(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-17
(45)【発行日】2025-06-25
(54)【発明の名称】気体液体混合装置、並びに関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B01F 33/452 20220101AFI20250618BHJP
B01F 23/231 20220101ALI20250618BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20250618BHJP
B01F 35/53 20220101ALI20250618BHJP
B01F 35/32 20220101ALI20250618BHJP
C02F 1/68 20230101ALI20250618BHJP
B01F 101/58 20220101ALN20250618BHJP
【FI】
B01F33/452
B01F23/231
B01F35/71
B01F35/53
B01F35/32
C02F1/68 510A
C02F1/68 520B
C02F1/68 530A
B01F101:58
(21)【出願番号】P 2023557151
(86)(22)【出願日】2022-03-04
(86)【国際出願番号】 US2022019001
(87)【国際公開番号】W WO2022197469
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-11-06
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516005359
【氏名又は名称】ホワイト ナイト フルイド ハンドリング インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】White Knight Fluid Handling Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ, トム
(72)【発明者】
【氏名】パーソンズ, コートニー
【審査官】瀧澤 佳世
(56)【参考文献】
【文献】西独国特許出願公開第03500573(DE,A1)
【文献】特表2005-523147(JP,A)
【文献】特表2004-530529(JP,A)
【文献】特開2019-214003(JP,A)
【文献】特開2020-128745(JP,A)
【文献】米国特許第9314557(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 33/452
B01F 23/231
B01F 35/71
B01F 35/53
B01F 35/32
C02F 1/68
B01F 101/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体混合システムであって、
ガス入口と、
流体混合装置と、
ポンプと、を備え、
前記流体混合装置は、
流体入口と、
共通出口と、
混合チャンバと、を備え、
前記混合チャンバは、ステータと、前記ステータに対して回転するように構成された磁気浮上ロータとの間に画定され、前記混合チャンバは、
前記磁気浮上ロータの第1の軸方向端部と前記磁気浮上ロータの第2の軸方向端部との間に延在する不平坦面(uneven surface)を有し、
前記不平坦面は、均一に分布する複数の突起部を有し、前記混合チャンバは、前記流体入口および前記ガス入口を前記共通出口に操作によって結合し、
前記ポンプは、流体混合装置から分離され、且つ前記流体混合装置にパイプを介して結合されている、流体混合システム。
【請求項2】
前記ポンプは、前記流体入口から上流に配置され、且つ前記流体入口に流体を送り込むように構成されている、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項3】
前記ポンプは、前記共通出口から下流に配置され、且つ前記共通出口から流体を送り出すように構成されている、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項4】
前記
流体混合装置は、前記流体混合装置内にポンピング部品を含まない、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項5】
前記不平坦面は、1つ以上の突起部および窪み部のパターンを含む、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項6】
前記不平坦面は、前記
磁気浮上ロータの表面を含む、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項7】
前記不平坦面は、前記ステータの表面を含む、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項8】
前記ガス入口は、前記流体混合装置の上流で前記流体入口に結合されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の流体混合システム。
【請求項9】
前記ガス入口は、前記流体入口から分離された前記流体混合装置に直接結合されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の流体混合システム。
【請求項10】
混合装置であって、
ステータと、
前記ステータに対して回転するように構成されたロータと、
混合空洞部と、を有し、
前記ステータは、第1の極性を有する少なくとも2つの環状永久磁石と、内面とを有し、
前記ロータは、第2の極性を有する少なくとも2つの相補的環状永久磁石を含み、前記少なくとも2つの相補的環状永久磁石は、前記少なくとも2つの環状永久磁石と同軸に配置され、
前記混合空洞部は、前記ステータの内面と前記ロータの外面との間に画定され、
前記混合空洞部は、前記ロータの第1の軸方向端部から前記ロータの第2の軸方向端部まで延在し、前記ステータの内面と前記ロータの外面との少なくとも
一方は
、前記混合空洞部の全体に亘って分布する窪み部のパターンを有する不平坦面であり、
前記混合装置は、前記混合装置の内部にポンピング部品を含まない、混合装置。
【請求項11】
前記第2の極性は、前記第1の極性とは反対である、請求項10に記載の混合装置。
【請求項12】
前記第2の極性は、前記第1の極性と同じ極性である、請求項10に記載の混合装置。
【請求項13】
前記ロータは、電機子をさらに備え、前記ステータは、前記電機子を介して前記ロータの回転を誘導するように構成された駆動磁石をさらに備える、請求項10に記載の混合装置。
【請求項14】
前記不平坦面は、複数の突起部または窪み部を備える、請求項10に記載の混合装置。
【請求項15】
前記ロータの前記外面及び前記ステータの前記内面のそれぞれは、不平坦面である、請求項10に記載の混合装置。
【請求項16】
さらに、
液体入口と、
気体入口と、
出口と、を備え、前記出口は、前記液体入口を介して受け入れられた液体と、前記気体入口を介して受け入れられた気体との流体混合物を受け入れるように構成され、
前記流体混合物は、前記混合空洞部内に形成される、請求項10から15のいずれか一項に記載の混合装置。
【請求項17】
前記液体入口および前記気体入口は前記混合装置の第1の側に配置され、前記出口は前記混合装置の反対側の第2の側に配置される、請求項16に記載の混合装置。
【請求項18】
前記ステータはプル磁石を備え、前記ロータは相補的なプル磁石を備え、前記プル磁石は、前記プル磁石のプル強度および極性のうちの1つまたは複数を調整することによって、前記ロータの位置を調整するように構成された電磁石を備える、請求項10から15のいずれか一項に記載の混合装置。
【請求項19】
液体を気体と混合する方法であって、
ステータの内面とロータの外面との間に画定されたチャンバに液体および気体を流す工程と、
前記ロータは、磁気ベアリング上で前記ステータ内で浮動するように構成され、前記ステータの内面および前記ロータの外面のうちの少なくとも一方は、不平坦面であり、
流れをポンプ装置によって液体および気体の少なくとも1つに誘導する工程と、
前記ポンプ装置は、前記チャンバ、前記ロータ、および前記ステータから分離され、パイプを介して前記チャンバに結合され、
前記ロータを前記ステータに対して回転させる工程と、
前記ロータが回転するときに前記液体及び前記気体を前記ロータの不平坦状の外面で混合する工程と、を含
み、
前記不平坦状の外面は、前記ロータの一端部から他端部まで延在するとともに、複数の突起部または複数の窪み部を有する、方法。
【請求項20】
前記不平坦
状の外面は、複数の突起部及び窪み部を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して、混合装置に関する。特に、本開示の実施形態は、気体を液体に混合するように構成された混合装置、並びに関連するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスを液体に混合することは、半導体製造プロセス、洗浄プロセスなどのプロセスのために、多くの異なる流体の組み合わせを作り出すための一般的なプロセスである。例えば、酸素化水およびオゾン化水は、半導体製造プロセスの前後及び最中に半導体材料を洗浄するためなどの洗浄プロセスにおいて一般に使用される流体である。気体を液体に混合するための典型的なプロセスは、液体(例えば、水)がタンク内に保持され、気体(例えば、酸素またはオゾン)がタンクの底部に放出される受動的プロセスである。次に、ガスと液体との間の接触によって、ガスが液体中に散逸されるかまたは溶解されるにつれて、液体へとゆっくりと散逸する気泡として、気体は、タンクを介して上昇する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示のいくつかの実施形態は、流体混合システムを含む。流体混合システムは、ガス入口と、流体混合装置と、ポンプとを含むことができる。流体混合装置は、流体入口と、共通出口と、混合チャンバとを含むことができる。混合チャンバは、ステータと磁気浮上ロータとの間に画定されてもよい。ロータは、ステータに対して回転するように構成されてもよい。混合チャンバは、不平坦面を含むことができる。混合チャンバは、流体入口およびガス入口を共通出口に動作によって結合することができる。ポンプは、流体混合装置から分離され、パイプを通して流体混合装置に結合されてもよい。
【0004】
本開示の別の実施形態は、混合装置を含むことができる。混合装置は、ステータおよびロータを含むことができる。ステータは、第1の極性を有する少なくとも2つの環状永久磁石を含むことができる。ステータは、内面をさらに含むことができる。ロータは、ステータに対して回転するように構成されることができる。ロータは、第2の極性を有する少なくとも2つの相補的環状永久磁石を含むことができる。少なくとも2つの相補的環状永久磁石は、少なくとも2つの環状永久磁石と同軸に配置されてもよい。ロータは、不平坦面をさらに含むことができる。混合装置は、ステータの内面とロータの不平坦面との間に画定された混合キャビティをさらに含むことができる。
【0005】
本開示の他の実施形態は、液体を気体と混合する方法を含むことができる。該方法は、液体を、ステータの内面とロータの不平坦面との間に画定されたチャンバ内に流す工程を含むことができる。ロータは、磁気ベアリングに接してステータ内で浮動するように構成されてもよい。該方法は、気体を、ステータの内面とロータの不平坦面との間に画定されたチャンバ内に流す工程をさらに含むことができる。該方法は、また、ロータをステータに対して回転させる工程を含むことができる。該方法は、ロータが回転するときに、液体および気体をロータの不平坦面で混合する工程をさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書は、本開示の実施形態を特に指摘し、且つ明確に請求する特許請求の範囲を決定するが、本開示の実施形態の効果は、添付の図面と併せて読むときに、本開示の実施形態の以下の説明からより容易に確認することができる。
【
図1】本開示の1つ以上の実施形態による混合装置の斜視図を示す。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態による
図1の混合装置の断面図を示す。
【
図3】本開示の1つ以上の実施形態による
図1および
図2の混合装置の断面図の部分拡大図を示す。
【
図4】本開示の1つ以上の実施形態による
図1、
図2、および
図3の混合装置の断面図の部分拡大図を示す。
【
図5】本開示の1つ以上の実施形態による
図1から
図5の混合装置のロータおよびステータの分解斜視図を示す。
【
図6】
図5に示される1つ以上の実施形態によるロータの分解斜視図を示す。
【
図7】
図5および
図6に示される1つ以上の実施形態によるロータの分解斜視図を示す。
【
図8】
図5に示される1つ以上の実施形態によるステータの分解斜視図を示す。
【
図9】
図5および
図8に示される1つ以上の実施形態によるステータの分解斜視図を示す。
【
図10】本開示の1つ以上の実施形態による
図1の混合装置の実施形態の断面図を示す。
【
図11】本開示の1つ以上の実施形態による
図1の混合装置の実施形態の断面図を示す。
【
図12A】本開示の1つ以上の実施形態によるロータの実施形態の斜視図を示す。
【
図12B】本開示の1つ以上の実施形態によるロータの実施形態の斜視図を示す。
【
図12C】本開示の1つ以上の実施形態によるロータの実施形態の斜視図を示す。
【
図13】本開示の1つ以上の実施形態による混合システムの概略図を示す。
【
図14】本開示の1つ以上の実施形態による混合システムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に提示される例示は、任意の特定の混合装置、混合システム、またはそれらの部品の実際の図であることを意味するものではなく、例示的な実施形態を説明するために使用される理想化された表現にすぎない。図面は、必ずしも縮尺通りではない。
【0008】
本明細書で使用するとき、所与のパラメータに関して「実質的に」という用語は、所与のパラメータ、特性、又は条件が許容可能な製造公差内など、わずかな程度の変動で満たされることを当業者が理解する程度を意味すると共に含む。例えば、実質的に満たされるパラメータは、少なくとも約90%満たされてもよく、少なくとも約95%満たされてもよく、少なくとも約99%満たされてもよく、または少なくとも約100%満たされてもよい。
【0009】
本明細書で使用するとき、「第1の」、「第2の」、「上」、「下」などの関係用語は、概して、開示および添付の図面を理解する際の明瞭さおよび便宜のために使用され、文脈がそうでないことを明らかに示す場合を除き、任意の特定の選択、配向、または順序を意味しないか、またはそれに依存しない。
【0010】
本明細書で使用するとき、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを意味すると共に含む。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「垂直」及び「横方向」は、図に示されるような向きを指す。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「磁性材料」は、強磁性材料、フェリ磁性材料、反強磁性材料、及び常磁性材料を意味すると共に含む。
【0013】
空気、酸素、オゾンなどのガス状流体を、水、溶媒などの液体に分散または混合することは、製造プロセスにおける洗浄ステップなどのプロセスのための洗浄流体を生成するために使用される。例えば、オゾン処理水は、ウエハ洗浄、フォトレジスト除去、ダイシング後の洗浄、積層前の粒子除去などの半導体デバイスの製造プロセス中の、いくつかの異なる洗浄ステップにおいて利用され得る。液体中に混合されるガス状流体の割合を増加させることは、得られる混合物の洗浄特性を向上させることができる。
【0014】
オゾン反応器は、オゾンを液体に混合するために使用される一般的なツールである。オゾン反応器は、液体を有するチャンバを含み、チャンバの下部の液体中にオゾンを提供して、オゾンガスの気泡が液体を通って移動するとき、オゾンガスが液体中に分散することを可能にする。オゾンは、液体中に完全に分散されないことがあり、その結果、流体中に分散していないオゾンの大きな気泡が生じる。オゾンまたは他のガスを乱流および/または他の混合成分と混合することにより、液体中に分散されるガスの量を増加させることができる。流体中に分散されるガスの量を増加させることは、関連する流体の洗浄特性を向上させることができる。流体の洗浄特性を向上させることは、関連する洗浄プロセスの効率を向上させ、かつ/またはプロセスで使用される洗浄流体の量を減らすことができる。
【0015】
図1は、本開示による混合装置100の実施形態を示す。混合装置100は、本体102及びフローハウジング104を含むことができる。本体102は、モータ(例えば、直流モータ、交流モータなど)、混合装置100のための駆動部品、および/または混合チャンバを含み得る。本体102は、ポート106を含み得る。ポート106は、電力および/または電気信号(例えば、電気)が外部電源および/またはコントローラ/駆動装置から、本体102内のモータに伝達されることを可能にする。本体102は、取付構造108を含むことができる。
【0016】
取付構造108は、混合装置100を静止物(例えば、壁、床、取付パッド、構造、フレームなど)に固定するために使用され得る。いくつかの実施形態では、取付構造108は、少なくとも1つの孔112(例えば、スロット、開口部など)がその中を延びるフランジ110を含んでも良い。孔112は、ボルト、スタッド、ねじ、ストラップ(例えば、金属ストラップ、ポリマーストラップ、布ストラップ、ナイロンストラップ、バンドストラップ、クランプストラップなど)、ケーブル、ブラケット、フックなどの取付ハードウェアを受け止めるように構成されても良い。いくつかの実施形態では、取付構造108は、一体型取付ハードウェア(例えば、スタッド、クランプ、ねじ付きインサートなど)を含んでもよい。
【0017】
本体102は、また、本体102から延びる1つ以上のフィン114(例えば、突起、プレートなど)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、フィン114は、本体102内のモータまたは他の部品からの熱の伝達(例えば、モータの冷却)を補助するように構成されてもよい。フィン114は、直線状(例えば、実質的に直線状)であり、本体102から半径方向外向きに延在し、
図1に示されるように、本体102の長軸に平行に配向され得る。いくつかの実施形態では、フィン114は、中心軸L100を中心に円周方向に延びる(例えば、一連のリング、螺旋、螺旋などの)実質的に円形(例えば、環状など)であってもよい。
【0018】
フローハウジング104は、バックプレート120を含むことができる。バックプレート120は、1つまたは複数の冷却ポート122を含むことができる。冷却ポート122は、流体(例えば、空気、水など)流をフィン114を覆うように向けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、冷却ポート122は、受動的な流体流を方向付けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ファンまたはポンプなどの補助装置が、バックプレート120に結合され、流体流を冷却ポート122を通ってフィン114の上を流れるように強制するように構成され得る。例えば、補助装置は、流体がフィン114の上を流れ、次に補助装置によって冷却ポート122を通して引き込まれるように、流体流を冷却ポート122を通して引き込むように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、補助装置が、流体を冷却ポート122を通して、次にフィン114の上を強制的に流れるように構成され得る。
【0019】
フローハウジング104は、第1の流体ポート116および第2の流体ポート118を含むことができる。流体は、フローハウジング104に第1の流体ポート116を通って入り得る。第1の流体ポート116を通って入る流体は、液体(例えば、水)および気体(例えば、空気、オゾンなど)などの複数の流体を含み得る。混合装置100は、流体が第2の流体ポート118から流出する前に、複数の流体を混合して、流体の実質的に均質な混合物を形成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、本体102またはフローハウジング104は、追加の流体を受け取るように構成された追加の入口ポートを含み、追加の流体は、本体102内の混合チャンバ内の第1の流体ポート116を通して受け入れた流体と混合される。例えば、第1の流体ポート116を通して受け入れられた流体は、液体などの単一の流体であってもよく、追加の入口ポートを通して受け入れられた流体は、
図10および
図11において以下でさらに詳細に説明されるように、気体などの別の流体であってもよい。流体は、第2の流体ポート118を通って流出する前に、混合装置100の本体102内の混合チャンバ内で、実質的に均質な混合物へと組み合わされて混合され得る。
【0020】
図2は、混合装置100の断面図を示す。本体102は、ステータアセンブリ220およびロータアセンブリ230を囲むことができる。ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220内に配置しても良く、ロータアセンブリ230およびステータアセンブリ220は、ロータアセンブリ230とステータアセンブリ220との間に混合チャンバ202を画定しても良い。以下にさらに詳細に説明されるように、ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220に対して回転して、ステータアセンブリ220とロータアセンブリ230との間の混合チャンバ202内に混合作用を生成するように構成され得る。
【0021】
ステータアセンブリ220は、1つまたは複数の永久磁石222と、1つまたは複数の駆動磁石224とを含むことができる。駆動磁石224は、例えば、電磁石、巻線、整流子、コイル、電機子などであってもよく、ロータアセンブリ230の周りに磁場を生成するように構成される。1つまたは複数の永久磁石222は、実質的に環状(たとえば、リング形状、円形など)であり得る。永久磁石222は、スペーサ226(例えば、シム、環状リングなど)に当接してもよい。ステータアセンブリ220は、さらに、プル磁石228およびリフト磁石229を含むことができる。プル磁石228およびリフト磁石229は、ステータに対するロータアセンブリ230の位置を制御または維持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、プル磁石228およびリフト磁石229のうちの少なくとも1つは、電磁石であってもよい。いくつかの実施形態では、プル磁石228およびリフト磁石229のうちの少なくとも1つは、永久磁石であってもよい。
【0022】
ロータアセンブリ230は、1つまたは複数の相補的永久磁石232、電機子234、スペーサ236、および相補的プル磁石238を含むことができる。相補的永久磁石232および電機子234は、実質的に環状の形状であってもよい。電機子234は、例えば、コイル、巻線、導体、永久磁石などであり、駆動磁石224によって生成された磁界からロータアセンブリ230に回転力を生成するように構成される。相補的永久磁石232は、ステータアセンブリ220の永久磁石222と、軸方向に、長軸L100に沿って、実質的に一直線状に配列される。相補的プル磁石238は、ステータアセンブリ220のプル磁石228と軸方向に実質的に直線的に配列されなくてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、永久磁石222および相補的永久磁石232によって生成される磁場は、受動ベアリング(たとえば、磁気ベアリング、非接触ベアリングなど)を形成し得る。例えば、永久磁石222および相補的永久磁石232は、永久磁石222と相補的永久磁石232との間に反発力を誘導するように構成されてもよい。反発力は、ロータアセンブリ230をステータアセンブリ220内に浮かせても良く、その結果、ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220といかなるポイントにおいても物理的に接触しない。そのような非接触相互作用は、モータ内の摩擦損失を低減することができる。非接触相互作用は、さらに、ロータアセンブリ230とステータアセンブリ220との間に形成される空間が混合チャンバ202を形成することを可能にし、流体が混合チャンバ202を通ってロータアセンブリ230とステータアセンブリ220との間の空間において流れることを可能にする。
【0024】
いくつかの実施形態では、永久磁石222および相補的永久磁石232のうちの少なくとも1つは、比較的高強度の磁性材料から形成され得る。高強度磁性材料は、少なくとも約5MGOe、例えば少なくとも約42MGOe、少なくとも約52MGOeの最大エネルギー積を有することができる。いくつかの実施形態では、永久磁石222および相補的永久磁石232のうちの少なくとも1つは、アルニコ(例えば、アルミニウム、ニッケルおよびコバルトの合金)、ネオジム合金、またはサマリウムコバルト合金などの磁性材料から形成され得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、プル磁石228および相補的プル磁石238は、ステータアセンブリ220に対するロータアセンブリ230の軸方向位置を制御するように構成され得る。例えば、プル磁石228は、
図4に関して以下でより詳細に説明するように、相補的プル磁石238に軸方向の力を誘導するように構成され得る。プル磁石228および相補的プル磁石238は、電子コントローラによって制御され得る。例えば、コントローラ260は、ステータアセンブリ220内に収容されてもよい。プル磁石228および相補的プル磁石238用のコントローラおよび制御システムの例は、2020年2月3日に出願され「ジャーナリングおよび磁気的に軸方向に位置決めするロータのための磁石を有するポンプ、および関連する方法」と題された米国特許出願第16/779,944号に記載されている。この開示は、リファレンスによりその全体を本明細書に組み込む。いくつかの実施形態では、電子コントローラは、外部に(例えば、ステータアセンブリ220から離れて)配置されてもよい。
【0026】
ロータアセンブリ230および/またはステータアセンブリ220は、不平坦面240を含むことができる。不平坦面240は、ロータアセンブリ230がステータアセンブリ220に対して回転するときに、混合チャンバ202内の流体に乱流を生成するように構成され得る。本明細書で使用するとき、不平坦面は、リッジ、バンプ、ディボット、ディンプル、チャネルなどの複数の突出部及び/又は窪み部を含む粗い面(例えば、平坦でない)であり、比較的平坦な又は滑らかな面を遮る面に形成されている。以下でさらに詳細に説明するように、不平坦面240は、凹部(例えば、チャネルまたはディボット)または突出部(例えば、バンプまたはリッジ)のパターンを含むことができる。ロータアセンブリ230がステータアセンブリ220に対して回転するとき、不平坦面240の表面形状は、混合チャンバ202内の流体と相互作用して、渦及び乱流を発生させ、混合チャンバ202内に存在する流体を混合させる。
【0027】
いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230の外面とステータアセンブリ220の内面の両方が、不平坦面240を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230の外面上の不平坦面240の表面形状は、ステータアセンブリ220の内面の表面形状とは異なっていても良い。例えば、ロータアセンブリ230の外面は、ゴルフボールの表面と同様のディボットなどのディボットのパターンを含むことがあり、ステータアセンブリ220の内面は、一連の線形リッジおよびチャネルを含むことがある。いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230の外面およびステータアセンブリ220の内面のうちの一方のみが、不平坦面240を含んでもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、混合ブレード、インペラ、フィンなどの追加の部品250がロータアセンブリ230に接続(たとえば、取付、結合など)されることがあり、その結果、ロータアセンブリ230の任意の回転が、追加の部品250に付与され、かつ/または、追加の部品250の任意の回転がロータアセンブリ230に付与される。追加の部品250及びそれらへの接続の例は、2020年2月3日に出願され「ジャーナリングおよび磁気的に軸方向に位置決めするロータのための磁石を有するポンプ、および関連する方法」と題された米国特許出願第16/779,944号に記載されており、その開示は、リファレンスによりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0029】
混合装置100は、混合装置100を通る流れを生成するように構成された外部ポンプ装置と共に使用されてもよい。混合装置100は、混合プロセスを支援するように構成されたインペラまたは他のポンピング部品を含むことができ、混合装置100内の流体流を支援しても良い。混合装置は、流体が混合チャンバ202を通過した後に流体内に残る気泡などの気体のポケットが、インペラまたはポンピング部品でエアロックまたは蒸気ロック状態を引き起こすことを防止するポンピング力の主な供給源でなくてもよい。エアロック状態は、より多くの流体が、インペラまたは他のポンピング部品を有する領域に入ることを実質的に防止し、そして、過剰な熱および/またはキャビテーションによる損傷につながることがある。
【0030】
いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230がステータアセンブリ220に対して回転すると、電機子234と駆動磁石224との間でエネルギが伝達され得る。例えば、電気が、駆動磁石224に供給され、駆動磁石224は、電機子234に回転力を生成する。回転力は、ロータアセンブリ230をステータに対して回転させることができる。別の実施形態では、追加の部品250の回転が、ロータアセンブリ230をステータに対して回転させ得る。電機子234が駆動磁石224に対して回転すると、電機子234は、電気エネルギを生成する駆動磁石224に電流を誘導させることができる。
【0031】
図3は、
図2の混合装置100の実施形態の永久磁石222および相補的永久磁石232の拡大図を示す。ロータアセンブリ230は、ロータアセンブリ230の異なる部品を保持し、且つ分離するように構成された複数の構造セクションを含むことができる。例えば、ロータアセンブリ230は、相補的永久磁石232を第1の軸方向端部306上に保持するように構成されたフロント保持構造304を有するフロント支持体302を含むことができる。第1の相補的永久磁石232aは、フロント保持構造304に対して配置されてもよい。スペーサ236は、第1の相補的永久磁石232aと第2の相補的永久磁石232bとの間に配置され得る。第2の相補的永久磁石232bは、電機子支持体308によって所定の位置に固定されてもよい。電機子支持体308は、第1および第2の相補的永久磁石232a、232bおよびスペーサ236をフロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間に挟むように構成されたフロント中心スペーサ310を含むことができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、フロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間の空間が調整可能であってもよい。例えば、電機子支持体308は、フロント支持体302上に螺合されてもよい。いくつかの実施形態では、電機子支持体308が、電機子支持体308の内面上のねじ山を有するカラーであってもよい。電機子支持体308は、フロント支持体302の外面上のねじ山とインターフェースするように構成されている。いくつかの実施形態では、フロント支持体302と電機子支持体308との間のインターフェースは、電機子支持体308がフロント支持体302に沿って軸方向に摺動することができるように、比較的滑らかである。電機子支持体308およびフロント支持体302は、別のハードウェア(例えば、ボルト、ネジ、スタッド、スプリングクランプ、ネジクランプなど)を用いて、フロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間に、第1および第2の相補的永久磁石232a、232b、およびスペーサ236をクランプすることができる。
【0033】
ステータアセンブリ220内の永久磁石222は、同様の保持構造を含むことができる。例えば、ステータアセンブリ220は、フロント保持部品312と、第2のフロント保持部品318とを含む。フロント保持部品312は、第1の永久磁石222aの前端316に接触するように構成されている。第2のフロント保持部品318は、フロント保持部品312と第2の保持部品318との間に、スペーサ226と同様に、第2の永久磁石222bおよび第1の永久磁石222aを挟むように構成されている。いくつかの実施形態では、フロント保持部品312および第2のフロント保持部品318は、ボルト接続を使用して互いにクランプされてもよい。他の実施形態では、フロント保持部品312および第2のフロント保持部品318は、螺合接続、または電機子支持体308およびフロント支持体302に関して上で概説されたものと同様の他の接続と一緒にクランプされてもよい。いくつかの実施形態では、フロント保持部品312および第2のフロント保持部品318は、ステータアセンブリ220の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、フロント保持部品312および第2のフロント保持部品318は、本体102の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、フロント保持部品312および第2のフロント保持部品318は、本体102の部品とステータアセンブリ220の部品との組み合わせであってもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、位置センサ320が、位置インジケータ322と実質的に直線状に配列されたステータアセンブリ220内に配置される。いくつかの実施形態では、位置インジケータ322は、永久磁石であってもよい。いくつかの実施形態では、位置インジケータ322は、加熱部品、反射部品など、位置センサ320と相互作用するように構成された別の部品であってもよい。位置センサ320は、ステータアセンブリ220に対するロータアセンブリ230の軸方向位置に対応する信号を生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、センサ320は、磁気近接センサ、ホール効果センサ、超音波センサ、誘導センサ、レーザセンサ、光センサ、容量センサ、赤外線センサなどであってもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ260は、位置センサ320からの信号をモニタすることができる。コントローラ260は、以下に詳細に説明されるように、プル磁石228への電力を調整することによって、ロータアセンブリ230の軸方向位置を制御して、ロータアセンブリ230に作用する軸方向の力を調整することができる。
【0035】
位置センサ320は、接続部330を介してフロント保持部品312に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、接続部330は、
図3に示されるようなボルト接続部であってもよい。いくつかの実施形態では、接続部330は、接着剤またはエポキシなどの接着剤接続部であってもよい。いくつかの実施形態では、接続部330は、スプリングクランプ、ボルトクランプなどのクランプ接続部であってもよい。コントローラ260は、位置センサ320からの読み取り値を、定義された閾値と比較することができる。いくつかの実施形態では、ダメージが生じる前にアラームが混合装置100の動作を停止し得るような位置に、しきい値が定義される。コントローラ260は、ロータアセンブリ230の軸方向位置を、約0.5mm以内、またはさらには約0.25mm以内に制御するように構成され得る。
【0036】
図4は、
図2に示される混合装置100の実施形態のプル磁石228および相補的プル磁石238の拡大図を示す。プル磁石228および相補的プル磁石238によって生成される磁場は、ロータアセンブリ230に作用する軸方向の力を生成する。ロータアセンブリ230を所望の軸方向位置に維持するように、軸方向力を調整することができるように、プル磁石228は、電磁石であってもよい。例えば、ロータアセンブリ230および相補的プル磁石238がリアハウジング面242から離れる軸方向に移動する場合、プル磁石228は、リアハウジング面242に向かって増大した軸方向力を生成することができる。あるいは、ロータがリアハウジング面242に近すぎるかまたは接触している場合、プル磁石228は、軸方向の力を減少させるか、または相補的プル磁石238およびロータアセンブリ230をリアハウジング面242から離れるように押す反発力を誘発することができる。いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230の部品への損傷が実質的に防止されるように、リアハウジング面242は、ロータアセンブリ230の軸方向位置を公差内に維持するように構成されたハードストップであってもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では(例えば、混合装置100がステータの軸を垂直方向にして設置されるとき)、リフト磁石229は、アセンブリの一部でなくてもよい。他の実施形態では(例えば、混合装置100がステータの軸を水平面にして設置される場合)、リフト磁石229は、相補的プル磁石238を反発するように構成された永久磁石であってもよい。リフト磁石229は、プル磁石238付近のステータアセンブリ220の端部に配置されてもよい。リフト磁石229は、ロータアセンブリ230に負荷を導入することができる。負荷は、相補的プル磁石238が重力方向に半径方向に下降するにつれて増加し、相補的プル磁石238が重力方向に半径方向に上昇するにつれて減少し得る。
【0038】
図5は、混合装置100の分解図を示す。ステータアセンブリ220およびロータアセンブリ230は、軸L100を中心に実質的に同軸である。ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220によって画定される穴502内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている。ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220の穴502内で回転するように構成されている。上述のように、ロータアセンブリ230の外面508は、不平坦面240を含むことができる。不平坦面240は、ロータアセンブリ230の外面508の周りに配置された、線形部(例えば、線形チャネル又は線形リッジ)、ディンプル、ディボット、バンプ等のような不平坦部512のパターンを含むことができる。ステータアセンブリ220の内面510も、不平坦面240を含むことができる。ステータアセンブリ220の不平坦面240も、ステータアセンブリ220の内面510の周りに配置された、線形リッジおよび/またはチャネル、ディンプル、ディボット、バンプなどの不平坦部514のパターンを含んでもよい。
【0039】
ロータアセンブリ230は、ロータアセンブリ230の第1の端部504の近くに入口506を含む。入口506は、流体が、ロータアセンブリ230の第1の端部504を通ってロータアセンブリ230に入ることを可能にする。流体は、ロータアセンブリ230の中央領域を通る経路を通過し、その後、
ロータアセンブリ230の外面508とステータアセンブリ220の内面510との間のステータアセンブリ220の穴502内に形成された混合チャンバ202を通過する。いくつかの実施形態では、入口506に入る流体は、混合チャンバ202内で混合される流体の両方を含んでもよい。他の実施形態では、混合装置100は、第2の流体を受け入れるように構成された第2の入口を含むことができる。
【0040】
図6は、ロータアセンブリ230の部分分解図を示す。ロータアセンブリ230は、シェル602内に収容される。シェル602は、また、ロータアセンブリ230の外面508を提供することができる。ロータアセンブリ230の外面508の上を、流体は、ロータアセンブリ230の内部品に直接接触することなく流れることができる。いくつかの実施形態では、シェル602は、ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVC)など)、非鉄金属(例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼など)などの非鉄材料から形成される。いくつかの実施形態では、シェル602は、耐腐食性材料(例えば、ポリマー、アルミニウムなど)から形成されてもよく、または耐腐食性コーティング(例えば、ゴムコーティング、ポリマーコーティングなど)を有しても良い。
【0041】
上述のように、シェル602の外面508は、隆起部、窪み部などの不平坦部512のパターンを含む不平坦面240であってもよい。いくつかの実施形態では、シェル602の外面508は、実質的に滑らかな面であってもよい。例えば、混合チャンバ202は、ステータアセンブリ220の内面510上の不平坦面240、および/またはシェル602の移動する外面508と流体との間の摩擦力に依存して、混合チャンバ202内の流体に乱流を誘起することができる。
【0042】
ロータアセンブリ230は、中心シャフト606上に同心状に組み立てられてもよい。いくつかの実施形態では、中心シャフト606は、中空であってもよい。例えば、中心シャフト606は、シャフト606の長手方向を通る開口部、通路、または経路を画定してもよい。流体は、中心シャフトを通って流れることができる。例えば、流体は、シェル602の外面508の周りを、次に、中心シャフト606を通って循環することができ、または、流体は、まず、中心シャフト606を通過し、次に、シェル602の外面508の周りを出ることができる。
【0043】
中心シャフト606は、フロント接続部品608に接続(例えば、取り付け、結合等)されてもよい。いくつかの実施形態では、中心シャフト606は、ハードウェア(例えば、ねじ、ボールド、スタッド、リベット、ピンなど)でフロント接続部品608に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、中心シャフト606は、接着剤(例えば、接着剤、エポキシなど)、溶接、またはんだでフロント接続部品608に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、中心シャフト606は、締まり嵌め(例えば、圧入、摩擦嵌めなど)によってフロント接続部品608に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、中心シャフト606は、フロント接続部品608の一部として形成されてもよい。例えば、中心シャフト606は、フロント接続部品608から押し出し又は引き出しされてもよく、又はフロント接続部品608及び中心シャフト606は、鍛造又は成形などのプロセスで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、中心シャフト606は、いくつかの取り付け手段の組み合わせを介してフロント接続部品608に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、シェル602は、溶接、接着、ねじ接続、機械的締結具などによってフロント接続部品608に接続するように構成されてもよい。
【0044】
フロント接続部品608に続いて、ロータアセンブリ230は、相補的永久磁石232およびスペーサ236のパターンを含むことができる。相補的永久磁石232は、ステータアセンブリ220(
図2および
図9)内の対応する永久磁石222と相互作用して磁気ベアリングを形成するように構成され得る。スペーサ236は、ロータアセンブリ230が組み立てられると、相補的永久磁石232を正しい軸方向位置に位置決めし、相補的永久磁石232を所定位置に維持するように構成される。スペーサ236は、相補的永久磁石232の正しい軸方向位置を画定するために、異なる位置で異なる厚さを有しても良い。相補的永久磁石232およびスペーサ236は、フロント磁気ベアリングアセンブリ620およびリア磁気ベアリングアセンブリ622を形成するように配置されてもよい。フロント磁気ベアリングアセンブリ620およびリア磁気ベアリングアセンブリ622の各々は、少なくとも1つの相補的永久磁石232および少なくとも1つのスペーサ236を含むことができる。いくつかの実施形態では、フロント磁気ベアリングアセンブリ620は、少なくとも1つのスペーサ236によって分離された少なくとも2つの相補的永久磁石232を含むことができる。同様に、リア磁気ベアリングアセンブリ622は、少なくとも1つのスペーサ236によって分離された少なくとも2つの相補的永久磁石232を含むことができる。別の実施形態では、フロント磁気ベアリングアセンブリ620およびリア磁気ベアリングアセンブリ622のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つのスペーサ236によって分離された少なくとも3つの相補的永久磁石232を含むことができる。いくつかの実施形態では、フロント磁気ベアリングアセンブリ620および/またはリア磁気ベアリングアセンブリ622は、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上の相補的永久磁石232などの追加の相補的永久磁石232を含むことができる。同様に、フロント磁気ベアリングアセンブリ620および/またはリア磁気ベアリングアセンブリ622は、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上のスペーサ236などの追加のスペーサ236を含むことができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、隣接する相補的永久磁石232が、ロータアセンブリ230内の隣接する相補的永久磁石232間に反発力を誘発し、相補的永久磁石232を、フロントおよび/またはリア中心スペーサ310、618ならびに/またはフロントおよび/またはリア保持構造304、626に対して押圧するように、フロント磁気ベアリングアセンブリ620およびリア磁気ベアリングアセンブリ622のうちの1つまたは複数における隣接する相補的永久磁石232は、互いに反対の極性に向けられていてもよい。いくつかの実施形態では、隣接する相補的永久磁石232がロータアセンブリ230において隣接する相補的永久磁石232の間に吸引力を誘発して、相補的永久磁石232を、隣接する相補的永久磁石232の間のスペーサ236に対して引っ張るように、フロント磁気ベアリングアセンブリ620およびリア磁気ベアリングアセンブリ622のうちの1つまたは複数の中で隣接する相補的永久磁石232が、同じ極性に向けられていてもよい。
【0046】
位置インジケータ322は、フロント磁気ベアリングアセンブリ620およびリア磁気ベアリングアセンブリ622のうちの一方の端部に配置されてもよい。例えば、位置インジケータ322は、フロント磁気ベアリングアセンブリ620の前方で、フロント磁気ベアリングアセンブリ620とフロント接続部品608との間に配置されてもよい。位置インジケータ322は、ステータアセンブリ220内の位置センサ320と相互作用するように構成され得る(
図3)。
【0047】
電機子234は、2つの中心スペーサ310、618の間に配置され得る。フロント中心スペーサ310は、電機子234とフロント磁気ベアリングアセンブリ620との間に配置されてもよい。リア中心スペーサ618は、電機子234とリア磁気ベアリングアセンブリ622との間に配置されてもよい。フロントおよびリア磁気ベアリングアセンブリ620、622、中心スペーサ310、618、および電機子234のアセンブリは、フロント保持構造304とリア保持構造626との間に固定され得る。
【0048】
電機子234は、ステータアセンブリ220(
図5)によって提供される磁気インパルスを回転に変換するように構成され得る。電機子234の回転によってロータアセンブリ230全体を回転させることもできるように、電機子234は、ロータアセンブリ230に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、電機子234の回転が中心シャフト606に直接伝達され、そして、中心シャフトが回転をフロント接続部品608および他の回転部品に伝達するように、電機子234は、中心シャフト606に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、電機子234は、フロント中心スペーサ310およびリア中心スペーサ618のうちの少なくとも1つに固定される。そして、フロント中心スペーサ310およびリア中心スペーサ618のうちの少なくとも1つは、対応するフロントおよび/またはリア磁気ベアリングアセンブリ620、622に接続される。フロントおよび/またはリア磁気ベアリングアセンブリ620、622は、それぞれのフロントまたはリア保持構造304、626に接続されてもよい。フロント保持構造304は、中心シャフト606および/またはフロント接続部品608のうちの少なくとも1つに接続されてもよく、リア保持構造626は、中心シャフト606に接続されてもよい。そのような実施形態では、電機子234は、回転を、一連の相互接続された部品を介して、中心シャフト606および/またはフロント接続部品608に伝達することができる。
【0049】
ロータアセンブリ230は、リア保持構造626の後方(例えば、後方、後続等)に配置された相補的プル磁石238を含むことができる。相補的プル磁石238は、ステータアセンブリ220(
図5)内の少なくとも1つの対応するプル磁石228(
図2および
図9)と相互作用して、ステータアセンブリ220内のロータアセンブリ230の軸方向位置を維持および/または修正するように構成されている。いくつかの実施形態では、相補的プル磁石238は、中心シャフト606に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、相補的プル磁石238は、リア保持構造626に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、相補的プル磁石238は、シェル602によってロータアセンブリ230に固定されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230は、容易に分解および再組み立てされるように構成されてもよく、その結果、相補的永久磁石232、スペーサ236、電機子234、相補的プル磁石238などの個々の部品は、必要に応じて取り外され、交換される。例えば、個々の部品は、個々の部品が摩耗、破損、またはその他の欠陥があるときに交換されてもよい。いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230は、ユニットとして交換されるように構成されてもよい。例えば、ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220から取り外されてもよく(
図5)、交換用ロータアセンブリ230は、その場所に挿入されてもよい。いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230は、ユニットとして交換可能であり、かつ再構築可能であり得る。
【0051】
図7は、
図6に示すロータアセンブリ230の一部の分解図を示す。フロント保持構造304は、ねじ山(例えば、パイプねじ山、機械ねじ山など)、溝、リッジ、タブなどの外部インターフェース構造702を含み、フロント中心スペーサ310内の相補的内部インターフェース構造704とインターフェースするように構成されている。相補的内部インターフェース構造704は、フロント保持構造304の外部インターフェース構造702を受容して、フロント保持構造304をフロント中心スペーサ310に固定するように構成されてもよい。
【0052】
フロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間の距離は、外部インターフェース構造702と相補的内部インターフェース構造704との間の境界によって画定され得る。いくつかの実施形態では、フロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間の距離は、一定であってもよい(例えば、フロント磁気ベアリングアセンブリ620のサイズにかかわらず、ロータアセンブリ230が組み立てられるたびに、距離を同じままにする)。いくつかの実施形態では、フロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間の距離は、調整可能であってもよい。例えば、外部インターフェース構造702と相補的内部インターフェース構造704との間の螺合インターフェースによって、フロント保持構造304がフロント中心スペーサ310の内部へまたは外に螺合されると、フロント保持構造304とフロント中心スペーサ310との間の距離を変えることを可能にし得る。
【0053】
リア保持構造626も、外部インターフェース部品706を含んでもよい。いくつかの実施形態では、リア中心スペーサ618は、外部インターフェース部品706とインターフェースするように構成された相補的内部インターフェース部品708を含むことができる。いくつかの実施形態では、外部インターフェース部品706は、フロント中心スペーサ310の内部インターフェース構造704とインターフェースするように構成され得る。
【0054】
リア保持構造626とリア中心スペーサ618との間の距離は、外部インターフェース部品706と相補的内部インターフェース部品708との間のインターフェースによって画定され得る。いくつかの実施形態では、リア保持構造626とリア中心スペーサ618との間の距離は、一定であってもよい(例えば、距離は、リア磁気ベアリングアセンブリ622のサイズに拘らず、ロータアセンブリ230が組み立てられるたびに、同じままである)。いくつかの実施形態では、リア保持構造626とリア中心スペーサ618との間の距離は、ねじ山付きインターフェースなどによって調整可能であってもよい。
【0055】
リア保持構造626とフロント中心スペーサ310との間の距離は、外部インターフェース部品706と相補的内部インターフェース構造704との間のインターフェースによって画定され得る。いくつかの実施形態では、リア保持構造626とフロント中心スペーサ310との間の距離は、一定でも良い(例えば、距離は、リア中心スペーサ618および電機子234と組み合わされたリア磁気ベアリングアセンブリ622のサイズに拘らず、ロータアセンブリ230が組み立てられるたびに、同じままである)。いくつかの実施形態では、リア保持構造626とフロント中心スペーサ310との間の距離は、ねじ山付きインターフェースによって調整可能であってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、リア保持構造626の外部インターフェース部品706と、リア中心スペーサ618の相補的内部インターフェース部品708との間のインターフェースが、フローティング接続であってもよい。例えば、リア中心スペーサ618は、リア中心スペーサ618がリア保持構造626に対して軸方向に移動することができるように、リア保持構造626に摺動可能に接続されてもよい。リア保持構造626とリア中心スペーサ618との間の距離は、電機子234および/またはリア磁気ベアリングアセンブリ622など、フロント中心スペーサ310とリア保持構造626との間の中間部品によって画定され得る。
【0057】
図8は、ステータアセンブリ800およびステータスリーブ802(例えば、ハウジング、アイソレータ、壁など)の分解図を示す。ステータスリーブ802は、ポンプハウジングに固定され、ロータアセンブリ230(
図5)とステータアセンブリ800との間に配置されるように構成される。ロータアセンブリ230は、ステータスリーブ802の穴804に挿入することができる。いくつかの実施形態では、穴804は、ロータアセンブリ230にクリアランスフィット(例えば、僅かに大きい、若干大きいなど)を提供するようにサイズ決定されてもよい。例えば、穴804の内径が約2mmから約4mmまでの間など、ロータアセンブリ230の外径よりも大きい約5μmから約5mmまでの範囲内にあるように、穴804は、サイズが決められてもよい。穴804の内径とロータアセンブリ230の外径との差が、混合チャンバ202を画定し得る(
図2)。
【0058】
ステータスリーブ802は、ステータスリーブ802の内面510(例えば、ロータアセンブリ230と対向する面(
図5))に、不平坦部514(例えば、ディンプル、リッジ、羽根、溝、フィンなど)のパターンを含むことができる。内面510上のパターンは、ロータアセンブリ230(
図5)とステータスリーブ802の内面510との間に画定される混合チャンバ202内に存在したりおよび/または流れる流体内に、乱流を誘発し得る。乱流は、混合チャンバ202内の流体間の混合を増加させることができる。例えば、
乱流は、個々の流体を、より小さい濃度(例えば、濃縮されたグループ)に分解させて、2つの流体間の接触量を増加させると共に、第2の流体(例えば、ガス)が第1の流体(例えば、液体)中により完全に分散することを可能にする。
【0059】
ステータスリーブ802は、ステータアセンブリ220内に少なくとも部分的に配置され得る。ステータスリーブ802は、ステータアセンブリ220をロータアセンブリ230から隔離するように構成され得る(
図5)。ステータスリーブ802は、流体がステータアセンブリ220に接触することを実質的に防止しながら、流体がロータアセンブリ230の周りを流れることを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、ステータスリーブ802は、ロータアセンブリ230に障害が発生した場合(例えば、ロータアセンブリ230が破損した場合、ロータアセンブリ230が不適切にアラインされた場合など)、ステータアセンブリ220を接触または破片からシールドするように構成され得る。ステータスリーブ802は、ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVC)など)、非鉄金属(例えば、アルミニウム、銅など)などの強力な非鉄材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、ステータスリーブ802は、耐腐食性材料(例えば、ポリマー、アルミニウムなど)から形成されてもよく、または、耐腐食性コーティング(例えば、ゴムコーティング、ポリマーコーティングなど)を有しても良い。
【0060】
ステータアセンブリ220は、ステータスリーブ802を受け止めるように構成された穴808を画定する環状部品のアセンブリから形成され得る。いくつかの実施形態では、ステータアセンブリ220の環状部品は、ステータスリーブ802に装着(例えば、固定、取り付け等)されてもよい。いくつかの実施形態では、ステータアセンブリ220の環状部品は、外部本体、ハウジング、またはケーシング(例えば、本体102(
図1))に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、ステータアセンブリ220の環状部品は、ステータアセンブリ220の他の環状部品に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、ステータアセンブリ220の環状部品は、上述の部品の組合せに取り付けられてもよい。
【0061】
図9は、
図8のステータアセンブリ220の分解図を示す。ステータアセンブリ220の環状部品は、フロント磁気ベアリングアセンブリ920、リア磁気ベアリングアセンブリ922、駆動磁石224、フロント保持部品312、リア保持構造926、およびプル磁石228を含むことができる。フロント磁気ベアリングアセンブリ920およびリア磁気ベアリングアセンブリ922は、それぞれ、少なくとも1つの永久環状磁石222を含むことができる。いくつかの実施形態では、環状部品は、
図6および
図7に示されるロータアセンブリ230に関して上記で説明されたものと同様のスペーサを使用して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、スペーサは、本体102などの取付構造に一体化されてもよい(
図2)。
【0062】
図6、
図8、
図9を参照すると、フロントおよびリア磁気ベアリングアセンブリ920、922は、ロータアセンブリ230のフロントおよびリア磁気ベアリングアセンブリ620、622と相互作用するように構成され得る。
例えば、ステータアセンブリ220のフロントおよびリア磁気ベアリングアセンブリ920、922は、各永久磁石222がロータアセンブリ230の対応する相補的永久磁石232と整列するように、(例えば、離間して)配置されてもよい。いくつかの実施形態では、各永久磁石222は、永久磁石222の極性(例えば、N極、S極)がロータアセンブリ230の対応する相補的永久磁石232の極性と整列するような向きに配置され、その結果、永久磁石222と、対応する相補的永久磁石232との間の磁場によって反発力が誘起される。いくつかの実施形態では、各永久磁石222は、永久磁石222の極性がロータアセンブリ230の対応する相補的永久磁石232の極性と反対になるような向きに配置され、その結果、引力が、永久磁石222と対応する相補的永久磁石232との間の磁場によって誘起される。いくつかの実施形態では、永久磁石222のうちのいくつかは、極性が、ロータの対応する相補的永久磁石232と直線的に配列されるように配列される。一方、他の磁石は、極性が対応する相補的永久磁石232と反対になるように配列される。例えば、フロント磁気ベアリングアセンブリ920の永久磁石222は、極性が、ロータアセンブリ230のフロント磁気ベアリングアセンブリ620の対応する相補的永久磁石232と直線的に配列されるように配列され、リア磁気ベアリングアセンブリ922の永久磁石222は、極性が、リア磁気ベアリングアセンブリ622の対応する相補的永久磁石232と反対になるように配列される。別の例では、フロント及びリア磁気ベアリングアセンブリ920、922の各々は、極性がロータアセンブリ230の対応する相補的永久磁石232と直線的に配列された少なくとも1つの永久磁石222と、極性がロータアセンブリ230の対応する相補的永久磁石232と反対となるように配列されている少なくとも1つの永久磁石222とを含むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、フロント磁気ベアリングアセンブリ920およびリア磁気ベアリングアセンブリ922のうちの1つまたは複数において隣接する永久磁石222は、隣接する永久磁石222がステータアセンブリ220内の隣接する永久磁石222間に反発力を誘起するように、同じ極性で配列されている。いくつかの実施形態では、フロント磁気ベアリングアセンブリ920およびリア磁気ベアリングアセンブリ922のうちの1つまたは複数において隣接する永久磁石222は、隣接する永久磁石222がステータアセンブリ220内の隣接する永久磁石222の間に引力を誘起するように、極性が反対になるように配列されても良い。
【0064】
駆動磁石アセンブリ224は、ロータアセンブリ230の電機子234と実質的に直線的に配列され、電機子234と相互作用するように構成され得る。例えば、電流が駆動磁石224に供給されてもよい。駆動磁石224は、電機子234に回転力を誘起し得る電流から磁場を生成し得る。電流は、外部電源(例えば、発電機、電力ライン、変圧器、インバータ、モータ制御装置、可変周波数駆動装置など)から生成してもよい。いくつかの実施形態では、内部回路(例えば、制御基板、モータコントローラ、速度コントローラなど)は、電流を変更することができる。いくつかの実施形態では、ポンプは、コントローラ260を含むことができる。コントローラは、電流の一部を電力に転用して、コントローラ260および/またはポンプの他の部品を動作させることができる。いくつかの実施形態では、相補的プル磁石228などの他の部品およびコントローラ260は、独立した電源などを介して、ポンプとは別個に電力供給され得る。コントローラ260は、電流を駆動磁石224に送る前に、電流を修正する(例えば、振幅、周波数、電圧、アンペアなどを変更する)ことができる。いくつかの実施形態では、コントローラ260は、駆動磁石224に供給されている電流を監視することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ260は、駆動磁石224に供給されている電流に基づいてポンプの他の部品を制御することができる。例えば、コントローラ260は、駆動磁石224に供給されているアンペアを監視し、駆動磁石224に供給されているアンペアに基づいて、プル磁石228に供給されている電流を制御することができる。
【0065】
図10は、混合装置100の別の実施形態の断面図を示す。混合装置100は、一次入口1002及び二次入口1004を含むことができる。一次入口1002は、第1の流体を受け入れるように構成され得、二次入口1004は、第2の流体を受容するように構成され得る。
図10に示されるように、一次入口1002は、混合装置100の第1の流体ポート116と一致してもよい。
【0066】
第1の流体は、一次入口1002を通って混合装置100に入ることができる。一次入口1002は、ロータアセンブリ230の入口506に動作可能に結合され得る。第1の流体は、入口506を通ってロータアセンブリ230を通って通路1010に入ることができる。第1の流体は、通路1010を通ってロータアセンブリ230の中心領域を通過し、ロータアセンブリ230のリア部でロータアセンブリ230を出ることができる。
【0067】
第2の流体は、二次入口1004を通って混合装置100に入ることができる。二次入口1004は、ロータアセンブリ230のリア部に近接する混合チャンバ202の領域において、混合チャンバ202に結合されてもよい。したがって、第2の流体は、第1の流体がロータアセンブリ230を通って通路1010を出るときに、ロータアセンブリ230のリア部に近接する混合チャンバ202において第1の流体に導入され得る。
【0068】
次に、2つの流体は、ロータアセンブリ230とステータアセンブリ220との間に画定された混合チャンバ202を通って、ロータアセンブリ230のフロント部に近接する収集チャンバ1006に流れることができる。ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220に対して回転するように構成され得る。上述のように、電機子234と駆動磁石224との間の相互作用は、ロータアセンブリ230をステータアセンブリ220に対して回転させることができる。
【0069】
ロータアセンブリ230の回転は、2つの液体がロータアセンブリ230とステータアセンブリ220との間で混合チャンバ202を通過するときに、2つの流体内に乱流を発生させることができる。例えば、ロータアセンブリ230の外面508は、摩擦によって、ロータアセンブリ230の外面508と接触する流体に回転力を誘起することができる。上述のように、ロータアセンブリ230の外面508は、突出部(例えば、リッジまたはバンプ)または窪み部(例えば、チャネル、ディボット、またはディンプル)などの不平坦部512を含むことができる。不平坦部512は、ロータアセンブリ230の外面508と流体との間の摩擦力を増加させることや、および/または層流を乱流に移行させるように構成されたトリップポイントを生成することなどによって、2つの流体中により多くの量の乱流を生成し得る。
【0070】
ステータアセンブリ220の内面510は、また、混合チャンバ202内の流体に乱流を誘発するのを助けることができる。
例えば、ステータアセンブリ220は、ロータアセンブリ230に対して実質的に静止したままであるため、ステータアセンブリ220の内面510は、ロータアセンブリ230の回転方向とは反対方向に、内面510に近接する流体に力を生成することができる。上述のように、ステータアセンブリ220の内面510は、不平坦部514を含み得る。不平坦部514は、流体とステータアセンブリ220の内面510との間の摩擦を増加させること、および/または層流を乱流に移行させるように構成されたトリップポイントを生成することなどによって、流体中により大きな力を生成し得る。
【0071】
ロータアセンブリ230の回転は、2つの流体がロータアセンブリ230のリア部から収集チャンバ1006に通過するときに、混合チャンバ202全体に亘って乱流を生成することができる。乱流は、混合チャンバ202内の2つの流体の混合を加速することができ、その結果、2つの流体は、混合チャンバ202を出て収集チャンバ1006に入ると、2つの流体は、実質的に均質な流体を形成することができる。混合チャンバ202内の2つの流体の加速された混合は、結果として生じる流体を実質的に均質な流体として維持しながら、より多くの量のガスを液体中に分散させることを可能にし得る。
【0072】
次に、実質的に均質な流体は、出口1008を通って収集チャンバ1006から流出することができる。
図10に示すように、出口1008は、混合装置100の第2の流体ポート118と一致してもよい。混合装置100への流体の流れは、収集チャンバ1006内の均一な流体を動かして、均一な流体を出口1008を通って混合装置100から流出させることができる。いくつかの実施形態では、混合装置100に入る流体のうちの1つまたは複数は、ポンプまたは圧縮機などで加圧されてもよい。加圧流体は、収集チャンバ1006内の均一な流体を、収集チャンバ1006から出して、より高圧の流体が収集チャンバ1006内に流れることを可能にする。いくつかの実施形態では、出口1008は、真空またはポンプの入口などの吸引を生成するように構成された機器に結合され得る。装置は、出口1008を通して収集チャンバ1006から実質的に均質な流体を引き出すことができ、その結果、収集チャンバ1006は、混合チャンバ202から実質的に均質な流体を受け取り続けることができる。
【0073】
図11は、混合装置100の別の実施形態を示す。混合装置100は、一次入口1104及び二次入口1106を含むことができる。一次入口1104は、第1の流体を受け入れるように構成され、二次入口1106は、第2の流体を受け入れるように構成される。
図11に示されるように、一次入口1104および二次入口1106は、ロータアセンブリ230の同じ側に配置されてもよい。例えば、一次入口1104および二次入口1106は、ロータアセンブリ230のリア部に近接して配置されてもよい。
【0074】
一次入口1104および二次入口1106は、第1および第2の流体を混合チャンバ202に直接流すように構成され得る。ロータアセンブリ230のリア部付近に流体の各々を導入することにより、流体が混合を開始することができる。例えば、流体は、ロータアセンブリ230のリア部に近接する混合チャンバ202の一部を実質的に満たすことができ、その結果、流体は、互いに接触し、一緒に混合し始めることができる。流体は、それぞれの一次入口1104および二次入口1106を出ると、流体は、一次入口1104および二次入口1106の近くで渦流および/または乱流を発生させて、さらなる混合を引き起こす。いくつかの実施形態では、一次入口1104および二次入口1106の各々を通って流れる流体が、一次入口1104および二次入口1106から混合チャンバ202内に出るときに交差するように、一次入口1104および/または二次入口1106は、向きが決められ、これによって、さらなる混合および乱流が発生し得る。
【0075】
次に、流体は、混合チャンバ202を通って、ロータアセンブリ230のリア部から、ロータアセンブリ230のフロント部に近接する収集チャンバ1108に、流れ得る。上述のように、ロータアセンブリ230は、ステータアセンブリ220に対して回転することができる。ロータアセンブリ230の外面508およびステータアセンブリ220の内面510は、ロータアセンブリ230の外面508とステータアセンブリ220の内面510との間に画定された混合チャンバ202内の流体に、外面508、内面510、および流体のそれぞれの間の摩擦力によって、乱流を発生させることができる。上述のように、乱流は、外面508および/または内面510上に存在し得る不平坦部512、514によって強化され得る。
【0076】
上述のように、混合チャンバ202内の乱流は、流体を一緒に混合させることができ、その結果、混合チャンバ202を出て収集チャンバ1108に入る流体が実質的に均質になる。実質的に均質な流体は、出口1102を通って収集チャンバ1108を出ることができる。出口1102は、一次入口1104及び二次入口1106から混合装置100の反対側の端部に配置することができる。例えば、出口1102は、混合装置100の第1の流体ポート116と一致してもよい。したがって、2つの流体は、ロータアセンブリ230のリア部に近接する混合装置100の第1の端部上の一次入口1104および二次入口1106を通って混合装置100に入り、流体がロータアセンブリ230の長さを移動するときに混合チャンバ202内で実質的に均質な流体を形成するように一緒に混合され、ロータアセンブリ230のフロント部に近接する混合装置100の第2の反対側の端部において出口1102を通って混合装置100から出ていく。
【0077】
いくつかの実施形態では、混合装置100は、流体を反対方向に流すように構成されてもよい。例えば、2つの流体は、ロータアセンブリ230のフロント部に近接する第2の端部で混合装置100に入ることができる。次に、2つの流体は、ロータアセンブリ230のフロント部で混合チャンバ202に入り、流体がロータアセンブリ230の長さをロータアセンブリ230のリア部まで移動するときに、混合チャンバ202内で一緒に混合され得る。次に、流体は、ロータアセンブリ230のリア部に近接する出口を通って、実質的に均質な流体として、混合装置100を出ることができる。
【0078】
図12Aから
図12Cは、ロータアセンブリ230の異なる実施形態を示す。上述のように、ロータアセンブリ230は、ロータアセンブリ230の外面508上に不平坦部512を含むことができる。
図12Aは、線条突起部1202aを含むロータアセンブリ230Aを示す。線条突起部1202aは、リッジなどの突出部、またはチャネルなどの窪み部であってもよい。いくつかの実施形態では、線条突起部1202aは、ロータアセンブリ230Aの外面508の周りにパターンで配置された突出部と窪み部との組合せであってもよい。例えば、各突出部は、窪み部に隣接してもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、線条突起部1202aの各々は、ロータアセンブリ230Aの外面508の周りに実質的に均等に離間され得る。他の実施形態では、線条突起部1202a間の間隔は、いくつかの隣接する線条突起部1202a間の空間1204が他の隣接する線条突起部1202a間の空間1204よりも大きくなるように、変化し得る。いくつかの実施形態では、空間1204は、他の線条突起部1202aによって画定されてもよい。例えば、外面508は、線条突起部1202aを画定する線形リッジを含むことができ、線形リッジ間の空間1204は、線形チャネルを形成することができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、線条突起部1202aは、実質的に均一であってもよい。例えば、線条突起部1202aは、それぞれ、実質的に同じ高さ、深さ、および/または長さを有しても良い。他の実施形態では、線条突起部1202aは、異なるサイズを有しても良い。例えば、線条突起部1202aのうちのいくつかは、他の線条突起部1202aよりも大きい高さまたは深さを有しても良い。いくつかの実施形態では、線条突起部1202aのうちのいくつかは、他の線条突起部1202aとは異なる長さを有しても良い。例えば、線条突起部1202aのいくつかは、ロータアセンブリ230Aの全長に延びなくてもよい。いくつかの実施形態では、線条突起部1202aが異なる形状を有しても良い。例えば、線条突起部1202aのいくつかは、長方形(例えば、主に90°の角度によって画定される)を有し、線条突起部1202aのいくつかは、三角形(例えば、ロータアセンブリ230Aの外面508に対して約90°より大きい角度をなして延びる)を有しても良い。
【0081】
図12Bは、螺旋状突起1202bを含むロータアセンブリ230Bを示す。螺旋状突起1202bは、ロータアセンブリ230Bの第1の端部1206からロータアセンブリ230Bの第2の端部1208まで延在する螺旋を形成してもよい。いくつかの実施形態では、各螺旋状突起1202bは、第1の端部1206と第2の端部1208との間で少なくとも1回、ロータアセンブリ230の外面508の周りを通過してもよい。他の実施形態では、螺旋状突起1202bは、第1の端部1206と第2の端部1208との間の外面508を完全に取り囲まなくてもよい。螺旋状突起1202bは、リッジなどの突出部、又はチャネルなどの窪み部であってもよい。いくつかの実施形態では、螺旋状突起1202bは、ロータアセンブリ230Bの外面508の周りにパターンで配置された突出部と窪み部との組み合わせであってもよい。例えば、各突出部は、窪み部に隣接してもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、螺旋状突起1202bの各々は、ロータアセンブリ230Bの外面508に沿って実質的に均等に離間され得る。他の実施形態では、螺旋状突起1202b間の間隔は、いくつかの隣接する螺旋状突起1202b間の空間1204が他の隣接する螺旋状突起1202b間の空間1204よりも大きくなるように変化し得る。いくつかの実施形態では、空間1204は、他の螺旋状突起1202bによって画定されてもよい。例えば、外面508は、螺旋状突起1202bを画定する螺旋状隆起部を含むことができ、螺旋状突起部間の空間1204は、螺旋状チャネルを形成することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、螺旋状突起1202bは、実質的に均一であり得る。例えば、螺旋状突起1202bは、それぞれ、実質的に同じ高さ、深さ、および/または長さを有しても良い。他の実施形態では、螺旋状突起1202bは、異なるサイズを有しても良い。例えば、螺旋状突起1202bのいくつかは、他の螺旋状突起1202bよりも大きい高さまたは深さを有する可能性がある。いくつかの実施形態では、螺旋状突起1202bは、異なる形状を有しても良い。例えば、螺旋状突起1202bのいくつかは、長方形(例えば、主に90°の角度によって画定される)を有してもよく、螺旋状突起1202bのいくつかは、三角形(例えば、ロータアセンブリ230Aの外面508に対して約90°よりも大きい角度をなして延びる)を有しても良い。
【0084】
図12Cは、ロータアセンブリ230Cの外面508の周りに配置された成形部1202cを含むロータアセンブリ230Cを示す。成形部1202cは、バンプなどの突起部、またはディボットもしくはディンプルなどの窪み部であり得る。例えば、
図12Cに示すように、成形部1202cは、ゴルフボールの表面と同様の円形ディボットのパターンであってもよい。いくつかの実施形態では、成形部1202cは、ロータアセンブリ230Cの外面508の周りにパターンで配置された突起部と窪み部との組合せであってもよい。成形部1202cは、ロータアセンブリ230Cの外面508の周りに列状に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、
図12Cに示されるように、列は、オフセットされて、より多数の成形部1202cがロータアセンブリ230Cの外面508上に配置されることを可能にする。
【0085】
いくつかの実施形態では、成形部1202cは、卵型(ovals)、楕円形(ellipses)、正方形、長方形、プリズム、三角形、角錐、円錐などの他の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、成形部1202cの形状およびサイズは、実質的に一様(例えば、実質的に同じサイズおよび/または形状)であり得る。他の実施形態では、成形部1202cのサイズおよび/または形状が変化してもよい。例えば、成形部1202cのいくつかは、実質的に円形であってもよく、成形部1202cのいくつかは、矩形であってもよい。成形部1202cのいくつかは、他の成形部1202cよりも小さくてもよい。例えば、成形部1202cは、異なる深さ、異なる高さ、異なる主要寸法(例えば、半径、直径、長さ、幅、辺心距離など)などを有することができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ロータアセンブリ230は、同じロータアセンブリ230の外面508上に配置された、線条突起部1202a、螺旋状突起1202b、および/または成形部1202cなど、複数の異なるタイプの不平坦部512の組合せを含み得る。異なるタイプの不平坦部512は、ロータアセンブリ230の外面508上を流れる流体に異なるタイプの乱流を生成することができ、異なるタイプの乱流は、異なる混合特性を有する。したがって、異なる不平坦部512は、混合装置100が異なるタイプの乱流の利点を使用して混合チャンバ202内の流体を混合することを可能にし、その結果、均一な流体混合物を生成する。上述のように、より多量の乱流は、また、混合装置100がより多量のガスを液体中に混合することを可能にする。
【0087】
図13及び
図14は、上述の混合装置100を含むシステムを示す。
図13は、第1の流体1304を混合装置100に供給するように構成されたポンプ1302を含む流体混合システム1300を示す。ポンプ1302は、第1の流体1304を加圧することなどによって、流れを第1の流体1304へと誘導するように構成された、遠心ポンプ、往復ポンプ、スクロールポンプ、タービンポンプなどであってもよい。第1の流体1304は、水、脱イオン水などの液相の流体であってもよい。ポンプ1302からの圧力により、第1の流体1304は、混合装置100を通って流れることができる。ポンプ1302は、ポンプ1302と混合装置100との間で第1の流体1304を移送するように構成されたパイプ(例えば、樹脂製の配管、金属製の配管、ライン、配管など)を介して混合装置100に結合され得る。
【0088】
第2の流体1306は、混合装置100に独立して供給することができる。第2の流体1306は、酸素、オゾンなどの気相の流体であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の流体1306は、圧縮機などによって、第1の流体1304と少なくとも同じ圧力に加圧され得る。第2の流体1306は、混合装置100を用いて上述の方法で第1の流体1304に混合されてもよい。
【0089】
第2の流体1306は、第1の流体1304に混合された後、混合流体1308は、混合装置100から流出することができる。混合流体1308は、実質的に均質な混合物中に第1の流体1304と第2の流体1306の両方を含むことができる。次に、混合流体1308は、混合装置100から、ブースターポンプ、スプレーノズル、保持タンクなどの別の部品1310に流れることができる。混合装置100からの混合流体1308の流れは、第1の流体1304においてポンプ1302によって生成された流れの結果であり得る。
【0090】
図14は、流体混合システム1400の別の実施形態を示す。流体混合システム1400は、混合装置100を含むことができる。混合装置100は、第1の流体1304および第2の流体1306を受け入れるように構成され得る。第1の流体1304は、液相の流体であってもよく、第2の流体1306は、気相の流体であってもよい。第1の流体1304および第2の流体1306は、第1の流体1304および第2の流体1306を混合装置100に流すのに十分なシステム圧力を有することができる。
【0091】
第2の流体1306は、上述の方法で混合装置100内の第2の流体1306に混合されてもよい。混合流体1308は、混合装置100から出ることができる。上述のように、混合流体1308は、実質的に均質な混合物中に第1の流体1304と第2の流体1306との両方を含むことができる。
【0092】
ポンプ1402は、混合流体1308を混合装置100から引き出すように構成することができる。ポンプ1402は、遠心ポンプ、往復ポンプ、スクロールポンプ、タービンポンプなどであってもよく、混合流体1308を加圧することなどによって、流れを混合流体1308の中に誘導するように構成されている。ポンプ1402は、混合装置100とポンプ1402との間で混合流体1308を移送するように構成されたパイプ(例えば、樹脂製の配管、金属製の配管、ライン、配管など)を介して混合装置100に結合され得る。ポンプ1402は、混合流体1308を、スプレーノズル、保持タンクなどのシステムの別の部品1404に流すことができる。
【0093】
オゾン処理水などの液体は、半導体洗浄プロセスなどの洗浄プロセスにおいて使用され得る。オゾン処理水中のオゾン濃度が高いと、オゾン処理水の洗浄特性が向上することがある。したがって、液体中に混合されるガスの量を増加させることは、ガスによって導入された改善された特性を有するオゾン処理水および/または他の混合物の生成を可能にし得る。本開示の実施形態は、大量のガスを、液体中に混合または分散させることを可能にし得る。気体を液体中に混合する従来の方法は、受動的であり、気体が液体中を移動して気体を液体中に分散するのにかかる時間に依存する。本開示の実施形態は、乱流を液体中に誘導することによってガスを液体中に積極的に混合して、ガスと液体との混合を加速させ、その結果、より高い濃度のガスを有する実質的に均質な混合物をえることである。
【0094】
本開示の非限定的な例示的実施形態は、以下を含む。
【0095】
実施形態1:ガス入口と、流体混合装置と、ポンプと、を備える流体混合システム。流体混合装置は、流体入口と、共通出口と、混合チャンバとを備える。混合チャンバは、ステータと、ステータに対して回転するように構成された磁気浮上ロータとの間に画定される。混合チャンバは、不平坦面(uneven surface)を有する。混合チャンバは、流体入口およびガス入口を共通出口に操作によって結合する。ポンプは、流体混合装置から分離され、且つ流体混合装置にパイプを介して結合されている。
【0096】
実施形態2: ポンプは、流体入口から上流に配置され、且つ流体入口に流体を送り込むように構成されている、実施形態1に記載の流体混合システム。
【0097】
実施形態3: ポンプは、共通出口から下流に配置され、且つ共通出口から流体を送り出すように構成されている、実施形態1または2に記載の流体混合システム。
【0098】
実施形態4: 混合装置は、流体混合装置内にポンピング部品を含まない、実施形態1から3のいずれか一に記載の流体混合システム。
【0099】
実施形態5: 不平坦面は、1つ以上の突起部および窪み部のパターンを含む、実施形態1から4のいずれか一に記載の流体混合システム。
【0100】
実施形態6: 不平坦面は、ロータの表面を含む、実施形態1から5のいずれか一に記載の流体混合システム。
【0101】
実施形態7: 不平坦面は、ステータの表面を含む、実施形態1から6のいずれか一に記載の流体混合システム。
【0102】
実施形態8: ガス入口は、流体混合装置の上流で流体入口に結合されている、実施形態1から7のいずれか一に記載の流体混合システム。
【0103】
実施形態9: ガス入口は、流体入口から分離された流体混合装置に直接結合されている、実施形態1から8のいずれか一に記載の流体混合システム。
【0104】
実施形態10: ステータと、ステータに対して回転するように構成されたロータと、混合空洞部と、を有する混合装置。ステータは、第1の極性を有する少なくとも2つの環状永久磁石と、内面とを有する。ロータは、第2の極性を有する少なくとも2つの相補的環状永久磁石を含む。少なくとも2つの相補的環状永久磁石は、少なくとも2つの環状永久磁石と同軸に配置される。混合空洞部は、ステータの内面とロータの外面との間に画定され、ステータの内面とロータの外面との少なくとも1つは不平坦面である。混合装置は、混合装置の内部にポンピング部品を含まない。
【0105】
実施形態11: 第2の極性は、第1の極性とは反対である、実施形態10に記載の混合装置。
【0106】
実施形態12: 第2の極性は、第1の極性と同じ極性である、実施形態10または11に記載の混合装置。
【0107】
実施形態13: ロータは、電機子をさらに備え、ステータは、電機子を介してロータの回転を誘導するように構成された駆動磁石をさらに備える、実施形態10から12のいずれか一に記載の混合装置。
【0108】
実施形態14: 凹面は、複数の突起部または窪み部を備える、実施形態10から13のいずれか一に記載の混合装置。
【0109】
実施形態15: ロータの外面及びステータの内面のそれぞれは、不平坦面である、実施形態10から14のいずれか一に記載の混合装置。
【0110】
実施形態16: さらに、液体入口と、気体入口と、出口と、を備え、出口は、液体入口を介して受け入れられた液体と、気体入口を介して受け入れられた気体との流体混合物を受け入れるように構成され、流体混合物は、混合空洞部内に形成される、実施形態10から15のいずれか一に記載の混合装置。
【0111】
実施形態17: 液体入口および気体入口は、混合装置の第1の側に配置され、出口は、混合装置の反対側の第2の側に配置される、実施形態16に記載の混合装置。
【0112】
実施形態18: ステータはプル磁石を備え、ロータは相補的なプル磁石を備え、プル磁石は、プル磁石のプル強度および極性のうちの1つまたは複数を調整することによって、ロータの位置を調整するように構成された電磁石を備える、実施形態10から16のいずれか一に記載の混合装置。
【0113】
実施形態19: 液体を気体と混合する方法であって、ステータの内面とロータの外面との間に画定されたチャンバに液体および気体を流す工程と、流れをポンプ装置によって液体および気体の少なくとも1つに誘導する工程と、ロータをステータに対して回転させる工程と、ロータが回転するときに液体及び気体をロータの不平坦状の外面で混合する工程と、を含む方法。ロータは、磁気ベアリング上でステータ内で浮動するように構成される。ステータの内面およびロータの外面のうちの少なくとも一方は、不平坦面である。ポンプ装置は、チャンバ、ロータ、およびステータから分離され、パイプを介してチャンバに結合されている。
【0114】
実施形態20: 不平坦面は、複数の突起部または窪み部を含む、実施形態19に記載の方法。
【0115】
上記で説明され、添付の図面に示される本開示の実施形態は、本発明の実施形態の例にすぎないので、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって規定される。任意の均等の実施形態は、本開示の範囲内にあることを意図するものである。実際、記載された部品の代替的な有用な組み合わせなど、本明細書に示され記載されたものに加えて、本開示の様々な変形例は、当業者には本明細書から明らかである。そのような変形例および実施形態は、また、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物の範囲内にあることを意図するものである。