(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-06
(45)【発行日】2025-06-16
(54)【発明の名称】近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20250609BHJP
【FI】
B65G1/137 G
(21)【出願番号】P 2023509623
(86)(22)【出願日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 KR2021011411
(87)【国際公開番号】W WO2022050631
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2020-0112497
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522434897
【氏名又は名称】オアシス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンジュン
【審査官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-143270(JP,A)
【文献】特開2020-040762(JP,A)
【文献】特表2018-528558(JP,A)
【文献】特開2004-107003(JP,A)
【文献】特開昭61-075707(JP,A)
【文献】特開2006-160503(JP,A)
【文献】特開2004-161479(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0215546(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108602620(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品ピッキング補助装置により行われる近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法であって、
ピッキング商品リストから現在のピッキング対象商品が導出されるステップと、
前記現在のピッキング対象商品が陳列されている第1の領域に位置する第1のユーザ端末を選択するステップと、
複数のピッキングボックスを含むカートを、第1のユーザ端末から一定の距離内に移動させるステップと、
前記カートが前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置する場合、前記カートの移動を中断させるステップと、
前記第1のユーザ端末に、前記現在のピッキング対象商品に関する情報を提供するステップと、
前記第1のユーザ端末からピッキング完了情報を受信した場合、前記ピッキング商品リストから次のピッキング対象商品が導出されるステップとを含み、
前記カートが、前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置するか否かは、近接センサを基に判断され、
前記近接センサは、LBSに基づく近接センサを含み、
前記近接センサは、前記第1のユーザ端末に対応する基準地点に位置し、
前記カートを、第1のユーザ端末から一定の距離内に移動させるステップは、予め設置されたレールを通じて、前記カートを前記基準地点に移動させるステップを含み、
前記基準地点には、LEDが位置し、
前記カートの移動を中断させるステップは、
前記基準地点から前記カートが前記一定の距離内に位置する場合、前記カートの移動を中断させるステップと、
前記LEDを発光させて、前記第1のユーザ端末に対応する第1のユーザに、前記カートの到達を視覚的に示すステップとを含み、
更に、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離情報、前記第1のユーザが、前記第1のユーザの指定された領域内に位置するか否かに関する情報、及び前記第1のユーザの過去処理速度の等級情報を基に、前記カートの移動速度を制御するステップを含み、
前記過去処理速度の等級情報は、過去処理内訳情報に従った、前記第1のユーザの過去時間当りのピッキング個数に関する情報に対する平均、及び前記過去処理内訳情報に含まれる情報の期間を基に導出され、
前記過去処理速度の等級情報は、予め設定された2つの閾値を考慮して予め決定された3つの値のうちの1つを表し、
前
記カートの移動速度が所定の最大移動速度を超える場合、前記最大移動速度で前記カートの移動速度が固定される、近接センサに基づく商品ピッキング補助方法。
【請求項2】
前記現在のピッキング対象商品は、商品毎に所定の固有なシリアル番号が割り当てられ、
前記現在のピッキング対象商品は、前記第1の領域に前記シリアル番号を基に配置されており、
前記第1のユーザ端末に提供する前記現在のピッキング対象商品に関する情報は、前記現在のピッキング対象商品のシリアル番号を含む、請求項1に記載の近接センサに基づく商品ピッキング補助方法。
【請求項3】
前記ピッキング商品リストは、全体注文数が所定の閾値以上である大量注文顧客会社のうち、特定の大量注文顧客会社に関する情報を基にフィルタリングされる、請求項1に記載の近接センサに基づく商品ピッキング補助方法。
【請求項4】
前記ピッキング商品リストは、前記特定の大量注文顧客会社で注文した商品の要求数量に関する情報を含み、
前記第1のユーザ端末から、前記要求数量と前記注文した商品の集品数量が同一に
なるまで、前記注文した商品を集品したという情報、及び前記注文した商品の状態を完了に切り換える情報を受信した場合、前記ピッキング完了情報を受信したと判断する、請求項3に記載の近接センサに基づく商品ピッキング補助方法。
【請求項5】
前記ピッキング商品リストは、ユーザにより、大量注文顧客会社別ピッキング対象商品情報、又は商品別大量注文顧客会社の注文情報に整列される、請求項3に記載の近接センサに基づく商品ピッキング補助方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法及び装置に関し、より詳しくは、近接センサを基に、カートとユーザとの間の距離を感知して、商品ピッキングを補助する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報化時代を迎えて、インターネットなどを通じた遠隔注文による配送サービスが活性化されている。このようなサービスは、通常、注文に応じて商品をピッキング(picking)し、ピッキングした商品を梱包(packing)し、梱包した商品を注文者に配送する一連の手続きからなる。
【0003】
但し、注文する商品の種類又は数が増加しており、倉庫などのような空間は、複数種類の商品が積載されているため、効率よく商品を探してピッキングすることは困難になっている。また、商品の種類によって、梱包方法が異なる場合も多くなっていて、注意すべきことも増えていて、梱包も難しくなっている。さらには、梱包した商品を配送する方法も多様になっており、特に、非対面配送が脚光を浴びているが、紛失などの問題がある。すなわち、このようなサービスにおいて、現在、ピッキング、梱包、及び配送などにおいて、様々な問題が生じている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる問題を解決するためになされており、その目的は、近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法を提供することにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、近接センサに基づく商品ピッキングを補助する装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る商品ピッキング補助装置により行われる近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法は、ピッキング商品リストから現在のピッキング対象商品が導出されるステップと、前記現在のピッキング対象商品が陳列されている第1の領域に位置する第1のユーザ端末を選択するステップと、複数のピッキングボックスを含むカートを、第1のユーザ端末から一定の距離内に移動させるステップと、前記カートが前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置する場合、前記カートの移動を中断させるステップと、前記第1のユーザ端末に、前記現在のピッキング対象商品に関する情報を提供するステップと、前記第1のユーザ端末からピッキング完了情報を受信した場合、前記ピッキング商品リストから次のピッキング対象商品が導出されるステップとを含み、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離は、近接センサを基に決められることができる。
【0007】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキングを補助する装置は、プロセッサと、前記プロセッサを通じて実行される少なくとも1つの命令が保存されたメモリとを含み、前記少なくとも1つの命令は、ピッキング商品リストから現在のピッキング対象商品が導出されるように実行され、前記現在のピッキング対象商品が陳列されている第1の領域に位置する第1のユーザ端末を選択するように実行され、複数のピッキングボックスを含むカートを、第1のユーザ端末から一定の距離内に移動させるように実行され、前記カートが前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置する場合、前記カートの移動を中断させるように実行され、前記第1のユーザ端末に前記現在のピッキング対象商品に関する情報を提供するように実行され、前記第1のユーザ端末からピッキング完了情報を受信した場合、前記ピッキング商品リストから次のピッキング対象商品が導出されるように実行され、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離は、近接センサを基に決められることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、カートが、ユーザ又はピッキングのための特定領域を探して、ピッキング対象リストを基に自動で移動するので、特定領域に位置したユーザが、他のピッキング対象商品をピッキングするために移動する煩わしさを防止することができる。
【0009】
また、本発明によると、特定区域内でユーザが続けてピッキング作業を行うので、特定区域内の商品の位置をよく熟知することになり、もって、ピッキング作業の速度又は効率が向上する。
【0010】
更に、本発明によると、大量注文顧客会社の多量の注文も、効率よく管理及びピッキング作業が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法を説明するための概念図である。
【
図2】
図2は、本発明の他の実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法を説明するための概念図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る大量注文顧客会社の注文を管理及び処理するユーザ端末の画面を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る大量注文顧客会社の注文を管理及び処理するユーザ端末の画面を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る大量注文顧客会社の注文を管理及び処理するユーザ端末の画面を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る大量注文顧客会社の注文を管理及び処理するユーザ端末の画面を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る大量注文顧客会社の注文を管理及び処理するユーザ端末の画面を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキング補助装置のブロック構成図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキング補助方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができる。特定の実施形態を図面に示し、詳細な説明で詳しく説明する。しかし、これは、本発明を特定の実施形態について限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むと理解すべきである。各図面を説明するに当たり、類似した図面符号を、類似した構成要素について付している。
【0013】
第1、第2、A、Bなどの用語は、様々な構成要素を説明することに使われるが、前記構成要素は、前記用語により限定されては、いけない。前記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1の構成要素は、第2の構成要素と呼ぶことができ、同様に、第2の構成要素も、第1の構成要素と呼ぶことがある。「及び/又は」という用語は、複数の関連する記載の項目の組み合わせ、又は、複数の関連した記載の項目のいずれかの項目を含む。
【0014】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」または「接続されて」いるとは、その他の構成要素に直接的に連結されているか、又は、接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」または、「直接接続されて」いるとは、中間に他の構成要素が存在しないことと理解すべきである。
【0015】
本出願で使用した用語は、単に、特定の実施形態を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図では、ない。単数の表現は、文脈上明白に異なることを意図しない限り、複数の表現をも含む。本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又は、これらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることで、1又は、それ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又は、これらを組み合わせたものの存在又は、付加可能性を予め排除しないことと理解すべきである。
【0016】
異なって定義されない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、一般的に理解されることと同じ意味を有している。一般的に使われる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると理解されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味として解析されない。
【0017】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施形態をより詳細に説明する。本発明を説明するに当たり、全体的な理解を助けるために、図面上の同一の構成要素に対しては、同一の参照符号を付し、同一の構成要素について重複した説明は、省略する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法を説明するための概念図である。
【0019】
図1に示しているように、ユーザが、複数の商品が陳列されている特定領域又は区域に位置し、少なくとも1つのピッキングボックスを積載したカートが、ピッキング対象商品を考慮して、ユーザが位置した特定領域に移動され、ユーザは、自分の領域に移動されたカートのピッキングボックスにピッキング対象商品をピッキングすることができる。また、ユーザは、自分のユーザ端末を通じて、該当カートの少なくとも1つのピッキングボックスに、自分の領域でピッキング可能な全ての商品をピッキングした場合、ピッキング完了情報を入力することができ、カートは、これを基に、次の商品のピッキングのために、他のユーザの領域に移動することができる。
【0020】
ここで、ピッキングボックスは、バスケット又はボックスであり、複数のピッキングボックスがカートに積載又は搭載されて、複数のピッキングボックスが共に移動されることができる。ここで、カートは、通信モジュール、処理モジュール、及び駆動モジュールを含むことができ、少なくとも1つのピッキングボックスを一度に移動することができる装置又は手段を意味し得る。
図1に示しているように、例えば、カートは、点線からなる四角形のように示されることができる。但し、カートは、実施形態により変わることができる。例えば、後述する
図2のように、レールを通じてカートが移動される場合、カートは、別の駆動モジュールを含まなくてもよい。これについては、
図2で詳細に後述する。
【0021】
つまり、一実施形態は、複数のピッキングボックスがカートを通じて共に移動可能であり、複数のピッキング商品リストによる多くの商品を、一度にピッキングする場合、更に効率的である。
【0022】
例えば、一実施形態は、ピッキング対象商品が陳列されている領域、又は該当領域のユーザに移動するために、ピッキング対象リスト中から、現在のピッキング対象商品を導出し、現在のピッキング対象商品に関する情報を基に、現在のピッキング対象商品が陳列されている領域情報を取得することができる。ここで、現在のピッキング対象商品に関する情報は、現在のピッキング対象商品の製品名、陳列された領域情報、陳列位置情報、ピッキングボックスにピッキングされるべき総数量情報、ピッキングボックスのうち、現在のピッキング対象商品がピッキングされるべきピッキングボックスに関する情報、及びピッキングボックス別に現在のピッキング対象商品がピッキングされるべき数量情報のうち、少なくとも1つを含むことができ、これを基に、陳列されている領域にカートを移動させるだけでなく、これをユーザ端末に提供して、ユーザが移動されたカートにピッキング作業を適切に行うように補助することもできる。
【0023】
すなわち、一実施形態によると、複数のピッキングボックスを含むカートは、ピッキング対象商品の領域情報を基に、ピッキング対象商品が陳列されている領域に移動することができ、ユーザは、ユーザ端末を通じて提供されたピッキング対象商品に関する情報を基に、複数のピッキングボックスに対して、ピッキング作業を行うことができる。以後、一実施形態によると、ユーザは、ユーザ端末を通じて、ピッキング完了情報を入力することができ、一実施形態は、ピッキング完了情報を受信した場合、複数のピッキングボックスを含むカートを、次のピッキング作業のために、次のピッキング対象商品が陳列されている領域に移動させることができる。すなわち、ピッキング対象リストから、次のピッキング対象商品を導出し、次のピッキング対象商品に関する情報を基に、次のピッキング対象商品が陳列されている領域にカートを移動させることができる。
【0024】
ここで、カートがピッキング対象商品が陳列された領域に到達したことを、近接センサを基に導出し、これを基に、カートの移動を中断することができる。これについて詳述すると、以下の通りである。
【0025】
例えば、一実施形態によると、カートは、現在のピッキング対象商品が陳列されている領域、又は領域に位置したユーザ端末を選択することができる。例えば、カートが、ユーザ端末との距離を基に、領域に移動して止まる場合、ユーザ端末を選択することができ、該当領域内に他の基準物体又は基準端末との距離を基に、領域に移動して止まる場合、領域(すなわち、領域に位置する基準端末)を選択することができる。
【0026】
以後、カートは、選択した領域の基準端末又はユーザ端末に向けて移動することができ、基準端末又はユーザ端末から一定の距離内に到達した場合、止まることができる。すなわち、基準端末又はユーザ端末とカートとの間の距離が一定の距離内である場合、該当領域に到達したと判断して、カートの移動を中断することができる。
【0027】
ここで、距離は、近接センサを基に導出され、一定の距離内であるか否かを判断することができる。又は、例えば、距離は、LBS(Location Based Services)に基づく近接センサを基に導出されることができる。
【0028】
特定領域に位置したユーザは、自分の領域に移動されたカートに、特定領域に陳列されたピッキング対象商品をピッキングし、このため、現在のピッキング対象商品に関する情報を、ユーザ端末に提供することができる。したがって、ユーザは、現在のピッキング対象商品に関する情報を確認し、カートに積載された複数のピッキングボックスのそれぞれに対して、自分の領域に位置した商品を適切にピッキングすることができる。
【0029】
ここで、陳列されている商品はそれぞれ、種類によって固有のシリアル番号が予め割り当てられていてもよく、シリアル番号の順に陳列されていてもよい。また、一実施形態は、現在のピッキング対象商品のシリアル番号を含む現在のピッキング対象商品に関する情報を提供することができ、ユーザは、シリアル番号を確認して、現在のピッキング対象商品をピッキングすることができる。
【0030】
ユーザは、自分の領域におけるピッキングを全部終えた場合、ユーザ端末を通じて、ピッキング完了情報を入力することができ、ピッキング完了情報を受信した場合、ピッキング対象リストから、未だピッキングされていない次のピッキング対象商品を導出し、次のピッキング対象商品が陳列されている領域、又は領域に位置したユーザ端末を選択して、カートを移動させることができる。このような過程は、ピッキング対象リスト内の全てのピッキング対象商品がピッキングを完了するまで継続して行われ、ピッキング対象リスト内の全てのピッキング対象商品のピッキングが完了した場合、カートは、梱包のための領域に移動する。
【0031】
また、例えば、一実施形態は、カートを、特定領域又は特定のユーザ端末側に適切に移動させるために、全体マップ情報、商品が陳列されてカートが移動不可な領域情報、カートが移動可能な領域情報、及び領域内でユーザが位置可能な領域情報のうち、少なくとも1つを利用する。
【0032】
例えば、ユーザ端末は、スマートフォン又はタブレットなどのようなコンピューティング可能な装置、すなわち、スマート機器を含むことができ、上述した機能は、スマート機器上で、アプリケーション又はウェブブラウザを通じて提供されることができる。また、ユーザ端末は、特定領域内でユーザが商品ピッキングのために可搬性又は携帯性が求められることもあるので、この場合、ユーザ端末は、携帯用機器であってもよい。又は、ウェアラブル機器であってもよい。すなわち、ユーザ端末は、ユーザにより携帯されるか、特定の位置に取り付けられ、ユーザが商品ピッキングを行い、随時に確認及び操作が可能な機器である。
【0033】
または、例えば、一実施形態によると、カートは、自動でユーザ端末などに向けて移動することができるが、ユーザがカートと共にピッキングのために移動することもできる。すなわち、ユーザが特定領域に位置し、カートが巡ってピッキングが行われるだけでなく、ユーザがカートと共に巡って、商品ピッキング作業が行えることは、自明である。
【0034】
例えば、カートは、底面に3つ又は4つの車輪が取り付けられて移動可能な形様であってもよく、駆動モジュールにより車輪が動作されてもよく、ユーザにより移動されてもよく、通信モジュール又は処理モジュールなどが搭載されて、自動で移動されてもよい。例えば、カートは、ユーザにより移動される場合、駆動モジュール、感知モジュール、又は処理モジュールなどが搭載されて、ユーザを自動で追従することもできる。
【0035】
例えば、ピッキングボックスは、15個が1つのカートに積載されて利用されることができるが、これに限定されるものではない。すなわち、多様な数のピッキングボックスが、1つのカートに積載可能である。
【0036】
例えば、
図1のように、カートに15個のピッキングボックスが積載される場合、カートは、3つの層で構成でき、前記3つの層にはそれぞれ、5つのピッキングボックスが積載可能である。また、例えば、上層から下層までピッキングボックスがナンバリングされることができる。すなわち、上層に、第1のピッキングボックス~第5のピッキングボックスが位置し、中層に、第6のピッキングボックス~第10のピッキングボックスが位置し、下層に、第11のピッキングボックス~第15のピッキングボックスが位置することができる。但し、これは異なって配置可能であり、これに限定されるものではない。
【0037】
図2は、本発明の他の実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキングを補助する方法を説明するための概念図である。
【0038】
図2に示しているように、本発明の他の実施形態によると、複数のピッキングボックスを積載したカートは、予め設置されたレール上で移動されることができる。この場合、レールは、カートが現在のピッキング対象商品が陳列された領域の基準地点に位置した場合、動作を止めることができ、これにより、カートが現在のピッキング対象商品が陳列された領域に移動されることができる。
【0039】
例えば、
図2において、点線で示した四角形のうち、大きな四角形は、複数のピッキングボックスを積載したカートを示し、小さな四角形は、上述した基準地点を示している。すなわち、レールは、カートが基準地点から一定の距離内に到達した場合、カートが現在のピッキング対象商品が陳列された領域に到達したと判断して、動作を止めることができる。ここで、基準地点には、LBSに基づく近接センサが位置することができ、近接センサから導出される感知値を基に、カートが基準地点から一定の距離内に位置するか否かを判断することができる。
【0040】
また、基準地点には、LED(light emitting diode)が存在することができる。又は、例えば、LEDは、常に発光状態にあり、基準地点をユーザに示すものであってもよい。又は、例えば、LEDは、カートが一定の距離内に到達した場合、発光し、これにより、ユーザに、カートがユーザの領域に到達したことを示すものであってもよい。但し、LEDは、設定によって、点滅又は発光状態を様々な条件によって動作できるので、LEDの動作がこれらに限定されるものではない。
【0041】
つまり、他の実施形態により、カートがレール上で移動する場合、カートがレール上で、基準地点から一定の距離内に到達した場合、レールが止まって、ユーザは、ピッキング作業を行うことができる。また、ユーザがユーザ端末を通じてピッキング完了情報を入力した場合、レール装置がピッキング完了情報を受信することができ、レール装置は、次のピッキング作業のために、次の領域にカートを移動させることができる。
【0042】
また、本発明の一実施形態によると、上述したようなカートの移動によるピッキングの他にも、ユーザ端末を通じて、大量注文顧客会社に対する多量の注文も容易に管理する方法を提供することができる。ここで、大量注文顧客会社は、全体注文数が所定の閾値以上である顧客会社を示してもよく、予め管理者により設定された顧客会社を示してもよいが、これに限定されるものではない。これについては、
図3乃至
図7で後述する。
【0043】
図3乃至
図7は、本発明の一実施形態に係る大量注文顧客会社の注文を管理及び処理するユーザ端末の画面を示す図である。
【0044】
図3乃至
図7は、一連の大量注文顧客会社の注文を管理及び処理する方法を示す画面である。
【0045】
まず、
図3に示しているように、ユーザのアカウント情報を入力して、ログインを行うことができる。ここで、アカウント情報は、ID及びパスワードで構成されることができるが、別の認証書が利用されることもできる。
【0046】
一実施形態は、ユーザから、アカウント情報を取得した場合、これを基に、ログインを行い、現在ユーザの作業に関する情報を画面に提供することができる。例えば、現在ユーザの作業に関する情報は、全体作業情報、自分の担当作業情報、又は未処理の作業情報を含み得る。
【0047】
ユーザは、前記画面において、右上段に位置したメニューボタンをクリックすることができ、これにより、一実施形態は、様々な情報を更に提供することができる。例えば、メニューから、一実施形態は、商品要請に関する情報、商品要請者に関する情報、在庫不足に関する情報、商品陳列に関する情報、包装材要請に関する情報、注文検索に関する情報、休暇申込書に関する情報、多重文字発送に関する情報、又は作業照会に関する情報を、ユーザに提供することができる。
【0048】
例えば、ユーザは、作業照会をクリックした場合、作業照会に関する情報を確認することができる。また、ユーザが作業照会をクリックした場合、作業照会に関する情報を画面に提供することができる。ここで、作業照会に関する情報は、センター作業、作業照会(売場)、及び作業照会(技師)に区分され、ユーザにより選択された1つを、ユーザに提供することができる。
【0049】
例えば、ユーザは、作業照会(売場)をクリックした場合、次の画面において、上段に位置した日付情報を入力又は確認して検索することができ、該当日付に対応する作業リスト及び進行率情報が画面に提供される。ここで、作業リストは、少なくとも1つの作業情報を含み得、進行率情報は、作業情報別に提供されることができる。
【0050】
以後、
図4に示しているように、ユーザは、作業リスト内の作業情報のうち、1つを選択することができ、該当作業情報に含まれた細部作業に関する情報が提供される。ここで、細部作業に関する情報は、大量注文顧客会社に関する情報を含み、大量注文顧客会社別に区分されている。ここで、ユーザは、特定の大量注文顧客会社を選択して、同一画面において、特定の大量注文顧客会社が注文した商品リストを確認することができる。
【0051】
以後、ユーザは、大量注文顧客会社を選択するか、大量注文顧客会社が注文した商品リスト内の特定商品を選択し、これらを取り置きすることができる。ここで、取り置きは、商品リスト又は商品に対するピッキング作業が、同時に複数のユーザにより重複して行われることを防止するためのものであってもよく、取り置きが選択された場合、該当作業の担当者は、ユーザとして設定されることができる。又は、例えば、ユーザが取り置きを選択してから、これを取り消すことを所望する場合、取り置き解除を選択することもできる。ここで、取り置きは、ポップアップウィンドウを通じて、再度ユーザに確認を要請することもできる。前記画面では、取り置き可能商品、自分が取り置きした商品、及び自分が完了した商品を含むタブからなり、上述した細部作業に関する情報及び取り置きを行う画面は、取り置き可能商品タブによる画面であり得る。
【0052】
図5に示しているように、ユーザは、特定の大量注文顧客会社又は特定商品に対して、取り置きした場合、上段の自分が取り置きした商品タブをクリックして、取り置きした特定の大量注文顧客会社の商品リスト、又は取り置きした商品を確認することができる。ユーザは、自分が取り置きした商品リスト又は商品を確認して、異常がないと、ピッキングを選択して、ピッキング作業を始めることができる。例えば、ピッキングが開始された場合、ユーザは、自分が位置した領域に到達したカートにピッキングを行うことができる。又は、ユーザは、カートと共に巡って、ピッキングを行うこともできる。
【0053】
例えば、ユーザがピッキングを選択して、ピッキングが開始されると、作業番号、別称、生成日、及び状態を含む作業情報が画面に提供され、ピッキング対象リストに関する情報も提供される。ピッキング対象リストに関する情報は、様々な方法で、ピッキング対象リスト内のピッキング対象商品を羅列させることができる。例えば、ピッキング対象リストに関する情報は、売場別集品を容易に確認できるように、売場別にピッキング対象商品を羅列させることもできる。また、ピッキング対象リストに関する情報は、ピッキング対象商品に関する情報を提供することができ、ピッキング対象商品に関する情報は、商品名、数量、状態、取引先、及び陳列位置に関する情報を含み得る。ここで、取引先は、大量注文顧客会社を示し得る。
【0054】
また、一実施形態は、画面を通じて、ピッキング対象商品のシリアル番号を提供することもできる。ここで、シリアル番号は、バーコード情報で示すことができ、3桁の数字のみを示すことができる。この場合、ユーザは、商品のバーコードの最後の3桁が、画面で表示された3桁の数字と同一の場合、該当商品がピッキング対象商品であることを確認することができ、これにより、ピッキング作業の正確性を高めることができる。
【0055】
以後、ユーザは、前記ピッキング対象リストから、特定のピッキング対象商品を選択することができ、一実施形態は、特定のピッキング対象商品の大量注文顧客会社の細部売場別数量情報をユーザに提供することができる。ここで、細部売場別数量情報は、処理状態、売場名、数量、集品数量、及び欠品に関する情報を含み得る。ユーザは、細部売場別数量を確認して、ピッキング対象商品をピッキングすることができ、ピッキングを行い、集品数量を増やすことができる。例えば、ピッキングした数量よりも集品数量が増加した場合、再度集品数量を減少することもできる。
【0056】
図6に示しているように、ユーザは、細部売場別数量と同一の数量だけピッキングを完了した場合、集品数量も同様に設定した後、処理状態を完了に切り換えることができる。ここで、ユーザは、上段に位置した大量注文顧客会社を選択して、他の大量注文顧客会社の商品リストに画面を切り換えることもできる。
【0057】
例えば、ユーザは、現在ピッキング中の大量注文顧客会社の全ての商品のピッキングを完了し、全ての商品の状態を完了に切り換えた場合、画面の下段に位置した完了処理を行うことができる。この場合、該当大量注文顧客会社の全ての商品は、ピッキング完了と見なすことができ、ユーザは、次の大量注文顧客会社を選択して、ピッキング作業を引き続き行うことができる。また、ユーザは、自分が取り置きした全ての大量注文顧客会社、又は取り置きした全ての商品に対して、完了処理を行った場合、作業情報を示す画面に戻って、作業に対する完了処理を行うことができる。
【0058】
図7に示しているように、ユーザは、作業に対する完了処理を行った場合、再度作業を照会して、該当作業に対して完了処理となったことを確認し、これにより、進行率が変動したことを確認することができる。例えば、ユーザは、まだ進行率が100%となっていない作業に対して、再度選択して、上述したような過程により、更なるピッキング作業を行うことができる。又は、ユーザは、自分の担当をクリックして、自分が完了処理した作業又は商品に関する情報、未処理の作業又は商品に関する情報、又は準備中の作業又は商品に関する情報を確認することもできる。さらには、ユーザは、特定作業を選択して、該当作業に含まれたピッキング対象リスト内の商品のうち、完了商品又は未完了商品に関する情報も確認することができる。ここで、ユーザは、特定作業を選択した後、売場名、状態、又は変動可否を基に、特定作業に含まれた完了商品又は未完了商品に関する情報をフィルタリングして確認することもできる。ここで、特定作業に含まれた完了商品又は未完了商品に関する情報は、売場名、数量、出庫数量(又は、集品数量)、受領人、作業者、又は状態を含み得る。
【0059】
図8は、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキング補助装置のブロック構成図である。
【0060】
図8に示しているように、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキング補助装置800は、少なくとも1つのプロセッサ810と、メモリ820と、記憶装置830とを含み得る。例えば、一実施形態によるユーザ端末は、スマートフォン又はタブレットなどのようなコンピューティング可能で且つ携帯可能なユーザ端末であってもよく、アプリケーションを通じて、実施形態に係る機能が提供されてもよい。又は、例えば、近接センサに基づく商品ピッキング補助装置800は、ユーザ端末と情報を送受信し、多様な動作を行うことができる。または、例えば、近接センサに基づく商品ピッキング補助装置800は、駆動モジュール又は通信モジュールを更に含み得、駆動モジュールは、レールの駆動モジュールであってもよく、カートの駆動モジュールであってもよい。
【0061】
プロセッサ810は、メモリ820及び/又は記憶装置830に保存されたプログラム命令(program command)を実行することができる。プロセッサ810は、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、又は本発明による方法が実行される専用のプロセッサを意味し得る。メモリ820と記憶装置830は、揮発性記憶媒体及び/又は不揮発性記憶媒体で構成することができる。例えば、メモリ820は、リードオンリーメモリ(ROM)及び/又はランダムアクセスメモリ(RAM) で構成することができる。
【0062】
メモリ820は、プロセッサ810を通じて実行される少なくとも1つの命令を記憶していることができる。少なくとも1つの命令は、ピッキング商品リストから現在のピッキング対象商品が導出される命令、前記現在のピッキング対象商品が陳列されている第1の領域に位置する第1のユーザ端末を選択する命令、複数のピッキングボックスを含むカートを、第1のユーザ端末から一定の距離内に移動させる命令、前記カートが前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置する場合、前記カートの移動を中断させる命令、前記第1のユーザ端末に前記現在のピッキング対象商品に関する情報を提供する命令、及び前記第1のユーザ端末からピッキング完了情報を受信した場合、前記ピッキング商品リストから、次のピッキング対象商品が導出される命令を含み得る。ここで、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離は、近接センサを基に決められることができる。又は、ここで、前記近接センサは、LBSに基づく近接センサを含むこともできる。
【0063】
例えば、前記少なくとも1つの命令は、前記次のピッキング対象商品が陳列されている第2の領域に位置する第2のユーザ端末を選択する命令、及び前記カートを前記第2のユーザ端末から一定の距離内に移動させる命令を更に含み得る。ここで、前記第1の領域と前記第2の領域との間の経路には、レールが設置されてもよく、前記カートは、前記レール上を移動してもよい。
【0064】
または、例えば、前記現在のピッキング対象商品は、商品毎に所定の固有なシリアル番号が割り当てられてもよく、前記現在のピッキング対象商品は、前記第1の領域に前記シリアル番号を基に配置されてもよく、前記第1のユーザ端末に提供する前記現在のピッキング対象商品に関する情報は、前記現在のピッキング対象商品のシリアル番号を含んでもよい。
【0065】
また、前記ピッキング商品リストは、全体注文数が所定の閾値以上である大量注文顧客会社のうち、特定の大量注文顧客会社に関する情報を基にフィルタリングされてもよい。さらには、前記ピッキング商品リストは、前記特定の大量注文顧客会社で注文した商品の要求数量に関する情報を含み得、前記第1のユーザ端末から前記要求数量と前記注文した商品の集品数量が同一となるまで、前記注文した商品を集品したという情報、及び前記注文した商品の状態を完了に切り換える情報を受信した場合、前記ピッキング完了情報を受信したと判断することができる。ここで、前記ピッキング商品リストは、ユーザにより、大量注文顧客会社別ピッキング対象商品情報、又は商品別大量注文顧客会社の注文情報に整列されてもよい。
【0066】
図9は、本発明の一実施形態に係る近接センサに基づく商品ピッキング補助方法のフローチャートである。
【0067】
図9に示しているように、一実施形態によれば、ピッキング商品リストから現在のピッキング対象商品が導出されることができ(S910)、一実施形態では、前記現在のピッキング対象商品が陳列されている第1の領域に位置する第1のユーザ端末を選択することができる(S920)。ここで、第1のユーザ端末の他に、第1の領域に位置する基準端末又は基準地点が選択されることもできる。すなわち、一実施形態は、カートの移動のための基準の位置情報を取得することができる。
【0068】
また、一実施形態は、複数のピッキングボックスを含むカートを、第1のユーザ端末から一定の距離内に移動させることができ(S930)、前記カートが前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置する場合、前記カートの移動を中断させることができる(S940)。ここで、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離は、近接センサを基に決められることができる。すなわち、前記カートが、前記第1のユーザ端末から一定の距離内に位置するか否かは、近接センサを基に判断することができる。例えば、前記近接センサは、LBSに基づく近接センサを含み得る。
【0069】
例えば、一実施形態は、前記カートが前記第1のユーザ端末の方に移動する場合、前記カートの移動速度を制御することもできる。例えば、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離情報、前記第1のユーザ端末に対応する第1のユーザが、前記第1のユーザの指定された領域(例えば、第1の領域)内に位置するか否かに関する情報、及び前記第1のユーザの過去処理速度の等級情報を基に、前記カートの移動速度を制御することができる。ここで、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離情報を導出するために、一実施形態は、前記カートの移動のための基準の位置情報、及び前記カートの現在位置情報を取得することができる。前記カートの現在位置情報は、Wi-Fi通信などを基にカートの位置を感知して取得することもできるが、様々な方法が利用可能であり、これに限定されるものではない。
【0070】
一実施形態によると、前記指定された領域(例えば、第1の領域)は、第1のユーザが位置するか否かを感知するユーザ感知センサ又は在室感知センサが位置され、これにより、前記第1のユーザが指定された領域内に位置するか否かに関する情報を取得することができる。また、様々なユーザの過去処理内訳情報を基に、ユーザそれぞれの処理速度の等級を導出することができる。すなわち、過去処理内訳情報を基に、ユーザの過去時間当りのピッキング個数に関する情報を導出し、過去時間当りのピッキング個数に関する情報の平均を基に、ユーザの過去処理速度の等級情報を導出することができる。
【0071】
具体的に、一実施形態は、上述した前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離情報、前記第1のユーザ端末に対応する第1のユーザが、前記第1のユーザの指定された領域(例えば、第1の領域)内に位置するか否かに関する情報、及び前記第1のユーザの過去処理速度の等級情報をそれぞれ、移動速度を決める因子又は要素として用いることができ、例えば、式(1)のように、カートの移動速度が決められることができる。但し、前記カートの移動速度は、作業の安全上の問題を考慮して、最大移動速度により制限されてもよい。例えば、最大移動速度は、10km/hである。すなわち、カートの移動速度は、式(1)のように算出されるが、算出された値が最大移動速度を超える場合、カートの移動速度は、最大移動速度に固定される。
【0072】
【数1】
・・・(1)
式(1)において、vは、カートの移動速度を示し、km/hの単位を有する。dは、前記カートと前記第1のユーザ端末との間の距離情報を示し、mの単位を有する。また、aは、ユーザが指定された領域内に位置するか否かに関する情報を示し、ユーザが指定された領域に位置する場合、1の値を有し、ユーザが指定された領域に位置しない場合、0の値を有する。bは、ユーザの過去処理速度の等級情報を導出し、過去処理内訳情報を基に導出された等級情報によって、0、1、及び2のいずれか1つの値を有する。すなわち、等級情報は、過去処理内訳情報を基に、3つのうち1つに分類され、各等級によって、bの値が決められる。
【0073】
例えば、前記過去時間当りのピッキング個数に関する情報の平均値が第1の閾値未満である場合、処理速度が遅いと分類されて、第3等級と決められることができる。この場合、bの値は、0と決められることができる。また、前記過去時間当りのピッキング個数に関する情報の平均値が第1の閾値以上、第2の閾値未満である場合、処理速度が平均であると分類されて、第2等級と決められることができる。この場合、bの値は、1と決められることができる。また、前記過去時間当りのピッキング個数に関する情報の平均値が、第2の閾値以上である場合、処理速度が速いと分類されて、第1等級と決められることができる。この場合、bの値は、2と決められることができる。
【0074】
また、前記等級情報は、前記過去処理内訳情報が過去1ヶ月以上の情報を含まない場合、すなわち、ユーザが1ヶ月未満しか勤めていない場合、前記過去時間当りのピッキング個数に関する情報の平均値が第1の閾値以上であっても、等級情報は、第3等級と決められる。また、前記等級情報は、前記過去処理内訳情報が過去3ヶ月以上の情報を含まない場合、すなわち、ユーザが3ヶ月未満しか勤めていない場合、前記過去時間当りのピッキング個数に関する情報の平均値が第2の閾値以上であっても、等級情報は、第2等級と決められる。
【0075】
以後、一実施形態は、前記第1のユーザ端末に、前記現在のピッキング対象商品に関する情報を提供することができ(S950)、前記第1のユーザ端末からピッキング完了情報を受信した場合、前記ピッキング商品リストから、次のピッキング対象商品が導出されることができる(S960)。また、一実施形態は、前記次のピッキング対象商品が陳列されている第2の領域に位置する第2のユーザ端末を選択し、前記カートを、前記第2のユーザ端末から一定の距離内に移動させることができる。すなわち、一実施形態は、現在のピッキング対象商品に対するピッキングが完了した場合、次のピッキング対象商品を導出して、上述したような過程により、次のピッキング対象商品が位置した領域に移動して、次のピッキング対象商品のピッキング作業が行われる。
【0076】
例えば、前記第1の領域への経路、又は前記第1の領域と前記第2の領域との間の経路には、レールが設置されてもよく、前記カートは、前記レール上を移動してもよい。この場合、前記基準地点は、レール上の特定地点に位置することができ、特定地点には、LEDが搭載されることができる。但し、レールが必ず存在するものではなく、物品が陳列された領域、又はカートが移動可能な領域などに関する情報を基に、カートが駆動モジュールを動作させて、第1の領域又は第2の領域に向かって移動することもできる。
【0077】
また、一実施形態によると、商品は、商品毎に所定の固有なシリアル番号が割り当てられてもよく、前記現在のピッキング対象商品は、前記第1の領域に、前記シリアル番号を基に配置されてもよい。また、前記第1のユーザ端末に提供する前記現在のピッキング対象商品に関する情報は、前記現在のピッキング対象商品のシリアル番号を含み得る。
【0078】
さらには、
図9には示していないが、前記ピッキング商品リストは、全体注文数が所定の閾値以上である大量注文顧客会社のうち、特定の大量注文顧客会社に関する情報を基にフィルタリングされる。
【0079】
また、前記ピッキング商品リストは、前記特定の大量注文顧客会社で注文した商品の要求数量に関する情報を含み得、前記第1のユーザ端末から、前記要求数量と前記注文した商品の集品数量が同一になるまで、前記注文した商品を集品したという情報、及び前記注文した商品の状態を完了に切り換える情報を受信した場合、前記ピッキング完了情報を受信したと判断することもできる。この場合、前記ピッキング商品リストは、ユーザにより、大量注文顧客会社別ピッキング対象商品情報、又は商品別大量注文顧客会社の注文情報に整列されることができる。
【0080】
図9で説明した動作は、一例であって、本発明の一実施形態に係る動作の一部であり得る。すなわち、本発明の実施例は、
図9で示していなくても、
図1乃至
図8で説明した様々な動作、又は様々な動作の一部を更に行えることは自明である。
【0081】
本発明の実施形態による動作は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に、コンピュータ読み取り可能なプログラム又はコードとして具現することができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムにより読まれるデータが記録される全ての種類の記録装置を含む。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ネットワーク接続されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータ読み取り可能なプログラム又はコードが記憶され、実行されてもよい。
【0082】
また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのように、プログラム命令を保存し、実行するように特に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令は、コンパイラー(compiler)により作られるような機械語コードだけでなく、インタプリター(interpreter)などを用いて、コンピュータにより実行可能な高級言語コードを含む。
【0083】
本発明の一側面は、装置の文脈で説明されているが、それは、対応する方法による説明も示すことができ、ここでブロック又は装置は、方法ステップ、又は方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法の文脈で説明された側面は、更に対応するブロック又はアイテム、又は対応する装置の特徴に示すことができる。方法ステップの一部又は全部は、例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータ又は、電子回路のようなハードウェア装置により(又は、を用いて)行われる。いくつかの実施形態において、最も重要な方法ステップの1つ以上は、このような装置により行われる。
【0084】
一実施形態において、プログラム可能なロジック装置(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)が、ここで説明された方法の機能の一部又は全部を行うために使用される。一実施形態において、フィールドプログラマブルゲートアレイは、ここで説明された方法のうち、1つを行うためのマイクロプロセッサと共に作動する。一般に、方法は、あるハードウェア装置により行われるのが望ましい。
【0085】
前記では、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、当該技術分野における熟練した当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更できることを理解するだろう。