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特許7697029ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-13
(45)【発行日】2025-06-23
(54)【発明の名称】ケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 15/08 20060101AFI20250616BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20250616BHJP
【FI】
H02G15/08
H05K9/00 L
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2023554865
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 CN2021129457
(87)【国際公開番号】W WO2022188449
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】202110269926.0
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522388383
【氏名又は名称】長春捷翼汽車科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Changchun JETTY Automotive Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 957, Shunda Road, High-tech Development Zone, Chaoyang District Changchun City, Jilin Province, 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】王 超
【審査官】中嶋 久雄
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-013323(JP,U)
【文献】特開2018-133837(JP,A)
【文献】特開2018-137134(JP,A)
【文献】特開2020-115413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 15/08
H05K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に第1保護層が被覆されている第1ケーブルコアと、前記第1保護層の外側に設けられている第1シールド層と、を有する第1ケーブルと、
外周に第2保護層が被覆されている第2ケーブルコアと、前記第2保護層の外側に設けられている第2シールド層と、を有する第2ケーブルと、
を備え、
前記第1ケーブルコアの自由端が前記第2ケーブルコアの自由端に接続され、前記第1シールド層の自由端が前記第2シールド層の自由端に接続されており、
前記第1シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記第2シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記第1シールド層の自由端の裏返し部と前記第2シールド層の自由端の裏返し部とが突き合って、溶接によって固定接続されており、前記第1シールド層の自由端と前記第2シールド層の自由端との突き合わせ接続箇所における最小断面積は、前記第1シールド層及び前記第2シールド層における最小断面積の60%~260%である、
ことを特徴とするケーブルアセンブリ。
【請求項2】
外周に第1保護層が被覆されている第1ケーブルコアと、前記第1保護層の外側に設けられている第1シールド層と、を有する第1ケーブルと、
外周に第2保護層が被覆されている第2ケーブルコアと、前記第2保護層の外側に設けられている第2シールド層と、を有する第2ケーブルと、
を備え、
前記第1ケーブルコアの自由端が前記第2ケーブルコアの自由端に接続され、前記第1シールド層の自由端が導電装置を介して前記第2シールド層の自由端に接続されており、
前記導電装置が前記第1ケーブルコア及び前記第2ケーブルコアの一部の外周に設けられ、前記第1シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記第2シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記導電装置の第1端及び第2端が裏返し部を有し、前記導電装置の第1端の裏返し部と前記第1シールド層の自由端の裏返し部とが突き合って、溶接によって固定接続されており、前記導電装置の第2端の裏返し部と前記第2シールド層の自由端の裏返し部とが突き合って、溶接によって固定接続されており、前記導電装置と前記第1シールド層又は前記第2シールド層との突き合わせ接続箇所における最小断面積は、前記第1シールド層及び前記第2シールド層における最小断面積の60%~260%である、
ことを特徴とするケーブルアセンブリ。
【請求項3】
前記第1シールド層と前記第2シールド層との接続箇所は、前記ケーブルアセンブリの軸方向の軸心線に対して対称に設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項4】
前記第1シールド層と前記第2シールド層との接続箇所は、360°にわたって設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項5】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層の自由端との接続箇所は、前記ケーブルアセンブリの軸方向の軸心線に対して対称に設けられており、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層の自由端との接続箇所は、前記ケーブルアセンブリの軸方向の軸心線に対して対称に設けられている、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項6】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層の自由端との接続箇所は、360°にわたって設けられており、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層の自由端との接続箇所は、360°にわたって設けられている、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項7】
前記第1シールド層、前記第2シールド層及び前記導電装置の外周には、絶縁保護層が設けられている、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項8】
前記第1ケーブルコアは、前記第1保護層から張り出している張出部を有し、
前記第2ケーブルコアは、前記第2保護層から張り出している張出部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項9】
前記第1ケーブルコアの張出部及び前記第2ケーブルコアの張出部の外周に設けられる隔離スリーブをさらに備える、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項10】
前記隔離スリーブの厚さは、前記第1保護層の厚さ及び前記第2保護層の厚さのうちの少なくとも一方より大きい、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項11】
前記隔離スリーブの一端が前記第1保護層に突き合わせ接続され、前記隔離スリーブの他端が前記第2保護層に突き合わせ接続されている、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項12】
前記第1ケーブルコアの自由端と前記第2ケーブルコアの自由端とは、重ね接続され、又は突き合わせ接続される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項13】
前記重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、前記第1ケーブルコア及び前記第2ケーブルコアにおける最小断面積以上である、
ことを特徴とする請求項12に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項14】
前記第1シールド層又は前記第2シールド層は、金属線で編まれたものであり、前記第1シールド層又は前記第2シールド層の厚さは、0.003mm~27mmである、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項15】
前記第1シールド層、前記第2シールド層又は前記導電装置は、金属線で編まれたものであり、前記第1シールド層、前記第2シールド層又は前記導電装置の厚さは、0.003mm~27mmである、
ことを特徴とする請求項2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項16】
前記第1シールド層と前記第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは、13.7mΩ未満である、
ことを特徴とする請求項1に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項17】
前記第1シールド層と前記第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは、12.5mΩ未満である、
ことを特徴とする請求項1に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項18】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩ未満であり、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩ未満である、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項19】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満であり、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満である、
ことを特徴とする請求項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項20】
前記第1ケーブルは、第3保護層をさらに有し、
前記第2ケーブルは、第4保護層をさらに有し、
前記第3保護層が前記第1シールド層の外側に設けられ、前記第4保護層が前記第2シールド層の外側に設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項21】
第1ケーブルコアと、前記第1ケーブルコアの外側に設けられている第1保護層と、前記第1保護層の外側に設けられている第1シールド層とを有する第1ケーブルを提供することと、
前記第1ケーブルの第1端の第1シールド層及び第1保護層を剥離して、前記第1ケーブルコアを露出させることと、
第2ケーブルコアと、前記第2ケーブルコアの外側に設けられている第2保護層と、前記第2保護層の外側に設けられている第2シールド層とを有する第2ケーブルを提供することと、
前記第2ケーブルの第1端の第2シールド層及び第2保護層を剥離して、前記第2ケーブルコアを露出させることと、
前記第1ケーブルコアの自由端と前記第2ケーブルコアの自由端とを接続することと、
前記第1シールド層の自由端と前記第2シールド層の自由端とを接続することと、を含み、
前記第1シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記第2シールド層の自由端が裏返し部を有し、
前記第1シールド層の自由端と前記第2シールド層の自由端とを接続するときに、前記第1シールド層の自由端の裏返し部と前記第2シールド層の自由端の裏返し部とを突き合わせて、溶接によって固定接続し、前記第1シールド層の自由端と前記第2シールド層の自由端との突き合わせ箇所における最小断面積は、前記第1シールド層及び前記第2シールド層における最小断面積の60%~260%である、
ことを特徴とするケーブルアセンブリの製造方法。
【請求項22】
第1ケーブルコアと、前記第1ケーブルコアの外側に設けられている第1保護層と、前記第1保護層の外側に設けられている第1シールド層とを有する第1ケーブルを提供することと、
前記第1ケーブルの第1端の第1シールド層及び第1保護層を剥離して、前記第1ケーブルコアを露出させることと、
第2ケーブルコアと、前記第2ケーブルコアの外側に設けられている第2保護層と、前記第2保護層の外側に設けられている第2シールド層とを有する第2ケーブルを提供することと、
前記第2ケーブルの第1端の第2シールド層及び第2保護層を剥離して、前記第2ケーブルコアを露出させることと、
前記第1ケーブルコアの自由端と前記第2ケーブルコアの自由端とを接続することと、
導電装置を介して前記第1シールド層の自由端と前記第2シールド層の自由端とを接続することと、を含み、
前記導電装置が前記第1ケーブルコア及び前記第2ケーブルコアの一部の外周に設けられ、前記第1シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記第2シールド層の自由端が裏返し部を有し、前記導電装置の第1端及び第2端が裏返し部を有し、
前記導電装置を介して前記第1シールド層の自由端と前記第2シールド層の自由端とを接続するときに、前記導電装置の第1端の裏返し部と前記第1シールド層の自由端の裏返し部とを突き合わせて、溶接によって固定接続し、前記導電装置の第2端の裏返し部と前記第2シールド層の自由端の裏返し部とを突き合わせて、溶接によって固定接続し、前記導電装置と前記第1シールド層又は前記第2シールド層との突き合わせ箇所における最小断面積は、前記第1シールド層及び前記第2シールド層における最小断面積の60%~260%である、
ことを特徴とするケーブルアセンブリの製造方法。
【請求項23】
前記第1ケーブルコアの自由端と前記第2ケーブルコアの自由端とを接続することは、前記第1ケーブルコアの自由端と前記第2ケーブルコアの自由端とを溶接又は圧着により接続することを含む、
ことを特徴とする請求項21又は22に記載の製造方法。
【請求項24】
前記導電装置の第1端と前記第1シールド層の自由端とを接続し、前記導電装置の第2端と前記第2シールド層の自由端とを接続する前に、
前記第1ケーブルコアと前記第2ケーブルコアとの接続箇所の外周に隔離スリーブを設けることをさらに含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル技術分野に関し、特にケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新しいエネルギー技術の継続的な発展と普及に伴い、ますます多くの車両は動力源としてバッテリを使用し始めている。バッテリを搭載した車両においては、モータや車載パソコン等の電子デバイスがケーブルを介してバッテリに接続される必要があり、バッテリ中の電気エネルギーがケーブルを介して電子デバイスに伝達されることにより、それぞれの電子デバイスに対し機能を発揮させることができる。実際の応用において、バッテリと電気デバイスを接続するためのケーブルは、1本の完全なケーブルではなく、複数のケーブルが順次接続されてなるものである。
【0003】
具体的には、ケーブルには、一般的に、ケーブルコアと、ケーブルコアの外側を覆うシールドメッシュとが含まれる。ケーブルコアの主な機能として、電力の伝送を実現することであり、シールドメッシュの主な機能として、ケーブルに良好なシールド作用を提供して、外部の電気部品に対するケーブルコアにおける電流による電磁干渉の発生を防止することである。
【0004】
現在、2本のケーブルを突き合わせて接続する場合、採用される接続構造が成熟していないと、ケーブルの突き合わせ接続箇所において、2本のケーブルのシールドメッシュの間に安定した有効な接続を実現できず、ケーブルの電磁シールド効果を確保することに不利である。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ケーブル間の電磁シールド効果を効果的に向上させることができるシールドケーブルアセンブリ及びケーブルアセンブリの製造方法を提供する。
【0006】
本発明の一態様は、第1ケーブルと第2ケーブルとを備えるケーブルアセンブリを提供する。第1ケーブルは、外周に第1保護層が被覆されている第1ケーブルコアと、第1保護層の外側に設けられている第1シールド層と、を有する。第2ケーブルは、外周に第2保護層が被覆されている第2ケーブルコアと、第2保護層の外側に設けられている第2シールド層と、を有する。第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端とを接続することで、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの電気的接続を実現できる。第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを接続することにより、第1ケーブルと第2ケーブルのシールド層の間の電気的接続を実現し、ケーブルアセンブリの電磁シールド構造の連続性を確保し、ケーブルアセンブリの電磁シールド効果を効果的に向上させることができる。
【0007】
第1シールド層と第2シールド層との接続箇所は、対称接続となるように設けられている。
【0008】
第1シールド層と第2シールド層との接続箇所が一箇所での接続とされている場合、接続箇所に大きな電流が流れ、磁界が発生し、この磁界がケーブルコアによって発生された磁界と結合し、ケーブルの接続箇所全体に大きな放射が発生するため、他の電子デバイスの動作状態に大きな影響を与える。第1シールド層と第2シールド層との接続箇所は対称に設けられている場合、接続箇所に発生する磁界の方向が反対となり、互いに相殺して合成電界を減少させることにより、ケーブル接続箇所における放射を低減し、ケーブルコアに発生した磁界を効果的に低減し、他の電子デバイスへの影響を減少させることができる。
【0009】
第1シールド層と第2シールド層との接続箇所は360°にわたって設けられている。
【0010】
第1シールド層と第2シールド層との接続箇所が対称に設けられるのに対し、第1シールド層と第2シールド層との接続箇所が360°にわたって設けられることで、ケーブルのケーブルコアから発生する放射、及びシールド層自体から発生する放射に対して、大きなシールド及び相殺作用を果たし、ケーブル接続箇所におけるシールド効果が最適になる。
【0011】
第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを接続する場合、接続時の利便性を向上させるために、突き合わせ接続してもよく、又は重ね接続してもよい。
【0012】
また、第1シールド層と第2シールド層との間の接続強度を向上させるために、溶接により第1シールド層と第2シールド層との間の固定接続を実現してもよい。
【0013】
ケーブルアセンブリは、導電装置をさらに備える。導電装置は、第1ケーブルコア及び第2ケーブルコアの一部の外周に設けられ、導電装置の第1端が第1シールド層の自由端に接続され、導電装置の第2端が第2シールド層の自由端に接続されている。第1シールド層と第2シールド層との接続長さが十分でない場合、導電装置を用いて中継接続を行うことができると共に、接続箇所におけるシールド効果を確保することもできる。
【0014】
一例として、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所は、対称に設けられており、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所は、対称に設けられている。
【0015】
導電装置とシールド層との接続箇所は一箇所での接続とされている場合、接続箇所に大きな電流が流れ、磁界が発生し、この磁界がケーブルコアによって発生された磁界と結合し、ケーブルの接続箇所全体に大きな放射が発生するため、他の電子デバイスの動作状態に大きな影響を与える。導電装置とシールド層との接続箇所は対称に設けられている場合、接続箇所に発生する磁界の方向が反対となり、互いに相殺して合成電界を減少させ、ケーブル接続箇所における放射を低減し、ケーブルコアに発生した磁界を効果的に低減させ、他の電子デバイスへの影響を減少させることができる。
【0016】
一例として、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所は360°にわたって設けられ、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所は360°にわたって設けられる。
【0017】
導電装置とシールド層との接続箇所が対称に設けられるのに対し、導電装置とシールド層との接続箇所が360°にわたって設けられることで、ケーブルのケーブルコアから発生する放射、及びシールド層自体から発生する放射に対して、大きなシールド及び相殺作用を果たし、ケーブル接続箇所におけるシールド防止効果が最適になる。
【0018】
第1シールド層及び第2シールド層と導電装置との間の接続効果を向上させるために、第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを導電装置を介して接続する場合、導電装置と第1シールド層との間は、突き合わせ接続されてもよく、又は重ね接続されてもよい。それに応じて、導電装置と第2シールド層との間は、突き合わせ接続されてもよく、又は重ね接続されてもよい。
【0019】
また、導電装置と第1シールド層との間の接続強度を向上させるために、溶接により導電装置と第1シールド層との間の固定接続を実現してもよい。それに応じて、導電装置と第2シールド層との間の接続強度を向上させるために、溶接により導電装置と第2シールド層との間の固定接続を実現してもよい。
【0020】
一例として、ケーブルアセンブリの絶縁信頼性を向上させ、第1シールド層、第2シールド層及び導電装置と外部の導電体との間に導電接触が生じることを防止するために、第1シールド層、第2シールド層及び導電装置の外周に絶縁保護層を設けてもよい。
【0021】
一例として、第1ケーブルコアは、第1保護層から張り出している張出部を有し、第2ケーブルコアは、第2保護層から張り出している張出部を有する。これにより、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとを容易に電気的に接続することができる。
【0022】
一例として、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの接続箇所に対して良好な絶縁保護作用を果たすために、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの接続箇所の外側に隔離スリーブがさらに設けられる。隔離スリーブは、第1ケーブルコアの張出部及び第2ケーブルコアの張出部の外周に設けられてもよい。
【0023】
一例として、隔離スリーブスリーブの厚さは、第1保護層の厚さ及び第2保護層の厚さのうちの少なくとも一方よりも大きい。
【0024】
一例として、隔離スリーブの一端が第1保護層に突き合わせ接続され、他端が第2保護層に突き合わせ接続されてもよい。これにより、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアを密閉保護することができる。
【0025】
一例として、第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端とは、突き合わせ接続されてもよく、又は重ね接続されてもよい。
【0026】
例えば、第1ケーブルコアの自由端の端面と第2ケーブルコアの自由端の端面とが突き合わせ接続される。具体的に実施する際に、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの間の接続安定性を確保するために、第1ケーブルコアの自由端の端面と第2ケーブルコアの自由端の端面とは、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接されてもよい。ここで、具体的な溶接プロセスは本願では限定されない。
【0027】
また、第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端とは、重ね接続されるように、一部の重なり領域をさらに有してもよい。具体的に実施する際に、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの間の接続安定性を確保するために、第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端(即ち、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの重なり領域)は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。具体的な溶接プロセスは本願では限定されない。
【0028】
一例として、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの重ね接続又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1ケーブルコア及び第2ケーブルコアにおける最小断面積以上であってもよい。これにより、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所の断面積が小さいことに起因してケーブルの抵抗が大きすぎて、電流を流す時に温度上昇値が規格要求を超えることを回避できる。
【0029】
一例として、第1シールド層、第2シールド層及び導電装置の厚さは、0.003mm~27mmであってもよい。
【0030】
一例として、第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1シールド層及び第2シールド層における最小断面積の60%~260%である。これにより、第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端との間の接続効果を確保することができる。
【0031】
一例として、導電装置と第1シールド層又は第2シールド層との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1シールド層及び第2シールド層における最小断面積の60%~260%である。これにより、導電装置と第1シールド層又は第2シールド層との接続効果を確保することができる。
【0032】
一例として、第1シールド層と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは、13.7mΩ未満である。
【0033】
好ましい例として、第1シールド層と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスは、12.5mΩ未満である。
【0034】
一例として、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満である。
【0035】
好ましい例として、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満である。
【0036】
第1シールド層と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンス、及び導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスは、できるだけ小さくする必要がある。このようにすると、シールド層において生じた電流は、エネルギー源又は接地箇所へ支障なく還流し得る。第1シールド層と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンス、導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスが大きければ、第1シールド層と第2シールド層との接続箇所、及び導電装置とシールド層との接続箇所に大きな電流が生じ、それにより、ケーブルの接続箇所に大きな放射が生じる。
【0037】
一例として、第1ケーブルは、第3保護層をさらに有し、第2ケーブルは、第4保護層をさらに有する。第3保護層が第1シールド層の外側に設けられ、第4保護層が第2シールド層の外側に設けられている。第3保護層によって、第1ケーブルの使用安全性及び構造強度を効果的に向上させることができる。それに応じて、第4保護層によって、第2ケーブルの使用安全性及び構造強度を効果的に向上させることができる。
【0038】
別の態様で、本発明は、ケーブルアセンブリの製造方法をさらに提供する。該製造方法は、第1ケーブルコアと、第1ケーブルコアの外側に設けられている第1保護層と、第1保護層の外側に設けられている第1シールド層とを有する第1ケーブルを提供することと、第1ケーブルの第1端の第1シールド層及び第1保護層を剥離して、第1ケーブルコアを露出させることと、第2ケーブルコアと、第2ケーブルコアの外側に設けられている第2保護層と、第2保護層の外側に設けられている第2シールド層とを有する第2ケーブルを提供することと、第2ケーブルの第1端の第2シールド層及び第2保護層を剥離して、第2ケーブルコアを露出させることと、第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端とを接続することと、第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを接続することと、を含む。
【0039】
一例として、第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端とを接続することは、具体的に、溶接又は圧着プロセスにより第1ケーブルコアの自由端と第2ケーブルコアの自由端とを接続することを含む。
【0040】
一例として、第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを電気的に接続することは、具体的に、溶接プロセスにより第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを接続することを含む。
【0041】
一例として、第1シールド層の自由端と第2シールド層の自由端とを接続することは、具体的に、導電装置を提供し、導電装置を前記第1ケーブルコア及び前記第2ケーブルコアの一部の外周に設けることと、溶接プロセスにより導電装置の第1端と第1シールド層の自由端とを接続し、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端とを接続することと、を含む。
【0042】
一例として、導電装置の第1端を第1ケーブルコアの外周に設け、導電装置の第2端を第2ケーブルコアの外周に設ける前に、該製造方法は、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの接続箇所の外周に隔離スリーブを設けることをさらに含む。
【0043】
本発明の実施例による有益な効果は以下の通りである。本発明に係るケーブルアセンブリにおいて、第1シールド層と第2シールド層とは、直接接続の方式で接続されてもよく、導電装置により接続されてもよく、これにより、柔軟性及び利便性が高くなる。また、第1シールド層と第2シールド層との間の電磁シールドの連続性も効果的に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1図1は、本発明の実施例に係るケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
図2図2は、本発明の実施例に係る別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
図3図3は、本発明の実施例に係るさらに別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
図4図4は、本発明の実施例に係るさらに別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
図5図5は、本発明の実施例に係るさらに別のケーブルアセンブリの断面構造模式図である。
図6図6は、本発明の実施例に係るシールド層が対称に接続して設けられる場合の平面構造模式図である。
図7図7は、本発明の実施例に係るシールド層が対称に接続して設けられる場合の立体構造模式図である。
図8図8は、本発明の実施例に係るシールド層が非対称に接続して設けられる場合の平面構造模式図である。
図9図9は、本発明の実施例に係るシールド層が非対称に接続して設けられる場合の立体構造模式図である。
図10図10は、本発明の実施例に係るケーブルアセンブリの製造方法のフローチャートである。
図11図11は、本発明の実施例に係る別のケーブルアセンブリの製造方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
10-第1ケーブル、11-第1ケーブルコア、12-第1保護層、13-第1シールド層、14-第3保護層、20-第2ケーブル、21-第2ケーブルコア、22-第2保護層、23-第2シールド層、24-第4保護層、30-隔離スリーブ、31-導電装置、32-絶縁保護層。
【発明を実施するための形態】
【0046】
当業者が本発明の技術案をより理解しやすくするために、添付図面を参照して本発明の実施例を以下で詳細に説明する。
【0047】
実施例1
【0048】
本実施例は、ケーブルシールドメッシュが直接的に接続し合う技術案を提供する。
【0049】
図1に示すように、本発明の実施例は、第1ケーブル10と第2ケーブル20とを備えるケーブルアセンブリを提供する。第1ケーブル10と第2ケーブル20における電磁シールド構造が電気的に接続されることにより、第1ケーブル10と第2ケーブル20との間の電磁シールド構造の連続性を実現し、ケーブルアセンブリの電磁シールド効果を効果的に向上させる。
【0050】
具体的には、本発明に係る実施例において、第1ケーブル10は、第1ケーブルコア11と第1シールド層13とを有し、第1ケーブルコア11の外周に第1保護層12が被覆され、第1シールド層13が第1保護層12の外側に設けられる。
【0051】
第1ケーブルコア11の主な役割として、電気エネルギーの伝送のためのものである。具体的に配置する場合、第1ケーブルコア11は、銅、アルミニウムなどの導電性能に優れた材料で製造されてもよい。
【0052】
第1保護層12は、第1ケーブルコア11の外側を覆うことにより、第1ケーブルコア11に良好な保護作用を提供することができる。具体的に配置する場合、第1保護層12は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよい。これにより、第1ケーブルコア11に良好な電気絶縁性を提供することができる。
【0053】
第1シールド層13は、第1保護層12の外側に設けられ、第1ケーブルコア11に対し電磁シールド作用を提供するために用いられる。第1ケーブルコア11に電流が流れると、電磁信号が生じ得る。この際、第1シールド層13は、該電磁信号に対してシールド効果を奏することができ、該電磁信号が外部環境に伝送されることを防止できる。具体的に配置する場合、第1シールド層13は、良好な柔軟性を有するように、金属線が編まれて形成されてもよい。
【0054】
第2ケーブル20は、第2ケーブルコア21と、第2シールド層23とを有し、第2ケーブルコア21の外周に第2保護層22が被覆され、第2シールド層23が第2保護層22の外側に設けられる。
【0055】
第2ケーブルコア21の主な役割として、電気エネルギーの伝送のためのものである。具体的に配置する場合、第2ケーブルコア21は、銅、アルミニウムなどの導電性能に優れた材料で製造されてもよい。
【0056】
第2保護層22は、第2ケーブルコア21の外側を覆うことにより、第2ケーブルコア21に良好な保護作用を提供することができる。具体的に配置する場合、第2保護層22は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよい。これにより、第2ケーブルコア21に良好な電気絶縁性を提供することができる。
【0057】
第2シールド層23は、第2保護層22の外側に設けられ、第2ケーブルコア21に対し電磁シールド作用を提供するために用いられる。第2ケーブルコア21に電流が流れると、電磁信号が生じる。この際、第2シールド層23は、当該電磁信号に対してシールド効果を奏することができ、当該電磁信号が外部環境に伝送されることを防止できる。具体的に配置する場合、第2シールド層23は、良好な柔軟性を有するように、金属線が編まれて形成されてもよい。
【0058】
第1ケーブルコア11の自由端と第2ケーブルコア21の自由端とが接続されることにより、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との電気的接続を実現する。第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端とが接続されることにより、第1ケーブル10と第2ケーブル20とのシールド層の間の電気的接続を実現し、ケーブルアセンブリの電磁シールド構造の連続性を確保し、ケーブルアセンブリの電磁シールド効果を効果的に向上させる。
【0059】
図1図6及び図7を参照して説明する。ここで、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所は対称に設けられている。
【0060】
図8及び図9を参照して説明する。第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所は一箇所での接続とされている場合、接続箇所に大きな電流が流れ、磁界が発生し、この磁界がケーブルコアによって発生された磁界と結合し、ケーブルの接続箇所全体に大きな放射が発生するため、他の電子デバイスの動作状態に大きな影響を与えてしまう。第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所は対称に設けられている場合、接続箇所に発生する磁界の方向が反対となり、互いに相殺して合成磁界を減少させ、ケーブル接続箇所における放射を低減し、ケーブルコアに発生した磁界を効果的に低減させ、他の電子デバイスへの影響を減少させることができる。
【0061】
ここで、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所は、360°にわたって設けられている。
【0062】
第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所が対称に設けられるのに対して、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所が360°にわたって設けられることで、第1シールド層13によって径方向において第1ケーブルコア11が完全に被覆され、第2シールド層23によって径方向において第2ケーブルコア21が完全に被覆される。この場合、ケーブルコアの径方向外周全体はシールド層に被覆され、これにより、ケーブルのケーブルコアから発生する放射、及びシールド層自体から発生する放射に対して、大きなシールド及び相殺作用を果たし、ケーブル接続箇所におけるシールド効果が最適になる。
【0063】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル10又は第2ケーブル20に対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0064】
表1は、シールド性能に対する第1シールド層と第2シールド層との接続箇所の配置方式による影響を示す。
【0065】
【表1】
【0066】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、第1シールド層と第2シールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0067】
第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所の寸法が同じものとすると、非対称に設けられる場合、第1シールド層13と第2シールド層23の接続箇所におけるシールド性能値は60dB未満であり、規格要求を満たさない。対称に設けられる場合、完全に接続されていなくても、電磁放射が相殺されるため、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるシールド性能値は依然として規格要求を満たす。好ましくは、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所は360°にわたって設けられる。この場合、ケーブル接続箇所におけるシールド性能がより優れる。
【0068】
具体的に実施する場合、第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端とは、重ね接続され、又は突き合わせ接続される。
【0069】
引き続き図1を参照して説明する。本発明に係る一実施例において、第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端とは、突き合わせ接続されて接続される。
【0070】
具体的には、第1シールド層13の自由端(図中の右端)は裏返し部を有し、第2シールド層23の自由端(図中の左端)も裏返し部を有する。第1シールド層13の裏返し部と第2シールド層23の裏返し部とを突き合わせることで、第1シールド層13と第2シールド層23との間の接続を実現することができる。
【0071】
ここで、第1シールド層13と第2シールド層23との間の接続安定性を確保するために、第1シールド層13の裏返し部と第2シールド層23の裏返し部とは、溶接によって固定接続されてもよい。例えば、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。ここで、具体的な溶接プロセスは本願では限定されない。
【0072】
あるいは、図2に示すように、第1シールド層13と第2シールド層23との間は、重ね接続により接続されてもよい。
【0073】
具体的には、第1シールド層13の自由端は、第1シールド層13と第2シールド層23との間の重ね接続を実現するように、第2シールド層23の自由端の外周に設けられてもよい。
【0074】
ここで、第1シールド層13と第2シールド層23との間の接続安定性を確保するために、第1シールド層13と第2シールド層23との重ね接続部分は、溶接により固定接続されてもよい。例えば、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。ここで、具体的な溶接プロセスは本願では限定されない。
【0075】
また、ケーブルアセンブリの絶縁信頼性を向上させ、第1シールド層13及び第2シールド層23と外部の導電体との間に導電接触が生じることを防止するために、第1シールド層13及び第2シールド層23の外周に絶縁保護層32を設けてもよい。具体的に配置する場合、絶縁保護層32は、熱収縮チューブなどの絶縁性に優れた構造部材であってもよく、実際のニーズに応じて絶縁カバーの具体的な材質及び種類を適応的に選択することができ、本願では具体的に限定しない。
【0076】
具体的に配置する場合、第1ケーブルコア11は、第1保護層12から張り出している張出部を有し、第2ケーブルコア21は、第2保護層22から張り出している張出部を有する。これにより、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との電気的接続が容易となる。
【0077】
また、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との接続箇所に対して良好な保護作用を果たすために、本発明に係る実施例において、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との接続箇所の外側に隔離スリーブ30がさらに設けられる。隔離スリーブ30は、第1ケーブルコア11の張出部及び第2ケーブルコア21の張出部の外周に設けられてもよい。
【0078】
具体的に配置する場合、隔離スリーブ30の厚さは、第1保護層12の厚さ及び第2保護層22の厚さの少なくとも何れか一方よりも大きい。
【0079】
具体的に配置する場合、隔離スリーブ30は、熱収縮チューブであってもよく、当該突き合わせ接続箇所の外側に射出成形された、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料であってもよい。
【0080】
ここで、隔離スリーブ30の左端は、第1ケーブル10の第1保護層12に突き合わせて接続することができ、隔離スリーブ30の右端は、第2ケーブル20の第2保護層22に突き合わせて接続することができる。これにより、第1ケーブルコア11及び第2ケーブルコア21に対して良好な保護作用を果たす。
【0081】
具体的に配置する場合、第1ケーブルコア11の自由端と第2ケーブルコア21の自由端は、突き合わせ接続されてもよく、又は重ね接続されてもよい。
【0082】
例えば、図1及び図2に示すように、第1ケーブルコア11の自由端の端面と第2ケーブルコア21の自由端の端面とは突き合わせ接続されている。具体的に実施する際に、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との間の接続安定性を確保するために、第1ケーブルコア11の自由端の端面と第2ケーブルコア21の自由端の端面とは、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接、ろう付け又は圧着により接続されてもよい。ここで、具体的な溶接又は圧着プロセスは、本願では限定されない。
【0083】
図3に示すように、第1ケーブルコア11の自由端と第2ケーブルコア21の自由端とは、重ね接続されていてもよい。即ち、第1ケーブルコア11の右端と第2ケーブルコア21の左端とは1つの重なり領域を有する。具体的に実施する際に、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との間の接続安定性を確保するために、第1ケーブルコア11の自由端と第2ケーブルコア21の自由端(即ち、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との重なり領域)は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接、ろう付け又は圧着により溶接することができる。ここで、具体的な溶接又は圧着プロセスは、本願では限定されない。
【0084】
第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1ケーブルコアと第2ケーブルコアとの重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所の断面積が小さいことに起因してケーブルの抵抗が大きすぎて、電流を流すときの温度上昇値が規格要求を超えることを回避するために、第1ケーブルコア11及び第2ケーブルコア21における最小断面積以上であってもよい。
【0085】
ここで、第1シールド層13及び第2シールド層23の厚さは、0.003mm~27mmであってもよい。
【0086】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル10又は第2ケーブル20に対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0087】
表2は、シールド性能及び折り曲げ半径の増加数に対するシールド層及び導電装置の厚さによる影響を示す。
【0088】
【表2】
【0089】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置31とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0090】
表に示す試験結果から分かるように、第1シールド層13、第2シールド層23の厚さが0.003mm~27mmである場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20のシールド性能が厚さの増加に伴って増加するが、第1シールド層13及び第2シールド層23の厚さが27mmを超える場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20のシールド性能の変化が小さく、顕著な向上が見られない。第1シールド層13、第2シールド層23の厚さが0.003mm~27mmである場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20の折り曲げ半径の増加数が厚さの増加に伴って増加するが、第1シールド層13及び第2シールド層23の厚さが27mmを超える場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20の折り曲げ半径の増加数が200mmを超えることとなり、実際の加工に不利であるため、第1シールド層13及び第2シールド層23の厚さが0.003mm~27mmであることが好ましい。
【0091】
また、第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積の60%~260%である。これにより、第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端との間の接続効果を確保することができる。
【0092】
第1シールド層13と第2シールド層23の主な作用として、ケーブルコアにおいて電流が導通されて発生した渦電流を接地することで、電磁干渉の発生を回避することである。ケーブルコアの断面積が大きいほど導通可能な電流が大きくなり、シールド層内に発生する渦電流が大きくなる。第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所における最小断面積が、規格要求に定められたものよりも小さい場合、接続箇所における局所的な発熱が生じ、ひどい場合、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所が焼き切られてしまうこととなり、ケーブルのシールド性能の低下、ひいてはシールド性能の失効を招く。
【0093】
表3は、シールド層の間の温度上昇値に対する、第1シールド層及び第2シールド層における最小断面積に占める第1シールド層と第2シールド層との接続箇所における最小断面積の割合による影響を示す。
【0094】
【表3】
【0095】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、第1シールド層13と第2シールド層23との間の温度上昇値が50℃未満であることである。
【0096】
上記表から分かるように、第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積に占める第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所における最小断面積の割合が60%未満である場合、シールド層の間の温度上昇値が規格要求を満たさない。
【0097】
第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積に占める第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所における最小断面積の割合が260%より大きい場合、第1シールド層13及び第2シールド層23の断面積が渦電流の最小導通面積よりはるかに大きいため、第1シールド層13と第2シールド層23との間の温度上昇値は、上記割合が260%である場合とほぼ同じであるが、コスト及び加工周期がより高くなる。
【0098】
従って、第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所の最小断面積は、第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積の60%~260%であることが好ましい。
【0099】
具体的に配置する場合、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満である。
【0100】
好ましい態様として、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスは、12.5mΩ未満である。
【0101】
第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスをできるだけ小さくする必要がある。このようにすると、シールド層において生じた電流は、エネルギー源又は接地箇所へ支障なく還流し得る。第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスが大きいと、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所に大きな電流が生じ、それにより、ケーブルの接続箇所に大きな放射が発生する。
【0102】
表4は、シールド性能に対する第1シールド層と第2シールド層との接続箇所におけるインピーダンスによる影響を示す。
【0103】
【表4】
【0104】
上表に示すように、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータである。規格要求は、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるシールド性能値が6dB未満であり、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるシールド性能値が4dB未満であることである。
【0105】
第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩより大きい場合、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるシールド性能値は6dBより大きく、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所における無線周波妨害耐性は4dBより大きく、規格要求を満たさない。また、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満である場合、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるシールド性能及び第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるシールド性能は大きく変わらない。このため、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスは、13.7mΩ未満であるものとされている。
【0106】
好ましい態様として、第1シールド層13と第2シールド層23との接続箇所におけるインピーダンスは、12.5mΩ未満である。
【0107】
実際の応用において、第1ケーブル10は、通常、第3保護層14(外被として理解されてもよい)をさらに有してもよく、第2ケーブル20は、通常、第4保護層24(外被として理解されてもよい)をさらに有してもよい。
【0108】
具体的には、第3保護層14は、第1シールド層13の外側に設けられ、第1シールド層13と他の部材との導電接触を防止することにより、第1ケーブル10の使用安全性を向上させることができると共に、第1ケーブル10全体の防水、防塵などの性能を向上させることもできる。
【0109】
具体的に実施する場合、第3保護層14は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよい。
【0110】
それに応じて、第2ケーブル20において、第4保護層24は、第2シールド層23の外側に設けられ、第2シールド層23と他の部材との導電接触を防止することにより、第2ケーブル20の使用安全性を向上させることができると共に、第2ケーブル20全体の防水、防塵などの性能を向上させることもできる。
【0111】
具体的に実施する場合、第4保護層24は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造されてもよい。
【0112】
実施例2
【0113】
本実施例は、導電装置を介してケーブルシールドメッシュを接続する技術案を提供する。
【0114】
本実施例では、第1シールド層13と第2シールド層23との間は、追加の導電装置31によって接続されてもよい。
【0115】
ケーブルアセンブリは、導電装置31をさらに備え、導電装置31は、第1ケーブルコア11及び第2ケーブルコア21の外周の一部に設けられており、導電装置31の第1端が、第1シールド層13の自由端に接続され、導電装置31の第2端が、第2シールド層23の自由端に接続される。第1シールド層13と第2シールド層23との接続長さが十分でない場合、導電装置31を用いて中継接続を行うことができると共に、接続箇所におけるシールド効果を確保することもできる。
【0116】
ここで、導電装置31の第1端と第1シールド層13の自由端との接続箇所は対称に設けられており、導電装置31の第2端と第2シールド層23の自由端との接続箇所は対称に設けられている。
【0117】
導電装置31とシールド層との接続箇所は一箇所での接続とされている場合、接続箇所に大きな電流が流れ、磁界が発生し、この磁界がケーブルコアによって発生された磁界と結合し、ケーブルの接続箇所全体に大きな放射が発生するため、他の電子デバイスの動作状態に大きな影響を与えてしまう。導電装置31とシールド層との接続箇所は対称に設けられている場合、接続箇所に発生する磁界の方向が反対となり、互いに相殺して合成磁界を減少させ、ケーブル接続箇所における放射を低減し、ケーブルコアに発生した磁界を効果的に低減させ、他の電子デバイスへの影響を減少させることができる。
【0118】
ここで、導電装置31の第1端と第1シールド層13の自由端との接続箇所は360°にわたって設けられており、即ち、導電装置31の第1端と第1シールド層13の自由端とが完全に突き合わせ接続されている。導電装置31の第2端と第2シールド層23の自由端との接続箇所が360°にわたって設けられており、即ち、導電装置31の第2端と第2シールド層23の自由端とが完全に突き合わせ接続されている。
【0119】
導電装置31とシールド層との接続箇所が対称に設けられるのに対し、導電装置31とシールド層との接続箇所が360°にわたって設けられる場合、ケーブルのケーブルコアから発生した放射、及びシールド層自体から発生した放射に対して、大きなシールド及び相殺作用を果たし、ケーブル接続箇所におけるシールド防止効果が最適になる。
【0120】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル10又は第2ケーブル20に対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0121】
表5は、シールド性能に対する導電装置とシールド層との接続箇所の配置方式による影響を示す。
【0122】
【表5】
【0123】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0124】
導電装置31とシールド層との接続箇所の寸法が同じものとすると、非対称に設けられる場合、導電装置31とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値は60dB未満であり、規格要求を満たさない。対称に設けられる場合、完全に接続されていなくても、電磁放射が相殺されるため、導電装置31とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値は依然として規格要求を満たす。好ましくは、導電装置31とシールド層との接続箇所は、360°にわたって設けられている。この場合、ケーブル接続箇所におけるシールド性能がより優れる。
【0125】
第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端とが導電装置31によって接続されている場合、導電装置31と第1シールド層13との間は、突き合わせ接続されてもよく、又は重ね接続されてもよい。それに応じて、導電装置31と第2シールド層23との間は、突き合わせ接続されてもよく、又は重ね接続されてもよい。これにより、第1シールド層13と第2シールド層23との間の接続効果を向上させることができる。
【0126】
導電装置31の第1端と第1シールド層13の自由端との接続、又は導電装置31の第2端と第2シールド層23の自由端との接続について、上記第1シールド層13と第2シールド層23との接続のように、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接を行うことができる。
【0127】
また、具体的に実施する際に、第1シールド層13、導電装置31及び第2シールド層23が互いに接続される箇所、及び導電装置31の外周には、絶縁保護層32を設けてもよい。ケーブルアセンブリの信頼性を向上させるために、絶縁保護層32の左端は、第1ケーブル10の第3保護層14に突き合わせ接続されてもよく、又は嵌着接続されてもよく、絶縁保護層32の右端は、第2ケーブル20の第4保護層24に突き合わせ接続されてもよく、又は嵌着接続されてもよい。第1シールド層13、導電装置31及び第2シールド層23と外部の導電体との間は導電接触されている。具体的に配置する場合、絶縁保護層32は、熱収縮チューブなどの絶縁性に優れた構造部材であってもよく、実際のニーズに応じて絶縁保護層32の具体的な材質及び種類を適応的に選択することができ、本願において具体的に限定されない。
【0128】
例えば、図4に示すように、本発明に係る別の実施例において、第1シールド層13と第2シールド層23との間は、導電装置31によって接続されている。
【0129】
接続する時に、第1シールド層13と導電装置31との間は、突き合わせ接続されてもよく、第2シールド層23と導電装置31との間は、突き合わせ接続されてもよい。
【0130】
具体的には、第1シールド層13の自由端は裏返し部を有し、導電装置31の第1端(図中の左端)も裏返し部を有する。第1シールド層13の裏返し部と導電装置31の左端の裏返し部とを突き合わせることで、第1シールド層13と導電装置31との間の接続を実現することができる。第2シールド層23の自由端は裏返し部を有し、導電装置31の第2端(図の右端)も裏返し部を有する。第2シールド層23の裏返し部と導電装置31の右端の裏返し部とを突き合わせることで、第2シールド層23と導電装置31との間の接続を実現することができる。
【0131】
第1シールド層13と導電装置31との間の接続安定性を確保するために、第1シールド層13の裏返し部と導電装置31の裏返し部とは、溶接により固定接続されてもよい。例えば、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。ここで、具体的な溶接プロセスについて、本願では限定されない。また、第2シールド層23と導電装置31との間の接続安定性を確保するために、第2シールド層23の裏返し部と導電装置31の裏返し部とは、溶接により固定接続されてもよい。例えば、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。ここで、具体的な溶接プロセスついて、本願では限定されない。
【0132】
或いは、図5に示すように、第1シールド層13と導電装置31との間は、重ね接続されてもよく、第2シールド層23と導電装置31との間は、重ね接続されてもよい。
【0133】
具体的には、第1シールド層13の自由端は、第1シールド層13と導電装置31との間の重ね接続を実現するように、導電装置31の左端の外周に設けられてもよい。第2シールド層23の自由端は、第2シールド層23と導電装置31との間の重ね接続を実現するように、導電装置31の右端の外周に設けられてもよい。
【0134】
第1シールド層13と導電装置31との間の接続安定性を確保するために、第1シールド層13と導電装置31との重ね接続部分は、溶接により固定接続されてもよい。例えば、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。ここで、具体的な溶接プロセスは本願では限定されない。また、第2シールド層23と導電装置31との間の接続安定性を確保するために、第2シールド層23と導電装置31との重ね接続部分は、溶接により固定接続されてもよい。例えば、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けにより溶接することができる。ここで、具体的な溶接プロセスは本願では限定されない。
【0135】
第1シールド層13、第2シールド層23及び導電装置31の厚さは、0.003mm~27mmであってもよい。
【0136】
表1に示す試験結果から分かるように、第1シールド層13、第2シールド層23及び導電装置31の厚さが0.003mm~27mmである場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20のシールド効果、即ちシールド性能が厚さの増加に伴って増加するが、第1シールド層13、第2シールド層23及び導電装置31の厚さが27mmを超える場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20のシールド能力の変化が小さく、顕著な向上が見られない。第1シールド層13、第2シールド層23及び導電装置31の厚さが0.003mm~27mmである場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20の折り曲げ半径の増加数が厚さの増加に伴って増加するが、第1シールド層13、第2シールド層23及び導電装置31の厚さが27mmを超える場合、第1ケーブル10、第2ケーブル20の折り曲げ半径の増加数が200mmを超えることとなり、実際の加工に不利であるため、第1シールド層13、第2シールド層23及び導電装置31の厚さが0.003mm~27mmであることが好ましい。
【0137】
また、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積は、第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積の60%~260%である。これにより、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との間の接続効果を確保することができる。
【0138】
第1シールド層13と第2シールド層23の主な作用として、ケーブルコアにおいて電流が導通されて発生した渦電流を接地することで、電磁干渉の発生を回避することである。ケーブルコアの断面積が大きいほど導通可能な電流が大きくなり、シールド層内に発生する渦電流が大きくなる。導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との接続箇所における最小断面積が、規格要求に定められたものよりも小さい場合、接続箇所における局所的な発熱が生じ、ひどい場合、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との接続箇所が焼き切られてしまうこととなり、ケーブルのシールド性能の低下、ひいてはシールド性能の失効を招く。
【0139】
表6は、導電装置と第1シールド層又は第2シールド層との間の温度上昇値に対する、第1シールド層又は第2シールド層における最小断面積に占める導電装置と第1シールド層又は第2シールド層との接続箇所における最小断面積の割合による影響を示す。
【0140】
【表6】
【0141】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置と第1シールド層13及び第2シールド層23との間の温度上昇値が50℃未満であることである。
【0142】
上記表から分かるように、第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積に占める、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との接続箇所における最小断面積の割合が60%未満である場合、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との間の温度上昇が規格要求を満たさない。
【0143】
第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積に占める、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との接続箇所における最小断面積の割合が260%より大きい場合、第1シールド層13及び第2シールド層23の断面積が渦電流の最小導通面積よりはるかに大きいため、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との間の温度上昇値は、上記割合が260%である場合とほぼ同じであるが、コスト及び加工周期がより高くなる。
【0144】
従って、第1シールド層13及び第2シールド層23における最小断面積に占める、導電装置31と第1シールド層13又は第2シールド層23との重ね接続箇所又は突き合わせ接続箇所における最小断面積の割合が60%~260%であることは好ましい。
【0145】
具体的に配置する場合、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは13.7mΩ未満である。
【0146】
好ましい形態として、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満である。
【0147】
導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスをできるだけ小さくする必要がある。このようにすると、シールド層において生じた電流は、エネルギー源又は接地箇所へ支障なく還流し得る。導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスが大きければ、導電装置とシールド層との接続箇所に大きな電流が生じ、それにより、ケーブルの接続箇所に大きな放射を生じさせることになる。
【0148】
試験方法として、試験機器が第1ケーブル又は第2ケーブルに対して1つの信号値(この数値は試験値2である)を出力し、ケーブルアセンブリの外側に検知装置を設け、この検知装置が1つの信号値(この数値は試験値1である)を検知する。シールド性能値=試験値2-試験値1。
【0149】
表7は、シールド性能に対する導電装置とシールド層との接続箇所におけるインピーダンスによる影響を示す。
【0150】
【表7】
【0151】
上表は、特定の線径のケーブルを選んで試験したデータを示している。ここで、規格要求は、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより大きいことである。
【0152】
導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩより大きく、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが13.7mΩより大きい場合、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が60dBより小さく、規格要求を満たさない。また、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスが12.5mΩ未満である場合、導電装置とシールド層との接続箇所におけるシールド性能値が大きく変化しない。そこで、本発明者らは、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスを13.7mΩ未満とし、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスを13.7mΩ未満とした。
【0153】
好ましい形態として、導電装置の第1端と第1シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満であり、導電装置の第2端と第2シールド層の自由端との接続箇所におけるインピーダンスは12.5mΩ未満である。
【0154】
実際の応用において、第1ケーブル10は、通常、第3保護層14(外被として理解されてもよい)をさらに有してもよく、第2ケーブル20は、通常、第4保護層24(外被として理解されてもよい)をさらに有してもよい。
【0155】
具体的には、第3保護層14は、第1シールド層13と他の部材との導電接触を防止するために、第1シールド層13の外側に設けられている。これにより、第1ケーブル10の使用安全性を向上させることができると共に、第1ケーブル10全体の防水、防塵などの性能を向上させることができる。
【0156】
具体的に実施する場合、第3保護層14は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造され得る。
【0157】
それに応じて、第2ケーブル20において、第4保護層24は、第2シールド層23と他の部材との導電接触を防止するために、第2シールド層23の外側に設けられている。これにより、第2ケーブル20の使用安全性を向上させることができると共に、第2ケーブル20全体の防水、防塵などの性能を向上させることもできる。
【0158】
具体的に実施する場合、第4保護層24は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、架橋ポリオレフィン、合成ゴム、ポリウレタンエラストマー、架橋ポリエチレン、ポリエチレンのうちの1種又は複数種の組み合わせの絶縁材料で製造され得る。
【0159】
製造する際に、導電装置31は、銅、アルミニウム、グラフェン等の導電材料で製造された筒状構造であってもよく、又は、一定の柔軟性を有するように金属線で編まれた筒状構造であってもよい。それにより、応用範囲及び耐震等の性能を向上させることができる。導電装置31の材質及び製造方式は、本発明に限定されない。
【0160】
実施例3
【0161】
本実施例は、ケーブルアセンブリの製造方法を提供する。
【0162】
ケーブルアセンブリを製造する場合、以下のステップを採用することができる。
【0163】
図1図2及び図10を参照して、上記製造方法は以下のステップを含み得る。
【0164】
S10において、第1ケーブル10を提供する。第1ケーブル10は、第1ケーブルコア11と、第1保護層12と、第1シールド層13とを有し、第1保護層12が第1ケーブルコア11の外側に設けられ、第1シールド層13が第1保護層12の外側に設けられる。
【0165】
S11において、第1ケーブル10の自由端(図1では、第1ケーブル10の右端)の第1シールド層13と第1保護層12を剥離して、第1ケーブルコア11を露出させる。
【0166】
S20において、第2ケーブル20を提供する。第2ケーブル20は、第2ケーブルコア21と、第2保護層22と、第2シールド層23とを有し、第2保護層22が第2ケーブルコア21の外側に設けられ、第2シールド層23が第2保護層22の外側に設けられる。
【0167】
S21において、第2ケーブル20の自由端(図1では、第2ケーブル20の左端)の第2シールド層23と第2保護層22を剥離して、第2ケーブルコア21を露出させる。
【0168】
S22において、第1ケーブルコア11の自由端と第2ケーブルコア21の自由端とを接続して、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との間の電気的接続を実現する。
【0169】
S23において、第1シールド層13の自由端と第2シールド層23の自由端とを接続する。
【0170】
ここで、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との間は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接、ろう付け又は圧着などにより接続されてもよい。これにより、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との接続強度を向上させることができる。
【0171】
また、第1シールド層13と第2シールド層23との間は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けなどにより接続されてもよい。これにより、第1シールド層13と第2シールド層23との接続強度を向上させる。
【0172】
理解できるように、具体的に実施する場合、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との間の導電接続及び機械的接続を実現するように、他の方式で第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21とを接続してもよい。また、他の方式で第1シールド層13と第2シールド層23とを接続することで、第1シールド層13と第2シールド層23との間の導電接続及び機械的接続を実現してもよい。
【0173】
また、ステップS23の前に、該製造方法は、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との接続箇所の外周に隔離スリーブ30を設けることをさらに含み得る。これにより、この接続箇所と導電装置31との間に導電接触などの不具合が生じることを防止することができる。
【0174】
該隔離スリーブ30は、熱収縮チューブであってもよく、該接続箇所の外側に直接射出成形された他の絶縁層であってもよい。
【0175】
また、いくつかの実施形態では、第1ケーブル10の外側に第3保護層14が設けられる場合、ステップS11を行う際に、当該ステップは、第1ケーブル10の第3保護層14を剥離することをさらに含む。それに応じて、第2ケーブル20の外側に第4保護層24が設けられる場合、ステップS21を行う際に、当該ステップは、第2ケーブル20の第4保護層24を剥離することをさらに含む。
【0176】
また、図11に示すように、本発明の実施例は、別のケーブルアセンブリの製造方法をさらに提供する。この製造方法では、ステップS30及びステップS31が追加されている。
【0177】
図4図5及び図11を参照して、具体的には、該製造方法は、以下のステップを更に含む。
【0178】
S30において、導電装置31を提供し、第1ケーブルコア11及び第2ケーブルコア21の一部の外周に設ける。
【0179】
S31において、導電装置31の一端(図5では左端)と第1シールド層13の自由端(図5では右端)とを接続し、導電装置31の他端(図5では右端)と第2シールド層23の自由端(図5では左端)とを接続する。
【0180】
導電装置31と第1シールド層13との間は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けなどにより溶接されてもよい。これにより、導電装置31と第1シールド層13との間の接続強度を向上させることができる。それに応じて、導電装置31と第2シールド層23との間は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接、圧力拡散溶接又はろう付けなどにより溶接されてもよい。これにより、導電装置31と第2シールド層23との間の接続強度を向上させることができる。
【0181】
理解できるように、具体的に実施する場合、他の方式で、導電装置31と第1シールド層13とを接続し、導電装置31と第2シールド層23とを接続してもよい。
【0182】
また、ステップS31の前に、該製造方法は、第1ケーブルコア11と第2ケーブルコア21との接続箇所の外周に隔離スリーブ30を設けることをさらに含んでもよい。これにより、この接続箇所と導電装置31との間に導電接触などの不具合が生じることを防止できる。
【0183】
該隔離スリーブ30は、熱収縮チューブであってもよく、該接続箇所の外側に直接射出成形された他の絶縁層であってもよい。
【0184】
また、いくつかの実施形態では、第1ケーブル10の外側に第3保護層14が設けられる場合、ステップS11を行う際に、当該ステップは、第1ケーブル10の第3保護層14を剥離することをさらに含む。それに応じて、第2ケーブル20の外側に第4保護層24が設けられる場合、ステップS21を行う際に、当該ステップは、第2ケーブル20の第4保護層24を剥離することをさらに含む。
【0185】
理解できるように、ケーブルアセンブリを製造する際に、その製造順序は実際の状況に応じて適応的に調整することができ、また、一部のステップを追加又は省略することもでき、本願において具体的に限定されない。
【0186】
当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な変更及び変形を行うことができることは自明である。このように、本発明のこれらの修正及び変形が本発明の請求項及びその同等の技術範囲に属する場合、本発明はこれらの修正及び変形を含むことを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11