IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7697534店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム
<>
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図1
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図2
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図3
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図4
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図5
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図6
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図7
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図8
  • 特許-店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-16
(45)【発行日】2025-06-24
(54)【発明の名称】店舗支援装置、システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250617BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20250617BHJP
   G06Q 30/02 20230101ALI20250617BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
G06Q30/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023570599
(86)(22)【出願日】2021-12-28
(86)【国際出願番号】 JP2021048862
(87)【国際公開番号】W WO2023127122
(87)【国際公開日】2023-07-06
【審査請求日】2024-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】秋元 健吾
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-020986(JP,A)
【文献】国際公開第2020/179373(WO,A1)
【文献】特開2010-049494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得手段と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出手段と、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定手段と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する通知手段と、
を備える店舗支援装置。
【請求項2】
前記第2のデータベースを参照して、前記関連性が有ると判定した商品を扱う店舗を特定する特定手段をさらに備え
前記通知手段は、前記店舗の店員の端末を前記第1の端末として前記通知情報を通知する
請求項1に記載の店舗支援装置。
【請求項3】
前記第2のデータベースは、前記高級度のレベルが前記商品ごとに対応付けられており、
前記特定手段は、前記第2のデータベースを参照して、前記商業施設内で、前記関連性が有ると判定した商品と前記高級度のレベルが一定範囲内である他の商品を扱う店舗を特定する
請求項2に記載の店舗支援装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、前記第1の来店者の領域から当該第1の来店者の身体又は外観に関する特徴情報をさらに抽出し、
前記通知手段は、前記特徴情報を前記通知情報に含めて前記第1の端末へ通知する
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の店舗支援装置。
【請求項5】
前記第1のデータベースは、前記会員が優良会員か否かを示す情報を含み、
前記画像には、前記第1の来店者と共に第2の来店者が含まれ、
前記第1の判定手段は、前記第1のデータベースに基づき、前記第2の来店者の領域から抽出される第2の生体情報に対する第2の生体認証が成功した場合に、前記第2の来店者が前記優良会員か否かを判定し、
前記通知手段は、前記第1の来店者が接客候補来客者と判定され、かつ、前記第2の来店者が前記優良会員であると判定された場合、前記第2の来店者の顔領域の画像を前記通知情報に含めて、前記第1の端末へ通知する
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の店舗支援装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記第2の来店者が前記優良会員であると判定された場合、前記第1の来店者又は前記第2の来店者のいずれかに対する前記店舗での特典情報を前記第2の来店者の第2の端末へ通知する
請求項5に記載の店舗支援装置。
【請求項7】
前記カメラは、前記商業施設内で前記商品を扱う店舗の出入口に設置されている
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の店舗支援装置。
【請求項8】
商業施設内に設置されたカメラと、
前記商業施設内の関係者の第1の端末と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースと、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースと、
前記カメラ、前記第1の端末、前記第1のデータベース及び前記第2のデータベースと接続された店舗支援装置と、
を備え、
前記店舗支援装置は、
前記カメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得手段と、
前記第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出手段と、
前記第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定手段と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記第1の端末へ通知する通知手段と、
を備える店舗支援システム。
【請求項9】
コンピュータが、
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得し、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定し、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出し、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定し、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する、
店舗支援方法。
【請求項10】
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得処理と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定処理と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出処理と、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定処理と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する通知処理と、
をコンピュータに実行させる店舗支援プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗支援装置、システム、方法、及び、プログラムに関し、特に、来店者の情報を店舗へ通知することにより店舗を支援するための店舗支援装置、システム、方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗においては、顧客ごとに適切に接客するために、いわゆるCRM(Customer Relationship Management)が用いられることがある。CRMは、氏名や会員番号などで識別される顧客について、購買履歴を含む接客情報を記録及び分析する情報システムである。
【0003】
また、特許文献1には、来店者の撮影画像を解析して所持品関連情報を生成し、所持品関連情報に基づき顧客に適したサービスの提供が必要と判断した場合に、顧客特定情報を出力する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-105945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上述したCRMは、顧客データベースに予め登録された顧客に対してサービス提供等を行うものである。しかしながら、登録済顧客以外の接客の候補となる来店者を見つけ出し、適切に接客することも店舗にとって有益といえる。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、来店者の中から接客の候補を検出し、実店舗での新規な顧客の獲得を支援するための店舗支援装置、システム、方法、及び、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様にかかる店舗支援装置は、
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得手段と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出手段と、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定手段と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する通知手段と、
を備える。
【0008】
本開示の第2の態様にかかる店舗支援システムは、
商業施設内に設置されたカメラと、
前記商業施設内の関係者の第1の端末と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースと、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースと、
前記カメラ、前記第1の端末、前記第1のデータベース及び前記第2のデータベースと接続された店舗支援装置と、
を備え、
前記店舗支援装置は、
前記カメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得手段と、
前記第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出手段と、
前記第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定手段と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記第1の端末へ通知する通知手段と、
を備える。
【0009】
本開示の第3の態様にかかる店舗支援方法は、
コンピュータが、
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得し、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定し、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出し、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定し、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する。
【0010】
本開示の第4の態様にかかる非一時的なコンピュータ可読媒体に格納された店舗支援プログラムは、
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得処理と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定処理と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出処理と、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定処理と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する通知処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、来店者の中から接客の候補を検出し、実店舗での新規な顧客の獲得を支援するための店舗支援装置、システム、方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態1にかかる店舗支援装置の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態1にかかる店舗支援方法の流れを示すフローチャートである。
図3】本実施形態2にかかる店舗支援システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態2にかかる店舗支援装置の構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態2にかかる店舗支援処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本実施形態3にかかる店舗支援処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本実施形態4にかかる店舗支援システムの全体構成を示すブロック図である。
図8】本実施形態4にかかる店舗支援処理の流れを示すフローチャートである。
図9】本実施形態5にかかる店舗支援システムの全体構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる店舗支援装置1の構成を示すブロック図である。店舗支援装置1は、1以上の店舗を含む商業施設内の所定の店舗における販売促進等を支援するための情報処理装置である。店舗支援装置1は、第1のデータベース(不図示)及び第2のデータベース(不図示)と接続されている。
【0015】
第1のデータベースは、商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録されたデータベースシステムである。ここで、生体情報とは、人物の身体の少なくとも一部を撮影した画像から抽出された身体的特徴を示す特徴情報である。生体情報は、例えば、顔特徴情報であるが、これに限定されない。例えば、第1のデータベースは、会員の識別情報と生体情報とを対応付けて保存した第1の記憶装置であってもよい。また、第1の記憶装置は、店舗支援装置1に内蔵されたもの、又は、店舗支援装置1と通信ネットワークを介して接続されたデータベースサーバ内のものであってもよい。
【0016】
第2のデータベースは、商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けたデータベースシステムである。また、店舗には、少なくとも上記商業施設内の店舗が含まれる。そのため、第2のデータベースに登録される店舗は、少なくとも上記商業施設内で営業しており、必ずしも第1のデータベースで会員の生体情報を登録していない店舗が含まれていてもよい。また、例えば、第2のデータベースは、商品と店舗とを対応付けて保存した第2の記憶装置であってもよい。また、第2の記憶装置は、店舗支援装置1に内蔵されたもの、又は、店舗支援装置1と通信ネットワークを介して接続されたデータベースサーバ内のものであってもよい。
【0017】
店舗支援装置1は、取得部11、第1の判定部12、抽出部13、第2の判定部14及び通知部15を備える。取得部11は、商業施設内に設置されたカメラ(不図示)により第1の来店者が撮影された画像を取得する。第1の判定部12は、第1のデータベースを参照して、取得した画像の中の第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する。尚、第1のデータベースには、商業施設内の第1店舗の会員の生体情報が予め登録されている。そのため、第1の生体認証に成功した場合、第1の来店者が第1店舗の会員であることを示し、第1の生体認証に失敗する合、第1の来店者が第1店舗の非会員(会員の未登録者)であることを示す。そのため、第1の判定部12は、第1の生体認証により、第1の来店者が所定の店舗の会員か否かを判定するものということもできる。尚、第1の生体情報は、画像認識等により、取得した画像のうち第1の来店者の身体領域から抽出された生体情報である。
【0018】
抽出部13は、第1の生体認証に失敗したと判定された場合、すなわち第1の来店者が会員ではないと判定された場合、画像の中の第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する。例えば、抽出部13は、画像認識等により、第1の来店者が身に着けている装着品を推定する。ここで、装着品とは、第1の来店者が身に着けている物品であり、所持品と呼んでも良い。装着品は、例えば、カバン、装飾品(アクセサリ、指輪、ネックレス、イヤリング等)、腕時計、眼鏡、サングラス、靴、衣服(コート、上着、ズボン、スカート等)等であるが、これらに限定されない。そして、装着品情報は、画像内で装着品と認識された領域の画像、装着品の種類、ブランド名、商品名、色、模様、ロゴ、素材、形状等を示す情報である。
【0019】
第2の判定部14は、第2のデータベースを参照して、装着品情報に基づいて、装着品と商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、関連性があると判定した場合に第1の来店者を接客候補来店者と判定する。ここで、装着品と商品との関連性とは、例えば、装着品と商品との属性の共通性や商品特性についての一定度合いの類似性といったものであるとよい。例えば、装着品と商品に関連性が有るとは、第1の来店客の装着品が、商業施設内の店舗で扱う商品と同一又は類似の商品や商品種別であることとしてもよい。または、装着品と商品に関連性が有るとは、装着品と商品とが、商品種別が異なっていたとしても、同一又は類似のブランドであることとしてもよい。そして、装着品と商品とに所定レベル以上の高級度の関連性が有るとは、装着品と商品とが一定レベル以上の高級品やブランドである点で共通又は類似することを意味する。ここで、高級度とは、商品のブランドや価格等に応じた指標値、例えば、数値、クラスやランク(記号等)、レベル値、又は、これらを組み合わせた情報である。例えば、装着品と商品とに所定レベル以上の高級度関連性が有るとは、装着品と商品とが一定レベル以上の高級度の衣服であることとしてもよい。そのため、装着品情報が示す装着品と第2のデータベースに登録された商品とに一定の関連性が有る場合、第1の来店者は、商業施設内の店舗で取り扱いのある商品と属性に一定の共通性又は類似性のある装着品を装着している可能性が高いといえる。よって、第1の来店者は、装着品と関連性のある商品に興味が高い可能性があるといえる。また、この時点で第1の来店者は、商業施設内の店舗の会員ではないと判定されている。よって、これら場合に、第2の判定部14は、第1の来店者が接客候補来店者であると判定できる。
【0020】
通知部15は、第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、装着品情報に基づく通知情報を商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する。ここで、商業施設内の関係者とは、例えば、商業施設内の店舗の店員、又は、商業施設全体のスタッフ等である。そして、商業施設全体のスタッフとは、例えば、商業施設のサービスカウンターのスタッフや商業施設全体のコンシェルジュなど、特定の店舗の店員以外の者を指す。そして、第1の端末とは、商業施設内の関係者が装着又は携帯する情報端末、又は、関係者が視認可能な画面と接続されたコンピュータ装置である。
【0021】
図2は、本実施形態1にかかる店舗支援方法の流れを示すフローチャートである。まず、取得部11は、商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する(S11)。次に、第1の判定部12は、第1のデータベースを参照し、ステップS11で取得した画像の中の第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証を行う(S12)。例えば、第1の判定部12は、取得した画像の中から画像認識等により、第1の来店者の顔領域を特定し、特定した顔領域から顔特徴情報を第1の生体情報として抽出する。または、第1の判定部12は、他の構成(不図示)により画像から抽出された第1の生体情報を取得する。そして、第1の判定部12は、第1のデータベースに予め登録された1以上の生体情報と、第1の生体情報とを照合し、一致度を算出することで、第1の生体認証を行う。
【0022】
そして、第1の判定部12は、第1の生体認証について成功か失敗かを判定する(S13)。具体的には、第1の判定部12は、第1の生体情報と第1のデータベースに登録された生体情報とを照合して一致度を算出し、一致度が所定値以上か否かを判定する。一致度が所定値以上であると判定した場合、第1の判定部12は、第1の生体認証に成功したと判定する。その場合、本実施形態1にかかる店舗支援方法の処理を終了する。一方、一致度が所定値未満であると判定した場合、第1の判定部12は、第1の生体認証に失敗したと判定する。言い換えると、第1の判定部12は、第1の生体認証の認証結果により第1の来店者が会員か否かを判定するといえる。そして、認証結果が成功を示す場合、第1の判定部12は、第1の来店者が会員であると判定する。一方、認証結果が失敗を示す場合、第1の判定部12は、第1の来店者が非会員、つまり、第1のデータベースの未登録者であると判定する。
【0023】
または、第1の判定部12は、第1のデータベースに対して、第1の生体情報を含む認証要求を送信し、第1のデータベースにおいて行われた認証処理による認証結果を受信する。その場合、第1の判定部12は、受信した認証結果により、第1の生体認証に成功か失敗か、また、第1の来店者が会員か否かを判定してもよい。
【0024】
第1の生体認証に失敗した(ステップS13でNO)、すなわち第1の来店者が会員ではないと判定された場合、抽出部13は、画像の中の第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する(S14)。そして、第2の判定部14は、第2のデータベースを参照して、装着品情報に基づき、装着品と商品との関連性の有無を判定する(S15)。装着品と商品とに関連性が有る場合、第1の来店者が接客候補来店者であると判定されたことになる。一方、装着品と商品とに関連性が無い場合、第1の来店者が接客候補来店者ではないと判定されたことになる。
【0025】
ステップS15で装着品と商品とに関連性が有ると判定された場合、通知部15は、装着品情報に基づく通知情報を商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する(S16)。その後、本実施形態1にかかる店舗支援方法の処理を終了する。尚、ステップS15で装着品と商品とに関連性が無いと判定され場合、本実施形態1にかかる店舗支援方法の処理を終了する。
【0026】
このように、本実施形態にかかる店舗支援装置1は、1以上の店舗を含む商業施設内に設置されたカメラによる撮影画像を解析して抽出された第1の生体情報から、第1のデータベースを参照して、第1の来店者が商業施設内の店舗の非会員であることを判定できる。そして、店舗支援装置1は、非会員である第1の来店者の装着品情報を撮影画像から抽出し、第2のデータベースを参照して、装着品情報が示す装着品と商品とに一定の関連性が有る場合に第1の来店者が接客候補来店者であることを判定できる。ここで、一定の関連性とは、上述したように所定レベル以上の高級度であることであるとよい。そして、店舗支援装置1は、第1の来店者が商業施設内の店舗の非会員かつ接客候補来店者である場合に、商業施設内の関係者の端末へその旨を通知するものである。そのため、店員等の関係者は、接客候補来店者の装着品情報に基づく通知がされたことにより、第1の来店者が入店したことを視認し易くなり、第1の来店者に対して適切な接客を行ない易くなる。それ故、来店者の中から接客の候補を適切に検出し、実店舗での新規な顧客の獲得を支援することができる。
【0027】
尚、店舗支援装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる店舗支援方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラム等を前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、取得部11、第1の判定部12、抽出部13、第2の判定部14及び通知部15の機能を実現する。
【0028】
または、店舗支援装置1の各構成要素は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0029】
<実施形態2>
本実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。図3は、本実施形態2にかかる店舗支援システム1000の全体構成を示すブロック図である。店舗支援システム1000は、店舗110、・・・1n0(nは1以上の自然数。)を含む商業施設100における各店舗や商業施設100への支援を行うための情報システムである。具体的には、店舗支援システム1000は、商業施設100の出入口付近に設置されたカメラ101により第1の来店者C1を撮影し、撮影画像の解析結果により第1の来店者C1が店舗110等のいずれかの接客候補来店者であるか否かを判定する。第1の来店者C1が接客候補来店者と判定された場合、店舗支援システム1000は、第1の来店者C1の装着品情報のブランドを扱う店舗の店員の端末へ、来店者の身体的特徴や装着品情報を通知する。
【0030】
店舗支援システム1000は、カメラ101、店員端末111、・・・1n1、店舗支援装置200及び施設管理サーバ300を備える。カメラ101、店員端末111、・・・1n1、店舗支援装置200及び施設管理サーバ300のそれぞれは、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。ここで、ネットワークNは、有線又は無線の通信回線又は通信ネットワークであり、例えば店舗内LAN(Local Area Network)、インターネット、無線通信回線網、携帯電話回線網等である。ネットワークNは、通信プロトコルの種別を問わない。
【0031】
カメラ101は、商業施設100全体の出入口付近に設置されている。カメラ101は、所定の間隔で、又は、人感センサで人物を検知した場合に、出入口付近の所定の撮影範囲を撮影する。カメラ101は、撮影された画像を、ネットワークNを介して店舗支援装置200へ送信する。例えば、第1の来店者C1が商業施設100に来店し、出入口付近にいる場合、第1の来店者C1が人感センサで検知される。そのため、カメラ101は、第1の来店者C1を含む画像を撮影する。尚、商業施設100内には、複数のカメラが設置されていてもよい。また、カメラ101は、商業施設100全体の出入口以外の場所に設置されていてもよい。
【0032】
店舗110~1n0は、商業施設100に入居して営業するテナント店舗である。例えば、店舗110には、少なくとも店員S1がいる。店員S1は、店舗110へ入った来店者に対して接客を行う。店員S1は、業務用に店員端末111を装着している。店員端末111は、装着型端末の一例であり、例えば、無線通信に対応したヘッドセットである。店員端末111は、内蔵されたコンピュータと無線通信機能により、ネットワークNを介して店舗支援装置200や施設管理サーバ300との通信を行う。例えば、店員端末111は、店舗支援装置200等からネットワークNを介して、来店者の通知情報を受信し、通知情報に応じた音声を再生し、スピーカから出力する。
【0033】
また、店舗1n0には、少なくとも店員Snがいる。店員Snは、店舗1n0へ入った来店者に対して接客を行う。店員Snは、業務用に店員端末1n1を携帯している。店員端末1n1は、携帯型端末の一例であり、例えば、(無線通信に対応した)スマートフォンやタブレット端末である。店員端末1n1は、内蔵されたコンピュータと無線通信機能により、ネットワークNを介して店舗支援装置200や施設管理サーバ300との通信を行う。例えば、店員端末1n1は、店舗支援装置200等からネットワークNを介して、来店者の通知情報を受信し、通知情報に応じた着信通知の動作(例えばバイブレーション動作やアプリケーションのポップアップ表示)を行い、通知情報に応じたメッセージ等を画面に表示する。
【0034】
尚、店員S1~Snは、上述した商業施設内の関係者の一例である。また、店員端末111~1n1は、上述した第1の端末の一例である。そのため、店員端末は、店舗内に設置されたコンピュータ及びディスプレイ装置であってもよい。また、商業施設100内の関係者は、店舗110等以外の場所、例えば、商業施設100の案内センター等のスタッフであってもよい。その場合、第1の端末は、案内センターに設置されたコンピュータ及びディスプレイ装置であってもよい。
【0035】
施設管理サーバ300は、商業施設100に関する各種情報を管理するコンピュータサーバである。施設管理サーバ300は、少なくとも会員DB(DataBase)310と商品DB320とを備える。施設管理サーバ300は、店舗支援装置200等からネットワークNを介して会員DB310や商品DB320へのアクセスを受け付け、会員DB310等に対してアクセスに応じた処理を行い、処理結果をネットワークNを介して店舗支援装置200等へ返信する。例えば、施設管理サーバ300は、店舗支援装置200から顔情報を含む顔認証要求を受け付けた場合、受け付けた顔情報と、会員DB310内の顔情報312と照合し、照合結果(顔認証結果)を店舗支援装置200へ返信する。ここで、顔認証結果には、顔認証の成功又は失敗を示す情報が含まれる。また、顔認証が成功を示す場合、顔認証結果には、顔認証に成功した会員情報(少なくとも会員ID等、ユーザ(会員)を一意に特定するための情報)が含まれる。また、施設管理サーバ300は、店舗支援装置200から装着品情報を受け付けた場合、装着品情報に含まれる商品情報と、商品DB320内の商品情報321とを照合する。施設管理サーバ300は、商品情報321と、受け付けた商品情報との一致度合いが閾値以上の場合、商品情報321及び店舗情報322の組を店舗支援装置200へ返信する。または、施設管理サーバ300は、所定レベル以上の高級度3211を含む商品情報321と、受け付けた商品情報との一致度合いが閾値以上の場合、商品情報321及び店舗情報322の組を店舗支援装置200へ返信してもよい。尚、施設管理サーバ300のその他の構成は、公知技術で実現可能である。
【0036】
会員DB310は、上述した第1のデータベースの一例である。会員DB310は、会員情報311、顔情報312及び店舗情報313を対応付けて管理するデータベースである。会員情報311は、店舗110等の少なくともいずれかの顧客として登録された会員を管理するための情報である。尚、会員情報311は、商業施設100全体の会員情報であってもよい。会員情報311は、会員IDと、氏名、性別、生年月日等の個人情報と、購買履歴等とを含む。
【0037】
顔情報312は、上述した生体情報の一例であり、会員の顔特徴情報である。例えば、顔情報312は、会員の顔画像から抽出された特徴点の位置や特徴量の集合である。店舗情報313は、会員登録された店舗を特定可能な情報であり、例えば、店舗の識別情報、店舗ID等である。店舗情報313は、典型的には、商業施設100内の店舗110等のいずれかに対応する。
【0038】
尚、顔情報312は、施設管理サーバ300で管理しなくてもよい。例えば、施設管理サーバ300の外部に顔情報とユーザIDを対応付けて管理する認証装置があり、認証装置は、ネットワークNと接続されているものとする。その場合、会員DB310は、会員情報311の会員IDと上記ユーザIDとが一意に対応するものであればよい。また、会員情報311及び顔情報312は、会員DB310に登録されるが会員(顧客)により事前に承認済であるものとする。
【0039】
商品DB320は、上述した第2のデータベースの一例である。商品DB320は、商品情報321及び店舗情報322を対応付けて管理するデータベースである。商品情報321は、商品ID、商品名、商品種別、ブランド名、価格、商品画像、色、模様、ロゴ、素材、形状等を含む。商品情報321は、さらに高級度3211を含む。高級度3211は、商品情報321に対応する商品のブランドや価格等に応じた指標値の一例である。高級度3211は、例えば、数値、クラスやランク(記号等)、レベル値、又は、これらを組み合わせた情報である。商品DB320には、少なくとも高級度3211が所定のレベル以上の商品情報321を管理しているものとする。
【0040】
店舗情報322は、商品情報321に対応する商品を扱う商業施設100内の店舗110等のいずれかを特定する情報である。つまり、店舗情報322は、商品情報321に対応する商品を販売する店舗を示す情報である。よって、1つの店舗情報322が2以上の商品情報321と対応付けられていても良い。また、2以上の店舗情報322が同一の商品情報321と対応付けられていても良い。また、店舗情報322は、上述した店舗情報313と対応する情報である。店舗情報322は、例えば、店舗ID、店舗名、店舗の位置等を含む。店舗情報322は、さらに店員端末情報3221を含む。店員端末情報3221は、店舗情報322に対応する店舗で出勤している店員が装着、携帯又は視認可能な第1の端末に関する情報であり、少なくとも、ネットワークNを介してアクセス可能な宛先情報を含む。
【0041】
店舗支援装置200は、上述した店舗支援装置1の一例である。店舗支援装置200は、カメラ101、店員端末111から1n1、会員DB310及び商品DB320と、ネットワークNを介して接続された情報処理装置である。店舗支援装置200は、商業施設100に来店した第1の来店者C1が接客候補来店者と判定され場合に、第1の来店者C1の装着品情報に関連する店舗110等の店員端末111等へ、第1の来店者C1の身体的特徴や装着品情報を通知する。店舗支援装置200は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0042】
図4は、本実施形態2にかかる店舗支援装置200の構成を示すブロック図である。店舗支援装置200は、記憶部210、メモリ220、通信部230及び制御部240を備える。記憶部210は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置の一例である。記憶部210は、プログラム211を記憶する。プログラム211は、本実施形態2にかかる店舗支援処理等が実装されたコンピュータプログラムである。
【0043】
メモリ220は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部240の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部230は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0044】
制御部240は、店舗支援装置200の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部240は、記憶部210からプログラム211をメモリ220へ読み込ませ、プログラム211を実行する。これにより、制御部240は、取得部241、抽出部242、判定部243、特定部244、生成部245及び通知部246の機能を実現する。
【0045】
取得部241は、上述した取得部11の一例である。取得部241は、カメラ101により第1の来店者C1が撮影された画像を取得する。
【0046】
抽出部242は、上述した抽出部13の一例である。抽出部242は、取得部241により取得した画像から第1の来店者C1の顔情報を抽出する。また、抽出部242は、判定部243により第1の来店者C1が非会員と判定された場合に、画像の中の第1の来店者C1の領域から装着品情報を抽出する。具体的には、抽出部242は、第1の来店者C1の領域に対する画像認識により、各種装着品の領域を検出し、検出した各装着品の領域を解析して、装着品の種類、ブランド名、商品名、色、模様、ロゴ、素材、形状等を装着品情報として抽出する。尚、画像内の領域から装着品情報を抽出するロジックは、公知の画像認識技術を用いても良い。また、抽出部242は、装着品情報を抽出するために所定のデータベースや商品DB320を参照してもよい。
【0047】
また、抽出部242は、第1の来店者C1の領域から第1の来店者C1の身体又は外観に関する特徴情報をさらに抽出するとよい。具体的には、抽出部242は、取得部241により取得した画像の中の第1の来店者C1の領域に対する画像認識により、第1の来店者C1の身体又は外観の特徴情報を抽出する。身体又は外観の特徴情報とは、例えば、身長、髪の長さ、髪形、眼鏡の装着有無、衣服の形状、衣服の色等であるが、これらに限定されない。尚、画像内の領域から身体又は外観の特徴情報を抽出するロジックは、公知の画像認識技術を用いても良い。
【0048】
判定部243は、上述した第1の判定部12及び第2の判定部14の一例である。判定部243は、会員DB310を参照して、抽出部242により抽出された顔情報に対する第1の顔認証を行う。例えば、判定部243は、顔情報を含めた顔認証要求を施設管理サーバ300へ送信し、施設管理サーバ300から顔認証結果を受信する。そして、判定部243は、顔認証結果に応じて第1の来店者C1が第1の顔認証に成功したか否かを判定する。判定部243は、顔認証結果が第1の顔認証に成功したことを示す場合、第1の来店者C1が会員であると判定する。一方、判定部243は、顔認証結果が第1の顔認証に失敗したことを示す場合、第1の来店者C1が非会員であると判定する。
【0049】
また、判定部243は、商品DB320を参照して、抽出部242により抽出された装着品情報に基づき、第1の来店者C1が接客候補来店者か否かを判定する。具体的には、判定部243は、装着品情報が示す情報と、商品DB320の商品情報321との一定の関連性の有無を判定する。一定の関連性が有るとは、例えば、装着品情報が示す情報が、商品DB320の商品情報321に含まれることであるとよい。一定の関連性が有る場合、例えば、装着品情報が商品情報321に含まれる場合、判定部243は、第1の来店者C1が接客候補来店者であると判定する。
【0050】
特定部244は、第1の来店者C1が第1の顔認証に成功したと判定された場合、会員DB310を参照して、顔認証結果に基づき会員情報311を特定する。そして、特定部244は、特定した会員情報311に対応付けられた店舗情報313を通知先として特定する。そして、特定部244は、特定した店舗情報313に対応する店員端末情報3221を特定する。また、特定部244は、顔認証結果に基づき顔認証に成功した顔画像を特定する。例えば、特定部244は、画像内の第1の来店者C1の顔領域を顔画像として特定する。
【0051】
特定部244は、第1の来店者C1が接客候補来店者であると判定された場合、商品DB320を参照して、装着品情報に基づいて商業施設100内の通知先となる店舗を特定する。すなわち、特定部244は、装着品情報が示す情報と、商品DB320の商品情報321とに一定の関連性が有ると判定した場合、関連性が有ると判定した商品を扱う店舗を特定する。具体的には、特定部244は、装着品情報に対応する商品情報321を特定し、特定した商品情報321に対応付けられた店舗情報322を通知先として特定する。さらに、特定部244は、特定した店舗情報322に含まれる店員端末情報3221を特定する。
【0052】
生成部245は、第1の来店者C1が第1の顔認証に成功し、会員であると判定された場合、特定部244が特定した会員情報311と、特定した顔画像を含めた通知情報を生成する。また、生成部245は、第1の来店者C1が接客候補来店者であると判定された場合、装着品情報と、身体又は外観の特徴情報を含めた通知情報を生成する。
【0053】
通知部246は、上述した通知部15の一例である。通知部246は、第1の来店者C1が第1の顔認証に成功し、会員であると判定された場合、会員情報と顔画像を含めた通知情報を、特定した店員端末情報を宛先として店員端末へ通知する。
【0054】
また、通知部246は、第1の来店者C1が接客候補来店者と判定された場合、装着品情報に基づく通知情報を、特定した店員端末情報を宛先として店員端末へ通知する。特に、通知部246は、特定された店舗の店員の端末を第1の端末として通知情報を通知する。また、通知部246は、身体又は外観の特徴情報を通知情報に含めて第1の端末へ通知する。
【0055】
図5は、本実施形態2にかかる店舗支援処理の流れを示すフローチャートである。前提として、第1の来店者C1が商業施設100の出入口に入り、カメラ101が出入口付近の第1の来店者C1を含む撮影範囲を撮影したものとする。そして、カメラ101は、撮影した画像を、ネットワークNを介して店舗支援装置200へ送信する。
【0056】
これに応じて、店舗支援装置200は、カメラ101からネットワークNを介して、カメラ101により撮影された(第1の来店者C1を含む)画像を取得する(S201)。次に、店舗支援装置200は、取得した画像から第1の来店者C1の顔情報を抽出する(S202)。続いて、店舗支援装置200は、会員DB310を参照し、顔情報に対して顔認証を行う(S203)。そして、店舗支援装置200は、顔認証に成功したか失敗したかを判定する(S204)。言い換えると、店舗支援装置200は、顔認証結果に応じて第1の来店者C1が会員か否かを判定する。
【0057】
ステップS204で顔認証に成功し、第1の来店者C1が会員であると判定した場合、店舗支援装置200は、会員情報と店舗と店員端末を特定する(S205)。具体的には、店舗支援装置200の特定部244は、顔認証結果に含まれる会員情報311を特定する。そして、特定部244は、会員DB310から、特定した会員情報311に対応付けられた店舗情報313を通知先として特定する。そして、特定部244は、商品DB320から、特定した店舗情報313に対応する(店舗情報322に含まれる)店員端末情報3221を特定する。併せて、特定部244は、ステップS201で取得した画像内の第1の来店者C1の顔領域を顔画像として特定する。つまり、この場合、第1の来店者C1は顔認証に成功しているため、特定された店舗の会員である。よって、特定部244は、第1の来店者C1である会員の顔画像を特定する。
【0058】
そして、店舗支援装置200は、特定した会員情報と特定した顔画像を含めた通知情報を生成する(S206)。その後、店舗支援装置200は、生成した通知情報を、特定した店員端末情報3221を宛先として店員端末へ通知する(S212)。例えば、店員端末情報3221が店員端末111を示す場合、店員端末111は、店舗支援装置200から通知情報を受信し、通知情報に応じた音声を再生し、スピーカから出力する。これにより、店員S1は、店舗110の会員である第1の来店者C1が商業施設100に来店したことを認識できる。そのため、店員S1は、第1の来店者C1が店舗110へ入店した際に、速やかに適切な接客を行うことができる。
【0059】
一方、ステップS204で顔認証に失敗し、第1の来店者C1が非会員と判定した場合、店舗支援装置200は、ステップS201で取得した画像の中の第1の来店者C1の領域から装着品情報を抽出する(S207)。そして、店舗支援装置200は、抽出した装着品情報から、装着品の高級度が所定レベル以上か否かを判定する(S208)。すなわち、店舗支援装置200は、抽出した装着品情報が示す情報と、商品DB320の商品情報321との一定の関連性の有無を判定する。具体的には、店舗支援装置200の判定部243は、装着品情報と、商品DB320の商品情報321とを照合し、一致度を算出する。そして、判定部243は、一致度が所定値以上か否かを判定する。一致度が所定値以上である場合、判定部243は、該当する商品情報321に含まれる高級度3211が所定レベル以上か否かを判定する。ステップS208で装着品の高級度が所定レベル未満と判定された場合、当該店舗支援処理を終了する。
【0060】
一方、ステップS208で装着品の高級度が所定レベル以上と判定された場合、つまり、第1の来店者C1が接客候補来店者であると判定された場合、店舗支援装置200は、ステップS209及びS210を実行する。
【0061】
その場合、まず、店舗支援装置200は、装着品のブランドを扱う店舗と店員端末を特定する(S209)。例えば、店舗支援装置200の特定部244は、装着品情報に対応する商品情報321のブランド名を特定する。そして、特定部244は、特定したブランド名に対応する商品情報321に対応付けられた店舗情報322を通知先として特定する。そして、特定部244は、特定した店舗情報322に含まれる店員端末情報3221を特定する。
【0062】
また、ステップS209と独立して、店舗支援装置200は、ステップS201で取得した画像内の第1の来店者C1の領域から、身体・外観の特徴情報を抽出する(S210)。そして、店舗支援装置200は、ステップS207で抽出した装着品情報と、ステップS210で抽出した身体又は外観の特徴情報を含めた通知情報を生成する(S211)。
【0063】
ステップS209及びS211の後、店舗支援装置200は、生成した通知情報を、特定した店員端末情報3221を宛先として店員端末へ通知する(S212)。例えば、店員端末情報3221が店員端末111を示す場合、店員端末111は、店舗支援装置200から通知情報を受信し、通知情報に応じた音声を再生し、スピーカから出力する。例えば、店員端末111は、装着品の種類や商品名、接客候補来店者が来店した旨等の音声メッセージをスピーカから出力する。または、店員端末情報3221が店員端末1n1を示す場合、店員端末1n1は、店舗支援装置200から通知情報を受信し、通知情報に応じた着信通知の動作を行い、通知情報に応じたメッセージ等を画面に表示する。例えば、店員端末1n1は、通知情報に含まれる第1の来店者C1の装着品情報と身体又は外観の特徴情報を、図形や文章により画面に表示してもよい。これらにより、店員S1等は、勤務する店舗110等の接客候補来店者である第1の来店者C1が商業施設100に来店したことを認識できる。そのため、店員S1等は、第1の来店者C1が自身の店舗110等へ入店した際に、速やかに適切な接客を行うことができる。特に、第1の来店者C1が比較的高価な装着品を身に着けていることから、第1の来店者C1の購買力が高い確率が高いといえる。よって、店員が第1の来店者C1に対して高額商品を勧めて購入させる可能性が高くなる。言い換えると、本実施形態は、第1の来店者C1について事前の情報がない場合と比べて、店員による販売促進の向上に貢献し得る。つまり、店舗は、人的リソースを有効活用した接客を容易に実現可能となる。また、店員は、接客候補来店者に対して自店舗の会員登録を勧め易くなる。そのため、本実施形態により、第1の来店者C1が当該店舗の新規顧客として会員登録をする確率が向上し得る。
【0064】
さらに本実施形態では、来店者が非会員である場合に装着品情報の抽出処理を行っているため、会員である場合には、画像解析処理の負荷や処理時間を軽減できる。
【0065】
<実施形態3>
本実施形態3は、上述した実施形態2の改良例である。本実施形態3にかかる第2のデータベースは、上述した実施形態2と同様に、高級度のレベルが商品ごとに対応付けられている。そして、本実施形態3にかかる特定手段は、第2のデータベースを参照して、商業施設内で、関連性が有ると判定した商品と高級度のレベルが一定範囲内である他の商品を扱う店舗を通知先として特定する。これにより、商業施設内に、来店者の装着品と同一商品や同一ブランドを扱う店舗が存在しない場合であっても、接客候補来店者を検出した場合に、関連する店舗が当該来店者を事前に把握できる。または、商業施設内に、来店者の装着品と同一商品や同一ブランドを扱う店舗が存在したとしても、別途、類似するブランドを扱う店舗に対して、同様に通知情報を通知することができる。そのため、本実施形態は、類似するブランドを扱う店舗においても店員による販売促進の向上に貢献し得る。
【0066】
尚、本実施形態にかかる店舗支援システムの全体構成は、上述した図3と同様のため、重複する説明は適宜、省略する。よって、以下では上述した実施形態2との違いを中心に説明する。
【0067】
図6は、本実施形態3にかかる店舗支援処理の流れを示すフローチャートである。ステップS201からS203、S204で会員と判定され場合のS205、S206及びS212は、上述した図5と同様の処理である。また、ステップS204で会員と判定され場合のS207、S208、S210及びS211も、上述した図5と同様の処理である。ステップS208で装着品の高級度が所定レベル以上と判定された場合、つまり、第1の来店者C1が接客候補来店者であると判定された場合、店舗支援装置200は、ステップS210とは独立して、S209aを実行する。
【0068】
その場合、店舗支援装置200は、装着品の高級度のレベルが一定範囲内である他の商品を扱う店舗と店員端末を特定する(S209a)。例えば、店舗支援装置200の特定部244は、装着品情報に対応する商品情報321の高級度3211を特定する。そして、特定部244は、商品DB320の中から、特定した高級度とレベルが一定範囲内である他の商品情報を特定する。そして、特定部244は、商品DB320の中から、特定した他の商品情報に対応付けられた店舗情報322を通知先として特定する。そして、特定部244は、特定した店舗情報322に含まれる店員端末情報3221を特定する。
【0069】
ステップS209a及びS211の後、店舗支援装置200は、生成した通知情報を、特定した店員端末情報3221を宛先として店員端末へ通知する(S212)。これにより、通知情報は、第1の来店者C1の装着品と高級度が同等のレベルの商品やブランドを扱う店員端末へ通知される。そのため、通知情報が通知された店員端末を装着又は携帯する店員は、通知に応じて、接客候補来店者が来店したことと、その装着品、身体又は外観の特徴情報を事前に把握できる。よって、上述した実施形態2と同様の効果を奏することができる。
【0070】
<実施形態4>
本実施形態4は、上述した実施形態2又は3の改良例である。本実施形態4にかかる第1のデータベースは、会員が優良会員か否かを示す情報を含む。そして、カメラにより撮影された画像には、第1の来店者と共に第2の来店者が含まれる。そして、第1の判定手段は、第1のデータベースに基づき、画像の中の第2の来店者の領域から抽出される第2の生体情報に対する第2の生体認証が成功した場合に、第2の来店者が優良会員か否かを判定する。そして、通知手段は、第1の来店者が接客候補来客者と判定され、かつ、第2の来店者が優良会員であると判定された場合、第2の来店者の顔領域の画像を通知情報に含めて、第1の端末へ通知する。これにより、接客候補来店者(第1の来店者)と共に登録済みの優良会員(第2の来店者)が来店している場合に、優良会員が登録された店舗へ、優良会員の来店と同伴者が接客候補来店者であることを事前に通知できる。特に、店員は、店員端末の画面を介して、優良会員の顔画像を把握でき、接客候補来店者の身体又は外観の特徴情報や装着品の情報を把握できる。そのため、店員による販売促進の向上にさらに貢献し得る。第1の来店者C1が当該店舗の新規顧客として会員登録をする確率がさらに向上し得る。
【0071】
図7は、本実施形態4にかかる店舗支援システム1000aの全体構成を示すブロック図である。店舗支援システム1000aは、上述した店舗支援システム1000と比べて、第1の来店者C1と共に第2の来店者C2が商業施設100へ来店した場合を示す。例えば、第1の来店者C1と第2の来店者C2とは、夫婦、親子、兄弟、パートナー、友人等であるとよい。また、店舗支援システム1000aは、上述した店舗支援システム1000と比べて、店舗支援装置200aと会員DB310aが変更されたものである。尚、本実施形態にかかる店舗支援システムの他の構成は、上述した図3と同様のため、重複する説明は適宜、省略する。よって、以下では上述した実施形態2との違いを中心に説明する。
【0072】
会員DB310aは、上述した会員DB310と比べて、会員情報311、顔情報312及び店舗情報313に、会員種別314が対応付けられている。会員種別314は、会員が優良会員か否かを示す情報の一例であり、優良会員又は通常会員といった情報である。
【0073】
店舗支援装置200aは、上述した店舗支援装置200を改良したものである。店舗支援装置200aの判定部243は、会員DB310aを参照して、画像の中の第2の来店者C2の領域から抽出される顔情報に対する第2の顔認証により第2の来店者C2が優良会員か否かを判定する。また、判定部243は、第1の来店者C1が接客候補来店者と判定された場合に、第2の顔認証により第2の来店者C2が優良会員か否かを判定してもよい。つまり、第1の顔認証と第2の顔認証の順序は問わない。そして、店舗支援装置200aの通知部246は、第2の来店者C2が優良会員であると判定された場合、第2の来店者C2の顔領域の画像を通知情報に含めて、店員端末へ通知する。
【0074】
図8は、本実施形態4にかかる店舗支援処理の流れを示すフローチャートである。まず、第1の来店者C1及び第2の来店者C2は、商業施設100の出入口付近に存在し、カメラ101により第1の来店者C1及び第2の来店者C2が撮影される。そして、カメラ101は、第1の来店者C1及び第2の来店者C2を含む画像を店舗支援装置200aへ送信する。
【0075】
これに応じて、上述した図5のステップS201からS203、S204で第1の来店者C1が非会員と判定され、ステップS207が実行され、S208で、第1の来店者C1の装着品の高級度が所定レベル以上と判定されたものとする。つまり、第1の来店者C1が接客候補来店者であると判定されたものとする。
【0076】
その後、店舗支援装置200aは、ステップS201で取得した画像内に、第1の来店者C1の同伴者が含まれるか否かを判定する(S221)。具体的には、店舗支援装置200aは、画像に対する画像認識により、第1の来店者C1の領域から所定距離以内に、人物の領域が存在するか否かを判定する。ステップS221で同伴者が含まれないと判定した場合、上述した図5のステップS209からS212を実行する。
【0077】
但し、以下では、上述した通り、第1の来店者C1と共に第2の来店者C2が商業施設100へ来店した場合について説明する。そのため、画像内で、第1の来店者C1の領域から所定距離以内に、第2の来店者C2の領域が存在するものとする。そこで、店舗支援装置200aは、ステップS221で、画像内に第1の来店者C1の同伴者が含まれると判定する。
【0078】
そして、店舗支援装置200aは、取得した画像から第2の来店者C2の顔情報を抽出する(S222)。続いて、店舗支援装置200aは、会員DB310aを参照し、顔情報に対して顔認証を行う(S223)。そして、店舗支援装置200aは、顔認証に成功したか失敗したかを判定する(S224)。言い換えると、店舗支援装置200aは、顔認証結果に応じて第2の来店者C2が会員か否かを判定する。ステップS224で第2の来店者C2が会員と判定した場合、店舗支援装置200aは、顔認証に成功した第2の来店者C2が優良会員か否かをさらに判定する。具体的には、店舗支援装置200aは、会員DB310aを参照し、顔認証に成功した顔情報312、又は、会員情報311に対応付けられた会員種別314から、優良会員か否かを判定する。ステップS224で第2の来店者C2が非会員と判定した場合、店舗支援装置200aは、第1の来店者C1と同伴者の領域に対して、上述した図5のステップS207からS212を実行する。または、第2の来店者C2が優良会員ではない、例えば通常会員と判定した場合、店舗支援装置200aは、第1の来店者C1と同伴者の領域に対して、上述した図5のステップS207からS212を実行してもよい。
【0079】
一方、ステップS224で第2の来店者C2が優良会員、つまり、接客候補来店者である第1の来店者C1の同伴者が優良会員であると判定された場合、店舗支援装置200aは、ステップS226及びS210を実行する。その場合、まず、店舗支援装置200aは、上述したステップS205と同様に、同伴者の会員情報と店舗と店員端末を特定する(S226)。併せて、特定部244は、ステップS201で取得した画像内の第2の来店者C2の顔領域を顔画像として特定する。また、ステップS226と独立して、店舗支援装置200aは、ステップS201で取得した画像内の第1の来店者C1の領域から、身体・外観の特徴情報を抽出する(S210)。
【0080】
ステップS226及びS210の後、店舗支援装置200aは、第1の来店者C1の装着品情報、及び、身体又は外観の特徴情報、並びに、同伴者(第2の来店者C2)の会員情報と顔画像を含めた通知情報を生成する(S227)。尚、通知情報には、必ずしも優良会員の顔画像を含む必要はなく、少なくとも優良会員を識別可能な情報が含まれていればよい。
【0081】
その後、店舗支援装置200aは、生成した通知情報を、特定した店員端末情報3221を宛先として店員端末へ通知する(S228)。これに応じて、通知情報が通知された店員端末を装着又は携帯する店員は、通知に応じて、接客候補来店者が来店したことと、その装着品、身体又は外観の特徴情報に加えて、自身の店舗の優良会員が来店したことを事前に把握できる。特に、店員は、店員端末を介して優良会員である第2の来店者C2の氏名、性別、年齢層等の会員情報を把握できる。さらに、店員は、店員端末の画面を介して、優良会員の顔画像を把握できる。そのため、接客候補来店者である第1の来店者C1が単独で来店した場合よりも、店員は、接客候補来店者をより特定し易くなる。
【0082】
尚、第1の来店者C1と第2の来店者C2の顔認証による判定順序はいずれが先であってもよい。また、店舗支援装置200aは、第1の来店者C1が優良会員と判定された後に、同伴者である第2の来店者C2が非会員かつ接客候補来店者であるかを判定してもよい。そして、接客候補来店者である場合に、店舗支援装置200aは、ステップS226、S210、S227及びS228を実行してもよい。例えば、ステップS204において、第1の来店者C1が会員と判定された後に続いて、店舗支援装置200aは、第1の来店者C1が優良会員か否かをさらに判定してもよい。そして、第1の来店者C1が優良会員と判定された場合に、店舗支援装置200aは、ステップS221のように画像内に同伴者が含まれるか判定し、同伴者が含まれる場合、同伴者の領域について非会員かつ接客候補来店者であるかを判定してもよい。よって、通知部246は、画像内に含まれる第1の来店者及び第2の来店者のいずれか一方が接客候補来客者と判定され、かつ、他方が優良会員であると判定された場合、優良会員の顔領域の画像を通知情報に含めて、第1の端末へ通知してもよい。
【0083】
本実施形態は、さらに次のように改良してもよい。すなわち、通知手段は、第2の来店者が優良会員であると判定された場合、第1の来店者又は第2の来店者のいずれかに対する店舗での特典情報を第2の来店者の第2の端末へ通知してもよい。この場合、例えば、会員DB310aの会員情報311に優良会員の携帯端末情報が含まれるものとする。そして、店舗支援装置200aは、上述した図8のS226において、会員DB310aから、優良会員である第2の来店者C2の携帯端末情報をさらに特定する。そして、店舗支援装置200aは、該当する店舗での特典情報を、特定した携帯端末情報を宛先として通知する。ここで、特典情報は、接客候補来店者である第1の来店者C1に対する店舗でのお勧め商品及びその割引クーポン等であってもよい。または、特典情報は、優良会員である第2の来店者C2に対する店舗でのインセンティブ情報であってもよい。例えば、インセンティブ情報は、第2の来店者C2が第1の来店者C1に当該店舗を紹介したことに対して、会員ランクアップや、割引クーポン等であってもよい。これにより、優良会員から接客候補来店者を店舗へ誘導してもらうことや、会員登録を勧めてもらうことを促進できる。そのため、接客候補来店者が単独で来店する場合よりも会員登録される確率が向上し得る。
【0084】
<実施形態5>
本実施形態5は、上述した実施形態2から4の変形例である。本実施形態5にかかるカメラは、商業施設内で、所定レベル以上の高級度の商品を扱う店舗の出入口に設置されているものである。
【0085】
図9は、本実施形態5にかかる店舗支援システム1000bの全体構成を示すブロック図である。店舗支援システム1000bは、上述した店舗支援システム1000と比べて、商業施設100b内のカメラが各店舗の出入口付近に設置された場合を示す。例えば、商業施設100bは、店舗110b~1n0bを含む。商業施設100bは、出入口付近にカメラ112が設置されている。以降、同様に、店舗1n0bは、出入口付近にカメラ1n2が設置されている。カメラ112から1n2のそれぞれは、ネットワークNと通信可能に接続されている。
【0086】
カメラ112から1n2のそれぞれは、上述したカメラ101と同様に、所定の間隔で、又は、人感センサで人物を検知した場合に、出入口付近の所定の撮影範囲を撮影する。カメラ112から1n2のそれぞれは、撮影された画像を、ネットワークNを介して店舗支援装置200へ送信する。このとき、各カメラは、画像と共に、カメラの識別情報や店舗の識別情報を、店舗支援装置200へ送信してもよい。
【0087】
例えば、第1の来店者C1が商業施設100内の店舗110bに来店し、店舗110bの出入口付近にいる場合、第1の来店者C1が人感センサで検知される。そのため、カメラ112は、第1の来店者C1を含む画像を撮影する。尚、各店舗内には、複数のカメラが設置されていてもよい。また、本実施形態においても上述した図3と同様に、カメラは、商業施設100全体の出入口や、店舗外の場所に設置されていてもよい。
【0088】
また、店舗支援システム1000bは、上述した店舗支援システム1000と比べて、店舗支援装置200bが変更されたものである。尚、本実施形態にかかる店舗支援システムの他の構成は、上述した図3と同様のため、重複する説明は適宜、省略する。よって、以下では上述した実施形態2との違いを中心に説明する。
【0089】
店舗支援装置200bは、カメラ112等からネットワークNを介して、撮影された画像を取得し、上述した店舗支援装置200と同様に、画像内の人物(例えば、第1の来店者C1)について接客候補来店者であるか否かを判定する。店舗支援装置200bは、接客候補来店者であると判定した場合、上述した店舗支援装置200と同様に、検出した第1の来店者C1の領域から身体・外観の特徴情報を抽出し、通知情報を生成する。そして、本実施形態にかかる店舗支援装置200bは、接客候補来店者であると判定した場合、画像の送信元のカメラが属する店舗と当該店舗に勤務する店員の店員端末を特定する。例えば、カメラ112から画像と店舗110bの識別情報を取得していた場合、店舗支援装置200bは、識別情報から店舗110bを通知先として特定し、商品DB320内の店舗110bに対応する店舗情報322に含まれる店員端末情報3221を特定する。そして、店舗支援装置200bは、特定した店員端末情報3221を宛先として店員端末111へ通知情報を通知する。これにより、店舗110bの店員S1は、店員端末111を介して、通知情報を認識し、商業施設100bに来店した第1の来店者C1が接客候補来店者であると認識し易くなる。そのため、店員S1は、第1の来店者C1に対して適切な接客を行うことができる。つまり、店舗支援装置200bは、店舗110b等の販売促進等の支援を行うことができる。
【0090】
<その他の実施形態>
【0091】
尚、上述した生体認証は、身体画像から人物の身体的特徴を示す特徴情報を抽出し、予め登録された特徴情報と抽出された特徴情報との照合を行い、一致度が閾値以上である場合に認証に成功したとみなすものとする。生体認証は、例えば顔認証であってもよい。その場合、生体情報は、顔特徴情報となる。尚、生体情報は、顔の特徴情報、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩、手のひらの模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)を用いても構わない。
【0092】
上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0093】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0094】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得手段と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出手段と、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定手段と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する通知手段と、
を備える店舗支援装置。
(付記2)
前記第2のデータベースを参照して、前記関連性が有ると判定した商品を扱う店舗を特定する特定手段をさらに備え
前記通知手段は、前記店舗の店員の端末を前記第1の端末として前記通知情報を通知する
付記1に記載の店舗支援装置。
(付記3)
前記第2のデータベースは、前記高級度のレベルが前記商品ごとに対応付けられており、
前記特定手段は、前記第2のデータベースを参照して、前記商業施設内で、前記関連性が有ると判定した商品と前記高級度のレベルが一定範囲内である他の商品を扱う店舗を特定する
付記2に記載の店舗支援装置。
(付記4)
前記抽出手段は、前記第1の来店者の領域から当該第1の来店者の身体又は外観に関する特徴情報をさらに抽出し、
前記通知手段は、前記特徴情報を前記通知情報に含めて前記第1の端末へ通知する
付記1乃至3のいずれか1項に記載の店舗支援装置。
(付記5)
前記第1のデータベースは、前記会員が優良会員か否かを示す情報を含み、
前記画像には、前記第1の来店者と共に第2の来店者が含まれ、
前記第1の判定手段は、前記第1のデータベースに基づき、前記第2の来店者の領域から抽出される第2の生体情報に対する第2の生体認証が成功した場合に、前記第2の来店者が前記優良会員か否かを判定し、
前記通知手段は、前記第1の来店者が接客候補来客者と判定され、かつ、前記第2の来店者が前記優良会員であると判定された場合、前記第2の来店者の顔領域の画像を前記通知情報に含めて、前記第1の端末へ通知する
付記1乃至4のいずれか1項に記載の店舗支援装置。
(付記6)
前記通知手段は、前記第2の来店者が前記優良会員であると判定された場合、前記第1の来店者又は前記第2の来店者のいずれかに対する前記店舗での特典情報を前記第2の来店者の第2の端末へ通知する
付記5に記載の店舗支援装置。
(付記7)
前記カメラは、前記商業施設内で前記商品を扱う店舗の出入口に設置されている
付記1乃至6のいずれか1項に記載の店舗支援装置。
(付記8)
商業施設内に設置されたカメラと、
前記商業施設内の関係者の第1の端末と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースと、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースと、
前記カメラ、前記第1の端末、前記第1のデータベース及び前記第2のデータベースと接続された店舗支援装置と、
を備え、
前記店舗支援装置は、
前記カメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得手段と、
前記第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出手段と、
前記第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定手段と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記第1の端末へ通知する通知手段と、
を備える店舗支援システム。
(付記9)
前記店舗支援装置は、
前記第2のデータベースを参照して、前記関連性が有ると判定した商品を扱う店舗を特定する特定手段をさらに備え
前記通知手段は、前記店舗の店員の端末を前記第1の端末として前記通知情報を通知する
付記8に記載の店舗支援システム。
(付記10)
コンピュータが、
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得し、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定し、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出し、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定し、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する、
店舗支援方法。
(付記11)
商業施設内に設置されたカメラにより第1の来店者が撮影された画像を取得する取得処理と、
前記商業施設内の店舗の会員として生体情報が予め登録された第1のデータベースを参照して、前記取得した画像の中の前記第1の来店者の領域から抽出される第1の生体情報に対する第1の生体認証について成功か失敗かを判定する第1の判定処理と、
前記第1の生体認証に失敗したと判定された場合、前記第1の来店者の領域から装着品に関する装着品情報を抽出する抽出処理と、
商品と当該商品を扱う店舗とを対応付けた第2のデータベースを参照して、前記装着品情報に基づいて、前記装着品と前記商品とに所定レベル以上の高級度の関連性の有無を判定し、前記関連性があると判定した場合に前記第1の来店者を接客候補来店者と判定する第2の判定処理と、
前記第1の来店者が接客候補来店者と判定された場合、前記装着品情報に基づく通知情報を前記商業施設内の関係者の第1の端末へ通知する通知処理と、
をコンピュータに実行させる店舗支援プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0095】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0096】
1 店舗支援装置
11 取得部
12 第1の判定部
13 抽出部
14 第2の判定部
15 通知部
1000 店舗支援システム
1000a 店舗支援システム
1000b 店舗支援システム
N ネットワーク
100 商業施設
100b 商業施設
101 カメラ
C1 第1の来店者
C2 第2の来店者
110 店舗
110b 店舗
111 店員端末
112 カメラ
S1 店員
1n0 店舗
1n0b 店舗
1n1 店員端末
1n2 カメラ
Sn 店員
200 店舗支援装置
200a 店舗支援装置
200b 店舗支援装置
210 記憶部
211 プログラム
220 メモリ
230 通信部
240 制御部
241 取得部
242 抽出部
243 判定部
244 特定部
245 生成部
246 通知部
300 施設管理サーバ
310 会員DB
310a 会員DB
311 会員情報
312 顔情報
313 店舗情報
314 会員種別
320 商品DB
321 商品情報
3211 高級度
322 店舗情報
3221 店員端末情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9