(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-16
(45)【発行日】2025-06-24
(54)【発明の名称】フレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセス及びフレキシブル基板オーバーモールディング構造
(51)【国際特許分類】
B29C 39/10 20060101AFI20250617BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20250617BHJP
B29C 39/26 20060101ALI20250617BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20250617BHJP
【FI】
B29C39/10
B29C45/14
B29C39/26
B29C45/26
(21)【出願番号】P 2024062487
(22)【出願日】2024-04-09
【審査請求日】2024-04-09
(31)【優先権主張番号】202310430171.7
(32)【優先日】2023-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522361364
【氏名又は名称】深▲せん▼市大十未来科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】黄 建▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】▲謝▼ 振▲竜▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 水松
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-171597(JP,A)
【文献】特開平05-259656(JP,A)
【文献】実開昭54-183662(JP,U)
【文献】特開2006-164797(JP,A)
【文献】米国特許第05432676(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 39/10
B29C 45/14
B29C 39/26
B29C 45/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセスであって、前記フレキシブル基板オーバーモールディング構造は、FPC基板本体(1)、FPC定形用ゴムストリップ(2)、弾力性支持体(3)、2つのコネクタアセンブリ(4)、及び1つの軟質ゴムカバー(5)を含み、前記製造プロセスは、
前記FPC基板本体(1)と前記FPC定形用ゴムストリップ(2)とを密着させるように一体構造に加工する、FPCオーバーモールディングステップと、
弾力性支持体(3)の両端に2つのコネクタアセンブリ(4)を組み立てる、支持体組立ステップと、
前記FPCオーバーモールディングステップで得られた組立体と前記支持体組立ステップで得られた組立体とを組み立てる、本体組立ステップと、
前記FPC基板本体(1)、前記FPC定形用ゴムストリップ(2)、前記弾力性支持体(3)、及び2つの前記コネクタアセンブリ(4)が組み立てられた構造全体の外側に、軟質ゴムカバー(5)をオーバーモールディングで形成する、軟質ゴムオーバーモールディングステップと、を含む、ことを特徴とするフレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセス。
【請求項2】
前記FPCオーバーモールディングステップでは、前記FPC基板本体(1)と前記FPC定形用ゴムストリップ(2)とを一体構造に加工する金型成形プロセスは、真空注型、金型射出成形、または金型熱プレスを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセス。
【請求項3】
前記コネクタアセンブリ(4)は、機能ケース(40)と、前記機能ケース(40)内に埋め込まれるように設けられてかつオーバーモールディングプロセス加工によって前記機能ケース(40)とともに成形される内部コネクタ(41)と、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセス。
【請求項4】
フレキシブル基板オーバーモールディング構造であって、FPC基板本体(1)、FPC定形用ゴムストリップ(2)、弾力性支持体(3)、2つのコネクタアセンブリ(4)、及び軟質ゴムカバー(5)を含み、2つのコネクタアセンブリ(4)はそれぞれ、前記軟質ゴムカバー(5)の左右両端の内側に配置され、前記FPC基板本体(1)、FPC定形用ゴムストリップ(2)、及び弾力性支持体(3)はいずれも、前記軟質ゴムカバー(5)の内側に配置され、前記FPC基板本体(1)の両端はそれぞれ、2つのコネクタアセンブリ(4)を貫通して外側に延び、前記弾力性支持体(3)の左右両端と前記FPC定形用ゴムストリップ(2)の左右両端は、2つのコネクタアセンブリ(4)に対応して固定接続され、前記FPC基板本体(1)は、前記FPC定形用ゴムストリップ(2)と密着して一体構造となり、かつ前記FPC基板本体(1)の前記FPC定形用ゴムストリップ(2)に密着している領域には、複数回折り曲げられた変形部(10)が形成されている、ことを特徴とするフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【請求項5】
前記変形部(10)は、S字形状の波形、三角形の波形、四角形の波形、V字形状の波形、または台形状の波形で波状に折り曲げられ、又は、前記変形部(10)は、柱形の螺旋、錐形の螺旋、または紡錘形の螺旋で螺旋状に折り曲げられる、ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【請求項6】
前記軟質ゴムカバー(5)の硬度は前記FPC定形用ゴムストリップ(2)の硬度以上である、ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【請求項7】
前記FPC定形用ゴムストリップ(2)の前記FPC基板本体(1)に向かう側には、表面形状が前記変形部(10)の湾曲形状と同じでかつ前記変形部(10)に付着されている付着部(20)が設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【請求項8】
前記コネクタアセンブリ(4)は、機能ケース(40)と、前記機能ケース(40)内に埋め込まれるように設けられている内部コネクタ(41)と、を含む、ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【請求項9】
前記FPC定形用ゴムストリップ(2)の左右両端には、2つの内部コネクタ(41)にそれぞれ差し込まれている2つの差し込みブロック(21)がそれぞれ形成されている、ことを特徴とする請求項8に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【請求項10】
前記差し込みブロック(21)と前記FPC定形用ゴムストリップ(2)とのつなぎ目には、前記FPC基板本体(1)が通過するスリット(22)が形成されている、ことを特徴とする請求項9に記載のフレキシブル基板オーバーモールディング構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル基板を有する部材の製造プロセスに関し、特に、フレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセス及びフレキシブル基板オーバーモールディング構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術において、フレキシブル基板(FPC基板)は、信頼性が高くて可撓性に優れたプリント回路基板として、配線密度が高く、重量が軽く、厚さが薄く、曲げ性に優れるという特徴があり、特に、曲げ、巻き、折り畳みが自在で、空間レイアウトの要件に応じて任意に配置できるとともに、三次元空間の任意の移動と伸縮を実現することができる。ウェアラブルデバイス、フレキシブルディスプレイ、及びスマート(ウェアラブル)デバイスの爆発的な成長に伴い、フレキシブル基板の需要が大幅に増加し、業界でますます広く使用されている。しかしながら、FPCは、その曲げ性が、伝統的な直接オーバーモールディングプロセスフローで制限を受けており、特に、繰り返し曲げが必要とされる場合または伸縮延伸運動の幅が大きいオーバーモールディング柔軟体との接続の場合において、プリント回路の銅箔の可撓性及び抗疲労強度が大幅に低下する。したがって、FPC基板は、変形幅が大きいオーバーモールディング柔軟体の内部接続に使用されることが非常に少なく、一般的には、変形のない硬質ゴムで包まれたもの、もしくは変形幅が小さい又は変形頻度が低い軟質ゴムで包まれた柔軟体の構造にのみ使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来の技術の不足を鑑みて、変形幅が大きく変形頻度が高いなどの適用要件を満たすことができる、フレキシブル基板オーバーモールディング構造及びその製造プロセスを提供することを解決すべき技術的課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために、以下の技術的解決手段を採用している。
【0005】
フレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセスであって、前記フレキシブル基板オーバーモールディング構造は、FPC基板本体、FPC定形用ゴムストリップ、弾力性支持体、2つのコネクタアセンブリ、及び1つの軟質ゴムカバーを含み、前記製造プロセスは、前記FPC基板本体と前記FPC定形用ゴムストリップを密着させるように一体構造に加工するFPCオーバーモールディングステップと、弾力性支持体の両端に2つのコネクタアセンブリを組み立てる支持体組立ステップと、前記FPCオーバーモールディングステップで得られた組立体と前記支持体組立ステップで得られた組立体とを組み立てる本体組立ステップと、前記FPC基板本体、前記FPC定形用ゴムストリップ、前記弾力性支持体、及び2つの前記コネクタアセンブリが組み立てられた構造全体の外側に、軟質ゴムカバーをオーバーモールディングで形成する軟質ゴムオーバーモールディングステップと、を含む。
【0006】
好ましくは、前記製造ステップでは、前記FPC基板本体と前記FPC定形用ゴムストリップを一体構造に加工する金型成形プロセスは、真空注型、金型射出成形、または金型熱プレスを含む。
【0007】
好ましくは、前記コネクタアセンブリは、機能ケースと、前記機能ケース内に埋め込まれるように設けられてかつオーバーモールディングプロセス加工によって前記機能ケースとともに成形される内部コネクタと、を含む。
【0008】
フレキシブル基板オーバーモールディング構造であって、前記フレキシブル基板オーバーモールディング構造は、FPC基板本体、FPC定形用ゴムストリップ、弾力性支持体、2つのコネクタアセンブリ、及び1つの軟質ゴムカバーを含み、2つのコネクタアセンブリはそれぞれ、前記軟質ゴムカバーの左右両端の内側に配置され、前記FPC基板本体、前記FPC定形用ゴムストリップ、及び前記弾力性支持体はいずれも、前記軟質ゴムカバーの内側に配置され、前記FPC基板本体の両端はそれぞれ、2つのコネクタアセンブリを貫通して外側に延び、前記弾力性支持体の左右両端と前記FPC定形用ゴムストリップの左右両端は、2つのコネクタアセンブリに対応して固定接続され、前記FPC基板本体は、前記FPC定形用ゴムストリップと密着して一体構造となり、かつ前記FPC基板本体の前記FPC定形用ゴムストリップに密着している領域には、複数回折り曲げられた変形部が形成されている。
【0009】
好ましくは、前記変形部は、S字形状の波形、三角形の波形、四角形の波形、V字形状の波形、または台形状の波形で波状に折り曲げられる。
【0010】
好ましくは、前記変形部は、柱形の螺旋、錐形の螺旋、または紡錘形の螺旋で螺旋状に折り曲げられる。
【0011】
好ましくは、前記FPC定形用ゴムストリップの前記FPC基板本体に向かう側には、表面形状が前記変形部の湾曲形状と同じでかつ前記変形部に付着されている付着部が設けられている。
【0012】
好ましくは、前記コネクタアセンブリは、機能ケースと、前記機能ケース内に埋め込まれるように設けられている内部コネクタと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記FPC定形用ゴムストリップの左右両端には、2つの内部コネクタにそれぞれ差し込まれている2つの差し込みブロックがそれぞれ形成されている。
【0014】
好ましくは、前記差し込みブロックと前記FPC定形用ゴムストリップとのつなぎ目には、前記FPC基板本体が通過するスリットが形成されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明に記載されているフレキシブル基板オーバーモールディング構造及びその製造プロセスでは、前記軟質ゴムカバーの左右両端にコネクタアセンブリをそれぞれ埋め込むとともに、前記FPC基板本体、FPC定形用ゴムストリップ、及び弾力性支持体を、前記軟質ゴムカバーの内側に設けるうえで、本発明は、金型成形プロセスを使用して、前記FPC基板本体と前記FPC定形用ゴムストリップを一体構造に加工し、前記FPC基板本体と前記FPC定形用ゴムストリップを密着させることを確保すると同時に、前記FPC基板本体の前記FPC定形用ゴムストリップに密着している領域には、複数回折り曲げられた変形部が形成され、前記軟質ゴムカバー及びその内部部材全体は、捻れ、曲げ、カール、延伸、圧縮などの操作がかけられたとき、複数回折り曲げられた変形部の作用によって、変形幅が大きいという要件を満たすことができるだけでなく、高頻度変形に耐える能力も有するものとなるため、ウェアラブルデバイス、フレキシブルディスプレイデバイス、及びスマート端末機器などの様々なタイプの製品に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】フレキシブル基板オーバーモールディング構造を組み立てた後の斜視
図1である。
【
図2】フレキシブル基板オーバーモールディング構造を組み立てた後の斜視
図2である。
【
図3】フレキシブル基板オーバーモールディング構造の局所分解
図1である。
【
図4】フレキシブル基板オーバーモールディング構造の分解図である。
【
図5】弾力性支持体と2つのコネクタアセンブリの構造図である。
【
図6】FPC基板本体とFPC定形用ゴムストリップを一体構造に加工した後の斜視図である。
【
図7】フレキシブル基板オーバーモールディング構造の局所分解
図2である。
【
図8】本発明に係るフレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0018】
本発明は、フレキシブル基板オーバーモールディング構造の製造プロセスを開示し、
図1~
図8に示すように、前記フレキシブル基板オーバーモールディング構造は、FPC基板本体1、FPC定形用ゴムストリップ2、弾力性支持体3、2つのコネクタアセンブリ4、及び1つの軟質ゴムカバー5を含み、前記製造プロセスは、
前記FPC基板本体1と前記FPC定形用ゴムストリップ2を密着させるように一体構造に加工するFPCオーバーモールディングステップと、
弾力性支持体3の両端に2つのコネクタアセンブリ4を組み立てる支持体組立ステップと、
前記FPCオーバーモールディングステップで得られた組立体と前記支持体組立ステップで得られた組立体を組み立てる本体組立ステップと、
前記FPC基板本体1、FPC定形用ゴムストリップ2、弾力性支持体3、及び2つのコネクタアセンブリ4が組み立てられた構造全体の外側に、軟質ゴムカバー5をオーバーモールディングで形成する軟質ゴムオーバーモールディングステップと、を含む。
【0019】
上記のプロセスフローでは、前記軟質ゴムカバー5の左右両端にコネクタアセンブリ4をそれぞれ埋め込むとともに、前記軟質ゴムカバー5の内側に前記FPC基板本体1、FPC定形用ゴムストリップ2、及び弾力性支持体3を設けるうえで、本発明は、金型成形プロセスを使用して、前記FPC基板本体1と前記FPC定形用ゴムストリップ2を一体構造に加工し、前記FPC基板本体1と前記FPC定形用ゴムストリップ2を密着させることを確保すると同時に、前記FPC基板本体1の前記FPC定形用ゴムストリップ2に密着している領域には、複数回折り曲げられた変形部10が形成され、前記軟質ゴムカバー5及びその内部部材全体は、捻れ、曲げ、カール、延伸、圧縮などの操作がかけられたとき、複数回折り曲げられた変形部10の作用によって、変形幅が大きいという要件を満たすことができるだけでなく、高頻度変形に耐える能力も有するものとなるため、ウェアラブルデバイス、フレキシブルディスプレイデバイス、及びスマート端末機器などの様々なタイプの製品に適用され得る。
【0020】
1つの好ましい形態として、前記製造ステップでは、前記FPC基板本体1と前記FPC定形用ゴムストリップ2を一体構造に加工する金型成形プロセスは、真空注型、金型射出成形、または金型熱プレスを含む。手作業による曲げ成形や金型による冷間押出し成形などの従来の技術における手段に比べて、本実施例は、前記FPC定形用ゴムストリップ2が定形された後の安定性を確保し、前記FPC基板本体1変形時に受ける応力の均等な分布を維持することができる。
【0021】
さらに、前記コネクタアセンブリ4は、機能ケース40と、前記機能ケース40内に埋め込まれるように設けられてかつオーバーモールディングプロセス加工によって前記機能ケースとともに成形される内部コネクタ41と、を含む。具体的には、当該ステップでは、機能ケース40と内部コネクタ41との組み立てプロセスは、接着剤接続、金型オーバーモールディング、超音波溶接、ネジ固定などのプロセスを含む。
【0022】
本実施例は、フレキシブル基板オーバーモールディング構造にさらに関し、
図1~
図7に示すように、フレキシブル基板オーバーモールディング構造は、FPC基板本体1、FPC定形用ゴムストリップ2、弾力性支持体3、2つのコネクタアセンブリ4、及び1つの軟質ゴムカバー5を含み、2つのコネクタアセンブリ4はそれぞれ、前記軟質ゴムカバー5の左右両端の内側に配置され、前記FPC基板本体1、FPC定形用ゴムストリップ2、及び弾力性支持体3はいずれも、前記軟質ゴムカバー5の内側に配置され、前記FPC基板本体1の両端はそれぞれ、2つのコネクタアセンブリ4を貫通して外側に延び、前記弾力性支持体3の左右両端と前記FPC定形用ゴムストリップ2の左右両端は、2つのコネクタアセンブリ4に対応して固定接続され、前記FPC基板本体1は前記FPC定形用ゴムストリップ2と密着して一体構造となり、かつ前記FPC基板本体1の前記FPC定形用ゴムストリップ2に密着している領域には、複数回折り曲げられた変形部10が形成されている。
【0023】
前記FPC基板本体1の変形部10は、複数種の湾曲形態があってもよく、例えば、前記変形部10は、S字形状の波形、三角形の波形、四角形の波形、V字形状の波形、または台形状の波形で波状に折り曲げられる。または、前記変形部10は、柱形の螺旋、錐形の螺旋、または紡錘形の螺旋で螺旋状に折り曲げられる。しかし、これは、本発明の1つの好ましい適用例に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するためのものではなく、設計上の必要に応じて、周期的に変形するか又は不規則に湾曲した他の構造として設計されてもよい。
【0024】
実際の応用において、前記FPC定形用ゴムストリップ2は、金型成形プロセスによる加工が完了した後、付着部20が形成され、具体的には、前記FPC定形用ゴムストリップ2の前記FPC基板本体1に向かう側には、表面形状が前記変形部10の湾曲形状と同じでかつ前記変形部10に付着されている付着部20が設けられている。
【0025】
本実施例では、前記コネクタアセンブリ4は、機能ケース40と、前記機能ケース40内に埋め込まれるように設けられている内部コネクタ41と、を含む。
【0026】
図5を参照されたい。前記弾力性支持体3を2つのコネクタアセンブリ4の間に固定して取り付けると、前記弾力性支持体3の両端はそれぞれ、2つの内部コネクタ41に差し込まれている。実際の応用において、前記弾力性支持体3は、その断面が、円形、長方形、三角形または多角形であることが好ましく、その材質が、様々な金属(例えば鉄製ストリップ、鋼製ストリップ、バネ鋼、ニッケルチタン合金など)、または様々な工事用プラスチック材質(例えばポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)など)であってもよい。実際の応用において、弾力性支持体3の伸展形状は、図面に示される円弧形状に限らず、必要に応じて適宜調整して設定することができる。
【0027】
前記FPC定形用ゴムストリップ2をよりよく固定するために、本実施例では、前記FPC定形用ゴムストリップ2の左右両端には、2つの内部コネクタ41にそれぞれ差し込まれている2つの差し込みブロック21がそれぞれ形成されている。
【0028】
1つの好ましい形態として、前記差し込みブロック21と前記FPC定形用ゴムストリップ2とのつなぎ目には、前記FPC基板本体1と前記FPC定形用ゴムストリップ2との間の係合関係を補強するために、前記FPC基板本体1が通過するスリット22が形成されている。
【0029】
本実施例では、前記軟質ゴムカバー5と前記FPC定形用ゴムストリップ2のオーバーモールディング材料は別々に、2つの部分の構造であり、2つのものの異なる材質、硬度、または色を調整することにより、異なる硬度又は色の様々な組み合わせを得ることができる。
【0030】
本発明の好ましい実施例では、前記軟質ゴムカバー5の硬度は、前記FPC定形用ゴムストリップ2の硬度以上であることが好ましく、具体的には、前記FPC定形用ゴムストリップ2は、低硬度及び柔らかい質が求められている一方、前記軟質ゴムカバー5は、硬度が少し小さくしてもよいし、または少し大きくしてもよく、これによって、製品の拡張可能性の向上を図られ、製品の様々な表現形態を豊かにし、その結果、異なる場面での応用ニーズが満たされることになる。
【0031】
以上は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではなく、本発明の技術的範囲内でなされたすべての変更、等価置換、または改善はいずれも、本発明の保護範囲に含まれるものとする。