IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図1
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図2
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図3
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図4
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図5
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図6
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図7
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図8
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図9
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図10
  • 特許-回転電機ユニットの制御装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-23
(45)【発行日】2025-07-01
(54)【発明の名称】回転電機ユニットの制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/30 20060101AFI20250624BHJP
   H02P 31/00 20060101ALI20250624BHJP
【FI】
H02K3/30
H02P31/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023021629
(22)【出願日】2023-02-15
(65)【公開番号】P2024068063
(43)【公開日】2024-05-17
【審査請求日】2024-09-11
(31)【優先権主張番号】P 2022177464
(32)【優先日】2022-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】田渕 堅大
(72)【発明者】
【氏名】河西 啓友
(72)【発明者】
【氏名】長井 信吾
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 唱
【審査官】津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-019590(JP,A)
【文献】特開2021-078318(JP,A)
【文献】特開2019-122076(JP,A)
【文献】特開2022-106469(JP,A)
【文献】国際公開第2011/092858(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/30
H02P 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電機と、前記回転電機が備えるコイルにオイルを供給するオイルポンプを含むオイル供給部と、を備える回転電機ユニットの制御装置であって、
コイル内の空気密度に関する情報と、前記回転電機に印加される電圧に関する情報と、を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記空気密度に関する情報と、前記電圧に関する情報とに基づいて、前記コイルにおいて絶縁破壊が生じるか否かを判定する絶縁判定部と、
前記絶縁判定部が前記コイルにおいて絶縁破壊が生じると判定し、オイルの供給によって絶縁状態の維持が必要であると判定したときに、前記オイル供給部を駆動させる駆動指示部と、
を備えた、
回転電機ユニットの制御装置。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記空気密度に関する情報として、前記コイル内の空気温度に関する情報と、大気圧に関する情報と、を取得する、
請求項1に記載の回転電機ユニットの制御装置。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記コイル内の空気温度に関する情報として、前記コイルの温度の検出値、又は、前記オイルの温度の検出値を取得する、
請求項2に記載の回転電機ユニットの制御装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記大気圧に関する情報として、大気圧センサの検出値、又は、前記回転電機が搭載された車両が備える位置情報取得装置によって取得された標高情報を取得する、
請求項2に記載の回転電機ユニットの制御装置。
【請求項5】
前記オイルポンプは、内燃機関が作動することで駆動される機械式ポンプであり、
前記駆動指示部は、前記絶縁判定部が前記コイルにおいて絶縁破壊が生じると判定し、オイルの供給によって絶縁状態の維持が必要であると判定したときに、前記回転電機を駆動して前記内燃機関を始動させ、
前記駆動指示部の指示に基づいて、前記内燃機関を始動させるために前記回転電機を駆動するときに、前記回転電機に印加する電圧を制限する印加電圧制限部を、さらに備えた、
請求項1に記載の回転電機ユニットの制御装置。
【請求項6】
回転電機と、前記回転電機によって駆動され、少なくとも一部がオイルに浸かっているギヤ機構を備え、当該ギヤ機構が作動することで前記回転電機が備えるコイルに前記オイルを供給するオイル供給部と、を備える回転電機ユニットの制御装置であって、
コイル内の空気密度に関する情報と、前記回転電機に印加される電圧に関する情報と、を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記空気密度に関する情報と、前記電圧に関する情報とに基づいて、前記コイルにおいて絶縁破壊が生じるか否かを判定する絶縁判定部と、
前記絶縁判定部が前記コイルにおいて絶縁破壊が生じると判定し、オイルの供給によって絶縁状態の維持が必要であると判定したときに、前記回転電機を駆動させる駆動指示部と、
前記駆動指示部の指示によって前記回転電機を駆動するときに、前記回転電機に印加する電圧を制限する印加電圧制限部と、
を備えた、
回転電機ユニットの制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機ユニットの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オイルポンプを用いて、回転電機としてのモータが備えるコイルにオイルを供給することが行われている(例えば、特許文献1参照)。また、オイルをコイルにおける絶縁材として供給する提案がされている(例えば、特許文献2参照)。オイルは、電動式のオイルポンプや機械式のオイルポンプによって供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-161948号公報
【文献】特開2012-151995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、オイルポンプが電動式である場合には、オイルポンプの稼働により電力を消費し、また、ポンプ駆動に伴う駆動損失が生じて電費が悪化する。また、オイルポンプが機械式の場合にも、ポンプ駆動に伴う駆動損失が生じる。このため、電費を向上させたり、ポンプ駆動に伴う駆動損失を低減したりするためには、オイルポンプの稼働頻度は少ないことが望ましい。しかしながら、特許文献2では、ポンプ駆動に伴う損失を少なくしつつ絶縁性を確保することに改善の余地がある。
【0005】
そこで、本明細書開示の発明は、効率よくオイルポンプを駆動して、回転電機が備えるコイルにおける絶縁性を確保することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、回転電機と、前記回転電機が備えるコイルにオイルを供給するオイルポンプを含むオイル供給部と、を備える回転電機ユニットの制御装置であって、コイル内の空気密度に関する情報と、前記回転電機に印加される電圧に関する情報と、を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記空気密度に関する情報と、前記電圧に関する情報とに基づいて、前記コイルにおいて絶縁破壊が生じるか否かを判定する絶縁判定部と、前記絶縁判定部が前記コイルにおいて絶縁破壊が生じると判定し、オイルの供給によって絶縁状態の維持が必要であると判定したときに、前記オイル供給部を駆動させる駆動指示部と、を備えた回転電機ユニットの制御装置によって達成される。
【0007】
上記構成の回転電機ユニットの制御装置において、前記情報取得部は、前記空気密度に関する情報として、前記コイル内の空気温度に関する情報と、大気圧に関する情報と、を取得する態様とすることができる。
【0008】
また、上記構成の回転電機ユニットの制御装置において、前記情報取得部は、前記コイル内の空気温度の情報として、前記コイルの温度の検出値、又は、前記オイルの温度の検出値を取得する態様とすることができる。
【0009】
さらに、上記構成の回転電機ユニットの制御装置において、前記情報取得部は、前記大気圧に関する情報として、大気圧センサの検出値、又は、前記回転電機が搭載された車両が備える位置情報取得装置によって取得された標高情報を取得する態様としてもよい。
【0010】
上記構成の回転電機ユニットの制御装置において、前記オイルポンプは、内燃機関が作動することで駆動される機械式ポンプであり、前記駆動指示部は、前記絶縁判定部が前記コイルにおいて絶縁破壊が生じると判定し、オイルの供給によって絶縁状態の維持が必要であると判定したときに、前記回転電機を駆動して前記内燃機関を始動させ、前記駆動指示部の指示に基づいて、前記内燃機関を始動させるために前記回転電機を駆動するときに、前記回転電機に印加する電圧を制限する印加電圧制限部を、さらに備えた態様とすることができる。
【0011】
本明細書開示の他の回転電機ユニットの制御装置は、回転電機と、前記回転電機によって駆動され、少なくとも一部がオイルに浸かっているギヤ機構を備え、当該ギヤ機構が作動することで前記回転電機が備えるコイルに前記オイルを供給するオイル供給部と、を備える回転電機ユニットの制御装置であって、コイル内の空気密度に関する情報と、前記回転電機に印加される電圧に関する情報と、を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記空気密度に関する情報と、前記電圧に関する情報とに基づいて、前記コイルにおいて絶縁破壊が生じるか否かを判定する絶縁判定部と、前記絶縁判定部が前記コイルにおいて絶縁破壊が生じると判定し、オイルの供給によって絶縁状態の維持が必要であると判定したときに、前記回転電機を駆動させる駆動指示部と、前記駆動指示部の指示によって前記回転電機を駆動するときに、前記回転電機に印加する電圧を制限する印加電圧制限部と、を備えた態様とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本明細書開示の発明によれば、効率よくオイルポンプを駆動して、回転電機が備えるコイルにおける絶縁性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は第1実施形態の回転電機ユニットを搭載した車両の概略を模式的に示す構成図である。
図2図2は第1実施形態の回転電機ユニットの概略を示す説明図である。
図3図3は第1実施形態の回転電機ユニットの図2におけるA-A線断面図である。
図4図4は第1実施形態の回転電機ユニットの制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャートである。
図5図5は第1実施形態の回転電機ユニットの制御装置におけるオイルポンプ稼働マップの一例を示す図である。
図6図6は第2実施形態の回転電機ユニットを搭載した車両の主要部の概略を模式的に示す構成図である。
図7図7は第3実施形態の回転電機ユニットを搭載した車両の概略を模式的に示す構成図である。
図8図8は第3実施形態の回転電機ユニットの制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャートである。
図9図9は第3実施形態における第1モータジェネレータの出力トルクを設定するためのマップの一例である。
図10図10は第4実施形態の回転電機ユニットの概略を示す説明図である。
図11図11は第4実施形態の回転電機ユニットの制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
【0015】
(第1実施形態)
[車両]
まず、図1を参照して、第1実施形態の回転電機ユニット100を搭載した車両20について説明する。回転電機ユニット100は、回転電機の一例であるモータ30と、このモータ30が備えるコイル(図2参照)にオイルを供給するオイル供給部60を備える。また、車両20は、車両20の各種制御を行うECU(Electronic Control Unit)70を備える。
【0016】
車両20は電気自動車である。車両20は、充放電可能な二次電池であるバッテリ58と、バッテリの直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ57と、インバータ56を備える。インバータ56は、昇圧コンバータ57で昇圧された直流電源をスイッチング素子でスイッチングし、三相交流電力に変換する。インバータ56によって変換された三相交流電力は、モータ30に供給される。モータ30の出力軸22は、ディファレンシャルギヤ24を介して駆動輪26に伝達され、車両20が走行できるように構成されている。本実施形態の車両20は、電気自動車であるが、モータ30を駆動源として用いるものであれば、エンジンが併設されたハイブリッド車両であってもよい。モータ30は、バッテリ58からの給電に応じて車両20の駆動力を発生するだけでなく、車両20の駆動輪26からの動力伝達によって発電し、バッテリ58を充電するモータジェネレータとして機能させることもできる。
【0017】
<回転電機ユニットの構成>
ここで、回転電機ユニット100の構成について、詳細に説明する。
【0018】
≪モータの構成≫
まず、図2及び図3を参照して、モータ30について説明する。モータ30は、ケース46内に収納されたロータ32とステータ40を備える。
【0019】
ステータ40は、概ね円筒状をなす磁性体部品であるステータコア42を備える。ステータコア42は、例えば、電磁鋼板等の磁性板を軸方向に積層することにより形成される。ステータコア42には、複数のセグメント導体が配置されることでコイル44が形成されている。コイル44は、三相コイル、つまり、U相コイル、V相コイル、W相コイルを含む。なお、コイル44は、ステータコア42のティースに集中巻で巻装されて形成された形態であってもよい。
【0020】
ロータ32は、ステータ40の径方向内側にこのステータ40と同心とされると共に、対向配置されているロータコア34を備える。ロータコア34の中央部には、回転軸部材である出力軸22が設けられている。出力軸22はケース46と不図示の蓋部に設けられた軸受部に支持されている。なお、ロータコア34は、永久磁石を装備していてもよい。
【0021】
ケース46の上部には、後に説明するオイル供給部60によってコイル44に供給されるオイルが導入されるオイル供給口46aが設けられている。また、ケース46の下部には、ケース46内に供給されたオイルが排出されるオイル排出口46bが設けられている。
【0022】
≪オイル供給部の構成≫
次に、オイル供給部60について説明する。オイル供給部60は、モータ30の下部に設けられたオイルパン62と、オイルポンプ64が配設されたオイル供給管66と、オイル供給管66に接続されたオイルシャワー管68を含む。図2及び図3において、矢印は、オイルの流れや噴射されるオイルを示している。
【0023】
オイルパン62には、オイルが貯留される。オイル供給管66の下端部はオイルパン62内に配置されており、オイルポンプ64が稼働することで、オイルパン62内のオイルが吸い上げられる。オイル供給管66には、後述する油温センサ82が設けられる。オイル供給部60の油温センサ82よりも下流側には、オイルを冷却する熱交換器を装備してもよい。
【0024】
オイルシャワー管68は、モータ30の上方に配置されている。オイルシャワー管68は、オイル供給管66と接続されており、オイルポンプ64によって汲み上げられたオイルをモータ30に向かって噴射する。オイルシャワー管68から噴射されたオイルは、オイル供給口46aからケース46内に導入される。ケース46内に導入されたオイルは、ケース46内に収納されているコイル44に供給される。オイルは、コイル44を冷却すると共に、コイル44における絶縁材として機能し、コイル44の絶縁耐性を向上させる。
【0025】
本実施形態におけるオイルポンプ64は、電動式であり、後に説明する駆動指示部70c(図1参照)による駆動指示に基づいて駆動される。
【0026】
<制御部の構成>
次に、ECU70について説明する。ECU70は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び記憶装置等を備える。ECU70は、ROMや記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで車両20を制御する。ECU70は、イグニション80、コイル温度センサ81、油温センサ82及び大気圧センサ83と電気的に接続されている。ECU70は、また、GPS(Global Positioning System)標高情報取得部84及び電圧センサ85と電気的に接続されている。ECU70は、さらに、バッテリ58と接続されたSOC(State Of Charge)センサ59と電気的に接続されている。ECU70には、これら以外にも車両20を制御するための各種センサ類が電気的に接続されているが、ここでは、これらの詳細な説明を省略する。
【0027】
イグニション80は、車両20を走行可能な状態とするためのスイッチである。コイル温度センサ81は、コイル44の近傍に設置され、コイル44の温度を検出する。油温センサ82は、コイル44に供給されるオイルの温を検出する。大気圧センサ83は、車両20が位置している環境の大気圧を検出する。GPS標高情報取得部84は、カーナビゲーションシステム(位置情報取得装置)が備える位置情報検出部によって検出された位置情報から標高情報を抽出する。電圧センサ85は、昇圧コンバータ57によって昇圧された電圧を検出する。SOCセンサ59は、バッテリ58の残容量SOCを検出する。
【0028】
ECU70は、モータ30が絶縁材としてオイルの供給が必要な環境に置かれているか否かを判定し、オイルの供給が必要である場合に、オイルポンプ64を駆動し、コイル44にオイルを供給する制御を実行する。ECU70は、このような制御を実行するため、情報取得部70a、絶縁判定部70b及び駆動指示部70cとして機能する。
【0029】
絶縁判定部70bは、コイル44において絶縁破壊、つまり、短絡が生じるか否かを判定する。ここで、絶縁破壊が生じるか否かの判定は、実際に絶縁破壊が起こる場合だけでなく、絶縁破壊が生じる可能性がある場合も含められる。絶縁破壊が生じるか否かは、実験やシミュレーション等によって、その閾値を設定することができる。情報取得部70aは、絶縁判定部70bがコイル44における絶縁性を判定するための各種情報を取得する。駆動指示部70cは、絶縁判定部70bがコイル44にオイルの供給が必要であると判定したときに、オイルポンプ64を駆動させる。
【0030】
ここで、コイル44における絶縁性を判定するための情報について説明する。コイル44における絶縁性は、コイル44の内部、つまり、コイル44を形成するセグメント導体や巻線等の線材間における空気密度と、コイル44に印加される電圧の影響を受ける。具体的には、空気密度が低くなり、コイル44に印加される電圧が高くなると、絶縁性は低下する。そこで、本実施形態では、空気密度の情報と、モータ30(コイル44)に印加される電圧(モータ印加電圧)の情報を取得し、これらの情報に基づいて、絶縁性を判定する。
【0031】
空気密度は、空気温度と、大気圧の影響を受ける。そこで、本実施形態では、空気密度の影響を考慮するために、情報取得部70aによって空気温度の情報と、大気圧の情報が取得される。
【0032】
コイル44内の空気温度を直接検出することは困難であることから、本実施形態では、空気温度と相関性を有しているコイル温度を検出し、これを空気温度としている。コイル温度は、コイル温度センサ81によって検出される。なお、空気温度と相関性を有する値として、油温センサ82によって検出された油温を情報として取得するようにしてもよい。また、車両20には、各所において熱の授受が行われる熱回路網が形成されている。そこで、この熱回路網における熱の授受に基づいて推定された温度を空気温度と相関性を有する値の情報とすることもできる。
【0033】
大気圧は、車両20に装備された大気圧センサ83によって検出される。なお、本実施形態の車両20のように、ナビゲーションシステムが装備されている車両では、その位置情報検出装置によって検出された位置情報から抽出された標高情報に基づいて推定した大気圧を情報としてもよい。
【0034】
モータ30に印加される電圧は、昇圧コンバータ57によって昇圧された電圧を検出する電圧センサ85によって検出される。なお、モータ30に印加される電圧を評価することができる値であれば、車両20における他の箇所の電圧を情報として採用してもよい。例えば、SOCセンサ59によって検出されたバッテリ58の残容量SOCに基づいてモータ30に印加することが可能な電圧を推定し、この値を情報として採用してもよい。また、仮に、車両が昇圧コンバータ57のような昇圧システムを備えていないような場合には、バッテリ58の電圧を情報として採用するようにしてもよい。また、車両20では、種々の原因でサージ電圧が生じることがあるが、サージ電圧の発生が予測される場合に、その予測されたサージ電圧を情報として採用してもよい。これにより、モータ30を保護することができる。
【0035】
[オイル供給制御]
次に、図1図4及び図5を参照しつつ、オイル供給制御の一例について説明する。
【0036】
ECU70は、ステップS1においてイグニション80がオン状態にされたか否かを判定する。ECU70は、ステップS1で肯定判定(Yes判定)したときは、ステップS2へ進む。一方、ECU70は、ステップS1で否定判定(No判定)したときは、ステップS1で肯定判定するまで、ステップS1の処理を繰り返す。
【0037】
ステップS2において、ECU70、具体的に、情報取得部70aは、コイル44(図2参照)における絶縁性が確保されているか否かを判定するための各種情報を取得する。つまり、情報取得部70aは、コイル内空気温度としてのコイル温度をコイル温度センサ81から取得し、コイル内気圧として大気圧を大気圧センサ83から取得する。また、情報取得部70aは、モータ印加電圧として、電圧センサ85から昇圧コンバータ57によって昇圧された電圧を取得する。
【0038】
ステップ2に引き続いて実行されるステップS3では、絶縁判定部70bがコイル44における絶縁性について判定する。絶縁判定部70bは、図5に示すオイルポンプ稼働マップに基づいて絶縁判定を行う。そして、ステップS3で否定判定、つまり、コイル44における絶縁性が確保できていないと判定したときは、ステップS4へ進む。ステップS4では、駆動指示部70cがオイルポンプ64の駆動指示を行う。一方、ステップS3で絶縁判定部70bが肯定判定した場合、ECU70は、ステップS1からの処理を繰り返す。
【0039】
ここで、図5に示すオイルポンプ稼働マップについて説明する。オイルポンプ稼働マップは、モータ30に印加されるモータ印加電圧(マップ中、「電圧」と表記)と、コイル温度と標高の3つのパラメータによって構成されている。具体的に、電圧毎に設定されたコイル温度と標高との組み合わせによって、絶縁性が判定され、その結果に基づいて、オイルポンプ64を稼働させるか否かが判定される。図5中、ハッチングを付した部分が絶縁性を確保できず、オイルポンプ64を稼働させると判断する状態を示している。
【0040】
モータ印加電圧は、その値が大きいほど、絶縁性を確保しにくい。また、コイル温度(コイル内空気温度)が高く、標高が高いほど、空気の密度が低く、絶縁性を確保しにくい。このため、オイルポンプ稼働マップは、モータ印加電圧が高いほど、モータ30を稼働させる頻度が多くなっている。つまり、コイル温度、標高が同等であっても、モータ印加電圧が高いほど、モータを稼働させる頻度が多くなっている。このため、コイル温度が低く、標高が低い場合、つまり、空気密度が高い場合であっても、モータ30を稼働させる頻度は高くなる。また、モータ印加電圧と標高が同等であっても、コイル温度が高いほど、モータを稼働させる頻度は高くなる。また、モータ印加電圧とコイル温度が同等であっても、標高が高いほど、モータを稼働させる頻度は高くなる。
【0041】
絶縁判定部70bが、ステップS3で否定判定した場合、ステップS4へ進み、オイルポンプ64の駆動を開始する。そして、ステップS5に進み、ステップS5において、ECU70は、オイルポンプ64の駆動開始からt秒が経過したか否かを判定する。このt秒は、オイルポンプ64を稼働させ、コイル44の絶縁耐性を向上させることができるオイルの供給時間として予め、実験やシミュレーションによって設定された時間である。ECU7は、ステップS5において肯定判定したとき、ステップS6に進み、オイルポンプ64の駆動を停止する。一方、ECU70は、ステップS5で否定判定したとき、ステップS5で肯定判定をするまで、ステップS5の処理を繰り返し、オイルポンプ64の駆動を継続する。
【0042】
ステップS6に引き続いて実行されるステップS7では、ECU70は、イグニション80がオフとされたか否かを判定する。ECU70は、ステップS7で否定判定したときは、ステップS1からの処理を繰り返す。これにより、イグニション80がオン状態であるときは、オイル供給制御が継続される。一方、ECU70は、ステップS7において肯定判定したとき、一連の処理を終了する(エンド)。
【0043】
以上のように、本実施形態によれば、絶縁判定部70bがコイル44にオイルの供給が必要であると判定したときに、オイルポンプ64が駆動されて、コイルにオイルが供給される。このように、オイルポンプ64の駆動が絶縁判定部70bの絶縁判定に基づいて実行されるため、オイルポンプの稼働頻度を抑制することができる。また、コイル44における絶縁耐性を向上させ、コイル44における絶縁性を確保することができる。
【0044】
(第2実施形態)
[ハイブリッド車両における回転電機ユニット]
次に、図6を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態の車両120は、エンジン122を備えたハイブリッド車両である。つまり、第2実施形態は、ハイブリッド車両である車両120に回転電機ユニット200を備えた実施形態である。なお、第1実施形態の共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0045】
車両120は、エンジン122と共に、第1モータジェネレータ130、第2モータジェネレータ230及び動力分割装置124を備える。エンジン122からの出力は遊星歯車機構である動力分割装置124によって車両駆動用の動力と、発電に用いられる動力とに分割される。第1モータジェネレータ130は通常は発電機として機能し、第2モータジェネレータ230は通常はモータとして機能する。そして、エンジン122からの動力は第2モータジェネレータ230からの出力と共に図示しない駆動輪を回転させて車両120を走行させる。第2モータジェネレータ230は、充放電可能な二次電池であるバッテリ58の直流電力を昇圧コンバータ57によって昇圧した後、インバータ56によって変換した三相交流電力で駆動される同期電動機である。また、第1モータジェネレータ130で発電した三相交流電力は、インバータ156によって直流電力に変換されてバッテリ58に蓄電される。
【0046】
第1モータジェネレータ130、第2モータジェネレータ230はそれぞれ回転電機に相当し、その構成は、第1実施形態におけるモータ30と概ね共通している。
【0047】
車両120は、第1実施形態の車両20が備えるオイル供給部60に代えて、オイル供給部160を備えている。オイル供給部160は、エンジン122、第1モータジェネレータ130、動力分割装置124及び第2モータジェネレータ230の下部に設けられたオイルパン162と、オイルポンプ164が配設されたオイル供給管166を含む。また、オイル供給部160は、図6では、省略されているが、オイル供給管166に接続されたオイルシャワー管を含む。オイルシャワー管は、第1モータジェネレータ130及び第2モータジェネレータ230にオイルを供給する。
【0048】
ここで、オイルポンプ164は、第1実施形態におけるオイルポンプ64と異なり、エンジン122の回転によって駆動される機械式のポンプとされている。オイルポンプ164は、エンジン122が備える図示しないカムシャフトによって回転駆動される。
【0049】
このような車両120においても、第1実施形態と同様にオイル供給制御が実行される。つまり、図4に示すフローチャートに基づく制御は、第2実施形態においても適用することができる。ただし、本実施形態におけるオイルポンプ164は、機械式であるため、図4に示すフローチャートにおけるステップS4では、エンジン122を始動させる。つまり、ECU70は、エンジン122を始動させ、エンジン122が備えるカムシャフトを回転させることで、オイルポンプ164を駆動させる。これにより、第1実施形態と同様に、第1モータジェネレータ130や第2モータジェネレータ230における絶縁耐性を向上させることができる。
【0050】
第2実施形態においても、オイルポンプ164の駆動が絶縁判定部70bの絶縁判定に基づいて実行されるため、オイルポンプの稼働頻度を抑制することができる。
【0051】
なお、エンジン122が吸気圧センサを備えている場合、この吸気圧センサの検出値に基づいて、大気圧を推定し、この推定値をコイルにおける絶縁性の判定に用いるようにしてもよい。
【0052】
(第3実施形態)
次に、図7図9を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態の車両220のハードウェア構成は、第2実施形態の車両120と共通するが、ECU70が情報取得部70a、絶縁判定部70b及び駆動指示部70cに加えて、印加電圧制限部70dとして機能する点で第2実施形態と異なる。第2実施形態と共通する構成要素には、第2実施形態と同一の参照番号が付されている。第2実施形態と共通する構成要素に関する詳細な説明は省略されている。
【0053】
車両220が備えるエンジン122の出力軸122aは、回転電機に相当する第1モータジェネレータ130と接続されている。エンジン122は、第1モータジェネレータ130が駆動されることで始動することができる。
【0054】
第1モータジェネレータ130は、エンジン122を始動させるために駆動指示部70cの指示に基づいて駆動される。このとき、印加電圧制限部70dは、第1モータジェネレータ130に印加する電圧を制限する。
【0055】
駆動指示部70cがエンジン122を始動させることによって、機械式のオイルポンプ164の駆動を開始させるときは、第1モータジェネレータ130に絶縁破壊が生じる可能性があるときである。このとき、印加電圧の制限をすることなく、第1モータジェネレータ130が駆動されると、第1モータジェネレータ130において絶縁破壊が生じる可能性がある。そこで、印加電圧制限部70dは、第1モータジェネレータ130に印加する電圧を制限する。
【0056】
ここで、図8に示すフローチャートを参照して、第3実施形態におけるオイル供給制御の一例について説明する。図8に示すフローチャートにおけるステップS1~ステップS3、ステップS7は、図4に示すフローチャート、つまり、第1実施形態におけるオイル供給制御と共通している。このため、ステップS1~ステップS3、ステップS7についての説明は省略されている。
【0057】
第3実施形態におけるオイル供給制御では、ステップS31において印加電圧制限部70dがモータ印加電圧を制限する。モータ印加電圧の制限は、図9に示すマップに基づいて実施される。図9に示すマップは、出力トルクを設定するためのマップである。出力トルクは、第1モータジェネレータ130における全負荷トルクに対する比率で表される。出力トルクは、第1モータジェネレータ130の負荷率と称されることもある。出力トルクの制限値は、このマップにマッピングされたが第1モータジェネレータ130におけるコイル温度と車両220の標高の組み合わせによって設定される。出力トルクの制限は、車両220が位置する標高が高いほど、また、コイル温度が高いほど、大きくなる。印加電圧制限部70dは、設定された出力トルクの制限値に基づいて第1モータジェネレータ130の印加電圧を制限する。第1モータジェネレータ130は、制限された電圧で駆動されることで、エンジン122を始動させる。
【0058】
ECU70は、ステップS31に引き続いて実施するステップS41において第1モータジェネレータ130を駆動し、エンジン122を始動させる。エンジン122が始動することでオイルポンプ164が駆動させる。これにより、第1モータジェネレータ130に対し、オイルの供給が開始される。
【0059】
ECU70は、ステップS51において、絶縁破壊を回避することができるオイル供給量が充足されたか否かを判定する。オイル供給量は、例えば、エンジン122の回転数と、エンジン122の稼働時間との組み合わせによって判定することができる。エンジン122の回転数が高ければ、その稼働時間が短くても所定のオイル供給量に達することができる。これとは逆に、エンジン122の回転数が低ければ、必要なオイル供給量に到達するまでの稼働時間は長くなる。ECU70は、ステップS51において否定判定した場合、ステップS51で肯定判定するまでステップS51の処理を繰り返す。一方、ECU70は、ステップS51で肯定判定した場合は、ステップS61へ進む。
【0060】
ECU70は、ステップS61において、第1モータジェネレータ130の印加電圧制限を解除する。これにより、第1モータジェネレータ130は印加電圧の制限を受けることなく、車両220を駆動することができる。
【0061】
ECU70は、ステップS61に引き続いてステップS7へ進む。
【0062】
第3実施形態は、第2実施形態と同様に、第1モータジェネレータ130や第2モータジェネレータ230における絶縁耐性を向上させることができる。また、エンジン122を始動させるときに印加電圧を制限することで、より確実に絶縁破壊を回避することができる。
【0063】
(第4実施形態)
つぎに、図10及び図11を参照しつつ、第4実施形態について説明する。第4実施形態の回転電機ユニット300は、MG1とMG2、つまり、第1モータジェネレータ131、第2モータジェネレータ231を備えている。第1モータジェネレータ131及び第2モータジェネレータ231は、ギヤ機構150とともに駆動装置90を形成している。第1モータジェネレータ131、第2モータジェネレータ231及びギヤ機構150は、ケース91内に設けられている。回転電機ユニット300は、第3実施形態と共通する構成要素を備える。共通する構成要素には、第3実施形態と同一の参照番号が付されている。第3実施形態と共通する構成要素に関する詳細な説明は省略されている。
以下、駆動装置90の構成について説明するとともに、回転電機ユニット300におけるオイル供給制御の一例について説明する。
【0064】
駆動装置90は、ケース91を備える。ケース91の内部には、入力軸92、MG軸93、デフ軸94、及びカウンタ軸95が配置されている。入力軸92は、エンジン(第4実施形態において図示せず)の出力軸と同軸に連結されている。ケース91内には、入力軸92と同軸に配置された第1モータジェネレータ131、及び、MG軸93と同軸に配置された第2モータジェネレータ231が設けられている。
【0065】
MG軸93は、第2モータジェネレータ231の入出力軸である。入力軸92とMG軸93との間では、入力軸92のギヤ97とMG軸93のギヤ98とを介してトルクが伝達される。また、入力軸92の回転は、入力軸92のギヤ97からカウンタ軸95のギヤ99に伝達され、さらに、カウンタ軸95のギヤ102からデフ軸94のデフリングギヤ(回転部材)101に伝達される。デフ軸94の回転は、図示しないデファレンシャル装置を介して車両の駆動輪へ伝達される。
【0066】
駆動装置90では、デフリングギヤ101により掻き揚げられたオイルが駆動装置90の各部に供給されることにより、駆動装置90の各部の潤滑および冷却が行われる。また、併せて第1モータジェネレータ131及び第2モータジェネレータ231における絶縁破壊が回避される。
【0067】
ケース91の下部には、オイル溜り110が設けられている。ケース90の上部には、オイルキャッチタンク111が形成されている。オイルキャッチタンク111は、デフリングギヤ101の上方に設けられている。デフリングギヤ101は、その下部がオイル溜り110に貯留されたオイルの液面Lvよりも下方に位置するように設けられている。車両の走行(前進)と連動してデフリングギヤ101が回転すると、デフリングギヤ101によりオイル溜り110内のオイルが掻き揚げられ、矢示1aのようにオイルキャッチタンク111に送られる。
【0068】
オイルキャッチタンク111に送られた潤滑油は、矢示1bのようにオイルキャッチタンク111から第1モータジェネレータ131や第2モータジェネレータ231に向けて滴下する。
【0069】
これにより、第1モータジェネレータ131や第2モータジェネレータ231における絶縁破壊が回避される。
【0070】
なお、本実施形態では、第1モータジェネレータ131と第2モータジェネレータ231が設けられているが、駆動装置は、一つのモータジェネレータのみが設けられたいわゆるワンモータ形式であってもよい。また、本実施形態では、エンジンは必須ではなく、車両は電気自動車であってもよい。
【0071】
ここで、図11に示すフローチャートを参照して、第4実施形態におけるオイル供給制御の一例について説明する。図11に示すフローチャートにおけるステップS1~ステップS3、ステップS7は、図4に示すフローチャート、つまり、第1実施形態におけるオイル供給制御と共通する。このため、ステップS1~ステップS3、ステップS7についての説明は省略されている。
【0072】
図11に示す本実施形態のフローチャートと、図8に示す第3実施形態のフローチャートを比較すると、本実施形態では第3実施形態におけるステップS31及びステップS61に代えてステップS32及びステップS62が実施される。これは、第3実施形態では、印加電圧制限の対象が第1モータジェネレータ130だけであったが、本実施形態では、第1モータジェネレータ131と第2モータジェネレータ231の双方が印加電圧制限の対象とされるためである。ステップS32において印加電圧をどの程度とするかは、ステップS31と同様に設定することができるため、ここでは、その詳細な説明は省略する。
【0073】
本実施形態では、第3実施形態におけるステップS41に相当する処理は設定されていない。また、ステップS51において、オイル供給量が充足しているか否かを判定する点は、本実施形態と第3実施形態は共通する。但し、本実施形態において、オイル供給量が充足しているか否かの判定は、車速とその継続時間との組み合わせによって行われる。
【0074】
第4実施形態におけるオイル供給は、ギヤによる掻き揚げによって実施される。このため、システムにオイルポンプが含まれていることは必須ではなく、オイルポンプ駆動に伴う電費や駆動損失が問題となることはない。しかしながら、オイルポンプを備えないシステムにおいても、本実施形態のように、印加電圧を制限して回転電機を駆動することで、回転電機が駆動されるときに絶縁破壊が生じることを回避することができる。
【0075】
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
【符号の説明】
【0076】
20 車両、30 モータ、32 ロータ、34 ロータコア、40 ステータ、42 ステータコア、44 コイル、46 ケース、46a オイル供給口、46b オイル排出口、56 インバータ、57 昇圧コンバータ、58 バッテリ、59 SOCセンサ、60、160 オイル供給部、62、162 オイルパン、64、164 オイルポンプ、66 オイル供給管、68 オイルシャワー管、70 ECU、70a 情報取得部、70b 絶縁判定部、70c 駆動指示部、80 イグニション、81 コイル温度センサ、82 油温センサ、83 大気圧センサ、84 GPS標高情報取得部、85 電圧センサ、100、200、300 回転電機ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11