IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立建機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図1
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図2
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図3
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図4
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図5
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図6
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図7
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図8
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図9
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図10
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図11
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図12
  • 特許-旋回装置及び建設機械 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-11
(45)【発行日】2025-06-19
(54)【発明の名称】旋回装置及び建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20250612BHJP
   E02F 9/22 20060101ALI20250612BHJP
【FI】
E02F9/26 B
E02F9/22 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021211827
(22)【出願日】2021-12-27
(65)【公開番号】P2023096231
(43)【公開日】2023-07-07
【審査請求日】2024-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】小野 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 基喜
(72)【発明者】
【氏名】辺見 真
(72)【発明者】
【氏名】森田 友晴
(72)【発明者】
【氏名】益田 勇人
(72)【発明者】
【氏名】関戸 慎一
(72)【発明者】
【氏名】大野 達也
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-014361(JP,U)
【文献】特開2020-084899(JP,A)
【文献】特開2016-113819(JP,A)
【文献】実開平06-051610(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
E02F 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体及び前記下部走行体に対して旋回可能に支持された上部旋回体を含む建設機械に搭載され、油圧モータ及び前記油圧モータによって駆動される回転軸を有する歯車減速機を含み、前記上部旋回体を旋回させる建設機械の旋回装置において、
前記歯車減速機を覆うハウジング内において前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転に伴って回転するインペラと、
前記回転軸の径方向において前記インペラの外側に位置する上部開口を有し、前記ハウジング内に充填された潤滑油を前記ハウジングの外側を経由して循環させるための油路構造体と、
前記油路構造体に設けられ前記油路構造体内を流通する潤滑油内の異物を検出するセンサとを備え
前記歯車減速機は、前記回転軸に連結されたキャリアを有する遊星歯車機構であり、
前記キャリヤの下方に位置し前記回転軸の回転を支持する第1軸受と、前記第1軸受の下方に位置し前記回転軸の回転を支持する第2軸受とをさらに備え、
前記インペラは、前記回転軸の中心軸方向において前記キャリヤの下端と前記第1軸受との間に取り付けられていることを特徴とする旋回装置。
【請求項2】
請求項1の旋回装置において、
前記インペラは、円盤状のシェルと、前記シェルの上面に取り付けられた複数のブレードとを有することを特徴とする旋回装置。
【請求項3】
請求項1の旋回装置において、
前記油路構造体は、
前記上部開口と、前記センサとを接続する導入流路部と、
前記導入流路部に接続し前記センサの内部を通過するセンサ内流路部と、
前記センサ内流路部の出口と、前記上部開口の下方に設けられた下部開口とを接続する排出流路部とを備えることを特徴とする旋回装置。
【請求項4】
請求項3の旋回装置において、
前記導入流路部は、
前記ハウジングに設けられた第1上部開口から、前記インペラが正転方向に回転されるときに前記インペラの外径側端部に生じる速度ベクトルの方向に沿って延びる第1流路部と、
前記ハウジングに設けられた第上部開口から、前記インペラが逆転方向に回転されるときに前記インペラの外径側端部に生じる速度ベクトルの方向に沿って延びる第2流路部と、
前記第1流路部及び前記第2流路部とが合流する合流部と前記センサ内流路部の入口とを接続する合流流路部とを備えることを特徴とする旋回装置。
【請求項5】
請求項4の旋回装置において、
前記合流部に設けられ、前記インペラの回転方向に応じて前記合流流路部を前記第1流路部と前記第2流路部のいずれか一方に接続する可動弁をさらに備えることを特徴とする旋回装置。
【請求項6】
請求項3の旋回装置において、
前記導入流路部は、前記上部開口から前記センサに至るまで下り勾配で設けられており、
前記センサ内流路部は、前記ハウジングの側方から見て前記回転軸の軸方向に直交しており、
前記排出流路部は、前記センサ内流路部の出口から前記下部開口に至るまで下り勾配で設けられていることを特徴とする旋回装置。
【請求項7】
請求項3の旋回装置において、
前記排出流路部に設けられ、潤滑油中の異物を回収する異物回収部をさらに備えることを特徴とする旋回装置。
【請求項8】
請求項1の旋回装置において、
前記インペラは、
円盤状の第1シェルと、前記第1シェルの上面に取り付けられた複数の第1ブレードと、前記第1シェルにおける前記複数の第1ブレードの間に設けられた複数の孔とを有する第1インペラと、
円盤状の第2シェルと、前記第2シェルの上面に取り付けられた複数の第2ブレードとを有し、前記第1インペラの下方に位置する第2インペラであることを特徴とする旋回装置。
【請求項9】
請求項1の旋回装置において、
前記ハウジングの内周壁に取り付けられた環状の部材であり、前記インペラの上方に位置するシュラウド上部と、
前記ハウジングの内周壁に取り付けられた環状の部材であり、前記インペラの下方に位置するシュラウド下部とを備えることを特徴とする旋回装置。
【請求項10】
請求項9の旋回装置において、
前記シュラウド上部の上面は前記インペラに向かって下り勾配に設けられていることを特徴とする旋回装置。
【請求項11】
請求項1の旋回装置と、前記下部走行体及び前記上部旋回体と、前記センサの検出結果を外部に送信する通信装置と、を含む建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は旋回体を駆動する油圧モータに連結された減速機を備える旋回装置及び当該旋回装置を備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルを含む建設機械には、油圧モータ等の原動機の動力を歯車等により伝達する動力伝達装置として減速機が搭載されることがある。減速機のケース内には歯車や軸受等を潤滑する潤滑油が封入されている。減速機は歯車等の摩耗を防げないため、摩耗により生じた金属や破損片等の異物が潤滑油に混入する。潤滑油中に異物が混入すると、歯車や軸受、オイルシール等に損傷を与える可能性がある。
【0003】
建設機械に関する技術ではないが、例えば、特許文献1には、回転機械の潤滑油の状態診断をするために、潤滑油使用機器(回転機械)と、潤滑油使用機器に供給される潤滑油を貯留するための潤滑油タンクと、潤滑油タンクと潤滑油使用機器との間で循環される潤滑油が流れる循環ラインと、潤滑油を潤滑油使用機器に向かって循環させるため循環ライン内に設けられたポンプと、循環ライン中に配置されたフィルタと、潤滑油の特性を測定するセンサと、を備える潤滑油の診断システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-84899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1の潤滑油の診断システムには、センサに潤滑油を送給するために外部からの動力で駆動されるポンプが必要であり、建設機械に搭載するには省スペース、省エネルギー、省メンテナンスの観点から改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、外部駆動力で駆動されるポンプを要することなく、減速機の潤滑油の状態を正確に診断できる旋回装置及び建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、下部走行体及び前記下部走行体に対して旋回可能に支持された上部旋回体を含む建設機械に搭載され、油圧モータ及び前記油圧モータによって駆動される回転軸を有する歯車減速機を含み、前記上部旋回体を旋回させる建設機械の旋回装置において、前記歯車減速機を覆うハウジング内において前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転に伴って回転するインペラと、前記回転軸の径方向において前記インペラの外側に位置する上部開口を有し、前記ハウジング内に充填された潤滑油を前記ハウジングの外側を経由して循環させるための油路構造体と、前記油路構造体に設けられ前記油路構造体内を流通する潤滑油内の異物を検出するセンサとを備え、前記歯車減速機は、前記回転軸に連結されたキャリアを有する遊星歯車機構であり、前記キャリヤの下方に位置し前記回転軸の回転を支持する第1軸受と、前記第1軸受の下方に位置し前記回転軸の回転を支持する第2軸受とをさらに備え、前記インペラは、前記回転軸の中心軸方向において前記キャリヤの下端と前記第1軸受との間に取り付けられているものとする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外部駆動力で駆動されるポンプを要することなく省スペース及び省エネルギーで減速機の潤滑油の状態を正確に診断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の模式的な側面図。
図2図1の油圧ショベルに搭載された旋回装置11及び旋回輪5の断面図。
図3】第1実施形態に係るインペラ(羽根車)71の斜視図。
図4図2中に示した矢印X方向からコンタミセンサ62を見た矢視図。
図5】インペラ71近傍における第2実施形態の減速機44の横断面図(正転方向)。
図6】インペラ71近傍における第2実施形態の減速機44の横断面図(逆転方向)。
図7】第3実施形態に係るサーバ104で行われる潤滑油に基づく減速機44の診断処理のフローチャート。
図8】第3実施形態で利用される複数のコンピュータ(コントローラ30を含む)のネットワーク構成図。
図9】コンタミセンサ62による異物のカウント数の変化の一例を示す図。
図10】第4実施形態に係るインペラ71Aの斜視図。
図11】第5実施形態に係る旋回装置11の断面図。
図12】第5実施形態のインペラ71B,71Cの斜視図。
図13図12のインペラ71B,71Cの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
図1は本実施形態に係る建設機械の一例である油圧ショベル1の外観を模式的に示す側面図である。なお,以下ではフロント作業装置の先端に位置するアタッチメントとしてバケットを備える油圧ショベルについて説明するが、アタッチメントはバケットの他にグラップル、ブレーカ、リフティングマグネットなど種々のものに付け替え可能である。
【0012】
油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に下部走行体2に対して旋回可能に支持された上部旋回体3とを備えている。上部旋回体3の前部側には作業装置4が俯仰動可能に取り付けられ、この作業装置4がオペレータにより操作されて掘削作業等が行われる。下部走行体2と上部旋回体3との間には旋回輪5が設けられ、上部旋回体3は旋回輪5を介して下部走行体2上に旋回可能に支持されている。上部旋回体3のベースとなる旋回フレーム3A上には上部旋回体3を左右に旋回駆動する旋回装置11が搭載されている。
【0013】
また、上部旋回体3には、旋回装置11に含まれる減速機44(後述)の異常を潤滑油の状態に基づいて診断する処理を行うコントローラ30と、コントローラ30が処理するデータを外部端末と相互通信するための無線通信装置33とが搭載されている。コントローラ30は、プロセッサ(例えばCPU)と記憶装置(例えばメモリ)を備え、当該記憶装置に記憶されたプログラムに基づいてプロセッサが各種処理を実行する。
【0014】
図2図1の油圧ショベルに搭載された旋回装置11及び旋回輪5の断面図である。
【0015】
(旋回輪5)
旋回輪5は、下部走行体2の支持筒体2A(図1参照)上に固定された内輪5Aと、旋回フレーム3Aの下面側に固定された外輪5Bと、内輪5Aと外輪5Bとの間に設けられた多数の鋼球5C(図3には1個のみ示す)とを備えている。内輪5Aの内周側には、その全周に亘って内歯5Dが形成されている。旋回装置11の出力軸40の下端に設けられたピニオン40Bが旋回装置11の作動により回転されると、旋回フレーム3Aに固定された外輪5Bが内輪5Aの周囲を回転することにより、上部旋回体3が下部走行体2上で旋回動作を行う構成となっている。
【0016】
(旋回装置11)
旋回装置11は、油圧モータ16と、油圧モータ16によって駆動される回転軸(例えば、後述の第2キャリヤ46Dや出力軸40)を有する減速機44と、減速機44を覆うハウジング12とを備え、油圧モータ16を駆動することで上部旋回体3を旋回させる。ハウジング12内には潤滑油(図示せず)が充填されており、減速機44内の歯車や軸受を潤滑している。
【0017】
(減速機44)
減速機44は、油圧モータ16から入力される回転を減速して出力軸40に出力するものである。本実施形態の減速機44は、歯車減速機であり、最上段(1段目)に位置する第1遊星歯車機構45と、最上段の次段(2段目)に位置する第2遊星歯車機構46とを備えている。
【0018】
(第1遊星歯車機構45)
第1遊星歯車機構45は、油圧モータ16の出力軸(回転軸)に固定された第1太陽歯車45Aと、第1太陽歯車45Aと噛み合って第1太陽歯車45Aの周囲を公転及び自転しながら回転し得る複数の第1遊星歯車45B(図示の例では遊星歯車45Bは3つ)と、複数の第1遊星歯車45Bと噛み合い、減速機44のハウジング12に固定された第1内歯車45Cと、第1遊星歯車45Bの回転中心部に挿入された複数の第1遊星歯車ピンに固定され、第1遊星歯車45Bの公転速度で回転し得る第1キャリヤ45Dとを備えている。
【0019】
(第2遊星歯車機構46)
第2遊星歯車機構46は、第1キャリヤ45Dに固定された第2太陽歯車46Aと、第2太陽歯車46Aと噛み合って第2太陽歯車46Aの周囲を公転及び自転しながら回転し得る複数の第2遊星歯車46Bと、複数の第2遊星歯車46Bと噛み合い、ハウジング12に固定された第2内歯車46Cと、第2遊星歯車46Bの回転中心部に挿入された複数の第2遊星歯車ピンに固定され、第2遊星歯車46Bの公転速度で回転し得る第2キャリヤ46Dとを備えている。
【0020】
第2キャリヤ46Dは減速機44の出力軸40に連結されている。出力軸40の周囲には出力軸40の回転を支持する複数の軸受41,42が設けられている。出力軸40の下端にはピニオン40Bが設けられている。油圧モータ16の駆動力によってピニオン40Bを回転させることで上部旋回体3が旋回(回転)する。なお、図中の一点鎖線40Cは出力軸40の中心軸(回転軸心)である。
【0021】
また、減速機44は、ハウジング12内において第2キャリヤ46D(回転軸)の下端部分に取り付けられ第2キャリヤ46Dの回転に伴って回転する羽根状の突起部としてインペラ71と、第2キャリヤ46Dや出力軸40の径方向においてインペラ71の外側に位置する上部開口64を有し、ハウジング12内に充填された潤滑油をハウジング12の外側を経由して循環させる油路を構成する油路構造体67と、油路構造体67に設けられ油路構造体67内を流通する潤滑油内の異物を検出するセンサ62とを備えている。
【0022】
(インペラ71)
図3はインペラ(羽根車)71の斜視図である。インペラ71は、第2キャリヤ46D(出力軸40)が挿入され固定される孔78が設けられた環状のボス46Fと、ボス46Fの周囲に設けられた円盤状のシェル73と、シェル73の上面から立ち上がり内径側端部がボス46Fに連結される複数のブレード72とを有している。油圧ポンプ16の駆動力により第2キャリヤ46Dが回転するとインペラ71も回転され、インペラ71の径方向外側に向かって潤滑油が吐出される。すなわち、インペラ71は油路構造体67の上部開口64に対して潤滑油を供給する潤滑油供給装置として機能する。
【0023】
各ブレード72はシェル73から第2キャリヤ46Dの底面46E側に突出している。図示の例ではブレード72は6枚としたが2枚以上であれば構わない。また、図示の例では各ブレード72の内径側端部はボス46Fに連結したが、ボス46Fとの間に隙間を設けても構わない(後述する図10を参照)。また、図示したインペラ71は、ハウジング12の内周壁の形状に沿うように、インペラ軸方向の下方に向かうに従って外径が小さくなるように形成した。しかし、インペラ71の形状はこれに限らず、例えばインペラ軸方向における外径の変化は無くても良い(すなわち外径を一定としても良い)。
【0024】
(シュラウド上部81A・シュラウド下部81B)
図2に戻り、減速機44には、ハウジング12の内周壁に取り付けられた環状の部材であり、インペラ71の上方に位置するシュラウド上部81Aと、ハウジング12の内周壁に取り付けられた環状の部材であり、インペラ71の下方に位置するシュラウド下部81Bとを備えることが好ましい。このようにハウジング12の内周壁と回転軸(出力軸)40との間においてインペラ71の上下を覆うようにシュラウド上部81A,シュラウド81Bを設けると油路構造体67に対するインペラ71の潤滑油送給力を向上できるためである。なお、シュラウド上部81Aの上面はインペラ71に向かって下り勾配に設けることが好ましい。これはシュラウド上部81A上での異物の堆積を抑制するためである。また、シュラウド上部81A及びシュラウド下部81Bにおける内径側の端部は、その内側に位置する回転体と接触しない範囲でできるだけ当該回転体に近づけることが好ましい。
【0025】
(油路構造体67)
上部開口64は、ハウジング12に設けられた貫通孔かつ油路構造体67の入口であり、ハウジング12においてインペラ71の径方向外側に位置している。ハウジング12における上部開口64の下方には同様の貫通孔である下部開口65が設けられている。図2に示した下部開口65は2つの軸受41,42の間に開口しているが、インペラ71と軸受41の間に開口しても良い。なお、異物の堆積を抑制する観点から、上部開口64及び下部開口65は図2に示すように潤滑油の流通方向に沿って下り勾配に設けることが好ましい。すなわち、上部開口64における底部はハウジング12の内部から外部に向かって下り坂になっており、下部開口65における底部はハウジング12の外部から内部に向かって下り坂になっている。
【0026】
油路構造体67は、この上部開口64と下部開口65との間をハウジング12の外部でつなぐ全体として略管状の構造物である。油路構造体67は、上部開口64とセンサ62とを接続する導入流路部67Aと、導入流路部67Aに接続しセンサ62の内部を通過するセンサ内流路部67C(図4参照)と、センサ内流路部67Cの出口と下部開口65とを接続する排出流路部67Bとを備えている。
【0027】
導入流路部67Aは、上部開口64からセンサ62に至るまで下り勾配で設けることが好ましく、排出流路部67Bは、センサ内流路部67Cの出口から下部開口65に至るまで下り勾配で設けることが好ましい。これは異物の堆積を抑制するためである。
【0028】
図4図2中に示した矢印X方向からセンサ62を見た矢視図である。この図に示すように、センサ内流路部67Cは、ハウジング12の側方から見て回転軸40の軸方向40Cと直交するように設けることが好ましい。その理由はセンサ62による異物の検出精度を向上するためである。
【0029】
(センサ62)
センサ62は、センサ内流路部67Cを通過する潤滑油内の異物(例えば歯車の摩耗粉)の数や大きさが検出可能なオイルコンタミセンサである。センサ62はコントローラ30と接続されており、センサ62で収集された検出データはコントローラ30に記憶される。コンタミセンサ62としては例えば光学式や渦電流式のものが利用できる。センサ62が光学式の場合、金属以外の異物も計測可能であるが、気泡を異物として捉えてしまうため、気泡を除去するための装置やデータ処理を利用することが好ましい。渦電流式では金属以外の異物は検出できないが、水や気泡は異物として検出されないので特別な装置やデータ処理は不要である。どの種類のコンタミセンサを用いても構わないが、図4のセンサ62は渦電流式のコンタミセンサである。
【0030】
なお、異常診断の精度を担保するには、センサ62を通過する潤滑油の流量が所定のしきい値を超えた状態でセンシングを行うことが好ましい。そのため、センサ62の上流側(すなわち導入流路部67A)に流量センサ68(図4参照)を設け、潤滑油の流量が当該しきい値を超えている間に異物を検出することが好ましい。
【0031】
(異物回収部63)
センサ62の下流側に位置する排出流路部67Bには潤滑油中の異物を回収する異物回収部63を設けることが好ましい。異物が混入したままの潤滑油がハウジング12内で継続利用されることで生じる軸受や歯車の噛合面の損傷が軽減されるためである。異物回収部63としては例えば磁石やフィルタが利用できるが、この2者の中ではフィルタよりも流路抵抗になり難い磁石が好ましい。
【0032】
なお、図2の例のように異物回収部63の上流と下流には開閉機構としてバルブ66を設けることが好ましい。メンテナンスなどで異物回収部63を流路部67Bから取り外すときに両バルブ66を閉にすると、異物回収部63の取り外しの際の潤滑油の流出が抑えられるので作業が容易になる。なお、バルブ66としては、チェックバルブ(逆止弁)やストップバルブ(流量調整弁)が利用可能である。
【0033】
[動作]
上記のように構成された減速機44(旋回装置11)の動作について説明する。油圧モータ16の回転により減速機44内の各歯車が回転すると、運転時間の経過とともに各歯車が摩耗して摩耗紛(金属粒子)が減速機44内の下部へと沈降していく。しかし、この摩耗紛は第2キャリヤ46Dの直下に設けられたインペラ71のシェル73によって減速機44内での更なる沈降が防止され、当該摩耗粉の大部分が油圧モータ16を駆動源とするインペラ71によってインペラ71の径方向外側に位置する上部開口64に向かって送給される。摩耗粉は上部開口64から油路構造体67に導入されセンサ62に到達し、当該センサ62によって大きさの検出や数がカウントされた後に異物回収部63で回収される。摩耗粉が回収され清浄化した潤滑油は下部開口65を介して再びハウジング12内に戻され、歯車などの潤滑に利用される。
【0034】
センサ62によって検出されたデータ(検出結果)及び当該検出データに基づく減速機44の異常診断は油圧ショベル1に搭載されたコントローラ30で行っても良いし、外部のコンピュータ等の端末で行っても良い。後者で行う場合の検出データの移動は、例えば、油圧ショベル1に搭載した無線通信装置33を介して外部端末に逐次送信しても良いし、定期的にサービスマン等に検出データを記録メディアに複製または移動させることで行っても良い。すなわち、センサデータや診断データを外部に送信する場合、油圧ショベル1には、無線通信装置33など、センサ62の検出結果を外部に送信する通信装置が設けられていればよい。
【0035】
コントローラ30や外部端末によるセンサ62の検出データに基づく金属粒子数のカウントに際しては、粒子の大きさをいくつかに分類し、各分類における粒子数をカウントすることが好ましい。カウント期間(つまりデータ取得期間)は予め決めておくことが好ましい(例えば30秒)。また、潤滑油の流量によってカウントされる粒子数も変化するため、そのときの潤滑油の流量データも取得しておき、流量を考慮した値に粒子数を補正することが好ましい。当該補正としては、例えば、カウント数を流量で除するものがある。
【0036】
[効果]
本実施形態の減速機44(旋回装置11)では、第2キャリヤ46Dにインペラ71を取り付けることで、センサ62に潤滑油を送給するためのポンプ(潤滑油供給構造)を減速機44内の空きスペースに設けることを実現した。これにより外部動力で駆動されるポンプが無くてもセンサ62に潤滑油を送給するための流れ(流速)を作り出すことができ、そこに含まれる摩耗粉量をセンサ62によって正確に把握できる。したがって本実施形態によれば外部のポンプを要することなく減速機44の潤滑油の状態を正確に診断でき、従前よりも省スペース、省エネルギー、省メンテナンス化を図ることができる。また、本実施形態によれば潤滑油内の摩耗粉量を常に把握できるので、減速機44を構成する歯車や軸受等の損傷の有無を早期に発見できる。また、その計測結果から適切な点検時期を知ることができる。また、本実施形態は既存の旋回装置を改造することで構成できるので導入が容易であるというメリットもある。
【0037】
<第2実施形態>
上記した第1実施形態では上部開口64は1つだったが、油圧ショベル1の油圧モータ(旋回油圧モータ)16が正転方向と逆転方向の2方向に回転することを考慮し、導入流路部の入口である上部開口64を油圧モータ16の回転方向に合わせて2つ設けても良い。ここでは上部開口64を2つ設けた場合の減速機を第2実施形態として説明する。なお、先の図面と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略することがあり、これは第3実施形態以降でも同様とする。
【0038】
図5及び図6はインペラ71近傍における第2実施形態の減速機44の横断面図である。図5は図中の矢印76Aが示す方向(第1の方向(正転方向))にインペラ71が回転した場合を示し、図6は図中の矢印76Bが示す方向(第2の方向(逆転方向))にインペラ71が回転した場合を示す。
【0039】
これらの図が示すように、ハウジング12には第1上部開口64Aと第2上部開口64Bの2つの上部開口が設けられており、各上部開口64A,64Bはハウジング12の内周壁と外周壁に開口端を有している。
【0040】
ハウジング12の周方向における2つの上部開口64A,64Bの間には隔壁74を設けることが好ましい。このように隔壁74を設けると各開口部64A,64Bに潤滑油が導入され易くなる。図5,6の例では隔壁74を2つ設けたが、当該2つの隔壁74は一体にしても良い。
【0041】
導入流路部67Aは、第1上部開口64Aに接続しインペラ71が正転方向76Aに回転するときに潤滑油が導入される第1流路部67A1と、第2上部開口64Bに接続しインペラ71が逆転方向76Bに回転するときに潤滑油が導入される第2流路部67A2と、第1流路部67A1と第2流路部67A2との合流部とセンサ内流路部67Cの入口とを接続する合流流路部67A3とを備えている。
【0042】
第1流路部67A1は、インペラ71が正転方向76Aに回転されるときにインペラ71の外径側端部に生じる速度ベクトルの方向に沿って第1上部開口64Aから延びる流路である。つまり、第1流路部67A1は、第1上部開口64Aからハウジング12の内周壁の接線方向のうち正転方向76Aと順方向に延びている。なお、第1流路部67A1の延在方向は、前記の速度ベクトルの方向に完全に一致させる必要はなく、前記の速度ベクトルの方向に近くインペラ71が正転方向76Aで回転する時に潤滑油が導入されやすい方向であれば構わない。
【0043】
第2流路部67A2は、インペラ71が逆転方向76Bに回転されるときにインペラ71の外径側端部に生じる速度ベクトルの方向に沿って第2上部開口64Bから延びる流路である。つまり、第2流路部67A2は、第2上部開口64Bからハウジング12の内周壁の接線方向のうち逆転方向76Bと順方向に延びている。なお、第2流路部67A2の延在方向も、前記の速度ベクトルの方向に完全に一致させる必要はなく、前記の速度ベクトルの方向に近くインペラ71が逆転方向76Bで回転する時に潤滑油が導入されやすい方向であれば構わない。
【0044】
第1流路部67A1と第2流路部67A2との合流部には、インペラ71の回転方向に応じて合流流路部67A3を第1流路部67A1と第2流路部67A2のいずれか一方に接続する可動弁75を設けることが好ましい。可動弁75は潤滑油の流れを受けて支持シャフト77を軸心にして回転動作し、図5に示した第1の位置と図6に示した第2の位置とのいずれか一方に切り替えられる。可動弁75が図5の第1の位置にあるとき、可動弁75によって第2流路部67A2は塞がれ、第1流路部67A1が開放される。可動弁75が図6の第2の位置にあるとき、可動弁75によって第1流路部67A1は塞がれ、第2流路部67A2が開放される。
【0045】
[動作・効果]
上記のように構成される減速機44において、油圧ショベル1のオペレータの旋回操作に応じて油圧モータ16が正転方向76Aに回転するとインペラ71も図5のように正転方向76Aに回転され、潤滑油は第1流路部67A1に導入されて矢印82Aの方向に沿って潤滑油が流れる。一方、油圧モータ16が逆転方向76Bに回転するとインペラ71も図6のように逆転方向76Bに回転され、潤滑油は第2流路部67A2に導入されて矢印82Bの方向に沿って潤滑油が流れる。すなわち、本実施形態の減速機44によれば、オペレータの操作に応じて油圧モータ16がいずれの方向に回転した場合にも潤滑油を滞りなくセンサ62に送給できるので、減速機44の異常の有無を速やかに診断できる。
【0046】
<第3実施形態>
図8は本発明の第3実施形態で利用される複数のコンピュータ(コントローラ30を含む)のネットワーク構成図である。この図に示すように、本実施形態ではコントローラ30の他に、サーバ用コンピュータ104と、管理者用コンピュータ112と、サービス用コンピュータ111とが利用される。なお、図中の矢印はデータの流れを示している。各コンピュータ104,112,111は、コントローラ30と同様に、プロセッサ(例えばCPU)と記憶装置(例えばメモリ)を備え、当該記憶装置に記憶されたプログラムに基づいてプロセッサが各種処理を実行可能に構成されている。
【0047】
本実施形態では、油圧ショベル1のコントローラ30で収集したコンタミセンサ62及びその上流に設置した流量センサ68の検出データを、無線通信装置33などの通信装置によってサーバ用コンピュータ(以下サーバと称する)104に送信し、当該データに基づいてサーバ104で油圧ショベル1の潤滑油の診断を行い、その診断結果を管理者用コンピュータ112やサービス用コンピュータ111に送信している。ここではサーバ104で行われる潤滑油診断のフローについて図7を用いて説明する。なお、図7のフローに係る処理はコントローラ30でも実行可能であり、また、センサ62内にコンピュータを搭載し当該コンピュータで実行することも可能である。
【0048】
図7はサーバ104で行われる潤滑油に基づく減速機44の診断処理のフローチャートである。なお、図7の処理は繰り返し処理であり、油圧ショベル1の動作後に処理を開始して、タイマー等で設定された所定の時間間隔、例えば1時間ごとにセンサ62で収集されたデータがサーバ104に送信され、当該データに基づいてサーバ104で診断処理が行われる。
【0049】
サーバ104(プロセッサ(以下の処理についても同様))はまずS103において油圧ショベル1の流量センサ68のデータに基づいてコンタミセンサ62に導入される潤滑油量が予め設定したしきい値を超えているか否かを判定する。潤滑油量がしきい値を超える場合にはS106に処理を移行し、潤滑油量がしきい値以下の場合には次の処理開始タイミングまで待機する。
【0050】
S106ではサーバ104はコンタミセンサ62のデータに基づいて潤滑油中の異物数のカウントを開始し、過去にカウントされた異物数から今回カウントされた異物数への変化の度合いを示す変化指標値が予め設定したしきい値を超えるか否かを判定する(S107)。変化指標値としては、例えば、前回測定値と今回測定値の差や、当該差を稼働時間で除した時間当たりの測定値変化数や、直近の所定回数の測定値の移動平均などが利用できる。図9にコンタミセンサ62による異物のカウント数の変化の一例を示し、図中に時間当たりの測定値変化数であるカウント数の傾き変化を示す。この図の例では、稼働時間の増加により、異物のカウント数が増加傾向であり、ある稼働時間を境にカウント数の傾きが大きく変化していることが分かる。
【0051】
本実施形態ではサーバ104はS107の処理において変化指標値が前回値と比較して10%を超えて増加した場合に異常と診断するものとし、変化指標値の変化が10%を超えた場合にはS110に処理を進める。一方、変化指標値の変化が10%以下の場合にはサーバ104は減速機44の状態は正常(歯車の損傷は無い)と判断してS112に処理を進める。
【0052】
S110ではサーバ104は管理者用コンピュータ112とサービス用コンピュータ111に油圧ショベル1の減速機44に異常が発生したことを通知する。これにより油圧ショベル1の稼働が停止され、旋回装置11を分解して歯車の状態確認が行われる。
【0053】
S112ではサーバ104は異物の計測値を保存し、次の処理開始タイミングまで待機する。
【0054】
以上のようにサーバ104で異常診断を行うと減速機44の異常を早期に発見することができ、油圧ショベル1のダウンタイムの増加を抑制できる。
【0055】
<第4実施形態>
図10は本発明の第4実施形態に係るインペラ71Aの斜視図である。インペラ71Aのブレード72には、ボス46Fとの間に隙間79が設けられている。このように隙間79を設けると、沈降してくる異物(金属粒子)がインペラ71Aの内周側(ボス46Fの近傍)に留まることが抑制され、第1実施形態よりも多くの異物をセンサ62に送給することができる。
【0056】
<第5実施形態>
図11は本発明の第5実施形態に係る旋回装置11の断面図である。この図に示すように本実施形態の旋回装置11は、第2キャリヤ46Dの下端部分に多段式のインペラ71B,71Cを備えている点に特徴がある。図示の例では2段のインペラ71B,71Cが取り付けられており、第1インペラ71Bの下方には第2インペラ71Cが位置している。
【0057】
図12は本実施形態のインペラ71B,71Cの斜視図であり、図13図12のインペラ71B,71Cの断面図である。
【0058】
第1インペラ(第1段インペラ)71Bは、ボス46Fの周囲に設けられた円盤状の第1シェル73aと、第1シェル73aの上面に取り付けられた複数の第1ブレード72aと、第1シェル73aにおける複数の第1ブレード72aの間に設けられた複数の孔91とを有する。複数の孔91は第2インペラ71Cに連通している。
【0059】
第2インペラ(第2段インペラ)71Cは、ボス46Fの周囲に設けられた円盤状の第2シェル73bと、第2シェル73bの上面に取り付けられた複数の第2ブレード72bとを有する。第2シェル73bには孔91は設けられていない。
【0060】
2つのインペラ71B,71Cの設置スペースの都合で、各インペラ71B,71Cのブレード72a,72bの高さは第1実施形態のブレード72よりも低くなっている。
【0061】
なお、第2ブレード72bはインペラ周方向において第1ブレード72aと異なる位置に設けられているが、同じ位置に設けても構わない。また、第4実施形態のようにブレード72a,72bの一部または全部においてボス46Fとの間に隙間79を設けても構わない。
【0062】
このように2段のインペラ71B,71Cを構成してもセンサ62に潤滑油を送給することができる。特に第2インペラ71Cでは、第1インペラ71Bの第1シェル73aと自身の第2シェル73bがシュラウドになるので潤滑油の送給力を向上できる。
【0063】
なお、本実施形態の多段インペラ71B,71Cは形状が複雑になるため、製造コストを考慮して金属3次元プリンタで製造することが好ましい。
【0064】
<その他>
なお、上記では第2遊星歯車機構46の第2キャリヤ46Dにインペラ71を取り付けたが、減速機44内の回転軸であればスペースが許容される範囲でいずれの回転軸にインペラ71を取り付けても良い。
【0065】
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
【0066】
また、上記のコントローラ30,サーバ104に係る各構成や当該各構成の機能及び実行処理等は、それらの一部又は全部をハードウェア(例えば各機能を実行するロジックを集積回路で設計する等)で実現しても良い。また、コントローラ30,サーバ104に係る構成は、演算処理装置(例えばCPU)によって読み出し・実行されることでコントローラ30,サーバ104の構成に係る各機能が実現されるプログラム(ソフトウェア)としてもよい。当該プログラムに係る情報は、例えば、半導体メモリ(フラッシュメモリ、SSD等)、磁気記憶装置(ハードディスクドライブ等)及び記録媒体(磁気ディスク、光ディスク等)等に記憶することができる。
【0067】
また、上記の各実施の形態の説明では、制御線や情報線は、当該実施の形態の説明に必要であると解されるものを示したが、必ずしも製品に係る全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
【符号の説明】
【0068】
1…油圧ショベル、3…上部旋回体、3A…旋回フレーム、5…旋回輪、5A…内輪、5B…外輪、5C…鋼球、5D…内歯、11…旋回装置、12…ハウジング、16…油圧モータ(旋回油圧モータ)、30…コントローラ、33…無線通信装置、40…出力軸、44…減速機、45…第1遊星歯車機構、45A…第1太陽歯車、45B…第1遊星歯車、45C…第1内歯車、45D…第1キャリヤ、46…第2遊星歯車機構、46A…第2太陽歯車、46B…第2遊星歯車、46C…第2内歯車、46D…第2キャリヤ、46E…キャリヤ底面、46F…ボス、62…コンタミセンサ(センサ)、63…異物回収部、64…上部開口、64A…第1上部開口、64B…第2上部開口、65…下部開口、66…バルブ、67…油路構造体、67A…導入流路部、67A1…第1流路部、67A2…第2流路部、67A3…合流流路部、67B…排出流路部、67C…センサ内流路部、68…流量センサ、71…インペラ(羽根車)、71A…インペラ、71B…第1インペラ(第1段インペラ)、71C…第2インペラ(第2段インペラ)、72…ブレード、72a…第1ブレード、72a…第2ブレード、73…シェル、73a…第1シェル、73b…第2シェル、74…隔壁、75…可動弁、76A…正転方向、76B…逆転方向、77…支持シャフト、78…孔、79…隙間、81A…シュラウド上部、81B…シュラウド下部、91…孔、104…サーバ用コンピュータ(サーバ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13