(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-03
(45)【発行日】2025-06-11
(54)【発明の名称】ネットワークノード、ネットワークユニット、さらなるコントロールプレーンユニット、及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 24/04 20090101AFI20250604BHJP
H04W 88/08 20090101ALI20250604BHJP
H04W 92/16 20090101ALI20250604BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W88/08
H04W92/16
(21)【出願番号】P 2024546498
(86)(22)【出願日】2023-02-27
(86)【国際出願番号】 JP2023006920
(87)【国際公開番号】W WO2023167121
(87)【国際公開日】2023-09-07
【審査請求日】2024-08-06
(32)【優先日】2022-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヂゥー
(72)【発明者】
【氏名】グプタ ニーラジ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ユーファー
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/031556(WO,A1)
【文献】Ericsson,Resilience and scalability in a disaggregated gNB,3GPP TSG RAN WG3 #97 R3-173228,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_97/Docs/R3-173228.zip>,2017年08月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4,6
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークノードであって、
1以上のユーザ機器(User Equipment:UE)が前記ネットワークノードとの間でいかなる接続も確立する前に、分散基地局のユーザプレーンユニット及び前記分散基地局の分散ユニットの少なくとも1つへ、あるUEをサーブする前記分散基地局のコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信する手段を備え、
前記情報は、前記コントロールプレーンユニットの失敗(Failure)により前記冗長ユニットとして前記さらなるコントロールプレーンユニットを活性化することに用いられる、
ネットワークノード。
【請求項2】
前記ネットワークノードは、前記コントロールプレーンユニットであって、
前記さらなるコントロールプレーンユニットへ、当該さらなるコントロールプレーンユニットでのバックアップのため、前記UEに関連付けられるUEコンテキストを送信する手段を備える、
請求項1に記載のネットワークノード。
【請求項3】
前記UEコンテキストは、プロトコルデータコンバージェンスプロトコル(Protocol Data Convergence Protocol:PDCP)構成を含み、
前記さらなるコントロールプレーンユニットから、当該さらなるコントロールプレーンユニットが前記PDCP構成を伴う前記UEコンテキストを受け入れないことを示し、PDCP構成を伴うサポートされているUEコンテキストを含む、拒絶メッセージを受信する手段と、
前記PDCP構成を伴う前記サポートされているUEコンテキストが受け入れられるか否かを決定する手段と、
を備える、
請求項2に記載のネットワークノード。
【請求項4】
前記UEコンテキストを送信する手段は、前記ネットワークノードにおいて前記UEコンテキストがセットアップされ、変更され、及び/又は解放される際に前記UEコンテキストを送信する、
請求項3に記載のネットワークノード。
【請求項5】
前記情報は、
前記コントロールプレーンユニット及び前記ユーザプレーンユニットとの間の第1のインタフェースをセットアップする手続、
前記コントロールプレーンユニット及び前記分散ユニットとの間の第2のインタフェースをセットアップする手続、
前記コントロールプレーンユニット及びコアネットワークノードとの間の第3のインタフェースをセットアップする手続、
前記第1のインタフェースを変更する手続、
前記第2のインタフェースを変更する手続、又は
前記第3のインタフェースを変更する手続、
の少なくとも1つの一部として、送信される、
請求項1に記載のネットワークノード。
【請求項6】
前記ユーザプレーンユニット及び前記分散ユニットの前記少なくとも1つへ、前記コントロールプレーンユニットの失敗を決定するための支援情報を送信する、
請求項1に記載のネットワークノード。
【請求項7】
コントロールプレーンユニット、ユーザプレーンユニット、及び分散ユニットを含み、前記コントロールプレーンユニットの復旧ノードとして構成されるさらなるコントロールプレーンユニットと接続する、分散基地局におけるネットワークユニットであって、
前記コントロールプレーンユニットの失敗(Failure)を決定する手段と、
前記さらなるコントロールプレーンユニットへ、当該さらなるコントロールプレーンユニットを前記復旧ノードとして活性化する手続を開始するためのメッセージを送信する手段と、
を備え、
前記さらなるコントロールプレーンユニットは、1以上のユーザ機器(User Equipment:UE)が前記分散基地局においていかなる接続も確立する前に、前記復旧ノードとして構成される、
ネットワークユニット。
【請求項8】
さらなるコントロールプレーンユニットであって、
コントロールプレーンユニット、ユーザプレーンユニット、及び分散ユニットを含む分散基地局におけるネットワークユニットから、前記コントロールプレーンユニットの失敗の際の前記コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして活性化する手続を開始するためのメッセージを受信する手段と、
前記ネットワークユニットを用いてユーザ機器(User Equipment:UE)と通信する手段と、
を備え、
前記さらなるコントロールプレーンユニットは、1以上のUEが前記分散基地局においていかなる接続も確立する前に、前記復旧ノードとして構成される、
さらなるコントロールプレーンユニット。
【請求項9】
ネットワークノードにおける方法であって、
1以上のユーザ機器(User Equipment:UE)が前記ネットワークノードとの間でいかなる接続も確立する前に、分散基地局のユーザプレーンユニット及び前記分散基地局の分散ユニットの少なくとも1つへ、あるUEをサーブする前記分散基地局のコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信することを含み、
前記情報は、前記コントロールプレーンユニットの失敗(Failure)により前記冗長ユニットとして前記さらなるコントロールプレーンユニットを活性化することに用いられる、
方法。
【請求項10】
コントロールプレーンユニット、ユーザプレーンユニット、及び分散ユニットを含み、前記コントロールプレーンユニットの復旧ノードとして構成されるさらなるコントロールプレーンユニットと接続する、分散基地局におけるネットワークユニットにおける方法であって、
前記コントロールプレーンユニットの失敗(Failure)を決定することと、
前記さらなるコントロールプレーンユニットへ、前記さらなるコントロールプレーンユニットを前記復旧ノードとして活性化する手続を開始するためのメッセージを送信することと、
を含み、
前記さらなるコントロールプレーンユニットは、1以上のユーザ機器(User Equipment:UE)が前記分散基地局においていかなる接続も確立する前に、前記復旧ノードとして構成される、
方法。
【請求項11】
さらなるコントロールプレーンユニットにおける方法であって、
コントロールプレーンユニット、ユーザプレーンユニット、及び分散ユニットを含む分散基地局におけるネットワークユニットから、前記コントロールプレーンユニットの失敗の際の前記コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして活性化する手続を開始するためのメッセージを受信することと、
前記ネットワークユニットを用いてユーザ機器(User Equipment:UE)と通信することと、
を含み、
前記さらなるコントロールプレーンユニットは、1以上のUEが前記分散基地局においていかなる接続も確立する前に、前記復旧ノードとして構成される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、排他的にではないが特に、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP(登録商標))規格又はその等価物若しくは派生物に従って動作する無線通信システム及びそのデバイスに関連する。本発明は、必ずしも排他的にではないが特に、いわゆる「5G」(又は「新無線」)システムにおける分散基地局などの分散装置の復旧に関連する。
【0003】
3GPP規格の最新の発展形態は、「5G」又は「新無線」(New Radio:NR)と呼ばれる。これらの用語は、種々のアプリケーション及びサービスをサポートする進化中の通信技術を指す。5Gネットワークの様々な詳細は、例えば、その文献が非特許文献1から入手可能な、次世代モバイルネットワーク(Next Generation Mobile Networks:NGMN)アライアンスによる「NGMN 5G White Paper」V1.0に記載されている。3GPPは、いわゆる3GPP次世代(NextGen)無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)及び3GPP NextGenコアネットワーク(NextGen core network:NGC)によって5Gをサポートすることを意図している。
【0004】
3GPP規格の下では、基地局(例えば、4Gの「eNB」又は5Gの「gNB」)は、通信デバイス(ユーザ機器(user equipment)又は「UE」)がコアネットワークに接続し、他の通信デバイス又はリモートサーバと通信するためのノードである。
【0005】
5Gアーキテクチャでは、gNB内部構造は、F1インタフェース(又はF1アプリケーションプロトコル(F1 Application Protocol:F1AP))によって接続される、中央ユニット(Central Unit:CU)及び分散ユニット(Distributed Unit:DU)として知られる少なくとも2つの部分に分割されてもよい。この「分割」アーキテクチャでは、典型的には「上位の」CU層(例えば、必然的に又は排他的にではないが、PDCP)と、典型的には「下位の」DU層(例えば、必然的に又は排他的にではないが、RLC/MAC/PHY)とが別々に実行されてもよい。したがって、例えば、gNBの各々において、いくつかのgNBの上位層のCU機能は、下位層のDU機能をローカルに保持しながら、(例えば、単一の処理ユニットによって、又はクラウドベース若しくは仮想化システムにおいて)中央で実行されてもよい。
【0006】
具体的には、gNB(本明細書では「分散」gNBと呼ばれる)は、以下の機能ユニットを含み得る。
gNB中央ユニット(gNB-CU):1以上のgNB-DUの動作を制御する、gNBの無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)層、サービスデータ適応プロトコル(Service Data Adaptation Protocol:SDAP)層、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol:PDCP)層(又はen-gNBのRRC層及びPDCP層)をホストする論理ノード。gNB-CUは、gNB-DUに接続されたF1インタフェースを終端する。
gNB分散ユニット(gNB-DU):gNB又はen-gNBの無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)層、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)層、及び物理(Physical:PHY)層をホストする論理ノードであり、その動作は、gNB-CUによって部分的に制御される。1つのgNB-DUは、1つ又は複数のセルをサポートする。1つのセルは、1つのgNB-DUのみによってサポートされる。gNB-DUは、gNB-CUに接続されたF1インタフェースを終端する。
gNB-CU-制御プレーン(gNB-CU-CP):en-gNB又はgNB用のgNB-CUのRRC及びPDCPプロトコルの制御プレーン部分をホストする論理ノード。gNB-CU-CPは、gNB-CU-UPに接続されたいわゆるE1インタフェース(又はE1アプリケーションプロトコル(E1 Application Protocol:E1AP))及びgNB-DUに接続されたF1-C(F1制御プレーン)インタフェースを終端する。
gNB-CU-ユーザプレーン(gNB-CU-UP):en-gNB用のgNB-CUのPDCPプロトコルのユーザプレーン部分、並びにgNB用のgNB-CUのPDCPプロトコル及びSDAPプロトコルのユーザプレーン部分をホストする論理ノード。gNB-CU-UPは、gNB-CU-CPに接続されたE1インタフェース及びgNB-DUに接続されたF1-U(F1ユーザプレーン)インタフェースを終端する。
【0007】
簡単にするために、本出願は、任意のそのような基地局/gNBを指すために基地局という用語を用い、1以上の基地局を介してコアネットワークに接続することができる任意の通信デバイスを指すためにモバイルデバイス、ユーザデバイス、又はUEという用語を用いる。
【0008】
上記の分散アーキテクチャを用いるとき、gNB-CUとgNB-DUとの分割は、特に制御プレーン(gNB-CU-CP)の観点から、gNB-CUごとに広いカバレッジエリアを伴う高度に集中化されたgNB-CUの展開を可能にする。しかしながら、この場合、集中化されたユニットが多くのユーザに影響を及ぼす単一の失敗(failure)点になり得るというリスクがある。したがって、3GPPは、gNB-CU(-CP)の復旧が高い重要性を有すると考えており、以下の目的を有する、可能な復旧強化に関する継続的な研究がある:
- gNB-CU-CP失敗回復のための解決策は、UEへのシグナリング及びネットワークへのシグナリング負荷を最小限に抑えるべきである。
- gNB-CU-CP失敗回復のための解決策は、ユーザプレーン中断を最小限に抑えるべきであり、すなわち、エンドユーザの観点からサービスダウン時間を最小限に抑えるべきである。
- 制御プレーン中断を最小限に抑えるための解決策も目標にされるべきである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【文献】「NGMN 5G White Paper」V1.0,Next Generation Mobile Networks(NGMN)Alliance,<https://www.ngmn.org/5g-white-paper.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明者らは、改善された復旧を分散基地局に提供するために対処する必要があるいくつかの問題を特定した。例えば、第1のUEが、分散基地局装置を介してネットワークに接続される前であっても、セカンダリCU-CPの冗長インタフェース(E1/F1/NG)が事前に確立されるべきである。また、メインユニットの失敗時に、影響を受けるすべてのUEコンテキストを再構成しなければならない事態を回避するために、適時かつ効率的な方法でメインユニットからセカンダリユニットにUEコンテキストをバックアップ/移動する必要がある。さらに、ネットワークエンティティの1つが、メイン(マスタ)CU-CPの障害を検出したとき、それは、CU-CP復旧を活性化するだろう。この場合、セカンダリCU-CPはUEの制御を引き継ぎ、関係エンティティは通知され、新しい(セカンダリ)CU-CPを用いるために適切な構成を適用しなければならない。しかしながら、そのような復旧活性化/通知及び再構成がどのように実現されるかはまだ知られていない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明の好ましい実施形態は、上記の目的を満たしながら、上記の問題の1以上に対処するか、又は少なくとも部分的に対処する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0012】
当業者の理解の効率のために、本発明は、3GPPシステム(NR)の脈絡で詳細に説明されるが、本発明の原理は、同様の分散装置を採用する他のシステムに適用することができる。
【0013】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置のコントロールプレーンユニットによって実行される方法であって、ユーザプレーンユニット及び分散ユニットの少なくとも1つへ、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信することを含む、方法を提供する。
【0014】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置によって実行される方法であって、コントロールプレーンユニット及び運用保守ノードの少なくとも1つから、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を受信することを含む、方法を提供する。
【0015】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置によって実行される方法であって、少なくとも1つのシグナリングメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することによって、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットを構成する手続を開始することと、復旧ノードにおいて、コントロールプレーンユニットによってサーブされるユーザ機器(UE)に関連付けられたUEコンテキストをバックアップすることとを含む、方法を提供する。
【0016】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットとして構成されるコントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるさらなるコントロールプレーンユニットに接続する分散ユニットとを少なくとも含む通信装置によって実行される方法であって、コントロールプレーンユニットの失敗を決定することと、復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを活性化する手続を開始するためのメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することとを含む、方法を提供する。
【0017】
一態様では、本発明は、ユーザプレーンユニットと分散ユニットとを含む通信装置のコントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるコントロールプレーンユニットによって実行される方法であって、通信装置のコントロールプレーンユニットの失敗の場合に、ユーザプレーンユニット又は分散ユニットから、復旧ノードを活性化する手続を開始するためのメッセージを受信することと、ユーザプレーンユニット又は分散ユニットを用いて少なくとも1つのユーザ機器(UE)と通信することとを含む、方法を提供する。
【0018】
一態様では、本発明は、運用保守ノードによって実行される方法であって、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置のノードへ、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信することを含む、方法を提供する。
【0019】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置用のコントロールプレーンユニットであって、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報をユーザプレーンユニット及び分散ユニットの少なくとも1つへ送信するための手段(例えば、メモリ、制御部、及びトランシーバ)を備える、コントロールプレーンユニットを提供する。
【0020】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置であって、コントロールプレーンユニット及び運用保守ノードの少なくとも1つから、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を受信するための手段(例えば、メモリ、制御部、及びトランシーバ)を備える、通信装置を提供する。
【0021】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置であって、少なくとも1つのシグナリングメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することによって、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットを構成する手続を開始するための手段(例えば、メモリ、制御部、及びトランシーバ)と、復旧ノードにおいて、コントロールプレーンユニットによってサーブされるユーザ機器(UE)に関連付けられたUEコンテキストをバックアップするための手段とを備える、通信装置を提供する。
【0022】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットとして構成されるコントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるさらなるコントロールプレーンユニットに接続する分散ユニットとを少なくとも含む通信装置であって、コントロールプレーンユニットの失敗を決定するための手段(例えば、メモリ、制御部、及びトランシーバ)と、復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを活性化する手続を開始するためのメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信するための手段とを備える、通信装置を提供する。
【0023】
一態様では、本発明は、ユーザプレーンユニットと分散ユニットとを含む通信装置のコントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるためのコントロールプレーンユニットであって、通信装置のコントロールプレーンユニットの失敗の場合に、ユーザプレーンユニット又は分散ユニットから、復旧ノードを活性化する手続を開始するためのメッセージを受信するための手段(例えば、メモリ、制御部、及びトランシーバ)と、ユーザプレーンユニット又は分散ユニットを用いて少なくとも1つのユーザ機器(UE)と通信するための手段とを備える、コントロールプレーンユニットを提供する。
【0024】
一態様では、本発明は、コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置のノードへ、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信するための手段(例えば、メモリ、制御部、及びトランシーバ)を備える運用保守ノードを提供する。
【0025】
本発明の態様は、対応するシステム、及び命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品にまで及び、これらは、上記に記載した若しくは特許請求の範囲に記載した態様及び可能性に記載した方法を実行するようにプログラマブルプロセッサをプログラムし、並びに/又は特許請求の範囲のいずれかに記載した装置を提供するために、適当に適合されたコンピュータをプログラムするように動作可能である。
【0026】
本明細書(この用語は特許請求の範囲を含む)に開示した、及び/又は図面に示した各特徴は、任意の他の開示した及び/又は図示した特徴とは独立して(又はこれと組み合わせて)、本発明に組み込まれ得る。特に、限定しないが、特定の独立請求項に従属する請求項のいずれの特徴も、任意の組合せで又は個別にその独立請求項に導入され得る。
【0027】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の実施形態が適用され得るモバイル(セルラ又は無線)電気通信システムを概略的に示す。
【
図2】
図1に示すシステムにおいて復旧を提供し得る例示的な方法を概略的に示す。
【
図3】
図1に示すシステムの一部を形成するユーザ機器(UE)のブロック図である。
【
図4】
図1に示すシステムの一部を形成する基地局のブロック図である。
【
図5】
図1に示すシステムの一部を形成するコアネットワークノード(又は機能)のブロック図である。
【
図6】
図1のシステムにおいて本発明の実施形態を実施することができる例示的な方法を示す概略的なシグナリング(タイミング)図である。
【
図7】
図1のシステムにおいて本発明の実施形態を実施することができる例示的な方法を示す概略的なシグナリング(タイミング)図である。
【
図8】
図1のシステムにおいて本発明の実施形態を実施することができる例示的な方法を示す概略的なシグナリング(タイミング)図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
概要
図1は、本発明の実施形態が適用可能なモバイル(セルラ又は無線)電気通信システム1を概略的に示す。
【0030】
このネットワークでは、モバイルデバイス3(UE)のユーザは、適切な3GPP無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)、例えば5G RATを用いて、それぞれの基地局5及びコアネットワーク7を介して、互いに及び他のユーザと通信することができる。いくつかの基地局5が(無線)アクセスネットワーク又は(R)ANを形成することが認識されよう。当業者ならば理解するように、例示目的のために、
図1には、1つのモバイルデバイス3及び1つの基地局5が示されているが、本システムは、実施されるとき、典型的には他の基地局及びモバイルデバイス(UE)を含む。
【0031】
各基地局5は、1以上の関連セルを(直接的に、又はホーム基地局、中継器、リモート無線ヘッド、及び/若しくは分散ユニットなどの他のノードを介して)制御する。次世代/5Gプロトコルをサポートする基地局5は、「gNB」と呼ばれ得る。一部の基地局5は、4G及び5Gの両方の、及び/又は任意の他の3GPP若しくは非3GPPの通信プロトコルをサポートするように構成されてもよいことが認識されよう。
【0032】
図1に示すように、gNB5(本明細書では「分散」gNBと呼ばれる)の機能は、1以上の分散ユニット(DU)と中央ユニット(CU)とに分割されてもよく、CUは、典型的には、より高いレベルの機能及び次世代コアとの通信を実行し、DUは、より低いレベルの機能、及び近傍の(すなわち、gNB5によって動作されるセル内の)UE3とのエアインタフェースを介した通信を実行する。この例では、分散gNB5は、以下の機能ユニット又は論理ノード:i)gNB-CU-コントロールプレーンユニット5C(gNB-CU-CP)及び1以上のgNB-CU-ユーザプレーンユニット5U(gNB-CU-UP)にさらに分割され得るgNB中央ユニット(gNB-CU)と、ii)1以上のgNB分散ユニット5D(gNB-DU)とを含む。
【0033】
gNB-CU-CP5Cと各gNB-CU-UP5Uとは、E1インタフェース(E1AP)を介して接続する。gNB-CUと各gNB-DU5Dとは、それらの間のF1インタフェース(F1AP)を介して接続する。gNB-CU-CP5CとgNB-DU5Dとは、F1-C(F1制御プレーン)インタフェースを介して接続し、一方、gNB-CU-UP5UとそれぞれのgNB-DU5Dとは、F1-U(F1ユーザプレーン)インタフェースを介して接続する。
【0034】
gNB-CU-CP5Cは、en-gNB又はgNB用のgNB-CUのRRCプロトコル及びPDCPプロトコルの制御プレーン部分をホストする。gNB-CU-UP5Uは、gNB用のgNB-CUのPDCPプロトコル及びSDAPプロトコルのユーザプレーン部分をホストする(en-gNBの場合、SDAPは該当しない)。各gNB-DU5Dは、少なくとも1つのセルをサポートする(ただし、各セルは1つのgNB-DU5Dのみによってサポートされる)。
【0035】
モバイルデバイス3及びそのサービング基地局5は、適切なエアインタフェース(例えば、いわゆる「NR」エアインタフェース及び/又は「Uu」インタフェースなど)を介して接続する。隣接する基地局5は、適切な基地局間インタフェース(例えば、いわゆる「Xn」インタフェース及び/又は「X2」インタフェースなど)を介して互いに接続する。基地局5は、適切なインタフェース(例えば、(ユーザプレーンのための)いわゆる「NG-U」インタフェース及び/又は(制御プレーンのための)いわゆる「NG-C」インタフェースなど)を介してコアネットワークノードにも接続する。
【0036】
コアネットワーク7は、典型的には、電気通信システム1における通信をサポートするための論理ノード(又は「機能」)を含む。典型的には、例えば、「次世代」/5Gシステムのコアネットワーク7は、他の機能の中でも、制御プレーン機能(Control Plane Function:CPF)及びユーザプレーン機能(User Plane Function:UPF)を含む。例えば、コアネットワーク7は、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function:AMF)8及びセッション管理機能(Session Management Function:SMF)9を少なくとも含み得る。コアネットワーク7からは、外部IPネットワーク10(インターネットなど)への接続も提供され得る。
【0037】
図2は、復旧構成が準備されたときの、分散基地局の構成要素及び他のノードを、それらの間のインタフェースを含めて、概略的に示す。より詳細には、UE3は、(無線UEの場合)適切なエアインタフェースを用いてDU5D(少なくとも1つのDU)によってサーブされる。DU5Dは、F1-Uインタフェース(ユーザプレーン)を介してCU-UP5Uに接続し、F1-Cインタフェース(制御プレーン)を介して、関連する(メイン又はマスタ)CU-CP5Cに接続する。CU-CP5CとCU-UP5Uとは、E1インタフェースを介して接続する。CU-CP5Cは、NGインタフェース(
図2のNGAP)を介してコアネットワーク(AMF8)に接続する。
【0038】
メイン(又は初期)CU-CP5Cは、以下ではマスタCU-CP5Cと呼ばれる。上述したように、マスタCU-CP5Cは、単一の失敗点になり得る。このシナリオに対して復旧性(resiliency)を提供するために、このシステムでは、マスタCU-CP5Cが失敗した場合のバックアップノードとしてふるまうさらなるCU-CP5C’もセットアップされる。さらなるCU-CP5C’は、以下では第2の又はセカンダリCU-CP5C’と呼ばれる。したがって、
図2に示すように、冗長F1/E1/NG接続がセカンダリCU-CP5C’を介してセットアップされるが、これらの接続は最初には用いられなくてもよい。冗長接続(の少なくとも一部)は、任意のUE3がメインCU-CP5Cに接続される前に(又は第1のUE3を接続する手続中に)準備されてもよいことが認識されよう。
【0039】
これらの冗長接続をセカンダリCU-CP5C’に確立し得る様々な方法がある。例えば、マスタCU-CP5Cは、E1セットアップ手続又はF1セットアップ手続(あるいは、E1又はF1変更手続)の一部として適切な復旧(resilient)CU-CP5C’を構成し得る。復旧構成は、有益には、セカンダリCU-CP5C’のアドレス(TNLアドレス)及び名前並びに関連する失敗タイマ(又はCU-CP失敗を決定するための任意の他の適当な支援情報)を含み得る。この場合、アドレス及び名前は、セカンダリCU-CP5C’との適切な復旧接続をセットアップするためにノード(CU-UP5U及びDU5D)によって用いられ、失敗時間/支援情報は、復旧接続を活性化する必要がある(すなわち、CU-CP失敗の場合)か否かを決定する動作中に用いられる。
【0040】
有益には、CU-UP5U及びDU5Dは、セカンダリCU-CP5C’のアドレス及び名前を取得し、マスタCU-CP5C又は別のノード(例えば、Operation and Management:OAM)から関連する失敗タイマを取得し得る。CU-UP/DU及びマスタCU-CP5Cは、セカンダリCU-CP5C’に関連付けられたアドレス、名前、及び失敗タイマの少なくとも1つを示す新しい情報要素を有する既存のメッセージを用い得る。あるいは、専用メッセージが、この情報の一部又は全部をCU-UP5C及びDU5Dに配信するために用いられてもよい。
【0041】
マスタCU-CP5Cの失敗からの適時かつ効率的な回復を達成するために、関連したUEコンテキストは、遅延又はデータ損失なしに、かつ過度のシグナリングを必要とせずに、セカンダリCU-CP5C’によって取得及び用いることができるようにバックアップされる。具体的には、関連したUEコンテキストは、マスタCU-CPにおいてUEコンテキストをセットアップ/変更/解放する際に、セカンダリCU-CP(又はAMF/SMFなど)においてバックアップされ得る。あるいは、関連したUEコンテキストをセカンダリCU-CP(任意選択でAMF/SMF)に移動させるために、マスタCU-CPの失敗(又は過負荷)時に同様の手続が用いられてもよい。したがって、バックアップ/移動されたUEコンテキストは、マスタCU-CPの失敗(又は過負荷)後にUEサービスを回復するために、セカンダリCU-CP5C’及び他のノードによって用いられ得る。
【0042】
有益には、ネットワークエンティティの1つ(例えば、DU5D又はCU-UP5U)がサービングCU-CP5Cの故障を検出したとき、それは、適切な活性化メッセージをセカンダリCU-CP5C’に送ることによってCU-CP復旧を活性化する。セカンダリCU-CP5C’は、UE3の制御を引き継ぎ、適切な復旧構成を適用できるように関係エンティティに通知する。
【0043】
有益には、上記の解決策は、gNB-CU-CP失敗回復中にUE及びネットワークへの比較的少量のシグナリングを必要とする。同時に、エンドユーザの観点からのユーザプレーン中断/サービスダウン時間は、最小限の制御プレーン中断で最小限に保たれる。
【0044】
モバイルデバイス
図3は、
図1に示すモバイルデバイス3(例えば、携帯電話又は「モノのインターネット」(Internet of Things:IoT)デバイス)の主要な構成要素を示すブロック図である。図示のように、モバイルデバイス3は、1以上のアンテナ33を介して基地局5へ信号を送信し、基地局5から信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路31を有する。モバイルデバイス3は、モバイルデバイス3の動作を制御する制御部37を有する。制御部37は、メモリ39に関連付けられ、トランシーバ回路31に接続する。その動作に必ずしも必要ではないが、モバイルデバイス3は、当然ながら、従来の携帯電話のすべての通常の機能(ユーザインタフェース35など)を有してもよく、これは、ハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアのいずれか1つ又は任意の組合せによって適切に提供されてもよい。ソフトウェアは、メモリ39に予めインストールされてもよく、及び/又は例えば、電気通信ネットワークを介して、若しくはリムーバブルデータ記憶デバイス(removable data storage device:RMD)からダウンロードされてもよい。
【0045】
制御部37は、この例では、メモリ39内に記憶されたプログラム命令又はソフトウェア命令によって、モバイルデバイス3の全体的な動作を制御するように構成される。図示のように、これらのソフトウェア命令は、とりわけ、オペレーティングシステム41及び通信制御モジュール43を含む。
【0046】
通信制御モジュール43は、モバイルデバイス3とそのサービング基地局5(及びサービング基地局5に接続された他の通信デバイス、例えば、他のユーザ機器、コアネットワークノードなど)との間の通信を制御するように動作可能である。
【0047】
通信制御モジュール43は、特定の機能をサポートするいくつかのサブモジュール(又は「層」)を含み得ることが認識されよう。例えば、通信制御モジュール43は、物理(Physical:PHY)層サブモジュール、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)サブモジュール、無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)サブモジュール、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol:PDCP)サブモジュール、サービスデータ適応プロトコル(Service Data Adaptation Protocol:SDAP)サブモジュール、インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)サブモジュール、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)サブモジュール、非アクセス層(Non-Access Stratum:NAS)サブモジュールなどを含んでもよい。
【0048】
基地局
図4は、
図1に示す分散基地局5の主要な構成要素を示すブロック図である。図示のように、基地局5は、1以上のアンテナ53を介してユーザ機器(モバイルデバイス3など)に信号し、ユーザ機器から信号を受信するためのトランシーバ回路51と、コアネットワーク7へ信号を送信し、コアネットワーク7から信号を受信するためのネットワークインタフェース55(例えば、NG-C/NG-Uインタフェースなど)と、隣接する基地局へ信号を送信し、隣接する基地局から信号を受信するための基地局インタフェース56(例えば、Xnインタフェースなど)とを有する。基地局5は、メモリ59に記憶されたソフトウェアに従って基地局5の動作を制御する制御部57を有する。ソフトウェアは、メモリ59に予めインストールされてもよく、及び/又は例えば、電気通信ネットワーク1を介して、若しくはリムーバブルデータ記憶デバイス(RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム61と、少なくとも通信制御モジュール63とを含む。
図3には示していないが、ネットワークインタフェース55はまた、典型的には、基地局間インタフェースモジュール(例えば、Xn)及びコアネットワークインタフェースモジュール(例えば、NG-C/NG-U)を含む。
【0049】
通信制御モジュール63は、基地局5と、UE3及びコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングを処理する(生成する/送る/受信する)役割を担う。そのようなシグナリングは、例えば、モバイルデバイス3の動作を管理するための制御データ(例えば、NAS、RRC、ページング、及び/又はシステムの情報など)を含んでもよい。通信制御モジュール63は、特定の機能をサポートするいくつかのサブモジュール(又は「層」)を含み得ることが認識されよう。例えば、通信制御モジュール63は、PHYサブモジュール、MACサブモジュール、RLCサブモジュール、PDCPサブモジュール、SDAPサブモジュール、IPサブモジュール、RRCサブモジュールなどを含んでもよい。
【0050】
基地局5が分散gNB又はen-gNBを備えるとき、ネットワークインタフェース55はまた、分散gNB又はen-gNBのそれぞれの機能間で信号を通信するためにE1インタフェース及びF1インタフェース(制御プレーン用のF1-C及びユーザプレーン用のF1-U)を備える。この場合、ソフトウェアはまた、gNB-CU-CPモジュール5C、gNB-CU-UPモジュール5U、及びgNB-DUモジュール5Dの少なくとも1つを含む。存在する場合、gNB-CU-CPモジュール5Cは、分散gNB又はen-gNBのRRC層及びPDCP層の制御プレーン部分をホストする。存在する場合、gNB-CU-UPモジュール5Uは、分散gNBのPDCP層及びSDAP層のユーザプレーン部分又は分散en-gNBのPDCP層のユーザプレーン部分をホストする。存在する場合、gNB-DUモジュール5Dは、分散gNB又はen-gNBのRLC層、MAC層、及びPHY層をホストする。
【0051】
中央ユニット(例えば、5C及び/又は5U)は、基地局と共に実施されて物理的に配置されてもよく、又は遠隔地で、単一の物理的要素として、若しくはクラウドベース若しくは仮想化システムとして実施されてもよいことが当業者には理解されよう。単一の中央ユニットが複数の基地局5をサーブしてもよいことも理解されよう。
【0052】
コアネットワークノード
図5は、
図1に示す一般的なコアネットワークノード(又は機能)の主要な構成要素、例えばAMF8又はSMF9を示すブロック図である。図示のように、コアネットワークノードは、ネットワークインタフェース75を介して他のノード(UE3及び(R)ANノード5を含む)へ信号を送信し、他のノードから信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路71を含む。制御部77は、メモリ79に記憶されたソフトウェアに従ってコアネットワークノードの動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ79に予めインストールされてもよく、及び/又は例えば、電気通信ネットワーク1を介して、若しくはリムーバブルデータ記憶デバイス(RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム81と、少なくとも通信制御モジュール83とを含む。通信制御モジュール83は、コアネットワークノードと、UE3、(R)ANノード5、及び他のコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングを処理する(生成する/送る/受信する)役割を担う。
【0053】
動作
上述したように、システム1は、(
図1では「gNB-DU」、
図2及び
図6では「DU」と表記されている)1以上の分散ユニット5Dを介していくつかのUE3をサーブする分散基地局装置5を含む。分散基地局装置5の中央ユニット(CU)部は、UE3に関係する制御プレーン及びユーザプレーンの動作を制御する役割を担う。中央ユニットのユーザプレーン部は、CU-UP5U(又は
図1では「gNB-CU-UP」)と呼ばれ、これは、効果的には、分散基地局装置5のPDCPプロトコル(及び適切な場合にSDAPプロトコル)のユーザプレーン部分をホストする論理ノードである。中央ユニットの制御プレーン部は、CU-CP5C(又は
図1では「gNB-CU-CP」)と呼ばれ、これは、効果的には、分散基地局装置5のRRCプロトコル及びPDCPプロトコルの制御プレーン部分をホストする論理ノードである。
【0054】
ここで、
図1及び
図2に示すシステムにおける復旧の様々な態様について(
図6~
図8を参照して)より詳細な説明を与える。より詳細には、
図6は、セカンダリノードへの冗長接続(この場合、E1/F1/NG接続)を確立するための例示的な手続を概略的に示し、
図7は、例示的なUEコンテキストバックアップ手続を概略的に示し、
図8は、復旧活性化のための例示的な手続を概略的に示す。
【0055】
冗長接続
図6は、セカンダリCU-CP5C’への冗長接続を確立し得る一部の可能な方法を概略的に示す。手続(の少なくとも一部)は、任意のUE3がメインCU-CP5Cに接続される前に、又は第1の(若しくは第2のなどの)UE3を接続する手続中に実行されてもよいことが認識されよう。
【0056】
具体的には、
図6に示すステップは、以下の少なくとも1つ、すなわち、i)CU-UP5UとセカンダリCU-CP5C’との間の冗長E1接続の確立、ii)DU5DとセカンダリCU-CP5C’との間の冗長F1(制御プレーン)接続の確立、及びiii)AMF8とセカンダリCU-CP5C’との間の冗長NG接続の確立の少なくとも1つに適用されてもよい。同じ(又は同様の)手続が、適切なときに1以上の既存の接続を変更又は再確立するために用いられてもよいことも認識されよう。
【0057】
図6には、例示的なE1セットアップ手続がステップ1、1a、1b、2、及び2aで示され、例示的なNGセットアップ手続がステップ3及び3aで示され、例示的なF1セットアップ手続がステップ4、4a、4b、5、及び5aで示されている。E1/NG/F1手続は、異なる順序で(及び/又は互いに独立して)実行されてもよいことが認識されよう。
【0058】
この例では、手続は、CU-UP5UとマスタCU-CP5Cとの間のE1セットアップから始まる。図から分かるように、ステップ1において、CU-UP5Uは、CU-UP5Uと(マスタCU-CPとしてふるまう)CU-CP5Cとの間のE1セットアップを開始するための適切にフォーマットされたメッセージを(その関連する通信制御モジュール63を用いて)生成して送信する。CU-CP5Cは、適切な場合に、UE3、AMF8、及び/又は任意の他のノードによって提供される情報に基づいて選択され得る。
【0059】
(マスタ)CU-CP5Cは、この接続要求を受け入れることができる場合、適切な応答(例えば、「E1セットアップ応答」)を生成してCU-UP5Uへ送信する。1つの選択肢では、ステップ1aに一般的に示すように、CU-CP5Cは、適当な冗長/セカンダリCU-CP5C’に関係する適切な情報をこのメッセージに含めるように構成され得る。例えば、E1セットアップ応答メッセージ(又は同様のもの)は、以下の1以上、すなわち、少なくとも1つの冗長/セカンダリCU-CP5C’の名前、少なくとも1つの冗長/セカンダリCU-CP5C’のそれぞれのトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer:TNL)アドレス、及び少なくとも1つの冗長/セカンダリCU-CP5C’に関連付けられたタイマを識別する情報の1以上を含んでもよい。別の選択肢では、ステップ1bに一般的に示すように、CU-CP5Cは、異なるメッセージ(例えば、E1セットアップ応答メッセージの後に送信されるメッセージ)に上記の情報を含めるように構成され得る。この場合、ステップ1aのE1セットアップ応答メッセージは、この情報を含む必要がない。しかしながら、ステップ1bで送信されたメッセージは、E1セットアップ応答メッセージに含まれる任意の情報を更新又は補足するために用いられ得ることが認識されよう。ステップ1bで送信されるメッセージは、その後のE1セットアップ応答メッセージ、又はE1再構成若しくはE1変更に関係するメッセージ(例えば、E1再構成/変更要求、若しくは関連する応答メッセージ)を含んでもよい。
【0060】
ステップ2において、CU-UP5Uは、ステップ1a/1bで受信した情報に基づいて、復旧E1トンネルを確立する手続を開始する。具体的には、CU-UP5Uは、CU-UP5Uとステップ1a/1bで識別された、(CU-UP5UのためのセカンダリCU-CPとしてふるまう)CU-CP5C’との間のE1セットアップを開始するための適切にフォーマットされたメッセージを(その関連する通信制御モジュール63を用いて)生成して送信する。メッセージは、E1セットアップが復旧を提供するためのものであることを示す情報(例えば、適当な「復旧E1」指示など)を含み得る。復旧指示は、例えば、適当な情報要素又はフラグを用いて提供され得る。メッセージは、マスタCU-CP5CとセカンダリCU-CP5C’との間の接続(例えば、Xn)を確立/構成するために用いられ得る(
図6には示されていない)マスタCU-CP5Cを識別する情報も含み得る。
【0061】
ステップ2aにおいて、セカンダリCU-CP5C’は、E1セットアップ要求を受け入れ、失敗の場合にマスタCU-CP5Cを識別し、必要な場合に復旧接続を活性化するために他のノードによる使用のためのマスタCU-CP5Cに関連付けられたそれ自身の識別子(例えば、適切な「マスタCU XnAP ID」など)を提供する。
【0062】
ステップ3及び3aは、マスタCU-CP5CをサーブするAMF8(又は別の適当なAMF8)にセカンダリCU-CP5C’を接続するための例示的な手続を示す。この例では、NGセットアップ要求/応答メッセージが用いられるが、適切なときに、(NG変更要求/応答メッセージなどの)他の適当なメッセージが用いられてもよいことが認識されよう。図から分かるように、ステップ3及び3aは、(ステップ2の後に)復旧E1トンネルの確立に応答して、又は(ステップ5の後に)別の時点で(例えば、マスタCU-CP5Cをサーブする分散ユニット5DにセカンダリCU-CP5C’を接続する手続の一部として)実行され得る。言い換えれば、セカンダリCU-CP5C’とAMF8との間の接続確立/変更は、CU-UP5Uからのメッセージ又はDU5Dからのメッセージによってトリガされ得る。あるいは、
図6には示していないが、マスタCU-CP5Cは、セカンダリCU-CP5C’とAMF8との間の接続確立/変更をトリガするためのメッセージをセカンダリCU-CP5C’に(例えば、Xnを介して)送信するように構成されてもよい。
【0063】
以下は、分散基地局装置5の復旧をサポートするF1接続の確立に関係する手続の説明である。ステップ4に示すように、DU5Dは、(その関連する通信制御モジュール63を用いて)F1セットアップ要求を生成してCU-CP5Cに送ることによって、第1の(マスタ)CU-CP5Cとの適切な接続のセットアップを開始する。この要求は、DU5Dが冗長F1トンネルを必要とする(又はサポートしている)か否かの適切な指示を含んでもよいが、そのような指示は完全に任意選択(又は暗黙的)であってもよいことが認識されよう。
【0064】
ステップ4aに示すように、第1の(マスタ)CU-CP5Cは、(その関連する通信制御モジュール63を用いて)適切にフォーマットされたF1セットアップ応答を生成して送ることによって応答する。この場合、応答は、以下の1以上、すなわち、少なくとも1つの冗長/セカンダリCU-CP5C’の名前、少なくとも1つの冗長/セカンダリCU-CP5C’のそれぞれのTNLアドレス、及び少なくとも1つの冗長/セカンダリCU-CP5C’に関連付けられたタイマを識別する情報の1以上を含んでもよい。別の選択肢では、ステップ4bに一般的に示すように、CU-CP5Cは、(F1セットアップ応答メッセージの後に送信される)F1復旧構成を提供するように適合された異なるメッセージに上記の情報を含めるように構成され得る。この場合、ステップ4aのF1セットアップ応答メッセージは、この情報を含む必要がない(又はその一部のみを含んでもよい)。しかしながら、ステップ4bで送信されたメッセージは、F1セットアップ応答メッセージに含まれる任意の情報を更新又は補足するために用いられ得ることが認識されよう。ステップ4bで送信されるメッセージは、その後のF1セットアップ応答メッセージ、又はF1再構成若しくはF1変更に関係するメッセージ(例えば、F1再構成/変更要求、若しくは関連する応答メッセージ)を含んでもよい。
【0065】
ステップ4a/4bで受信した情報に基づいて、DU5Dは、復旧F1接続を確立する手続を開始する。具体的には、DU5Dは、DU5Dとステップ4a/4bで識別された(DU5DのためのセカンダリCU-CPとしてふるまう)CU-CP5C’との間のF1セットアップを開始するための適切にフォーマットされたメッセージを(その関連する通信制御モジュール63を用いて)生成して送信する。メッセージは、F1セットアップが復旧を提供するためのものであることを示す情報(例えば、適当な「復旧F1」指示など)を含み得る。復旧指示は、例えば、適当な情報要素又はフラグを用いて提供され得る。メッセージは、マスタCU-CP5CとセカンダリCU-CP5C’との間の接続(例えば、Xn)を確立/構成するために用いられ得る(
図6には示されていない)マスタCU-CP5Cを識別する情報も含み得る。
【0066】
ステップ5aにおいて、セカンダリCU-CP5C’は、F1セットアップ要求を受け入れ、マスタCU-CP5Cに関連付けられたそれ自身の識別子(例えば、適切な「マスタCU XnAP ID」など)を提供する。
【0067】
要約すると、上記の手続は、マスタCU-CP5Cが失敗した場合(又は過負荷になったとき)にマスタCU-CP5Cのための冗長ノードとしてふるまうことができるセカンダリCU-CP5C’への適切な接続を確立/構成することを可能にする。有益には、セカンダリCU-CP5C’への冗長E1/F1/NG接続は、任意のUE3がマスタCU-CP5Cに接続される前に(又はいずれにせよ、マスタCU-CP5Cが失敗するか、若しくは過負荷になる前に)確立され得る。
【0068】
完全を期すために、冗長接続(ステップ2、3、及び5のそれぞれにおけるE1/NG/F1)のいずれの確立も、セカンダリCU-CP5C’の名前/TNLアドレス/失敗タイマがマスタCU-CP5C(又は他の方法で知られている)から送られた後にいつでも実行されてもよいことが認識されよう。さらに、ステップ2、3、及び5は、特定の順序である必要はないことが認識されよう。例えば、ステップ2及び4におけるメッセージは、実質的に同時に送られてもよい。図示のように、ステップ3(復旧NGセットアップ)は、ステップ2又は5のいずれか又は両方によって(すなわち、CU-CP5C’に関わる復旧接続に関連付けられた指示を含む任意のメッセージによって)トリガされ得る。ステップ5(復旧F1確立)は、初期F1確立の完了前であっても、初期F1確立(すなわち、ステップ4/4a/4b)によってトリガされ得ることも認識されよう。上述のように、ステップ1b及び4bは任意選択である。これらは、ステップ1a及び3aのメッセージがセカンダリCU-CP5C’に関係する情報を含まない場合、又はそのような情報が更新される必要があるときに用いられ得る。
【0069】
TNLアドレス、セカンダリCU-CP名、失敗タイマに関して、CU-CP5C又はDU5Dは、(ステップ1/4の場合)F1/E1セットアップ手続の一部を形成するメッセージ又は(ステップ1a/4aの場合)任意の他の適当なメッセージを用いてこの情報のいずれも取得し得ることが認識されよう。情報(又はその少なくとも一部)は、他のソース、例えばOAMから取得されてもよい。
【0070】
UEコンテキストバックアップ
図7は、分散基地局の復旧を改善するためのUEコンテキストバックアップの例示的な手続を示す概略タイミング(シグナリング)図である。
【0071】
この手続は、(とりわけ)以下の目的、すなわち、
- マスタCU-CPの失敗(又は過負荷)時にUEサービスを回復することができるようにするために、例えばUEコンテキストがマスタCU-CPにおいてセットアップ/変更/解放されている場合に、セカンダリCU-CP/AMF/SMFにおいてUEコンテキストをバックアップする、及び
- サービングCU-CPが失敗した(又は過負荷になった)ときにサービング(マスタ)CU-CPに関連付けられたすべてのUEコンテキストをセカンダリCU-CP(任意選択でAMF/SMF)に移動させる、
の少なくとも1つに用いられ得る。
【0072】
後者の場合は、実質的に同時に、比較的大量のシグナリングメッセージを含み得ることが認識されよう。それにもかかわらず、PDCP構成がマスタCU-CPとセカンダリCU-CPとの間でネゴシエートされる場合、UEへのRRC再構成メッセージの送信は必要ではない場合がある。
【0073】
ここで
図7に示す特定の手続に目を向けると、(とりわけ)以下の主な選択肢、すなわち、
- マスタCU-CPは、セカンダリCU-CPを用いて冗長UEコンテキストの確立又は変更を開始し得る(ステップ2)、
- CU-UPは、セカンダリCU-CPを用いて冗長UEコンテキストの確立又は変更を開始し得る(ステップ6)、及び
- DUは、セカンダリCU-CPを用いて冗長UEコンテキストの確立又は変更を開始し得る(ステップ8)、
が想定される。
【0074】
最初に、少なくとも1つのUE3が、(ステップ1に一般的に示すように)適切なUEアタッチ手続を実行した後、マスタCU-CP5C(及び分散基地局の他のユニット)に接続されることが認識されよう。
【0075】
ステップ2において、UE3からのUEアタッチ/サービス要求の後(又はこれに応答して)、マスタCU-CP5Cは、接続されたUE3に関連付けられたUEコンテキストをバックアップするための適切にフォーマットされたシグナリングメッセージを(その関連する通信制御モジュール63を用いて)生成して送る。この例では、マスタCU-CP5Cは、基地局を介してXnインタフェースなどの基地局インタフェースへシグナリングメッセージを送信する。ステップ2は、新たに接続された各UE3に対して、UEのグループに対して(例えば、UEの最小数に達したとき)、及び/又は定期的に(例えば、関連するタイマの満了後に)実行され得ることが認識されよう。この例では、マスタCU-CP5Cは、「UE復旧セットアップ要求」メッセージ(又は「UE復旧変更要求」メッセージ)をセカンダリCU-CP5C’へ送信する。メッセージは、UE(例えば、その関連付けられたUE XnAP IDなどによって)及び対応するUEコンテキストを識別する情報を含む。同様のUEコンテキストバックアップは、ステップ6及び8を参照して後述するように、同様のUE復旧セットアップ/変更要求メッセージ又は任意の他の適当なメッセージを用いて、別のノードによって開始されてもよいことも認識されよう。
【0076】
セカンダリCU-CP5C’は、マスタCU-CP5Cからの要求を受け入れることができる場合、適切な応答(例えば、「UE復旧セットアップ応答」又は「UE復旧変更応答」)を生成して送る。セカンダリCU-CP5C’は、マスタCU-CP5Cからの要求を受け入れることができない場合、適切な「UE復旧セットアップ失敗」又は「UE復旧変更失敗」メッセージを生成してマスタCU-CP5Cに送り、(
図7には示されていない)適切なエラー原因を含む。
【0077】
マスタCU-CP5Cが、ステップ2においてUEコンテキストをセカンダリCU-CP5C’に送るとき、マスタCU-CP5Cはまた、適用可能なPDCP構成を(各UEの)UEコンテキストに含めてもよい。しかしながら、セカンダリCU-CP5C’が特定のPDCP構成を伴うUEコンテキストを受け入れない(又は受け入れることができない)場合、セカンダリCU-CP5C’は、その特定のUEコンテキストを(そのUE XnAP IDによって)識別する適切なメッセージを返すように構成されてもよく、適切な場合に、変更された(サポートされている)UEコンテキスト/PDCP構成を含んでもよい。例えば、セカンダリCU-CP5C’は、セカンダリCU-CP5C’が(例えば、サポートされていない暗号化アルゴリズム、ヘッダ圧縮アルゴリズムなどに起因して)特定のPDCP構成をサポートしていないと決定し得る。この場合、ステップ2aに一般的に示すように、セカンダリCU-CP5C’は、サポートされているPDCP構成を伴う変更されたUEコンテキストをマスタCU-CP5Cに送り得る。マスタCU-CP5Cは、ステップ2aで提供されたPDCP構成を受け入れた場合、(例えば、UE復旧セットアップ/変更要求受入メッセージを送ることによって)セカンダリCU-CP5C’に通知し、関連したUE XnAP ID及び受け入れられた(変更された)UEコンテキストを含む。マスタCU-CP5Cは、ステップ2aで提供されたPDCP構成を受け入れない場合、拒絶されたUEコンテキストに関係するUE XnAP IDを含む拒絶メッセージ(例えば、UE復旧セットアップ/変更要求拒絶メッセージ)をセカンダリCU-CP5C’に送る。PDCP構成は、(適切なPDCP、RLC、MAC、PHYの構成を含む)RRCコンテキストとも呼ばれ得ることが認識されよう。
図7には示していないが、マスタCU-CP5Cは、それらのUEに関しても復旧を保証するために(すなわち、異なるノードにおいてそのようなUEコンテキストをバックアップするために)、拒絶されたUEコンテキストに対して異なるセカンダリノードを選択するように構成され得る。
【0078】
セカンダリCU-CP5C’が、少なくとも1つのUE3(少なくとも1つのUEコンテキスト)に関して復旧(バックアップ/冗長性)のために選択された後、セカンダリCU-CP5C’は、ステップ3において、(その関連する通信制御モジュール63を用いて)適切にフォーマットされたシグナリングメッセージを生成してAMF8に送ることに進む。このメッセージ(例えば、「UE復旧セットアップ要求」メッセージ)は、復旧のためのセカンダリCU-CP5C’の選択に関してAMF8(及びもしあれば他の関連したコアネットワークノード)に通知し、AMF8とセカンダリCU-CP5C’(及びUE3)との間の適切なNG接続のセットアップを開始するためのものである。このメッセージは、UE関連シグナリングを用いてもよく、UE3に関連付けられた識別子(例えば、セカンダリCU-CP5C’によって用いられるUE NGAP ID又は同様の識別子)を含んでもよい。メッセージはまた、UE3のためのプロトコルデータユニット(PDU)セッションに関係する情報を含んでもよいが、デフォルトPDUセッションが(例えば、PDUセッション情報がない場合に)代わりに用いられてもよいことが認識されよう。効果的には、各PDUセッションは、受信されたUEコンテキストに含まれるそれぞれのPDUセッションに対応する。セカンダリCU-CP5C’は、マスタCU-CP5Cが失敗した場合にUE3が中断なくセカンダリCU-CP5C’を用いて通信を継続できるように、これらのPDUセッション(又は少なくともデフォルトPDUセッション)を確立する必要があり得る。
【0079】
ステップ4に一般的に示すように、AMF8は、復旧のために関連するセッション管理コンテキストを作成するようにSMF9に要求する。要求(例えば、「Nsmf_PDUSession_CreateSMContext要求」)は、要求が関係するUE3を識別する情報と、この要求(復旧)の理由を示す情報とを含む。指示は、例えば、適当な情報要素又はフラグを用いて提供され得る。ステップ4aに示すように、SMF9は、適切にフォーマットされた応答(例えば、「Nsmf_PDUSession_CreateSMContext応答」など)を送ることによって、復旧のためにセッション管理コンテキストを作成したことを確認する。マスタCU-CP5Cが失敗した場合、SMF9は、(例えば、
図8を参照して説明される手続の一部として)関連する経路をセカンダリCU-CP5C’に切り替える。SMF9は、
図7のメッセージ4に含まれる「UE復旧指示」から、どのCU-CPが復旧ノードであるか、及びどのPDUセッションを用いるかを知る。
【0080】
次に、AMF8は、ステップ3aにおいて、(その通信制御モジュール83を用いて)適切にフォーマットされたシグナリングメッセージを生成してセカンダリCU-CP5C’に送る。このメッセージ(例えば、「UE復旧セットアップ応答」メッセージ)は、AMF8とセカンダリCU-CP5C’(及びUE3)とのNG接続のセットアップを完了する。メッセージは、適切なUE識別子(UE NGAP ID)を含む。ステップ3aの後、セカンダリCU-CP5C’はまた、冗長ノードとしてマスタCU-CP5Cをサーブする準備ができていることを示す適切な確認を(ステップ2aと同様に)マスタCU-CP5Cに送り得ることが認識されよう。
【0081】
ここで、CU-UP5Uによって開始されるUEコンテキストバックアップの場合に目を向けると、ステップ6で送信されるメッセージは、ステップ2を参照して上記したメッセージと同様であることが認識されよう。しかしながら、この場合、CU-UP5Uは、いわゆる「UE E1AP ID」などのそれ自身のUE識別子を用いる。UEコンテキストバックアップが成功した場合、セカンダリCU-CP5C’は、ステップ6aで適切な応答を生成してCU-UP5Uに送る(セカンダリCU-CP5C’はまた、適用可能な場合、ステップ3に進んでもよい)。
【0082】
最後に、ステップ8は、DU5Dによって開始されるUEコンテキストバックアップ手続を示す。ステップ8で送信されるメッセージ及びステップ8aにおける応答は、それぞれステップ2及び2aを参照して上記したメッセージと同様であることが認識されよう。しかしながら、この場合、DU5Dは、いわゆる「UE F1AP ID」などのそれ自身のUE識別子を用いる。UEコンテキストバックアップが成功した後、セカンダリCU-CP5C’はまた、必要に応じて、ステップ3に進んでもよい。
【0083】
完全を期すために、
図7はまた、UE3のための適切なベアラをセットアップするための、マスタCU-CP5CとCU-UP5Uとの間の例示的なベアラコンテキストセットアップ手続(ステップ5及び5a)を示す。
図7はまた、UE3をサーブする分散ユニットにおいて関連するUEコンテキストをセットアップするための、マスタCU-CP5CとDU5Dとの間の例示的なUEコンテキストセットアップ手続(ステップ7及び7a)を示す。
【0084】
ステップ2、ステップ5、及び/又はステップ7は、実質的に同時に実行され得ることが認識されよう。いずれの場合も、
図7に示す様々な手続は特定の順序で実行される必要がない。UE復旧は、ステップ2、ステップ6、又はステップ8のいずれかによって確立(又は変更)され得る。言い換えれば、UE復旧は、マスタCU-CP5C、CU-UP5U、又はDU5Uによって確立及び/又は変更され得る。UEコンテキスト(例えば、(データ又はシグナリング無線ベアラ)が変更される場合、ステップ6/8/10におけるメッセージは、UE復旧変更要求であり得ることが認識されよう。ステップ3(及びその後のステップ4)は、(代替案であるため)ステップ2、ステップ6、及びステップ8のいずれかによってトリガされ得る。したがって、どのノードがセカンダリCU-CP5C’に復旧のための冗長ユニットとしてふるまうように要求するかにかかわらず、セカンダリCU-CP5C’は、それに応じて関連したコアネットワークノードを更新することができる。
【0085】
CU-CP復旧活性化
図8は、サービングCU-CP(マスタCU-CP)の失敗の場合に、復旧CU-CPを活性化する(及び復旧CU-UPによって保持されている任意のバックアップUEコンテキストを活性化する)ための例示的な手続を概略的に示す。
【0086】
ステップ1に一般的に示すように、マスタCU-CP5Cの失敗は、少なくとも1つのUE3に関してストリーム制御伝送プロトコル(Stream Control Transmission Protocol:SCTP)に関連付けられた失敗により、関連するDU5D又はCU-UP5Uのいずれかによって検出され得る。例えば、失敗は、
図6を参照して上記した「失敗タイマ」などの関連するタイマの満了に基づいて検出され得る。
【0087】
この例では、DU5Dは、ステップ1において、マスタCU-CP5Cに関連付けられた失敗タイマが、マスタCU-CP5CがSCTP失敗から回復することができる前に満了したと決定する。したがって、DU5Dは、SCTP問題が関連する失敗タイマにより許容された最大持続時間よりも長く続いたと決定したとき、ステップ2において、復旧を活性化するために、(その関連する通信制御モジュール63を用いて)適切にフォーマットされたメッセージを生成してセカンダリCU-CP5C’へ送信する。あるいは、ステップ3に一般的に示すように、CU-UP5Uは、(関連する失敗タイマに基づいて)マスタCU-CP5Cの失敗を決定し、復旧を活性化するためにセカンダリCU-CP5C’へメッセージを送信してもよい。
【0088】
DU5D/CU-UP5Uは、どのノードが失敗したとみなされるかを示すために(マスタCU XnAP IDなどの)マスタCU-CP5Cの識別子をそのメッセージに含め、これにより、セカンダリCU-CP5C’は、関連するUEコンテキストを取得することができる。ステップ2a/3aにおいて、セカンダリCU-CP5C’は、セカンダリCU-CP5C’が現在、新しいサービングCU-CPとしてふるまっていることを示す。具体的には、セカンダリCU-CP5C’は、適切な「復旧通知」メッセージ(及び/又は同様のもの)を生成して、(ステップ2のメッセージがDU5Dによって送信された場合)CU-UP5U又は(ステップ3のメッセージがCU-UP5Uによって送信された場合)DU5Dへ送信する。セカンダリCU-CP5C’は、DU5D及びCU-UP5Uの両方に通知してもよいことが認識されよう。言い換えれば、ステップ2a及び3aの両方は、ステップ2又はステップ3のいずれかの後に実行されてもよい。効果的には、(任意の適当なメッセージであってもよい)ステップ2a/3aのメッセージは、対応するノードへの、復旧が活性化されたことの指示(及び/又はマスタノードが失敗したことの指示)として機能し、これにより、それらは、関連する復旧構成を適用することができる。
【0089】
効果的には、この時点から、セカンダリCU-CPは、関連したUE3のための新しいマスタCU-CPとしてふるまう。適切な場合、新しいマスタCU-CPは、新しい復旧CU-CPが準備されることを保証し、適切なUEコンテキストバックアップを実行するために、
図6及び
図7を参照して上記した手続のいずれかを実行することに進んでもよい。
図8には示していないが、SMF9は、
図7のメッセージ4及び4aで構成されるように、関連する経路/PDUセッションをセカンダリCU-CP5C’に切り替えることが認識されよう。
【0090】
必要であれば、RRC再構成が、新しいCU-CP5C’とUE3との間で行われてもよい。しかしながら、マスタCU-CP及びセカンダリCU-CPが同じPDCP構成を用いる場合(例えば、これら両方が元のPDCP構成をサポートしている場合、又はこれらが
図7のステップ2a及び2bを参照して上述したように適切な(サポートされている)PDCP構成/RRCコンテキストに合意した場合)、このステップは省略されてもよいことが認識されよう。
【0091】
要約すると、ネットワークエンティティの1つは、サービングCU-CPの障害を検出したとき、CU-CP復旧を活性化する。セカンダリCU-CPは、UEの制御を引き継ぎ、適切な復旧構成を適用できるように関係エンティティに通知する。
【0092】
変更及び代替
詳細な実施形態が上記で説明された。上記の実施形態に対していくつかの変更及び代替を、その中で具体化される本発明から依然として利益を得ながら、行うことができることを、当業者は理解されよう。例示として、これらの代替及び変更のいくつかのみをここで説明する。
【0093】
図8のステップ1に関して、失敗タイマの満了前にDU/CU-UPが回復することができる比較的短いSCTPエラーは、CU-CP復旧手続をトリガし得ないことが認識されよう。したがって、失敗タイマの値を設定する(合意する)ことによって、DU/CU-UP及びマスタCU-CPは、セカンダリCU-CPによって保持されているバックアップUEコンテキストを活性化することが必要になる前に、どれだけのデータ損失が許容可能であるかを制御することができる。
【0094】
上記の説明は、一例として分散基地局を用いているが、復旧及びUEコンテキストバックアップ/移動を提供するための上記の技術は、少なくともコントロールプレーンユニット及びユーザプレーンユニット(並びに関連するユニット間の適切なインタフェース)を備える他の同様の通信装置に適用され得ることが認識されよう。そのような通信装置(その少なくとも1つのユニット)は、(無線)アクセスネットワーク又はコアネットワークに配置されてもよい。
【0095】
上記の説明では、理解を容易にするために、UE、(R)ANノード(分散基地局)、及びコアネットワークノードは、いくつかの個別のモジュール(通信制御モジュールなど)を有するものとして説明されている。これらのモジュールは、特定の適用例の場合、例えば既存のシステムが本発明を実施するために変更されている場合、他の適用例において、例えば、最初から本発明の特徴を念頭に置いて設計されたシステムにおいて、このように提供され得るが、これらのモジュールは、全体的なオペレーティングシステム又はコードに組み込まれ得るため、これらのモジュールは、個別のエンティティとして識別可能でない場合がある。これらのモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組合せで実施されてもよい。
【0096】
各制御部は、例えば、1以上のハードウェア実施コンピュータプロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、算術論理ユニット(Arithmetic Logic Unit:ALU)、入出力(Input/Output:IO)回路、内部メモリ/キャッシュ(プログラム及び/若しくはデータ)、処理レジスタ、通信バス(例えば、制御バス、データバス、及び/若しくはアドレスバス)、ダイレクトメモリアクセス(Direct Memory Access:DMA)機能、並びに/又はハードウェア若しくはソフトウェア実施のカウンタ、ポインタ、及び/若しくはタイマなどを含む(がこれらに限定されない)任意の適当な形態の処理回路を備えてもよい。
【0097】
上記の実施形態では、いくつかのソフトウェアモジュールが説明された。当業者は、ソフトウェアモジュールが、コンパイルされた形態又はコンパイルされていない形態で提供されてもよく、コンピュータネットワークを介して又は記録媒体で信号としてUE、分散基地局(のユニット)、及びコアネットワークノードに供給されてもよいことを認識する。さらに、このソフトウェアの一部又は全部によって実行される機能は、1以上の専用ハードウェア回路を用いて実行されてもよい。しかしながら、ソフトウェアモジュールの使用は、UE、分散基地局/(R)ANノード、及びコアネットワークノードの機能を更新するためにそれらを更新することを容易にするので好ましい。
【0098】
本開示におけるユーザ機器(又は「UE」、「移動局」、「モバイルデバイス」、若しくは「無線デバイス」)は、無線インタフェースを介してネットワークに接続されるエンティティである。
【0099】
本開示は、専用の通信デバイスに限定されず、通信機能(及び関連するUEコンテキスト)を有する任意のデバイスに適用することができることに留意されたい。「ユーザ機器」又は「UE」(この用語が3GPPで用いられるとき)、「移動局」、「モバイルデバイス」、及び「無線デバイス」という用語は、一般的に、互いに同義であることを意図しており、端末、セルフォン、スマートフォン、タブレット、セルラIoTデバイス、IoTデバイス、及び機械などのスタンドアロン移動局を含む。「移動局」及び「モバイルデバイス」という用語は、長期間静止したままであるデバイスも包含することが認識されよう。
【0100】
簡単にするために、本出願は、説明においてモバイルデバイスを参照することが多いが、説明した技術は、そのような通信デバイスが人間の入力又はメモリに記憶されたソフトウェア命令によって制御されるか否かにかかわらず、データを送る/受信するために通信ネットワークに接続することができる任意の(モバイル及び/又は略固定)通信デバイス上で実施することができることが認識されよう。
【0101】
通信デバイスは、例えば、携帯電話、スマートフォン、ユーザ機器、携帯情報端末、ラップトップ/タブレットコンピュータ、ウェブブラウザ、及び/又は電子書籍リーダなどのモバイル通信デバイスであってもよい。そのようなモバイル(又はさらには、略固定)デバイスは、典型的には、ユーザによって操作される。しかしながら、3GPP規格はまた、いわゆる「モノのインターネット」(IoT)デバイス(例えば、狭帯域IoT(Narrow-Band IoT:NB-IoT)デバイス)をネットワークに接続することを可能にし、これは、典型的には、様々な測定機器、テレメトリ機器、監視システム、トラッキング及び追跡デバイス、車載安全システム、車両メンテナンスシステム、道路センサ、デジタル広告板、販売時点管理(point of sale:POS)端末、及びリモート制御システムなどの自動化された機器を含む。効果的には、モノのインターネットは、適切な電子機器、ソフトウェア、センサ、及び/又はネットワーク接続性などを備えたデバイス(又は「モノ」)のネットワークであり、これは、これらのデバイスがデータを収集し、互いに、及び他の通信デバイスとデータを交換することを可能にする。IoTデバイスは、マシン型通信(Machine-Type Communication:MTC)通信デバイス又はマシンツーマシン(Machine-to-Machine:M2M)通信デバイスと呼ばれることもあることが認識されよう。
【0102】
さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報は、コントロールプレーンユニットとユーザプレーンユニットとの間の第1のインタフェース(例えば、E1)をセットアップする手続、コントロールプレーンユニットと分散ユニットとの間の第2のインタフェース(例えば、F1)をセットアップする手続、コントロールプレーンユニットとコアネットワークノードとの間の第3のインタフェース(例えば、NG)をセットアップする手続、第1のインタフェースを変更する手続、第2のインタフェースを変更する手続、及び第3のインタフェースを変更する手続の少なくとも1つの一部として送信され得る。さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報は、さらなるコントロールプレーンユニットのアドレス、さらなるコントロールプレーンユニット名、及びさらなるコントロールプレーンユニットの識別子の少なくとも1つを含み得る。
【0103】
コントロールプレーンユニットによって実行される方法は、さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報に基づいて、コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、ユーザプレーンユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第4のインタフェース(例えば、冗長E1)、コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、分散ユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第5のインタフェース(例えば、冗長F1)、及びコントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、コアネットワークノードとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第6のインタフェース(例えば、冗長NG)の少なくとも1つをセットアップする手続を開始することをさらに含み得る。
【0104】
コントロールプレーンユニットによって実行される方法は、ユーザプレーンユニット及び分散ユニットの少なくとも1つへ、コントロールプレーンユニットの失敗を決定する際に用いるための支援情報を送信することをさらに含み得る。支援情報は、タイマ(値)を識別し得る又は備え得る。
【0105】
コントロールプレーンユニットによって実行される方法は、さらなるコントロールプレーンユニットにおいて、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのUEに関連付けられた少なくとも1つのUEコンテキストをバックアップすることをさらに含み得る。
【0106】
第1のインタフェース(例えば、E1)は、コントロールプレーンユニットとユーザプレーンユニットとの間に設けられてもよく、第2のインタフェース(例えば、F1)は、コントロールプレーンユニットと分散ユニットとの間に設けられてもよく、第3のインタフェース(例えば、NG)は、コントロールプレーンユニットとコアネットワークノードとの間に設けられてもよい。この場合、通信装置によって実行される方法は、さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報に基づいて、コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、ユーザプレーンユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第4のインタフェース(例えば、冗長E1)、コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、分散ユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第5のインタフェース(例えば、冗長F1)、及びコントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、コアネットワークノードとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第6のインタフェース(例えば、冗長NG)の少なくとも1つをセットアップする手続を開始することをさらに含み得る。この場合、第4の、第5の、又は第6のインタフェースのセットアップは、第4の、第5の、又は第6のインタフェースが復旧のためにセットアップされているという指示を含む少なくとも1つのメッセージを送信することを含み得る。
【0107】
通信装置によって実行される方法は、コントロールプレーンユニットが失敗した場合にさらなるコントロールプレーンユニットを活性化する際に用いるためのコントロールプレーンユニットを識別する情報を受信することをさらに含み得る。
【0108】
さらなるコントロールプレーンユニットを構成することは、復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットをセットアップ又は変更することを含み得る。
【0109】
さらなるコントロールプレーンユニットへ送信される少なくとも1つのシグナリングメッセージは、UE(例えば、UE ID)及びUEに関連付けられたUEコンテキストを識別する情報を含み得る。少なくとも1つのシグナリングメッセージは、コントロールプレーンユニットによって送信され得る。少なくとも1つのシグナリングメッセージは、ユーザプレーンユニットによって送信され得る。少なくとも1つのシグナリングメッセージは、分散ユニットによって送信され得る。
【0110】
通信装置によって実行される方法は、UEコンテキストに基づいて復旧ノードのためのセッションを確立するための少なくとも1つのメッセージをコアネットワークノードへ送信することをさらに含み得る。
【0111】
通信装置によって実行される方法は、さらなるコントロールプレーンユニットから、UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更を識別する情報を含む少なくとも1つのメッセージを受信することと、UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更に基づいて、制御プレーンユニットのための復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを用いるか否かを決定することとをさらに含み得る。この場合、本方法は、UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更が受け入れられたことを示すメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することと、少なくとも1つの変更を含む変更されたUEコンテキストに基づいて、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを用いることとをさらに含み得る。
【0112】
UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更は、UEコンテキストに関連付けられたパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)構成に対する変更を含み得る。
【0113】
復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットを構成する手続は、復旧ノードを介してUEのためのプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit:PDU)セッションをセットアップするための要求をコアネットワークノードへ送信することを含み得る。
【0114】
本方法は、コントロールプレーンユニットの失敗時に冗長ユニットとしてさらなるコントロールプレーンユニットに切り替える手続を開始することをさらに含み得る(例えば、復旧ノードを活性化する手続を開始するためのメッセージを送信することによって)。
【0115】
復旧ノードを活性化する手続を開始するためのメッセージは、通信装置のコントロールプレーンユニットを識別する情報を含み得る。
【0116】
復旧ノードとして構成されるコントロールプレーンユニットによって実行される方法は、復旧ノードが活性化されたことを示すために、少なくとも1つのメッセージをユーザプレーンユニット又は分散ユニットへ送信することをさらに含み得る。
【0117】
通信装置は、分散基地局装置を含んでもよい。
【0118】
様々な他の変更は、当業者には明らかであり、ここではさらに詳細に説明されない。
【0119】
例えば、上記に開示した例示的な実施形態の全部又は一部は、以下の付記のように記載することができるが、これらに限定されない。
(付記1)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置のコントロールプレーンユニットによって実行される方法であって、
ユーザプレーンユニット及び分散ユニットの少なくとも1つへ、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信すること
を含む、方法。
(付記2)
さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報は、
コントロールプレーンユニットとユーザプレーンユニットとの間の第1のインタフェースをセットアップする手続、
コントロールプレーンユニットと分散ユニットとの間の第2のインタフェースをセットアップする手続、
コントロールプレーンユニットとコアネットワークノードとの間の第3のインタフェースをセットアップする手続、
第1のインタフェースを変更する手続、
第2のインタフェースを変更する手続、及び
第3のインタフェースを変更する手続
の少なくとも1つの一部として送信される、
付記1に記載の方法。
(付記3)
さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報は、さらなるコントロールプレーンユニットのアドレス、さらなるコントロールプレーンユニット名、及びさらなるコントロールプレーンユニットの識別子の少なくとも1つを含む、
付記1又は2に記載の方法。
(付記4)
さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報に基づいて、
コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、ユーザプレーンユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第4のインタフェース、
コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、分散ユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第5のインタフェース、及び
コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、コアネットワークノードとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第6のインタフェース
の少なくとも1つをセットアップする手続を開始することをさらに含む、
付記1から3のいずれか一項に記載の方法。
(付記5)
ユーザプレーンユニット及び分散ユニットの少なくとも1つへ、コントロールプレーンユニットの失敗を決定する際に用いるための支援情報を送信することをさらに含む、
付記1から4のいずれか一項に記載の方法。
(付記6)
支援情報は、タイマを識別する、
付記5に記載の方法。
(付記7)
さらなるコントロールプレーンユニットにおいて、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのUEに関連付けられた少なくとも1つのUEコンテキストをバックアップすることをさらに含む、
付記1から6のいずれか一項に記載の方法。
(付記8)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置によって実行される方法であって、
コントロールプレーンユニット及び運用保守ノードの少なくとも1つから、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を受信すること
を含む、方法。
(付記9)
第1のインタフェースが、コントロールプレーンユニットとユーザプレーンユニットとの間に設けられ、第2のインタフェースが、コントロールプレーンユニットと分散ユニットとの間に設けられ、第3のインタフェースが、コントロールプレーンユニットとコアネットワークノードとの間に設けられ、
方法は、さらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報に基づいて、
コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、ユーザプレーンユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第4のインタフェース、
コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、分散ユニットとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第5のインタフェース、及び
コントロールプレーンユニットの失敗の場合に用いられる、コアネットワークノードとさらなるコントロールプレーンユニットとの間の第6のインタフェース
の少なくとも1つをセットアップする手続を開始することをさらに含む、
付記8に記載の方法。
(付記10)
第4、第5、又は第6のインタフェースのセットアップは、第4、第5、又は第6のインタフェースが復旧のためにセットアップされているという指示を含む少なくとも1つのメッセージを送信することを含む、
付記9に記載の方法。
(付記11)
コントロールプレーンユニットが失敗した場合にさらなるコントロールプレーンユニットを活性化する際に用いるための、コントロールプレーンユニットを識別する情報を受信することをさらに含む、
付記9又は10に記載の方法。
(付記12)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置によって実行される方法であって、
少なくとも1つのシグナリングメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することによって、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットを構成する手続を開始することと、
復旧ノードにおいて、コントロールプレーンユニットによってサーブされるユーザ機器(UE)に関連付けられたUEコンテキストをバックアップすることと、
を含む、方法。
(付記13)
さらなるコントロールプレーンユニットを構成することは、復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットをセットアップ又は変更することを含む、
付記12に記載の方法。
(付記14)
少なくとも1つのシグナリングメッセージは、UE及びUEに関連付けられたUEコンテキストを識別する情報を含む、
付記12又は13に記載の方法。
(付記15)
少なくとも1つのシグナリングメッセージは、コントロールプレーンユニットによって送信される、
付記12から14のいずれか一項に記載の方法。
(付記16)
少なくとも1つのシグナリングメッセージは、ユーザプレーンユニットによって送信される、
付記12から14のいずれか一項に記載の方法。
(付記17)
少なくとも1つのシグナリングメッセージは、分散ユニットによって送信される、
付記12から14のいずれか一項に記載の方法。
(付記18)
UEコンテキストに基づいて復旧ノードのためのセッションを確立するための少なくとも1つのメッセージをコアネットワークノードへ送信することをさらに含む、
付記12から17のいずれか一項に記載の方法。
(付記19)
さらなるコントロールプレーンユニットから、UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更を識別する情報を含む少なくとも1つのメッセージを受信することと、
UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更に基づいて、制御プレーンユニットのための復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを用いるか否かを決定することと、
をさらに含む、
付記12から18のいずれか一項に記載の方法。
(付記20)
UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更が受け入れられたことを示すメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することと、
少なくとも1つの変更を含む変更されたUEコンテキストに基づいて、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを用いることと、
をさらに含む、
付記19に記載の方法。
(付記21)
UEコンテキストに対する少なくとも1つの変更は、UEコンテキストに関連付けられたパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)構成に対する変更を含む、
付記19又は20に記載の方法。
(付記22)
復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットを構成する手続は、復旧ノードを介してUEのためのプロトコルデータユニット(PDU)セッションをセットアップするための要求をコアネットワークノードへ送信することを含む、
付記1から20のいずれか一項に記載の方法。
(付記23)
コントロールプレーンユニットの失敗時に冗長ユニットとしてさらなるコントロールプレーンユニットに切り替える手続を開始することをさらに含む、
付記1から22のいずれか一項に記載の方法。
(付記24)
コントロールプレーンユニットとして構成されるコントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるさらなるコントロールプレーンユニットに接続する分散ユニットとを少なくとも含む通信装置によって実行される方法であって、
コントロールプレーンユニットの失敗を決定することと、
復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを活性化する手続を開始するためのメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することと、
を含む、方法。
(付記25)
ユーザプレーンユニットと分散ユニットとを備える通信装置のコントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるコントロールプレーンユニットによって実行される方法であって、
通信装置のコントロールプレーンユニットの失敗の場合に、ユーザプレーンユニット又は分散ユニットから、復旧ノードを活性化する手続を開始するためのメッセージを受信することと、
ユーザプレーンユニット又は分散ユニットを用いて少なくとも1つのユーザ機器(UE)と通信することと、
を含む、方法。
(付記26)
メッセージは、通信装置のコントロールプレーンユニットを識別する情報を含む、
付記24又は25に記載の方法。
(付記27)
復旧ノードが活性化されたことを示すために少なくとも1つのメッセージをユーザプレーンユニット又は分散ユニットへ送信することをさらに含む、
付記24から26のいずれか一項に記載の方法。
(付記28)
通信装置は、分散基地局装置を含む、
付記1から27のいずれか一項に記載の方法。
(付記29)
運用保守ノードによって実行される方法であって、
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置のノードへ、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信すること
を含む、方法。
(付記30)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置用のコントロールプレーンユニットであって、
コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報をユーザプレーンユニット及び分散ユニットの少なくとも1つへ送信するための手段
を備える、コントロールプレーンユニット。
(付記31)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置であって、
コントロールプレーンユニット及び運用保守ノードの少なくとも1つから、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を受信するための手段
を備える、通信装置。
(付記32)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを少なくとも含む通信装置であって、
少なくとも1つのシグナリングメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信することによって、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとしてふるまうようにさらなるコントロールプレーンユニットを構成する手続を開始するための手段と、
復旧ノードにおいて、コントロールプレーンユニットによってサーブされるユーザ機器(UE)に関連付けられたUEコンテキストをバックアップするための手段と、
を備える、通信装置。
(付記33)
コントロールプレーンユニットとして構成されるコントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、コントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるさらなるコントロールプレーンユニットに接続する分散ユニットとを少なくとも含む通信装置であって、
コントロールプレーンユニットの失敗を決定するための手段と、
復旧ノードとしてさらなるコントロールプレーンユニットを活性化する手続を開始するためのメッセージをさらなるコントロールプレーンユニットへ送信するための手段と、
を備える、通信装置。
(付記34)
ユーザプレーンユニットと分散ユニットとを含む通信装置のコントロールプレーンユニットのための復旧ノードとして構成されるためのコントロールプレーンユニットであって、
通信装置のコントロールプレーンユニットの失敗の場合に、ユーザプレーンユニット又は分散ユニットから、復旧ノードを活性化する手続を開始するためのメッセージを受信するための手段と、
ユーザプレーンユニット又は分散ユニットを用いて少なくとも1つのユーザ機器(UE)と通信するための手段と、
を備える、コントロールプレーンユニット。
(付記35)
コントロールプレーンユニットと、ユーザプレーンユニットと、分散ユニットとを含む通信装置のノードへ、コントロールプレーンユニットによってサーブされる少なくとも1つのユーザ機器(UE)のためのコントロールプレーンユニットのための冗長ユニットとしてふるまうさらなるコントロールプレーンユニットを識別する情報を送信するための手段
を備える、運用保守ノード。
【0120】
本出願は、2022年3月1日に出願された英国特許出願第2202786.6号に基づき、その優先権の利益を主張する。その開示の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0121】
1 電気通信システム
3 モバイルデバイス
5 基地局
7 コアネットワーク
8 アクセス及びモビリティ管理機能
9 セッション管理機能
10 外部IPネットワーク
31 トランシーバ回路
33 アンテナ
35 ユーザインタフェース
37 制御部
39 メモリ
41 オペレーティングシステム
43 通信制御モジュール
51 トランシーバ回路
53 アンテナ
55 ネットワークインタフェース
57 制御部
59 メモリ
61 オペレーティングシステム
63 通信制御モジュール
5C gNB-CU-CPモジュール
5U gNB-CU-UPモジュール
5D gNB-DUモジュール
71 トランシーバ回路
75 ネットワークインタフェース
77 制御部
79 メモリ
81 オペレーティングシステム
83 通信制御モジュール