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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-16
(45)【発行日】2025-06-24
(54)【発明の名称】後処理装置及び記録システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 37/04 20060101AFI20250617BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20250617BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20250617BHJP
   B65H 7/20 20060101ALI20250617BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20250617BHJP
【FI】
B65H37/04 D
B41J2/01 121
B41J2/01 305
B41J2/01 401
B41J2/01 125
B41J2/01 451
B41J2/01 301
G03G21/00 370
B65H7/20
G03G15/00 431
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021174730
(22)【出願日】2021-10-26
(65)【公開番号】P2023064441
(43)【公開日】2023-05-11
【審査請求日】2024-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】宮川 正好
(72)【発明者】
【氏名】松岡 宏紀
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-121681(JP,A)
【文献】特開2020-100477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 37/04
B41J 2/01
G03G 21/00
B65H 7/20
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記後処理部は、複数枚の媒体を綴じる綴じ処理を前記後処理として行うことができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記綴じ処理によって綴じることができる媒体の上限枚数を少なくする、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項2】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行った後の媒体を載置可能な載置部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記載置部に載置可能な媒体の上限枚数を少なくする、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項3】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、
前記処理トレイに積載された媒体と接触した状態で回転することにより前記処理トレイに積載された媒体を搬送するように構成される回転搬送部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記回転搬送部の回転量を大きくする、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項4】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記受け入れ部に媒体を受け入れることができる受け入れ間隔を特定可能な情報として、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも長い間隔を特定可能な情報を前記記録装置に送信することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記後処理の処理間隔を長くする、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項5】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理部に搬送される媒体を乾燥することができる乾燥機構と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理部に搬送される媒体を前記乾燥機構によって乾燥させるが、前記第2情報を取得したときに、前記後処理部に搬送される媒体を前記乾燥機構によって乾燥させない、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項6】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記後処理部は、媒体に穿孔する穿孔処理を前記後処理として行うことができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、前記穿孔処理の穿孔回数を多くする制御の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項7】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、
前記処理トレイの上方から前記処理トレイに積載された媒体に向けて送風するように構成される送風部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記送風部に送風させるが、前記第2情報を取得したときに、前記送風部に送風させない、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項8】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理が行われる前の媒体を搬送するように構成される第1搬送経路と、
前記後処理が行われる前の媒体を搬送するように構成される第2搬送経路と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記第1搬送経路は、前記第2搬送経路よりも経路長が長く、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記第1搬送経路に搬送させ、前記第2情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記第2搬送経路に搬送させる、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項9】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理が行われる前の媒体を待機させるように構成される待機部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記待機部で待機させ、前記第2情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記待機部で待機させない、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項10】
記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置による媒体への記録濃度を特定可能な記録濃度情報を取得することができ、前記第2情報を取得したときに、前記記録濃度情報を取得せず、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、取得した前記記録濃度情報に基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項11】
請求項1~請求項10のうち何れか一項に記載の後処理装置において、
前記制御部は、前記後処理装置の電源が投入された際に前記第1情報及び前記第2情報の何れか一方を取得することができる、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項12】
請求項1~請求項11のうち何れか一項に記載の後処理装置において、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の機種を特定可能な機種情報を取得することができ、
前記制御部は、取得した前記機種情報に基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項13】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記後処理部は、複数枚の媒体を綴じる綴じ処理を前記後処理として行うことができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記綴じ処理によって綴じることができる媒体の上限枚数を少なくする、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項14】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行った後の媒体を載置可能な載置部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記載置部に載置可能な媒体の上限枚数を少なくする、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項15】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、
前記処理トレイに積載された媒体と接触した状態で回転することにより前記処理トレイに積載された媒体を搬送するように構成される回転搬送部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記回転搬送部の回転量を大きくする、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項16】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記受け入れ部に媒体を受け入れることができる受け入れ間隔を特定可能な情報として、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも長い間隔を特定可能な情報を前記記録装置に送信することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記後処理の処理間隔を長くする、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項17】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理部に搬送される媒体を乾燥することができる乾燥機構と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理部に搬送される媒体を前記乾燥機構によって乾燥させるが、前記第2情報を取得したときに、前記後処理部に搬送される媒体を前記乾燥機構によって乾燥させない、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項18】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記後処理部は、媒体に穿孔する穿孔処理を前記後処理として行うことができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、前記穿孔処理の穿孔回数を多くする制御の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項19】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、
前記処理トレイの上方から前記処理トレイに積載された媒体に向けて送風するように構成される送風部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記送風部に送風させるが、前記第2情報を取得したときに、前記送風部に送風させない、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項20】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理が行われる前の媒体を搬送するように構成される第1搬送経路と、
前記後処理が行われる前の媒体を搬送するように構成される第2搬送経路と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記第1搬送経路は、前記第2搬送経路よりも経路長が長く、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記第1搬送経路に搬送させ、前記第2情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記第2搬送経路に搬送させる、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項21】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
前記後処理が行われる前の媒体を待機させるように構成される待機部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記待機部で待機させ、前記第2情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記待機部で待機させない、
ことを特徴とする記録システム。
【請求項22】
媒体に記録を行うように構成される記録装置と、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、
を備え、
前記後処理装置は、
前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、
前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、
少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、
前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行い、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置による媒体への記録濃度を特定可能な記録濃度情報を取得することができ、前記第2情報を取得したときに、前記記録濃度情報を取得せず、
前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、取得した前記記録濃度情報に基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う、
ことを特徴とする記録システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置によって記録された媒体に後処理を行うように構成された後処理装置及び記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、記録システムの一例として、媒体に記録する記録装置と、記録装置によって記録された媒体に後処理を行う後処理装置と、を備えたものが開示されている。インクを用いて媒体に記録するインクジェット方式の記録装置のほうが、レーザー方式の記録装置よりも、記録後の媒体に水分が多く含まれる傾向がある。このような後処理装置は、レーザー方式の記録装置では生じ難い課題を解決するために、インクジェット方式の記録装置に好適な特有の制御を行う。例えば、後処理装置は、後処理を行うための処理トレイに積載される媒体の枚数に応じて、媒体を整合するためのパドルの動作を制御する。これにより、インクジェット方式の記録装置によって記録後の媒体に水分が多く含まれていても、媒体の整合性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-144911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような後処理装置及び記録システムでは、記録方式が異なる記録装置に交換する場合、記録装置の記録方式に対応するように後処理装置も交換しなければならなかった。これにより、ユーザーとしては、作業的な負担及び費用的な負担が掛かってしまい、製造者としても、記録方式に対応する異なる後処理装置を製造及び管理しなければならなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する後処理装置は、記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、を備え、前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う。
【0006】
上記課題を解決する記録システムは、媒体に記録を行うように構成される記録装置と、前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、を備え、前記後処理装置は、前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、を有し、前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】後処理装置を備える記録システムを模式的に示す側面図。
図2】後処理装置を示す図1の拡大図。
図3】設定情報テーブルを示す模式図。
図4】パドル回転テーブルを示す模式図。
図5】記録制御設定処理を示すフローチャート。
図6】媒体への記録可能領域及び穿孔領域に関する模式図。
図7】媒体への記録可能領域、穿孔領域及び制限領域に関する模式図。
図8】媒体への記録可能領域、穿孔領域及び制限領域に関する模式図。
図9】媒体への記録可能領域、穿孔領域及び制限領域に関する模式図。
図10】媒体への記録可能領域、穿孔領域及び制限領域に関する模式図。
図11】媒体への記録可能領域、穿孔領域及び制限領域に関する模式図。
図12】後処理制御設定処理を示すフローチャート。
図13】整合制御処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
以下、後処理装置を備える記録システムの一実施形態について説明する。記録システムは、例えば、媒体に記録する記録動作と、記録された媒体に後処理を行う後処理動作とを行う。
【0009】
<記録システム>
図1に示すように、記録システム11は、媒体12に記録を行う記録装置13を備える。記録システム11は、後処理装置14を備える。後処理装置14は、記録装置13によって記録された媒体12に後処理を行う。記録システム11は、中間装置15を備えてもよい。中間装置15は、記録装置13と後処理装置14との間に配置される。中間装置15は、記録装置13によって記録された媒体12を後処理装置14に搬送する。
【0010】
記録システム11は、搬送経路16を備える。搬送経路16は、記録装置13から中間装置15を経由して後処理装置14内まで続く経路である。記録システム11は、複数の搬送ローラー対を備える。複数の搬送ローラー対は、搬送経路16に沿って媒体12を搬送する。搬送ローラー対は、例えば、記録装置13、中間装置15、後処理装置14のそれぞれに少なくとも1つ以上設けられる。本実施形態では、搬送ローラー対の軸が延びる方向を、軸方向Xという。
【0011】
<記録装置>
記録装置13は、媒体12に記録を行うように構成される。本実施形態の記録装置13は、媒体12に液体の一例であるインクを吐出することによって、画像を記録するインクジェット方式のプリンターである。本実施形態の記録装置13は、レーザー光を利用してトナーを付着させることによって、画像を記録するレーザー方式のプリンターであってもよい。つまり、記録装置13は、記録方式がインクジェット方式であるか、レーザー方式であるかを問わない。画像は、媒体12に付着した液体により形成されるものである。画像は、写真、図柄、文字、記号、マーク、線、及び表などを含む。
【0012】
記録装置13は、カセット20を備える。カセット20は、媒体12を積層状態で収容する。カセット20は、記録装置13に着脱可能に設けられている。カセット20は、複数設けられてもよい。
【0013】
記録装置13は、給紙機構21を備える。給紙機構21は、記録部27に媒体12を給紙するように構成される。給紙機構21は、カセット20に収容された媒体12を搬送経路16に送り出す。給紙機構21は、ピックアップローラー22と、分離ローラー23とを備えてもよい。ピックアップローラー22は、カセット20に収容された媒体12のうち最上位の媒体12を送り出す。分離ローラー23は、ピックアップローラー22により送り出された媒体12を1枚ずつに分離する。
【0014】
記録装置13は、第1搬送機構24を備える。第1搬送機構24は、給紙機構21によって給紙された媒体12を搬送経路16に沿って搬送する。第1搬送機構24は、記録部27によって記録された媒体12を搬送するように構成される。本実施形態において、第1搬送機構24は、記録搬送機構の一例に相当する。第1搬送機構24は、複数の第1搬送ローラー対25を備える。複数の第1搬送ローラー対25は、記録装置13に設けられる搬送ローラー対である。複数の第1搬送ローラー対25は、搬送経路16に沿って配置されている。図1では、複数の第1搬送ローラー対25のうちの1つが代表的に図示されている。複数の第1搬送ローラー対25は、カセット20から送り出された媒体12を記録装置13内の搬送経路16に沿って搬送する。
【0015】
記録装置13は、支持部26を備える。支持部26は、搬送経路16沿いの位置に設けられる。支持部26は、媒体12を支持する。
記録装置13は、記録部27を備える。記録部27は、媒体12に記録を行うように構成される。記録部27は、搬送経路16を挟んで支持部26と対向する位置に設けられる。記録部27は、液体吐出ヘッド28を備える。液体吐出ヘッド28は、液体を吐出する複数のノズル29を備える。液体吐出ヘッド28は、支持部26に支持された媒体12に向かってノズル29から液体を吐出することによって、媒体12に記録を行う。
【0016】
本実施形態の液体吐出ヘッド28は、例えば、軸方向Xに一定のピッチで並ぶ多数のノズル29を備え、媒体12の幅にわたって液体を同時に吐出可能なラインヘッドである。なお、液体吐出ヘッド28は、軸方向Xとその反対方向とに移動するキャリッジに搭載され、キャリッジとともに移動しながら液体を吐出するシリアルヘッドでもよい。
【0017】
記録装置13は、載置トレイ30を備える。載置トレイ30には、記録装置13の内部から排出される媒体12が載置される。記録装置13は、搬送経路16の一部として、第1排出経路31と、スイッチバック経路32と、反転経路33と、第2排出経路34とを備える。第1排出経路31は、媒体12が排出される経路である。第1排出経路31から排出される媒体12は、載置トレイ30に載置される。スイッチバック経路32は、媒体12がスイッチバック搬送される経路である。反転経路33は、媒体12の表裏が反転される経路である。第2排出経路34は、媒体12が排出される経路である。第2排出経路34から排出される媒体12は、中間装置15に搬出される。このように、液体吐出ヘッド28により記録された媒体12は、第1排出経路31を通って載置トレイ30に排出される、又は、第2排出経路34を通って中間装置15に向けて搬出される。
【0018】
両面記録が実行される場合、片面に記録された媒体12は、スイッチバック経路32へ搬送された後、スイッチバック経路32でスイッチバックされる。これによって、片面に記録された媒体12は、スイッチバック経路32から反転経路33へ搬送される。反転経路33で反転した媒体12は、再び液体吐出ヘッド28へ搬送された後、液体吐出ヘッド28により、既に記録された面とは反対の面に記録される。このようにして、記録装置13は、媒体12に両面記録を実行する。
【0019】
記録装置13は、記録制御部35を備える。記録制御部35は、記録装置13における各機構の駆動を統括的に制御し、記録装置13で実行される各種動作を制御してもよい。記録制御部35は、コンピュータープログラムに従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサー、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路等の1つ以上の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせを含んでもよい。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリーを含み、メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリーすなわちコンピューター可読媒体は、汎用または専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0020】
記録制御部35は、図示しない通信部を介して中間装置15と通信を行うことができる。記録制御部35は、図示しない通信部を介して後処理装置14と通信を行うことができる。本実施形態において、記録制御部35は、後処理を伴う記録の命令が入力されたときに、後処理に関する情報を後処理装置14に送信することができる。後処理に関する情報は、後処理を行う処理枚数を含む。処理枚数は、後処理を行う単位の枚数である。記録制御部35は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式である場合に、後処理を伴う記録の命令が入力されたときに、媒体12への記録濃度を特定可能な記録濃度情報を後処理装置14に送信することができる。記録濃度は、媒体12の面積に対する画像を記録する面積の割合である。言い換えると、記録濃度は、媒体12に打ち込める液体の最大ドット数に対して、実際に打ち込んだ液体のドット数の割合である。このように、記録制御部35は、少なくとも媒体12への記録に関する制御を行うように構成される。
【0021】
<中間装置>
中間装置15は、記録装置13から搬入された記録後の媒体12を後処理装置14に排出する装置である。中間装置15は、反転処理部40を備えてもよい。反転処理部40は、搬入された媒体12を反転させる。
【0022】
反転処理部40は、搬送経路16の一部として、第1導入経路41、第1スイッチバック経路42、第2スイッチバック経路43、第1合流経路44、第2合流経路45、及び導出経路46を備えてもよい。
【0023】
反転処理部40は、複数の第2搬送ローラー対47を備えてもよい。複数の第2搬送ローラー対47は、中間装置15に設けられる搬送ローラー対である。複数の第2搬送ローラー対47は、搬送経路16に沿って配置されている。図1では、複数の第2搬送ローラー対47のうちの1つが代表的に図示されている。
【0024】
反転処理部40は、第1フラップ48を備えてもよい。第1フラップ48は、第1導入経路41から第1スイッチバック経路42及び第2スイッチバック経路43に分岐する分岐箇所で、第1スイッチバック経路42と第2スイッチバック経路43との何れか一方へ媒体12を誘導する。このように、第1フラップ48は、第1スイッチバック経路42と第2スイッチバック経路43との間で、第1導入経路41から搬送される媒体12の搬送先を切り換える。
【0025】
第1スイッチバック経路42へ搬送された媒体12は、第1スイッチバック経路42でスイッチバックされることによって、第1合流経路44で反転されたのち、導出経路46へ搬送される。一方、第1導入経路41から第2スイッチバック経路43へ搬送された媒体12は、第2スイッチバック経路43でスイッチバックされることによって、第2合流経路45で反転されたのち、導出経路46へ搬送される。中間装置15は、例えば、第1スイッチバック経路42と第2スイッチバック経路43とに交互に媒体12を搬入させることができる。
【0026】
<後処理装置>
後処理装置14は、中間装置15から搬入された記録後の媒体12に後処理を行う装置である。つまり、後処理装置14は、記録装置13によって記録された媒体12を受け入れることができ、受け入れた媒体12に後処理を行うように構成される。
【0027】
後処理装置14は、受け入れ部50を備える。受け入れ部50は、搬送経路16に設けられる。受け入れ部50は、中間装置15から搬入される媒体12を受け入れるように構成される。このように、受け入れ部50は、記録装置13によって記録された媒体12を受け入れることができる。
【0028】
後処理装置14は、搬送経路16の一部として、第2導入経路51、第1搬送経路52、第2搬送経路53及び合流経路54を備えてもよい。第2導入経路51、第1搬送経路52、第2搬送経路53及び合流経路54は、後処理を行う前の媒体12を搬送するように構成された経路である。第2導入経路51は、受け入れ部50から受け入れられた媒体12を搬送するように構成された経路である。第1搬送経路52と第2搬送経路53とは、第2導入経路51から分岐する経路である。第1搬送経路52と第2搬送経路53とは、第2導入経路51からの媒体12を搬送するように構成された経路である。第1搬送経路52は、第2搬送経路53よりも経路長が長い。合流経路54は、第1搬送経路52と第2搬送経路53とから合流する経路である。合流経路54は、第1搬送経路52及び第2搬送経路53からの媒体12を搬送するように構成された経路である。
【0029】
後処理装置14は、第2搬送機構55を備える。第2搬送機構55は、受け入れ部50によって受け入れられた記録後の媒体12を搬送するように構成される。本実施形態において、第2搬送機構55は、後処理搬送機構の一例に相当する。第2搬送機構55は、複数の第3搬送ローラー対56を備えてもよい。複数の第3搬送ローラー対56は、後処理装置14に設けられる搬送ローラー対である。複数の第3搬送ローラー対56は、搬送経路16に沿って配置されている。図1では、複数の第3搬送ローラー対56のうちの1つが代表的に図示されている。
【0030】
第2搬送機構55は、第2フラップ57を備えてもよい。第2フラップ57は、第2導入経路51から第1搬送経路52及び第2搬送経路53に分岐する分岐箇所で、第1搬送経路52と第2搬送経路53との何れか一方へ媒体12を誘導する。このように、第2フラップ57は、第1搬送経路52と第2搬送経路53との間で、第2導入経路51から搬送される媒体12の搬送先を切り換える。
【0031】
このように、受け入れ部50に受け入れられた媒体12は、第2導入経路51、第1搬送経路52及び合流経路54を通って搬送される場合と、第2導入経路51、第2搬送経路53及び合流経路54を通って搬送される場合とがある。第1搬送経路52は、第2搬送経路53よりも経路長が長い。このため、第1搬送経路52を通って媒体12が搬送される場合、第2搬送経路53を通って媒体12が搬送される場合よりも、後処理装置14内を搬送される搬送時間が長くなる。これにより、媒体12の乾燥時間を確保することができる。
【0032】
本実施形態では、後処理装置14は、後処理装置14内の搬送経路16において媒体12を所定の搬送速度で搬送する。後処理装置14は、後処理装置14内の搬送経路16において媒体12の搬送を予め定めた時間に亘って停止させ、媒体12を待機させることができる。このように、後処理装置14内の搬送経路16は、後処理が行われる前の媒体12を待機させるように構成される。これにより、媒体12の乾燥時間を確保することができる。本実施形態において、後処理装置14内の搬送経路16が待機部の一例に相当する。
【0033】
後処理装置14は、乾燥機構58を備える。乾燥機構58は、第1搬送経路52に沿う位置に設けられていてもよい。乾燥機構58は、第1搬送経路52を通って搬送される媒体12を乾燥させる。乾燥機構58は、後処理部68に搬送される媒体12を乾燥することができる。乾燥機構58は、第2搬送経路53に沿う位置に設けられておらず、第2搬送経路53を通って搬送される媒体12を乾燥させなくてもよい。このように、第1搬送経路52を通って媒体12が搬送される場合、第2搬送経路53を通って媒体12が搬送される場合よりも、乾燥機構58により媒体12を乾燥させることができる。
【0034】
第2搬送機構55は、第4搬送ローラー対59を備えてもよい。第4搬送ローラー対59は、後処理装置14に設けられる搬送ローラー対である。第4搬送ローラー対59は、搬送経路16の末端に設けられる。
【0035】
後処理装置14は、搬送経路16において第4搬送ローラー対59の下流に配置されるセンサー60を備える。センサー60は、搬入された媒体12の先端と後端とを検知する。本実施形態では、媒体12の後端が第4搬送ローラー対59を通過すると、その媒体12は第4搬送ローラー対59から落下する。
【0036】
<後処理装置の詳細>
図2に示すように、後処理装置14は、処理トレイ61を備えてもよい。処理トレイ61は、複数の第3搬送ローラー対56と第4搬送ローラー対59とによって搬送された媒体12が積載されるトレイである。すなわち、処理トレイ61は、記録された媒体12が積載されるトレイである。また、処理トレイ61は、後処理を行う媒体12を積載可能である。
【0037】
処理トレイ61は、第4搬送ローラー対59の下方に位置する。そのため、処理トレイ61は、第4搬送ローラー対59から落下する媒体12を受ける。これにより、処理トレイ61に媒体12が積載される。このとき、媒体12の先端が処理トレイ61から飛び出すように、媒体12が処理トレイ61に積載されることがある。
【0038】
処理トレイ61は、媒体12が積載される積載面62と、積載される媒体12の後端が突き当てられる突き当て面63とを備える。積載面62は、突き当て面63と連なる。積載面62は、突き当て面63と連なる端部である第1端部64と、第1端部64とは反対の第2端部65とを有する。積載面62は、第1端部64から第2端部65に向けて上方に延びるように傾斜する。すなわち、第1端部64は、第2端部65よりも下方に位置する。
【0039】
突き当て面63は、処理トレイ61に積載される媒体12の後端が突き当てられる面である。本実施形態では、積載面62が第1端部64から第2端部65にかけて上方に延びるように傾斜しているため、積載面62に積載される媒体12は、重力の作用によって突き当て面63に向けて滑りやすい。したがって、媒体12の後端が突き当て面63に突き当てられやすい。媒体12の後端が突き当て面63に突き当てられると、媒体12の後端が突き当て面63を基準に揃えられる。積載される複数の媒体12のサイズが同じである場合、媒体12の後端が揃えられることによって、媒体12の先端が揃えられる。これにより、媒体12の先端及び後端が整合される。
【0040】
本実施形態では、処理トレイ61は、軸方向Xに並ぶ一対のエッジガイド66を備える。一対のエッジガイド66は、軸方向Xとその反対方向とに移動するように構成される。一対のエッジガイド66は、移動することによって、その間隔を広げたり狭めたりできる。一対のエッジガイド66は、積載面62に積載される媒体12の両側端に接触することによって、媒体12を整合させる。媒体12の側端とは、長方形状の媒体12のうち、先端と後端とを除く2つの端である。突き当て面63と一対のエッジガイド66とが媒体12に接触することによって、媒体12の先端、後端及び側端が揃えられる。その結果、媒体12が整合される。
【0041】
後処理装置14は、パドル67を備えてもよい。パドル67は、例えば、処理トレイ61の上方に位置する。パドル67は、回転体67Aと、ブレード67Bと、回転軸67Cとを備える。回転体67Aは、回転軸67Cに支持される。回転体67Aは、回転軸67Cを中心に回転する。回転軸67Cは、軸方向Xに延びる。ブレード67Bは、回転体67Aから外方に向けて延びる。ブレード67Bは、1又は複数設けられる。本実施形態では、ブレード67Bが3つ設けられる。ブレード67Bは、例えば、ゴム、エラストマーなどの弾性を有する材料で構成される。ブレード67Bは、例えば、板状に設けられる。
【0042】
ブレード67Bの先端部は、処理トレイ61に積載された媒体12と接触する。ブレード67Bの先端部が処理トレイ61に積載された媒体12と接触した状態で回転体67Aが回転することによって、ブレード67Bが撓む。この撓みの反力によって、ブレード67Bの先端部と媒体12との間に摩擦力が生じる。
【0043】
パドル67は、ブレード67Bの先端部と媒体12との摩擦力によって、媒体12を処理トレイ61に引き込む。すなわち、パドル67は、媒体12を突き当て面63に向けて送るように回転する。そのため、パドル67は、図2において反時計回りとなる方向に回転する。このように、パドル67は、回転することによって処理トレイ61上の媒体12に接触し、媒体12を処理トレイ61に引き込む引き込み部材である。
【0044】
このように、本実施形態において、パドル67は、処理トレイ61に積載された媒体12と接触した状態で回転することにより、処理トレイ61に積載された媒体12を搬送するように構成される回転搬送部の一例に相当する。
【0045】
後処理装置14は、後処理部68を備える。後処理部68は、処理トレイ61に積載された媒体12に後処理を行うように構成される。つまり、後処理部68は、受け入れ部50に受け入れられた媒体12に後処理を行うように構成される。後処理は、例えば、複数の媒体12を綴じる綴じ処理であるが、綴じ処理の他、穿孔処理、折り処理、整合処理、シフト処理、棒積み処理等でもよい。穿孔処理は、1枚または複数枚の媒体12に穿孔を行う処理である。折り処理は、媒体12を折り返す処理である。整合処理は、媒体12の端部を整合する処理である。シフト処理は、媒体12を部ごとに位置をシフトして排出する処理である。棒積み処理は、媒体12を部単位で位置をシフトさせずに排出する処理である。後処理部68は、例えば、綴じ処理を行う綴じ機構であるが、綴じ機構の他、穿孔機構、折り機構、サイドカーソル機構等でもよい。サイドカーソル機構は、媒体12の幅方向に対して整合する機構である。このように、後処理部68は、複数枚の媒体12を綴じる綴じ処理を後処理として行うことができてもよい。後処理部68は、1枚又は複数枚の媒体12に穿孔する穿孔処理を記後処理として行うことができてもよい。
【0046】
後処理装置14は、送風部69を備えてもよい。送風部69は、処理トレイ61の上方に設けられている。送風部69は、処理トレイ61の積載面62に対面するように設けられている。送風部69は、処理トレイ61に積載された媒体12に送風することができる。このように、送風部69は、処理トレイ61の上方から処理トレイ61に積載された媒体12に向けて送風するように構成される。
【0047】
後処理装置14は、排出部70を備えてもよい。排出部70は、例えば、駆動ローラー71と、従動ローラー72とを備える。駆動ローラー71は、処理トレイ61に積載される媒体12に対して下方から接触する。従動ローラー72は、駆動ローラー71よりも上方に位置する。本実施形態では、従動ローラー72は、移動可能に構成される。従動ローラー72は、駆動ローラー71に接近したり駆動ローラー71から離れたりする。従動ローラー72は、駆動ローラー71に接近することによって、媒体12に接触する。このとき、従動ローラー72は、処理トレイ61に積載される媒体12に対して上方から接触する。
【0048】
排出部70は、処理トレイ61に積載される媒体12を駆動ローラー71と従動ローラー72とが挟む状態で、駆動ローラー71が回転することによって、媒体12を排出する。このように、排出部70は、後処理が施された媒体12を処理トレイ61から排出する。
【0049】
後処理装置14は、ガイド部73と、一対の支持部材74と、排出スタッカー75とを備えてもよい。ガイド部73は、例えば、板状に設けられる。ガイド部73は、排出部70によって排出される媒体12に接触することによって、媒体12の上方への変位を抑える。
【0050】
一対の支持部材74は、ガイド部73の下方に位置する。一対の支持部材74は、軸方向Xに並ぶ。一対の支持部材74は、排出部70によって排出された媒体12を一時的に支持する。一対の支持部材74は、媒体12の側端部分に接触することによって媒体12を支持する。一対の支持部材74は、軸方向Xとその反対方向とに移動可能に構成される。すなわち、一対の支持部材74は、その間隔を広げたり狭めたりできる。一対の支持部材74は、その間隔を媒体12の幅に合わせることによって、媒体12の側端部分を支持する。一対の支持部材74は、媒体12を支持する状態でその間隔を広げることによって、支持している媒体12を落下させる。なお、一対の支持部材74は、排出部70によって処理トレイ61から媒体12が排出される場合に限らず、第4搬送ローラー対59から処理トレイ61に媒体12が落下する場合に、媒体12の先端を支持することがある。
【0051】
排出スタッカー75は、一対の支持部材74の下方に位置する。排出スタッカー75には、一対の支持部材74から落下する媒体12が載置される。排出スタッカー75は、積載される媒体12の量に応じて、昇降してもよい。本実施形態において、一対の支持部材74及び排出スタッカー75は、後処理を行った後の媒体12を載置可能な載置部の一例に相当する。
【0052】
後処理装置14は、後処理制御部76を備える。後処理制御部76は、後処理装置14における各機構の駆動を統括的に制御し、後処理装置14で実行される各種動作を制御してもよい。後処理制御部76は、コンピュータープログラムに従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサー、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路等の1つ以上の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせを含んでもよい。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリーを含み、メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリーすなわちコンピューター可読媒体は、汎用または専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。後処理制御部76は、図示しない通信部を介して記録装置13と通信を行うことができる。このように、後処理制御部76は、少なくとも後処理に関する制御を行うように構成される。本実施形態の後処理制御部76は、制御部の一例に相当する。
【0053】
本実施形態において、後処理制御部76は、電源が投入されると、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種を特定可能な情報を記録装置13から受信する。これにより、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種を特定可能となる。
【0054】
<設定情報テーブル>
図3に示すように、後処理制御部76は、設定情報テーブルSTをメモリーに記憶している。設定情報テーブルSTは、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する設定情報が記憶されたテーブルである。
【0055】
記録装置13の記録方式は、インクジェット方式と、レーザー方式とを含んでいる。記録装置13の機種は、記録装置13の記録方式に対応する。具体的に、機種IJAには、記録装置13の記録方式としてインクジェット方式が対応している。機種IJBには、記録装置13の記録方式としてインクジェット方式が対応している。機種LAには、記録装置13の記録方式としてレーザー方式が対応している。機種LBには、記録装置13の記録方式としてレーザー方式が対応している。
【0056】
記録装置13の機種には、後処理に関する制御を行うための設定情報が対応している。言い換えると、記録装置13の記録方式には、後処理に関する制御を行うための設定情報が対応している。
【0057】
設定情報は、受け入れ間隔を特定可能な情報を含んでもよい。受け入れ間隔は、受け入れ部50に媒体12を受け入れ可能な間隔である。具体的に、機種IJAには、受け入れ間隔として間隔AI1が対応している。機種IJBには、受け入れ間隔として間隔AI2が対応している。機種LAには、受け入れ間隔として間隔AI3が対応している。機種LBには、受け入れ間隔として間隔AI3が対応している。間隔AI1は、間隔AI2よりも長い。間隔AI2は、間隔AI3よりも長い。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、受け入れ間隔が長くなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、受け入れ間隔が長くなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで受け入れ間隔が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する受け入れ間隔を特定可能である。
【0058】
設定情報は、後処理装置14内で媒体12を搬送する搬送経路を特定可能な情報を含んでもよい。搬送経路には、第1搬送経路52を通る搬送経路と、第2搬送経路53を通る搬送経路とがある。具体的に、機種IJAには、第1搬送経路52を通る搬送経路が対応している。機種IJBには、第1搬送経路52を通る搬送経路が対応している。機種LAには、第2搬送経路53を通る搬送経路が対応している。機種LBには、第2搬送経路53を通る搬送経路が対応している。第1搬送経路52を通る搬送経路は、第2搬送経路53を通る搬送経路よりも経路長が長い。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、搬送経路の経路長が長くなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13では、機種IJAと機種IJBとで搬送経路の経路長が同じとなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで搬送経路の経路長が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する搬送経路を特定可能である。
【0059】
設定情報は、後処理装置14内での媒体12の待機を有効とするか無効とするかを特定可能な情報を含んでもよい。具体的に、機種IJAには、後処理装置14内での媒体12の待機として有効が対応している。機種IJBには、後処理装置14内での媒体12の待機として有効が対応している。機種LAには、後処理装置14内での媒体12の待機として無効が対応している。機種LBには、後処理装置14内での媒体12の待機として無効が対応している。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBである場合、後処理装置14内の搬送経路16において媒体12が待機することがある。レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBである場合、後処理装置14内の搬送経路16において媒体12が待機しない。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応するように後処理装置14内での媒体12の待機を有効とするか無効とするかを特定可能である。
【0060】
設定情報は、乾燥機構58による乾燥を有効とするか無効とするかを特定可能な情報を含んでもよい。具体的に、機種IJAには、乾燥機構58による乾燥として有効が対応している。機種IJBには、乾燥機構58による乾燥として有効が対応している。機種LAには、乾燥機構58による乾燥として無効が対応している。機種LBには、乾燥機構58による乾燥として無効が対応している。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBである場合、乾燥機構58による乾燥が行われる。レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBである場合、乾燥機構58による乾燥が行われない。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応するように乾燥機構58による乾燥を有効とするか無効とするかを特定可能である。
【0061】
設定情報は、送風部69による送風を有効とするか無効とするかを特定可能な情報を含んでもよい。具体的に、機種IJAには、送風部69による送風として有効が対応している。機種IJBには、送風部69による送風として有効が対応している。機種LAには、送風部69による送風として無効が対応している。機種LBには、送風部69による送風として無効が対応している。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBである場合、送風部69による送風が行われる。レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBである場合、送風部69による送風が行われない。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応するように送風部69による送風を有効とするか無効とするかを特定可能である。
【0062】
設定情報は、後処理間隔を特定可能な情報を含んでもよい。後処理間隔は、後処理部68が後処理を行うことが可能な間隔である。後処理間隔は、後処理を行う基準となる媒体12の枚数が予め定められた枚数であるときを基準としている。具体的に、機種IJAには、後処理間隔として間隔PI1が対応している。機種IJBには、後処理間隔として間隔PI2が対応している。機種LAには、後処理間隔として間隔PI3が対応している。機種LBには、後処理間隔として間隔PI3が対応している。間隔PI1は、間隔PI2よりも長い。間隔PI2は、間隔PI3よりも長い。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、後処理間隔が長くなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、後処理間隔が長くなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで後処理間隔が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する後処理間隔を特定可能である。
【0063】
設定情報は、綴じ上限枚数を特定可能な情報を含んでもよい。綴じ上限枚数は、後処理部68が綴じ処理を行うことにより綴じることができる媒体12の上限枚数である。具体的に、機種IJAには、綴じ上限枚数として枚数SA1が対応している。機種IJBには、綴じ上限枚数として枚数SA2が対応している。機種LAには、綴じ上限枚数として枚数SA3が対応している。機種LBには、綴じ上限枚数として枚数SA3が対応している。枚数SA1は、枚数SA2よりも少ない。枚数SA2は、枚数SA3よりも少ない。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、綴じ上限枚数が少なくなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、綴じ上限枚数が少なくなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで綴じ上限枚数が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する綴じ上限枚数を特定可能である。
【0064】
設定情報は、穿孔速度を特定可能な情報を含んでもよい。穿孔速度は、後処理部68が穿孔処理を行う速度である。具体的に、機種IJAには、穿孔速度として速度S1が対応している。機種IJBには、穿孔速度として速度S2が対応している。機種LAには、穿孔速度として速度S3が対応している。機種LBには、穿孔速度として速度S3が対応している。速度S1は、速度S2よりも速い。速度S2は、速度S3よりも速い。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、穿孔速度が速くなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、穿孔速度が速くなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで穿孔速度が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する穿孔速度を特定可能である。
【0065】
設定情報は、穿孔回数を特定可能な情報を含んでもよい。穿孔回数は、後処理部68が穿孔処理を行う回数である。具体的に、機種IJAには、穿孔回数として回数N1が対応している。機種IJBには、穿孔回数として回数N2が対応している。機種LAには、穿孔回数として回数N3が対応している。機種LBには、穿孔回数として回数N3が対応している。回数N1は、回数N2よりも多い。回数N2は、回数N3よりも多い。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、穿孔回数が多くなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、穿孔回数が多くなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで穿孔回数が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する穿孔回数を特定可能である。
【0066】
設定情報は、媒体12の制限領域への記録を制限することを有効とするか無効とするかを特定可能な情報を含んでもよい。具体的に、機種IJAには、媒体12への記録の制限として有効が対応している。機種IJBには、媒体12への記録の制限として有効が対応している。機種LAには、媒体12への記録の制限として無効が対応している。機種LBには、媒体12への記録の制限として無効が対応している。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBである場合、記録部27によって媒体12への記録の制限が行われる。レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBである場合、記録部27によって媒体12への記録の制限が行われない。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応するように媒体12への記録の制限を有効とするか無効とするかを特定可能である。詳しく後述するが、後処理制御部76は、媒体12の制限領域への記録を制限することを特定可能な記録制限情報を記録装置13に送信することができる。
【0067】
設定情報は、載置上限枚数を特定可能な情報を含んでもよい。載置上限枚数は、一対の支持部材74及び排出スタッカー75に載置可能な媒体12の上限枚数である。具体的に、機種IJAには、載置上限枚数として枚数SB1が対応している。機種IJBには、載置上限枚数として枚数SB2が対応している。機種LAには、載置上限枚数として枚数SB3が対応している。機種LBには、載置上限枚数として枚数SB3が対応している。枚数SB1は、枚数SB2よりも少ない。枚数SB2は、枚数SB3よりも少ない。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、載置上限枚数が少なくなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、載置上限枚数が少なくなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとで載置上限枚数が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する載置上限枚数を特定可能である。
【0068】
設定情報は、パドル回転テーブルを特定可能な情報を含んでもよい。パドル回転テーブルは、パドル67の回転量を制御するためのテーブルである。具体的に、機種IJAには、パドル回転テーブルPT1が対応している。機種IJBには、パドル回転テーブルPT2が対応している。機種LAには、パドル回転テーブルPT3が対応している。機種LBには、パドル回転テーブルPT3が対応している。
【0069】
図4に示すように、後処理制御部76は、パドル回転テーブルPT1~PT3をメモリーに記憶している。パドル回転テーブルPT1~PT3は、媒体12に記録された記録濃度にパドル67の回転量が対応するように記憶されたテーブルである。パドル回転テーブルPT1,PT2は、記録濃度によってパドル67の回転量を変化させるテーブルである。パドル回転テーブルPT3は、記録濃度が何れであっても、パドル67の回転量が一定となるテーブルである。
【0070】
パドル回転テーブルPT1には、記録濃度が記録濃度範囲RC1であるときに、パドル67の回転量として回転量RA11が対応している。パドル回転テーブルPT1には、記録濃度が記録濃度範囲RC2であるときに、パドル67の回転量として回転量RA12が対応している。パドル回転テーブルPT1には、記録濃度が記録濃度範囲RC3であるときに、パドル67の回転量として回転量RA13が対応している。パドル回転テーブルPT2には、記録濃度が記録濃度範囲RC1であるときに、パドル67の回転量として回転量RA21が対応している。パドル回転テーブルPT2には、記録濃度が記録濃度範囲RC2であるときに、パドル67の回転量として回転量RA22が対応している。パドル回転テーブルPT2には、記録濃度が記録濃度範囲RC3であるときに、パドル67の回転量として回転量RA23が対応している。パドル回転テーブルPT3には、記録濃度に関係なく、パドル67の回転量として回転量RA30が対応している。
【0071】
記録濃度範囲RC1は、記録濃度範囲RC2よりも記録濃度が低い。記録濃度範囲RC2は、記録濃度範囲RC3よりも記録濃度が低い。回転量RA30は、回転量RA11~RA13,RA21~RA23の何れよりも小さい。回転量RA21は、回転量RA11よりも小さい。回転量RA22は、回転量RA12よりも小さい。回転量RA23は、回転量RA13よりも小さい。回転量RA11は、回転量RA12よりも小さい。回転量RA12は、回転量RA13よりも小さい。回転量RA21は、回転量RA22よりも小さい。回転量RA22は、回転量RA23よりも小さい。このため、インクジェット方式の記録装置13である機種IJA及び機種IJBのほうが、レーザー方式の記録装置13である機種LA及び機種LBよりも、パドル67の回転量が大きくなる。同じようにインクジェット方式の記録装置13であっても、記録濃度が同じ範囲であれば、機種IJAのほうが、機種IJBよりも、パドル67の回転量が大きくなる。機種IJAでは、記録濃度が大きい範囲である場合に、記録濃度が小さい範囲である場合よりも、パドル67の回転量が大きくなる。機種IJBでも、機種IJAと同じように、記録濃度が大きい範囲である場合に、記録濃度が小さい範囲である場合よりも、パドル67の回転量が大きくなる。同じようにレーザー方式の記録装置13では、機種LAと機種LBとでパドル67の回転量が同じとなる。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式、記録装置13の機種及び記録濃度に対応するパドル67の回転量を特定可能である。
【0072】
本実施形態において、媒体12の待機を有効とするか無効とするか、受け入れ間隔、搬送経路、後処理間隔及びパドル回転テーブルの種類については、それぞれ好適な関係となるように対応付けられている。具体的に、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、後処理装置14内での媒体12の搬送距離が長く、媒体12が待機する。このため、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、受け入れ間隔が長くなり、後処理間隔も長くなる。また、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、パドル67の回転量が大きくなり、媒体12を整合する時間も長くなり、後処理間隔も長くなる。
【0073】
<記録制御設定処理>
ここで、図5を参照して記録制御設定処理について説明する。記録制御設定処理は、記録装置13の電源が投入された際に、記録装置13の記録制御部35により実行される処理である。
【0074】
図5に示すように、ステップS101において、記録制御部35は、記録装置13に関する情報を後処理装置14に送信する。記録装置13に関する情報は、記録制御部35のメモリーに記憶されている。記録装置13に関する情報は、記録装置13の記録方式を特定可能な情報を含む。具体的に、記録装置13に関する情報は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報を含む。記録装置13に関する情報は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報を含む。記録装置13に関する情報は、後処理装置14の機種を特定可能な機種情報を含む。ステップS101が終了した場合、記録制御部35は、ステップS102に処理を移行する。
【0075】
ステップS102において、記録制御部35は、後処理装置14との通信により、後処理装置14に関する情報を取得する。後処理装置14に関する情報は、後処理装置14の機種を特定可能な機種情報を含む。これにより、記録制御部35は、後処理装置14の機種を特定可能となる。
【0076】
後処理装置14に関する情報は、後処理装置14の受け入れ部50に媒体12を受け入れることができる受け入れ間隔を特定可能な情報を含む。これにより、記録制御部35は、後処理装置14の受け入れ間隔を特定可能となる。
【0077】
後処理装置14に関する情報は、媒体12の制限領域への記録を制限することを特定可能な記録制限情報を含んでもよい。媒体12の制限領域は、媒体12の穿孔領域を含む。媒体12の穿孔領域は、後処理装置14によって穿孔処理が行われる領域である。つまり、後処理装置14に関する情報は、少なくとも媒体12の穿孔領域への記録を制限することを特定可能な情報を含んでもよい。ステップS102が終了した場合、記録制御部35は、ステップS103に処理を移行する。
【0078】
ステップS103において、記録制御部35は、後処理装置14に対応する給紙間隔及び搬送速度を設定する。この処理において、記録制御部35は、後処理装置14の受け入れ間隔を特定可能な情報に基づいて、後処理装置14の受け入れ間隔に好適な給紙間隔を特定する。給紙間隔は、給紙機構21によって媒体12が給紙される間隔である。記録制御部35は、後処理装置14の受け入れ間隔に好適な給紙間隔を設定する。特に、記録制御部35は、記録方式がインクジェット方式であるときには、レーザー方式であるときよりも、後処理装置14の受け入れ間隔が長くなり、給紙間隔も長くなる。つまり、記録制御部35は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、レーザー方式であるときよりも、給紙機構21による媒体12の給紙間隔を長くする制御を行う。
【0079】
記録制御部35は、後処理装置14の受け入れ間隔を特定可能な情報に基づいて、後処理装置14の受け入れ間隔に好適な搬送速度を特定する。搬送速度は、第1搬送機構24によって媒体12が搬送される速度である。記録制御部35は、後処理装置14の受け入れ間隔に好適な搬送速度を設定する。特に、記録制御部35は、記録方式がインクジェット方式であるときには、レーザー方式であるときよりも、後処理装置14の受け入れ間隔が長くなり、搬送速度も遅くなる。つまり、記録制御部35は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、レーザー方式であるときよりも、第1搬送機構24による媒体12の搬送速度を遅くする制御を行う。ステップS103が終了した場合、記録制御部35は、ステップS104に処理を移行する。
【0080】
これにより、記録制御部35は、記録の命令が入力された場合、設定した給紙間隔で給紙機構21を制御することができる。また、記録制御部35は、記録の命令が入力された場合、設定した搬送速度で媒体12を搬送するように第1搬送機構24を制御することができる。
【0081】
記録制御部35は、媒体12の搬送速度を特定可能な情報を中間装置15に送信してもよい。これにより、中間装置15は、記録装置13内での媒体12の搬送速度を特定可能となる。中間装置15は、記録装置13内での媒体12の搬送速度に基づいて、中間装置15内での媒体12の搬送速度を特定してもよい。
【0082】
ステップS104において、記録制御部35は、記録方式がインクジェット方式であるかを判定する。記録方式を特定可能な情報は、記録制御部35のメモリーに記憶されている。記録制御部35は、記録方式がインクジェット方式であると判定した場合、ステップS105に処理を移行する。記録制御部35は、記録方式がインクジェット方式ではないと判定した場合、ステップS106に処理を移行する。つまり、記録制御部35は、記録方式がレーザー方式であると判定した場合、ステップS106に処理を移行する。
【0083】
ステップS105において、記録制御部35は、記録制限情報に基づいて、媒体12の穿孔領域への記録を制限する対象であるかを判定する。記録制御部35は、媒体12の穿孔領域への記録を制限する対象であると判定した場合、ステップS106に処理を移行する。記録制御部35は、媒体12の穿孔領域への記録を制限する対象ではないと判定した場合、ステップS107に処理を移行する。
【0084】
ステップS106において、記録制御部35は、媒体12への記録を制限する制限記録情報を設定する。ステップS106が終了した場合、記録制御部35は、記録制御設定処理を終了する。これにより、記録制御部35は、穿孔処理を伴う記録の命令が入力された場合、制限記録情報に基づいて、媒体12の制限領域12Dへの記録を制限するように記録部27を制御する。つまり、記録制御部35は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、媒体12の制限領域12Dへの記録を制限させる。
【0085】
ステップS107において、記録制御部35は、媒体12への記録を制限しない通常記録情報を設定する。ステップS107が終了した場合、記録制御部35は、記録制御設定処理を終了する。これにより、記録制御部35は、穿孔処理を伴う記録の命令が入力された場合であっても、通常記録情報に基づいて、媒体12の制限領域12Dへの記録を制限しないように記録部27を制御する。
【0086】
<記録の制限>
ここで、媒体12への記録の制限について説明する。
図6に示すように、媒体12には、記録可能領域12Aが含まれる。記録可能領域12Aは、媒体12の周縁領域12Bを除いた矩形状の領域である。記録可能領域12Aは、記録部27によって記録可能な領域に相当する。記録可能領域12Aには、穿孔領域12Cが含まれる。穿孔領域12Cは、後処理装置14の穿孔処理により穿孔される領域に相当する。本実施形態では、記録可能領域12Aには、2つの穿孔領域12Cがあるが、1つ又は3つ以上の穿孔領域があってもよい。穿孔領域12Cは、媒体12の長辺に沿う位置にあるが、媒体12の短辺に沿う位置にあってもよい。
【0087】
図7に示すように、記録の制限が行われない場合、記録可能領域12Aに記録が行われる。この場合、穿孔領域12Cにも記録が行われる。
図8に示すように、記録の制限が行われる場合、記録可能領域12Aのうち、制限領域12Dを除いた領域に記録が行われてもよい。制限領域12Dは、少なくとも穿孔領域12Cを含む領域である。この場合、制限領域12Dには記録が行われない。つまり、穿孔領域12Cにも記録が行われない。制限領域12Dは、記録可能領域12Aのうち、穿孔領域12Cに近い箇所に位置する縁端領域であってもよい。この場合、制限領域12Dに対応する画像が媒体12に記録されない。
【0088】
図9に示すように、制限領域12Eは、穿孔領域12Cの周縁の領域であってもよい。この場合も、制限領域12Eに対応する画像が媒体12に記録されない。
図10に示すように、記録可能領域12Aのうち、同じアスペクト比で縮小した画像が記録される一方で、画像が記録された領域を除く制限領域12Fには画像が記録されない。制限領域12Fには、穿孔領域12Cが含まれる。記録制御部35は、画像を縮小して媒体12に記録を行うように記録部27を制御する。これにより、縮小した画像が媒体12に記録される。
【0089】
図11に示すように、制限領域12Dに、記録濃度を低くした画像が記録されてもよい。この場合、穿孔領域12Cにも、記録濃度を低くした画像が記録される。記録制御部35は、制限領域12Dに対応する画像の記録濃度を低くして媒体12に記録を行うように記録部27を制御する。これにより、記録濃度を低くした画像が制限領域12Dに記録される。制限領域12E,12Fについても同じように、記録濃度を低くした画像が記録されてもよい。このように、媒体12の記録可能領域12Aのうち、少なくとも穿孔領域12Cへの記録が制限される。
【0090】
<後処理制御設定処理>
次に、図12を参照して後処理制御設定処理について説明する。後処理制御設定処理は、後処理装置14の電源が投入された際に、後処理装置14の後処理制御部76により実行される処理である。
【0091】
図12に示すように、ステップS121において、後処理制御部76は、記録装置13との通信により、記録装置13に関する情報を取得する。記録装置13に関する情報は、記録装置13の記録方式を特定可能な記録方式情報を含む。記録装置13の記録方式は、インクジェット方式とレーザー方式とを含む。つまり、記録装置13に関する情報は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報を含む。記録装置13に関する情報は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報を含む。このように、後処理制御部76は、後処理装置14の電源が投入された際に、記録装置13に関する情報として、第1情報及び第2情報の何れか一方を取得することができる。
【0092】
記録装置13に関する情報は、記録装置13の機種を特定可能な機種情報を含む。このように、後処理制御部76は、後処理装置14の電源が投入された際に、記録装置13に関する情報として、記録装置13の機種情報を取得することができる。このような処理を実行する後処理制御部76が取得部の一例に相当する。ステップS121が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS122に処理を移行する。
【0093】
ステップS122において、後処理制御部76は、設定情報テーブルSTを参照する。ステップS122が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS123に処理を移行する。
【0094】
ステップS123において、後処理制御部76は、記録装置13に関する情報に基づいて、記録方式及び機種に対応する設定情報を設定情報テーブルSTから読み出す。後処理制御部76は、記録方式及び機種に対応する設定情報をメモリーに記憶する。これにより、後処理制御部76は、記録方式及び機種に対応する設定情報を設定することができる。ステップS123が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS124に処理を移行する。
【0095】
このように、後処理制御部76は、後処理を伴う記録の命令が入力されたときに、設定情報に基づいて各種の制御を行う。具体的に、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を第1搬送経路52に搬送させるように第2搬送機構55を制御する。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を第2搬送経路53に搬送させるように第2搬送機構55を制御する。
【0096】
後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を後処理装置14内の搬送経路16で予め定めた時間に亘って待機させるように第2搬送機構55を制御する。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を後処理装置14内の搬送経路16で待機させないように第2搬送機構55を制御する。
【0097】
後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、後処理間隔を長くする。
後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理部68に搬送される媒体12を乾燥機構58によって乾燥させる。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理部68に搬送される媒体12を乾燥機構58によって乾燥させない。
【0098】
後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、送風部69に送風させる。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、送風部69に送風させない。
【0099】
ステップS124において、後処理制御部76は、後処理装置14に関する情報を記録装置13に送信する。後処理装置14に関する情報は、後処理装置14の機種情報を含む。このように、後処理制御部76は、後処理装置14の機種を特定可能な情報を記録装置13に送信することができる。
【0100】
後処理装置14に関する情報は、記録方式及び機種に対応する受け入れ間隔を特定可能な情報を含む。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも長い受け入れ間隔を特定可能な情報を記録装置13に送信することができる。後処理制御部76は、記録装置13の機種に応じた受け入れ間隔を特定可能な情報を送信することができる。
【0101】
後処理装置14に関する情報は、媒体12の制限領域12Dへの記録を制限することを特定可能な記録制限情報を含む。このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、媒体12の制限領域12Dへの記録を制限することを特定可能な情報を記録装置13に送信することができる。ステップS124が終了した場合、後処理制御部76は、後処理制御設定処理を終了する。
【0102】
<整合制御処理>
次に、図13を参照して整合制御処理について説明する。整合制御処理は、後処理を伴う記録の命令が入力されたことを契機として、後処理装置14の後処理制御部76により実行される処理である。
【0103】
図13に示すように、ステップS131において、後処理制御部76は、後処理情報を取得する。後処理情報は、処理トレイ61に積載されている積載枚数を含む。また、後処理情報は、記録装置13との通信により後処理を行う処理枚数を含む。ステップS131が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS132に処理を移行する。
【0104】
ステップS132において、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるか否かを判定する。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式ではないと判定した場合、ステップS133を実行せず、ステップS134に処理を移す。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であると判定した場合、ステップS133に処理を移す。
【0105】
ステップS133において、後処理制御部76は、記録装置13との通信により記録濃度情報を取得する。ステップS133が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS134に処理を移行する。
【0106】
このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、記録装置13に関する情報として、記録装置13による媒体12への記録濃度を特定可能な記録濃度情報を取得することができる。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、記録濃度情報を取得しない。
【0107】
ステップS134において、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び機種に対応するパドル回転テーブルを参照する。ステップS134が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS135に処理を移行する。
【0108】
ステップS135において、後処理制御部76は、パドル67の回転量を設定する。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、記録濃度情報に関係なく、参照したパドル回転テーブルPT3から回転量を特定する。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、参照したパドル回転テーブルから、記録濃度情報に対応する回転量を特定する。ステップS135が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS136に処理を移行する。
【0109】
ステップS136において、後処理制御部76は、設定した回転量でパドル67を回転させることにより、記録装置13の記録方式及び機種に対応するように媒体12を整合する。ステップS136が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS137に処理を移行する。
【0110】
このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に基づいて、パドル67を回転させる。特に、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、パドル67の回転量を大きくする。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、記録濃度情報に基づいて、パドル67を回転させる。
【0111】
ステップS137において、後処理制御部76は、処理トレイ61に積載された媒体12の積載枚数が処理枚数になったか否かを判定する。後処理制御部76は、センサー60の検知結果に基づいて、処理トレイ61に積載された媒体12の積載枚数を特定可能である。後処理制御部76は、積載枚数が処理枚数になっていないと判定した場合、ステップS131に処理を移行する。後処理制御部76は、積載枚数が処理枚数になっていると判定した場合、ステップS138に処理を移行する。
【0112】
ステップS138において、後処理制御部76は、設定情報に基づいて、記録装置13の記録方式及び機種に対応する後処理を後処理部68に行わせる。特に、後処理制御部76は、後処理として穿孔処理が行われる場合、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する穿孔速度及び穿孔回数で穿孔処理を後処理部68に実行させる。この場合、後処理制御部76は、記録装置13がインクジェット方式であるときに、記録装置13がレーザー方式であるときよりも、穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、穿孔処理の穿孔回数を多くする制御を行う。
【0113】
後処理制御部76は、後処理として綴じ処理が行われる場合、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する綴じ上限枚数で綴じ処理を後処理部68に実行させる。この場合、後処理制御部76は、記録装置13がインクジェット方式であるときに、記録装置13がレーザー方式であるときよりも、綴じ処理によって綴じることができる媒体12の綴じ上限枚数を少なくする。ステップS138が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS139に処理を移行する。
【0114】
ステップS139において、後処理制御部76は、後処理された複数の媒体12を処理トレイ61から支持部材74に送出し、後処理された複数の媒体12を排出スタッカー75に載置する。後処理制御部76は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に対応する載置上限枚数を上限として媒体12を送出させる。この場合、後処理制御部76は、記録装置13がインクジェット方式であるときに、記録装置13がレーザー方式であるときよりも、載置上限枚数を少なくする。ステップS139が終了した場合、後処理制御部76は、ステップS140に処理を移行する。
【0115】
本実施形態において後処理制御部76は、綴じ上限枚数より多い処理枚数を綴じる命令が入力された場合、後処理を中止し、エラー報知を行ってもよい。後処理制御部76は、綴じ上限枚数より多い処理枚数を綴じる命令が入力された場合、後処理を中止し、処理トレイ61に積載された媒体12を排出してもよい。本実施形態において後処理制御部76は、載置上限枚数より多い処理枚数を綴じる命令が入力された場合、送出を中止し、エラー報知を行ってもよい。
【0116】
ステップS140において、後処理制御部76は、記録が終了したか否かを判定する。後処理制御部76は、記録した全ての媒体12を支持部材74に送り出した場合に、記録が終了したと判定する。後処理制御部76は、記録が終了していないと判定した場合、ステップS131に処理を移行する。後処理制御部76は、記録が終了したと判定した場合、整合制御処理を終了する。
【0117】
このように、後処理制御部76は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報を取得したか、レーザー方式であることを特定可能な第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行う。後処理制御部76は、記録装置13の機種情報に基づいて、後処理に関する制御を行う。
【0118】
<作用>
本実施形態の作用について説明する。
記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、記録後の媒体12に水分が多く含まれる。このため、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、記録後の媒体12が膨潤する。従来においては、記録装置13の記録方式に応じて適切に後処理を行うことができないことがあった。
【0119】
そこで、本実施形態の記録システム11では、後処理装置14は、記録装置13の記録方式及び機種に対応する設定情報を設定する。これにより、後処理装置14は、記録装置13の記録方式及び機種に応じて、後処理に関する制御を適切に行うことができる。
【0120】
記録装置13は、後処理装置14の媒体12の受け入れ間隔に対応する給紙間隔及び搬送速度を設定する。記録装置13は、記録方式がインクジェット方式であるときに、媒体12への記録の制限を有効とすることができる。これにより、記録システム11は、記録装置13の記録方式及び機種に応じて、後処理に関する制御を適切に行うことができる。
【0121】
具体的に、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、記録後の媒体12が膨潤し、記録後の媒体12の厚みが増す。これにより、インクジェット方式の記録装置13のほうが、レーザー方式の記録装置13よりも、綴じることができる媒体12の枚数が少なくなる。従来においては、綴じることができる媒体12の綴じ上限枚数が一定である。このため、媒体12の綴じ上限枚数を、レーザー方式の記録装置13で記録された場合における好適な綴じ上限枚数に合わせると、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合における綴じ上限枚数が多くなる。これにより、適切に媒体12を綴じることができないことがあった。
【0122】
そこで、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、綴じることができる媒体12の綴じ上限枚数を少なくすることができる。したがって、記録装置13の記録方式に応じて適切に綴じ処理を行うことができる。
【0123】
インクジェット方式の記録装置13のほうが、レーザー方式の記録装置13よりも、記録後の媒体12に穿孔し難くなる。従来においては、穿孔処理の穿孔速度及び穿孔処理の穿孔回数が一定であった。このため、後処理装置14の穿孔処理の穿孔速度及び穿孔処理の穿孔回数を、レーザー方式の記録装置13で記録された場合における好適な条件に合わせると、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合に穿孔し難くなる。これにより、適切に媒体12を穿孔することができないことがあった。一方で、穿孔処理の穿孔速度及び穿孔処理の穿孔回数を、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合における好適な条件に合わせると、レーザー方式の記録装置13で記録された場合に穿孔し易くなり、後処理の効率が低下する。
【0124】
そこで、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、穿孔処理の穿孔回数を多くする制御を行うことができる。したがって、記録装置13の記録方式に応じて適切に穿孔処理を行うことができる。
【0125】
記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、記録後の媒体12が膨潤し、記録後の媒体12の重量が大きくなる。従来においては、一対の支持部材74及び排出スタッカー75に載置可能な媒体12の載置上限枚数が一定であった。このため、媒体12の載置上限枚数を、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合における好適な載置上限枚数に合わせると、レーザー方式の記録装置13で記録された場合における載置上限枚数が必要以上に少なくなる。一方で、媒体12の載置上限枚数を、レーザー方式の記録装置13で記録された場合における好適な上限枚数に合わせると、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合における載置上限枚数が多くなる。これにより、媒体12を載置する一対の支持部材74及び排出スタッカー75に必要以上の負荷を掛けてしまう。
【0126】
そこで、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、媒体12の載置上限枚数を少なくすることができる。したがって、記録装置13の記録方式に応じて、一対の支持部材74及び排出スタッカー75に媒体12を適切に載置することができる。
【0127】
記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、記録後の媒体12が膨潤し、処理トレイ61に積載された記録後の媒体12の搬送に伴う摩擦力が大きくなる。また、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときには、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも、記録後の媒体12が膨潤し、処理トレイ61に積載された記録後の媒体12がカールし易くなる。
【0128】
このため、インクジェット方式の記録装置13のほうが、レーザー方式の記録装置13よりも、処理トレイ61に積載された記録後の媒体12をパドル67により搬送し難くなる。このような場合、記録後の媒体12を整合するまでの時間が長くなり、後処理を行う間隔が長くなる。また、例えば、媒体12の整合性が悪化する可能性もあり、処理トレイ61に積載された記録後の媒体12がカールした状態が継続されると、次に搬送されてくる媒体12と衝突し、紙詰まりが生じてしまう可能性もあった。従来においては、パドル67の回転量を、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合における好適な回転量に合わせると、レーザー方式の記録装置13によって記録された媒体12の搬送量が大きくなり、媒体12の座屈等が生じることがあった。パドル67の回転量を、レーザー方式の記録装置13で記録された場合における好適な回転量に合わせると、インクジェット方式の記録装置13によって記録された媒体12の搬送量が小さくなり、媒体12を適切に搬送できないことがあった。
【0129】
また、インクジェット方式の記録装置13のほうが、レーザー方式の記録装置13よりも、記録後の媒体12を乾燥させる時間を確保する必要があり、後処理を行う間隔が長くなる。従来においては、後処理を行う間隔を、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合における好適な間隔に合わせると、レーザー方式の記録装置13で記録された場合に後処理を行う間隔が長くなり、後処理の効率が低下する。後処理を行う間隔を、レーザー方式の記録装置13で記録された場合における好適な間隔に合わせると、インクジェット方式の記録装置13で記録された場合に後処理を行う間隔が短くなり、適切に後処理を行うことができないことがあった。
【0130】
そこで、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、処理トレイ61に積載された媒体12を搬送するように構成されるパドル67の回転量を大きくすることができる。したがって、記録装置13の記録方式に応じて、処理トレイ61に積載された媒体12を適切に搬送することができる。
【0131】
また、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも経路長が長い第1搬送経路52に、後処理が行われる前の媒体12を搬送させることができる。したがって、記録装置13の記録方式に応じて、後処理が行われる前の媒体12を搬送する経路長を調整することにより、後処理が行われる前の媒体12を乾燥させる時間を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0132】
また、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を、後処理装置14内の搬送経路16に待機させることができる。このため、記録装置13の記録方式に応じて、後処理が行われる前の媒体12を乾燥させる時間を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0133】
また、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、接続される記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときよりも後処理間隔を長くすることができる。したがって、記録装置13の記録方式に応じて、後処理間隔を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0134】
また、本実施形態の記録装置13は、後処理装置14の媒体12の受け入れ間隔に対応する給紙間隔で媒体12を給紙することができる。本実施形態の記録装置13は、後処理装置14の媒体12の受け入れ間隔に対応する搬送速度で媒体12を搬送することができる。
【0135】
また、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理部68に搬送される媒体12を乾燥機構58によって乾燥させることができる。このため、記録装置13の記録方式に応じて、後処理部68に搬送される媒体12に含まれる水分を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0136】
また、本実施形態の後処理装置14は、接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、送風部69に媒体12に向けて送風させることができる。このため、記録装置13の記録方式に応じて、送風部69に送風させるか否かを変更することができる。したがって、処理トレイ61に積載された記録後の媒体12がカールすることを抑制することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0137】
<効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換したときに、交換後の記録方式を特定可能な情報に基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても適切に後処理を行うことができる。したがって、作業的な負担及び費用的な負担をユーザーに掛けることなく、製造者としても、後処理装置14の製造及び管理を行い易くなる。
【0138】
(2)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、綴じることができる媒体12の綴じ上限枚数を少なくすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて適切に綴じ処理を行うことができる。
【0139】
(3)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、一対の支持部材74及び排出スタッカー75に載置可能な媒体12の載置上限枚数を少なくすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、媒体12を適切に載置することができる。
【0140】
(4)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、処理トレイ61に積載された媒体12を搬送するように構成されるパドル67の回転量を大きくすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、処理トレイ61に積載された媒体12を適切に搬送することができる。
【0141】
(5)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも長い受け入れ間隔を特定可能な情報を記録装置13に送信することができる。後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも後処理間隔を長くすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置13からレーザー方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、レーザー方式の記録装置13に応じた後処理を行うことができ、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0142】
(6)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理部68に搬送される媒体12を乾燥機構58によって乾燥させることができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、後処理部68に搬送される媒体12に含まれる水分を調整することができる。したがって、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置13からレーザー方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、後処理部68に搬送される媒体12を乾燥機構58によって乾燥させずに、不要なエネルギーを消費することもない。
【0143】
(7)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、穿孔処理の穿孔回数を多くする制御を行うことができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて適切に穿孔処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置13からレーザー方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、レーザー方式の記録装置13に応じた穿孔処理を行うことができ、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0144】
(8)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、送風部69に媒体12に向けて送風させることができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、送風部69に送風させるか否かを変更することができる。したがって、処理トレイ61に積載された記録後の媒体12がカールすることを抑制することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0145】
(9)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を、第2搬送経路53よりも経路長が長い第1搬送経路52に搬送させることができる。後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を第2搬送経路53に搬送させることができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、後処理が行われる前の媒体12を搬送する経路長を調整することができる。したがって、後処理が行われる前の媒体12を乾燥させる時間を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置13からレーザー方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、レーザー方式の記録装置13に応じた第2搬送経路53に搬送させることができ、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0146】
(10)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を、後処理装置14内の搬送経路16に待機させることができる。後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理が行われる前の媒体12を後処理装置14内の搬送経路16に待機させない。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の記録方式に応じて、媒体12を待機させるか否かを調整することができる。したがって、後処理が行われる前の媒体12を乾燥させる時間を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置13からレーザー方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、レーザー方式の記録装置13に応じて後処理装置14内の搬送経路16に待機させず、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0147】
(11)後処理装置14の電源が投入された際に、後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるかレーザー方式であるかが特定可能となる。これにより、後処理装置14の電源が投入された後に、記録装置13の記録方式に応じて適切に後処理を行うことができる。また、後処理装置14の電源が投入された後、記録装置13の記録方式を特定可能な情報を後処理毎に取得する場合よりも、後処理に関する制御を行うための処理時間を短縮することができる。
【0148】
(12)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるかレーザー方式であるか以外にも、記録装置13の機種を特定可能な機種情報を取得することができる。これにより、機種情報に基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。したがって、機種が異なる記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、交換後の記録装置13の機種に応じて、適切に後処理を行うことができる。
【0149】
(13)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理に関する制御の指標となる媒体12への記録濃度に基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。したがって、レーザー方式の記録装置13からインクジェット方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、インクジェット方式の記録装置13による記録濃度に応じて、適切に後処理を行うことができる。また、後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理に関する制御の指標とならない媒体12への記録濃度を取得せずに、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。したがって、インクジェット方式の記録装置13からレーザー方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、後処理に関する制御を行うための処理時間を短縮するとともに、適切に後処理を行うことができる。
【0150】
(14)後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、少なくとも媒体12の穿孔領域12Cへの記録を制限することを特定可能な情報を記録装置13に送信することができる。このため、後処理装置14と接続される記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、少なくとも媒体12の穿孔領域12Cへの記録を制限することを記録装置13に特定させることができる。このように、レーザー方式の記録装置13からインクジェット方式の記録装置13に交換する場合に、後処理装置14を交換しなくても、インクジェット方式の記録装置13に応じて、媒体12の穿孔領域12Cへの記録を制限させることができる。したがって、適切に穿孔処理を行うことができる。
【0151】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0152】
・後処理装置14は、記録装置13の記録方式と記録装置13の機種との両方を特定可能な1つの情報を取得してもよい。後処理装置14は、記録装置13の記録方式を特定可能な情報と、記録装置13の機種を特定可能な情報とを別々の情報として取得してもよい。
【0153】
・後処理装置14は、端末装置、サーバー装置等の別の装置との通信により、設定情報テーブルST及びパドル回転テーブルPT1~PT3等を取得してもよい。
・後処理装置14は、記録装置13の記録方式以外に、記録装置13の記録方式に対応する設定情報を記録装置13から取得してもよい。つまり、記録装置13は、記録装置13の記録方式以外に、記録装置13の記録方式に対応する設定情報を後処理装置14に送信してもよい。後処理装置14は、記録装置13の記録方式に対応する設定情報テーブルST及びパドル回転テーブルPT1~PT3等を記録装置13から取得してもよい。つまり、記録装置13は、記録装置13の記録方式以外に、記録装置13の記録方式に対応する設定情報テーブルST及びパドル回転テーブルPT1~PT3等を後処理装置14に送信してもよい。
【0154】
・後処理装置14は、ユーザーによって入力可能な入力部を備えてもよい。入力部としては、例えば、ユーザーによって操作可能なスイッチであってもよく、例えば、タッチパネルなどの入力装置であってもよい。後処理装置14は、入力部からの入力により記録装置13の記録形式及び記録装置13の機種を取得してもよい。
【0155】
・後処理装置14は、後処理を伴う記録の命令が入力されたときに、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種を特定可能な情報を取得してもよい。後処理装置14は、電源が投入されたときに、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種を特定可能な情報を取得しなくてもよい。
【0156】
・記録装置13の記録方式がレーザー方式である場合に、記録装置13の機種によって、後処理に関する設定情報のうち少なくとも何れかを異ならせてもよい。
・後処理装置14は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、乾燥機構58による乾燥させる程度を記録装置13の機種によって異ならせてもよい。
【0157】
・後処理装置14は、複数のパドル67を備えてもよい。複数のパドル67は、形状の同異を問わない。後処理装置14は、複数のパドル67にそれぞれ対応するパドル回転テーブルをメモリーに記憶していてもよい。
【0158】
・回転搬送部は、ブレード67Bを備えるパドル67ではなくてもよく、例えば、ローラーであってもよい。つまり、回転搬送部は、処理トレイ61に積載される媒体12と接触した状態で回転することにより、処理トレイ61に積載された媒体12を搬送するように構成されていればよい。
【0159】
・載置部は、一対の支持部材74を備えず、排出スタッカー75であってもよい。つまり、載置部は、後処理を行った後の媒体12を載置可能であればよい。
・後処理装置14は、記録装置13の記録方式及び記録装置13の機種に基づいて、後処理装置14内の搬送経路16で媒体12を搬送する搬送速度を異ならせてもよい。この場合、後処理装置14は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときのほうが、レーザー方式であるときよりも、搬送速度を遅くしてもよい。
【0160】
・後処理装置14は、後処理装置14内の搬送経路16として、第1搬送経路52と第2搬送経路53とに分岐していなくてもよい。
・後処理装置14は、後処理装置14内の搬送経路16において媒体12を待機させなくてもよい。
【0161】
・乾燥機構58は、第2導入経路51に沿う位置に設けられていてもよい。乾燥機構58は、合流経路54に沿う位置に設けられていてもよい。
・後処理装置14は、媒体12への記録濃度に基づいて、パドル67の回転制御以外で、後処理に関する制御を行ってもよい。
【0162】
・後処理装置14は、記録部27による記録速度、温度、湿度及び用紙サイズの少なくとも何れかに基づいて、後処理に関する制御を行ってもよい。この場合、後処理装置14は、記録装置13との通信により記録速度及び用紙サイズを取得する。後処理装置14は、記録装置13との通信により温度及び湿度を取得しても、後処理装置14自体により温度及び湿度を取得してもよい。
【0163】
・後処理装置14は、記録方式がレーザー方式であるときに、送風部69に送風させてもよい。これにより、記録後の媒体12を冷却することができる。この場合、後処理装置14は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも大きい風量で送風部69に送風させてもよい。後処理装置14は、記録方式がインクジェット方式であるときに、記録方式がレーザー方式であるときよりも小さい風量で送風部69に送風させてもよい。送風部69としては、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときと、記録装置13の記録方式がレーザー方式であるときとで別体であってもよい。
【0164】
・後処理装置14は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときとレーザー方式であるときとで、穿孔処理の穿孔速度及び穿孔回数のうち何れか一方を同じとしてもよい。つまり、後処理装置14は、記録装置13の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、前記穿孔処理の穿孔回数を多くする制御の少なくとも一方を行ってもよい。
【0165】
・後処理装置14は、媒体12の受け入れ間隔を特定可能な情報ではなく、記録装置13の給紙間隔及び記録装置13の搬送速度のうち少なくとも何れを特定可能な情報を記録装置13に送信してもよい。
【0166】
・後処理装置14は、第1搬送経路52に、中間装置15の反転処理部40を備えてもよい。特に、後処理装置14は、第1搬送経路52に第1スイッチバック経路42と第2スイッチバック経路43とを備え、交互に媒体12を搬入させてもよい。このように、第1スイッチバック経路42と第2スイッチバック経路43とが設けられることにより第1搬送経路52の経路長を長くすることができる。また、第1スイッチバック経路42と第2スイッチバック経路43とが待機部として機能してもよい。
【0167】
・後処理制御部76は、中間装置15と通信可能であってもよい。後処理制御部76は、媒体12の搬送速度を特定可能な情報を中間装置15に送信してもよい。
・後処理装置14と中間装置15とを合わせて後処理装置としてもよい。この場合、中間装置15に、第1搬送経路52と第2搬送経路53とが設けられてもよい。また、例えば、反転処理部40が第1搬送経路52に設けられてもよい。中間装置15に、待機部が設けられてもよい。中間装置15に、乾燥機構58が設けられてもよい。
【0168】
・第1搬送経路52と第2搬送経路53とが記録装置13に設けられてもよい。この場合、記録制御部35は、メモリーに記憶された記録形式を特定可能な情報に基づいて搬送経路を切り替えてもよく、後処理装置14との通信により搬送経路を切り替えてもよい。
【0169】
・待機部が記録装置13に設けられてもよい。この場合、記録制御部35は、メモリーに記憶された記録形式を特定可能な情報に基づいて媒体12を待機させてもよく、後処理装置14との通信により媒体12を待機させてもよい。
【0170】
・乾燥機構58が記録装置13に設けられてもよい。この場合、記録制御部35は、メモリーに記憶された記録形式を特定可能な情報に基づいて、乾燥機構58に媒体12を乾燥させるか否かを制御してもよく、後処理装置14との通信により、乾燥機構58に媒体12を乾燥させるか否かを制御してもよい。
【0171】
・記録装置13は、記録方式がインクジェット方式であるときには、レーザー方式であるときよりも、給紙機構21による媒体12の給紙間隔を長くする制御、及び、第1搬送機構24による媒体12の搬送速度を遅くする制御の少なくとも一方を行ってもよい。
【0172】
・後処理装置14と中間装置15とが一体で設けられてもよい。つまり、後処理装置14は、中間装置15の機能を備えてもよい。
・後処理装置14は、記録方式がインクジェット方式であるときの制御部と、記録方式がレーザー方式であるときの制御部とを備えてもよい。後処理装置14は、これら複数の制御部のうち、記録方式に対応する制御部によって後処理に関する制御を行ってもよい。これら複数の制御部は、同じ基板に設けられても、別の基板に設けられてもよい。
【0173】
・媒体12は、用紙に限定されず、合成樹脂製のフィルムや布、不織布、ラミネート媒体などでもよい。
・液体は、媒体12に付着することで、この媒体12に記録することができるものであれば任意に選択することができる。例えば、インクは、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含み、水性インク、油性インク、ジェルインク、ホットメルトインク等の各種組成物を包含するものとする。
【0174】
・記録装置13は、プリンターに限定されず、捺染装置でもよい。また、記録装置13は、記録機能に加え、スキャナー機構及びコピー機能を有する複合機でもよい。
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0175】
(A)記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、を備え、前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う。
【0176】
この構成によれば、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換したときに、交換後の記録方式を特定可能な情報に基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても適切に後処理を行うことができる。したがって、作業的な負担及び費用的な負担をユーザーに掛けることなく、製造者としても、後処理装置の製造及び管理を行い易くなる。
【0177】
(B)前記後処理部は、複数枚の媒体を綴じる綴じ処理を前記後処理として行うことができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記綴じ処理によって綴じることができる媒体の上限枚数を少なくしてもよい。
【0178】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、綴じることができる媒体の上限枚数を少なくすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて適切に綴じ処理を行うことができる。
【0179】
(C)前記後処理を行った後の媒体を載置可能な載置部、を備え、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記載置部に載置可能な媒体の上限枚数を少なくしてもよい。
【0180】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、載置部に載置可能な媒体の上限枚数を少なくすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて適切に載置部に媒体を載置することができる。
【0181】
(D)前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、前記処理トレイに積載された媒体と接触した状態で回転することにより前記処理トレイに積載された媒体を搬送するように構成される回転搬送部と、を備え、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記回転搬送部の回転量を大きくしてもよい。
【0182】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、処理トレイに積載された媒体を搬送するように構成される回転搬送部の回転量を大きくすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて、処理トレイに積載された媒体を適切に搬送することができる。
【0183】
(E)前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイ、を備え、前記制御部は、前記受け入れ部に媒体を受け入れることができる受け入れ間隔を特定可能な情報として、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも長い間隔を特定可能な情報を前記記録装置に送信することができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記後処理の処理間隔を長くしてもよい。
【0184】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも長い受け入れ間隔を特定可能な情報を記録装置に送信することができる。つまり、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも後処理の処理間隔を長くすることができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置からレーザー方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、レーザー方式の記録装置に応じた後処理を行うことができ、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0185】
(F)前記後処理部に搬送される媒体を乾燥することができる乾燥機構、を備え、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理部に搬送される媒体を前記乾燥機構によって乾燥させるが、前記第2情報を取得したときに、前記後処理部に搬送される媒体を前記乾燥機構によって乾燥させなくしてもよい。
【0186】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理部に搬送される媒体を乾燥機構によって乾燥させることができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて、後処理部に搬送される媒体に含まれる水分を調整することができる。したがって、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置からレーザー方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、後処理部に搬送される媒体を乾燥機構によって乾燥させずに、不要なエネルギーを消費することもない。
【0187】
(G)前記後処理部は、媒体に穿孔する穿孔処理を前記後処理として行うことができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記第2情報を取得したときよりも、前記穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、前記穿孔処理の穿孔回数を多くする制御の少なくとも一方を行ってもよい。
【0188】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、レーザー方式であるときよりも、穿孔処理の穿孔速度を速くする制御、及び、穿孔処理の穿孔回数を多くする制御の少なくとも一方を行うことができる。したがって、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて適切に穿孔処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置からレーザー方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、レーザー方式の記録装置に応じた穿孔処理を行うことができ、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0189】
(H)前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイと、前記処理トレイの上方から前記処理トレイに積載された媒体に向けて送風するように構成される送風部と、を備え、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記送風部に送風させるが、前記第2情報を取得したときに、前記送風部に送風させなくしてもよい。
【0190】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、送風部に媒体に向けて送風させることができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて、送風部に送風させるか否かを変更することができる。したがって、処理トレイに積載された記録後の媒体がカールすることを抑制することができ、適切に後処理を行うことができる。
【0191】
(I)前記後処理が行われる前の媒体を搬送するように構成される第1搬送経路と、前記後処理が行われる前の媒体を搬送するように構成される第2搬送経路と、を備え、前記第1搬送経路は、前記第2搬送経路よりも経路長が長く、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記第1搬送経路に搬送させ、前記第2情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記第2搬送経路に搬送させてもよい。
【0192】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体を、第2搬送経路よりも経路長が長い第1搬送経路に搬送させることができる。記録装置の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理が行われる前の媒体を第2搬送経路に搬送させることができる。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて、後処理が行われる前の媒体を搬送する経路長を調整することができる。したがって、後処理が行われる前の媒体を乾燥させる時間を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置からレーザー方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、レーザー方式の記録装置に応じた第2搬送経路に搬送させることができ、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0193】
(J)前記後処理が行われる前の媒体を待機させるように構成される待機部、を備え、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記待機部で待機させ、前記第2情報を取得したときに、前記後処理が行われる前の媒体を前記待機部で待機させなくてもよい。
【0194】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理が行われる前の媒体を待機部に待機させることができる。記録装置の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理が行われる前の媒体を待機部に待機させない。このため、インクジェット方式とレーザー方式とのうち記録方式が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の記録方式に応じて、後処理が行われる前の媒体を待機部に待機させるか否かを調整することができる。したがって、後処理が行われる前の媒体を乾燥させる時間を調整することができ、適切に後処理を行うことができる。また、インクジェット方式の記録装置からレーザー方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、レーザー方式の記録装置に応じて待機部に待機させず、後処理の効率の低下を防止することができる。
【0195】
(K)前記制御部は、前記後処理装置の電源が投入された際に前記第1情報及び前記第2情報の何れか一方を取得することができてもよい。
この構成によれば、後処理装置の電源が投入された際に、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるかレーザー方式であるかが特定可能となり、後処理装置の電源が投入された後に、記録装置の記録方式に応じて適切に後処理を行うことができる。また、後処理装置の電源が投入された後、後処理毎に第1情報及び第2情報の何れか一方を取得する場合よりも、後処理に関する制御を行うための処理時間を短縮することができる。
【0196】
(L)前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の機種を特定可能な機種情報を取得することができ、前記制御部は、取得した前記機種情報に基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行ってもよい。
【0197】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるかレーザー方式であるか以外にも、記録装置の機種を特定可能な機種情報を取得することができ、機種情報に基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。したがって、機種が異なる記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、交換後の記録装置の機種に応じて、適切に後処理を行うことができる。
【0198】
(M)前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置による媒体への記録濃度を特定可能な記録濃度情報を取得することができ、前記第2情報を取得したときに、前記記録濃度情報を取得せず、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、取得した前記記録濃度情報に基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行ってもよい。
【0199】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、後処理に関する制御の指標となる媒体への記録濃度に基づいて、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。したがって、レーザー方式の記録装置からインクジェット方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、インクジェット方式の記録装置による記録濃度に応じて、適切に後処理を行うことができる。また、記録装置の記録方式がレーザー方式であるときに、後処理に関する制御の指標とならない媒体への記録濃度を取得せずに、少なくとも後処理に関する制御を行うことができる。したがって、インクジェット方式の記録装置からレーザー方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、後処理に関する制御を行うための処理時間を短縮するとともに、適切に後処理を行うことができる。
【0200】
(N)前記後処理部は、媒体に穿孔する穿孔処理を前記後処理として行うことができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したときに、少なくとも媒体の穿孔領域への記録を制限することを特定可能な情報を前記記録装置に送信してもよい。
【0201】
この構成によれば、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、少なくとも媒体の穿孔領域への記録を制限することを特定可能な情報を記録装置に送信することができる。このため、記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、少なくとも媒体の穿孔領域への記録を制限することを記録装置に特定させることができる。したがって、レーザー方式の記録装置からインクジェット方式の記録装置に交換する場合に、後処理装置を交換しなくても、インクジェット方式の記録装置に応じて、少なくとも媒体の穿孔領域への記録を制限させることができ、適切に穿孔処理を行うことができる。
【0202】
(O)媒体に記録を行うように構成される記録装置と、前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる後処理装置と、を備え、前記後処理装置は、前記記録装置によって記録された媒体を受け入れることができる受け入れ部と、前記受け入れ部に受け入れられた媒体に後処理を行うように構成される後処理部と、少なくとも前記後処理に関する制御を行うように構成される制御部と、を有し、前記制御部は、前記記録装置に関する情報として、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であることを特定可能な第1情報と、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であることを特定可能な第2情報と、を取得することができ、前記制御部は、前記第1情報を取得したか前記第2情報を取得したかに基づいて、少なくとも前記後処理に関する制御を行う。この構成によれば、上記(A)と同様の効果が得られる。
【0203】
(P)前記後処理装置は、前記後処理を行う媒体を積載可能な処理トレイ、を有し、前記記録装置は、媒体に記録を行うように構成される記録部と、媒体への記録に関する制御を行うように構成される記録制御部と、前記記録部に媒体を給紙するように構成される給紙機構と、前記記録部によって記録された媒体を搬送するように構成される記録搬送機構と、を有し、前記記録制御部は、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときには、前記記録装置の記録方式がレーザー方式であるときよりも、前記給紙機構による媒体の給紙間隔を長くする制御、及び、前記記録搬送機構による媒体の搬送速度を遅くする制御の少なくとも一方を行ってもよい。この構成によれば、上記(E)と同様の効果が得られる。
【0204】
(Q)前記記録装置は、媒体に記録を行うように構成される記録部と、媒体への記録に関する制御を行うように構成される記録制御部と、を有し、前記記録制御部は、前記記録装置の記録方式がインクジェット方式であるときに、少なくとも媒体の穿孔領域への記録を制限させてもよい。この構成によれば、上記(N)と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0205】
PT1~PT3…パドル回転テーブル、ST…設定情報テーブル、11…記録システム、12…媒体、12A…記録可能領域、12B…周縁領域、12C…穿孔領域、12D~12F…制限領域、13…記録装置、14…後処理装置、15…中間装置、16…搬送経路、20…カセット、21…給紙機構、22…ピックアップローラー、23…分離ローラー、24…第1搬送機構、25…第1搬送ローラー対、26…支持部、27…記録部、28…液体吐出ヘッド、29…ノズル、30…載置トレイ、31…第1排出経路、32…スイッチバック経路、33…反転経路、34…第2排出経路、35…記録制御部、40…反転処理部、41…第1導入経路、42…第1スイッチバック経路、43…第2スイッチバック経路、44…第1合流経路、45…第2合流経路、46…導出経路、47…第2搬送ローラー対、48…第1フラップ、50…受け入れ部、51…第2導入経路、52…第1搬送経路、53…第2搬送経路、54…合流経路、55…第2搬送機構、56…第3搬送ローラー対、57…第2フラップ、58…乾燥機構、59…第4搬送ローラー対、60…センサー、61…処理トレイ、62…積載面、63…突き当て面、64…第1端部、65…第2端部、66…エッジガイド、67…パドル、67A…回転体、67B…ブレード、67C…回転軸、68…後処理部、69…送風部、70…排出部、71…駆動ローラー、72…従動ローラー、73…ガイド部、74…支持部材、75…排出スタッカー、76…後処理制御部
図1
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