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特許7690709求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-03
(45)【発行日】2025-06-11
(54)【発明の名称】求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250604BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024119258
(22)【出願日】2024-07-25
【審査請求日】2024-07-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)2024年3月18日に出願人である株式会社グレフが運営するウェブサイト:「myteam」にて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520195648
【氏名又は名称】株式会社グレフ
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】川上 寛貴
(72)【発明者】
【氏名】大平 修司
(72)【発明者】
【氏名】権田 直輝
(72)【発明者】
【氏名】中山 歩実
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第7077495(JP,B1)
【文献】特開2024-021018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
求人への応募を管理する求人管理装置が行う方法であって、
複数の求人事業者の各々が当該求人事業者が採用した人材の属性と当該人材に登録要請をした求人事業者を特定する求人事業者情報と求人媒体サービスを通じて求人事業者が採用した人材の属性とを示しており、
求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者が採用した人材からの人材登録要求に応じてデータベースに登録する第1の工程と、
第1の前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに記憶された前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記第1の求人事業者に送信する第2の工程と、
前記求人事業者から当該求人事業者が前記人材を採用するに要した人件費を示す第2の人材情報を受信して前記データベースに登録する第3の工程と、
前記求人事業者から前記人材に関する評価情報を示す第3の人材情報を受信して前記データベースに登録する第4の工程と、
前記登録要請を出した前記求人事業者から、当該登録要請に応じて前記データベースに前記第1の人材情報が登録された人材について、当該人材が検索される条件を示す第4の人材情報を受信して前記データベースに登録する第5の工程と、
前記第1の工程において第2の前記求人事業者からの要請に応じて前記データベースに登録した人材が、前記第2の工程を通じて前記第1の求人事業者によって採用された場合に、前記第2の求人事業者に対して報酬を提供する処理を行う第6の工程と
を前記求人管理装置が実行し、
前記第2の工程は、
検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第2の人材情報を含め、
前記求人事業者からの人材検索要求を、前記求人媒体サービスを介さずに直接受信し、
検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第3の人材情報を含め、
前記第4の人材情報をさらに対象として前記人材を検索する
求人管理方法。
【請求項2】
前記第2の工程は、前記検索結果として、前記送信元の求人事業者で過去に採用された人材以外の人材を対象とした前記検索結果を生成する
請求項1に記載の求人管理方法。
【請求項3】
求人への応募を管理する求人管理装置であって、
複数の求人事業者の各々が当該求人事業者が採用した人材の属性と当該人材に登録要請をした求人事業者を特定する求人事業者情報と求人媒体サービスを通じて求人事業者が採用した人材の属性とを示しており、
求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者が採用した人材からの人材登録要求に応じてデータベースに登録する第1の手段と、
第1の前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに記憶された前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記第1の求人事業者に送信する第2の手段と、
前記求人事業者から当該求人事業者が前記人材を採用するに要した人件費を示す第2の人材情報を受信して前記データベースに登録する第3の手段と、
前記求人事業者から前記人材に関する評価情報を示す第3の人材情報を受信して前記データベースに登録する第4の手段と、
前記登録要請を出した前記求人事業者から、当該登録要請に応じて前記データベースに前記第1の人材情報が登録された人材について、当該人材が検索される条件を示す第4の人材情報を受信して前記データベースに登録する第5の手段と、
前記第1の手段において第2の前記求人事業者からの要請に応じて前記データベースに登録した人材が、前記第2の手段を通じて前記第1の求人事業者によって採用された場合に、前記第2の求人事業者に対して報酬を提供する処理を行う第6の手段と
を有し、
前記第2の手段は、
検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第2の人材情報を含め、
前記求人事業者からの人材検索要求を、前記求人媒体サービスを介さずに直接受信し、
検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第3の人材情報を含め、
前記第4の人材情報をさらに対象として前記人材を検索する
求人管理装置。
【請求項4】
前記第2の手段は、前記検索結果として、前記送信元の求人事業者で過去に採用された人材以外の人材を対象とした前記検索結果を生成する
請求項3に記載の求人管理装置。
【請求項5】
求人への応募を管理する求人管理装置が実行するプログラムであって、
複数の求人事業者の各々が当該求人事業者が採用した人材の属性と当該人材に登録要請をした求人事業者を特定する求人事業者情報と求人媒体サービスを通じて求人事業者が採用した人材の属性とを示しており、
求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者が採用した人材からの人材登録要求に応じてデータベースに登録する第1の工程と、
第1の前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに記憶された前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記第1の求人事業者に送信する第2の工程と、
前記求人事業者から当該求人事業者が前記人材を採用するに要した人件費を示す第2の人材情報を受信して前記データベースに登録する第3の工程と、
前記求人事業者から前記人材に関する評価情報を示す第3の人材情報を受信して前記データベースに登録する第4の工程と、
前記登録要請を出した前記求人事業者から、当該登録要請に応じて前記データベースに前記第1の人材情報が登録された人材について、当該人材が検索される条件を示す第4の人材情報を受信して前記データベースに登録する第5の工程と、
前記第1の工程において第2の前記求人事業者からの要請に応じて前記データベースに登録した人材が、前記第2の工程を通じて前記第1の求人事業者によって採用された場合に、前記第2の求人事業者に対して報酬を提供する処理を行う第6の工程と
を前記求人管理装置が実行させ、
前記第2の工程は、
検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第2の人材情報を含め、
前記求人事業者からの人材検索要求を、前記求人媒体サービスを介さずに直接受信し、
検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第3の人材情報を含め、
前記第4の人材情報をさらに対象として前記人材を検索する
プログラム。
【請求項6】
前記第2の工程は、前記検索結果として、前記送信元の求人事業者で過去に採用された人材以外の人材を対象とした前記検索結果を生成する
請求項5に記載のプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求人サービスを提供する求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
求人事業者は、求人媒体サイトに求人条件を掲載し、求職者がそれを見て求人事業者の求人に応募する仕組みが一般的である。
しかし、求職媒体サイトへの掲載費用が高騰しており、コスト削減の要請が高まっている。
また、求職者の能力等について客観的な情報が欲しいという要請がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-102966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、求人企業の求人コストを削減することが可能な求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラムを提供することにある。
また、本発明の目的は、求人企業が求職者の能力等を適切に把握可能な求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、求人への応募を管理する求人管理装置が行う方法であって、前記求人管理装置は、求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者からの要請に応じた当該人材からの人材登録要求を受信してデータベースに登録する第1の工程と、前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに記憶された前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記求人事業者に送信する第2の工程と、を実行する求人管理方法である。
【0006】
好適には、前記第1の工程は、複数の前記求人事業者が採用した人材から、前記人材登録要求を受信して当該人材の属性を示す前記第1の人材情報を前記データベースに登録する。
【0007】
好適には、前記第2の工程は、前記検索結果として、前記送信元の求人事業者で過去に採用された人材以外の人材を対象とした前記検索結果を生成する。
【0008】
好適には、前記第1の人材情報には、当該第1の人材情報に係る人材に前記要請をした前記求人事業者を特定する求人事業者情報が含まれている。
【0009】
好適には、前記要請を出した前記求人事業者から、当該要請に応じて前記データベースに前記第1の人材情報が登録された人材について、当該人材が検索される条件を示す第2の人材情報を受信して前記データベースに登録する第3の工程をさらに有し、前記第2の工程は、前記第2の人材情報をさらに対象として前記人材を検索する。
【0010】
好適には、前記求人事業者から前記人材に関する評価情報を示す第3の人材情報を受信して前記データベースに登録する第4の工程をさらに有し、前記第2の工程は、検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第3の人材情報を含める。
【0011】
好適には、前記求人事業者から当該求人事業者が前記人材を採用するに要した人件費を示す第4の人材情報を受信して前記データベースに登録する第5の工程をさらに有し、前記第2の工程は、検索した前記人材の検索結果に、当該人材の前記第4の人材情報を含める。
【0012】
好適には、前記求人管理装置は、前記第1の工程において第1の前記求人事業者からの要請に応じて前記データベースに登録した人材が、前記第2の工程を通じて第2の前記求人事業者によって採用された場合に、前記第1の求人事業者に対して報酬を提供する処理を行う第3の工程をさらに実行する。
【0013】
好適には、前記第1の人材情報は、求人媒体サービスを通じて求人事業者が採用した人材の属性を示しており、前記第2の工程は、前記求人事業者からの人材検索要求を、前記求人媒体サービスを介さずに直接受信する。
【0014】
本発明は、求人への応募を管理する求人管理装置であって、求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者からの要請に応じた当該人材からの人材登録要求を受信してデータベースに登録する第1の手段と、前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに登録されている前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記求人事業者に送信する第2の手段と、を有する求人管理装置である。
【0015】
本発明は、求人への応募を管理する求人管理装置が実行するプログラムであって、求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者からの要請に応じた当該人材からの人材登録要求を受信してデータベースに登録する第1の工程と、前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに記憶された前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記求人事業者に送信する第2の工程と、を前記求人管理装置に実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、求人企業の求人コストを削減することが可能な求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、求人企業が求職者の能力等を適切に把握可能な求人管理方法、求人管理装置及びそのプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、図1に示すシステムを用いたビジネスモデルを説明するための図である。
図3図3は、図1に示す求人管理装置21の構成図である。
図4図4は、図3に示す求人管理装置21のデータベースDBで管理される情報を説明するための図である
図5図5は、図4に示す求人事業者DB101を説明するための図である。
図6図6は、図4に示す人材DB103を説明するための図である。
図7図7は、図1に示すシステムにおける人材情報の登録処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図8図8は、求人管理装置21への第2~4の人材情報の登録動作を説明するためのフローチャートである。
図9図9は、求人事業者による人材検索動作を説明するためのフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図1の例に示すシステムは、例えば、インターネットなどの通信ネットワーク9を介して通信可能な複数の求職者端末装置11,複数の求人媒体サイト13,求人事業者端末装置15及び求人管理装置21を有する。
求人管理装置21は、本発明の求人管理装置の一例である。
【0019】
図2は、図1に示すシステムを用いたビジネスモデルを説明するための図である。
求職者は、求職者端末装置11を操作して求人媒体サイト13にアクセスして求人情報を閲覧し、所定の登録フォームに従って求人事業者端末装置15に通信を行い、求人事業者に応募する。
そして、求職者が求人事業者に雇用され、求人事業者にて業務を開始する。
【0020】
[求職者端末装置11]
求職者端末装置11は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、求人に応募する求職者によって操作される。
図1に例示するシステムは、複数の求職者に対応した複数の求職者端末装置11を有する。
求職者端末装置11は、通信部、記憶部、処理部を備えるとともに、求職者の指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。
求職者端末装置11は、求人媒体サイト13にアクセスして、求人事業者が応募する求人の情報を表示する処理や、求人に応募する処理などを行う。
また、求職者端末装置11は、求職者が求人事業者に雇用された後に、求人事業者の要請に応じて、自らの第1の人材情報を求人管理装置21に登録する。
【0021】
[求人事業者端末装置15]
求人事業者端末装置15は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、求人を募集する求人事業者によって操作される。
図1に例示するシステムは、複数の求人事業者に対応した複数の求人事業者端末装置15を有する。
求人事業者端末装置15は、処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、操作者の指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。求人事業者端末装置15は、求人管理装置21にアクセスして求人の情報を登録する処理や、各求人について雇用した求職者に関する情報を求人管理装置21から取得して表示する処理などを行う。
【0022】
[求人媒体サイト13]
求人媒体サイト13は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、求人媒体事業者によって操作される。
図1に例示するシステムは、複数の求人媒体事業者に対応した複数の求人媒体サイト13を有する。
求人媒体サイト13は、処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、操作者の指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。
求人媒体サイト13は、例えば、スキマバイト事業者等である。
【0023】
[求人管理装置21]
図3は、図1に示す求人管理装置21の構成図である。
図3に示すように、求人管理装置21は、例えば、通信部75、入力部77、メモリ79及び処理部71を有する。
【0024】
通信部55は、図1に示す求職者端末装置11、求人事業者端末装置15と通信を行う。
通信部55は、例えばイーサネット(登録商標)や無線LANなどの所定の通信規格に準拠して通信を行う装置(ネットワークインターフェースカードなど)を含む。
【0025】
入力部77は、外部からデータを入力する端子等である。
メモリ79は、処理部81が実行するプログラムPRGを記憶する。
メモリ79は、処理部81において実行可能な命令を含む1以上のプログラムや、処理部81による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部13の処理に利用されるデータ、処理部81の処理の結果として得られたデータなどを記憶する。メモリ79は、例えば、主記憶装置(RAM、ROMなど)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスク)などを含んでよい。メモリ79は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部12が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の通信手段を介して処理部81と接続される。
【0026】
メモリ79は、データベースDBの機能も備えている。
図4は、図3に示す求人管理装置21のデータベースDBで管理される情報を説明するための図である。
図4に示すように、データベースDBは、求人事業者DB101,人材DB103,人材検索条件DB105,人材評価DB107,人件費DB109,就業管理DB111を有する。
【0027】
データベースDBは、複数の装置からのアクセスを受け付けるファイルサーバやデータベースサーバなどに含まれていてもよいし、求人管理装置21のみアクセス可能な専用の記憶装置でもよい。
【0028】
求人事業者DB101は、複数の求人事業者に対応した複数の求人事業者情報を含む。一の求人事業者情報は、一の求人事業者に関する情報を含む。一の求人事業者情報は、例えば図5に示すように、一の求人事業者を識別する求人事業者識別情報(求人事業者ID)と、事業者名と、所在地と、連絡先情報(担当者の連絡先など)と、業種と、従業員数(被保険者の総数)と、店舗に関する店舗情報を含む。店舗情報は、例えば店舗名、店舗の所在地、連絡先などの情報を含む。
また、求人事業者DB101は、複数の求人に対応した複数の求人情報を含む。一の求人情報は、一の求人に関する情報を含む。一の求人情報は、例えば図5に示すように、一の求人を識別する求人識別情報(求人ID)と、当該求人の募集を行う求人事業者の求人事業者ID(図2B)と、求人情報の登録日と、勤務日時(勤務開始日時及び勤務終了日時)と、勤務地と、賃金と、募集条件(募集するユーザの条件)と、連絡先情報(担当者の連絡先など)と、募集人数と、ステータス情報(募集中か否かのステータスなど)を含む。
【0029】
人材DB103は、複数の求職者に対応した複数の求職者情報(第1の人材情報)を含む。一の求職者情報は、一の求職者に関する情報を含む。一の求職者情報は、例えば図6に示すように、一の求職者を識別する求職者識別情報(求職者ID)を含むとともに、当該求職者に関する1以上の個人情報(氏名、性別、生年月日、電話番号、Eメールアドレス、住所、職業など)を含む。
また、第1の人材情報には、当該人材が採用され、登録を要請した求人事業者IDが含まれる。
【0030】
人材検索条件DB105は、求人事業者の要請に応じて人材DB103に登録された人材について、当該人材が他の求人事業者に検索される条件を示す第4の人材情報を登録・管理する。具体的には、雇用した求職者に求人管理装置21への登録を要請した求人事業者によって当該条件が設定される。当該求人事業者は、当該人材を検索可能な求人事業者の業種、領域等や、検索されたくない求人事業者等を条件として登録する。
【0031】
人材評価DB107は、過去に人材を雇用した求人事業者から得た当該人材に関する能力・働きぶり等に関する評価情報を示す第3の人材情報を登録・管理する。
【0032】
人件費DB109は、過去に人材を雇用した求人事業者から得た当該人材に関する人件費を示す第2の人材情報を登録・管理する。当該人件費は、月給・ボーナス等である。
【0033】
就業管理DB111は、複数の就業管理情報を含む。一の就業管理情報は、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが雇用されたことを示す情報を含む。個々の就業管理情報は、一のユーザが一の求人に雇用されて就業することに関連した情報の管理に用いられる。一の就業管理情報は、例えば、個々の就業管理情報を識別するための就業管理識別情報(就業管理ID)と、求人IDと、求人IDが示す求人について雇用された求職者の求職者IDと、求職者が求人の応募に利用した就業支援サーバに対応する職業紹介事業者IDと、勤務日時(勤務開始日時及び勤務終了日時)と、残業時間と、賃金と、ステータス情報(実際に勤務が行われたか否か(勤務実績)のステータス、勤務予定がキャンセルされたか否かのステータスなど)を含む。
【0034】
処理部81は、メモリ79に記憶されたプログラムPRGを実行して、本実施形態で規定する求人管理装置21の処理を行う。
【0035】
処理部81は、求人管理装置21の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部81は、例えば、記憶部79に格納された1以上のプログラムの命令に応じて処理を実行する1以上のプロセッサ(CPU(central processing unit)、MPU(micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)など)を含む。処理部81は、メモリ59に記憶される1以上のプログラムの命令を1以上のプロセッサが実行することにより、コンピュータとして動作する。
【0036】
処理部81は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)など)を含んでもよい。この場合、処理部13は、本実施形態において説明する全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、少なくとも一部の処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0037】
プログラムPRGは、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、メモリカード、USBメモリ、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されていてもよい。処理部13は、そのような記録媒体に記録された1以上のプログラムの少なくとも一部を不図示の記録媒体読み取り装置(光ディスク装置など)やインターフェース装置(USBインターフェースなど)により読み込んで、記憶部に書き込んでもよい。あるいは処理部81は、通信ネットワーク9に接続される他の装置から通信部75により1以上のプログラムの少なくとも一部をダウンロードして、メモリ79に書き込んでもよい。1以上のプログラムは、後述する本実施形態に係る処理の少なくとも一部を処理部81において実行させる命令を含む。
【0038】
求人管理事業者は、本実施形態で記載する求人管理装置21を用いた人材サービスを、求人媒体事業者によるサービスの価格より低価格で求人事業者に提供する。
【0039】
以下、上述した構成を有する図1に示すシステムの動作について説明する。
<第1の人材情報の登録動作>
図7は、図1に示すシステムにおける人材情報の登録処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST14は、本発明の第1の工程の一例である。
【0040】
ステップST11:
求人事業者が、求人事業者端末装置15を操作して求人媒体サイト13に求人情報を提供する。
求人媒体サイト13は、当該求人情報を求職者が閲覧可能に提供する。
求職者は、求職者端末装置11を操作して求人媒体サイト13にアクセスし、求人情報をディスプレイに表示し、興味がある求人事業者に求職の応募をする。
【0041】
ステップST12:
求人事業者が求職者を雇用すると、当該求職者と雇用契約を締結する。また、当該求職者に関する1以上の個人情報(氏名、性別、生年月日、電話番号、Eメールアドレス、住所、職業など)を取得し、登録する。
そして、求職者が当該求人事業者で仕事を開始する。
【0042】
ステップST13:
求人事業者は、自らが雇用した人材(元求職者)に対して、求人管理装置21への第1の人材情報の登録を要請する。
【0043】
ステップST14:
ステップST13で登録を促された人材は、求職者端末装置11を操作して、第1の人材情報を求人管理装置21に登録する。これにより、求人管理装置21のメモリ79に図6に示す第1の人材情報が登録される。
【0044】
<第2~4の人材情報の登録動作>
図8は、求人管理装置21への第2~4の人材情報の登録動作を説明するためのフローチャートである。
ステップST21~23の順番は任意である
【0045】
ステップST21: 求人事業者の担当者が求人事業者端末装置15を操作して、第2の人材情報を求人管理装置21に登録する。
第2の人材情報は、ステップST1で要請を出して登録された人材を雇用するに要した人件費情報である。
第2の人材情報は、例えば、当該人材の年収等である。
【0046】
ステップST22:
求人事業者の担当者が求人事業者端末装置15を操作して、第3の人材情報を求人管理装置21に登録する。
第3の人材情報は、ステップST1で要請を出して登録された人材についての評価情報である。
第3の人材情報は、例えば、当該人材が体験した職種、能力、勤務態度等の情報である。
【0047】
ステップST23:
求人事業者の担当者が求人事業者端末装置15を操作して、第4の人材情報を求人管理装置21に登録する。
第4の人材情報は、ステップST1で要請を出して登録された人材について、当該人材が検索される条件を示している。
第4の人材情報は、例えば、当該求人事業者が、当該人材を検索対象として出したくない企業や、企業属性等である。
【0048】
<求人事業者による人材検索動作>
図9は、求人事業者による人材検索動作を説明するためのフローチャート図である。
ステップST32,ST33は、本発明の第2の工程の一例である。
ステップST31:
求人事業者が、求人事業者端末装置15を操作して、求人管理装置21にアクセスして人材検索要求を送信する。当該送信は、求人媒体サイト13を介さずに、求人事業者端末装置15から求人管理装置21に直接行われる。
当該人材検索要求には、例えば、求める人材が持つ職務能力、経験年数、予定勤務地域、予定勤務時間等の情報が含まれる。
【0049】
ステップST32:
求人管理装置21は、ステップST31で受信した人材検索要求を基に、図6に示す人材DB103に記憶された登録人材の第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を生成する。
このとき、求人管理装置21は、第1の人材情報に含まれる求人事業者情報を基に、当該人材検索要求を出した求人事業者が過去に採用された人材以外の人材を対象とした前記検索結果を生成する。
また、求人管理装置21は、求人事業者からの要求に応じて、図8に示すステップST21で登録された第4の人材情報を基に、人材検索要求の送信元の求人事業者から検索される条件を満たした人材のみを含む検索結果を生成する。
【0050】
ステップST33:
求人管理装置21は、ステップST32で生成した検索結果を求人事業者端末装置15に送信(提供)する。
また、求人管理装置21は、求人事業者端末装置15からの要求に応じて、検索結果に係る人材の前述した第3の人材情報及び第2の人材情報を求人事業者端末装置15に送信する。
【0051】
ステップST34:
求人事業者は、求人管理装置21が受信した検索結果を基に人材を採用するか否かを判断する。
採用の有無についての情報は、求人事業者端末装置15から求人管理装置21に送信され、データベースDBに登録される。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の求人事業者が過去に採用した人材の人材情報を求人管理装置21に登録させ、その後、高額な求人媒体事業者のサービスを受けずに、紹介料等が安価な求人管理事業者が運用する求人管理装置21を用いて求人活動をすることができ、求人コストを抑えることができる。
また、本実施形態によれば、求人事業者が雇用した人材について、前述し評価情報及び人件費情報を他の求人事業者が採用でき、より条件にあった採用が可能になる。
【0053】
本考案は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本考案の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、求人事業者端末装置15は、第1の求人事業者からの要請に応じて前記データベースに登録した人材が、上述したサービス委を通じて他の第2の求人事業者によって採用された場合に、第1の求人事業者に対して報酬を提供する処理を行ってもよい。
当該報酬は、金銭やポイント、あるいはサービス利用料(紹介料)の割引等、特に限定されない。
【符号の説明】
【0054】
9…通信ネットワーク
11…求職者端末装置
13…求人媒体サイト
15…求人事業者端末装置
21…求人管理装置
101…求人事業者DB
103…人材DB
105…人材検索条件DB
107…人材評価DB
109…人件費DB
111…就業管理DB
【要約】
【課題】 求人企業の求人コストを削減することが可能な求人管理方法を提供する。
【解決手段】 求人への応募を管理する求人管理装置が行う方法であって、前記求人管理装置は、 求人事業者が採用した人材の属性を示す第1の人材情報を、前記求人事業者からの要請に応じた当該人材からの人材登録要求を受信してデータベースに登録する第1の工程と、前記求人事業者からの人材検索要求を受信し、当該人材検索要求に示される検索条件を基に、前記データベースに記憶された前記第1の人材情報を対象として人材を検索し、その検索結果を前記人材検索要求の送信元の前記求人事業者に送信する第2の工程と、を実行する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9