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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-16
(45)【発行日】2025-06-24
(54)【発明の名称】車両電源システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20250617BHJP
   B60R 16/03 20060101ALI20250617BHJP
   B60R 16/033 20060101ALI20250617BHJP
【FI】
H02J7/00 302B
H02J7/00 302C
H02J7/00 Q
B60R16/03 A
B60R16/033 C
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022196150
(22)【出願日】2022-12-08
(65)【公開番号】P2024082356
(43)【公開日】2024-06-20
【審査請求日】2024-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊澤 崇明
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-35208(JP,A)
【文献】特開2018-194477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
B60R 16/00-17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され第1負荷部、第2負荷部、及び、第3負荷部に電力を供給するメイン電源装置と、
前記車両に搭載され前記メイン電源装置の異常時に少なくとも前記第2負荷部に電力を供給するバックアップ電源装置と、を備え、
前記バックアップ電源装置は、前記メイン電源装置から供給される電力を蓄電し少なくとも前記第2負荷部に電力を供給するバックアップバッテリ、前記メイン電源装置及び前記バックアップバッテリから供給される電力を制御する制御部、前記メイン電源装置との接続を切り替える第1スイッチ回路、前記バックアップバッテリと前記第2負荷部との接続を切り替える第2スイッチ回路、及び、前記バックアップバッテリと前記第3負荷部との接続を切り替える第3スイッチ回路を有し、
前記第1負荷部、前記第2負荷部、及び、前記第3負荷部は、前記車両に関する特定の機能を有する負荷部であり、
前記第3負荷部は、前記特定の機能に加えて他の機能も有する負荷部であり、前記他の機能として、前記バックアップバッテリの電池状態を推定する際に電力を放電する放電機能を有し、前記メイン電源装置との接続を切り替える第4スイッチ回路を有し、
前記制御部は、前記メイン電源装置が正常である場合、前記メイン電源装置から少なくとも前記第1負荷部及び前記第2負荷部に電力を供給する正常モードと、
前記メイン電源装置が異常である場合、前記バックアップバッテリから少なくとも前記第2負荷部に電力を供給し且つ前記バックアップバッテリから前記第1負荷部に電力を供給しない異常モードと、
前記メイン電源装置から前記第3負荷部に電力を供給していない状態で前記バックアップバッテリから前記第3負荷部に電力を供給し当該バックアップバッテリの電池状態を推定する電池状態推定モードと、に切り替え可能であり、
前記メイン電源装置が正常である場合、前記第1スイッチ回路をオンし且つ前記第2スイッチ回路及び前記第3スイッチ回路をオフすることで、前記正常モードに切り替え、
前記メイン電源装置が異常である場合、前記第2スイッチ回路をオンし且つ前記第1スイッチ回路、及び、前記第3スイッチ回路をオフすることで、前記異常モードに切り替え、
前記バックアップバッテリの電池状態を推定する場合、前記第4スイッチ回路がオフしている状態において、前記第3スイッチ回路をオンし且つ前記第2スイッチ回路をオフすることで、前記電池状態推定モードに切り替える、
車両電源システム。
【請求項2】
前記第3負荷部は、前記特定の機能として暖房機能を有するヒーターであり、
前記制御部は、前記電池状態推定モードの場合、前記ヒーターである前記第3負荷部の抵抗により前記バックアップバッテリの放電を行う請求項1に記載の車両電源システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記電池状態推定モードにおいて、前記第3負荷部に電力を供給して前記バックアップバッテリの内部抵抗を求め、前記内部抵抗に基づいて前記バックアップバッテリの劣化状態を推定する、
請求項1又は2に記載の車両電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両電源システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両電源システムとして、例えば、特許文献1には、車両に搭載され第1負荷部及び第2負荷部に電力を供給するメイン電源装置と、車両に搭載されメイン電源装置の異常時に第2負荷部に電力を供給するバックアップ電源装置とを備える車両電源システムが記載されている。この車両電源システムは、メイン電源装置が正常である場合、メイン電源装置から第1負荷部及び第2負荷部に電力を供給し、正常な運転状態である正常モードで車両を走行可能にする。また、車両電源システムは、メイン電源装置が異常である場合、バックアップバッテリから第2負荷部に電力を供給し且つバックアップバッテリから第1負荷部に電力を供給しないで、正常モードよりも機能を制限した異常モードで車両を走行可能にする。このような正常モード及び異常モードを有する車両電源システムは、放電回路によりバックアップバッテリの電力を放電し当該バックアップバッテリの電池状態を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-35208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に記載の車両電源システムは、部品点数の増加を抑制することが望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部品点数の増加を抑制できる車両電源システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両電源システムは、車両に搭載され第1負荷部、第2負荷部、及び、第3負荷部に電力を供給するメイン電源装置と、前記車両に搭載され前記メイン電源装置の異常時に少なくとも前記第2負荷部に電力を供給するバックアップ電源装置と、を備え、前記バックアップ電源装置は、前記メイン電源装置から供給される電力を蓄電し少なくとも前記第2負荷部に電力を供給するバックアップバッテリ、及び、前記メイン電源装置及び前記バックアップバッテリから供給される電力を制御する制御部を有し、前記第1負荷部、前記第2負荷部、及び、前記第3負荷部は、前記車両に関する特定の機能を有する負荷部であり、前記第3負荷部は、前記特定の機能に加えて他の機能も有する負荷部であり、前記他の機能として、前記バックアップバッテリの電池状態を推定する際に電力を放電する放電機能を有し、前記制御部は、前記メイン電源装置が正常である場合、前記メイン電源装置から少なくとも前記第1負荷部及び前記第2負荷部に電力を供給する正常モードと、前記メイン電源装置が異常である場合、前記バックアップバッテリから少なくとも前記第2負荷部に電力を供給し且つ前記バックアップバッテリから前記第1負荷部に電力を供給しない異常モードと、前記メイン電源装置から前記第3負荷部に電力を供給していない状態で前記バックアップバッテリから前記第3負荷部に電力を供給し当該バックアップバッテリの電池状態を推定する電池状態推定モードと、に切り替え可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る車両電源システムは、第3負荷部がバックアップバッテリの電池状態を推定する際に用いられる負荷部を兼用するので、電池状態を推定するための専用の負荷部を削減することができ、この結果、部品点数の増加を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る車両電源システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態に係る車両電源システムの正常モードを示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る車両電源システムの異常モードを示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る車両電源システムの電池状態推定モード(その1)を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態に係る車両電源システムの電池状態推定モード(その2)を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態に係る車両電源システムの動作例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態の変形例に係る車両電源システムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0010】
図面を参照しながら実施形態に係る車両電源システム1について説明する。車両電源システム1は、車両に搭載され、車両の負荷部に電力を供給するものである。車両の負荷部は、例えば、第1負荷部としての負荷部LD1、第2負荷部としての負荷部LD2、及び、第3負荷部としての負荷部LD3を含んで構成される。負荷部LD1は、車両の乗員が車室内で快適に過ごすための装備であり、例えば、オーディオ等の一般負荷部により構成される。負荷部LD2は、自動運転等に必要な装備であり、例えば、ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems)、ブレーキ、ドアロック、リモート駐車機能等の自動運転用負荷部により構成される。負荷部LD3は、車両の乗員が車室内で快適に過ごすための装備であり、かつ、相対的に電気抵抗が大きい装備であり、例えば、暖房機能を有するヒーター等の抵抗系負荷部LD3aにより構成される。負荷部LD3は、第4スイッチ回路としてのスイッチ回路SW4を有し、スイッチ回路SW4が後述のメイン電源装置20と抵抗系負荷部LD3aとの間に設けられている。車両電源システム1は、負荷部LD1~LD3に電力(「直流電力」とも称する。)を適正に供給するものであり、図1に示すように、高圧電源系統10と、メイン電源装置20と、バックアップ電源装置30とを備える。
【0011】
高圧電源系統10は、高圧の電源系統を構成するものであり、高圧電池11と、インバータ12と、モーター13とを備える。高圧電池11は、充電した電力(直流電力)をインバータ12に供給する。インバータ12は、高圧電池11に接続され、高圧電池11から供給された電力(直流電力)を交流電力に変換し、変換後の交流電力をモーター13に供給する。モーター13は、走行用のモーターであり、インバータ12に接続されている。モーター13は、インバータ12から供給された電力により駆動し、車両を走行させる。
【0012】
メイン電源装置20は、負荷部LD1、負荷部LD2、及び、負荷部LD3に電力を供給するものである。メイン電源装置20は、高圧DC/DCコンバータ21と、12V鉛電池22と、電源マネジメントECU23とを有する。
【0013】
高圧DC/DCコンバータ21は、直流電圧を変圧するものである。高圧DC/DCコンバータ21は、高圧電池11から出力される直流電力の電圧を降圧し、この場に、例えば、12Vの電圧に降圧する。高圧DC/DCコンバータ21は、12V鉛電池22に接続され、降圧した直流電力を12V鉛電池22に充電する。また、高圧DC/DCコンバータ21は、負荷部LD1に接続され、且つ、バックアップ電源装置30を介して負荷部LD2、LD3に接続されている。高圧DC/DCコンバータ21は、12V電圧の電力を負荷部LD1に供給し、且つ、バックアップ電源装置30を介して12V電圧の電力を負荷部LD2、LD3に供給する。
【0014】
12V鉛電池22は、電力を蓄電するものであり、例えば鉛蓄電池である。12V鉛電池22は、高圧DC/DCコンバータ21に接続され、当該高圧DC/DCコンバータ21により降圧された直流電力を蓄電する。12V鉛電池22は、負荷部LD1に接続され、且つ、バックアップ電源装置30を介して負荷部LD2、LD3に接続されている。12V鉛電池22は、負荷部LD1に電力を供給し、且つ、バックアップ電源装置30を介して負荷部LD2、LD3に電力を供給する。
【0015】
電源マネジメントECU23は、高圧電源系統10及び高圧DC/DCコンバータ21を制御するものである。電源マネジメントECU23は、CPU、記憶部、及び、インターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。電源マネジメントECU23は、記憶部に記憶された制御プログラムに基づいて、高圧電源系統10を制御する。電源マネジメントECU23は、12V鉛電池22の蓄電状態を監視し、当該12V鉛電池22の蓄電状態に応じて高圧DC/DCコンバータ21を制御する。電源マネジメントECU23は、例えば、12V鉛電池22の蓄電率が予め定められた基準値未満の場合、高圧DC/DCコンバータ21の出力電圧を上げて、12V鉛電池22を充電する。一方、電源マネジメントECU23は、12V鉛電池22の蓄電率が基準値以上の場合、高圧DC/DCコンバータ21の出力電圧を下げて12V鉛電池22の蓄電率を維持する。
【0016】
バックアップ電源装置30は、メイン電源装置20が地絡等の異常時に当該メイン電源装置20に代わって負荷部LD2に電力を供給するものである。バックアップ電源装置30は、例えば、コネクタ(図示省略)を介してメイン電源装置20及び負荷部LD2、LD3に接続される。バックアップ電源装置30は、ヒューズFを介して負荷部LD2、LD3に接続される。バックアップ電源装置30は、筐体31と、12VDC/DCコンバータ32と、バックアップバッテリとしてのバックアップ用12VLI電池33と、スイッチユニット34と、検出部35と、制御部としての制御ECU36とを備える。
【0017】
筐体31は、各種電子部品を収容するものである。筐体31は、放熱機能を備えた箱状に形成されている。筐体31は、メイン電源装置20とは別体で構成されている。筐体31は、その内部空間部に、12VDC/DCコンバータ32、スイッチユニット34、及び、制御ECU36を収容する。なお、筐体31は、バックアップ用12VLI電池33が外付けにされているが、当該バックアップ用12VLI電池33を内部空間部に収容してもよい。
【0018】
12VDC/DCコンバータ32は、直流電圧を変圧するものである。12VDC/DCコンバータ32は、スイッチユニット34(スイッチ回路SW1)を介して高圧DC/DCコンバータ21に接続されている。12VDC/DCコンバータ32は、バックアップ用12VLI電池33に充電が必要な場合、当該高圧DC/DCコンバータ21で高圧から低圧に変圧され出力される直流電力を受け、その電圧をバックアップ用12VLI電池33の端子電圧以上に昇圧する。12VDC/DCコンバータ32は、バックアップ用12VLI電池33に接続され、昇圧した直流電力をバックアップ用12VLI電池33に充電する。
【0019】
バックアップ用12VLI電池33は、電力を蓄電するものであり、例えばリチウムイオンバッテリである。バックアップ用12VLI電池33は、12VDC/DCコンバータ32に接続され、当該12VDC/DCコンバータ32により昇圧された直流電力を蓄電する。バックアップ用12VLI電池33は、スイッチユニット34(スイッチ回路SW2)を介して負荷部LD2及び負荷部LD3に接続され、蓄電した直流電力を負荷部LD2及び負荷部LD3に供給する。また、バックアップ用12VLI電池33は、スイッチユニット34(スイッチ回路SW3)を介して負荷部LD3に接続され、蓄電した直流電力を負荷部LD3に供給する。負荷部LD3は、スイッチ回路SW2とスイッチ回路SW3を介して接続される経路を持っている。
【0020】
スイッチユニット34は、電流を通電又は遮断するものである。スイッチユニット34は、第1スイッチ回路としてのスイッチ回路SW1と、第2スイッチ回路としてのスイッチ回路SW2と、第3スイッチ回路としてのスイッチ回路SW3とを含んで構成される。
【0021】
スイッチ回路SW1は、メイン電源装置20とバックアップ電源装置30との間に設けられ、メイン電源装置20とバックアップ電源装置30との接続を切り替える。スイッチ回路SW1は、例えば、高圧DC/DCコンバータ21と12VDC/DCコンバータ32との間に位置し、高圧DC/DCコンバータ21と12VDC/DCコンバータ32との接続を切り替える。スイッチ回路SW1は、ONすることにより高圧DC/DCコンバータ21及び12VDC/DCコンバータ32を接続する電流経路を通電し、OFFすることにより高圧DC/DCコンバータ21及び12VDC/DCコンバータ32を接続する電流経路を遮断する。また、スイッチ回路SW1は、高圧DC/DCコンバータ21と負荷部LD2、LD3との間に位置し、高圧DC/DCコンバータ21と負荷部LD2、LD3との接続を切り替える。スイッチ回路SW1は、ONすることにより高圧DC/DCコンバータ21及び負荷部LD2、LD3を接続する電流経路を通電し、OFFすることにより高圧DC/DCコンバータ21及び負荷部LD2、LD3を接続する電流経路を遮断する。また、スイッチ回路SW1は、12V鉛電池22と負荷部LD2、LD3との間に位置し、12V鉛電池22と負荷部LD2、LD3との接続を切り替える。スイッチ回路SW1は、ONすることにより12V鉛電池22及び負荷部LD2、LD3を接続する電流経路を通電し、OFFすることにより12V鉛電池22及び負荷部LD2、LD3を接続する電流経路を遮断する。
【0022】
スイッチ回路SW1は、例えば、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30の正常時、制御ECU36から出力されるON信号に基づいてONし、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30を接続する電流経路を通電する。一方、スイッチ回路SW1は、メイン電源装置20又はバックアップ電源装置30の異常時、図示はしないが異常を検出する回路の出力を受けてOFFし、且つ制御ECU36から出力されるOFF信号に基づいてOFFすることができ、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30を接続する電流経路を遮断する。
【0023】
スイッチ回路SW2は、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3との間に設けられ、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3との接続を切り替える。スイッチ回路SW2は、ONすることによりバックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3とを接続する電流経路を通電し、OFFすることによりバックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3とを接続する電流経路を遮断する。
【0024】
スイッチ回路SW2は、例えば、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30の正常時、制御ECU36から出力されるOFF信号に基づいてOFFし、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3とを接続する電流経路を遮断する。一方、スイッチ回路SW2は、メイン電源装置20の異常時、図示はしないが異常を検出する回路の出力を受けてONし、且つ制御ECU36から出力されるON信号に基づいてONすることができ、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3とを接続する電流経路を通電する。
【0025】
スイッチ回路SW3は、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD3との間に設けられ、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD3との接続を切り替える。スイッチ回路SW3は、ONすることによりバックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を通電し、OFFすることによりバックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を遮断する。
【0026】
スイッチ回路SW3は、例えば、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する場合、制御ECU36から出力されるON信号に基づいてONし、バックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を通電する。一方、スイッチ回路SW3は、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定しない場合、制御ECU36から出力されるOFF信号に基づいてOFFし、バックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を遮断する。
【0027】
検出部35は、電流及び電圧を検出するものであり、電流センサ35aと、電圧センサ35bとを有する。電流センサ35aは、負荷部LD3の抵抗系負荷部LD3aに流れる電流を検出するものである。電流センサ35aは、検出した電流値を制御ECU36に出力する。電圧センサ35bは、負荷部LD3の抵抗系負荷部LD3aに印加される電圧を検出するものである。電圧センサ35bは、検出した電圧値を制御ECU36に出力する。
【0028】
制御ECU36は、12VDC/DCコンバータ32及びスイッチユニット34を制御するものである。制御ECU36は、CPU、記憶部、及び、インターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。制御ECU36は、記憶部に記憶された制御プログラムに基づいて、例えば、バックアップ用12VLI電池33の蓄電状態を監視し、当該バックアップ用12VLI電池33の蓄電状態に応じて12VDC/DCコンバータ32を制御する。制御ECU36は、例えば、バックアップ用12VLI電池33の蓄電率が予め定められた基準値未満の場合、12VDC/DCコンバータ32の出力電圧を上げて、バックアップ用12VLI電池33を充電する。一方、制御ECU36は、バックアップ用12VLI電池33の蓄電率が基準値以上の場合、12VDC/DCコンバータ32の出力電圧を止めてバックアップ用12VLI電池33の蓄電率を維持する。
【0029】
また、制御ECU36は、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30の正常時、正常モードで車両を走行させる。ここで、正常モードとは、正常な運転状態であり、例えば、12V鉛電池22及びバックアップ用12VLI電池33が共に正常な状態であり、少なくとも負荷部LD1及びLD2を動作させるモードであり、この例では、負荷部LD1、LD2、LD3を動作させている。制御ECU36は、正常モードの場合、スイッチ回路SW1にON信号を出力し、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30を接続する電流経路を通電し、且つ、スイッチ回路SW4は車両システムまたはドライバーによって任意に操作されON信号またはOFF信号が出力され、ON信号が出力された場合はメイン電源装置20及び抵抗系負荷部LD3aを接続する電流経路を通電する。また、制御ECU36は、正常モードの場合、スイッチ回路SW2にOFF信号を出力し、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3とを接続する電流経路を遮断し、スイッチ回路SW3にOFF信号を出力し、バックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を遮断し、12VDC/DCコンバータ32をOFFにする。これにより、制御ECU36は、図2に示すように、高圧DC/DCコンバータ21又は12V鉛電池22から負荷部LD1、LD2、LD3に負荷電流I1を流すことができる。なお、スイッチ回路SW4は、OFF信号が出力された場合はメイン電源装置20及び抵抗系負荷部LD3aを接続する電流経路を遮断し、この場合、高圧DC/DCコンバータ21又は12V鉛電池22から負荷部LD1、LD2に負荷電流I1が流れ、負荷部LD3には負荷電流I1が流れない。
【0030】
一方、制御ECU36は、地絡等によるメイン電源装置20の異常時、異常モードで車両を走行させる。ここで、異常モードとは、異常が発生した際の運転状態であり、例えば、メイン電源装置20が異常な状態であり、負荷部LD2を動作させ且つ負荷部LD1、LD3を動作させないモードである。このように、異常モードは、正常モードよりも車両の機能を制限したモードである。車両は、この異常モードの場合でも自動運転等により自走することができ、例えば、車両の安全を確保する場所まで異常モードで自走することができる。
【0031】
制御ECU36は、異常モードの場合、スイッチ回路SW1にOFF信号を出力し、メイン電源装置20及びバックアップ電源装置30を接続する電流経路を遮断し、スイッチ回路SW3にOFF信号を出力し、バックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を遮断する。また、制御ECU36は、異常モードの場合、スイッチ回路SW2にON信号を出力し、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2及び負荷部LD3とを接続する電流経路を通電する。スイッチ回路SW4は、車両システムまたはドライバーによって任意に操作されON信号またはOFF信号が出力され、ON信号が出力された場合は負荷部LD3はONし、OFF信号が出力された場合は負荷部LD3はOFFする。但し、負荷部LD3は、異常時には優先してOFFされるケースが想定できるものであり、これにより、制御ECU36は、図3に示すように、メイン電源装置20をバックアップ電源装置30から切り離した状態で、バックアップ用12VLI電池33から負荷部LD2に負荷電流I2を流すことができる。このとき、制御ECU36は、バックアップ用12VLI電池33から負荷部LD1に電力を供給せず、負荷部LD3については車両システムまたはドライバーの操作に関係し、電力を供給する場合と電力を供給しない場合とがある。
【0032】
ここで、負荷部LD1は、上述のように、オーディオ等の一般負荷部により構成され、負荷部LD2は、ADAS等の自動運転用負荷部により構成され、負荷部LD3は、ヒーター等の抵抗系負荷部LD3aにより構成される。そして、負荷部LD1、負荷部LD2、及び、負荷部LD3は、車両に関する特定の機能を有する負荷部である。この場合に、負荷部LD3は、負荷部LD1、LD2とは異なり、特定の機能に加えて他の機能も有する負荷部である。負荷部LD3は、他の機能として、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する際に電力を放電する放電機能を有する。具体的には、負荷部LD3は、特定の機能としてヒーター等の抵抗系負荷部LD3aと、他の機能として電池状態を推定する際に電力を放電する負荷部(放電回路)とを兼用する。言い換えれば、負荷部LD3は、電池状態を推定する際に電力を放電する専用の負荷部ではなく、電池状態を推定する際の放電機能に加えて負荷部として他の機能を有するものである。
【0033】
制御ECU36は、電池状態推定モードを有する。電池状態推定モードとは、メイン電源装置20から負荷部LD3に電力を供給していない状態で、バックアップ用12VLI電池33から負荷部LD3に電力を供給し、当該バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定するモードである。制御ECU36は、予め定められたタイミングで、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する電池状態推定モードに移行する。制御ECU36は、例えば、車両の駐車時等でメイン電源装置20がOFFしているタイミングや、または車両のACC(アクセサリー)電源又はIG(イグニッション)電源がONされ、メイン電源装置20がONしたタイミングで、電池状態推定モードに移行する。制御ECU36は、例えば、車両の駐車時等でメイン電源装置20がOFFしているタイミングで電池状態推定モードに移行する場合、図4に示すように、スイッチ回路SW3にON信号を出力し且つスイッチ回路SW1、SW2にOFF信号を出力し、バックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を通電する。この時、スイッチ回路SW4は、OFFしている。これにより、制御ECU36は、バックアップ用12VLI電池33から負荷部LD3に放電電流I3を流すことができる。
【0034】
また、制御ECU36は、車両のACC(アクセサリー)電源又はIG(イグニッション)電源がONされ、メイン電源装置20がONしたタイミングで、電池状態推定モードに移行する場合、図5に示すように、スイッチ回路SW1、SW3にON信号を出力し且つスイッチ回路SW2にOFF信号を出力し、高圧DC/DCコンバータ21及び12V鉛電池22と、負荷部LD1、LD2、LD3とを接続する電流経路を通電すると共に、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD3とを接続する電流経路を通電する。この時、車両システムにより、SW4は、OFFしている。これにより、制御ECU36は、負荷部LD1、LD2に負荷電流I1を流しつつ、バックアップ用12VLI電池33から負荷部LD3に放電電流I3を流すことができる。
【0035】
制御ECU36は、電池状態推定モードの際に、バックアップ用12VLI電池33の劣化状態を推定する場合、電流センサ35aから出力された電流値、及び、電圧センサ35bから出力された電圧値に基づいて、バックアップ用12VLI電池33の内部抵抗を求める。そして、制御ECU36は、求めたバックアップ用12VLI電池33の内部抵抗に基づいてバックアップ用12VLI電池33の劣化状態を推定する。ここで、劣化状態は、バックアップ用12VLI電池33の劣化の度合(レベル)を表すものである。劣化の度合(レベル)は、バックアップ用12VLI電池33の内部抵抗に応じて推定される。制御ECU36は、例えば、バックアップ用12VLI電池33の内部抵抗が予め定められた基準抵抗以上の場合、バックアップ用12VLI電池33の劣化の度合が高い異常状態と推定する。一方、制御ECU36は、バックアップ用12VLI電池33の内部抵抗が基準抵抗未満の場合、バックアップ用12VLI電池33の度合が低く異常状態でないと推定する。
【0036】
次に、車両電源システム1の動作例について説明する。制御ECU36は、図6に示すように、電池状態推定モードであるか否かを判定する(ステップS1)。制御ECU36は、例えば、車両の駐車時等でメイン電源装置20がOFFしているタイミングで電池状態推定モードに移行した場合(ステップS1;Yes)、バックアップ用12VLI電池33から、暖房機能を有するヒーターである抵抗系負荷部LD3aに電力を供給する(ステップS2)。制御ECU36は、例えば、図4に示すように、スイッチ回路SW3にON信号を出力し且つスイッチ回路SW1、SW2にOFF信号を出力し、バックアップ用12VLI電池33及び負荷部LD3を接続する電流経路を通電し、バックアップ用12VLI電池33から抵抗系負荷部LD3aに電力を供給し、ヒーターである負荷部LD3の抵抗によりバックアップ用12VLI電池33の放電を行う。この時、スイッチ回路SW4は、OFFしている。電池状態推定モードでは、例えば、数秒~数十秒の間、負荷部LD3の抵抗によりバックアップ用12VLI電池33の放電を行う。次に、制御ECU36は、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する(ステップS3)。制御ECU36は、例えば、電流センサ35aから出力された電流値、及び、電圧センサ35bから出力された電圧値に基づいて、バックアップ用12VLI電池33の内部抵抗を求める。そして、制御ECU36は、求めたバックアップ用12VLI電池33の内部抵抗に基づいてバックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する。なお、上述のステップS1で、制御ECU36は、電池状態推定モードに移行していない場合(ステップS1;No)、再度、電池状態推定モードであるか否かを判定する。
【0037】
以上のように、実施形態に係る車両電源システム1は、メイン電源装置20と、バックアップ電源装置30とを備える。メイン電源装置20は、車両に搭載され、負荷部LD1、負荷部LD2、及び、負荷部LD3に電力を供給する。バックアップ電源装置30は、車両に搭載され、メイン電源装置20の異常時に少なくとも負荷部LD2に電力を供給する。バックアップ電源装置30は、メイン電源装置20から供給される電力を蓄電し少なくとも負荷部LD2に電力を供給するバックアップ用12VLI電池33、及び、メイン電源装置20及びバックアップ用12VLI電池33から供給される電力を制御する制御ECU36を有する。ここで、負荷部LD1、負荷部LD2、及び、負荷部LD3は、車両に関する特定の機能を有する負荷部である。この場合に、負荷部LD3は、特定の機能に加えて他の機能も有する負荷部であり、他の機能として、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する際に電力を放電する放電機能を有する。上記制御ECU36は、正常モードと、異常モードと、電池状態推定モードとに切り替え可能である。正常モードは、メイン電源装置20が正常である場合、メイン電源装置20から少なくとも負荷部LD1及び負荷部LD2に電力を供給するモードである。異常モードは、メイン電源装置20が異常である場合、バックアップ用12VLI電池33から少なくとも負荷部LD2に電力を供給し且つバックアップ用12VLI電池33から負荷部LD1に電力を供給しないモードである。電池状態推定モードは、メイン電源装置20から負荷部LD3に電力を供給していない状態で、バックアップ用12VLI電池33から負荷部LD3に電力を供給し、当該バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定するモードである。
【0038】
この構成により、車両電源システム1は、負荷部LD3がバックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する際に用いられる負荷部を兼用するので、電池状態を推定するための専用の負荷部(放電回路)を削減することができる。これにより、車両電源システム1は、部品点数の増加を抑制できると共に大型化を抑制でき、これによりコストを削減することができる。また、車両電源システム1は、電池状態を推定するための放熱回路をバックアップ電源装置30に設けないので、放熱を考慮して部品間の間隔を広くすることを抑制でき、部品単体が占有していた面積以上に搭載面積を削減することができる。
【0039】
上記車両電源システム1において、バックアップ電源装置30は、メイン電源装置20との接続を切り替えるスイッチ回路SW1、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD2との接続を切り替えるスイッチ回路SW2、及び、バックアップ用12VLI電池33と負荷部LD3との接続を切り替えるスイッチ回路SW3を有する。負荷部LD3は、メイン電源装置20との接続を切り替えるスイッチ回路SW4を有する。制御ECU36は、メイン電源装置20が正常である場合、スイッチ回路SW1をONし且つスイッチ回路SW2及びスイッチ回路SW3をOFFすることで、正常モードに切り替える。この時、スイッチ回路SW4は、車両システムまたはドライバーにより任意に制御されている。制御ECU36は、メイン電源装置20が異常である場合、スイッチ回路SW2をONし且つスイッチ回路SW1、及び、スイッチ回路SW3をOFFすることで、異常モードに切り替える。制御ECU36は、バックアップ用12VLI電池33の電池状態を推定する場合、第4スイッチ回路SW4がOFFしている状態において、スイッチ回路SW3をONし且つスイッチ回路SW2をOFFすることで、電池状態推定モードに切り替える。このように、車両電源システム1は、各スイッチ回路を切り替えることによって、正常モード、異常モード、及び、電池状態推定モードに適正に切り替えることができる。
【0040】
上記車両電源システム1において、負荷部LD3は、特定の機能として暖房機能を有するヒーターである。制御ECU36は、電池状態推定モードの場合、ヒーターである負荷部LD3の抵抗によりバックアップ用12VLI電池33の放電を行う。この構成により、車両電源システム1は、電池状態を推定する際の放電回路として相対的に電気抵抗が大きいヒーターを用いることができるので、バックアップ用12VLI電池33の電力を十分に放電することができ、バックアップ用12VLI電池33の内部抵抗を適正に求めることができる。
【0041】
なお、上記説明では、バックアップ電源装置30は、スイッチ回路SW1、スイッチ回路SW2、及び、スイッチ回路SW3を有し、負荷部LD3は、スイッチ回路SW4を有し、各スイッチ回路を切り替えることで各モードに切り替えていたが、各モードに切り替えるスイッチ回路の構成は上記に限定されず、その他のスイッチ回路の構成であってもよい。例えば、スイッチ回路SW4は、車両システムまたはドライバーなどのユーザーが操作可能なスイッチであるが、電池状態推定をする際は自動的にOFFするようスイッチの制御をし、電池状態推定が完了後はスイッチ設定を直前の状態に戻すようにしておいてよい。スイッチ回路SW4はバックアップ電源装置30の制御ECU36の制御範囲内でも外でもどちらの場合もあるものとする。
【0042】
また、負荷部LD3は、ヒーターである例について説明したが、これに限定されず、その他の負荷部であってもよい。
【0043】
また、筐体31は、その内部空間部に、電力分配部及びヒューズFを収容せずに別体としていたが、これに限定されない。例えば、図7に示す車両電源システム1Aは、筐体31Aが、その内部空間部に、電力分配部及びヒューズFを収容し、ユニットとして電力分配部及びヒューズFが一体化されている。この構成により、車両電源システム1Aは、コネクタやボルト締結部の部品を小型化することができ、これらの部品点数の増加を抑制できる。また、車両電源システム1Aは、部品間を接続するケーブル等の接続経路長も短くすることができる。
【0044】
また、負荷部LD1及び負荷部LD2は、相互に組み合わせて1つのアクチュエータを構成する機器をそれぞれ含んで構成されてもよい。例えば、負荷部LD1は、第1操舵機器を含み、負荷部LD2は、第2操舵機器を含む。そして、負荷部LD1及び負荷部LD2は、第1操舵機器及び第2操舵機器を組み合わせて1つのアクチュエータ(操舵装置)を構成する。このアクチュエータは、負荷部LD1の機器及び負荷部LD2の機器が動作することで正常動作を行う(正常モード)。また、アクチュエータは、負荷部LD1の機器が動作せず且つ負荷部LD2の機器が動作することで、正常動作よりも機能を制限した制限動作を行う(異常モード)。この構成により、車両電源システム1は、メイン電源装置20の異常時でも、車両の安全を確保できる場所まで車両を走行させることができる。
【0045】
また、電池状態推定モードは、バックアップ用12VLI電池33の劣化状態を推定することを説明したが、劣化状態以外を推定しても良い。例えば、電池状態推定モードは、充電容量や異常状態の推定をしてもよく、劣化状態と併せて電池に係る他の状態推定を行っても良い。
【符号の説明】
【0046】
1 車両電源システム
LD1 負荷部(第1負荷部)
LD2 負荷部(第2負荷部)
LD3 負荷部(第3負荷部)
20 メイン電源装置
30 バックアップ電源装置
33 バックアップ用12VLI電池(バックアップバッテリ)
36 制御ECU(制御部)
SW1 スイッチ回路(第1スイッチ回路)
SW2 スイッチ回路(第2スイッチ回路)
SW3 スイッチ回路(第3スイッチ回路)
SW4 スイッチ回路(第4スイッチ回路)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7