(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-03
(45)【発行日】2025-06-11
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250604BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024165457
(22)【出願日】2024-09-24
【審査請求日】2025-02-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522313639
【氏名又は名称】株式会社Kulture
(73)【特許権者】
【識別番号】397043259
【氏名又は名称】株式会社アミューズ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】白石 耕介
(72)【発明者】
【氏名】江戸原 允文
(72)【発明者】
【氏名】阿部 祐輝
(72)【発明者】
【氏名】藤井 達也
(72)【発明者】
【氏名】小南 勇介
【審査官】日比野 可奈子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-096137(JP,A)
【文献】特開2004-260394(JP,A)
【文献】国際公開第2024/127707(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開催されるイベントに関するイベント開催情報を記憶する記憶部と、
出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理する管理部と、
ユーザが所有する前記イベントのチケットに関するチケット情報を取得し、取得したチケット情報と前記イベント開催情報とを突合することで、前記ユーザがチケットを所有していることの確認を行う所有確認部と、
を有し、
前記管理部は、前記イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザ及び前記イベントの出演者に対し、前記チャネルへの投稿及び前記チャネルの投稿の閲覧を許可
し、
前記イベント開催情報には、前記イベントを一意に特定する特定情報が含まれており、
前記所有確認部は、
前記ユーザが所有しているチケットの画像データを取得し、
前記画像データから読み取った前記チケット情報に含まれる前記イベントを一意に特定するイベント特定情報と、前記イベント開催情報とを突合し、
前記イベント特定情報が、前記イベント開催情報に含まれる特定情報と一致する場合に、前記ユーザは前記イベントのチケットを所有していると判断する、
管理装置。
【請求項2】
前記所有確認部は、更に、
前記チケット情報に含まれる、前記イベントの座席を一意に特定する座席情報が、他のユーザから取得したチケットの画像データから特定された前記座席情報と同一ではない場合、前記ユーザは前記イベントのチケットを所有していると判断し、
前記チケット情報に含まれる、前記イベントにおける座席を一意に特定する座席情報が、他のユーザから取得したチケットの画像データから特定された前記座席情報と同一である場合、前記ユーザは前記イベントのチケットを所有していないと判断する、
請求項
1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記チャネルの投稿には、前記イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザ及び前記イベントの出演者を含む限定されたユーザのみが閲覧可能な限定投稿と、閲覧が制限されない通常投稿とが含まれており、
前記管理部は、前記限定されたユーザに対し、前記通常投稿及び前記限定投稿の閲覧を許可し、前記限定されたユーザ以外のユーザに対し、前記通常投稿の閲覧を許可するが前記限定投稿の閲覧は許可しない、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項4】
前記管理部は、前記限定されたユーザに対し、前記チャネルに対する通常投稿の投稿及び限定投稿の投稿を許可し、前記限定されたユーザ以外のユーザに対し、前記チャネルに対する通常投稿の投稿及び限定投稿の投稿を許可しない、
請求項
3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記チャネルの通常投稿には、前記限定されたユーザが投稿可能な、特別な通常投稿が含まれており、
前記管理部は、前記限定されたユーザ及び前記限定されたユーザ以外のユーザに対し、前記特別な通常投稿の閲覧を許可する、
請求項
3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記イベントのチケットを所有していると判断されたユーザのブロックチェーンウォレットに対し、前記イベントに参加したことに関する情報を含むNFTを付与する、付与部、を有する、
請求項
1に記載の管理装置。
【請求項7】
開催されるイベントに関するイベント開催情報を記憶部に記憶するステップと、
出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理するステップと、
ユーザが所有する前記イベントのチケットに関するチケット情報を取得し、取得したチケット情報と前記イベント開催情報とを突合することで、前記ユーザがチケットを所有していることの確認を行うステップと、
を含み、
前記管理するステップは、前記イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザ及び前記イベントの出演者に対し、前記チャネルへの投稿及び前記チャネルの投稿の閲覧を許可
し、
前記イベント開催情報には、前記イベントを一意に特定する特定情報が含まれており、
前記確認するステップは、
前記ユーザが所有しているチケットの画像データを取得し、
前記画像データから読み取った前記チケット情報に含まれる前記イベントを一意に特定するイベント特定情報と、前記イベント開催情報とを突合し、
前記イベント特定情報が、前記イベント開催情報に含まれる特定情報と一致する場合に、前記ユーザは前記イベントのチケットを所有していると判断する、
管理装置が行う管理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
開催されるイベントに関するイベント開催情報を記憶部に記憶するステップと、
出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理するステップと、
ユーザが所有する前記イベントのチケットに関するチケット情報を取得し、取得したチケット情報と前記イベント開催情報とを突合することで、前記ユーザがチケットを所有していることの確認を行うステップと、
を実行させ、
前記管理するステップは、前記イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザ及び前記イベントの出演者に対し、前記チャネルへの投稿及び前記チャネルの投稿の閲覧を許可
し、
前記イベント開催情報には、前記イベントを一意に特定する特定情報が含まれており、
前記確認するステップは、
前記ユーザが所有しているチケットの画像データを取得し、
前記画像データから読み取った前記チケット情報に含まれる前記イベントを一意に特定するイベント特定情報と、前記イベント開催情報とを突合し、
前記イベント特定情報が、前記イベント開催情報に含まれる特定情報と一致する場合に、前記ユーザは前記イベントのチケットを所有していると判断する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ライブやスポーツなど、現実の会場を用いた様々なイベントが開催されている。また、イベントやコンサート等のチケットを発券する際、チケットの受け取りを容易にすることが可能なチケット発券システムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザは、イベントのチケットを購入してイベントに参加することで、出演者を身近に感じることができる。このようなリアルな体験は、実際にイベントに参加するユーザのみが得られることになる。また、イベントに参加するユーザが更に出演者を身近に感じることができ、ユーザ間の距離及びユーザと出演者との距離を近づけるようにするために、イベントに参加するユーザ間及びユーザと出演者が直接コミュニケーションすることを可能とする仕組みが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、イベントに参加するユーザ間及びユーザと出演者とが直接コミュニケーションを取ることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る管理装置は、開催されるイベントに関するイベント開催情報を記憶する記憶部と、出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理する管理部と、ユーザが所有する前記イベントのチケットに関するチケット情報を取得し、取得したチケット情報と前記イベント開催情報とを突合することで、前記ユーザがチケットを所有していることの確認を行う所有確認部と、を有し、前記管理部は、前記イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザ及び前記イベントの出演者に対し、前記チャネルへの投稿及び前記チャネルの投稿の閲覧を許可する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、イベントに参加するユーザ間及びユーザと出演者とが直接コミュニケーションを取ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るコミュニケーション管理システムの一例を示す図である。
【
図2】管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】管理サーバの機能ブロック構成例を示す図である。
【
図9】管理サーバが行う処理手順の一例を示す図である。
【
図10】管理サーバが行う処理手順の一例を示す図である。
【
図11】チケット登録を行う画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るコミュニケーション管理システム1の一例を示す図である。コミュニケーション管理システム1は、管理サーバ10(管理装置ともいう)と、1以上の端末20と、ブロックチェーンネットワーク30とを含む。管理サーバ10と、1以上の端末20と、ブロックチェーンネットワーク30とは、無線又は有線の通信ネットワークNを介して接続され、相互に通信を行うことができる。
【0011】
コミュニケーション管理システム1は、イベントの出演者とチケットを購入してイベントに参加する参加者との間、及び、チケットを購入してイベントに参加する参加者の間でコミュニケーションを行うことを可能とするサービス(以下、「コミュケーションサービス」という。)を提供するシステムである。これまでも、イベントの出演者が、SNS等で情報を発信したりすることで、参加者にメッセージを伝えることは可能であった。しかしながら、SNSで発信した情報は、イベント参加者のみならず不特定多数の人が参照可能であるため、誰宛の情報なのかわかりにくいという問題があった。また、イベント参加者がSNSに書き込みを行っても、出演者のみならず不特定多数の人が参照可能であるため、イベント参加者しか知らない情報が不特定多数の人に伝わってしまうことになるという問題があった。
【0012】
そこで、本実施形態に係るコミュニケーション管理システム1は、コミュニケーションの内容が外部に公開される状態、又は、コミュニケーションの内容が外部には公開されない状態を提供しつつ、イベントに参加するためのチケットを所有していることが確認できた参加者と出演者との間、及び、チケットを所有していることが確認できた参加者の間で直接コミュニケーションを行うことを可能とする。
【0013】
以下の説明において、コミュニケーションサービスを利用する利用者をユーザという。ユーザには、イベントの出演者、関係者(出演者のマネージャーやイベントの運営を行う人)及び、出演者及び関係者以外のユーザ(以下、「一般ユーザ」という。)が含まれる。また、ユーザのうち出演者を示す場合は、ユーザ(出演者)又は出演者と記載する。ユーザのうち関係者を示す場合は、ユーザ(関係者)又は関係者と記載する。また、出演者、関係者及び一般ユーザを区別しない場合は単に「ユーザ」と記載する。
【0014】
「イベント」は、出演者が存在し、かつ、イベントのチケットを所有する人が参加可能なイベントである。具体的には、イベントには、ライブ、コンサート、公演、映画、演劇、トークショー、スポーツの試合、eスポーツの試合等が含まれる。なお、公演とは、特定の期間、特定の場において出演者がパフォーマンスを行うことを意味する。イベントには、実際の会場で行われるイベントに加えて、オンラインで開催されるイベントが含まれていてもよい。また、ツアーのように、同一のタイトルで複数の公演が行われる場合、イベントは、ツアーの単位であってもよいし、公演の単位であってもよい。
【0015】
また、一般ユーザのうち、イベントに参加するためのチケットを所有していることが確認できたユーザを、を「チケット所有ユーザ」といい、チケットを所有していることが確認できていないユーザ及びチケットを所有していないユーザを「チケット未所有ユーザ」という。
【0016】
本実施形態では、管理サーバ10は、インターネット上で、出演者及びチケット所有ユーザ間の双方向コミュニケーションを実現するツール(以下、「チャネル」と言う。)を提供する。チャネルは、テキスト、画像、音声及び動画等を投稿することができるものであれば、どのようなものであってもよい。チャネルには、例えば、ソーシャルメディア、掲示板、SNS(Social Networking Service)、及び、動画共有サービス等が含まれる。
【0017】
チャネルは、出演者及びイベントの単位で開設され、出演者、関係者及びチケット所有ユーザは、任意のテキスト、画像及び動画等を含むメッセージを投稿することができる。例えば、出演者A(例えばアーティストA)が出演する東京で開催されるイベントX(例えばライブX)と、出演者B(例えばアーティストB)が出演する大阪で開催されるイベントY(例えばライブY)が存在する場合、それぞれ異なるチャネルが開設されることになる。
【0018】
なお、1つのイベントに複数の出演者が出演する場合、出演者ごとに異なるチャネルが開設されてもよいし、複数の出演者共通のチャネルが開設されてもよい。例えば、出演者A、B及びCが出演する同一のイベントX(例えばロックフェスティバル等)が開催される場合、イベントXに関する出演者Aのチャネル、イベントXに関する出演者Bのチャネル、イベントXに関する出演者Cのチャネルがそれぞれ開設されるようにしてもよいし、イベントXに関する出演者A~C共通のチャネルが開設されるようにしてもよい。なお、出演者が複数名のグループである場合、出演者一人ずつチャネルが開設されてもよいし、グループ単位でチャネルが開設されてもよい。また、出演者Xが、公演A、公演B及び公演Cを行うツアーYを行う場合、チャネルは、出演者X及びツアーYのチャネルのように、出演者及びツアーの単位で1つ開設されてもよいし、出演者X及び公演Aのチャネル、出演者X及び公演Bのチャネル、出演者X及び公演Cのチャネルのように、出演者及び公演の単位で複数開設されてもよい。
【0019】
また、チャネルが開設されるタイミング及び終了するタイミングは任意である。例えば、チャネルは、イベント開始日又はイベント開始日の所定日前に開設され、イベント終了日から所定日後に終了することとしてもよい。
【0020】
管理サーバ10は、チャネルの提供に係る各種の処理を行う。例えば、管理サーバ10は、チャネル上で行われるメッセージの投稿の管理、コミュニケーション管理システム1を利用するためのアカウント管理、ユーザが参照するページ(Webページやアプリ画面に表示させるページ)の提供等を行う。
【0021】
端末20は、管理サーバ10にアクセスするために用いられる端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、パーソナルコンピュータ(PC)等が挙げられる。
【0022】
ブロックチェーンネットワーク30は、NFT(Non-Fungible Token)を管理するスマートコントラクトを実行する。管理サーバ10は、イベントに参加したことを示すNFTを発行してチケット所持ユーザに付与する。管理サーバ10が発行するNFTは、出演者及びイベントの単位(つまりチャネル単位)であってもよいし、イベント単位であってもよい。チケット所持ユーザは、NFTが付与されることで、出演者のファンであることを証明することができる。
【0023】
<ハードウェア構成>
図2は、管理サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ11、メモリ(例えばRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory))、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行うネットワークIF(Network Interface)13、入力操作を受け付ける入力装置14、及び情報の出力を行う出力装置15を有する。入力装置14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力装置15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0024】
<機能ブロック構成>
図3は、管理サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。管理サーバ10は、記憶部100と、管理部101と、所有確認部102と、付与部103と、表示制御部104とを含む。記憶部100は、管理サーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、管理部101と、所有確認部102と、付与部103と、表示制御部104とは、管理サーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer-readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ又はCD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体であってもよい。
【0025】
記憶部100は、開催されるイベントに関する情報(イベント開催情報)を格納するイベント管理DB100aと、管理サーバ10が提供するWebサイトにアクセスするためのアカウントを管理するアカウント管理DB100bと、一般ユーザが所有するチケットの情報を管理するチケット管理DB100cと、開設中のチャネルに関する情報を管理するチャネル管理DB100dと、チャネルに投稿されたデータ(テキスト、画像データ、動画データ等)を格納する投稿管理DB100eとを記憶する。
【0026】
管理部101は、出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理する。具体的には、管理部101は、チャネルへの投稿及びチャネルの投稿の閲覧を管理する。また、管理部101は、チャネルへの投稿の受け付けると、投稿された投稿データを投稿管理DB100eに格納する。また、管理部101は、チャネルに投稿された投稿データの閲覧を受け付けると、投稿管理DB100eから投稿データを取得して端末20の画面に表示させる。
【0027】
また、管理部101は、チャネルへの投稿及びチャネルの投稿の閲覧を受け付ける際、権限の有無を確認する。例えば、管理部101は、イベントのチケットを所有していることが確認されたチケット所有ユーザ及びイベントの出演者に対し、チャネルへの投稿及びチャネルの投稿の閲覧を許可する。
【0028】
所有確認部102は、イベントに参加するユーザが所有するイベントのチケットに関するチケット情報を取得し、取得したチケット情報とイベント開催情報とを突合することで、ユーザがチケットを所有していることの確認を行う。
【0029】
付与部103は、ブロックチェーンネットワーク30で動作するスマートコントラクトに対し、イベントに参加したことを示すNFTを発行するように指示する。また、付与部103は、イベントのチケットを所有していると判断されたチケット所有ユーザのブロックチェーンウォレットに対し、イベントに参加したことに関する情報(例えばイベント名、イベント開催日時及び出演者名等)を含むNFTを付与する。また、付与部103は、イベントに参加したことに関する情報としてバッジの画像をチケット所有ユーザに付与する。バッジの画像は、アイコンと呼ばれてもよい。
【0030】
表示制御部104は、コミュニケーションサービスを実現するための各種の画面を端末20に表示させる。なお、表示制御部104は、管理部101に含まれていてもよい。
【0031】
図4は、イベント管理DB100aの一例を示す図である。イベントIDは、開催されるイベントを一意に識別するIDを示す。イベント開催情報は、開催されるイベントを一意に特定する特定情報を含む。開催日時は、イベントが開催される日及びイベント開始時刻を示す。開催場所は、イベントが開催される場所を示す。イベント名称は、イベントの名称を示す。出演者IDは、出演者を一意に識別するIDを示す。なお、出演者IDには、出演者IDに対応する出演者名がさらに含まれていてもよい。座席番号一覧は、イベント会場に設けられた全ての座席番号に関する情報(例えば、A~F列についてそれぞれ1番~30番の座席が存在するなど)を示す。
【0032】
図5は、アカウント管理DB100bの一例を示す図である。ユーザIDは、コミュニケーションサービスに登録されたユーザを一意に識別するIDを示す。ログイン情報は、コミュニケーションサービスにログインするためのログイン情報(例えばログインID及びパスワード)を示す。ユーザ属性は、ユーザの属性(出演者、関係者及び一般ユーザのいずれか)を示す。デジタルバッジ情報(NFT)には、一般ユーザに対しイベントに参加したことを示すNFTが付与されている場合、付与されたNFTのトークンIDが格納される。もし、NFTが付与されていない場合、デジタルバッジ情報(NFT)には何も格納されない。デジタルバッジ情報(バッジ画像)には、一般ユーザがどのイベントに参加したのかを示すバッジの画像のIDが格納される。当該バッジの画像は、コミュケーションサービスの画面の中で一般ユーザに対応づけて表示される。もし、バッジが付与されていない場合、デジタルバッジ情報(バッジ画像)には何も格納されない。
【0033】
図6は、チケット管理DB100cの一例を示す図である。ユーザID(一般ユーザ)は、一般ユーザを一意に識別するIDを示す。チケット所有状態は、一般ユーザがチケットを所有していることが確認されたか否かを示す。「確認済み」は、一般ユーザがチケットを所有していることが確認できた状態を示す。「確認中」は、アップロードされたチケットの画像データを解析中である場合や管理者が確認中である場合など、一般ユーザがチケットを所有していることを確認中であることを示す。「エラー」は、一般ユーザがチケットを所有していることの確認ができなかったことを示す。イベントIDは、後述するイベント特定情報から特定されたイベントのIDを示す。チケット情報には、ユーザが所有するチケットに関する各種情報が格納される。イベント特定情報は、チケット画像データから読み取られた、イベントを一意に特定するイベント特定情報を示す。イベント特定情報の具体的な内容については後述する。座席番号は、チケットに記載された座席番号を示す。チケット画像データには、管理サーバ10にアップロードされた画像データが格納される。
【0034】
図7は、チャネル管理DB100dの一例を示す図である。チャネルIDは、開設されるチャネルを一意に識別するIDを示す。ユーザID(出演者、関係者)は、コミュニケーション管理システム1に登録されたユーザのうち出演者及び関係者を一意に識別するIDを示す。イベントIDは、イベントを一意に識別するIDを示す。URLは、開設されるチャネルにアクセスするためのURLを示す。開始日時は、チャネルの開設が開始される日時を示す。終了日時は、チャネルの開設が終了する(閉鎖される)日時を示す。なお、複数の出演者が出演するイベントである場合、チャネルは出演者ごとに開設されてもよいし、複数の出演者共通に開設されてもよい。前者の場合、同一のイベントIDに対して異なる複数のチャネルIDが対応づけられることになる。一方、後者の場合、同一のイベントIDに対して1つのチャネルIDが対応づけられることになる。
【0035】
図8は、投稿管理DB100eの一例を示す図である。チャネルIDは、開設されるチャネルを一意に識別するIDを示す。投稿IDは、投稿データを一意に識別するIDを示す。投稿日時は、投稿データがチャネルに投稿された日時を示す。ユーザID(投稿者)は、投稿データをチャネルに投稿したユーザのIDが格納される。例えば、出演者が投稿した場合、投稿者IDには出演者のユーザIDが格納される。また、チケット所有ユーザが投稿した場合、投稿者IDにはチケット所有ユーザのユーザIDが格納される。
【0036】
閲覧制限は、投稿の閲覧が制限されるか否かを示す。本実施形態では、チャネルへの投稿には、限定されたユーザのみが閲覧可能な投稿(以下、「限定投稿」という。)と、閲覧が制限されない投稿(以下、「通常投稿」という。)とが含まれている。投稿が通常投稿の場合は、「無し」が設定され、投稿が限定投稿の場合は、「限定」が設定される、投稿データには、投稿されたテキストデータ、画像データ、音声データ及び/又は映像データ等が格納される。なお、限定されたユーザ(以下、「限定ユーザ」という。)は、チケット所有ユーザ及びイベントの出演者であってもよい。又は、限定されたユーザは、チケット所有ユーザ、イベントの出演者及びイベントの関係者であってもよい。すなわち、「限定ユーザ」は、チケット所有ユーザ及びイベントの出演者を含む限定されたユーザと定義されてもよい。
【0037】
「投稿属性」は、投稿の属性を示す。本実施形態では、チャネルへの投稿には、特別な投稿と特別ではない投稿が含まれていてもよい。特別な投稿は、金銭を支払うことで投稿可能なメッセージであってもよい。一例として、特別な投稿は、画像、音声又は映像を含むメッセージであってもよいが、これに限定されるものではない。他の例として、特別な投稿は、投稿を一覧表示する画面において特別ではない投稿よりも優先的に表示される投稿であってもよい。一方、特別ではない投稿は、金銭を支払うことなく、通常投稿可能なメッセージであってもよい。一例として、特別ではない投稿は、画像、音声及び映像を含まないテキストのみのメッセージであってもよいが、これに限定されるものではない。特別な投稿の「投稿属性」カラムには、投稿の属性として、「特別」が格納される。また、特別ではない投稿の「投稿属性」カラムには、投稿の属性として「通常」が格納される。
【0038】
特別な投稿であるのか否かは、通常投稿及び限定投稿の両方に適用可能である。つまり、本実施形態では、投稿は、特別ではない通常投稿、特別ではない限定投稿、特別な通常投稿、及び、特別な限定投稿の4種類に分かれていてもよい。
【0039】
<処理手順>
図9は、管理サーバ10が行う処理手順の一例を示す図である。
図9を用いて、管理サーバ10が提供するコミュニケーションサービス上で行われる各種処理について説明する。
【0040】
ステップS100で、管理部101は、コミュニケーションサービスを利用するユーザからログイン情報の入力を受け付けることで、ログイン処理を行う。管理部101は、入力されたログインID及びパスワードと、アカウント管理DB100bとを突合することでログイン処理を行う。ログインが完了した場合はステップS101に進み、ログインに失敗した場合は処理を終了する。
【0041】
ステップS101で、ログインしたユーザが画面を操作することでチケット登録を選択した場合、ステップS102の処理手順に進む。チケット登録を選択しなかった場合はステップS104の処理手順に進む。
【0042】
ステップS102で、所有確認部102は、ユーザが利用する端末20からチケット情報を取得し、ユーザがチケットを所有しているか否かの確認を行う。具体的には、ユーザは、紙チケットを撮影した画像データ、又は、電子チケットのスクリーンショットを、端末20から管理サーバ10にアップロード(登録)する。所有確認部102は、ユーザが所有しているチケットの画像データを取得する。続いて、所有確認部102は、チケットの画像データをOCR(Optical Character Recognition)処理することで、チケットに記載された文字を読み取り、読み取った文字列に対し固有表現抽出処理を行うことで、チケット情報を抽出する。なお、所有確認部102は、画像データをOCR処理することに代えて、チケットの画像データを入力するとチケット情報を出力するように学習された学習モデルを用いて、チケット情報を抽出するようにしてもよい。また、コミュニケーションサービスの管理者が目視でチケット情報を読み取ることとしてもよい。この場合、所有確認部102は、コミュニケーションサービスの管理者から、目視で読み取ったチケット情報の入力を受け付けるようにしてもよい。
【0043】
また、コミュニケーションサービスの中でチケットの購入が可能である場合、すなわち、管理サーバ10が自らチケットを発行した場合、所有確認部102は、発行したチケットの情報を管理するデータベースから、ユーザが所有するチケットのチケット情報を取得するようにしてもよい。
【0044】
また、チケットの購入データを、チケットの売買情報を管理する他のサーバ(例えば他社が運営するプレイガイドのサーバ等)から取得することが可能である場合、所有確認部102は、発行したチケットの情報を管理する他のサーバから、ユーザが所有するチケットのチケット情報を取得するようにしてもよい。
【0045】
続いて、所有確認部102は、画像データから読み取ったチケット情報に含まれる、イベントを一意に特定するイベント特定情報と、イベント管理DB100aに含まれるイベント開催情報とを突合し、イベント特定情報がイベント開催情報に含まれる特定情報と一致する場合(つまり、イベントが一意に特定できた場合)に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断する。
【0046】
一方、所有確認部102は、イベント特定情報がイベント開催情報に含まれる特定情報と一致しない場合(つまり、イベントが一意に特定できない場合)、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できなかったと判断するようにしてもよい。この場合、所有確認部102は、更に、コミュニケーションサービスの管理者に対し、チケットの画像データを目視で確認するように依頼するようにしてもよい。所有確認部102は、管理者から、ユーザはイベントのチケットを所有しているとの通知を受けた場合、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断する。
【0047】
また、所有確認部102は、チケットを所有していることが確認されたチケット所有ユーザについて、イベント管理DB100aから、チケットに対応するイベントIDを取得する。続いて、管理部101は、取得したイベントIDとイベント特定情報とチケットの座席番号とを、チケット管理DB100cのチケット所有ユーザのレコードに格納する。
【0048】
チケット画像データから読み取られたイベント特定情報及びイベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる特定情報は、例えば、イベントの開催日時、開催場所及び/又はイベント名称であってもよい。例えば、所有確認部102は、チケットの画像データから読み取ったイベント特定情報(イベント開催日時、開催場所及びイベント名称)とイベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる特定情報(イベント開催日時、開催場所及びイベント名称)とが一致する場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断するようにしてもよい。また、例えば、所有確認部102は、チケットの画像データから読み取ったイベント特定情報(イベント開催日時及びイベント名称)とイベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる特定情報(イベント開催日時及びイベント名称)とが一致する場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断するようにしてもよい。また、例えば、所有確認部102は、チケットの画像データから読み取ったイベント特定情報(イベント名称)とイベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる特定情報(イベント名称)とが一致する場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断するようにしてもよい。
【0049】
また、イベント特定情報及びイベント開催情報に含まれる特定情報には、更に、出演者が含まれていてもよい。例えば、所有確認部102は、更に、チケットの画像データから読み取った出演者名が、イベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる出演者に含まれる場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断するようにしてもよい。
【0050】
また、イベント特定情報及びイベント開催情報に含まれる特定情報には、更に、座席番号が含まれていてもよい。例えば、所有確認部102は、更に、チケットの画像データから読み取った座席番号が、イベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる座席番号一覧に含まれる場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断するようにしてもよい。これにより、実在しない座席番号が記載されている不正なチケットを排除することが可能になる。
【0051】
なお、コミュニケーションサービス内でチケット販売を行う場合、チケットにイベントIDを記載することが可能である。そこで、チケットにイベントIDが記載されている場合、イベント特定情報及びイベント開催情報に含まれる特定情報は、イベントIDであるものとしてもよい。この場合、所有確認部102は、チケットの画像データから読み取ったイベント特定情報(イベントID)とイベント管理DB100aのイベント開催情報に含まれる特定情報(イベントID)とが一致する場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していることが確認できたと判断するようにしてもよい。
【0052】
また、コミュニケーションサービス内でチケット販売を行う場合、又は、チケットの購入データを、チケットの売買情報を管理する他のサーバから取得することが可能である場合、所有確認部102は、ユーザはチケットを所持しているものとみなし、ステップS102の処理手順を省略し、ステップS103の処理手順に進むようにしてもよい。
【0053】
ここで、所有確認部102は、更に、チケットの座席情報を用いることで、アップロードされたチケットが、既に登録済みのチケットではないことを確認するようにしてもよい。また、所有確認部102は、アップロードされたチケットが既に登録済みのチケットではないことが確認できた場合に、ユーザはイベントのチケットを所有していると判断するようにしてもよい。
【0054】
具体的には、所有確認部102は、更に、チケット情報に含まれる、イベントにおける座席を一意に特定する座席情報が、他のユーザから取得したチケットの画像データから特定された座席情報と同一ではない場合(つまり、座席情報が重複していない場合)、ユーザは、イベントのチケットを所有していると判断するようにしてもよい。また、所有確認部102は、チケット情報に含まれる、イベントにおける座席を一意に特定する座席情報が、他のユーザから取得したチケットの画像データから特定された座席情報と同一である場合(つまり座席情報が重複している場合)、ユーザはイベントのチケットを所有していないと判断するようにしてもよい。これにより、複数のユーザが同一のチケットを重複して登録することを排除することができる。
【0055】
ステップS103で、管理部101は、ステップS102の処理手順でチケットを所有していることが確認されたチケット所有ユーザについて、チケット管理DB100cから、チケット所有ユーザが所有しているチケットに対応するイベントIDを取得する。続いて、管理部101は、チャネル管理DB100dにアクセスし、イベントIDに対応するチャネルのURLを取得し、取得したURLをチケット所有ユーザの端末20に送信する。なお、同一のイベントに複数のチャネルが開設される場合、管理部101は、複数のURLを取得することになる。例えば、
図7の例では、イベントIDがE100であった場合、管理部101は、チャネルIDがC110であるチャネルのURLと、チャネルIDがC210であるチャネルのURLとの2つを取得することになる。続いて、管理部101は、取得したURLを、チケット所有ユーザの端末20に送信する。取得したURLが複数である場合、管理部101は、複数のURLを、チケット所有ユーザの端末20に送信する。
【0056】
なお、管理部101は、URLを端末20に送信することに加えて又は代えて、ユーザが所有しているチケットに対応するチャネルを一覧表示するチャネル一覧画面を端末20に表示させるようにしてもよい。
【0057】
ステップS104で、管理部101は、ユーザがチャネルの閲覧を選択した場合、すなわち、URLにアクセスした場合、又はチャネル一覧画面からチャネルを選択した場合、ステップS105の処理手順に進む。ユーザがチャネルの閲覧を選択しなかった場合はステップS109の処理手順に進む。
【0058】
ステップS105で、管理部101は、ユーザから閲覧を希望するチャネルの選択を受け付ける。例えば、管理部101は、ユーザがURLにアクセスした場合、当該URLのチャネルを選択したと認識するようにしてもよい。又は、管理部101は、チャネル一覧画面の中から、閲覧を希望するチャネルの選択を受け付けるようにしてもよい。なお、ユーザが、開始前又は終了しているチャネルのURLにアクセスした場合、管理部101は、アクセスしたチャネルは開始前であること又は終了していることを示すメッセージを端末20の画面に表示させるようにしてもよい。
【0059】
ステップS106で、管理部101は、選択されたチャネルに投稿された投稿メッセージを、端末20の画面に表示させる。具体的には、管理部101は、投稿管理DB100eから、ステップS105で選択されたチャネルにおける投稿データ及び閲覧制限の設定値を取得する。続いて、管理部101は、端末20の画面に投稿データを一覧表示させる。
【0060】
ここで、管理部101は、閲覧対象のチャネルの限定ユーザに対し、通常投稿及び限定投稿の閲覧を許可するようにしてもよい。また、管理部101は、閲覧対象のチャネルの限定ユーザ以外のユーザ(つまりチケット未所持ユーザ)に対し、通常投稿の閲覧を許可し、限定投稿の閲覧を許可しないようにしてもよい。
【0061】
管理部101は、端末20の画面に投稿データを一覧表示させる際、チャネル管理DB100dにアクセスし、閲覧対象のチャネルのイベントID及び出演者のユーザIDを取得する。続いて、管理部101は、アカウント管理DB100bを参照することで、ユーザの属性を確認する。
【0062】
管理部101は、ユーザの属性が「一般ユーザ」である場合、更に、チケット管理DB100cの「チケット所有状態」を参照することで、一般ユーザが、閲覧対象のチャネルのチケット所有ユーザであるかチケット未所有ユーザであるかを確認する。例えば、管理部101は、閲覧対象であるチャネルのイベントIDのレコードについて、「チケット所有状態」が「確認済み」である一般ユーザはチケット所有ユーザであり、「チケット所有状態」が「確認中」又は「エラー」である一般ユーザは、チケット未所持ユーザであると判断してもよい。また、チケット管理DB100cに、閲覧対象であるチャネルのイベントID及びユーザIDに合致するレコードが存在しない一般ユーザは、チケット未所持ユーザであると判断してもよい。
【0063】
また、管理部101は、ユーザの属性が「出演者」又は「関係者」である場合、チャネル管理DB100dを参照し、当該ユーザのユーザIDが、閲覧対象のチャネルの「ユーザID(出演者、関係者)」に含まれるか否かを確認する。含まれる場合、当該ユーザは、閲覧対象チャネルの出演者又は関係者であると判断し、含まれない場合、当該ユーザは、閲覧対象チャネルの出演者及び関係者ではないと判断する。後者の場合、管理部101は、閲覧対象のチャネルにおいて、当該ユーザをチケット未所持ユーザとして扱うようにしてもよい。
【0064】
続いて、管理部101は、投稿管理DB100eから、閲覧対象のチャネルにおける投稿データ及び閲覧制限の設定値を取得する。続いて、管理部101は、ユーザが閲覧対象のチャネルの「出演者」、「関係者」及び「チケット所有ユーザ」である場合、閲覧対象のチャネルの投稿のうち閲覧制限が「無し」及び「限定」に設定されている投稿データを、端末20の画面に表示させる。一方、管理部101は、ユーザが閲覧対象のチャネルの「チケット未所有ユーザ」である場合、閲覧対象のチャネルの投稿のうち閲覧制限が「無し」に設定されている投稿データを端末20の画面に表示させ、「限定」に設定されている投稿データについては端末20の画面に表示させないようにする。なお、管理部101は、閲覧制限が「限定」に設定されている投稿データについて、投稿データが存在することは認識可能であるが投稿データ自体の閲覧や出力は不可能な態様(例えばテキストや画像をマスクする等)で端末20の画面に表示させるようにしてもよい。
【0065】
また、管理部101は、閲覧対象のチャネルの限定ユーザ及び限定ユーザ以外のユーザ(つまりすべてのユーザ)に対し、特別ではない通常投稿及び特別な通常投稿の閲覧を許可するようにしてもよい。
【0066】
ステップS107で、管理部101は、ユーザが画面を操作することでメッセージの投稿を選択した場合、ステップS108の処理手順に進む。メッセージの投稿を選択しなかった場合はステップS109の処理手順に進む。
【0067】
ステップS108で、管理部101は、ユーザから投稿を受け付ける。管理部101は、ユーザの端末20から取得した投稿データとユーザ(投稿者)のユーザIDとを対応づけて投稿管理DBに格納する。
【0068】
ここで、管理部101は、閲覧対象(投稿対象と称してもよい)のチャネルの限定ユーザに対し、閲覧対象のチャネルに対する新たな通常投稿の投稿及び新たな限定投稿の投稿を許可する。一方、管理部101は、閲覧対象のチャネルの限定ユーザ以外のユーザ(チケット未所有ユーザ)に対し、閲覧対象のチャネルに対する通常投稿の投稿及び限定投稿の投稿いずれも許可しないようにしてもよい。
【0069】
管理部101は、アカウント管理DB100bを参照することで、ログインしているユーザの属性を確認する。また、管理部101は、ユーザの属性が一般ユーザである場合、チケット管理DB100cを参照することで、ユーザが、閲覧対象のチャネルのチケット所有ユーザであるかチケット未所有ユーザであるかを確認する。続いて、管理部101は、ユーザが閲覧対象のチャネルの出演者、関係者及びチケット所有ユーザである場合(つまり限定ユーザである場合)、ユーザから、限定投稿を投稿するのか、通常投稿を投稿するのかの選択を受け付け、受け付けた閲覧制限の設定と投稿データとを対応づけて投稿管理DB100eに格納する。一方、管理部101は、ユーザが、閲覧対象のチャネルのチケット未所有ユーザである場合(つまり限定ユーザ以外のユーザである場合)、投稿を受け付けないようにする。
【0070】
また、管理部101は、ユーザが、閲覧対象のチャネルの出演者、関係者及びチケット所有ユーザである場合(つまり限定ユーザである場合)、特別ではない通常投稿、特別な通常投稿、特別ではない限定投稿又は特別な限定投稿の投稿を受け付けるようにしてもよい。管理部101は、閲覧制限の設定と投稿属性の設定と投稿データとを対応づけて投稿管理DB100eに格納する。
【0071】
また、管理部101は、閲覧対象のチャネルのチケット未所有ユーザに対し、当該チャネルに対する通常投稿の投稿を許可するが限定投稿の投稿は許可しないようにしてもよい。また、管理部101は、更に、閲覧対象のチャネルのチケット未所有ユーザに対し、特別ではない通常投稿の投稿を許可するが、特別な通常投稿の投稿については許可しないようにしてもよい。
【0072】
ステップS109で、管理部101は、ユーザがログアウトを選択した場合は処理を終了し、ログアウトを選択しない場合はステップS101に戻る。
【0073】
図10は、管理サーバ10が行う処理手順の一例を示す図である。
図10を用いて、管理サーバ10がチケット所有ユーザに、イベントに参加したことを示すバッジを付与する際の処理手順を説明する。なお、
図10の処理手順を実行するタイミングは任意であるが、例えば、チャネルを閉鎖する際に実行されてもよいし、イベント終了後からチャネルを閉鎖するまでの間に実行されてもよい。以下の説明では、チャネルを閉鎖する際にバッジを付与するものとして説明する。
【0074】
ステップS200で、付与部103は、閉鎖するチャネルに対応するチケットを所有するユーザを抽出する。具体的には、付与部103は、チャネル管理DB100dを参照し、閉鎖するチャネルに対応するイベントIDを取得する。続いて、付与部103は、チケット管理DB100cを参照し、取得したイベントIDに対応する「チケット所有状態」が「確認済み」であるユーザを抽出する。
【0075】
ステップS201で、付与部103は、抽出したチケット所有ユーザが、ブロックチェーンのウォレットを開設済みであるか否かを確認する。例えば、付与部103は、抽出したチケット所有ユーザの端末20に、ブロックチェーンのウォレットのアドレスを入力する画面を表示させるようにしてもよい。付与部103は、チケット所有ユーザがウォレットのアドレスを入力した場合、チケット所有ユーザはウォレットを開設済みと判断してステップS202に進み、チケット所有ユーザがウォレットのアドレスを所有していないことを選択した場合、チケット所有ユーザはウォレットを開設済みではないと判断してステップS203に進む。もしくは、付与部103は、アカウント管理DB100bに、ウォレットのアドレスが登録されているか否かを参照することで、抽出したチケット所有ユーザが、ブロックチェーンのウォレットを開設済みであるか否かを確認するようにしてもよい。
【0076】
ステップS202で、付与部103は、チケット所有ユーザのブロックチェーンウォレットに対し、イベントに参加したことに関する情報を含むNFTを付与する。具体的には、付与部103は、ブロックチェーンネットワーク30のスマートコントラクトに対し、NFTを発行するメソッドを発行することでNFTを生成し、生成したNFTのトークンIDを、アカウント管理DB100bにおけるチケット所有ユーザのレコードのデジタルバッジ情報(NFT)に格納する。また、付与部103は、チケット所有ユーザに対し、バッチ画像を付与する。具体的には、付与部103は、バッチ画像に対応する画像IDを、アカウント管理DB100bにおけるチケット所有ユーザのレコードの「デジタルバッジ情報(バッジ画像)」に格納する。
【0077】
ステップS203で、付与部103は、アカウント管理DB100bを参照し、ユーザのレコードの「デジタルバッジ情報(NFT)」に、NFTを発行可能であることを記録する。また、付与部103は、チケット所有ユーザに対し、バッチ画像を付与する。具体的には、付与部103は、バッチ画像に対応する画像IDを、アカウント管理DB100bにおけるチケット所有ユーザのレコードの「デジタルバッジ情報(バッジ画像)」に格納する。
【0078】
ステップS204で、付与部103は、ユーザの端末20に対し、ウォレットの開設を促すメッセージを送信する。
【0079】
<画面表示例>
図11は、チケット登録を行う画面の一例を示す図である。画面W10は、チケットの登録を受け付ける画面である。B10が押下されると、チケットを撮影した画像の選択する画面が表示される。画像表示エリアP10には、選択されたチケット画像が表示される。送信ボタンB11が押下されると、チケット画像が管理サーバ10にアップロードされる。チケットの登録が完了し、ユーザがチケットを所有していることが確認されると画面W20に遷移する。画面W20には、登録されたチケットで参加できるイベントのチャネルが一覧表示される。
【0080】
図12は、投稿表示画面の一例を示す図である。
図11の画面W20で選択されたチャネルの投稿が、投稿表示画面W30に時系列で一覧表示される。投稿メッセージM30及びM31は通常投稿の投稿メッセージであり、投稿メッセージM32は限定投稿の投稿メッセージである。投稿メッセージM32は、閲覧制限されているため、投稿内容は表示されない。例えば、ユーザがチケット所有ユーザ、出演者及び関係者である場合、投稿メッセージM32に、閲覧制限されているメッセージを表示させるボタンB32が表示される。また、ユーザがチケット未所有ユーザである場合、メッセージM32には、ボタンB32は表示されないようにしてもよいし、ボタンB32が押下できない態様(グレーアウト)で表示されてもよいし、ボタンB32が押下されても投稿メッセージM32の内容は表示されないようにしてもよい。
【0081】
ボタンM32が押下されると、投稿表示画面W40に示すように、投稿メッセージM32の内容が表示される。
【0082】
また、ユーザがチケット所有ユーザ、出演者及び関係者である場合、投稿表示画面W30にはメッセージ投稿ボタンB30及び特別メッセージ投稿ボタンB31が表示される。一方、ユーザがチケット未所有ユーザである場合、ボタンB30及びボタンB31は表示されないようにしてもよいし、ボタンB30及びボタンB31が押下できない態様(グレーアウト)で表示されてもよいし、ボタンB30及びボタンB31が押下されても投稿画面W50に遷移しないようにしてもよい。
【0083】
メッセージ投稿ボタンB30又は特別メッセージ投稿ボタンB31が押下されると、投稿画面W50に遷移する。投稿画面W50には、投稿する内容を入力するエリアN50が表示される。また、投稿画面W50には、ユーザがチケット所有ユーザ、出演者及び関係者である場合、投稿メッセージM32に、閲覧制限されているメッセージを投稿するボタンB50と、閲覧制限されていないメッセージを投稿するボタンB51が表示される。
【0084】
<変形例>
(変形例1)
所有確認部102は、更に、チケットを所有するユーザが、実際にイベントに参加したことを確認するようにしてもよいまた、チケットを所有しており、かつ、実際にイベントに参加したことが確認できたユーザを「イベント参加ユーザ」といい、チケットを所有していることが確認できていないユーザ及びチケットを所有しているがイベントに参加しなかったユーザを「イベント未参加ユーザ」と呼ぶようにしてもよい。また、本実施形態で説明した各種処理において、チケット所有ユーザ及びチケット未所有ユーザを、それぞれ、イベント参加ユーザ及びイベント未参加ユーザに置き換えてもよい。
【0085】
ステップS102の処理手順で、端末20は、チケット画像に加えて、実際にイベントに参加したことを確認可能な情報をアップロードするようにしてもよい。また、所有確認部102は、チケット画像に加えて、実際にイベントに参加したことを確認可能な情報が正しい情報であることを確認することで、ユーザがイベントに参加したことを確認するようにしてもよい。
【0086】
実際にイベントに参加したことを確認可能な情報は、例えば、イベント会場毎に予め指定された情報であってもよい。具体的には、イベント会場内において、指定された位置から指定された方向を撮影した画像であってもよいし、イベント会場内に存在する指定されたオブジェクト(例えば座席表や椅子に記載された座席番号など)を撮影した画像であってもよい。また、イベント管理DB100aのイベント開催情報には、イベント会場毎に予め指定された情報が格納されており、所有確認部102は、端末20からアップロードされた情報と、イベント開催情報に格納されたイベント会場毎に予め指定された情報とを突合し、両者が一致した場合、ユーザは実際にイベントに参加したと判断するようにしてもよい。
【0087】
(変形例2)
ステップS100におけるログイン処理は、管理サーバ10とは異なる他のサーバで実行することとしてもよい。例えば、本実施形態では、各ユーザのログイン処理を、外部のSSO(Single Sign On)サービスを利用して実現するようにしてもよい。また、管理部101は、コミュニケーションサービスを利用するユーザから受け付けたログイン情報を他のサーバに転送し、他のサーバからログイン結果(成功/失敗)を取得するようにしてもよい。
【0088】
(変形例3)
本実施形態において、「座席番号」に代えて、チケットを一意に識別可能な情報を用いることで、複数のユーザが同一のチケットを重複して登録することを排除するようにしてもよい。すなわち、本実施形態における「座席番号」を「チケットを一意に識別可能な情報」に読み替えてもよい。チケットを一意に識別可能な情報は、例えば文字列及び/又は数字の組合せで構成されていてもよい。また、チケットを一意に識別可能な情報は、整理番号であってもよい。なお、整理番号は、チケットに記載されたチケット毎に異なる番号であり、例えば、来場者が会場に入る際の入場順序を指定したりする際に用いられる。
【0089】
(変形例4)
本実施形態では、コミュニケーションサービスを利用するユーザに対し、自動的にウォレットが開設されることとしてもよい。例えば、コミュニケーションサービスのアカウントを作成するためには、ウォレットを開設することが必須であってもよい。この場合、
図10のステップS200、ステップS201、ステップS203及びステップS204の処理手順は省略されてもよい。
【0090】
(変形例4)
本実施形態において、「関係者」は省略されてもよい。この場合、コミュニケーションサービスを利用するユーザには、出演者と一般ユーザの2種類が存在することになる。
【0091】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、管理サーバ10は、出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理し、イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザとイベントの出演者に対し、当該チャネルへの投稿及び投稿を閲覧できるようにした。これにより、イベントに参加するユーザ間及びユーザと出演者とが直接コミュニケーションを取ることが可能になる。
【0092】
また、管理サーバ10は、チケットの画像データからチケット情報を読み取るようにした。チケットの画像データからチケット情報を読み取るようにしたことで、チケットを発行する企業ごとにチケットの媒体が異なる場合であっても、チケット情報を取得することが可能になる。例えば、管理サーバ10は、チケットが紙媒体である場合、端末20が備えるカメラでチケットを撮影した画像からチケット情報を読み取ることが可能になる。また、管理サーバ10は、チケットが電子チケットである場合、端末20が備えるスクリーンショット機能で得られた画像からチケット情報を読み取ることが可能になる。
【0093】
また、管理サーバ10は、チャネルに通常投稿と限定投稿の両方を投稿可能とし、限定投稿については、限定ユーザ(例えば出演者とチケット所有ユーザ)のみ閲覧可能とし、限定ユーザ以外のユーザ(チケット未所有ユーザ)は閲覧できないようにした。これにより、出演者やチケット所有ユーザは、例えば出演者やイベントに実際に参加したユーザしか知らない情報を流すことができ、出演者をより身近に感じてもらうことや、イベントに参加したユーザ間でより密なコミュニケーションを行うことが可能になる。
【0094】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 コミュニケーション管理システム、10 管理サーバ、11 プロセッサ、12 記憶装置、13 ネットワークIF、14 入力装置、15 出力装置、20 端末、30 ブロックチェーンネットワーク、10 管理サーバ、100 記憶部、101 管理部、102 所有確認部、103 付与部、104 表示制御部
【要約】
【課題】イベントに参加するユーザ間及びユーザと出演者とが直接コミュニケーションを取ることを可能とする技術を提供すること。
【解決手段】開催されるイベントに関するイベント開催情報を記憶する記憶部と、出演者及びイベントの単位で開設されるコミュニケーションツールであるチャネルを管理する管理部と、ユーザが所有する前記イベントのチケットに関するチケット情報を取得し、取得したチケット情報と前記イベント開催情報とを突合することで、前記ユーザがチケットを所有していることの確認を行う所有確認部と、を有し、前記管理部は、前記イベントのチケットを所有していることが確認されたユーザ及び前記イベントの出演者に対し、前記チャネルへの投稿及び前記チャネルの投稿の閲覧を許可する、管理装置を提供する。
【選択図】
図3