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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-18
(45)【発行日】2025-06-26
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20250619BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022185142
(22)【出願日】2022-11-18
(65)【公開番号】P2024074077
(43)【公開日】2024-05-30
【審査請求日】2023-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】高谷 祥平
(72)【発明者】
【氏名】山王 剛史
(72)【発明者】
【氏名】蒔野 純
(72)【発明者】
【氏名】小西 雅秋
【審査官】平井 隼人
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-153923(JP,A)
【文献】特開2019-072141(JP,A)
【文献】特開2022-072537(JP,A)
【文献】特開2020-044221(JP,A)
【文献】特開2018-089237(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段に記憶された情報に基づいて特別抽選を実行可能であり、前記特別抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能な遊技機において、
変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
所定の数を計数する計数手段と、
前記演出を実行する演出実行手段と、
前記演出に関連する制御を実行する演出制御手段と、
操作手段と、を備え、
前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、
前記特定状態は、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、
前記特定状態には、前記特別抽選の結果が特定結果となったことで制御可能な第1特定状態と、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったとしても特定条件が成立したことで制御可能な第2特定状態と、があり、
前記計数手段には、第1計数手段と、第2計数手段と、があり、
前記第1計数手段は、前記第1特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第1特定数を計数し、
前記第2計数手段は、前記第2特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第2特定数を計数し、
前記遊技状態制御手段は、
前記第1特定状態において前記第1特定数が第1終了数に達するときにおける変動ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、前記第1上限変動ゲームが終了すると前記第1特定状態から前記所定状態に制御可能であり、
前記第2特定状態において前記第2特定数が第2終了数に達するときにおける変動ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、前記第2上限変動ゲームが終了すると前記第2特定状態から前記所定状態に制御可能であり、
前記演出には、特定演出と、特別演出と、があり、
前記特定演出は、前記特別抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるものの、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち何れの変動ゲームが実行されたときかによって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、実行される場合には、前記操作手段が操作されるまで所定態様により実行可能であり、
前記特別演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームの何れの変動ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、前記特別抽選の結果によって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、実行される場合には、前記操作手段が操作されるまで特定態様により実行可能であり、
前記特定演出は、当該特定演出が実行された変動ゲームの次の変動ゲームが開始するまでに終了することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例であるパチンコ遊技機には、例えば、特許文献1に記載されたパチンコ遊技機のように、記憶手段に記憶された情報(一例として設定値)に基づいて特別抽選(一例として大当り抽選)が行われるものがある。また、パチンコ遊技機には、例えば、特許文献2に記載されたパチンコ遊技機のように、特別抽選の結果が特定結果(一例として大当り)となったことによって、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態(一例として時短状態)に制御可能に構成されているものもある。そして、今日では、特別抽選の結果が特定結果とならなかったとしても通常状態よりも遊技者にとって有利な状態に制御可能に構成されているものもある。例えば、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態に制御可能なパチンコ遊技機は、有利な状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な特定数が所定の終了数に達すると通常状態に制御されるように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-068904号公報
【文献】特開2019-115547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遊技機において、遊技者は、有利な状態にて変動ゲームが実行されることで更新可能な特定数が所定の終了数に近づくにつれて有利な状態が終了することに対する不安感を高めることが考えられる。そして、遊技者は、特定数が所定の終了数に達した変動ゲームにおいて更に不安感を高め、興趣を低下させることが考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、記憶手段に記憶された情報に基づいて特別抽選を実行可能であり、前記特別抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能な遊技機において、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、所定の数を計数する計数手段と、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関連する制御を実行する演出制御手段と、操作手段と、を備え、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、前記特定状態には、前記特別抽選の結果が特定結果となったことで制御可能な第1特定状態と、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったとしても特定条件が成立したことで制御可能な第2特定状態と、があり、前記計数手段には、第1計数手段と、第2計数手段と、があり、前記第1計数手段は、前記第1特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第1特定数を計数し、前記第2計数手段は、前記第2特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第2特定数を計数し、前記遊技状態制御手段は、前記第1特定状態において前記第1特定数が第1終了数に達するときにおける変動ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、前記第1上限変動ゲームが終了すると前記第1特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記第2特定状態において前記第2特定数が第2終了数に達するときにおける変動ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、前記第2上限変動ゲームが終了すると前記第2特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記演出には、特定演出と、特別演出と、があり、前記特定演出は、前記特別抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるものの、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち何れの変動ゲームが実行されたときかによって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、実行される場合には、前記操作手段が操作されるまで所定態様により実行可能であり、前記特別演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームの何れの変動ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、前記特別抽選の結果によって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、実行される場合には、前記操作手段が操作されるまで特定態様により実行可能であり、前記特定演出は、当該特定演出が実行された変動ゲームの次の変動ゲームが開始するまでに終了することを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、興趣の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】パチンコ遊技機を模式的に示す斜視図である。
図2】遊技盤を模式的に示す正面図である。
図3】遊技状態の種類の一例を説明するための説明図である。
図4】設定値の種類の一例を説明するための説明図である。
図5】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図6】(a)~(d)は、変動パターンの一例を説明するための説明図である。
図7】(a)及び(b)は、変動パターンの一例を説明するための説明図である。
図8】(a)及び(b)は、設定値演出が実行されたときにおける演出表示装置の表示の一例を示す模式図である。
図9】(a)及び(b)は、確率演出が実行されたときにおける演出表示装置の表示の一例を示す模式図である。
図10】(a)及び(b)は、状態移行演出が実行されたときにおける演出表示装置の表示の一例を示す模式図である。
図11】(a)及び(b)は、第1上限変動ゲームの実行に伴って実行される演出の一例を示すタイミングチャートである。
図12】(a)及び(b)は、第2上限変動ゲームの実行に伴って実行される演出の一例を示すタイミングチャートである。
図13】(a)及び(b)は、獲得演出が実行されたときにおける演出表示装置の表示の一例を示す模式図である。
図14】(a)~(f)は、設定値毎の設定値演出の種類の一例を説明するための説明図である。
図15】(a)及び(b)は、設定値演出が実行されたときにおける演出表示装置の表示の一例を示す模式図である。
図16】(a)~(f)は、設定値毎の確率演出の種類の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示す。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備える。枠体11は、遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、枠体11に搭載される。遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。遊技機10は、発射ハンドルHDが操作されることにより、遊技媒体としての遊技球を発射可能に構成される。
【0009】
遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。装飾ランプLAは、枠体11に設けられる。遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。スピーカSPは、枠体11に設けられる。
【0010】
図2に示すように、遊技機10は、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別ゲームは、変動ゲームの一例である。特別図柄変動ゲームには、第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、がある。第1特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第1特別図柄が確定停止表示される。第2特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第2特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、特別ゲームの結果として大当り抽選の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。換言すれば、第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを実行する。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを実行する変動ゲーム実行手段の一例である。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。換言すれば、第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを実行する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを実行する変動ゲーム実行手段の一例である。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。
【0011】
特別図柄には、特別ゲームの結果として、大当り図柄と、非大当り図柄と、がある。遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選すると、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、当該特別ゲームの終了後、大当り遊技が生起(付与)される。大当り抽選で大当りに当選することは、大当り抽選の結果が大当りとなることに相当する。本実施形態において、大当り抽選の結果が大当りとなることは、大当り抽選の結果が特定結果となることの一例である。非大当り図柄には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合に、特別ゲームにおいてはずれ図柄及びチャンス図柄の何れかが導出される。大当り抽選で大当りに当選しないことは、大当り抽選の結果が非大当りとなることに相当する。本実施形態において、大当り抽選の結果が非大当りとなることは、大当り抽選の結果が特定結果とならないことの一例である。
【0012】
遊技機10は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。遊技機10は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。本実施形態において、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。
【0013】
遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通ゲームの結果として普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が生起(付与)される。遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選しなかった場合に、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が導出される。遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。本実施形態において、普通保留数の上限数は、4である。
【0014】
遊技機10に備えられた遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
【0015】
遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。例えば、画像表示部GHは、液晶パネル及び有機ELパネルなどである。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHの画像表示領域が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
【0016】
本実施形態において、装飾ランプLA、スピーカSP、及び演出表示装置EHは、それぞれ演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である演出装置群DEを構成する。演出実行手段は、装飾ランプLA、スピーカSP、及び演出表示装置EHの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0017】
遊技機10は、第1始動口15を備える。遊技機10は、第1始動口15へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(図5に示す)。遊技機10では、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数(本実施形態では3)の賞球の払出条件が成立する。第1始動口15は、遊技球を入球させることができるように常に開放されている。
【0018】
遊技機10は、第2始動口16を備える。遊技機10は、第2始動口16へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(図5に示す)。遊技機10では、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数(本実施形態では3)の賞球の払出条件が成立する。遊技機10は、遊技球が第2始動口16へ入球可能な第1状態と、遊技球が第2始動口16へ入球不能な第2状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。遊技機10は、普通可変部材17を動作させる手段として、普通ソレノイドSL1を備える(図5に示す)。普通可変部材17は、普通当り遊技において第1状態に動作される。
【0019】
遊技機10は、大入賞口18を備える。遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図5に示す)。遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数(本実施形態では10)の賞球の払出条件が成立する。遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な第1状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な第2状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。遊技機10は、特別可変部材19を動作させる手段として、特別ソレノイドSL2を備える(図5に示す)。特別可変部材19は、大当り遊技において第1状態に動作される。
【0020】
遊技機10は、ゲート25を備える。遊技機10は、ゲート25へ入球した遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図5に示す)。遊技機10は、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しない。
【0021】
遊技機10は、普通入賞口26を備える。遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。遊技機10では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数(本実施形態では1)の賞球の払出条件が成立する。
【0022】
遊技機10は、アウト口27を備える。アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において形成される。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口18、及び普通入賞口26の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
【0023】
遊技機10は、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じて、遊技球の発射強度を調整できる。遊技機10では、センター枠Wの左側領域及びセンター枠Wの右側領域の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域における遊技球の流下経路R1には、第1始動口15及び普通入賞口26が配設されている。遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域を流下するように遊技球を発射することで、第1始動口15及び普通入賞口26に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が左側領域を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す。右側領域における遊技球の流下経路R2には、第2始動口16、大入賞口18、及びゲート25が配設されている。遊技機10では、遊技領域YBaのうち、右側領域を流下するように遊技球を発射することで、第2始動口16、大入賞口18、及びゲート25に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右側領域を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す。
【0024】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2始動口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、を搭載している。遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
【0025】
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、当該低確率状態に比して大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当り抽選で大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、低確率状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
【0026】
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、第2始動口16への入球を補助する機能であり、所謂「電サポ機能」である。遊技機10は、第2始動口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球状態を備える。複数の入球状態には、非時短状態と、当該非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い時短状態と、がある。時短状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。非時短状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。時短状態及び非時短状態では、第1始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が同じである。時短状態では、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上して、第1始動口15よりも第2始動口16へ遊技球が入球し易くなる。このため、時短状態では、第2始動口16に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。一方、非時短状態では、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が時短状態に比して低く、第1始動口15よりも第2始動口16へ遊技球が入球し難いため、左打ちすることが推奨される。遊技機10では、入球補助機能が作動すると、入球状態が非時短状態から時短状態に移行する。時短状態は、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上し、非時短状態に比して第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易くなる。このため、時短状態は、非時短状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
【0027】
例えば、時短状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は、複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1制御は、普通ゲームの変動時間を、非時短状態のときよりも短くする制御である。第2制御は、普通抽選における普通当り確率を、非時短状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第3制御は、1回の普通当り遊技において普通可変部材17が第1状態となる時間を、非時短状態のときよりも長くする制御である。なお、第3制御としては、1回の普通当り遊技において普通可変部材17が第1状態へ動作される回数を、非時短状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技において普通可変部材17が第1状態へ動作されてから第2状態へ動作されるまでの時間を、非時短状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0028】
時短状態は、次に説明する第4制御を組み合わせて実現してもよい。第4制御は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)を、非時短状態のときよりも短くする制御である。これにより、時短状態は、非時短状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短くなる。特別ゲームの平均変動時間は、単位回数の特別ゲームが実行されたと仮定したときに、単位回数の特別ゲームにおける変動時間の積算時間を、単位回数で除算して求めることができる。時短状態では、非時短状態であるときよりも、単位時間あたりで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。
【0029】
本実施形態において、時短状態には、第1時短状態と、第2時短状態と、がある。第1時短状態及び第2時短状態であるときは、第1制御が実行されることによって非時短状態であるときに比して普通ゲームの変動時間が短くなる。第1時短状態であるときは、第2制御が実行されることによって普通抽選における普通当り確率が高確率に変動される。一方、第2時短状態であるときは、普通抽選における普通当り確率が高確率に変動されない。第1時短状態及び第2時短状態であるときは、第3制御が実行されることによって非時短状態であるときに比して1回の普通当り遊技において普通可変部材17が第1状態となる時間が長くなる。第1時短状態及び第2時短状態であるときは、第4制御が実行されることによって非時短状態であるときに比して特別ゲームの平均変動時間が短くなる。
【0030】
図3に示すように、遊技状態には、低確非時短状態と、高確時短状態と、第1低確時短状態と、第2低確時短状態と、がある。低確非時短状態は、確変機能及び入球補助機能の何れも作動しない遊技状態である。低確非時短状態は、所定状態の一例である。高確時短状態は、確変機能及び入球補助機能の何れも作動する遊技状態である。高確時短状態は、特定状態の一例である。高確時短状態は、第1特定状態の一例である。第1低確時短状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能が作動する遊技状態である。第1低確時短状態は、特定状態の一例である。第1低確時短状態は、第1特定状態の一例である。第2低確時短状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能が作動する遊技状態である。第2低確時短状態は、特定状態の一例である。第2低確時短状態は、第2特定状態の一例である。これに限らず、遊技状態には、確変機能が作動する一方、入球補助機能が作動しない高確非時短状態があってもよい。
【0031】
低確非時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態であるときには、低確率状態に制御される。高確時短状態であるときには、高確率状態に制御される。このため、高確時短状態は、低確非時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態よりも大当り抽選で大当りに当選する可能性が高く、遊技者にとって有利な状態である。
【0032】
低確非時短状態であるときには、非時短状態に制御される。高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態であるときには、時短状態に制御される。上述したように、時短状態は、非時短状態に比して、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高いため、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易い状態である。つまり、高確時短状態は、低確非時短状態に比して、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易い状態である。このため、高確時短状態は、低確非時短状態よりも遊技者にとって有利な状態である。また、第1低確時短状態は、低確非時短状態に比して、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易い状態である。このため、第1低確時短状態は、低確非時短状態よりも遊技者にとって有利な状態である。また、第2低確時短状態は、低確非時短状態に比して、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易い状態である。このため、第2低確時短状態は、低確非時短状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
【0033】
高確時短状態及び第1低確時短状態であるときには、第1時短状態に制御される。第2低確時短状態であるときには、第2時短状態に制御される。上述したように、第1時短状態は、第2時短状態に比して普通抽選における普通当り確率が高い。つまり、高確時短状態は、第2低確時短状態に比して、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易い状態である。このため、高確時短状態は、第2低確時短状態よりも遊技者にとって有利な状態である。また、第1低確時短状態は、第2低確時短状態に比して、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易く、かつ第2始動口16への入球に伴う賞球の払出条件を成立させ易い状態である。このため、第1低確時短状態は、第2低確時短状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
【0034】
次に、遊技機10における設定変更機能について説明する。
設定変更機能は、大当り抽選の結果に関連する情報として大当り確率が定められた情報(設定情報)である設定値を変更して設定することができる機能である。詳しくは後述するが、遊技機10は、RWMクリアスイッチ46及び設定器47(図5に示す)の操作によって、設定値を変更することが可能な設定変更モードに制御可能に構成される。設定変更モードでは、RWMクリアスイッチ46の操作により設定値を変更するとともに、設定器47の操作により設定値を設定することが可能である。これにより、本実施形態では、設定変更機能としての機能が実現される。
【0035】
図4に示すように、遊技機10では、大当り確率が定められた設定情報として複数の設定値のうち何れかの設定値を設定可能である。具体的に、遊技機10では、複数の設定値として第1設定値から第6設定値までの全6段階のうち何れかの設定値を設定可能である。以下の説明では、「第n設定値が設定されている」ことを、単に[設定n]と示す場合がある(但し、n=1~6)。
【0036】
設定1の大当り確率はK1であり、設定2の大当り確率はK2であり、設定3の大当り確率はK3であり、設定4の大当り確率はK4であり、設定5の大当り確率はK5であり、設定6の大当り確率はK6である。大当り確率K1~K6は、図4に例示される通り、確変機能が作動していない低確率状態であるときの大当り確率と、確変機能が作動している高確率状態であるときの大当り確率と、をセットにしたものである。なお、図4における大当り確率は、単位分数で示したものである。そして、図4における大当り確率の分母の数値は、小数点以下を切り捨てたものである。
【0037】
次に、大当りについて説明する。
遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。具体的に、遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、を備える。遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選したときに大当り図柄乱数を用いて行われる大当り図柄抽選によって、大当り図柄が決定される。以下、第1大当り図柄に基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当り図柄に基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す。遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、特別ゲームの結果として第1大当り図柄が導出された後に第1大当り遊技が生起される。遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が第2大当り図柄であった場合、特別ゲームの結果として第2大当り図柄が導出された後に第2大当り遊技が生起される。
【0038】
大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様で開放される。大当り遊技は、大入賞口18に遊技球が入球することにより、遊技球を獲得することが可能である。これにより、遊技機10では、遊技者が所有する遊技球を増加させることが可能である。このため、大当り遊技は、遊技者にとって有利な状態である。
【0039】
第1大当り遊技では、5回を上限としてラウンド遊技が行われる。第2大当り遊技では、10回を上限としてラウンド遊技が行われる。大当り遊技中に得られる獲得出玉数の多少は、出玉を得ることが可能なラウンド遊技の多少と一致する。獲得出玉数は、大入賞口18への入球によって払出された遊技球(賞球)の総数として表してもよいし、払出された遊技球の総数から発射個数を減算して得られる数として表してもよい。本実施形態において、第2大当り遊技における獲得出玉数は、第1大当り遊技における獲得出玉数よりも理論値としては多い。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0040】
大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとなった場合、大当り図柄の種類、即ち、大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる。
【0041】
遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御される。つまり、遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとなったことで第1低確時短状態に制御可能である。遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、当該第1低確時短状態に制御されてから第1上限回数(本実施形態では100)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第1低確時短状態に制御される。遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されずに第1上限回数の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。また、遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に第1上限回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。このように、遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、当該第1低確時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が第1上限回数に達するまでを上限として第1低確時短状態に制御可能である。
【0042】
遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に高確時短状態に制御される。つまり、遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとなったことで高確時短状態に制御可能である。遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に高確時短状態に制御された後、当該高確時短状態に制御されてから第1上限回数(本実施形態では100)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、高確時短状態に制御される。遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されずに第1上限回数の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。また、遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に第1上限回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。このように、遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に高確時短状態に制御された後、当該高確時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が第1上限回数に達するまでを上限として高確時短状態に制御可能である。
【0043】
その他、遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとならなかったとしても遊技状態が移行する場合がある。
遊技機10では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(本実施形態では500)に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。具体的に、遊技機10では、大当り遊技が終了した後、大当り遊技が生起されずに確率状態が低確率状態であるときに実行された特別ゲームの回数が規定回数に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。つまり、遊技機10では、第1大当り遊技が終了した後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームの実行回数が500回に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。遊技機10では、第2大当り遊技が終了した後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームの実行回数が600回に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。第2大当り遊技が終了した後には、第1上限回数(本実施形態では100)の特別ゲームの実行を上限として確率状態が高確率状態に制御可能である。このため、第2大当り遊技が終了した後には、規定回数に第1上限回数を加算した回数(本実施形態では600)の特別ゲームが実行されたことを契機に第2低確時短状態に制御される。本実施形態において所定期間は、確率状態が低確率状態であって、大当り遊技が終了してから第2低確時短状態に制御するまで、又は、大当り遊技が終了してから次回の大当り遊技が生起されるまでの期間である。所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達することは、特定条件が成立することの一例である。このように、遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとならなかったとしても特定条件が成立したことで第2低確時短状態に制御可能である。
【0044】
遊技機10では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達して第2低確時短状態に制御された後、当該第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数(本実施形態では700)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第2低確時短状態に制御される。遊技機10では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達して第2低確時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されずに第2上限回数の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。遊技機10では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達して第2低確時短状態に制御された後、第2上限回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起すると、低確非時短状態に制御される。このように、遊技機10では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達して第2低確時短状態に制御された後、当該第2低確時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が第2上限回数に達するまでを上限として第2低確時短状態に制御可能である。
【0045】
遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとならずに、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことを契機に第2低確時短状態に制御される場合がある。具体的に、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合には、当該チャンス図柄が導出されたことを契機に第2低確時短状態に制御される。一方、入球状態が時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合には、当該チャンス図柄が導出されたことを契機に第2低確時短状態に制御されない。なお、遊技機10では、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されたことを契機に第2低確時短状態に制御されない。入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されることは、特定条件が成立することの一例である。このように、遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りとならなかったとしても特定条件が成立したことで第2低確時短状態に制御可能である。
【0046】
遊技機10では、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて第2低確時短状態に制御された後、当該第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数(本実施形態では700)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第2低確時短状態に制御される。遊技機10では、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて第2低確時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されずに第2上限回数の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。遊技機10では、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて第2低確時短状態に制御された後、第2上限回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起すると、低確非時短状態に制御される。このように、遊技機10では、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて第2低確時短状態に制御された後、当該第2低確時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が第2上限回数に達するまでを上限として第2低確時短状態に制御可能である。
【0047】
演出表示装置EHが実行可能な表示演出について説明する。
演出表示装置EHでは、表示演出の1つとして、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄は、「飾り図柄」や「装飾図柄」ともいわれる。本実施形態において、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0048】
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当り図柄組合せが導出される。大当り図柄組合せは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、非大当り図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、非大当り図柄組合せが導出される。非大当り図柄組合せは、例えば、「738」や「787」などのように、少なくとも一部の図柄列の演出図柄が他の図柄列の演出図柄とは異なる演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される場合に演出ゲームにおいて導出される非大当り図柄組合せと、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される場合に演出ゲームにおいて導出される非大当り図柄組合せとは、一部又は全部が異なっていてもよいし、全部が同じであってもよい。
【0049】
演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において同一の演出図柄が一旦停止表示されており、かつ他の図柄列において演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、がある。大当り期待度は、非大当りの場合の出現率と大当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する大当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。つまり、大当り期待度は、大当り抽選の結果として大当りとなった確率であるともいえる。
【0050】
次に、遊技機10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、遊技機10は、主制御基板40と、副制御基板50と、電源ユニット60と、を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主制御基板40は、各種の制御を行うとともに、各種の制御情報(制御コマンド)を出力する。副制御基板50は、主制御基板40が出力する各種の制御コマンドに基づいて、演出実行手段としての演出装置群DEの制御を行う。
【0051】
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主CPU42と示す)と、記憶部と、を備える。主CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であり、かつ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主ROM43と示す)と、情報の読出しが可能であり、かつ情報の書込みが可能なRWM領域(以下、主RWM44と示す)と、がある。
【0052】
主ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主ROM43は、記憶手段の一例である。主ROM43は、大当り抽選で大当りに当選したか否かの判定に用いられる大当り判定値を記憶している。主ROM43は、設定値に応じた大当り判定値を記憶している。主ROM43は、確率状態に応じた大当り判定値を記憶している。主ROM43は、大当り図柄抽選に用いられる大当り図柄判定値を記憶している。主ROM43は、チャンス抽選に用いられる特定契機判定値を記憶している。チャンス抽選は、特別ゲームにおいてチャンス図柄を導出させるか否かを決める抽選である。主ROM43は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合にリーチ演出を実行するか否かを決める抽選である。
【0053】
主ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、チャンス変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、最終的に大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、最終的に非大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。チャンス変動パターンは、最終的に非大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。
【0054】
変動パターンには、第1時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、第2時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。第1時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、第2時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、では、一部又は全部が異なる。第1時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、では、一部又は全部が異なる。第2時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、では、一部又は全部が異なる。第1時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い、又は、短いことが多い。第2時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い、又は、短いことが多い。つまり、時短状態は、非時短状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短い。よって、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態は、低確非時短状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短くなる。
【0055】
主RWM44は、主CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。主RWM44は、記憶手段の一例である。例えば、主RWM44が記憶する情報は、設定情報、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主CPU42、主ROM43、主RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
【0056】
主制御基板40は、センサSE1~SE4と接続されている。主CPU42は、センサSE1~SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成される。主制御基板40は、表示部13a~13fと接続されている。主CPU42は、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成される。主制御基板40は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、可変部材17,19の動作を制御可能に構成される。
【0057】
主制御基板40は、RWMクリアスイッチ46と、設定器47と、表示器48と、を備える。RWMクリアスイッチ46は、押し込み操作を可能に構成されたボタンを備える。RWMクリアスイッチ46は、押し込み操作をしたときにはオン状態となる。一方、RWMクリアスイッチ46は、押し込み操作をしていないときにはオフ状態となる。RWMクリアスイッチ46の操作は、例えば、遊技店の管理者による人的操作である。設定器47は、図示しない設定キー(鍵)を挿し込む鍵穴を有する円柱状のシリンダを備える。設定器47は、設定キーを鍵穴に挿し込んだ状態で所定の方向へ回動させたオン状態と、前記所定の方向へ回動させていないオフ状態のうち、何れかの操作状態に切り替える操作を可能に構成される。設定器47は、設定キーを用いた切り替え後の操作状態(オン状態又はオフ状態)を、人的操作なしに戻ることなく、そのまま維持するように構成される。設定器47は、オフ状態に切り替えた操作状態でなければ、鍵穴から設定キーを抜くことができないように構成される。表示器48は、7セグメントLEDを備える。表示器48は、その時点において内部的に設定されている設定値を表示可能である。
【0058】
主CPU42は、RWMクリアスイッチ46と接続されている。主CPU42は、RWMクリアスイッチ46がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成される。主CPU42は、設定器47と接続されている。主CPU42は、設定器47がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成される。主CPU42は、表示器48と接続されている。主CPU42は、表示器48の表示内容を制御可能に構成される。
【0059】
副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備える。副CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関連する各種の処理を行う。副CPU51は、主CPU42から入力した制御コマンドに基づいて演出の実行に関連する処理を実行する。副ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。
【0060】
副RWM53は、遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成される。なお、副制御基板50は、乱数回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0061】
副制御基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成される。副制御基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成される。副制御基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成される。副CPU51は、装飾ランプLA、スピーカSP、及び演出表示装置EHにおいて実行可能である演出に関連する制御を実行する演出制御手段の一例である。
【0062】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、電源スイッチ60aを備える。電源スイッチ60aは、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作が可能であって、切り替え後の操作状態を維持するように構成される。本実施形態では、外部電源から遊技機10へ電力が供給されている状態において、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作にすると、各制御基板40,50に電力が供給される。そして、本実施形態では、外部電源から遊技機10へ電力が供給されている状態において、電源スイッチ60aをオン状態からオフ状態に操作にすると、各制御基板40,50に電力が遮断される。したがって、遊技機10を起動するためには、電源スイッチ60aをオン状態に操作したまま、外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作にする。本明細書において、「電源投入する」ことは、電源スイッチ60aを操作するなどして、各制御基板40,50に対して電力が供給されている状態にすることを意味し、「電源を遮断(電源断)する」ことは、各制御基板40,50に対して電力が供給されていない状態にすることを意味する。
【0063】
遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技機10の制御に関連する各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて遊技機10の制御を復帰する機能である。
【0064】
本実施形態において、主RWM44は、電源断がされても、電源断がされたときに記憶している各種情報を所定の期間にわたって保持可能に構成される。主RWM44は、電源ユニット60に搭載された図示しないバックアップ用電源(電気二重層コンデンサ)から供給される電力によって、電源断がされた後にも各種情報を保持可能に構成される。主RWM44は、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電源断がされた後にも各種情報を保持するようになっていてもよい。
【0065】
本実施形態では、主RWM44に記憶されている全ての情報がバックアップの対象となる。主RWM44におけるバックアップの対象となる各種情報には、遊技の進行に関連する遊技情報と、設定されている設定値を特定可能な設定情報と、がある。例えば、遊技情報には、特別ゲームに関連する情報と、大当り遊技に関連する情報と、遊技状態に関連する情報と、賞球の払出しに関連する情報と、がある。特別ゲームに関連する情報としては、例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数を特定可能な情報、各種の乱数情報、大当り抽選の抽選結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで導出する特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関連する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関連する情報としては、確変機能、及び入球補助機能の作動状態を特定可能な情報などである。賞球の払出しに関連する情報としては、未払出しの賞球数を特定可能な情報などである。
【0066】
本実施形態において、副RWM53は、電源断がされても、電源断がされたときに記憶している各種情報を所定の期間にわたって保持可能に構成される。副RWM53は、電源ユニット60に搭載された図示しないバックアップ用電源から供給される電力によって、電源断がされた後にも各種情報を保持可能に構成される。主RWM44は、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電源断がされた後にも各種情報を保持するようになっていてもよい。本実施形態では、副RWM53に記憶されている全ての情報がバックアップの対象となる。
【0067】
次に、電源投入処理について説明する。
主CPU42は、電源投入されると、最初に電源投入処理を実行する。電源投入処理では、電源投入時のRWMクリアスイッチ46及び設定器47の操作状態に応じて、設定制御モード(設定変更モード及び設定確認モード)への移行の有無、及び主RWM44の初期化の有無が制御される。以下、詳細に説明する。
【0068】
主CPU42は、RWMクリアスイッチ46がオン状態に操作されており、かつ設定器47がオン状態に操作されている場合、主RWMクリア処理を実行する。主RWMクリア処理において、主CPU42は、バックアップされている遊技情報を初期化する一方、設定情報を初期化しない。主CPU42は、主RWMクリア処理を実行した場合、遊技情報を初期化したことを特定可能な制御コマンド(以下、初期化コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。次に、主CPU42は、設定変更モードへ移行する。主CPU42は、設定変更モードへ移行すると、設定変更モードの開始を特定可能な制御コマンド(以下、設定変更開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
【0069】
主CPU42は、設定変更モードへ移行すると、主RWM44に記憶されている設定値(設定情報)を読み出すとともに、読み出した設定値を報知する表示を行うように表示器48を制御する。設定変更モードにおいて、主CPU42は、RWMクリアスイッチ46が操作される毎に、設定している設定値を、[設定1]→[設定2]→…→[設定5]→[設定6]→[設定1]→…とループするように変更する。主CPU42は、RWMクリアスイッチ46の操作を契機に設定値を変更する毎に、変更後の設定値を報知する表示を行うように表示器48を制御する。
【0070】
主CPU42は、設定変更モードにおいて、設定器47がオフ状態に操作されると、その時点において設定している設定値を確定する。主CPU42は、設定値を確定すると、確定した設定値を特定可能な情報として設定情報を主RWM44に記憶させる。このように、主RWM44に記憶されている設定情報は、設定されている設定値を特定可能な情報である。設定情報は、第1情報の一例である。その後、主CPU42は、設定変更モードを終了する。主CPU42は、設定変更モードを終了すると、確定した設定値を特定可能な制御コマンド(以下、設定値コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主CPU42は、設定変更モードの終了を特定可能な制御コマンド(以下、設定変更終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。そして、主CPU42は、電源投入処理を終了する。
【0071】
主CPU42は、RWMクリアスイッチ46がオフ状態であり、かつ設定器47がオン状態に操作されている場合、バックアップされている各種情報が正常であるか否かを判定する。本実施形態において、バックアップされている各種情報が正常であるか否かの判定は、バックアップフラグの状態判定、及び、チェックサムの一致判定によって行われる。バックアップされている各種情報が正常ではない場合、主CPU42は、主RWMクリア処理を実行するとともに、初期化コマンドを副制御基板50に出力する。バックアップされている各種情報が正常である場合、主CPU42は、主RWMクリア処理を実行しない。次に、主CPU42は、設定確認モードへ移行する。主CPU42は、設定確認モードへ移行すると、設定確認モードの開始を特定可能な制御コマンド(以下、設定確認開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
【0072】
主CPU42は、設定確認モードへ移行すると、主RWM44に記憶されている設定値(設定情報)を読み出すとともに、読み出した設定値を報知する表示を行うように表示器48を制御する。設定確認モードにおいて、主CPU42は、RWMクリアスイッチ46が操作されても、設定値を変更せず、表示器48の表示内容も変化させない。主CPU42は、設定確認モードにおいて、設定器47がオフ状態に操作されると、設定確認モードを終了する。主CPU42は、設定確認モードを終了すると、その時点において設定している設定値を特定可能な設定値コマンドを副制御基板50に出力する。主CPU42は、設定確認モードの終了を特定可能な制御コマンド(以下、設定確認終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。そして、主CPU42は、電源投入処理を終了する。
【0073】
主CPU42は、RWMクリアスイッチ46がオン状態に操作されており、かつ設定器47がオフ状態である場合、主RWMクリア処理を実行するとともに、初期化コマンドを副制御基板50に出力する。その後、主CPU42は、設定変更モード及び設定確認モードへ移行することなく電源投入処理を終了する。このとき、主CPU42は、その時点において設定している設定値を特定可能な設定値コマンドを副制御基板50に出力する。
【0074】
主CPU42は、RWMクリアスイッチ46がオフ状態であり、かつ設定器47がオフ状態である場合、主RWMクリア処理を実行しない。そして、主CPU42は、設定変更モード及び設定確認モードへ移行することなく、電源投入処理を終了する。このとき、主CPU42は、その時点において設定している設定値を特定可能な設定値コマンドを副制御基板50に出力する。電源投入処理を終了した場合、主CPU42は、遊技の進行に関連する各種の処理が実行されるタイマ割り込み処理の実行を許可する。
【0075】
次に、主制御基板40の主CPU42が行う各種の処理について説明する。
主CPU42は、所定の周期(本実施形態では4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理を実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御コマンドは、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
【0076】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU42は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口15へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口15へ入球した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。主CPU42は、第1特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第1保留コマンドと示す)を出力バッファに格納する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。
【0077】
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる特別当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、及び演出抽選に用いる演出判定乱数などである。主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。つまり、遊技機10は、第1始動口15へ遊技球が入球したことに基づいて第1特別ゲームの実行を保留可能に構成される。
【0078】
第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM44に記憶させた場合、第1始動口15へ遊技球が入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU42は、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口16へ入球したか否かを判定する。第2始動口16へ遊技球が入球していない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。遊技球が第2始動口16へ入球している場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。主CPU42は、第2特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第2保留コマンドと示す)を出力バッファに格納する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
【0079】
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。つまり、遊技機10は、第2始動口16へ遊技球が入球したことに基づいて第2特別ゲームの実行を保留可能に構成される。その後、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
【0080】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主CPU42は、特別ゲームが実行可能であるか否かを判定する。主CPU42は、大当り遊技中ではなく、かつ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する。一方、主CPU42は、大当り遊技中、又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームを実行不能である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行可能である場合、主CPU42は、第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上ではない場合、主CPU42は、第1特別保留数が1未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が1未満である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0081】
第1特別保留数が1未満ではない場合、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。そして、主CPU42は、大当り抽選を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数及び大当り判定値を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。本実施形態において、特別当り乱数の取り得る数値は、0~65535である。
【0082】
主CPU42は、設定されている設定値と、現在の確率状態と、に応じて大当り抽選を行う。つまり、主CPU42は、図4に例示される通り、設定値に応じた大当り確率にて大当りに当選するように大当り抽選を行う。具体的に、主CPU42は、主RWM44に記憶されている設定情報によって設定されている設定値を特定する。主CPU42は、特定した設定値と、現在の確率状態と、に応じた大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。大当り抽選は、内部抽選の一例である。
【0083】
例えば、設定1であり、かつ低確率状態である場合、主CPU42は、取得した特別当り乱数の数値が、設定1の低確率状態の大当り判定値(本実施形態では217)以下の数値(0~217)であるとき、大当りと判定する。つまり、設定1であり、かつ低確率状態である場合の大当り確率は、「218/65536(図4では「1/300」と示す)」となる。例えば、設定1であり、かつ高確率状態である場合、主CPU42は、取得した特別当り乱数の数値が、設定1の高確率状態の大当り判定値(本実施形態では1091)以下の数値(0~1091)であるとき、大当りと判定する。つまり、設定1であり、かつ高確率状態である場合の大当り確率は、「1092/65536(図4では「1/60」と示す)」となる。
【0084】
例えば、設定6であり、かつ低確率状態である場合、主CPU42は、取得した特別当り乱数の数値が、設定6の低確率状態の大当り判定値(本実施形態では261)以下の数値(0~261)であるとき、大当りと判定する。つまり、設定6であり、かつ低確率状態である場合の大当り確率は、「262/65536(図4では「1/250」と示す)」となる。例えば、設定6であり、かつ高確率状態である場合、主CPU42は、取得した特別当り乱数の数値が、設定6の高確率状態の大当り判定値(本実施形態では1309)以下の数値(0~1309)であるとき、大当りと判定する。つまり、設定6であり、かつ高確率状態である場合の大当り確率は、「1310/65536(図4では「1/50」と示す)」となる。なお、設定2~設定5についても、図4に例示される大当り確率となるように、それぞれ大当り判定値が定められている。つまり、主CPU42は、設定されている設定値を特定可能な設定情報に応じた大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。大当り判定値は、設定されている設定に応じて複数種類ある。大当り判定値は、第2情報の一例である。大当り判定値は、特殊情報の一例である。このように、遊技機10は、主ROM43及び主RWM44に記憶された情報に基づいて大当り抽選を実行可能に構成される。
【0085】
大当りに当選した場合、主CPU42は、大当りゲーム処理を行う。大当りゲーム処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数及び大当り図柄判定値を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。なお、大当り図柄判定値は、設定値にかかわらず同じ値である。つまり、大当り図柄判定値は、設定されている設定値が1~6の何れであっても同じ値である。これに限らず、大当り図柄判定値は、設定値に応じて、それぞれ異なる値であってもよい。主CPU42は、変動パターンテーブルの種類を決定した後に当該決定した変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する処理(以下、変動パターン決定処理と示す)を実行する。変動パターン決定処理については、後述する。主CPU42は、変動パターン決定処理を実行することによって、大当り変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0086】
大当りに当選しなかった場合、主CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数及び特定契機判定値を用いて、チャンス抽選を行う。本実施形態において、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報と同じである。そして、特定契機判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値とは異なる。これに限らず、主CPU42は、大当り抽選に用いられる乱数情報と異なる乱数情報及び特定契機判定値を用いて、チャンス抽選を行ってもよい。本実施形態において、チャンス抽選に当選する確率は、大当り抽選に当選する確率よりも低い。本実施形態において、チャンス抽選に当選する確率は、設定1~設定6の何れにおいても1/400である。チャンス抽選は、内部抽選の一例である。
【0087】
チャンス抽選に当選した場合、主CPU42は、チャンスゲーム処理を行う。チャンスゲーム処理において、主CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるチャンス図柄を決定する。本実施形態において、チャンス図柄は、1種類である。これに限らず、チャンス図柄は、2種類以上あってもよい。主CPU42は、変動パターン決定処理を実行することによって、チャンス変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0088】
チャンス抽選に当選しなかった場合、主CPU42は、はずれゲーム処理を行う。はずれゲーム処理において、主CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。主CPU42は、演出抽選を行い、リーチ演出を実行するか否かを決定する。主CPU42は、変動パターン決定処理を実行することによって、はずれ変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0089】
第2特別保留数が1以上である場合、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、「第1特別保留表示部13c」を「第2特別保留表示部13d」に、「第1始動口15」を「第2始動口16」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、チャンス抽選、及び大当り抽選とチャンス抽選の結果に基づく何れかのゲーム処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。以上のように、本実施形態の遊技機10は、主CPU42が特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、第1始動口15又は第2始動口16への遊技球の入球を契機に大当り抽選とチャンス抽選を行う。大当り抽選は、特別抽選の一例である。
【0090】
変動パターン決定処理について、説明する。
変動パターン決定処理において、主CPU42は、制御されている遊技状態と、大当り遊技が終了した後における特別ゲームの実行回数(以下、大当り後回数と示す)と、第2特別保留数と、に応じて変動パターンテーブルを決定する。大当り後回数は、大当り遊技が終了した後において、大当り遊技が生起されることなく開始された特別ゲームの回数である。主CPU42は、特別図柄開始処理において、第1特別保留数又は第2特別保留数を1減算するときに大当り後回数を1加算して主RWM44に記憶させる。
【0091】
低確非時短状態に制御されている場合、主CPU42は、大当り後回数及び第2特別保留数にかかわらず変動パターンテーブルHTB01を決定する。つまり、主CPU42は、大当り後回数が何れの値であっても変動パターンテーブルHTB01を決定する。主CPU42は、第2特別保留数が1~4の何れであっても変動パターンテーブルHTB01を決定する。これに限らず、低確非時短状態に制御されている場合、主CPU42は、大当り後回数及び第2特別保留数に応じて異なる変動パターンテーブルを決定してもよい。また、低確非時短状態に制御されている場合、主CPU42は、大当り後回数及び第1特別保留数に応じて異なる変動パターンテーブルを決定してもよい。
【0092】
高確時短状態に制御されており、大当り後回数が第1上限回数未満であり、かつ第2特別保留数が2以下である場合、主CPU42は、変動パターンテーブルHTB02を決定する。高確時短状態に制御されており、大当り後回数が第1上限回数未満であり、かつ第2特別保留数が3以上である場合、主CPU42は、変動パターンテーブルHTB03を決定する。高確時短状態に制御されており、かつ大当り後回数が第1上限回数である場合、主CPU42は、第2特別保留数にかかわらず変動パターンテーブルHTB04を決定する。つまり、高確時短状態に制御されており、かつ大当り後回数が第1上限回数である場合、主CPU42は、第2特別保留数が1~4の何れであっても変動パターンテーブルHTB04を決定する。
【0093】
第1低確時短状態に制御されており、大当り後回数が第1上限回数未満であり、かつ第2特別保留数が2以下である場合、主CPU42は、変動パターンテーブルHTB02を決定する。第1低確時短状態に制御されており、大当り後回数が第1上限回数未満であり、かつ第2特別保留数が3以上である場合、主CPU42は、変動パターンテーブルHTB03を決定する。第1低確時短状態に制御されており、かつ大当り後回数が第1上限回数である場合、主CPU42は、第2特別保留数にかかわらず変動パターンテーブルHTB04を決定する。つまり、第1低確時短状態に制御されており、かつ大当り後回数が第1上限回数である場合、主CPU42は、第2特別保留数が1~4の何れであっても変動パターンテーブルHTB04を決定する。
【0094】
このように、高確時短状態又は第1低確時短状態に制御されている場合、大当り遊技が終了した後における第1上限回数未満の回数目(本実施形態では1回目~99回目)の特別ゲームが実行されるときには、変動パターンテーブルHTB02又は変動パターンテーブルHTB03が決定される。一方、高確時短状態又は第1低確時短状態に制御されている場合、大当り遊技が終了した後における第1上限回数目(本実施形態では100回目)の特別ゲームが実行されるときには、変動パターンテーブルHTB04が決定される。つまり、第1低確時短状態に制御されている場合には、第1低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数によって、変動パターンテーブルHTB02~HTB04の何れかが決定される。同様に、高確時短状態に制御されている場合には、高確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数によって、変動パターンテーブルHTB02~HTB04の何れかが決定される。
【0095】
第2低確時短状態に制御されており、かつ第2特別保留数が2以下である場合、主CPU42は、大当り後回数にかかわらず変動パターンテーブルHTB05を決定する。つまり、第2低確時短状態に制御されており、かつ第2特別保留数が2以下である場合、主CPU42は、大当り後回数が何れの値であっても変動パターンテーブルHTB05を決定する。第2低確時短状態に制御されており、かつ第2特別保留数が3以上である場合、主CPU42は、大当り後回数にかかわらず変動パターンテーブルHTB06を決定する。つまり、第2低確時短状態に制御されており、かつ第2特別保留数が3以上である場合、主CPU42は、大当り後回数が何れの値であっても変動パターンテーブルHTB06を決定する。
【0096】
第2低確時短状態に制御されている場合、第2低確時短状態に制御された後における第2上限回数未満の回数目(本実施形態では1回目~699回目)の特別ゲームが実行されるときには、変動パターンテーブルHTB05又は変動パターンテーブルHTB06が決定される。また、第2低確時短状態に制御されている場合、第2低確時短状態に制御された後における第2上限回数目(本実施形態では700回目)の特別ゲームが実行されるときには、変動パターンテーブルHTB05又は変動パターンテーブルHTB06が決定される。このように、第2低確時短状態に制御されている場合には、第2低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数にかかわらず、変動パターンテーブルHTB05又は変動パターンテーブルHTB06が決定される。つまり、第2低確時短状態に制御されている場合には、第2低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数が1~700の何れの回数であっても、変動パターンテーブルHTB05又は変動パターンテーブルHTB06が決定される。
【0097】
図6(a)~(d)、図7(a)、及び図7(b)に示すように、主CPU42は、決定した変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する。加えて、主CPU42は、決定した特別図柄と、演出抽選の結果と、に基づいて変動パターンを決定する。変動パターンには、複数の種類がある。そして、複数の変動パターンには、それぞれ特別ゲームの変動時間が予め定められている。
【0098】
例えば、変動パターンテーブルHTB01を決定して、特別図柄がはずれ図柄であり、かつ演出抽選に当選しなかった場合、主CPU42は、変動パターンHP11を決定する。例えば、変動パターンテーブルHTB01を決定して、特別図柄がはずれ図柄であり、かつ演出抽選に当選した場合、主CPU42は、変動パターンHP12及び変動パターンHP13の何れかを決定する。この場合、主CPU42は、変動パターンHP12及び変動パターンHP13の何れにするかを抽選によって決定する。
【0099】
例えば、変動パターンテーブルHTB01を決定して、特別図柄がチャンス図柄である場合、主CPU42は、変動パターンHP14を決定する。例えば、変動パターンテーブルHTB01を決定して、特別図柄が大当り図柄である場合、主CPU42は、変動パターンHP15及び変動パターンHP16の何れかを決定する。この場合、主CPU42は、変動パターンHP15及び変動パターンHP16の何れにするかを抽選によって決定する。
【0100】
変動パターンテーブルHTB02又は変動パターンテーブルHTB03を決定した場合、主CPU42は、変動パターンテーブルHTB01が決定されたときと同じように、決定した特別図柄と、演出抽選の結果と、に基づいて変動パターンを決定する。変動パターンテーブルHTB04を決定した場合、主CPU42は、演出抽選の結果にかかわらず、決定した特別図柄に基づいて変動パターンを決定する。例えば、特別図柄がはずれ図柄である場合、主CPU42は、演出抽選の結果が当選及び非当選の何れであっても、変動パターンHP41を決定する。例えば、特別図柄がチャンス図柄である場合、主CPU42は、変動パターンHP42を決定する。例えば、特別図柄が大当り図柄である場合、主CPU42は、変動パターンHP43を決定する。変動パターンテーブルHTB05又は変動パターンテーブルHTB06を決定した場合、主CPU42は、変動パターンテーブルHTB01が決定されたときと同じように、決定した特別図柄と、演出抽選の結果と、に基づいて変動パターンを決定する。
【0101】
以上のように、遊技機10は、制御されている遊技状態に応じて特別ゲームの平均変動時間が異なるように構成される。例えば、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかに制御されているときには、低確非時短状態に制御されているときに比して特別ゲームの平均変動時間が短い。遊技機10では、高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームが実行されたときと、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームが実行されたときと、で平均変動時間が異なる。
【0102】
高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームが実行されたときには、第2特別保留数及び決定された特別図柄にかかわらず、同じ特別ゲームの変動時間(本実施形態では5秒)が決定される。つまり、高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームの変動時間は、当該特別ゲームが実行されるときにおいて第2始動口16へ遊技球が入球したことに基づいて保留されている特別ゲームの数が1~4の何れであっても同じである。高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームの変動時間は、当該特別ゲームが実行されるときにおいて決定された特別図柄が大当り図柄、はずれ図柄、及びチャンス図柄の何れであっても同じである。
【0103】
第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームが実行されたときには、第2特別保留数及び決定された特別図柄に応じて異なる特別ゲームの変動時間(本実施形態では10秒、15秒、20秒、25秒、30秒、及び35秒の何れか)が決定される。つまり、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームの変動時間は、当該特別ゲームが実行されるときにおいて、第2始動口16へ遊技球が入球したことに基づいて保留されている特別ゲームの数によって異なる。
【0104】
そして、高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームの結果としてはずれ図柄が導出されるときにおける当該特別ゲームの変動時間は、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームの結果としてはずれ図柄が導出されるときにおける当該特別ゲームの変動時間と異なる。高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームの結果としてチャンス図柄が導出されるときにおける当該特別ゲームの変動時間は、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームの結果としてチャンス図柄が導出されるときにおける当該特別ゲームの変動時間と異なる。高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける当該特別ゲームの変動時間は、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける当該特別ゲームの変動時間と異なる。高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲームの平均変動時間は、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームの平均変動時間に比して短い。
【0105】
主CPU42は、大当りゲーム処理、チャンスゲーム処理、又ははずれゲーム処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各ゲーム処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各ゲーム処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときと、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
【0106】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。このとき、主CPU42は、導出された特別図柄を特定可能な情報(以下、停止図柄情報と示す)を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、遊技機10は、第1始動口15へ遊技球が入球したことを契機に第1特別ゲームを実行可能である。
【0107】
主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。このとき、主CPU42は、停止図柄情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。以上のように、遊技機10は、第2始動口16へ遊技球が入球したことを契機に第2特別ゲームを実行可能である。
【0108】
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
【0109】
最初に、主CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。つまり、主CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を第1状態とする。主CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を第2状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、最終回のラウンド遊技を終了させると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了させる。
【0110】
次に、遊技状態を移行させるために主CPU42が行う処理について説明する。本実施形態において、遊技状態を移行させるための処理を行う主CPU42は、遊技状態を制御する遊技状態制御手段として機能する。
【0111】
主CPU42は、確率状態及び入球状態を移行させた場合、遊技状態情報を更新して主RWM44に記憶させる。具体的に、主CPU42は、低確率状態及び非時短状態に制御した場合、低確非時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、低確非時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、低確非時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、高確率状態及び第1時短状態に制御した場合、高確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、高確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、高確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、低確率状態及び第1時短状態に制御した場合、第1低確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、第1低確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、第1低確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、低確率状態及び第2時短状態に制御した場合、第2低確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、第2低確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、第2低確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0112】
主CPU42は、第2大当り遊技を終了させると、主RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主CPU42は、第1大当り遊技を終了させると、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。また、主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(本実施形態では500)に達したとしても、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。また、主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたとしても、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0113】
主CPU42は、第1大当り遊技又は第2大当り遊技を終了させると、主RWM44に第1時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、第1時短状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に第1時短回数として第1時短初期回数(本実施形態では0)を記憶させる。第1時短回数は、高確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。第1時短回数は、高確時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されなかった場合に当該高確時短状態において実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報でもある。また、第1時短回数は、第1低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。第1時短回数は、第1低確時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されなかった場合に当該第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報でもある。主CPU42は、第1時短回数を特定可能な制御コマンド(以下、第1時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0114】
主CPU42は、第1大当り遊技又は第2大当り遊技の終了後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている第1時短回数を更新(本実施形態では1加算)する。主CPU42は、第1時短回数を更新した場合、更新後の第1時短回数を特定可能な第1時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、更新後の第1時短回数が第1上限回数(本実施形態では100)となった場合、第1時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、非時短状態に制御する。また、主CPU42は、更新後の第1時短回数が第1上限回数となった場合、高確フラグを消去する。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。よって、主CPU42は、更新後の第1時短回数が第1上限回数となった場合、低確非時短状態に制御する。
【0115】
このように、主CPU42は、高確時短状態又は第1低確時短状態において特別ゲームが終了する毎に第1時短回数を更新する。主CPU42は、第1時短回数を更新することにより、高確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を計数する。主CPU42は、第1時短回数を更新することにより、第1低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を計数する。そして、主CPU42は、第1時短回数が第1上限回数に達すると低確非時短状態に制御することが可能である。第1時短回数は、第1特定数の一例である。第1上限回数は、第1終了数の一例である。以上のように、主CPU42は、高確時短状態において特別ゲームが実行されることで更新可能な第1時短回数を計数する。主CPU42は、第1低確時短状態において特別ゲームが実行されることで更新可能な第1時短回数を計数する。本実施形態において、主CPU42は、所定の数を計数する計数手段の一例である。そして、主CPU42は、第1時短回数を計数する第1計数手段の一例である。以下の説明では、「高確時短状態及び第1低確時短状態において第1時短回数が第1上限回数に達するときにおける特別ゲーム」のことを「第1上限変動ゲーム」と示す。つまり、以下の説明では、「高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかに制御されてから第1上限回数目の特別ゲーム」のことを「第1上限変動ゲーム」と示す。
【0116】
主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、第1時短フラグがセットされているとき、当該第1時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、非時短状態に制御する。つまり、第1大当り遊技又は第2大当り遊技の終了後、第1時短回数が第1上限回数に達する前に大当り遊技が生起された場合には、第1時短回数が第1上限回数に達していなくとも低確非時短状態に制御される。第1上限変動ゲームにおいて、当該第1上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄又はチャンス図柄が導出されたときには、第1時短回数が第1上限回数に達することによって低確非時短状態に制御される。このように、主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態において第1時短回数が第1上限回数に達するときにおける特別ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、第1上限変動ゲームが終了すると高確時短状態及び第1低確時短状態から低確非時短状態に制御可能である。また、第1上限変動ゲームにおいて、当該第1上限変動ゲームの結果として大当り図柄、はずれ図柄、及びチャンス図柄の何れであっても、高確時短状態及び第1低確時短状態は終了する。つまり、遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果にかかわらず高確時短状態及び第1低確時短状態が終了する。
【0117】
主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(本実施形態では500)に達したとき、主RWM44に第2時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、第2時短状態に制御する。具体的に、主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に作動回数として作動初期回数(本実施形態では0)を記憶させる。作動回数は、所定期間内における特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。つまり、作動回数は、大当り遊技が終了してから大当り遊技が生起されるまでの期間において、確率状態が低確率状態であるときにおける特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。
【0118】
主CPU42は、作動回数として作動初期回数を主RWM44に記憶させると、作動回数を特定可能な制御コマンド(以下、作動回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU42は、大当り遊技の終了後、確率状態が低確率状態であるときにおいて、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている作動回数を更新(本実施形態では1加算)する。主CPU42は、作動回数を更新した場合、更新後の作動回数を特定可能な作動回数コマンドを出力バッファに格納する。更新後の作動回数が規定回数となった場合、主CPU42は、主RWM44に第2時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、第2時短状態に制御する。このように、主CPU42は、作動回数が規定回数に達すると第2時短状態に制御して、第2低確時短状態に制御する。
【0119】
主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたとき、主RWM44に第2時短フラグをセットする場合がある。即ち、主CPU42は、第2時短状態に制御する場合がある。具体的に、確率状態が低確率状態であって、入球状態が非時短状態であり、かつ主RWM44に記憶された停止図柄情報がチャンス図柄であった場合、主CPU42は、主RWM44に第2時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、第2低確時短状態に制御する。
【0120】
主CPU42は、第2低確時短状態に制御するとき、主RWM44に第2時短回数として第2時短初期回数(本実施形態では0)を記憶させる。第2時短回数は、第2低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。第2時短回数は、第2低確時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されなかった場合に当該第2低確時短状態において実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報でもある。このとき、主CPU42は、第2時短回数を特定可能な制御コマンド(以下、第2時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0121】
主CPU42は、第2低確時短状態に制御した後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている第2時短回数を更新(本実施形態では1加算)する。主CPU42は、第2時短回数を更新した場合、更新後の第2時短回数を特定可能な第2時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、更新後の第2時短回数が第2上限回数(本実施形態では700)となった場合、第2時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、非時短状態に制御する。よって、主CPU42は、更新後の第2時短回数が第2上限回数となった場合、低確非時短状態に制御する。
【0122】
このように、主CPU42は、第2低確時短状態において特別ゲームが終了する毎に第2時短回数を更新する。主CPU42は、第2時短回数を更新することにより、第2低確時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を計数する。主CPU42は、第2時短回数が第2上限回数に達すると低確非時短状態に制御することが可能である。第2時短回数は、第2特定数の一例である。第2上限回数は、第2終了数の一例である。以上のように、主CPU42は、第2低確時短状態において特別ゲームが実行されることで更新可能な第2時短回数を計数する。本実施形態において、主CPU42は、第2時短回数を計数する第2計数手段の一例である。以下の説明では、「第2低確時短状態において第2時短回数が第2上限回数に達するときにおける特別ゲーム」のことを「第2上限変動ゲーム」と示す。つまり、以下の説明では、「第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲーム」のことを「第2上限変動ゲーム」と示す。
【0123】
主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、第2時短フラグがセットされているとき、当該第2時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、非時短状態に制御する。つまり、第2低確時短状態に制御された後、第2時短回数が第2上限回数に達する前に大当り遊技が生起された場合には、第2時短回数が第2上限回数に達していなくとも低確非時短状態に制御される。第2上限変動ゲームにおいて、当該第2上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄又はチャンス図柄が導出されたときには、第2時短回数が第2上限回数に達することによって低確非時短状態に制御される。このように、主CPU42は、第2低確時短状態において第2時短回数が第2上限回数に達するときにおける特別ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、第2上限変動ゲームが終了すると第2低確時短状態から低確非時短状態に制御可能である。また、第2上限変動ゲームにおいて、当該第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄、はずれ図柄、及びチャンス図柄の何れであっても、第2低確時短状態は終了する。つまり、遊技機10では、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果にかかわらず第2低確時短状態が終了する。
【0124】
次に、主CPU42が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU42は、普通始動センサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート25を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート25を通過していない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート25を通過した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、普通保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。
【0125】
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。その後、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0126】
次に、主CPU42が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU42は、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU42は、普通当り遊技中ではなく、かつ普通ゲームの実行中でない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU42は、普通保留数が0よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が0である場合、主CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が0よりも大きい場合、主CPU42は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、普通保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。次に、主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選(普通当り判定)を行う。普通抽選は、内部抽選の一例である。なお、主CPU42は、現在の入球状態(非時短状態、第1時短状態、及び第2時短状態の何れか)に応じた普通当り確率にて普通抽選を行い、普通当りに当選したか否かを判定する。第1時短状態における普通当り確率は、非時短状態及び第2時短状態における普通当り確率に比して高い。つまり、第1時短状態であるときには、非時短状態及び第2時短状態であるときに比して普通当りに当選し易い。なお、第2時短状態における普通当り確率は、非時短状態における普通当り確率と同じである。
【0127】
普通当りに当選した場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。本実施形態において、時短状態であるときの普通ゲームの変動時間は、非時短状態であるときの普通ゲームの変動時間に比して短い。よって、時短状態では、非時短状態に比して単位時間あたりに実行される普通抽選の回数が多くなり易い。これにより、時短状態は、非時短状態に比して単位時間あたりに普通当りに当選する回数が多くなり易い。よって、時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関連する有利度合いが高い。普通図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、普通図柄表示部13eを制御する。
【0128】
次に、主CPU42が行う普通当り遊技処理について説明する。普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。
主CPU42は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。普通当り遊技処理において、主CPU42は、時短状態である場合、時短状態であるときの動作態様で普通可変部材17が動作するように、普通ソレノイドSL1を制御する。主CPU42は、非時短状態である場合、非時短状態であるときの動作態様で普通可変部材17が動作するように、普通ソレノイドSL1を制御する。本実施形態において、時短状態であるときの普通可変部材17の動作態様は、非時短状態であるときの普通可変部材17の動作態様に比して、1回の普通当り遊技において普通可変部材17が第1状態となる回数が多く、かつ普通可変部材17が第1状態となる時間が長い。したがって、時短状態であるときの動作態様で普通可変部材17が動作される場合には、非時短状態であるときの動作態様で普通可変部材17が動作される場合に比して第2始動口16へ遊技球を入球させることが容易である。つまり、時短状態であるときは、非時短状態であるときに比して第2始動口16への遊技球の入球に関連する有利度合いが高い。
【0129】
次に、主CPU42が行う入賞処理について説明する。
主CPU42は、第1始動センサSE1から検知信号を入力した場合、予め定めた個数(本実施形態では3)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、第1始動口15へ遊技球が入球したことに基づいて3個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、第1入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、第2始動センサSE2から検知信号を入力した場合、予め定めた個数(本実施形態では3)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、第2始動口16へ遊技球が入球したことに基づいて3個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、第2入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、特別入賞センサSE3から検知信号を入力すると、予め定めた個数(本実施形態では10)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づいて10個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、特別入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、普通入賞センサ(不図示)から検知信号を入力すると、予め定めた個数(本実施形態では1)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、普通入賞口26へ遊技球が入球したことに基づいて1個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、普通入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0130】
次に、副制御基板50の副CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、制御コマンドを入力したときの処理について説明する。
副CPU51は、設定値コマンドを入力した場合、設定されている設定値と特定可能な情報(以下、副設定値情報と示す)を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、低確非時短コマンドを入力した場合、低確非時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、高確時短コマンドを入力した場合、高確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第1低確時短コマンドを入力した場合、第1低確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第2低確時短コマンドを入力した場合、第2低確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第1時短回数コマンドを入力した場合、第1時短回数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。これにより、副CPU51は、第1上限変動ゲームが実行されたことを特定可能である。副CPU51は、第2時短回数コマンドを入力した場合、第2時短回数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。これにより、副CPU51は、第2上限変動ゲームが実行されたことを特定可能である。副CPU51は、初期化コマンドを入力した場合、副RWMクリア処理を実行する。副RWMクリア処理において、副CPU51は、バックアップされている情報のうち副設定値情報を除く情報を初期化する。
【0131】
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を決定する。副CPU51は、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、非大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドからチャンス図柄を特定可能である場合、非大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出の何れかの実行が対応付けられたはずれ変動パターンが指定された場合、リーチを含む非大当り図柄組合せを決定する。
【0132】
演出ゲーム処理において、副CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。副CPU51は、変動パターンに定められた変動時間中、決定した演出パターンに基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置EHを制御する。そして、副CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。例えば、副CPU51は、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンの変動開始コマンドを入力した場合、演出ゲームを開始させた後、スーパーリーチ演出を実行させ、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。
【0133】
副CPU51は、演出ゲームに関連して予告演出を実行させるようにしてもよい。副CPU51は、予告演出を実行させる場合、当該予告演出を実行するように、演出表示装置EHを含む演出装置群DEを制御する。予告演出は、実行中である特別ゲームが大当りとなる期待度(大当り期待度)を示唆又は報知する演出である。例えば、予告演出としては、大当り期待度を確率として示す態様(例えば%表示)がある。つまり、予告演出は、実行中である特別ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率を示唆又は報知する演出であるともいえる。これに限らず、例えば、予告演出は、表示される画像の色彩によって大当り期待度を示唆又は報知する演出であってもよい。予告演出は、保留中の特別ゲームの大当り期待度を示唆又は報知する演出であってもよい。このように、遊技機10では、大当り抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能である。
【0134】
次に、演出モードについて説明する。
遊技機10は、演出モードを制御可能に構成される。本実施形態において、演出モードは、複数種類がある。遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御可能である。演出モードは、演出状態ともいわれる。各演出モードでは、滞在中の演出モード(制御されている演出モード)を識別可能なモード識別情報が示唆又は報知される。遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置EHに表示される。その他、遊技機10では、例えば、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプLAを発光させたり、演出モードの種類毎に異なる背景音楽をスピーカSPから出力させたりして、モード識別情報を示唆又は報知する。遊技機10における演出モードには、通常モード、第1チャンスモード、及び第2チャンスモード、がある。
【0135】
副CPU51が実行する演出モードに係る制御について説明する。
副CPU51は、低確非時短状態に制御されているとき、通常モードに制御する。副CPU51は、第1大当り遊技の終了後、第1チャンスモードに制御する。副CPU51は、第1大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるまで第1チャンスモードに制御する。副CPU51は、第1大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。副CPU51は、第2大当り遊技の終了後、第1チャンスモードに制御する。副CPU51は、第2大当り遊技の終了後、高確時短状態から低確非時短状態に制御されるまで第1チャンスモードに制御する。副CPU51は、第2大当り遊技の終了後、高確時短状態から低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。
【0136】
副CPU51は、第2低確時短状態に制御されたとき、第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、第2低確時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されるまで第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、第2低確時短状態に制御された後、第2低確時短状態から低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。
【0137】
副CPU51は、通常モードから第1チャンスモード又は第2チャンスモードに制御する場合、右打ちすることを促す右打ち演出を実行するように演出装置群DEを制御する。つまり、副CPU51は、低確非時短状態から高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかに制御された場合、右打ち演出を実行するように演出装置群DEを制御する。右打ち演出は、左打ちすることが推奨されている遊技状態から右打ちすることが推奨されている遊技状態へと制御されたことを示唆又は報知する演出であるともいえる。右打ち演出は、低確非時短状態が終了したときに実行される。このように、右打ち演出は、低確非時短状態の終了に関連して実行される演出であって、低確非時短状態の終了を示唆又は報知する演出として捉えることができる。本実施形態の右打ち演出は、演出表示装置EHにおいて実行される。そして、右打ち演出は、当該右打ち演出が開始してから所定の時間(本実施形態では5秒)にわたって実行される。
【0138】
副CPU51は、第1チャンスモード又は第2チャンスモードから通常モードに制御する場合、左打ちすることを促す左打ち演出を実行するように演出装置群DEを制御する。つまり、副CPU51は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかから低確非時短状態に制御された場合、左打ち演出を実行するように演出装置群DEを制御する。左打ち演出は、右打ちすることが推奨されている遊技状態から左打ちすることが推奨されている遊技状態へと制御されたことを示唆又は報知する演出であるともいえる。左打ち演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかが終了したときに実行される。このように、左打ち演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかの終了に関連して実行される演出であって、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかの終了を示唆又は報知する演出として捉えることができる。本実施形態の左打ち演出は、演出表示装置EHにおいて実行される。そして、左打ち演出は、当該左打ち演出が開始してから所定の時間(本実施形態では5秒)にわたって実行される。
【0139】
以上のように、遊技機10では、遊技状態が移行すると、演出モードが変化するとともに、制御されている演出モードを識別可能なモード識別情報が示唆又は報知される。加えて、遊技機10では、遊技状態が移行すると、右打ち演出及び左打ち演出の何れかが実行されうる。なお、遊技機10では、大当り遊技中、大入賞口18に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。このため、遊技機10では、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかに制御されているときに大当り遊技が生起された場合、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態が終了して低確非時短状態に制御されるものの、左打ち演出が実行されない。遊技機10では、低確非時短状態に制御されているときに大当り遊技が生起された場合、右打ち演出が実行される。一方、遊技機10では、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかに制御されているときに大当り遊技が生起された場合、右打ち演出が実行されない。これに限らず、遊技機10では、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかに制御されているときに大当り遊技が生起された場合、右打ち演出が実行されてもよい。
【0140】
次に、遊技機10において実行可能な設定関連演出について、副CPU51による制御とともに説明する。
遊技機10は、低確非時短状態に制御される状況において、表示演出の1つとして、設定関連演出を実行可能に構成される。設定関連演出は、設定されている設定値に基づいて実行される演出である。上述したように、本実施形態における遊技機10は、設定されている設定値によって大当り抽選の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が異なる。よって、設定関連演出は、大当り抽選の結果に関連する演出といえる。
【0141】
遊技機10は、高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかから低確非時短状態に制御される状況において、設定関連演出を実行可能に構成される。具体的に、副CPU51は、第1低確時短状態であって、かつ第1時短回数が99であるときにおいて、変動開始コマンドを入力すると、設定関連演出を実行するように演出表示装置EHを制御する。副CPU51は、高確時短状態であって、且つ、第1時短回数が99であるときにおいて、変動開始コマンドを入力すると、設定関連演出を実行するように演出表示装置EHを制御する。つまり、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されると、設定関連演出を実行するように演出表示装置EHを制御する。以下の説明では、第1上限変動ゲームの開始を契機に実行される設定関連演出を「設定値演出」と示す。設定値演出は、設定されている設定値を示唆又は報知する演出である。換言すれば、設定値演出は、主RWM44に記憶されている設定情報を示唆又は報知する演出である。
【0142】
副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドにかかわらず設定値演出を実行させる。副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄が、はずれ図柄、チャンス図柄、及び大当り図柄の何れであっても設定値演出を実行させる。つまり、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、大当り抽選の結果にかかわらず設定値演出を実行させる。副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、大当り抽選の結果が大当り及び非大当りの何れであっても設定値演出を実行させる。また、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、変動パターンにかかわらず設定値演出を実行させる。副CPU51は、変動パターンHP41~HP43の何れであっても設定値演出を実行させる。なお、副CPU51は、第1上限変動ゲームとは異なる特別ゲームが開始されたとしても、設定値演出を実行させない。例えば、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されたとしても、設定値演出を実行させない。設定値演出は、第1上限変動ゲームにおいてのみ実行される演出であるといえる。このように、設定値演出は、大当り抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるものの、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち何れの特別ゲームが実行されたときかによって、実行される場合と、実行されない場合と、がある。設定値演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第1上限変動ゲームが実行されたときに実行される演出である。
【0143】
図8(a)及び図8(b)は、設定値演出が実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。
第1上限変動ゲームの実行中において、演出表示装置EHには、設定されている設定値(設定情報)を示唆又は報知する文字画像が表示される。具体的に、図8(a)に示すように、演出表示装置EHには、設定されている設定値が、設定2、設定4、及び設定6の何れかであることを示す「設定2or4or6」という文字画像St1が表示される。また、図8(b)に示すように、演出表示装置EHには、設定されている設定値が、設定1であることを示す「設定1確定」という文字画像St2が表示される。なお、詳しくは後述するが、設定されている設定値を示唆又は報知する文字画像には、複数種類ある。このように、遊技機10では、設定値演出が実行されたとき、演出表示装置EHにおいて、設定されている設定値が示唆又は報知される。設定されている設定値(設定情報)は、大当り抽選の結果に関連する情報として主RWM44に記憶されている。つまり、設定値演出は、大当り抽選の結果に関連する情報である設定情報を示唆又は報知する演出であるといえる。設定値演出は、特定演出の一例である。
【0144】
遊技機10は、第2低確時短状態から低確非時短状態に制御される状況において、設定関連演出を実行可能に構成される。具体的に、副CPU51は、第2低確時短状態であって、かつ第2時短回数が699であるときにおいて、変動開始コマンドを入力すると、設定関連演出を実行するように演出表示装置EHを制御する。つまり、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されると、設定関連演出を実行するように演出表示装置EHを制御する。以下の説明では、第2上限変動ゲームの開始を契機に実行される設定関連演出を「確率演出」と示す。確率演出は、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を示唆又は報知する演出である。大当り判定値は、大当り確率を特定可能な情報である。このため、確率演出は、設定されている設定値に基づいた大当り確率を示唆又は報知する演出であるといえる。確率演出は、第2低確時短状態に制御されているときにおいて、設定されている設定値に基づいた大当り確率を示唆又は報知する演出である。確率演出は、確率状態が低確率状態であるときにおいて、設定されている設定値に基づいた大当り確率を示唆又は報知する演出である。第2低確時短状態は、確率状態が低確率状態である。そして、確率演出は、第2上限変動ゲームの実行中において実行される。このため、確率演出は、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率(第2上限変動ゲームにおける大当り確率)を示唆又は報知する演出として捉えることができる。また、第2上限変動ゲームが終了した後は、第2低確時短状態から低確非時短状態に制御される。低確非時短状態は、確率状態が低確率状態である。このため、確率演出は、第2上限変動ゲームが終了した後の低確非時短状態において大当り図柄が導出される確率を示唆又は報知する演出として捉えることができる。よって、確率演出は、第2上限変動ゲームが終了した後において、大当り抽選に当選して大当り遊技が生起するという遊技の展開に関連する有利度合いを示唆又は報知する演出といえる。このように、確率演出によって示唆又は報知される大当り判定値は、第2上限変動ゲームの終了した後における遊技の展開の有利度合いを特定可能な情報である。
【0145】
副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドにかかわらず確率演出を実行させる。副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄が、はずれ図柄、チャンス図柄、及び大当り図柄の何れであっても確率演出を実行させる。つまり、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、大当り抽選の結果にかかわらず確率演出を実行させる。副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、大当り抽選の結果が大当り及び非大当りの何れであっても確率演出を実行させる。また、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、変動パターンにかかわらず確率演出を実行させる。副CPU51は、変動パターンHP51~HP56,HP61~HP66の何れであっても確率演出を実行させる。なお、副CPU51は、第2上限変動ゲームとは異なる特別ゲームが開始されたとしても、確率演出を実行させない。例えば、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されたとしても、確率演出を実行させない。確率演出は、第2上限変動ゲームにおいてのみ実行される演出であるといえる。このように、確率演出は、大当り抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるものの、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち何れの特別ゲームが実行されたときかによって、実行される場合と、実行されない場合と、がある。確率演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第2上限変動ゲームが実行されたときに実行される演出である。
【0146】
図9(a)及び図9(b)は、確率演出が実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。
第2上限変動ゲームの実行中において、演出表示装置EHには、設定されている設定値に応じた低確率状態の大当り確率を示唆又は報知する文字画像が表示される。具体的に、図9(a)に示すように、演出表示装置EHには、低確率状態における大当り確率が、1/290よりも高確率であることを示す「大当り確率1/290より高確率」という文字画像Sh1が表示される。この場合、設定されている設定値という観点では、設定4、設定5、及び設定6の何れかであることが示される。また、図9(b)に示すように、演出表示装置EHには、低確率状態の大当り確率が、1/300であることを示す「大当り確率1/300」という文字画像Sh2が表示される。この場合、設定されている設定値という観点では、設定1であることが示される。なお、詳しくは後述するが、低確率状態の大当り確率を示唆又は報知する文字画像には、複数種類ある。このように、遊技機10では、確率演出が実行されたとき、演出表示装置EHにおいて、低確率状態の大当り確率が示唆又は報知される。換言すれば、遊技機10では、確率演出が実行されたとき、演出表示装置EHにおいて、第2上限変動ゲームにおける大当り確率が示唆又は報知される。設定されている設定値(設定情報)は、大当り抽選の結果に関連する情報として主RWM44に記憶されている。そして、設定値に応じて異なりうる低確率状態の大当り判定値は、大当り抽選の結果に関連する情報として主ROM43に記憶されている。このように、確率演出は、大当り抽選の結果に関連する情報である大当り判定値を示唆又は報知する演出である。確率演出は、特殊演出の一例である。
【0147】
以上のように、遊技機10では、設定関連演出としての設定値演出が、第1上限変動ゲームが実行されたときに実行可能である。遊技機10では、設定値演出が、第2上限変動ゲームが実行されたときに実行されない。そして、設定値演出は、大当り抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能である。このように、設定値演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第1上限変動ゲームが実行されたときに実行可能である。
【0148】
遊技機10では、設定関連演出としての確率演出が、第2上限変動ゲームが実行されたときに実行可能である。遊技機10では、確率演出が、第1上限変動ゲームが実行されたときに実行されない。そして、確率演出は、大当り抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能である。このように、確率演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第2上限変動ゲームが実行されたときに実行可能である。
【0149】
遊技機10では、設定値演出が実行されることにより設定値が示唆又は報知される。遊技機10では、確率演出が実行されることにより低確率状態の大当り判定値が示唆又は報知される。設定値演出によって示唆又は報知される設定値(設定情報)と、確率演出によって示唆又は報知される大当り判定値とは、それぞれ異なる情報である一方、何れも大当り抽選の結果に関連する情報である。
【0150】
次に、遊技機10において実行可能な状態移行演出について、副CPU51による制御とともに説明する。
遊技機10は、低確非時短状態に制御される状況において、表示演出の1つとして、状態移行演出を実行可能に構成される。状態移行演出は、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかから低確非時短状態へ移行することに基づいて実行される演出である。つまり、状態移行演出は、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかが終了することに基づいて実行される演出である。つまり、状態移行演出は、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を示唆又は報知する演出である。
【0151】
遊技機10は、高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかから低確非時短状態に制御される状況において、状態移行演出を実行可能に構成される。具体的に、副CPU51は、高確時短状態であって、かつ第1時短回数が99であるときにおいて、変動開始コマンドを入力すると、状態移行演出を実行するように演出表示装置EHを制御する場合がある。副CPU51は、第1低確時短状態であって、かつ第1時短回数が99であるときにおいて、変動開始コマンドを入力すると、状態移行演出を実行するように演出表示装置EHを制御する場合がある。つまり、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されると、状態移行演出を実行するように演出表示装置EHを制御する場合がある。
【0152】
副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドに基づいて状態移行演出を実行させるか否かを決定する。副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄がはずれ図柄及びチャンス図柄の何れかであれば、状態移行演出を実行させることを決定する。一方、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄が大当り図柄であれば、状態移行演出を実行させないことを決定する。つまり、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、大当り抽選の結果によって状態移行演出を実行させるか否かを決定する。このように、遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が非大当りであるときに状態移行演出が実行される。一方、遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当りであるときに状態移行演出が実行されない。
【0153】
遊技機10は、第2低確時短状態から低確非時短状態に制御される状況において、状態移行演出を実行可能に構成される。具体的に、副CPU51は、第2低確時短状態であって、かつ第2時短回数が699であるときにおいて、変動開始コマンドを入力すると、状態移行演出を実行するように演出表示装置EHを制御する場合がある。つまり、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されると、状態移行演出を実行するように演出表示装置EHを制御する場合がある。
【0154】
副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドに基づいて状態移行演出を実行させるか否かを決定する。副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄がはずれ図柄及びチャンス図柄の何れかであれば、状態移行演出を実行させることを決定する。一方、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄が大当り図柄であれば、状態移行演出を実行させないことを決定する。つまり、副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、大当り抽選の結果によって状態移行演出を実行させるか否かを決定する。このように、遊技機10では、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が非大当りであるときに状態移行演出が実行される。一方、遊技機10では、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当りであるときに状態移行演出が実行されない。
【0155】
状態移行演出を実行させることを決定した場合、副CPU51は、状態移行演出の実行によって演出表示装置EHに表示させる文字画像を決定する。本実施形態において、状態移行演出の実行によって演出表示装置EHにおいて表示される文字画像の種類には、複数ある。状態移行演出を実行させることを決定した場合、副CPU51は、演出表示装置EHに表示させる文字画像を何れの文字画像にするかを決定する移行演出種類抽選を行う。本実施形態において、演出表示装置EHにおいて表示可能な文字画像の種類は、2種類ある。これに限らず、演出表示装置EHにおいて表示可能な文字画像の種類は、1種類であってもよいし、3種類以上あってもよい。演出表示装置EHにおいて表示可能な文字画像の種類を1種類とした場合、副CPU51は、移行演出種類抽選を行わない。
【0156】
移行演出種類抽選は、設定されている設定値にかかわらず行われる。つまり、移行演出種類抽選は、設定されている設定値が1~6の何れであっても同じ確率で文字画像の種類が決定される。そして、決定された文字画像は、設定されている設定値が1~6の何れであっても同じ表示態様で演出表示装置EHに表示される。このように、状態移行演出の演出態様は、設定されている設定値(設定情報)によって異ならない。
【0157】
移行演出種類抽選は、現在の遊技状態にかかわらず行われる。つまり、移行演出種類抽選は、実行された特別ゲームが第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れであっても同じ確率で文字画像の種類が決定される。そして、決定された文字画像は、実行された特別ゲームが第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れであっても同じ表示態様で演出表示装置EHに表示される。このように、状態移行演出の演出態様は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れが実行されたかによって異ならない。
【0158】
移行演出種類抽選は、大当り抽選の結果にかかわらず行われる。つまり、移行演出種類抽選は、大当り抽選の結果が大当り及び非大当りの何れであっても同じ確率で文字画像の種類が決定される。そして、決定された文字画像は、大当り抽選の結果が大当り及び非大当りの何れであっても同じ表示態様で演出表示装置EHに表示される。このように、状態移行演出の演出態様は、大当り抽選の結果によって異ならない。本実施形態において、移行演出種類抽選では、2種類ある文字画像のうち何れも50%の確率で表示させることが決定される。
【0159】
図10(a)及び図10(b)は、状態移行演出が実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。
第1上限変動ゲームにおいて、演出表示装置EHには、高確時短状態及び第1低確時短状態の何れかが終了することに基づいて、高確時短状態及び第1低確時短状態の終了に関連する情報を示唆又は報知する文字画像が表示される。第2上限変動ゲームにおいて、演出表示装置EHには、第2低確時短状態が終了することに基づいて、第2低確時短状態の終了に関連する情報を示唆又は報知する文字画像が表示される。具体的に、図10(a)に示すように、演出表示装置EHには、遊技状態が移行することを示す「遊技状態が移行します」という文字画像Sj1が表示される。これに限らず、文字画像Sj1は、「低確非時短状態へ移行します」という文字画像であってもよい。
【0160】
図10(b)に示すように、演出表示装置EHには、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを示す「時短状態が終了します」という文字画像Sj2が表示される。これに限らず、文字画像Sj2は、「第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態が終了します」という文字画像であってもよい。本実施形態では、状態移行演出が実行されたとき、文字画像Sj1及び文字画像Sj2の何れかが表示される。これに限らず、状態移行演出が実行されたときには、文字画像Sj1及び文字画像Sj2の両方が表示されるようにしてもよい。このように、遊技機10では、状態移行演出が実行されたとき、演出表示装置EHにおいて、第1低確時短状態、高確時短状態、及び第2低確時短状態の終了が示唆又は報知される。状態移行演出は特別演出の一例である。
【0161】
以上のように、遊技機10では、状態移行演出が、第1上限変動ゲームが実行されたときに実行されうる。また、遊技機10では、状態移行演出が、第2上限変動ゲームが実行されたときに実行されうる。つまり、状態移行演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたときであっても実行可能である。但し、遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行された場合、大当り抽選の結果が大当りであるときに状態移行演出が実行されない。一方、遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行された場合、大当り抽選の結果が非大当りであるときに状態移行演出が実行される。また、遊技機10では、第2上限変動ゲームが実行された場合、大当り抽選の結果が大当りであるときに状態移行演出が実行されない。一方、遊技機10では、第2上限変動ゲームが実行された場合、大当り抽選の結果が非大当りであるときに状態移行演出が実行される。このように、状態移行演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、大当り抽選の結果によって、実行される場合と、実行されない場合と、がある。状態移行演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、大当り抽選の結果が大当りとならなかったときに実行される。
【0162】
以下、第1上限変動ゲームが実行されたときにおける演出の流れの具体的な一例について、副CPU51による制御とともに説明する。
図11(a)は、第1上限変動ゲームが実行されたときにおいて、大当り抽選の結果が非大当り(はずれ)となり、はずれ図柄が導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0163】
時点tm10では、第1低確時短状態に制御されてから第1上限回数目の特別ゲームが開始されたものとする。このとき、副CPU51は、設定値演出を実行することを決定する。副CPU51は、確率演出を実行することを決定しない。また、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによってはずれ図柄が導出されることを特定することで、状態移行演出を実行することを決定する。
【0164】
時点tm11において、副CPU51は、設定値演出を開始させる。副CPU51は、設定値演出を開始させてから所定時間(本実施形態では1.5秒)が経過した時点tm12において状態移行演出を開始させる。このとき、副CPU51は、時点tm11において開始させた設定値演出を継続して実行させる。
【0165】
時点tm13では、時点tm10において開始した特別ゲーム(第1上限変動ゲーム)が終了したものとする。このとき、特別ゲームでは、はずれ図柄が導出されたものとする。遊技機10では、特別ゲームの終了に伴い第1時短回数が第1上限回数に達して、遊技状態が第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。
【0166】
時点tm13において、副CPU51は、特別ゲームが終了すると設定値演出を終了させる。更に、副CPU51は、特別ゲームが終了すると状態移行演出を終了させる。このように、副CPU51は、特別ゲームの終了に伴って設定値演出及び状態移行演出を終了させる。本実施形態において、設定値演出の実行時間T10は、4秒である。状態移行演出の実行時間は、設定値演出の実行時間T10よりも短い。これに限らず、状態移行演出の実行時間は、設定値演出の実行時間T10よりも長くなるようにしてもよい。この場合、副CPU51は、第1上限変動ゲームが終了した後においても、状態移行演出が実行されるように制御してもよい。例えば、状態移行演出は、第1上限変動ゲームの次の特別ゲームが終了するまで継続して実行されるようにしてもよい。その後、時点tm14では、第1上限変動ゲームにおいて大当り図柄が導出されなかったことから、低確非時短状態において特別ゲームが開始される。
【0167】
図11(b)は、第1上限変動ゲームが実行されたときにおいて、大当り抽選の結果が大当りとなり、大当り図柄が導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
時点tm10では、第1低確時短状態に制御されてから第1上限回数目の特別ゲームが開始されたものとする。このとき、副CPU51は、設定値演出を実行することを決定する。副CPU51は、確率演出を実行することを決定しない。副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによって大当り図柄が導出されることを特定することで、状態移行演出を実行しないことを決定する。
【0168】
ここで、副CPU51は、設定値演出の実行時間の長さを決定する。副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、変動パターンに定められた変動時間が経過する前に設定値演出を終了させるように制御する。副CPU51は、設定値演出を開始させたとき、第1上限変動ゲームの変動時間の残り時間を特定するとともに、当該残り時間よりも短い時間を設定値演出の実行時間T20として決定する。例えば、実行時間T20は、実行時間T10よりも短い1.5秒である。
【0169】
このように、設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果によって実行時間が異なる。設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が大当りである場合よりも、第1上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が非大当りである場合のほうが、実行時間が長い。これに限らず、設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が大当りである場合よりも、第1上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が非大当りである場合のほうが、実行時間が短くなるようにしてもよい。設定値演出は、第1上限変動ゲームの結果がはずれ図柄である場合と、第1上限変動ゲームの結果がチャンス図柄である場合と、で実行時間を異ならせてもよい。設定値演出は、第1上限変動ゲームの結果がはずれ図柄である場合よりも、第1上限変動ゲームの結果がチャンス図柄である場合のほうが、実行時間が短くなるようにしてもよいし、長くなるようにしてもよい。
【0170】
時点tm11において、副CPU51は、設定値演出を開始させる。副CPU51は、設定値演出を開始させてから所定時間(本実施形態では1.5秒)が経過した時点tm12において設定値演出を終了させる。
【0171】
時点tm13では、時点tm10において開始した特別ゲーム(第1上限変動ゲーム)が終了したものとする。このとき、特別ゲームでは、大当り図柄が導出されたものとする。そして、遊技機10では、大当り遊技が生起されたことに基づいて、遊技状態が第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。つまり、時点tm13において、遊技機10では、大当り遊技が生起される。
【0172】
以上のように、設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果にかかわらず実行される。一方、状態移行演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当り及び非大当りのうち大当りであるときには実行されない一方で非大当りであるときには実行される。
【0173】
設定値演出は、第1上限変動ゲームが開始された後、所定のタイミングで開始する。その後、設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が非大当りであった場合、第1上限変動ゲームが終了すると終了する。第1上限変動ゲームが終了することは、設定値演出が終了する条件の一例である。設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当りであった場合、第1上限変動ゲームが終了する前に終了する。設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当りであった場合、設定値演出が開始してから所定時間が経過すると終了する。当該所定時間は、少なくとも第1上限変動ゲームの変動時間よりも短い時間である。設定値演出が開始してから所定時間が経過することは、設定値演出が終了する条件の一例である。このように、設定値演出は、当該設定値演出が実行された特別ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了する。より具体的に、設定値演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第1上限変動ゲームが実行されたときに開始され、第1上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了する。
【0174】
状態移行演出は、設定値演出が開始された後に開始される。つまり、設定値演出及び状態移行演出が実行される場合、状態移行演出は、設定値演出が開始された後に開始される。その後、状態移行演出は、第1上限変動ゲームが終了すると終了する。つまり、状態移行演出は、設定値演出と同時又は略同時に終了する。
【0175】
以下、第2上限変動ゲームが実行されたときにおける演出の流れの具体的な一例について、副CPU51による制御とともに説明する。
図12(a)は、第2上限変動ゲームが実行されたときにおいて、大当り抽選の結果が非大当り(はずれ)となり、はずれ図柄が導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0176】
時点tm20では、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームが開始されたものとする。このとき、副CPU51は、確率演出を実行することを決定する。副CPU51は、設定値演出を実行することを決定しない。また、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによってはずれ図柄が導出されることを特定することで、状態移行演出を実行することを決定する。
【0177】
ここで、副CPU51は、確率演出の実行時間の長さを決定する。副CPU51は、確率演出を実行することを決定した場合、入力した特別図柄コマンドに基づいて確率演出の実行時間の長さを決定する。副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄がはずれ図柄及びチャンス図柄の何れかである場合、確率演出の実行時間として実行時間T30(本実施形態では7秒)を決定する。なお、確率演出は、第2上限回数目の特別ゲームが終了する前に終了するように構成される。
【0178】
時点tm21において、副CPU51は、確率演出を開始させる。副CPU51は、確率演出を開始させてから所定時間(本実施形態では5秒)が経過した時点tm22において状態移行演出を開始させる。このとき、副CPU51は、時点tm21において開始させた確率演出を継続して実行させる。その後、副CPU51は、時点tm23において確率演出を終了させる。このとき、副CPU51は、時点tm22において開始させた状態移行演出を継続して実行させる。
【0179】
時点tm24では、時点tm20において開始した特別ゲーム(第2上限変動ゲーム)が終了したものとする。このとき、特別ゲームでは、はずれ図柄が導出されたものとする。遊技機10では、特別ゲームの終了に伴い第2時短回数が第2上限回数に達して、遊技状態が第2低確時短状態から低確非時短状態に制御される。
【0180】
時点tm24において、副CPU51は、特別ゲームが終了すると状態移行演出を終了させる。本実施形態において、確率演出の実行時間T30は、7秒である。状態移行演出の実行時間は、確率演出の実行時間T30よりも短い。これに限らず、状態移行演出の実行時間は、確率演出の実行時間T30よりも長くなるようにしてもよい。この場合、副CPU51は、第2上限変動ゲームが終了した後においても、状態移行演出が実行されるように制御してもよい。例えば、状態移行演出は、第2上限変動ゲームの次の特別ゲームが終了するまで継続して実行されるようにしてもよい。その後、時点tm25では、第2上限変動ゲームにおいて大当り図柄が導出されなかったことから、低確非時短状態において特別ゲームが開始される。
【0181】
図12(b)は、第2上限変動ゲームが実行されたときにおいて、大当り抽選の結果が大当りとなり、大当り図柄が導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
時点tm20では、第2低確時短状態に制御されてから第2上限回数目の特別ゲームが開始されたものとする。このとき、副CPU51は、確率演出を実行することを決定する。副CPU51は、設定値演出を実行することを決定しない。また、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによって大当り図柄が導出されることを特定することで、状態移行演出を実行しないことを決定する。
【0182】
ここで、副CPU51は、確率演出の実行時間の長さを決定する。副CPU51は、入力した特別図柄コマンドによって特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、確率演出の実行時間として実行時間T30よりも短い実行時間T40(本実施形態では5秒)を決定する。なお、確率演出は、第2上限回数目の特別ゲームが終了する前に終了するように構成される。
【0183】
このように、確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果によって実行時間が異なる。確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が大当りである場合よりも、第2上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が非大当りである場合のほうが、実行時間が長い。これに限らず、確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が大当りである場合よりも、第2上限変動ゲームが実行されるときの大当り抽選の結果が非大当りである場合のほうが、実行時間が短くなるようにしてもよい。確率演出は、第2上限変動ゲームの結果がはずれ図柄である場合と、第2上限変動ゲームの結果がチャンス図柄である場合と、で実行時間を異ならせてもよい。確率演出は、第2上限変動ゲームの結果がはずれ図柄である場合よりも、第2上限変動ゲームの結果がチャンス図柄である場合のほうが、実行時間が短くなるようにしてもよいし、長くなるようにしてもよい。
【0184】
時点tm21において、副CPU51は、確率演出を開始させる。副CPU51は、確率演出を開始させてから実行時間T40が経過した時点tm22において確率演出を終了させる。
【0185】
時点tm24では、時点tm20において開始した特別ゲーム(第2上限変動ゲーム)が終了したものとする。このとき、特別ゲームでは、大当り図柄が導出されたものとする。そして、遊技機10では、大当り遊技が生起されたことに基づいて、遊技状態が第2低確時短状態から低確非時短状態に制御される。つまり、時点tm24において、遊技機10では、大当り遊技が生起される。
【0186】
以上のように、確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果にかかわらず実行される。一方、状態移行演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当り及び非大当りのうち大当りであるときには実行されない一方で非大当りであるときには実行される。
【0187】
確率演出は、第2上限変動ゲームが開始された後、所定のタイミングで開始する。その後、確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が非大当りであった場合、確率演出が開始してから実行時間T30が経過すると終了する。確率演出が開始してから実行時間T30が経過することは、確率演出が終了する条件の一例である。確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されるときにおける大当り抽選の結果が大当りであった場合、確率演出が開始してから実行時間T40が経過すると終了する。確率演出が開始してから実行時間T40が経過することは、確率演出が終了する条件の一例である。このように、確率演出は、当該確率演出が実行された特別ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了する。より具体的に、確率演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第2上限変動ゲームが実行されたときに開始され、第2上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了する。
【0188】
状態移行演出は、確率演出が開始された後に開始される。つまり、確率演出及び状態移行演出が実行される場合、状態移行演出は、確率演出が開始された後に開始される。その後、状態移行演出は、第2上限変動ゲームが終了すると終了する。つまり、状態移行演出は、確率演出よりも後に終了する。
【0189】
上述したように、設定値演出が終了する条件は、設定値演出が実行されたときに実行中の特別ゲームが終了すること、及び、設定値演出が開始してから所定時間(本実施形態では1.5秒)が経過することである。一方、確率演出が終了する条件は、確率演出が開始してから所定時間(実行時間T30又は実行時間T40)が経過することである。このように、設定値演出が終了する条件と、確率演出が終了する条件とは、少なくとも一部が異なる。
【0190】
次に、副CPU51が実行する大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。
【0191】
副CPU51は、大当り遊技中に特別入賞コマンドを入力すると、当該特別入賞コマンドによって特定可能な払い出された遊技球の数を、1回又は複数回の大当り遊技における獲得出玉数を特定可能な情報(以下、連続大当り中獲得数と示す)に加算して副RWM53に記憶させる。連続大当り中獲得数は、低確非時短状態及び第2低確時短状態の何れかに制御されているときに大当り遊技が生起されてから(所謂、初当りから)、第1時短回数が第1上限回数に達することで低確非時短状態に制御されるまでの間において、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づいて払い出された遊技球の総数を特定可能な情報である。これに限らず、連続大当り中獲得数は、大入賞口18、第1始動口15、第2始動口16、及び普通入賞口26へ遊技球が入球したことに基づいて加算されてもよい。つまり、連続大当り中獲得数は、所謂、連荘中における遊技球の獲得数の総数を特定可能な情報である。なお、副CPU51は、第1時短回数が第1上限回数に達することで第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときに、連続大当り中獲得数を初期化(本実施形態では0)して副RWM53に記憶させる。また、副CPU51は、第1時短回数が第1上限回数に達することで高確時短状態から低確非時短状態に制御されるときに、連続大当り中獲得数を初期化(本実施形態では0)して副RWM53に記憶させる。
【0192】
副CPU51は、大当り遊技中において、連続大当り中獲得数に基づいて、獲得演出を実行するように演出装置群DEを制御する。獲得演出は、演出表示装置EHにおいて、連続大当り中獲得数を特定可能な獲得ポイントが表示されるとともに、連続大当り中獲得数に基づいてキャラクタが表示されうる演出である。
【0193】
図13(a)及び図13(b)に示すように、大当り遊技中において獲得演出が実行されると、演出表示装置EHでは、獲得ポイントと、キャラクタと、が表示される。
図13(a)は、連続大当り中獲得数が第1獲得数(本実施形態では10000)に達したときにおける獲得演出の一例である。連続大当り中獲得数が第1獲得数に達した場合、演出表示装置EHでは、獲得ポイントKp1が表示される。獲得ポイントKp1は、「10000ptGET」という文字画像である。更に、演出表示装置EHでは、キャラクタKg1と、「パンダ登場」という文字画像と、が表示される。キャラクタKg1は、「パンダ」を模したキャラクタの画像である。
【0194】
図13(b)は、連続大当り中獲得数が第2獲得数(本実施形態では20000)に達したときにおける獲得演出の一例である。連続大当り中獲得数が第2獲得数に達した場合、演出表示装置EHでは、獲得ポイントKp2が表示される。獲得ポイントKp2は、「20000ptGET」という文字画像である。更に、演出表示装置EHでは、キャラクタKg2と、「ライオン登場」という文字画像と、が表示される。キャラクタKg2は、「ライオン」を模したキャラクタの画像である。
【0195】
副CPU51が実行する獲得演出に係る制御について説明する。
連続大当り中獲得数が第1獲得数に達した場合、副CPU51は、獲得ポイントKp1が表示されるように演出表示装置EHを制御する。更に、副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御する。副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が継続して表示されるように演出表示装置EHを制御する。このとき、副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像を表示させたことを特定可能な情報(以下、第1獲得表示フラグ)を副RWM53に記憶させる。第1獲得表示フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が継続して表示されるように演出表示装置EHを制御する。つまり、副CPU51は、複数回の大当り遊技中において、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御する場合がある。
【0196】
副CPU51は、連続大当り中獲得数が第1獲得数未満となったとき、第1獲得表示フラグを消去する。また、副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数以上となったとき、第1獲得表示フラグを消去する。つまり、副CPU51は、連続大当り中獲得数が第1獲得数に達する前において、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像を表示させない。副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数に達したときにおいて、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像を表示させない。このように、副CPU51は、連続大当り中獲得数が第1獲得数以上であって、かつ第2獲得数未満である場合、大当り遊技中にキャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御する。副CPU51は、連続大当り中獲得数が第1獲得数に達する前において、連続大当り中獲得数に基づいた獲得ポイントを表示させるようにしてもよいし、表示させないようにしてもよい。副CPU51は、連続大当り中獲得数が第1獲得数以上となったときに、連続大当り中獲得数に基づいた獲得ポイントを表示させるようにしてもよい。
【0197】
連続大当り中獲得数が第2獲得数に達した場合、副CPU51は、獲得ポイントKp2が表示されるように演出表示装置EHを制御する。更に、副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像を消去するとともに、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御する。副CPU51は、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が継続して表示されるように演出表示装置EHを制御する。このとき、副CPU51は、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像を表示させたことを特定可能な情報(以下、第2獲得表示フラグ)を副RWM53に記憶させる。第2獲得表示フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が継続して表示されるように演出表示装置EHを制御する。つまり、副CPU51は、複数回の大当り遊技中において、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御する場合がある。
【0198】
副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数未満となったとき、第2獲得表示フラグを消去する。つまり、副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数に達する前において、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像を表示させない。このように、副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数以上である場合、大当り遊技中にキャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御する。副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数に達する前において、連続大当り中獲得数に基づいた獲得ポイントを表示させるようにしてもよいし、表示させないようにしてもよい。副CPU51は、連続大当り中獲得数が第2獲得数以上となったときに、連続大当り中獲得数に基づいた獲得ポイントを表示させるようにしてもよい。
【0199】
ここで、本実施形態における設定値演出は、大当り遊技の実行中に実行された演出に基づいて実行される。具体的に、設定値演出は、獲得演出の実行内容に基づいて実行される。例えば、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が表示される獲得演出(以下、第1獲得演出と示す)が実行された場合、第1獲得演出が実行された大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく第1上限変動ゲームが実行されたときには、当該第1獲得演出に基づいて設定値演出が実行される。換言すれば、獲得ポイントKp1が表示される獲得演出が実行された場合、当該獲得演出が実行された大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく第1上限変動ゲームが実行されたときには、当該獲得演出に基づいて設定値演出が実行される。
【0200】
例えば、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が表示される獲得演出(以下、第2獲得演出と示す)が実行された場合、第2獲得演出が実行された大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく第1上限変動ゲームが実行されたときには、当該第2獲得演出に基づいて設定値演出が実行される。換言すれば、獲得ポイントKp2が表示される獲得演出が実行された場合、当該獲得演出が実行された大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく第1上限変動ゲームが実行されたときには、当該獲得演出に基づいて設定値演出が実行される。このように、設定値演出は、連続大当り中獲得数に基づいて実行される。
【0201】
獲得演出の演出内容に基づいて実行される設定値演出の種類について、副CPU51による制御とともに説明する。
図14(a)~図14(f)は、設定されている設定値毎の設定値演出の種類の一例を示したものである。設定値演出の種類には、複数ある。本実施形態では、設定されている設定値に応じて、それぞれ実行可能な設定値演出が定められている。図14(a)に示すように、設定1では、4種類の設定値演出を実行可能である。図14(b)に示すように、設定2では、5種類の設定値演出を実行可能である。図14(c)に示すように、設定3では、6種類の設定値演出を実行可能である。図14(d)に示すように、設定4では、7種類の設定値演出を実行可能である。図14(e)に示すように、設定5では、8種類の設定値演出を実行可能である。図14(f)に示すように、設定6では、8種類の設定値演出を実行可能である。更に、本実施形態では、設定値演出が実行される前の大当り遊技中において実行された獲得演出によって、実行可能な設定値演出が定められている。
【0202】
副CPU51は、設定値演出を実行することを決定した場合、設定されている設定値と、第1獲得表示フラグが記憶されているか否かと、第2獲得表示フラグが記憶されているか否かと、によって実行する設定値演出を決定する。例えば、設定されている設定値が1であって、第1獲得表示フラグ及び第2獲得表示フラグの何れも記憶されていない場合、副CPU51は、設定値演出H01及び設定値演出H02の何れかを実行させることを決定する。この場合、副CPU51は、図14(a)における「選択確率」の欄における確率で設定値演出H01及び設定値演出H02が決定されるように抽選を行う。つまり、設定されている設定値が1であって、第1獲得表示フラグ及び第2獲得表示フラグの何れも記憶されていない場合、副CPU51は、60%の確率で設定値演出H01を実行することを決定し、40%の確率で設定値演出H02を実行することを決定する。
【0203】
例えば、設定されている設定値が3であって、第1獲得表示フラグが記憶されていた場合、副CPU51は、設定値演出H03~H05の何れかを実行させることを決定する。設定されている設定値が3であって、第1獲得表示フラグが記憶されていた場合、副CPU51は、40%の確率で設定値演出H03を実行することを決定し、40%の確率で設定値演出H04を実行することを決定し、20%の確率で設定値演出H05を実行することを決定する。例えば、設定されている設定値が6であって、第2獲得表示フラグが記憶されていた場合、副CPU51は、設定値演出H13を実行させることを決定する。
【0204】
副CPU51は、第1上限変動ゲームの実行中において、決定した設定値演出を実行するように、演出表示装置EHを制御する。このように、遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中に実行された演出に基づいて、設定値演出の内容が決定される。
【0205】
図15(a)及び図15(b)は、設定値演出が実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。
図15(a)には、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技中において第1獲得演出が実行された場合であって、設定値演出H06を実行することが決定されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示す。つまり、図15(a)には、第1獲得演出が実行された大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく第1上限変動ゲームが実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示す。演出表示装置EHには、設定されている設定値が、4以上(本実施形態では4~6)であることを示す「設定4以上」という文字画像St3が表示される。更に、演出表示装置EHには、キャラクタKg1及び「ボクが教えてあげる」というセリフ画像が表示される。
【0206】
図15(b)には、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技中において第2獲得演出が実行された場合であって、設定値演出H13を実行することが決定されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示す。つまり、図15(b)には、第2獲得演出が実行された大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく第1上限変動ゲームが実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示す。演出表示装置EHには、設定されている設定値が、設定6であることを示す「設定6確定」という文字画像St4が表示される。更に、演出表示装置EHには、キャラクタKg2及び「ワタシが教えよう」というセリフ画像が表示される。
【0207】
このように、演出表示装置EHでは、設定値演出が実行されるとき、設定値演出による表示に加えて、獲得演出において表示されたキャラクタを同時に表示可能である。なお、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技中において、第1獲得演出及び第2獲得演出の何れも実行されていなかった場合には、設定値演出が実行されても演出表示装置EHにおいてキャラクタが表示されないようになっている。
【0208】
以上のように、演出表示装置EHでは、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中に実行された演出に基づいた設定値演出が実行される。更に、演出表示装置EHでは、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中に実行された演出に基づいてキャラクタを表示させる演出を実行可能である。遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中において、第1獲得演出が実行された場合と、第2獲得演出が実行された場合と、で設定値演出が実行されたときにおいて演出表示装置EHにて実行される演出の演出態様が異なる。遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中において、第1獲得演出が実行された場合と、第1獲得演出及び第2獲得演出が実行されなかった場合と、で設定値演出が実行されたときにおいて演出表示装置EHにて実行される演出の演出態様が異なる。遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中において、第2獲得演出が実行された場合と、第1獲得演出及び第2獲得演出が実行されなかった場合と、で設定値演出が実行されたときにおいて演出表示装置EHにて実行される演出の演出態様が異なる。このように、第1上限変動ゲームの実行中、設定値演出が実行されたときにおいて演出表示装置EHにて実行される演出は、第1上限変動ゲームが実行される前に生起された大当り遊技の実行中に実行された演出に基づいた演出態様で実行される。
【0209】
本実施形態では、設定されている設定値が規定設定値(本実施形態では5)以上であるときと、設定されている設定値が規定設定値未満であるときと、で設定値演出の演出態様を異ならせる。規定設定値は、5であることに限らない。規定設定値は、2であってもよく、3であってもよい。また、規定設定値は、4であってもよく、6であってもよい。規定設定値は、設定値のうち一部の設定値を除いた設定値であるとよい。
【0210】
本実施形態では、設定されている設定値が規定設定値以上であるときと、設定されている設定値が規定設定値未満であるときと、で設定値演出が実行されたときにおける演出表示装置EHに表示される文字画像の色を異ならせる。例えば、図8(b)における文字画像St2、及び、図15(b)における文字画像St4に示すように、遊技機10では、文字画像St2と、文字画像St4と、で画像の色を異ならせることにより設定値演出の演出態様を異ならせる。これに限らず、文字画像St2と、文字画像St4と、で画像の大きさを異ならせることにより設定値演出の演出態様を異ならせてもよく、文字画像St2と、文字画像St4と、で画像を表示する領域を異ならせることにより設定値演出の演出態様を異ならせてもよい。遊技機10では、文字画像St2と、文字画像St4と、で画像の色、画像の大きさ、及び画像を表示する領域のうち1又は複数を異ならせることで設定値演出の演出態様を異ならせてもよい。
【0211】
副CPU51は、全種類の設定値演出(設定値演出H01~H13)のうち一部の設定値演出(一例として設定値演出H08~H13)について、設定されている設定値が規定設定値以上であるときと、設定されている設定値が規定設定値未満であるときと、で設定値演出の演出態様を異ならせる。これに限らず、副CPU51は、全種類の設定値演出について、設定されている設定値が規定設定値以上であるときと、設定されている設定値が規定設定値未満であるときと、で設定値演出の演出態様を異ならせてもよい。このように、大当り抽選の結果に関連する情報である設定値(設定情報)が、規定設定値以上であるときと、規定設定値未満であるときと、では、設定値演出の演出態様が異なる。
【0212】
次に、確率演出の種類について、副CPU51による制御とともに説明する。
図16(a)~図16(f)は、設定されている設定値毎の確率演出の種類の一例を示したものである。確率演出の種類には、複数ある。本実施形態では、設定されている設定値に応じて、それぞれ実行可能な確率演出が定められている。図16(a)に示すように、設定1では、2種類の確率演出を実行可能である。図16(b)に示すように、設定2では、3種類の確率演出を実行可能である。図16(c)に示すように、設定3では、3種類の確率演出を実行可能である。図16(d)に示すように、設定4では、4種類の確率演出を実行可能である。図16(e)に示すように、設定5では、4種類の確率演出を実行可能である。図16(f)に示すように、設定6では、4種類の確率演出を実行可能である。
【0213】
副CPU51は、確率演出を実行することを決定した場合、設定されている設定値に応じて実行する確率演出を決定する。
例えば、設定されている設定値が1である場合、副CPU51は、確率演出P01及び確率演出P04の何れかを実行させることを決定する。この場合、副CPU51は、図16における「選択確率」の欄における確率で確率演出P01及び確率演出P04が決定されるように抽選を行う。つまり、設定されている設定値が1である場合、副CPU51は、90%の確率で確率演出P01を実行することを決定し、10%の確率で確率演出P04を実行することを決定する。
【0214】
例えば、設定されている設定値が6である場合、副CPU51は、確率演出P01~P03,P07の何れかを実行させることを決定する。設定されている設定値が6である場合、副CPU51は、40%の確率で確率演出P01を実行することを決定し、20%の確率で確率演出P02を実行することを決定する。また、設定されている設定値が6である場合、副CPU51は、30%の確率で確率演出P03を実行することを決定し、10%の確率で確率演出P07を実行することを決定する。副CPU51は、第2上限変動ゲームの実行中において、決定した確率演出を実行するように、演出表示装置EHを制御する。
【0215】
実施形態の効果について説明する。
(1)高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態は、何れも低確非時短状態よりも遊技者にとって有利な状態であるから、遊技状態が移行することに対して興趣を向上させることができる。高確時短状態又は第1低確時短状態に制御されたときには、大当り抽選の結果が大当りとなることに加えて低確非時短状態よりも有利な状態に制御されるという複数の利益を与えることによって、喜びを与えることができる。一方、第2低確時短状態に制御されたときには、大当り抽選の結果が大当りとならなくても低確非時短状態よりも有利な状態に制御されるという利益を与えることによって、喜びを与えることができる。このように、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態は、何れも低確非時短状態よりも有利な状態であるが、制御されたときに与えることができる喜びの要因が異なるから、喜びの質と量が異なる。
【0216】
ここで、高確時短状態及び第1低確時短状態であるときには、第1時短回数が第1上限回数に近づくにつれて高確時短状態及び第1低確時短状態が終了してしまうことに対する不安感を高める。同様に、第2低確時短状態であるときには、第2時短回数が第2上限回数に近づくにつれて第2低確時短状態が終了してしまうことに対する不安感を高める。そして、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームであるときには、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了してしまうことに対する不安感をより高める。これにより、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に制御されたことによって与えた喜びを不安感によって減退させ、興趣が低下することが考えられる。高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態は、制御されたときにおける喜びの質と量が異なるから、感じる不安感や、その不安感によって減退する喜びの質と量も異なる。
【0217】
このような前提のもと、遊技機10では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち何れの特別ゲームが実行されたときかによって設定値演出を実行させることにより、喜びや不安感に沿った演出が行われるようにすることができ、興趣の低下を抑制することができる。そして、設定値演出は、大当り抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるから、大当り抽選の結果によって実行される演出とは異なった観点で楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0218】
更に、遊技機10では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたときであっても状態移行演出を実行可能である。状態移行演出は、大当り抽選の結果によって実行されるから、大当り抽選の結果に対して期待する遊技者の興趣を向上させることができる。このように、設定値演出及び状態移行演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態における上限変動ゲームの状況によって実行されるから、不安感が高まることによって興趣が低下することを抑制することができる。そして、設定値演出及び状態移行演出は、その実行条件が異なるから、異なる観点で演出をそれぞれ楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。よって、有利な状態が終了することに対する不安感が高まる状況において、興趣の低下を抑制することができる。
【0219】
(2)設定値演出は、大当り抽選の結果に関連する情報である設定情報を示唆又は報知する演出である。遊技機10では、有利な設定値であることを期待する遊技者に対して設定値演出が実行されることにより、大当り抽選の結果によって実行される演出とは異なった観点で楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。状態移行演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を示唆又は報知する演出である。このため、遊技機10では、状態移行演出が実行されることによって、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を理解させることができる。そして、状態移行演出は、単に、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を理解させ易くすることに限らず、大当り抽選の結果によって実行の有無が異なるから、興趣の向上を図ることができる。このように、設定値演出及び状態移行演出は、何れも大当り抽選の結果という共通点がありつつ、示唆又は報知する内容が異なるから、異なる観点で演出をそれぞれ楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0220】
(3)高確時短状態及び第1低確時短状態は、大当り抽選の結果が大当りとなったことで制御される一方、第2低確時短状態は、大当り抽選の結果が大当りとならずに制御される。このため、高確時短状態及び第1低確時短状態に制御されたときには、第2低確時短状態に制御されたときよりも喜びの量が多くなり易い。よって、高確時短状態及び第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときには、第2低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときよりも、減退する喜びの量が多くなり易い。遊技機10では、第1上限変動ゲームが実行されるときに設定値演出を実行することにより、減退する喜びの量を少なくすることができる。
【0221】
(4)遊技機10では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れであるかによって設定値演出及び確率演出の何れかを実行させることにより、喜びや不安感に沿った演出が行われるようにすることができ、興趣の低下を抑制することができる。遊技機10では、低確非時短状態において大当り抽選の結果が大当りとなり、その後、高確時短状態及び第1低確時短状態において第1時短回数が第1上限回数に達して第1上限変動ゲームが実行されて低確非時短状態に制御されうるという一連の流れが一区切りする状況において設定値演出が実行される。遊技機10では、一連の流れが一区切りして、再び大当り抽選の結果が大当りとなり高確時短状態及び第1低確時短状態に制御されることを目指す状況において設定値演出が実行されることにより、低確非時短状態に制御された後の遊技に対して興趣が低下することを抑制することができる。また、遊技機10では、第2低確時短状態において第2時短回数が第2上限回数に達して低確非時短状態に制御されうる状況において確率演出が実行されることにより、低確非時短状態に制御された後の遊技に対して興趣が低下することを抑制することができる。このように、設定値演出及び確率演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態における上限変動ゲームが実行されたときに実行されるから、不安感が高まることによって興趣が低下することを抑制することができる。そして、設定値演出及び確率演出は、実行される上限変動ゲームが異なるから、そのときの喜びや不安感に沿った演出を実行することができる。よって、有利な状態が終了することに対する不安感が高まる状況において、興趣の低下を抑制することができる。
【0222】
(5)設定値演出及び確率演出は、異なる情報を示唆又は報知する演出である。一方、設定値演出及び確率演出は、何れも大当り抽選の結果に関連する情報を示唆又は報知する演出である。このため、第1上限変動ゲームが実行されたとき、及び、第2上限変動ゲームが実行されたときにおいて、それぞれの状況に応じた大当り抽選の結果に関連する情報を示唆又は報知することができる。そして、設定値演出が実行されたときと、確率演出が実行されたときと、では、異なる観点で大当り抽選の結果に関連する情報について期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0223】
(6)設定値演出及び確率演出は、何れも大当り抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるから、大当り抽選の結果によって実行される演出とは異なった観点で楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。そして、設定値演出及び確率演出は、実行される上限変動ゲームが異なるから、そのときの喜びや不安感に沿った演出を実行することができる。更に、遊技機10では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたときであっても状態移行演出を実行可能である。状態移行演出は、大当り抽選の結果によって実行されるから、大当り抽選の結果に対して期待する遊技者の興趣を向上させることができる。このように、第1上限変動ゲームでは、設定値演出に加えて状態移行演出を実行可能である。また、第2上限変動ゲームでは、確率演出に加えて状態移行演出を実行可能である。これにより、遊技機10では、有利な状態が終了しうる状況に応じて設定値演出、確率演出、又は状態移行演出を実行させることができる。そして、設定値演出、確率演出、及び状態移行演出は、その実行条件が異なるから、異なる観点で演出をそれぞれ楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。よって、有利な状態が終了することに対する不安感が高まる状況において、興趣の低下を抑制することができる。
【0224】
(7)設定値演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち何れかの特別ゲームが実行されたときのみ実行される。これにより、遊技機10では、設定値演出の希少性を高め、設定値演出が実行されることに対して興趣を向上させることができる。しかしながら、設定値演出が実行された特別ゲームの次の特別ゲーム以降においても設定値演出が実行されては、設定値演出の希少性を低下させてしまい設定値演出が実行されることに対して興趣を向上させ難い。特に、遊技機10では、有利な状態が終了するときに設定値演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することを目的としている。そのところ、遊技機10の設定値演出は、設定値演出が実行された特別ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了するように構成される。これにより、希少性が高い設定値演出を実行することで、有利な状態が終了することに対する不安感が高まる状況において興趣の低下を抑制することができる。
【0225】
(8)遊技機10では、状態移行演出の演出態様は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れが実行されたかによって異ならないから、状態移行演出が、どのような演出であるのか理解させ易い。これにより、遊技機10では、状態移行演出が実行されたか否かを認識させ易くすることができ、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームにおける大当り抽選の結果に対して期待する遊技者の興趣を向上させることができる。
【0226】
(9)設定値演出及び状態移行演出が実行される場合、状態移行演出は、設定値演出が開始された後に開始される。これにより、設定値演出が開始されてから状態移行演出が開始されるまでの間において、状態移行演出が実行されるか否かについて、特に注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0227】
(10)設定値演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第1上限変動ゲームが実行されたときのみ実行される。確率演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち第2上限変動ゲームが実行されたときのみ実行される。これにより、遊技機10では、設定値演出及び確率演出の希少性を高め、設定値演出及び確率演出が実行されることに対して興趣を向上させることができる。しかしながら、第1上限変動ゲームの次の特別ゲーム以降においても設定値演出が実行されては、設定値演出の希少性を低下させてしまい設定値演出が実行されることに対して興趣を向上させ難い。同様に、第2上限変動ゲームの次の特別ゲーム以降においても確率演出が実行されては、確率演出の希少性を低下させてしまい確率演出が実行されることに対して興趣を向上させ難い。特に、遊技機10では、有利な状態が終了するときに設定値演出及び確率演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することを目的としている。そのところ、設定値演出は、第1上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了するように構成される。同様に、確率演出は、第2上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了するように構成される。これにより、希少性が高い設定値演出及び確率演出を実行することで、有利な状態が終了することに対する不安感が高まる状況において興趣の低下を抑制することができる。
【0228】
(11)遊技機10では、設定値演出が終了する条件と、確率演出が終了する条件とは、少なくとも一部が異なる。これにより、遊技機10では、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態における上限変動ゲームの状況によって設定値演出及び確率演出を終了させることができる。よって、遊技機10では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れであるかによって設定値演出及び確率演出の何れかを実行させることにより、喜びや不安感に沿った演出が行われるようにすることができ、興趣の低下を抑制することができる。
【0229】
(12)遊技機10では、第2上限変動ゲームが行われて低確非時短状態に制御されうる状況において確率演出が実行される。確率演出は、第2上限変動ゲームの終了した後における遊技の展開の有利度合いを特定可能な情報を示唆又は報知する演出である。これにより、第2低確時短状態から低確非時短状態に制御されたとしても、確率演出が実行されることで低確非時短状態に制御された後の遊技に対して興趣を向上させることができる。よって、有利な状態が終了することに対する不安感が高まる状況において、興趣の低下を抑制することができる。
【0230】
(13)遊技機10では、単に設定値演出を実行するだけではなく、大当り抽選の結果によって設定値演出の実行時間を異ならせている。これにより、設定値演出の内容に加え、設定値演出の実行時間にも意識させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0231】
(14)遊技機10では、大当り抽選の結果が大当りであるときには状態移行演出が実行されないから、大当り図柄が導出されて大当りとなることを期待する遊技者に対して、状態移行演出が実行されるか否かについて、特に注目させることができる。更に、遊技機10では、特別ゲームの結果としてはずれ図柄又はチャンス図柄が導出されて状態移行演出が終了しうる状況において、状態移行演出の実行時間と、特別ゲームの結果が導出される時期と、についても注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0232】
(15)設定値演出が実行されたときにおいて演出表示装置EHにて実行される演出は、大当り遊技の実行中に実行された演出に基づいた演出態様で実行される。これにより、遊技機10では、大当り遊技において実行される演出に対して注目度を高めることができるとともに、設定値演出が実行されることに対する期待感や楽しみを与えることができ、興趣の向上を図ることができる。また、大当り遊技において実行された演出と、設定値演出が実行されたときにおける演出の演出態様と、の関連性についても興味を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0233】
(16)遊技機10では、設定値演出が示唆又は報知する情報(設定情報)が、規定設定値以上である場合と、規定設定値未満である場合と、で態様が異なる。これにより、設定値演出が実行されたときには、規定設定値以上が示唆又は報知されたことを理解させ易くすることができる。このため、例えば、規定設定値以上であることを期待する遊技者に対して設定値演出の態様についても注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0234】
(17)高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態は、低確非時短状態よりも特別ゲームの実行時間が短くなり易い。そして、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームは、変動時間が異なる。変動時間は、特別ゲームの実行中において演出を実行可能な時間であるともいえる。設定値演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームのうち何れか一方の特別ゲームが実行されたときには実行されず、他方の特別ゲームが実行されたときには実行されるから、他方の特別ゲームの変動時間に沿った設定値演出を構成することができる。これにより、遊技機10では、違和感のない設定値演出を実行することで設定値演出の内容を認識し易くすることができ、設定値演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することができる。また、状態移行演出は、変動時間が異なる第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたときであっても実行されうるから、同じ状態移行演出が実行されても、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れの特別ゲームが実行されたかによって異なる印象を与えることができる。これにより、状態移行演出が実行されることに対する楽しみ方に多様性を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0235】
(18)第1上限変動ゲームの平均変動時間は、第2上限変動ゲームの平均変動時間に比して短い。つまり、第1上限変動ゲームが開始してから低確非時短状態に制御されるまでの時間は、第2上限変動ゲームが開始してから低確非時短状態に制御されるまでの時間よりも短くなり易い。このため、第1上限変動ゲームが開始されると低確非時短状態に制御されることに対する不安感を高め易い。このような状況において、設定値演出が実行されるから、効果的に興趣の低下を抑制することができる。
【0236】
(19)第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームは、変動時間が異なることから、変動時間と状態移行演出が実行される時期という観点でも楽しませることができる。
(20)設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されたときに実行される。第1上限変動ゲームの変動時間は、保留されている第2特別ゲームの数によって異ならないから、第1上限変動ゲームの変動時間に沿った設定値演出を構成することができる。これにより、遊技機10では、違和感のない設定値演出を実行することで設定値演出の内容を認識し易くすることができ、設定値演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することができる。また、状態移行演出は、保留されている第2特別ゲームの数によって変動時間が異なる第2上限変動ゲームにおいても実行されるから、保留されている第2特別ゲームの数によって異なる印象を与えることができる。これにより、状態移行演出が実行されることに対する楽しみ方に多様性を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0237】
(21)第1上限変動ゲームと、第2上限変動ゲームと、では、大当り抽選の結果が大当りであるときにおける変動時間が異なる。変動時間は、特別ゲームの実行中において演出を実行可能な時間であるともいえる。設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されたときに実行されるから、第1上限変動ゲームの変動時間に沿った設定値演出を構成することができる。これにより、遊技機10では、違和感のない設定値演出を実行することで設定値演出の内容を認識し易くすることができ、設定値演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することができる。一方、確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されたときに実行されるから、第2上限変動ゲームの変動時間に沿った確率演出を構成することができる。特に、確率演出は、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率を示唆又は報知する演出として捉えることができるため、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける変動時間と、確率演出が実行される時期及び期間との関連性が強いといえる。遊技機10では、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおいて、そのときの変動時間に沿った確率演出を実行することができ、興趣の低下を抑制することができる。
【0238】
(22)第1上限変動ゲームと、第2上限変動ゲームと、では、大当り抽選の結果が大当りではないときにおける変動時間が異なる。設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されたときに実行されるから、第1上限変動ゲームの変動時間に沿った設定値演出を構成することができる。これにより、遊技機10では、違和感のない設定値演出を実行することで設定値演出の内容を認識し易くすることができ、設定値演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することができる。一方、確率演出は、第2上限変動ゲームが実行されたときに実行されるから、第2上限変動ゲームの変動時間に沿った確率演出を構成することができる。特に、確率演出は、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率を示唆又は報知する演出として捉えることができるため、第2上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄又はチャンス図柄が導出されるときにおける変動時間と、確率演出が実行される時期及び期間との関連性が強いといえる。遊技機10では、第2上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄又はチャンス図柄が導出されるときにおいて、そのときの変動時間に沿った確率演出を実行することができ、興趣の低下を抑制することができる。
【0239】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段の一例として演出操作手段を備えてもよい。演出操作手段は、押下操作を可能なボタン型であってもよいし、タッチセンサ型であってもよく、レバー型であってもよい。演出操作手段は、枠体11に設けられてもよい。副CPU51は、演出操作手段が操作されたときに出力する検知信号を入力可能であるとよい。
【0240】
・遊技機10では、設定値演出が実行されているときに演出操作手段が操作されると、設定値演出が終了するようにしてもよい。つまり、設定値演出は、演出操作手段が操作されることに基づいて終了させることができてもよい。設定値演出が終了する条件には、演出操作手段が操作されることが含まれてもよい。副CPU51は、第1上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始されるまでにおいて、演出操作手段から検知信号を入力すると設定値演出を終了させるようにしてもよい。副CPU51は、第1上限変動ゲームが終了する前であったとしても、演出操作手段から検知信号を入力すると設定値演出を終了させるようにしてもよい。一方、遊技機10では、確率演出が実行されているときに演出操作手段が操作されたとしても、確率演出が終了しないようにしてもよい。つまり、確率演出が終了する条件には、演出操作手段が操作されることが含まれなくてもよい。これにより、設定値演出が実行されているとき、遊技者は、任意のタイミングで設定値演出を終了させることができる。よって、例えば、遊技者は、当該遊技者以外の者に設定値演出を見られたくない場合に、設定値演出が見られることを抑制することができる。よって、本変更例によれば、遊技者の専用の演出として設定値演出に特別感を創出し、設定値演出が実行されることで興趣を向上させることができる。
【0241】
・遊技機10では、設定値演出が実行されているときに演出操作手段が操作されると、設定値演出が終了するようにしてもよい。つまり、設定値演出は、演出操作手段が操作されることに基づいて終了させることができてもよい。設定値演出が終了する条件には、演出操作手段が操作されることが含まれてもよい。また、遊技機10では、確率演出が実行されているときに演出操作手段が操作されると、確率演出が終了するようにしてもよい。つまり、確率演出は、演出操作手段が操作されることに基づいて終了させることができてもよい。確率演出が終了する条件には、演出操作手段が操作されることが含まれてもよい。これにより、設定値演出及び確率演出が実行されているとき、遊技者は、任意のタイミングで設定値演出及び確率演出を終了させることができる。よって、例えば、遊技者は、当該遊技者以外の者に設定値演出及び確率演出を見られたくない場合に、設定値演出及び確率演出が見られることを抑制することができる。よって、本変更例によれば、遊技者の専用の演出として設定値演出及び確率演出に特別感を創出し、設定値演出及び確率演出が実行されることで興趣を向上させることができる。
【0242】
・遊技機10では、状態移行演出が実行されているときに演出操作手段が操作されると、状態移行演出が終了するようにしてもよい。つまり、状態移行演出は、演出操作手段が操作されることに基づいて終了させることができてもよい。これにより、状態移行演出が実行されているとき、遊技者は、任意のタイミングで状態移行演出を終了させることができる。よって、例えば、遊技者は、当該遊技者以外の者に状態移行演出を見られたくない場合に、状態移行演出が見られることを抑制することができる。よって、本変更例によれば、遊技者の専用の演出として状態移行演出に特別感を創出し、状態移行演出が実行されることで興趣を向上させることができる。
【0243】
・副CPU51は、設定値演出を実行することを決定したときにおいて第2特別保留数に応じて設定値演出の実行時間を決定してもよい。副CPU51は、設定値演出を実行することを決定した場合、第2保留コマンドに基づいて設定値演出の実行時間の長さを決定してもよい。例えば、設定値演出の実行時間は、第2特別保留数が1<2<3<4の順に長くてもよい。例えば、設定値演出の実行時間は、第2特別保留数が4<3<2<1の順に長くてもよい。設定値演出の実行時間は、第1上限変動ゲームの結果が大当り図柄である場合よりも、第1上限変動ゲームの結果がはずれ図柄及びチャンス図柄の何れかである場合のほうが、長くてもよく、短くてもよい。このように、設定値演出は、第1上限変動ゲームが実行されるときにおいて第2始動口16へ遊技球が入球したことに基づいて保留されている特別ゲームの数によって実行時間が異なってもよい。これにより、設定値演出の演出内容に加え、第1上限変動ゲームが実行されるときにおける第2特別保留数と、設定値演出の実行時間とについても意識させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0244】
・変動パターンの種類及び変動パターンの変動時間は、適宜変更してもよい。例えば、変動パターンテーブルHTB04には、特別図柄がはずれ図柄である場合に決定される変動パターンとして、変動パターンHP41とは異なる変動パターンがあってもよい。変動パターンテーブルHTB04には、特別図柄がチャンス図柄である場合に決定される変動パターンとして、変動パターンHP42とは異なる変動パターンがあってもよい。変動パターンテーブルHTB04には、特別図柄が大当り図柄である場合に決定される変動パターンとして、変動パターンHP43とは異なる変動パターンがあってもよい。そして、変動パターンテーブルHTB04が決定された場合に決定されうる変動パターンは、それぞれ異なる変動時間であってもよい。つまり、第1上限変動ゲームの変動時間は、変動パターン決定処理の結果に応じて異なる特別ゲームの変動時間が決定されてもよい。この場合であっても、副CPU51は、第1上限変動ゲームが開始されるときにおいて、決定された変動パターンにかかわらず設定値演出を実行させてもよい。つまり、設定値演出は、第1上限変動ゲームの変動時間が何れの変動時間であっても実行されてもよい。これにより、第1上限変動ゲームの実行中には、特に、設定値演出が実行されることに対して注目させることができ、設定値演出の内容を認識し易くすることにより興趣の低下を抑制することができる。
【0245】
・設定値演出は、第1上限変動ゲームが終了した後も実行される場合があってもよい。設定値演出は、少なくとも第1上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了するとよい。例えば、第1上限変動ゲームが終了したとき、第1特別保留数及び第2特別保留数が何れも0であった場合、副CPU51は、第1保留コマンド及び第2保留コマンドを入力するまで設定値演出を継続して実行してもよい。副CPU51は、第1保留コマンド及び第2保留コマンドを入力すると設定値演出を終了させてもよい。
【0246】
・設定値演出は、第1上限変動ゲームが終了した後、次の第1特別ゲームが開始するまでに終了するようにしてもよい。設定値演出は、第1上限変動ゲームが終了したとしても、次の特別ゲームとして第2特別ゲームが実行された場合、継続して実行するようにしてもよい。副CPU51は、第2特別保留数が0となり、かつ第2特別ゲームが終了したときに設定値演出を終了させてもよい。
【0247】
・確率演出は、第2上限変動ゲームが終了した後も実行される場合があってもよい。確率演出は、少なくとも第2上限変動ゲームの次の特別ゲームが開始するまでに終了するとよい。例えば、第2上限変動ゲームが終了したとき、第1特別保留数及び第2特別保留数が何れも0であった場合、副CPU51は、第1保留コマンド及び第2保留コマンドを入力するまで確率演出を継続して実行してもよい。副CPU51は、第1保留コマンド及び第2保留コマンドを入力すると確率演出を終了させてもよい。
【0248】
・確率演出は、第2上限変動ゲームが終了した後、次の第1特別ゲームが開始するまでに終了するようにしてもよい。確率演出は、第2上限変動ゲームが終了したとしても、次の特別ゲームとして第2特別ゲームが実行された場合、継続して実行するようにしてもよい。副CPU51は、第2特別保留数が0となり、かつ第2特別ゲームが終了したときに確率演出を終了させてもよい。
【0249】
・副CPU51は、第2上限変動ゲームが開始されるときにおいて、決定された変動パターンに応じて確率演出を実行させるか否かを決定してもよい。例えば、変動パターンHP61及び変動パターンHP64の何れかが決定された場合、副CPU51は、確率演出を実行させないことを決定してもよい。一方、変動パターンHP61及び変動パターンHP64とは異なる変動パターンが決定された場合、副CPU51は、確率演出を実行させることを決定してもよい。つまり、副CPU51は、第2上限変動ゲームの変動時間が所定時間(例えば11秒)以上であるときに確率演出を実行させることを決定してもよい。このように、確率演出は、第2上限変動ゲームの変動時間によって、実行される場合と、実行されない場合と、があってもよい。これにより、第2上限変動ゲームの実行中には、変動時間と確率演出が実行される時期という観点でも楽しませることができる。確率演出は、第2上限変動ゲームの変動時間が所定時間以上であるときに実行される一方、第2上限変動ゲームの変動時間が所定時間未満であるときに実行されなくてもよい。これにより、第2上限変動ゲームの実行中には、所定時間が経過したか否かという観点でも楽しませることができる。
【0250】
・設定されている設定値が規定設定値(例えば4)以上である場合と、設定されている設定値が規定設定値未満である場合とでは、確率演出の演出態様を異ならせてもよい。つまり、確率演出は、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率が所定の確率(一例として1/290)よりも高い場合と、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率が所定の確率よりも低い場合と、で演出態様が異なってもよい。例えば、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率が所定の確率よりも高い場合と、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率が所定の確率よりも低い場合と、では、確率演出が実行されたときにおける演出表示装置EHに表示される文字画像の色を異ならせてもよい。これに限らず、文字画像の大きさを異ならせることにより確率演出の演出態様を異ならせてもよく、文字画像を表示する領域を異ならせることにより確率演出の演出態様を異ならせてもよい。遊技機10では、文字画像の色、文字画像の大きさ、及び文字画像を表示する領域のうち1又は複数を異ならせることで設定値演出の演出態様を異ならせてもよい。これにより、確率演出が実行されたときには、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率について、理解させ易くすることができる。そして、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出される確率が、所定の確率よりも高い確率であることを期待する遊技者に対して確率演出の演出態様についても注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0251】
・第1上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄及びチャンス図柄が導出されるときにおける当該第1上限変動ゲームの平均変動時間は、第1上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける第1上限変動ゲームの平均変動時間に比して短くなるようにしてもよい。また、第2上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄及びチャンス図柄が導出されるときにおける当該第2上限変動ゲームの平均変動時間は、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける当該第2上限変動ゲームの平均変動時間に比して短くなるようにしてもよい。これにより、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームでは、特別ゲームが開始した後、大当り図柄が導出されるよりもはずれ図柄又はチャンス図柄が導出される時期が早くなり易い。よって、本変更例では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの実行されたとき、はずれ図柄又はチャンス図柄が導出されるか否かと、状態移行演出が実行されるか否かと、の両方について注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0252】
・第1上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける当該第1上限変動ゲームの平均変動時間は、第1上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄及びチャンス図柄が導出されるときにおける当該第1上限変動ゲームの平均変動時間に比して短くなるようにしてもよい。また、第2上限変動ゲームの結果として大当り図柄が導出されるときにおける当該第2上限変動ゲームの平均変動時間は、第2上限変動ゲームの結果としてはずれ図柄及びチャンス図柄が導出されるときにおける当該第2上限変動ゲームの平均変動時間に比して短くなるようにしてもよい。これにより、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームでは、特別ゲームが開始した後、はずれ図柄又はチャンス図柄が導出されるよりも大当り図柄が導出される時期が早くなり易い。よって、本変更例では、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの実行されたとき、大当り図柄が導出されるか否かと、状態移行演出が実行されるか否かと、の両方について注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0253】
・所定期間は、確率状態が低確率状態であって、主RWM44の初期化が行われてから第2低確時短状態に制御するまで、又は、主RWM44の初期化が行われてから次回の大当り遊技が生起されるまでの期間を含んでもよい。
【0254】
・規定回数は、適宜変更してもよい。規定回数は、499回以下であってもよく、501回以上であってもよい。規定回数は、少なくとも1回以上であるとよい。
・第1時短初期回数は、第1上限回数と同数であってもよい。つまり、主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に第1時短回数として第1時短初期回数(本変更例では100)を記憶させるようにしてもよい。この場合、主CPU42は、第1大当り遊技又は第2大当り遊技の終了後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている第1時短回数を1減算する。主CPU42は、更新後の第1時短回数が0となった場合、第1時短フラグを消去する。
【0255】
・第2時短初期回数は、第2上限回数と同数であってもよい。つまり、主CPU42は、第2低確時短状態に制御するとき、主RWM44に第2時短回数として第2時短初期回数(本変更例では700)を記憶させるようにしてもよい。この場合、主CPU42は、第2低確時短状態に制御した後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている第2時短回数を1減算する。主CPU42は、更新後の第2時短回数が0となった場合、第2時短フラグを消去する。
【0256】
・作動初期回数は、規定回数と同数であってもよい。つまり、主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に作動回数として作動初期回数(本変更例では500)を記憶させる。主CPU42は、大当り遊技の終了後、確率状態が低確率状態であるときにおいて、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている作動回数を1減算する。更新後の作動回数が0となった場合、主CPU42は、主RWM44に第2時短フラグをセットする。
【0257】
・第1上限回数及び第2上限回数は、適宜変更してもよい。第1上限回数は、99回以下であってもよく、101回以上であってもよい。また、第2上限回数は、699回以下であってもよく、701回以上であってもよい。第1上限回数及び第2上限回数は、少なくとも1回以上であるとよい。第1上限回数は、第2上限回数よりも多くてもよいし、少なくてもよい。作動初期回数は、適宜変更してもよい。作動初期回数は、499回以下であってもよく、501回以上であってもよい。
【0258】
・主CPU42が実行するチャンス抽選の実行契機は、以下のように変更してもよい。なお、以下に示すチャンス抽選の実行契機は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施してもよい。
【0259】
チャンス抽選は、第1特別ゲームを実行させる処理、及び、第2特別ゲームを実行させる処理のうち一方の処理において実行されうる一方、他方の処理において実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、第1特別ゲームを実行させる処理において実行されうる一方、第2特別ゲームを実行させる処理において実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、第2特別ゲームを実行させる処理において実行されうる一方、第1特別ゲームを実行させる処理において実行されないようにしてもよい。
【0260】
チャンス抽選は、複数の遊技状態のうち特定の遊技状態に制御されているときに実行されうる一方、前記特定の遊技状態とは異なる遊技状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、低確非時短状態に制御されているときに実行されうる一方、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に制御されているときに実行されうる一方、低確非時短状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、低確非時短状態及び第2低確時短状態に制御されているときに実行されうる一方、高確時短状態及び第1低確時短状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、高確時短状態及び第1低確時短状態に制御されているときに実行されうる一方、低確非時短状態及び第2低確時短状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、低確非時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に制御されているときに実行されうる一方、高確時短状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、高確時短状態に制御されているときに実行されうる一方、低確非時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に制御されているときに実行されないようにしてもよい。
【0261】
チャンス抽選は、特別ゲームの実行回数に基づいて実行されるようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、電源投入後における特別ゲームの実行回数に基づいて実行されるようにしてもよい。チャンス抽選は、電源投入後における第1回数目(例えば1回目)の特別ゲームが実行されるときに実行されうる一方、電源投入後における第1回数目とは異なる第2回数目の特別ゲームが実行されるときに実行されないようにしてもよい。チャンス抽選は、電源投入後における特別ゲームの実行回数が第3回数(例えば5回)に達していない場合には実行されうる一方、電源投入後における特別ゲームの実行回数が第3回数に達している場合には実行されないようにしてもよい。例えば、チャンス抽選は、遊技状態が移行した後における特別ゲームの実行回数に基づいて実行されるようにしてもよい。なお、「遊技状態が移行した後」には、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかから低確非時短状態に移行した後と、低確非時短状態から高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかに移行した後と、が含まれる。チャンス抽選は、低確非時短状態に移行した後における第4回数目(例えば1回目)の特別ゲームが実行されるときに実行されうる一方、低確非時短状態に移行した後における第4回数目とは異なる第5回数目の特別ゲームが実行されるときに実行されないようにしてもよい。チャンス抽選は、低確非時短状態に移行した後における特別ゲームの実行回数が第6回数(例えば5)に達していない場合には実行されうる一方、低確非時短状態に移行した後における特別ゲームの実行回数が第6回数に達している場合には実行されないようにしてもよい。
【0262】
・主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、特別ゲームの実行回数に基づいて第2低確時短状態に制御してもよい。例えば、主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、電源投入後における特別ゲームの実行回数に基づいて第2低確時短状態に制御してもよい。主CPU42は、電源投入後における第7回数目(例えば1回目)の特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたときに第2低確時短状態に制御しうる一方、電源投入後における第7回数目とは異なる第8回数目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されても第2低確時短状態に制御しなくてもよい。主CPU42は、電源投入後における特別ゲームの実行回数が第9回数(例えば5回)に達していない場合にチャンス図柄が導出されたときには第2低確時短状態に制御しうる一方、電源投入後における特別ゲームの実行回数が第9回数に達している場合にチャンス図柄が導出されても第2低確時短状態に制御しなくてもよい。例えば、主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、遊技状態が移行した後における特別ゲームの実行回数に基づいて第2低確時短状態に制御してもよい。主CPU42は、低確非時短状態に移行した後における第10回数目(例えば1回目)の特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたときには第2低確時短状態に制御しうる一方、低確非時短状態に移行した後における第10回数目とは異なる第11回数目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されても第2低確時短状態に制御しなくてもよい。主CPU42は、低確非時短状態に移行した後における特別ゲームの実行回数が第12回数(例えば5回)に達していない場合にチャンス図柄が導出されたときには第2低確時短状態に制御しうるようにしてもよい。一方、主CPU42は、低確非時短状態に移行した後における特別ゲームの実行回数が第12回数に達している場合にチャンス図柄が導出されても第2低確時短状態に制御しなくてもよい。
【0263】
・特定契機判定値は、設定値に応じて、それぞれ異なる値であってもよい。この場合、チャンス抽選に当選する確率は、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順に高確率となるようにしてもよいし、設定6<設定5<設定4<設定3<設定2<設定1の順に高確率となるようにしてもよい。チャンス抽選に当選する確率は、何れの設定値であっても、大当り抽選に当選する確率よりも高くてもよいし、低くてもよい。
【0264】
・低確非時短状態に制御されているときにおいて、大当り抽選の結果が大当りとなったことにより高確時短状態又は第1低確時短状態に制御された後に設定値演出が実行される確率は、大当り抽選の結果が大当りとならずに第2低確時短状態に制御された後に確率演出が実行される確率に比して高くてもよい。つまり、設定値演出が実行される頻度は、確率演出が実行される頻度に比して高くてもよい。
【0265】
・低確非時短状態に制御されているときにおいて、大当り抽選の結果が大当りとならずに第2低確時短状態に制御された後に確率演出が実行される確率は、大当り抽選の結果が大当りとなったことにより高確時短状態又は第1低確時短状態に制御された後に設定値演出が実行される確率に比して高くてもよい。つまり、確率演出が実行される頻度は、設定値演出が実行される頻度に比して高くてもよい。
【0266】
・高確時短状態又は第1低確時短状態に制御されており、大当り後回数が第1上限回数未満である場合、主CPU42は、第2特別保留数が0~4の何れであるかによって、それぞれ異なる変動パターンテーブルを決定してもよい。そして、遊技機10では、高確時短状態又は第1低確時短状態に制御されており、大当り後回数が第1上限回数未満である場合、第2特別保留数の数が多いほど、特別ゲームの平均変動時間が短くなるようになっていてもよい。
【0267】
・第2低確時短状態に制御されている場合、主CPU42は、第2特別保留数が0~4の何れであるかによって、それぞれ異なる変動パターンテーブルを決定してもよい。そして、遊技機10では、第2低確時短状態に制御されている場合、第2特別保留数の数が多いほど、特別ゲームの平均変動時間が短くなるようになっていてもよい。
【0268】
・状態移行演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームが終了した後、次の特別ゲームの実行中に実行されてもよい。例えば、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームが開始するときにおいて第2特別保留数が1以上ある場合には、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームが終了した次の特別ゲーム(第2特別ゲーム)において状態移行演出が実行されてもよい。この場合、状態移行演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの実行中において実行されてもよいし、実行されなくてもよい。また、状態移行演出は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの実行中において開始された後、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームが終了した次の特別ゲームにおいても継続して実行されてもよい。そして、状態移行演出は、第2特別保留数が0になると終了してもよい。
【0269】
・副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、大当りが連続して当選した回数を特定可能な情報(以下、連続大当り回数と示す)に1加算して副RWM53に記憶させてもよい。連続大当り回数は、低確非時短状態及び第2低確時短状態の何れかに制御されているときに大当り遊技が生起されてから(所謂、初当りから)、第1時短回数が第1上限回数に達することで低確非時短状態に制御されるまでの間において、大当りが生起された回数を特定可能な情報である。連続大当り回数は、第2大当り遊技が開始されたときに1加算される一方、第1大当り遊技が開始されたときに1加算されないようにしてもよい。つまり、連続大当り回数は、複数種類の大当り遊技のうち一部の種類の大当り遊技が開始されたときに1加算される回数であり、大当り抽選の結果に関連する回数である。このように、連続大当り回数は、所謂、連荘回数であり、大当り抽選の結果に関連する情報として捉えることができる。なお、副CPU51は、第1時短回数が第1上限回数に達することで第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときに、連続大当り回数を初期化(0)して副RWM53に記憶させる。また、副CPU51は、第1時短回数が第1上限回数に達することで高確時短状態から低確非時短状態に制御されるときに、連続大当り回数を初期化(0)して副RWM53に記憶させる。副CPU51は、連続大当り回数に基づいて大当り遊技中に獲得演出を実行してもよい。そして、副CPU51は、連続大当り回数に基づいて第1獲得表示フラグ及び第2獲得表示フラグを副RWM53に記憶させてもよい。例えば、連続大当り回数が第1連続回数(例えば5回)に達した場合、副CPU51は、連続大当り回数を特定可能な画像として第1連荘ポイントが表示されるように演出表示装置EHを制御してもよい。例えば、第1連荘ポイントは、「5連荘」という文字画像であってもよい。更に、副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御してもよい。副CPU51は、キャラクタKg1及び「パンダ登場」という文字画像が継続して表示されるように演出表示装置EHを制御してもよい。このとき、副CPU51は、第1獲得表示フラグを副RWM53に記憶させてもよい。例えば、連続大当り回数が第2連続回数(例えば10回)に達した場合、副CPU51は、連続大当り回数を特定可能な画像として第2連荘ポイントが表示されるように演出表示装置EHを制御してもよい。例えば、第2連荘ポイントは、「10連荘」という文字画像であってもよい。更に、副CPU51は、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が表示されるように演出表示装置EHを制御してもよい。副CPU51は、キャラクタKg2及び「ライオン登場」という文字画像が継続して表示されるように演出表示装置EHを制御してもよい。このとき、副CPU51は、第2獲得表示フラグを副RWM53に記憶させてもよい。そして、副CPU51は、獲得演出の実行内容に基づいて設定値演出を実行してもよい。つまり、副CPU51は、連続大当り回数に基づいて設定値演出を実行してもよい。
【0270】
・確率演出は、第2上限変動ゲームとは異なる特別ゲームが実行されたときにも実行されてもよい。例えば、第2低確時短状態であるときには、第2上限変動ゲームに限らず確率演出を実行可能にしてもよい。一方、高確時短状態及び第1低確時短状態であるときには、確率演出を実行不能にしてもよい。
【0271】
・状態移行演出は、移行前の遊技状態によって、それぞれ異なる表示内容で実行されてもよい。例えば、状態移行演出は、第1低確時短状態に制御されている場合に第1上限変動ゲームが実行されたとき、「第1低確時短状態が終了します」という文字画像が演出表示装置EHに表示されてもよい。例えば、状態移行演出は、高確時短状態に制御されている場合に第1上限変動ゲームが実行されたとき、「高確時短状態が終了します」という文字画像が演出表示装置EHに表示されてもよい。例えば、状態移行演出は、第2低確時短状態に制御されている場合に第2上限変動ゲームが実行されたとき、「第2低確時短状態が終了します」という文字画像が演出表示装置EHに表示されてもよい。
【0272】
・状態移行演出の実行時間は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れが実行された場合であっても、同じ時間であってもよい。状態移行演出の実行時間は、第1上限変動ゲーム及び第2上限変動ゲームの何れが実行されたかに基づいて、異なる時間にしてもよい。
【0273】
・設定値演出は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。確率演出は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。状態移行演出は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。獲得演出は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。
【0274】
・設定値演出は、設定されている設定値を遊技者に対して仄めかすことにより、設定されている設定値を示唆してもよい。つまり、設定値演出は、設定されている設定値を遊技者に対して明示しないことにより、設定されている設定値を示唆してもよい。また、設定値演出は、設定されている設定値を遊技者に対して明示することにより、設定されている設定値を報知してもよい。例えば、設定されている設定値を遊技者に対して明示しないとは、複数の設定値のうち設定されている設定値のみを示すものではなく、前記複数の設定値のうち設定されている設定値を含む複数の設定値を示すものであってもよい。設定されている設定値を遊技者に対して明示するとは、複数の設定値のうち設定されている設定値のみを示すものであってもよい。例えば、設定されている設定値を遊技者に対して明示しないとは、複数の設定値のうち設定されている設定値が設定されている確率として100%未満で示すものであってもよい。設定されている設定値を遊技者に対して明示するとは、複数の設定値のうち設定されている設定値が設定されている確率として100%で示すものであってもよい。
【0275】
・確率演出が実行されたときに演出表示装置EHに表示される文字画像は、大当り判定値を示唆又は報知する画像であってもよい。例えば、確率演出P03が実行されたとき、演出表示装置EHには、「大当り判定値224より大きい値」という文字画像が表示されてもよいし、「大当り確率225/65536よりも高確率」という文字画像が表示されてもよい。例えば、確率演出P04が実行されたとき、演出表示装置EHには、「大当り判定値217」という文字画像が表示されてもよいし、「大当り確率218/65536」という文字画像が表示されてもよい。
【0276】
・確率演出は、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して仄めかすことにより、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を示唆してもよい。つまり、確率演出は、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して明示しないことにより、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を示唆してもよい。また、確率演出は、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して明示することにより、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を報知してもよい。例えば、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して明示しないとは、複数の大当り判定値のうち設定されている設定値に基づいた大当り判定値のみを示すものではなく、前記複数の大当り判定値のうち設定されている設定値に基づいた大当り判定値を含む複数の大当り判定値を示すものであってもよい。設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して明示するとは、複数の大当り判定値のうち設定されている設定値に基づいた大当り判定値のみを示すものであってもよい。例えば、設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して明示しないとは、複数の大当り判定値のうち設定されている設定値に基づいた大当り判定値である確率として100%未満で示すものであってもよい。設定されている設定値に基づいた大当り判定値を遊技者に対して明示するとは、複数の大当り判定値のうち設定されている設定値に基づいた大当り判定値である確率として100%で示すものであってもよい。
【0277】
・状態移行演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を遊技者に対して仄めかすことにより、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を示唆してもよい。つまり、状態移行演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを遊技者に対して明示しないことにより、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を示唆してもよい。また、状態移行演出は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを遊技者に対して明示することにより、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の終了を報知してもよい。例えば、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを遊技者に対して明示しないとは、複数の遊技状態のうち高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを示すものではなく、前記複数の遊技状態のうち何れかの遊技状態が終了することを示すものであってもよい。高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを遊技者に対して明示するとは、複数の遊技状態のうち高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを示すものであってもよい。例えば、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを遊技者に対して明示しないとは、複数の遊技状態のうち何れかの遊技状態へ移行することを示すものであってもよい。高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態が終了することを遊技者に対して明示するとは、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態から低確非時短状態へ移行することを示すものであってもよい。
【0278】
・第2低確時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、第2時短回数を更新してもよい。例えば、第2低確時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、主RWM44に第2時短回数として第2時短初期回数を記憶させるようにしてもよい。例えば、第2低確時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、第2時短回数から第2時短初期回数を減算した値を第2時短回数として主RWM44に記憶させるようにしてもよい。
【0279】
・主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態に制御された後、第1時短回数が第1上限回数に達することに代えて、又は、加えて、高確時短状態及び第1低確時短状態における第1特別ゲームの実行回数が所定の上限回数に達することにより低確非時短状態に制御するようにしてもよい。本変更例において、主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態における第1特別ゲームの実行回数を計数する第1計数手段として機能する。
【0280】
・主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態に制御された後、第1時短回数が第1上限回数に達することに代えて、又は、加えて、高確時短状態及び第1低確時短状態における第2特別ゲームの実行回数が所定の上限回数に達することにより低確非時短状態に制御するようにしてもよい。本変更例において、主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態における第2特別ゲームの実行回数を計数する第1計数手段として機能する。
【0281】
・主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態に制御された後、第1時短回数が第1上限回数に達することに代えて、又は、加えて、高確時短状態及び第1低確時短状態における特別ゲームにおいて特定の特別図柄(例えば小当り図柄)が導出された回数が所定の上限回数に達することにより低確非時短状態に制御するようにしてもよい。特定の特別図柄は、チャンス図柄であってもよい。本変更例において、主CPU42は、高確時短状態及び第1低確時短状態における特別ゲームにおいて特定の特別図柄が導出された回数を計数する第1計数手段として機能する。
【0282】
・主CPU42は、第2低確時短状態に制御された後、第2時短回数が第2上限回数に達することに代えて、又は、加えて、第2低確時短状態における第1特別ゲームの実行回数が所定の上限回数に達することにより低確非時短状態に制御するようにしてもよい。本変更例において、主CPU42は、第2低確時短状態における第1特別ゲームの実行回数を計数する第2計数手段として機能する。
【0283】
・主CPU42は、第2低確時短状態に制御された後、第2時短回数が第2上限回数に達することに代えて、又は、加えて、第2低確時短状態における第2特別ゲームの実行回数が所定の上限回数に達することにより低確非時短状態に制御するようにしてもよい。本変更例において、主CPU42は、第2低確時短状態における第2特別ゲームの実行回数を計数する第2計数手段として機能する。
【0284】
・主CPU42は、第2低確時短状態に制御された後、第2時短回数が第2上限回数に達することに代えて、又は、加えて、第2低確時短状態における特別ゲームにおいて特定の特別図柄(例えば小当り図柄)が導出された回数が所定の上限回数に達することにより低確非時短状態に制御するようにしてもよい。特定の特別図柄は、チャンス図柄であってもよい。本変更例において、主CPU42は、第2低確時短状態における特別ゲームにおいて特定の特別図柄が導出された回数を計数する第2計数手段として機能する。
【0285】
・高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)や、次回の大当り遊技へ移行するまで高確率状態が継続する仕様がある。また、高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。パチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、パチンコ遊技機は、通常状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能な仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、パチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づいて移行する大当り遊技と、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて移行する大当り遊技と、を備えるパチンコ遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、大当り抽選を行わず、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて移行する大当り遊技を備えるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
【0286】
・特別ゲームは、演出表示装置EHにおいて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
【0287】
・パチンコ遊技機の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。設定値演出及び確率演出が実行される表示手段と、状態移行演出が実行される表示手段と、を異ならせてもよい。
【0288】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0289】
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板を更に備えていてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0290】
・上記実施形態において、遊技機は、パチンコ遊技機であったが、これに限らず、回胴式遊技機(スロットマシン)として構成されていてもよい。回胴式遊技機では、遊技媒体として遊技メダルが用いられ、スタートレバーの操作によって役抽選などの各種の抽選が行われるとともにリールが回転して変動ゲームが開始する。役抽選は、回胴式遊技機が備えるCPUによって行われる抽選であり、内部抽選の一例である。そして、回胴式遊技機では、ストップボタンの操作によってリールの回転が停止して変動ゲームが終了し、有効ラインの揃った図柄組合せに応じて賞が付与される。また、回胴式遊技機では、変動ゲームの実行中に各種の演出が実行される。役抽選で当選する役には、賞として遊技メダルが付与される払出役と、賞として再遊技が付与される再遊技役と、及び賞としてボーナス遊技が付与されるボーナス役(所謂、役物連続作動装置)と、がある。また、回胴式遊技機には、ストップボタンの操作態様(例えば押し順)が報知されることにより遊技メダルを獲得し易い遊技状態としてAT(所謂、アシストタイム)状態を備える回胴式遊技機もある。このような回胴式遊技機では、AT状態とは異なる遊技状態として、通常状態や通常状態に比してAT抽選に当選し易いCZ(所謂、チャンスゾーン)状態などがある。AT抽選は、回胴式遊技機が備えるCPUによって行われる抽選であり、内部抽選の一例である。
【0291】
・上記変更例における回胴式遊技機は、遊技メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。その他、遊技媒体は、データ(情報)で管理されるものであってもよい。即ち、回胴式遊技機は、所謂、管理遊技機であってもよい。つまり、上記変更例における回胴式遊技機は、物理的な遊技媒体を使用せずに遊技を行う回胴式遊技機(所謂、メダルレススロットマシン)に具体化してもよい。このような回胴式遊技機は、データで管理された遊技媒体(仮想媒体)を使用することで遊技を行うことが可能に構成される。
【0292】
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記1-1)記憶手段に記憶された情報に基づいて特別抽選を実行可能であり、前記特別抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能な遊技機において、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、所定の数を計数する計数手段と、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関連する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、前記特定状態には、前記特別抽選の結果が特定結果となったことで制御可能な第1特定状態と、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったとしても特定条件が成立したことで制御可能な第2特定状態と、があり、前記計数手段には、第1計数手段と、第2計数手段と、があり、前記第1計数手段は、前記第1特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第1特定数を計数し、前記第2計数手段は、前記第2特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第2特定数を計数し、前記遊技状態制御手段は、前記第1特定状態において前記第1特定数が第1終了数に達するときにおける変動ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、前記第1上限変動ゲームが終了すると前記第1特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記第2特定状態において前記第2特定数が第2終了数に達するときにおける変動ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、前記第2上限変動ゲームが終了すると前記第2特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記演出には、特定演出と、特別演出と、があり、前記特定演出は、前記特別抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるものの、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち何れの変動ゲームが実行されたときかによって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、前記特別演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームの何れの変動ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、前記特別抽選の結果によって、実行される場合と、実行されない場合と、があることを特徴とする遊技機。
【0293】
(付記1-2)前記特定演出は、前記特別抽選の結果に関連する情報を示唆又は報知する演出であり、前記特別演出は、前記特定状態の終了を示唆又は報知する演出である(付記1-1)に記載の遊技機。
【0294】
(付記1-3)前記特定演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち前記第1上限変動ゲームが実行されたときに実行可能である(付記1-1)又は(付記1-2)に記載の遊技機。
【0295】
(付記2-1)記憶手段に記憶された情報に基づいて特別抽選を実行可能であり、前記特別抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能な遊技機において、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、所定の数を計数する計数手段と、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関連する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、前記特定状態には、前記特別抽選の結果が特定結果となったことで制御可能な第1特定状態と、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったとしても特定条件が成立したことで制御可能な第2特定状態と、があり、前記計数手段には、第1計数手段と、第2計数手段と、があり、前記第1計数手段は、前記第1特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第1特定数を計数し、前記第2計数手段は、前記第2特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第2特定数を計数し、前記遊技状態制御手段は、前記第1特定状態において前記第1特定数が第1終了数に達するときにおける変動ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、前記第1上限変動ゲームが終了すると前記第1特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記第2特定状態において前記第2特定数が第2終了数に達するときにおける変動ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、前記第2上限変動ゲームが終了すると前記第2特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記演出には、特定演出と、特殊演出と、があり、前記特定演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち前記第1上限変動ゲームが実行されたときに実行され、前記特殊演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち前記第2上限変動ゲームが実行されたときに実行されることを特徴とする遊技機。
【0296】
(付記2-2)前記特定演出は、第1情報を示唆又は報知する演出であり、前記特殊演出は、第2情報を示唆又は報知する演出であり、前記第1情報及び前記第2情報は、異なる情報である一方、何れも前記特別抽選の結果に関連する情報である(付記2-1)に記載の遊技機。
【0297】
(付記2-3)前記演出には、前記特定演出及び前記特殊演出とは異なる特別演出があり、前記特定演出は、前記特別抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であり、前記特殊演出は、前記特別抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であり、前記特別演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームの何れの変動ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったときに実行される(付記2-1)又は(付記2-2)に記載の遊技機。
【0298】
(付記3-1)記憶手段に記憶された情報に基づいて特別抽選を実行可能であり、前記特別抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能な遊技機において、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、所定の数を計数する計数手段と、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関連する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、前記特定状態には、前記特別抽選の結果が特定結果となったことで制御可能な第1特定状態と、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったとしても特定条件が成立したことで制御可能な第2特定状態と、があり、前記計数手段には、第1計数手段と、第2計数手段と、があり、前記第1計数手段は、前記第1特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第1特定数を計数し、前記第2計数手段は、前記第2特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第2特定数を計数し、前記遊技状態制御手段は、前記第1特定状態において前記第1特定数が第1終了数に達するときにおける変動ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、前記第1上限変動ゲームが終了すると前記第1特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記第2特定状態において前記第2特定数が第2終了数に達するときにおける変動ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、前記第2上限変動ゲームが終了すると前記第2特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記演出には、特定演出と、特別演出と、があり、前記特定演出は、前記特別抽選の結果が何れの結果であるときであっても実行可能であるものの、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち何れの変動ゲームが実行されたときかによって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、前記特別演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームの何れの変動ゲームが実行されたときであっても実行可能であるものの、前記特別抽選の結果によって、実行される場合と、実行されない場合と、があり、前記特定演出は、当該特定演出が実行された変動ゲームの次の変動ゲームが開始するまでに終了することを特徴とする遊技機。
【0299】
(付記3-2)前記特別演出の演出態様は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームの何れが実行されたかによって異ならない(付記3-1)に記載の遊技機。
(付記3-3)前記特定演出及び前記特別演出が実行される場合、前記特別演出は、前記特定演出が開始された後に開始される(付記3-1)又は(付記3-2)に記載の遊技機。
【0300】
(付記4-1)記憶手段に記憶された情報に基づいて特別抽選を実行可能であり、前記特別抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能な遊技機において、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、所定の数を計数する計数手段と、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関連する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、前記特定状態には、前記特別抽選の結果が特定結果となったことで制御可能な第1特定状態と、前記特別抽選の結果が前記特定結果とならなかったとしても特定条件が成立したことで制御可能な第2特定状態と、があり、前記計数手段には、第1計数手段と、第2計数手段と、があり、前記第1計数手段は、前記第1特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第1特定数を計数し、前記第2計数手段は、前記第2特定状態において変動ゲームが実行されることで更新可能な第2特定数を計数し、前記遊技状態制御手段は、前記第1特定状態において前記第1特定数が第1終了数に達するときにおける変動ゲームを第1上限変動ゲームとする場合、前記第1上限変動ゲームが終了すると前記第1特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記第2特定状態において前記第2特定数が第2終了数に達するときにおける変動ゲームを第2上限変動ゲームとする場合、前記第2上限変動ゲームが終了すると前記第2特定状態から前記所定状態に制御可能であり、前記演出には、特定演出と、特殊演出と、があり、前記特定演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち前記第1上限変動ゲームが実行されたときに開始され、前記第1上限変動ゲームの次の変動ゲームが開始するまでに終了し、前記特殊演出は、前記第1上限変動ゲーム及び前記第2上限変動ゲームのうち前記第2上限変動ゲームが実行されたときに開始され、前記第2上限変動ゲームの次の変動ゲームが開始するまでに終了することを特徴とする遊技機。
【0301】
(付記4-2)前記特定演出が終了する条件と、前記特殊演出が終了する条件とは、少なくとも一部が異なる(付記4-1)に記載の遊技機。
(付記4-3)前記特殊演出は、特殊情報を示唆又は報知する演出であり、前記特殊情報には、複数種類あり、前記特殊情報は、前記第2上限変動ゲームの終了した後における遊技の展開の有利度合いを特定可能な情報である(付記4-1)又は(付記4-2)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0302】
10…遊技機 13a…第1特別図柄表示部 13b…第2特別図柄表示部 13c…第1特別保留表示部 13d…第2特別保留表示部 15…第1始動口 16…第2始動口 17…普通可変部材 18…大入賞口 19…特別可変部材 26…普通入賞口 40…主制御基板 41…マイクロプロセッサ 42…主CPU 43…主ROM 44…主RWM 45…乱数回路 46…RWMクリアスイッチ 47…設定器 48…表示器 50…副制御基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源ユニット 60a…電源スイッチ DE…演出装置群 EH…演出表示装置 GH…画像表示部 LA…装飾ランプ SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…特別入賞センサ SE4…普通始動センサ SL1…普通ソレノイド SL2…特別ソレノイド SP…スピーカ
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