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特許7698658がん治療のための置換オキソイソインドリン化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-17
(45)【発行日】2025-06-25
(54)【発明の名称】がん治療のための置換オキソイソインドリン化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20250618BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 491/052 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/5383 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 491/048 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/498 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/5025 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 513/04 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/52 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20250618BHJP
   C07D 495/04 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20250618BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20250618BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250618BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20250618BHJP
【FI】
C07D401/14 CSP
A61K31/4709
A61K31/4725
C07D471/04 113
A61K31/4545
A61K31/501
A61K31/506
C07D491/052
C07D471/04 121
A61K31/55
C07D471/04 107Z
C07D498/04 111
A61K31/5383
A61K31/497
C07D471/04 104Z
A61K31/496
C07D491/048
A61K31/517
A61K31/498
C07D487/04 140
A61K31/5025
C07D513/04 301
C07D487/04 146
C07D487/04 144
A61K31/52
C07D487/04 143
A61K31/519
C07D487/04 147
C07D495/04 105A
A61K31/53
A61K31/4985
A61P35/00
A61P35/02
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022557736
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 US2021023382
(87)【国際公開番号】W WO2021194914
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】62/993,144
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【弁理士】
【氏名又は名称】水原 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】デグナン,アンドリュー ピー
(72)【発明者】
【氏名】クミ,ゴッドウィン クワメ
(72)【発明者】
【氏名】テベン,アンドリュー ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,オードリス
(72)【発明者】
【氏名】パーク,ピーター キナム
(72)【発明者】
【氏名】ビルダー,ドナ エム
(72)【発明者】
【氏名】チャーニー,エミリー
(72)【発明者】
【氏名】プランデア,アショク ブイ
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/038717(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/012337(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/012334(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
[式中、
環Aは、
【化2】
であり;
各R1は、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-6アルキル、0~6個のR1aで置換されたC1-3アルコキシ、-CRxRxOCRxRx(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)H、-NRxC(O)(C1-2アルキル)、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-3アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(C3-6シクロアルキル)、-OC(O)(C1-3アルキル)、-SO2(C1-3アルキル)、-NHN(C1-2アルキル)2、-CH2CH2Si(CH3)3であるか、またはC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~4個のR1bで置換され;
各R1aは、独立してF、Cl、-CN、-OH、C1-2アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-SO2(C1-3アルキル)、またはフェニルであり;
各R1bは、独立してF、Cl、C1-2アルキル、C1-2フルオロアルキル、C1-2アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-C(O)(C1-3アルキル)、-SO2(C1-3アルキル)、または-CH2(フェニル)であり;
各Rxは、独立してHまたは-CH3であり;
各Ryは、独立してHまたはC1-6アルキルであり;および
nは、0、1、2、3、または4である]
の化合物またはその塩。
【請求項2】
式中、
各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-5アルキル、0~5個のR1aで置換されたC1-2アルコキシ、-CRxRxOCH2(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)CH3、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-2アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(シクロプロピル)、-OC(O)(C1-2アルキル)、-SO2(C1-2アルキル)、-NHN(CH3)2、-CH2CH2Si(CH3)3であるか、またはC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~3個のR1bで置換され;
各R1bが、独立してF、Cl、C1-2アルキル、-CH2F、-CHF2、-CF3、C1-2アルコキシ、-OCF3、-C(O)(C1-2アルキル)、または-SO2(C1-2アルキル)であり;および
nが、0、1、2、または3である、
請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
式中、
各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、-CH3、-CH2CH3、-CHCH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2C(CH3)3、-CF3、-CH2Cl、-CH2CN、-CH2(フェニル)、-CH2OH、-CH2OCH2(フェニル)、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2(フェニル)、-NH2、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、-NH(CH(CH3)CH2CH3)、-N(CH3)2、-N(CH2CH3)2、-NHC(O)CH3、-N(CH3)C(O)CH3、-C(O)H、-C(O)OCH3、-C(O)NH(シクロプロピル)、-C(O)NH2、-C(O)N(CH3)2、-CH2CH2Si(CH3)3、-OC(O)CH3、-NHN(CH3)2、シクロプロピル、フェニル、ピリジニル、(ベンジル)モルホリニル、(メチルスルホニル)ピペラジニル、またはアセチルピペラジニルであり;および
nが、0、1、2、または3である、
請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
式中、環Aが、
【化3】
である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
式中、環Aが、
【化4】
である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
式中、環Aが、
【化5】
である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
式中、
環Aが、
【化6】
であり;
各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、-CH3、-OCH3、-NH2、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、-NHC(O)CH3、-NHN(CH3)2、シクロプロピル、フェニル、(ベンジル)モルホリニル、(メチルスルホニル)ピペラジニル、またはアセチルピペラジニルであり;および
nが、0、1、2、または3である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項8】
式中、
Aが、
【化7】
であり;
各R1が、独立してF、Cl、-CN、-OH、-CH3、-OCH3、-OCH2(フェニル)、-NH2、-N(CH3)2、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2C(CH3)3、-CF3、-CH2Cl、-CH2CN、-CH2(フェニル)、-CH2OH、-CH2OCH2(フェニル)、-OCH2CH3、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、または-NHC(O)CH3であり;および
nが、0、1、または2である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項9】
式中、
環Aが、
【化8】
であり ;
各R1が、独立してF、Cl、-OH、-CH3、-OCH3、-NH2、-C(O)OCH3、-C(O)NH(シクロプロピル)、またはフェニルであり;および
nが、0、1、または2である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項10】
式中、
環Aが、
【化9】
であり;
各R1が、独立して-CN、-NH2、-C(O)NH2、フェニル、またはピリジニルであり;および
nが、0、1、または2である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項11】
前記化合物が、
3-[1-オキソ-5-(キノリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(1);
3-[5-(4-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(2);
3-(5-{8-オキサ-3,5-ジアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),2,4,6,10,12-ヘキセン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(3);
3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(4);
3-[5-(3-アミノキノキサリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(5);
3-(1-オキソ-5-{7H-ピロロ[2,3-c]ピリダジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6);
3-[1-オキソ-5-(キノキサリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(7);
3-[5-(4-アミノキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(8);
3-[1-オキソ-5-(キナゾリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(9);
3-(5-{2-[(ブタン-2-イル)アミノ]-[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(10);
3-(5-{7-フルオロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(11);
3-[5-(4-メトキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(12);
3-[1-オキソ-5-(4-フェニルキノリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(13);
N-シクロプロピル-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キノリン-4-カルボキサミド(14);
3-{5-[6-クロロ-4-(ジエチルアミノ)キナゾリン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(15);
3-[5-(4-アミノ-6,7-ジメトキシキナゾリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(16);
3-[5-(6-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(17);
3-[5-(6-クロロキノキサリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(18);
3-[5-(7-フルオロイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(19);
3-[5-(5-フルオロイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(20);
3-[5-(1,5-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(21);
3-[5-(4-アミノキナゾリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(22);
3-[5-(6-メチルイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(23);
3-[5-(4-メチルキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(24);
3-[5-(3-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(25);
3-[5-(6-フルオロキノキサリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(26);
3-[5-(6-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(27);
3-[5-(7-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(28);
3-[5-(6-メトキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(29);
3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キノキサリン-2-カルボン酸エチル(30);
2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キノリン-6-カルボン酸メチル(31);
3-[5-(3-メチルキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(32);
3-[5-(8-メトキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(33);
3-[5-(8-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(34);
3-[5-(6-フルオロキナゾリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(35);
3-[5-(3-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(36);
3-[5-(4-ヒドロキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(37);
3-[5-(6-フルオロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(38);
3-[5-(6-メチルキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(39);
3-[5-(6-ヒドロキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(40);
2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キナゾリン-7-カルボン酸メチル(41);
3-(5-{5-アミノ-3-[2-(トリメチルシリル)エチル]-3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(42);
3-[5-(2-アミノ-9H-プリン-6-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(43);
3-[5-(6-アミノ-7H-プリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(44);
3-(5-{6-アミノ-1-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(45);
3-{5-[5-アミノ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(46);
3-[5-(5-アミノ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(47);
N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}アセトアミド(48);
3-{5-[1-(ジメチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(49);
3-{5-[1-(メチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(50);
3-{5-[5-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(51);
N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}-N-メチルアセトアミド(52);
3-[5-(6-アミノ-1,7-ナフチリジン-8-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(53);
3-[5-(3-アミノ-5-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(54);
3-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(55);
3-(5-{4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(56);
3-[5-(5-アミノ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(57);
3-[5-(3,6-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(58);
1-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-3-カルボニトリル(59);
4-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボアルデヒド(60);
3-{5-[1-メチル-4-(メチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-6-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(61);
3-(5-{2-メチル-4-オキソ-4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-7-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(62);
3-{5-[5,7-ジクロロ-3-(ジメチルアミノ)イソキノリン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(63);
3-[5-(1,7-ナフチリジン-8-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(64);
3-(5-{2-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(65);
3-[5-(イソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(66);
3-[5-(イソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(67);
3-(5-(2-アミノ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(68);
3-(5-(6-アミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(69);
3-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(70);
3-(1-オキソ-5-(4-フェニルピリミジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(71);
3-(1-オキソ-5-(4-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(72);
3-(5-(4-アミノ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(73);
3-(1-オキソ-5-(4-フェニルピリジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(74);
3-(1-オキソ-5-(4-(ピリジン-2-イル)ピリミジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(75);
3-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリダジン-4-カルボニトリル(76);
6-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリダジン-3-カルボニトリル(77);
6-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリダジン-3-カルボキサミド(78);
3-[5-(6-アミノ-3-ニトロピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(79);
4-アミノ-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリミジン-5-カルボニトリル(80);
4-アミノ-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミド(81);
(3S)-3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(82);
(3R)-3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(83);
(3S)-3-[5-(1-アミノ-4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(84);
3-(5-(4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(85);
3-(5-(1-クロロ-4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(86);
3-(5-(2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b][1,4]オキサジン-7-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(87);
3-(5-(1-メチルイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(88);
3-(5-(1-シクロプロピルイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(89);
1-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソキノリン-4-カルボニトリル(90);
3-(1-オキソ-5-(キナゾリン-4-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(91);
3-(5-(6-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(92);
3-(5-(3-クロロキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(93);
3-(5-(3-メトキシキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(94);
3-(5-(3-(エチルアミノ)キノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(95);
3-(5-(3-ヒドロキシキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(96);
3-(5-(3-シクロプロピルキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(97);
3-(5-(3-イソプロピルキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(98);
3-(1-オキソ-5-(3-フェニルキノキサリン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(99);
3-(5-(1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100);
3-(5-(6-アミノ-3-ブロモピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(101);
3-(5-(6-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(102);
3-(5-(4-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(103);
3-(5-(3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(104);
3-(5-(4-(ベンジルオキシ)イソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(105);
3-(5-(6-アミノ-3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(106);
3-(5-(3-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(107);
3-(5-(4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(108);
3-(1-オキソ-5-(ピリジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(109);
2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソニコチノニトリル(110);
2-(2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリジン-4-イル)アセトニトリル(111);
3-(5-(6-アミノ-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(112);
3-(5-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(113);
3-(1-オキソ-5-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-6-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(114);
3-(1-オキソ-5-(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-3-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(115);
3-(5-(6-アミノ-5-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(116);
3-(5-(5,6-ジアミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(117);
3-(1-オキソ-5-(1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-b]ピラジン-6-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(118);
3-(5-(5-アミノ-4,6-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(119);
3-(5-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(120);
3-(5-(4,5-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(121);
(3S)-3-[5-(1,8-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(122);
(S)-3-(5-(3-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(123);
(S)-N-(1-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソキノリン-3-イル)アセトアミド(124);
3-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}イソキノリン-1-カルボニトリル(125);
3-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}イソキノリン-1-カルボキサミド(126);
(4S)-7-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-2H,3H,4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアセテート(127);
(4R)-7-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-2H,3H,4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアセテート(128);
3-{5-[7-クロロ-4-(ジメチルアミノ)イソキノリン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(129);
1-アミノ-3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]-N,N-ジメチルイソキノリン-4-カルボキサミド(130);
3-[5-(1-アミノ-4-メチルイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(131);
3-[5-(6-アミノ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(132);
3-[5-(6-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(133);
N-{1-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-6-イル}アセトアミド(134);
3-{5-[6-アミノ-4-(クロロメチル)ピリジン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(135);
3-(1-オキソ-5-{5H,6H,7H,8H,9H-ピリド[2,3-b]アゼピン-2-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(136);
3-[1-オキソ-5-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(137);
3-{5-[6-(2,2-ジメチルヒドラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(138);
3-(5-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(139);
3-(5-(6-アミノ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(140);
3-(5-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(141);
3-(5-(6-アミノピラジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(142);
3-(5-(2-アミノ-6-メチルピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(143);
3-(5-(4,6-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(144);
3-(5-(5-クロロ-3-ヒドロキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(145);
3-(5-(6-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(146);
3-(5-(6-ヒドロキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(147);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-メチルニコチノニトリル(148);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソニコチノニトリル(149);
3-(5-(1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(150);
3-(5-(6-アミノ-4,5-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(151);
6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-メチルニコチノニトリル(152);
3-(5-(6-アミノ-5-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(153);
3-(5-(4-((ベンジルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(154);
3-[5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(155);
3-[5-(1-メトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(156);
3-[1-オキソ-5-(1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(157);
3-(5-{1-ベンジル-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(158);
3-(1-オキソ-5-(1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-6-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(159);
3-(1-オキソ-5-(1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(160);
3-(5-(1-ベンジル-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(161);
6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピコリノニトリル(162);
3-(5-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(163);
3-(5-(6-アミノ-4-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(164);
3-(5-(6-アミノ-4-クロロピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(165);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(166);
N-(6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-3,4-ジメチルピリジン-2-イル)アセトアミド(167);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリジン-3,5-ジカルボニトリル(168);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-フルオロニコチノニトリル(169);
3-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(170);
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル(171);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル(172);
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル(173);
6-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(174);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル(175);
2-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(176);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル(177);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル(178);
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル(179);
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メチルニコチノニトリル(180);
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メトキシニコチノニトリル(181);
6-アミノ-5-シクロプロピル-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(182);
2-アミノ-5-シクロプロピル-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(183);
3-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(184);
3-(5-(6-アミノ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(185);
3-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-6-アミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(186);
3-(5-(4-メチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(187);
3-(5-(6-(エチルアミノ)-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(188);または
3-(5-(4,5-ジメチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(189)
である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩;および医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項13】
がんの治療のための、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項14】
前記がんが、結腸がん、胃がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、腎臓がん、頭頸部がん、リンパ腫、白血病および黒色腫から選択される、請求項13の医薬組成物。
【請求項15】
Heliosタンパク質に、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を接触させることを特徴とする、インビトロまたはエクスビボの細胞中のHeliosタンパク質レベル、Helios活性レベル、またはHelios発現レベルを減少させる方法。
【請求項16】
Heliosタンパク質が、配列番号1、2、3、4、または5のアミノ酸配列によってコードされている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、Heliosタンパク質レベル、Helios活性レベル、またはHelios発現レベルを減少させるための医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年3月23日出願の米国仮出願番号第62/993,144号の優先権を主張するものであって、その全てを参照により本明細書に組み込むものである。
【0002】
(説明)
本発明は、総じてHeliosタンパク質を阻害する置換オキソイソインドリン化合物に関する。本発明は、置換オキソイソインドリン化合物、当該化合物を含む組成物、およびそれらの使用方法を提供する。さらに本発明は、増殖性疾患(例えばがん)、およびウイルス感染症の治療に有効な、本発明に記載の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物に関するものである。
【背景技術】
【0003】
制御性T細胞(Treg)は、激しい免疫応答および炎症反応に対する抑制作用および免疫不応答性を維持することにより、自己寛容および免疫恒常性を維持するために必須の役割を担っている。安定な免疫不応答の抑制作用を示す表現型の維持により、Tregは過剰な免疫応答を抑え、自己免疫疾患を予防または軽減している。ヒトの腫瘍組織内にTregが存在していることは数多く報告されている。研究では、Tregの数と、腫瘍内へのT細胞の浸潤および生存率の間には明らかな負の相関が示され(Curiel et al., 2004, Nat. Med. 10: 942-949; Viguier et al., 2004, J Immuno. 1173:1444-1453; Beyer et al., 2006, Blood 108: 804-811; Zou et al., 2006, Nat. Rev. Immunol. 6: 295-307)、Tregが効果的な抗腫瘍免疫構築を阻害するために潜在的に重要な役割を担っていることが暗に意味される。これまでの証拠では、齧歯動物およびヒトにおいて、Foxp3+CD25+CD4+Tregが優位に腫瘍内に浸潤し、腫瘍細胞に対する免疫応答を見かけ上阻害することが示されている。一度特異的な抗原により活性化されると、Tregはインビトロで抗原非特異的に振る舞い、見過ごすことでキラーT細胞を抑制する(Takahashi et al., 1998, Int Immunol. 10:1969-80; Thornton et al., 1998, J Exp. Med. 188:287-96)。Foxp3+CD25+CD4+Tregは、見かけ上、CD4+ヘルパーT細胞、CD8+T細胞、ナチュラルキラー細胞、およびナチュラルキラーT細胞を含む広範囲の抗腫瘍免疫応答を抑制することができる(Tanaka et al., 2017, Cell Research 27:109-118)。腫瘍内のCD25+CD4+Tregが減少すると、腫瘍部分のサイトカインの環境が変化し、定着腫瘍が退縮する(Yu et al., 2005, J Exp Med. 201: 779-91)。さらに、Tregが欠損したCD4+T細胞の移植は、T細胞を含むTregの移植と比較して著しく抗腫瘍免疫応答を増加させる(Antony et al., 2005, J Immunol 174:2591-601)。腫瘍由来の自己抗原または腫瘍関連抗原のいずれかにより活性化された、腫瘍に浸潤したTregは、同様に特異的な抗腫瘍免疫応答を抑制し得る。Tregの分化を制御するために鍵となる因子の活性を調節することが、がんおよびウイルス感染症などの特定の疾患を治療するための有望な戦略であることを意味する。
【0004】
FoxP3+CD4 Tregは非常に安定である。炎症、感染症または自己免疫性疾患が拡大した後も、その表現型が安定であるかを確かめるため、この遺伝的メカニズムを理解するための研究がなお行われている。Tregの安定な免疫抑制の表現型の維持に関与する転写因子(TF)が、この研究に用いられ得る。TFのイカロスファミリーメンバーであるHelios(IKZF2)遺伝子は、負の選択を受けた胸腺細胞、ならびに抑制性分化系列のCD4およびCD8T細胞により選択的に発現することに基づいて、他のイカロスファミリーメンバーと異なる。Heliosは2つの制御性T細胞系譜、FoxP3+CD4+およびLy49+CD8+Tregにより発現し、これらは自己寛容を維持するために必須の系譜である(Kim et al., 2015, Science 350:334-339; Sebastian et al., 2016, J Immunol 196:144-155)。興味深いことに、最近の研究で、Heliosは定常状態におけるTregの活性には不要であるが、炎症中のFoxP3+CD4 Tregの遺伝子プログラムの制御には、安定な表現型を維持し、抑制機能を強化するために必須であることが示唆された(Thornton et al., 2010, J Immunol. 184:3433-3441; Kim et al., 2015)。Heliosの発現は、Tregが強い炎症反応に対して免疫抑制的かつ免疫不応答性の表現型を維持するために非常に重要であることが示された。IL-2Rα-STAT5経路を活性化することは、Tregが残存し、その安定性を確保するために重要な関連因子であることが示された(Kim et al., 2015)。Heliosは、主要なリンパ球内因性阻害活性を発揮することで、FoxP3のフォークヘッドドメインを有さないScurfyマウスから得た高活性化自己応答性T細胞の存在下、自己免疫疾患を予防するためにFoxP3+ CD4 Tregの表現型の維持において不可欠な役割を担っている。Helios-/-/Scurfy骨髄(BM)(Helios+以外)/+/Scurfy BM細胞で再構成した骨髄キメラは素早く自己免疫を構築した(Kim et al., 2015)。これらの結果により、Heliosは自己応答性T細胞の選択、分化、および機能発現に重要であることが示された。Tregによる免疫抑制は、抗腫瘍免疫応答を妨げ得る。FoxP3+CD4 Treg中のHeliosが選択的に欠損していることにより、Tregが不安定となり、腫瘍内CD4 TregがエフェクターT細胞(Teff)へと変化する。腫瘍内Tregが不安定になると、Tregが変換され、Tregの抑制作用が減少する結果として腫瘍内のTeff細胞数が増加し得る。さらに、Heliosが欠損した腫瘍内Treg中でIL-2応答不良が観測された。これは活性化Tregの数の減少をもたらし、また、腫瘍内Teff活性の増加に寄与し得る。腫瘍細胞および浸潤した免疫細胞間の相互作用は、炎症性メディエーター(TNF-α、IL-6、IL-17、IL-1、およびTGF-βなど)の分泌を促し、局所的炎症環境を形成する(Kim et al., 2015)。
【0005】
また、Helios欠損Tregの系統的不安定性は、FoxP3発現の低下によっても引き起こされ、その結果炎症性サイトカインが生産され、エフェクターT細胞が得られる。腫瘍組織の微小環境内でのHelios欠損Tregからエフェクター細胞への変化は、Teffの表現型を支配する遺伝子の発現の増加と関連している(Yates et al., 2018, PNAS, 2018, 115: 2162-2167)。Helios欠損により不安定な表現型となるのは腫瘍微小環境(TME)内のみで、末梢リンパ器官では起こらない(Nakagawa et al., 2016, PNAS 113: 6248-6253)。慢性的炎症TMEでは、TregのHelios欠損により、TFおよびエフェクターサイトカインに関するヘルパーT細胞が増加し、ヘルパーT細胞の分化に関して抑制的な遺伝子プログラムを大幅に軽減し得る。自己抗原に対して高い親和性を有するTregの亜集団において、GITR/PD-1発現の増加および自己抗原に対する応答性の増加が示され、これらのHelios欠損Tregの遺伝子変異が如実に現れている。これらが組み合わさってTME内でTregからTeffに変化が促進され、TregによるT細胞受容体(TCR)への関与および共刺激因子受容体の発現が増加する。これはTreg変換の主な特徴である遺伝子発現の変異は、免疫環境によって異なることを示唆する(Yates et al., 2018)。
【0006】
FoxP3+CD4 Treg内のHelios発現減少は、メモリーTregを腫瘍抗原特異的な自己応答性T細胞受容体を発現するTeff細胞に変化させ得る。腫瘍増殖による慢性的炎症症状において、変化後のTreg特性は選択的に誘起され得る。Helios欠損Tregは、自己ペプチド/MHCに対する高い親和性に重きを置いたTCRを発現し、これはTME中でのTregの安定した活性化を促進し得る(Yates et al., 2018)。CD4 Treg中のTCRの自己反応性が、従来のT細胞と比較して増加した点から、TME内のTregが介在する抑制効果を抑えることに伴って、Tregの変化は極めて強力なエフェクターCD4 T細胞を生産し得る。また、全身のTreg集団に影響せずに、腫瘍内TregをTeff細胞に選択的に変換する方法であれば、さらに効果的な戦略となる。Tregの量および様々な免疫反応に応答する機能的安定性を維持するために鍵となる因子として、Heliosは、現在の腫瘍免疫治療を強化する戦略と薬理学的に関連し得る。TregからTeffへの変化が炎症性腫瘍微小環境に限られ得るため、Heliosを標的とした抗体または低分子ベースの薬剤は、Treg依存性がんの免疫治療の改善に繋がり得る。重要なのは、Helios欠損Tregの変化が腫瘍の局所的炎症環境内のみで起こることである。この方法は全身のTregの減少に関連した自己免疫性副作用を起こさない可能性がある。それ故、腫瘍内TregのHelios依存性制御を特異的に抑制する戦略は、がんの免疫治療を向上させる重大な裏付けとなる。さらに、Foxp3+Tregの除去は、ワクチンにより誘起された抗腫瘍T細胞応答を強めることも報告されている(Nishikawa et al., 2010, Int. J. Cancer 127: 759-767)。これはHeliosレベルの減少が、がんワクチンの効力の強化に有効となり得ることを示唆している。
【0007】
ウイルス感染中の抗腫瘍免疫治療は、過剰な炎症によって引き起こされたTreg細胞の免疫反応を制限する上、効果的な抗ウイルスT細胞応答を阻害する可能性があり、ウイルスの存続を助長する(Schmitz et al., 2013, PLOS Pathogens 9: e1003362)。マウスにリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスを慢性的に感染させた結果、Foxp3+Tregが著しく増殖した。これは特定の感染媒体が、Tregの活性化および増殖により宿主の免疫応答を回避し得る、潜在的なメカニズムがあることを暗に意味する(Punkosdy et al., 2011, PNAS 108: 3677-3682)。慢性ウイルス関連疾患の罹患中は、活性化TregのHeliosレベルが減少することで、治療効果が得られうる。
【0008】
Heliosタンパク質の阻害剤として有用な化合物が必要とされている。
【0009】
(本発明の要約)
本発明は、細胞中のHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを低下させ、および/またはHelios発現レベルを抑制するのに有用な、式(I)の置換オキソイソインドリン化合物またはその塩を提供する。
【0010】
また、本発明は、式(I)の化合物および/またはその医薬的に許容される塩;ならびに医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0011】
また、本発明は、Heliosタンパク質の活性が減少することにより疾患または障害を治療する方法を提供し、当該方法は式(I)の化合物および/またはその医薬的に許容される塩を患者に投与することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、式(I)の化合物および/またはその塩の製造に用いる方法および中間体を提供する。
【0013】
また、本発明は、治療に用いるための式(I)の化合物および/またはその医薬的に許容される塩を提供する。
【0014】
また、本発明は、Tregの分化を制御するために、細胞中のHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを減少させ、および/またはHelios発現レベルを抑制する、特定の疾患(がんおよびウイルス感染症など)の治療のための医薬の製造に用いる、式(I)の化合物および/またはその医薬的に許容される塩の使用を提供する。
【0015】
式(I)の化合物および式(I)の化合物を含む組成物は、ウイルス感染症および様々な増殖性疾患(例えばがん)の処置、予防または治療に用いられてもよい。これらの化合物を含む医薬組成物は、様々な処置部位における疾患または障害(例えばウイルス感染症およびがん)の進行の治療、予防または抑制に有用である。
【0016】
本発明の上記およびその他の特徴は、開示に伴い範囲を広げて記載される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
出願人は、Heliosタンパク質およびそれに対応するE3ユビキチンリガーゼ複合体(Cullin4-Cereblon、CUL4-CRBN)の相互作用を促進することにより、Heliosタンパク質を阻害する、置換オキソイソインドリン化合物を発見した。これらの化合物は、Tregの分化を制御するために、細胞中のHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを減少させ、および/またはHelios発現レベルを抑制する。これらの化合物は特定の疾患(がんおよびウイルス感染症など)の治療に有用である。これらの化合物は、望ましい安定性、バイオアベイラビリティ、治療指数、およびそれらのドラッグアビリティに重要な毒性値を有する、有用な医医薬を提供する。
【0018】
本発明の第1態様は、少なくとも1つの式(I):
【化1】
[式中、
環Aは、
であり;
各R1は、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-6アルキル、0~6個のR1aで置換されたC1-3アルコキシ、-CRxRxOCRxRx(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)H、-NRxC(O)(C1-2アルキル)、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-3アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(C3-6シクロアルキル)、-OC(O)(C1-3アルキル)、-SO2(C1-3アルキル)、-NHN(C1-2アルキル)2、-CH2CH2Si(CH3)3であるか、またはC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~4個のR1bで置換され;
各R1aは、独立してF、Cl、-CN、-OH、C1-2アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-SO2(C1-3アルキル)、またはフェニルであり;
各R1bは、独立してF、Cl、C1-2アルキル、C1-2フルオロアルキル、C1-2アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-C(O)(C1-3アルキル)、または-SO2(C1-3アルキル)であり;
各Rxは、独立してHまたは-CH3であり;
各Ryは、独立してHまたはC1-6アルキルであり;および
nは、0、1、2、3、または4である]
の化合物またはその塩を提供する。
【0019】
ある実施態様は、式中、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-5アルキル、0~5個のR1aで置換されたC1-2アルコキシ、-CRxRxOCH2(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)CH3、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-2アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(シクロプロピル)、-OC(O)(C1-2アルキル)、-SO2(C1-2アルキル)、-NHN(CH3)2、-CH2CH2Si(CH3)3であるか、またはC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~3個のR1bで置換される、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0020】
ある実施態様は、式中、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-5アルキル、0~5個のR1aで置換されたC1-2アルコキシ、-CRxRxOCH2(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)CH3、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-2アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(シクロプロピル)、-OC(O)(C1-2アルキル)、-SO2(C1-2アルキル)、-NHN(CH3)2、-CH2CH2Si(CH3)3であるか、またはC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~3個のR1bで置換され; 各R1bが、独立してF、Cl、C1-2アルキル、-CH2F、-CHF2、-CF3、C1-2アルコキシ、-OCF3、-C(O)(C1-2アルキル)、または-SO2(C1-2アルキル)であり;およびnが、0、1、2、または3である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0021】
ある実施態様は、式中、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、-CH3、-CH2CH3、-CHCH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2C(CH3)3、-CF3、-CH2Cl、-CH2CN、-CH2(フェニル)、-CH2OH、-CH2OCH2(フェニル)、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2(フェニル)、-NH2、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、-NH(CH(CH3)CH2CH3)、-N(CH3)2、-N(CH2CH3)2、-NHC(O)CH3、-N(CH3)C(O)CH3、-C(O)H、-C(O)OCH3、-C(O)NH(シクロプロピル)、-C(O)NH2、-C(O)N(CH3)2、-CH2CH2Si(CH3)3、-OC(O)CH3、-NHN(CH3)2、シクロプロピル、フェニル、ピリジニル、(ベンジル)モルホリニル、(メチルスルホニル)ピペラジニル、またはアセチルピペラジニルであり;およびnが、0、1、2、または3である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0022】
ある実施態様は、式中、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、-CH3、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2C(CH3)3、-CF3、-CH2Cl、-CH2CN、-CH2(フェニル)、-CH2OH、-CH2OCH2(フェニル)、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2(フェニル)、-NH2、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、-NH(CH(CH3)CH2CH3)、-N(CH3)2、-N(CH2CH3)2、-NHC(O)CH3、-N(CH3)C(O)CH3、-C(O)H、-C(O)OCH3、-C(O)NH(シクロプロピル)、-C(O)NH2、-C(O)N(CH3)2、-CH2CH2Si(CH3)3、-OC(O)CH3、-NHN(CH3)2、シクロプロピル、フェニル、ピリジニル、またはアセチルピペラジニルであり;およびnが、0、1、2、または3である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0023】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化2】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0024】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化3】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0025】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化4】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0026】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化5】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0027】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化6】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0028】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化7】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0029】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化8】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0030】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化9】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0031】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化10】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0032】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化11】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0033】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化12】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0034】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化13】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0035】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化14】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0036】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化15】
である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0037】
ある実施態様は、式中、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-6アルキル、0~6個のR1aで置換されたC1-3アルコキシ、-CRxRxOCRxRx(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)H、-NRxC(O)(C1-2アルキル)、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-3アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(C3-6シクロアルキル)、-OC(O)(C1-3アルキル)、-SO2(C1-3アルキル)、または-NHN(C1-2アルキル)2である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。この実施態様には、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、0~6個のR1aで置換されたC1-5アルキル、0~5個のR1aで置換されたC1-2アルコキシ、-CRxRxOCH2(フェニル)、-NRyRy、-NRxC(O)CH3、-NRxC(O)NRxRx、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)O(C1-2アルキル)、-C(O)NRxRx、-C(O)NRx(シクロプロピル)、-OC(O)(C1-2アルキル)、-SO2(C1-2アルキル)、または-NHN(CH3)2である化合物が含まれる。また、この実施態様には、各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、-CH3、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2C(CH3)3、-CF3、-CH2Cl、-CH2CN、-CH2(フェニル)、-CH2OH、-CH2OCH2(フェニル)、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2(フェニル)、-NH2、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、-NH(CH(CH3)CH2CH3)、-N(CH3)2、-N(CH2CH3)2、-NHC(O)CH3、-N(CH3)C(O)CH3、-C(O)H、-C(O)OCH3、-C(O)NH(シクロプロピル)、-C(O)NH2、-C(O)N(CH3)2、-OC(O)CH3、または-NHN(CH3)2である化合物が含まれる。
【0038】
ある実施態様は、式中、各R1が、独立してC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~4個のR1bで置換される、式(I)の化合物またはその塩を提供する。この実施態様には、各R1が、独立してC3-6シクロアルキル、フェニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、およびジオキシドチオモルホリニルから選択される環状基であり、前記環状基は0~3個のR1bで置換される化合物が含まれる。また、この実施態様には、各R1が、独立してシクロプロピル、フェニル、ピリジニル、またはアセチルピペラジニルである化合物が含まれる。
【0039】
ある実施態様は、式中、nが、0、1、2、または3である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。この実施態様には、nが、0、1、または2である化合物が含まれる。さらに、この実施態様には、nが、1または2である化合物が含まれる。
【0040】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化16】
であり;
各R1は、独立してF、Cl、-CN、-OH、-CH3、-OCH3、-OCH2(フェニル)、-NH2、-N(CH3)2、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2C(CH3)3、-CF3、-CH2Cl、-CH2CN、-CH2(フェニル)、-CH2OH、-CH2OCH2(フェニル)、-OCH2CH3、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、または-NHC(O)CH3であり;および
nが、0、1、または2である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0041】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化17】
であり;
各R1が、独立してCl、-CN、-CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-NHC(O)CH3、-N(CH3)C(O)CH3、-C(O)NH2、-C(O)N(CH3)2、またはシクロプロピルであり;および
nが、0、1、または2である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0042】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化18】
であり;
各R1が、独立してF、Cl、-OH、-CH3、-OCH3、-NH2、-C(O)OCH3、-C(O)NH(シクロプロピル)、またはフェニルであり;および
nが、0、1、または2である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0043】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化19】
であり;
各R1が、独立してF、Cl、-NH2、-OCH3、-N(CH2CH3)2、または-C(O)OCH3であり;および
nが、0、1、2、または3である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0044】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化20】
であり;
各R1が、独立してCl、-OH、-CH(CH3)2、-OCH3、-NH2、-NH(CH2CH3)、-C(O)OCH3、シクロプロピル、またはである、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0045】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化21】
であり;
各R1が、独立してF、Cl、Br、-CN、-OH、-NO2、-CH3、-OCH3、-NH2、-NH(CH3)、-NH(CH2CH3)、-NHC(O)CH3、-NHN(CH3)2、シクロプロピル、フェニル、(ベンジル)モルホリニル、(メチルスルホニル)ピペラジニル、またはアセチルピペラジニルであり;および
nが、0、1、2、または3である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0046】
ある実施態様は、式中、環Aが、
【化22】
であり;
各R1が、独立して-CN、-NH2、-C(O)NH2、フェニル、またはピリジニルであり;および
nが、0、1、または2である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0047】
ある実施態様は、前記化合物が、3-[1-オキソ-5-(キノリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(1); 3-[5-(4-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(2); 3-(5-{8-オキサ-3,5-ジアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),2,4,6,10,12-ヘキセン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(3); 3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(4); 3-[5-(3-アミノキノキサリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(5); 3-(1-オキソ-5-{7H-ピロロ[2,3-c]ピリダジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6); 3-[1-オキソ-5-(キノキサリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(7); 3-[5-(4-アミノキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(8); 3-[1-オキソ-5-(キナゾリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(9); 3-(5-{2-[(ブタン-2-イル)アミノ]-[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(10); 3-(5-{7-フルオロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(11); 3-[5-(4-メトキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(12); 3-[1-オキソ-5-(4-フェニルキノリン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(13); N-シクロプロピル-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キノリン-4-カルボキサミド(14); 3-{5-[6-クロロ-4-(ジエチルアミノ)キナゾリン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(15); 3-[5-(4-アミノ-6,7-ジメトキシキナゾリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(16); 3-[5-(6-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(17); 3-[5-(6-クロロキノキサリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(18); 3-[5-(7-フルオロイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(19); 3-[5-(5-フルオロイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(20); 3-[5-(1,5-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(21); 3-[5-(4-アミノキナゾリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(22); 3-[5-(6-メチルイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(23); 3-[5-(4-メチルキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(24); 3-[5-(3-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(25); 3-[5-(6-フルオロキノキサリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(26); 3-[5-(6-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(27); 3-[5-(7-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(28); 3-[5-(6-メトキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(29); 3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キノキサリン-2-カルボン酸エチル(30); 2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キノリン-6-カルボン酸メチル(31); 3-[5-(3-メチルキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(32); 3-[5-(8-メトキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(33); 3-[5-(8-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(34); 3-[5-(6-フルオロキナゾリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(35); 3-[5-(3-クロロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(36); 3-[5-(4-ヒドロキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(37); 3-[5-(6-フルオロキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(38); 3-[5-(6-メチルキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(39); 3-[5-(6-ヒドロキシキノリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(40); 2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]キナゾリン-7-カルボン酸メチル(41); 3-(5-{5-アミノ-3-[2-(トリメチルシリル)エチル]-3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(42); 3-[5-(2-アミノ-9H-プリン-6-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(43); 3-[5-(6-アミノ-7H-プリン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(44); 3-(5-{6-アミノ-1-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(45); 3-{5-[5-アミノ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(46); 3-[5-(5-アミノ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(47); N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}アセトアミド(48); 3-{5-[1-(ジメチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(49); 3-{5-[1-(メチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(50); 3-{5-[5-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(51); N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}-N-メチルアセトアミド(52); 3-[5-(6-アミノ-1,7-ナフチリジン-8-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(53); 3-[5-(3-アミノ-5-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(54); 3-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(55); 3-(5-{4-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(56); 3-[5-(5-アミノ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(57); 3-[5-(3,6-ジメトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(58); 1-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-3-カルボニトリル(59); 4-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボアルデヒド(60); 3-{5-[1-メチル-4-(メチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-6-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(61); 3-(5-{2-メチル-4-オキソ-4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-7-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(62); 3-{5-[5,7-ジクロロ-3-(ジメチルアミノ)イソキノリン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(63); 3-[5-(1,7-ナフチリジン-8-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(64); 3-(5-{2-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(65); 3-[5-(イソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(66); 3-[5-(イソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(67); 3-(5-(2-アミノ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(68); 3-(5-(6-アミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(69); 3-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(70); 3-(1-オキソ-5-(4-フェニルピリミジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(71); 3-(1-オキソ-5-(4-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(72); 3-(5-(4-アミノ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(73); 3-(1-オキソ-5-(4-フェニルピリジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(74); 3-(1-オキソ-5-(4-(ピリジン-2-イル)ピリミジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(75); 3-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリダジン-4-カルボニトリル(76); 6-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリダジン-3-カルボニトリル(77); 6-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリダジン-3-カルボキサミド(78); 3-[5-(6-アミノ-3-ニトロピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(79); 4-アミノ-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリミジン-5-カルボニトリル(80); 4-アミノ-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミド(81);(3S)-3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(82);(3R)-3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(83);(3S)-3-[5-(1-アミノ-4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(84); 3-(5-(4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(85); 3-(5-(1-クロロ-4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(86); 3-(5-(2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b][1,4]オキサジン-7-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(87); 3-(5-(1-メチルイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(88); 3-(5-(1-シクロプロピルイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(89); 1-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)
イソキノリン-4-カルボニトリル(90); 3-(1-オキソ-5-(キナゾリン-4-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(91); 3-(5-(6-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(92); 3-(5-(3-クロロキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(93); 3-(5-(3-メトキシキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(94); 3-(5-(3-(エチルアミノ)キノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(95); 3-(5-(3-ヒドロキシキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(96); 3-(5-(3-シクロプロピルキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(97); 3-(5-(3-イソプロピルキノキサリン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(98); 3-(1-オキソ-5-(3-フェニルキノキサリン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(99); 3-(5-(1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100); 3-(5-(6-アミノ-3-ブロモピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(101); 3-(5-(6-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(102); 3-(5-(4-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(103); 3-(5-(3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(104); 3-(5-(4-(ベンジルオキシ)イソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(105); 3-(5-(6-アミノ-3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(106); 3-(5-(3-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(107); 3-(5-(4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(108); 3-(1-オキソ-5-(ピリジン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(109); 2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソニコチノニトリル(110); 2-(2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリジン-4-イル)アセトニトリル(111); 3-(5-(6-アミノ-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(112); 3-(5-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(113); 3-(1-オキソ-5-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-6-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(114); 3-(1-オキソ-5-(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-3-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(115); 3-(5-(6-アミノ-5-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(116); 3-(5-(5,6-ジアミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(117); 3-(1-オキソ-5-(1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-b]ピラジン-6-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(118); 3-(5-(5-アミノ-4,6-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(119); 3-(5-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(120); 3-(5-(4,5-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(121); (3S)-3-[5-(1,8-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(122); (S)-3-(5-(3-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(123); (S)-N-(1-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソキノリン-3-イル)アセトアミド(124); 3-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}イソキノリン-1-カルボニトリル(125); 3-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}イソキノリン-1-カルボキサミド(126); (4S)-7-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-2H,3H,4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアセテート(127); (4R)-7-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-2H,3H,4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアセテート(128); 3-{5-[7-クロロ-4-(ジメチルアミノ)イソキノリン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(129); 1-アミノ-3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]-N,N-ジメチルイソキノリン-4-カルボキサミド(130); 3-[5-(1-アミノ-4-メチルイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(131); 3-[5-(6-アミノ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(132); 3-[5-(6-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(133); N-{1-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-6-イル}アセトアミド(134); 3-{5-[6-アミノ-4-(クロロメチル)ピリジン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(135); 3-(1-オキソ-5-{5H,6H,7H,8H,9H-ピリド[2,3-b]アゼピン-2-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(136); 3-[1-オキソ-5-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(137); 3-{5-[6-(2,2-ジメチルヒドラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(138); 3-(5-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(139); 3-(5-(6-アミノ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(140); 3-(5-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(141); 3-(5-(6-アミノピラジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(142); 3-(5-(2-アミノ-6-メチルピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(143); 3-(5-(4,6-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(144); 3-(5-(5-クロロ-3-ヒドロキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(145); 3-(5-(6-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(146); 3-(5-(6-ヒドロキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(147); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-メチルニコチノニトリル(148); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソニコチノニトリル(149); 3-(5-(1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(150); 3-(5-(6-アミノ-4,5-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(151); 6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-メチルニコチノニトリル(152); 3-(5-(6-アミノ-5-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(153); 3-(5-(6-アミノ-5-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(154); 3-[5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(155); 3-[5-(1-メトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(156); 3-[1-オキソ-5-(1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(157); 3-(5-{1-ベンジル-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(158); 3-(1-オキソ-5-(1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-6-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(159); 3-(1-オキソ-5-(1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(160); 3-(5-(1-ベンジル-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(161); 6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピコリノニトリル(162); 3-(5-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(163); 3-(5-(6-アミノ-4-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(164); 3-(5-(6-アミノ-4-クロロピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(165); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(166); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリジン-3,5-ジカルボニトリル(168); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-フルオロニコチノニトリル(169); 3-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(170); 6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル(171); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル(172); 6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル(173); 6-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(174); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル(175); 2-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(176); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル(177); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル(178); 6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル(179); 6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メチルニコチノニトリル(180); 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メトキシニコチノニトリル(181); 6-アミノ-5-シクロプロピル-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(182); 2-アミノ-5-シクロプロピル-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(183); 3-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(184); 3-(5-(6-アミノ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオ
ン(185); 3-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-6-アミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(186); 3-(5-(4-メチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(187); 3-(5-(6-(エチルアミノ)-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(188);または3-(5-(4,5-ジメチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(189)である、式(I)の化合物またはその塩を提供する。
【0048】
本発明は、その本質、または不可欠な特性から離れることなく、その他の特定の形態で実施されてもよい。本発明は、本明細書に記載の本発明の態様および/または実施態様のあらゆる組み合わせを包含する。本発明のありとあらゆる実施態様は、更なる実施態様を説明するために、いずれの他の実施態様と組み合わせてもよいことが理解される。また、実施形態の個々の要素は、更なる実施態様を説明するために、あらゆる実施態様からのありとあらゆる他の要素と組み合わされることを意味することが理解される。
【0049】
本発明の特徴および有用性は、以下の詳細な記載を読むことで、当業者にさらに容易に理解され得る。明瞭にするために、別の実施態様の文脈の前後に記載される本発明のある特徴を、組み合わせて1つの実施態様を形成してもよいと理解される。逆にまた、簡潔にするために単一の実施態様の文脈に記載される本発明の種々の特徴を、組み合わせてそのサブコンビネーションを形成してもよい。ここで例示または好適として特定される実施態様は、実例を意図とするものであり、制限を目的とするものではない。
【0050】
本明細書において特に断りが無い限り、単数形で表される語句は複数も含み得る。例えば、「a」および「an」は「1」、または「1以上」のいずれを指してもよい。
【0051】
本明細書で用いるフレーズ「化合物および/またはその塩」は、少なくとも1つの化合物、少なくとも1つの化合物の塩、またはその組み合せをいう。例えば、式(I)の化合物および/またはその塩は、1つの式(I)の化合物; 2つの式(I)の化合物; 1つの式(I)の化合物の塩; 1つの式(I)の化合物および1つ以上の式(I)の化合物の塩;および2つ以上の式(I)の化合物の塩を含む。
【0052】
特に断りが無い限り、原子価が満たされていないいずれの原子にも、原子価を満たすために十分な水素原子が含まれると見なされる。
【0053】
本明細書に記載の定義は、引用により本願明細書に組み込まれたあらゆる特許、特許出願および/または特許出願公報に記載の定義に優先する。
【0054】
本発明を記載するのに使用される種々の用語の定義が以下に列挙される。これらの定義は、(特定の場合で限定されない限り)個々に、またはより大きなグループの一部として、明細書を通して使用される用語に適用される。
【0055】
本明細書を通して、その基および置換基は、安定した部分および化合物を提供するように当業者により選択され得る。
【0056】
当該分野にて使用される慣習に従って、
【化23】
は、部分または置換基のコアまたは骨格構造への結合点である結合を表すために、本願明細書の構造式にて使用される。
【0057】
本明細書で用いる用語「ハロ」および「ハロゲン」は、F、Cl、Br、およびIをいう。
【0058】
用語「シアノ」とは基-CNをいう。
【0059】
用語「アミノ」とは基-NH2をいう。
【0060】
用語「オキソ」とは基=Oをいう。
【0061】
本明細書で使用される用語「アルキル」とは、例えば、1~12個の炭素原子、1~6個の炭素原子および1~4個の炭素原子を有する、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基をいう。アルキル基の例は、以下に限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n-プロピルおよびi-プロピル)、ブチル(例えば、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチル)、およびペンチル(例えば、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、2-エチルブチル、3-メチルペンチル、および4-メチルペンチルが挙げられる。記号「C」の後に数字が下付きで示される場合、その下付き文字は特定の基が含有し得る炭素原子の数をより具体的に限定する。例えば、「C1-4アルキル」は、1~4個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖のアルキル基を意味する。
【0062】
本明細書で使用される用語「フルオロアルキル」とは、1つ以上のフッ素原子で置換された、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を包むことを意図する。例えば、「C1-4フルオロアルキル」とは、1つ以上のフッ素原子で置換された、C1、C2、C3、およびC4アルキル基を包むことを意味する。フルオロアルキル基の代表例は、以下に限定されないが、-CF3および-CH2CF3が挙げられる。
【0063】
本明細書で使用される用語「アルコキシ」とは、酸素原子を介して親分子の一部に接続するアルキル基であり、例えば、メトキシ基(-OCH3)をいう。例えば、「C1-3アルコキシ」は、1~3個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味する。
【0064】
用語「フルオロアルコキシ」および「-O(フルオロアルキル)」とは、酸素結合(-O-)を介して接続する、上記で定義されたフルオロアルキル基を示す。例えば、「C1-4フルオロアルコキシ」は、C1、C2、C3、およびC4フルオロアルコキシ基を含むことを意図する。
【0065】
本明細書で使用される用語「シクロアルキル」とは、飽和環炭素原子より1個の水素原子を取り除くことにより、非芳香族単環式または多環式炭化水素分子より誘導される基をいう。シクロアルキル基の代表例は、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。記号「C」の後に数字が下付きで示される場合、その下付き文字は特定のシクロアルキル基が含有しうる炭素原子の数をより具体的に限定する。例えば、「C3-C6シクロアルキル」は、3~6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。
【0066】
本発明は、本発明の化合物に含まれる原子の全ての同位体を含有することを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、以下に限らないが、水素の同位体にはジュウテリウム(D)およびトリチウム(T)が含まれる。炭素の同位体には13Cおよび14Cが含まれる。同位体で標識された本発明の化合物は、一般に当業者に公知の従来の技法、または本明細書に記載されているものと類似の方法により、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて製造することが出来る。
【0067】
本明細書で使用されるフレーズ「医薬的に許容される」とは、通常の医学的判断の範囲内において、ヒトおよび動物の組織と過度な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題、もしくは合併症を起こすことなく接触させるのに適しており、合理的なベネフィット/リスク比をもたらす、化合物、物質、組成物、および/または投与剤形のことを示す。
【0068】
式(I)の化合物は塩を形成し得て、その塩もまた本発明の範囲である。特に断りが無い限り、発明に関する化合物への言及はその1つ以上の塩への言及を含むと理解される。用語「塩」は、無機および/または有機の酸および塩基により形成される酸塩および/または塩基塩を表す。さらに、用語「塩」には、例えば式(I)の化合物が、塩基性部分(例えばアミンまたはピリジンまたはイミダゾール環)および酸性部分(例えばカルボン酸)の両方を有する場合には、双性イオン(分子内塩)が含まれ得る。医薬的に許容される(すなわち、無毒かつ生理学的に許容される)塩とは、例えば、カチオンが塩の毒性または生物活性に有意に寄与しないような許容される金属塩およびアミン塩が好ましい。しかしながら、その他の塩も、例えば、製造過程で使用され得る単離または精製のステップにおいて有用な場合もあり、それ故、その他の塩も本発明の範囲であると考えられる。式(I)の化合物の塩は、例えば、式(I)の化合物を一定量の酸または塩基(例えば1当量)と反応させることで、溶媒中、例えば塩を沈殿させるか、または水溶液を次いで凍結乾燥させることにより形成してもよい。
【0069】
酸付加塩の例として、酢酸塩(例えば、酢酸またはトリハロ酢酸(例えば、トリフルオロ酢酸)から調製される酢酸塩)、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタノエート、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩(塩酸から調製)、臭化水素酸塩(臭化水素から調製)、ヨウ化水素酸塩、マレイン酸塩(マレイン酸から調製)、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩(メタンスルホン酸から調製)、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩(例えば硫酸から調製)、スルホン酸塩(例えば本明細書に記載のもの)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(例えばトシレート)、ウンデカン酸塩などが挙げられる。
【0070】
塩基塩の例として、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム、リチウム、およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムおよびマグネシウム塩)、バリウム、亜鉛、およびアルミニウム塩、有機塩基塩、例えば、有機アミン(例えばトリアルキルアミン(例えばトリエチルアミン)、プロカイン、ジベンジルアミン、N-ベンジル-β-フェネチルアミン、1-エフェナミン、N,N'-ジベンジルエチレン-ジアミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン)、または類似の医薬的に許容されるアミン、およびアミノ酸塩(例えばアルギニン、リシン)などが挙げられる。塩基性含窒素基は、試薬(例えば低級アルキルハライド(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチルクロライド、ブロマイドおよびアイオダイド)、ジアルキル硫酸塩(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物)、長鎖ハライド(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物)、アラルキルハライド(例えば、ベンジルおよびフェネチルの臭化物)、およびその他の基)により四級化されていてもよい。好ましい塩には、一塩酸塩、硫酸水素塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩または硝酸塩が挙げられる。
【0071】
式(I)の化合物は、非晶質固体または結晶固体として提供され得る。式(I)の化合物は、凍結乾燥により固体として提供され得る。
【0072】
さらに、式(I)の化合物の溶媒和物(例えば水和物)も本発明の範囲であると考えられるべきである。用語「溶媒和物」とは、式(I)の化合物と1つまたはそれ以上の有機または無機溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合は水素結合を含む。場合によっては、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合に、溶媒和物を単離することが可能である。「溶媒和物」は溶液相および分離可能な溶媒和物の両方を含む。溶媒和物の例として、水和物、エタノレート、メタノレート、イソプロパノレート、アセトニトリル溶媒和物、および酢酸エチル溶媒和物が挙げられる。溶媒和の方法は当該分野にて公知である。
【0073】
プロドラッグの様々な形態は当該分野にて周知であり、Rautio, J. et al., Nature Review Drug Discovery, 17, 559-587 (2018)に記載されている。
【0074】
加えて、式(I)の化合物は、調製された後、単離され、精製され、式(I)の化合物を99%以上の量で含有する(「実質的に純粋な」)組成物として得られ、次にそれを本明細書に記載されるように使用または製剤化される。かかる「実質的に純粋な」式(I)の化合物もまた、ここで本発明の一部であると考えられる。
【0075】
「安定な化合物」および「安定な構造」は、反応混合物から有用な純度にまで単離しても、効果的な治療剤に製剤化しても分解しない、十分に強固な化合物であることを意図とする。本発明は安定な化合物を具現化するものとする。
【0076】
用語「Helios阻害剤」は、Tregの分化を調整するために、細胞中のHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを下げ、および/またはHelios発現レベルを抑制する薬剤をいう。Helios阻害剤は、可逆性または不可逆性の阻害剤であり得る。
【0077】
本明細書で用いる、「Helios」タンパク質は、ジンクフィンガータンパク質のイカロスファミリーメンバーであるタンパク質をいう。ヒトでは、HeliosはIKZF2遺伝子によってコードされる。また、Heliosは、イカロスファミリージンクフィンガー2、ANF1A2、ZNF1A2、ZNFN1A2、ジンクフィンガータンパク質、サブファミリー1A、2、およびイカロスファミリージンクフィンガータンパク質2としても知られる。このタンパク質ファミリーのメンバーには、イカロス、Helios、Aiolos、Eos、およびPegasusが挙げられる。本明細書で用いるHeliosタンパク質は様々なアイソフォームを含み、以下に列記のアイソフォーム1~5を含む。
アイソフォーム1(UniProt Q9UKS7-1)
METEAIDGYITCDNELSPEREHSNMAIDLTSSTPNGQHASPSHMTSTNSVKLEMQSDEECDRKPLSREDEIRGHDEGSSLEEPLIESSEVADNRKVQELQGEGGIRLPNGKLKCDVCGMVCIGPNVLMVHKRSHTGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCSYACRRRDALTGHLRTHSVGKPHKCNYCGRSYKQRSSLEEHKERCHNYLQNVSMEAAGQVMSHHVPPMEDCKEQEPIMDNNISLVPFERPAVIEKLTGNMGKRKSSTPQKFVGEKLMRFSYPDIHFDMNLTYEKEAELMQSHMMDQAINNAITYLGAEALHPLMQHPPSTIAEVAPVISSAYSQVYHPNRIERPISRETADSHENNMDGPISLIRPKSRPQEREASPSNSCLDSTDSESSHDDHQSYQGHPALNPKRKQSPAYMKEDVKALDTTKAPKGSLKDIYKVFNGEGEQIRAFKCEHCRVLFLDHVMYTIHMGCHGYRDPLECNICGYRSQDRYEFSSHIVRGEHTFH(配列番号: 1)
アイソフォーム2(UniProt Q9UKS7-2)
METEAIDGYITCDNELSPEREHSNMAIDLTSSTPNGQHASPSHMTSTNSVKLEMQSDEECDRKPLSREDEIRGHDEGSSLEEPLIESSEVADNRKVQELQGEGGIRLPNGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCSYACRRRDALTGHLRTHSVGKPHKCNYCGRSYKQRSSLEEHKERCHNYLQNVSMEAAGQVMSHHVPPMEDCKEQEPIMDNNISLVPFERPAVIEKLTGNMGKRKSSTPQKFVGEKLMRFSYPDIHFDMNLTYEKEAELMQSHMMDQAINNAITYLGAEALHPLMQHPPSTIAEVAPVISSAYSQVYHPNRIERPISRETADSHENNMDGPISLIRPKSRPQEREASPSNSCLDSTDSESSHDDHQSYQGHPALNPKRKQSPAYMKEDVKALDTTKAPKGSLKDIYKVFNGEGEQIRAFKCEHCRVLFLDHVMYTIHMGCHGYRDPLECNICGYRSQDRYEFSSHIVRGEHTFH(配列番号: 2)
アイソフォーム4(UniProt Q9UKS7-4)
METEAIDGYITCDNELSPEREHSNMAIDLTSSTPNGQHASPSHMTSTNSVKLEMQSDEECDRKPLSREDEIRGHDEGSSLEEPLIESSEVADNRKVQELQGEGGIRLPNGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCSYACRRRDALTGHLRTHSVGKPHKCNYCGRSYKQRSSLEEHKERCHNYLQNVSMEAAGQVMSHHGEKLMRFSYPDIHFDMNLTYEKEAELMQSHMMDQAINNAITYLGAEALHPLMQHPPSTIAEVAPVISSAYSQVYHPNRIERPISRETADSHENNMDGPISLIRPKSRPQEREASPSNSCLDSTDSESSHDDHQSYQGHPALNPKRKQSPAYMKEDVKALDTTKAPKGSLKDIYKVFNGEGEQIRAFKCEHCRVLFLDHVMYTIHMGCHGYRDPLECNICGYRSQDRYEFSSHIVRGEHTFH(配列番号: 3)
アイソフォーム6(UniProt Q9UKS7-6)
METEAIDGYITCDNELSPEREHSNMAIDLTSSTPNGQHASPSHMTSTNSVKLEMQSDEECDRKPLSREDEIRGHDEGSSLEEPLIESSEVADNRKVQELQGEGGIRLPNGKLKCDVCGMVCIGPNVLMVHKRSHTGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCSYACRRRDALTGHLRTHSVGKPHKCNYCGRSYKQRSSLEEHKERCHNYLQNVSMEAAGQVMSHHDS(配列番号: 4)
アイソフォーム7(UniProt Q9UKS7-7)
METEAIDGYITCDNELSPEREHSNMAIDLTSSTPNGQHASPSHMTSTNSVKLEMQSDEECDRKPLSREDEIRGHDEGSSLEEPLIESSEVADNRKVQELQGEGGIRLPNGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCSYACRRRDALTGHLRTHSVPPMEDCKEQEPIMDNNISLVPFERPAVIEKLTGNMGKRKSSTPQKFVGEKLMRFSYPDIHFDMNLTYEKEAELMQSHMMDQAINNAITYLGAEALHPLMQHPPSTIAEVAPVISSAYSQVYHPNRIERPISRETADSHENNMDGPISLIRPKSRPQEREASPSNSCLDSTDSESSHDDHQSYQGHPALNPKRKQSPAYMKEDVKALDTTKAPKGSLKDIYKVFNGEGEQIRAFKCEHCRVLFLDHVMYTIHMGCHGYRDPLECNICGYRSQDRYEFSSHIVRGEHTFH(配列番号: 5)
【0078】
上記「Helios」のアイソフォーム1、2、4、6、および7は、デグロンである、FHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLH(配列番号: 6)(下線部部分)を含む。デグロンは、タンパク質分解率を調整する役割を果たすタンパク質の一部である。
【0079】
本明細書で用いる「Eos」タンパク質は、IKZF4遺伝子によってコードされ、また、イカロスファミリージンクフィンガー4、ZNFN1A4、ジンクフィンガータンパク質、サブファミリー1A、4、イカロスファミリージンクフィンガータンパク質4、およびKIAA1782としても知られている。「Eos」タンパク質には、以下2つのヒトアイソフォーム1(Q9H2S9-1)および2(Q9H2S9-2)によってコードされるアイソフォームが含まれる。
アイソフォーム1(UniProt Q9H2S9-1)
MHTPPALPRRFQGGGRVRTPGSHRQGKDNLERDPSGGCVPDFLPQAQDSNHFIMESLFCESSGDSSLEKEFLGAPVGPSVSTPNSQHSSPSRSLSANSIKVEMYSDEESSRLLGPDERLLEKDDSVIVEDSLSEPLGYCDGSGPEPHSPGGIRLPNGKLKCDVCGMVCIGPNVLMVHKRSHTGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCNYACRRRDALTGHLRTHSVSSPTVGKPYKCNYCGRSYKQQSTLEEHKERCHNYLQSLSTEAQALAGQPGDEIRDLEMVPDSMLHSSSERPTFIDRLANSLTKRKRSTPQKFVGEKQMRFSLSDLPYDVNSGGYEKDVELVAHHSLEPGFGSSLAFVGAEHLRPLRLPPTNCISELTPVISSVYTQMQPLPGRLELPGSREAGEGPEDLADGGPLLYRPRGPLTDPGASPSNGCQDSTDTESNHEDRVAGVVSLPQGPPPQPPPTIVVGRHSPAYAKEDPKPQEGLLRGTPGPSKEVLRVVGESGEPVKAFKCEHCRILFLDHVMFTIHMGCHGFRDPFECNICGYHSQDRYEFSSHIVRGEHKVG(配列番号: 7)
アイソフォーム2(UniProt Q9H2S9-2)
MDSRYLQLQLYLPSCSLLQGSGDSSLEKEFLGAPVGPSVSTPNSQHSSPSRSLSANSIKVEMYSDEESSRLLGPDERLLEKDDSVIVEDSLSEPLGYCDGSGPEPHSPGGIRLPNGKLKCDVCGMVCIGPNVLMVHKRSHTGERPFHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLHSGEKPFKCPFCNYACRRRDALTGHLRTHSVSSPTVGKPYKCNYCGRSYKQQSTLEEHKERCHNYLQSLSTEAQALAGQPGDEIRDLEMVPDSMLHSSSERPTFIDRLANSLTKRKRSTPQKFVGEKQMRFSLSDLPYDVNSGGYEKDVELVAHHSLEPGFGSSLAFVGAEHLRPLRLPPTNCISELTPVISSVYTQMQPLPGRLELPGSREAGEGPEDLADGGPLLYRPRGPLTDPGASPSNGCQDSTDTESNHEDRVAGVVSLPQGPPPQPPPTIVVGRHSPAYAKEDPKPQEGLLRGTPGPSKEVLRVVGESGEPVKAFKCEHCRILFLDHVMFTIHMGCHGFRDPFECNICGYHSQDRYEFSSHIVRGEHKVG(配列番号: 8)
【0080】
上記「Eos」タンパク質アイソフォーム1および2は、デグロンである、FHCNQCGASFTQKGNLLRHIKLH(配列番号: 6)(下線部)を含み、これは「Helios」タンパク質のデグロンと同一である。
【0081】
本明細書で用いる「イカロス」タンパク質は、IKZF1遺伝子によってコードされる。また、イカロスは、イカロスファミリージンクフィンガー1、ZNFN1A1、ジンクフィンガータンパク質、サブファミリー1A、1、イカロスファミリージンクフィンガータンパク質1、IK1、リンパ系転写因子LyF-1、Hs.54452、PPP1R92、タンパク質ホスファターゼ1、調節サブユニット92、PRO0758、CVID13、およびCLL関連抗原KW-6としても知られる。イカロスタンパク質は、アミノ酸配列Q13422-1、Q13422-2、Q13422-3、Q13422-4、Q13422-7、およびQ13422-8によってコードされたアイソフォームを含む。また、イカロスタンパク質は、アミノ酸配列Q13422-5およびQ13422-6によってコードされたアイソフォーム含む。
【0082】
本明細書で用いる「Aiolos」タンパク質は、IKZF3遺伝子によってコードされる。また、Aiolosタンパク質は、イカロスファミリージンクフィンガー3、ZNFN1A3、ジンクフィンガータンパク質、サブファミリー1A、3、イカロスファミリージンクフィンガータンパク質3、およびAIOとしても知れられる。Aiolosタンパク質はアミノ酸配列Q9UKT9-1、Q9UKT9-3、Q9UKT9-4、Q9UKT9-6、Q9UKT9-7、Q9UKT9-8、Q9UKT9-9、およびQ9UKT9-14によってコードされたアイソフォームを含む。また、Aiolosタンパク質はアミノ酸配列Q9UKT9-2、Q9UKT9-5、Q9UKT9-10、Q9UKT9-11、Q9UKT9-12、およびQ9UKT9-13、Q9UKT9-15、およびQ9UKT9-16によってコードされたアイソフォームも含む。
【0083】
本明細書で用いる「Pegasus」タンパク質は、イカロスファミリージンクフィンガー5、ZNFN1A5、ジンクフィンガータンパク質、サブファミリー1A、5、およびイカロスファミリージンクフィンガータンパク質5としても知られる。Pegasusは、IKZF5遺伝子によってコードされる。
【0084】
本明細書で用いる用語「接触」は、インビトロまたはインビボでの指定された部分に引き合わせることをいう。例えば、Heliosタンパク質と式(I)の化合物を「接触」させることには、本発明の化合物をHeliosタンパク質を持つ個体または患者(例えばヒト)に投与すること、ならびに、例えば、細胞を含むサンプルまたはHeliosタンパク質を含む精製物に式(I)の化合物を導入することが含まれる。
【0085】
本明細書で用いる用語「治療する」および「治療」は、症状、合併症、病状、または疾患に関する生化学的兆候の進行、発症、重症化または再発を好転、軽減、改善、阻害、遅延または抑制する目的で、対象に実施する任意の介入、方法または活性薬の投与をいう。これに対して、「予防」または「防止」は、疾患の発生を防ぐために、罹患していない対象に投与することをいう。「治療する」および「治療」は予防または防止を含まない。
【0086】
「治療上の有効量」とは、細胞中のHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを下げ、および/またはHelios発現レベルを抑制するのに効果的な、またはウイルス感染症および増殖性疾患(例えばがん)の治療または予防に効果的な、本発明の化合物単体の量、または特許請求の範囲の化合物を組み合わせた量、あるいは本発明の化合物を他の活性成分と組み合わせた量が含まれることを意図する。
【0087】
本明細書で用いる用語「細胞」は、インビトロ、エクスビボまたはインビボの細胞を指すことを意図する。一部の実施態様において、エクスビボ細胞は、生物(例えば哺乳類)から摘出した組織サンプルの一部であり得る。一部の実施態様において、インビトロ細胞は、細胞培養中の細胞であり得る。一部の実施態様において、インビボ細胞は、生物(例えば哺乳類)中の生きた細胞である
【0088】
用語「患者」は、治療または予防的治療のいずれかを受けるヒトおよびその他の哺乳類の対象を含む。
【0089】
用語「対象」は、ヒトまたはヒト以外の任意の動物を含む。例えば、本明細書で開示の方法および組成物は、がんを患う対象の治療に用いられる。ヒト以外の動物には、あらゆる脊椎動物、例えば、哺乳類および非哺乳類(ヒト以外の霊長類、ヒツジ、イヌ、ウシ、トリ、両生類、爬虫類など)が含まれる。ある実施態様において、対象はヒトである。
【0090】
本明細書で用いるフレーズ「医薬的に許容される担体」とは、医薬的に許容される物質、組成物または、ビークルを意味し、例えば、液体増量剤または固体増量剤、希釈剤、賦形剤、加工助剤(例えば滑沢剤、タルクマグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは亜鉛、またはステアリン酸)、または溶媒封入剤が挙げられ、それらはある臓器、または体の一部から異なる臓器へ、または異なる体の一部への特定の化合物の運搬または送達に関与する。各担体は製剤中の他の成分(すなわち、投与方法および投与形態の性質によるアジュバント、賦形剤またはビークル(例えば希釈剤、防腐剤、増量剤、流動調整剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味剤、風味剤、香料、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤および調剤用薬)を含む)と相溶し得るという意味、かつ患者にとって有害でないという意味において「許容され」なければならない。
【0091】
用語「医薬組成物」は、本発明の化合物と、少なくとも1つの別の医薬的に許容される担体を組み合わせて含む組成物を意味する。
【0092】
(有用性)
式(I)の化合物は、がんの治療に有用である。
【0093】
ある実施態様において、本発明は、Heliosタンパク質の活性に関連した複数の疾患または障害の治療および/または予防において、同時、別々または連続で用いる、式(I)の化合物および/またはその医薬的に許容される塩、その立体異性体またはその互変異性体と、別の治療剤との組み合わせ医薬を提供する。当該組み合わせ医薬は、Tregの分化を調整するために細胞中のHeliosタンパク質レベル、Helios活性レベルおよび/またはHelios発現レベルを下げるために用いられる。
【0094】
式(I)の化合物および少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物は、Heliosタンパク質の活性と関連する任意の疾患または症状の治療または予防に有用である。その疾患または病状にはウイルス感染症およびその他の感染症(例えば、皮膚感染症、GI感染症、尿路感染症、泌尿性器感染症、全身性感染症)、および増殖性疾患(例えばがん)が挙げられる。式(I)の化合物および少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を、動物、好ましくは哺乳類(例えば、実験用動物、ネコ、イヌ、ネズミ、ラット)、およびより好ましくはヒトに投与し得る。この化合物または医薬組成物を患者に送達するために、任意の投与方法が用いられ得る。ある実施態様において、式(I)の化合物または少なくとも式(I)の化合物を含む医薬組成物は経口投与される。他の実施態様において、式(I)または少なくとも式(I)の化合物を含む医薬組成物は非経口投与される。
【0095】
式(I)の化合物は、Treg分化を制御するために、選択的に細胞中のHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを下げ、および/またはHelios発現レベルを抑制し得る。例えば、式(I)の化合物は、Treg分化を制御するために、選択的にHeliosタンパク質レベルおよびHelios活性レベルを下げ、および/またはHelios発現レベルを抑制する必要がある対象または細胞中のHelios活性レベルを下げ、および/またはHelios発現レベルを阻害するために用いられ、式(I)の化合物またはその塩は阻害量投与され得る。
【0096】
ある態様において、式(I)の化合物は、免疫腫瘍薬剤の投与前に連続的に投与される。別の態様において、式(I)の化合物は免疫腫瘍薬剤と同時に投与される。また別の態様において、式(I)の化合物は、免疫腫瘍薬剤の投与後に続けて投与される。
【0097】
別の態様において、式(I)の化合物は、免疫腫瘍薬剤と共に製剤化されてもよい。
【0098】
免疫腫瘍薬剤には、例えば、低分子薬、抗体、またはその他の生物学的分子が含まれる。生物学的免疫腫瘍薬剤の例には、以下に限らないが、がんワクチン、抗体、およびサイトカインが含まれる。ある態様において、抗体とはモノクローナル抗体である。別の態様において、モノクローナル抗体とはヒト化抗体またはヒト抗体である。
【0099】
ある態様において、免疫腫瘍薬剤とは、T細胞上の(i)(共刺激を含む)刺激受容体のアゴニスト、または(ii)(共阻害性を含む)阻害性シグナルのアンタゴニストであり、両方とも結果として(しばしば免疫チェックポイントレギュレーターとして称される、)抗原特異的T細胞応答を増幅する。
【0100】
特定の刺激分子および阻害分子は、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)に属す。共刺激受容体、または共抑制性受容体に結合する、膜結合リガンドの、ある重要なファミリーはB7ファミリーであり、これには、B7-1、B7-2、B7-H1(PD-L1)、B7-DC(PD-L2)、B7-H2(ICOS-L)、B7-H3、B7-H4、B7-H5(VISTA)、およびB7-H6が含まれる。共刺激受容体、または共抑制性受容体に結合する、膜結合リガンドの別のファミリーは、同種TNF受容体ファミリーに結合するTNFファミリー分子であり、これにはCD40およびCD40L、OX-40、OX-40L、CD70、CD27L、CD30、CD30L、4-1BBL、CD137(4-1BB)、TRAIL/Apo2-L、TRAILR1/DR4、TRAILR2/DR5、TRAILR3、TRAILR4、OPG、RANK、RANKL、TWEAKR/Fn14、TWEAK、BAFFR、EDAR、XEDAR、TACI、4月、BCMA、LTβR、LIGHT、DcR3、HVEM、VEGI/TL1A、TRAMP/DR3、EDAR、EDA1、XEDAR、EDA2、TNFR1、リンホトキシンα/TNFβ、TNFR2、TNFα、LTβR、リンホトキシンα1β2、FAS、FASL、RELT、DR6、TROY、NGFRが含まれる。
【0101】
ある態様において、T細胞応答は、本発明の式(I)の化合物および1つ以上の下記との組み合わせにより刺激され得る。(i)T細胞活性化を阻害するタンパク質のアンタゴニスト(例えば、免疫チェックポイント阻害剤); 例えばCTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM-3、ガレクチン9、CEACAM-1、BTLA、CD69、ガレクチン1、TIGIT、CD113、GPR56、VISTA、2B4、CD48、GARP、PD1H、LAIR1、TIM-1、およびTIM-4、および(ii)T細胞活性化を刺激するタンパク質のアゴニスト; 例えばB7-1、B7-2、CD28、4-1BB(CD137)、4-1BBL、ICOS、ICOS-L、OX40、OX40L、GITR、GITRL、CD70、CD27、CD40、DR3およびCD28H
【0102】
がん治療のために、式(I)の化合物と組み合わせられ得る別の薬剤には、NK細胞上の抑制性受容体のアンタゴニスト、またはNK細胞上の活性化受容体のアゴニストが含まれ得る。例えば、式(I)の化合物は、例えばリリルマブといったKIRのアンタゴニストと組み合わされ得る。
【0103】
組み合わせ治療に用いる、さらに別の薬剤には、マクロファージまたは単球を阻害または激減させる薬剤を含み、以下に限定されないが、CSF-1Rアンタゴニスト、例えばRG7155(WO11/70024、WO11/107553、WO11/131407、WO13/87699、WO13/119716、WO13/132044)またはFPA-008(WO11/140249; WO13169264; WO14/036357)を含むCSF-1Rアンタゴニスト抗体が挙げられる。
【0104】
別の態様において、式(I)の化合物は、ポジティブな共刺激受容体を結合させるアゴニスティック薬剤、抑制性受容体を介したシグナル伝達を減衰させるブロッキング剤、アンタゴニスト、および抗腫瘍T細胞の頻度を全身的に増加させる1つ以上の薬剤、腫瘍微小環境において、異なる免疫抑制経路を克服する薬剤(例えば、抑制性受容体の関与(例えばPD-L1/PD-1相互作用)のブロック、Treg細胞の激減または阻害(例えば抗CD25モノクローナル抗体(例えばダクリズマブ)の使用、または体外での抗CD25ビーズの枯渇による)、IDOのような代謝酵素の阻害、またはT細胞アナジーまたはT細胞の枯渇の回復/阻止)、および自然免疫活性化および/または腫瘍部分の炎症を引き起こさせる薬剤の1つ以上を用いて使用され得る。
【0105】
ある態様において、免疫腫瘍薬剤とは、CTLA-4アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックCTLA-4抗体である。適切なCTLA-4抗体には、例えばヤーボイ(イピリムマブ)、またはトレメリムマブが挙げられる。
【0106】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤とは、PD-1アンタゴニスト、例えば、アンタゴニスティックPD-1抗体である。適切なPD-1抗体には、例えば、オプジーボ(ニボルマブ)、キイトルーダ(ペムブロリズマブ)、またはMEDI-0680(AMP-514; WO2012/145493)が挙げられる。免疫腫瘍薬剤には、PD-1結合への特異性は疑問視されているが、ピディリズマブ(CT-011)もまた挙げられ得る。PD-1受容体をターゲットとした別のアプローチには、IgG1のFc部分を融合させたPD-L2(B7-DC)の細胞外ドメインからなる組み換えタンパク質があり、AMP-224と称される。
【0107】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、PD-L1アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックPD-L1抗体が含まれる。適切なPD-L1抗体には、例えば、MPDL3280A(RG7446; WO2010/077634)、デュルバルマブ(MEDI4736)、BMS-936559(WO207/005874)、およびMSB0010718C(WO2013/79174)が挙げられる。
【0108】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、LAG-3アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックLAG-3抗体である。適切なLAG3抗体には、例えば、BMS-986016(WO10/19570、WO14/08218)、またはIMP-731またはIMP-321(WO08/132601、WO09/44273)が挙げられる。
【0109】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、CD137(4-1BB)アゴニスト、例えばアゴニスティックCD137抗体である。適切なCD137抗体には、例えば、ウレルマブおよびPF-05082566(WO12/32433)が挙げられる。
【0110】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、GITRアゴニスト、例えばアゴニスティックGITR抗体である。適切なCD137抗体には、例えばBMS-986153、BMS-986156、TRX-518 (WO06/105021, WO09/009116)およびMK-4166(WO11/028683)が挙げられる。
【0111】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、IDOアンタゴニストである。適切なIDOアンタゴニストには、例えば、INCB-024360(WO206/122150、WO07/75598、WO08/36653、WO08/36642)、インドキシモド、またはNLG-919(WO09/73620、WO09/1156652、WO11/56652、WO12/142237)が挙げられる。
【0112】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、OX40アゴニスト、例えばアゴニスティックOX40抗体である。適切なOX40抗体には、例えば、MEDI-6383またはMEDI-6469が挙げられる。
【0113】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、OX40Lアンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックOX40抗体である。適切なOX40Lアンタゴニストには、例えば、RG-7888(WO06/029879)が挙げられる。
【0114】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、CD40アゴニスト、例えばアゴニスティックCD40抗体である。さらに別の実施態様において、免疫腫瘍薬剤はCD40アンタゴニスト、例えばアンタゴニスティックCD40抗体である。適切なCD40抗体には、例えば、ルカツムマブまたは、ダセツズマブが挙げられる。
【0115】
別の態様において、免疫腫瘍薬剤は、CD27アゴニストであり、例えば、アンタゴニスティックCD27抗体である。適当なCD27抗体には、例えばバルリルマブが挙げられる。
【0116】
別の態様において、(B7H3に対する)免疫腫瘍薬剤は、MGA271(WO11/109400)である。
【0117】
組み合わせ治療は、逐次的方法でこれらの治療薬の投与を含むことが意図される、即ち各治療薬は種々の異なる時点で投与され、ならびにこれらの治療薬または少なくとも2つの治療薬が、実質的に同時的手法で投与される。実質的な同時投与とは、例えば、各治療薬の比が定まった単一剤形、または各治療薬それぞれの単一剤形を患者に投与することにより達成され得る。各治療薬の連続的または実質的な同時投与とは、例えば、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路および粘膜の膜組織を介する直接吸収などの任意の適切な経路により実施され得るが、これらに限定されるものではない。治療薬は、同一経路または異なる経路により投与され得る。例えば、選択された組み合わせにおける第1治療薬は静脈内注射により投与され得るが、この組み合わせの内の別の治療薬は経口投与されてもよい。あるいは、例えば、全ての治療薬が経口投与されても、または全ての治療薬が静脈注射により投与されてもよい。上記の治療薬の投与を、更に他の生物学的活性成分および非薬物療法(例えば、手術または放射線治療)と合わせて、組み合わせ治療を行なうことも出来る。 この組み合わせ治療が更に非薬剤処置を含む場合、治療薬および非薬剤治療の組み合わせに関する共同作用から生じる有用な効果が達成される限り、非薬剤処置はいずれの適切な時点でも行なうことが出来る。例えば、好適な症例では、この有用な効果は、非薬物処置が、治療薬の投与から一時的に、おそらく数日または数週間、休止される場合であっても達成される。
【0118】
式(I)の化合物の化合物で治療されてもよいがんのタイプには、以下に限らないが、脳腫瘍、皮膚がん、膀胱がん、卵巣がん、乳がん、胃がん、膵臓がん、前立腺がん、結腸がん、血液がん、肺がんおよび骨がんが挙げられる。そのようながんのタイプの例には、神経芽腫、腸がん(例えば直腸がん、結腸がん、家族性大腸腺腫症および遺伝性非ポリポーシス大腸がん)、食道がん、口唇がん、喉頭がん、下咽頭がん、舌がん、唾液腺がん、胃がん、腺癌、甲状腺髄様がん、甲状腺乳頭がん、腎臓がん、腎実質がん、卵巣がん、頸がん、子宮体がん、子宮内膜がん、絨毛がん、膵臓がん、前立腺がん、精巣がん、乳がん、泌尿器がん、黒色腫、脳腫瘍(例えば神経膠芽腫、星細胞腫、髄膜腫、髄芽腫および末梢性神経外胚葉性腫瘍)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、肝細胞がん、胆嚢がん、気管支がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、多発性骨髄腫、基底細胞腫、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜黒色腫、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫および形質細胞腫。
【0119】
Heliosタンパク質に関する疾患、障害または病状の治療に、1つ以上の別の医薬品または治療方法(例えば、抗ウイルス薬、化学療法剤またはその他の抗がん剤、免疫エンハンサー、免疫抑制剤、放射線、抗腫瘍および抗ウイルスワクチン、サイトカイン療法(例えば、IL2およびGM-CSF)、および/またはチロシンキナーゼ阻害剤)が、式(I)の化合物と適宜組み合わせて用いられ得る。上記薬剤は、本化合物と単一の投与形態で組み合わせ得るか、または薬剤を同時、または順に異なる投与形態で投与され得る。
【0120】
適切な化学療法剤またはその他の抗がん剤には、例えばアルキル化剤(以下に限らないが、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、アルキルスルホン酸、ニトロソウレア類およびトリアゼンを含む)、例えばウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド(シトキサン(登録商標))、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレン-メラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、およびテモゾロミドが含まれる。
【0121】
黒色腫の治療において、式(I)の化合物と組み合わせて用いる適切な薬剤には、ダカルバジン(DTIC)が挙げられ、適宜その他の化学療法剤(例えばカルムスチン(BCNU)およびシスプラチン);DTIC、BCNU、シスプラチンおよびタモキシフェンから成る「Dartmouthレジメン」;シスプラチン、ビンブラスチン、およびDTIC、テモゾロミドまたはヤーボイTMの組み合わせ)と共に用いる。また式(I)の化合物は、黒色腫の治療において、免疫療法薬(例えばサイトカイン(インターフェロンα、インターロイキン2、および腫瘍壊死因子(TNF)など))とも組み合わせられ得る。
【0122】
また式(I)の化合物は、黒色腫の治療において、ワクチン療法とも組み合わせて用いられ得る。抗黒色腫ワクチンは、ウイルスにより引き起こされる疾患(例えばポリオ、麻疹、およびムンプス)を予防するために用いられる抗ウイルスワクチンと幾つかの点で類似している。弱毒化させた黒色腫細胞または抗原と呼ばれる黒色腫細胞の一部を患者に注射して体の免疫系を刺激し、黒色腫細胞を破壊してもよい。
【0123】
腕または脚に限定された黒色腫もまた、1つ以上の式(I)の化合物を含む薬剤を組み合わせて、温熱灌流療法を用いて処理され得る。この治療プロトコルでは、一時的に疾患部位の四肢の循環系を体の他の循環系から独立させ、該当四肢の動脈に高濃度の化学療法剤を注入することで、内臓に曝せば深刻な副作用を起こし得る高用量を腫瘍部位に投与する。通常、この治療では体液を38.9℃~40℃に加温させる。メルファランがこの化学療法において最も頻繁に用いられる薬である。これには腫瘍壊死因子(TNF)と呼ばれる別の薬剤も用いられ得る。
【0124】
適切な化学療法剤またはその他の抗がん剤には、例えば、代謝拮抗剤(以下に限らないが葉酸アンタゴニスト、ピリミジン類似体、プリン類似体およびアデノシンデアミナーゼ阻害剤など)、例えばメトトレキサート、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、リン酸フルダラビン、ペントスタチン、およびゲムシタビンが挙げられる。
【0125】
適切な化学療法剤またはその他の抗がん剤にはさらに、例えば、ある自然生成物およびそれらの誘導体(例えば、ビンカアルカロイド、抗腫瘍抗生物質、酵素、リンホカインおよびエピポドフィロトキシン)、例えばビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、シタラビン、パクリタキセル(タキソール)、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシンC、L-アスパラギナーゼ、インターフェロン(特にIFNα)、エトポシド、およびテニポシドが挙げられる。
【0126】
その他の細胞障害性薬剤には、ナベルビン、CPT-11、アナストロゾール、レトロゾール、カペシタビン、ラロキシフェン、およびドロロキシフェンが含まれる。
【0127】
また、適切な細胞障害性薬剤には、例えばエピポドフィロトキシン;抗悪性腫瘍酵素;トポイソメラーゼ阻害剤;プロカルバジン;ミトキサントロン;白金配位複合体(例えばシスプラチンおよびカルボプラチン);生物反応修飾物質;成長阻害剤;抗ホルモン治療剤;ロイコボリン;テガフール;および造血成長因子がある。
【0128】
その他の抗がん剤には、抗体医薬、例えばトラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標))、共刺激分子に対する抗体(例えばCTLA-4、4-1BBおよびPD-1)、またはサイトカインに対する抗体(IL-1OまたはTGF-β)が挙げられる。
【0129】
またその他の抗がん剤には、免疫細胞移動を遮断する抗がん剤、例えばケモカイン受容体(例えばCCR2およびCCR4)に対するアンタゴニストも挙げられる。
【0130】
またその他の抗がん剤には、免疫系を増強させる抗がん剤、例えばアジュバントまたは養子T細胞移植も挙げられる。
【0131】
抗がんワクチンには、樹状細胞ワクチン、合成ペプチドワクチン、DNAワクチンおよび組み換えウイルスワクチンが挙げられる。
【0132】
本発明の医薬組成物は、少なくとも1つのシグナル伝達阻害剤(STI)を適宜含み得る。「シグナル伝達阻害剤」は、がん細胞の正常機能においてシグナル伝達経路中の1つ以上の重要なステップを選択的に阻害し、それによりアポトーシスを引き起こす薬剤である。適切なSTIには、以下に限らないが、(i)bcr/ablキナーゼ阻害剤(例えば、STI 571(GLEEVEC(登録商標)));(ii)上皮細胞増殖因子(EGF)受容体阻害剤(例えば、キナーゼ阻害剤(IRESSA(登録商標)、SSI-774))および抗体(Imclone: C225[Goldstein et al., Clin. Cancer Res., 1:1311-1318 (1995)]、およびAbgenix: ABX-EGF);(iii)her-2/neu受容体阻害剤(例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)(例えば、L-744,832[Kohl et al., Nat. Med., 1(8):792-797 (1995)]);(iv)AktファミリーキナーゼまたはAkt経路阻害剤(例えば、ラパマイシン(例えば、Sekulic et al., Cancer Res., 60:3504-3513 (200)参照));(v)細胞周期キナーゼ阻害剤(例えば、フラボピリドールおよびUCN-O1(例えば、Curr. Med. Chem. Anti-Canc. Agents, 3:47-56 (203)参照));および(vi)ホスファチジルイノシトールキナーゼ阻害剤(例えば、LY294002(例えば、Vlahos et al., J. Biol. Chem., 269:5241-5248 (1994)参照))が挙げられる。あるいは、少なくとも1つのSTIおよび少なくとも1つの式(I)の化合物は、別々の医薬組成物に配合され得る。本発明の特定の実施態様において、少なくとも1つの式(I)の化合物および少なくとも1つのSTIが同時または順に患者に投与され得る。言い換えれば、少なくとも1つの式(I)の化合物が初めに投与され得るか、少なくとも1つのSTIが初めに投与され得るか、または少なくとも1つの式(I)の化合物および少なくとも1つのSTIが同時に投与され得る。さらに、1つ以上の式(I)の化合物および/またはSTIが用いられる場合、化合物は任意の順で投与され得る。
【0133】
さらに本発明は、患者の慢性ウイルス感染症を治療する、少なくとも1つの式(I)の化合物、適宜少なくとも1つの化学療法剤、および適宜少なくとも1つの抗ウイルス薬を医薬的に許容される担体中に含む医薬組成物を提供する。
【0134】
また、有効量の上記医薬組成物を投与することにより、患者の慢性ウイルス感染症を治療する方法を提供する。
【0135】
本発明の特定の実施態様において、少なくとも1つの式(I)の化合物および少なくとも1つの化学療法剤が同時または順に患者に投与される。言い換えれば、少なくとも1つの式(I)の化合物が初めに投与され得るか、少なくとも1つの化学療法剤が初めに投与され得るか、または少なくとも1つの式(I)の化合物および少なくとも1つの化学療法剤が同時に投与され得る。さらに、1つ以上の式(I)の化合物および/または化学療法剤が用いられる場合、化合物は任意の順で投与され得る。同様に、あらゆる抗ウイルス薬またはSTIは、式(I)の化合物の投与と比較して、任意の時点で投与され得る。
【0136】
本組み合わせ治療を用いて治療され得る慢性ウイルス感染症には、以下に限らないが、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、水痘帯状疱疹ウイルス、コクサッキーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により引き起こされる疾患が挙げられる。
【0137】
式(I)の化合物と組み合わせた使用が検討される適切な抗ウイルス薬には、ヌクレオシド系およびヌクレオチド系逆転写酵素阻害薬(NRTI)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)、プロテアーゼ阻害薬およびその他の抗ウイルス薬が含まれ得る。
【0138】
適切なNRTIの例には、ジドブジン(AZT);ジダノシン(ddl);ザルシタビン(ddC);スタブジン(d4T);ラミブジン(3TC);アバカビル(1592U89);アデホビルピボキシル[ビス(POM)-PMEA];ロブカビル(BMS-180194);BCH-I0652;エムトリシタビン[(-)-FTC];β-L-FD4(β-L-D4Cとも称され、名称はβ-L-2',3'-ジデオキシ-5-フルオロ-シチジンである);DAPD、((-)-β-D-2,6-ジアミノ-プリンジオキソラン);およびロデノシン(FddA)が挙げられる。代表的で適切なNNRTIには、ネビラピン(BI-RG-587);デラビルジン(BHAP、U-90152);エファビレンツ(DMP-266);PNU-142721;AG-1549;MKC-442(1-(エトキシ-メチル)-5-(1-メチルエチル)-6-(フェニルメチル)-(2,4(1H,3H)-ピリミジンジオン);および(+)-カラノリドA(NSC-675451)およびBが挙げられる。代表的で適切なプロテアーゼ阻害剤には、サキナビル(Ro 31-8959); リトナビル(ABT-538); インジナビル(MK-639); ネルフィナビル(AG-1343); アンプレナビル(141W94); ラシナビル(BMS-234475); DMP-450; BMS-2322623; ABT-378;およびAG-1549が挙げられる。その他の抗ウイルス薬には、ヒドロキシ尿素、リバビリン、IL-2、IL-12、ペンタフシドおよびYissum Project No.11607が挙げられる。
【0139】
組み合わせ治療は、逐次的方法でこれらの治療薬の投与を含むことが意図される、即ち各治療薬は種々の異なる時点で投与され、ならびにこれらの治療薬または少なくとも2つの治療薬が、実質的に同時的手法で投与される。実質的な同時投与とは、例えば、各治療薬の比が定まった単一剤形、または各治療薬それぞれの単一剤形を患者に投与することにより達成され得る。各治療薬の連続的または実質的な同時投与とは、例えば、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路および粘膜の膜組織を介する直接吸収などの任意の適切な経路により実施され得るが、これらに限定されるものではない。治療薬は、同一経路または異なる経路により投与され得る。例えば、選択された組み合わせにおける第1治療薬は静脈内注射により投与され得るが、この組み合わせの内の別の治療薬は経口投与されてもよい。あるいは、例えば、全ての治療薬が経口投与されても、または全ての治療薬が静脈注射により投与されてもよい。上記の治療薬の投与を、更に他の生物学的活性成分および非薬物療法(例えば、手術または放射線治療)と合わせて、組み合わせ治療を行なうことも出来る。この組み合わせ治療が更に非薬剤処置を含む場合、治療薬および非薬剤治療の組み合わせに関する共同作用から生じる有用な効果が達成される限り、非薬剤処置はいずれの適切な時点でも行なうことが出来る。例えば、好適な症例では、この有用な効果は、非薬物処置が、治療薬の投与から一時的に、おそらく数日または数週間、休止される場合であっても達成される。
【0140】
(医薬組成物)
また、本発明は、治療上有効量の1以上の式(I)の化合物を含み、1以上の医薬的に許容される担体(添加剤)および/または希釈剤、および適宜上述した1以上のさらなる治療剤と共に製剤化される医薬組成物も提供する。
【0141】
式(I)の化合物は、いずれかの適切な経路により、好ましくはそのような経路に適応する医薬組成物の形態、および予定される治療に効果的な投薬量で投与されてもよい。式(I)の化合物および式(I)の化合物の組成物は、本明細書に記載のあらゆる用途のために、任意の適切な方法(例えば、経口投与(例えば錠剤、カプセル(それぞれ徐放性製剤または時限放出型製剤を含む)、丸剤、粉末剤、顆粒剤、エリキシル、チンキ剤、懸濁液(ナノ懸濁液、マイクロ懸濁液、噴霧乾燥分散液を含む)、シロップ、およびエマルジョン);舌下投与;口腔投与;非経口投与(例えば皮下、静脈内、筋肉内、または胸骨内注射、または点滴技法(例えば、無菌注射剤水溶液または非水溶液または懸濁液));経鼻膜への投与を含む経鼻投与(例えば吸入スプレー);局所投与(例えばクリーム製剤または軟膏の形態);または直腸投与(例えば坐薬形態))により投与され得る。これらは単体で投与されてもよいが、一般には選択された投与経路および標準的な薬学的基準を基に選ばれた医薬担体と共に投与される。
【0142】
経口投与用として、医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、液体カプセル、懸濁液、または液体の形態であってもよい。医薬組成物は、好ましくは特定の活性成分量を有する投与単位剤形で製剤化される。例えば、医薬組成物は、約0.1から1000mg、好ましくは約0.25から250mg、より好ましくは約0.5から100mgの範囲の活性成分量を含む錠剤またはカプセルとして提供されてもよい。ヒトまたはその他の哺乳類に投与する適切な1日用量は、患者の病状およびその他の要因によって大幅に変更されてもよいが、慣用的方法を用いて決定され得る。
【0143】
本明細書で検討される医薬組成物はいずれも、例えば、許容され、かつ適切ないずれかの経口製剤を介して経口的に運搬され得る。経口製剤の例として、以下に限らないが、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性および油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、ハードおよびソフトカプセル、液体カプセル、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。経口投与用の医薬組成物は、経口投与用の医薬組成物を製造する分野で公知のいずれかの方法に従って製造され得る。医薬的に飲みやすい製剤を提供するために、本発明に記載の医薬組成物は、甘味剤、風味剤、着色剤、粘滑剤、抗酸化剤、および防腐剤から選択される少なくとも1つの物質を包含し得る。
【0144】
錠剤は、例えば、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩と、少なくとも1つの毒性がなく医薬的に許容される、錠剤の製造に適切な添加剤を混合することで製造され得る。添加剤の例として、以下に限らないが、例えば、不活性希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、およびリン酸ナトリウム)、造粒剤および崩壊剤(例えば、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コーンスターチ、およびアルギン酸)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、およびアラビアガム)、および滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、およびタルク)が挙げられる。さらに、錠剤は被膜されていないか、または不快な薬物の嫌な味をマスキングするため、またはその消化管での活性成分の崩壊および吸収を遅延させ、より長期間にわたって活性成分の効果を持続させるために、公知の技術で被膜され得る。水可溶性味マスキング材料の例として、以下に限らないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。時間遅延材料の例として、以下に限らないが、エチルセルロースおよび酢酸酪酸セルロースが挙げられる。
【0145】
ハードゼラチンカプセルは、例えば、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つのその塩を、少なくとも1つの不活性固体希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびカオリン)と混合することにより製造され得る。
【0146】
ソフトゼラチンカプセルは、例えば、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩を、少なくとも1つの水可溶性担体(例えば、ポリエチレングリコール)、および少なくとも1つの油性媒体(例えば、ピーナツ油、液体パラフィン、およびオリーブ油)と混合することにより製造され得る。
【0147】
水性懸濁液は、例えば、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩を、少なくとも1つの水性懸濁液の製造に適切な添加剤を混合することにより製造され得る。水性懸濁液の製造に適切な添加剤の例としては、以下に限らないが、例えば、懸濁化剤(例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、およびアラビアガム)、分散剤または湿潤剤(例えば、天然に存在するフォスファチド(例えばレシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物(例えばポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、およびエチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えばポリエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。また、水性懸濁液は、少なくとも1つの防腐剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチルおよびn-プロピルp-ヒドロキシ安息香酸)、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの風味剤、および/または少なくとも1つの甘味剤(以下に限らないが、例えば、スクロース、サッカリン、およびアスパルテーム)を包含し得る。
【0148】
油性懸濁液は、例えば、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩を、植物油(例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油、およびココナッツ油)、または鉱油(例えば液体パラフィン)のいずれかに懸濁することにより製造され得る。また、油性懸濁液は、少なくとも1つの濃化剤(例えば、蜜蝋、固形パラフィン、およびセチルアルコール)を包含し得る。飲みやすい油性懸濁液を提供するために、少なくとも1つの既に上記に記載の甘味剤、および/または少なくとも1つの風味剤が油性懸濁液に添加され得る。油性懸濁液は、さらに少なくとも1つの防腐剤(以下に限らないが、例えば、抗酸化剤(例えば、ブチルヒドロキシアニソール、およびα-トコフェロール)を包含し得る。
【0149】
分散性粉末および顆粒は、例えば、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩を、少なくとも1つの分散剤および/または湿潤剤、少なくとも1つの懸濁化剤、および/または少なくとも1つの防腐剤を混合することにより製造され得る。適切な分散剤、湿潤剤、および懸濁化剤は既に上記に記載されている。防腐剤の例として以下に限らないが、例えば、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)が挙げられる。さらに、分散性粉末および顆粒は、また、少なくとも1つの賦形剤(以下に限らないが、例えば、甘味剤、風味剤、および着色剤)を包含し得る。
【0150】
少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩のエマルジョンは、例えば、水中油型エマルジョンとして製造され得る。式(I)の化合物を含むエマルジョンの油相は、既知の方法で既知の成分から構成されてもよい。該油相は以下に限らないが、例えば、植物油(例えば、オリーブ油および落花生油)、鉱油(例えば液体パラフィン)、およびその混合物により提供され得る。油相は乳化剤のみを包含するものであってもよいが、少なくとも1つの乳化剤と脂肪または油、または脂肪および油の両方の混合物を包含してもよい。適切な乳化剤には、以下に限らないが、例えば、天然に存在するフォスファチド(例えば大豆レシチン)、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル(例えばソルビタンモノオレエート)、および部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物(例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。好ましくは、親水性乳化剤が、安定化剤として作用する親油性乳化剤と共に含まれる。また、油および脂肪の両方を包含することも好ましい。併せて、乳化剤は、安定化剤と共に、または無しで、いわゆる乳化ワックスを作り上げ、およびそのワックスは、油および脂肪と共にクリーム製剤の油性分散相を形成する、いわゆる乳化軟膏基剤を作り上げる。エマルジョンはまた、甘味剤、風味剤、防腐剤、および/または抗酸化剤を包含し得る。本発明の製剤中での使用に適切な乳化剤およびエマルジョン安定化剤には、単体またはワックスと一緒になったTween 60、Span 80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラウリル硫酸ナトリウム、ジステアリン酸グリセリル;または当該分野に公知の他の物質が挙げられる。
【0151】
式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩は、例えば、いずれの医薬的に許容され、かつ適切な注射形態を介して静脈内、皮下内、および/または筋肉内に運搬され得る。注射形態の例として、以下に限らないが、例えば、許容されるビークルおよび溶媒(例えば、水、リンゲル液、および塩化ナトリウム等張液)を含む無菌水溶液、無菌水中油型マイクロエマルジョン、および水性または油性懸濁液が挙げられる。
【0152】
非経口投与用製剤は、水性または非水性等張無菌注射液または懸濁液の形態であってもよい。これらの溶液および懸濁液は、経口投与用の製剤中での使用について記載される1つ以上の担体または希釈剤を用いるか、または他の適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いることにより、無菌粉末または顆粒から調製されてもよい。該化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、トウモロコシ油、綿実油、ピーナツ油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム溶液、トラガカントガム、および/または様々な緩衝液に溶解させてもよい。その他のアジュバントおよび投与方法は、医薬分野において公知であり、広く知られている。また、その活性成分は適切な担体(例えば、生理食塩水、デキストロース、または水)、またはシクロデキストリン(すなわちCaptisol)、可溶化共溶媒(すなわちプロピレングリコール)、または可溶化ミセル(すなわちTween 80)との組成物として、注射により投与されてもよい。
【0153】
また、無菌注射製剤とは、毒性がなく、非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射溶液または懸濁液(例えば1,3-ブタンジオール中の溶液)であってもよい。許容されるビークルおよび溶媒のうち、使用されてもよいものは、水、リンゲル液、および塩化ナトリウム等張液である。さらに、無菌不揮発油は、溶媒または懸濁媒体として慣例的に用いられている。このために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、いずれの無菌不揮発油が用いられてもよい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が注射製剤として使用される。
【0154】
無菌注射水中油型マイクロエマルジョンは、例えば以下によって製造され得る。1)少なくとも1つの式(I)の化合物を油相(例えば、ダイズ油およびレシチンの混合物)に溶解し、2)式(I)を含有する油相を、水およびグリセロールの混合物と組み合わせ、3)その組み合わせたものを処理してマイクロエマルジョンを形成する。
【0155】
無菌水性懸濁液または無菌油性懸濁液は、当業者に公知の方法に従って製造され得る。例えば、無菌水溶液または無菌水性懸濁液は、毒性がなく、非経口的に許容される希釈剤または溶媒(例えば1,3-ブタンジオール)を用いて調製され得て、無菌油性懸濁液は、無菌の毒性のない許容される溶媒または懸濁媒体(例えば、無菌不揮発油(例えば、合成モノグリセリドまたはジグリセリド)、および脂肪酸(例えばオレイン酸)を用いて製造され得る。
【0156】
医薬的に許容される担体は、十分に当業者の専門技術内である多くの要因に従って処方される。これらの要因には、以下に限らないが、処方される活性剤のタイプおよび性質、その活性剤を含有する組成物が投与される患者、その組成物の意図された投与経路、および目標とされる治療指標が挙げられる。医薬的に許容される担体には、水性および非水性の両方の液体媒体、ならびに様々な固体および半固体の投与剤形を包含する。そのような担体は、活性剤に加え、多くの異なる成分および添加剤を包含することができ、かかる付加的な成分は様々な理由で、例えば、当業者に公知の活性剤、結合剤などの安定化の理由で製剤中に含まれる。適当な医薬的に許容される担体、およびそれを選択する際の要因の説明は、入手が容易な様々な文献、例えば、Allen, L. V. Jr. et al. Remington: The Science and Practice of Pharmacy (2 Volumes), 22nd Edition (2012), Pharmaceutical Pressに記載される。
【0157】
本発明の医薬組成物に使用され得る医薬的に許容される担体、アジュバント、およびビークルには、以下に限らないが、イオン交換体、アルミナ、アルミニウムステアレート、レシチン、自己乳化ドラッグデリバリーシステム(SEDDS)(例えばd-α-トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネート)、医薬剤形に用いられる界面活性剤(例えば、Tween、ポリエトキシ化ヒマシ油(例えばCREMOPHOR界面活性剤(BASF)、またはその他の類似するポリマーデリバリーマトリックス)、血清タンパク質(例えばヒト血清アルブミン)、緩衝液物質(例えば、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、プロタミン硫酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム)、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂)が挙げられる。また、シクロデキストリン(例えば、α-、β-、およびγ-シクロデキストリン、または化学的に修飾された誘導体(例えば、2-および3-ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを含むヒドロキシアルキルシクロデキストリン、またはその他の可溶化誘導体))も、本明細書に記載の式の化合物の運搬を増進するために効果的に使用されてもよい。
【0158】
本発明の医薬的に活性な化合物は、患者(例えば、ヒトおよびその他の哺乳類)に投与する薬剤を調製するために、従来の薬学の方法に従って処理され得る。医薬組成物は、従来の製薬操作(例えば滅菌処理)に供されてもよく、および/または従来のアジュバント(例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝液など)を包含してもよい。錠剤および丸剤は、加えて腸溶性被覆剤を用いて調製され得る。また、そのような組成物は、アジュバント(例えば湿潤剤、甘味剤、風味剤、および芳香剤)も包含し得る。
【0159】
治療のために、本発明の活性化合物は、通常意図された投与経路に適切な1つ以上のアジュバントと組み合わせられる。経口投与される場合、該化合物は、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、マグネシウムオキシド、リン酸および硫酸のナトリウム塩およびカルシウム塩、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/またはポリビニルアルコールと混合されてもよく、次いで簡便な投与用に錠剤化またはカプセル化されてもよい。そのようなカプセルまたは錠剤は放出制御製剤を包含してもよく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース中に活性化合物を分散して提供されてもよい。
【0160】
本発明の化合物および/または組成物を用いて病状を治療するために投与される化合物の量、および投与計画は、様々な要因(例えば、年齢、体重、性別、患者の病状、疾患のタイプ、疾患の危篤度、投与経路および投与頻度、および利用される特定の化合物)に依存する。それ故、投与計画は大幅に変更されてもよいが、標準的方法を用いて規定通りに決定され得る。1日用量は、約0.001から100mg/体重kg、好ましくは約0.0025から約50mg/体重kgの間、および最も好ましくは約0.005から10mg/体重kgの間が適切であり得る。1日用量は1日に1から4回投与され得る。その他の投与計画として、週に1回および2日に1回のサイクルが挙げられる。
【0161】
本発明の医薬組成物は、少なくとも1つの式(I)の化合物および/または少なくとも1つの医薬的に許容されるその塩、およびいずれの医薬的に許容される担体、アジュバント、およびビークルから選択される添加剤を適宜包含する。本発明の別の組成物には、本明細書に記載の式(I)の化合物、またはそのプロドラッグ、および医薬的に許容される担体、アジュバント、またはビークルを包含する。
【0162】
また本発明は、例えば、Heliosタンパク質関連疾患または障害、および本明細書に記載のその他の疾患の治療または予防において有用な医薬キットを含み、それには治療上有効量の式(I)の化合物を含む医薬組成物を包含する、1つ以上の容器を含む。そのようなキットには、さらに、所望により、1つ以上の様々な従来の医薬キットの構成要素(例えば、1つ以上の医薬的に許容される担体を含む容器、別の容器)が含まれ、それらは当業者にとって容易に明らかである。投与すべき成分量、投与指針、および/または成分の混合指針を示す、添付文書またはラベルのいずれかでの説明書もキットに含まれ得る。
【0163】
本発明の化合物の投与計画は、既知の要因(例えば特定の薬剤の薬力学特性およびその投与方法および投与経路;レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、病状、および体重;症状の性質および範囲;併用治療の種類;治療の頻度;投与経路、患者の腎臓および肝臓の機能、および所望の効果)により当然異なる。
【0164】
一般的なガイダンスでは、各活性成分の1日経口用量は、意図した効果を得るために用いる際、約0.001~約5000mg/日、好ましくは約0.01~約1000mg/日、最も好ましくは約0.1~約250mg/日の間の範囲となる。静脈内投与における定速注入の最も好ましい用量は、約0.01~約10mg/kg/分の範囲である。式(I)の化合物は、1日1回の用量で投与され得るか、または1日の総用量を2回、3回、または4回に分割した用量を投与され得る。
【0165】
本化合物は一般に、意図した投与形態(例えば、経口錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、およびシロップ剤)に対して適切に選択され、適切な医薬希釈剤、賦形剤、または(本明細書で医薬担体と総称される)担体との混合物で投与され、従来の薬学的基準と一致するものである。
【0166】
投与に適切な剤形(医薬組成物)は、投与単位あたり約1mg~約200mgの活性成分を包含し得る。これらの医薬組成物において、活性成分は、通常、組成物の総重量の約0.1~95%の重量で存在する。
【0167】
典型的な経口投与用のカプセルには、少なくとも1つの式(I)の化合物(250mg)、ラクトース(75mg)、およびステアリン酸マグネシウム(15mg)が含まれる。この混合物は60メッシュで篩過され、No.1のゼラチンカプセルに充填される。
【0168】
典型的な注射製剤は、少なくとも1つの式(I)の化合物(250mg)を無菌状態でバイアルに加え、無菌状態で凍結乾燥および密封することで製造される。使用の際は、バイアルの内容物を生理食塩水(2mL)と混合し、注射製剤を調製する。
【0169】
本発明は、治療上有効量の少なくとも1つの式(I)の化合物を活性成分として、単体、または医薬担体との組み合わせで含む医薬組成物をその範囲に含む。式(I)の化合物は、単体、式(I)の他の化合物との組み合わせ、または1つ以上の他の治療剤(例えば、抗がん剤またはその他の医薬活性物質)との組み合わせで適宜使用され得る。
【0170】
選択される投与経路に関わらず、適切な水和形態で使用され得る式(I)の化合物および/または本発明の医薬組成物は、当業者には公知の従来の方法により医薬的に許容され得る投薬形態にて製剤化される。
【0171】
式(I)の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、患者に対して毒性がなく、特定の患者、組成物および投与様式に対して治療効果を得るために有効な活性成分の量を含むように変更され得る。
【0172】
選択される投与量レベルは、用いる式(I)の特定の化合物あるいはそのエステル、塩またはアミドの活性、用いる特定の化合物の投与経路、投与時間、排泄または代謝速度、吸収の速度および程度、治療期間、用いる特定化合物と組み合わせて使用される他の薬剤、化合物および/または物質、治療する患者の年齢、性別、体重、症状、健康状態、ならびに既往歴、および医学分野では公知の要素を含む、様々な要素に依存する。
【0173】
当分野における通常の技術常識を有する医師または獣医は、必要な医薬組成物の有効量を容易に決定でき、かつ処方することができる。例えば、医師または獣医は、治療効果を得るために、医薬組成物中で用いる式(I)の化合物の投薬量を、必要量よりもより低いレベルにて開始することができ、効果が得られるまで徐々に投与量を増大させることができる。
【0174】
一般的に、式(I)の化合物の適切な1日用量とは、治療効果を得るために有効な最低用量の化合物量である。そのような有効用量は、一般的に、上記の要素によって決定される。一般的に、患者への式(I)の化合物の用量は、経口、静脈内、脳室内および皮下投与では、約0.01~約50mg/kg 体重/日である。
【0175】
所望により、活性化合物の効果的な1日用量は、2回、3回、4回、5回、6回またはそれ以上に分割した投与量で、1日を通して適当な間隔で、適宜単位投与形態で投与され得る。本発明のある態様において、投薬は1日1回である。
【0176】
式(I)の化合物を単独で投与することは可能であるが、医薬製剤(組成物)として化合物を投与することが好ましい。
【0177】
上記のその他の治療剤は、式(I)の化合物と組み合わせて使用する場合、例えば、米医薬品便覧(PDR)に記載の量、または当業者によって定められた量で使用されてもよい。本発明の方法において、その他の治療剤は、本発明の化合物の投与の前、同時、または後に投与されてもよい。
【0178】
(製造方法)
本発明の化合物は、有機合成の分野の当業者に公知の、多くの方法によって製造され得る。本発明の化合物は下記の方法を、有機合成化学の技術において公知の合成方法を用いて、または該当業者に評価されているそれらの類似合成方法を用いて合成出来る。好ましい方法としてはこれらに限定されないが、下記の方法が挙げられる。本明細書で引用する全ての文献はその全てが援用される。
【0179】
本発明の化合物は、このセクションに記載の反応および技術を用いて製造されうる。該反応は、用いる試薬および物質に適した溶媒中で実施され、もたらされる変換に適切である。また、以下に記載の合成方法の説明において、提示した反応条件(溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験時間およびワークアップ方法を含む)は全て、該反応の標準である条件となるように選択されていると理解され、それは当業者によって容易に認識されるべきである。分子の様々な部分に存在する官能基が、提示された試薬および反応に適合しなければならないことは、有機合成の分野の当業者により理解される。反応条件に適合する置換基がそのように制限されることは当業者にとっては容易に明白であり、代替方法が用いられなくてはならない。該反応は本発明の所望の化合物を得るために、合成ステップの順序の変更またはある特定の反応過程を異なるものに選択する判断が必要な場合もある。また、この分野のあらゆる合成経路計画における、もう1つの重要な検討対象は、本発明に記載の化合物に存在する反応性官能基の保護に用いる適切な保護基の選択であると認識される。熟練した実験者に対し、多くの保護基の代替案を記載している権威ある文献としてGreeneおよびWuts著のProtective Groups In Organic Synthesis(Fourth Edition,Wiley & Sons, 2007)が挙げられる。
【0180】
式(I)の化合物は次のスキームに示した方法を参照に製造されうる。スキームに示されるように、最終生成物は式(I)と同じ構造式を持つ化合物である。適当な置換基に適切な試薬を選択することで、式(I)のいずれの化合物も該スキームにより製造され得ると理解される。溶媒、温度、圧力およびその他の反応条件は当業者によって容易に選択され得る。出発物質は市販であるか、または当業者によって容易に製造される。化合物の構成成分は、本明細書に記載の通りに定義される。
【0181】
本発明に記載の一般的な化合物の合成ルートをスキーム1~5に図示した。ここで置換基R1およびAは、上述で定義したものであるか、または最終置換基に変換される前の官能基である。置換基Lは脱離基(例えばハライド(好ましくはI、Br、またはCl)またはトリフラート)である。置換基Mは、適切なカップリングパートナー(例えばボロン酸、ボロン酸エステルまたはスタンナン)である。置換基Rは、カルボン酸保護基(例えばtert-ブチル、メチル、エチル、またはベンジル)である。スキーム1に示すように、本発明の化合物の一般的製造方法は、適切な置換イソインドリノン1から開始され得る。1の脱離基Lは、当業者に周知の条件または本明細書に記載の方法を用いて適切なカップリングパートナーMに変換され、中間体2が得られうる。ここでMがボロン酸またはボロン酸エステルである場合、2は、鈴木-宮浦カップリング反応により、適切な塩基(例えば炭酸セシウム、リン酸カリウム、または重炭酸ナトリウム)の存在下で適切なパラジウム触媒(例えばPd(PPh3)4または1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)))を用いて、適切な置換ヘテロ環3と結合し、4が得られうる。ここでMがスタンナンである場合、2は、スティレカップリング反応により、適切な触媒(例えばPd(PPh3)4またはビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)/CuI)を用いて、適切な置換ヘテロ環3と結合し、4が得られうる。中間体4は、プロトン酸(例えばベンゼンスルホン酸)で処理することにより、5に変換され得る。また、一部のケースでは、4を塩基(例えばK2CO3、K3PO4、またはLiHMDS)で処理することにより、5に変換し得る。他のケースでは、中間体4は用いた鈴木-宮浦カップリングまたはスティレカップリング条件下で自然に5に環化し得る。
【化24】
【0182】
一部のケースでは、合成手順においてヘテロ環Aとのカップリングが先に起こる方が有利である。そのような場合、6の脱離基Lは、当業者に周知の条件または本明細書に記載の方法を用いて適切なカップリングパートナーMに変換され、中間体7が得られうる。ここでMがボロン酸またはボロン酸エステルである場合、7は、鈴木-宮浦カップリング反応により、適切な塩基(例えば炭酸セシウム、リン酸カリウム、または重炭酸ナトリウム)の存在下で適切なパラジウム触媒(例えばPd(PPh3)4または1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II))を用いて、適切な置換ヘテロ環3と結合し、8が得られうる。ここでMがスタンナンである場合、7は、スティレカップリング反応により、適切な触媒(例えばPd(PPh3)4またはビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)/CuI)を用いて、適切な置換ヘテロ環3と結合し、8が得られうる。メチルベンジル基がラジカル開始剤(例えば光またはAIBN)の存在下でNBSの作用でブロモ化され、臭化物9が得られうる。臭化物9は、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン)の存在下で3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(10)と縮合し、5が得られうる。
【化25】
【0183】
また、臭化物9は、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン)の存在下で11(ここでR=tert-ブチル、メチル、エチル、またはベンジル)と縮合し、スキーム3に示すような中間体12が得られうる。Rがtert-ブチルである場合、スキーム1に記載した方法により、中間体12から化合物5が合成され得る。
【化26】
【0184】
中間体12においてどの酸保護基Rを選択するかにより、化合物5に変換するために必要な条件が異なる(スキーム4)。例えばRがメチル、エチル、またはベンジルである場合、12の塩基誘起環化は、適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン)中、適切な塩基(例えばLiHMDS)を用いて直接12から5に変換するのが好ましい。Rがtert-ブチルである場合、12の酸誘起環化は、適切な溶媒(例えばアセトニトリル)中、適切な酸(例えばベンゼンスルホン酸)を用いて直接12から5に変換するのが好ましい。他のケースでは、初めに特定の酸保護基Rに対して適切な条件を用いて遊離カルボン酸13を生成する、2つのステップを用いる方法が好ましい。これらは有機合成の分野の当業者に周知の方法である。例えばRがtert-ブチルである場合、適切な酸(例えばトリフルオロ酢酸または塩酸)を用いた酸加水分解が好ましい。Rがメチル、エチル、またはベンジルである場合、適切な塩基(例えばLiOH)を用いた塩基加水分解が好ましい。他のケースにおいて、Rがベンジルである場合、パラジウム触媒の水素化分解作用により脱保護する方が良い。一度カルボン酸13を生成すると、塩化チオニル/ジメチルホルムアミドまたはカルボニルジイミダゾール/ジメチルアミノピリジンの作用により13が活性化し、ペンダント基の第一級アミンにより分子内攻撃され、5が得られうる。
【化27】
【0185】
上述のスキームに示すように、適切な脱離基Lで置換されたイソインドリノンは、式(I)の化合物の合成において有用な中間体である。ここでLが脱離基(例えばハライド)である場合、化合物はスキーム5に略述するように製造され得る。まず、中間体6のメチルベンジル基が、ラジカル開始剤(例えば光またはAIBN)の存在下でNBSの作用によりブロモ化され、臭化物14が得られうる。臭化物14は、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン)の存在下で3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(10)と縮合し、15が得られうる。他のケースでは、1から4への変換(スキーム1)と類似の方法により中間体15が5に変換され得る。他のケースでは、臭化物14を中間体11と縮合し、16を得るのが好ましい。中間体16は、スキーム1およびスキーム4に記載のものと類似の方法により5に変換され得る。
【化28】
【0186】
(実施例)
下記の実施例は特定の本発明の実施態様を説明するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。化学的略語および記号、並びに科学的略語および記号は、特に断りが無いない限りその一般的および慣用的意味をもつ。実施例および本明細書の各所に用いられる、さらなる略語は上記で定義される。共通の中間体は、一般に1つ以上の実施例の製造に有用である。実施例の化合物は、それらが製造される実施例およびステップにより特定され(例えば、「1-A」は実施例1のステップAを表す)、または化合物が実施例の表題化合物である場合のみ、実施例により特定される(例えば、「1」は実施例1の表題化合物を表す)。ある場合には、中間体または実施例の代替製造方法が記載される。合成分野の熟練の化学者は頻繁に、1つ以上の検討(例えば、より短い反応時間、より安価な出発物質、操作および精製の容易さ、より高い収率、触媒の容易さ、毒性試薬の回避、特殊な機器での利用可能性、およびステップ数の削減など)に基づいて望ましい代替製造方法を考案しうる。代替製造方法を記載する意図は、本発明の実施例をさらに製造し易くするためである。ある場合には、概略した実施例および請求項におけるいくつかの官能基は、当業者に公知の生物学的等比体積置換(例えば、カルボン酸基をテトラゾールまたはホスフェート部分と置換)により置換されてもよい。
【0187】
【化29】
【0188】
(HPLC条件)
分析HPLC方法1: Waters XBridge C18、2.1mm x50mm、粒子径: 1.7μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸); 温度: 50℃; グラジエント: 0%B~100%Bで3分かけて溶出後、次いで100%Bで0.50分間溶出; 流速: 1mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm)
【0189】
分析HPLC方法2: カラム: Waters XBridge C18、2.1mm x50mm、粒子径: 1.7μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 温度: 50℃; グラジエント: 0%B~100%Bで3分かけて溶出後、次いで100%Bで0.50分間溶出; 流速: 1mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm)
【0190】
分取HPLC方法1: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 15%Bで0分溶出後、15~50%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで6分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0191】
分取HPLC方法2: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで0分溶出後、0~40%Bで24分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0192】
分取HPLC方法3: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで5分間溶出後、0~25%Bで28分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0193】
分取HPLC方法4: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで3分間溶出後、0~35%Bで30分かけて溶出し、次いで100%Bで6分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて、遠心エバポレーターで乾燥した。物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで0分溶出後、0~40%Bで28分かけて溶出し、次いで100%Bで6分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0194】
分取HPLC方法5: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 4%Bで0分溶出後、4~44%Bで23分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分;カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて、遠心エバポレーターで乾燥した。物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 26%Bで0分間溶出後、26~66%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0195】
分取HPLC方法6: Phenomenex Luna Axi C18、100mm x30mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 20%Bで2分間溶出後、20~100%Bで11分かけて溶出し、次いで100%Bで2分間溶出; 流速: 25mL/分; UVシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0196】
分取HPLC方法7: Phenomenex Luna Axi C18、100mm x30mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 7%Bで2分間溶出後、7~100%Bで10分かけて溶出し、次いで100%Bで3分間溶出; 流速: 30mL/分; UVシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0197】
分取HPLC方法8: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 5%Bで0分溶出後、5~55%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0198】
分取HPLC方法9: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで0分溶出後、0~30%Bで23分かけて溶出し、次いで100%Bで4分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃; MSシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0199】
分取HPLC方法10: Phenomenex Luna Axi C18、100mm x30mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 40%Bで3分間溶出後、40~100%Bで4.5分かけて溶出し、次いで100%Bで3分間溶出; 流速: 30mL/分; UVシグナルで判定してフラクションを回収した。
【0200】
実施例1
3-(1-オキソ-5-(キノリン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化30】
生成物1A: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
tert-ブチル(S)-4,5-ジアミノ-5-オキソペンタノエート塩酸塩(14.46g、60.6mmol)/アセトニトリル(231mL)の懸濁液に、DIEA(20.2mL、115mmol)を0℃で加えた。15分間撹拌後、この反応混合物を固体の4-ブロモ-2-(ブロモメチル)安息香酸メチル(22g、57.7mmol)で複数回に分けて5分かけて処理し、0℃で30分間撹拌した。次いで室温で終夜撹拌し、還流冷却器をつけてこの反応混合物をオイルバスで60℃に加温し、終夜同温度で保持した。この反応混合物を撹拌しながら室温に冷却し、室温に冷却後、沈殿が形成された。そのフラスコを0℃の水浴に撹拌しながら加えた。30分後、固体を濾過により回収し、最小限の冷アセトニトリルで濯ぎ、風乾し、20.13g(88%収率)を白色固体として得た。キラル分析HPLC解析にて、この物質がee>98%であることが示された。MS(ES): m/z=397.1 [M+H]+; 1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.76-7.71(m, 1H), 7.68-7.62(m, 2H), 6.22(br s, 1H), 5.31(br s, 1H), 4.91(dd, J=8.7, 6.3Hz, 1H), 4.62-4.53(m, 1H), 4.51-4.40(m, 1H), 2.47-2.10(m, 4H), 1.44(s, 9H)
【0201】
生成物1B: tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート
乾燥したフラスコに生成物1A(10.0g、25.2mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(7.67g、30.2mmol)、および酢酸カリウム(7.41g、76mmol)を加え、窒素で置換した。固体をジオキサン(100mL)に懸濁し、窒素気流下で5分間撹拌しながら脱気した。この反応混合物を[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.737g、1.007mmol)で処理し、5分間脱気し、密封し、60℃で18時間加熱した。この反応混合物をEtOAcで希釈し、セライト濾過し、さらにEtOAcで濯いだ。濾液を濃縮し、ISCO(220gシリカゲルカラム、0%→20%B/DCM、B=15%EtOH/EtOAc+0.1%TEA)で精製し、生成物1B(9.9g、89%収率)を白色固体として得た。MS(ES): m/z=445.3 [M+H]+; 1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.99-7.90(m, 2H), 7.88-7.83(m, 1H), 6.32(br s, 1H), 5.36(br s, 1H), 4.97-4.88(m, 1H), 4.58-4.41(m, 2H), 2.48-2.13(m, 4H), 1.44(s, 9H), 1.39(s, 12H)
【0202】
実施例1: 3-(1-オキソ-5-(キノリン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
バイアルに生成物1B(30mg、0.068mmol)および2-クロロキノリン(16.57mg、0.101mmol)を加え、窒素で置換した。固体をジオキサン(540μL)に懸濁し、炭酸セシウム(2M水溶液、101μL、0.203mmol)で処理し、窒素気流下で5分間撹拌しながら脱気した。この反応混合物を[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(4.94mg、6.75μmol)で処理し、5分間脱気し、密封し、90℃で終夜加熱した。この反応混合物をセライトで処理し、EtOAcで希釈し、濾過し、濃縮した。この混合物を2つのTeflonライン入りスクリューキャップバイアル中に同体積で分け、このバイアルの片方にアセトニトリル(0.3mL)およびベンゼンスルホン酸(10.7mg、0.068mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、90℃に予熱した湯浴中に置き、同温度で1.25時間維持した。この反応混合物を窒素気流下で濃縮し、DMFで2mLに希釈し、分取HPLC方法1で精製し、実施例1(7.1mg、28%収率)を得た。光学純度は決定していない。MS(ES): m/z=372.0 [M+H]+; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.05(s, 1H), 8.58-8.49(m, 2H), 8.44(br d, J=8.0Hz, 1H), 8.25(br d, J=8.5Hz, 1H), 8.13(d, J=8.5Hz, 1H), 8.05(d, J=8.1Hz, 1H), 7.92(d, J=8.0Hz, 1H), 7.83 (t, J=7.5Hz, 1H), 7.71-7.61(m, 1H), 5.17(br dd, J=13.2, 4.5Hz, 1H), 4.68-4.42(m, 2H), 3.00-2.89(m, 1H), 2.64(br d, J=18.3Hz, 1H), 2.49-2.39(m, 1H), 2.12-2.01(m, 1H)
【0203】
実施例2
3-(5-(4-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化31】
生成物1B(20.9mg、0.047mmol)、3-ブロモイソキノリン-4-アミン(10mg、0.045mmol)、およびPdCl2(dppf)2(3.28mg、4.48μmol)をバイアルに加え、続いてジオキサン(0.5mL)を加えた。これに炭酸セシウム(2M水溶液、67μL、0.134mmol)を加え、バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物を140℃で15分間マイクロ波により加熱した。冷却後、この反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。これにベンゼンスルホン酸(0.72g/ACN(20mL))の溶液(1mL)を加え、バイアルを密封し、140℃で8分間マイクロ波により加熱した。この反応混合物をDMSO(1mL)で希釈し、分取HPLC方法2で精製し、実施例2(8.8mg、49%収率)を得た。光学純度は決定していない。MS(ES): m/z=387.1[M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.82(s, 1H), 8.43(br d, J=8.4Hz, 1H), 8.16(br d, J=7.8Hz, 1H), 8.00-7.83(m, 4H), 7.81-7.74(m, 1H), 7.17(s, 2H), 5.17(br dd, J=13.3, 5.0Hz, 1H), 4.61-4.41(m, 2H), 2.93(br d, J=11.8Hz, 1H), 2.64(br d, J=15.7Hz, 1H), 2.46(br dd, J=13.6, 4.1Hz, 1H), 2.06(br dd, J=10.4, 5.2Hz, 1H)
【0204】
実施例3~45
表1の化合物を実施例2に記載の方法に従って、適当なアリールブロマイドまたはアリールクロライドを用いて製造した。
【化32】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【0205】
実施例46
3-{5-[5-アミノ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化33】
バイアルに生成物1B(25mg、0.056mmol)、ベンゼンスルホン酸の溶液(2Mアセトニトリル溶液、0.268mL、0.536mmol)を加え、バイアルを密封し、マイクロ波により125℃で7分間加熱した。この反応混合物を濃縮乾固し、これに5-アミノ-7-クロロ-1-ネオペンチル-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン(14.24mg、0.054mmol)、Pd(PPh3)4(6.19mg、5.36μmol)、およびK2CO3(89mg、0.643mmol)、続いてDMF(1mL)を加えた。バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物をマイクロ波により150℃で15分間加熱し、DMSO(0.8mL)で希釈し、濾過し、分取HPLC方法2で精製し、実施例46(5.9mg、22%収率)を得た。MS(ES): m/z=474.2 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 8.30(s, 1H), 8.24(br d, J=7.6Hz, 1H), 7.84(dd, J=9.6, 8.1Hz, 2H), 7.33(s, 1H), 7.19(s, 1H), 7.09(s, 1H), 6.18(d, J=7.7Hz, 1H), 5.13(br dd, J=13.0, 4.5Hz, 1H), 4.61-4.53(m, 1H), 4.48-4.39(m, 1H), 4.15(br s, 2H), 2.98-2.86(m, 1H), 2.69-2.59(m, 1H), 2.48-2.36(m, 1H), 2.12-2.00(m, 1H), 0.97(s, 9H)
【0206】
実施例47
3-[5-(5-アミノ-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化34】
バイアルに生成物1B(25mg、0.056mmol)およびベンゼンスルホン酸溶液(2Mアセトニトリル溶液、0.281mL、0.563mmol)を加え、バイアルを密封し、125℃で7分間マイクロ波により加熱した。この反応混合物を濃縮乾固し、これに5-アミノ-7-クロロ-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン(11.01mg、0.056mmol)、Pd(PPh3)4(6.50mg、5.63μmol)、およびK2CO3(93mg、0.675mmol)、続いてDMF(1mL)を加えた。バイアルを密封し、窒素置換し、150℃で15分間マイクロ波により加熱した。この反応混合物をDMSO(0.8mL)で希釈し、濾過し、分取HPLC方法3で精製し、実施例47(2.5mg、11%収率)を得た。MS(ES): m/z=403.9 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.19(s, 1H), 8.10(br d, J=7.7Hz, 1H), 7.90-7.79(m, 2H), 7.27(s, 1H), 7.16(s, 1H), 7.06(s, 2H), 6.15(br d, J=6.6Hz, 1H), 5.14(br dd, J=12.3, 5.1Hz, 1H), 4.57(br d, J=17.5Hz, 1H), 4.48-4.39(m, 1H), 2.98-2.85(m, 1H), 2.69-2.59(m, 1H), 2.48-2.36(m, 1H), 2.09-2.00(m, 1H)
【0207】
実施例48
N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}アセトアミド
【化35】
生成物48A: N-(3-クロロイソキノリン-1-イル)アセトアミド
10mLのバイアルに、3-クロロイソキノリン-1-アミン(30mg、0.168mmol)、DCM(5mL)、および塩化アセチル(65.9mg、0.840mmol)、続いてヒューニッヒ塩基(0.044mL、0.252mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。メタノール(1mL)を加えて反応をクエンチし、反応溶液を濃縮した。得られた粗製生成物は精製せずに用いた。MS(ES): m/z=221.0 [M+H]+
【0208】
生成物48B: N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}アセトアミド
バイアルに生成物48A(21.85mg、0.099mmol)、生成物1B(44mg、0.099mmol)、Pd(PPh3)4(11.44mg、9.90μmol)、およびジオキサン(1mL)を加え、これにNaHCO3(0.5M水溶液、0.594mL、0.297mmol)を加えた。バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物を150℃で15分間マイクロ波により加熱し、反応混合物を濃縮乾固し、ベンゼンスルホン酸溶液(0.72g/ACN(20mL))を2mL加えた。バイアルを密封し、130℃で7分間マイクロ波により加熱した。溶媒を除去し、得られた残渣をDMSO(2mL)に溶解した。この混合物を濾過し、分取HPLC方法4で精製し、実施例48(4.8mg、11%収率)を得た。MS(ES): m/z=430.3 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.65(s, 1H), 8.47(s, 1H), 8.44(s, 1H), 8.37(d, J=7.9Hz, 1H), 8.10(d, J=8.3Hz, 1H), 8.08(d, J=8.3Hz, 1H), 7.89(d, J=8.0Hz, 1H), 7.82(t, J=7.4Hz, 1H), 7.68(t, J=7.7Hz, 1H), 5.16(dd, J=13.2, 5.1Hz, 1H), 4.59(d, J=17.4Hz, 1H), 4.50-4.42(m, 1H), 2.99-2.88(m, 1H), 2.64(br dd, J=16.5, 2.7Hz, 1H), 2.48-2.41(m, 1H), 2.29(s, 3H), 2.10-2.01(m, 1H)
【0209】
実施例49
3-{5-[1-(ジメチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化36】
生成物49A: 3-クロロ-N,N-ジメチルイソキノリン-1-アミン
バイアルに3-クロロイソキノリン-1-アミン(25mg、0.140mmol)、THF(2mL)、およびヨードメタン(49.7mg、0.350mmol)、続いてNaH(56.0mg、1.400mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。メタノール(1mL)を加えて反応をクエンチし、この反応混合物を濃縮乾固し、得られた粗製生成物49A(39mg、定量)を精製せずに用いた。
MS(ES): m/z=207.1 [M+H]+
【0210】
実施例49:
生成物49A(20.5mg、0.099mmol)、tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(55.1mg、0.124mmol)、Pd(PPh3)4(11.46mg、9.92μmol)およびジオキサン(1mL)をバイアルに加え、続いてNaHCO3(0.5M水溶液、0.595mL、0.298mmol)を加えた。バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物をマイクロ波により140℃で10分間加熱し、反応混合物を濃縮乾固し、2mLのベンゼンスルホン酸溶液(0.72g/ACN(20mL))で処理し、130℃で7分間マイクロ波により加熱した。溶媒を除去し、得られた残渣をDMSO(2mL)に溶解し、濾過し、分取HPLC方法5で精製し、実施例49(15.4mg、38%収率)を得た。MS(ES): m/z=415.4 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.02(s, 1H), 8.43(s, 1H), 8.38(d, J=7.9Hz, 1H), 8.16(d, J=8.5Hz, 1H), 8.00(s, 1H), 7.95(d, J=8.2Hz, 1H), 7.85(d, J=7.9Hz, 1H), 7.71(t, J=7.6Hz, 1H), 7.58(t, J=7.6Hz, 1H), 5.15(dd, J=13.4, 5.2Hz, 1H), 4.62-4.53(m, 1H), 4.49-4.41(m, 1H), 3.17(s, 6H), 2.98-2.87(m, 1H), 2.64(br d, J=17.7Hz, 1H), 2.44 (qd, J=13.2, 4.4Hz, 1H), 2.12-2.00(m, 1H)
【0211】
実施例50
3-{5-[1-(メチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化37】
生成物50A: 3-クロロ-N-メチルイソキノリン-1-アミン
バイアルに3-クロロイソキノリン-1-アミン(60mg、0.336mmol)、THF(2mL)、およびヨードメタン(52.4mg、0.370mmol)、続いてNaH(67.2mg、1.680mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。メタノール(1mL)を加えて反応をクエンチし、この反応混合物を濃縮乾固した。得られた物質を分取HPLC方法6で精製し、生成物50A(23mg、36%収率)を得た。MS(ES): m/z=193.1 [M+H]+
【0212】
実施例50:
この化合物を、生成物50Aを用いて3-{5-[1-(ジメチルアミノ)イソキノリン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオンを製造する一般的な方法に従って製造した。MS(ES): m/z=401.3 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.43(s, 1H), 8.38(br d, J=7.8Hz, 1H), 8.22(br d, J=8.1Hz, 1H), 7.86-7.79(m, 2H), 7.70-7.62(m, 2H), 7.52(br t, J=7.5Hz, 1H), 5.16(br dd, J=13.0, 4.5Hz, 1H), 4.62-4.53(m, 1H), 4.48-4.37(m, 1H), 3.13(br d, J=2.5Hz, 3H), 2.93(br dd, J=12.8, 4.2Hz, 1H), 2.68-2.60(m, 1H), 2.48-2.39(m, 1H), 2.10-2.02(m, 1H)
【0213】
実施例51
3-{5-[5-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化38】
生成物51A: 7-クロロ-N-メチル-1,6-ナフチリジン-5-アミン
バイアルに5,7-ジクロロ-1,6-ナフチリジン(250mg、1.256mmol)およびメタンアミン(40%水溶液、2mL)を加え、バイアルを密封し、40℃で終夜加熱した。この反応混合物を濃縮乾固し、分取HPLC方法7で精製し、生成物51A(121mg、50%収率)を得た。MS(ES): m/z=194.1 [M+H]+; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 8.90(dd, J=4.2, 1.3Hz, 1H), 8.67(d, J=8.2Hz, 1H), 8.28(br d, J=3.5Hz, 1H), 7.49(dd, J=8.4, 4.3Hz, 1H), 6.95(s, 1H), 2.96(d, J=4.5Hz, 3H)
【0214】
実施例51: 3-{5-[5-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-7-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
バイアルに生成物1B(40mg、0.090mmol)、生成物51A(14.53mg、0.075mmol)、Pd(PPh3)4(8.67mg、7.50μmol)およびジオキサン(0.5mL)、続いてNaHCO3(0.5M水溶液、0.450mL、0.225mmol)を加え、密封し、窒素置換した。この混合物を130℃で15分間マイクロ波により加熱し、EtOAcおよび食塩水で希釈した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。得られた残渣を1mLのベンゼンスルホン酸溶液(0.72g/ACN(20mL))に溶解し、130℃で10分間マイクロ波により加熱した。溶媒を除去し、得られた残渣をDMSO(2mL)に溶解し、濾過し、分取HPLC方法8で精製し、実施例51(9.0mg、30%収率)を得た。MS(ES): m/z=402.3 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 9.00-8.94(m, 1H), 8.68(br d, J=8.3Hz, 1H), 8.46(s, 1H), 8.40(d, J=8.2Hz, 1H), 7.85(d, J=8.0Hz, 1H), 7.67(s, 1H), 7.55(dd, J=8.3, 4.4Hz, 1H), 5.16(br dd, J=13.3, 4.9Hz, 1H), 4.58(d, J=17.3Hz, 1H), 4.49-4.39(m, 1H), 3.14(br s, 3H), 2.99-2.87(m, 1H), 2.69-2.59(m, 1H), 2.48-2.38(m, 1H), 2.12-2.00(m, 1H)
【0215】
実施例52
N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}-N-メチルアセトアミド
【化39】
生成物52A: N-(3-クロロイソキノリン-1-イル)-N-メチルアセトアミド
バイアルに3-クロロ-N-メチルイソキノリン-1-アミン(13mg、0.067mmol)、DCM(5mL)、および無水酢酸(344mg、3.37mmol)、続いてヒューニッヒ塩基(0.018mL、0.101mmol)を加え、80℃で1時間加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製生成物52Aは精製せずに用いた。
【0216】
実施例52: N-{3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-1-イル}-N-メチルアセトアミド
バイアルに生成物1B(35mg、0.079mmol)、生成物52A(12.0mg、0.051mmol)、Pd(PPh3)4(7.59mg、6.56μmol)、およびジオキサン(0.5mL)、続いてNaHCO3(0.5M水溶液、0.394mL、0.197mmol)を加え、密封し、窒素置換した。この反応混合物を130℃で15分間マイクロ波により加熱し、EtOAcおよび食塩水で希釈し、有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた残渣を1mLのベンゼンスルホン酸溶液(0.72g/ACN(20mL))に溶解し、130℃で10分間マイクロ波により加熱し、次いで155℃で15分間加熱した。この反応混合物を濃縮し、DMSO(2mL)に溶解し、濾過し、分取HPLC方法8で精製し、実施例52(6.5mg、22%収率)を得た。MS(ES): m/z=442.9 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.10-10.99(m, 1H), 8.68(br d, J=0.9Hz, 1H), 8.44(s, 1H), 8.36(br d, J=8.1Hz, 1H), 8.20(br d, J=6.7Hz, 1H), 8.03(br d, J=7.8Hz, 1H), 7.96-7.86(m, 2H), 7.85-7.76(m, 1H), 5.16(br dd, J=13.3, 5.0Hz, 1H), 4.63-4.55(m, 1H), 4.51-4.42(m, 1H), 3.47(br s, 3H), 2.93(br d, J=3.5Hz, 1H), 2.68-2.60(m, 1H), 2.47-2.40(m, 1H), 2.10-2.02(m, 1H), 1.76(br s, 3H)
【0217】
実施例53
3-[5-(6-アミノ-1,7-ナフチリジン-8-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化40】
生成物53A: 8-ブロモ-1,7-ナフチリジン-6-アミン
バイアルに酢酸(0.1mL)および臭化水素(30%/酢酸、170mg、0.629mmol)を加え、0℃に冷却し、これに3-(シアノメチル)ピコリノニトリル(30mg、0.210mmol)を加えた。この混合物を0℃で10分間撹拌し、室温に加温し、1時間撹拌した。この反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液を加えてクエンチした。層を分離し、有機層を濃縮し、生成物53A(33mg、70%収率)を得た。MS(ES): m/z=224.0 [M+H]+; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 8.60(dd, J=4.0, 1.5Hz, 1H), 8.03(dd, J=8.5, 1.3Hz, 1H), 7.49(dd, J=8.5, 4.0Hz, 1H), 7.26-6.83(br, 2H), 6.61(s, 1H)
【0218】
実施例53: 3-[5-(6-アミノ-1,7-ナフチリジン-8-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
バイアルに生成物1B(44.1mg、0.099mmol)、生成物53A(18.5mg、0.083mmol)、Pd(PPh3)4(9.56mg、8.27μmol)、およびジオキサン(0.5mL)、続いてNaHCO3(0.5M水溶液、0.496mL、0.248mmol)を加え、バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物を130℃で15分間マイクロ波により加熱し、EtOAcおよび食塩水で希釈した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた残渣を1mLのベンゼンスルホン酸溶液(0.72g/ACN(20mL))に溶解し、130℃で15分間マイクロ波により加熱した。この反応混合物を濃縮し、DMSO(2mL)に溶解し、濾過し、分取HPLC方法9で精製し、実施例53(12.2mg、38%収率)を得た。MS(ES): m/z=388.2 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.57(dd, J=3.9, 1.6Hz, 1H), 8.19(s, 1H), 8.11(d, J=8.3Hz, 1H), 8.06(dd, J=8.6, 1.4Hz, 1H), 7.84(d, J=7.9Hz, 1H), 7.46(dd, J=8.5, 3.9Hz, 1H), 6.71(s, 1H), 5.17(dd, J=13.4, 5.0Hz, 1H), 4.57(d, J=17.3Hz, 1H), 4.47-4.38(m, 1H), 2.99-2.88(m, 1H), 2.68-2.59(m, 1H), 2.49-2.39(m, 1H), 2.11-2.01(m, 1H)
【0219】
実施例54
3-[5-(3-アミノ-5-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化41】
生成物54A: 1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-メトキシベンゼン
バイアルに1-ブロモ-3-メトキシ-2-メチルベンゼン(800mg、3.98mmol)、N-ブロモスクシンイミド(744mg、4.18mmol)、およびCCl4(10mL)、続いてAIBN(16.33mg、0.099mmol)を加え、バイアルを密封し、75℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、液体をピペットで除き、真空下で微量の溶媒を除くことにより沈殿を単離し、スクシンイミドを不純物として含む生成物を得た。得られた粗製生成物54Aは精製せずに用いた。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.22-7.14(m, 2H), 6.85(d, J=8.1Hz, 1H), 4.76(s, 2H), 3.92(s, 3H), 0.04-0.03(m, 1H)
【0220】
生成物54B: 2-(2-ブロモ-6-メトキシフェニル)アセトニトリル
バイアルに生成物54A(1150mg、4.11mmol)、シアン化カリウム(401mg、6.16mmol)、およびEtOH(10mL)、続いて水(3mL)を加え、1時間75℃で撹拌した。反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、この反応混合物をEtOAcで希釈した。有機層を分離し、濃縮し、ISCO(40gカラム、溶出溶媒: 1~35%EtOAc/Hex)で精製し、生成物54B(799mg、86%収率)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.25-7.18(m, 2H), 6.89(dd, J=7.2, 2.0Hz, 1H), 3.92(s, 3H), 3.91(s, 2H)
【0221】
生成物54C: 2-(シアノメチル)-3-メトキシベンゾニトリル
バイアルに生成物54B(250mg、1.106mmol)、ジシアノ亜鉛(78mg、0.664mmol)、キサントホス(19.20mg、0.033mmol)、およびPd2(dba)3(30.4mg、0.033mmol)、続いてDMF(5mL)を加え、窒素置換し、この混合物を130℃で1時間加熱した。冷却後、反応をLiCl水溶液でクエンチし、反応混合物をEtOAcで希釈した。有機層を分離し、濃縮し、分取HPLC方法10で精製し、生成物54C(115mg、60%収率)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.47(t, J=8.1Hz, 1H), 7.32(dd, J=7.8, 1.0Hz, 1H), 7.20(d, J=8.5Hz, 1H), 3.99(s, 3H), 3.91(s, 2H)
【0222】
生成物54D: 1-ブロモ-5-メトキシイソキノリン-3-アミン
バイアルに酢酸(0.2mL)および臭化水素(30%/酢酸、329mg、1.22mmol)を加え、0℃に冷却した。これに生成物54C(35mg、0.203mmol)を加え、バイアルを密封し、0℃で10分間撹拌した。氷浴を除去し、反応混合物を1時間撹拌し、EtOAc(20mL)で希釈した。飽和NaHCO3水溶液を加えて反応をクエンチした。有機層を分離し、濃縮し、生成物54D(48mg、84%収率)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.67(d, J=8.7Hz, 1H), 7.23(t, J=8.1Hz, 1H), 7.10(d, J=0.8Hz, 1H), 6.87(d, J=7.5Hz, 1H), 4.51(br s, 2H), 3.99(s, 3H)
【0223】
実施例54: 3-[5-(3-アミノ-5-メトキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
バイアルに生成物1B(39.5mg、0.089mmol)、生成物54D(18mg、0.071mmol)、Pd(PPh3)4(8.22mg、7.11μmol)およびジオキサン(0.5mL)、続いてNaHCO3(0.5M水溶液、0.427mL、0.213mmol)を加え、バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物を130℃で15分間マイクロ波により加熱した。反応混合物をEtOAcおよび食塩水で希釈し、層を分離した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた残渣を2mLのベンゼンスルホン酸溶液(0.72g/ACN(20mL))に溶解し、130℃で15分間マイクロ波により加熱した。溶媒を除去し、得られた残渣をDMSO(2mL)に溶解し、濾過し、分取HPLC方法8で精製し、実施例54(5.1mg、17%収率)を得た。MS(ES): m/z=417.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 7.96(s, 1H), 7.89(d, J=7.6Hz, 1H), 7.81(s, 1H), 7.72(d, J=7.0Hz, 1H), 7.27(d, J=8.5Hz, 1H), 7.05(t, J=7.9Hz, 1H), 7.01(s, 1H), 6.94(d, J=7.3Hz, 1H), 5.17(br dd, J=13.1, 4.9Hz, 1H), 4.63-4.54(m, 1H), 4.49-4.41(m, 1H), 3.96(s, 3H), 2.98-2.93(m, 1H), 2.65(br dd, J=16.3, 2.0Hz, 1H), 2.47-2.39(m, 1H), 2.12-2.04(m, 1H)
【0224】
実施例55~67
表2の化合物を実施例54(ステップ5)に記載の方法に従って、適当なアリールブロマイドまたはアリールクロライドを用いて製造した。
【化42】
【表10】
【表11】
【表12】
【0225】
実施例70~76
表3の化合物を実施例2に記載の方法に従って、適当なアリールブロマイドまたはアリールクロライドを用いて製造した。
【化43】
【表13】
【表14】
【0226】
実施例77および実施例78
6-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリダジン-3-カルボニトリル(77)および6-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリダジン-3-カルボキサミド(78)
【化44】
表題化合物を実施例2に記載の一般的な方法に従って、6-クロロピリダジン-3-カルボニトリルを用いて製造した。反応混合物から分取HPLCにより両生成物を単離した。
実施例77: MS(ES): m/z=348.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.00(s, 1H), 8.51(d, J=8.9Hz, 1H), 8.43(s, 1H), 8.38(d, J=8.9Hz, 1H), 8.32(br d, J=8.2Hz, 1H), 7.95(d, J=7.9Hz, 1H), 5.10(br dd, J=13.1, 4.6Hz, 1H), 4.66-4.56(m, 1H), 4.53-4.42(m, 1H), 2.94-2.82(m, 1H), 2.65(br d, J=16.2Hz, 1H), 2.43(br dd, J=12.7, 4.4Hz, 1H), 2.14-2.01(m, 1H)
実施例78: MS(ES): m/z=366.0 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.62(br s, 1H), 8.48(dt, J=8.8, 1.8Hz, 1H), 8.43(s, 1H), 8.38-8.27(m, 2H), 7.95(d, J=8.1Hz, 1H), 5.18-5.07(m, 1H), 4.66-4.56(m, 1H), 4.53-4.44(m, 1H), 2.95-2.85(m, 1H), 2.65(br d, J=16.3Hz, 1H), 2.44(br dd, J=13.9, 4.1Hz, 1H), 2.14-2.01(m, 1H)
【0227】
実施例79
3-[5-(6-アミノ-3-ニトロピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化45】
バイアルに生成物1B(25mg、0.056mmol)、6-クロロ-5-ニトロピリジン-2-アミン(9.30mg、0.054mmol)、およびPdCl2(dppf)2(3.92mg、5.36μmol)を加え、バイアルを窒素置換した。これにジオキサン(1mL)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.214mL、0.107mmol)を加え、バイアルを密封し、窒素で置換し、125℃で11分間マイクロ波により加熱した。この反応混合物を冷却し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。得られた残渣を1mLのベンゼンスルホン酸アセトニトリル溶液(0.72g/ACN(20mL))に溶解し、120℃で7分間マイクロ波により加熱した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、実施例79(4.3mg、21%収率)を得た。MS(ES): m/z=382.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.00(s, 1H), 8.18(d, J=9.2Hz, 1H), 7.78(d, J=7.9Hz, 1H), 7.62(s, 1H), 7.51(d, J=7.6Hz, 1H), 7.43(br s, 2H), 6.57(d, J=9.2Hz, 1H), 5.11(dd, J=13.3, 5.0Hz, 1H), 4.55-4.46(m, 1H), 4.42-4.32(m, 1H), 2.97-2.83(m, 1H), 2.67-2.59(m, 1H), 2.41(td, J=13.1, 8.5Hz, 1H), 2.10-2.01(m, 1H)
【0228】
実施例80および81
4-アミノ-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリミジン-5-カルボニトリル(80)および4-アミノ-2-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミド(81)
【化46】
表題化合物を実施例79に記載の一般的な方法に従って、4-アミノ-2-クロロピリミジン-5-カルボニトリルを用いて製造した。反応混合物から分取HPLCにより両生成物を単離した。
実施例80: MS(ES): m/z=363.0[M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.99(s, 1H), 8.73(s, 1H), 8.51(s, 1H), 8.46(br d, J=7.9Hz, 1H), 8.14-7.90(m, 2H), 7.86(br d, J=7.9Hz, 1H), 5.08(br dd, J=13.1, 5.2Hz, 1H), 4.63-4.51(m, 1H), 4.46-4.38(m, 1H), 2.93-2.82(m, 1H), 2.63(br dd, J=14.8, 2.3Hz, 1H), 2.46-2.32(m, 1H), 2.04(br dd, J=12.1, 5.6Hz, 1H)
実施例81: MS(ES): m/z=381.0[M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.85(s, 1H), 8.54(s, 1H), 8.50(d, J=8.1Hz, 1H), 8.18(br s, 1H), 7.86(d, J=8.1Hz, 1H), 7.56(br s, 1H), 5.20-5.12(m, 1H), 4.57(br d, J=17.3Hz, 1H), 4.50-4.38(m, 1H), 2.98-2.88(m, 1H), 2.69-2.59(m, 1H), 2.47-2.36(m, 1H), 2.12-2.00(m, 1H)
【0229】
実施例82
(3S)-3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化47】
生成物82A: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
tert-ブチル(S)-4,5-ジアミノ-5-オキソペンタノエート塩酸塩(4.16g、17.43mmol)/アセトニトリル(54.1mL)の懸濁液に、DIEA(6.09mL、34.9mmol)を加え、5分間撹拌後、この反応混合物を固体の4-ブロモ-2-(ブロモメチル)安息香酸メチル(5.78g、15.16mmol)で少しずつ処理した。室温で1時間撹拌後、還流冷却器をつけて反応混合物を70℃のオイルバスで終夜加温した。LCMSにて、完全に生成物に変換されたことが明確に示された。この混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、1M HCl(2X)、次いで1.5M K2HPO4(2X)、次いで食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(50~100%EtOAc/Hex)で精製し、生成物82A(82%収率)を得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 7.76-7.71(m, 1H), 7.68-7.62(m, 2H), 6.22(br s, 1H), 5.31(br s, 1H), 4.91(dd, J=8.7, 6.3Hz, 1H), 4.62-4.53(m, 1H), 4.51-4.40(m, 1H), 2.47-2.10(m, 4H), 1.44(s, 9H)
【0230】
生成物82B: tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート
乾燥した丸底フラスコ(250mL)にtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(9.07g、22.83mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(6.96g、27.4mmol)、および酢酸カリウム(6.72g、68.5mmol)を加え、窒素置換した。この固体をジオキサン(90mL)に懸濁し、窒素気流下で撹拌しながら5分間脱気した。この反応混合物をPd(dppf)Cl2(0.668g、0.913mmol)で処理し、5分間脱気し、密封し、窒素雰囲気下、60℃で18時間加熱した。LCMSにて完全に変換されたことが明確に示された(LCMSにはエステルおよび酸の両方が示された)。この反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。濾液を濃縮し、ISCO(220gシリカゲルカラム、0~20%B/DCM、B=15%EtOH/EtOAc+0.1%TEA)で精製し、生成物82B(7.7g、17.33mmol、76%収率)を灰白色固体として得た。1H NMRは生成物と一致した。
【0231】
生成物82C: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
生成物82B(7.47g、16.81mmol)、3-ブロモイソキノリン-1-アミン(3g、13.45mmol)、PdCl2(dtbpf)(0.263g、0.403mmol)およびTEA(9.37mL、67.2mmol)を丸底フラスコ(100mL)、続いて2%TPGS水溶液(40mL)に加え、そのフラスコを密封し、窒素置換し、40℃で終夜加熱した。LCMSにて、環化していない生成物が主なピークとして示された。この反応混合物を5%EtOH/EtOAcで希釈し、セライト濾過した。粘性のあるケーキを5%EtOH/EtOAcで完全に洗浄し、次いで有機層を分離し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、220gシリカゲルカラム(平衡化: 10%DCM/ヘキサン、溶出溶媒: 0~80%B/DCM(B=15%EtOH/EtOAc+0.1%TEA))を用いて精製し、生成物82Cを得た。1H NMR(400MHz、メタノール-d4) δ 8.21(s, 1H), 8.14(dd, J=13.4, 8.2Hz, 2H), 7.86(d, J=7.7Hz, 1H), 7.81(d, J=7.7Hz, 1H), 7.67(t, J=7.2Hz, 1H), 7.57-7.49(m, 2H), 5.05-4.96(m, 1H), 4.75(d, J=17.4Hz, 1H), 4.63(d, J=17.5Hz, 1H), 4.12 (q, J=7.2Hz, 1H), 2.38-2.19(m, 4H), 1.41(s, 9H), 0.92(d, J=6.7Hz, 1H)
【0232】
実施例82:
生成物82C(2.71g、5.88mmol)、およびベンゼンスルホン酸(1.862g、11.77mmol)および酢酸(75mL)を丸底フラスコに加え、そのフラスコを密封し、100℃で加熱した。6.5時間後、フラスコを室温で水に加え、約5分後、沈殿を濾過し、室温の酢酸(80mL)で洗浄し、続いて室温のMeCN(40mL)で洗浄し、次いでさらにMeCN(40mL)で洗浄した。固体を風乾し、実施例82(1.9g、79%収率)を得た。エナンチオ純度測定にて、キラル純度>99%e.e.であることが示された。MS(ES): m/z=387.1[M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.05(s, 1H), 8.50(br d, J=8.4Hz, 1H), 8.17(s, 1H), 8.08(d, J=8.0Hz, 1H), 8.01-7.96(m, 1H), 7.96-7.91(m, 2H), 7.78-7.70(m, 2H), 5.16(br dd, J=13.0, 4.1Hz, 1H), 4.62-4.54(m, 1H), 4.51-4.42(m, 1H), 3.00-2.87(m, 1H), 2.69-2.60(m, 1H), 2.49-2.36(m, 1H), 2.10-2.03(m, 1H)
【0233】
実施例83
(3R)-3-[5-(1-アミノイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化48】
実施例83を実施例82の合成のために概略を示した一般的な方法に従って、tert-ブチル(R)-4,5-ジアミノ-5-オキソペンタノエートを用いて製造した。MS(ES): m/z=387.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.05(s, 1H), 8.50(br d, J=8.4Hz, 1H), 8.17(s, 1H), 8.08(d, J=8.0Hz, 1H), 8.01-7.96(m, 1H), 7.96-7.90(m, 2H), 7.76-7.70(m, 2H), 5.16(br dd, J=13.0, 4.1Hz, 1H), 4.62-4.55(m, 1H), 4.49-4.43(m, 1H), 3.00-2.88(m, 1H), 2.70-2.60(m, 1H), 2.50-2.36(m, 1H), 2.11-2.03(m, 1H)
【0234】
実施例84
(3S)-3-[5-(1-アミノ-4-エトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化49】
生成物84A: 4-エトキシイソキノリン
4-ブロモイソキノリン(2.3g、11.05mmol)/DMPU(30mL)の溶液に、カリウムエトキシド(1.023g、12.16mmol)を加え、105℃で予熱済のホットプレート上に反応フラスコを20分間静置した。この反応混合物を室温に冷却し、水で希釈した。生成物をエーテルで複数回抽出し、セライト濾過した。有機層を濃縮し、ISCO(80gシリカゲルカラム、溶出溶媒: 0~100%エーテル/ヘキサン)で精製し、生成物84Aを得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 8.91(s, 1H), 8.26(d, J=8.5Hz, 1H), 8.09(s, 1H), 7.95(d, J=8.1Hz, 1H), 7.71(ddd, J=8.3, 7.0, 1.3Hz, 1H), 7.67-7.60(m, 1H), 4.32 (q, J=7.0Hz, 2H), 1.59(t, J=7.0Hz, 3H)
【0235】
生成物84B: 3-ブロモ-4-エトキシイソキノリン
丸底フラスコ中の生成物84A(385mg、2.223mmol)および1-ブロモピロリジン-2,5-ジオン(475mg、2.67mmol)の混合物に、DCE(30mL)を加え、60℃に加熱した。16時間後、微量の出発物質のみが残った。過剰のNBS(47.5mg)を加え、さらに1時間反応させた。この反応混合物を濃縮乾固し、ISCO(24gシリカゲルカラム、溶出溶媒: 0~100%エーテル/ヘキサン)で精製し、生成物84B(560mg、77%)を得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 8.86(s, 1H), 8.13(dd, J=8.5, 0.8Hz, 1H), 8.01(d, J=8.2Hz, 1H), 7.77(ddd, J=8.3, 7.0, 1.2Hz, 1H), 7.70-7.63(m, 1H), 4.27 (q, J=7.1Hz, 2H), 1.60(t, J=7.1Hz, 3H)
【0236】
生成物84C: 3-ブロモ-4-エトキシイソキノリン2-オキシド
生成物84B(400mg、1.587mmol)の混合物を室温でDCM(20mL)に溶解し、3-クロロ過安息香酸(412mg、1.840mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。この反応混合物を濃縮乾固し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、次いで濃縮乾固し、生成物84C(437mg)を得た。MS(ES): m/z=268.1 [M+H]+and 270.1 [M+H]+
【0237】
生成物84D: 3-ブロモ-1-クロロ-4-エトキシイソキノリン
生成物84C(200mg、0.746mmol)に、塩化ホスホリル(3.49mL、37.3mmol)を加え、得られた混合物を室温で撹拌した。3日後、LCMSにて、生成物が主なピークとして示された。この反応混合物を濃縮し、ISCO(24gシリカゲルカラム、溶出溶媒: 2~100%DCM/ヘキサン)で精製し、生成物84Dを得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 8.31(dt, J=8.4, 0.9Hz, 1H), 8.18-8.12(m, 1H), 7.83(t, J=7.6Hz, 1H), 7.74(t, J=7.6Hz, 1H), 4.31-4.23(m, 2H), 1.65-1.58(m, 3H)
【0238】
生成物84E: 3-ブロモ-4-エトキシイソキノリン-1-アミン
生成物84D(40mg、0.140mmol)および28%NH3水溶液(1.942mL、13.96mmol)を密封したチューブに加え、続いてMeOH(0.5mL)を加えた。チューブを密封し、140℃で2時間加熱した。LCMSにて、生成物が示されたが、反応は完了していなかった。この反応混合物を分取HPLC方法1で精製し、生成物84E(13mg)を得た。
【0239】
実施例84:
生成物84E(23.95mg、0.054mmol)、3-ブロモ-4-エトキシイソキノリン-1-アミン(12mg、0.045mmol)、PdCl2(dtbpf)(1.464mg、2.246μmol)および1,4-ジオキサン(1mL)をバイアルに加え、続いてCs2CO3(1M水溶液)(0.135mL、0.135mmol)を加え、密封して、窒素置換した。この混合物を40℃で16時間加熱した。LCMSにて、環化していない生成物が主なピークとして示された。この反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、有機層を分離し、濃縮した。得られた粗製物質をAcOH(0.5mL)に溶解し、PhSO3H(2当量)を加えた。この反応混合物を120℃で10分間マイクロ波により加熱し、反応混合物を濃縮乾固した。得られた残渣をDMSO(1.8mL)に溶解し、分取HPLC方法1で精製し、実施例84(1.9mg、10%収率)を得た。MS(ES): m/z=431.3 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.29-8.20(m, 3H), 8.05-7.98(m, J=8.2Hz, 1H), 7.85-7.79(m, J=8.1Hz, 1H), 7.76(t, J=7.6Hz, 1H), 7.57(t, J=7.6Hz, 1H), 6.75(br s, 2H), 5.14(br dd, J=13.5, 4.4Hz, 1H), 4.56(d, J=17.3Hz, 1H), 4.45-4.39(m, 1H), 3.73-3.58(m, 2H), 3.00-2.90(m, 1H), 2.69-2.61(m, 1H), 2.49-2.36(m, 1H), 2.10-2.02(m, 1H), 1.24(t, J=6.9Hz, 3H)
【0240】
表5の化合物を以下の一般的な方法に従って製造した。使用したアリールハライドは市販、または次の先行文献の方法から得た。旋光度は決定していない。
一般的方法1:マイクロ波バイアル(2mL)に、アリールハライド(1.0当量)、生成物1B(1.25当量)、3mol%PdCl2(dtbpf)、ジオキサン(1mL)、および3M K3PO4水溶液(5当量)を加えた。このバイアルを密封し、窒素置換した。混合物を10分間120℃でマイクロ波により加熱し、反応混合物をEtOAcおよび食塩水で希釈した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。粗製物質を別のマイクロ波バイアル(2mL)に移し、PhSO3H(2当量)およびMeCN(1mL)を加え、120℃で10分間マイクロ波により加熱した。この混合物を濃縮し、得られた残渣をDMSO(1.8mL)に溶解し、分取HPLC方法1で精製した。
【化50】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
【表21】
【表22】
【0241】
一般的方法2:環化反応のために、アセトニトリルの代わりに酢酸を用いる以外は一般的方法1と同様である。
【0242】
一般的方法3: PdCl2(dtbpf)の代わりにPdCl2(dppf)2を触媒として用いる以外は一般的方法1と同様である。
【0243】
実施例122
(3S)-3-[5-(1,8-ナフチリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化51】
実施例122を一般的方法2に従って製造した。MS(ES): m/z=373.3 [M+H]+; HPLCa TRet=0.99分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.05(br s, 1H), 9.15(br d, J=2.3Hz, 1H), 8.64(d, J=8.5Hz, 1H), 8.58(s, 1H), 8.54(br d, J=8.0Hz, 1H), 8.49(br d, J=7.7Hz, 1H), 8.39(d, J=8.5Hz, 1H), 7.94(d, J=8.0Hz, 1H), 7.68(dd, J=8.1, 4.2Hz, 1H), 5.18(br dd, J=13.3, 5.1Hz, 1H), 4.66-4.60(m, 1H), 4.54-4.47(m, 1H), 3.01-2.90(m, 1H), 2.68-2.61(m, 1H), 2.50-2.40(m, 1H), 2.12-2.04(m, 1H)
【0244】
実施例123
(S)-3-(5-(3-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化52】
実施例123を一般的方法2に従って製造した。MS(ES): m/z=387.2 [M+H]+; HPLCa TRet=0.87分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.89(d, J=7.6Hz, 1H), 7.83(s, 1H), 7.75-7.67(m, 2H), 7.62(d, J=8.3Hz, 1H), 7.51-7.45(m, 1H), 7.12(t, J=7.6Hz, 1H), 6.72(s, 1H), 6.10-5.97(m, 2H), 5.17(br dd, J=13.3, 4.8Hz, 1H), 4.61-4.55(m, 1H), 4.49-4.42(m, 1H), 3.00-2.88(m, 1H), 2.68-2.60(m, 1H), 2.49-2.36(m, 1H), 2.11-2.03(m, 1H)
【0245】
実施例124
(S)-N-(1-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソキノリン-3-イル)アセトアミド
【化53】
実施例124は、実施例123を製造する最後の合成ステップ(溶媒としてAcOHを用いた環化)で得た副生成物である。MS(ES): m/z=429.2 [M+H]+; HPLCa TRet=1.21分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 10.66(s, 1H), 8.50(s, 1H), 7.99(d, J=8.2Hz, 1H), 7.96-7.89(m, 3H), 7.81(d, J=7.8Hz, 1H), 7.73(t, J=7.5Hz, 1H), 7.50(t, J=7.5Hz, 1H), 5.20-5.13(m, 1H), 4.63-4.56(m, 1H), 4.50-4.43(m, 1H), 2.98-2.89(m, 1H), 2.68-2.61(m, 1H), 2.48-2.40(m, 1H), 2.16(s, 3H), 2.08(br dd, J=10.1, 5.5Hz, 1H)
【0246】
実施例125
3-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}イソキノリン-1-カルボニトリル
【化54】
実施例125を一般的方法2に従って製造した。MS(ES): m/z=397.2 [M+H]+; HPLCa TRet=1.40分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.06(s, 1H), 8.82-8.74(m, 1H), 8.31-8.24(m, 1H), 8.19-8.12(m, 1H), 8.05(br t, J=7.0Hz, 1H), 8.01-7.89(m, 3H), 7.89-7.83(m, 1H), 5.27-5.18(m, 1H), 4.68-4.60(m, 1H), 4.57-4.48(m, 1H), 3.04-2.91(m, 1H), 2.71-2.63(m, 1H), 2.51-2.42(m, 1H), 2.15-2.06(m, 1H)
【0247】
実施例126
3-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}イソキノリン-1-カルボキサミド
【化55】
実施例126は、実施例125を製造する最後の合成ステップ(溶媒としてAcOHを用いた環化)で得た副生成物である。MS(ES): m/z=415.2 [M+H]+; HPLCa TRet=1.29分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.74(s, 1H), 8.26(br d, J=7.9Hz, 1H), 8.14(br d, J=8.5Hz, 1H), 8.03(br t, J=7.5Hz, 1H), 7.97-7.88(m, 3H), 7.84-7.79(m, 1H), 7.66-7.62(m, 1H), 7.24(br s, 1H), 4.86-4.81(m, 1H), 4.80-4.74(m, 1H), 4.66-4.60(m, 1H), 2.57-2.55(m, 1H), 2.50-2.30(m, 2H), 2.24(s, 3H), 2.10-2.01(m, 1H)
【0248】
実施例127
(4S)-7-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-2H,3H,4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアセテート
【化56】
実施例127を一般的方法2に従って、ハロゲン化アリールとして(S)-7-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-オールを用いて製造した。アルコールを最後の合成ステップ(AcOHを溶媒として用いた環化)でアセチル化した。MS(ES): m/z=436.2 [M+H]+; HPLCa TRet=1.29分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.01(s, 1H), 8.26(s, 1H), 8.17(d, J=7.6Hz, 1H), 7.87(d, J=7.9Hz, 1H), 7.83(d, J=7.9Hz, 1H), 7.70(d, J=7.9Hz, 1H), 5.94(t, J=4.0Hz, 1H), 5.13(br dd, J=13.3, 5.0Hz, 1H), 4.58-4.52(m, 1H), 4.51-4.40(m, 2H), 4.38-4.32(m, 1H), 2.96-2.87(m, 1H), 2.63(br d, J=17.7Hz, 1H), 2.49-2.37(m, 1H), 2.27-2.18(m, 1H), 2.08(s, 3H)
【0249】
実施例128
(4R)-7-{2-[(3S)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-2H,3H,4H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアセテート
【化57】
実施例128を一般的方法2に従って、ハロゲン化アリールとして(R)-7-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-b]ピリジン-4-オールを用いて製造した。アルコールを最後の合成ステップ(溶媒としてAcOHを用いた環化)でアセチル化した。MS(ES): m/z=436.2[M+H]+; HPLCa TRet=1.30分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.25(s, 1H), 8.17(br d, J=8.2Hz, 1H), 7.87(d, J=7.6Hz, 1H), 7.83(d, J=7.9Hz, 1H), 7.70(d, J=7.6Hz, 1H), 5.93(br t, J=4.0Hz, 1H), 5.13(br dd, J=13.1, 5.2Hz, 1H), 4.58-4.52(m, 1H), 4.50-4.40(m, 2H), 4.38-4.31(m, 1H), 2.96-2.87(m, 1H), 2.67-2.59(m, 1H), 2.48-2.36(m, 1H), 2.28-2.15(m, 1H), 2.08(s, 3H)
【0250】
実施例129
3-{5-[7-クロロ-4-(ジメチルアミノ)イソキノリン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化58】
生成物129A: 1,7-ジクロロイソキノリン-4-アミン
4-ブロモ-1,7-ジクロロイソキノリン(2.15g、7.76mmol)/THF(40mL)のスラリーに、-78℃でBuLi(12.13mL、19.41mmol)を滴下して加えると、暗褐色溶液となった。30分後、ジフェニルホスホリルアジド(1.678mL、7.76mmol)を加えた。1時間後、この混合物にVitrideTM(9.47mL、31.1mmol)を加え、次いで反応容器を0℃に加温した。30分後、この反応混合物を氷水(10mL)でクエンチし、濾過した。ケーキを水で洗浄し、次いで酢酸エチルで洗浄した。有機層を合わせて飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、生成物129Aを赤色固体(210mg)として得た。
【0251】
生成物129B: 1,7-ジクロロ-N,N-ジメチルイソキノリン-4-アミン
生成物128A(450mg、2.1mmol)を0℃でDMF(10mL)に溶解し、水素化ナトリウム(152mg、6.34mmol)を1度に加え、20分間撹拌し、次いでヨードメタン(0.224mL、3.59mmol)を滴下して加えた。この反応混合物を1時間撹拌し、反応を水でクエンチした。この反応混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。生成物をISCO(シリカゲルカラム、溶出溶媒: 1~2%EtOAc/ヘキサン)で精製し、生成物129Bを収率79%で得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 8.20(d, J=2.3Hz, 1H), 8.05(d, J=9.1Hz, 1H), 7.85(s, 1H), 7.61(dd, J=9.1, 2.0Hz, 1H), 2.87(s, 6H)
【0252】
実施例129:
続く生成物129Bおよび生成物1Bを用いた一般的方法1によって鈴木カップリングおよび環化が起こった。MS(ES): m/z=449.2 [M+H]+; HPLCa TRet=1.31分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.32(s, 1H), 8.25(d, J=8.7Hz, 1H), 7.96-7.89(m, 2H), 7.87(s, 1H), 7.83(dd, J=9.0, 2.1Hz, 1H), 7.77(d, J=7.8Hz, 1H), 5.19(t, J=1.0Hz, 1H), 4.60(d, J=1.0Hz, 1H), 4.47(d, J=1.0Hz, 1H), 3.02-2.91(m, 7H), 2.67-2.61(m, 1H), 2.50-2.39(m, 1H), 2.14-2.03(m, 1H)
【0253】
実施例130
1-アミノ-3-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]-N,N-ジメチルイソキノリン-4-カルボキサミド
【化59】
生成物130A: 1,3-ジクロロイソキノリン-4-カルボン酸メチル
1,3-ジクロロイソキノリン(2g、10.10mmol)/THF(40mL)の溶液に、-78℃でLDA(5.55mL、11.11mmol)を滴下して加えた。30分間撹拌後、この温度で、クロロギ酸メチル(1.017mL、13.13mmol)を加え、さらに1時間撹拌し、次いで室温にゆっくりと加温した。反応を氷水でクエンチした。この反応混合物をEtOAcで希釈し、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧除去し、得られた残渣をISCO(80gシリカゲルカラム、溶出溶媒: 5~100%DCM/ヘキサン)を用いて精製し、生成物130A(2.34g、9.14mmol、90%収率)を得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 8.41(d, J=8.2Hz, 1H), 7.90-7.82(m, 2H), 7.79-7.74(m, 1H), 4.11(s, 3H)
【0254】
生成物130B: 1-アミノ-3-クロロイソキノリン-4-カルボン酸
生成物130A(1.00g、3.90mmol)および28%NH3水溶液(10.86mL、78mmol)を密封したチューブに加え、続いてMeOH(0.5mL)を添加し、140℃で4時間加熱し、冷却した。ロータリーエバポレーターで混合物からほとんどのメタノールを除去し、氷水で希釈した。沈殿(生成物)を濾過し、風乾した。固体残渣を分取HPLC方法2で精製し、生成物130Bを収率50%で得た。
【0255】
生成物130C: 1-アミノ-3-クロロ-N,N-ジメチルイソキノリン-4-カルボキサミド
生成物130B(30mg、0.135mmol)、HATU(64.0mg、0.168mmol)およびDMF(1mL)を密封したチューブに加え、続いてトリエチルアミン(0.038mL、0.270mmol)を加えた。10分後、ジメチルアミン(6.68mg、0.148mmol)を加え、チューブを密封し、50℃で2時間加熱した。この反応混合物を15%EtOH/EtOAcで希釈し、10%LiCl水溶液で洗浄し、有機層を濃縮し、分取HPLC方法2を用いて精製し、生成物130C(14mg、42%収率)を得た。
【0256】
実施例130:
続く生成物130Cおよび生成物1Bを用いた一般的方法1により鈴木カップリングおよび環化が起こった。MS(ES): m/z=458.1 [M+H]+; HPLCa TRet=0.92分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 8.58(br d, J=7.9Hz, 1H), 7.98-7.93(m, 1H), 7.90(d, J=7.9Hz, 1H), 7.87(s, 1H), 7.83-7.77(m, 2H), 7.66(d, J=8.5Hz, 1H), 5.20-5.14(m, 1H), 4.62-4.52(m, 1H), 4.48-4.39(m, 1H), 3.00-2.93(m, 1H), 2.92(d, J=5.5Hz, 3H), 2.69-2.61(m, 1H), 2.59(d, J=1.8Hz, 3H), 2.48-2.40(m, 1H), 2.12-2.03(m, 1H)
【0257】
実施例131
3-[5-(1-アミノ-4-メチルイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化60】
生成物131A: 3-クロロ-4-メチルイソキノリン-1-アミン
1-アミノ-3-クロロイソキノリン-4-カルボン酸(40mg、0.180mmol)/THF(10mL)の溶液を氷水浴に加え、ボラン-THF(0.359mL、0.359mmol)を滴下して加えた。90分後、(ヒドロキシ基が無い)重要な副生成物の存在を観測した。ホルムアルデヒド数滴を加えて反応をクエンチし、反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取HPLC方法2を用いて精製し、1-アミノ-3-クロロイソキノリン-4-イル)メタノールおよび3-クロロ-4-メチルイソキノリン-1-アミンの混合物(比率2:1)として生成物131Aを得た。
【0258】
実施例131:
続く生成物131Aおよび生成物1Bを用いた一般的方法1により鈴木カップリングおよび環化が起こり、実施例131を得た。MS(ES): m/z=401.3 [M+H]+; HPLCa TRet=1.24分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.27(d, J=8.2Hz, 1H), 7.94(d, J=8.2Hz, 1H), 7.80(d, J=7.8Hz, 1H), 7.77-7.71(m, 2H), 7.65(d, J=7.9Hz, 1H), 7.55(t, J=7.4Hz, 1H), 6.74(s, 2H), 5.17(dd, J=13.5, 5.2Hz, 1H), 4.54(d, J=17.5Hz, 1H), 4.41(d, J=17.1Hz, 1H), 2.99-2.90(m, 1H), 2.67-2.60(m, 1H), 2.48-2.41(m, 1H), 2.40(s, 3H), 2.10-2.02(m, 1H)
【0259】
実施例132
3-[5-(6-アミノ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化61】
生成物132A: tert-ブチル5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-ブロモピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
5,6-ジブロモピリジン-2-アミン(135mg、0.536mmol)/メタノール(1mL)およびトルエン(10mL)の混合溶媒の撹拌溶液に、生成物1B(250mg、0.563mmol)を加え、続いてNa2CO3水溶液(2.143mL、1.072mmol)を加えた。この混合物を窒素で5分間パージし、次いでPd(PPh3)4(18.58mg、0.016mmol)を加えた。この反応混合物を110℃で2日間加熱し、室温に冷却し、水(20mL)で希釈した。この混合物をEtOAc(3X10mL)で抽出し、有機層を合わせて水(2X10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。この混合物を減圧濃縮し、得られた粗製生成物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2~80%B/DCM[B=15%EtOH/EtOAc+0.1%TEA])で精製し、生成物132A(69mg)を得た。MS(ES): m/z=489.1 [M+H]+
【0260】
実施例132:
マイクロ波バイアル(2mL)にシクロプロピルボロン酸(3.95mg、0.046mmol)、生成物132A(15mg、0.031mmol)、PdCl2(dtbpf)(0.599mg、0.920μmol)、1,4-ジオキサン(1mL)およびK2CO3水溶液(0.092mL、0.092mmol)を加えた。バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物をマイクロ波により130℃で10分間加熱し、反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、有機層を分離し、濃縮した。得られた粗製生成物をPhSO3H/MeCN溶液(0.228M、0.5mL)に溶解し、マイクロ波により120℃で10分間加熱した。この混合物を濃縮乾固し、分取HPLC方法1で精製し、実施例132を得た。MS(ES): m/z=377.0 [M+H]+; HPLCa TRet=1.05分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.78(d, J=8.5Hz, 2H), 7.75-7.70(m, 1H), 7.15(d, J=8.5Hz, 1H), 6.45(d, J=8.5Hz, 1H), 5.89-5.78(m, 2H), 5.16(br dd, J=13.3, 5.0Hz, 1H), 4.53(d, J=1.0Hz, 1H), 4.41(d, J=1.0Hz, 1H), 2.99-2.89(m, 1H), 2.67-2.60(m, 1H), 2.47-2.37(m, 1H), 2.10-2.00(m, 1H), 1.84-1.77(m, 1H), 0.79-0.72(m, 2H), 0.56-0.47(m, 2H)
【0261】
実施例133
3-[5-(6-アミノイソキノリン-1-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化62】
生成物1B(44.4mg、0.100mmol)、1-クロロイソキノリン-6-アミン(17mg、0.095mmol)、PdCl2(dtbpf)(6.96mg、9.52μmol)およびジオキサン(1mL)をバイアルに加え、続いてK2CO3水溶液(0.190mL、0.190mmol)を加えた。バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物をマイクロ波により125℃で11分間加熱し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、有機層を分離し、濃縮した。粗製物質を2つの同体積のサンプルに分け、粗製中間体の片方のサンプルをPhSO3H/MeCN溶液(0.228M、1mL)に懸濁し、マイクロ波により10分間130℃で加熱し、濃縮乾固した。得られた残渣をDMSO(1.8mL)に溶解し、分取HPLC方法1で精製し、実施例133を得た。MS(ES): m/z=387.1 [M+H]+; HPLCa TRet=0.62分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.05(s, 1H), 8.23(d, J=6.4Hz, 1H), 8.03-7.95(m, 2H), 7.86(br d, J=7.6Hz, 1H), 7.78(br d, J=8.5Hz, 2H), 7.25-7.18(m, 1H), 7.00-6.97(m, 1H), 5.21(dd, J=13.3, 5.0Hz, 1H), 4.62(d, J=1.0Hz, 1H), 4.51(d, J=1.0Hz, 1H), 3.00-2.90(m, 1H), 2.65(d, J=1.0Hz, 1H), 2.50-2.37(m, 1H), 2.13-2.04(m, 1H)
粗製中間体の他方のサンプルをPhSO3H/AcOH溶液(0.228M、1mL)に懸濁し、マイクロ波により10分間120℃で加熱し、濃縮乾固した。得られた残渣をDMSO(1.8mL)に溶解し、分取HPLC方法1で精製し、実施例134を得た。
【0262】
実施例134
N-{1-[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]イソキノリン-6-イル}アセトアミド
【化63】
本化合物は実施例133に記載の通りに製造した。上記生成物参照。MS(ES): m/z=429.2 [M+H]+; HPLCa TRet=0.98分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.44(s, 1H), 8.52(d, J=5.8Hz, 1H), 8.46(s, 1H), 7.98(d, J=8.9Hz, 1H), 7.92(d, J=7.8Hz, 1H), 7.89(s, 1H), 7.80(s, 1H), 7.79(s, 1H), 7.65(dd, J=9.3, 1.7Hz, 1H), 5.18(dd, J=13.1, 5.2Hz, 1H), 4.60(d, J=1.0Hz, 1H), 4.48(d, J=1.0Hz, 1H), 3.01-2.90(m, 1H), 2.65(br d, J=17.1Hz, 1H), 2.50-2.38(m, 1H), 2.15(s, 3H), 2.12-2.05(m, 1H)
【0263】
実施例135
3-{5-[6-アミノ-4-(クロロメチル)ピリジン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化64】
生成物135A: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
マイクロ波バイアル(20mL)に(2-アミノ-6-クロロピリジン-4-イル)メタノール(211mg、1.331mmol)、生成物1B(739mg、1.663mmol)、PdCl2(dtbpf)(43.4mg、0.067mmol)、ジオキサン(10mL)およびK3PO4水溶液(2.218mL、6.65mmol)を加え、バイアルを密封し、窒素置換した。この混合物をマイクロ波により130℃で30分間加熱し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、有機層を分離し、濃縮した。粗製物質をISCO(40gカラム、溶出溶媒: 0~100%B/DCM[B=15%EtOH/EtOAc+0.1%TEA])を用いて精製し、生成物135A(267mg)を得た。
【0264】
生成物135B: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-(クロロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
生成物135A(140mg、0.318mmol)をDCM(15mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、続いて塩化チオニル(0.461mL、6.36mmol)を滴下して加えた。5分後、氷浴を除去し、この反応混合物を室温に加温し、1時間後、この反応混合物を濃縮乾固し、生成物135B(100%収率)を得た。
【0265】
実施例135:
マイクロ波バイアル(2mL)に生成物136B(30mg)およびPhSO3H/アセトニトリル溶液(0.228M、1mL)を加え、マイクロ波により30分間120℃で加熱した。この反応混合物を濃縮乾固し、得られた残渣を分取HPLC方法1で精製し、実施例135を得た。MS(ES): m/z=385.0 [M+H]+; HPLCa TRet=1.02分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.02(s, 1H), 8.20-8.15(m, 1H), 8.09(br d, J=8.5Hz, 1H), 7.85(br d, J=7.9Hz, 1H), 7.27-7.21(m, 1H), 6.73-6.68(m, 1H), 5.15-5.09(m, 1H), 4.72(s, 2H), 4.59-4.53(m, 1H), 4.47-4.40(m, 1H), 2.95-2.87(m, 1H), 2.68-2.63(m, 1H), 2.49-2.37(m, 1H), 2.09-2.02(m, 1H)
【0266】
実施例136
3-(1-オキソ-5-{5H,6H,7H,8H,9H-ピリド[2,3-b]アゼピン-2-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化65】
実施例136を一般的方法1に従って、ハロゲン化アリールとして市販で入手可能な2-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロ-9H-ピリド[2,3-b]アゼピン-9-カルボン酸tert-ブチルおよび生成物1Bを用いて製造した。環化ステップにおいてBoc保護基を除去した。MS(ES): m/z=391.0 [M+H]+; HPLCa TRet=1.10分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.01(s, 1H), 8.23(s, 1H), 8.17(br d, J=7.9Hz, 1H), 7.80(d, J=7.9Hz, 1H), 7.50(br d, J=7.6Hz, 1H), 7.33(d, J=7.1Hz, 1H), 6.02(br s, 1H), 5.15(br dd, J=13.1, 4.9Hz, 1H), 4.53(d, J=1.0Hz, 1H), 4.41(d, J=1.0Hz, 1H), 3.20-3.08(m, 2H), 2.99-2.89(m, 1H), 2.75-2.69(m, 2H), 2.64(d, J=1.0Hz, 1H), 2.50-2.38(m, 1H), 2.08-2.02(m, 1H), 1.80-1.68(m, 4H)
【0267】
実施例137
3-[1-オキソ-5-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化66】
実施例137を一般的方法1に従って、ハロゲン化アリールとして市販で入手可能なtert-ブチル7-クロロ-3,4-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-1(2H)-カルボキシレートおよび生成物1Bを用いて製造した。環化ステップにおいてBoc保護基を除去した。MS(ES): m/z=377.2 [M+H]+; HPLCa TRet=0.97分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.01(s, 1H), 8.03(s, 1H), 7.94(d, J=1.0Hz, 1H), 7.88(d, J=1.0Hz, 1H), 7.63(d, J=7.5Hz, 1H), 7.12(d, J=7.5Hz, 1H), 5.14-5.06(m, 1H), 4.55(d, J=17.6Hz, 1H), 4.43(d, J=17.6Hz, 1H), 3.43(br t, J=5.3Hz, 2H), 2.95-2.85(m, J=5007.1Hz, 1H), 2.79(br t, J=6.1Hz, 2H), 2.64(br dd, J=15.7, 1.7Hz, 1H), 2.50-2.35(m, 1H), 2.09-2.01(m, 1H), 1.90-1.82(m, 2H)
【0268】
実施例138
3-{5-[6-(2,2-ジメチルヒドラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン
【化67】
生成物138A: 2-クロロ-6-(2,2-ジメチルヒドラジニル)ピリジン
パラホルムアルデヒド(50.0mg、1.666mmol)および2-クロロ-6-ヒドラジニルピリジン・HCl塩(50mg、0.278mmol)/DCE(10mL)の撹拌溶液に、AcOH(0.3mL)を加え、この反応混合物を60℃で10分間撹拌しながら加熱した。次に、NaBH(OAc)3(177mg、0.833mmol)を加え、室温で1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、1N KOH水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。粗製物質を分取HPLC方法2で精製し、生成物138A(16mg、34%収率)を得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d) δ 7.61(t, J=8.1Hz, 1H), 7.29(s, 1H), 6.95(d, J=8.5Hz, 1H), 6.84(d, J=7.6Hz, 1H), 3.12-3.07(m, 6H)
【0269】
実施例138:
実施例138を一般的方法1に従って、ハロゲン化アリールとして2-クロロ-6-(2,2-ジメチルヒドラジニル)ピリジンを用いて製造した。MS(ES): m/z=380.3 [M+H]+; HPLCa TRet=1.05分; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.01(s, 1H), 8.29(s, 1H), 8.24(br d, J=8.0Hz, 1H), 7.86-7.78(m, 2H), 7.49(br d, J=7.2Hz, 1H), 6.87(d, J=8.3Hz, 1H), 5.15(br dd, J=13.4, 5.1Hz, 1H), 4.54(d, J=17.2Hz, 1H), 4.42(d, J=17.1Hz, 1H), 3.00-2.92(m, 1H), 2.68-2.59(m, 1H), 2.57-2.53(m, 6H), 2.49-2.39(m, 1H), 2.09-2.01(m, J=10.9, 5.2Hz, 1H)
【0270】
実施例139
3-(5-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化68】
バイアルに生成物1B(53.9mg、0.121mmol)、5-ブロモ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(16mg、0.081mmol)、Pd(PPh3)4(9.34mg、8.08μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.485mL、0.242mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物を濃縮し、次いでベンゼンスルホン酸/アセトニトリル溶液(1.44g/ACN(40mL))を1mLを加え、マイクロ波により10分間155℃で加熱し、濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで5分間溶出後、0~22%Bで28分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、得られた物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~20%Bで28分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例139(0.6mg、2%)を得た。ESI MS(M+H)+=362.2; HPLCピークtr=0.68分(分析HPLC方法2); 純度=100%
【0271】
実施例140
3-(5-(6-アミノ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化69】
バイアルに生成物1B(74.8mg、0.168mmol)、6-クロロ-4-メチルピリジン-2-アミン(16mg、0.112mmol)、Pd(PPh3)4(12.97mg、0.011mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.673mL、0.337mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、濃縮し、次いでベンゼンスルホン酸/アセトニトリル溶液(1.44g/ACN(40mL))を1mL加え、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで5分間溶出後、0~18%Bで28分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥した。得られた物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~30%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例140(0.9mg、2%)を得た。ESI MS(M+H)+=351.3; HPLCピークtr=1.04分(分析HPLC方法2); 純度=100%
【0272】
実施例141
3-(5-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化70】
バイアルに生成物1B(62.5mg、0.141mmol)、6-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン(16mg、0.094mmol)、Pd(PPh3)4(10.84mg、9.38μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.563mL、0.281mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、EtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(14.83mg、0.094mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 6%Bで0分間溶出後、6~46%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例141(2.1mg、6%)を得た。ESI MS(M+H)+=379.3; HPLCピークtr=1.28分(分析HPLC方法2); 純度=99%
【0273】
実施例142
3-(5-(6-アミノピラジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化71】
バイアルに生成物1B(53.1mg、0.120mmol)、6-ブロモピラジン-2-アミン(16mg、0.092mmol)、Pd(PPh3)4(10.63mg、9.20μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.552mL、0.276mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(14.54mg、0.092mmol)を加えて密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~55%Bで23分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、得られた物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~30%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例142(1.7mg、5%)を得た。ESI MS(M+H)+=338.2; HPLCピークtr=0.98分(分析HPLC方法2); 純度=97%
【0274】
実施例143
3-(5-(2-アミノ-6-メチルピリミジン-4-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化72】
バイアルに生成物1B(61.4mg、0.138mmol)、4-ブロモ-6-メチルピリミジン-2-アミン(20mg、0.106mmol)、Pd(PPh3)4(12.29mg、10.64μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.638mL、0.319mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、EtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(16.82mg、0.106mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~40%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥した。得られた物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで5分間溶出後、0~28%Bで28分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例143(4.5mg、12%)を得た。ESI MS(M+H)+=352.1; HPLCピークtr=1.06分(分析HPLC方法2); 純度=100%
【0275】
実施例144
3-(5-(4,6-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化73】
バイアルに生成物1B(75mg、0.169mmol)、2-ブロモ-4,6-ジメチルピリジン(0.021mL、0.161mmol)、Pd(PPh3)4(18.63mg、0.016mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.967mL、0.484mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(25.5mg、0.161mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 11%Bで0分間溶出後、11~51%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例144(4.8mg、9%)を得た。ESI MS(M+H)+=350.2; HPLCピークtr=1.43分(分析HPLC方法2); 純度=100%
【0276】
実施例145
3-(5-(5-クロロ-3-ヒドロキシイソキノリン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化74】
バイアルに生成物1B(45.7mg、0.103mmol)、1,5-ジクロロイソキノリン-3-オール(20mg、0.093mmol)、Pd(PPh3)4(10.80mg、9.34μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.561mL、0.280mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、EtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(16.26mg、0.103mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱し、濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント:10%Bで0分間溶出後、10~55%Bで27分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例145(5.6mg、14%)を得た。ESI MS(M+H)+=422.2; HPLCピークtr=1.43分; 純度=98%(分析HPLC方法2)
【0277】
実施例146
3-(5-(6-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化75】
バイアルに生成物1B(62.0mg、0.140mmol)、2-クロロ-6-メトキシ-4-メチルピリジン(0.017mL、0.127mmol)、Pd(PPh3)4(14.67mg、0.013mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.761mL、0.381mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(22.08mg、0.140mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 18%Bで0分間溶出後、18~58%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSおよびUVシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、得られた物質をさらに分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 16%Bで0分間溶出後、16~56%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例146(4.9mg、10%)を得た。ESI MS(M+H)+=366.2; HPLCピークtr=1.61分; 純度=99%(分析HPLC方法2)
【0278】
実施例147
3-(5-(6-ヒドロキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化76】
実施例145およびヨウ化ナトリウム(37.2mg、0.248mmol)/MeCN(827μL)の懸濁液に、トリメチルクロロシラン(31.7μL、0.248mmol)を窒素雰囲気下で加え、80℃で終夜加熱した。溶媒を蒸発させ、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~40%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例147(3.6mg、24%)を得た。ESI MS(M+H)+=352.2; HPLCピークtr=1.05分; 純度=95%(分析HPLC方法2)
【0279】
実施例148
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-メチルニコチノニトリル
【化77】
バイアルに生成物1B(58.3mg、0.131mmol)、2-アミノ-6-クロロ-4-メチルニコチノニトリル(20mg、0.119mmol)、Pd(PPh3)4(13.79mg、0.012mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.716mL、0.358mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、EtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(20.76mg、0.131mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 5%Bで0分溶出後、5~45%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例148(3.7mg、8%)を得た。ESI MS(M+H)+=376.2; HPLCピークtr=1.25分; 純度=97%(分析HPLC方法2)
【0280】
実施例149
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)イソニコチノニトリル
【化78】
バイアルに生成物1B(37.0mg、0.083mmol)、2-アミノ-6-ブロモイソニコチノニトリル(15mg、0.076mmol)、Pd(PPh3)4(8.75mg、7.57μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.454mL、0.227mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(13.18mg、0.083mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 0%Bで3分間溶出後、0~37%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、MSシグナルで判定してフラクションを回収した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例149(0.3mg、1%)を得た。ESI MS(M+H)+=362.3; HPLCピークtr=1.20分; 純度=98%(分析HPLC方法2)
【0281】
実施例150
3-(5-(1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化79】
生成物150A. 2-(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-アミン(150mg、1.012mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(150mg、1.012mmol)/AcOH(5060μL)の溶液を90℃で終夜加熱し、飽和水溶液で反応をクエンチした。この反応混合物をEtOAcで希釈し、層を分離し、水相をEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、黄色残渣を得た。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、40gカラム、40mL/分、14分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=11分)により精製し、生成物150A(23.4mg、0.084mmol、8.31%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=279.3
【0282】
生成物150B. 1-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン2-オキシド
生成物150A(23.4mg、0.084mmol)/CH2Cl2(420μL)の溶液に、m-CPBA(29.0mg、0.168mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。さらにm-CPBA(29.0mg、0.168mmol)およびDCM(1mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応を飽和Na2S2O3水溶液でクエンチし、反応混合物をCH2Cl2で希釈した。層を分離し、水相をCH2Cl2(3X)で抽出し、有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、生成物150B(25mg、100%)を灰白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=295.1
【0283】
生成物150C. 2-(3-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
生成物150B(37.3mg、0.134mmol)/POCl3(1722μL、18.47mmol)の溶液に、Et3N(18.66μL、0.134mmol)を加え、80℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却した。この反応混合物を慎重に氷冷飽和NaHCO3水溶液に注ぎ、次いでEtOAc(3X)で抽出し、有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過した。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、12gカラム、30mL/分、14分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=9分)により精製し、生成物150C(3.8mg、10.94μmol、8.17%収率)を白色フィルムとして得た。ESI MS(M+H)+=313.2
【0284】
生成物150D. 3-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-アミン
生成物150C(33.5mg、0.107mmol)/EtOH(536μL)の溶液に、トリエチルアミン(16.42μL、0.118mmol)、続いてヒドラジン(3.70μL、0.118mmol)を加えた。この反応混合物を室温で撹拌し、水で希釈し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過した。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、12gカラム、30mL/分、15分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=9分)により精製し、生成物150D(9.7mg、0.050mmol、47.1%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=183.1
【0285】
実施例150:
バイアルに生成物150D(26.0mg、0.058mmol)、3-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-アミン(9.7mg、0.053mmol)、Pd(PPh3)4(6.14mg、5.31μmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.319mL、0.159mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、EtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(9.24mg、0.058mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 0%Bで0分間溶出後、0~50%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例150(1.3mg、6%)を得た。ESI MS(M+H)+=391.3; HPLCピークtr=1.50分; 純度=100%(分析HPLC方法2)
【0286】
実施例151
3-(5-(6-アミノ-4,5-ジメチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化80】
生成物151A. 2-(3,4-ジメチルピリジン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
3,4-ジメチルピリジン-2-アミン(150mg、1.228mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(182mg、1.228mmol)/AcOH(6139μL)の溶液を90℃で終夜加熱し、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。この反応混合物をEtOAcで希釈し、層を分離し、水相をEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、黄色残渣を得た。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、40gカラム、40mL/分、21分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=11分)により精製し、生成物153A(63.8mg、0.253mmol、20.60%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=253.2
【0287】
生成物151B. 2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-3,4-ジメチルピリジン1-オキシド
生成物151A(63.8mg、0.253mmol)/CH2Cl2(1265μL)の溶液に、m-CPBA(87mg、0.506mmol)を加え、室温で終夜を撹拌した。反応を飽和Na2S2O3水溶液でクエンチし、CH2Cl2で希釈し、層を分離し、水相をCH2Cl2(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、生成物151B(68mg、100%)を灰白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=269.3
【0288】
生成物151C. 2-(6-クロロ-3,4-ジメチルピリジン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
生成物151B(67.8mg、0.253mmol)/POCl3(3251μL、34.9mmol)の溶液に、TEA(35.2μL、0.253mmol)を加え、80℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却した。この反応混合物を慎重に氷冷飽和NaHCO3水溶液に注ぎ、次いでEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過した。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、24gカラム、35mL/分、15分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=9分)により精製し、生成物151C(31mg、0.108mmol、42.8%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=287.1
【0289】
生成物151D. 6-クロロ-3,4-ジメチルピリジン-2-アミン
生成物151C(31mg、0.108mmol)/EtOH(541μL)の溶液に、トリエチルアミン(16.58μL、0.119mmol)、続いてヒドラジン(3.73μL、0.119mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過した。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、12gカラム、30mL/分、14分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=9.5分)により精製し、生成物151D(5.8mg、0.035mmol、32.5%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=156.9
【0290】
実施例151:
バイアルにtert-ブチル5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(61.8mg、0.139mmol)、生成物151D(21.8mg、0.139mmol)、Pd(PPh3)4(161mg、0.139mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、0.835mL、0.418mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物を130℃で15分間マイクロ波により加熱し、EtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(22.02mg、0.139mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波により155℃で10分間加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 8%Bで2分間溶出後、8~48%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例151(2.2mg、4%)を得た。ESI MS(M+H)+=365.2; HPLCピークtr=1.35分; 純度=100%(分析HPLC方法2)
【0291】
実施例152
6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-メチルニコチノニトリル
【化81】
バイアルに生成物1B(96mg、0.216mmol)、6-クロロ-4-メチルニコチノニトリル(30mg、0.197mmol)、Pd(PPh3)4(22.72mg、0.020mmol)、およびNaHCO3(0.5M水溶液、1.180mL、0.590mmol)、続いてジオキサン(0.5mL)を加えた。バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて濃縮し、高真空下で乾燥し、次いでAcOH(0.5mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(34.2mg、0.216mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 8%Bで0分間溶出後、8~48%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例154(7.3mg、10%)を得た。ESI MS(M+H)+=361.2; HPLCピークtr=1.28分; 純度=96%(分析HPLC方法2)
【0292】
実施例153
3-(5-(6-アミノ-5-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化82】
生成物153A. 2-(3-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
3-メトキシ-4-メチルピリジン-2-アミン(350mg、2.53mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(375mg、2.53mmol)/AcOH(5.730mL)の溶液を90℃で終夜加熱し、反応を飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。この反応混合物をEtOAcで希釈し、層を分離し、水相をEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、黄色残渣を得た。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、40gカラム、40mL/分、22分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=12分)により精製し、生成物153A(243mg、0.861mmol、34.0%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=269.4
【0293】
生成物153B. 2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-3-メトキシ-4-メチルピリジン1-オキシド
生成物153A(243mg、0.906mmol)/CH2Cl2(4529μL)の溶液に、m-CPBA(313mg、1.812mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応を飽和Na2S2O3水溶液でクエンチし、CH2Cl2で希釈し、層を分離し、水相をCH2Cl2(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、生成物153B(257mg、100%)を灰白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=285.3
【0294】
生成物153C. 2-(6-クロロ-3-メトキシ-4-メチルピリジン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
生成物153B(243mg、0.904mmol)/POCl3(11.628mL、125mmol)の溶液に、TEA(0.126mL、0.904mmol)を加え、80℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却した。この反応混合物を慎重に氷冷飽和NaHCO3水溶液に注ぎ、次いでEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過した。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、40gカラム、40mL/分、15分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=9分)により精製し、生成物153C(217mg、0.717mmol、79%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=303.1
【0295】
生成物153D. 6-クロロ-3-メトキシ-4-メチルピリジン-2-アミン
生成物153C(217mg、0.717mmol)/EtOH(3584μL)の溶液に、トリエチルアミン(110μL、0.789mmol)、続いてヒドラジン(24.75μL、0.789mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過した。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、40gカラム、40mL/分、0~100%EtOAc/ヘキサン15分かけて、tr=9.5分)により精製し、生成物153D(85.1mg、0.493mmol、68.8%収率)を白色固体として得た。ESI MS(M+H)+=173.0
【0296】
実施例153:
バイアルに生成物1B(122mg、0.274mmol)、生成物153D(43mg、0.249mmol)、Pd(PPh3)4(28.8mg、0.025mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、1495μL、0.747mmol)、続いてジオキサン(1246μL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填した。この反応混合物をマイクロ波により130℃で15分間加熱し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、橙色残渣を得た。これをさらに高真空下で乾燥し、得られた粗製物質をAcOH(1.6mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(43.3mg、0.274mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。溶媒を蒸発させ、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 7%Bで0分間溶出後、7~43%Bで30分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製した。生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例153(4.9mg、5%)を得た。ESI MS(M+H)+=381.2; HPLCピークtr=1.22分; 純度=100%(分析HPLC方法2)
【0297】
実施例154
3-(5-(4-((ベンジルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化83】
生成物154A. 2-クロロ-4-(クロロメチル)ピリジン
(2-クロロピリジン-4-イル)メタノール(0.100g、0.697mmol)、塩化メタンスルホニル(0.109mL、1.393mmol)、およびトリエチルアミン(0.204mL、1.463mmol)/DMF(1.393mL)の溶液を室温で1.5時間撹拌すると、溶液が濁り、固体が沈殿した。反応を水でクエンチし、EtOAcで希釈し、層を分離し、水相をEtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣を得た。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、24gカラム、35mL/分、15分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=8分)により精製し、生成物154A(65.6mg、0.405mmol、58.1%収率)を無色の液体として得た。ESI MS(M+H)+=161.9
【0298】
生成物154B. 4-((ベンジルオキシ)メチル)-2-クロロピリジン
フェニルメタノール(100μL、0.966mmol)/DMF(966μL)の溶液に、NaH(39.4mg、0.985mmol)を加え、室温で15分間撹拌し、次いで生成物156A(31.3mg、0.193mmol)を加えた。2時間後、反応を水でクエンチし、EtOAcで希釈し、層を分離し、水相をEtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣を得た。得られた粗製物質を最小限のCH2Cl2に溶解し、クロマトグラフィーを行った。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、12gカラム、30mL/分、19分かけて0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出、tr=8.5分)により精製し、生成物154B(26.3mg、0.113mmol、58.3%収率)を得た。ESI MS(M+H)+=234.4
【0299】
実施例154:
バイアルにtert-ブチル5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(54.4mg、0.122mmol)、生成物154B(26mg、0.111mmol)、Pd(PPh3)4(12.86mg、0.011mmol)およびNaHCO3(0.5M水溶液、668μL、0.334mmol)、続いてジオキサン(556μL)を加え、バイアルを密封し、真空にし、N2を充填し、マイクロ波により130℃で15分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(3X)で抽出し、有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、橙色残渣を得た。これをさらに高真空下で乾燥し、得られた粗製物質をAcOH(1.6mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(19.36mg、0.122mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波により10分間155℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、粗製物質を分取LC/MS(条件: カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 8%Bで0分間溶出後、8~48%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥し、実施例154(1.2mg、2%)を得た。ESI MS(M+H)+=442.2; HPLCピークtr=1.76分; 純度=99%(分析HPLC方法2)
【0300】
実施例155
3-[5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
【化84】
生成物155A: 4-ヨード-2-メチル安息香酸メチル
4-アミノ-2-メチル安息香酸メチル(4.5g、27.2mmol)/DMSO(75mL)の溶液に、室温で固体硝酸ナトリウム(3.76g、54.5mmol)を加え、オイルバスで40℃に加温した。これにヨウ化水素(55%水溶液、25.3g、109mmol)/DMSO(38mL)溶液を滴下して加え、添加完了後、40℃で15分間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、水/エーテル(300mL/300mL)に注ぎ、混合物が脱色し、層が分離するまで撹拌しながらチオ硫酸ナトリウムをゆっくりと加えた。水層を再度エーテルで抽出し、有機層を合わせてチオ硫酸ナトリウム水溶液(~2g/水(100mL))の希釈溶液で再度洗浄し、次いで水(100mL)、次いで食塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。反応を同じスケールで繰り返し、同じプロトコールでワークアップした。両方から得られた粗製生成物を合わせてISCO(330gカラム、5%EtOAc/Hexの定組成)で精製し、生成物155A(13.44g、89%収率)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.69-7.66(m, 1H), 7.64-7.61(m, 2H), 3.91(s, 3H), 2.57(s, 3H)
【0301】
生成物155B: 2-(ブロモメチル)-4-ヨード安息香酸メチル
生成物155A(17.85g、64.7mmol)/酢酸イソプロピル(211mL)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(14.96g、84mmol)およびAIBN(0.265g、1.616mmol)を加えた。得られた懸濁液を予熱した70℃浴に入れ、臭素を除去するため、この反応混合物にシリンジで非常にゆっくりと窒素を吹き込み続けた(別のシリンジを介してバブラーに排気した)。この反応混合物を70℃で5時間加熱し、室温に冷却し、濃縮した。得られた固体をエーテル中で撹拌し、濾過し、固体を除去し、エーテルで濯いだ。固体を除去し、エーテルを含む液体を亜硫酸ナトリウム(5g)/水(400mL)の溶液で洗浄し、2つの洗浄物に分け、次いで水、次いで食塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた物質をIsco(2%EtOAc/Hex; 5分間溶出後、次いで7%の定組成にして溶出)で精製し、不純物を含む生成物を粘着性固体として得た。この物質を最小限のヘキサンに懸濁し、得られた固体をブフナー漏斗で回収し、生成物155B(13.3g、58%収率)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.86(d, J=1.8Hz, 1H), 7.78-7.73(m, 1H), 7.72-7.67(m, 1H), 4.89(s, 2H), 3.96(s, 3H)
【0302】
生成物155C: 3-(5-ヨード-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
3-アミノピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(5.15g、31.3mmol)/アセトニトリル(95mL)の懸濁液に、ヒューニッヒ塩基(10.9mL、62.5mmol)を加え、5分間撹拌後、この反応混合物を固体の生成物157B(10.09g、28.4mmol)で5分かけて少しずつ処理した。1時間室温で撹拌後、還流冷却器を取り付けた反応容器をオイルバスでゆっくりと70℃に加温し、同温度で2日間保持した。この反応混合物を室温に冷却し、終夜撹拌した。得られた沈殿をブフナー漏斗で回収し、さらにアセトニトリルで洗浄した。得られた固体を風乾し、生成物155Cを白色粉末として得た(8.9g、85%収率)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 10.99(s, 1H), 8.06(s, 1H), 7.89(d, J=6.8Hz, 1H), 7.52(d, J=8.0Hz, 1H), 5.11(dd, J=13.4, 5.2Hz, 1H), 4.49-4.41(m, 1H), 4.36-4.28(m, 1H), 2.98-2.84(m, 1H), 2.70-2.56(m, 1H), 2.43-2.29(m, 1H), 2.06-1.96(m, 1H)
【0303】
実施例155:
生成物155C(18.5mg、50μmol)、2-メトキシ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(23.5mg、100μmol)、およびXPhos Pd G2(2.0mg、2.5μmol)/DMF(500μL、脱気済)の懸濁液を含む窒素置換したバイアルに、リン酸三カリウム(21.2mg、100μmol)を加えた。この反応混合物を90℃のマイクロ波反応装置で撹拌し、3時間後、この反応混合物を濾過し、EtOAc(5mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)で洗浄し、水相をEtOAc(5mL)で逆抽出し、有機層を合わせて減圧濃縮した。粗製物質を分取HPLC(カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 13%Bで0分間溶出後、13~53%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、実施例155(4.9mg、28%収率)を得た。LCMS(分析HPLC方法1): TRet=1.44分; m/z=352.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.01(s, 1H), 8.32(s, 1H), 8.26(d, J=7.9Hz, 1H), 7.89-7.78(m, 2H), 7.67(d, J=7.5Hz, 1H), 6.85(d, J=8.2Hz, 1H), 5.14(br dd, J=13.2, 4.9Hz, 1H), 4.55(d, J=17.4Hz, 1H), 4.42(d, J=17.1Hz, 1H), 3.98(s, 3H), 2.98-2.86(m, 1H), 2.67-2.58(m, 1H), 2.48-2.37(m, 1H), 2.10-1.98(m, 1H)
【0304】
実施例156および157
3-[5-(1-メトキシイソキノリン-3-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(156)および3-[1-オキソ-5-(1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(157)
【化85】
生成物156A: 3-ブロモ-1-メトキシイソキノリン
1,3-ジブロモイソキノリン(215mg、750μmol)およびナトリウムメトキシド(40.5mg、750μmol)/トルエン(3.0mL)の懸濁液を110℃のヒーターブロックで撹拌し、さらにナトリウムメトキシド(203mg、3750μmol)を1.5時間および5時間の時点で分けて加えた。計20.5時間後、この反応混合物を室温に冷却し、水(0.1mL)でクエンチし、減圧濃縮した。得られた粗製生成物を少量のDCMに溶解し、SiO2のプラグに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、40gカラム、1%EtOAc/ヘキサンの定組成、40mL/分)で精製し、生成物156Aを白色固体として得た(160mg、90%収率)。MS(ES): m/z=238.1、240.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、クロロホルム-d) δ 8.19(dd, J=8.3, 1.0Hz, 1H), 7.69-7.62(m, 2H), 7.53(ddd, J=8.3, 5.9, 2.3Hz, 1H), 7.44(d, J=0.8Hz, 1H), 4.14(s, 3H)
【0305】
実施例156および157:
生成物156A(40.0mg、0.168mmol)および生成物1B(149mg、0.336mmol)/1,4-ジオキサン(0.50mL)の溶液に、炭酸カリウム(46.4mg、0.336mmol)/水(336μL)の溶液を加え、反応容器を3回真空にし、窒素を充填し、次いでPdCl2(dppf)(6.2mg、8.4μmol)を加えた。得られた混合物を100℃で撹拌し、45分後、この反応混合物を濾過し、EtOAc(5mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)で洗浄した。水相をEtOAc(5mL)で逆抽出し、有機層を合わせて減圧濃縮し、得られた粗製中間体をアセトニトリル(840μL)に懸濁し、次いでベンゼンスルホン酸(26.6mg、168μmol)を加えた。この混合物を90℃で撹拌し、3時間後、再度ベンゼンスルホン酸(26.6mg、168μmol)を加え、再度90℃で撹拌を再開した。計4.5時間後、この反応混合物を室温に冷却し、減圧濃縮した。粗製物質を分取HPLC(カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 7%Bで0分間溶出後、7~69%Bで30分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、実施例156(14.8mg、22%収率)を得た。LCMS(分析HPLC方法1): TRet=1.9分; m/z=402.2 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 8.45(s, 1H), 8.40(br d, J=8.4Hz, 1H), 8.20(br d, J=8.2Hz, 1H), 8.17(s, 1H), 8.00(d, J=8.4Hz, 1H), 7.86(d, J=7.9Hz, 1H), 7.80(t, J=7.6Hz, 1H), 7.65(t, J=7.9Hz, 1H), 5.15(br dd, J=13.5, 4.7Hz, 1H), 4.58(d, J=17.1Hz, 1H), 4.44(d, J=16.9Hz, 1H), 4.21(s, 3H), 2.98-2.88(m, 1H), 2.67-2.59(m, 1H), 2.47-2.39(m, 1H), 2.10-1.99(m, 1H)
実施例157を同じ製造物から単離した(14.3mg、22%収率)。LCMS(分析HPLC方法1): TRet=1.26分; m/z=388.2 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.65(br s, 1H), 11.03(s, 1H), 8.23(d, J=8.1Hz, 1H), 8.01(s, 1H), 7.91(d, J=7.6Hz, 1H), 7.84(d, J=8.0Hz, 1H), 7.80-7.72(m, 2H), 7.54(ddd, J=8.1, 5.1, 3.1Hz, 1H), 7.04(s, 1H), 5.13(br dd, J=13.4, 4.7Hz, 1H), 4.54(d, J=17.5Hz, 1H), 4.42(d, J=17.6Hz, 1H), 2.97-2.85(m, 1H), 2.68-2.60(m, 1H), 2.49-2.39(m, 1H), 2.11-2.00(m, 1H)
【0306】
実施例158
3-(5-{1-ベンジル-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-6-イル}-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化86】
生成物158A: 1-ベンジル-6-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン
6-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン(76mg、500μmol)および炭酸カリウム(138mg、1.00mmol)/アセトニトリル(5.0mL)の懸濁液に、臭化ベンジル(65μL、550μmol)を加え、80℃で撹拌した。20時間後、再度臭化ベンジル(24μL、200μmol)を加え、次いで80℃で撹拌を再開した。計24時間後、この反応混合物を室温に冷却し、濾過し、減圧濃縮した。粗製物質を分取HPLC(カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 13%Bで0分間溶出後、13~53%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物を含むフラクションを合わせて遠心エバポレーターで乾燥した。得られた物質をさらに分取HPLC(カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 28%Bで0分間溶出後、28~68%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、生成物158Aを得た(20.1mg、17%収率)。MS(ES): m/z=243.3 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、クロロホルム-d) δ 8.68(d, J=0.8Hz, 1H), 7.37-7.29(m, 3H), 7.22(t, J=0.9Hz, 1H), 7.14(d, J=3.3Hz, 1H), 7.12-7.07(m, 2H), 6.63(dd, J=3.3, 0.9Hz, 1H), 5.27(s, 2H)
【0307】
実施例158:
生成物158A(20.1mg、0.083mmol)および生成物1B(55.2mg、0.124mmol)/1,4-ジオキサン(0.50mL)の溶液に、炭酸カリウム(22.9mg、0.166mmol)/水(0.33mL)の溶液を加えた。反応容器を3回真空にし、窒素を充填し、次いでXPhos Pd G2(3.3mg、4.14μmol)を加え、100℃で撹拌した。4.5時間後、この反応混合物を濾過し、EtOAc(5mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)で洗浄した。水相をEtOAc(5mL)で逆抽出し、有機層を合わせて減圧濃縮した。得られた粗製残渣をアセトニトリル(1.0mL)に懸濁し、次いでベンゼンスルホン酸(26.2mg、0.166mmol)を加え、90℃で撹拌した。15時間後、この反応混合物を室温に冷却し、減圧濃縮し、粗製物質を分取HPLC(カラム: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸含有); グラジエント: 4%Bで0分間溶出後、4~44%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで0分間溶出; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃)で精製し、実施例158を得た(15.9mg、40%収率)。LCMS(分析HPLC方法1): TRet=1.25分; m/z=451.2 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 11.02(s, 1H), 9.20(s, 1H), 8.57(s, 1H), 8.24(s, 1H), 8.14(br d, J=8.3Hz, 1H), 7.99-7.91(m, 2H), 7.40-7.23(m, 5H), 7.02(d, J=2.8Hz, 1H), 5.68(s, 2H), 5.15(dd, J=13.1, 5.1Hz, 1H), 4.59(d, J=17.9Hz, 1H), 4.47(d, J=17.3Hz, 1H), 2.98-2.86(m, 1H), 2.69-2.58(m, 1H), 2.48-2.38(m, 1H), 2.10-2.01(m, 1H)
【0308】
実施例159~161
表6の化合物を実施例157に記載の方法に従って、適当なアリールクロライドを用いて製造した。
【化87】
【表23】
【0309】
実施例162~166
表7の化合物を実施例144に記載の方法に従って、適当なアリールブロマイドを用いて製造した。
【化88】
【表24】
a分析HPLC方法1を用いたHPLC保持時間
【0310】
実施例167
N-(6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-3,4-ジメチルピリジン-2-イル)アセトアミド
【化89】
実施例151(20mg、0.046mmol)をDCM(3mL)に溶解した溶液に、塩化アセチル(5.37mg、0.068mmol)、続いてヒューニッヒ塩基(0.016mL、0.091mmol)を加え、室温で4時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。得られた残渣をPhSO3H/AcOH(2M溶液、1.5mL)に溶解し、マイクロ波により130℃で0.5時間加熱し、次いで分取HPLC方法1で精製し、表題生成物を収率49%で得た。
分取HPLC方法: XBridge C18、200mm x19mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 15%Bで0分間溶出後、15~50%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで6分間溶出した; 流速: 20mL/分; カラム温度: 25℃
MS(ES): m/z=407.1 [M+H]+; 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.01-10.09(m, 1H) 8.27(s, 1H) 8.21(br d, J=7.96Hz, 1H) 7.79-7.85(m, 2H) 5.10-5.17(m, 1H) 4.51-4.58(m, 1H) 4.38-4.46(m, 1H) 2.88-2.99(m, 1H) 2.63(br d, J=18.66Hz, 1H) 2.41-2.46(m, 1H) 2.39(s, 3H) 2.10-2.10(m, 1H) 2.10(br s, 2H) 2.09(s, 3H) 2.00-2.07(m, 1 H)
【0311】
実施例168
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリジン-3,5-ジカルボニトリル
【化90】
生成物168A: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3,5-ジシアノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
密封したチューブ中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(750mg、1.688mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の撹拌溶液に、室温で2-アミノ-6-クロロピリジン-3,5-ジカルボニトリル(271mg、1.519mmol)を加え、続いて炭酸カリウム(583mg、4.22mmol))/水(1mL)を加えた。この反応混合物を大気圧の窒素雰囲気下、15分間脱気し、これに窒素雰囲気下、室温でPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(68.9mg、0.084mmol)を加え、再度5分間脱気した。チューブを密封し、100℃で加熱し、2時間撹拌した。反応の進行をTLCでモニターし、反応混合物を室温に冷却し、ブフナー漏斗でセライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物(950mg)を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤:50~80%EtOAc/ヘキサン)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3,5-ジシアノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(500mg、1.003mmol、59.4%)を薄黄色固体として得た。
【0312】
実施例168:
マイクロ波バイアル中のtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3,5-ジシアノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(500mg、1.086mmol)/アセトニトリル(5mL)の撹拌溶液に、ベンゼンスルホン酸(172mg、1.086mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、マイクロ波反応装置中、30分間120℃で照射した。LCMSでモニターし、反応完了後、室温に冷却し、固体が沈殿した。得られた固体をブフナー漏斗で濾過し、真空乾燥し、2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピリジン-3,5-ジカルボニトリル(195mg、0.484mmol、44.6%)を薄黄色固体として得た。
LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75x30)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; 純度=96.95%(RT=1.07分)
HPLC: カラム: Kinetex Biphenyl(100 X 4.6)mm、2.6μm、移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; 純度=95.9%(RT=5.95分)
1H-NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.62(s, 1H), 8.10(m, 2H), 8.00(s, 1H), 7.90(d, J=1.20Hz, 2H), 5.17(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 4.56(d, J=17.60Hz, 1H), 4.43(d, J=17.60Hz, 1H), 2.89-2.98(m, 1H), 2.53-2.68(m, 1H), 2.41-2.50(m, 1H), 2.03-2.08(m, 1H)
【0313】
実施例169
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-フルオロニコチノニトリル
【化91】
生成物169A: tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート
tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(5g、12.59mmol)/1,4-ジオキサン(80mL)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(3.71g、37.8mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(4.79g、18.88mmol)を窒素雰囲気下で加え、10分間N2ガスで脱気し、続いてPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(1.028g、1.259mmol)を加えた。得られた反応混合物を80℃で4時間加熱し、室温に冷却し、セライト濾過し、濾液をEtOAc(450mL)および水(200mL)で希釈し、層を分離した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製物(15g)を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤:50~60%EtOAc/ヘキサン)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(4.6g、8.38mmol、66.6%)を帯紅色固体として得た。
【0314】
生成物169B: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
密封したチューブ中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(500mg、1.125mmol)/1,4-ジオキサン(4mL)の撹拌溶液に、室温で2-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチノニトリル(174mg、1.013mmol)、続いて炭酸カリウム(389mg、2.81mmol))/水(0.8mL)を加え、15分間窒素で脱気した。これに窒素雰囲気下、室温でPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(45.9mg、0.056mmol)を加え、5分間再度脱気した。チューブを密封し、100℃で加熱し、2時間撹拌した。反応の進行をTLCおよびLCMSでモニターした。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗製物(650mg)を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤: 50~80%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(300mg、0.604mmol、53.6%)を帯黄色固体として得た。
【0315】
実施例169:
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(300mg、0.662mmol)/アセトニトリル(3mL)の撹拌溶液に、ベンゼンスルホン酸(105mg、0.662mmol)を加え、反応バイアルを密封し、マイクロ波反応装置中、30分間120℃で照射した。反応の進行をLCMSでモニターし、反応完了後、混合物を減圧濃縮し、粗製物(400mg)を得た。これを分取HPLCで精製し、2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-フルオロニコチノニトリル・ギ酸塩(56mg、0.127mmol、19.20%収率)を灰白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: YMC C18(250 X 20)mm、5μm、移動相A: 0.1%ギ酸水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速:15mL/分
分析データ: HPLC: カラム: Kinetex Biphenyl(100 X 4.6)mm、2.6μm、移動相A:0.05%TFA水溶液、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=7.243分; 純度=96.46%LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 30)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=1.11分、純度=98.01%; 1HNMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 8.01(d, J=10.80Hz, 1H), 7.94(s, 1H), 7.85(t, J=9.60Hz, 2H), 5.16(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 4.55(d, J=17.60Hz, 1H), 4.41(d, J=17.60Hz, 1H), 2.89-2.98(m, 1H), 2.60-2.68(m, 1H), 2.41-2.50(m, 1H), 2.03-2.08(m, 1H)
【0316】
実施例170
3-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化92】
生成物170A: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
密封したチューブ中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(0.5g、1.125mmol)、6-クロロ-4-フェニルピリジン-2-アミン(0.184g、0.900mmol)および炭酸カリウム(0.389g、2.81mmol)の混合物を予め脱気した1,4-ジオキサン(16mL)および水(4mL)(4:1)で処理し、N2で10分間パージし、続いてPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(0.046g、0.056mmol)を加えた。チューブを直ちに密封し、100℃で3時間撹拌した。反応完了後、反応容器を周囲温度に冷却した。この反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、セライト濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、25g snap、乾燥充填シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 0~20%酢酸エチル/石油エーテル)で精製した。所望のフラクションを回収し、減圧濃縮し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.291g、0.549mmol、48.8%)を薄茶色固体として得た。
【0317】
実施例170:
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(125mg、0.257mmol)/アセトニトリル(1.6mL)の撹拌溶液に、ベンゼンスルホン酸(40.6mg、0.257mmol)を加え、バイアルを密封し、マイクロ波反応装置で30分間120℃で照射した。反応完了後、この混合物を減圧濃縮し、粗製物(350mg)を得た。これを分取HPLCで精製し、3-(5-(6-アミノ-4-フェニルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(13mg、0.030mmol、11.8%)を灰白色固体として得た。
分取精製方法詳細: カラム: YMC C18(250 X 20)mm、5μm、移動相A: 0.1%ギ酸水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: HPLC: カラム: Kinetex Biphenyl(100 X 4.6)mm、2.6μm、移動相A: 0.05%TFA水溶液、移動相B: ACN、流速:1.0mL/分; RT=5.248分; 純度=96.4%; LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 30)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=1.10分、純度=92.45%; 1HNMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 8.30(s, 1H), 8.23(d, J=8.00Hz, 1H), 7.79-7.84(m, 3H), 7.51-7.56(m, 4H), 6.84(s, 1H), 6.45 (bs, 2H), 5.15(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 4.55(d, J=17.60Hz, 1H), 4.42(d, J=17.60Hz, 1H), 2.88-2.96(m, 1H), 2.65-2.69(m, 1H), 2.39-2.43(m, 1H), 2.02-2.05(m, 1H)
【0318】
実施例171
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル
【化93】
生成物171Aおよび171B: 2-アミノ-6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルおよび6-アミノ-2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル
【化94】
よく撹拌した2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(650mg、2.70mmol)および水酸化アンモニウム(1.050mL、27.0mmol)/エタノール(10mL)の溶液を、ティニクレーブ(50mL)中、50℃で12時間加熱した。反応完了後、溶媒を減圧濃縮し、粗製物質を得た。これをフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400mesh、10~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(171A、30mg、0.126mmol、4.67%)を白色固体として得た。40%EtOAc/石油エーテルで溶出し、2番目の化合物、6-アミノ-2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(171B、301mg、1.267mmol、47.0%)を白色固体として得た。
【0319】
生成物171C: tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(600mg、1.350mmol)および6-アミノ-2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(171B、299mg、1.350mmol)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、重炭酸ナトリウム水溶液(284mg、3.38mmol、2M、1mL)を周囲温度で加えた。得られた反応混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでこの反応混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(46.8mg、0.041mmol)を加え、マイクロ波反応装置で1時間120℃で加熱した。室温に冷却後、この反応混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせて食塩水(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 50%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(401mg、0.755mmol、55.9%)を褐色固体として得た。
【0320】
実施例171
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(400mg、0.794mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度でベンゼンスルホン酸(126mg、0.794mmol)を加え、マイクロ波反応装置で120℃で2時間加熱した。反応完了後、この反応混合物から過剰溶媒を減圧除去し、粗製化合物を得た。分取HPLCを用いて精製を行い、6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(177.94mg、0.413mmol、52.0%)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XBridge C18(150 x 19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: XBridge C8(50 x 4.6mm)、5μm、波長: 220nm; 移動相; 0.1%TFA水溶液およびアセトニトリル; RT=1.96分; MS(ES): m/z= 430.0(M+H)+; 純度99.42%; HPLC: Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT=7.14分、純度: 99.69%; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.02(s, 1H), 7.97-7.84(m, 5H), 6.96(s, 1H), 5.17(dd, J=4.80, 13.40Hz, 1H), 4.58-4.41(m, 2H), 2.97-2.89(m, 1H), 2.52-2.61(m, 1H), 2.43-2.42(m, 1H), 2.08-2.05(m, 1H)
【0321】
実施例172
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル
【化95】
生成物172A. 6-ヒドロキシ-2-オキソ-4-プロピル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリル
密封したチューブ中、KOH(3.55g、63.2mmol)を、3-オキソヘキサン酸エチル(10g、63.2mmol)および2-シアノアセトアミド(5.31g、63.2mmol)/エタノール(100mL)の撹拌溶液にゆっくりと加え、85℃で18時間撹拌した。反応完了後、この反応混合物を室温に冷却し、得られた沈殿固体を濾過し、温水(100mL)に溶解させた。この溶液を4N HCl(40mL)を用いて酸性化し、灰白色残渣を得てこれを濾過し、水および冷ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体残渣を真空乾燥し、6-ヒドロキシ-2-オキソ-4-プロピル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリル(7.5g、41.8mmol、66.2%)を灰白色粉末として得た。
【0322】
生成物172B. 2,6-ジクロロ-4-プロピルニコチノニトリル
密封したチューブ中、窒素雰囲気下、室温で塩化ホスホリル(10mL)を6-ヒドロキシ-2-オキソ-4-プロピル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリル(3g、16.84mmol)およびテトラメチル塩化アンモニウム(3.69g、33.7mmol)の混合物に滴下して加え、次いで145℃で20時間加熱した。20時間後、TLC分析により、出発物質が完全に消費されたことが示された。この反応混合物を次いで室温に冷却し、砕氷に注ぎ、2時間撹拌した。溶液を酢酸エチル(150mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、2,6-ジクロロ-4-プロピルニコチノニトリル(2.6g、12.07mmol、71.7%)を濃厚なシロップとして得た。
【0323】
生成物172Cおよび172D. 2-アミノ-6-クロロ-4-プロピルニコチノニトリルおよび6-アミノ-2-クロロ-4-プロピルニコチノニトリル
よく撹拌した2,6-ジクロロ-4-プロピルニコチノニトリル(2.0g、9.30mmol)/エタノール(25mL)の溶液を含むティニクレーブフラスコ(50mL)に、NH3水溶液(15mL)を周囲温度で加え、次いで50℃で16時間加熱した。反応完了後、溶媒を減圧濃縮し、生成物を位置異性体混合物として得た。粗製物質をフラッシュシリカゲル(230~400mesh、溶出: 10~15%EtOAc/石油エーテル)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-4-プロピルニコチノニトリル(171C、170mg、0.864mmol、9.29%収率)を白色固体として得た。30%EtOAcで第2異性体を溶出し、6-アミノ-2-クロロ-4-プロピルニコチノニトリルを白色固体として得た(171D、340mg、1.732mmol、18.62%収率)。
【0324】
生成物172E. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-プロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(250mg、0.562mmol)および2-アミノ-6-クロロ-4-プロピルニコチノニトリル(100mg、0.511mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(10mL)に、窒素雰囲気下、炭酸水素ナトリウム(129mg、1.533mmol)/水(1mL)を周囲温度で加えた。得られた反応混合物を窒素ガスで10分間バブリングして脱気し、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(59.1mg、0.051mmol)を加えた。この混合物をMW反応装置中、120℃で1時間マイクロ波を照射して加熱し、次いで水(20mL)に注ぎ、EtOAc(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせて食塩水(20mL)で洗浄し、合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。粗製物質をフラッシュシリカゲルカラム(230~400mesh、50~60%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-プロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(130mg、0.152mmol、29.8%)を灰白色固体として得た。
【0325】
実施例172
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-プロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(75mg、0.157mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液に、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(24.84mg、0.157mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波反応装置中、130℃で1時間照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル・TFA(55mg、0.106mmol、67.5%収率)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XSelect C18(150x19)mm、5μm; 移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75x3.0)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム; 移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=1.826、MS(ES): m/z=404.2 [M+H]+; HPLC 純度: カラム: Kinetex EVO C18(100X4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT= 6.927分; HPLC純度: 99.68%; 1HNMR: 400MHz(DMSO): δ 11.01(s, 1H), 8.28-8.21(m, 2H), 7.93(d, J=8.0Hz, 1H), 7.31(s, 1H), 6.93(br s, 1H), 5.15(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 5.15(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 2.90(m, 1H), 2.70-2.50(m, 3H), 2.46-2.33(m, 3H), 2.08-2.01(m, 1H), 1.74-1.68(m, 2H), 0.97(t, J=7.60Hz, 3H); 19FNMR: 400MHz(DMSO): δ -74.52
【0326】
実施例173
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル
【化96】
生成物173A. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-プロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(250mg、0.562mmol)および6-アミノ-2-クロロ-4-プロピルニコチノニトリル(172D、100mg、0.511mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、炭酸水素ナトリウム(129mg、1.533mmol)/水(1mL)を窒素雰囲気下、周囲温度で加え、得られた反応混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでこの反応混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(59.1mg、0.051mmol)を加え、MW反応装置中、マイクロ波を照射して120℃で1時間加熱した。この反応混合物を次いで水(30mL)に加え、EtOAc(2x50mL)で抽出し、有機層を合わせて食塩水(20mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。粗製物質をフラッシュシリカゲルカラム(230~400mesh、50~60%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-プロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(205mg、0.388mmol、76%)を灰白色固体として得た。
【0327】
実施例173
マイクロ波バイアル中、N2雰囲気下でtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-プロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(200mg、0.419mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液にベンゼンスルホン酸(66.2mg、0.419mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、130℃で1時間マイクロ波照射した。反応完了後、反応物を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-プロピルニコチノニトリル・TFA(49mg、0.093mmol、22.3%)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XSelect C18(150x19)mm、5μm; 移動相A: 0.1%TFA水溶液; 移動相B: アセトニトリル; 流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75x3.0)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT=1.340、MS(ES): m/z=404.2[M+H]+; HPLC純度: カラム: XBridge C8(50x4.6)mm、3.5μm; 移動相: A:0.1%TFA水溶液; 移動相B: アセトニトリル; 流速: 2.0mL/分; RT= 2.788分; 純度: 99.83%; 1HNMR: 400MHz(DMSO): δ 11.03(s, 1H), 7.93(s, 1H), 7.84(s, 2H), 7.12(br s, 2H), 6.44(s, 1H), 5.16(dd, J=4.80, 13.40Hz, 1H), 4.48(dd, J=17.20, 52.80Hz, 2H), 2.94(m, 1H), 2.60-2.66(m, 3H), 2.50(m, 1H), 2.05(m, 1H), 1.66 (q, J=7.20Hz, 2H), 0.97(t, J=7.20Hz, 3H); 19FNMR: 400MHz(DMSO): δ -74.73
【0328】
実施例174
6-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル
【化97】
生成物174A. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(300mg、0.614mmol)および6-アミノ-2-クロロ-4-(ジフルオロメチル)ニコチノニトリル(125mg、0.675mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、炭酸水素ナトリウム(155mg、1.842mmol)/水(1mL)を周囲温度で加えた。この混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(71.0mg、0.061mmol)を加え、得られた混合物をMW反応装置中、120℃で1時間マイクロ波照射により加熱した。この反応混合物を次いで水(30mL)に加え、EtOAc(2x50mL)で抽出し、有機層を合わせて食塩水(20mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製をフラッシュシリカゲルカラム(230~400mesh、40~50%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(195mg、0.367mmol、59.7%)を濃厚な褐色シロップとして得た。
【0329】
実施例174
tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(200mg、0.412mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液に、マイクロ波バイアル中、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(65.2mg、0.412mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波により1時間130℃で照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、6-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(55mg、0.133mmol、32.4%)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XBridge C18(250x19)mm、5μm; 移動相A: 0.1%ギ酸水溶液; 移動相B: アセトニトリル; 流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 3.0)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム; 移動相B: ACN: 流速: 1.0mL/分; RT=1.153、MS(ES): m/z=412.2 [M+H]+; HPLC純度: カラム: Kinetex EVO C18(100x4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速:1.0mL/分; RT= 5.230分; 純度: 99.85%; 1HNMR: 400MHz(DMSO): δ 11.02(s, 1H), 7.95(s, 1H), 7.90-7.83(m, 2H), 7.64(s, 2H), 7.15(t, J=53.60Hz, 1H), 6.80(s, 1H), 5.17(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 4.49(dd, J=17.60, 52.00Hz, 2H), 2.98-2.88(m, 1H), 2.70-2.62(m, 1H), 2.50-2.42(m, 1H), 2.09-2.03(m, 1H)
【0330】
実施例175
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル
【化98】
生成物175Aおよび175B. 2-アミノ-6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルおよび6-アミノ-2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル
2,6-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(800mg、3.32mmol)/エタノール(15mL)の撹拌溶液に、水酸化アンモニウム(10mL、257mmol)を加え、耐圧容器中、50℃で加熱した。48時間後、この混合物を氷浴で冷却し、得られた混合物を減圧濃縮し、粗製物(1g)を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤:10~20%EtOAc/ヘキサン)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルおよび6-アミノ-2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリルの位置異性体混合物(250mg、71.0%)を白色固体として得た。
【0331】
生成物175Cおよび175C. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエートおよびtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(400mg、0.900mmol)/1,4-ジオキサン(2mL)の撹拌溶液に、室温で2-アミノ-6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(180mg、0.810mmol)、続いて炭酸カリウム(311mg、2.251mmol))/水(0.5mL)を加えた。この反応混合物を15分間窒素で脱気し、窒素雰囲気下、PdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(36.8mg、0.045mmol)を加え、再度5分間脱気した。チューブを密封し、100℃で加熱し、2時間撹拌した。反応の進行をTLCでモニターし、この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、粗製物(850mg)を得てシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤: 60~70%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(150mg、0.281mmol、31.2%)の混合物を褐色固体として得た。
【0332】
実施例175
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエートおよびtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(150mg、0.397mmol)/アセトニトリル(3mL)の撹拌溶液に、ベンゼンスルホン酸(62.8mg、0.397mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波反応装置で1時間120℃で照射した。この混合物を減圧濃縮し、粗製物(250mg)を得て分取HPLCで精製し、両位置異性体を得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: Sunfire C18(150 x 19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
位置異性体1の分析データ: 2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-(トリフルオロ-メチル)ニコチノニトリル(7mg、0.016mmol、4.0%); 薄黄色固体; HPLC: カラム: Kinetex Biphenyl(100 x 4.6)mm、2.6μm、移動相A: 0.05%TFA水溶液、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=6.891分; 純度=97.63%LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 30)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=1.51分、純度=99.47%; 1H-NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.01(s, 1H), 8.41(s, 1H), 7.82(d, J=8.00Hz, 1H), 7.74 (bs, 2H), 7.65(s, 1H), 7.54(d, J=8.00Hz, 1H), 5.11(dd, J=4.80, 13.40Hz, 1H), 4.53(d, J=17.60Hz, 1H), 4.39(d, J=17.60Hz, 1H), 2.85-2.93(m, 1H), 2.61-2.65(m, 1H), 2.40-2.43(m, 1H), 2.06-2.07(m, 1H)
【0333】
実施例176
2-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル
【化99】
生成物176A. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(475mg、1.069mmol)および2-アミノ-6-クロロ-4-(ジフルオロメチル)ニコチノニトリル(218mg、1.069mmol)/無水1,4-ジオキサン(9.0mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、2.0M重炭酸ナトリウム(225mg、2.67mmol)/水(1.0mL)を加え、得られた反応混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気した。次いでこの反応混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(37.1mg、0.032mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波反応装置で1時間120℃で加熱した。反応完了後、この反応混合物を水(20mL)に加え、EtOAc(2x50mL)で抽出し、有機層を合わせて食塩水(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。これを前述の粗製物(102mg)と合わせてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、0~100%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(301mg、0.447mmol、41.8%)を褐色固体として得た。
【0334】
実施例176
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(300mg、0.618mmol)/無水アセトニトリル(3.0mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、ベンゼンスルホン酸(98mg、0.618mmol)を窒素雰囲気下、周囲温度で加え、マイクロ波反応装置中、120℃で2時間加熱した。反応完了後、この反応混合物から過剰溶媒を減圧除去し、粗製化合物を得た。分取HPLCを用いて精製し、2-アミノ-4-(ジフルオロメチル)-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル(101.20mg、0.244mmol、39.5%)を灰白色固体として得た。
分取精製方法詳細: カラム: XBridge C18(250x19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75x30)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=1.49分、純度=92.25%MS(ES): m/z= 412.2(M+H)+; HPLC: Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT=7.14分、純度: 99.29%; 1H-NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.03(s, 1H), 8.33(s, 1H), 8.26(dd, J=1.20, 8.00Hz, 1H), 7.88(d, J=8.40Hz, 1H), 7.55(s, 1H), 7.43(s, 2H), 7.17(t, J=54.00Hz, 1H), 5.18-5.14(m, 1H), 4.56(d, J=17.60Hz, 1H), 4.43(d, J=17.20Hz, 1H), 2.98-2.89(m, 1H), 2.68-2.64(m, 1H), 2.40-2.33(m, 1H), 2.08-2.05(m, 1H)
【0335】
実施例177
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチン-ニトリル
【化100】
生成物177A. 2-アミノ-6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル
ティニクレーブ(50mL)中、よく撹拌した2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(2.0g、8.30mmol)および水酸化アンモニウム(1.616mL、41.5mmol)/エタノール(20mL)の溶液を50℃で12時間加熱した。反応完了後、溶媒を減圧濃縮し、粗製物質を得た。これをフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400mesh、溶出: 10~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(177A、61mg、0.265mmol、3.20%)を白色固体として得た。
【0336】
生成物177B. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌した2-アミノ-6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(90mg、0.406mmol)およびtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(180mg、0.406mmol)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度で2.0M重炭酸ナトリウム(85mg、1.015mmol)/水(0.2mL)を加えた。得られた反応混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでこの混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(14.08mg、0.012mmol)を加え、マイクロ波反応装置中、120℃で1時間加熱した。室温に冷却後、この反応混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(2x50mL)で抽出し、有機層を合わせて食塩水(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 90%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(130mg、0.167mmol、41.1%)を薄茶色固体として得た。
【0337】
実施例177
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(130mg、0.258mmol)/無水アセトニトリル(2.0mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度でベンゼンスルホン酸(40.8mg、0.258mmol)を加え、マイクロ波反応装置中、120℃で2時間加熱した。LCMSにより反応完了が示された後、この反応混合物から過剰溶媒を減圧除去し、粗製化合物を得た。得られた粗製化合物を分取HPLCを用いて精製し、2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(45mg、0.101mmol、39.0%)を灰白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: Sunfire C18(150 x 19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 3.0)mm、2.6μm、移動相A: 5mMぎ酸アンモニウムおよび移動相B: ACN; RT=1.96分; MS(ES): m/z= 428.2(M-H)+; LCMS純度99.91%HPLC: Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT=7.14分、純度: 96.11%; 1H-NMR(400MHz、DMSO-d6): δ 11.02(s, 1H), 8.33-8.30(m, 2H), 7.88(d, J=8.00Hz, 1H), 7.66(d, J=10.40Hz, 3H), 5.18-5.14(m, 1H), 4.58-4.42(m, 2H), 2.97-2.89(m, 1H), 2.65-2.53(m, 1H), 2.48-2.41(m, 1H), 2.07-2.02(m, 1H)
【0338】
実施例178
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル
【化101】
生成物178Aおよび178B. 2-アミノ-6-クロロ-4-イソプロピルニコチノニトリルおよび6-アミノ-2-クロロ-4-イソプロピルニコチノニトリル
よく撹拌した2,6-ジクロロ-4-イソプロピルニコチノニトリル(1.0g、4.65mmol)/エタノール(10mL)の溶液を含むティニクレーブフラスコ(50mL)に、水酸化アンモニウム水溶液(40mL、1027mmol)を周囲温度で加え、50℃で16時間加熱した。反応完了後、溶媒を減圧濃縮し、位置異性体混合物として粗製物を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 20%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-4-イソプロピルニコチノニトリル(178A、0.1g、0.504mmol、10.8%)および6-アミノ-2-クロロ-4-イソプロピルニコチノニトリル(178B、0.24g、1.173mmol、25.2%)を白色固体として得た。
【0339】
生成物178C. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(0.2g、0.45mmol)、2-アミノ-6-クロロ-4-イソプロピルニコチノニトリル(0.088g、0.45mmol)および2-アミノ-6-クロロ-4-プロピルニコチノニトリル(100mg、0.511mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(10mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度で重炭酸ナトリウム(0.095g、1.13mmol)/水(1mL)を加え、窒素ガスでバブリングして10分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.052g、0.045mmol)を加え、得られた反応混合物をMWにより120℃で1時間加熱した。冷却後、この反応混合物を水(20mL)に注ぎ、EtOAc(2X50mL)で抽出した。有機層を合わせて食塩水(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400mesh、Biotage、溶出: 50~60%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.12g、0.174mmol、38.7%)を薄茶色液体として得た。
【0340】
実施例178
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-4-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.12g、0.251mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液に、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(0.040g、0.251mmol)を加え、バイアルを密封し、マイクロ波により1時間130℃で照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。生成物を分取HPLCで精製し、フラクションを凍結乾燥し、2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル・TFA(35mg、0.062mmol、24.87%収率)を得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XBridge C-18(150x19)mm 5μm; 移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: RT=1.78分; ACN/H2O(ぎ酸アンモニウム含有)、Kinetex XB-C18(75 x 3.0)mm、2.6μm、(波長=220nm); MS(ES): m/z= 404.2 [M+1]+; HPLC: 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm、RT=6.75分、純度: 95.55%; Kinetex Biphenyl(100 x 4.6)mm、2.6μm、RT=7.20分、純度: 92.39%; 1HNMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.02(s, 1H), 8.32(s, 1H), 8.25(d, J=7.60Hz, 1H), 7.84(d, J=8.00Hz, 1H), 7.32(s, 1H), 6.94 (bs, 2H), 5.14-5.18(m, 1H), 4.53-4.57(m, 1H), 4.40-4.44(m, 1H), 3.10-3.17(m, 1H), 2.89-2.97(m, 1H), 2.60-2.68(m, 1H), 2.34-2.43(m, 1H), 2.03-2.10(m, 1H), 1.30(d, J=1.60Hz, 6H)
【0341】
実施例179
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル
【化102】
生成物179A. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(0.2g、0.450mmol)および6-アミノ-2-クロロ-4-イソプロピルニコチノニトリル(0.088g、0.450mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、重炭酸ナトリウム(0.095g、1.125mmol)/脱気水(2mL)を周囲温度で加えた。この混合物をさらに窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.052g、0.045mmol)を加え、MWを照射して120℃で1時間加熱した。室温に冷却後、この反応混合物を水(30mL)に加え、EtOAc(2 x 50mL)で抽出し、有機層を合わせて食塩水(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400mesh、Biotage、溶出: 50~60%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.13g、0.220mmol、48.9%)を薄茶色液体として得た。
【0342】
実施例179
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-4-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.13g、0.272mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液に、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(0.043g、0.272mmol)を加え、反応バイアルを密封し、MWを照射して130℃で1時間加熱した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製を行い、純粋なフラクションを凍結乾燥し、6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-4-イソプロピルニコチノニトリル(23mg、0.056mmol、20.43%収率)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XBridge C-18(150x19)mm; 5μm; 移動相A: 0.1%ギ酸水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム- Kinetex XB-C18(75 x 3.0)mm、2.6μm、波長=220nm; 移動相: 5mMぎ酸アンモニウム/水およびアセトニトリル; RT=1.43分; MS(ES): m/z=404.2 [M+1]+; HPLC: 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN:0.05%TFA水溶液; 流速: 1.0mL/分; Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm、RT=5.14分、純度: 95.55%; Kinetex Biphenyl(100 x 4.6)mm、2.6μm、RT=5.78分、純度: 92.39%; 1HNMR 400MHz(DMSO) δ 11.02(s, 1H), 7.93(s, 1H), 7.84(s, 2H), 7.12(s, 2H), 6.50(s, 1H), 5.15-5.17(m, 1H), 4.52-4.56(m, 1H), 4.39-4.43(m, 1H), 3.07-3.12(m, 1H), 2.97-2.98(m, 1H), 2.64- 2.68(m, 1H), 2.51-2.60(m, 1H), 2.04-2.07(m, 1H), 1.27(d, J=6.40Hz, 6H)
【0343】
実施例180
6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メチルニコチノニトリル
【化103】
生成物180A. 2-クロロ-5-シアノ-3-メチルピリジン1-オキシド
よく撹拌した6-クロロ-5-メチルニコチノニトリル(2.0g、13.11mmol)/乾燥ジクロロメタン(20mL)の溶液を含む一ツ口丸底フラスコ(100mL)に、トリフルオロ無水酢酸(1.851mL、13.11mmol)および過酸化尿素(1.233g、13.11mmol)を窒素雰囲気下、0℃で加え、この混合物を周囲温度で12時間撹拌し、反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、10%飽和重炭酸塩溶液(50mL)で反応をクエンチし、水層をジクロロメタン(2x100mL)で抽出し、有機層を合わせて無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製化合物を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 60%EtOAc/石油エーテル)で精製し、2-クロロ-5-シアノ-3-メチルピリジン1-オキシド(1.01g、5.32mmol、40.6%)を黄色固体として得た。
【0344】
生成物180B. 2,6-ジクロロ-5-メチルニコチノニトリル
2-クロロ-5-シアノ-3-メチルピリジン1-オキシド(1.0g、5.93mmol)/POCl3(5.53mL、59.3mmol)の溶液を90℃で3時間加熱し、反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、この混合物を室温に冷却し、減圧濃縮し、過剰なPOCl3を除去した。得られた残渣を砕氷(50mL)に注ぎ、EtOAc(2 x 50mL)で抽出した。有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮し、粗製残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 20%EtOAc/石油エーテル)で精製し、2,6-ジクロロ-5-メチルニコチノニトリル(0.890g、4.03mmol、67.9%)を褐色固体として得た。
【0345】
生成物180B. 6-アミノ-2-クロロ-5-メチルニコチノニトリル
ティニクレーブ(50mL)中、よく撹拌した2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(2.0g、8.30mmol)および水酸化アンモニウム(1.616mL、41.5mmol)/エタノール(20mL)の溶液を50℃で12時間加熱し、反応完了後、溶媒を減圧除去し、粗製物質を得た。これをフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400mesh、10~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、6-アミノ-2-クロロ-5-メチルニコチノニトリル(135mg、0.746mmol、15.5%)および2-アミノ-6-クロロ-5-メチルニコチノニトリル(181B、25mg、0.115mmol、2.4%)を白色固体として得た。
【0346】
生成物180C. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌した6-アミノ-2-クロロ-5-メチルニコチノニトリル(180B、130mg、0.776mmol)およびtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(345mg、0.776mmol)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、2.0M重炭酸ナトリウム(163mg、1.939mmol)/水(0.3mL)を加え、この混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気した。次いでこの混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(26.9mg、0.023mmol)を加え、マイクロ波反応装置中、120℃で1時間加熱した。反応の進行をTLCおよびLCMSでモニターし、この反応混合物を次いで水(20mL)に加え、EtOAc(2 x 30mL)で抽出した。有機層を合わせて食塩水(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 90%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(302mg、0.629mmol、81%)を褐色固体として得た。
【0347】
実施例180
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(300mg、0.667mmol)/無水アセトニトリル(3.0mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度でベンゼンスルホン酸(106mg、0.667mmol)を加え、マイクロ波反応装置中、120℃で2時間加熱した。反応完了がLCMSで示された後、反応混合物から過剰溶媒を減圧除去し、粗製化合物を得た。粗製物質を分取HPLCで精製し、6-アミノ-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メチルニコチノニトリル・TFA(121mg、0.244mmol、36.5%)を灰白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XSelect C18(150 x 19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速:15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: XBridge C8(50 x 4.6 mm)、3.5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液; 移動相B: 0.1%TFA/ACN; RT=1.38分; MS(ES): m/z= 376.1(M+H)+; LCMS純度93.53%; HPLC: Kinetex Biphenyl(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A:0.05%TFA水溶液; 移動相B: 0.05%TFA/ACN; 流速: 1.0mL/分; RT: 4.88分、純度: 98.65%; 1H-NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.03 (bs, 1H), 7.96(s, 1H), 7.89-7.84(m, 2H), 7.74(d, J=0.80Hz, 1H), 7.03(s, 2H), 5.16(dd, J=5.20, 13.20Hz, 1H), 4.55(d, J=17.60Hz, 1H), 4.41(d, J=17.60Hz, 1H), 2.98-2.89(m, 1H), 2.68-2.67(m, 1H), 2.51-2.34(m, 1H), 2.12(s, 3H), 2.08-2.03(m, 1H)
【0348】
実施例181
2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メトキシニコチノニトリル
【化104】
生成物181A. 2-アミノ-6-クロロ-5-メトキシニコチノニトリル
2,6-ジクロロ-5-メトキシニコチノニトリル(500mg、2.463mmol)/エタノール(10mL)の撹拌溶液に、水酸化アンモニウム(5mL、128mmol)を加え、耐圧容器中、50℃で加熱した。48時間後、この混合物を氷浴で冷却し、得られた混合物を減圧濃縮し、粗製物(620mg)を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤: 5~10%EtOAc/ヘキサン)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-5-メトキシニコチノニトリル(100mg、0.426mmol、17.3%)および6-アミノ-2-クロロ-5-メトキシニコチノニトリル(80mg、0.42mmol、17.2%)を白色固体として得た。
【0349】
生成物181B. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(250mg、0.563mmol)/1,4-ジオキサン(2mL)の撹拌溶液に、室温で2-アミノ-6-クロロ-5-メトキシニコチノニトリル(93mg、0.506mmol)、続いて炭酸カリウム(194mg、1.407mmol))/水(0.5mL)を加えた。この混合物を15分間窒素で脱気し、窒素雰囲気下、これにPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(22.97mg、0.028mmol)を加えた。チューブを密封し、100℃で加熱し、2時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗製物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Isolera、溶離剤: 60~70%EtOAc/ヘキサン)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(80mg、0.079mmol、14.0%)を褐色固体として得た。
【0350】
実施例181
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-メトキシピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(80mg、0.172mmol)/無水アセトニトリル(3mL)の撹拌溶液に、ベンゼンスルホン酸(27.2mg、0.172mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波反応装置で1時間120℃で照射した。反応完了後、この混合物を減圧濃縮し、粗製物(150mg)を得た。得られた残渣を分取HPLCで精製し、2-アミノ-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-5-メトキシニコチノニトリル・TFA(14mg、0.027mmol、15.9%)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: Sunfire C18(150 x 19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: HPLC: カラム: Kinetex Biphenyl(100 x 4.6)mm、2.6μm、移動相A: 0.05%TFA水溶液、移動相B: ACN、流速: 1.0mL/分; RT=4.98分; 純度=98.58%; LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 30)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム、移動相B: ACN、流速:1.0mL/分; RT= 2.597分、MS(ES): m/z=392.0 [M+1]+; 純度=98.98%; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 11.04(s, 1H), 8.46(s, 1H), 8.06(s, 1H), 7.99(d, J=8.00Hz, 1H), 7.85(d, J=7.60Hz, 1H), 7.51 (bs, 2H), 5.16(dd, J=5.20, 13.40Hz, 1H), 4.55(d, J=17.60Hz, 1H), 4.42(d, J=17.60Hz, 1H), 3.41(s, 3H), 2.90-2.94(m, 1H), 2.60-2.68(m, 1H), 2.41-2.45(m, 1H), 2.03-2.06(m, 1H)
【0351】
実施例182
6-アミノ-5-シクロプロピル-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル
【化105】
生成物182Aおよび182B. 2-アミノ-6-クロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリルおよび6-アミノ-2-クロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリル
よく撹拌した2,6-ジクロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリル(500mg、2.347mmol)/エタノール(12mL)の溶液を含むティニクレーブフラスコ(100mL)に、周囲温度でNH3水溶液(8mL)を加え、50℃で48時間加熱した。出発物質の完全消費後、溶媒を減圧濃縮し、粗製生成物を位置異性体混合物として得た。この粗製物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230~400mesh; 5~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、2-アミノ-6-クロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリル(182A、35mg、0.175mmol、7.47%)および6-アミノ-2-クロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリル(182B1、95mg、1.003mmol、42.7%)を灰白色固体として得た。
【0352】
生成物182C. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(252mg、0.568mmol)および6-アミノ-2-クロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリル(182B、100mg、0.516mmol)/1,4-ジオキサン(8mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(30mL)に、周囲温度で炭酸水素ナトリウム(130mg、1.549mmol)/水(2mL)を加え、窒素ガスでバブリングして10分間脱気した。次いでこの混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(59.7mg、0.052mmol)を加え、MW反応装置中、マイクロ波照射により混合物を120℃で90分間加熱した。この反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、セライト濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗製化合物を得た。粗製物質をフラッシュシリカゲルカラム(230~400mesh、80~90%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(195mg、0.373mmol、72.3%収率)を帯薄褐色固体として得た。
【0353】
実施例182
マイクロ波バイアル中、N2雰囲気下でtert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-3-シアノ-5-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(190mg、0.400mmol)/無水アセトニトリル(7.0mL)の撹拌溶液に、ベンゼンスルホン酸(63.2mg、0.400mmol)を加え、反応バイアルを密封し、マイクロ波により130℃で90分間照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、6-アミノ-5-シクロプロピル-2-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル・TFA(107mg、0.207mmol、51.7%)を白色固体として得た。
分析データ: LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 3.0)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム水溶液; 移動相B: ACN; 流速:1.0mL/分; RT=1.595、MS(ES): m/z=402.0 [M+H]+; HPLC: カラム: Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速:1.0mL/分; RT= 5.598分; 純度: 99.51%; 1HNMR: 400MHz(DMSO) δ 11.02(s, 1H), 7.95(s, 1H), 7.90-7.83(m, 2H), 7.54(s, 1H), 7.15(br s, 2H), 5.16(dd, J=4.80, 13.40Hz, 1H), 4.55(d, J=17.60Hz, 1H), 4.41(d, J=17.60Hz, 1H), 2.90(m, 1H), 2.63(m, 1H), 2.45(m, 1H), 2.05(m, 1H), 1.70(m, 1H), 0.92(m, 2H), 0.67(m, 2H); 19FNMR: 400MHz(DMSO): δ -74.49
【0354】
実施例183
2-アミノ-5-シクロプロピル-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル
【化106】
生成物183A. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(126mg、0.284mmol)および2-アミノ-6-クロロ-5-シクロプロピルニコチノニトリル(182A、50mg、0.258mmol)/1,4-ジオキサン(4mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(10mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度で炭酸水素ナトリウム(65.1mg、0.775mmol)/水(1mL)を加え、窒素ガスでバブリングして混合物を10分間脱気した。次いでこの混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29.8mg、0.026mmol)を加え、MW反応装置中、マイクロ波照射により120℃で90分間加熱した。次いでこの反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライト濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗製化合物を得た。得られた粗製物質をフラッシュシリカゲルカラム(230~400mesh、80~90%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(65mg、0.112mmol、43.2%)を淡褐色固体として得た。
【0355】
実施例183
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-5-シアノ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(60mg、0.126mmol)/無水アセトニトリル(3.0mL)の撹拌溶液に、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(19.96mg、0.126mmol)を加え、反応バイアルを密封し、マイクロ波により130℃で90分間照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、2-アミノ-5-シクロプロピル-6-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ニコチノニトリル・TFA(31mg、0.060mmol、47.5%)を灰白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XSelect C18(150 x 19)mm、5μm; 移動相A: 0.1%TFA水溶液; 移動相B: アセトニトリル; 流速: 15mL/分
分析データ:(LCMS: カラム: Kinetex XB-C18(75 x 3.0)mm、2.6μm; 移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT=1.420、MS(ES): m/z=404.2 [M+H]+; HPLC 純度: カラム: Kinetex EVO C18(100 X 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速: 1.0mL/分; RT= 6.09分; 純度: 99.63%; 1HNMR: 400MHz(DMSO): δ 11.02(s, 1H), 7.83-7.80(m, 2H), 7.74(d, J=9.20Hz, 1H), 7.63(s, 1H), 6.82(br s, 2H), 5.16(dd, J=4.80, 13.40Hz, 1H), 4.53(d, J=17.60Hz, 1H), 4.41(d, J=17.60Hz, 1H), 2.91(m, 1H), 2.63(m, 1H), 2.45(m, 1H), 2.05(m, 1H), 1.73(m, 1H), 0.78(m, 2H), 0.62(m, 2H); 19FNMR: 400MHz(DMSO): δ -74.48
【0356】
実施例184
3-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化107】
生成物184A. 6-クロロ-4-ヨード-N-(4メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン
マイクロ波バイアル(Biotage)中の2,6-ジクロロ-4-ヨードピリジン(5.0g、18.26mmol)/NMP(10mL)の溶液に、連続してDIPEA(9.57mL、54.8mmol)および4-メトキシベンジルアミン(2.62mL、20.08mmol)を加え、マイクロ波照射により120℃で2時間加熱した。この反応混合物を氷冷水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせて水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、100g snap、乾燥充填、シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 5~30%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、所望のフラクションを回収し、減圧濃縮し、6-クロロ-4-ヨード-N-(4メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(3.0g、7.86mmol、43.1%)を灰白色固体として得た。
【0357】
生成物184B. 4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン
6-クロロ-4-ヨード-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(0.5g、1.335mmol)、炭酸セシウム(1.305g、4.00mmol)および1-ベンジルピペラジン(0.235g、1.335mmol)を脱気した1,4-ジオキサン(15.0mL)と混合し、N2で10分間パージした。続いてXPhos Pd G4(0.053g、0.067mmol)を加え、この混合物を70℃で16時間撹拌した。反応容器を周囲温度に冷却し、酢酸エチル(150mL)で希釈し、セライト濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、25g snap、乾燥充填シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 50~100%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、所望のフラクションを回収し、減圧濃縮し、4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(0.4g、0.801mmol、60.0%)を薄茶色固体として得た。
【0358】
生成物184C. 4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)-6-クロロピリジン2-アミン
4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(0.4g、0.946mmol)/ジクロロメタン(10.0mL)の撹拌溶液に、TFA(3.0mL、38.9mmol)を0℃で加え、周囲温度で5時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、25g snap、乾燥充填、シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 5~20%メタノール/ジクロロメタン)で精製し、所望のフラクションを回収し、減圧濃縮し、4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)-6-クロロピリジン2-アミン・TFA(0.350g、1.089mmol、11%)を薄茶色固体として得た。
【0359】
生成物184C. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(0.323g、0.727mmol)、4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)-6-クロロピリジン-2-アミン(0.2g、0.660mmol)、リン酸三カリウム(1.761mL、5.28mmol)を予め脱気した1,4-ジオキサン(10.0mL)および水(0.5mL)に混合し、この混合物をN2で10分間パージした。続いて混合物にXPhos Pd G4(0.026g、0.033mmol)を加え、70℃で16時間撹拌した。反応容器を周囲温度に冷却し、酢酸エチル(150mL)で希釈し、セライト濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、25g snap、乾燥充填、シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 5~20%メタノール/ジクロロメタン)で精製し、回収した所望のフラクションを減圧濃縮し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.13g、0.155mmol、23.5%)を薄茶色固体として得た。
【0360】
実施例184
tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.12g、0.205mmol)/アセトニトリル(2.0mL)の撹拌溶液に、TFA(1.0mL)を室温で加え、マイクロ波反応装置中、130℃で30分間加熱した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、続いて純粋なフラクションを凍結乾燥し、3-(5-(6-アミノ-4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン・TFA(35mg、0.062mmol、24.9%)を白色固体として得た。
分取HPLC 条件: カラム: Xbridge C-18(150 x 19)mm、5μm、移動相A: 0.1%TFA水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
分析データ: LCMS: カラム: XBridge C8(50 x 4.6mm)、5μm、波長=220nm; 移動相: 0.1%TFA水溶液およびアセトニトリル; RT=1.30分; MS(ES): m/z= 511.2 [M+1]+; HPLC: Kinetex EVO C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 10mM酢酸アンモニウム水溶液; 移動相B: アセトニトリル; RT=4.59分、純度: 99.70%(300nm); 1HNMR(400MHz、DMSO-d6): δ 11.03(s, 1H), 8.38(s, 1H), 8.20(s, 1H), 8.13(d, J=1.20Hz, 1H),7.74(d, J=8.00Hz, 1H), 7.34-7.36(m, 4H), 7.26-7.30(m, 1H), 6.82-6.83(m, 1H), 5.88(s, 1H), 5.69(s, 1H), 5.13-5.15(m, 1H), 4.48-4.52(m, 2H), 4.35-4.39(m, 1H), 2.67-2.68(m, 2H), 2.52-2.53(m,1H), 2.40-2.45(m, 1H), 2.33-2.34(m, 2H), 1.98-2.02(m,2H), 1.68-1.70(m, 1H), 1.49-1.50(m, 1H),1.38-1.25(m, 3H), 0.84-0.86(m, 1H)
【0361】
実施例185
3-(5-(6-アミノ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化108】
生成物185A. 6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-アミン
6-クロロ-4-ヨード-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(0.5g、1.335mmol)、6-クロロ-4-ヨード-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(0.5g、1.335mmol)、炭酸セシウム(1.31g、4.00mmol)および1-(メチルスルホニル)ピペラジン(0.263g、1.602mmol)を脱気した1,4-ジオキサン(10.0mL)に混合し、N2で10分間パージした。続いてこれにXPhos Pd G4(0.053 g,0.067mmol)を加え、70℃で16時間撹拌した。反応容器を周囲温度に冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、セライト濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、25g snap、乾燥充填、シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 50~100%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、所望のフラクションを回収し、減圧濃縮し、6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-アミン(0.23g、0.514mmol、38.5%)を薄茶色固体として得た。
【0362】
生成物185B. tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-((4-メトキシベンジル)アミノ)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(0.274g、0.616mmol)、および6-クロロ-N-(4-メトキシベンジル)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-アミン(0.23g、0.560mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(10mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度でリン酸三カリウム(1.493mL、4.48mmol)/水(1mL)を加えた。得られた反応混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでXPhos Pd G4(0.022g、0.028mmol)を加え、70℃で16時間加熱した。室温に冷却後、この反応混合物を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 50%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-((4-メトキシベンジル)アミノ)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)オキソイソ-インドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.320g、0.288mmol、51.4%)を薄茶色固体として得た。
【0363】
実施例185
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(6-((4-メトキシベンジル)アミノ)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(0.30g、0.433mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液に、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(0.068g、0.433mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、マイクロ波反応装置中、130℃で1時間照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、灰白色固体を得た。分取HPLCを用いて精製し、フラクションを凍結乾燥して3-(5-(6-アミノ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(23.0mg、0.046mmol、10.6%)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XBridge C18(250 x 19)mm、5μm、移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速:15mL/分
LCMS: カラム: XBridge C8(50 x 4.6mm)5μm、波長=220nm; 移動相: 0.1%TFA水溶液およびアセトニトリル; RT=1.33分; MS(ES): m/z=499.1[M+1]+
HPLC: Kinetex Biphenyl C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速:1.0mL/分; RT=4.59分、純度:99.50%(300nm); 1HNMR: 400MHz(DMSO): δ 11.03(s, 1H), 8.21(s, 1H), 8.14(t, J=4.00Hz, 1H), 7.78(d, J=8.00Hz, 1H), 6.90-6.90(m, 1H), 5.90-5.95(m, 3H), 5.13-5.17(m, 1H), 4.50-4.54(m, 1H), 4.37-4.41(m,1H), 3.25-3.50(m, 4H), 3.23-3.24(m, 4H), 2.90-2.97(m, 4H), 2.51-2.68(m, 1H), 2.43-2.46(m, 1H), 2.02-2.05(m, 1H)
【0364】
実施例186
3-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-6-アミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化109】
生成物186A. 1-(4-(2-クロロ-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン
密封したチューブ中、6-クロロ-4-ヨード-N-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2-アミン(0.5g、1.335mmol)、炭酸セシウム(1.305 g,4.00mmol)および1-(ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(0.205g、1.602mmol)を脱気した1,4-ジオキサン(10.0mL)に混合し、この反応混合物をN2で10分間パージし、続いてXPhos Pd G4(0.053g、0.067mmol)を加えた。チューブを密封し、70℃で16時間加熱した。反応容器を周囲温度に冷却した後、酢酸エチル(20mL)で希釈し、セライト濾過し、減圧濃縮し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(Grace、25g snap、乾燥充填、シリカゲル(230~400mesh)、溶出溶媒: 50~100%酢酸エチル/石油エーテル)で精製した。所望のフラクションを回収し、減圧濃縮し、1-(4-(2-クロロ-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(0.17g、0.351mmol、26.3%)を薄茶色固体として得た。
【0365】
生成物186B. tert-ブチル(S)-4-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-イル)-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-アミノ-5-オキソペンタノエート
よく撹拌したtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(0.22g、0.499mmol)、1-(4-(2-クロロ-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(0.17g、0.453mmol)/1,4-ジオキサン(5mL)の溶液を含むマイクロ波バイアル(10mL)に、窒素雰囲気下、周囲温度でリン酸三カリウム(1.209mL、3.63mmol))/水(1mL)を加えた。得られた反応混合物を窒素ガスでバブリングして10分間脱気し、次いでXPhos Pd G4(0.018g、0.023mmol)を加え、70℃で16時間加熱した。室温に冷却後、この反応混合物を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage、溶出: 50%酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル(S)-4-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-イル)-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-アミノ-5-オキソペンタノエート(0.25g、0.273mmol、60.2%)を薄茶色固体として得た。
【0366】
実施例186
マイクロ波バイアル中、tert-ブチル(S)-4-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-アミノ-5-オキソペンタノエート(0.25g、0.381mmol)/無水アセトニトリル(4.0mL)の撹拌溶液に、N2雰囲気下でベンゼンスルホン酸(0.06g、0.381mmol)を加えた。反応容器を密封し、マイクロ波により130℃で1時間照射した。反応完了後、反応物質を濃縮し、粗製生成物を灰白色固体として得た。分取HPLCを用いて精製し、フラクションを凍結乾燥し、3-(5-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-6-アミノピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(25.0mg、0.052mmol、13.6%)を白色固体として得た。
分取HPLC方法詳細: カラム: XBridge C18(250 x 19)mm、5μm、移動相A: 5mMぎ酸アンモニウム水溶液、移動相B: アセトニトリル、流速: 15mL/分
LCMS: カラム: XBridge C8(50 x 4.6 mm)、5μm、波長: 220nm; 移動相: 0.1%TFA水溶液およびアセトニトリル; RT=1.21分; MS(ES): m/z=499.1 [M+1]+
HPLC: Kinetex Biphenyl C18(100 x 4.6)mm、2.6μm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: ACN; 流速:1.0mL/分; RT=7.14分、純度: 95.69%
1HNMR: 400MHz(DMSO): δ 11.03(s, 1H), 8.15-8.22(m, 3H), 7.75(d, J=8.00Hz, 1H), 6.86-6.87(m, 1H), 5.90-5.92(m, 1H), 5.72-5.74(m, 2H),5.12-5.16(m, 1H), 4.40-4.49(m, 1H), 4.35(d, J =8.40Hz, 1H), 3.48-3.59(m, 4H), 3.31-3.43(m, 3H), 2.89-2.97(m, 1H), 2.60-2.68(m, 2H), 2.33-2.34(m, 1H), 2.01-2.06(m, 4H)
分析LCMS条件(実施例187~189)
方法A: ACQUITY UPLC(登録商標) BEH C18(3.0 x 50mm)、1.7μm; 移動相A: 95:5 水:アセトニトリル(2.5mM NH4OAc含有); 移動相B: 5:95 水:アセトニトリル(2.5mM NH4OAc含有); 温度: 40℃; グラジエント: 20%B~100%Bで2分かけて溶出; 流速: 0.7mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm)
方法B: カラム: XBridge BEH XP C18(50 x 2.1)mm、2.5μm; 移動相A: 95:5 水:アセトニトリル(10mM NH4OAc含有); 移動相B: 5:95 水:アセトニトリル(10mM NH4OAc含有); 温度: 50℃; グラジエント: 0%B~100%Bで3分かけて溶出後; 流速: 1.1mL/分; 検出: MSおよびUV(220nm)
【0367】
実施例187
3-(5-(4-メチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化110】
生成物187A: 6-ブロモ-N,4-ジメチルピリジン-2-アミン
NaH(60%鉱油、21.4mg、0.54mmol)/無水THF(2mL)の撹拌した懸濁液に、6-ブロモ-4-メチルピリジン-2-アミン(100mg、0.54mmol)を室温で加え、10分間室温で撹拌し、0℃に冷却した。ヨウ化メチル(0.067mL、1.07mmol)を加え、この反応混合物をゆっくりと室温に加温し、16時間撹拌した。反応を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、EtOAc(5mL×4)で抽出し、有機抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、12gカラム、0~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、6-ブロモ-N,4-ジメチルピリジン-2-アミン(70mg、65%収率)を得た。LCMS(方法A): 保持時間 1.04分、[M+H]+ 201.1; 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d) δ=6.60(s, 1H), 6.10(s, 1H), 4.69(br s, 1H), 2.88(d, J=5.3Hz, 3H), 2.22(s, 3H)
【0368】
実施例187
6-ブロモ-N,4-ジメチルピリジン-2-アミン(70mg、0.35mmol)およびtert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(186mg、0.41mmol)/ジオキサン(1.4mL)およびH2O(0.3mL)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(121mg、0.88mmol)を加え、アルゴンで5分間パージし、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(18g、0.022mmol)を加えた。この反応混合物を100℃で2時間加熱し、室温に冷却し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、12gカラム、0~100%EtOAc/DCM)で精製し、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(5-(4-メチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート(70mg)をオレンジ色油状物として得た。これをアセトニトリル(1.5mL)に溶解し、p-TSA一水和物(46mg、0.24mmol)を加え、マイクロ波反応装置中、120℃で1時間加熱した。この反応混合物を減圧濃縮し、逆相分取LCMS(カラム: Waters XBridge C18、19 x 150mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 10~40%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 15mL/分)で精製し、3-(5-(4-メチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(5.3mg、4%収率)を得た。LCMS(方法B): 保持時間 0.78分、[M+H]+ 365.2; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ=10.99(s, 1H), 8.23(s, 1H), 8.20-8.14(m, 1H), 7.77(d, J=8.3Hz, 1H), 7.04(s, 1H), 6.52-6.43(m, 1H), 6.30(s, 1H), 5.13(dd, J=5.1, 13.1Hz, 1H), 4.58-4.47(m, 1H), 4.44-4.32(m, 1H), 2.98-2.83(m, 5H), 2.65-2.57(m, 1H), 2.42(dd, J=4.6, 13.1Hz, 1H), 2.25(s, 4H), 2.06-1.99(m, 1H)
【0369】
一般的方法I(実施例188および189):
ハロゲン化アリール(1eq.)、tert-ブチル(S)-5-アミノ-5-オキソ-4-(1-オキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソインドリン-2-イル)ペンタノエート(1.2eq.)、炭酸カリウム(2eq.)、ジオキサン(4mL/mmol)および水(0.4mL/mmol)の混合物をアルゴンを用いて室温で5分間パージした。[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(0.05eq.)を加え、この混合物を100℃で2時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、セライト濾過し、濾液を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、単離した生成物をアセトニトリルに溶解し、pTSA・H2O(1.5eq)を加え、マイクロ波反応装置中、120℃で1時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、減圧濃縮し、得られた粗製生成物を分取HPLCで精製し、所望の生成物を得た。
【0370】
実施例188
3-(5-(6-(エチルアミノ)-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化111】
生成物188A. 6-ブロモ-N-エチル-4-メチルピリジン-2-アミン
NaH(60%鉱油、141mg、3.53mmol)/無水THF(9mL)の撹拌懸濁液に、6-ブロモ-4-メチルピリジン-2-アミン(600mg、3.21mmol)を室温で加え、室温で10分間撹拌し、次いで0℃に冷却した。ヨウ化メチル(0.2mL、3.21mmol)を加え、この混合物をゆっくりと室温に加温し、16時間撹拌した。反応を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、EtOAc(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、24gカラム、0~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、6-ブロモ-N-エチル-4-メチルピリジン-2-アミン(550mg、80%収率)を得た。LCMS(方法A): 保持時間 1.66分、[M+H]+ 215.1; 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d) δ 1.19-1.28(m, 3H) 2.20(s, 3H) 3.16-3.30(m, 2H) 4.56(br s, 1H) 6.08(s, 1H) 6.58(s, 1H)
【0371】
実施例188
3-(5-(6-(エチルアミノ)-4-メチルピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンを6-ブロモ-N-エチル-4-メチルピリジン-2-アミンから一般的方法Iを用いて合成した。得られた粗製生成物を分取LCMS(カラム: Waters XBridge C18、19 x 150mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 10~40%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 15mL/分)で精製した。LCMS(方法B): 保持時間 1.54分、[M+H]+ 379.1; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ=10.99(br s, 1H), 8.22(s, 1H), 8.18(d, J=8.0Hz, 1H), 7.77(d, J=8.0Hz, 1H), 7.03(s, 1H), 6.48(br t, J=5.5Hz, 1H), 6.30(s, 1H), 5.14(dd, J=5.0, 13.6Hz, 1H), 4.58-4.30(m, 2H), 3.37(br dd, J=5.5, 7.0Hz, 3H), 2.99-2.87(m, 1H), 2.70-2.58(m, 1H), 2.47-2.36(m, 2H), 2.24(s, 2H), 2.09-1.99(m, 1H), 1.22-1.17(m, 2H)
【0372】
実施例189
3-(5-(4,5-ジメチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
【化112】
生成物189A. 6-クロロ-N,3,4-トリメチルピリジン-2-アミン
NaH(60%鉱油、61mg、1.53mmol)/無水THF(7mL)の撹拌懸濁液に、6-クロロ-3,4-ジメチルピリジン-2-アミン(200mg、1.28mmol)を室温で加え、室温で10分間を撹拌し、次いで0℃に冷却した。ヨウ化メチル(0.18mL、2.81mmol)を加え、この混合物をゆっくりと室温に加温し、16時間撹拌した。反応を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、EtOAc(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、24gカラム、0~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、6-クロロ-N,3,4-トリメチルピリジン-2-アミン(164mg、75%収率)を得た。LCMS(方法A): 保持時間 1.47分、[M+H]+ 170.9; 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d) δ 6.45(s, 1H), 4.17-4.34(m, 1H), 3.02(d, J=4.91Hz, 3H), 2.14-2.23(m, 3H), 1.96(s, 3H)
【0373】
実施例189
3-(5-(4,5-ジメチル-6-(メチルアミノ)ピリジン-2-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンを6-クロロ-N,3,4-トリメチルピリジン-2-アミンから一般的方法Iにより合成した。得られた粗製生成物を分取LCMS(カラム: Waters XBridge C18、19 x 150mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 10~40%Bで20分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 15mL/分)で精製した。LCMS(方法B): 保持時間 0.62分; [M+H]+ 379.1; 1H NMR(400MHz、DMSO-d6) δ 10.97(br s, 1H), 8.16-8.33(m, 2H), 7.77(d, J=8.03Hz, 1H), 7.12(s, 1H), 6.03(br d, J=4.52Hz, 1H), 5.14(br dd, J=13.55, 5.02Hz, 1H), 4.34-4.59(m, 2H), 2.96(br d, J=4.02Hz, 4H), 2.64(br s, 1H), 2.37-2.46(m, 1H), 2.25(s, 3H), 1.96-2.06(m, 4H)
【0374】
(生物学的アッセイ)
本発明の化合物の薬理学的特性は、多数の生物学的アッセイにより確認され得る。下記の生物学的アッセイを、本発明の化合物を用いて実施した。
【0375】
Helios細胞分解アッセイ
調査する化合物を音響分注技術で予め添加した384ウェル細胞培養プレートに、1ウェルあたりJurkat細胞を80,000細胞/RPMI(40μL)+10%FBSで播種した。細胞を37℃および5%CO2で72時間インキュベートし、培養した。分析を円滑に進めるために、培養細胞を200rpmで5分間遠沈し、上清を除去した。細胞ペレットを剥がすためにプレートを揺すった後、細胞を固定用緩衝液(50μL、eBioScience FoxP3緩衝液セット、00-5523-00)に60分間室温で再懸濁した。遠心分離して上清を除去した後、細胞を透過用緩衝液(50μL、eBioScience FoxP3緩衝液セット、00-5523-00)中、10分間室温で透過処理した。透過処理後、細胞を遠沈し、上清を、Helios、イカロスおよびAiolosまたは対応するアイソタイプコントロールに対する蛍光標識抗体(20μL)/1倍の透過用緩衝液(Ikaros-Alexa488[Biolegend、Cat #368408、1:50]、Helios-PE[CST、Cat #29360、1:50]、Aiolos-Alexa647[Biolegend、Cat #371106、1:25])で置換し、染色反応を遮光して1時間室温でインキュベートした。次に、1倍の透過用緩衝液(30μL)を加え、細胞を遠心分離し、上清を除去した。染色細胞をフローサイトメトリー染色緩衝液(25μL、PBS+0.2%BSA)に再懸濁し、intellicyt iQue Plusフローサイトメーターを用いて分析した。
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【配列表】
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