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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-03
(45)【発行日】2025-06-11
(54)【発明の名称】プロジェクター
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20250604BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20250604BHJP
   G03B 21/16 20060101ALI20250604BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20250604BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20250604BHJP
【FI】
G03B21/14 Z
G03B21/00 D
G03B21/14 E
G03B21/16
H04N5/74 Z
H05K7/20 G
H05K7/20 H
H05K7/20 K
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021212428
(22)【出願日】2021-12-27
(65)【公開番号】P2023096574
(43)【公開日】2023-07-07
【審査請求日】2024-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼嶺 雄作
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-129656(JP,A)
【文献】特開2011-075898(JP,A)
【文献】特開2009-064032(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0198304(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B21/00-21/10
21/12-21/13
21/134-21/30
33/00-33/16
H04N5/66-5/74
H05K7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部入力端子が配置される外装筐体と、第1ファンと、を備えるプロジェクターであっ
て、
前記外装筐体は、第1冷却対象である被接続機器が前記外部入力端子を介して前記プロ
ジェクターに接続されるように、前記被接続機器を着脱可能に収容する第1収容部と、第
2冷却対象を収容する第2収容部と、を有し、
前記第1ファンは、前記外装筐体に収容され、前記外装筐体の外部から吸気した気流を
前記第1収容部および前記第2収容部に順に供給することで前記第1冷却対象および前記
第2冷却対象を冷却し、
前記第1収容部は、前記第1ファンに対して前記気流の流入側に位置し、
前記第2収容部は、前記第1ファンに対して前記気流の流出側に位置する、
プロジェクター。
【請求項2】
前記外装筐体は、前記第1収容部と前記第1ファンとの間に配置され、防塵フィルター
を収容する第3収容部をさらに有する、
請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記第1収容部に対する前記気流の流入方向に平面視した際、前記第3収容部は、前記
第1収容部と重なるように配置され、
前記気流の流入方向に対して、前記第1収容部の長手方向および前記第3収容部の長手
方向はそれぞれ交差し、
前記第3収容部の長手方向は、前記第1収容部の長手方向に沿っている、
請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記外装筐体は、開閉可能な蓋体を有し、前記蓋体を開くことで前記第1収容部に対し
て前記被接続機器を着脱可能な状態とする、
請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記外装筐体は、前記気流を内部に取り込む吸気口と、前記第1収容部を区画する区画
部材と、を有し、
前記区画部材には、前記吸気口に連通される第1貫通孔と、前記第1収容部から前記気
流を流出させる第2貫通孔と、が設けられる、
請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項6】
前記外装筐体は、前記気流を前記外装筐体の内部に取り込む吸気口を有し、
前記吸気口を介して前記第1ファンへ前記気流を流通するダクトをさらに備え、
前記第1収容部は前記ダクト内に設けられている、
請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項7】
前記吸気口、前記第1収容部および前記第1ファンは直線上に配置されている、
請求項5または請求項6に記載のプロジェクター。
【請求項8】
光源装置と、
前記光源装置から射出される光を用いて画像光を生成する画像形成装置と、
前記外装筐体に収容され、前記第1冷却対象および前記第2冷却対象を冷却した排気を
前記外装筐体の外部へ排出する第2ファンと、をさらに備え、
前記光源装置および前記画像形成装置は前記第2冷却対象であり、
前記第1ファンから流出された前記気流の一部は前記画像形成装置を冷却して前記第2
ファンに流入し、
前記第1ファンから流出された前記気流の他の一部は前記光源装置を冷却して前記第2
ファンに流入し、
前記第2ファンは、前記一部の前記気流および前記他の一部の前記気流を含む前記排気
を前記外装筐体の外部へ排出する、
請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項9】
前記被接続機器は画像情報を無線で取得する無線通信装置である、
請求項1から請求項8のうちのいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項10】
外部入力端子と、
第1収容部および第2収容部を有する外装筐体と、
前記外部入力端子を介してプロジェクターに接続されるように、前記第1収容部に着脱
可能に収容される被接続機器である第1冷却対象と、
前記第2収容部に収容された第2冷却対象と、
前記外装筐体に収容され、前記外装筐体の外部から吸気した気流により前記第1冷却対
象および前記第2冷却対象を順に冷却する吸気ファンと、を備え、
前記第1冷却対象は、前記吸気ファンに対して前記気流の流入側に位置し、
前記第2冷却対象は、前記吸気ファンに対して前記気流の流出側に位置する、
プロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、排気ファンによって外装筐体内に取り込んだ気流を利用して、外装筐体に着脱可能に取り付けられる無線装置(被接続機器)を冷却するプロジェクターがある(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-235360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記プロジェクターでは、照明光学系、画像形成ユニットおよび光源装置等を冷却した後の排気の一部を被接続機器の冷却に利用するため、被接続機器を十分に冷却することが難しかった。そこで、被接続機器を冷却するための冷却装置を別途設けることも考えられるが、この場合、装置構成が大型化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの態様によれば、第1冷却対象を収容する第1収容部と、前記第1収容部と通気口を有する壁部により隔てられ、第2冷却対象である被接続機器を着脱可能に収容する第2収容部と、を有する外装筐体と、前記外装筐体に収容され、前記外装筐体の外部から吸気した気流を前記第1収容部および前記第2収容部に供給することで前記第1冷却対象および前記第2冷却対象を冷却する第1ファンと、を備え、前記外装筐体の前記第2収容部は、前記第1ファンに対して前記気流の流入側に配置され、前記外装筐体の前記第1収容部は、前記第1ファンに対して前記気流の流出側に配置されている、プロジェクターが提供される。
【0006】
本発明の1つの態様によれば、第1収容部と、前記第1収容部と通気口を有する壁部により隔てられた第2収容部と、を有する外装筐体と、前記第1収容部に収容された第1冷却対象と、前記第2収容部に着脱可能に収容される被接続機器である第2冷却対象と、前記外装筐体に収容され、前記外装筐体の外部から吸気した気流により前記第1冷却対象および前記第2冷却対象を冷却する吸気ファンと、を備え、前記被接続機器は、前記吸気ファンに対して前記気流の流入側に配置され、前記第1冷却対象は、前記吸気ファンに対して前記気流の流出側に配置されている、プロジェクターが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態のプロジェクターの全体構成を示した図である。
図2】プロジェクターの冷却装置における冷却経路を示す概略図である。
図3】外装筐体の要部を示す斜視図である。
図4】外装筐体の要部を示す斜視断面図である。
図5A】第1変形例に係るプロジェクターの要部構成を示す拡大図である。
図5B】第2変形例に係るプロジェクターの要部構成を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
【0009】
図1は本実施形態のプロジェクターの全体構成を示した図である。
本実施形態のプロジェクター1は、光源装置2から射出された照明光を変調して画像情報に応じた画像光を生成し、形成した画像光をスクリーン等の被投射面に拡大投射する。図1に示すように、プロジェクター1は、光源装置2と、画像形成装置3と、投射光学装置4と、外装筐体5と、を備えている。
【0010】
以下、図面においては、必要に応じてXYZ直交座標系を用いて説明する。Z軸は、プロジェクター1の上下方向に沿う軸である。Y軸は、プロジェクター1から投射される光の光軸AXに平行な軸である。X軸は、Y軸およびZ軸に直交する軸である。
また、本実施形態では、Z軸に沿う方向を「上下方向Z」、+Zを「上側」、-Zを「下側」とし、X軸に沿う方向を「左右方向X」、+Xを「右側」、-Xを「左側」とし、Y軸に沿う方向を「前後方向Y」、+Yを「前側」、-Yを「後側」と称して説明する。
なお、上下方向Z、左右方向Xおよび前後方向Yとは、単にプロジェクター1の各構成部材の配置関係を説明するための名称であって、プロジェクター1における実際の設置姿勢や方向を規定するものではない。
【0011】
光源装置2は、後述する画像形成装置3のケース10に設けられた光源用接続部10aに接続される。
光源装置2は、画像形成装置3の画像形成部3Aに白色の照明光WLを供給する。本実施形態の光源装置2は、例えば、半導体レーザーを含む光源モジュールから射出した励起光を蛍光体により波長変換して生成した黄色の蛍光と蛍光体を透過した青色光とを含む白色の照明光WLを生成する。なお、光源装置2としては、レーザー光を用いた構成に限られず、LEDや放電型ランプを用いることもできる。
【0012】
画像形成装置3は、光源装置2から射出される照明光WLを用いて画像光を生成する。画像形成装置3は、ケース10と、ケース10内に収容される画像形成部3Aと、ケース10内に収容される色分離導光光学系31と、を有する。ケース10は、画像形成部3Aおよび色分離導光光学系31を所定の位置に保持した状態で収容する。
【0013】
画像形成部3Aは、光変調パネル32R,32G,32Bと、クロスダイクロイックプリズム34と、を含む。光変調パネル32R,32G,32Bの各々は、入射された色光を画像情報に応じて変調して画像光を形成する。光変調パネル32R,32G,32Bの各々は、光透過型の液晶パネルで構成される。
【0014】
光変調パネル32Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調パネル32Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調パネル32Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
【0015】
クロスダイクロイックプリズム34は、各光変調パネル32R,32G,32Bから射出された各画像光を合成する。クロスダイクロイックプリズム34は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面に、誘電体多層膜が設けられている。画像形成部3Aは各色の画像光を合成することでフルカラーの画像光を生成することができる。
【0016】
本実施形態において、光変調パネル32R,32G,32Bの各々の光入射側にはフィールドレンズ33R,33G,33Bが設けられている。フィールドレンズ33Rは、光変調パネル32Rに入射する赤色光LRの主光線を平行化する。フィールドレンズ33Gは、光変調パネル32Gに入射する緑色光LGの主光線を平行化する。フィールドレンズ33Bは、光変調パネル32Bに入射する青色光LBの主光線を平行化する。
なお、図示は省略するが、各光変調パネル32R,32G,32Bと各フィールドレンズ33R,33G,33Bとの間には入射側偏光板が配置され、各光変調パネル32R,32G,32Bとクロスダイクロイックプリズム34との間には射出側偏光板が配置されている。
【0017】
色分離導光光学系31は光源装置2からの照明光WLを、赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離し、各光変調パネル32R,32G,32Bに導く。色分離導光光学系31は、第1ダイクロイックミラー311と、第2ダイクロイックミラー312と、第1反射ミラー313と、第2反射ミラー314と、第3反射ミラー315と、第1リレーレンズ316と、第2リレーレンズ317と、を有している。
【0018】
第1ダイクロイックミラー311は、赤色光LRを透過させ、緑色光LGおよび青色光LBを反射する。第2ダイクロイックミラー312は、第1ダイクロイックミラー311で反射された緑色光LGおよび青色光LBのうち、緑色光LGを反射して、青色光LBを透過させる。第1反射ミラー313は、赤色光LRを反射する。第2反射ミラー314および第3反射ミラー315は、青色光LBを反射する。第1リレーレンズ316は、第2ダイクロイックミラー312と第2反射ミラー314との間に配置され、第2リレーレンズ317は第2反射ミラー314と第3反射ミラー315との間に配置される。
【0019】
投射光学装置4は、画像形成装置3のケース10に設けられた投射光学ユニット用接続部10bに接続される。投射光学装置4は投射レンズ群からなり、ケース10の投射光学ユニット用接続部10bを介して画像形成部3Aの各光変調パネル32R,32G,32Bからの光が入射される。投射光学装置4は、クロスダイクロイックプリズム34により合成された画像光をスクリーンに向けて拡大投写する。これにより、スクリーン上には、拡大されたカラー画像が表示される。
【0020】
近年、プロジェクターに、例えば、SMP(Smart Media Player:登録商標)等のデバイス(接続機器)を取り付けてコンテンツの視聴を行う場合がある。
一般的にSMPをプロジェクターに取り付ける場合、プロジェクターの外部入力端子にSMPが接続される。そのため、プロジェクターにはHDMI(High-Definition Multimedia Interface:登録商標)ケーブルや給電用ケーブルを介してSMP本体が接続された状態となるので、コンテンツ視聴時におけるプロジェクターの見栄えが低下する。
【0021】
そこで、HDMIケーブル、給電用ケーブル、SMP本体をプロジェクター内部に配置することで見栄え低下を抑制した場合、SMPの放熱性が低下し、プロジェクター内でSMPの温度が上昇することでハングアップ等の動作不良を生じるおそれがある。また、SMP専用にファンを別に設けることも考えられるが、この場合、部品点数が多くなることでコストアップやプロジェクターの大型化、ファンの数が増えることで騒音や消費電力が増加するおそれがある。
【0022】
本実施形態のプロジェクター1は、SMP等のデバイスを外装筐体5内に着脱可能に収容することで装置構成の小型化しつつ見栄え低下を抑制した場合でも、デバイスを効率良く冷却することでデバイスの動作不良を抑制可能である。なお、本実施形態のプロジェクター1において、デバイスはプロジェクターの構成部品に含まれない。
【0023】
本実施形態のプロジェクター1は、外装筐体5内には、複数の熱源が配置されている。具体的に、第1の熱源は光源装置2に相当し、第2の熱源は画像形成装置3の光変調パネル32R,32G,32Bに相当し、第3の熱源はデバイスDBに相当する。
【0024】
本実施形態の外装筐体5は、前面部51、後面部52、左側面部53、右側面部54、天面部55および底面部56を含む。外装筐体5は、例えば略直方体形状に形成される。なお、図1では、外装筐体5の内部構造を示すため、天面部55を透明部材として図示している。
【0025】
前面部51は、前後方向Yの前側(+Y)に位置し、XZ面に沿う板状の部位である。
後面部52は、前後方向Yの後側(-Y)に位置し、XZ面に沿う板状の部位である。
左側面部53は、左右方向Xの左側(-X)に位置し、YZ面に沿う板状の部位である。
右側面部54は、左右方向Xの右側(+X)に位置し、YZ面に沿う板状の部位である。
天面部55は、前面部51、後面部52、左側面部53および右側面部54の上側(+Z)の端部同士を接続し、XY平面に沿う板状の部位である。
底面部56は、前面部51、後面部52、左側面部53および右側面部54の下側(-Z)の端部同士を接続し、XY平面に沿う板状の部位である。
【0026】
前面部51は、略中央に設けられた開口部51aを有する。投射光学装置4は、開口部51aを介して外装筐体5内に挿入され、画像形成装置3に接続される。本実施形態の場合、投射光学装置4の前端部は開口部51aを介して外装筐体5の外側に突出した状態とされるが、投射光学装置4の前端部が開口部51aよりも外装筐体5の内側に位置してもよい。
【0027】
本実施形態のプロジェクター1は上記3つの熱源を冷却する冷却装置を備えている。図2はプロジェクター1の冷却装置における冷却経路を示す概略図である。
図2に示すように、冷却装置40は、吸気ファン(第1ファン)41と排気ファン(第2ファン)42とを含む。すなわち、本実施形態のプロジェクター1は、吸気ファン41と排気ファン42とをさらに備える。吸気ファン41および排気ファン42は外装筐体5に収容される。吸気ファン41および排気ファン42としては、例えば、軸流ファン、遠心ファン、シロッコファン等を用いることができるが、ファンの種類はこれに限られない。
【0028】
本実施形態の外装筐体5は、第1収容部6と、第2収容部7と、第3収容部8と、を有する。第1収容部6には、デバイスDBが着脱可能に収容される。本実施形態において、デバイスDBは、冷却装置40による第1冷却対象である。第2収容部7には、光源装置2および画像形成装置3が収容される。本実施形態において、光源装置2および画像形成装置3は、冷却装置40による第2冷却対象である。第3収容部8には、防塵フィルター9が収容される。
【0029】
吸気ファン41は、外装筐体5の外部から吸気した気流Kを第1収容部6および第2収容部7へと順に供給することで、第1冷却対象であるデバイスDBと、第2冷却対象である光源装置2および画像形成装置3と、を冷却する。吸気ファン41は、外装筐体5に設けられた吸気口64を介して気流Kを内部に取り込む。吸気口64は、外装筐体5の右側面部54に設けられている。なお、吸気口64の詳細な構成は後述する。
【0030】
本実施形態の場合、吸気ファン41および吸気口64は左右方向Xに並んで配置される。吸気ファン41が駆動することで、吸気口64から吸気ファン41へと向かう気流Kの流れが生じる。
【0031】
本実施形態において、第1収容部6は吸気ファン41の吸気口64側に位置する。すなわち、第1収容部6は、吸気ファン41に対して気流Kの流入側に位置する。吸気ファン41は、吸気口64から吸気した低温の気流Kを第1収容部6に供給し、第1収容部6に収容されたデバイスDBを冷却する。
【0032】
本実施形態の場合、吸気口64、第1収容部6および吸気ファン41は左右方向Xに沿って直線上に配置されている。この構成によれば、吸気口64から吸気ファン41へ向かって気流Kが直線的に流れるため、気流Kの流動性が高まることで冷却性能をより向上させることができる。
【0033】
第2収容部7は吸気ファン41に対して吸気口64と反対側に位置する。すなわち、第2収容部7は、吸気ファン41に対して気流Kの流出側に位置する。吸気ファン41は、気流Kを第2収容部7に供給し、第2収容部7に収容された光源装置2および画像形成装置3を冷却する。
【0034】
以下、吸気ファン41から流出される気流Kの一部を気流K1と称し、吸気ファン41から流出される気流Kの他の一部を気流K2と称す。
【0035】
本実施形態において、吸気ファン41からの気流K1は画像形成装置3に供給される。具体的に気流K1は画像形成装置3のケース10に設けられた不図示の開口から供給され、ケース10内に収容された光変調パネル32R,32G,32B(図1参照)を冷却する。光変調パネル32R,32G,32Bを冷却した気流K1は排気ダクト20を介して排気ファン42に流入する。
【0036】
吸気ファン41からの気流K2は光源装置2を冷却する。光源装置2を冷却した気流K2は排気ダクト20を介して排気ファン42に流入する。本実施形態において、第2冷却対象である画像形成装置3を冷却した気流K1、および、第2冷却対象である光源装置2を冷却した気流K2は、排気ダクト20を介して排気ファン42に流入する。排気ファン42は、気流K1および気流K2を含む排気K3を外装筐体5の外部に排出する。排気ファン42は、左側面部53に設けられた排気口65を介して排気K3を外部へ排出する。
【0037】
図3は外装筐体5の要部を示す斜視図である。図4図3のXZ面と平行な面による断面を示す斜視図である。
図3および図4に示すように、吸気口64は、複数のスリットSで構成される。本実施形態の場合、吸気口64は、スリットSを上下方向Zに3つ並べたスリット列SLを前後方向Yに複数配置して構成される。このような構成に基づき、本実施形態の吸気口64は外装筐体5の外部から内部へと気流Kを効率良く取り込み可能とされている。
【0038】
本実施形態のプロジェクター1は、コネクタ部16を有する。コネクタ部16は、外装筐体5の右側面部54における吸気口64の前側(+Y)に設けられている。
本実施形態のプロジェクター1は、第1収容部6に収容されたデバイスDBに対して、第1収容部6内に引き回される不図示のHDMIケーブルおよび給電用ケーブルを接続することで回路基板とデバイスDBとを電気的に接続可能である。本実施形態のプロジェクター1によれば、デバイスDBに接続されるHDMIケーブルや給電用ケーブルが外装筐体5の外側に露出しないため、デバイスDBを使用する場合における外観の見栄えの低下を抑制することができる。
【0039】
コネクタ部16は、外装筐体5内に収容される回路基板と電気的に接続可能である。コネクタ部16は、外部機器からプロジェクター1への外部入力を可能とする外部入力端子である。コネクタ部16は、USB規格を有するUSB端子16aを含む。本実施形態の場合、コネクタ部16は、例えば、TYPE-A規格に対応したUSB端子である。なお、コネクタ部16は回路基板に直接接続される構成でも良いし、回路基板とは別体の基板に接続される構成でもよい。また、コネクタ部16を設ける位置は外装筐体5の右側面部54に限定されず、例えば、前面部51、後面部52、左側面部53、天面部55のいずれかに設けられてもよいし、右側面部54、前面部51、後面部52、左側面部53および天面部55の少なくとも2つに分散して設けられてよい。
【0040】
図4に示すように、本実施形態の外装筐体5は、区画部材17をさらに有する。本実施形態の場合、区画部材17は、外装筐体5の天面部55と一体に設けられる。区画部材17は、第1収容部6を区画する部材である。第1収容部6は、区画部材17により区画されて構成され、上下方向Zにおいて外装筐体5の内部に窪んだ状態に設けられている。第1収容部6の上側(+Z)は外装筐体5の天面部55に開口している。デバイスDBは、図4の二点鎖線で示されるように、上下方向Zの上側(+Z)から第1収容部6に対して挿入されることで外装筐体5に収容される。
【0041】
第1収容部6を区画する区画部材17はXZ面と平行な面による断面がU字状となる部位を含む板金部材で構成される。区画部材17は、第1板材17aおよび第2板材17bと、第1板材17aおよび第2板材17bの下端同士を接続する第3板材17cと、を含む。第1板材17aおよび第2板材17bは、第1収容部6に対する気流Kの流入方向である左右方向Xにおいて、並んで配置される。
【0042】
第1板材17aには上下方向Zに延びるスリット(第1貫通孔)S1が複数設けられている。第1板材17aは第1板材17aを貫通する貫通孔である。各スリットS1は前後方向Yに並んで配置される。各スリットS1は吸気口64に連通される。ここで、スリットS1と吸気口64とが連通するとは、吸気口64から流入した気流KがスリットS1を介して第1収容部6内に流入可能な状態となることを意味する。
【0043】
本実施形態の場合、各スリットS1は、気流Kの流入方向である左右方向Xに平面視した際、吸気口64を構成する複数のスリットSのいずれかと重なっている。
この構成によれば、気流Kの流入方向においてスリットS1および吸気口64が重なるので、吸気口64から吸気された気流KはスリットS1を効率良く通り抜けて第1収容部6内に流れ込む。よって、第1収容部6は、スリットS1を介して気流Kが効率良く流れ込むことでデバイスDBの冷却効果を高めることができる。
【0044】
また、第2板材17bには上下方向Zに延びるスリット(第2貫通孔)S2が複数設けられている。各スリットS2は前後方向Yに並んで配置される。本実施形態において、第2板材17bの各スリットS2と第1板材17aの各スリットS1とは気流Kの流入方向である左右方向Xにおいて互いに重なっている。各スリットS2は第1収容部6から気流Kを流出させる。
【0045】
気流Kの流入方向に平面視した場合において、仮に各スリットS1,S2全体がデバイスDBと重なってしまう場合、第1スリットS1を介して第1収容部6内に流入した気流Kの全部がデバイスDBに当たって大きな騒音を発生させるおそれがある。また、デバイスDBによって第2スリットS2側への気流Kの流れが妨げられることで第1収容部6から気流Kが排出され難く、第1収容部6内に熱が籠るおそれがある。
【0046】
本実施形態の場合、各スリットS1、S2における上下方向Zの位置がデバイスDBの外側にはみ出すように形成されている。これにより、第1収容部6内に流入した気流Kの一部はデバイスDBに当たることなく第2スリットS2を介して第1収容部6から効率良く排出される流れを生じさせる。よって、本実施形態の場合、上述の騒音の発生を抑制するとともに第1収容部6内から熱を効率良く排出することができる。
【0047】
本実施形態の外装筐体5は、フィルター支持部材18をさらに有する。フィルター支持部材18は、外装筐体5の天面部55および区画部材17と一体に設けられる。フィルター支持部材18は、区画部材17の第2板材17bに対して、吸気ファン41側に並んで配置される。フィルター支持部材18は、第2板材17bとともに防塵フィルター9を収容する第3収容部8を構成する部材である。防塵フィルター9は気流Kに含まれる塵埃を除去するフィルターである。第3収容部8は、第1収容部6と吸気ファン41との間に配置される。すなわち、防塵フィルター9は第1収容部6の吸気ファン41側に配置される。
【0048】
第3収容部8は、上下方向Zにおいて外装筐体5の内部に窪んだ状態に設けられている。第3収容部8の上側(+Z)は外装筐体5の天面部55に開口している。防塵フィルター9は、上下方向Zの上側(+Z)から第3収容部8に対して挿入されることで外装筐体5に装着される。なお、図4では、第3収容部8に防塵フィルター9を挿入した状態を図示した。防塵フィルター9は、第3収容部8に対して着脱可能とされている。
【0049】
ここで、上述のようにデバイスDBは第1収容部6に対して着脱可能とされる場合、デバイスDBに付着していた塵埃がデバイスDBとともに第1収容部6内に侵入するおそれがある。
【0050】
本実施形態の場合、第1収容部6に対する気流Kの流入方向である左右方向Xに平面視した際、第3収容部8は、第1収容部6と重なるように配置されている。すなわち、気流Kの流入方向において、防塵フィルター9はデバイスDBと重なるように配置されている。本実施形態の場合、第3収容部(防塵フィルター9)の平面積を第1収容部6(デバイスDB)の平面積よりも大きく設定される。
【0051】
本実施形態のプロジェクター1によれば、デバイスDBに付着していた塵埃が気流Kによって第1収容部6から排出された場合でも、第1収容部6の後段に配置された防塵フィルター9によって気流Kに含まれた塵埃を取り除くことができる。よって、第1収容部6から気流Kとともに流れ込む塵埃を防塵フィルター9で取り除くことで、外装筐体5内に配置された他の光学部品等に塵埃が付着することによる発熱や透過率の低下等といった不具合を抑制することができる。
【0052】
本実施形態の場合、吸気口64から第1収容部6に対する気流Kの流入方向である左右方向Xに平面視した際、吸気口64の平面積は第1収容部6の平面積よりも大きく設定される。また、防塵フィルター9の平面積は吸気口64の平面積と同等以上の大きさに設定される。
本実施形態のプロジェクター1の場合、吸気口64から吸気された気流Kの一部が第1収容部6に流入し、吸気口64から吸気された気流Kの一部の残りが第1収容部6を経由せずに防塵フィルター9に直接流入する。
すなわち、吸気口64から吸気された気流Kは、第1収容部6を経由あるいは経由しないによらず、防塵フィルター9に流入するようになっている。よって、本実施形態のプロジェクター1では、吸気口64の入口(吸気面)に防塵フィルターを個別に設けない場合でも塵埃の内部への侵入を抑制することができる。
【0053】
図3に示すように、デバイスDBおよびデバイスDBを収容する第1収容部6は、前後方向Yに長手となる形状を有している。すなわち、第1収容部6の長手方向は、気流Kの流入方向である左右方向Xに対して交差(直交)している。
【0054】
また、防塵フィルター9および防塵フィルター9を収容する第3収容部8は、前後方向Yに長手となる形状を有している。すなわち、第3収容部8の長手方向は、気流Kの流入方向である左右方向Xに対して交差(直交)している。
本実施形態において、第3収容部8の長手方向は第1収容部6の長手方向に沿っている。
【0055】
仮に、第3収容部8の長手方向と第1収容部6の長手方向とが異なる場合、第1収容部6の長手方向の寸法に合わせて第3収容部8の短手方向の寸法が設定されるので、第3収容部8の寸法が必要以上に大きくなることで装置構成の大型化を招いてしまう。
これに対して本実施形態のプロジェクター1では、上述のように第3収容部8の長手方向と第1収容部6の長手方向とを一致させることで、装置構成の大型化を抑制することができる。
【0056】
図3および図4に示すように、本実施形態の外装筐体5は、開閉可能な蓋体15を有している。蓋体15は、例えば、ヒンジ構造により外装筐体5の天面部55の所定位置に開閉可能に取り付けられる。なお、蓋体15の開閉構造はヒンジ構造に限られず、スライド構造や嵌合構造等でもよい。
【0057】
蓋体15は、閉じられた状態において第1収容部6および第3収容部8を覆う位置に設けられる。蓋体15は、閉じられた状態において天面部55の表面と面一になるように構成される。本実施形態において、外装筐体5は、蓋体15を開くことで、第1収容部6に収容されるデバイスDBの上部Daおよび第3収容部8に収容された防塵フィルター9の上部が露出される。すなわち、本実施形態の外装筐体5は、蓋体15を開くことでデバイスDBおよび防塵フィルター9にアクセス可能となるため、デバイスDBおよび防塵フィルター9の外装筐体5に対する着脱作業を容易に行うことができる。
【0058】
以上のように本実施形態のプロジェクター1は、第1冷却対象であるデバイスDBを着脱可能に収容する第1収容部6と、第2冷却対象である画像形成装置3および光源装置2を収容する第2収容部7と、を有する外装筐体5と、外装筐体5に収容され、外装筐体5の外部から吸気した気流Kを第1収容部6および第2収容部7に順に供給することで第1冷却対象および第2冷却対象を冷却する吸気ファン41と、を備える。第1収容部6は、吸気ファン41に対して気流Kの流入側に位置し、第2収容部7は、吸気ファン41に対して気流Kの流出側に位置する。
【0059】
本実施形態のプロジェクター1によれば、吸気ファン41への気流Kの流入側にデバイスDBを配置することで、デバイスDBを低温の気流Kによって効率良く冷却することができる。本実施形態のプロジェクター1では、従来、冷却に利用されていなかった吸気ファン41の流入側のスペースに第1収容部6を設けたことで、2つの冷却対象を1つの吸気ファン41で冷却する場合において外装筐体5内のスペースを有効に利用することができる。よって、本実施形態のプロジェクター1は、装置構成の大型化を抑制するとともに、外装筐体5に着脱可能に装着されるデバイスDBを効率良く冷却することができる。
【0060】
本実施形態のプロジェクター1において、外装筐体5は、第1収容部6と吸気ファン41との間に配置され、防塵フィルター9を収容する第3収容部8をさらに有する。
【0061】
この構成によれば、デバイスDBに付着していた塵埃が気流Kによって第1収容部6から排出された場合でも、第1収容部6の後段に配置された防塵フィルター9によって気流Kに含まれた塵埃を取り除くことができる。
【0062】
本実施形態のプロジェクター1において、第1収容部6に対する気流Kの流入方向に平面視した際、第3収容部8は、第1収容部6と重なるように配置され、気流Kの流入方向に対して、第1収容部6の長手方向および第3収容部8の長手方向は交差し、第3収容部8の長手方向は、第1収容部6の長手方向に沿っている。
【0063】
この構成によれば、気流Kの流入方向において防塵フィルター9とデバイスDBとが重なるため、気流K中の塵埃を良好に取り除くことができる。また、第3収容部8の長手方向と第1収容部6の長手方向とが異なる場合に比べて、装置構成の大型化を抑制できる。
【0064】
本実施形態のプロジェクター1において、外装筐体5は、開閉可能な蓋体15を有し、蓋体15を開くことで第1収容部6に対してデバイスDBを着脱可能な状態とする。
【0065】
この構成によれば、蓋体15を閉じることで第1収容部6を覆うことができるので、外観の見栄えを向上することができる。また、蓋体15を閉じることで第1収容部6内への塵埃の侵入を抑制できる。
【0066】
本実施形態のプロジェクター1において、外装筐体5は、気流Kを内部に取り込む吸気口64と、第1収容部6を区画する区画部材17と、を有し、区画部材17には、吸気口64に連通される第1スリットS1と、第1収容部6から気流Kを流出させる第2スリットS2と、が設けられる。
【0067】
この構成によれば、吸気口64および第1スリットS1を介して第1収容部6内に気流Kを効率良く取り込むことでデバイスDBの冷却効率を高めることができる。例えば、デバイスDBがネットワークへの接続機能を有する場合、吸気口64および第1スリットS1を介して第1収容部6の内部と外部とが連通されるため、デバイスDBのネットワーク性能を有効に発揮することができる。
【0068】
本実施形態のプロジェクター1において、吸気口64、第1収容部6および吸気ファン41は直線上に配置されている。
【0069】
この構成によれば、気流Kの流動性が高まることで冷却性能をより向上させることができる。
【0070】
本実施形態のプロジェクター1は、光源装置2と、光源装置2から射出される光を用いて画像光を生成する画像形成装置3と、外装筐体5に収容され、デバイスDBと光源装置2および画像形成装置3とを冷却した排気K3を排出する排気ファン42と、をさらに備える。吸気ファン41から流出された気流Kの一部である気流K1は画像形成装置3を冷却して排気ファン42に流入し、吸気ファン41から流出された気流Kの他の一部である気流K2は光源装置2を冷却して排気ファン42に流入する。排気ファン42は、気流K1および気流K2を含む排気K3を外装筐体5の外部へ排出する。
【0071】
この構成によれば、外装筐体5内に取り込んだ気流Kを分岐することで画像形成装置3および光源装置2を効率良く冷却することができる。また、画像形成装置3および光源装置2を冷却した気流K1および気流K2を1つの排気ファン42で外装筐体5から排出するため、各気流K1,K2に対応する排気ファンを個別に設ける場合に比べて装置構成の大型化を抑制できる。
【0072】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。また、本発明の一つの態様は、上記の各実施形態の特徴部分を適宜組み合わせた構成とすることができる。
【0073】
(第1変形例)
続いて、プロジェクターの第1変形例について説明する。
図5Aに第1変形例に係るプロジェクターの要部構成を示す拡大図である。なお、上記実施形態と共通の構成については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0074】
図5Aに示すように、本変形例のプロジェクター100は、吸気口64を介して吸気ファン41へ気流Kを流通するダクト61をさらに備えている。ダクト61は左右方向Xに沿って延びる。本変形例のプロジェクター100において、第1収容部6はダクト61内に設けられている。具体的に第1収容部6は、ダクト61の延在方向である左右方向Xに対して、第1収容部6の長辺方向を一致させた状態で、ダクト61内に設けられる。
本変形例のプロジェクター100によれば、デバイスDBの長辺方向に沿って気流Kが流れるため、デバイスDBの冷却効率を高めることができる。
【0075】
(第2変形例)
続いて、プロジェクターの第2変形例について説明する。
図5Bに第2変形例に係るプロジェクターの要部構成を示す拡大図である。なお、上記実施形態と共通の構成については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0076】
図5Bに示すように、本変形例のプロジェクター101は、吸気口64を介して吸気ファン41へ気流Kを流通するダクト62をさらに備える。ダクト62は左右方向Xに沿って延びる。本変形例において、第1収容部6はダクト62内に設けられている。具体的に第1収容部6は、ダクト62の延在方向である左右方向Xに対して、第1収容部6の短辺方向を一致させた状態で、ダクト62内に設けられている。すなわち、本変形例のプロジェクター101における第1収容部6の向きは、第1変形例のプロジェクター100における第1収容部6の向きに対して90度異なる。
本変形例のプロジェクター101によれば、デバイスDBの短辺に沿って気流Kが流れるため、第1変形例の構成に比べてダクト50を短くすることで外装筐体5を左右方向Xにおいて小型化できる。
【0077】
また、上記実施形態において、デバイスDBはプロジェクター1の構成部品に含まれない場合を例に挙げたが、デバイスDBはプロジェクターの構成部品に含まれてもよい。
つまり、本態様におけるプロジェクターは、第1収容部6および第2収容部7を有する外装筐体5と、第1収容部6に着脱可能に収容される第1冷却対象であるデバイスDBと、第2収容部7に収容される第2冷却対象である光源装置2および画像形成装置3と、外装筐体5に収容され、外装筐体5の外部から吸気した気流Kにより第1冷却対象および第2冷却対象を順に冷却する吸気ファン41と、を備える。デバイスDBは、吸気ファン41に対して気流Kの流入側に位置し、光源装置2および画像形成装置3は、吸気ファン41に対して気流Kの流出側に位置する。
【0078】
また、上記実施形態では、第1収容部6と吸気ファン41との間に防塵フィルター9を配置する場合を例に挙げたが、吸気口64と第1収容部6との間に防塵フィルター9を配置してもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、第2冷却対象として光源装置2に気流K2を供給する場合および第2冷却対象として画像形成装置3に気流K1を供給する場合を例に挙げたが、投射光学装置4のうち外装筐体5内に収容される部分や電源ユニットを第2冷却対象として気流K1を供給することで冷却してもよく、また、投射光学装置4のうち外装筐体5内に収容される部分や電源ユニットを第2冷却対象として気流K2を供給することで冷却してもよい。
【0080】
また、光源装置およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。また、上記実施形態では、本発明による光源装置を、液晶パネルを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置を、光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに適用してもよい。また、プロジェクターは、複数の光変調装置を有していなくてもよく、1つの光変調装置のみを有していてもよい。
【0081】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、第1冷却対象である被接続機器を着脱可能に収容する第1収容部と、第2冷却対象を収容する第2収容部と、を有する外装筐体と、外装筐体に収容され、外装筐体の外部から吸気した気流を第1収容部および第2収容部に順に供給することで第1冷却対象および第2冷却対象を冷却する第1ファンと、を備え、第1収容部は、第1ファンに対して気流の流入側に位置し、第2収容部は、第1ファンに対して気流の流出側に位置する。
【0082】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、外装筐体は、第1収容部と第1ファンとの間に配置され、防塵フィルターを収容する第3収容部をさらに有する構成としてもよい。
【0083】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、第1収容部に対する気流の流入方向に平面視した際、第3収容部は、第1収容部と重なるように配置され、気流の流入方向に対して、第1収容部の長手方向および第3収容部の長手方向はそれぞれ交差し、第3収容部の長手方向は、第1収容部の長手方向に沿っている構成としてもよい。
【0084】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、外装筐体は、開閉可能な蓋体を有し、蓋体を開くことで第1収容部に対して被接続機器を着脱可能な状態とする構成としてもよい。
【0085】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、外装筐体は、気流を内部に取り込む吸気口と、第1収容部を区画する区画部材と、を有し、区画部材には、吸気口に連通される第1貫通孔と、第1収容部から気流を流出させる第2貫通孔と、が設けられる構成としてもよい。
【0086】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、外装筐体は、気流を外装筐体の内部に取り込む吸気口を有し、吸気口を介して第1ファンへ気流を流通するダクトをさらに備え、第1収容部はダクト内に設けられている構成としてもよい。
【0087】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、吸気口、第1収容部および第1ファンは直線上に配置されている構成としてもよい。
【0088】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、光源装置と、光源装置から射出される光を用いて画像光を生成する画像形成装置と、外装筐体に収容され、第1冷却対象および第2冷却対象を冷却した排気を外装筐体の外部へ排出する第2ファンと、をさらに備え、光源装置および画像形成装置は第2冷却対象であり、第1ファンから流出された気流の一部は画像形成装置を冷却して第2ファンに流入し、第1ファンから流出された気流の他の一部は光源装置を冷却して第2ファンに流入し、第2ファンは、一部の気流および他の一部の気流を含む排気を外装筐体の外部へ排出する構成としてもよい。
【0089】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、被接続機器はデバイスである構成としてもよい。
【0090】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、第1収容部および第2収容部を有する外装筐体と、第1収容部に着脱可能に収容される被接続機器である第1冷却対象と、第2収容部に収容された第2冷却対象と、外装筐体に収容され、外装筐体の外部から吸気した気流により第1冷却対象および第2冷却対象を順に冷却する吸気ファンと、を備え、第1冷却対象は、吸気ファンに対して気流の流入側に位置し、第2冷却対象は、吸気ファンに対して気流の流出側に位置する。
【符号の説明】
【0091】
1,100,101…プロジェクター、2…光源装置、3…画像形成装置、5…外装筐体、6…第1収容部、7…第2収容部、8…第3収容部、9…防塵フィルター、15…蓋体、17…区画部材、41…吸気ファン(第1ファン)、42…排気ファン(第2ファン)、61,62…ダクト、64…吸気口、DB…デバイス(被接続機器)、K,K1,K2…気流、K3…排気、S1…スリット(第1貫通孔)、S2…スリット(第2貫通孔)。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B