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特許7696016複雑なRFパルスパターンを提供するラジオ波生成器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-11
(45)【発行日】2025-06-19
(54)【発明の名称】複雑なRFパルスパターンを提供するラジオ波生成器
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20250612BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20250612BHJP
【FI】
H05H1/46 R
H01L21/302 101
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023571503
(86)(22)【出願日】2022-04-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 US2022025149
(87)【国際公開番号】W WO2022260756
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2024-03-13
(31)【優先権主張番号】17/343,539
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523433169
【氏名又は名称】エックスピー パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】XP Power Limited
【住所又は居所原語表記】19 Tai Seng Avenue, #07-01, Singapore 534054 Singapore
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポール ルンメル
【審査官】今井 彰
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0402766(US,A1)
【文献】特開2013-176040(JP,A)
【文献】特開2014-072043(JP,A)
【文献】特開2021-057929(JP,A)
【文献】特開2004-007446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00-1/54
H01L 21/302
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジオ波生成器であって、
ラジオ波(RF)回路であって、第1の周波数のRF源信号を提供するRF信号源と、パルスラジオ波(RF)信号を生成する信号変調器と、を備え、前記パルスRF信号は、前記RF信号が出力端子に提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有する、前記ラジオ波(RF)回路と、
前記出力端子において前記パルスRF信号をサンプリングし、少なくともサンプリングされた前記パルスRF信号に応答して制御信号を生成して、前記RF信号を前記ラジオ波回路で変調するように構成されている制御回路と、
前記パルスRF信号のパルスエンベロープを規定するパルスパターンを示す入力信号を取得するように構成されているパルス生成回路であって、前記パルス生成回路は、前記パルスパターンの二以上の各セグメントのための電力レベルおよび持続時間を規定するデータ値を記憶しており、前記各セグメントは、同一の電力レベルを有する前記パルスパターンの一部であり、前記パルス生成回路は、記憶された前記データ値に応答して、前セグメントのためのパルス変調制御信号を生成し、前記パルス変調制御信号は、前記パルスパターンの前セグメントの前記電力レベルおよび前記持続時間を示し、前記パルス変調制御信号は、前記制御信号を生成して振幅を調整し、前記RF源信号を変調して前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成するために、前記制御回路に提供される、前記パルス生成回路と、
を備える、ラジオ波生成器。
【請求項2】
前記制御回路は、前記RF源信号の前記振幅および変調を制御して前記パルスRF信号を生成するために、前記制御信号を前記ラジオ波回路の前記信号変調器に提供する、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項3】
前記パルス生成回路は、
複数のメモリ位置を備えるデジタルメモリであって、各前記メモリ位置は、前記パルスパターンのそれぞれのセグメントに関連する電力レベルおよび持続時間値を記憶し、最後のメモリ位置は、終了電力レベルまたは終了持続時間値を記憶する、前記デジタルメモリと、
それぞれのメモリ位置からそれぞれのセグメントの前記持続時間値を受け取り、前記それぞれのセグメントの前記持続時間値を示す第1の信号を生成するN分周タイマと、
を備え、
前記パルス生成回路は、それぞれのメモリ位置から記憶された前記電力レベルを前記パルス変調制御信号の信号レベルとして提供するとともに、同じメモリ位置に記憶された前記持続時間値を示す前記第1の信号を前記パルス変調制御信号のパルス幅として提供し、
前記パルス変調制御信号は、前記制御信号を生成し、前記RF源信号を変調して、前記パルスパターンのそれぞれのセグメントを備える前記パルスエンベロープを有する前記パルスRF信号を生成するように、前記制御回路に提供される、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項4】
前記パルス生成回路は、第1のメモリ位置から前記最後のメモリ位置まで順番に前記デジタルメモリ内の前記メモリ位置を選択し、
前記パルス生成回路は、選択された各前記メモリ位置の前記持続時間値と選択された同じ前記メモリ位置の前記電力レベルとを用いて前記パルス変調制御信号を生成し、
前記パルス生成回路は、前記最後のメモリ位置の選択に応答して、前記第1のメモリ位置に戻る、請求項3に記載のラジオ波生成器。
【請求項5】
前記N分周タイマは、前記持続時間値に基づいて基準クロック信号のクロックパルスをカウントし、前記持続時間値の終了時に前記パルス変調制御信号の前記パルス幅をリセットして、前記それぞれのセグメントの終了を示す、請求項3に記載のラジオ波生成器。
【請求項6】
セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる電力レベルを有し、
セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる持続時間を有する、請求項に記載のラジオ波生成器。
【請求項7】
前記制御回路はさらに、
前記出力端子においてそれぞれの順方向RF信号および反射されたRF信号をサンプリングし、前記それぞれの順方向RF信号および反射されたRF信号のデジタルサンプルを生成するように構成されている第1のアナログ-デジタルコンバータおよび第2のアナログ-デジタルコンバータと、
測定された信号レベル値を基準信号レベルと比較して、その差を示すエラー信号を生成するように構成されているエラープロセッサであって、測定された前記信号レベルは、前記それぞれの順方向RF信号および反射されたRF信号の前記デジタルサンプルから導出され、前記基準信号レベルは、前記パルス生成回路によって提供される前記パルス変調制御信号によって示される前記電力レベルである、前記エラープロセッサと、
前記エラー信号と、前記パルス生成回路によって生成された前記パルス変調制御信号とに応答して前記制御信号を生成するように構成されている制御変調装置であって、前記パルス変調制御信号は、前記パルスRF信号に適用される予定の前記パルスパターンの前セグメントの前記持続時間を示す、前記制御変調装置と、
を備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項8】
前記ラジオ波回路の前記信号変調器を制御するために、前記制御信号をアナログ信号に変換するとともに、前記アナログ信号を接続するように構成されているデジタル-アナログコンバータをさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項9】
前記デジタルメモリは、複数のランダムアクセス可能なメモリセルを備える、請求項3に記載のラジオ波生成器。
【請求項10】
前記N分周タイマは、直列チェーンで接続されている複数のDフリップフロップを備える、請求項3に記載のラジオ波生成器。
【請求項11】
前記パルス生成回路は、ハードウェアプロセッサと、前記ハードウェアプロセッサに結合されたメモリとを備え、
前記メモリは、前記プロセッサに命令を提供するように構成されており、前記命令が実行されると前記プロセッサに、
前記パルスRF信号のパルスエンベロープを規定する前記パルスパターンを示す前記入力信号を取得することと、
前記パルスパターンの前記各セグメントの電力レベルおよび持続時間を規定する前記データ値を記憶することと、
記憶された前記データ値に応答して、前セグメントについて前記パルス変調制御信号を生成することであって、前記パルス変調制御信号は、前記パルスパターンの前記各セグメントの前記電力レベルおよび前記持続時間を示す、前記生成することと、
前記パルス変調制御信号を、前記制御信号を生成して振幅を調整し、前記RF源信号を変調して前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成するために、前記制御回路へ提供することと、
を実行させる、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項12】
RF生成器においてパルスラジオ波(RF)信号を生成する方法であって、
第1の周波数のRF源信号を生成することと、
制御信号に応答して前記RF源信号を変調し、前記パルスRF信号を生成することと、
前記パルスRF信号に適用される予定のパルスパターンを示す入力信号を取得することであって、前記パルスパターンは、前記パルスRF信号のパルスエンベロープを規定する、前記取得することと、
前記入力信号によって特定される前記パルスパターンを記述するデータ値を一連のメモリ位置に記憶することであって、各前記メモリ位置は、前記パルスパターンの二以上の各セグメントについての電力レベルおよび持続時間値を含むデータを記憶しており、前記各セグメントは、同一の電力レベルを有する前記パルスパターンの一部であり、前記一連のメモリ位置は、終了電力レベルまたは終了持続時間値を記憶する最後のメモリ位置を備える、前記記憶することと、
前記一連のメモリ位置から第1のメモリ位置を選択することと、
選択された前記メモリ位置から前記電力レベルと前記持続時間値を読み取ることと、
読み取られた前記電力レベルを示す信号レベルと、読み取られた前記持続時間値を示す信号パルス幅と、を有する前記各セグメントについてのパルス変調制御信号を生成することと、
前記パルスRF信号の振幅を制御するための基準信号レベルとして前記パルス変調制御信号の前記信号レベルを提供することと、
前記パルス変調制御信号の前記信号パルス幅をタイミング信号として提供することと、
前記基準信号レベルおよび前記タイミング信号に応答して前記制御信号を生成することと、
前記制御信号に応答して前記RF源信号を変調し、前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成することと、
を備える方法。
【請求項13】
前記第1のメモリ位置から前記最後のメモリ位置までの一連のメモリ位置において前記メモリ位置を選択することと、
前記RF源信号を変調し、前記パルスエンベロープとして前記パルスパターンを有する前記パルスRF信号を生成するために、選択された前記メモリ位置毎に、前記電力レベルおよび前記持続時間値を読み取ることを繰り返すことと、
前記最後のメモリ位置が選択されることに応答して、前記第1のメモリ位置に戻り、前記第1のメモリ位置で前記メモリ位置を選択することを繰り返すことと、をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記制御信号に応答して前記RF源信号を変調することは、前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成するために、前記制御信号に応答して前記RF源信号を変調して前記RF源信号の振幅および幅を制御することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
読み取られた前記電力レベルを示す信号レベルと、読み取られた前記持続時間値を示す信号パルス幅と、を有する前記各セグメントについてのパルス変調制御信号を生成することは、N分周タイマを使用して、選択された前記メモリ位置に記憶された前記パルスパターンの前記各セグメントに関連する前記持続時間値を示す信号パルス幅を有する前記パルス変調制御信号を生成することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記N分周タイマを使用して、前記パルス変調制御信号を生成することは、
前記持続時間値に基づいて基準クロック信号のクロックパルスをカウントすることと、
前記持続時間値の終了時に前記タイミング信号をリセットして、それぞれのセグメントの終了を示すことと、を備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる電力レベルを有し、
セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる持続時間を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前パルスRF信号に関連する順方向RF信号および反射されたRF信号をサンプリングし、前記順方向RF信号および前記反射されたRF信号のデジタルサンプルを生成することと、
測定信号レベル値を生成するために、選択された前記デジタルサンプルを処理することと、
前記測定信号レベル値と前記基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を決定することと、
前記エラー信号および前記タイミング信号に応答して前記制御信号を生成することであって、前記タイミング信号は、前記パルスRF信号に適用される予定の前記パルスパターンの前記セグメントの前記持続時間を示す、前記生成することと、
前記制御信号を適用して前記RF源信号を変調し、前記パルスパターンを有する前記パルスRF信号を生成することと、をさらに備える請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジオ波(RF)生成器(generator)に関し、特に、単純な回路を用いて複雑なパルスパターンをRF出力信号として生成することができるRF生成器に関する。
【背景技術】
【0002】
ラジオ波(RF)生成器またはRF電源は、RFエネルギーを負荷装置に提供するために使用される産業機器である。RF生成器は、シリコンウエハを製造するためのプラズマを生成するためのプラズマ半導体装置などの半導体産業において、一般的に使用されている。典型的なRFシステムは、RF生成器と、プラズマチャンバなどの負荷を駆動するインピーダンス整合ネットワークとを含み得る。RF生成器によって生成されるRF電力は、所望のプロセス条件を実現するように正確に制御される。半導体用途において、RF生成器は、連続波(CW)信号またはパルス変調済信号を生成し得る。パルス変調済RF生成器は、RF信号をパルス化することによって負荷にRF信号を印加する。
【0003】
より具体的にいうと、現代のプラズマ半導体プロセスは、パルス化されたRFエネルギーを使用することが多い。パルス化されたプラズマ(パルスプラズマ)はより高いエッチング速度、より良好な均一性をもたらし、およびより構造的、電気的、または放射(例えば、真空紫外線)損傷が少なくなる。パルスプラズマはまた、ノッチ、ボーイング、マイクロトレンチング、およびアスペクト比依存エッチングなどのエッチングされた微細な加工部分における不要なアーチファクトを改善することができる。このように、パルスプラズマは、10nm未満の領域で特徴的な加工サイズの次世代のマイクロデバイスのエッチングに不可欠であり得る。
【0004】
プラズマプロセスを駆動するRF生成器のためのパルシング要件は、単純なオン/オフ出力電力パルシングから、それぞれ異なるタイミング要件の出力レベルを複数有するより複雑なレベルのパルシングへと進化している。これらの要件がより複雑になるほど、RF電力出力を変調するためのパルス信号を提供するために、より複雑な回路が必要になる。パルス信号を提供するための現在の解決策には、各パルス電力レベルに対してタイミング回路を使用することがあるが、そのような実装形態では、実現できるRFパルス信号変調の複雑さには限度がある。例えば、従来の解決策では、3レベルRF信号パルシングが必要な場合、そのパルスパターンを展開するためには典型的には4~6個のタイミング回路が必要となる。従来のパルスタイミング制御の解決策は、10または100のような多数のパルスレベルに対するより大きなプロセス制御要求が求められる場合には実用的ではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の様々な実施形態が、以下の詳細な説明および添付の図面において開示される。
【0006】
図1図1は、いくつかの実施例において、RF生成器が組み込まれたRFシステムの概略図である。
【0007】
図2図2は、本開示の実施形態におけるパルス生成回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0008】
図3図3は、本開示の実施形態におけるパルス生成回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0009】
図5図5は、図5(a)および図5(b)を含み、本開示の実施形態においてRF生成器によって生成可能である例示的なパルス変調済RF信号波形を含む。
【0010】
図4図4は、図4(a)および図4(b)を含み、本開示の実施形態におけるパルス生成回路内のデジタルメモリの構成を示す。
【0011】
図6図6は、本開示の実施形態におけるRF生成器において、パルス変調済RF信号を生成するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施形態によれば、ラジオ波(RF)生成器は、RF信号の複雑な、かつ、任意のパルス変調を生成するためにパルス生成回路を組み込んでいる。いくつかの実施形態において、パルス生成回路は、1組のメモリ位置に所望のパルス変調のための仕様を記憶するデジタルメモリ記憶装置と通信するN分周タイマを含む。パルス生成回路は、パルス変調済RF出力信号のためのエンベロープを規定するパルス変調制御信号を生成する。パルス変調済RF出力信号のエンベロープの形状は、デジタルメモリ記憶装置に記憶された仕様によって特定されるように、複雑な形態を有することができる。詳細には、本開示のパルス生成回路は、RF生成器が任意のパターン形状を有するパルス変調済RF出力信号を送達することを可能にする。RF電力供給の複雑なパターンを提供することは、RF駆動半導体装置における新しいレベルのプロセス制御につながる。
【0013】
本開示のパルス生成回路は、RF生成器が従来のRFパルス生成方法を使用しながらでは容易に達成できない複雑さレベルである、高レベルのRFエンベロープの複雑さで、パルス変調済RF信号を生成することを可能にする。詳細には、本開示のパルス生成回路は、多数のタイミング回路を必要としない。例えば、従来のRFパルス生成方法は、所望のパルスレベルごとに1つのタイミング回路を必要とすることが多い。本開示のパルス生成回路は、従来のRFパルス生成方法と比較して、実施が簡単であり、より高い柔軟性および改善された性能を提供しながら、構築するのに費用対効果が高い。
【0014】
図1は、いくつかの実施例において、RF生成器が組み込まれたRFシステムの概略図である。図1を参照すると、RFシステム1は、RF電力を負荷6に供給するために、RF信号8を供給するように設定されている。例えば、負荷6は、プラズマ半導体装置などの半導体装置であってもよい。RF信号8は、半導体構成要素をエッチングするためなどのプラズマツール内でプラズマを生成するために、印加されることができる。RFシステム1は、所定のRF周波数を有するRF信号8を生成するRF生成器2を含む。いくつかの実施例において、RF信号8は、正弦波形などの連続波であり得、正弦波形の振幅および/または周波数は、負荷6に送達される出力電力を変化させるために、変更されることができる。
【0015】
他の実施例において、RF信号8は、バースト信号またはパルス変調済RF信号であり得る、すなわち、RF信号は、異なるパルス幅の正弦波信号のバーストで提供される。本明細書では、「パルスRF信号」とも呼ばれるパルス変調済RF信号は、バーストRF信号または変調RF信号を指す。言い換えると、パルスRF信号は、変調正弦波信号のエンベロープを規定するパルス変調制御信号によって変調されるRF正弦波信号である。いくつかの実施例において、RF正弦波信号は、一定の周波数および振幅で提供されるが、負荷への電力送達は、パルス変調制御信号を変更することによって変更される。
【0016】
RF生成器2によって生成されたRF信号8は、インピーダンス整合ネットワーク4に提供され、インピーダンス整合ネットワーク4はインピーダンス整合済RF信号9を生成して、負荷6に提供する。詳細には、インピーダンス整合ネットワーク4は、負荷6に提供される電力を最大化し、RF生成器に戻される反射電力を最小化するように作動する。インピーダンス整合ネットワーク4は、RF生成器2を整合ネットワーク4に接続する伝送路の特性インピーダンスを整合させるために、整合ネットワークの入力インピーダンスを調整しようとする。その結果、インピーダンス整合ネットワーク4は、RF信号の位相などのRF信号8を修正して、インピーダンス整合RF信号済9を生成する。
【0017】
本実施例において、RF生成器2は、供給されるRF電力レベル(複数可)を特定する入力信号「RF電力目標」7aを取得する。RF生成器2がパルスRF信号を提供する場合、RF生成器2は、パルスRF信号のパルス幅またはパルス持続時間を特定する第2の入力信号「RFパルス目標」7Bをさらに取得してもよい。RF生成器2は、RF電力目標7AおよびRFパルス目標7Bによって示される電力レベルおよびパルス幅に従って、パルスRF信号8を生成する。さらに、RF生成器2は、その出力端子においてRF信号を測定またはサンプリングすることによって、RF信号レベル制御を実施する。通常、順方向RF信号および反射RF信号を含むサンプリングされたRF信号3は、RF信号のレベルまたは振幅を調整するための制御ループを形成するために、RF生成器2にフィードバックされる。一方、インピーダンス整合ネットワーク4は、パルスRF信号8をサンプリングし、サンプリングされたRF信号5は、上述のように、RF生成器2を整合ネットワーク4に接続する伝送路の特性インピーダンスを整合させるために、整合ネットワークの入力インピーダンスを調整するために使用される。
【0018】
本開示の実施形態は、出力RF信号のパルス変調を制御するためのパルス生成回路を組み込んだRF生成器を説明する。
【0019】
図2は、本開示の実施形態におけるパルス生成回路を組み込んだRF生成器の概略図である。図2を参照すると、RF生成器10(「RF電源」とも呼ばれる)は、RF信号源22からRF信号を生成し、通常はインピーダンス整合ネットワークを介して、負荷を駆動するためのRF信号を出力端子36に提供する。RF生成器10は、RF信号が生成されるための所望の電力レベルおよび所望のパルス幅またはパルス持続時間を特定する、入力信号RF電力目標(ノード12)と、入力信号RFパルス目標(ノード14)とを取得する。本実施形態において、生成されるRF信号は、パルス変調済RF信号またはパルスRF信号である。本開示の実施形態において、RF電力目標信号12は、1つまたは複数のRF電力設定値を含むことができ、RFパルス目標信号14は1つまたは複数のパルス持続時間設定値を含むことができる。
【0020】
RF生成器10は、RF信号の電力レベルまたは振幅を調整するために、RF生成器内にフィードバック制御ループを形成する制御装置40を含む。詳細には、制御装置40は、フィードバック制御ループに応答してRF信号の電力レベルを制御するための変調制御信号49を生成する。制御装置40はさらに、パルス生成回路50と通信して、変調制御信号49を生成し、出力RF信号のパルスエンベロープを制御して、所望のパルス変調パターンを提供する。その結果、制御装置40は、RF電力目標(ノード12)を示す振幅を有し、RFパルス目標(ノード14)によって定義されるパルスエンベロープを有する出力RF信号(ノード36)を生成する。RF生成器10は、RF生成器の機能を支援するための図示されていない他の回路および構成要素を含んでもよい。RF生成器10の他の回路および構成要素は、説明を簡単にするために、図2では省略されている。
【0021】
より具体的には、RF生成器10において、発振器22は、RF信号源として機能し、RFクロックCLK1の機能として所定のRF周波数のRF源信号を提供する。一つの実施例において、発振器22は、RF周波数における固定振幅正弦波であるRF源信号を生成する。RF源信号は、信号変調器26によって変調される。本開示の実施形態において、信号変調器26は、RF源信号をゲートまたは変調して、パルス変調済RF信号を出力RF信号として生成するように構成されている。信号変調器26は、制御装置40からの変調制御信号49に応答してRF源信号をパルス変調するとともに、RF源信号の信号レベルまたは振幅を調整するように接続されている。信号変調器26によって生成された変調RF信号は、電力増幅器30によって所定の増幅率で増幅されてもよい。電力増幅器30は、RF信号の電力を増幅して、出力RF信号に対する所望の信号振幅を実現する。このようにして生成されたRF信号は、出力端子36に提供され、インピーダンス整合ネットワークを介して、伝送路上の負荷に伝送されることができる。
【0022】
フィードバック制御を実現するために、RF信号は、方向性結合器31を介して出力端子36に提供される。方向性結合器31は、出力端子36において、それぞれの順方向RF電力(ノード33)および反射RF電力(ノード35)を減衰および抽出し、ここでサンプリングされた信号は、出力RF信号の振幅レベルを調整するためにフィードバック制御ループにおいて使用される。いくつかの実施例において、方向性結合器は、出力電力のごく一部(順方向RF信号または反射RF信号)をサンプリングし、そのサンプルを制御装置40に迂回させる。制御装置40は、順方向および反射RF信号サンプルを処理して、測定された信号レベル値を生成する。次いで、制御装置40は、RF信号の測定された信号レベル値と基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を生成する。いくつかの実施形態において、基準信号レベルは、出力RF信号のための所望のRF電力レベル(複数可)を示すRF電力目標(ノード12)によって示される。制御装置40は、エラー信号に応答して変調制御信号49を生成し、信号変調器26を介して出力RF信号の振幅を制御する。このように構成されているため、フィードバック制御ループがRF生成器10内に形成され、制御装置40がRF信号の出力電力レベルを連続的にモニタおよび制御することが可能になっている。
【0023】
作動中、制御装置40は、パルス生成回路50からパルス変調制御信号58を取得する。パルス生成回路50は、RF電力目標(ノード12)およびRFパルス目標(ノード14)を取得する。パルス生成回路50は、RF電力目標信号12によって特定された所望の電力レベルと、RFパルス目標信号14によって特定された所望のパルス幅とを示すパルス変調制御信号58を生成する。一つの実施形態において、パルス変調制御信号58は、所望の電力レベルを示す信号レベルを有するとともに、所望のパルス幅を示す信号パルス幅を有する信号である。パルス変調制御信号58は、フィードバック制御ループ内の出力RF信号の振幅を制御または調整するために使用される基準信号レベルとして、制御装置40に提供される。さらに、パルス変調制御信号58の信号パルス幅は、パルス変調済RF信号を生成するためにパルス変調がRF信号に適用される予定の持続時間を示すために、制御装置40に提供される。詳細には、パルス変調制御信号58の信号レベルと信号パルス幅との組み合わせは、パルス変調済RF信号の形状またはエンベロープを特定する。他の実施形態において、パルス変調制御信号58は、2つの信号として提供されることができ、そのうち1つの信号は電力レベルを示し、他の1つの信号はパルス持続時間を示す。パルス変調制御信号58の正確な構造は、本開示の実施にとって重要ではない。
【0024】
制御装置40は、順方向RF電力信号33をパルス変調制御信号58と比較して、変調制御信号49をドライブする(drives)エラー信号を生成する。その結果、変調制御信号49は、信号変調器26をドライブして振幅を修正し、RF源信号22の変調を制御して、所望の信号振幅(またはRF電力レベル)および所望のパルス変調パターンを有する出力RF信号を生成する。いくつかの実施例において、信号変調器26は、RF源信号と、制御部40によって提供される変調制御信号49とを組み合わせる乗算器であり得る。
【0025】
本実施形態において、生成されるRF信号は、パルス変調済RF信号である。本明細書において、パルスRF信号とも呼ばれるパルス変調済RF信号とは、RF信号が出力端子に提供されるオン期間と、RF信号が提供されないオフ期間とを有する所定のRF周波数のRF信号を意味する。すなわち、所定のRF周波数のRF信号は、オン期間中にのみ提供される。オン期間およびオフ期間が繰り返されてもよく、パルスRF信号は、RF信号の各パルスに関して同じまたは異なるパルス幅を有してもよい。また、本明細書において、パルス変調済RF信号は、RF電力目標信号12およびRFパルス目標信号14によってパルスパターンが特定されるオン期間において、様々なパルスパターンを有してもよい。例えば、パルスパターンは2つ以上の電力レベルを含んでもよく、各電力レベルは、同じまたは異なる持続時間であってよい。本開示のRF生成器10内のパルス生成回路50は、負荷への最適なRF電力送達のための任意の所望の変調パターンを有するパルス変調済RF信号を生成するように構成されている。
【0026】
図3は、本開示の実施形態におけるパルス生成回路を組み込んだRF生成器の概略図である。図3を参照すると、RF生成器100(「RF電源」とも呼ばれる)は、RF回路20と、制御装置40と、パルス生成回路50とを含む。RF生成器100は、RF信号源22からRF信号を生成し、通常はインピーダンス整合ネットワークを介して、負荷を駆動するための出力端子36へRF信号を提供する。RF生成器100は、RF生成器の機能を支援するための図示されていない他の回路および構成要素を含んでもよい。RF生成器100の他の回路および構成要素は、説明を簡単にするために図3では省略されている。
【0027】
RF回路20において、発振器22は、RFクロックCLK1の機能として所定のRF周波数のRF源信号を生成する。一つの実施例において、発振器22は、RF周波数における固定振幅正弦波であるRF源信号を生成する。RF源信号は、ドライバ24によって増幅されてもよい。次いで、RF源信号は、信号変調器26によって変調される。信号変調器26は、RF源信号をゲートまたは変調して、パルス変調済RF信号を出力RF信号として生成するように構成されている。信号変調器26は、制御装置40からの変調制御信号49に応答してRF源信号をパルス変調するとともに、RF源信号の信号レベルまたは振幅を調整するために接続されている。変調されたRF信号は、ドライバ28および電力増幅器30によってさらに増幅されてもよい。例えば、電力増幅器30は、信号変調器26から出力されたRF信号の電力を所定の増幅率で増幅する。電力増幅器30は、RF信号の電力を増幅して、出力RF信号に対する所望の信号振幅を実現する。このようにして生成されたRF信号は、出力端子36に提供され、インピーダンス整合ネットワークを介して、伝送路上の負荷に伝送されることができる。
【0028】
フィードバック制御を実現するために、RF信号は、一対31の方向性結合器32、34を介して、RF回路20の出力端子36に提供される。方向性結合器32、34は、出力端子36において、それぞれの順方向電力(ノード33)および反射電力(ノード35)を減衰および抽出し、そこでは、サンプリングされた信号がRF生成器100の出力レベルをモニタするために使用される。言い換えれば、各方向性結合器は、出力電力(順方向RF信号または反射RF信号)のごく一部をサンプリングし、そのサンプルを制御装置40に迂回させる。
【0029】
本実施形態では、制御装置40において、方向性結合器32によって出力された順方向RF信号のサンプルは、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)42に提供され、デジタルデータサンプルに変換される。同様に、方向性結合器34によって出力された反射RF信号のサンプルは、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)44に提供され、デジタルデータサンプルに変換される。順方向RF信号および反射RF信号のデジタルデータサンプルは、エラープロセッサ45によって処理される。エラープロセッサ45は、デジタルデータサンプルによって示される通りのRF信号の測定された信号レベル値と、基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号(ノード46)を生成する。本開示の実施形態において、以下でより詳細に説明されるように、基準信号レベルは、パルス生成回路50によって生成されるパルス変調制御信号58によって示される。
【0030】
制御装置40は、エラー信号46とパルス変調制御信号58とを組み合わせて変調制御信号49を生成する制御変調器47を含む。いくつかの実施形態において、変調制御信号49はデジタル信号であり、デジタル-アナログコンバータ48によってアナログ形式に変換される。変換された変調制御信号は次いで、信号変調器26に提供されて、RF源信号22の変調を制御し、また、RF源信号22のレベルまたは振幅を修正して、所望のパルス変調および所望の信号振幅を有する出力RF信号を出力端子36に生成する。このように構成されているため、フィードバック制御ループがRF生成器100内に形成され、制御装置40がRF信号の出力電力または出力レベルを連続的にモニタおよび制御することを可能になっている。制御装置40は、RF電力目標(ノード12)を示す振幅を有するとともに、RFパルス目標(ノード14)によって定義されるパルスエンベロープを有するパルスRF信号(ノード36)を生成する。いくつかの実施形態において、信号変調器26は、RF源信号22と、制御装置40によって提供される変調制御信号49とを組み合わせる乗算器である。
【0031】
本明細書において、生成されるRF信号は、パルス変調済RF信号である。パルス変調済RF信号は、RF電力目標およびRFパルス目標によって定義されるように、任意のパルス形状またはパルスエンベロープを有することができる。RF生成器100は、パルス生成回路50を含み、パルス変調済RF信号のための所望の信号レベルおよび所望のパルス持続時間の情報を含むパルス変調制御信号58を生成し、これら所望の信号レベルおよび所望のパルス持続時間は、パルス変調済RF信号のための形状またはエンベロープを組み合わせて特定する。
【0032】
いくつかの実施形態において、パルス生成回路50は、一連のメモリ位置を含むデジタルメモリ52を含み、各メモリ位置は生成される予定のパルスRF信号のあるセグメントの電力レベルおよびパルス持続時間を記憶する。パルス生成回路50はまた、制御装置40のためのパルス変調制御信号58を生成するために、デジタルメモリ52と通信するN分周タイマ54を含む。論理回路56は、N分周タイマ54およびデジタルメモリ52の動作を制御する。
【0033】
くつかの実施形態において、デジタルメモリ52は、DRAMメモリセルまたはSRAMメモリセルなどのランダムアクセス可能なメモリセルの配置である。いくつかの実施形態において、デジタルメモリ52は、複雑なパルスパターンを含む、パルスRF信号のための任意のパルスパターンのプログラミングをサポートするために、所与の数のメモリ位置を含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、N分周タイマ54は、N分周クロックまたはN分周カウンタとも呼ばれ、基準クロック信号を分周するための回路である。例えば、N分周タイマ54は、クロック周波数F=1/Tを有する基準クロック信号53を取得し、ここで、Tは基準クロック信号のクロック周期Tを示す。N分周タイマ54は、基準クロック信号のN番目のクロックパルスでリセットされる出力クロック信号(「タイミング信号」とも呼ばれる)を生成する。このように、N分周タイマは、基準クロック信号の周波数またはクロック周期を基準にして、所与の持続時間を特定するために使用される。
【0035】
より具体的には、N分周タイマは、周波数がFを2で割った値で、対応する周期がTに2Nを掛けた値の出力クロック信号を生成する。例えば、N=1の場合、N分周タイマ54は、周波数1/2Tおよび周期2Tの出力クロック信号を生成する。N=2の場合、N分周タイマ54は、周波数1/4Tおよび周期4Tを有する出力クロック信号を生成する。いくつかの実施形態において、N分周タイマ54は、1つまたは複数のDフリップフロップとして実装される。2以上のDフリップフロップの場合、Dフリップフロップは、直列チェーン(a serial chain)で接続される。
【0036】
本開示の実施形態において、N分周タイマ54およびデジタルメモリ52は、論理回路56の制御下で作動して、RF電力目標12およびRFパルス目標14に応答してパルス変調制御信号58を生成する。詳細には、RF電力目標信号12およびRFパルス目標信号14は、パルス変調済RF信号に適用される予定のパルスパターンをまとめて特定する設定値を提供する。本実施形態において、各パルスパターンはパルスセグメント(または「セグメント」)に分割され、各パルスセグメントは同じ電力レベルを有するパルスパターンの一部または間隔である。
【0037】
デジタルメモリ52において、各デジタルメモリ位置は、RF電力目標信号12およびRFパルス目標信号14によってプログラムされた通りに、所望のパルスパターンのパルスセグメントまたはパルス間隔に関連するデータを記憶する。いくつかの実施形態において、各デジタルメモリ位置は、各パルス間隔について2つの値、すなわち、(1)パルス間隔の出力電力レベルと、(2)時間におけるパルス間隔の持続時間とを記憶する。パルス生成回路50は、パルス間隔毎に記憶された電力レベル番号を用いて、パルス変調制御信号58の信号レベルを設定する。パルス変調制御信号58の信号レベルは、フィードバック制御ループ内のRF信号の電力レベルを調整するために、制御装置40に提供される。本実施形態において、パルス変調制御信号58の信号レベルは、制御装置40のエラープロセッサ45に提供される。
【0038】
一方、N分周タイマ54には、パルス間隔毎に記憶された間隔持続時間数が与えられ、この間隔持続時間数に基づいて、N分周タイマ54は、基準クロック信号のクロックパルスをカウントする。言い換えれば、間隔持続時間数は、基準クロック信号53のN番目のクロックパルスを設定するために使用され、そのN番目のクロックパルスで、間隔持続時間が終了し、N分周タイマ54の出力クロック信号(またはタイミング信号)がリセットされる。N分周タイマ54のタイミング信号は、RF信号のパルスエンベロープを制御するために使用されるパルス変調制御信号58のパルス幅またはパルス持続時間を設定するために使用される。このように生成されたパルス変調制御信号58は、所望の電力レベルを示す信号レベルと、所望のパルス持続時間を示す信号パルス幅とを含み、制御装置40に提供される。
【0039】
作動中、パルスセグメントが完了したことを示すプログラムされた時間隔にタイマが達すると、デジタルメモリ52は、デジタルメモリ位置を次のパルス間隔に進ませる。シーケンスは、「終了電力レベル」または「終了継続時間値」を含むメモリ位置に到達するまで継続される。終了電力レベルまたは終了継続時間値は、動作を開始メモリ位置に指し戻す。このように構成されているので、パルス生成器50は、任意のいかなる複雑度レベルのパルスパターンでも生成するようにプログラムされることができる。パルス変調パターンの複雑さは、デジタルメモリ52に設けられたデジタルメモリ位置の数によってのみ制限される。
【0040】
図4図4(a)および図4(b)を含み、本開示の実施形態におけるパルス生成回路内のデジタルメモリの構成を示す。図4(a)を参照すると、パルス生成回路50内のデジタルメモリ52は、一連のデジタルメモリ位置60a~60nを含む。本実施形態において、各メモリ位置60は、パルスRF信号パターンのパルス間隔またはパルスセグメントの電力レベルおよび持続時間を特定する一対の値を記憶する。具体的には、所与のパルス間隔に対する出力電力レベル(例えば、ワット単位)および持続時間(例えば、マイクロ秒単位)が各メモリ位置60に記憶されている。一連のメモリ位置60a~60nは、パルスパターンを定義するためのパルス間隔のシーケンスを記憶する。デジタルメモリ52は、メモリ位置60aなどの開始メモリ位置でスタートし、終了電力レベルまたは終了持続時間値を有するメモリ位置に達するまで、各後続メモリ位置にインクリメントすることによって作動する。この場合、デジタルメモリ52は、開始メモリ位置60aに戻り、シーケンスが繰り返される。
【0041】
一つの実施例において、単純なオンオフパルスパターンは、3つのメモリ位置のプログラミングを必要とする。第1のメモリ位置において、値(500、10)が、500ワットの電力レベルおよび10msの持続時間(オン期間)を有するパルス間隔のために記憶されている。第2のメモリ位置において、値(0、90)が、0ワットおよび90msの持続時間(オフ期間)を有するパルス間隔のために記憶されている。第3のメモリ位置において、値(-1、0)が、パルスシーケンスの終わりを表すために記憶されている。本例では、「-1」の電力レベルは終了電力レベルを示し、「0」の持続時間は終了持続時間値を示す。これら3つのメモリ位置によって特定されるパルスRF信号は、以下のようになる。第1のメモリ位置における「オン」電力は500ワットであり、10msの持続時間に亘って持続する。2番目のメモリ位置には、90msの間、0ワットの「オフ」電力が保持される。第3のメモリ位置に到達すると、パルスシーケンスの終了が示され、メモリポインタは直ちに第1のメモリ位置に戻され、プロセスはパルスパターンを生成するために繰り返される。このようにして生成されたパルスパターンは、10KHZの繰り返し率および10%のデューティサイクルを有する。
【0042】
図4(b)は、本開示の実施形態におけるパルス生成回路50を使用して生成することができるパルスパターンの別の実施例を示す。図4(b)を参照すると、デジタルメモリ52は、パルス間隔の電力レベルおよび持続時間を特定するデータ値の対を記憶するいくつかのメモリ位置60を含む。メモリ位置60-1において、値(500、10)が記憶されている。メモリ位置60-2において、値(300、40)が記憶されている。メモリ位置60-3において、値(0、90)が記憶されている。メモリ位置60-4において、値(-1、0)が、パルスパターンシーケンスの終了を示すために記憶されている。これら4つのメモリ位置によって特定されるパルスRF信号は以下の通りであり、図5(a)にも示されている。第1のメモリ位置における「オン」電力は、500ワットであり、10msの持続時間に亘って持続する。第2のメモリ位置における「オン」電力は、300ワットであり、40msの持続時間に亘って持続する。3番目のメモリ位置には、90msの間、0ワットの「オフ」電力が保持される。第4のメモリ位置に到達すると、メモリポインタは第1のメモリ位置60-1に戻され、パルスパターンは、第1のメモリ位置60-1から最後のメモリ位置60-4まで順に、各メモリ位置に記憶された値を適用することによって繰り返される。
【0043】
図5(a)および図5(b)を含む図5は、本開示の実施形態におけるRF生成器のパルス生成回路によって生成可能な例示的なパルス変調済RF信号波形を含む。図5(a)を参照すると、パルス変調済RF信号70は、オン期間が2つの異なる信号レベルを有し、異なるパルス持続時間を有するパルスパターンを含む。詳細には、図5(a)のパルス変調済RF信号70は、図4(b)のデジタルメモリ52に記憶された電力および持続時間値によって特定される。
【0044】
図5(b)は、本開示のパルス生成回路を使用して生成することができるパルスRF信号の複雑なパルスパターンの別の実施例を示す。図5(b)を参照すると、パルスRF信号72は、オン期間中に複数の信号レベルを含み、各信号レベルは異なる持続時間を有する。図5(b)のパルスパターンは、パルス生成回路のデジタルメモリ内の6つのメモリ位置を使用してプログラムすることができる。
【0045】
図5(a)および図5(b)の曲線70および72は、パルス変調済RF信号のパルスエンベロープを示す。各オン期間中、パルス変調済RF信号は、所定のRF周波数を有するとともに、パルスパターンによって定義される振幅を有するRF信号75を提供する。本実施例において、RF信号75は、RF周波数における正弦波形である。図5(a)および図5(b)に示される実施例では、RF信号75の基本となる正弦波波形がパルスエンベロープ72、74によって変調されて、それぞれのパルス変調済RF信号を生成する。
【0046】
本開示のパルス生成回路50は、有利にもパルスRF信号として使用する複雑なパルスパターンを生成するために適用することができ、それによって、プロセス制御の向上を可能にする。本開示のパルス生成回路の実装の単純かつ容易さは、従来の解決策では達成できない。
【0047】
図6は、本開示の実施形態におけるRF生成器において、パルス変調済RF信号を生成するための方法を示すフローチャートである。図6を参照すると、パルス変調済RF信号(またはパルスRF信号)を生成するための方法200は、第1周波数のRF源信号を生成することによって開始する(202)。次いで、方法200は、制御信号に応答してRF源信号を変調し、パルスRF信号を生成する(204)。
【0048】
方法200は、パルスRF信号に適用される予定のパルスパターンを示す入力信号を取得する(206)。詳細には、パルスパターンは、パルスRF信号のパルスエンベロープを規定する。いくつかの実施例において、入力信号は、上述のRF電力目標信号およびRFパルス目標信号であり得る。方法200は、入力信号によって特定されるパルスパターンを記述するデータ値を一連のメモリ位置に記憶する(208)。いくつかの実施形態において、各メモリ位置は、パルスパターンのそれぞれのセグメントの電力レベルおよび持続時間値を含むデータを記憶する。一連のメモリ位置は、終了電力レベルまたは終了持続時間値を記憶する最後のメモリ位置を含む。
【0049】
方法200は、一連のメモリ位置から第1のメモリ位置を選択する(210)。方法200は、選択されたメモリ位置から電力レベルおよび持続時間値を読み取る(212)。方法200は、読み取られた電力レベルを示す信号レベルと、読み取られた持続時間値を示す信号パルス幅とを有するパルス変調制御信号を生成する(214)。方法200は、パルスRF信号の振幅を制御するための基準信号レベルとしてパルス変調制御信号の信号レベルを提供し、タイミング信号としてパルス変調制御信号の信号パルス幅を提供する(216)。基準信号レベルとタイミング信号との組み合わせは、パルス変調済RF信号のパルスエンベロープを規定する。方法200は、基準信号レベルおよびタイミング信号に応答して、制御信号を生成する(218)。方法200は、制御信号に応答してRF源信号を変調し、パルスパターンをパルスエンベロープとして有するパルスRF信号を生成する(220)。
【0050】
いくつかの実施形態において、各セグメントの持続時間が終了することをタイミング信号が示すとき、方法200は次のメモリ位置に移動し、方法200が終了電力レベルまたは終了持続時間値を有する最後のメモリ位置に達するまで、プロセスを繰り返す。最後のメモリ位置に到達したことに応答して、方法200は第1のメモリ位置に戻り、プロセスは、所望のパルスパターンを有するパルスRF信号を生成するために繰り返す。
【0051】
本開示の実施形態において、上述のパルス生成回路50は、デバイス、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。したがって、本明細書において、一般に回路、モジュール、コンポーネント、またはシステムと呼ばれる本開示の態様は、ハードウェアで、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアで、またはそれ上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する非一時的コンピュータ可読媒体中に具現化されたコンピュータプログラム製品を含む、ソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで具現化されてもよい。いくつかの実施形態において、パルス生成回路50は、ハードウェアプロセッサと、ハードウェアプロセッサに接続されたメモリとを含むシステムとして実装され、プロセッサは上述のように、RF電力目標信号およびRFパルス目標信号に応答してパルス変調制御信号を生成する機能を実装するようメモリに記憶された命令を実行するように構成されている。命令は、ファームウェア内に、および/またはプロセッサ上での実行を可能にするための制御ロジックを有するコンピュータ使用可能媒体上に存在する、プログラムコード、ソフトウェアコード、またはソフトウェアプログラムであってもよい。例えば、いくつかの実施形態において、パルス生成回路50内の論理回路56は、プログラムコードまたは命令を記憶するメモリと通信するハードウェアプロセッサであってもよく、N分周タイマ54は、メモリに記憶されたソフトウェアまたはファームウェアに実装されてもよく、デジタルメモリ52は、ハードウェアプロセッサ内の埋め込みメモリを使用して実装されてもよい。パルス生成回路50内のハードウェアプロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードまたは命令を実行して、N分周タイマの動作を実行し、パルス変調制御信号を生成する。
【0052】
この詳細な説明において、本発明の様々な実施形態または実施例は、プロセス、装置、システム、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に具現化された構成物、コンピュータプログラム製品、および/またはプロセッサに接続されたメモリ上に記憶された、および/またはメモリによって提供された命令を実行するように構成されたハードウェアプロセッサまたはプロセッサデバイスなどのプロセッサ、および/または非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、プログラム命令が光通信リンク、電子通信リンク、またはワイヤレス通信リンクを介して送られるコンピュータ可読記憶媒体またはコンピュータネットワーク)上の一連のプログラム命令を含む、多数の方法で実装されてもよい。一般的に、開示されたプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更されてもよい。特にそうではないと明記しない限り、タスクを実行するように構成されるものとして説明されるプロセッサまたはメモリなどの構成要素は、所与の時間にタスクを実行するように一時的に構成される一般的な構成要素、またはそのタスクを実行するように製造されている特定の構成要素として実装されてもよい。本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、コンピュータプログラム命令などのデータを処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアを意味する。
【0053】
発明の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明は、本発明の原理を示す添付の図面とともに上記に提供されている。本発明はそのような実施形態に関連して説明されるが、本発明はいかなる実施形態にも限定されない。本発明の範囲内で多くの修正および変更が可能である。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明は多数の代替、変更、および均等物を包含する。本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が明細書に記載されている。これらの詳細は、例示の目的のために提供され、本発明はこれらの特定の詳細の一部または全部を伴わずに、特許請求の範囲に従って実施されてもよい。明確にするために、本発明に関連する技術分野で知られている技術的内容は、本発明が不必要に不明瞭にされないように、詳細には説明されていない。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の内容である。
(項目1)
ラジオ波生成器であって、
ラジオ波(RF)回路であって、第1の周波数のRF源信号を提供するRF信号源と、パルスラジオ波(RF)信号を生成する信号変調器と、を備え、前記パルスRF信号は、前記RF信号が出力端子に提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有する、前記ラジオ波(RF)回路と、
前記出力端子において前記パルスRF信号をサンプリングし、少なくともサンプリングされた前記パルスRF信号に応答して制御信号を生成して、前記RF信号を前記ラジオ波回路で変調するように構成されている制御回路と、
前記パルスRF信号のパルスエンベロープを規定するパルスパターンを示す入力信号を取得するように構成されているパルス生成回路であって、前記パルス生成回路は、前記パルスパターンのセグメントのための電力レベルおよび持続時間を規定するデータ値を記憶しており、前記パルス生成回路は、記憶された前記データ値に応答して、各前記セグメントのためのパルス変調制御信号を生成し、前記パルス変調制御信号は、前記パルスパターンの各前記セグメントの前記電力レベルおよび前記持続時間を示し、前記パルス変調制御信号は、前記制御信号を生成して振幅を調整し、前記RF源信号を変調して前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成するために、前記制御回路に提供される、前記パルス生成回路と、
を備える、ラジオ波生成器。
(項目2)
前記制御回路は、前記RF源信号の前記振幅および変調を制御して前記パルスRF信号を生成するために、前記制御信号を前記ラジオ波回路の前記信号変調器に提供する、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目3)
前記パルス生成回路は、
複数のメモリ位置を備えるデジタルメモリであって、各前記メモリ位置は、前記パルスパターンのそれぞれのセグメントに関連する電力レベルおよび持続時間値を記憶し、最後のメモリ位置は、終了電力レベルまたは終了持続時間値を記憶する、前記デジタルメモリと、
それぞれのメモリ位置からそれぞれのセグメントの前記持続時間値を受け取り、前記それぞれのセグメントの前記持続時間値を示す第1の信号を生成するN分周タイマと、
を備え、
前記パルス生成回路は、それぞれのメモリ位置から記憶された前記電力レベルを前記パルス変調制御信号の信号レベルとして提供するとともに、同じメモリ位置に記憶された前記持続時間値を示す前記第1の信号を前記パルス変調制御信号のパルス幅として提供し、
前記パルス変調制御信号は、前記制御信号を生成し、前記RF源信号を変調して、前記パルスパターンのそれぞれのセグメントを備える前記パルスエンベロープを有する前記パルスRF信号を生成するように、前記制御回路に提供される、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目4)
前記パルス生成回路は、第1のメモリ位置から前記最後のメモリ位置まで順番に前記デジタルメモリ内の前記メモリ位置を選択し、
前記パルス生成回路は、選択された各前記メモリ位置の前記持続時間値と選択された同じ前記メモリ位置の前記電力レベルとを用いて前記パルス変調制御信号を生成し、
前記パルス生成回路は、前記最後のメモリ位置の選択に応答して、前記第1のメモリ位置に戻る、項目3に記載のラジオ波生成器。
(項目5)
前記N分周タイマは、前記持続時間値に基づいて基準クロック信号のクロックパルスをカウントし、前記持続時間値の終了時に前記パルス変調制御信号の前記パルス幅をリセットして、前記それぞれのセグメントの終了を示す、項目3に記載のラジオ波生成器。
(項目6)
前記パルスパターンは、2以上のセグメントを含み、
各前記セグメントは、同じ電力レベルを有する前記パルスパターンの一部を含む、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目7)
前記パルスパターンは、複数のセグメントを備え、
各前記セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる電力レベルを有し、
各前記セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる持続時間を有する、項目6に記載のラジオ波生成器。
(項目8)
前記制御回路はさらに、
前記出力端子においてそれぞれの順方向RF信号および反射されたRF信号をサンプリングし、前記それぞれの順方向RF信号および反射されたRF信号のデジタルサンプルを生成するように構成されている第1のアナログ-デジタルコンバータおよび第2のアナログ-デジタルコンバータと、
測定された信号レベル値を基準信号レベルと比較して、その差を示すエラー信号を生成するように構成されているエラープロセッサであって、測定された前記信号レベルは、前記それぞれの順方向RF信号および反射されたRF信号の前記デジタルサンプルから導出され、前記基準信号レベルは、前記パルス生成回路によって提供される前記パルス変調制御信号によって示される前記電力レベルである、前記エラープロセッサと、
前記エラー信号と、前記パルス生成回路によって生成された前記パルス変調制御信号とに応答して前記制御信号を生成するように構成されている制御変調装置であって、前記パルス変調制御信号は、前記パルスRF信号に適用される予定の前記パルスパターンの各前記セグメントの前記持続時間を示す、前記制御変調装置と、
を備える、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目9)
前記ラジオ波回路の前記信号変調器を制御するために、前記制御信号をアナログ信号に変換するとともに、前記アナログ信号を接続するように構成されているデジタル-アナログコンバータをさらに備える、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目10)
前記デジタルメモリは、複数のランダムアクセス可能なメモリセルを備える、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目11)
前記N分周タイマは、直列チェーンで接続されている複数のDフリップフロップを備える、項目3に記載のラジオ波生成器。
(項目12)
前記パルス生成回路は、ハードウェアプロセッサと、前記ハードウェアプロセッサに結合されたメモリとを備え、
前記メモリは、前記プロセッサに命令を提供するように構成されており、前記命令が実行されると前記プロセッサに、
前記パルスRF信号のパルスエンベロープを規定する前記パルスパターンを示す前記入力信号を取得することと、
前記パルスパターンのセグメントの電力レベルおよび持続時間を規定する前記データ値を記憶することと、
記憶された前記データ値に応答して、各前記セグメントについて前記パルス変調制御信号を生成することであって、前記パルス変調制御信号は、前記パルスパターンの各セグメントの前記電力レベルおよび前記持続時間を示す、前記生成することと、
前記パルス変調制御信号を、前記制御信号を生成して振幅を調整し、前記RF源信号を変調して前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成するために、前記制御回路へ提供することと、
を実行させる、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目13)
RF生成器においてパルスラジオ波(RF)信号を生成する方法であって、
第1の周波数のRF源信号を生成することと、
制御信号に応答して前記RF源信号を変調し、前記パルスRF信号を生成することと、
前記パルスRF信号に適用される予定のパルスパターンを示す入力信号を取得することであって、前記パルスパターンは、前記パルスRF信号のパルスエンベロープを規定する、前記取得することと、
前記入力信号によって特定される前記パルスパターンを記述するデータ値を一連のメモリ位置に記憶することであって、各前記メモリ位置は、前記パルスパターンのそれぞれのセグメントについての電力レベルおよび持続時間値を含むデータを記憶しており、前記一連のメモリ位置は、終了電力レベルまたは終了持続時間値を記憶する最後のメモリ位置を備える、前記記憶することと、
前記一連のメモリ位置から第1のメモリ位置を選択することと、
選択された前記メモリ位置から前記電力レベルと前記持続時間値を読み取ることと、
読み取られた前記電力レベルを示す信号レベルと、読み取られた前記持続時間値を示す信号パルス幅と、を有するパルス変調制御信号を生成することと、
前記パルスRF信号の振幅を制御するための基準信号レベルとして前記パルス変調制御信号の前記信号レベルを提供することと、
前記パルス変調制御信号の前記信号パルス幅をタイミング信号として提供することと、
前記基準信号レベルおよび前記タイミング信号に応答して前記制御信号を生成することと、
前記制御信号に応答して前記RF源信号を変調し、前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成することと、
を備える方法。
(項目14)
前記第1のメモリ位置から前記最後のメモリ位置までの一連のメモリ位置において前記メモリ位置を選択することと、
前記RF源信号を変調し、前記パルスエンベロープとして前記パルスパターンを有する前記パルスRF信号を生成するために、選択された前記メモリ位置毎に、前記RF電力レベルおよび前記持続時間値を読み取ることを繰り返すことと、
前記最後のメモリ位置が選択されることに応答して、前記第1のメモリ位置に戻り、前記第1のメモリ位置で前記メモリ位置を選択することを繰り返すことと、をさらに備える、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記制御信号に応答して前記RF源信号を変調することは、前記パルスパターンを前記パルスエンベロープとして有する前記パルスRF信号を生成するために、前記制御信号に応答して前記RF源信号を変調して前記RF源信号の振幅および幅を制御することを備える、項目13に記載の方法。
(項目16)
読み取られた前記電力レベルを示す信号レベルと、読み取られた前記持続時間値を示す信号パルス幅と、を有するパルス変調制御信号を生成することは、N分周タイマを使用して、選択された前記メモリ位置に記憶された前記パルスパターンのセグメントに関連する前記持続時間値を示す信号パルス幅を有する前記パルス変調制御信号を生成することを備える、項目13に記載の方法。
(項目17)
前記N分周タイマを使用して、前記パルス変調制御信号を生成することは、
前記継続時間値に基づいて基準クロック信号のクロックパルスをカウントすることと、
前記継続時間値の終了時に前記タイミング信号をリセットして、前記それぞれのセグメントの終了を示すことと、を備える、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記パルスパターンは、2以上のセグメントを備え、
各前記セグメントは、同じ電力レベルを有する前記パルスパターンの一部を含む、項目13に記載の方法。
(項目19)
前記パルスパターンは、複数のセグメントを備え、
各前記セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる電力レベルを有し、
各前記セグメントは、少なくとも1つの他のセグメントとは異なる持続時間を有する、項目18に記載の方法。
(項目20)
前パルスRF信号に関連する順方向RF信号および反射されたRF信号をサンプリングし、前記順方向RF信号および前記反射されたRF信号のデジタルサンプルを生成することと、
測定信号レベル値を生成するために、選択された前記デジタルサンプルを処理することと、
前記測定信号レベル値と前記基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を決定することと、
前記エラー信号および前記タイミング信号に応答して前記制御信号を生成することであって、前記タイミング信号は、前記パルスRF信号に適用される予定の前記パルスパターンの前記セグメントの前記持続時間を示す、前記生成することと、
前記制御信号を適用して前記RF源信号を変調し、前記パルスパターンを有する前記パルスRF信号を生成することと、をさらに備える項目13に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6