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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-10
(45)【発行日】2025-06-18
(54)【発明の名称】バッテリーパック及びそれを含む自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/367 20210101AFI20250611BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20250611BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20250611BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20250611BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20250611BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20250611BHJP
   H01M 50/211 20210101ALN20250611BHJP
【FI】
H01M50/367
H01M50/204 101
H01M50/271 Z
H01M50/289
H01M50/249
H01M50/35 201
H01M50/211
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023561220
(86)(22)【出願日】2022-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(86)【国際出願番号】 KR2022021427
(87)【国際公開番号】W WO2023128573
(87)【国際公開日】2023-07-06
【審査請求日】2023-10-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0188983
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0076628
(32)【優先日】2022-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジュ-ファン・シン
(72)【発明者】
【氏名】ミュン-キ・パク
(72)【発明者】
【氏名】ウォン-キョン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジュン-ヨブ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】スン-フン・ウ
(72)【発明者】
【氏名】テ-キョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン-スク・イ
【審査官】田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112652857(CN,A)
【文献】特開2010-108823(JP,A)
【文献】特表2022-545135(JP,A)
【文献】国際公開第2021/073430(WO,A1)
【文献】特開2009-158332(JP,A)
【文献】特表2024-509860(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/367
H01M 50/204
H01M 50/271
H01M 50/289
H01M 50/249
H01M 50/35
H01M 50/211
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1収容空間と、前記第1収容空間と離隔して位置する第2収容空間と、前記第1収容空間と前記第2収容空間との間に形成されるセンター空間と、を備えるパックハウジングと、
前記第1収容空間内に配置される複数の第1バッテリーモジュールと、
前記第2収容空間内に配置される複数の第2バッテリーモジュールと、
前記第1バッテリーモジュールと対応する位置で、前記第1バッテリーモジュールから発生したベントガスを前記センター空間へガイドする第1サイドベント流路と、前記第2バッテリーモジュールと対応する位置で、前記第2バッテリーモジュールから発生したベントガスを前記センター空間へガイドする第2サイドベント流路と、前記センター空間と対応する位置で、前記センター空間側に捕集されたベントガスを前記パックハウジングの外部へガイドするセンターベント流路と、を備え、前記パックハウジングと結合して前記第1バッテリーモジュール及び前記第2バッテリーモジュールをカバーするように構成されるパックカバーと、
を含み、
前記パックハウジングは、
互いに隣接する前記第1バッテリーモジュールの間に対応する位置、及び互いに隣接する第2バッテリーモジュールの間に対応する位置に各々配置される隔壁を備え、
前記第1サイドベント流路は、前記第1バッテリーモジュールの上部と前記パックカバーの内面との間に形成され、前記第2サイドベント流路は、前記第2バッテリーモジュールの上部と前記パックカバーの内面との間に形成され、
前記隔壁は、前記第1サイドベント流路を、前記複数の第1バッテリーモジュールの各々に対応する独立した収容空間に分割するとともに、前記第2サイドベント流路を、前記複数の第2バッテリーモジュールの各々に対応する独立した収容空間に分割する、バッテリーパック。
【請求項2】
前記隔壁は、
互いに隣接する前記第1バッテリーモジュールの各々の収容空間の間におけるベントガスの移動、及び互いに隣接する前記第2バッテリーモジュールの各々の収容空間の間におけるベントガスの移動が遮断されるように前記パックカバーと結合することを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記隔壁と前記パックカバーとの間には、封止部材が備えられることを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記パックカバーは、
前記パックハウジングの収容空間をカバーするカバープレートと、
前記カバープレートの内面に結合し、前記第1サイドベント流路、前記第2サイドベント流路及び前記センターベント流路を備える流路プレートと、を含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記流路プレートは、
前記第1バッテリーモジュールと対応する位置で、前記カバープレートの内面に結合し、前記第1サイドベント流路を備える第1流路プレートと、
前記第2バッテリーモジュールと対応する位置で、前記カバープレートの内面に結合し、前記第2サイドベント流路を備える第2流路プレートと、
前記センター空間と対応する位置で、前記カバープレートの内面に結合し、前記センターベント流路を備える第3流路プレートと、を含むことを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記パックハウジングは、
前記センターベント流路の延長方向に沿って一側及び他側の少なくとも一箇所に形成されるガス捕集空間を備えることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記パックハウジングは、
前記ガス捕集空間のベントガスを前記パックハウジングの外部へ排出するベントホールを備えることを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記第1サイドベント流路及び前記第2サイドベント流路は、前記パックカバーの内面に形成された溝の形態を有することを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記第1サイドベント流路及び前記第2サイドベント流路は各々、前記第1流路プレート及び第2流路プレートの一面に形成された溝の形態を有し、
前記第1流路プレート及び前記第2流路プレートは、前記溝が形成された面の反対面が前記カバープレートの内面に結合することを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記第1サイドベント流路及び前記第2サイドベント流路は、前記バッテリーパックの長手方向に沿って各々複数個が備えられることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記センターベント流路は、
前記第1サイドベント流路と連通する第1センターベント流路と、
前記第2サイドベント流路と連通する第2センターベント流路と、を含むことを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記第3流路プレートは、
前記第1サイドベント流路と連通する第1センターベント流路を形成する第1流路形成部と、
前記第2サイドベント流路と連通し、前記第1センターベント流路とは連通しない第2センターベント流路を形成する第2流路形成部と、
前記第1流路形成部と前記第2流路形成部とを連結し、前記カバープレートの内面に結合する結合部と、を含むことを特徴とする、請求項11に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーパックを含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック及びそれを含む自動車に関し、より詳しくは、バッテリーモジュールの内部でガスが発生したとき、高温のガスが隣接する他のバッテリーモジュールに影響を及ぼすことなくバッテリーパックの外部へ排出されるように構成されたバッテリーパック及びそれを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2021年12月27日出願の韓国特許出願第10-2021-0188983号及び2022年6月23日出願の韓国特許出願第10-2022-0076628号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートブックPC、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急増し、ロボット、電気自動車などの商用化が本格化するにつれ、反復的な充放電の可能な高性能二次電池についての研究が盛んに行われている。
【0004】
現在、商用化した二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあり、このうち、リチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由で、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材を各々正極活物質と負極活物質に用いる。また、リチウム二次電池は、正極活物質と負極活物質が各々塗布された正極板と負極板がセパレーターを挟んで配置された電極組立体と、電極組立体を電解液と共に封止して収納する外装材、即ち、電池ケースを備える。
【0006】
なお、リチウム二次電池は、外装材の形状に応じて、電極組立体が金属缶に内蔵されている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内蔵されているパウチ型二次電池と、に分けられる。
【0007】
最近は、携帯電子機器のような小型装置だけではなく、自動車や電力貯蔵装置(Energy Storage System;ESS)のような中・大型装置にも駆動用やエネルギー貯蔵用として二次電池が広く用いられている。 このような二次電池は、複数個が電気的に接続された状態でモジュールケースの内部に共に収納されることで一つのバッテリーモジュールを構成し、このようなバッテリーモジュールが、エネルギー密度を高めるために狭い空間に電気的にさらに接続されることでバッテリーパックを構成する。
【0008】
しかし、このように複数のバッテリーモジュールが狭い空間に密集した状態で存在する場合、火事や爆発などの事故に弱くなり得る。例えば、いずれか一つのバッテリーモジュールで熱暴走(thermal runaway)などのような問題が発生する場合、バッテリーモジュールから高温のベントガスが排出され得る。もし、このようなベントガスがバッテリーパックの外部へ適切に排出されなければ、バッテリーパックの内部に備えられた他のバッテリーモジュールへ伝播(propagation)され、連鎖反応が起こり得る。また、この場合、バッテリーパックの内圧が大きくなり、爆発の可能性がある。バッテリーパックが爆発する場合、爆発圧力によって周辺の装置や使用者に大きい被害を与えるのみならず、被害範囲と速度がさらに増大し得る。そこで、一部のバッテリーモジュールで異常が発生してガスが排出される場合、高温のガスが隣接する他のバッテリーモジュールに影響を及ぼすことなく安全にバッテリーパックの外部へ排出可能な構造を有するバッテリーパックの開発が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、従来のバッテリーパックにベント流路形成構造をさらに加えることで、所望の方向へベントガスの流れを制御することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、一部のバッテリーモジュールでサーマルイベント(thermal event)の発生時に噴出される高温のベントガスがバッテリーパック内部の他のバッテリーモジュールに影響を及ぼすことなく安全にバッテリーパックの外部へ排出されるようにすることを他の目的とする。
【0011】
但し、本発明が解決しようとする技術的課題は、前述の課題に制限されず、言及していないさらに他の課題は、下記する発明の説明から当業者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するための本発明の一面によるバッテリーパックは、第1収容空間と、前記第1収容空間と離隔して位置する第2収容空間、及び前記第1収容空間と前記第2収容空間との間に形成されるセンター空間、を備えるパックハウジングと、前記第1収容空間内に配置される少なくとも一つの第1バッテリーモジュールと、前記第2収容空間内に配置される少なくとも一つの第2バッテリーモジュールと、前記第1バッテリーモジュールと対応する位置で、前記第1バッテリーモジュールから発生したベントガスを前記センター空間へガイドするように構成される第1サイドベント流路、前記第2バッテリーモジュールと対応する位置で、前記第2バッテリーモジュールから発生したベントガスを前記センター空間へガイドするように構成される第2サイドベント流路、及び前記センター空間と対応する位置で、前記センター空間側に捕集されたベントガスを前記パックハウジングの外部へガイドするように構成されるセンターベント流路、を備え、前記パックハウジングと結合して前記バッテリーモジュールをカバーするように構成されるパックカバーと、を含む。
【0013】
前記パックハウジングは、互いに隣接する前記第1バッテリーモジュールの間に対応する位置及び互いに隣接する第2バッテリーモジュールの間に対応する位置に各々配置される隔壁を備え得る。
【0014】
前記隔壁は、互いに隣接する前記第1バッテリーモジュールの各々の収容空間の間におけるベントガスの移動及び互いに隣接する前記第2バッテリーモジュールの各々の収容空間の間におけるベントガスの移動が遮断されるように前記パックカバーと結合し得る。
【0015】
前記隔壁と前記パックカバーとの間には、封止部材が備えられ得る。
【0016】
前記パックカバーは、前記パックハウジングの収容空間をカバーするカバープレートと、前記カバープレートの内面に結合し、前記第1サイドベント流路、前記第2サイドベント流路及び前記センターベント流路を備える流路プレートと、を含み得る。
【0017】
前記流路プレートは、前記第1バッテリーモジュールと対応する位置で、前記カバープレートの内面に結合し、前記第1サイドベント流路を備える第1流路プレートと、前記第2バッテリーモジュールと対応する位置で、前記カバープレートの内面に結合し、前記第2サイドベント流路を備える第2流路プレートと、前記センター空間と対応する位置で、前記カバープレートの内面に結合し、前記センターベント流路を備える第3流路プレートと、を含み得る。
【0018】
前記パックハウジングは、前記センターベント流路の延長方向に沿って一側及び他側の少なくとも一箇所に形成されるガス捕集空間を備え得る。
【0019】
前記パックハウジングは、前記ガス捕集空間のベントガスを前記パックハウジングの外部へ排出可能なベントホールを備え得る。
【0020】
前記第1サイドベント流路及び前記第2サイドベント流路は、前記パックカバーの内面に形成された溝の形態を有し得る。
【0021】
前記第1サイドベント流路及び前記第2サイドベント流路は各々、前記第1流路プレート及び第2流路プレートの一面に形成された溝の形態を有し、前記第1流路プレート及び前記第2流路プレートは、前記溝が形成された面の反対面が前記カバープレートの内面に結合し得る。
【0022】
前記第1サイドベント流路及び前記第2サイドベント流路は、前記バッテリーパックの長手方向に沿って各々複数個が備えられ得る。
【0023】
前記センターベント流路は、前記第1サイドベント流路と連通する第1センターベント流路と、前記第2サイドベント流路と連通する第2センターベント流路と、を含み得る。
【0024】
前記第3流路プレートは、前記第1サイドベント流路と連通する第1センターベント流路を形成する第1流路形成部と、前記第2サイドベント流路と連通し、前記第1センターベント流路とは連通しない第2センターベント流路を形成する第2流路形成部と、前記第1流路形成部と前記第2流路形成部とを連結し、前記カバープレートの内面に結合する結合部と、を含み得る。
【0025】
上記の目的を達成するための本発明の実施例による自動車は、本発明の一実施形態によるバッテリーモジュールを含む。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一面によれば、バッテリーパックの内部でガスが発生したとき、発生したベントガスの排出が所望の方向へ行われるようにガス排出方向を適切に制御することができる。
【0027】
本発明の他面によれば、バッテリーパックの全体的な構造を大きく変更することなく、バッテリーパックの内部で発生したベントガスの排出方向を効果的に制御することができる。
【0028】
本発明のさらに他面によれば、サーマルイベント(thermal event)時に問題が発生した一部のバッテリーモジュールから発生した高温のベントガスが、隣接するバッテリーモジュールに影響を及ぼすことを遅延または防止することができる。
【0029】
本発明のさらに他面によれば、ベントガスの排出が迅速に行われることが可能である。
【0030】
本発明のさらに他面によれば、火事を防止するか、または火事の拡散速度を遅延させることができる。
【0031】
本発明のさらに他面によれば、エネルギー密度が重要な二次電池においてバッテリーモジュールを連結する配線のための別の空間を設けることなく配置することと共に、外部の物理的な衝撃から保護することができる。
【0032】
これによって、本発明によるバッテリーパックが自動車に適用される場合、搭乗者の安全をより効果的に確保することができる。
【0033】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施例によるバッテリーパックを示す分解斜視図である。
図2】本発明の一実施例によるバッテリーパックの外観を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施例によるパックハウジングの内部空間が見えるように示した図である。
図4】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。
図5】本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを示す分解斜視図である。
図6】本発明の一実施例によるバッテリーパックにおけるガスの移動流路を示す図である。
図7】本発明の一実施例によるパックハウジングの隔壁の例示的形態を示す図である。
図8図2のA-A’線に沿って切断した断面の例示的形態を概略的に示す断面図である。
図9】本発明の一実施例によるカバープレート及び流路プレートの例示的形態を示す図である。
図10】本発明の一実施例によるパックハウジングの捕集空間とベントホールの例示的形態を示す図である。
図11】本発明の一実施例によるパックカバーに備えられた溝の例示的形態を示す図である。
図12】本発明の他の一実施例によるバッテリーパックにおけるガスの移動流路を示す図である。
図13図12の他の一実施例にパックカバーを結合した後、B-B’線に沿って切断した断面の例示的形態を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されねばならない。
【0036】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0037】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの構成を概略的に示す分解斜視図であり、図2は、一実施例によるバッテリーパックの外観を示す斜視図である。
【0038】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、パックハウジング100、バッテリーモジュール200及びパックカバー300を含む。
【0039】
前記パックハウジング100は、内部に空間が形成され、内部空間にバッテリーモジュール200を収容するように構成され得る。例えば、パックハウジング100は、直方体の形態から一面がない5枚のプレートを含み得る。この際、パックハウジング100をなす各々のプレートのうち少なくとも一部は、互いに一体化した形態で構成され得る。または、5枚のプレートは各々別に製造された後、溶接やボルト締めなどによって相互に結合し得る。パックハウジング100は、例えば、アルミニウムのような金属材料を含み得る。但し、本発明がこのようなパックハウジング100の特定の材料に限定されることではない。
【0040】
パックハウジング100は、図3に示したように、第1収容空間110と、前記第1収容空間110と離隔して位置する第2収容空間120と、前記第1収容空間110と前記第2収容空間120の間に形成されるセンター空間130と、を備える。前記第1収容空間110は、センター空間130を間に置いて第2収容空間120と対向して配置され得る。
【0041】
前記バッテリーモジュール200は、前記第1収容空間110内に配置される少なくとも一つの第1バッテリーモジュール210及び前記第2収容空間120内に配置される少なくとも一つの第2バッテリーモジュール220を含む。例えば、図3に示したように、第1収容空間110には4個の第1バッテリーモジュール210が、第2収容空間120には4個の第2バッテリーモジュール220が備えられ得る。
【0042】
図4を参照すると、前記バッテリーモジュール200は、バッテリーセル201を含み得る。前記バッテリーセル201は、複数個が備えられ得る。前記バッテリーセル201は、二次電池を意味し得る。前記バッテリーセル201は、電極組立体と、電解質と、前記電極組立体と電解質を収容する電池ケースと、前記電極組立体と接続し、前記電池ケースの外部へ引き出される一対の電極リードと、を含み得る。前記バッテリーセル201は、例えば、パウチ型二次電池であり得る。但し、二次電池の他の形態、例えば、円筒形電池や角形電池も本発明の一実施形態によるバッテリーセル201として採用され得る。
【0043】
前記バッテリーセル201が複数で備えられる場合、複数のバッテリーセル201は、電気的に接続され得る。前記バッテリーモジュール200は、複数の前記バッテリーセル201を電気的に接続するためのバスバーフレームアセンブリー202をさらに含み得る。前記バスバーフレームアセンブリー202は、例えば、一対が備えられ得る。この場合、一対のバスバーフレームアセンブリー202は各々、バッテリーセル201の長手方向の一側及び他側に結合し得る。
【0044】
図5を参照すると、前記バッテリーモジュール200は、モジュールケース203をさらに含み得る。前記モジュールケース203は、少なくとも一つの前記バッテリーセル201を収容するように構成され得る。前記モジュールケース203は、ベントホール203aを備え得る。このようなベントホール203aは、内部空間に収納されたバッテリーセル201からベントガスが生成された場合、生成されたベントガスがモジュールケース203の内部から外部へ排出可能に構成され得る。
【0045】
前記パックカバー300は、前記パックハウジング100と結合して前記バッテリーモジュール200をカバーするように構成される。図1及び図2と共に図6を参照すると、前記パックカバー300は、パックハウジング100と結合してパックハウジング100の内部空間に、第1サイドベント流路310、第2サイドベント流路320及びセンターベント流路330を形成するように構成される。前記第1サイドベント流路310は、第1バッテリーモジュール210と対応する位置で、第1バッテリーモジュール210から発生するベントガスをセンター空間130へガイドするように構成される。前記第2サイドベント流路320は、第2バッテリーモジュール220と対応する位置で、前記第2バッテリーモジュール220から発生するベントガスをセンター空間130へガイドするように構成される。前記センターベント流路330は、センター空間130と対応する位置で、センター空間130側に捕集されたベントガスをパックハウジング100の内部から外部へガイドするように構成される。 第1サイドベント流路310、第2サイドベント流路320及びセンターベント流路330は、パックカバー300の内面に形成され得る。
【0046】
本発明の一実施形態によるこのような構成によれば、通常の場合、パックハウジング100をカバーする用途のみに使用されるパックカバー300にベント流路を作ってベントガスの流れを制御する機能を加え得る。具体的には、本発明の一実施形態によるこのような構成によれば、各々のバッテリーモジュール200におけるサーマルイベントの発生時、火炎及びベントガスがバッテリーモジュール200の上部とパックカバー300の内面との間に形成された第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320に沿ってセンター空間130へ移動するようになり、これによって、隣接するバッテリーモジュール側へサーマルイベントが拡散する可能性を大幅低下させることができる。また、本発明の一実施形態によるこのような構成によれば、センター空間130で捕集されたガスは、さらにパックカバー300の内面に形成されるセンターベント流路330に沿って移動するようになるため、移動する間にバントガスの温度が低下し、ベントガスと共に火炎が発生した場合にも、ベント流路に沿って移動する間に火炎が弱くなり得る。これによって、高温のベントガス及び火炎が外部へ噴出されて発生し得る被害を防止することができる。
【0047】
図7を参照すると、前記パックハウジング100は、互いに隣接する第1バッテリーモジュール210の間に対応する位置及び互いに隣接する第2バッテリーモジュール220の間に対応する位置に各々配置される隔壁140を備え得る。本発明の一実施形態によるこのような構成によれば、複数の第1バッテリーモジュール210の各々の独立した収容空間が備えられ、同様に、複数の第2バッテリーモジュール220の各々の独立した収容空間が備えられ得る。
【0048】
図7及び図8を参照すると、前記隔壁140は、互いに隣接する前記第1バッテリーモジュール210の各々の収容空間の間におけるベントガスの移動及び互いに隣接する前記第2バッテリーモジュール220の各々の収容空間の間におけるベントガスの移動が遮断されるように前記パックカバー300と結合し得る。前記隔壁140は、パックカバー300と結合することで互いに隣接するバッテリーモジュール200の各々の収容空間の間におけるベントガスの移動が遮断され得る。前記結合は、溶接やボルト締めなどによって行われ得る。
【0049】
本発明の一実施形態によるこのような実施構成によれば、隔壁140によって、互いに隣接する第1バッテリーモジュール210の各々の収容空間の間及び互いに隣接する第2バッテリーモジュール220の各々の収容空間の間は、構造的に相互に隔離しており、各々のバッテリーモジュールから発生したベントガスは、互いに隣接するバッテリーモジュール側へは移動せず、第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320を通してセンター空間130に向かう方向のみへ移動するようになる。このようにセンター空間130で捕集されたベントガスは、センターベント流路330を通して移動するようになる。このように移動する間にベントガスの温度が減少し、火炎が弱くなり、これによって、各々のバッテリーモジュールから発生する高温の火炎及びベントガスが他のバッテリーモジュールに及ぶ影響を最小化することができる。
【0050】
一方、図8に示したように、隔壁140とパックカバー300の間に封止部材150が備えられ得る。前記封止部材150は、隔壁140とパックカバー300の結合部位を少なくとも一部囲む形態で構成され得る。
【0051】
本発明の一実施形態によるこのような構成によれば、隔壁140とパックカバー300の間の隙間へのベントガスの移動を防止する効果がさらに向上できる。
【0052】
一方、本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、前記第1バッテリーモジュール210の収容空間及び第2バッテリーモジュール220の収容空間を定義するための追加の隔壁141をさらに含み得る。この場合、前記第1バッテリーモジュール210の収容空間を定義するための追加の隔壁141は、センターベント流路330の延長方向に沿って長く延びた形態を有し得る。これによって、前記パックハウジング100と前記追加の隔壁141によって第1バッテリーモジュール210の収容空間が形成され得る。同様に、前記第2バッテリーモジュール220の収容空間を定義するための追加の隔壁141は、センターベント流路330の延長方向に沿って長く延びた形態を有し得る。これによって、前記パックハウジング100と前記追加の隔壁141によって第2バッテリーモジュール220の収容空間が形成され得る。前記第1バッテリーモジュール210の収容空間を定義するための追加の隔壁141と、第2バッテリーモジュール220の収容空間を定義するための追加の隔壁141とは、互いに離隔し、その間に前記センター空間130を形成し得る。追加の隔壁141は、内部が空くように形成され、剛性をそのまま確保しながらも重さを減らし得る。したがって、エネルギー密度が重要な二次電池において高いエネルギー密度を有することができる。
【0053】
図1及び図2と共に図9を参照すると、パックカバー300は、カバープレート340及び流路プレート350を含み得る。前記カバープレート340は、パックハウジング100の収容空間をカバーするように構成され得る。前記流路プレート350は、前記カバープレート340の内面に結合し、前記第1サイドベント流路310、前記第2サイドベント流路320及び前記センターベント流路330を備え得る。
【0054】
前記流路プレート350は、第1流路プレート351、第2流路プレート352及び第3流路プレート353を含み得る。前記第1流路プレート351は、第1バッテリーモジュール210と対応する位置で、カバープレート340の内面に結合し得る。前記第1流路プレート351は、第1サイドベント流路310を備え得る。前記第2流路プレート352は、第2バッテリーモジュール220と対応する位置で、カバープレート340の内面に結合し得る。前記第2流路プレート352は、第2サイドベント流路320を備え得る。前記第3流路プレート353は、センター空間130と対応する位置でカバープレート340の内面に結合し得る。前記第3流路プレート353は、センターベント流路330を備え得る。この際、カバープレート340、第1流路プレート351、第2流路プレート352及び第3流路プレート353の少なくとも一部は、互いに一体化した形態で構成されるが、必ずしも各々のプレートが別に製作されてから結合する場合に本発明が限定されることではない。また、サイドベント流路及びセンターベント流路は、各々のプレート上における各々のバッテリーモジュールに対応する位置に形成され得る。
【0055】
特に、本発明の一実施形態において、カバープレート340と流路プレート350が一体化した形態を有さず、互いに別の部品として設けられて結合する場合、流路が形成されていない通常のパックカバー300をそのまま活用することができる。また、このような本発明の一実施形態による構成によれば、パックカバー300の製造時、各々のプレートを別に製作して結合する方式で生産効率を高めることができる。一方、上述したように、パックカバー300の内面にベント流路310、320、330を形成する場合、流路形成によるパックハウジング100の内部収容空間の減少を最小化でき、これによって、エネルギー密度が重要な二次電池において効率的な空間活用が可能である。
【0056】
図6及び図9と共に図10を参照すれば、前記パックハウジング100は、センターベント流路330の延長方向に沿って一側及び他側の少なくともいずれか一箇所にガス捕集空間160を備えるように構成され得る。バッテリーモジュール200から発生したベントガスが第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320を通して移動するようになり、このようにセンター空間130に捕集されたベントガスは、センターベント流路330を通して移動して前記ガス捕集空間160に集まるようになる。例えば、前記ガス捕集空間160は、センターベント流路330の延長方向と平行なパックハウジング100の長手方向の端部に備えられ得る。また、前記パックハウジング100は、ガス捕集空間160のベントガスをパックハウジング100の外部へ排出可能にベントホール170を備え得る。ベントホール170は、パックハウジング100を貫通する形態を有し得る。また、完全に開放されている形態のみならず、完全に開放されずに、定常状態では閉鎖しており、圧力や温度などの変化によって開放可能な形態で構成されることも可能である。但し、本発明は、図10に示されたガス捕集空間160の形態、位置及び個数に限定されず、このようなベントホール170の形状に限定されない。
【0057】
本発明の一実施形態によるこのような実施構成によれば、一度に多量のベントガスが発生してバッテリーパックの内圧が増加する場合、サイドベント流路310、320及びセンターベント流路330よりも相対的に体積が大きいガス捕集空間160によって迅速にバッテリーパックの内圧を減少させることができる。また、ベントホール170からベントガスを意図した方向へ排出可能であり、ベントホール170のサイズを大きくするか、または個数を増やすことで瞬間的に多量のベントガスが発生しても、より迅速かつ円滑なガスの排出が可能である。
【0058】
図6及び図9と共に図11を参照すれば、前記第1サイドベント流路310及び前記第2サイドベント流路320は、パックカバー300の内面に形成された溝形態Gを有し得る。前記第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320は、各々第1流路プレート351及び第2流路プレート352の一面に形成された溝Gの形態を有し得る。
【0059】
このような場合、第1流路プレート351及び第2流路プレート352は、溝Gが形成された面の反対面がカバープレート340の内面に結合し得る。本発明の一実施形態によるこのような実施構成によれば、パックカバーまたはプレートの内面にサイドベント流路を形成するための別の部材を備えることなく、溝を形成するだけで十分であるので、エネルギー密度が重要な二次電池における空間効率性を高めることができる。また、この場合、サイドベント流路を形成するための別の部材をパックカバーまたは流路プレートに結合する場合よりも容易に具現可能であるので、生産が容易である。
【0060】
前記溝Gは、複数個が備えられ得る。この場合、複数の前記溝Gは、第1ベント流路310及び第2ベント流路320の延長方向とほぼ垂直な方向、即ち、センターベント流路330の延長方向とほぼ平行な方向に沿って互いに離隔して位置し得る。これによって、第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320は、センターベント流路330の延長方向とほぼ平行な方向に沿って複数個が備えられ得る。複数の前記第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320は、センターベント流路330の延長方向とほぼ平行な方向に沿って互いに離隔して位置し得る。バッテリーモジュール200で発生したベントガスは、バッテリーモジュール200とパックカバー300の内面との間に形成された溝G形態の第1サイドベント流路310及び第2サイドベント流路320を通して移動し得る。
【0061】
図12は、本発明の他の一実施例によるバッテリーパックにおけるガスの移動流路を示す図である。図13は、本発明の他の一実施例によるバッテリーパックの断面図である。
【0062】
前記バッテリーパックは、図12及び図13を参照すると、センターベント流路330は、前記第1サイドベント流路310と連通する第1センターベント流路331と、第2サイドベント流路320と連通する第2センターベント流路332と、を含み得る。
【0063】
この場合、第1バッテリーモジュール210から発生するベントガスは、第1サイドベント流路310に沿ってセンター空間130に捕集された後、第1センターベント流路331に沿って移動するようになり、これとは独立的に、第2バッテリーモジュール220から発生するベントガスは、第2サイドベント流路320に沿ってセンター空間130に捕集された後、第2センターベント流路332に沿って移動するようになる。
【0064】
前記第3流路プレート353は、第1サイドベント流路310と連通する第1センターベント流路331を形成する第1流路形成部353aと、前記第2センターベント流路332を形成する第2流路形成部353bと、前記第1流路形成部353aと前記第2流路形成部353bの間を連結してカバープレート340の内面に結合する結合部353cと、を含み得る。センターベント流路330の延長方向に沿って長く延びた形態を有し得る。前記第1流路形成部353aは、カバープレート340の内面と所定の距離に離隔して位置し得る。これによって、前記第1流路形成部353a、カバープレート340及び結合部353cで囲まれた空間内に第1センターベント流路331が形成され得る。同様に、前記第2流路形成部353bは、カバープレート340の内面と所定の距離に離隔して位置し得る。これによって、前記第2流路形成部353b、カバープレート340及び結合部353cで囲まれた空間内に第2センターベント流路332が形成され得る。前記第1サイドベント流路310と第1センターベント流路331の円滑な連通のために第1流路形成部353aは、パックハウジング100内に起立して配置されたバッテリーセル201の高さ(Z軸に平行な方向へ延びた長さ)と対応する高さに位置し得る。同様に、前記第2サイドベント流路320と第2センターベント流路332の円滑な連通のために第2流路形成部353bは、パックハウジング100内に起立して配置されたバッテリーセル201の高さ(Z軸に平行な方向へ延びた長さ)と対応する高さに位置し得る。
【0065】
本発明の一実施形態によるこのような実施構成によれば、前記第1収容空間110で発生したベントガスが第2収容空間120に収容された第2バッテリーモジュール220に影響を及ぼさなくなり、同様に、第2収容空間120で発生したベントガスが第1収容空間110に収容された第1バッテリーモジュール210に影響を及ぼさなくなる。したがって、このような実施構成によれば、バッテリーパック内のイベントの拡散を効率的に防止することができる。即ち、第1収容空間110内の第1バッテリーモジュール210で発生した高温の火炎及びベントガスは、第1センターベント流路331を通して移動するので、第2収容空間120内の第2バッテリーモジュール220には影響を及ぼさない。同様に、第2収容空間120内の第2バッテリーモジュール220で発生した高温の火炎及びベントガスは、第2センターベント流路332を通して移動するので、第1収容空間110内の第1バッテリーモジュール210に影響を及ぼさなくなる。また、センター空間130の上端のみにベント流路が形成されるため、センター空間130の多くの体積を占める追加の隔壁141の中空の空間にバッテリーモジュールを連結する配線が通る通路として活用され得る。また、前記配線は、追加の隔壁141によって物理的な衝撃から保護され得る。
【0066】
本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、電気自動車やハイブリッド自動車のような自動車に適用可能である。即ち、本発明の一実施形態による自動車は、本発明の一実施形態によるバッテリーモジュールまたは本発明の一実施形態によるバッテリーパックを含み得る。また、本発明の一実施形態による自動車は、このようなバッテリーモジュールやバッテリーパックの他にも、自動車に含まれる他の多様な構成要素などをさらに含み得る。例えば、本発明の一実施形態による自動車は、本発明の一実施形態によるバッテリーパックに加え、車体やモーター、ECU(electronic control unit)などの制御装置などをさらに含み得る。
【符号の説明】
【0067】
100 パックハウジング
140、141 隔壁
150 封止部材
170 ベントホール
200 バッテリーモジュール
201 バッテリーセル
202 バスバーフレームアセンブリー
203 モジュールケース
203a ベントホール
210 第1バッテリーモジュール
220 第2バッテリーモジュール
300 パックカバー
310 第1サイドベント流路
320 第2サイドベント流路
330 センターベント流路
331 第1センターベント流路
332 第2センターベント流路
340 カバープレート
350 流路プレート
351 第1流路プレート
352 第2流路プレート
353 第3流路プレート
353a 第1流路形成部
353b 第2流路形成部
353c 結合部
G 溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13