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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-10
(45)【発行日】2025-06-18
(54)【発明の名称】縫製システム
(51)【国際特許分類】
   D05B 19/04 20060101AFI20250611BHJP
   D05B 37/04 20060101ALI20250611BHJP
   D05C 5/06 20060101ALI20250611BHJP
【FI】
D05B19/04
D05B37/04
D05C5/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021059066
(22)【出願日】2021-03-31
(65)【公開番号】P2022155707
(43)【公開日】2022-10-14
【審査請求日】2024-03-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100152515
【弁理士】
【氏名又は名称】稲山 朋宏
(72)【発明者】
【氏名】南川 香苗
(72)【発明者】
【氏名】西崎 真由美
【審査官】横山 綾子
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-100362(JP,A)
【文献】特開平08-257271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B 19/08
D05B 37/04
D05C 13/00
B26D 5/00-5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断装置とミシンとを含む縫製システムであって、
前記切断装置は、
少なくとも1つの部分模様から構成される切断模様を切断する為の切断データに基づき、保持板に保持された被切断物を切断する切断部と、ネットワーク回線及び無線通信の少なくとも一方を介して通信を行うカッタ通信部とを有し、
前記切断データを取得するカッタ第1取得手段と、
前記カッタ第1取得手段により取得した前記切断データを、前記カッタ通信部により前記ネットワーク回線及び前記無線通信の少なくとも一方又は前記無線通信を介して送信するカッタ送信手段と
前記少なくとも1つの部分模様のサイズを示すサイズ情報を特定するサイズ特定手段と、
前記ミシンの刺繍枠の内部において縫製可能な領域を示す縫製可能領域を取得するカッタ第2取得手段と、
前記カッタ第2取得手段により取得した前記縫製可能領域と、前記サイズ特定手段により特定した前記サイズ情報とに基づき、前記少なくとも1つの部分模様が前記縫製可能領域に収まるか判定するカッタ第1判定手段と、
を備え、
前記ミシンは、
刺繍模様の縫製を行う為の刺繍データに基づき、前記刺繍枠に保持された被縫製物に前記刺繍模様を縫製する縫製部と、前記ネットワーク回線及び前記無線通信の少なくとも一方を介して通信を行うミシン通信部とを有し、
前記切断装置が送信した前記切断データを、前記ミシン通信部により前記ネットワーク回線及び前記無線通信の少なくとも一方を介して受信するミシン受信手段と、
前記ミシン受信手段により受信した前記切断データに基づき、前記刺繍データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成した前記刺繍データに基づき、前記被縫製物に縫製する縫製手段と、
を備えたことを特徴とする縫製システム。
【請求項2】
前記切断装置は、
前記サイズ特定手段により特定した前記サイズ情報と前記切断データとを、前記カッタ送信手段により送信し、
前記ミシンは、
前記ミシン受信手段により、前記サイズ情報と前記切断データとを受信し、
前記縫製可能領域を取得するミシン取得手段と、
前記ミシン取得手段により取得した前記縫製可能領域と、前記ミシン受信手段により受信した前記サイズ情報とに基づき、前記少なくとも1つの部分模様が前記縫製可能領域に収まるか判定するミシン判定手段と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の縫製システム。
【請求項3】
前記サイズ情報は、
前記少なくとも1つの部分模様が内接する最小の閉領域を示すことを特徴とする請求項2に記載の縫製システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの部分模様は、2つ以上の部分模様であり、
前記切断データは、
前記2つ以上の部分模様が切断される場合の切断線上の複数の点の各々の位置を示す情報であって前記閉領域の特定点を基準とした位置情報と、前記位置情報が前記2つ以上の部分模様のうち何れの部分模様に属するかを示すグループ情報とを含むことを特徴とする請求項3に記載の縫製システム。
【請求項5】
前記ミシンは、
前記閉領域の中心と、前記縫製可能領域の中心とが一致するように、前記少なくとも1つの模様を前記縫製可能領域に配置した状態で、前記縫製手段により前記被縫製物に縫製することを特徴とする請求項3に記載の縫製システム。
【請求項6】
前記切断装置は、
前記カッタ第1取得手段により取得した前記切断データに、前記ミシンにより実行できない処理を示す不可能情報が含まれるか判定するカッタ第2判定手段と、
前記カッタ第2判定手段により、前記切断データに前記不可能情報が含まれると判定した場合、前記切断データから前記不可能情報を削除する削除手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の縫製システム。
【請求項7】
前記切断装置は、
前記削除手段により前記不可能情報を削除した前記切断データに基づいて、前記少なくとも1つの部分模様を示す画像を、前記切断装置のディスプレイに表示するカッタ表示手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の縫製システム。
【請求項8】
前記切断装置は、
前記ミシンに送信する為の前記切断データを編集する場合、前記ミシンにより実行できない処理に関連する関連編集項目を、前記切断装置のディスプレイに表示せず、
前記被切断物を切断する為の前記切断データを編集する場合、前記関連編集項目を前記ディスプレイに表示することを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の縫製システム。
【請求項9】
前記切断装置は、
前記カッタ第1判定手段により、前記少なくとも1つの部分模様が前記縫製可能領域に収まらないと判定した場合に通知する通知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の縫製システム。
【請求項10】
前記切断装置は、
前記カッタ第1判定手段により、前記少なくとも1つの部分模様が前記縫製可能領域に収まらないと判定した場合、前記少なくとも1つの部分模様のうち前記縫製可能領域に収まる部分模様の前記切断データを、前記カッタ送信手段により送信することを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の縫製システム。
【請求項11】
前記ミシンは、
前記ミシン判定手段により、前記少なくとも1つの部分模様が前記縫製可能領域に収まらないと判定した場合、前記少なくとも1つの部分模様のサイズを縮小するか、又は、前記縫製手段による縫製を禁止する
ことを特徴とする請求項2から5の何れかに記載の縫製システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縫製システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、切断装置及びミシンを開示する。切断装置は、切断データに基づき、シート状の対象物と切断ヘッドとを相対的に移動させることによって、所望の形状の模様を対象物から切断する。ミシンは、アップリケデータに基づき、切断装置により切断された模様を加工布に縫い付けることで、アップリケ縫製を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-144605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ミシンが切断装置から取得した切断データに基づいてアップリケ縫製を行うことにより、ミシンによるアップリケ縫製を効率良く行うことができる。しかし従来のミシンでは、切断装置と連携してアップリケ縫製を行うことができなかった。
【0005】
本発明の目的は、ミシンが切断装置と連携し、切断装置により切断される切断模様の縫製を行うことが可能な縫製システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る縫製システムは、切断装置とミシンとを含む縫製システムであって、前記切断装置は、少なくとも1つの部分模様から構成される切断模様を切断する為の切断データに基づき、保持板に保持された被切断物を切断する切断部と、ネットワーク回線又は無線通信を介して通信を行うカッタ通信部とを有し、前記切断データを取得するカッタ第1取得手段と、前記カッタ第1取得手段により取得した前記切断データを、前記カッタ通信部により前記ネットワーク回線又は前記無線通信を介して送信するカッタ送信手段とを備え、前記ミシンは、刺繍模様の縫製を行う為の刺繍データに基づき、刺繍枠に保持された被縫製物に前記刺繍模様を縫製する縫製部と、前記ネットワーク回線又は前記無線通信を介して通信を行うミシン通信部とを有し、前記切断装置が送信した前記切断データを、前記ミシン通信部により前記ネットワーク回線又は前記無線通信を介して受信するミシン受信手段と、前記ミシン受信手段により受信した前記切断データに基づき、前記刺繍データを生成する生成手段と、前記生成手段により生成した前記刺繍データに基づき、前記被縫製物に縫製する縫製手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
第1態様において、ミシンは、切断装置が送信した切断データを、ネットワーク回線又は無線通信を介して受信し、受信した切断データに基づいて刺繍データを生成する。このようにミシンは、切断装置と連携することで切断データを切断装置から取得し、縫製時に必要となる刺繍データを生成できる。
【0008】
本発明の第2態様に係る切断装置は、少なくとも1つの部分模様から構成される切断模様を切断する為の切断データに基づき、保持板に保持された被切断物を切断する切断部と、ネットワーク回線又は無線通信を介して通信を行うカッタ通信部とを有する切断装置であって、前記切断データを取得するカッタ第1取得手段と、前記少なくとも1つの部分模様のサイズを示すサイズ情報を特定するサイズ特定手段と、前記カッタ第1取得手段により取得した前記切断データと、前記サイズ特定手段により特定した前記サイズ情報とを、前記カッタ通信部により前記ネットワーク回線又は前記無線通信を介して他の装置に送信するカッタ送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
第2態様によれば、切断装置は、他の装置において必要となる切断データを送信できる。他の装置は、少なくとも1つの部分模様を切断データに基づいて加工する場合において、加工可能な領域に収まるか否かを、サイズ情報により判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】システム1の概要を示す図である。
図2】システム1の動作概要の説明図である。
図3】切断模様5を示す図である。
図4】切断データD1を示す図である。
図5】切断装置メイン処理のフローチャートである。
図6】プレビュー画像60A及び編集画像60Bを示す図である。
図7】切断データ送信処理のフローチャートである。
図8】切断データ送信処理のフローチャートであって、図7の続きである。
図9】プレビュー画像70A及び編集画像70Bを示す図である。
図10】部分模様51B~51H及び閉領域56を示す図である。
図11】第2縫製可能領域57を示す図である。
図12】閉領域56及び第2縫製可能領域57が重ね合わされた状態を示す図である。
図13】サーバメイン処理のフローチャートである。
図14】ミシンメイン処理のフローチャートである。
図15】第1縫製可能領域59を示す図である。
図16】プレビュー画像80Aを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係るシステム1について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0012】
<システム1の概要>
図1を参照し、システム1の概要について説明する。システム1は、サーバ装置2、ミシン3、及び切断装置4を有する。サーバ装置2は、ネットワーク回線10を介してアクセスポイント11と通信可能に接続する。ミシン3及び切断装置4は、各々、アクセスポイント11と無線により通信可能に接続する。このため、サーバ装置2と、ミシン3及び切断装置4とは、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して相互に通信可能である。
【0013】
サーバ装置2は、CPU21、記憶部22、及び通信部23を有する。CPU21は、サーバ装置2の制御全般を司る。記憶部22には、CPU21が実行するためのサーバプログラム、後述の刺繍データ及び切断データ等が記憶される。通信部23は、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してミシン3及び切断装置4と通信を行う為の通信モジュールである。
【0014】
ミシン3は、刺繍模様を被縫製物30に縫製する機能を有する。ミシン3は、CPU31、記憶部32、縫製部33、表示部34、入力部35、及び通信部36を有する。記憶部32には、CPU31が実行するためのミシンプログラム、刺繍模様の縫製を行う為の刺繍データ、切断装置4が被切断物40を切断する為の切断データ、第1枠情報等が記憶される。第1枠情報は、後述の第1縫製可能領域59(図15参照)を示す。縫製部33は、上軸駆動部及び刺繍枠移動部を有する。上軸駆動部は、非図示の針棒に接続した縫針を上下に往復移動させる。刺繍枠移送部は、被縫製物30を保持する刺繍枠3Aを移動させる。CPU31は、記憶部32に記憶された縫製データに基づいて縫製部33を制御し、上軸駆動部と刺繍枠移動部を同期駆動することで、刺繍枠3Aに保持された被縫製物30に刺繍模様の縫製を行う。
【0015】
表示部34は液晶ディスプレイである。入力部35は、表示部34の表面に設けられたタッチパネルである。通信部36は、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してサーバ装置2と通信を行う為の通信モジュールである。
【0016】
切断装置4は、カートリッジ4Aの切断刃を用いて被切断物40を切断する。切断装置4は、CPU41、記憶部42、切断部43、表示部44、入力部45、及び通信部46を有する。CPU41は、切断装置4の制御全般を司る。記憶部42には、CPU41が実行するための切断プログラム、刺繍データ、切断データ、第1項目情報、第2項目情報、第2枠情報等が記憶される。第1項目情報は、後述の編集項目A~C(図6参照)を示す。第2項目情報は、後述の非対応項目を示す。第2枠情報は、後述の第2縫製可能領域57(図12参照)を示す。
【0017】
切断部43は、搬送機構、第1移動機構、及び第2移動機構を有する。搬送機構は、上面で被切断物40を保持する保持板4Bを、副走査方向に搬送させる。第1移動機構は、カートリッジ4Aを主走査方向に移動させる。第2移動機構は、主走査方向及び副走査方向と直交する上下方向にカートリッジ4Aを移動させる。CPU41は、記憶部42に記憶された切断データに基づき、切断部43を次のように制御する。CPU41は、第2移動機構を制御してカートリッジ4Aを下方向に移動させ、切断刃と被切断物40とを接触させる。CPU41は、この状態で搬送機構及び第1移動機構を制御し、保持板4Bを移動させる。これにより切断刃は、被切断物40に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動し、被切断物40を切断する。
【0018】
表示部44は液晶ディスプレイである。入力部45は、表示部44の表面に設けられたタッチパネルである。通信部46は、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してサーバ装置2と通信を行う為の通信モジュールである。
【0019】
<システム1の動作概要>
図2に示すように、切断装置4は、記憶部42(図1参照)に記憶された切断データに基づいて切断部43を駆動し、被切断物40から切断模様40Aを切断する(S1)。又、切断装置4は、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して、サーバ装置2に切断データを送信する(S2)。サーバ装置2は、切断装置4から送信された切断データを受信し、記憶部22(図1参照)に記憶する。
【0020】
ミシン3は、サーバ装置2から送信される切断データを受信する(S3)。ミシン3は、受信した切断データに基づき、切断模様40Aに対応する刺繍模様30Aの縫製を行う為の刺繍データを生成する。ミシン3は、生成した刺繍データに基づいて縫製部33(図1参照)を駆動し、被縫製物30に刺繍模様30Aを縫製する(S4)。
【0021】
<切断模様5、切断データD1>
切断データに基づいて切断装置4により切断される切断模様について、具体例を挙げて説明する。図3に示す切断模様5は、複数の部分模様50(部分模様51A~51H)により構成される。部分模様51A~51Hは、各々、花の輪郭を示す線(以下、「切断線L」という。)により示される。部分模様51A~51Hは同一形状を有する。以下、部分模様51A~51Hを区別しない場合、「部分模様51」という場合がある。
【0022】
図4は、図3に示す切断模様5を切断する為の切断データD1を模式的に示す。切断データD1は、ヘッダ情報、始点及び終点の座標データ、制御パラメータ等を含む。図4において、制御パラメータは「パラメータ」と示されている。
【0023】
ヘッダ情報は、初期情報(保持板4B、被切断物40、及びカートリッジ4Aの夫々の種別)、及び、後述の設定情報等を含む。座標データは、切断線Lを複数に分割した夫々の線分(以下、「切込線」という。)の始点及び終点の位置を示す。図3に示すように、座標データの座標系のX軸方向は主走査方向に対応し、Y軸方向は副走査方向に対応する。座標データの座標系の原点(0,0)は、保持板4Bのうち主走査方向における一方側の端部、且つ、副走査方向における下流側の端部の角と一致する。X軸の正方向は、主走査方向の他方側に向かう方向に対応する。X軸の負方向は、主走査方向の一方側に向かう方向に対応する。Y軸の正方向は、副走査方向の上流側に向かう方向に対応する。Y軸の負方向は、副走査方向の下流側に向かう方向に対応する。図4に示すように、制御パラメータは、切断装置4が各切込線を切断するときに切断部43の搬送機構、第1移動機構、及び第2移動機構の各々を制御する場合の制御条件等を規定する。
【0024】
座標データと制御パラメータとは、切込線毎に規定される。以下、切込線毎に規定された座標データ及び制御パラメータの組を、「レコード」という。又、各レコードは、対応する切込線が属する切断線L毎に区分される。又、切断線L毎に区分された複数のレコードの各々には、切断線Lにて輪郭が規定される部分模様51を示す情報(以下、「グループ情報」という。)が対応付けられる。
【0025】
<切断装置メイン処理>
図5を参照し、切断装置4のCPU41により実行される切断装置メイン処理について説明する。切断装置メイン処理は、切断模様を指定して被切断物40の切断を開始させる為の操作、又は、切断模様を指定して切断データの送信を実行させる為の操作を、ユーザが入力部45を介して行った場合、記憶部42に記憶された切断プログラムをCPU41が読み出して実行することにより開始される。以下では、図3に示す切断模様5がユーザにより指定された場合を例に挙げて具体的に説明する。
【0026】
CPU41は、切断模様5を指定して被切断物40の切断を開始させる為の操作が行われていると判定した場合(S11:YES)、指定された切断模様5を切断する為の切断データD1(図4参照)を記憶部42から読み出して取得する(S13)。CPU41は更に、切断模様5の切断データD1に対して実行可能な編集の項目(以下、「編集項目」という。)A~Cを、記憶部42に記憶された第1項目情報に基づいて取得する(S15)。編集項目A~Cの具体例として、切断線Lのスムージング、縫い代設定、塗り潰し設定、ライン追加等が挙げられる。
【0027】
CPU41は、切断装置4が切断データD1に基づいて切断する切断模様5をプレビューするためのプレビュー画像60A(図6参照)を、表示部44に表示する(S17)。更に、CPU41は、S15の処理によって取得した編集項目A~Cに基づいて切断データD1を編集する為の編集画像60B(図6参照)を、表示部44に表示する(S19)。
【0028】
図6は、S17、S19(図5参照)の処理によって表示部44に表示されるプレビュー画像60A及び編集画像60Bを示す。プレビュー画像60Aとして、切断データD1に含まれる座標データに基づき特定された切断線L(図3参照)により、部分模様51A~51H(図3参照)の各々を示す模様画像61A~61Hが表示される。編集画像60Bには、編集項目A~Cの各々を選択する為の選択ボタン63A~63Cが含まれる。
【0029】
図5に示すように、CPU41は、編集画像60Bの選択ボタン63A~63Cの何れかを選択する操作を、入力部45を介して検出する。CPU41は、選択された選択ボタン63A~63Cに対応する編集項目A~Cに該当する編集方法で、切断データD1を編集する(S21)。CPU41は、編集された切断データD1に基づいて搬送機構、第1移動機構、及び第2移動機構を各々制御し、被切断物40を切断する(S23)。
【0030】
具体的には、CPU41は、はじめに第2移動機構を制御し、被切断物40に切断刃が接触するように、カートリッジ4Aを下方に移動させる。次いでCPU41は、切断データD1の座標データに基づき、被切断物40に対する切断刃の位置が始点から終点まで相対移動するように、搬送機構及び第1移動機構を制御する。以上の動作が、切断データD1のレコード毎に繰り返されることで、切込線が1本ずつ被切断物40に形成される。又、各々のグループ情報に対応付けられた全てのレコードについて上記の処理が繰り返されることで、部分模様51A~51H(図3参照)の各々に対応する断片が、被切断物40から切断される。CPU41は、切断装置メイン処理を終了する。
【0031】
一方、CPU41は、切断模様5を指定して切断データD1の送信を実行させるための操作が行われていると判定した場合(S11:NO)、後述の切断データ送信処理(図7参照)を実行する(S25)。CPU41は、切断データ送信処理の終了後、切断装置メイン処理を終了させる。
【0032】
図7を参照し、切断データ送信処理について説明する。CPU41は、指定された切断模様5を切断する為の切断データD1(図4参照)を、記憶部42から読み出して取得する(S31)。CPU41は、取得した切断データD1のヘッダ情報に含まれる設定情報に、ミシン3が縫製時に実行できない設定情報(以下、「ミシン不可能情報」という。)が含まれているか判定する(S33)。ミシン不可能情報の一例として、縫い代設定がある。縫い代設定は、切断模様5の輪郭に対して外側に離隔した外形線を新たな切断線Lとする設定である。
【0033】
CPU41は、ヘッダ情報の設定情報にミシン不可能情報が含まれていると判定した場合(S33:YES)、ヘッダ情報からミシン不可能情報を削除する(S35)。CPU41は処理をS37に進める。一方、CPU41は、ヘッダ情報の設定情報にミシン不可能情報が含まれていないと判定した場合(S33:NO)、処理をS37に進める。
【0034】
CPU41は、記憶部42に記憶された第1項目情報に基づき、編集項目A~C(図6参照)を取得する(S37)。更にCPU41は、ミシン3が縫製時において対応できない処理に関連する編集方法を示す編集項目(以下、「非対応編集項目」という。)を、記憶部42に記憶された第2項目情報に基づいて取得する。CPU41は、取得した非対応編集項目が編集項目A~Cに含まれているか判定する(S39)。非対応編集項目に該当する編集方法の一例として、塗り潰し設定がある。塗り潰し設定は、切断刃の代わりにペンが取り付けられたカートリッジ4Aが切断装置4に装着されて使用される場合において、切断模様5の輪郭の内部を塗り潰す編集方法である。
【0035】
CPU41は、編集項目A~Cに非対応編集項目が含まれていると判定した場合(S39:YES)、後述のS45の処理によって表示部44に表示する編集項目の対象から非対応編集項目を除外する為、非対応編集項目を非表示項目として設定する(S41)。CPU41は、処理をS43に進める。一方、CPU41は、S37の処理によって取得した編集項目A~Cに非対応編集項目が含まれていないと判定した場合(S39:NO)、処理をS43に進める。
【0036】
CPU41は、切断データD1に基づいてミシン3が縫製する刺繍模様をプレビューする為のプレビュー画像70A(図9参照)を、表示部44に表示する(S43)。更にCPU41は、S37の処理により取得した編集項目A~Cに基づき、編集画像70B(図9参照)を表示部44に表示する(S45)。
【0037】
図9は、表示部44に表示されたプレビュー画像70A及び編集画像70Bの一例を示す。プレビュー画像70Aには、部分模様51A~51H(図3参照)の各々を示す模様画像71A~71Hが含まれる。編集画像70Bには、編集項目A、Bの各々を選択する為の選択ボタン73A、73Bが含まれる。CPU41は、以下に示す表示方法により、プレビュー画像70A及び編集画像70Bを表示する。
【0038】
図7に示すように、CPU41は、S35の処理によって切断データD1のヘッダ情報からミシン不可能情報が削除されている場合、ミシン不可能情報が削除された切断データD1に基づき、部分模様51A~51Hの切断線L(図3参照)を特定する。CPU41は、特定した切断線Lを模様画像71A~71H(図9参照)として表示部44に表示する。なお、模様画像71A~71Hは、切断装置4による切断が行われるときに表示部44に表示されるプレビュー画像60A(図6参照)の模様画像61A~61Hと相違する。その理由は、プレビュー画像60Aにて表示される模様画像61A~61Hは、切断データD1をそのまま用いて切断線Lが特定されているのに対し、プレビュー画像70A(図9参照)の模様画像71A~71Hは、ヘッダ情報からミシン不可能情報が削除された切断データD1に基づいて切断線Lが特定されている為である。ヘッダ情報からミシン不可能情報が削除されることで、ミシン3が縫製時に実行できない設定が除外されているので、模様画像71A~71Hは、切断データD1に基づいてミシン3により縫製される刺繍模様を良好に反映した態様となる。
【0039】
一方、CPU41は、S35の処理が行われず、切断データD1のヘッダ情報からミシン不可能情報が削除されていない場合、S31の処理により取得した切断データD1をそのまま用い、複数の部分模様50の切断線L(図3参照)を特定する。CPU41は、特定した切断線Lを模様画像71A~71H(図9参照)として表示する。この場合、模様画像71A~71Hは、切断装置4による切断が行われるときに表示部44に表示されるプレビュー画像60A(図6参照)の模様画像61A~61Hと一致する。つまり、模様画像71A~71Hは、切断データD1に基づいて切断装置4により切断される切断模様と同じ態様で刺繍模様がミシン3により縫製されることを示す。
【0040】
又、図9にて示される編集画像70Bは、S37の処理によって取得された編集項目A~Cのうち編集項目Cが非対応編集項目に該当し、S41の処理によって編集項目Cが非表示項目として設定された結果表示されたものである。CPU41は、編集項目A~Cのうち、非対応編集項目である編集項目Cを除く編集項目A、Bの選択ボタン63A、63Bを、編集画像70Bとして表示する。編集項目Cに対応する選択ボタンは非表示とされる。なお非対応編集項目は、ミシン3が縫製時において対応できない処理に関連する編集方法を示す。このため切断装置4は、編集項目Cに対応する選択ボタンを非表示とすることで、ミシン3が縫製時に対応できない処理に関連する編集方法で切断データD1が編集されることを防止できる。
【0041】
なお、切断装置4による切断が行われるときに表示部44に表示される編集画像60B(図6参照)では、編集項目A~Cに対応する選択ボタン63A~63Cが全て表示される。つまり、切断装置4による切断時には、ミシン3に対する切断データの送信時と異なり、非対応編集項目の選択ボタン63Cも表示されることになる。
【0042】
一方、例えばCPU41は、S41の処理が行われず、非対応編集項目を非表示項目として設定していない場合、S37の処理によって取得した編集項目A~Cの全ての選択ボタンが、編集画像70Bとして表示されることになる。この場合に表示される選択ボタンは、切断装置4による切断が行われるときに表示部44に表示される編集画像60Bの選択ボタン63A~63C(図6参照)と一致する。
【0043】
ユーザは、複数の部分模様50のうちミシン3に刺繍模様として縫製させる部分模様51を、プレビュー画像70Aに含まれる模様画像71A~71Hを選択する操作を行うことによって選択できる。CPU41は、模様画像71A~71Hを選択する操作を受け付け、ミシン3に刺繍模様として縫製させる部分模様51を選択する(S47)。以下では、ユーザが模様画像71Aを除く模様画像71B~71Hを選択する操作を行った場合を例に挙げて具体的に説明する。この場合、CPU41は、S47の処理によって、模様画像71B~71Hに対応する部分模様51B~51H(図3参照)を選択することになる。
【0044】
CPU41は、切断データD1のヘッダ情報、及び、S47の処理によって選択された部分模様51B~51Hのグループ情報に対応付けられているレコードを、グループ情報と共に抽出する。CPU41は、抽出したヘッダ情報、及び、部分模様51B~51Hのグループ情報に対応付けられたレコードを、ミシン3に送信する為の切断データD2として記憶部42に記憶する。
【0045】
次にCPU41は、選択された部分模様51B~51Hの各々の輪郭を、切断データのうち部分模様51B~51Hのグループ情報に対応付けられた座標データに基づいて特定する。CPU41は、特定した輪郭の切断線Lに基づき、部分模様51B~51Hのサイズを示すパラメータとして閉領域56(図10参照)を特定する(S49)。図10は、閉領域56の具体例を示す。閉領域56は、部分模様51B~51Hを全て内包する最小の矩形領域、言い換えれば、部分模様51B~51Hが内接する矩形状の領域により規定される。閉領域56の各辺は、X軸方向又はY軸方向と平行に延びる。次いでCPU41は、閉領域56の中心Tcを特定する。中心Tcは、閉領域56の対角線の交点の位置に対応する。CPU41は、中心Tcを原点(0,0)としたXY座標系における閉領域56の四隅の位置を示す座標情報を、サイズ情報として更に特定する(S49)。
【0046】
なお、サイズ情報の原点は中心Tcに限定されない。例えばCPU41は、閉領域56のうちX軸の負方向側の端部且つY軸の負方向側の端部に相当する隅を原点(0,0)としてもよい。又、CPU41は、この隅を原点としたXY座標系における閉領域56の四隅の位置を示す座標情報を、サイズ情報として特定してもよい。
【0047】
図7に示すように、更にCPU41は、切断データD2のうち、S47の処理によって選択された部分模様51B~51Hのグループ情報に対応付けられたレコードの座標データについて、閉領域56の中心Tc(図10参照)が原点(0,0)となるように座標変換する(S51)。CPU41は、処理をS61(図8参照)に進める。
【0048】
図8に示すように、CPU41は、記憶部42に記憶された第2枠情報に基づき、ミシン3の刺繍枠3A(図1参照)の内部において縫製可能な領域(以下、「第2縫製可能領域」という。)57(図11参照)を取得する(S61)。なお、第2枠情報は、ユーザが入力部45を介して行った入力操作に応じて記憶部42に記憶される。なお、第2枠情報は、切断装置4の出荷時において記憶部42に予め記憶されてもよい。
【0049】
図11は、第2縫製可能領域57を模式的に示す。第2縫製可能領域57は矩形状を有する。第2縫製可能領域57の中心Ecは、第2縫製可能領域57の対角線の交点の位置に対応する。第2縫製可能領域57は、中心Ecを原点(0,0)としたXY座標系における四隅の位置を示す座標情報により規定されている。図11において、X軸方向は左右方向と一致し、Y軸方向は上下方向と一致する。又、X軸の正方向は右方向に対応し、X軸の負方向は左方向に対応する。又、Y軸の正方向は下方向に対応し、Y軸の負方向は上方向に対応する。
【0050】
なお、第2縫製可能領域57の原点は中心Ecに限定されない。例えば、第2縫製可能領域57の四隅のうちX軸の負方向側の端部且つY軸の負方向側の端部に相当する隅が、原点(0,0)とされてもよい。又、第2縫製可能領域57は、この隅を原点としたXY座標系における四隅の位置を示す座標情報により規定されてもよい。
【0051】
CPU41は、S49(図7参照)の処理によって特定したサイズ情報にて示される閉領域56(図10参照)と、S61の処理によって取得した第2縫製可能領域57(図11参照)とに基づき、各々の中心Tc、Ecの位置が一致するように双方を重ね合わせる。この状態で、CPU41は、閉領域56に内包される部分模様51B~51Hが、すべて第2縫製可能領域57に収まるか判定する(S63)。CPU41は、部分模様51B~51Hが、すべて第2縫製可能領域57に収まると判定した場合(S63:YES)、処理をS69に進める。一方、CPU41は、部分模様51B~51Hの少なくとも一部が第2縫製可能領域57に収まらないと判定した場合(S63:NO)、処理をS65に進める。
【0052】
図12は、部分模様51B~51Hの少なくとも一部が第2縫製可能領域57に収まらない場合の具体例を示す。閉領域56と第2縫製可能領域57とが重ね合わされた状態で、閉領域56に内包される部分模様51B~51Hのうち、部分模様51B、51G、51Hが第2縫製可能領域57に収まらず、夫々の一部が第2縫製可能領域57からはみ出す。CPU41は、このような場合、部分模様51B~51Hの少なくとも一部が第2縫製可能領域57に収まらないと判定する(S63:NO)。
【0053】
図8に示すように、CPU41は、S47(図7参照)の処理により選択された部分模様51B~51Hのうち一部が第2縫製可能領域57に収まらないことを通知するアラーム通知画面を、表示部44に表示させる(S65)。CPU41は、S51(図7参照)の処理によって座標変換された座標データを含む切断データD2のうち、第2縫製可能領域57に収まらない部分模様51B、51G、51Hのグループ情報に対応付けられたレコードを削除する(S67)。これにより、切断データD2は、第2縫製可能領域57に収まる部分模様51C~51Fの座標データのみが含まれた状態となる。CPU41は、処理をS69に進める。
【0054】
なお上記において、CPU41は、部分模様51B、51G、51Hのグループ情報に対応付けられたレコードのうち、第2縫製可能領域57の外部の位置を示す座標データを含むレコードのみ削除し、第2縫製可能領域57の内部の位置を示す座標データを含むレコードは削除しなくてもよい。
【0055】
CPU41は、S43(図7参照)の処理によって表示部44に表示されたプレビュー画像70A(図9参照)を、切断データD2に基づいて更新する(S69)。例えば図12に示すように、部分模様51B、51G、51Hが第2縫製可能領域57に収まらないと判定された場合、第2縫製可能領域57に収まる部分模様51C~51Fの各々の切断線Lにて示される模様画像71C~71Fのみプレビュー画像70Aとして表示部44に表示された状態となる。一方、第2縫製可能領域57に収まらない部分模様51B、51G、51Hの各々の切断線Lにて示される模様画像71B、71G、71Hは、プレビュー画像70Aから削除される。
【0056】
CPU41は、記憶部42に記憶された切断データD2と、S49(図7参照)の処理によって特定されたサイズ情報とを、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してサーバ装置2に送信する(S71)。CPU41は、切断装置メイン処理を終了させる。
【0057】
<サーバメイン処理>
図13を参照し、サーバ装置2のCPU21により実行されるサーバメイン処理について説明する。サーバメイン処理は、サーバ装置2の電源がONされた場合において、記憶部22に記憶されたサーバプログラムをCPU21が読み出して実行することにより、開始される。
【0058】
CPU21は、切断装置4から送信された切断データ及びサイズ情報を、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して受信したか判定する(S81)。CPU21は、切断データ及びサイズ情報を受信したと判定した場合(S81:YES)、受信した切断データ及びサイズ情報を記憶部22に記憶する(S83)。CPU21は、処理をS85に進める。CPU21は、切断データ及びサイズ情報を受信していないと判定した場合(S81:NO)、処理をS85に進める。
【0059】
CPU21は、ミシン3から送信された刺繍データを、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して受信したか判定する(S85)。なお、詳細説明は省略するが、ミシン3は、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してサーバ装置2に刺繍データを送信する場合がある。CPU21は、刺繍データを受信したと判定した場合(S85:YES)、受信した刺繍データを記憶部22に記憶する(S87)。CPU21は、処理をS89に進める。CPU21は、刺繍データを受信していないと判定した場合(S85:NO)、処理をS89に進める。
【0060】
CPU21は、ミシン3から送信されたデータであって、切断データ又は刺繍データの送信を要求するデータ要求を受信したか判定する(S89)。データ要求には、切断データ又は刺繍データの種別を示す種別データが含まれる。CPU21は、データ要求を受信した場合(S89:YES)、データ要求に含まれる種別データが切断データ及び刺繍データの何れを示しているか特定する。CPU21は、種別データが切断データを示していると特定した場合、記憶部22に記憶された切断データを、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してミシン3に送信する(S91)。CPU21は、種別データが刺繍データを示していると特定した場合、記憶部22に記憶された刺繍データを、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してミシン3に送信する(S91)。CPU21は、処理をS81に戻す。CPU21は、データ要求を受信していないと判定した場合(S89:NO)、処理をS81に戻す。
【0061】
<ミシンメイン処理>
図14を参照し、ミシン3のCPU31により実行されるミシンメイン処理について説明する。ミシンメイン処理は、サーバ装置2から取得するデータの種別として切断データ又は刺繍データを選択する操作を、ユーザが入力部35を介して行った場合、記憶部32に記憶されたミシンプログラムをCPU31が読み出して実行することにより開始される。
【0062】
CPU31は、入力部35を介して行われた操作により選択されたデータの種別(切断データ又は刺繍データ)を取得する(S101)。CPU31は、取得した種別のデータが切断データである場合、切断データを示す種別データを含むデータ要求を、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してサーバ装置2に送信する(S103)。CPU31は、取得した種別のデータが刺繍データである場合、刺繍データを示す種別データを含むデータ要求を、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介してサーバ装置2に送信する(S103)。
【0063】
CPU31は、切断データを示す種別データを含むデータ要求をサーバ装置2に送信している場合(S105:YES)、データ要求に応じてサーバ装置2から送信される切断データ及びサイズ情報を、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して受信する(S107)。以下では、図12に示す部分模様51C~51Fのグループ情報に対応付けられたレコードを含む切断データD2、及び、図10に示す閉領域56のサイズ情報を受信した場合を例に挙げて、具体的に説明する。
【0064】
CPU31は、記憶部32に記憶された第1枠情報に基づき、ミシン3の刺繍枠3A(図1参照)の内部において縫製可能な領域(以下、「第1縫製可能領域」という。)59(図15参照)を特定する。第1縫製可能領域59は、ミシン3が装着可能な最大の刺繍枠3Aにおいて縫製可能な領域を示す。第1枠情報は、初期情報として記憶部32に予め記憶される。CPU31は、第1縫製可能領域59を特定し、中心Gc(図15参照)を更に特定する。
【0065】
図15は、第1縫製可能領域59を模式的に示す。第1縫製可能領域59は矩形状を有する。第1縫製可能領域59の中心Gcは、第1縫製可能領域59の対角線の交点の位置に対応する。第1縫製可能領域59は、中心Gcを原点(0,0)としたXY座標系における四隅の位置を示す座標情報により規定されている。図15において、X軸方向は左右方向と一致し、Y軸方向は上下方向と一致する。又、X軸の正方向は右方向に対応し、X軸の負方向は左方向に対応する。又、Y軸の正方向は下方向に対応し、Y軸の負方向は上方向に対応する。
【0066】
なお、第1縫製可能領域59は、ミシン3に装着可能な最大の刺繍枠3Aの縫製可能領域を示すので、切断装置4の記憶部42に記憶された第2枠情報により示される第2縫製可能領域57よりも大きい場合がある。一方、ユーザが入力部45を介して切断装置4に設定した第2枠情報によっては、第1縫製可能領域59の方が第2縫製可能領域57よりも小さい場合もある。
【0067】
なお、第1縫製可能領域59の原点は中心Gcに限定されない。例えば、第1縫製可能領域59の四隅のうちX軸の負方向側の端部且つY軸の負方向側の端部に相当する隅が、原点(0,0)とされてもよい。又、第1縫製可能領域59は、この隅を原点としたXY座標系における四隅の位置を示す座標情報により規定されてもよい。
【0068】
図14に示すように、CPU31は、S107の処理によって受信したサイズ情報に基づいて閉領域56(図10参照)を特定し、中心Tc(図10参照)を更に特定する。更にCPU31は、S107の処理によって受信した切断データD2のレコードに基づき、閉領域56に内包される部分模様51C~51Fを更に特定する。
【0069】
CPU31は、特定した第1縫製可能領域59及び閉領域56の各々の中心Gc、Tcの位置が一致するように、双方を重ね合わせる。この状態で、CPU31は、閉領域56に内包される部分模様51C~51Fが、すべて第1縫製可能領域59に収まるか判定する(S111)。CPU41は、部分模様51C~51Fが、すべて第1縫製可能領域59に収まると判定した場合(S111:YES)、処理をS115に進める。
【0070】
CPU31は、切断データD2に基づいてミシン3が縫製する刺繍模様をプレビューする為のプレビュー画像80A(図16参照)を、表示部34に表示する(S115)。図16は、表示部34に表示されたプレビュー画像80Aの一例を示す。プレビュー画像80Aには、部分模様51C~51F(図12参照)の各々を示す模様画像81C~81Fが含まれる。又、プレビュー画像80Aには、刺繍枠3Aを示す枠画像82、及び、第1縫製可能領域59(図15参照)を示す領域画像83が含まれる。なお、プレビュー画像80Aでは、第1縫製可能領域59の中心Gcと、サイズ情報により特定される閉領域56の中心Tcとが一致する位置関係となるように、模様画像81C~81Fと、枠画像82及び領域画像83との位置関係が調整される。
【0071】
CPU31は、切断データD2の座標データについて、サイズ情報に基づき特定された閉領域56の中心Tcが第1縫製可能領域59の中心Gcと一致するように座標変換する(S117)。更にCPU31は、切断データD2のヘッダ情報に含まれる設定情報に基づいて座標データをベクトル展開することにより、ミシン3が刺繍模様の縫製を行う為に必要な刺繍データを生成する(S119)。CPU31は、生成した刺繍データに基づいて縫製部33を制御する。これにより、CPU31は、部分模様51C~51Fに対応する刺繍模様を、被縫製物30に縫製する(S123)。CPU31は、ミシンメイン処理を終了する。
【0072】
一方、CPU31は、閉領域56に内包される部分模様51C~51Fの少なくとも一部が第1縫製可能領域59に収まらないと判定した場合(S111:NO)、処理をS113に進める。CPU31は、切断装置4からサーバ装置2を介して受信した切断データD2により示される部分模様51C~51Fのうち一部が第1縫製可能領域59に収まらないことを通知するアラーム通知画面を、表示部34に表示させる(S131)。又、CPU31は、部分模様51C~51Fのうち第1縫製可能領域59に収まらない部分模様51について、第1縫製可能領域59に収まるようにサイズを縮小する(S133)。更にCPU31は、切断データD2のうち、第1縫製可能領域59に収まらない部分模様51のグループ情報に対応付けられたレコードの座標データを、部分模様51のサイズの縮小に応じて変更する(S133)。CPU31は、処理をS115に進める。S115~S123の処理は、部分模様51C~51Fがすべて第1縫製可能領域59に収まる場合と同一であるので、説明を省略する。
【0073】
又、CPU31は、刺繍データを示す種別データを含むデータ要求をサーバ装置2に送信している場合(S105:NO)、データ要求に応じてサーバ装置2から送信される刺繍データを、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して受信する(S121)。CPU31は、受信した刺繍データに基づいて縫製部33を制御する。これによりCPU31は、被縫製物30に刺繍模様を縫製する。CPU31は、ミシンメイン処理を終了する。
【0074】
<本実施形態の作用、効果>
ミシン3は、切断装置4から送信された切断データを、ネットワーク回線10及びアクセスポイント11を介して受信する(S107)。ミシン3は、受信した切断データに基づいて刺繍データを生成し(S119)、生成した刺繍データに基づいて縫製を行う(S123)。このようにミシン3は、切断装置4と連携することで切断データを切断装置4から取得し、縫製時に必要となる刺繍データを生成できる。
【0075】
ミシン3は、閉領域56に内包される部分模様51C~51Fがすべて第1縫製可能領域59に収まるか判定する(S111)。これにより、ミシン3のユーザは、部分模様51C~51Fが第1縫製可能領域59に収まるか否かを判定する必要がない。このためユーザは、部分模様51C~51Fに対応する刺繍模様の縫製を、ミシン3に容易に実行させることができる。
【0076】
切断装置4は、部分模様51B~51Hのサイズを示すサイズ情報を、閉領域56により特定する。この場合、切断装置4は、部分模様51を各々個別に加味してサイズ情報を特定する必要がないので、サイズ情報を容易に特定できる。
【0077】
切断データにおいて、複数のレコードの各々には、部分模様51を示す情報であるグループ情報が対応付けられる。このためミシン3は、切断データに含まれる各座標データがどの部分模様に属するかを、グループ情報に基づいて容易に特定できる。
【0078】
ミシン3は、切断データの座標データについて、サイズ情報に基づき特定された閉領域56の中心Tcが第1縫製可能領域59の中心Gcと一致するように、座標変換する(S117)。ミシン3は、座標変換された座標データを含む切断データに基づき、刺繍データを生成する(S119)。この場合、ミシン3は、切断装置4から送信された切断データに基づき特定される部分模様51C~51Fを、第1縫製可能領域59内に容易に配置できる。
【0079】
ミシン3がミシン不可能情報を受信し、ミシン不可能情報に基づいて刺繍データを生成した場合、生成された刺繍データに基づいて行われる刺繍模様の縫製動作が不安定になる場合がある。これに対し、切断装置4は、切断データのヘッダ情報の設定情報にミシン不可能情報が含まれている場合(S33:YES)、ヘッダ情報からミシン不可能情報を削除する(S35)。つまり、ミシン不可能情報がヘッダ情報から削除された切断データが、切断装置4からミシン3に送信されることになる。このため、切断装置4は、ミシン3が切断データに基づいて実行する刺繍模様の縫製動作が不安定になる可能性を軽減できる。
【0080】
切断装置4は、切断データに基づいてミシン3が縫製する刺繍模様をプレビューする為のプレビュー画像70Aを、表示部44に表示する(S43)。なお、切断データのヘッダ情報からミシン不可能情報が削除されている場合には、ミシン不可能情報が削除された切断データに基づいてプレビュー画像70Aが生成される。この場合、切断データD1に基づいてミシン3により縫製される刺繍模様を良好に反映した態様でプレビュー画像70Aが表示される。このため、切断装置4のユーザは、ミシン3により実際に縫製が行われる刺繍模様を確認できる。
【0081】
切断装置4は、編集項目に非対応編集項目が含まれていると判定した場合(S39:YES)、表示部44に表示する編集項目の対象から非対応編集項目を除外する為、非対応編集項目を非表示項目として設定する(S41)。これにより切断装置4は、ミシン3が縫製時において対応できない処理に関連する情報が編集されてミシン3に送信されることを抑制できる。
【0082】
切断装置4は、閉領域56に内包される部分模様51C~51Fがすべて第2縫製可能領域57に収まるか判定する(S63)。この場合、ユーザは、部分模様51C~51Fが第2縫製可能領域57に収まるか否かを判定する必要がない。このためユーザは、ミシン3による部分模様51C~51Fの縫製を、簡易な手順で実行させることができる。
【0083】
切断装置4は、部分模様51C~51Fの少なくとも一部が第2縫製可能領域57に収まらない場合(S63:NO)、アラーム通知画面を表示部44に表示させる(S65)。これによりユーザは、部分模様51C~51Fの少なくとも一部が第2縫製可能領域57に収まらないことを、アラーム通知画面により認識できる。又、この場合に切断装置4は、切断データD2のうち第2縫製可能領域57に収まらない部分模様51B、51G、51Hのグループ情報に対応付けられたレコードを削除する(S67)。この場合、切断装置4は、第2縫製可能領域57に収まる部分模様51C~51Fの切断データのみサーバ装置2に送信することになるので、送信するデータの容量を低減できる。
【0084】
ミシン3は、第1縫製可能領域59に収まらない部分模様51B、51G、51Hについて、第1縫製可能領域59に収まるようにサイズを縮小する(S133)。これによりミシン3は、第1縫製可能領域59に収まらない部分模様51B、51G、51Hも、縮小することで縫製可能にできる。
【0085】
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。切断装置4は切断データ及びサイズ情報をサーバ装置2に送信し、ミシン3はサーバ装置2から切断データ及びサイズ情報を受信した。これに対し、切断装置4は、アクセスポイント11を介してミシン3に切断データ及びサイズ情報を直接送信してもよい。又、ミシン3と切断装置4とは、周知の様々な無線通信の方式により、アクセスポイント11を介さずに直接通信が可能であってもよい。この場合、切断装置4は、無線通信を介してミシン3に切断データ及びサイズ情報を直接送信してもよい。
【0086】
ミシン3は、装着可能な最大の刺繍枠3Aにおいて縫製可能な領域を示す第1縫製可能領域59に、部分模様51C~51Fがすべて収まるか判定した(S111)。これに対し、ミシン3は、実際に装着されている刺繍枠3Aにおいて縫製可能な縫製可能領域に、部分模様51C~51Fがすべて収まるか判定してもよい。又、ミシン3は、第1縫製可能領域59に、部分模様51C~51Fがすべて収まるか否かに関わらず、部分模様51C~51Fを示す刺繍模様を被縫製物30に縫製してもよい。
【0087】
切断装置4が特定する閉領域56の形状は矩形状に限定されず、多角形、円形、楕円形等、他の形状でもよい。又、切断装置4は、閉領域56を特定せず、切断データのみをミシン3に送信してもよい。
【0088】
切断データのグループ情報は、上記実施形態の態様に限定されない。例えばグループ情報は、部分模様51毎のレコードをテーブルにて管理するテーブル情報でもよい。切断データのヘッダ情報は、部分模様51毎に区分されたグループ毎に1つずつ設けられてもよい。
【0089】
ミシン3は、切断データの座標データについて、サイズ情報に基づき特定された閉領域56の四隅の角の何れかと、第1縫製可能領域59の四隅の角の何れかとが一致するように、座標変換してもよい(S117)。
【0090】
切断装置4は、切断データのヘッダ情報からミシン不可能情報を削除しなくてもよい。この場合、切断装置4は、ミシン不可能情報を含む切断データに基づき、プレビュー画像70Aを生成して表示してもよい。一方、このような切断データが切断装置4からミシン3に送信された場合において、ミシン3は、切断データのヘッダ情報の設定情報にミシン不可能情報が含まれているか判定してもよい。ミシン3は、ミシン不可能情報が含まれている場合、ヘッダ情報からミシン不可能情報を削除してもよい。
【0091】
編集画像60B(図6参照)、70B(図9参照)には、同じ編集項目A~Cに対応する選択ボタンが含まれてもよい。この場合、例えば編集画像70Bの編集項目Cに対応する選択ボタンが半透明で表示される等によって、編集項目Cに対する操作が禁止されてもよい。
【0092】
切断装置4は、S63、S65、S67の処理を行わなくてもよい。即ち、切断装置4は、閉領域56に内包される部分模様51が第2縫製可能領域57に収まるかの判定を行わなくてもよい。なおこの場合でも、ミシン3において、閉領域56に内包される部分模様51が第1縫製可能領域59に収まるかの判定は行われるので(S111)、第1縫製可能領域59に収まらない部分模様51を示す刺繍模様が縫製されることを防止できる。
【0093】
切断装置4は、部分模様51B~51Hがすべて第2縫製可能領域57に収まらない場合、ミシン3に対する切断データ自体の送信を禁止してもよい。
【0094】
ミシン3は、部分模様51C~51Fの一部が第1縫製可能領域59に収まらないと判定した場合(S133:NO)、部分模様51C~51Fのすべての刺繍模様の縫製を禁止してもよい。この場合、ミシン3は、切断装置4から送信された切断データにて規定された部分模様51C~51Fのうち一部のみが縫製されることを抑制できる。
【0095】
サーバ装置2は、切断装置4から切断データ及びサイズ情報を受信して記憶部22に記憶し、要求に応じてミシン3に切断データ及びサイズ情報を送信した。これに対し、サーバ装置2は、切断データ及びサイズ情報を利用して被加工物の加工処理を行う他の装置(例えば、他の切断装置4等。以下、「加工装置」という。)に対して、切断データ及びサイズ情報を送信してもよい。又、この場合、切断装置4は、閉領域56に内包される部分模様51C~51Fが、加工装置において加工可能な領域を示す加工可能領域に収まるか判定してもよい(S63)。又、切断装置4は、部分模様51C~51Fが加工可能領域に収まらない場合(S63:NO)、アラーム通知画面を、表示部44に表示させてもよい(S65)。更に、切断装置4は、切断データD2のうち加工可能領域に収まらない部分模様51のグループ情報に対応付けられたレコードを削除し、加工可能領域に収まる部分模様51の切断データのみ、サーバ装置2を介して加工装置に送信してもよい(S71)。
【0096】
切断装置4がS31の処理によって取得する切断データは、切断模様の拡大又は縮小、配置変更、回転又は反転、オフセット移動等の編集がされた後のデータでもよい。又、この切断データは、スムージング等の加工が予め実行されたデータでもよい。切断装置4は、記憶部42から読み出して取得した切断データを、そのままサーバ装置2を介してミシン3に送信してもよい。
【0097】
切断装置4は、ミシン3の記憶部32に記憶された第1枠情報をミシン3から取得してもよい。切断装置4は、S63の処理を実行する場合において、取得した第1枠情報により示される第1縫製可能領域59に部分模様51がすべて収まるかを判定してもよい。
【0098】
上記において、切断装置4は、中心Tcを原点(0,0)としたXY座標系における閉領域56の四隅の位置を示す座標情報を、サイズ情報として特定した。これに対し、切断装置4は、閉領域56のX軸方向及びY軸方向の夫々の長さを、サイズ情報として特定してもよい。
【0099】
ミシン3は、複数の部分模様50のうち一部の部分模様51について、第1縫製可能領域59に収まらないと判定した場合(S111:NO)でも、この部分模様51のうち第1縫製可能領域59の内部に配置された部分については、刺繍模様として縫製してもよい。
【0100】
<その他>
通信部46は、本発明の「カッタ通信部」の一例である。通信部36は、本発明の「ミシン通信部」の一例である。非対応項目は、本発明の「関連編集項目」の一例である。S31の処理を行うCPU41は、本発明の「カッタ第1取得手段」の一例である。S49の処理を行うCPU41は、本発明の「サイズ特定手段」の一例である。S71の処理を行うCPU41は、本発明の「カッタ送信手段」の一例である。S71の処理を行うCPU41は、本発明の「カッタ送信手段」の一例である。S107の処理を行うCPU31は、本発明の「ミシン受信手段」の一例である。S119の処理を行うCPU31は、本発明の「生成手段」の一例である。S123の処理を行うCPU31は、本発明の「縫製手段」の一例である。S109の処理を行うCPU31は、本発明の「ミシン取得手段」の一例である。S111の処理を行うCPU31は、本発明の「ミシン判定手段」の一例である。
【符号の説明】
【0101】
1:システム、2:サーバ装置、3:ミシン、3A:刺繍枠、4:切断装置、4B:保持板、10:ネットワーク回線、11:アクセスポイント、21、31、41:CPU、33:縫製部、36、46:通信部、43:切断部、56:閉領域、57:第2縫製可能領域、59:第1縫製可能領域
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