたりすると、未反応の原料や中間生成物が残存する虞がある。反対に、焼成温度が高すぎたり、焼成時間が長すぎたりすると、PbやZnの揮発により所期の組成の化合物が得られない虞や、生成物が固結して解砕しにくくなることで生産性が低下する虞がある。
【0036】
仮焼により得られた仮焼粉を成形する方法としては、粉末の一軸加圧成形、粉末を含む坏土の押出成形及び粉末を分散したスラリーの鋳込成形等の、セラミックス粉末の成形に通常用いられる方法を採用することができる。
【0037】
ここで、圧電セラミックスを、図1~3に示す積層型圧電素子100の圧電セラミックス層10として得る場合には、成形方法として以下のものを採用できる。
【0038】
まず、仮焼粉をバインダー等と混合し、スラリー又は坏土を形成した後、これをシート状に成形して仮焼粉を含む生シートを得る。シートの成形方法としては、ドクターブレード法、押出成形法等の慣用されている方法を採用できる。
【0039】
次いで、仮焼粉を含む生シート上に、焼成後に内部電極20となる電極パターンを形成する。電極パターンは慣用されている方法で形成すれば良く、電極材料を含むペーストを印刷又は塗布する方法がコストの点で好ましい。印刷又は塗布により電極パターンを形成する際には、焼成後の圧電セラミックスへの付着強度を向上させるため、焼成後の圧電セラミックスと同様の組成及び結晶構造を有する粉末(共材)やガラスフリットをペースト中に含有させてもよい。
【0040】
なお、図1~3に示すものとは異なる構造を有する積層型圧電素子として、圧電セラミックス層内を貫通するスルーホール(ビア)を介して内部電極同士を電気的に接続したものも挙げられる。こうした構造の積層型圧電素子を製造する場合には、電極パターンの形成に先立ち、得られた生シートに、パンチングやレーザー光の照射等により貫通孔を形成すると共に、電極パターンの形成に前後して、該貫通孔に電極材料を充填する。充填方法は特に限定されないが、電極材料を含むペーストを印刷する方法が、コストの点で好ましい。
【0041】
最後に、電極パターンを形成した生シートを所定の枚数積層し、シート同士を接着して成形体を得る。積層及び接着は慣用されている方法で行えば良く、生シート同士をバインダーの作用で熱圧着する方法がコストの点で好ましい。
【0042】
以上の手順で得られた成形体は、必要に応じてバインダーが除去された後、焼成を経て第1側面に係る圧電セラミックスとなる。焼成の条件は、仮焼粉の焼結性、及び成形体中に電極材料が含まれる場合にはその耐久性等を考慮して、適宜設定すればよい。なお、電極材料として銅(Cu)又はニッケル(Ni)を含む成形体を焼成する場合には、その酸化を防止するために、焼成雰囲気を還元性ないし不活性雰囲気とすることが好ましい。電極材料として銅(Cu)又はニッケル(Ni)のいずれも含まない成形体の焼成条件の例としては、大気雰囲気中、900℃~1200℃で1時間~5時間が挙げられる。焼成温度が低すぎたり、焼成時間が短すぎたりすると、緻密化が不十分であることにより、所期の特性の圧電セラミックスが得られない虞がある。反対に、焼成温度が高すぎたり、焼成時間が長すぎたりすると、PbやZnの揮発により組成ずれが生じる虞や、粗大粒子の生成により特性が低下する虞がある。また、成形体が電極材料を含む場合には、該電極材料の溶融や拡散により所期の特性の圧電セラミックスないし圧電素子が得られなくなる虞もある。焼成温度が高すぎることによるこうした不都合を避けると共に、電極材料に低融点の材料を使用して材料コストを低減する点からは、焼成温度を1100℃以下とすることが好ましい。なお、1つの成形体から複数の圧電セラミックスないし圧電素子を得る場合には、焼成に先立って成形体を幾つかのブロックに分割してもよい。
【0043】
[圧電素子]
本発明の他の一側面に係る圧電素子(以下、単に「第2側面」と記載することがある)は、上述した第1側面に係る圧電セラミックスと、該圧電セラミックスに電気的に接続された電極とを備える。第2側面は、圧電セラミックスとして第1側面に係るものを備えることで、高い機械的品質係数Qmを保持しつつ、誘電正接tanδの低いものとなり、高速大振幅にて駆動した場合にも、発熱の少ない圧電素子となる。
【0044】
第2側面では、電極の材質、形状及び配置は、圧電セラミックスに対して所期の電圧を印加することができるものであれば特に限定されない。電極の材質の例としては、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)及びニッケル(Ni)並びにこれらの合金等が挙げられる。また、電極の形状及び配置の例としては、圧電セラミックスの特定の面のほぼ全体を覆うものが挙げられる。加えて、圧電素子が、図1~3に示すような、圧電セラミックス層10と内部電極20との層状構造を有する積層型圧電素子100である場合には、素子表面に露出する圧電セラミックス部分に電圧を印加したり、圧電セラミックス部分に発生した電圧を取り出したりするための外部電極30に加えて、内部電極の露出部分を覆ってこれを1層おきに接続する接続導体31、32を備えてもよい。
【0045】
[圧電素子の製造方法]
第2側面に係る圧電素子は、第1側面に係る圧電セラミックスの表面に電極を形成し、分極処理することで製造される。この製造方法について、以下に説明する。
【0046】
電極の形成には、電極材料を含むペーストを圧電セラミックス表面に塗布ないし印刷して焼き付ける方法や、圧電セラミックス表面に電極材料を蒸着する方法等の、慣用されている方法を採用できる。
【0047】
分極処理の条件は、圧電セラミックスに亀裂等の損傷を生じることなく自発分極の向きを揃えられるものであれば特に限定されない。一例として、100℃~180℃の温度にて、1kV/mm~5kV/mmの電界を印加することが挙げられる。
【0048】
[超音波振動子]
本発明のさらに他の一側面に係る超音波振動子(以下、単に「第3側面」と記載することがある)は、第2側面に係る圧電素子と、該圧電素子を一軸方向から挟み込む一対のブロック体とを備える。この超音波振動子は、ランジュバン型振動子として知られている。ランジュバン型振動子は、圧電素子に対してブロック体をボルトで締め付けて挟み込んで一体化した、いわゆるボルト締めランジュバン振動子であってもよい。ランジュバン型振動子は、圧電素子に電気エネルギーを供給することで超音波振動を発生させ、該超音波振動を、前記ブロック体を介して外部に伝達するように作動する。第3側面は、圧電素子として第2側面に係るものを備えることで、高速大振幅にて駆動した場合の発熱が少なく、長時間にわたって安定した駆動が可能な振動子となる。
【0049】
第3側面で使用するブロック体の材質は、圧電素子から発生する超音波振動を効率的に伝達可能なものであれば特に限定されず、例えばチタン合金、アルミニウム合金又はSUS等が使用できる。
【実施例
【0050】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は該実施例に限定されるものではない。
【0051】
(実施例1)
[圧電セラミックスの製造]
出発原料として、高純度のPb、ZrO、TiO、ZnO、Nb及びMnCO粉末を準備し、該各粉末を、組成式がPb{Zr0.4029Ti0.3871(Zn1/3Nb2/30.18(Mn1/3Nb2/30.03}Oで表される、ペロブスカイト型構造を有する仮焼粉が得られるように秤量し、ジルコニアボールを用いたボールミルにて湿式混合した。なお、前記組成式におけるMn/Tiモル比は0.022である。混合後、分散媒を除去した混合粉末を、大気中、820℃にて3時間仮焼して、仮焼粉を得た。得られた仮焼粉を解砕した後、該仮焼粉に対してアクリル系バインダーを混合し、2tfの荷重で一軸プレス成形して、直径10mmの円板状成形体を得た。得られた成形体を、大気中、1100℃で2時間焼成し、実施例1に係る圧電セラミックスを得た。
【0052】
[圧電セラミックスのZn含有酸化物率測定]
得られた圧電セラミックスについて、Zn含有酸化物率を、上述した方法で測定・算出したところ、XRDプロファイルにて34.0°≦2θ≦35.0°、及び35.5°≦2θ≦37.0°の各範囲にピークは観測されず、Zn含有酸化物率は0%となった。
【0053】
[圧電セラミックスの平均粒径及び変動係数測定]
得られた圧電セラミックスについて、平均粒径ravg及び変動係数C.V.を、上述した方法で決定したところ、ravg=0.70μm、C.V.=36.5%となった。
【0054】
[試験用圧電素子の製造]
前述した円板状の圧電セラミックスの両面全体にAgペーストを塗布した後、800℃に設定したベルト炉内を通過させて焼き付けることで電極を形成した。
電極形成後の圧電セラミックスを、150℃のシリコンオイル中で、2.2kV/mmの電界強度で15分間分極処理して試験用圧電素子を得た。
【0055】
[試験用圧電素子の誘電正接測定]
分極後、24時間経過した試験用圧電素子について、LCRメーターを用いて、周波数1kHz、OSC1Vの条件で、誘電正接tanδを測定したところ、tanδ=0.37%となった。
【0056】
(実施例2及び参考例3)
[圧電セラミックスの製造]
原料粉末の配合量を、得られる仮焼粉の組成式がPb{Zr0.4029Ti0.3871(Zn1/3Nb2/30.16(Mn1/3Nb2/30.05}Oとなるもの(実施例2)、及びPb{Zr0.4029Ti0.3871(Zn1/3Nb2/30.13(Mn1/3Nb2/30.08}Oとなるもの(参考例3)とした以外は実施例1と同様の方法で、実施例2及び参考例3に係る圧電セラミックスをそれぞれ製造した。なお、前記各組成式におけるMn/Tiモル比はそれぞれ、0.045(実施例2)及び0.067(参考例3)である。
【0057】
[圧電セラミックスのZn含有酸化物率、平均粒径及び変動係数測定]
得られた各圧電セラミックスについて、Zn含有酸化物率を、実施例1と同様の方法で測定・算出したところ、いずれの圧電セラミックスにおいても、XRDプロファイルにて34.0°≦2θ≦35.0°、及び35.5°≦2θ≦37.0°の各範囲にピークは観測されず、Zn含有酸化物率は0%となった。また、得られた各圧電セラミックスについて、平均粒径ravg及び変動係数C.V.を実施例1と同様の方法で測定・算出したところ、実施例2ではravg=0.74μm、C.V.=35.0%となり、参考例3ではravg=0.79μm、C.V.=39.4%となった。
【0058】
[試験用圧電素子の製造及び誘電正接測定]
得られた各圧電セラミックスから、実施例1と同様の方法で試験用圧電素子を製造し、その誘電正接tanδを測定した。その結果、実施例2に係る試験用圧電素子ではtanδ=0.31%となり、参考例3に係る試験用圧電素子ではtanδ=0.50%となった。
【0059】
参考例4)
[圧電セラミックスの製造]
原料粉末からMnCO粉末を除外して混合・仮焼を行い、得られた仮焼粉に対して、実施例2で原料粉末として配合したのと同量のMnCO粉末を混合した後成形を行った以外は実施例2と同様の方法で、参考例4に係る圧電セラミックスを製造した。
【0060】
[圧電セラミックスのZn含有酸化物率、平均粒径及び変動係数測定]
得られた圧電セラミックスについて、Zn含有酸化物率を、実施例1と同様の方法で測定・算出したところ、0.9%となった。また、得られた圧電セラミックスについて、平均粒径ravg及び変動係数C.V.を実施例1と同様の方法で測定・算出したところ、ravg=3.3μm、C.V.=39.7%となった。
【0061】
[試験用圧電素子の製造及び誘電正接測定]
得られた圧電セラミックスから、実施例1と同様の方法で試験用圧電素子を製造し、その誘電正接tanδを測定した。その結果、tanδ=0.63%となった。
【0062】
(比較例1)
[圧電セラミックスの製造]
原料粉末からMnCO粉末を除外して混合・仮焼を行い、得られた仮焼粉に対して、参考例3で原料粉末として配合したのと同量のMnCO粉末を混合した後成形を行った以外は参考例3と同様の方法で、比較例1に係る圧電セラミックスを製造した。
【0063】
[圧電セラミックスのZn含有酸化物率、平均粒径及び変動係数測定]
得られた圧電セラミックスについて、Zn含有酸化物率を、実施例1と同様の方法で測定・算出したところ、1.6%となった。また、得られた圧電セラミックスについて、平均粒径ravg及び変動係数C.V.を実施例1と同様の方法で測定・算出したところ、ravg=4.5μm、C.V.=46.5%となった。
【0064】
[試験用圧電素子の製造及び誘電正接測定]
得られた圧電セラミックスから、実施例1と同様の方法で試験用圧電素子を製造し、その誘電正接tanδを測定した。その結果、tanδ=1.17%となった。
【0065】
実施例及び比較例の結果をまとめて表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
実施例と比較例とを対比すると、Zn含有酸化物率が1.0%以下であり、かつ平均粒径ravg1.0μm以下である実施例に係る圧電セラミックスは、圧電素子とした際に、低い誘電正接tanδを示すことが判る。また、実施例、参考例及び比較例に係る圧電セラミックスは、いずれもMnを含むものであることから、圧電素子とした際に、高い機械的品質係数Qmを示すものともいえる。実際、Mnの含有量が最も多い参考例3及び比較例1に係る圧電セラミックスからは、1500を超える機械的品質係数Qmを有する圧電素子が得られることが確認された。これらの事実から、構成元素としてPb、Zr、Ti、Zn、Nb、Mn及びOを含み、ペロブスカイト型構造を有する化合物を主成分とし、Zn含有酸化物率が1.0%以下であり、かつ含有する粒子の平均粒径ravgが1.0μm以下である圧電セラミックスは、高い機械的品質係数Qmと低い誘電正接tanδとを示し、駆動時の機械的な損失及び電気的な損失が共に小さい圧電素子得ることができるものといえる。
【0068】
また、製造時に、Mn含有化合物であるMnCOを、原料粉末に混合した実施例2及び参考例3と、これを仮焼粉に混合した参考例4及び比較例1とを対比すると、前者の方が、同じMn含有量において低いZn含有酸化物率及び小さな平均粒径ravgを有するものとなり、圧電素子とした際に、より小さな誘電正接tanδが得られることも判る。このため、機械的品質係数Qmの高い圧電素子を得るために、圧電セラミックス中に多量のMnを含有させる必要がある場合には、Mn含有化合物を原料粉末に混合してこれを仮焼することで、誘電正接tanδの悪化を抑制できるといえる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明によれば、駆動時の機械的な損失及び電気的な損失が共に小さい圧電素子を得ることが可能な圧電セラミックスを提供することができる。このような圧電セラミックスは、超音波振動子や圧電トランス等を形成して高速大振幅で駆動した際に、駆動中の発熱量が従来のものよりも抑えられ、高性能で信頼性の高いものとなる。このため、本発明に係る圧電セラミックスを備える圧電素子は、超音波振動子や圧電トランス等に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0070】
100 積層型圧電素子
10 圧電セラミックス層
20 内部電極
30 外部電極
31、32 接続導体
図1
図2
図3