(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-04
(45)【発行日】2025-06-12
(54)【発明の名称】作業機
(51)【国際特許分類】
B25C 7/00 20060101AFI20250605BHJP
B25F 5/00 20060101ALI20250605BHJP
【FI】
B25C7/00 A
B25C7/00 Z
B25F5/00 Z
(21)【出願番号】P 2022565157
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(86)【国際出願番号】 JP2021039957
(87)【国際公開番号】W WO2022113643
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-04-18
(31)【優先権主張番号】P 2020195921
(32)【優先日】2020-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩屋 光司
(72)【発明者】
【氏名】上田 貴士
(72)【発明者】
【氏名】上野 翔汰
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-028426(JP,A)
【文献】特許第4420205(JP,B2)
【文献】特開2017-159436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C 7/00
B25F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルを有するハウジングと、
止具を第1方向に打撃して打込み面に打ち込む打撃部と、
前記打撃部によって打撃された前記止具が通過する射出路を形成する射出部と、
前記射出部に対して前記第1方向に付勢されるとともに、
作業者が前記ハウジングを相手材に向かって押圧したときに前記打込み面又は前記打込み面と平行な当接面に押し当てられることで
、前記ハウジングに対して前記第1方向と反対の第2方向に移動可能であって、前記射出路から射出される前記止具に当接して当該止具を案内する当接部材と、
前記射出部から前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向側へ延びるように前記射出部に取り付けられるマガジンと、を有し、
前記打撃部は、前記第2方向に移動する前記当接部材が所定位置に到達したときに前記止具を打撃することを許容され、
前記当接部材は、少なくとも前記所定位置と当該所定位置から前記第1方向に離間し、前記射出部から突出する突出位置との間を移動可能であり、
前記射出部は、前記当接部材が押し当てられる前記打込み面又は前記当接面に当接することにより、前記当接部材が前記所定位置に到達しないように、前記当接部材の前記第2方向への移動量を制限する規制部を備え、
前記規制部は、
前後左右の少なくともいずれかの方向へ、前記第1方向が前記打込み面
又は前記当接面に対して所定角度以上に傾斜している状態で、前記当接部材の前記第2方向への移動量を制限する、作業機。
【請求項2】
前記規制部は、前記第2方向に移動する前記当接部材が前記所定位置に到達する前に、前記打込み面と前記当接面の少なくともいずれか一方に当接する、請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記規制部は、前記当接部材の周囲に設けられ、前記当接部材の外側に張り出している、請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
前記規制部は、前記当接部材の前後左右に張り出している、請求項3に記載の作業機。
【請求項5】
前記規制部は、前記当接部材の両側に設けられ、前記当接部材を挟んで対向する右側規制部および左側規制部を含む、請求項2~4のいずれか1項に記載の作業機。
【請求項6】
前記規制部は、前記射出部の前記第1方向の側の端部に設けられている、請求項1~5のいずれか1項に記載の作業機。
【請求項7】
前記射出部に対して前記第1方向および前記第2方向に移動可能なプッシュレバー本体を有し、
前記当接部材は、前記プッシュレバー本体の前記第1方向の側の端部に設けられ、前記プッシュレバー本体と一体的に移動する、請求項1~6のいずれか1項に記載の作業機。
【請求項8】
前記第2方向に移動する前記当接部材が前記所定位置に到達したことを検知する検知部を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機に関し、特に止具を相手材に打ち込む打込み作業に適した作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、各種の作業機が開発され、実用化されている。作業機を用いて行われる作業は多岐に亘るが、その1つに打込み作業がある。さらに、作業機を用いて行われる打込み作業の1つに金具固定作業がある。金具固定作業では、相手材の上に置かれた金具に設けられている穴に作業機を用いて止具を打ち込むことで、金具を相手材に固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業機が相手材などに対して傾いた状態で打込み作業を行うと、打込み不良が発生する場合がある。例えば、上記のような金具固定作業では、作業機が金具に対して傾いていると、止具が金具の穴から外れてしまい、金具が正常に固定されない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、止具の打込み精度がさらに向上した作業機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の作業機は、止具を第1方向に打撃して打込み面に打ち込む打撃部と、前記打撃部によって打撃された前記止具が通過する射出路を形成する射出部と、前記射出部に対して前記第1方向および前記第1方向と反対の第2方向に移動可能であって、前記射出路から射出される前記止具に当接して当該止具を案内する当接部材と、を有する。前記打撃部は、前記第2方向に移動する前記当接部材が所定位置に到達したときに前記止具を打撃することを許容される。前記当接部材は、少なくとも前記所定位置と当該所定位置から前記第1方向に離間し、前記射出部から突出する突出位置との間を移動可能である。前記射出部は、前記第1方向が前記打込み面に対して所定角度以上に傾斜している状態で前記当接部材が前記第2方向に移動するときには、前記当接部材が前記所定位置に到達しないように、前記当接部材の前記第2方向への移動量を制限する規制部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、止具の打込み精度がさらに向上した作業機が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】射出路及びその近傍の構造を示す縦断面図である。
【
図4】射出路及びその近傍の構造を示す他の縦断面図である。
【
図6】ブレードガイド及びその近傍を示す斜視図である。
【
図15】(a),(b)は、プローブの拡大図である。
【
図16】(a),(b)は、従来のプローブの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る作業機の外観を示す側面図である。
図2は、本実施形態に係る作業機の構造を示す縦断面図である。
図1,
図2に示されている作業機は、釘などの止具を板材や石膏ボードなどの相手材に打ち込む打込み作業に適した打込機である。
【0010】
図1に示されるように、打込機1Aは、シリンダケース2,モータケース4およびハンドル6を有している。モータケース4およびハンドル6の一端側はシリンダケース2に接続されており、モータケース4およびハンドル6の他端側は連結部8に接続されている。言い換えれば、モータケース4およびハンドル6の一端側はシリンダケース2を介して互いに繋がっており、モータケース4およびハンドル6の他端側は連結部8を介して互いに繋がっている。つまり、シリンダケース2,モータケース4,ハンドル6および連結部8は一体である。そこで、以下の説明では、シリンダケース2,モータケース4,ハンドル6および連結部8を「ハウジング10」と総称する場合がある。
【0011】
ハウジング10は、ナイロンやポリカボネートなどの合成樹脂によって形成された2つのハウジング部材によって構成されている。具体的には、互いに突き合わされた2つのハウジング部材によって、シリンダケース2,モータケース4,ハンドル6および連結部8を含むハウジング10が形成されている。
【0012】
ここで、シリンダケース2の長手方向を「上下方向」と定義し、モータケース4の長手方向を「前後方向」と定義する。また、上下方向および前後方向と直交する方向を「左右方向」と定義する。もっとも、かかる定義は説明の便宜上の定義に過ぎない。
【0013】
上記定義に従うと、モータケース4は、ハンドル6の下方に位置しており、シリンダケース2から後方に向かって伸びている。一方、ハンドル6は、モータケース4の上方に位置しており、かつ、シリンダケース2から後方に向かって斜め上向きに伸びている。
【0014】
図2に示されるように、シリンダケース2にはシリンダ20が収容されており、シリンダ20にはピストン21が収容されている。シリンダ20に収容されているピストン21は、シリンダ20の内部でシリンダ20の軸線方向(上下方向)に往復動する。シリンダ20の内部には、当該シリンダ20の内周面とピストン21の上面とによってピストン上室22が形成されている。ピストン上室22の容積は、ピストン21の往復動(上下動)に伴って増減する。具体的には、ピストン上室22の容積は、ピストン21が上死点にあるときに最小となり、ピストン21が下死点にあるときに最大となる。尚、
図2に示されているピストン21は下死点にある。
【0015】
ピストン21の下面にドライバブレード23が連結されている。ドライバブレード23は、ピストン21と一体化されており、ピストン21と一緒に往復動(上下動)する。ドライバブレード23は、下方に向かって移動しながら止具に衝突して止具を打撃する。つまり、ドライバブレード23は、本発明の打撃部に相当する。また、本実施形態における下方は、ドライバブレード23による止具の打撃方向と一致しており、本発明の第1方向に相当する。すると、本実施形態において下方と反対の方向である上方は、本発明の第2方向に相当する。
【0016】
シリンダ20の底部には、ゴム製またはウレタン製のダンパ24が設けられている。ダンパ24は、下死点に到達したピストン21を受け止め、ピストン21とシリンダ20との衝突を防止する。ピストン21から下方に向かって伸びているドライバブレード23は、ダンパ24およびシリンダ20を貫通してシリンダ20から下方に向かって突出している。
【0017】
尚、本実施形態では、別々に成形されたピストン21とドライバブレード23とが連結され、一体化されているが、ピストン21およびドライバブレード23を一体成形してもよい。
【0018】
図1,
図2に示されるように、ハウジング10の側部にはマガジン12が取り付けられている。一方、シリンダケース2の下方には後述する射出路31が設けられている。マガジン12は、複数本の止具を収容可能であり、収容している複数本の止具を1本ずつ射出路31に供給する供給機構を備えている。
【0019】
図3,
図4は、射出路31及びその近傍の構造を示す縦断面図(垂直断面図)である。
図5は、
図3中のA-A線に沿った横断面図(水平断面図)である。これらの図面に示されるように、射出路31は、シリンダケース2から下方に延びる第1ブレードガイド30を含む複数の部材(射出路形成部材)によって形成されている。射出路形成部材には、第1ブレードガイド30の他に、マガジン12に設けられ、第1ブレードガイド30と対を成す第2ブレードガイドや、第1ブレードガイド30および第2ブレードガイドの上方に配置されているノーズが含まれる。
【0020】
図2に示されているドライバブレード23は、第1ブレードガイド30を含む射出路形成部材によって形成されている射出路31に送り込まれた止具を打撃する。より具体的には、ドライバブレード23は、
図3等に示されている射出路31に送り込まれた止具の頭部を打撃する。ドライバブレード23によって打撃された止具は、射出路31を通過して当該射出路31から射出される。射出路31を形成する部材である第1ブレードガイド30は、本発明の射出部に相当する。以下の説明では、第1ブレードガイド30を「ブレードガイド30」と略称する場合がある。
【0021】
図2に示されているピストン21を下死点側から上死点側に向かって移動させるピンホイール25が設けられている。ピンホイール25は、モータ13によって回転駆動される駆動軸14に固定されている。ピンホイール25には、複数のピン25aが周方向(回転方向)に沿って所定間隔で設けられている。一方、ドライバブレード23には、複数のラックが軸方向(上下方向)に沿って所定間隔で設けられている。
【0022】
モータケース4に収容されているモータ13から出力される回転駆動力は、遊星歯車式の減速機構15を介して、ピンホイール25が取り付けられている駆動軸14に伝達される。モータ13は、ハウジング10の後部(連結部8の背面)に装着されるバッテリ16から供給される電力によって動作する電動ブラシレスモータである。連結部8には、制御部としてのコントローラ17が内蔵されている。コントローラ17は、CPU,ROM,RAMなどから構成されるマイクロコンピュータであって、所定の条件に従ってモータ13の始動/停止,回転量,回転速度などを制御する。
【0023】
シリンダ20の上方には、蓄圧室26を形成するチャンバ26aが設けられている。蓄圧室26はピストン上室22と連通している。本実施形態のチャンバ26aの直径は、シリンダ20の直径よりも大きい。チャンバ26aがシリンダ20よりも大径である本実施形態では、シリンダ20およびチャンバ26aを含めた打込機1Aの全高を低く抑えつつ、必要とされる蓄圧室26の容積が確保されている。
【0024】
ピストン上室22および蓄圧室26には高圧ガス(本実施形態では、圧縮空気)が充填されている。ピストン21を下死点側から上死点側に向かって移動させるときには(ピストン21を上昇させるときには、)、コントローラ17の制御の下でモータ13が正転する。モータ13が正転すると、ピンホイール25が所定方向に回転する。ここでは、モータ13が正転するとピンホイール25が正面から見て反時計方向に回転するものとする。
【0025】
ピンホイール25が反時計方向に回転し始めると、ピンホイール25に設けられている複数のピン25aがドライバブレード23に設けられている複数のラックに順次係合する。その後、回転方向において最も下流側のピン25aが上下方向においても最も下側のラックに係合するまでピンホイール25が回転すると、ピストン21が上死点まで押し上げられる。
【0026】
上記のようにしてピストン21が押し上げられる過程で、ピストン上室22内の圧縮空気は蓄圧室26に送り込まれ、さらに圧縮される。その後、ピンホイール25がさらに回転すると、ピンホイール25に設けられているピン25aとドライバブレード23に設けられているラックとの係合が解除される。すると、ピストン上室22および蓄圧室26内の圧縮空気の圧力(空気圧)によってピストン21が上死点から下死点に向かって移動し、ドライバブレード23が下方に向かって移動する。つまり、ピストン21およびドライバブレード23が降下する。
【0027】
図6を参照する。
図6は、ブレードガイド30及びその近傍を示す斜視図である。打込機1Aには、ブレードガイド30に対して下方(第1方向)および上方(第2方向)に移動可能なプッシュレバー40が設けられている。別の見方をすると、プッシュレバー40は、ブレードガイド30等によって上下動可能に保持されている。
【0028】
図7は、プッシュレバー40の展開図(分解図)である。プッシュレバー40は、プッシュレバー本体50と、プッシュレバー本体50の下方側の端部(下端)に設けられているプローブ60と、から構成されている。以下の説明では、プッシュレバー本体50を「レバー本体50」と略称する場合がある。
【0029】
図5,
図6に示されるように、ブレードガイド30の対向する2つの内側面のそれぞれには、ガイド溝32が形成されている。一方、レバー本体50の2つの外側面のそれぞれには、ガイド突起51が形成されている。レバー本体50は、ブレードガイド30の内側(対向する2つの内側面の間)に配置されている。さらに、レバー本体50の外側面に形成されているガイド突起51は、ブレードガイド30の内側面に形成されているガイド溝32に嵌合されている。この結果、プッシュレバー40(レバー本体50およびプローブ60)は、ブレードガイド30に対して上下動可能である。
【0030】
図7に示されるように、プローブ60を左右に貫通する連結ピン61の両端がレバー本体50の下端に設けられている連結穴52に嵌合されている。この結果、プローブ60は、レバー本体50と一体的に上下動可能であるとともに、連結ピン61を回転軸としてレバー本体50に対して所定範囲内で回転可能である。
【0031】
プッシュレバー40の一部であるプローブ60は、ブレードガイド30などによって形成される射出路31から射出される止具に当接して当該止具を案内する。
図3,
図4,
図5に示されるように、プローブ60は射出路31の一側(前側)に配置されている。一方、射出路31の他側(後ろ側)には、ネイルガイド70が配置されている。つまり、プローブ60およびネイルガイド70は、射出路31を挟んで対向している。ドライバブレード23(
図2)によって打撃された止具は、プローブ60とネイルガイド70との間を通って射出される。このとき、止具は、プローブ60およびネイルガイド70に当接し、これらによって案内される。通常、止具は、ネイルガイド70に当接した後にプローブ60に当接する。ネイルガイド70の前面側(プローブ60と対向している側)は、先端(下端)に向かって次第に幅が狭くなる凹溝71を形成するように窪んでいる。一方、プローブ60の背面側(ネイルガイド70と対向している側)は、先端(下端)に向かって次第に幅が狭くなる凹溝62を形成するように窪んでいる。止具は、ネイルガイド70の凹溝71によってプローブ60に向けて案内される。その後、止具は、プローブ60の凹溝62に当接し、当該凹溝62に沿って射出される。言い換えれば、プローブ60は、射出路31から射出される止具に当接して当該止具を案内する。つまり、プローブ60は、本発明の当接部材に相当する。
【0032】
尚、止具は、プローブ60に当接してからネイルガイド70に当接することもある。また、プローブ60に当接した止具がネイルガイド70に当接し、その後にプローブ60に再度当接することもあり得る。しかし、止具は少なくとも1回はプローブ60に当接し、プローブ60の案内を受ける。
【0033】
ブレードガイド30に対して上下方向に移動可能なプッシュレバー40の一部であるプローブ60は、所定位置と、当該所定位置から下方に離間した突出位置との間を移動可能である。ここで、
図3に示されているプローブ60は突出位置に位置しており、
図4に示されているプローブ60は所定位置に位置している。
【0034】
プローブ60を含むプッシュレバー40は、コイルスプリング41(
図6,
図7)によって下方に向けて常に付勢されている。つまり、プローブ60を含むプッシュレバー40は、コイルスプリング41の付勢によって、所定位置よりも低い突出位置に向けて押し下げられている。一方、プローブ60を含むプッシュレバー40は、プローブ60が打込み面又は打込み面と平行な当接面に押し当てられると、コイルスプリング41の付勢に抗して上方に移動する。つまり、プローブ60を含むプッシュレバー40は、プローブ60が打込み面などに押し当てられると、コイルスプリング41の付勢に抗して、突出位置よりも高い所定位置に押し上げられる。そこで、以下の説明では、突出位置(
図3に示されているプローブ60の位置)を「押下げ位置」と呼び、所定位置(
図4に示されているプローブ60の位置)を「押上げ位置」と呼ぶ場合がある。
【0035】
図3に示されるように、少なくともプローブ60が押下げ位置にあるときには、当該プローブ60の先端は、ブレードガイド30の下端から突出する。本実施形態では、
図4に示されるように、プローブ60が押上げ位置にあるときにも、当該プローブ60の先端は、ブレードガイド30の下端から僅かに突出する。
【0036】
尚、プローブ60は、少なくとも押上げ位置と押下げ位置との間を移動可能であればよい。つまり、プローブ60は、
図3に示されている位置よりも下方に移動可能であってもよく、
図4に示されている位置よりも上方に移動可能であってもよい。
【0037】
但し、
図2に示されているドライバブレード23は、プローブ60が押上げ位置に到達したときに止具を打撃することを許容される。言い換えれば、ドライバブレード23は、上方に向かって移動するプローブ60が押上げ位置に到達するまでは、止具を打撃することを許容されない。つまり、プローブ60が押上げ位置に到達することは、ドライバブレード23が打込動作を実行するための条件の1つである。そこで、打込機1Aは、プローブ60が押上げ位置に到達したことを検知する検知部42を備えている。
【0038】
本実施形態における検知部42は、プッシュレバー40に装着された磁石43と、磁石43の移動に伴う磁界変化を検出する磁気センサ(ホール素子44)と、によって構成されている。
図8は、プローブ60が押下げ位置にあるときの、磁石43とホール素子44との位置関係を示す説明図である。
図9は、プローブ60が押上げ位置にあるときの、磁石43とホール素子44との位置関係を示す説明図である。
【0039】
図8,
図9に示されている検知部42の検知結果(ホール素子44の出力)は、
図2に示されているコントローラ17に入力される。コントローラ17は、ホール素子44の出力の変化に基づいてモータ13を制御する。例えば、
図8に示されているプッシュレバー40の上昇に伴って、同図に示されている磁石43が
図9に示されている位置に移動すると(ホール素子44に近づくと、)、ホール素子44の出力電圧が上昇する。この場合、コントローラ17は、入力される電圧の値が閾値を上回ると、プローブ60が押上げ位置に到達したものと判断し(プローブ60が押上げ位置まで上昇したものと判断し)、モータ13を作動させる。言い換えれば、コントローラ17は、入力される電圧の値が閾値を下回っている間は、プローブ60が押上げ位置に到達してないと判断して(プローブ60が押上げ位置まで上昇していないと判断して)、モータ13を作動させない。
【0040】
或いは、
図8に示されているプッシュレバー40の上昇に伴って、同図に示されている磁石43が
図9に示されている位置に移動すると(ホール素子44に近づくと、)、ホール素子44の出力が反転する。この場合、コントローラ17は、ホール素子44の出力が反転すると、プローブ60が所定位置に到達したものと判断し(プローブ60が押上げ位置まで上昇したものと判断し)、モータ13を作動させる。言い換えれば、コントローラ17は、ホール素子44の出力が反転するまでは、プローブ60が所定位置に到達してないと判断して(プローブ60が押上げ位置まで上昇していないと判断して)、モータ13を作動させない。
【0041】
上記のように、プローブ60の上方への移動量(上昇量)が所定量を超え、プローブ60が所定位置(押上げ位置)に到達すると、ドライバブレード23による止具の打撃が許容される。つまり、その他の条件が満たされると、打込動作が実行される。言い換えれば、プローブ60の上方への移動量(上昇量)が所定量を超えておらず、プローブ60が所定位置(押上げ位置)に到達していないと、ドライバブレード23による止具の打撃は許容されない。つまり、その他の条件が満たされたとしても、打込動作は実行されない。
【0042】
図6,
図8,
図9に示されるように、ブレードガイド30は、プローブ60の上方への移動量(上昇量)を制限する規制部35を備えている。規制部35は、プローブ60の周囲に設けられており、ドライバブレード23による止具の打撃方向(第1方向)が打込み面に対して所定角度以上に傾斜している状態でプローブ60が上方(第2方向)に移動するときには、プローブ60が押上げ位置に到達しないように、プローブ60の上方への移動量を制限する。
【0043】
以下、ブレードガイド30が備える規制部35の詳細について説明する。規制部35はブレードガイド30の一部によって形成されている。具体的には、規制部35は、ブレードガイド30の下側の端部によって形成されており、プローブ60の外側(周囲)に張り出している。
【0044】
図6に示されるように、規制部35は、プローブ60の両側に設けられ、プローブ60を挟んで対向する右側規制部35Rおよび左側規制部35Lを含んでいる。さらに、右側規制部35Rおよび左側規制部35Lのそれぞれの前後方向の寸法は、プローブ60の同方向の寸法よりも大きい。つまり、プローブ60の右側には右側規制部35Rが設けられており、その右側規制部35Rは、プローブ60の前後に突出している。また、プローブ60の左側には左側規制部35Lが設けられており、その左側規制部35Lは、プローブ60の前後に突出している。この結果、規制部35は、全体としてプローブ60の前後左右に張り出している。
【0045】
次に、金具固定作業を例にとって規制部35の機能について説明する。ここで取り上げる金具固定作業では、相手材の上に置かれた金具を止具によって相手材に固定する。より具体的には、金具に設けられている穴を通して相手材に止具(釘)を打ち込んで、金具を相手材に固定する。したがって、金具の穴を通して止具が打ち込まれる相手材の一面(上面)は、本発明の打込み面に相当する。また、相手材の上に置かれた金具の一面(上面)は、相手材の上面と平行であり、本発明の当接面に相当する。尚、金具の上面は、打込み面に相当する相手材の上面に対して実質的に平行である限り、本発明の当接面に相当する。
【0046】
図10を参照する。
図10に示されている金具100は、相手材110の上面(打込み面110a)の上に置かれている。また、
図10に示されている打込機1Aは、打込み面110aに対して傾いていない。つまり、止具の打撃方向は、打込み面110aに対して傾斜していない。さらに、プローブ60の先端は、金具100の穴101に真っ直ぐに差し込まれている。
【0047】
作業者が打込機1Aを相手材110に向かって押圧すると、プローブ60の先端が穴101の内側で打込み面110aに押し当てられる。すると、プローブ60を含むプッシュレバー40が上方に移動し、プローブ60が押上げ位置に到達する。別の見方をすると、規制部35を含むブレードガイド30が下方に移動し、規制部35が金具100の上面(当接面100a)に近接する。
【0048】
しかし、プローブ60が押上げ位置に到達するまでプッシュレバー40が上昇しても、規制部35は当接面100aに当接しない。別の見方をすると、プローブ60は、規制部35が当接面100aに当接する前に押上げ位置まで上昇する。
【0049】
つまり、規制部35は、止具の打撃方向が打込み面110aに対して傾斜していないときには、プローブ60が押上げ位置に到達することを妨げない。言い換えれば、規制部35は、プローブ60の上方への移動量を制限しない。
【0050】
既述のとおり、プローブ60が押上げ位置に到達すると、ドライバブレード23による止具の打撃が許容される。よって、その他の条件(例えば、トリガレバーの操作)が満たされると、コントローラ17の制御の下でモータ13が作動し、打込動作が実行される。
【0051】
次に、
図11を参照する。
図11に示されている金具100は、
図10に示されている金具100と同じく、相手材110の上面(打込み面110a)の上に置かれている。一方、
図11に示されている打込機1Aは、
図10に示されている打込機1Aとは異なり、打込み面110aに対して傾いている。具体的には、
図11に示されている打込機1Aは、作業者から見て前方に第1の所定角度(θ1)以上に傾いている(前傾している。)。つまり、止具の打撃方向は、作業者から見て前方に第1の所定角度(θ1)以上に傾斜している(前傾している。)。さらに、打込機1Aの前傾に伴ってプローブ60も前傾している。その結果、プローブ60の先端は、金具100の穴101に正しく差し込まれず、金具100の上面(当接面100a)に当接している。
【0052】
作業者が打込機1Aを相手材110に向かって押圧すると、プローブ60の先端が当接面100aに押し当てられる。すると、プローブ60を含むプッシュレバー40は上方に移動する。別の見方をすると、規制部35を含むブレードガイド30が下方に移動し、規制部35が当接面100aに近接する。
【0053】
しかし、止具の打撃方向が打込み面110aに対して第1の所定角度(θ1)以上に前傾していると、プローブ60が押上げ位置に到達するまでプッシュレバー40が上昇する前に、ブレードガイド30の一部である規制部35が当接面100aに当接する。すると、プローブ60を含むプッシュレバー40のそれ以上の上昇が阻止される。
【0054】
つまり、規制部35は、止具の打撃方向が打込み面110aや当接面100aに対して第1の所定角度(θ1)以上に前傾しているときには、プローブ60が押上げ位置に到達しないように、プローブ60の上方への移動量を制限する。尚、本実施形態における第1の所定角度(θ1)は15度である。よって、止具の打撃方向が打込み面110aなどに対して15度以上前傾しているときには、プローブ60の押上げ位置への到達が規制部35によって阻止される。
【0055】
既述のとおり、プローブ60が押上げ位置に到達しないと、ドライバブレード23による止具の打撃が許容されない。よって、その他の条件(例えば、トリガレバーの操作)が満たされるか否かに関わらず、打込動作は実行されない。したがって、止具が金具100の穴101から外れるなどの不具合の発生が未然に防止される。
【0056】
次に、
図12,
図13を参照する。
図12,
図13に示されている金具100は、
図10に示されている金具100と同じく、相手材110の上面(打込み面110a)の上に置かれている。一方、
図12,
図13に示されている打込機1Aは、
図10に示されている打込機1Aとは異なり、打込み面110aに対して傾いている。
【0057】
具体的には、
図12に示されている打込機1Aは、作業者から見て右側に第2の所定角度(θ2)以上に傾いている(右傾斜している。)。つまり、止具の打撃方向は、作業者から見て右側に第2の所定角度(θ2)以上に傾斜している(右傾斜している。)。
【0058】
一方、
図13に示されている打込機1Aは、作業者から見て左側に第2の所定角度(θ2)以上に傾いている(左傾斜している。)。つまり、止具の打撃方向は、作業者から見て左側に第2の所定角度(θ2)以上に傾斜している(左傾斜している。)。
【0059】
尚、
図12,
図13は、打込機1Aの部分正面図である。よって、作業者から見たときの打込機1Aの傾斜の向きは、図示されている打込機1Aの傾斜の向きと逆になる。例えば、
図12に示されている打込機1Aは、紙面上では左側に傾斜しているが、作業者から見ると右側に傾斜している。
【0060】
図12,
図13に示されているプローブ60は、打込機1Aの傾きに伴って傾斜している。その結果、プローブ60の先端は、金具100の穴101に正しく差し込まれず、金具100の上面(当接面100a)に当接している。
【0061】
作業者が打込機1Aを相手材110に向かって押圧すると、プローブ60の先端が当接面100aに押し当てられる。すると、プローブ60を含むプッシュレバー40は上方に移動する。別の見方をすると、規制部35を含むブレードガイド30が下方に移動し、規制部35が当接面100aに近接する。
【0062】
ここで、止具の打撃方向が打込み面110aに対して第2の所定角度(θ2)以上に右傾斜または左傾斜していると、プローブ60が押上げ位置に到達するまでプッシュレバー40が上昇する前に、ブレードガイド30の一部である規制部35が当接面100aに当接する。すると、プローブ60を含むプッシュレバー40のそれ以上の上昇が阻止される。
【0063】
つまり、規制部35は、止具の打撃方向が打込み面110aや当接面100aに対して第2の所定角度(θ2)以上に右傾斜または左傾斜しているときには、プローブ60が押上げ位置に到達しないように、プローブ60の上方への移動量を制限する。尚、本実施形態における第2の所定角度(θ2)は25度である。よって、止具の打撃方向が打込み面110aなどに対して25度以上右傾斜または左傾斜しているときには、プローブ60の押上げ位置への到達が規制部35によって阻止される。
【0064】
既述のとおり、プローブ60が押上げ位置に到達しないと、ドライバブレード23による止具の打撃が許容されない。よって、その他の条件(例えば、トリガレバーの操作)が満たされるか否かに関わらず、打込動作は実行されない。したがって、止具が金具100の穴101から外れるなどの不具合の発生が未然に防止される。
【0065】
次に、
図14を参照する。
図14に示されている金具100は、
図10に示されている金具100と同じく、相手材110の上面(打込み面110a)の上に置かれている。一方、
図14に示されている打込機1Aは、
図10に示されている打込機1Aとは異なり、打込み面110aに対して傾いている。具体的には、
図14に示されている打込機1Aは、作業者から見て後方に第3の所定角度(θ3)以上に傾いている(後傾している。)。つまり、止具の打撃方向は、作業者から見て後方に第3の所定角度(θ3)以上に傾斜している(後傾している。)。
【0066】
止具の打撃方向が打込み面110aや当接面100aに対して第3の所定角度(θ3)以上に後傾していると、プローブ60の先端が金具100の穴101や金具100の上面(当接面100a)に到達する前に、マガジン12の下面前端部12aが当接面100aに当接する。その結果、プローブ60の先端は、金具100の穴101に差し込まれず、当接面100aに当接もしない。
【0067】
したがって、作業者が打込機1Aを相手材110に向かって押圧しても、プローブ60の先端は、打込み面110aにも、当接面100aにも押し当てられない。よって、プッシュレバー40が上方に移動することはなく、プローブ60が押上げ位置に到達することもない。
【0068】
尚、本実施形態における第3の所定角度(θ3)は15度である。よって、止具の打撃方向が打込み面110aなどに対して15度以上後傾しているときには、プローブ60の押上げ位置への到達がマガジン12の下面前端部12aによって阻止される。つまり、打込機1Aが打込み面110aに対して後傾しているとき、マガジン12は第2の規制部として機能する。
【0069】
以上のように、ドライバブレード23による止具の打撃方向が打込み面110aに対して所定角度以上に前傾,右傾斜または左傾斜しているときには、第1の規制部(規制部35)よってプローブ60の上方への移動量が制限され、プローブ60の押上げ位置への到達が阻止される。また、ドライバブレード23による止具の打撃方向が打込み面110aに対して所定角度以上に後傾しているときには、第2の規制部(マガジン12)によってプローブ60の上方への移動が規制され、プローブ60の押上げ位置への到達が阻止される。つまり、ドライバブレード23による止具の打撃方向が打込み面110aに対して所定角度以上に傾斜しているときには、プローブ60が押上げ位置に到達することはなく、よって、打込動作は実行されない。
【0070】
尚、止具の打撃方向が打込み面110aに対して所定角度以上に後傾しているときも、ブレードガイド30(規制部35)によってプローブ60の上方への移動量が制限される実施形態もある。かかる実施形態は、例えば、規制部35を形成するブレードガイド下端部のプローブ後方への張り出しを拡大させることにより実現される。
【0071】
図15(a)は、本実施形態のプローブ60の拡大図である。
図15(b)は、側方に(α)度傾斜させた本実施形態のプローブ60の拡大図である。一方、
図16(a)は、従来のプローブ160の拡大図である。また、
図16(b)は、側方に(α)度傾斜させたプローブ160の拡大図である。
【0072】
図15(a)に示されるように、本実施形態のプローブ60の先端面65は、全体として略円形(球形)である。また、プローブ60の側面66および先端面65は、テーパ面67を介して一連に形成されている。言い換えれば、プローブ60の側面66と先端面65との間にはテーパ面67が介在しており、テーパ面67の一端側(上側)は側面66に繋がっており、テーパ面67の他端側(下側)は先端面65に繋がっている。そして、テーパ面67と先端面65との境界部分は僅かに絞られている。言い換えれば、テーパ面67と先端面65との境界部分には、くびれ68が形成されている。したがって、先端面65の接線には、テーパ面67と平行な直線は含まれない。
【0073】
図16(a)に示されるように、従来のプローブ160は、先端面165が全体として略円形(球形)である点で本実施形態のプローブ60と共通している。一方、プローブ160は、くびれ68が設けられていない点でプローブ60と異なっている。この結果、先端面165の接線には、テーパ面167と平行な直線が含まれる。
【0074】
図15(b)と
図16(b)とを対比する。プローブ60,160を同方向に同角度傾斜させた場合、金具100の穴101の中心に対するプローブ60の中心のずれ量(t1)は、プローブ160の中心のずれ量(t2)よりも小さい。よって、プローブ60は、金具100に対して傾いたとき、プローブ160よりも穴101から外れにくい。かかる効果を奏するずれ量(t1,t2)の差は、主にくびれ68の有無に起因している。
【0075】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施形態に係る打込機1Aは、モータ13を備える電動打込機であった。しかし、本発明は、電動作業機以外の作業機にも適用可能である。例えば、本発明は、空気式打込機に適用可能である。本発明が適用された空気式打込機の一態様では、プッシュレバー40と連動するリンク機構が設けられる。リンク機構は、プッシュレバー40の一部であるプローブ60が所定位置に到達したときには、圧縮空気供給源(例えば、エアコンプレッサ)とシリンダ20との間の空気流路上のバルブを開く。すると、シリンダ20に圧縮空気が供給され、ピストン21が圧縮空気の圧力によって下方に移動される。一方、プローブ60が所定位置に到達していないときには、上記リンク機構によって上記バルブが開かれることはない。
【0076】
上記実施形態では、打込機1Aが前後左右に傾斜した場合を例にとって規制部35の機能を説明した。しかし、規制部35は、打込機1Aが他の方向に傾斜した場合も上記と同様または実質的に同様に機能する。例えば、規制部35は、打込機1Aが斜め前方に所定角度以上傾斜した場合などにもプローブ60の移動量を規制し得る。また、上記所定角度(θ1,θ2,θ3)のそれぞれは、適宜変更することができる。もっとも、上記所定角度(θ1,θ2,θ3)は、いずれも10度以上30度未満の範囲に設定することが好適である。これらの角度の変更は、規制部35の大きさや形状など変更することによって変更することができる。
【符号の説明】
【0077】
1A…打込機、2…シリンダケース、4…モータケース、6…ハンドル、8…連結部、10…ハウジング、12…マガジン、12a…下面前端部、13…モータ、14…駆動軸、15…減速機構、16…バッテリ、17…コントローラ、20…シリンダ、21…ピストン、22…ピストン上室、23…ドライバブレード、24…ダンパ、25…ピンホイール、25a…ピン、26…蓄圧室、26a…チャンバ、30…第1ブレードガイド(ブレードガイド)、31…射出路、32…ガイド溝、35…規制部、35L…左側規制部、35R…右側規制部、40…プッシュレバー、41…コイルスプリング、42…検知部、43…磁石、44…ホール素子、50…プッシュレバー本体(レバー本体)、51…ガイド突起、52…連結穴、60,160…プローブ、61…連結ピン、62…凹溝、65,165…先端面、66…側面、67,167…テーパ面、68…くびれ、70…ネイルガイド、71…凹溝、100…金具、100a…当接面、101…穴、110…相手材、110a…打込み面