IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-09
(45)【発行日】2025-06-17
(54)【発明の名称】針カバー保持
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20250610BHJP
【FI】
A61M25/06 500
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022575878
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 US2021036160
(87)【国際公開番号】W WO2021252351
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2024-03-29
(31)【優先権主張番号】63/036,872
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/337,159
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユン フイ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ エル.ソンデレッガー
(72)【発明者】
【氏名】ショーン ステイリー
【審査官】星名 真幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/112892(WO,A1)
【文献】特表2016-527027(JP,A)
【文献】国際公開第2013/141347(WO,A1)
【文献】特表2018-520722(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/06
A61M 5/158
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアダプタであって、
本体と、
前記本体から遠位に延びるノーズであって、前記ノーズが概して円筒形である、前記ノーズと、
前記ノーズ上に配置されたひずみ緩和リブであって、前記ひずみ緩和リブが可撓性材料で構成されている、前記ひずみ緩和リブと、
前記ひずみ緩和リブ上に配置されたバンプと、
前記カテーテルアダプタ内に固定され、前記ノーズを超えて遠位に延びるカテーテルと、
を含む、前記カテーテルアダプタを備える、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記カテーテルアダプタは、前記ひずみ緩和リブ上に配置された別のバンプをさらに備える、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記ひずみ緩和リブ、前記バンプ、および別のバンプが、単一のユニットとしてモノリシックに形成される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記バンプが、別のバンプと整列される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記バンプが、別のバンプに対して遠位である、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記バンプの遠位端は、前記ひずみ緩和リブに近接する第1の側面および第2の側面を含み、前記第1の側面および前記第2の側面は、互いに向かって角度が付けられている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記バンプの遠位端の高さが遠位方向に低下する、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記ひずみ緩和リブおよび前記バンプが、前記カテーテルのアセンブリの底部に配置され、前記カテーテルアダプタの長手方向軸と整列される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記バンプが、前記可撓性材料で構成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
前記カテーテルアダプタは、前記ひずみ緩和リブ上に配置され、前記バンプと整列された別のバンプをさらに備え、前記別のバンプは、前記可撓性材料で構成される、請求項9に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
針ハブと、前記針ハブ内に固定され、前記カテーテルを通って延在する導入針とを含む、針アセンブリをさらに備え、前記針ハブは、前記カテーテルアダプタに結合される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項12】
前記カテーテルのアセンブリに取り外し可能に結合された針カバーをさらに備え、前記針カバーの内面は、複数のリブを含み、前記バンプに接触する、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記針カバーが、摩擦嵌合を介して前記カテーテルのアセンブリに取り外し可能に結合される、請求項12に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記針カバーが管状である、請求項12に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記カテーテルのアセンブリは、前記ひずみ緩和リブ上に配置され、前記バンプと整列された別のバンプをさらに備え、前記針カバーの前記内面は、複数のリブを含み、別のバンプに接触する、請求項12に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記可撓性材料がエラストマーを含む、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
前記ノーズが、硬質または半硬質の材料で構成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記ひずみ緩和リブが、前記カテーテルのアセンブリの長手方向軸と概して整列される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記ノーズの遠位端が、前記カテーテルを少なくとも部分的に取り囲むひずみ緩和要素に結合され、前記可撓性材料で構成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、一般的にさまざまな輸液治療に用いられる。例えば、カテーテルは、生理食塩水、様々な薬剤、および総合的な非経口栄養のような流体を患者へと注入するために使用し得る。また、カテーテルは、患者から血液を採取するために使用され得る。
【0003】
カテーテルの一般的なタイプは、オーバーザニードル式末梢静脈カテーテル(「PIVC」)である。その名前が暗示するように、オーバーザニードル式PIVCは、鋭利な遠位先端を有する誘導針の上に取り付けられることができる。PIVCおよび誘導針は、組み立てられることができることによって、誘導針の遠位先端が針の斜面が患者の皮膚とは反対側を向く状態でPIVCの遠位先端を越えて延びる。PIVCおよび誘導針は、一般的に、皮膚を通じて患者の血管系へと浅い角度で挿入される。
【0004】
血管における誘導針および/またはPIVCの適切な配置を検証すべく、臨床医は、一般的に、PIVCアセンブリのフラッシュバック室における血液の「フラッシュバック」があるということを確認する。針の配置が一度確認されると、臨床医は、血管系内の流れを一時的に塞いで、導入針を引き抜いて、後の採血または輸血のためにPICVを定位置に残しておいてもよい。PIVCアセンブリは、延長セットと結合してもよく、これは、PIVCの挿入部位から除去された位置での注入または採血デバイスの結合を可能にし得る。
【0005】
誘導針の遠位先端が針カバーまたはシールドに適切に固定されていない場合、誤って針が刺さるリスクがある。しかしながら、PIVCカテーテルアセンブリから固定された針カバーを取り外すことは、臨床医が針カバーを取り外すために大きな力を使用する場合、臨床医に針刺しの脅威をもたらす可能性がある。本開示は、針刺しを著しく制限および/または防止するためのシステムおよび方法を提示する。本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明されるいくつかの実施例を実行し得る技術領域の一例を示すために提供されるにすぎない。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、一般に、血管アクセスデバイスおよび関連するシステムおよび方法に関する。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテル(の)アセンブリおよびカテーテルアセンブリに結合された針アセンブリを含み得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、針ハブおよび導入針を含んでもよい。いくつかの実施形態において、導入針の近位端は、針ハブ内に固定されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、本体および本体から遠位に延びるノーズを含み得るカテーテルアダプタを含み得る。ある実施形態において、カテーテルアセンブリは、カテーテルアダプタ内に固定され、ノーズを超えて遠位に延びるカテーテルを含むことができる。いくつかの実施形態では、カテーテルは、末梢静脈内カテーテル(PIVC)、正中線カテーテル、または末梢挿入中心カテーテルを含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、導入針はカテーテルを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、導入針および/またはカテーテルが患者の血管系に挿入されることに応答して、導入針は、カテーテルから近位方向に引き抜かれ、カテーテルアセンブリから取り外され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、採血および/または流体注入のために患者の血管系内に留まることができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、ノーズは概して円筒形であり得る。いくつかの実施形態では、ノーズは、硬質または半硬質の材料で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和(strain relief)リブは、ノーズの上に配置され得る。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブは、カテーテルシステムの長手方向軸と概して整列され得る。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブには、バンプおよび/または別のバンプが配置され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブは、適合性(compliant)または可撓性の材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、バンプおよび/または他のバンプは、可撓性材料または別の適切な可撓性材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、ノーズの遠位端は、カテーテルを少なくとも部分的に取り囲み、可撓性材料または別の適切な可撓性材料で構成されたひずみ緩和要素を含み得る。いくつかの実施形態では、可撓性材料は、熱可塑性エラストマーまたは別の好適なエラストマーなどのエラストマーを含み得る。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ、バンプ、他のバンプ、およびひずみ緩和要素のうちの1つまたは複数が、単一のユニットとしてモノリシックに形成され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、バンプは、他のバンプと整列され得る。いくつかの実施形態では、バンプは、他のバンプに対して遠位であってもよい。いくつかの実施形態では、バンプの遠位端は、第1の側面および第2の側面を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の側面および第2の側面は、ひずみ緩和リブに近接していてもよい。いくつかの実施形態では、第1の側面および第2の側面は、バンプの遠位端が遠位方向に先細になるように、互いに向かって角度を付けられてもよく、これは、カテーテルアセンブリに対する針カバーのリードインまたは滑らかな移動を容易にし得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、バンプの遠位端は、バンプの中心軸に向かって遠位方向に先細にされてもよく、この中心軸は、カテーテルシステムの長手方向軸と整列されてもよい。いくつかの実施形態では、バンプの遠位端の高さは、遠位方向に低下し得る。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ、バンプ、および他のバンプのうちの1つまたは複数は、カテーテルアセンブリの底部に配置され得る。いくつかの実施形態では、導入針の傾斜は、患者の皮膚に面し得るカテーテルアセンブリの底部から離れて、上向きに面し得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、針カバーは、カテーテルアセンブリに取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、針カバーは、カテーテルシステムの組み立て中にカテーテルアセンブリに配置され、カテーテルシステムが患者の血管系に挿入される前にカテーテルシステムから取り外され得る。いくつかの実施形態では、針カバーの内面および/またはカテーテルアセンブリの外面は、臨床医または製造業者による少量の力で、カテーテルアセンブリ上の針カバーの固定および/または針カバーのカテーテルアセンブリからの取り外しを容易にし得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、針カバーがカテーテルアセンブリに取り外し可能に結合されるとき、針カバーの内面および/またはカテーテルアセンブリの外面は、カテーテルアセンブリと接触する針カバーの表面積を減少させ得る。例えば、針カバーの内面はリブで囲まれてもよい。追加的または代替的に、いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、バンプおよび/または他のバンプを含み得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、針カバーは、干渉または摩擦嵌合を介してカテーテルアセンブリに取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、針カバーの内面は、摩擦嵌合において、ノーズの一部、バンプ、および他のバンプのうちの1つまたは複数に接触し得る。いくつかの実施形態では、針カバーは、閉じたまたは開いた近位端を有する管状であってもよい。
【0015】
上述の概略の説明、および以下の詳細な説明は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。さまざまな実施形態は、図に示されている構成および手段に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、または、他の実施形態が用いられてよいこと、および、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記載および説明される。
図1A図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図1B図1Bは、いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの遠位部分の拡大上面斜視図である。
図2A図2Aは、いくつかの実施形態による、例示的な針カバーの上面斜視図である。
図2B図2Bは、いくつかの実施形態による、針カバーの近位端の拡大上面斜視図である。
図2C図2Cは、いくつかの実施形態による、針カバーの断面図である。
図3A図3Aは、いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの例示的なカテーテルアセンブリの一部の下面斜視図であり、針カバーが取り外され、例示的なバンプを示す。
図3B図3Bは、いくつかの実施形態による、取り外された針カバーおよびバンプを示す、カテーテルシステムのカテーテルアセンブリの一部の拡大された下面斜視図である。
図3C図3Cは、いくつかの実施形態による、バンプを示す、カテーテルシステムの下面斜視図である。
図3D図3Dは、いくつかの実施形態による、図3Cの線3D-3Dに沿ったカニューレの断面図である。
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、取り外された針カバーおよび例示的な他のバンプを示す、カテーテルアセンブリの下面斜視図である。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、取り外された針カバーおよびバンプを示す、カテーテルシステムのカテーテルアセンブリの一部の拡大された下面斜視図である。
図4C図4Cは、いくつかの実施形態による、他のバンプを示す、カテーテルシステムの下面斜視図である。
図4D図4Dは、いくつかの実施形態による、図4Cの線4D-4Dに沿ったカテーテルシステムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで図1A~1Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、カテーテルアセンブリ12およびカテーテルアセンブリ12に結合された針アセンブリ14を含み得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ14は、針ハブ16および導入針18を含んでもよい。いくつかの実施形態において、導入針18の近位端は、針ハブ16内に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、導入針18は、鋭い遠位先端を含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ12は、本体22および本体22から遠位に延びるノーズ24を含み得るカテーテルアダプタ20を含み得る。ある実施形態において、カテーテルアセンブリ12は、カテーテルアダプタ20内に固定され、ノーズ24を超えて遠位に延びるカテーテル26を含むことができる。いくつかの実施形態では、カテーテル26は、末梢静脈内カテーテル(PIVC)、正中線カテーテル、または末梢挿入中心カテーテルを含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、導入針18はカテーテル26を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、導入針18および/またはカテーテル26が患者の血管系に挿入されることに応答して、導入針18は、カテーテル26から近位方向に引き抜かれ、カテーテルアセンブリ12から取り外され得る。いくつかの実施形態では、カテーテル26は、採血および/または流体注入のために患者の血管系内に留まることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、ノーズ24は円筒形または概ね円筒形であり得る。いくつかの実施形態では、ノーズ24は、硬質または半硬質の材料で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ノーズ24の遠位端は、カテーテル26を少なくとも部分的に取り囲むひずみ緩和要素28に結合され得、適合性または可撓性材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、可撓性材料は、熱可塑性エラストマーまたは別の好適なエラストマーなどのエラストマーを含み得る。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和要素28は、ノーズ24から遠位に延在し、カテーテルアダプタ12の最遠位部分端部を形成し得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、針カバー30は、カテーテルアセンブリ12に取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、針カバー30は、干渉または摩擦嵌合を介してカテーテルアセンブリ12に取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、針カバー30は、カテーテルシステム10の組み立て中にカテーテルアセンブリ12に配置され、カテーテルシステム10が患者の血管系に挿入される前にカテーテルシステム10から取り外され得る。いくつかの実施形態では、針カバー30は、ノーズ24の周りに延在し得る。
【0022】
ここで図2A~2Cを参照すると、いくつかの実施形態では、針カバー30の内面31は、臨床医または製造業者による少量の力で、カテーテルアセンブリ12上の針カバー30の固定(図1A、3A、または4Aを参照するか、または例示する)および/またはカテーテルアセンブリ12からの針カバー30の除去を容易にし得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、針カバー30の内面31は、例えば、ノーズ24などのカテーテルアセンブリ12の一部と接触する針カバー30の表面積を減少させ得る複数のリブ32を含み得る。いくつかの実施形態では、針カバー30がカテーテルアセンブリ12に固定されるとき、リブ32は、カテーテルアセンブリ12の一部に接触し得るが、リブ32の間の内面31の複数の部分は、カテーテルアセンブリ12の一部に接触し得ないことがある。
【0023】
いくつかの実施形態では、針カバー30は、概して管状であり得る。いくつかの実施形態では、針カバー30の近位端33は、例えば、図2Cに示されるように閉じられてもよく、これは、導入針18の鋭い遠位先端からの保護を提供してもよい。他の実施形態では、針カバー30の近位端33は開放されてもよい。
【0024】
ここで図3A~3Dを参照すると、いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ34は、ノーズ24上に配置され得る。いくつかの実施形態では、複数のひずみ緩和リブをノーズ24上に配置することができる。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ34は、カテーテルシステム10の長手方向軸35と概して整列され得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ34は、可撓性材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、ノーズ24の遠位端は、カテーテル26を少なくとも部分的に取り囲み、可撓性材料または別の適切な可撓性材料で構成されたひずみ緩和要素28に結合されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、バンプ36は、ひずみ緩和リブ34上に配置され得る。いくつかの実施形態では、バンプ36は、可撓性材料または別の適切な可撓性材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、バンプ36の遠位端は、第1の側面38aおよび第2の側面38bを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の側面38aおよび第2の側面38bは、ひずみ緩和リブ34に近接していてもよい。いくつかの実施形態では、第1の側面38aおよび第2の側面38bは、バンプ36の遠位端が遠位方向に先細になるように、互いに向かって角度を付けられてもよく、これは、カテーテルアセンブリ12に対する針カバー30のリードインまたは滑らかな移動を容易にし得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、バンプ36の遠位端は、バンプ36の中心軸に向かって遠位方向に先細にされてもよく、この中心軸は、カテーテルシステム10の長手方向軸35と整列されてもよい。いくつかの実施形態では、バンプ36の遠位端の高さ37は、遠位方向に低下し得る。いくつかの実施形態では、バンプ36は、針カバー30のリブ32のうちの1つまたは複数に接触し得、カテーテルアセンブリ12と接触する針カバー30の表面積を減少させる。
【0028】
ここで図4A~4Dを参照すると、いくつかの実施形態では、バンプ36および/または別のバンプ40は、ひずみ緩和リブ34上に配置され得る。いくつかの実施形態では、バンプ36および/または他のバンプ40は、可撓性材料または別の適切な可撓性材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ34、バンプ36、他のバンプ40、およびひずみ緩和要素のうちの1つまたは複数が、単一のユニットとしてモノリシックに形成され得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、バンプ36は、他のバンプ40と整列され得る。いくつかの実施形態では、バンプ36は、他のバンプ40に対して遠位であってもよい。いくつかの実施形態では、ひずみ緩和リブ34、バンプ36、および他のバンプ40のうちの1つまたは複数は、カテーテルアセンブリ12の底部に配置され得る。いくつかの実施形態では、導入針18の傾斜は、患者の皮膚に面し得るカテーテルアセンブリ12の底部から離れて、上向きに面し得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ12の外面は、臨床医または製造業者による少量の力で、カテーテルアセンブリ12上の針カバー30の固定および/または針カバー30のカテーテルアセンブリ12からの取り外しを容易にし得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、針カバー30がカテーテルアセンブリ12に取り外し可能に結合されるとき、カテーテルアセンブリ12の外面は、カテーテルアセンブリ12と接触する針カバー30の表面積を減少させ得る。例えば、カテーテルアセンブリは、バンプ36および/または他のバンプ40を含み得る。いくつかの実施形態では、針カバー30の内面31は、摩擦嵌合において、ノーズ24の一部、バンプ36、および他のバンプ40のうちの1つまたは複数に接触し得る。いくつかの実施形態では、内面31が接触するノーズ24の部分は、バンプ36および/または他のバンプ40の反対側であり得るノーズ24の下部または底部であり得る。
【0031】
本明細書で記載される全ての例および条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態について詳細に説明されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および改変が本明細書にされ得ることを理解されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D