(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-18
(45)【発行日】2025-06-26
(54)【発明の名称】組織を穿刺する方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20250619BHJP
A61B 18/14 20060101ALI20250619BHJP
【FI】
A61B17/34
A61B18/14
(21)【出願番号】P 2022120173
(22)【出願日】2022-07-28
(62)【分割の表示】P 2019523866の分割
【原出願日】2017-10-31
【審査請求日】2022-08-02
(32)【優先日】2016-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アーバンスキー, ジョン ポール
(72)【発明者】
【氏名】ディシコ, マシュウ
(72)【発明者】
【氏名】オム, ユン
(72)【発明者】
【氏名】ゴダラ, ネイル
(72)【発明者】
【氏名】リーズ, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】クレイン, ジェームズ
【審査官】段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-530928(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0175009(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0123827(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/34
A61B 18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓の隔壁を穿刺するためのアセンブリであって、
前記心臓の隔壁を穿刺するためのエネルギーを送達するように動作可能なエネルギー送達デバイスを含む可撓性の穿刺デバイスであって、0.00107Nm
2~0.00179Nm
2の近位剛性を有する穿刺デバイス近位部分と、3.57×10
-6Nm
2~5.95×10
-6Nm
2の遠位剛性を有する穿刺デバイス遠位部分とを有することにより、処置の間の交換および位置決めを促進する前記穿刺デバイスと、
前記穿刺デバイスを支持するための、近位部分と遠位部分とを含む支持部材と、を備え、
前記支持部材は、
補強部材によって画定されて、前記穿刺デバイスを受け入れるように構成されたルーメン
を備え、
前記補強部材は、内側ポリマー層と外側ポリマー層とによって囲まれたハイポチューブを含み、前記補強部材は、前記支持部材の前記近位部分から前記遠位部分まで延
び、前記心臓の隔壁に対する前記支持部材の前記遠位部分の位置を最適化することを可能にするように成形可能であり、前記遠位部分に力を伝達することを可能にするよう
な剛性を有す
る、アセンブリ。
【請求項2】
前記支持部材は、遠位先端を有し、前記補強部材は、前記近位部分から延び、前記遠位先端の近位で終端する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記支持部材の前記遠位先端は、テーパ形状であり、前記補強部材は、前記テーパ形状の遠位先端の近位で終端している、請求項2
に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記支持部材は、
0.0085Nm
2
~0.0145Nm
2
の曲げ剛性を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記ハイポチューブ
は、ステンレス鋼を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記穿刺デバイスは、遠位端に穿刺デバイス放射線不透過マーカを備え、前記支持部材は、支持部材放射線不透過マーカを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記支持部材放射線不透過マーカが、前記支持部材内に埋め込まれた放射線不透過性コイルを備える、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記穿刺デバイス放射線不透過マーカが、前記支持部材放射線不透過マーカと協働して、前記穿刺デバイスの相対位置を示すように構成されている、請求項6または7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記内側ポリマー層および前記外側ポリマー層は、高密度ポリエチレンを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記補強部材と前記内側ポリマー層および前記外側ポリマー層との間の接合部におけるギャップのない界面が、前記補強部材をシールする、請求項1~9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、組織に穿刺を生成するシステムおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、穿刺デバイスおよび支持部材を含むアセンブリを使用して穿刺を生成するシステムおよび方法に関する。
【0002】
本発明を容易に理解できるように、本発明の実施形態は、添付の図面に例として示されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1A】
図1Aは、本発明の実施形態によるトランスセプタルアセンブリの図である。
【
図1B】
図1Bは、本発明の実施形態によるトランスセプタルアセンブリの図である。
【
図1C】
図1Cは、本発明の実施形態による補強部材を備える拡張器を示す。
【
図1D】
図1Dは、本発明の実施形態による補強部材を備える拡張器を示す。
【
図1E】
図1Eは、本発明の一実施形態による使用中にシースと拡張器との連結を可能にするロック機構を示す。
【
図1F】
図1Fは、本発明の一実施形態による拡張器ハブのシースハブへのロックを可能にするキーを有する拡張器ハブの図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法を示す流れ図である。
【
図2B】
図2Bは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図2C】
図2Cは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図2D】
図2Dは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図2E】
図2Eは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図2F】
図2Fは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図2G】
図2Gは、本発明の一実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図3A】
図3Aは、本発明の別の実施形態による横断隔壁アセンブリの図である。
【
図3B】
図3Bは、本発明の一実施形態によるドロップダウン位置にある拡張器、補強部材を画定するスタイレット、およびRFワイヤを備えるアセンブリを示す。
【
図3C】
図3Cは、本発明の一実施形態による拡張器と、補強部材を画定するスタイレットと、アーク位置にあるRFワイヤとを備えるアセンブリを示す。
【
図4A】
図4Aは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法を示す流れ図である。
【
図4B】
図4Bは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図4C】
図4Cは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図4D】
図4Dは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図4E】
図4Eは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図4F】
図4Fは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図4G】
図4Gは、本発明の別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図5A】
図5Aは、本発明のさらなる実施形態による横断隔壁アセンブリの図である。
【
図5B】
図5Bは、本発明の一実施形態による使用中にスタイレットとRFワイヤとの結合を可能にするロック機構を示す。
【
図5C】
図5Cは、本発明の方法の一実施形態のステップによるロック位置にあるスタイレットおよびRFワイヤを示す。
【
図5D】
図5Dは、本発明の方法のステップによるドロップダウン位置のための拡張器内のスタイレットおよびRFワイヤを示す。
【
図5E】
図5Eは、本発明の実施形態の方法のステップによるアーク位置にある拡張器内のスタイレットおよびRFワイヤを示す。
【
図5F】
図5Fは、本発明の代替実施形態によるスタイレットおよびRFワイヤを示す。
【
図6A】
図6Aは、本発明のさらに別の実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法を示す流れ図である。
【
図6B】
図6Bは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図6C】
図6Cは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図6D】
図6Dは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図6E】
図6Eは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図6F】
図6Fは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図6G】
図6Gは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図6H】
図6Hは、本発明の代替実施形態によるトランスセプタル手順を実行する方法のステップを示す。
【
図7A】
図7Aは、本発明のさらなる代替実施形態による拡張器を示す。
【
図7B】
図7Bは、本発明のさらなる代替実施形態による拡張器を示す。
【
図7C】
図7Cは、本発明のさらなる代替実施形態による拡張器を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
トランスセプタル処置を実施するためには、心臓へのアクセスを得ることが必要である。アクセスは、(特に、心臓の右心房へのアクセスを、心臓の上方のアクセスポイントから、例えば、上位静脈から上位静脈を通って、取得することによって)上位アプローチから取得されてもよく、あるいは、アクセスは、(心臓の下方のアクセスポイントから、例えば、下位静脈から、下位静脈を通って、心臓へのアクセスを取得することによって)大脳または下位アプローチから取得されてもよい。右心房へのアクセスが得られると、例えば心臓の隔壁を横切って組織を穿刺して右心房から心臓の左心房へのアクセスを得るために、穿刺デバイスが利用される。
【0005】
いくつかの従来のトランスセプタル処置、例えば、心臓へのアクセスを得るために下位アプローチを適用するものは、トランスセプタル穿刺を行うために針を適用する。ある制限は、トランスセプタル穿刺処置を実施する針または他の剛性デバイスの使用に関連し得る。
【0006】
これらの制限は、(1)SVCへのアクセスを得るために別個の交換ワイヤが必要であり、その結果、右側に複数のデバイス交換が生じる場合(2)針の使用は、手順を完了するために複数のデバイス交換を必要とする場合(3)窩上の標的位置が見逃された場合に、緊密なアリウム内への挿入後に穿刺デバイスの配置を矯正することが困難である場合(4)穿刺を効果的かつタイムリーに完了する手順の特定の局面について、再現性が欠如している場合(5)穿刺デバイスは、十分な非外傷性を提供せず、組織に損傷をもたらす穿刺組織に過剰な力が適用される場合(6)前進力による穿刺後の左心房内の構造への外傷の可能性のある危険性(7)アクセスを維持するために穿刺後に適切な固定が欠如している場合(8)定着を容易にするために、穿刺デバイスの取り外しおよび別のワイヤ(例えば、ピグテールワイヤ)の前進を必要とする左側の追加の交換の必要性および/または(9)左側のワイヤ上を一度追跡可能にする追跡可能性のうちの1つ以上を含み得る。
【0007】
本発明の発明者は、従来技術のシステムに関連する制限を克服することを試みるシステムおよび方法を発見した。
【0008】
いくつかのそのような例では、鋭い機械的針が使用される場合、デバイスは、組織への損傷の危険性を最小限に抑えるほど十分に非外傷性ではなく、機械的針は、穿刺後に適切な固定を提供しない。
【0009】
他の例では、RF針などのエネルギーベースの針が使用される場合、RF針は、複数のデバイス交換を必要とすることがあり、手順の1つまたは複数のステップについての再現性が欠如することがあり、処置時間および/または非効率性の増加につながることがある。さらに、RF針は、穿刺後に適切な固定を提供しない可能性がある。
【0010】
1つの広範な態様では、本発明者らは、例えば下位アプローチを使用して、トランスセプタル穿刺を容易にするために、RFワイヤおよびそれを支持するデバイスを提供するシステムおよび方法を発見した。本発明のシステムおよび方法は、トランスセプタル穿刺処置を完了するために針を利用する従来のトランスセプタルシステムに関連する制限を克服することを試みる。針の使用を必要とするいくつかのそのような従来のトランスセプタル手順は、トランスセプタル穿刺を実行するために、心臓へのアクセスを得るために下位アプローチを使用する。
【0011】
現在の硬質機械針は、組織を穿刺するために鋭い先端を提供する。そのような機械的針は、(1)鋭い機械的針が、十分なアートラマティシティを提供せず、組織に損傷をもたらす穿刺組織に過度の力を加える可能性があること、(2)前進の力による穿刺後の左心房内の構造体への外傷の恐れがあること、(3)固定を容易にするために針の除去および別のワイヤ(ピグテールワイヤなど)の前進を必要とする左側での追加の交換の必要性、および/または左側で一度ワイヤ上で追加のデバイスを追跡することを可能にする追跡可能性、のうちの1つ以上を含み得るいくつかの制限がある。
【0012】
さらに、組織を穿刺するために使用される現在の剛性エネルギーベースのデバイスは、本明細書で上述したいくつかの制限のうちの1つまたは複数を有することもできる。
【0013】
本発明の発明者らは、1つの広い態様において、2つの構成要素、すなわち(1)別個の穿刺構成要素または部材と、(2)穿刺構成要素または部材から取り外し可能であるか、または独立しており、支持部材が穿刺デバイスと共に選択的に使用されることを可能にする実質的に剛性および/または剛性の支持部材とを有する穿刺デバイスを提供することを含む新規なシステムおよび方法の様々な実施形態を開発した。
【0014】
いくつかの例では、(1)別個の穿刺構成要素または部材は、実質的に可撓性の組織穿刺構成要素または部材を備える。いくつかのそのような例では、別個の実質的に可撓性の組織穿刺構成要素または部材は、実質的に非外傷性であり得る。さらに、いくつかの例では、別個の実質的に可撓性の組織穿刺構成要素または部材は、比較的鋭い遠位先端構成要素などの比較的鋭い構成要素を有し得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、本発明の発明者は、(1)可撓性[非外傷性]エネルギーベースの穿刺デバイスまたは高周波(RF)ワイヤなどの部材と、(2)可撓性エネルギーベースの穿刺デバイスから取り外し可能または独立した補強部材などの剛性支持部材との2つの構成要素を有する剛性エネルギーベースの穿刺デバイスを提供することを含む新規なシステムを開発した。
【0016】
別の広い態様では、(1)組織を穿刺する実質的に可撓性の組織穿刺部材または構成要素(これは、さらに実質的に非外傷性であり得る)と、(2)それとともに選択的に使用可能である穿刺部材を支持する実質的に剛性の針シャフトとを備える、分離された針アセンブリを含む新規なアセンブリが提供される。いくつかのそのような実施形態では、針シャフトは、力伝達能力を提供するために実質的に剛性であるが、組織穿刺能力を欠く(言い換えれば、針シャフトは、組織を穿刺しないように依然として十分に非外傷性である)。
【0017】
従って、本発明のいくつかの実施形態は、穿刺デバイスの構成要素を、アセンブリを形成し、それによって2つの別個の独立した機能を提供する2つの独立して動作可能な構成要素に分離することを含み、それらの機能は、(i)実質的に可撓性および/または非外傷性の構成要素(可撓性エネルギー送達デバイスなどであるが、これに限定されない)を有する穿刺組織の機能、および(ii)実質的に剛性または剛性の針シャフトを使用して実質的に非外傷性の穿刺構成要素を支持する機能である。そのような実施形態は、既存のシステムを使用して以前に実現されずまたは実現可能ではなかった1つまたは複数の利点を提供する。
【0018】
利点は、(i)実質的に可撓性および/または非外傷性の穿刺デバイス(エネルギー送達穿刺デバイスなど)を提供することと、(ii)実質的に非外傷性の穿刺デバイスを支持する剛性の針シャフトなどの実質的に剛性の支持部材を提供することとのうちの1つ以上を含み得る。
【0019】
実質的に可撓性の穿刺デバイスが実質的に剛性の支持部材とは別個に使用可能であることを可能にし、実質的に可撓性の穿刺デバイスが交換ワイヤとして機能することを可能にする。
【0020】
実質的に可撓性の穿刺デバイスを実質的に剛性の支持部材と協働して使用することを可能とし、例えば、実質的に剛性の支持部材を実質的に可撓性の穿刺デバイス上で前進させることによって、十分な力の伝達および/またはトルクがアセンブリの遠位先端に伝達されることを可能にし(例えば、以下に記載されるように、ドロップダウン手順を容易にして、窩を位置付ける)、穿刺を容易にする適切な支持を提供する(実質的に可撓性の穿刺デバイスを使用し、実質的に可撓性の穿刺デバイスとの交差を容易にする)。
【0021】
実質的に可撓性の穿刺デバイスの使用を実質的に剛性の支持部材とは別個に使用可能にし、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、穿刺中の組織(例えば、穿刺されていない組織)への損傷の危険性を最小限に抑えながら組織を穿刺する穿刺デバイスとしてさらに機能することを可能にし、実質的に可撓性の穿刺デバイスを使用して交差することを容易にする。
【0022】
実質的に可撓性の穿刺デバイスを実質的に剛性の支持部材とは別個に使用可能にして、例えば、非外傷性の先端を設け、例えば、エネルギーの送達を使用することによって、組織を穿刺するのに必要な力の量を低減することによって、例えば、心臓の左側において、アクセスが得られた後、組織への損傷の危険性を最小限に抑えることができる。
【0023】
例えば、実質的に剛性の支持部材が実質的に可撓性のエネルギー送達デバイス上を再前進することを可能にするために、実質的に剛性の支持部材から独立して使用可能である実質的に可撓性の(付加的に非外傷性であってもよい)エネルギー送達穿刺デバイスを所望の血管系内に再追跡することを可能にすることによって、針シャフトなどの実質的に剛性の支持部材は、標的組織部位に対してアセンブリの再配置を可能にするように除去または後退されることを可能にし、窩に対してアセンブリを配置するためのトランスセプタル穿刺のドロップダウン手順を繰り返す。
【0024】
針シャフトなどの実質的に剛性の支持部材が穿刺後に除去されることを可能にし、実質的に非外傷性のエネルギー送達デバイスが、実質的に剛性の支持部材とは独立して使用可能であることを可能にし、心臓の左側へのアクセスを維持するために心臓の左側に位置決めされたままであることを可能にすることによって、穿刺デバイスを使用して穿刺後に固定を提供し、さらに、心臓の左側への誘導のために穿刺デバイスの上の追加のデバイスの追跡能力を可能にする。
【0025】
本発明のシステムは、実質的に剛性の針シャフトまたは実質的に剛性の針シャフトを形成する補強部材(例えば、実質的に剛性の針シャフトを形成する)のような別個のまたは独立した支持部材と組み合わせて、RFワイヤのような実質的に可撓性の非外傷性穿刺デバイスを提供する場合に、上述の問題に対応するいくつかの利点を提供し、実質的に可撓性の非外傷性穿刺デバイスとともに選択的に使用可能である。
a)システムは、補強部材がRFワイヤ上を前進することを可能にし、RFワイヤが交換ワイヤとして機能することを可能にし、これは、作業の流れを合理化し、心臓の右側でのデバイス交換の数を減らすのを助け、処置の時間および複雑さを減らすのを助けることができる。
b)システムは、追加の交換を必要とすることなく、SVC内のRFワイヤなどのRF穿刺デバイスの再配置および/または再前進を可能にするために、補強部材の部分的な除去または部分的な後退または引き抜きを可能にすることによって、ドロップダウン手順の再現性を可能にする。
c)システムは、穿刺後の補強部材の除去をさらに可能にし、(i)RFワイヤが左心房内に配置されたままで、外傷の危険を回避するのを助けることを可能にし、および/または(ii)例えば処置上の安全性または効率を高めるために追加の交換を必要とせずに左側内に固定することを可能にし、および/または(iii)RFワイヤが、追跡可能性のために、言い換えれば、適切なデバイスの送達および追跡を助けるために、左心房内に維持されることを可能にする。RFワイヤの交換を最小限に抑えることの利点は、時間/ステップを短縮することに加えて、毒性のリスクを最小限に抑えることである。これは、心臓の左側で特に重要であり、不必要な交換があれば、塞栓およびストロークなどのリスクが増大する可能性がある。
【0026】
上述のように、いくつかの実施形態では、実質的に可撓性の組織穿刺構成要素または部材は、実質的に剛性の支持部材と共に選択的に使用可能である。いくつかのそのような例では、選択的に使用可能であるとは、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスが、処置の一部分の間に支持部材と共に使用されるために、支持部材内に取り外し可能に使用可能であるか、または支持部材内に選択的に挿入可能であるか、または取り外し可能に結合されることが可能であり、かつ処置の別の部分の間に支持部材から取り外し可能であるか、取り外し可能であるかである。
【0027】
本発明の1つの広範な態様では、組織を穿刺し、交換および位置決めを容易にすることによって処置効率を高めるための針アセンブリを含み、針アセンブリは、組織を穿刺する穿刺デバイスと、穿刺デバイスを支持する支持部材とを含み、穿刺デバイスは、支持部材内に挿入可能であり、組織を穿刺する処置の一部の間、それと協働して選択的に使用可能であり、穿刺デバイスは、処置の別の部分の間、それとは独立して使用可能である。
【0028】
本発明の別の広範な態様では、組織を穿刺するアセンブリを含み、アセンブリは、組織を穿刺する実質的に可撓性の穿刺デバイスと、実質的に可撓性の穿刺デバイスを支持する支持部材とを含み、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、交換および位置決めを容易にしながら組織を穿刺するために、組織を穿刺する処置の一部分の間、支持部材と協働して選択的に使用可能であるように支持部材内に選択的に挿入可能であり、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、処置の別の部分の間、それとは独立して使用可能である。
【0029】
別の広い態様では、本発明の実施形態は、組織を穿刺するアセンブリを含み、アセンブリは、エネルギーの送達を介して組織を穿刺する実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスと、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスを支持する支持部材とを含み、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスは、組織の実質的に非外傷性の穿刺を提供しながら交換および位置決めを容易にするために、組織を穿刺する処置の一部分の間、支持部材内に選択的に挿入可能であり、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスは、処置の別の部分の間、それとは独立して使用可能である。
【0030】
別の広い態様では、本発明の実施形態は、組織を穿刺する針アセンブリを含み、針アセンブリは、組織を穿刺する可撓性穿刺デバイスと、穿刺デバイスを支持する補強部材とを含み、穿刺デバイスは、組織を穿刺し、交換および位置決めを容易にすることによって処置効率を高めるために、処置の一部の間に補強部材と協働して選択的に使用可能であり、穿刺デバイスは、処置の別の部分の間に補強部材から独立して使用可能である。
【0031】
別の広い態様では、本発明の実施形態は、組織を穿刺する方法を含み、その方法は、(i)デバイスを組織の領域内に前進させることによって患者の体内の組織の領域にアクセスするステップと、(ii)デバイスを支持するためにデバイスをデバイスの上で追跡することによって、デバイスを標的組織部位に向かって前進させることによって、デバイスを組織の領域内の標的組織部位に位置決めするステップであって、穿刺のためにデバイスを標的組織部位に位置決めするステップと、アクセスするステップおよび位置決めするステップは、同じデバイスを使用して実行され、デバイスは、アクセスするステップ中に支持メンバなしで使用可能であり、位置決めするステップ中にデバイスは、支持メンバとともに使用可能である。
【0032】
さらに別の広範な態様では、本発明の実施形態は、(i)アクセスデバイスを使用して患者の体内の組織の領域にアクセスするステップと、(ii)穿刺のためにデバイスを標的組織部位に位置決めするために、デバイスを標的組織部位に向かって進めるようにデバイスを支持するために、デバイスによって規定される経路に沿ってデバイスにアクセスすることによって、デバイスをデバイスとともに追跡することによって、組織の領域内の標的組織部位にデバイスを位置決めするステップとを備え、アクセスするステップおよび位置決めするステップは、別個のデバイスを使用して実行され、アクセスするステップおよび位置決めするステップは、支持部材なしで実行され、デバイスは、位置決めするステップの間、支持部材とともに使用可能である。
【0033】
1つの広範な態様では、本発明の実施形態は、組織を穿刺する方法を含み、その方法は、可撓性穿刺デバイスを組織の領域内に前進させるステップと、シースと支持部材を可撓性穿刺デバイス上で組織の領域内に前進させるステップと、可撓性穿刺デバイスを支持部材内に引き込むステップと、可撓性穿刺デバイスを組織の領域内の標的組織部位にアセンブリとして位置決めするステップと、支持部材を用いて探索するステップと、可撓性穿刺デバイスを穿刺位置まで前進させるステップと、穿刺および可撓性穿刺デバイスを前進させるステップと、可撓性穿刺デバイス上でシースおよび拡張器を交差させるステップとを含む。
【0034】
別の広範な態様では、本発明の実施形態は、トランスセプタル穿刺を実施する方法を含み、RFガイドワイヤを上位大静脈内に前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFガイドワイヤ上で上位大静脈内に前進させるステップと、RFガイドワイヤを上位大静脈内に引き込むステップと、上位大静脈から心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけるステップと、拡張器で探索するステップと、RFガイドワイヤを穿刺位置まで前進させるステップと、RFガイドワイヤを使用して穿刺し、RFガイドワイヤを前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFガイドワイヤ上で交差させるステップとを含む。
【0035】
さらに別の広範な態様では、本発明の実施形態は、トランスセプタル穿刺を実施する方法を含み、その方法は、RFガイドワイヤを上位大静脈内に前進させるステップと、シースおよび拡張器を上位大静脈内に前進させるステップと、拡張器内にスタイレットを挿入して停止部に到達させるステップと、RFガイドワイヤをスタイレット内に引き込むステップと、上位大静脈から心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけるステップと、拡張器で探索するステップと、RFワイヤを穿刺位置まで前進させるステップと、穿刺およびRFワイヤを前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFワイヤ上で交差させるステップと、スタイレットを除去するステップとを含む。
【0036】
さらに別の広範な態様では、本発明の実施形態は、トランスセプタル穿刺を実施する方法を含み、その方法は、Jワイヤを上位大静脈内に前進させるステップと、シースおよび拡張器を上位大静脈内に前進させるステップと、Jワイヤを除去するステップと、2本の指の位置で拡張器内にスタイレットおよびRFガイドワイヤを備える針アセンブリを挿入するステップと、上位大静脈内から心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけるステップと、拡張器を用いて探索するステップと、針アセンブリを穿刺位置まで前進させるステップと、拡張器内の停止部まで穿刺および針アセンブリを前進させるステップと、位置を保持してRFガイドワイヤをロック解除するステップと、RFガイドワイヤを前進させて固定するステップとを備える。
【0037】
組織を穿刺する方法のいくつかの実施形態では、デバイスは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイスを含み、実質的にすべてのステップが、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイスを使用して実行される。
【0038】
組織を穿刺する方法のいくつかの実施形態では、デバイスは、可撓性RFガイドワイヤを含み、実質的にすべてのステップが、可撓性RFガイドワイヤを使用して実行される。
【0039】
組織を穿刺する方法のいくつかの実施形態では、デバイスは、比較的鋭い遠位先端を有する可撓性の機械的ガイドワイヤを含み、実質的にすべてのステップが、可撓性の機械的ガイドワイヤを使用して実行される。
【0040】
ここで、特に図面を詳細に参照すると、示されている詳細は、例示のためであり、本発明の特定の実施形態の説明のためだけであることが強調される。本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用途において、以下の説明に記載されるまたは図面に示される構成要素の構造および配置の詳細に限定されない。本発明は、他の実施形態または様々な方法で実行または実施することができる。また、本明細書で使用される用語および語句は、説明の目的のためのものであり、限定とみなされるべきではない。
【0041】
本発明の実施形態の概要として、システムのいくつかの実施形態は、システムの有用性を高めるために、可撓性RF構成要素および剛性支持部材を備える2部品アセンブリを提供する。補強部材などの剛性部材は、RFワイヤなどの可撓性RF構成要素とは別個に、かつそれから取り外し可能に設けられ、従って可撓性RFワイヤとは独立して導入することができる。
これは、2つの構成要素、RFワイヤおよび補強部材の組み合わせが使用されることができる方法における柔軟性を提供する。RFワイヤは、必要に応じて補強部材とは独立して使用することができ、補強部材がない場合の可撓性RFワイヤの初期前進は、(上大静脈)SVCへの初期アクセスのために使用される別個の交換ワイヤの必要性を除去する。
次いで、補強部材を選択的に使用することができ、補強部材をSVC内に前進させて、適切な力の伝達を提供して、窩の位置を突き止めるためのドロップダウン手順を容易にすることができる。
窩の位置決めにおける最初のパスが成功しなかった場合、2部品アセンブリは、剛性支持部材の部分的な除去または引き抜きを可能にし、RFワイヤを再位置決めすることを可能にする。
剛性支持部材は、その後、適切な剛性および力の伝達を提供するために、再度前進または再配置され得、ドロップダウン手順を繰り返し、窩を位置決めし、RFワイヤを使用する穿刺を容易にし、RFワイヤとの交差を容易にする適切な支持を提供する。
このように、剛性支持部材は、RFワイヤを使用してトランスセプタル穿刺を容易にし、穿刺が完了した後に左側への横断をさらに容易にするように機能する。その後、補強部材を除去して、心臓の左側内に可撓性RFを残すことができる。
従って、可撓性RFワイヤは、補強部材とは独立して使用可能であり、固定を容易にし、追跡を容易にし、左側の交換を最小限に抑え、塞栓の危険性を最小限に抑え、外傷の危険性を最小限に抑える。
従って、補強部材は、剛性を必要とする処置の一部のために選択的に導入することができ、その後(部分的にまたは完全に)除去して、処置の残りの部分を容易にすることができる。
さらに、補強構成要素は、可撓性RFワイヤとは別個に設けられるので、補強構成要素は、手順の態様を完成するために、所望に応じて、再度前進または再挿入されてもよい。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態によれば、RFワイヤの詳細は、出願番号PCT/IB2013/060287および公開番号WO2015019132に開示されており、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。以下に提供される詳細は、参照される出願に開示されるRFガイドワイヤのような穿刺デバイスと共に使用可能な支持部材のいくつかの実施形態を含む。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態では、組織を穿刺するアセンブリが提供され、アセンブリは、エネルギーの送達を介して組織を穿刺する実質的に可撓性の穿刺デバイス(エネルギーベースの穿刺デバイスなど、実質的に非外傷性である)を備える。
アセンブリは、剛性針シャフトなどの実質的に可撓性の穿刺デバイスを支持する支持部材をさらに備える。いくつかのそのような例では、支持部材は、補強部材(針シャフトを形成することができる)を含む。
支持部材は、実質的に可撓性の穿刺デバイスと共に選択的に使用可能であるように動作可能であり、そこから取り外し可能または取り外し可能である。さらに、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、組織を穿刺するために、支持部材とは独立して動作可能である。いくつかのそのような例では、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、穿刺組織にエネルギーを送達するエネルギーベースのデバイスである。
【0044】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスは、処置の一部の間、実質的に剛性の支持部材と協働して選択的に使用可能である。さらに、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスは、処置の別の部分の間、支持部材とは独立して使用可能である。
【0045】
いくつかのそのような例では、支持部材は、処置の一部の間、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスから取り外し可能であり、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスは、それからから分離して使用されることを可能にする。
【0046】
アセンブリは、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスが、処置の一部の間、支持部材から独立して使用可能であり、処置の一部の間、協働して使用可能であることを可能にする。
これは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイスが組織を穿刺するために、および交換ワイヤとして使用されることを可能にすることによって交換を容易にし、さらに、実質的に可撓性エネルギーベースの穿刺が実質的に非外傷性であるので、組織を穿刺する非外傷性先端を提供するという利点を提供する。
アセンブリのエネルギー送達部分を支持部材から切り離すことにより、可撓性エネルギーベース穿刺デバイスが所望の標的位置に配置されていない場合、支持部材をさらに除去することが可能になり、支持部材が、実質的に可撓性エネルギーベース穿刺デバイスの上を再度前進することを可能にするように再配置されることを可能にし、所望の標的組織位置に対する可撓性の穿刺デバイスのエネルギー送達部分の配置を容易にし、さらに、処置の複雑さを低減し、処置の効率を高めることができる。
実施例1
穿刺デバイスおよび支持部材を含むアセンブリ
【0047】
いくつかの実施形態では、
図1Aおよび1Bに示すように、本発明は、心臓の隔壁を通るトランスセプタル穿刺を生成するためなどの組織を穿刺するアセンブリ100を提供し、アセンブリは、組織穿刺または穿刺デバイス110と、穿刺デバイス110を支持するために組織穿刺デバイス110とともに選択的に使用可能な別個の支持部材130とを提供する。
穿刺デバイス110は、処置の1つまたは複数の部分またはステップの間に支持部材130と協働して選択的に使用することができ、穿刺デバイス110は、処置の1つまたは複数の部分またはステップの間に、組織を穿刺するために、それから独立して使用することができる。
いくつかのそのような実施形態では、別個の穿刺デバイス110と、それを選択的に備えるための支持部材130とを提供することは、交換および位置決めを容易にすることによって、処置の効率をさらに向上させる。
【0048】
再び
図1Aおよび
図1Bに関して、いくつかの実施形態において、組織を穿刺するアセンブリ100が提供され、アセンブリ100は、実質的に可撓性の穿刺デバイスを支持する支持部材130および組織穿刺するために、本明細書でさらに説明するように、実質的に可撓性の穿刺デバイス112を含む。
実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、上述の実施形態と同様に、組織を穿刺し、交換および位置決めを容易にするために、処置の一部の間に支持部材130と協働して選択的に使用可能であるように支持部材130内に選択的に挿入可能であり、実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、処置の別の部分の間に支持部材130から独立して使用可能である。
いくつかのそのような例では、実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、組織を穿刺するためにエネルギーを送達するように動作可能なエネルギー送達デバイスを備える。いくつかのそのような例では、以下でさらに詳細に説明するように、支持部材130は、補強部材34を備える。
【0049】
そのような一例では、アセンブリ100は、組織を穿刺する針アセンブリを備え、針アセンブリは、穿刺デバイス110および支持部材130を備える。針アセンブリのいくつかのそのような実施形態では、穿刺デバイスは、
図1Aおよび1Bに示すように、実質的に可撓性の穿刺デバイス112を備える。
【0050】
針アセンブリの特定の例では、
図1Aに示すように、穿刺デバイス110は、実質的に非外傷性の遠位先端112dを備え、穿刺デバイス110は、実質的に非外傷性である。
再び
図1Aを参照すると、いくつかの実施形態では、穿刺デバイス110は、組織を穿刺するためにエネルギーを送達するエネルギー送達部分または構成要素114dをその遠位先端に有する実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114などのエネルギーベースの穿刺デバイス114を備える。
この特定の例では、穿刺デバイス130は、組織を穿刺するために高周波エネルギーを送達する遠位電極先端10dを有する可撓性(高周波)RFガイドワイヤ10を備える。
【0051】
場合によっては、RFガイドワイヤ10は、遠位電極先端10dなどの選択された遠位領域を除いて、概して電気的に絶縁された可撓性ワイヤである。
【0052】
針アセンブリの特定の例では、
図1Aに示すように、穿刺デバイスは、機械的穿刺デバイス118を備える。いくつかのそのような実施形態では、針アセンブリの機械的穿刺デバイス118は、組織を穿刺する比較的鋭い遠位先端118dを備える。
【0053】
いくつかのそのような実施形態では、図に示すように、針アセンブリなどのアセンブリ100がある。
図1Aおよび1Bにおいて、支持部材は、補強部材からなる。
いくつかのそのような実施形態では、図示のように、支持部材130は、穿刺デバイス110を支持する補強部材34を備える針シャフト132を備える。
いくつかのそのような実施形態では、針シャフト132は、機械的針の特性を提供するか、または有することができる。特定の例では、補強部材(例えば、1つ以上のポリマー層を有する金属ハイポチューブ)は、針シャフト132を形成するように構造化される。
【0054】
本明細書で以下に説明するいくつかの実施形態では、針アセンブリなどのアセンブリ100は、RFワイヤと、別個の補強部材とを備える。従って、本明細書で以下に提供される本発明のいくつかの実施形態は、RFガイドワイヤに関して説明されるが、本明細書で説明されるいくつかのそのような実施形態は、機械的ガイドワイヤなどの機械的穿刺デバイスなどの他の穿刺デバイスを伴ってもよい。しかしながら、RFガイドワイヤは、機械的ガイドワイヤのような他の穿刺デバイスには見られない利点を提供し得る。
デバイス例1
針シャフト/補強拡張器を含む支持部材
【0055】
1つの広範な態様において、本発明の実施形態は、組織を穿刺するアセンブリ100を提供し、アセンブリ100は、エネルギーの送達を介して組織を穿刺する実質的に可撓性のエネルギーベースの(またはエネルギー送達)穿刺デバイス114と、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114を支持する支持部材130とを備える。
実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114は、組織の実質的に無傷の穿刺を提供しながら、交換および位置決めを容易にするために、処置の一部の間、支持部材130内に選択的に挿入可能であり、処置の別の部分の間、それとは独立して使用可能である。一例では、支持部材130は、補強部材34を含む。
【0056】
1つのそのような例では、
図1Aに示される実施形態を参照すると、アセンブリ100は、支持部材130とは別個に提供され、支持部材130とは独立して動作可能である実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスまたは構成要素114を備える。
1つのそのような例では、可撓性エネルギー送達穿刺デバイスまたは構成要素114(可撓性エネルギーベース送達デバイスまたは可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスとも呼ばれる)は、高周波(RF)ガイドワイヤ10を備え、別個の支持部材130は、補強部材34と、拡張器30Aのポリマーシャフト39を形成する1つ以上のポリマー層38とを備える針シャフト132を備え、補強部材34は、1つ以上のポリマー層によって実質的に囲まれる。
改質電極チップ
【0057】
図示の例では、RFガイドワイヤ10は、高周波エネルギーを送達する電極を備える。1つの特定の例では、図示するように、RFガイドワイヤ10は、組織を穿刺するために高周波エネルギーを送達する遠位電極先端10dを有する。
いくつかのそのような実施形態では、遠位電極先端10dは、組織に及ぼされる圧力を低減するために、実質的に非外傷性である。1つのそのような例では、RFガイドワイヤ10の遠位電極先端は、組織に及ぼされる圧力を低減するために実質的に非外傷性である実質的にドーム形状の電極先端を備える。
【0058】
いくつかのそのような例では、
図1Aを参照すると、RFガイドワイヤ10は、半球状の電極先端10dを有するシリンダ10cを備えてもよく、いくつかの例では、シリンダ10cの遠位に、かつシリンダ10cに隣接して形成されるキャップを形成してもよい。
言い換えれば、電極先端10dは、実質的に完全に丸いドームのようなシリンダ10cの上部のドームによって画定されてもよい。いくつかのそのような例では、ドームの外径は、シリンダ10cの外径と実質的に一致し得る。
これは、所望の標的組織部位における外傷および/または傷害の危険性を最小限にするために、組織との実質的に非外傷性の遠位インターフェースを提供するのに役立ち得る。いくつかのそのような実施形態では、RFガイドワイヤ10のドーム形状の遠位電極先端10dは、先端によって組織に及ぼされる圧力の量を低減して、先端をより非外傷性にすることができ、従って、遠位先端によって及ぼされる力は、より広い領域にわたって広がる。いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10は、0.035インチのワイヤとして提供される。
【0059】
より具体的には、
図1Aおよび
図1Cを参照すると、アセンブリは、シース10と、可撓性RFワイヤとともに使用可能な拡張器30Aなどの補強拡張器を備える支持部材とをさらに備え、拡張器30Aは、補強部材34と、拡張器30Aのポリマーシャフト39を画定する1つまたは複数のポリマー層38とを備え、補強部材34は、1つまたは複数のポリマー層38によって実質的に囲まれる。
【0060】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、組織を穿刺するアセンブリ100が提供され、支持部材130は、針シャフト132を備え、針シャフト132は、補強部材34および1つ以上のポリマー層38を備え、補強部材34は、1つ以上のポリマー層38によって実質的に囲まれる。いくつかのそのような実施形態において、針シャフト132は、拡張器30A内に設けられる。
従って、いくつかの実施形態では、支持部材は、拡張器30Aの一部として設けられるか、または拡張器30Aによって画定される針シャフト132を備え、針シャフト132は、拡張器130の1つ以上のポリマー層38に埋め込まれるか、またはそれによって囲まれる。
【0061】
補強部材34の詳細を
図1Cに示す。より具体的には、
図1Cは、針シャフト132を有する補強された拡張器30Aを備える支持部材130を示し、支持部材130は、RFガイドワイヤ10などのエネルギーベースの組織穿刺デバイス114などの実質的に可撓性の組織穿刺デバイスまたは部材112とは別個に提供される。
一例では、針シャフト132は、拡張器30Aの一部として設けられるか、または言い換えれば、拡張器30Aによって画定される。いくつかのそのような例では、針シャフト132(従って、支持部材130を画定する拡張器30A)は、組織穿刺デバイスまたは部材を支持する非穿刺構成要素として提供される。
いくつかのそのような例では、針シャフト132を備える拡張器30Aは、遠位先端41で終端する近位部分31を備える。いくつかのそのような実施形態では、補強部材34は、剛性針の剛性と実質的に同様の十分な剛性を提供する。
【0062】
いくつかのそのような例では、拡張器シャフト32は、近位部分31に沿って延在し、補強部材34を備える。図示の特定の例では、補強部材34は、1つ以上のポリマー層38によって実質的に囲まれている。
いくつかのそのような例では、補強部材34は、内側ポリマー層および外側ポリマー層を含む1つまたは複数のポリマー層38内に埋め込まれる。いくつかのそのような例では、内側および外側ポリマー層は、拡張器シャフト32の内側および外側管状部材35、37を含む。
いくつかのそのような例では、実質的に囲まれているとは、補強部材34の周りにポリマーシャフト39(拡張器シャフト32を形成する)を形成する1つまたは複数のポリマー層38によって、補強部材34の外側またはその外部が実質的に囲まれていることを意味すると解釈することができる。
いくつかの実施形態では、拡張器30Aは、遠位先端41に放射線不透過性マーカ42をさらに含んでもよい。一例では、補強部材34は、金属ハイポチューブなどのハイポチューブを含む。1つのそのような例では、補強部材34はステンレス鋼ハイポチューブを含み、内側および外側管状部材35、37はHDPEを含む。
ハイポチューブは、支持部材の内側ルーメンを画定する。
【0063】
そのような一例では、ステンレス鋼ハイポチューブなどの補強部材34は、
図1Cに示すように、1つまたは複数のポリマー層内、例えば、内側および外側管状部材35、37内で長手方向に延在する。従って、補強部材34(例えばハイポチューブ)は、支持部材130の内側ルーメンを画定する。
1つ以上のポリマー層の間に位置するハイポチューブ
【0064】
一例では、支持部材130は、再び
図1Cを参照すると、1つまたは複数のポリマー層38は、内側ポリマー層および外側ポリマー層を含み、いくつかの例では、内側および外側管状部材35、37を含むことができる。特定の例では、補強部材34は、上述のように、その外側に沿って1つ以上のポリマー層38によって実質的に囲まれる。
他の例では、補強部材34は、例えば、
図1Dに示される内側および外側管状部材35、37によって画定されるように、内側ポリマー層と内側ポリマー層との間に位置するように、1つ以上のポリマー層38によって実質的に囲まれる(いくつかの例では、ハイポチューブは、ポリマーの2つの層の間に位置するか、または挟まれる)。言い換えれば、補強部材34は、内側および外側ポリマー層の両方によって実質的に囲まれ、その内部に埋め込まれる。言い換えれば、補強部材34は、内側および外側ポリマー層38と、拡張器シャフト32を形成するポリマーシャフト39との間に挟まれる。そのようないくつかの例では、内側および外側管状部材35、37は、高密度ポリエチレン(HDPE)を備える。
【0065】
トランスセプタルアセンブリ100のいくつかの実施形態では、シース10は、標準的なトランスセプタルシースを備え、針シャフト132(拡張器30OAの一部として提供されるか、または拡張器30OAによって規定される)は、本明細書で上述したような補強部材34を備え、RFガイドワイヤまたはRFワイヤは、0.035インチワイヤとして提供される。いくつかのそのような例では、RFワイヤは、Jチップワイヤを含むか、または代替の例では、RFワイヤは、ピグテールワイヤを含む。
拡張器の内部ルーメン内に固定されたハイポチューブ
【0066】
本発明のいくつかのそのような実施形態において、補強部材34は、遠位端34Dおよび近位端34Pを備え、補強部材34は、
図1Cに示すように、拡張器30Aの内部ルーメン内に延在する。
いくつかのそのような実施形態では、アセンブリ100は、遠位端および近位端における補強部材と1つまたは複数のポリマー層との間の接合部に、実質的にギャップのない界面を提供する。いくつかのそのような例では、補強部材34は、拡張器30Aのポリマーシャフト39を形成する1つ以上のポリマー層38内に固定される。
ここで、
図7A~7Cを参照すると、1つのそのような例では、補強部材34は、その遠位端および近位端(言い換えれば、補強部材の遠位端および補強部材の近位端)で拡張器30Aの1つ以上のポリマー層38に実質的に固定されて、遠位端および近位端での補強部材34と1つ以上のポリマー層38補強部材との間の接合部に実質的にギャップのない界面を提供する。
図面は、補強部材34の遠位端における界面を示している。補強部材34の基端にも、同様の界面が設けられている。
本発明のいくつかのそのような実施形態では、補強部材34は、その遠位端および近位端(言い換えれば、補強部材の遠位端および補強部材の近位端)で、拡張器30Aの1つまたは複数のポリマー層38に実質的に封止される。いくつかのそのような実施形態では、補強部材34と拡張器30Aのポリマーシャフト39との間の間隙を実質的に排除することによって、血液または他の液体が補強部材34とポリマーシャフト39との間に入ることを防止し得る。
力伝達および/またはトルク伝達
力/トルク伝達を提供する支持部材
【0067】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、支持部材130は、RFワイヤなどの穿刺デバイスに十分な剛性を提供し、アセンブリ100の遠位端に力を伝達することを可能にするのに十分な力伝達を可能にする。
【0068】
いくつかのそのような実施形態では、支持部材130は、トルクがアセンブリの遠位端に伝達されることを可能にするために、穿刺デバイスに十分な剛性を提供する。
力伝達/トルクを提供する補強部材
【0069】
いくつかのそのような例では、補強部材34は、アセンブリ100の遠位端に力が伝達されることを可能にするのに十分な力伝達を可能にするのに十分な剛性を支持部材130に提供する。より具体的には、補強部材34は、実質的に可撓性の穿刺デバイス112(RFワイヤ10などの実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114など)が、支持部材130とともに、アセンブリ100の遠位端に力が伝達されることを可能にする(従って、実質的に可撓性の穿刺デバイス112の遠位端に力が伝達されることを可能にする)のに十分な力伝達が可能であるように、アセンブリ100に十分な剛性を提供する。
【0070】
このように、補強部材34は、実質的に可撓性のRFワイヤ10に力伝達能力を付与することができ、この力伝達能力は、支持部材130と一緒に使用される場合、例えば、標的組織部位の組織と係合するために、アセンブリ100の遠位端に力が伝達されることを可能にし、力伝達可能である。このように、補強部材34は、アセンブリ100の力伝達部分として機能する。
【0071】
いくつかのそのような例では、アセンブリ100は、
図1Aに示すように、シース20をさらに備え、シース20は、アセンブリ100の遠位端に伝達される力を容易にするために、アセンブリ100に剛性を提供するために、支持部材130とともに使用可能である。
【0072】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、補強部材34は、トルクがアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にするのに十分な剛性を提供する。従って、補強部材34は、アセンブリに十分な剛性を提供し、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114などの実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、支持部材130とともに、アセンブリ100に十分な剛性を提供し、トルクがアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にする(従って、トルクが実質的に可撓性の穿刺デバイス112の遠位端に伝達されることを可能にする)。
【0073】
本発明のいくつかのそのような実施形態は、横断的な穿刺を容易にし、補強部材34は、所望の組織部位(心臓の隔壁など)に係合する十分な力の伝達を可能にするために、アセンブリ100に十分な剛性を提供する。いくつかのそのような例では、支持部材130は、実質的に可撓性の穿刺デバイス112に力伝達能力を提供し、実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、支持部材130と共に使用されるときに力伝達が可能である。
【0074】
いくつかのそのような実施形態では、アセンブリ100は、
図1Aに示すように、シース20をさらに備え、シース20は、アセンブリ100に剛性を提供して、トルクがアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にするために、支持部材130とともに使用可能である。
【0075】
いくつかのそのような例では、シース20は、1つ以上の構成要素(すなわち、シース20または拡張器30A)を使用して、力および/またはトルク伝達を可能にする拡張器30Aに連結され得る。
言い換えれば、使用者は、シース20および拡張器30Aを操作する必要がなく(使用者は、シース20または拡張器30Aを操作するだけでよい)、RFガイドワイヤ10は、シース20および/または拡張器30Aの案内および/または方向に従う。
いくつかのそのような例では、シース20は、全体のトルクにいくらかの寄与を有する。いくつかのそのような実施形態では、シース20および/または拡張器30Aにトルクを加えることによって、補強部材34にトルクを加えることが可能になる。
補強部材の剛性
【0076】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ100の力伝達部分は、少なくとも約0.0085Nm
2、例えば、約0.0115Nm
2の力伝達部分曲げ剛性を有する。本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリの力伝達部分は、アセンブリ100の遠位端に力が伝達されることを可能にするのに十分な力伝達を可能にするために、少なくとも約0.0115Nm
2の曲げ剛性値を有する剛性を持つ支持部材130である。
いくつかのそのような例では、支持部材は、約0.0085Nm
2~約0.0145Nm
2の曲げ剛性を有する。そのような一例では、支持部材130は、少なくとも約0.0085Nm
2、例えば、約0.0115Nm
2の曲げ剛性を有する強化拡張器30Aである。
特定の例では、強化拡張器30Aは、約0.0085Nm
2~約0.0145Nm
2の曲げ剛性を有する。そのような一実施例では、強化拡張器30Aは、例えば、
図2A~2Gに関して提供されるような、実施例1に提供されるような強化拡張器30Aである。
【0077】
いくつかのそのような例では、支持部材130は、実質的に可撓性の穿刺デバイスなどの穿刺デバイスを含むアセンブリ100に剛性を付与し、実質的に可撓性の穿刺デバイスなどの穿刺デバイスを含むアセンブリに力伝達能力を提供するように機能する。
【0078】
いくつかの実施例では、支持部材130に提供される曲げ剛性値は、
図4A~4Gおよび
図6A~6Hに関して、本明細書に提供される実施例2、3にも使用可能である。
実施例2、3
【0079】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリの力伝達部分は、スタイレットを備える補強部材である支持部材130である。スタイレットは、少なくとも約0.008Nm2、例えば、約0.015Nm2の曲げ剛性値を有する剛性を持ち、力がアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にするのに十分な力伝達を可能にする。いくつかのそのような例では、支持部材は、約0.008Nm2~約0.024Nm2の曲げ剛性を有する。
穿刺デバイスの剛性
【0080】
本発明のいくつかの実施形態では、実質的に可撓性の穿刺デバイスなどの穿刺デバイスの遠位部分は、遠位部分または遠位領域の曲げ剛性を有する。いくつかのそのような例では、実質的に可撓性のRFガイドワイヤ10が設けられ、実質的に可撓性のRFガイドワイヤ10は、遠位部分(遠位電極先端10dに沿った部分を含む)を有し、RFガイドワイヤ10は、少なくとも約3.57×10-6Nm2、例えば、約4.76×10-6Nm2の曲げ剛性によって規定される遠位部分剛性を有する。
本発明のいくつかの実施形態では、RFガイドワイヤ10は、約3.57×10-6Nm2~約5.95×10-6Nm2の曲げ剛性を有する遠位部分剛性を有する。
【0081】
いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10の遠位領域は、RFガイドワイヤ10の近位領域から約12cm~15cmにわたって先細になっている。言い換えれば、RFガイドワイヤ10の遠位部分は、約12cm~約15cmの長さを有する。いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10の遠位部分は、RFガイドワイヤ10の最も薄い点である。
【0082】
いくつかのそのような実施形態では、実質的に可撓性のRFガイドワイヤ10は、約0.00179Nm2未満、例えば約0.00143Nm2の近位部分曲げ剛性を有する近位部分を有する。本発明のいくつかの実施形態では、RFガイドワイヤ10は、約0.00107Nm2~約0.00179Nm2の曲げ剛性を有する近位部分剛性を有する。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態では、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、RFガイドワイヤ10を含み、約2.0×10-6~約1.4×10-3Nm2の間の曲げ剛性を有する。
いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10は、約0.127mm~約0.635mmのワイヤ直径を有する。
支持部材/補強部材の形状能力
【0084】
より具体的には、心臓の隔壁などの標的組織部位に対するアセンブリ100の位置を最適化するために、補強部材34は、支持部材130(例えば、補強された拡張器30Aの一部として提供されるか、または補強された拡張器30Aによって画定されるような針シャフト132を備える)が、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス110(RFワイヤ10など)から除去されて、支持部材130の湾曲が、それとともに再挿入されることを可能にするように成形可能である。
【0085】
本発明のいくつかの実施形態では、支持部材130は、標的組織部位に対するアセンブリ100の位置を最適化するために、支持部材130の湾曲部がそれとともに再挿入されることを可能にするように、穿刺デバイス(RFガイドワイヤ10などの実質的に可撓性の穿刺デバイス114など)から除去されることを可能にするように成形可能である。
いくつかのそのような例では、補強部材34は、成形性をさらに提供し、補強部材34、従って支持部材130を成形可能にすることができる。いくつかのそのような実施形態では、補強部材34が成形可能である場合、心臓の隔壁などの標的組織部位に対するアセンブリ100の位置を最適化するために、支持部材130(補強部材34を含む)を実質的に可撓性の穿刺デバイス(RFガイドワイヤなど)から除去して、支持部材の湾曲をそれとともに再挿入することを可能にする。
【0086】
いくつかのそのような実施形態では、支持部材130は、補強された拡張器30A内(補強された拡張器30Aの針シャフト132内など)に設けられ、従って、拡張器30Aに形状能力を与える補強部材34を備える。
他の例では、支持部材130は、拡張器30Aとは別個に提供されるスタイレット60を備える(本明細書で以下にさらに説明される実施形態で説明されるように、アセンブリ100に形状安定性を与える)。
言い換えれば、スタイレット60は、アセンブリ100と共に使用するときに、アセンブリ100に所望の曲率および剛性を与えるように機能する。スタイレット60は、アセンブリから取り外し可能であり、アセンブリ100に所望の曲率を提供するために、アセンブリ100に対して再成形および再挿入可能である。
拡張器とシースとの間の連結
実施例1のロック機能
【0087】
本発明のいくつかの実施形態では、
図1Cを参照すると、アセンブリ100が提供され、アセンブリ100は、処置の一部の間、補強された拡張器30aとともに使用する
図1Aに示されるようなシース20を備える。
このような実施例のいくつかでは、アセンブリ100は、処置の一部のために、拡張器30Aとシース20との軸方向および回転方向の結合を可能にするロック機構を含む。
本発明のいくつかの実施形態では、ロック機構は、シース20と拡張器30Aとの間の協働係合を可能にして、回転および軸方向の結合を提供する。これは、シース20と拡張器30Aとの間の回転ミスアラインメントのリスクを最小化するのに役立ち、従って、ミスアラインメントから生じる混乱のリスクを低減することができる。
【0088】
ここで、
図1Eを参照すると、拡張器30A(の一部として提供されるか、またはそれによって規定される)を備える針シャフト132を備える支持部材130は、処置の一部のためにシースハブ21に連結されるように動作可能である拡張器ハブ51を備える。
一例では、
図1Fに示すように、拡張器ハブ51がシース20との軸方向および回転方向のロックを可能にするシースハブ21上の対応する機構(キー受容機構など)と協働的に係合する1つ以上のキー52を備えるロック機構が提供される。
従って、本発明のいくつかの実施形態では、処置の一部のために拡張器とシースとの軸方向および回転方向の結合を可能にするために、ロック機構が提供される。
いくつかの例では、可変シースが提供され、可変シース20は、8Fr可変シースであってもよい。あるいは、8.5Fr可変シース20が提供され得る。いくつかのそのような例では、可変シース20は、異なる曲率を備えることができる。
特定の例では、可変シース20は、異なる曲率で、具体的には、37度、45度、55度、90度または135度の角度で提供されてもよい。この特定の例では、シースチュービングは、内側PTFEライナー、ブレードおよびPebax外側ジャケットを含む。
いくつかのそのような実施形態では、8Frシースに適合する8Fr拡張器30Aの針シャフト132(例えば、その一部として提供されるか、またはそれによって画定される)を備える支持部材130が提供される。あるいは、針シャフト132を含む支持部材130は、8Fr可変シース20の一部として設けられてもよく、または8.5Fr拡張器30Aによって規定されてもよい。
針シャフト132(例えば、拡張器30Aの一部として提供されるか、または拡張器30Aによって画定される)を備える支持部材130は、50度または86度の湾曲を備えることができる。いくつかの例では、材料は、HDPEと、補強部材34を形成する金属ハイポチューブとを含むことができる。
いくつかのそのような例では、RFワイヤは、0.035インチODワイヤを含み、Jチップワイヤまたはピグテールワイヤであってもよい。この特定の例では、ワイヤは、PTFEコーティングを有するステンレス鋼コアを含むことができる。
放射線不透過性マーカ
【0089】
いくつかの実施形態では、
図1Cおよび1Dに示すように、支持部材130は、支持部材放射線不透過性マーカ42などの1つ以上の放射線不透過性マーカを備える。
上記のようないくつかの例では、アセンブリ100は、支持部材130(例えば、補強された拡張器30Aの一部として提供されるか、または補強された拡張器30Aによって画定されるような針シャフト132を備える)を提供し、支持部材130の遠位先端などに放射線不透過性マーカ42を備える。いくつかのそのような例では、支持部材130は、示したように、その遠位先端のポリマー内に埋め込まれた放射線不透過性マーカ42を備える。
【0090】
特定の例では、
図7A、7Bおよび7Cに示すように、放射線不透過性マーカ42は、例えば、(支持部材130の)その遠位先端において、(拡張器シャフト32を順に形成するポリマーシャフト39を形成する)1つ以上のポリマー層38内などの、支持部材130のポリマー内に埋め込まれた放射線不透過性コイル142(例えば、強化拡張器30Aの一部として提供されるか、または強化拡張器30Aによって規定される針シャフト132を備える)を備える。
より具体的な例では、放射線不透過性コイル142は、1つ以上のポリマー層が放射線不透過性コイル42を越えて遠位方向に延在するように、1つ以上のポリマー層内に埋め込まれる。
放射線不透過性マーカを用いたアラインメント
【0091】
本発明のいくつかの実施形態では、例えば、
図3Bおよび3Cに示すように、その遠位端に1つまたは複数のデバイス側放射線不透過マーカ(または言い換えれば、1つまたは複数のデバイス放射線不透過マーカ)を備える実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤなど)が提供される。
いくつかのそのような実施形態では、上述のように、支持部材130はまた、支持部材130の遠位端に(
図1Cおよび1Dに示すように)支持部材放射線不透過性マーカを備える。
いくつかのそのような実施形態では、
図3Bおよび3Cに示される実施形態と同様に、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42と協働して、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)の相対位置を示すように構成される。
図3Bおよび3Cに示す実施形態は、スタイレット64とは別個に設けられた拡張器30Bを示す。しかしながら、現在説明されているような代替実施形態では、スタイレット64は、拡張器30A内に設けられた補強部材34であってもよい。
【0092】
いくつかのそのような実施形態では、アセンブリ100は、
図3Aに示すように、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12が支持部材130の放射線不透過性マーカ42と整列しないように、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が支持部材130内に位置決め可能である初期構成100Aを備える。
いくつかのそのような例では、1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12および支持部材放射線不透過性マーカ42を含む複数の放射線不透過性マーカが、撮像中に見えることがある。
【0093】
いくつかのこのような実施形態では、アセンブリ100は、
図3Bに示すように、第1の構成100Bを備え、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12が、
図3Bに示すように、支持部材130放射線不透過性マーカ42と整列するように、支持部材130内に配置可能である。
いくつかのそのような例では、単一の放射線不透過性マーカは、撮像中に見ることができる(1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12と、互いに近接して配置することができる支持部材放射線不透過性マーカ42とを含む)。
【0094】
アセンブリ100は、さらに第2の構成100Bを有し、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12の支持部材放射線不透過性マーカ42との位置合わせ不可または位置合わせ不良が実質的にないように、支持部材130内で位置決め可能/前進可能である。その結果、1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12と支持部材放射線不透過性マーカ42との位置合わせ不良は、組織の穿刺のために標的組織部位に対して位置決めするための支持部材を越えた(例えば、支持部材130の遠位先端または末端から遠位に)可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114のエネルギー送達部分114d(RFガイドワイヤ10の電極端10dような)の位置決めを示す。
いくつかのそのような例では、
図3Aと同様に、複数の放射線不透過性マーカは、撮像中に見ることができる[1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12および支持部材放射線不透過性マーカ42を含む]。ここで、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42に対して遠位に配置され、組織を穿刺するために、遠位電極先端10dが標的組織部位(心臓の隔壁など)に対して配置されることを示す。
【0095】
いくつかのそのような例では、シース20、拡張器30Aおよび補強部材34は、すべて放射線不透過性であり、撮像中にそれらを見ることができるように放射線不透過性を有する。
いくつかのそのような例では、シース20、拡張器30Aおよび金属ハイポチューブなどの補強部材34のうちの1つまたは複数は、放射線不透過性マーカ[42]に加えて放射線不透過性材料を備える。金属シャフトまたはハイポチューブのような補強部材34も放射線不透過性である。
いくつかのそのような実施形態では、シース20および/または拡張器30Aを形成するポリマーは、20%硫酸バリウムなどのポリマー放射線不透過性充填剤を含んでもよく、その結果、遠位先端における1つ以上のマーカ[12、42]とのコントラストが存在する。
言い換えれば、これは、撮像下での可視性を提供し、さらに、1つ以上のマーカ[42、12]とのコントラストを提供し得、RFガイドワイヤ10が拡張器30Aの中または外側に配置されているかどうか[すなわち、RFガイドワイヤ10の遠位セグメントが拡張器30Aの遠位にあるかどうか]を見るために、撮像下でRFガイドワイヤ10と比較して拡張器30Aをユーザが観察可能とする。
鈍いダイレータチップ[実施例1]
【0096】
本発明のいくつかの実施形態では、支持部材130は、実質的に非外傷性の遠位先端143を備え、
図1Aに示すように、実質的に鈍い遠位先端または縁部143を備える一方で、(補強部材34を提供することなどによって)実質的に剛性の支持部材130の利点を備える。
いくつかのそのような実施形態では、上記のように、
図1Aを再び参照すると、補強された拡張器30Aが提供される。いくつかの例では、拡張器30Aは、実質的に非外傷性の遠位先端144を提供するために、実質的に鈍い遠位先端またはエッジ144を備える。いくつかのそのような実施形態では、強化された拡張器30Aは、遠位先端144に沿って実質的に厚い遠位壁を備え、遠位先端144は、実質的に丸みを帯びた遠位先端縁によって画定される。
いくつかのそのような実施形態では、拡張器30Aは、位置決め、追跡デバイス、穿刺および固定のうちの1つまたは複数のためのRFガイドワイヤ10の使用を可能にすることに加えて、実質的に剛性の構成要素(その中に補強部材34など)を提供することによって、実質的に剛性の本体を提供することに関連する利点を提供しながら、追跡可能性および交差の容易性を提供するために、実質的に非外傷性の遠位先端およびさらに遠位先端のテーパ形状を備えることによって拡張器としての利点を備える。
【0097】
1つのそのような実施形態では、全体的な方法/ワークフローが提供され、この方法/ワークフローは、本明細書で上述したように、アセンブリ100を使用してトランスセプタル穿刺手順を実行する方法を示す。
本明細書に開示される方法は、剛性構成要素とは別個に提供されるエネルギー送達構成要素を備えるアセンブリに関連する1つ以上の利点を提供する。この方法の詳細を以下に示す。
方法
方法[実施例1]
初期追跡/アクセスおよび位置決めのために同じデバイスを使用すること
【0098】
本発明のいくつかの実施形態において、
図2A~2Gを参照すると、組織を穿刺する方法が開示される。この方法は、[1]
図2Bに示すように、デバイス(RFガイドワイヤ10などの穿刺デバイス110など)を組織の領域内に前進させることによって、患者の体内の組織の領域にアクセスするステップを含む。
いくつかのそのような例では、組織領域を穿刺する方法は、組織領域にアクセスするステップが、患者の心臓500に隣接する上大静脈(SVC)501内にデバイス(穿刺デバイス110など)を前進させることを含むトランスセプタル穿刺を実行する方法を備える。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態では、組織を穿刺する方法は、さらに、[3]例えば、[2]
図2Cに示すように、穿刺デバイス110の上で支持部材130(強化拡張器30Aなど)を最初に追跡して、デバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、[3]
図2Dに示すように、穿刺のためにデバイスを標的組織部位に位置決めするために、デバイス(穿刺デバイス110など)を標的組織部位に向かって前進させることを可能にすることによって、
図2Dに示すように、組織の領域内の標的組織部位にデバイスを位置決めする。
【0100】
いくつかのそのような例では、穿刺デバイス110を標的組織部位に配置するステップは、[3]例えば、最初に(2)支持部材130(拡張器30Aなど)をデバイス(穿刺デバイス110など)上でSVC内に追跡または前進させて、(3)穿刺デバイス110を窩504に配置するようにドロップダウンを容易にすることによって、患者の心臓500内に上大静脈(SVC)からドロップダウンを実行して、卵円窩(または換言すれば窩)504を心臓500の隔壁502に沿って位置付けるステップを含む。
【0101】
いくつかのそのような例では、
図2B~2Dに示すように、
図2Bに示されるようなアクセスするステップ[1]および
図2Dに示されるような位置決めするステップ[3]は、穿刺デバイス110などの同じデバイスを使用して実行され、穿刺デバイス110は、アクセスするステップ[1]の間、支持部材130なしで使用可能であり、デバイスは、位置決めするステップ[3]の間、支持部材130とともに使用可能である。
初期アクセスおよび位置決めのための穿刺デバイスの使用
【0102】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、
図2B~2Dに示すように、アクセスおよび位置決めのステップは、穿刺デバイス110を使用して実行される。
初期アクセス、位置決めおよび穿刺のために同じデバイスを使用すること
【0103】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、
図2Eに示すように、方法は、
図2Dに示すように、位置決めするステップ[3]の後に、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して標的組織部位を穿刺するステップ[4]をさらに含む。
支持部材130は、アクセス[1]、位置決め[3]および穿刺[4]のステップが同じデバイスを使用して実行される穿刺[4]中にデバイス(穿刺デバイス110など)を支持する。
【0104】
本発明のいくつかの実施形態では、標的組織部位を穿刺するステップ[4]は、心臓500の左側へのアクセスを得るために、窩504を穿刺するステップ[4]を含む。これは、アセンブリ100の支持部材130(拡張器30Aなど)およびシース20などのアセンブリ100の1つ以上のデバイスが、RFガイドワイヤ10上を心臓の左側に追跡されることを可能にする。
初期アクセス、位置決めおよび穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0105】
いくつかのそのような例では、
図2B~2Eに示すように、アクセスするステップ、位置決めするステップおよび穿刺するステップは、穿刺デバイス110を使用して実行される。
初期アクセス、位置決め、穿刺および固定のための同じデバイスの使用
【0106】
本発明の一実施形態によれば、方法は、
図2Eに示すように、固定するステップをさらに含み、固定するステップは、標的組織部位を通って穿刺するステップ[4]の後に、標的組織部位を通って標的組織部位の他方の側へのアクセスを維持するために、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して実行され、
図2Fに示すように、1つまたは複数の追加のデバイス[シース20および拡張器30Aを備える支持部材130など]が、デバイス(穿刺デバイス110など)の上で標的組織部位の他方の側に追跡されることを可能にする。ここで、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップは、同じデバイスを使用して実行される。
RFガイドワイヤ10のような穿刺デバイス110は、
図2Gに示すように、心臓の左側へのアクセスを維持するために残され得る。例えば、拡張器30Aを備える支持部材130は、RFガイドワイヤ10を使用して固定することを可能にするために、取り外され得るか、または引き込まれ得る。
RFガイドワイヤ10は、1つ以上のデバイスを心臓の左側に案内するレールとして機能する。いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10は、組織への損傷を最小限に抑えるために実質的に非外傷性でありながら、1つまたは複数のデバイスを心臓の左側に案内する実質的に剛性のレールを提供する。
【0107】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、標的組織部位を通るアクセスを維持するために固定するステップは、心臓の左側へのアクセスを維持するために、(穿刺デバイス110のような)デバイスを心臓の左側に窩を通って前進させることを含む。このステップは、心臓の左側などの組織の領域へのアクセスを維持するために、支持部材130(拡張器30Aなど)を除去し、穿刺デバイス110(RFガイドワイヤ10など)を残すステップをさらに含む。
【0108】
従って、いくつかの例では、固定するステップは、拡張器30Aを備える支持部材130を除去して、RFガイドワイヤ10が心臓の左側へのアクセスを維持するように配置されたままであることを可能にすることによって、固定を可能にすることを含む。シース20は、付加的に取り外されてもよい。
初期アクセス、位置決めおよび穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0109】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップは、穿刺デバイスを使用して実行される。
初期アクセス、位置決めおよび/または穿刺に使用されるデバイスの代替案は、これらの依存関係が依存する基本クレームに基づく。
【0110】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数が可撓性穿刺デバイス112を使用して実行される可撓性穿刺デバイス112を備える。いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性穿刺デバイス112を使用して実施される。
【0111】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を含み、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数は、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を使用して実行される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を使用して実質的に実施される。
【0112】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を含み、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数が、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して実行される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して実施される。
【0113】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性RFガイドワイヤ10を含み、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数は、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実行される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実施される。
【0114】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、比較的鋭い遠位先端118dを有する可撓性の機械的ガイドワイヤ118を含み、アクセス、位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数は、可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して実施される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して実施される。
アクセスと位置決めのステップの繰り返し
【0115】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、方法は、
図2Bに示されるアクセスするステップ[1]と、
図2Dに示される位置決めするステップ[3]とを、
図2Eに示される穿刺するステップ[4]の前に、デバイス(穿刺デバイス110など)が所望の標的組織部位に位置決めされるまで繰り返すステップとをさらに含む。
支持部材の再成形
【0116】
いくつかのそのような例では、
図2Dに示すように位置決めするステップ[3]を繰り返すことは、支持部材130を除去した後に支持部材130の湾曲を再成形することと、
図2Cに示すように(
図2Bに示すようにSVC内で再位置決め[1]された穿刺デバイス110などの)デバイスの上で支持部材130を再追跡することとをさらに含み、その後、
図2Dに示すように位置決めするステップを繰り返すことを含み、
図2Dに示すように位置決めするステップを繰り返すことは、図示される例では、具体例では、支持部材130は、補強部材34を含み、この補強部材34を用いて位置決め工程が行われる。
【0117】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、この方法は、支持部材130(補強された拡張器30Aなど)を再成形することを含む。いくつかのそのような例では、この方法は、拡張器要素または拡張器30Aを引き出し、それを再成形することを含む。他の例では、拡張器要素30Aおよびシース20aの両方を引き出し、それを再成形することを含む。
支持部材は、補強された拡張器を含む。
【0118】
いくつかのそのような例では、再成形は、補強された拡張器30Aを備える支持部材130を使用して実行され、補強された拡張器30Aは、補強部材34を備え、位置決めするステップは、再成形することができる補強された拡張器30Aを使用して実行される。
支持部材は、スタイレットを備える。
【0119】
いくつかの実施形態では、代替的に、以下でさらに論じるように、
図4A~4Eに関して、スタイレット60は、補強部材34であるスタイレット60を備える支持部材130を使用して、再成形のステップを実行することができ、位置決めするステップは、スタイレット60を使用して実行される。
【0120】
いくつかのそのような例では、スタイレット要素60を取り出し、再成形することができる。他の例では、スタイレット要素60は、シース20および/または拡張器30Bと共に引き出され、ネット形状が何であるかを見るために再成形されてもよく、その後、その中に再挿入されてもよい。
【0121】
上記で概説した方法は、
図4A-4Eおよび
図6A-6Hに示すように、取り外し可能なスタイレット60を有する以下でさらに論じる実施形態にも使用することができる。
初期アクセス追跡および位置決めを視覚化するマッピングシステム
【0122】
図2A~2Gに関するいくつかのそのような実施形態では、さらに、
図4A-4Eおよび
図6A~6Hに示される実施形態を参照する。
位置決めのステップは、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実施される。いくつかのそのような例では、位置決めおよび穿刺するステップは、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実施される。
さらに、いくつかのそのような例では、位置決め、穿刺および固定のステップは、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実施される。いくつかのそのような例では、以下で提供されるようなマッピングシステムを使用して、位置決めおよび固定のステップを視覚化することができる。
いくつかのそのような例では、
図2A-2Gおよび
図4A~4Eに示すように、アクセスするステップは、RFガイドワイヤ10を使用してさらに実行されてもよい。
従って、いくつかのそのような例では、以下に提供されるようなマッピングシステムを使用して、アクセス、位置決めおよび固定するステップの間にマッピングシステムを使用して可撓性RFガイドワイヤ10を視覚化することができる。いくつかのそのような例では、方法は、アクセスおよび位置決めのステップ中にマッピングシステムを使用して可撓性RFガイドワイヤ10を視覚化するステップをさらに含む。
【0123】
従って、本発明のこのような実施形態は、アクセスするステップ、位置決めするステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数のステップの間に組織を穿刺する方法の間にRFガイドワイヤ10を視覚化するために使用可能なマッピングシステムを提供する。
【0124】
いくつかの例では、マッピングデバイスは、エレクトロ-アナトミカルマッピングシステムを含み、エレクトロ-アナトミカルマッピングシステムは、仮想ボリュームを生成するために、磁気またはインピーダンスに基づくことができる。
いくつかの実施例では、エレクトロ-アナトミカルマッピングシステムは、超音波であってもよい他の心エコーイメージングモダリティと共に使用可能である。心エコーイメージングモダリティは、マップ内のオーバーレイとして使用されてもよく、言い換えれば、マッピングシステムに追加情報を提供するために使用されてもよい。心エコーイメージングモダリティは、心内心エコーグラフィまたはTEE心エコーグラフィを含むことができる。
【0125】
いくつかの例では、この方法は、アクセスするステップ、位置決めするステップおよび固定するステップのそれぞれのために使用されるマッピングモードと、穿刺するステップのために使用される穿刺モードとの間で切り替えることを伴う。
【0126】
いくつかのそのような例では、イメージングモダリティを使用して視覚化するようにRFガイドワイヤ10をマッピングする方法は、目的を記録するために使用され得るエネルギーを送達し得るまたは送達し得ない電極を有する可撓性ワイヤとともに使用可能であり得る。場合によっては、それは、記録目的のための受動電極であってもよい。代替的に、上述したように、RFガイドワイヤ10が使用される場合、マッピングシステムは、RFガイドワイヤ10の遠位電極先端部lOdなどの活性電極と共に使用可能である。
このように、マッピングシステムの記録およびマッピング特性は、受動電極または能動電極を有するガイドワイヤと共に使用可能である。ワイヤがマッピングのための受動電極を備える特定の例では、ワイヤは、穿刺手段または組織を穿刺する手段を備えてもよい。一例では、ワイヤは、組織を穿刺する鋭い遠位先端118dを有することができる機械的ガイドワイヤ118を含むことができる。
【0127】
いくつかのそのような実施形態では、補強部材は、RFワイヤ10などの実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114とは独立して使用可能なスタイレット60である。
【0128】
一般的な概要として、再び
図2A~2Gに関して、1つの広範な実施形態において、トランスセプタル穿刺を実施する方法が提供され、この方法は、(i)
図2Bに示すように、上大静脈内にRFワイヤを前進させるステップと、(ii)
図2Cに示すように、上大静脈内にワイヤ上でシースおよび拡張器を前進させるステップと、(iii)
図2Dに示すように、拡張器内にRFワイヤを引き込むステップと、(iv)追加的に
図2Dに示すように、SVCから心窩を見つけるために心臓内にドロップダウンさせるステップと、(v)拡張器を用いて探索するステップと、(vi)
図2Dにも示すように、穿刺位置までRFワイヤを前進させるステップと、(vii)
図2Eに示すように、穿刺およびRFワイヤを前進させるステップと、(viii)
図2Fに示すように、RFワイヤ上でシースおよび拡張器を交差させるステップとを含む。
【0129】
より具体的には、本発明の方法の特定の実施形態では、再び
図2Aを参照すると、可撓性RFワイヤ10、シース20および拡張器30Aを備えるアセンブリ100を使用して、トランスセプタル穿刺処置を実施する方法が提供される。この方法は、
図2Bにさらに示すように、アクセスを得るために、ステップ202において、[1]RFワイヤを上大静脈(SVC)内に前進させるステップを含む。
いくつかのそのような実施形態では、補強部材とは別個にエネルギー送達構成要素(可撓性RFワイヤ)を提供することによって、エネルギー送達構成要素をアクセスワイヤとして使用することが可能になる。
より具体的には、拡張器30Aは、後に前進させることができ、可撓性のRFワイヤが、追加のアクセスワイヤを使用することなくSVCにアクセスすることを可能にする。これは、ステップの数を減らし、手順を合理化するのを助けることができ、従って、手順の時間および複雑さを減らすことができる。
【0130】
この方法は、ステップ204において、[2]シース20と拡張器30Aとの組み合わせを可撓性RFワイヤ上でSVC内に前進させるステップをさらに含む。従って、可撓性RFワイヤ10は、アクセスワイヤとして機能し、シース20および拡張器30A(例えば、アセンブリとして)が、
図2Cに示すように、可撓性RFワイヤ10上をSVC内に追跡されることを可能にする。
【0131】
この方法は、さらに、ステップ206において、RFワイヤを拡張器30A内に引き込み、ステップ208において、[3]アセンブリ100を位置決めするステップを実行するために、
図2Dに示されているように、SVCから心臓内へのドロップダウンを実行して、窩の位置を突き止めることを提供する。
1つのそのような例では、(拡張器30A内の)補強部材34を、可撓性RFワイヤとは別個であり、独立して動作可能であるように有することは、第1のパスで窩が見逃された場合に、ドロップダウンを繰り返すことを可能にするという追加の利点を提供する。
より具体的には、それは、再配線する必要性、言い換えれば、アクセスワイヤを再挿入し、アクセスワイヤを取り外し、次いで、ドロップダウンを繰り返すために、針などの剛性穿刺デバイスをSVC内に再前進させる必要性を排除する。
より具体的には、本出願の一実施形態では、拡張器30A(従って、補強部材34)は、シース20と共に部分的に除去または後退されてもよく、可撓性RFワイヤ10は、SVC内に再前進されてもよい。
次いで、シース20および拡張器30は、
図2Cに示すように、可撓性RFワイヤ10の上を再度前進させられ得、そしてドロップダウンは、RFワイヤ10が窩に係合することを可能にするために繰り返され得る。これは、追加の交換が必要とされないので、手順時間を短縮し、安全性を高めるのに役立ち得る。
追加の交換を追加することは、より多くの時間を追加し、不必要なリスクを追加する可能性がある。従って、エネルギー送達構成要素および剛性構成要素が分離される本実施形態では、処置時間およびリスクが低減され得る。
【0132】
補強部材34(拡張器30A内)は、ステップ208において、ドロップダウンを容易にするのに十分な剛性をアセンブリ100に提供するという付加的な利点を提供する。従って、補強部材34は、
図2Dに示すように、アセンブリ100が隔壁と係合することを可能にするのに十分な力およびトルクの伝達を可能にする。
この方法は、ステップ212において、
図2Dを参照して、拡張器30Aで探索することをさらに含む。補強部材34は、アセンブリ100に十分な剛性を与えて、アセンブリ100の遠位端に力を加えることを可能にし、従って拡張器30Aでの探索を可能にする。
いくつかの実施例では、拡張器30A内に補強部材34を有することによって、拡張器30Aを取り外し、再成形して、窩に対する位置を最適化することが可能になる。
いくつかのそのような実施形態では、探索のステップの前に、ステップ210において、医師は、拡張器30Aおよび/またはアセンブリ100の角度が十分であるかどうかを評価し得る。角度が十分であるとみなされない場合、ステップ211において、医師は拡張器30Aを引き出し、曲線を再整形することができる。
次に、ステップ213に示すように、拡張器を再挿入することができる。
この手順は、ステップ210から始まって繰り返され、アセンブリ100を使用してドロップダウンが再び実行される。一旦、窩が位置特定されると、医師は、ステップ212において、拡張器で探索するステップに進むことができる。
【0133】
この方法は、
図2Eに示すように、ステップ214において、RFワイヤ10を穿刺位置まで前進させるステップと、ステップ216において、[4]RFワイヤ10を穿刺して前進させるステップとをさらに含む。
心臓500の左側へのRFワイヤ10の前進は、心臓の左側へのアクセスを維持するために、心臓の左側へのRFワイヤ10の固定を可能にする。
可撓性RFワイヤ10は、可撓性RFワイヤがより可撓性であるように、オペレータが傷害なしに強く押すことを可能にするという追加の利点を提供することができる。
この方法は、
図2Fにさらに示すように、ステップ218において、[5]RFワイヤ10上でシースおよび拡張器を交差させるステップをさらに含む。
可撓性RFワイヤ10は、シース20/拡張器30Aの開放端をさらに保護して、組織内に強く押し込まれないようにすることができる。
次いで、ステップ218において、シース20および拡張器30A(補強構成要素34を含む)は、除去され得る。
【0134】
本明細書で概説するように、エネルギー送達構成要素は、補強部材34(拡張器30A内に提供される)などの剛性構成要素から分離される可撓性RFワイヤ10として提供され、補強部材34(拡張器30Aを有する)は、可撓性RFワイヤ10から分離可能であり、かつ取り外し可能である。
これは、補強部材34(拡張器30A内)が、トランスセプタル穿刺およびアクセスの後に取り外し可能であり得、(6)可撓性RFワイヤ10が左心房内に配置されたままであることを可能にするステップを提供し、
図2Gに示すように、左心房内での可撓性RFワイヤの即座の固定を可能にするというさらなる利点を提供する。
1つのそのような例では、RFワイヤは、固定のために左上位神経静脈内に配置されてもよい。これは、RFワイヤが左心房へのアクセスを維持することを可能にし、可撓性RFワイヤを使用して左心房へのデバイスの交換を容易にするために、拡張器30Aとともに補強部材34の除去を可能にする。
これは、左側への追加のデバイスを追跡するために左側へのアクセスを維持するために、穿刺後に医師が別のワイヤを前進させる必要性を排除することができ、左側での追加の交換をさらに低減することができる。
左側での交換を最小限に抑えることのさらなる利点は、処置時間および必要とされるステップの数を減らすことに加えて、毒性、塞栓およびストロークのリスクを最小限に抑えることである。
別の例では、RFワイヤ10は、遠位端にピグテール曲線を有することができる。これにより、RFワイヤ10を、呼吸静脈の代わりに左心房に固定することが可能になる。代替的に、RFワイヤ10は、神経静脈内に固定するために使用されてもよい。
いくつかのそのような例では、左心房に固定する前者の方法は、後者の方法には見られない追加の利点を提供することができる。
実施例1[強化拡張器]
【0135】
本発明のいくつかの実施形態では、要約すると、組織を穿刺する方法が開示され、この方法は、可撓性穿刺デバイス112を組織の領域内に前進させるステップと、可撓性穿刺デバイス112を覆って組織の領域内に前進させるステップと、可撓性穿刺デバイス112を支持部材130内に引き込むステップと、アセンブリ100を組織の領域内の標的組織部位に位置決めするステップと、支持部材130で探索するステップと、可撓性穿刺デバイス112を穿刺位置に前進させるステップと、穿刺および可撓性穿刺デバイス112を前進させるステップと、可撓性穿刺デバイス112を覆ってシース20および拡張器30Aを交差させるステップを備える。
【0136】
いくつかのそのような例では、上記のように、組織を穿刺する方法は、トランスセプタル穿刺を実行する方法を含み、組織の領域は、上大静脈を含む。いくつかの例では、可撓性穿刺デバイスは、RFガイドワイヤ10を備え、支持部材は、補強された拡張器30Aを備える。
【0137】
本発明のいくつかのそのような実施形態は、トランスセプタル穿刺を実施する方法を含み、RFガイドワイヤを上位大静脈内に前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFガイドワイヤ上で上位大静脈内に前進させるステップと、RFガイドワイヤを拡張器内に引き込むステップと、上位大静脈から心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけるステップと、拡張器で探索するステップと、RFガイドワイヤを穿刺位置まで前進させるステップと、RFガイドワイヤを使用して穿刺し、RFガイドワイヤを前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFワイヤ上で交差させるステップとを含む。
実施例2
【0138】
別の例では、本発明の実施形態は、
図3Aに示すように、組織を穿刺する(例えば、心臓の隔壁を貫通するトランスセプタル穿刺を生成する)ためのアセンブリ300を提供する。
上述の実施形態と同様に、アセンブリ300は、エネルギーの送達を介して組織を穿刺する実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114(可撓性のRFガイドワイヤ10など)と、別個の補強部材34などの実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスを支持する支持部材とを提供する。
いくつかのそのような実施形態では、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、組織の実質的に非外傷性の穿刺を提供しながら交換および位置決めを容易にするために、処置の一部の間にそれと協働して選択的に使用可能であるように、支持部材130内に選択的に挿入可能であり、処置の別の部分の間にそれから独立して使用可能である。
デバイス
【0139】
そのような一例では、
図3Aに示すように、アセンブリ300は、支持部材とは別個に設けられ、支持部材とは独立して動作可能な可撓性エネルギー送達構成要素114を備える。
そのような一例では、可撓性エネルギー送達構成要素は、RFワイヤ10を備え、別個の支持部材130は、補強部材34を画定するスタイレット60を備える。換言すれば、支持部材130の下には、可撓性穿刺デバイス112のような穿刺デバイス110とは独立して使用可能なスタイレット60として設けられた補強部材34が設けられている。
さらに言い換えれば、支持部材130は、補強部材34によって画定され、一例では、補強部材34は、スタイレット60を備える。アセンブリ300は、さらに、可撓性RFワイヤ10と共に使用可能なシース20および拡張器30Bを備える。図示の特定の例では、補強部材64はまた、本実施形態では可撓性拡張器として設けられている拡張器30Bとは別個に設けられ、それから取り外し可能である。
【0140】
いくつかのそのような実施形態は、
図3Bに示すように、処置の一部の間、そこで選択的に使用する支持部材アセンブリ134を形成するために、支持部材130とともに使用可能である拡張器30Bを備える。
いくつかのそのような実施形態では、上述のように、支持部材130は、補強部材34を画定するスタイレット60を備える。いくつかの例では、
図3Cに示すように、スタイレットアセンブリ164を形成するために、そこでの選択的使用のためにスタイレット60と共に使用可能な拡張器30Bが提供される。
【0141】
いくつかのそのような実施形態では、穿刺デバイス110は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114を備える。
この特定の例では、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114は、可撓性のRFガイドワイヤまたはワイヤ10を備える。
いくつかの実施形態では、RFガイドワイヤ10は、処置の一部の間、スタイレット60と協働して選択的に使用可能であり(例えば、それに選択的に結合されることによって)、RFガイドワイヤ10は、処置の別の部分の間、スタイレット60とは独立して使用可能である。
RFガイドワイヤ10をスタイレットと組み合わせて、またスタイレット60なしで選択的に使用する場合、組織の穿刺が容易になる。
支持部材/補強部材の形状能力
【0142】
支持部材130が拡張器30Bとは別個に設けられている本発明のいくつかのそのような実施形態では、アセンブリ300は、支持部材130の湾曲部がそれと共に再挿入されることを可能にするために、穿刺デバイス110(例えば、実質的に可撓性のエネルギーベースの組織穿刺デバイス114のための可撓性組織穿刺デバイス112など)から除去されることを可能にするように成形可能な支持部材130を提供する。
例えば、再成形支持部材130は、実質的に可撓性のエネルギーベースの組織穿刺デバイス114および/または拡張器30Bおよび/またはシース20などのアセンブリ300の1つ以上の他の構成要素とともに再挿入可能であり、および/またはそれらとともに使用可能であり、穿刺を容易にするために標的組織部位に対するアセンブリ300の位置を最適化する(心臓の窩など、トランスセプタル穿刺を容易にする)。
【0143】
特定の例では、スタイレット60は、標的組織部位に対するアセンブリの位置を最適化するために、スタイレット60の湾曲部が再挿入されることを可能にするために、スタイレット60が実質的に可撓性の穿刺デバイスから除去されることを可能にするように成形可能である。
いくつかのそのような例では、スタイレット60は、アセンブリ300の1つまたは複数の構成要素または部材から取り外し可能であり、アセンブリ300を標的組織部位に位置決めするために、それとともに再挿入されるように再成形される。
拡張器30Bおよび可撓性RFワイヤ10と共に使用される補強部材34を画定するスタイレット60の詳細が
図3Bおよび3Cに示されている。
より具体的には、
図3Bおよび3Cは、いくつかの例では、補強部材が埋め込まれていない、または言い換えれば、拡張器30Bとは別個に埋め込まれていない、標準的なトランスセプタル拡張器などの可撓性拡張器30Bを示し、拡張器30Bは、遠位先端41で終端する近位部分31を備える拡張器30Bである。
いくつかの実施形態では、拡張器30Bは、遠位先端41に放射線不透過性マーカ42をさらに含むことができる。上記で開示した実施形態と同様に、拡張器30Bは、近位部分31に沿って延在する拡張器シャフト32を備える。
しかしながら、上述の実施形態とは異なり、アセンブリ300は、拡張器30Bとは別個に設けられ、拡張器30Bから取り外し可能な補強部材として機能するスタイレット60によって画定される補強部材または構成要素34を提供する。このように、補強部材34は、フレキシブルRFワイヤ10および拡張器30Bの両方とは別個に設けられ、それらから取り外し可能である。
図3Bは、ドロップダウンの位置にあるアセンブリ300を示し、一方、
図3Cは、トランスセプタル穿刺を可能にするアーク放電の位置にあるアセンブリ300を示す。
非外傷性スタイレット
【0144】
いくつかの実施形態では、スタイレット60は、挿入される拡張器30Aへの損傷を防ぐために、
図5Fに示すように、実質的に非外傷性のスタイレット68として提供される。
いくつかのそのような例では、スタイレット68は、スカイビングを防止し、および/または最小限に抑えるのを助け、かつ使用中に拡張器に挿入したときに使用者により滑らかな感触を提供するために、先細の遠位先端69を備える。
【0145】
いくつかの実施形態では、先細の遠位先端69を提供することの代替として、またはそれに加えて、スタイレット60は、スカイビングを防止および/または最小限に抑えるのを助け、使用中に拡張器に挿入されたときに使用者により滑らかな感触を提供するために、スタイレット60上に潤滑性コーティング67を提供することによって実質的に非外傷性にされる。
【0146】
いくつかのそのような例では、潤滑性コーティング67は、PTFEコーティングを含む。PTFEコーティングは、スタイレット60上にスプレーコーティングされてもよく、または熱シールドとして提供されてもよい。
放射線不透過性マーカを用いたアラインメント
【0147】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ100に関して先に論じた実施形態と同様に、アセンブリ300は、その遠位端に1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12を備える実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)を備える。
さらに、支持部材アセンブリは、支持部材アセンブリ134(例えば、スタイレット60などの別個の補強部材34と、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114などの穿刺デバイス110とを備える)の遠位端に、1つ以上の支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42を備える。
1つのそのような例では、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42は、支持部材アセンブリ134の拡張器30B上に提供される。
いくつかのそのような例では、1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と協働して、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114の相対位置を示すように構成される。
【0148】
いくつかのそのような実施形態では、アセンブリ300は、初期構成100Aを含み、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12が、
図3Aに示すように、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と整列しないように、支持部材アセンブリ134内に配置可能である。
いくつかのそのような例では、1つまたは複数のデバイス放射線不透過性マーカ12および支持部材放射線不透過性マーカ42を含む複数の放射線不透過性マーカは、撮像中に見えることがある。
【0149】
アセンブリ300は、さらに、第1の構成I00Bを有し、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114は、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12が支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と整列するように、支持部材アセンブリ134内に位置決め可能である。いくつかのそのような例では、単一の放射線不透過性マーカは、撮像中に可視であり得る[1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12および互いに近接して配置され得る支持部材放射線不透過性マーカ42を含む]。
【0150】
アセンブリ300は、第2の構成100Bをさらに有し、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12が支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と実質的に不整列/整列不良とならないように、支持部材アセンブリ134内で位置決め可能/前進可能である。
いくつかのそのような例では、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12と支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42との整列不良は、組織の穿刺のために標的組織部位に対して位置決めするために、支持部材アセンブリ134(例えば、支持部材130の遠位先端または末端に対して遠位)を超えて、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)のエネルギー送達部分114(電極遠位先端10dまたは電極遠位先端10dと呼ばれる)の位置決めを示す。
【0151】
ここで、
図3Aを参照すると、
図3Aに示した実施形態と同様に、複数の放射線不透過性マーカは、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12および支持部材放射線不透過性マーカ42を含む撮像下で見ることができ、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42に対して遠位に配置され、組織を穿刺するために遠位電極先端10dが標的組織部位(心臓の隔壁など)に対して配置されることを示す。
【0152】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ300の1つまたは複数の部材または構成要素は、アセンブリ300の視覚化を容易にするために、放射線不透過性であってもよい。
1つのそのような例では、シース20および/または拡張器30Bは、放射線不透過性ポリマーを含み、スタイレット60(例えば、金属シャフトを含む)は、放射線不透過性である。
従って、いくつかの例では、スタイレット60、シース20および/または拡張器30Bは、すべて放射線不透過性であり、従って、放射線不透過性の特性を有する。
特定の例では、シース20および/または拡張器30Bを形成するポリマーは、使用者がRFガイドワイヤ10と比較してシース20および/または拡張器30Bを見ることを可能にするために、遠位先端で1つ以上のマーカ12、42とのコントラストを提供するために、20%硫酸バリウムなどの放射線不透過性充填剤を含む。
従って、本構成は、可視性を高めることができ、RFガイドワイヤ10(より具体的には、RFガイドワイヤ10の電極遠位先端10d)がいつ内部に配置されるか、またはそれが拡張器30Bの遠位先端の外側に延在するか、またはそれを超えて延在するかをユーザが確認することを可能にすることができる。
【0153】
トランスセプタルアセンブリ300のいくつかの実施形態では、シース20は、基準トランスセプタルシースを含み、拡張器30Bは、基準可撓性拡張器を含み、可撓性RFワイヤ10は、0.035インチワイヤとして提供される。
いくつかのそのような例では、可撓性RFワイヤ10は、Jチップワイヤまたはピグテールワイヤであってもよい。1つの特定の例では、拡張器30はHDPEを含む。拡張器30は、スタイレット60を収容するのに十分な内径を画定する。一例では、補強部材34を画定するスタイレット60は、金属ハイポチューブなどのハイポチューブを含む。特定の例では、スタイレット60は、ステンレス鋼ハイポチューブを含む金属ハイポチューブを含む。1つのそのような例では、ステンレス鋼ハイポチューブは、約0.035インチより大きいIDを有する。
【0154】
いくつかの例では、可変シース20は、8フレンチ(Fr)可変シースであってもよい。あるいは、8.5Fr可変シース20が提供され得る。いくつかのそのような例では、可変シース20は、異なる曲率を備えることができる。特定の例では、可変シース20は、異なる曲率で、具体的には、37度、45度、55度、90度または135度の角度で提供されてもよい。
この特定の例では、シースチュービングは、内側PTFEライナー、ブレードおよびPebax外側ジャケットを含む。いくつかのそのような実施形態では、8フレンチ(Fr)シースと互換性のある8フレンチ(Fr)拡張器30Bが提供される。あるいは、8フレンチ(Fr)可変シース20に適合する8.5(Fr)拡張器30Bを設けてもよい。いくつかのそのような拡張器は、64度の曲率およびHDPEシャフトを備えることができる。
スタイレット60は、金属ハイポチューブとして提供されてもよい。そのような一例では、スタイレット60は、約0.038インチより大きいIDと、約0.060インチより小さいODとを有することができる。拡張器30Aは、50度または86度の曲率を備えてもよい。いくつかの例では、材料は、HDPEと、補強部材34を形成する金属ハイポチューブとを含むことができる。
いくつかのそのような例では、RFワイヤ10は、0.035インチODワイヤを含み、Jチップワイヤまたはピグテールワイヤであってもよい。この特定の例では、RFワイヤ10は、PTFEコーティングを有するステンレス鋼コアを含むことができる。
方法
方法[実施例2-着脱式スタイレット]
初期追跡/アクセスおよび位置決めのために同じデバイスを使用すること
【0155】
本発明のいくつかの実施形態において、
図4A~4Gを参照すると、組織を穿刺する方法が開示される。この方法は、
図4Bに示すように、[1]デバイス(RFガイドワイヤ10などの穿刺デバイス110など)を組織の領域内に前進させることによって、患者の体内の組織の領域にアクセスするステップを含む。
いくつかのそのような例では、組織領域を穿刺する方法は、組織領域にアクセスするステップが、
図4Bに示すように、患者の心臓500に隣接する上大静脈(SVC)501内にデバイス(穿刺デバイス110など)を前進させることを含むトランスセプタル穿刺を実行する方法を含む。
【0156】
本発明のいくつかの実施形態では、組織を穿刺する方法は、さらに、[4]
図4Dに示すように、穿刺のためにデバイスを標的組織部位に位置決めするために、例えば、[3]最初に、
図4Cに示すように、穿刺デバイス110の上で支持部材130を追跡して、デバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、[4]デバイス(穿刺デバイス110など)を標的組織部位に向かって前進させることを可能にすることによって、
図4Dに示すように、組織の領域内の標的組織部位にデバイスを位置決めする。
【0157】
いくつかのそのような例では、標的組織部位に穿刺デバイス110を位置決めするステップは、まず、例えば、(3)支持部材130(例えば、スタイレット)をデバイス(例えば、穿刺デバイス110)上でSVC内に追跡または前進させて、(3)
図4Dに示すように、ドロップダウン手順を容易にし、[4]穿刺デバイス110を中心に位置決めすることによって、患者の上大静脈(SVC)から心臓500内にドロップダウンを実行して、心臓500の隔壁502に沿って窩(または窩)504を位置決めするステップを含む。例えば、これは、上大静脈から心臓内にアセンブリ300をドロップダウンさせて、窩を見つけることを含む。
【0158】
いくつかの実施例では、位置決めするステップ[4]は、
図4Cに示すように、拡張器30Bにスタイレット60を挿入するステップ[例えば、停止部に達するまで]を含み得る支持部材130を追跡および前進させる前に、例えば、最初に、デバイス(RFガイドワイヤ10など)の上のシース20および拡張器30Bを上大静脈内に前進させるステップ[2]をさらに含む。いくつかのそのような例では、位置決めするステップ[4]は、RFガイドワイヤをスタイレット60内に引き込むステップの後に実行される。
【0159】
いくつかのそのような例では、
図4B~4Dに示すように、
図4Bに示すアクセスするステップ[1]と、
図4Dに示す位置決めするステップ4]は、穿刺デバイス110などの同じデバイスを使用して実行され、穿刺デバイス110は、アクセスするステップ[1]の間、支持部材130[スタイレット60を備える]なしで使用可能であり、デバイスは、位置決めするステップ[4]の間、支持部材130[スタイレット60を備える]と共に使用可能である。
初期アクセスおよび位置決めのための穿刺デバイスの使用
【0160】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、
図4B~4Dに示すように、アクセスおよび位置決めのステップは、穿刺デバイス110(RFガイドワイヤ10など)を使用して実施される。
初期アクセス、位置決めおよび穿刺のために同じデバイスを使用すること
【0161】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、方法は、
図4Dに示すように、位置決めするステップ[4]の後に、
図4Eに示すように、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して標的組織部位を穿刺するステップ[5]をさらに含む。
支持部材130[スタイレット60を含む]は、穿刺[5]中にデバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、アクセスするステップ[1]、位置決めするステップ[4]および穿刺するステップ[5]は、同じデバイスを使用して実行される。
【0162】
本発明のいくつかの実施形態では、標的組織部位を穿刺するステップ[5]は、心臓500の左側へのアクセスを得るために、窩504を穿刺するステップ[5]を含む。これは、アセンブリ100の支持部材130(拡張器30Aなど)およびシース20などのアセンブリ100の1つ以上のデバイスが、RFガイドワイヤ10上を心臓の左側に追跡されることを可能にする。
【0163】
いくつかのそのような実施形態では、穿刺するステップ[5]は、最初にデバイス(RFガイドワイヤ10など)を前進させ、拡張器30Bで探索して、
図4Dに示すように、RFガイドワイヤ10を穿刺位置まで前進させて、窩504のところで隔壁502を穿刺することを可能にすることによって実施される。
初期アクセス、位置決めおよび穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0164】
いくつかのそのような例では、
図2B~2Eに示すように、アクセスするステップ、位置決めするステップおよび穿刺するステップは、穿刺デバイス110を使用して実行される。
初期アクセス、位置決め、穿刺および固定のための同じデバイスの使用
【0165】
本発明の一実施形態によれば、方法は、
図4Eに示すように、固定するステップ[6]をさらに含み、固定するステップは、標的組織部位を通して標的組織部位の他方の側へのアクセスを維持するために、標的組織部位を通して穿刺するステップ[5]の後にデバイス(穿刺デバイス110など)を使用して実行され、1つまたは複数の追加のデバイス[シース20および拡張器30Bなど]をデバイス(穿刺デバイス110、例えば、RFガイドワイヤ10など)上で前進または追跡させて、シース20および拡張器30Bを標的組織部位の他方の側、例えば、
図4Fに示すように、心臓の左側に交差させることを可能にし、アクセスするステップ[1]、位置決めするステップ[4]、穿刺するステップ、および固定するステップ[5]は、同じデバイスを使用して実行される。
RFガイドワイヤ10は、
図4Gに示すように、心臓の左側へのアクセスを維持するために残され得る。RFガイドワイヤ10は、1つ以上のデバイスを心臓の左側に案内するレールとして機能する。いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10は、組織への損傷を最小限に抑えるために実質的に非外傷性でありながら、1つまたは複数のデバイスを心臓の左側に案内する実質的に剛性のレールを提供する。
【0166】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、標的組織部位を通るアクセスを維持するために固定するステップは、心臓の左側へのアクセスを維持するために、(穿刺デバイス110のような)デバイスを、心臓の左側に窩を通って前進させることを含む。
【0167】
いくつかのそのような例では、固定するステップは、RFガイドワイヤ10が心臓の左側へのアクセスを維持するように配置されたままであることを可能にすることによって固定を可能にするために、スタイレット60を除去することをさらに含む。シース20および/または拡張器30Bは、さらに取り外されてもよい。
【0168】
いくつかのそのような実施形態では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップは、実質的にRFガイドワイヤおよび取り外し可能なスタイレット60などのワイヤを使用して実行される。
初期アクセス、位置決めおよび穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0169】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップは、穿刺デバイス(RFガイドワイヤ10を備えるワイヤなど)と、取り外し可能なスタイレット60とを使用して実行される。
初期アクセス、位置決めおよび/または穿刺に使用されるデバイスの代替案は、これらの依存関係が依存する基本クレームに基づく。
【0170】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数が可撓性穿刺デバイス112を使用して実行される可撓性穿刺デバイス112を備える。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性穿刺デバイス112を使用して実施される。
【0171】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を含み、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数は、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を使用して実行される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を使用して実施される。
【0172】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を含み、ステップにアクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数は、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して実行される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して実施される。
【0173】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性RFガイドワイヤ10を含み、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのうちの1つまたは複数は、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実行される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実施される。
【0174】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、比較的鋭い遠位先端118dを有する可撓性の機械的ガイドワイヤ118を含み、アクセス、位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数は、可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して実施される。
いくつかのそのような例では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップのそれぞれは、実質的に可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して実施される。
アクセスと位置決めのステップの繰り返し
【0175】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、方法は、
図4Bに示されるアクセスするステップ[1]と、
図4Dに示される位置決めするステップ[4]とを、
図4Eに示すように、穿刺するステップ[5]の前に、デバイス(穿刺デバイス110など)が所望の標的組織部位に位置決めされるまで繰り返すステップとをさらに含む。
支持部材の再成形
【0176】
いくつかのそのような例では、
図4Dに示すように、位置決めするステップ[4]を繰り返すことは、さらに、
図4Dに示すように、窩504を見つけるドロップダウン手順を備える実施例において位置決めするステップを繰り返す前に、支持部材130[スタイレット60]を除去した後に支持部材130の湾曲を再成形することと、
図4Cに示すように、支持部材130[スタイレット60]をデバイス上で再トラッキングすること[3](
図4Bに示すように、[1]SVC内で再位置決めされた穿刺デバイス110など)とを含む。特定の例では、支持部材130は、スタイレット60を含み、位置決めステップは、スタイレット60を使用して実行される。
【0177】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、この方法は、(スタイレット60を引き出して再成形することによって)支持部材130を再成形することを含む。
支持部材は、スタイレットを備える。
【0178】
いくつかの実施形態では、
図4A~4Eに関して論じたように、再成形のステップは、スタイレット60を備える支持部材130を使用して行うことができる。スタイレット60は、補強部材34であり、位置決めのステップは、スタイレット60を使用して行われる。
【0179】
いくつかのそのような例では、スタイレット要素60を取り出し、再成形することができる。他の例では、スタイレット要素60は、シース20および/または拡張器30Bと共に引き出され、ネット形状が何であるかを見るために再成形されてもよく、その後、その中に再挿入されてもよい。
【0180】
上記で概説した方法は、
図6A-6Hに示すように、取り外し可能なスタイレット60を有する以下でさらに論じる実施形態にも使用することができる。
【0181】
上述した実施形態と同様に、アセンブリ300を使用してトランスセプタル穿刺手順を実行する方法を示す全体的な方法/ワークフローが提供される。本明細書に開示される方法は、剛性構成要素とは別個に提供されるエネルギー送達構成要素を備えるアセンブリに関連する1つ以上の利点を提供する。
この方法の詳細を以下に示す。
【0182】
一般的な概観として、
図4A~4Gに示すように、1つの広範な実施形態において、トランスセプタル穿刺を実行する方法が提供され、この方法は、(i)RFワイヤを上大静脈内に前進させること、(ii)シースおよび拡張器をワイヤ上で上大静脈内に前進させること、(iii)スタイレットを拡張器内に挿入して停止部に到達させること、(iv)RFワイヤをスタイレット内に引き込むこと、(v)SVCから心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけること、(vi)拡張器を用いて探索すること、(vii)RFワイヤを穿刺位置に前進させること、(viii)穿刺およびRFワイヤを前進させること、(ix)シースおよび拡張器をRFワイヤ上で交差させることおよび(x)スタイレットを除去することを備える。
【0183】
より具体的には、再び
図4Aを参照すると、可撓性RFワイヤ10またはRFガイドワイヤ10と、シース20と、標準的なトランスセプタル拡張器30Bと、スタイレット60とを備えるアセンブリ100を使用してトランスセプタル穿刺処置を実行する方法が提供され、この方法は、
図4Bにさらに示すように、ステップ402において、アクセスを得るためにRFワイヤを上大静脈(SVC)内に前進させるステップを含む。
先に概説したように、いくつかのそのような実施形態では、エネルギー送達構成要素(可撓性RFワイヤ10)を補強部材34とは別個に提供することによって、エネルギー送達構成要素をアクセスワイヤまたはスタータワイヤとして使用することが可能になる。
より具体的には、補強部材34を画定するスタイレット60は、後で前進させることができ、可撓性RFワイヤ10が、追加のアクセスワイヤを使用することなく、SVCへのアクセスを提供することを可能にする。これは、ステップの数を減らし、手順を合理化するのを助けることができ、従って、手順の時間および複雑さを減らすことができる。
【0184】
この方法は、[2]ステップ404において、シース20と可撓性拡張器30Bとの組み合わせを可撓性RFワイヤ上でSVC内に前進させるステップをさらに含む。従って、この実施形態においても、可撓性RFワイヤ10は、アクセスワイヤとして機能し、シース20および拡張器30B(例えば、アセンブリとして)が、
図4Cに示すように、可撓性RFワイヤ10上をSVC内に追跡されることを可能にする。
さらに、そのような一例では、埋め込まれた補強部材なしで、標準的なトランスセプタル拡張器30Bを設けることができる。これは、シース20および拡張器30Bの最初の追跡を可能にし、標準的なトランスセプタルと同様の感覚を医師に提供するのに役立ち得る。
【0185】
この方法は、付加的なステップを提供し、ステップ406において、[3]拡張器30B内の停止部に到達するまでスタイレット60を挿入する。
ステップ408では、RFワイヤを拡張器30B内に引き込み、ステップ410では、
図4Dに示すように、心臓500の隔壁502に沿って窩504などの標的組織部位にアセンブリ300を位置決めするために、SVCから心臓内へのドロップダウンを実行して窩を位置決めすることによって、アセンブリ300を位置決めするステップを提供する。
補強部材34(スタイレット60によって画定される)は、アセンブリ100に十分な剛性を与え、ドロップダウンを容易にする。従って、補強部材34は、
図4Dに示すように、アセンブリ100が隔壁502と係合することを可能にするのに十分な力およびトルクの伝達を可能にする。
【0186】
1つのそのような例では、可撓性RFワイヤ10から分離され、独立して動作可能であるように(スタイレット60によって画定されるような)補強部材34を有することは、処置における1つ以上のステップが繰り返される必要がある場合、再現性をさらに支援し得る。
可撓性RFワイヤ10の隔壁502に対する最初の配置が、ドロップダウン後に適切でない場合、シース20および拡張器30Bは、スタイレット60[従って、補強部材34]とともに、部分的に除去され得るか、または部分的に引き抜かれ得、可撓性RFワイヤ10は、上大静脈(SVC)内に再配置され得る。
シース20、拡張器30Bおよびスタイレット60[従って、補強部材34]は、RF送達の前に、例えば、窩504などの標的組織部位にアセンブリ300を配置するステップの間に、RF送達の前に窩504を位置付けるために、
図4Dに示すように、RFワイヤ10を隔壁に対してドロップダウンして再配置するために、適切な力およびトルク伝達を提供するように、RFワイヤ10の上を再前進され得る。
従って、補強部材34およびRFワイヤ10は、交換ワイヤを再挿入する必要性を低減することによって、デバイス交換を最小限に抑えるのに役立ち得る。これは、交換を排除することによって、手順時間を短縮し、安全性を高めるのに役立ち得る。従って、エネルギー送達構成要素および剛性構成要素が分離される本実施形態では、処置時間およびリスクが低減され得る。
【0187】
さらに、本明細書に記載の実施形態では、スタイレット60、従って補強部材34は、拡張器30Bから取り外し可能かつ分離可能であるという点で、取り外し可能な補強部材が提供される。
取り外し可能なスタイレット60によって取り外し可能な補強要素を提供することによって、スタイレットは異なる曲率を与えることができる。拡張器30Bを窩504に対して位置決めするための優先的な位置を利用するために、拡張器30B内のスタイレット60の位置を調節する可変システムが提供される。加えて、スタイレット60は、再成形可能であってもよく、引き出されて手動で再成形されてもよい。
いくつかのそのような実施形態では、ステップ410でドロップダウンが実行された後、医師は、探索の前に、ステップ412で、スタイレット60および/またはアセンブリ300の角度が十分であるかどうかを評価することができる。角度が十分であるとみなされない場合、医師は、ステップ422において、スタイレット60を引き出し、曲線を再整形することができる。
次に、手順は、ステップ406からステップ412まで繰り返すことができる。
【0188】
角度が十分であるとみなされる場合、ステップ412において、方法は、
図4Dを参照し、ステップ414において、拡張器30Bで探索することをさらに含む。補強部材34は、アセンブリ100に十分な剛性を与えて、アセンブリ100の遠位端に力を加えることを可能にし、従って拡張器30Bでの探索を可能にする。
この方法は、ステップ416において、RFワイヤ10を穿刺位置まで前進させ、ステップ416において、
図4Eに示すように、[5]RFワイヤ10を穿刺し、前進させて、RFワイヤ10が、窩504において隔壁502を穿刺して、心臓の左側にアクセスすることを可能にし、それによって、RFワイヤ10を使用して固定するステップを提供するステップをさらに含む。
いくつかのそのような例では、このように配置されたRFワイヤ10は、穿刺後に心臓の左側へのアクセスを維持するアンカーとして機能する。可撓性RFワイヤ10は、可撓性RFワイヤ10がより可撓性であるので、オペレータが傷害なしに強く押すことを可能にするという追加の利点を提供することができる。
この方法は、
図4Fにさらに示すように、ステップ420において、RFワイヤ10上でシース10および拡張器30Bをスタイレット60と交差させるステップ[6]をさらに含む。可撓性RFワイヤ10は、シース20/拡張器30Bの開放端部をさらに保護し得、その結果、それは、組織内に硬く押し込まない。
ステップ422では、シース20および拡張器30ならびにスタイレット60(従って、それによって画定される補強部材34)を取り外すことができる。
【0189】
本明細書で概説するように、エネルギー送達構成要素は、補強部材34(スタイレット60によって提供されるような)などの剛性構成要素から分離された可撓性RFワイヤ10として提供され、スタイレット60は、可撓性RFワイヤ10から分離可能および取り外し可能である。
これは、補強部材34(スタイレット60によって画定される)が、横断的な穿刺およびアクセスの後に取り外し可能であり得、例えば、
図4Gに示すように、左心房内に可撓性RFワイヤ10を即座に固定することを可能にし、左心房内に可撓性RFワイヤ10が位置付けられたままであることを可能にするステップ[7]を提供するさらなる利点を提供する。
1つのそのような例では、RFワイヤ10は、固定のために左上位神経静脈内に配置されてもよい。これは、RFワイヤ10が左心房内へのアクセスを維持することを可能にし、可撓性RFワイヤ10を使用して左心房内へのデバイスの交換を容易にするために、スタイレット60[従って補強部材34]の除去を可能にし得る。
これは、左側への追加のデバイスを追跡するために左側へのアクセスを維持するために、穿刺後に医師が別のワイヤを前進させる必要性を排除することができるので、左側への追加の交換をさらに低減することができる。
上記で概説したように、本実施形態はまた、左側での交換を最小限に抑えることによって、処置時間および必要なステップ数を低減することに加えて、汚染、塞栓およびストロークのリスクを最小限に抑えるという追加の利点を提供する。
実施例2一般的な概要
スタイレットと別個のRFワイヤ
【0190】
従って、要約すると、本発明の実施形態では、トランスセプタル穿刺を実行する方法が提供され、この方法は、RFガイドワイヤを上位大静脈内に前進させるステップと、シースおよび拡張器を上位大静脈内に前進させるステップと、拡張器内にスタイレットを挿入し、それが停止に達するまで、RFガイドワイヤをスタイレット内に引き込むステップと、上位大静脈から心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけるステップと、拡張器で探索するステップと、RFワイヤを穿刺位置まで前進させるステップと、穿刺およびRFワイヤを前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFワイヤ上で横切るステップと、スタイレットを除去するステップとを備える。
実施例3
【0191】
別の例では、本発明の実施形態は、心臓の隔壁を通るトランスセプタル貫通孔を形成するアセンブリ302を提供する。上述の実施形態と同様に、アセンブリ302は、可撓性RFワイヤおよび別個の補強部材を提供する。
デバイス
【0192】
そのような一例では、
図5Aに示すように、アセンブリ302は、前述のアセンブリ300と同様であり、支持部材とは別個に設けられ、支持部材とは独立して動作可能な可撓性エネルギー送達構成要素を備える。
いくつかの実施形態では、アセンブリ302は、アセンブリ300の例として提供される。アセンブリ302は、RFワイヤ10と、補強部材34を画定するスタイレット60と、シース10と、標準的なトランスセプタル拡張器30Bとを備え、これらの詳細は、本明細書で上述される。図示の特定の例では、補強部材34はまた、拡張器30Bならびに可撓性RFワイヤ10とは別個に設けられ、それから取り外し可能である。
【0193】
ここで、
図5Aおよび5Bを参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ302は、RFガイドワイヤの使用を可能にしながら針の感触を提供するために、可撓性エネルギーベース穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が補強部材34と選択的に使用可能であることを可能にする針アセンブリ136を形成するために、可撓性エネルギーベース穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が補強部材34(スタイレット60など)に結合されることを可能にするロック機構75をさらに備える。
【0194】
特定の例では、アセンブリ302のロック機構75は、RFガイドワイヤ10がスタイレット60に結合されることを可能にし、RFガイドワイヤ10がスタイレット60と共に選択的に使用可能であることを可能にし、RFガイドワイヤ10の使用を可能にしながら針の感触を提供する。
【0195】
いくつかのそのような例では、ロック機構75は、ワイヤ(RFガイドワイヤ10など)およびスタイレット60が、ワイヤおよびスタイレット60が一緒に前後に動かされ得るように、軸方向にロックされることを可能にし得る。付加的な実施形態では、ロック機構75は、付加的に回転ロックを提供することができる。
【0196】
本明細書に提示される実施形態は、可撓性RFワイヤ10と補強部材34とをロックする手段を提供し、この手段は、RFワイヤ10の使用を可能にしながら、この組み合わせが剛性RF針の感触を提供することを可能にする。この組み合わせは、RFワイヤ10のような可撓性エネルギー送達構成要素が、補強部材34のような支持部材130とは別個に設けられた分離エネルギー送達システムの上記で提供される利点を提供する。
より具体的には、一例では、
図5Bに示すように、スタイレット60は、処置の一部のために、その近位部分に沿って可撓性RFワイヤ10に連結されるように動作可能なロックハンドル71を備える。
ロックハンドル71は、ロックアームがRFワイヤ10と係合し、スタイレット60を所定の位置にロックすることを可能にするためにバネ付勢され得るロックアーム73を含み、従って、ロック機構75を規定する。
いくつかの例では、スタイレット60および/またはRFワイヤ10は、ロック前のスタイレット60/RFワイヤ10の相対的な位置決めを容易にするために、マーカバンド62をさらに備える。従って、スタイレットハンドル71は、整列のために可撓性RFワイヤ10上にロックする。
【0197】
図5C、5Dおよび5Eは、手順の様々なステップに従って使用されるアセンブリ302の詳細を示す。より具体的には、
図5Cは、スタイレット60内に配置された可撓性RFワイヤ10を示し、スタイレット60は、一例では、組み立てられて患者の外側にロックされるように構成される。別の例では、スタイレット60およびRFワイヤ10は、患者の体内に配置されると、ロックされてもよい。
図5Dは、2本の指の位置と呼ばれるドロップダウン位置のために拡張器30B内に配置された結合されたRFワイヤ10およびスタイレット60アセンブリを示す。
図5Eは、アーク位置にある拡張器30B内に配置されたスタイレット20、RFワイヤ10アセンブリを示す。
【0198】
いくつかの例では、上述のように、可変シース20は、8Fr可変シースであってもよい。あるいは、8.5Fr可変シース20が提供され得る。いくつかのそのような例では、可変シース20は、異なる曲率を備えることができる。
特定の例では、可変シース20は、異なる曲率で、具体的には、37度、45度、55度、90度または135度の角度で提供されてもよい。この特定の例では、シースチュービングは、内側PTFEライナー、ブレードおよびPebax外側ジャケットを含む。いくつかのそのような実施形態では、8Frシースに適合する8Fr拡張器30Bが提供される。
あるいは、8Fr可変シース20と互換性のある8.5Fr拡張器30Bを設けてもよい。いくつかのそのような拡張器は、64度の曲率およびHDPEシャフトを備えることができる。スタイレット60は、金属ハイポチューブとして提供されてもよい。そのような一例では、スタイレット60は、約0.038インチより大きいIDと、約0.060インチより小さいODとを有することができる。
拡張器30Bは、50度または86度の曲率を備えてもよい。いくつかの例では、材料は、HDPEと、補強部材34を形成する金属ハイポチューブとを含むことができる。いくつかのそのような例では、RFワイヤ10は、0.035インチODワイヤを含み、Jチップワイヤまたはピグテールワイヤであってもよい。この特定の例では、RFワイヤ10は、PTFEコーティングを有するステンレス鋼コアを含むことができる。
方法
実施例3[ロック可能なスタイレットおよびRFガイドワイヤ]
初期追跡またはアクセスおよび位置決めのために同じデバイスを使用すること
【0199】
本発明のいくつかの実施形態において、
図6A~6Hを参照すると、組織を穿刺する方法が開示される。この方法は、
図6Bに示すように、[1]デバイス(Jワイヤ101など)を組織の領域内に前進させることによって、患者の体内の組織の領域にアクセスするステップを含む。
いくつかのそのような例では、組織領域を穿刺する方法は、組織領域にアクセスするステップが、
図6Bに示すように、患者の心臓500に隣接する上大静脈(SVC)501内にデバイス(Jワイヤ101など)を前進させることを含むトランスセプタル穿刺を実行する方法を含む。
【0200】
本発明のいくつかの実施形態では、組織を穿刺する方法は、さらに、例えば、まず、[2]シース20および拡張器30Bをワイヤ(Jワイヤ101など)を越えて上大静脈内に前進させ、[3]Jワイヤを除去し、[4]拡張器内の拡張器30B(例えば、2本の指の位置で)に針アセンブリを挿入するステップを備え、[4]拡張器内の支持部材130[スタイレット60を備える]を前進させるか、または追跡するステップとを含むことにより、
図6Dに示すように、[5]組織の領域内の標的組織部位にデバイスを位置決めするステップとを含む。
より具体的には、[4]支持部材を前進または追跡するステップは、[4]針アセンブリを拡張器30B内に(例えば、2本の指の位置で)拡張器内に挿入するステップを含む。針アセンブリは、スタイレット60と、RFガイドワイヤ10のような穿刺デバイス110とを備える。いくつかのそのような例では、針アセンブリは、RFガイドワイヤ10をスタイレット60にロックするロック機構を備える。
【0201】
スタイレット60は、
図6Cに示すように、デバイス(穿刺デバイス110など)を支持するように機能し、
図6Dに示すように、[5]穿刺のためにデバイスを標的組織部位に位置決めするために、標的組織部位に向かってデバイス(穿刺デバイス110など)の前進を可能にする。
【0202】
いくつかのそのような例では、標的組織部位に穿刺デバイス110を位置決めするステップは、[5]上大静脈(SVC)から患者の心臓500へのドロップダウンを実行して、心臓500の隔壁502に沿って卵形窩(または窩)504を位置特定することを含む。
例えば、これは、上大静脈から心臓内にアセンブリ300をドロップダウンさせて、窩を見つけることを含む。
【0203】
いくつかの例では、RFガイドワイヤ10およびスタイレット60が、それらのロック位置で拡張器30B内に挿入され、RFガイドワイヤ10が拡張器30B内に着座するとき、RFガイドワイヤをスタイレット60内に引き込むステップは、必要とされなくてもよい。
アクセスおよび位置決めのために異なるまたは別個のデバイスを使用する[実施例3]。
【0204】
このようないくつかの実施形態では、Jワイヤが提供され、患者の体内の組織の領域にアクセスするステップに使用され、RFワイヤ10が提供され、使用され(例えば、スタイレット60に結合されたRFワイヤ10を有する針アセンブリとして提供される)、デバイス(例えば、RFワイヤ10として提供される)を支持するデバイス(例えば、RFワイヤ10として提供される)と共に支持部材(例えば、スタイレット60として提供される)を追跡することによって、デバイスを組織の領域内の標的組織部位に配置して、穿刺のためにデバイスを標的組織部位に配置するために、デバイス(例えば、RFワイヤ10)を標的組織部位に向かって前進させるステップに使用される。
このように、いくつかの例では、アクセスするステップおよび位置決めするステップは、異なるまたは別個のデバイス(例えば、それぞれJワイヤおよびRFワイヤ10)を使用して実行され、アクセスするステップは、支持部材(スタイレット60など)なしで実行され、デバイス(RFワイヤ10など)は、位置決めするステップの間、支持部材(スタイレット60など)とともに使用可能である。
初期位置決めおよび穿刺のための同じデバイスの使用
【0205】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、
図6Eに示すように、方法は、
図6Dに示すように、[5]位置決めするステップの後に、[5]デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して標的組織部位を穿刺するステップをさらに含む。
【0206】
本発明のいくつかの実施形態では、標的組織部位を穿刺するステップ[5]は、心臓500の左側へのアクセスを得るために、窩504を穿刺するステップ[5]を含む。
いくつかのそのような実施形態では、穿刺するステップ[5]は、まず、拡張器30Bで探索し、針アセンブリを穿刺位置まで前進させ、
図6Eに示すように、拡張器30B内の停止部まで穿刺および針アセンブリを前進させて、RFガイドワイヤ10を穿刺位置まで前進させて、窩504に位置で隔壁502を穿刺することによって実施される。
穿刺デバイスの使用、位置決めおよび穿刺
【0207】
いくつかのそのような例では、
図6B~6Hに示すように、位置決めステップおよび穿刺ステップは、穿刺デバイス110を使用して実行される。
位置決め、穿刺および固定のための同じデバイスの使用
【0208】
本発明の一実施形態によれば、この方法は、
図6Fに示すように、固定するステップ[6]をさらに含み、固定するステップは、標的組織部位を通して標的組織部位の他方の側へのアクセスを維持するために、標的組織部位を通して穿刺するステップ[5]の後にデバイス(穿刺デバイス110など)を使用して実行され、1つまたは複数の追加のデバイス[シース20および拡張器30Bなど]は、
図6Gに示すように、標的組織部位の他方の側への、例えば、心臓の左側へのシース20および拡張器30Bの交差を可能にするために、デバイス(穿刺デバイス110など、例えば、RFガイドワイヤ10)上で前進または追跡されることを可能にし、位置決め、穿刺および固定するステップは、同じデバイスを使用して実行される。
【0209】
いくつかのそのような例では、
図6Fに示すように、固定するステップは、針アセンブリを含むアセンブリの位置を最初に保持し、RFガイドワイヤをスタイレット60からロック解除し、RFガイドワイヤをアンカーまで前進させることによって実行される。この方法は、
図6Gに示すように、シース20および拡張器30BをRFガイドワイヤ10上で交差させるステップと、スタイレット60を取り外すステップとをさらに含む。
【0210】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、標的組織部位を通るアクセスを維持するために固定するステップは、心臓の左側へのアクセスを維持するために、(穿刺デバイス110のような)デバイスを、心臓の左側に窩を通って前進させることを含む。
【0211】
いくつかのそのような例では、固定するステップは、RFガイドワイヤ10が心臓の左側へのアクセスを維持するように配置されたままであることを可能にすることによって固定を可能にするために、スタイレット60を除去することをさらに含む。シース20および/または拡張器30Bは、さらに取り外されてもよい。
いくつかのそのような実施形態では、アクセスするステップ、位置決めするステップ、穿刺するステップおよび固定するステップは、実質的にRFガイドワイヤおよび取り外し可能なスタイレット60などのワイヤを使用して実行される。穿刺デバイス110は、
図6Hに示すように、心臓の左側へのアクセスを維持するために残され得る。
RFガイドワイヤ10は、1つ以上のデバイスを心臓の左側に案内するレールとして機能する。いくつかのそのような例では、RFガイドワイヤ10は、組織への損傷を最小限に抑えるために実質的に非外傷性でありながら、1つまたは複数のデバイスを心臓の左側に案内する実質的に剛性のレールを提供する。
位置決め、穿刺および固定のための穿刺デバイスの使用
【0212】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、位置決め、穿刺および固定のステップは、針アセンブリの穿刺デバイス(RFガイドワイヤ10を備えるワイヤなど)および取り外し可能なスタイレット60を使用して実施される。
位置決めおよび/または穿刺および固定のために使用されるデバイスの代替物
【0213】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性穿刺デバイス112を含み、位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数は、可撓性穿刺デバイス112を使用して実行される。いくつかのそのような例では、位置決め、穿刺および固定の各ステップは、実質的に可撓性穿刺デバイス112を使用して実施される。
【0214】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を含み、位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数が、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を使用して実施される。いくつかのそのような例では、位置決め、穿刺および固定の各ステップは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118またはRFガイドワイヤ10など)を使用して実施される。
【0215】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を含み、ステップの位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数は、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して実行される。いくつかのそのような例では、位置決め、穿刺および固定のステップのそれぞれは、実質的に可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して実施される。
【0216】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、可撓性RFガイドワイヤ10を含み、位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数は、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実行される。いくつかのそのような例では、位置決め、穿刺および固定の各ステップは、実質的に可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実施される。
【0217】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、デバイスは、比較的鋭い遠位先端118dを有する可撓性の機械的ガイドワイヤ118を含み、位置決め、穿刺および固定のステップのうちの1つまたは複数は、可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して実施される。いくつかのそのような例では、位置決め、穿刺および固定の各ステップは、実質的に可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して実施される。
アクセスと位置決めのステップの繰り返し
【0218】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、方法は、
図6Bに示されるアクセスするステップ[1]と、
図8Dに示される位置決めするステップ[5]とを、
図6Eに示すように、デバイス(穿刺デバイス110など)が穿刺するステップ[5]の前に所望の標的組織部位に位置決めされるまで繰り返すステップをさらに含む。
支持部材の再成形
【0219】
いくつかのそのような例では、
図6Dに示すように、位置決めするステップ[4]を繰り返すことは、
図4Dに示すように、窩504を見つけるためのドロップダウン手順を含む位置決めステップを繰り返す前に、
図6Cに示すように(
図6Bに示すように、[1]SVC内で再位置決めされた穿刺デバイス110など)、スタイレット60の湾曲を再形成することと、デバイスの上で針アセンブリ[スタイレット60]の一部としてスタイレット60を再トラッキングすること[4]とをさらに含む。特定の例では、支持部材130は、スタイレット60を含み、位置決めステップは、スタイレット60を使用して実行される。
【0220】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、方法は、支持部材130を(スタイレット60を引き出し、それを再成形することによって)再成形すること、および、例えば、針アセンブリからそれをロック解除することによって、再成形することを含む。
支持部材は、スタイレットを備える。
【0221】
いくつかの実施形態では、
図6A~6Eに関して論じたように、スタイレット60が補強部材34である場合に再成形するステップを行うことができ、位置決めするステップはスタイレット60を使用して行うことができる。
【0222】
いくつかのそのような例では、スタイレット要素60を取り出し、再成形することができる。他の例では、スタイレット要素60は、シース20および/または拡張器30Bと共に引き出され、ネット形状が何であるかを見るために再成形されてもよく、その後、その中に再挿入されてもよい。
【0223】
上述の実施形態と同様に、
図6Aは、アセンブリ302を使用してトランスセプタル穿刺手順を実行する方法の全体的な方法/ワークフローを示す。本明細書に開示される方法は、剛性構成要素とは別個に提供されるエネルギー送達構成要素を備えるアセンブリに関連する1つ以上の利点を提供する。
この方法の詳細を以下に示す。
総括
【0224】
一般的な概要として、
図6A~6Hに示すように、1つの広範な実施形態において、トランスセプタル穿刺を実施する方法が提供され、この方法は、(i)上大静脈内にJワイヤを前進させるステップと、(ii)上大静脈内にワイヤを覆ってシースおよび拡張器を前進させるステップと、(iii)Jワイヤを除去するステップと、(iv)2本の指の位置のための拡張器内にスタイレット/ワイヤアセンブリを挿入するステップと、(v)窩を見つけるためにSVCから心臓内にドロップダウンさせるステップと、(vi)拡張器を用いて探索するステップと、(vii)穿刺位置にスタイレット/RFワイヤアセンブリを前進させるステップと、(viii)拡張器内の停止部まで穿刺およびスタイレット/RFワイヤアセンブリを前進させるステップと、(ix)位置を保持してRFワイヤをロック解除するステップと、(x)固定するためにワイヤを前進させるステップと、(xi)RFワイヤを覆ってシースおよび拡張器を交差させるステップと、(xii)スタイレットを除去するステップとを含む。
【0225】
より具体的には、再び
図6Aを参照すると、可撓性RFワイヤ10、シース20、標準的なトランスセプタル拡張器30Bおよびスタイレット60を備えるアセンブリ302を使用してトランスセプタル穿刺処置を実施する方法が提供され、この方法は、以下のステップを含む。
ステップ602において、患者の外側にスタイレットおよびRFワイヤ10を組み立て、それらを一緒にロックする。ステップ604において、
図6Bにさらに示すように、[1]アクセスを得るためにJワイヤを上大静脈(SVC)に前進させる。この方法は、ステップ606において、
図6Cに示すように、[2]シース20と可撓性拡張器30Bとの組み合わせをJワイヤ上でSVC内に前進させるステップと、ステップ607において、[3]Jワイヤを除去するステップをさらに含む。
標準的なトランスセプタル拡張器30Bは、埋め込まれた補強部材なしで提供されるので、シース20および拡張器30Bの最初の追跡は、標準的なトランスセプタル手順と同様の感覚を医師に提供し得る。
この方法は、
図6Cにさらに示すように、ステップ608において、[4]スタイレット60/RFワイヤ10アセンブリ302を2本の指の位置に挿入する追加のステップをさらに提供する。
この方法は、
図6Dに示すように、ステップ610において、[5]SVCから心臓500へのドロップダウンを実行して、窩の位置を突き止めることをさらに含む。スタイレット60は、補強部材34を画定し、アセンブリ302に十分な剛性を提供して、ドロップダウンを容易にする。
【0226】
本開示のいくつかの実施形態において、拡張器30Bは、標準的なトランスセプタル拡張器30Bとして提供される。
他の実施形態では、拡張器30Bは、標準的なトランスセプタル拡張器30Bよりも柔らかいか、またはより柔軟であり得る(または言い換えれば、より硬くなくなり得る)。
【0227】
より具体的には、補強部材34は、
図6Dに示すように、アセンブリ100が隔壁と係合することを可能にするのに十分な力およびトルク伝達を可能にする。
【0228】
1つのそのような例では、先に論じた実施形態と同様に、可撓性RFワイヤ10とは別個であり、それから独立して動作可能であるような(スタイレット60によって画定されるような)補強部材34を有することは、処置の1つまたは複数のステップを繰り返す必要がある場合、処置の態様の再現性をさらに支援することができる。
ドロップダウン後に中隔に対するフレキシブルRFワイヤ10の初期配置が適切でない場合、シース20およびダイレータ30Bは、スタイレット60とともに(RFワイヤからの分離後に)部分的に除去または部分的に後退されてもよく、フレキシブルRFワイヤ10は、上大静脈(SVC)内に再配置されてもよく、ドロップダウン手順は、シース20/ダイレータ30Bの再前進後に繰り返されてもよく、スタイレット60は、上記で概説されたようにRFワイヤ10上を再前進されてもよい。
【0229】
さらに、本明細書に記載の実施形態では、スタイレット60、従って、補強部材34は、拡張器30Bから取り外し可能かつ分離可能であるという点で、取り外し可能な補強部材が提供される。取り外し可能なスタイレット60によって取り外し可能な補強要素を提供することによって、スタイレットが異なる曲率を与えることを可能にすることができる。
拡張器30Bを窩に対して位置決めするための優先的な位置を利用するために、拡張器30B内のスタイレット60の位置を調節する可変システムが提供される。前述したように、スタイレット60は、再成形可能であってもよく、引き抜かれて手動で再成形されてもよい。
いくつかのそのような実施形態では、ステップ610でドロップダウンが実行された後、医師は、探索前に、ステップ612で、スタイレット60および/またはアセンブリ300の角度が十分であるかどうかを評価することができる。角度が十分であるとみなされない場合、医師は、ステップ613で、スタイレット60を引き出し、曲線を再整形することができる。
次に、手順は、ステップ608からステップ612まで繰り返すことができる。
【0230】
ステップ612において、角度が十分であるとみなされる場合、方法は、ステップ614において、拡張器30Bを用いて探索することをさらに含む。
補強部材34は、アセンブリ100に十分な剛性を与えて、アセンブリ100の遠位端に力を加えることを可能にし、従って拡張器30Bによる探索を可能にする。
この方法は、ステップ616において、RFワイヤ10/スタイレット60アセンブリを穿刺位置まで前進させ、ステップ618において、
図6Eに示すように、[6]拡張器30B内の停止部までRFワイヤ100/スタイレット60アセンブリを穿刺し、前進させるステップをさらに含む。
可撓性RFワイヤ10は、可撓性RFワイヤ10がより可撓性であるので、オペレータが傷害なしに強く押すことを可能にするという追加の利点を提供することができる。
【0231】
この方法は、さらに、ステップ620において、RFワイヤ10をRFワイヤ10/スタイレット60アセンブリから所定の位置に保持し、ロックを解除するステップと、
図6Fに示すように、RFワイヤ10をアンカーに前進させるステップとを含む。
実施例2と同様に、
図4A~4Gに関して上記で概説したように、実施例3では、
図6A~6Hに関して概説したように、取外し可能な補強部材であるスタイレット60が提供され、手順の合理化を容易にし得る。
エネルギー送達構成要素は、可撓性RFワイヤ10として提供され、スタイレット60は、可撓性RFワイヤ10から分離可能であり、可撓性RFワイヤ10から取り外し可能である。これは、RFワイヤ10が補強構成要素から独立して左側に前進され得るという点で、さらなる利点を提供する。
[7]RFワイヤ10の位置決めおよび左側での前進のステップは、固定、安全性の向上、左側での交換の最小化および追加のデバイスの追跡可能性を容易にすることを含む上記で概説した実施例2と同様の利点を提供することができる。
この方法は、さらに、[8]左側624でシース20/拡張器30B[およびスタイレット60]と交差するステップと、ステップ626でスタイレットを除去または後退させるステップとを含む。いくつかの例では、スタイレット60は、シース20および拡張器30Bと一緒に左側に交差してもよい。
あるいは、スタイレット60は、シース20/拡張器30Bが心臓の左側を横切ることを容易にしながら、心臓の右側に留まってもよい。これは、スタイレット60が左側に交差することができる方法では見られない追加の利点(交差中に非外傷性を提供し、左側へのアクセスを維持するなど)を提供することができる。
【0232】
従って、いくつかの実施形態では、除去可能な補強材は、RFワイヤ10と併せて使用可能な補強された支持部材を形成するシース20/拡張器30Bアセンブリと併せて、しかしそれとは別個に使用されて、力およびトルクの伝達を容易にし、隔壁との係合を確実にし、ドロップダウン処置中の窩の位置付けを容易にし得る。
取り外し可能な補強材(スタイレット60など)は、シース/拡張器アセンブリから取り外されたRFワイヤ10からロック解除されてもよく、その後、RFワイヤ10を残し、いくつかの例では、シースおよび/または拡張器は、さらなるデバイス交換を容易にするために、左心房内に配置されたままである。
補強部材および可撓性穿刺デバイスを備えた針アセンブリ
補強部材
【0233】
上記のように、本発明のいくつかの実施形態は、組織を穿刺する針アセンブリを提供し、針アセンブリは、
図1A、1Bおよび3B~3Cを参照して、組織を穿刺する穿刺デバイス110可撓性穿刺デバイス112(RFガイドワイヤ10または機械的ガイドワイヤ118など)と、穿刺デバイスを支持する補強部材(拡張器30Aなどの支持部材130またはスタイレット60などの補強部材34など)とを備える。
穿刺デバイスは、組織を穿刺し、交換および位置決めを容易にすることによって処置効率を高めるために、処置の一部の間、補強部材と協働して選択的に使用可能であり、処置の別の部分の間、それとは独立して使用可能である。
【0234】
いくつかのそのような実施形態では、
図1Bに示すように、針アセンブリは、機械的穿刺デバイス118を備える可撓性穿刺デバイス112を備える。いくつかのそのような実施形態では、
図1Aに示すように、実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、エネルギーベースの穿刺デバイス114を備える。
いくつかの実施形態では、
図1Aに示すように、針アセンブリは、実質的に非外傷性の先端(RFガイドワイヤ10など)を備える実質的に可撓性の穿刺デバイス112を提供する。いくつかの実施形態では、
図1Bに示すように、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、比較的鋭い(遠位)先端118dを備える。いくつかの実施形態では、
図1A、
図1B、および
図3A~
図3Bに示すように、補強部材は補強部材34を備える。
【0235】
1つの広範な態様において、本発明の実施形態は、下位アプローチを利用するトランスセプタル穿刺処置を容易にするトランスセプタルシステムを提供する。
このシステムは、剛性エネルギーベースの穿刺デバイスを、(i)RFを使用して穿刺するためにRFワイヤなどのRFエネルギーを送達する可撓性エネルギー送達構成要素と、(ii)アセンブリに構造的および機械的支持を付与し、RFワイヤが隔壁と係合することを可能にし、穿刺部位を横切る前進を容易にするために十分なトルク伝達を提供する補強部材などの別個の支持部材とに変換することを含む。
従って、いくつかの実施形態では、本発明のシステムは、従来技術の針ベースのシステムに関連する制限を克服するために、互いに分離され、かつ互いに取り外し可能なRFワイヤおよび補強部材を提供する。
いくつかのそのような実施形態では、本発明のシステムは、デバイス交換の数を減らし、再現性を容易にし、適切な固定を提供し、安全性を高めることができる作業フローを提供する。従って、いくつかの実施形態では、本発明のシステムは、別個の補強部材を通して構造的支持を提供しながら、エネルギー送達構成要素を機能的に切り離し、可撓性のエネルギー送達構成要素を提供する切り離されたシステムを提供する。
【0236】
利点として、補強部材は、RFワイヤの位置決め後にRFワイヤ上を前進可能であり、RFワイヤが交換ワイヤとして機能することを可能にし、心臓へのアクセスを得るための別個の交換ワイヤの必要性を排除するのを助ける。
このように、本システムは、交換能力を提供するRFワイヤのような可撓性のエネルギー送達構成要素を使用することによって、右側のデバイス交換の数の低減を可能にする。
【0237】
さらなる利点として、補強部材は、剛性が、アセンブリに構造的および機械的支持を付与する手順の局面を完成させるために、および、RFワイヤが隔壁と係合して穿刺を生成し、穿刺後に左側への前進/交差を容易にすることを可能にするために、窩を配置する十分なトルク伝達を提供するために、選択的に前進され得る。
補強部材は、RFワイヤから分離され、さらに、必要であれば、繰り返しドロップダウン手順を容易にするために、SVC内でのRFワイヤの再配置を可能にするという利点を提供する。
より具体的には、補強部材は、RFワイヤを心臓の右側内に維持しながら、部分的に除去され得るか、または部分的に引き抜かれ得る。これは、交換ワイヤを再挿入する必要性を排除することによって交換を排除し、手続きの時間および複雑さを低減する。RFワイヤは、SVC内で再配置することができ、補強部材をRFワイヤ上で再前進させて、ドロップダウン手順を繰り返し、穿刺後の交差を容易にすることができる。
【0238】
さらなる利点として、システムは、穿刺後の補強部材の除去を可能にし、エネルギー送達部材、RFワイヤが左心房内に留まることを可能にし、左心房内への固定を容易にし、追跡可能であり、左側に進む間に安全性を提供する。
実施例3[ロック可能なスタイレットおよびRFガイドワイヤ]
【0239】
このように、本発明のいくつかの実施形態は、トランスセプタル穿刺を実施する方法を提供し、この方法は、Jワイヤを上位大静脈内に前進させるステップと、シースおよび拡張器を上位大静脈内に前進させるステップと、Jワイヤを除去するステップと、2本の指の位置で拡張器内にスタイレットおよびRFガイドワイヤを備える針アセンブリを挿入するステップと、上位大静脈から心臓内にドロップダウンさせて窩を見つけるステップと、拡張器を用いて探索するステップと、針アセンブリを穿刺位置まで前進させるステップと、拡張器内の停止部まで穿刺および針アセンブリを前進させるステップと、位置を保持し、RFガイドワイヤをロック解除するステップと、RFガイドワイヤをアンカーまで前進させるステップと、シースおよび拡張器をRFガイドワイヤ上で交差させるステップと、スタイレットを除去するステップを備える。
【0240】
従って、いくつかの実施形態では、本発明のシステムは、デバイス交換の数を減らし、再現性を容易にし、適切な固定を提供し、安全性を高めることができる作業フローを提供する。
【0241】
上述した本発明の実施形態は、単に例示的なものであることを意図している。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
【0242】
明確にするために、別々の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される本発明の様々な特徴は、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0243】
本発明をその特定の実施形態に関連して説明してきたが、多くの代替、修正および変形が当業者には明らかであろうことは明らかである。従って、添付の特許請求の範囲の広い範囲内に入るすべてのそのような代替、修正および変形を包含することが意図される。
この明細書に記載されているすべての出版物、特許および特許出願は、個々の出版物、特許または特許出願の各々が、参照によって本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示されているかのように、その全体が本明細書に参照によって組み込まれる。さらに、この出願における引用または特定は、そのような引用が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈してはならない。