(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-23
(45)【発行日】2025-07-01
(54)【発明の名称】画像処理装置及びジョブ管理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20250624BHJP
G06F 3/0482 20130101ALI20250624BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20250624BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20250624BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20250624BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250624BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 912
G06F3/0482
G06F3/04842
B41J29/42 F
B41J29/38 202
G03G21/00 376
(21)【出願番号】P 2024510140
(86)(22)【出願日】2023-03-17
(86)【国際出願番号】 JP2023010703
(87)【国際公開番号】W WO2023182232
(87)【国際公開日】2023-09-28
【審査請求日】2024-09-18
(31)【優先権主張番号】P 2022045763
(32)【優先日】2022-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤川 拓磨
(72)【発明者】
【氏名】藤原 伸城
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-175021(JP,A)
【文献】特開2020-43495(JP,A)
【文献】特開2021-170784(JP,A)
【文献】特開2022-15778(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/0482
G06F 3/04842
B41J 29/42
B41J 29/38
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
ユーザーの操作に応じて指示を受付ける操作部と、を備え、
複数のジョブの設定情報を時系列で配列させているジョブ実行履歴を前記表示部に表示させ、前記操作部が前記ジョブ実行履歴における前記ジョブの設定情報を指定するための指定指示を受付けたとき、当該指定指示により指定された前記設定情報の変更を指示するための設定変更ウインドウを前記表示部に表示させ、前記操作部が前記指定された設定情報を変更するための変更指示を、前記設定変更ウインドウを通じて受付けたとき、指定された前記ジョブの設定情報を前記変更指示が示す内容に従って変更した別のジョブの設定情報を生成し、前記別のジョブの設定情報を前記ジョブ実行履歴に表示させる、画像処理装置。
【請求項2】
前記操作部が、前記指定指示を、前記ジョブの設定情報における設定項目の表示部分に対する操作で受付けたときは、当該操作された前記設定項目の内容の変更を指示するための設定変更ウインドウを前記表示部に表示させ、前記操作部が、前記変更指示として、前記設定項目の内容を変更するための指示を、前記設定変更ウインドウを通じて受付けたとき、前記変更指示が示す内容に従って前記設定項目の内容を変更した別のジョブの設定情報を生成する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記操作部が、前記別のジョブの実行指示を受付けたとき、前記別のジョブの設定情報に基づき前記別のジョブを実行する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記操作部が、前記指定指示を、前記ジョブの設定情報における設定項目の表示部分に対する操作で受付けたときは、当該操作された前記設定項目の内容の変更及びジョブの実行を指示するための設定変更ウインドウを前記表示部に表示させ、前記操作部が、前記ジョブの実行指示を、前記設定変更ウインドウを通じて受付けたときは、前記変更指示が示す内容に従って前記設定項目の内容を変更した別のジョブの設定情報が示す内容で、当該別のジョブを実行する、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記操作部が前記別のジョブの実行指示を受付けることなく、前記表示部に表示させている画面を切り替えたとき、前記別のジョブの設定情報を前記ジョブ実行履歴から消去する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記操作部が前記別のジョブの実行指示を受付けることなく、前記別のジョブの設定情報を前記ジョブ実行履歴に表示させた時点から予め設定された時間が経過した場合に、前記別のジョブの設定情報を前記ジョブ実行履歴から消去する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記表示部に対し、前記別のジョブの設定情報を、前記別のジョブの設定情報が変更される前の元のジョブの設定情報と共に前記ジョブ実行履歴に時系列に並べて表示させる、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記表示部に対し、前記別のジョブの設定情報を、前記別のジョブの設定情報が変更される前の元のジョブの設定情報の上に重ねた状態で、前記ジョブ実行履歴に表示させる、請求項1に画像処理装置。
【請求項9】
前記操作部が前記別のジョブの設定情報に対するフリック操作を受付けた場合、前記表示部に対し、前記別のジョブの設定情報を、前記元のジョブの設定情報の下に重ねた状態で、前記ジョブ実行履歴に表示させる、請求項8に画像処理装置。
【請求項10】
前記表示部に対し、前記別のジョブが実行されるまで、前記別のジョブの設定情報を、他のジョブの設定情報とは形態を異ならせて前記ジョブ実行履歴に表示させる、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項11】
表示部と、ユーザーの操作に応じて指示を受付ける操作部と、を備える画像処理装置に備えられるコンピューターを、
複数のジョブの設定情報を時系列で配列させているジョブ実行履歴を前記表示部に表示させ、前記操作部が前記ジョブ実行履歴における前記ジョブの設定情報を指定するための指定指示を受付けたとき、当該指定指示により指定された前記設定情報の変更を指示するための設定変更ウインドウを前記表示部に表示させ、前記操作部が前記指定された設定情報を変更するための変更指示を、前記設定変更ウインドウを通じて受付けたとき、指定された前記ジョブの設定情報を前記変更指示が示す内容に従って変更した別のジョブの設定情報を生成し、前記別のジョブの設定情報を前記ジョブ実行履歴に表示させる制御部として機能させる、ジョブ管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及びジョブ管理プログラムに関し、特に、ジョブを実行させる際の操作を簡単にするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、画像処理装置では、コピージョブ又はプリントジョブ等の実行前に、カラー又はモノクロ、及び印刷部数等のジョブの設定情報を指定するための操作が行なわれる。ところが、画像処理装置の多機能化に伴い、ジョブの設定情報を指定するための操作が煩雑となり、操作に手間取ることがある。このため、例えばジョブの設定情報の履歴情報を残しておき、履歴情報に基づきジョブの設定情報を設定し、設定されたジョブの設定情報を利用することで、操作の簡略化を図っている。
【0003】
また、特許文献1に記載の画像処理装置では、複数の機能のいずれかを選択するためのホーム画面を表示部に表示させ、当該ホーム画面に、複数の履歴ボタンを並べて示す統合履歴エリアを設けている。各履歴ボタンは、ホーム画面で選択された機能に対応するジョブが実行される度に生成されて統合履歴エリアに表示される。各履歴ボタンは、それぞれのジョブと設定情報とを示す。統合履歴エリアのいずれかの履歴ボタンが操作されると、操作された履歴ボタンに対応する機能の設定画面が表示部に表示され、当該機能の設定画面に履歴ボタンの設定情報が表示される。スタートキーが操作されると、履歴ボタンの設定画面の設定情報に基づきジョブが実行される。設定情報は、複数の設定値を含む。各設定値は、そのまま利用される設定値と、自動的に変更されて利用される設定値とを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
特許文献1は、表示部に対し、統合履歴エリアにおいて操作された履歴ボタンに対応する機能の設定画面を表示させ、機能の設定画面に操作された履歴ボタンの設定情報を表示させて、設定画面の設定情報に基づきジョブを実行する技術を開示している。
【0006】
特許文献1に開示されている技術では、ユーザーは、履歴ボタンの設定情報を利用する際、設定情報の設定値を変更したい場合に、履歴ボタンを操作して、履歴ボタンに対応する機能の設定画面を表示させ、当該設定画面で設定値を変更するという操作手順を踏む必要があり、操作に手間がかかる。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、以前に実行されたジョブの設定情報を変更してジョブを実行するときに、設定情報を変更してジョブを実行するまでに必要な操作手順を簡単にすることを目的とする。
【0008】
本発明の一局面にかかる画像処理装置は、表示部と、ユーザーの操作に応じて指示を受付ける操作部と、を備える。当該画像処理装置は、複数のジョブの設定情報を時系列で配列させているジョブ実行履歴を表示部に表示させ、操作部がジョブ実行履歴におけるジョブの設定情報を指定するための指定指示を受付けたとき、当該指定指示により指定された設定情報の変更を指示するための設定変更ウインドウを表示部に表示させ、操作部が指定された設定情報を変更するための変更指示を、設定変更ウインドウを通じて受付けたとき、指定されたジョブの設定情報を変更指示が示す内容に従って変更した別のジョブの設定情報を生成し、別のジョブの設定情報をジョブ実行履歴に表示させる。
【0009】
本発明の他の一局面にかかるジョブ管理プログラムは、表示部と、ユーザーの操作に応じて指示を受付ける操作部と、を備える画像処理装置に備えられるコンピューターを、複数のジョブの設定情報を時系列で配列させているジョブ実行履歴を表示部に表示させ、操作部がジョブ実行履歴におけるジョブの設定情報を指定するための指定指示を受付けたとき、当該指定指示により指定された設定情報の変更を指示するための設定変更ウインドウを表示部に表示させ、操作部が指定された設定情報を変更するための変更指示を、設定変更ウインドウを通じて受付けたとき、指定されたジョブの設定情報を変更指示が示す内容に従って変更した別のジョブの設定情報を生成し、別のジョブの設定情報をジョブ実行履歴に表示させる制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以前に実行されたジョブの設定情報を変更してジョブを実行するときに、設定情報を変更して当該ジョブを実行するまでの操作手順を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置を示す断面図である。
【
図4】コピージョブの機能設定画面の一例を示す図である。
【
図6】ジョブ設定処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図7A】設定項目変更前のポップアップウインドウの一例を示す図である。
【
図7B】設定項目変更後のポップアップウインドウの一例を示す図である。
【
図8】ジョブキーが並べられて強調表示されている状態を示す図である。
【
図9】ポップアップウインドウの変形例を示す図である。
【
図10】各ジョブキーが順次重ねて表示されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る画像処理装置について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10を示す断面図である。
図1に示すように、画像処理装置10は、例えばコピー機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えるMFP(複合機)である。画像処理装置10は、画像読取部11と、画像形成部12とを備えている。
【0014】
画像読取部11は、原稿の画像を光学的に読取る撮像素子(CCDセンサー)を有している。画像読取部11は、撮像素子のアナログ出力をデジタル信号に変換して、原稿の画像を示す画像データを生成する。
【0015】
画像形成部12は、画像データが示す画像を記録紙に形成する。画像形成部12は、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を中間転写ベルト5に1次転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。カラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6との間のニップ域Nにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてくる記録紙Pに2次転写される。
【0016】
定着装置15は、記録紙Pを加熱及び加圧して、記録紙P上のトナー像を熱圧着により定着させる。記録紙Pは、排出ローラー16を通じて排出トレイ17に排出される。
【0017】
図2は、画像処理装置10の主要内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、画像処理装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、表示部21と、操作部22と、タッチパネル23と、ファクシミリ通信部24と、記憶部26と、制御ユニット28とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能である。
【0018】
表示部21は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等から構成されている。
【0019】
操作部22は、テンキー、決定キー、又はスタートキー等の物理キーを備えている。操作部22は、各キーに対するユーザーの操作に応じて指示を受付ける。
【0020】
表示部21の画面には、タッチパネル23が配置されている。タッチパネル23は、抵抗膜方式又は静電容量方式等のタッチパネルである。タッチパネル23は、ユーザーの指等の接触(タッチ)を接触位置とともに検知して、接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット28の後述する制御部29等に出力する。タッチパネル23及び操作部22は、特許請求の範囲における操作部の一例である。
【0021】
記憶部26は、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)等の大容量の記憶装置である。記憶部26は、各種のアプリケーションプログラム又は種々のデータを記憶している。
【0022】
制御ユニット28は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等から構成されている。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット28は、上記のROM又は記憶部26に記憶されているジョブ管理プログラムを上記のプロセッサーで実行することにより、制御部29として機能する。プロセッサーは、特許請求の範囲におけるコンピューターの一例である。
【0023】
制御部29は、画像処理装置10を統括的に制御する。制御ユニット28は、画像読取部11、画像形成部12、表示部21、操作部22、タッチパネル23、ファクシミリ通信部24、及び記憶部26等と接続されている。制御部29は、これらの構成要素の動作制御、及び、各構成要素との間での信号又はデータの送受信を行なう。
【0024】
制御部29は、画像処理装置10による画像形成に必要な各種の処理等を実行する処理部としての役割を果たす。制御部29は、ファクシミリ通信部24の通信動作を制御する。制御部29は、表示部21の表示動作を制御する。
【0025】
制御部29は、タッチパネル23が受付けた指示に基づいてタッチパネル23から出力される検知信号、又は、操作部22の物理キーに対するユーザーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受付ける。例えば、制御部29は、タッチパネル23を通じて、表示部21の画面に表示されているGUI(Graphical User Interface)等に対するタッチ操作を受付ける。
【0026】
制御部29は、操作部22又はタッチパネル23等に対するユーザーの操作を待機しているときに、
図3に示すホーム画面HGを表示部21に表示させる。制御部29は、表示部21に対し、ホーム画面HGに、コピージョブ、ファクシミリジョブ、及びスキャンジョブ等のいずれかを選択するためのそれぞれの機能キー31,32,33等、及びジョブ実行履歴36を表示させている。制御部29は、表示部21に対し、ジョブ実行履歴36に、既に実行された各ジョブの設定情報を示すそれぞれのジョブキー41,42,43等を時系列に並べて表示させている。
【0027】
制御部29は、表示部21に対し、ジョブ実行履歴36の側部に、スクロールバー46を表示させている。ユーザーがスクロールバー46に対してスライド操作を行なうと、制御部29は、タッチパネル23を通じて、スクロールバー46に対するスライド指示を検出し、スライド指示に従って、ジョブ実行履歴36における各ジョブキーをスクロール表示させる。
【0028】
例えば、ユーザーが、ホーム画面HGにおけるコピージョブを選択するための機能キー31をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、機能キー31に対応付けられている指示を受付け、ホーム画面HGに代えて、
図4に示すコピージョブの機能設定画面KGを表示部21に表示させる。制御部29は、表示部21に対し、コピージョブの機能設定画面KGに、コピージョブの設定情報SJを設定するための複数のボタンB及び複数のボックスT、並びに、ジョブ実行履歴36等を表示させている。
【0029】
ユーザーは、ボタンB又はボックスT等をタッチして、記録紙のサイズ、カラー又はモノクロ、及び印刷部数等の指示を、タッチパネル23を介して入力する。ユーザーはまた、原稿を画像読取部11にセットし、操作部22のスタートキーを操作して、コピージョブの実行指示を入力する。制御部29は、タッチパネル23を通じて、ボタンB又はボックスT等に対応する各指示を受付け、受付けた各指示が示す記録紙のサイズ、カラー又はモノクロ、及び印刷部数等の情報を含むコピージョブの設定情報SJを生成する。制御部29は、コピージョブの実行指示に従って、コピージョブの設定情報SJに基づく設定内容で、画像読取部11に対し原稿の画像を読取らせて、画像形成部12に対し原稿の画像を記録紙に形成させる。
【0030】
このとき、制御部29は、生成したコピージョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、新たなジョブキーに識別子IDを付与して、例えば制御ユニット28に内蔵される不揮発性メモリーからなる記憶領域に記憶させる。制御部29はまた、表示部21に対し、新たなジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させ、当該新たなジョブキーの下側に、これまで表示させていたそれぞれのジョブキーを並べて表示させる。
【0031】
一方、ユーザーが、ホーム画面HGにおけるファクシミリジョブを選択するための機能キー32をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、機能キー32に対応付けられている指示を受付け、ホーム画面HGに代えて、ファクシミリジョブの機能設定画面を表示部21に表示させる。ユーザーは、ファクシミリジョブの機能設定画面のボタン又はボックス等をタッチして、解像度、及び受信側のファクシミリ装置の電話番号等を示す指示を、タッチパネル23を介して入力する。ユーザーはまた、原稿を画像読取部11にセットし、操作部22のスタートキーを操作して、ファクシミリジョブの実行指示を入力する。
【0032】
このとき、制御部29は、タッチパネル23を通じて、上記ボタン又はボックス等に対応する各指示を受付け、当該各指示が示す解像度、及び宛先のファクシミリ装置の電話番号等を示すファクシミリジョブの設定情報SJを生成する。制御部29は、上記ファクシミリジョブの実行指示に従って、ファクシミリジョブの設定情報SJが示す設定内容で、画像読取部11に対し原稿の画像を読取らせて、該原稿の画像を、ファクシミリ通信部24を通じて宛先に送信する。
【0033】
制御部29は、生成したファクシミリジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、新たなジョブキーに識別子IDを付与して、上記記憶領域に記憶させる。制御部29はまた、表示部21に対し、新たなジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させ、新たなジョブキーの下側に、これまで表示させていたそれぞれのジョブキーを並べて表示させる。
【0034】
一方、ユーザーが、ホーム画面HGにおけるスキャンジョブを選択するための機能キー33をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、機能キー33に対応する指示を受付け、ホーム画面HGに代えて、スキャンジョブの機能設定画面を表示部21に表示させる。ユーザーは、スキャンジョブの機能設定画面のボタン又はボックス等をタッチして、解像度、及び出力先(USBメモリー又は本体メモリー)等を示す指示を、タッチパネル23を介して入力する。ユーザーはまた、原稿を画像読取部11にセットし、操作部22のスタートキーを操作して、スキャンジョブの実行指示を入力する。
【0035】
制御部29は、タッチパネル23を通じて、上記ボタン又はボックス等に対応する各指示を受付け、当該各指示が示す解像度、及び出力先等を示すスキャンジョブの設定情報SJを生成する。制御部29は、上記スキャンジョブの実行指示に従って、スキャンジョブの設定情報SJが示す内容で、画像読取部11に対し原稿の画像を読取らせて、該原稿の画像を、画像処理装置10に接続されているUSBメモリー又は本体メモリーに記憶させる。
【0036】
制御部29は、生成したスキャンジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、ジョブキーに識別子IDを付与して上記記憶領域に記憶させる。制御部29はまた、表示部21に対し、新たなジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させ、新たなジョブキーの下側に、これまで表示させていたそれぞれのジョブキーを並べて表示させる。
【0037】
このように、画像処理装置10は、コピージョブ、ファクシミリジョブ、又はスキャンジョブ等を実行し、これらのジョブを実行する度に、ジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、新たなジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる。これにより、ジョブ実行履歴36には、複数のジョブの設定情報SJをそれぞれ示す複数のジョブキーが各ジョブの実行順序で、つまり時系列で表示される。
【0038】
また、制御部29は、ジョブを実行すると、実行したジョブの種類を含む設定情報SJ等をジョブ履歴情報RDとして記憶部26に記憶させる。記憶部26は、ジョブ履歴情報RDとして、例えば
図5に示すように、設定情報SJ、ジョブの実行日時、及びジョブキーの識別子IDの組合せを、ジョブ毎に時系列順に順次記憶する。ジョブ毎に記憶されている上記各組合せの内容は、ホーム画面HGのジョブ実行履歴36における各ジョブキーに示される。
【0039】
なお、制御部29は、表示部21に対し、コピージョブ、ファクシミリジョブ、又はスキャンジョブ等の機能設定画面に、ホームキーHK(
図4に示す)を表示させている。ユーザーが、ホームキーをタッチした場合、制御部29は、タッチパネル23を介して画面切換指示を受付ける。制御部29は、画面切換指示に従って、ジョブの機能設定画面に代えてホーム画面HGを表示部21に表示させる。
【0040】
本実施形態では、制御部29は、表示部21に対し、ジョブ実行履歴36におけるジョブキーに、設定情報SJを構成する複数の設定項目を表示させている。ユーザーが当該ジョブキーに表示されている設定情報SJの設定項目の表示部分をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、ジョブキーの設定情報SJの設定項目に対応付けられている、当該設定項目を変更するためのポップアップウインドウの表示指示を受付ける。当該表示指示に従って、制御部29は、ポップアップウインドウを表示部21に表示させる。なお、ポップアップウインドウは、特許請求の範囲における設定変更ウインドウの一例である。
【0041】
ユーザーが当該ポップアップウインドウをタッチして、設定項目の内容を変更するための変更指示を入力すると、制御部29は、タッチパネル23を通じて当該変更指示を受付け、タッチされたジョブの設定情報SJ(変更前の内容)を、当該変更指示が示す設定項目の内容(変更後の内容)に基づいて変更して、別のジョブの設定情報SJを生成する。制御部29は、生成した別のジョブの設定情報SJをジョブ履歴情報RDに追加して、記憶部26に記憶させる。更に、制御部29は、別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成し、表示部21に対し、新たなジョブキーをジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる。
【0042】
これにより、ジョブの機能設定画面に対するタッチ操作を行なうことなく、ジョブ実行履歴36におけるジョブキーに対するタッチ操作を行なうだけで、ジョブキーが示すジョブの設定項目の値を変更して、変更した内容を含む別のジョブの設定情報SJ及びそのジョブキーを生成可能となる。
【0043】
次に、上記のようにジョブ実行履歴36におけるジョブキーに表示されている設定情報SJを変更して、変更された別のジョブの設定情報SJに基づきジョブを実行するためのジョブ設定処理の制御手順を、
図6に示すフローチャート等を参照して説明する。
【0044】
まず、制御部29は、
図3に示すホーム画面HGを表示部21に表示させて、ユーザーによるホーム画面HGに対するタッチ操作を待機している(ステップS101)。例えば、ユーザーが、ホーム画面HGにおけるいずれかの機能キーをタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、タッチされた機能キーに対応する指示を受付ける(ステップS101で「機能キー」)。
【0045】
制御部29は、ホーム画面HGに代えて、当該指示に従って、タッチされた機能キーに対応する機能についての各設定項目の値を入力するためのジョブの機能設定画面を表示部21に表示させる(ステップS102)。制御部29は、表示部21に表示させている画面を遷移させるときに、ジョブ実行履歴36における未実行ジョブのジョブキーを消去する(ステップS103)。すなわち、制御部29は、当該ジョブキーを非表示にすると共に、未実行ジョブについての設定情報SJをジョブ履歴情報RDから削除する。未実行ジョブのジョブキーについては、後で詳しく述べる。
【0046】
制御部29は、タッチパネル23を通じて、ジョブの機能設定画面のボタン又はボックス等に対するタッチ操作を検出すると、タッチ操作された機能設定画面のボタン又はボックス等に対応する指示を受付け、各指示が示す内容に基づいて設定項目の値を設定し、ジョブの設定情報SJを生成する(ステップS104)。制御部29は、スタートキーに対するユーザーの操作により操作部22に入力される実行指示に従って、当該設定情報SJが示す内容でジョブを実行する(ステップS105)。制御部29は、ジョブの設定情報SJ、ジョブの実行日時、及びジョブキーの識別子IDを記憶部26内のジョブ履歴情報RDに記憶させる(ステップS106)。制御部29は、当該設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、新たなジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる(ステップS107)。
【0047】
一方、ユーザーが、ホーム画面HGのジョブ実行履歴36におけるいずれかのジョブキーをタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、ジョブキーに対するタッチ操作を検出して(ステップS101で「ジョブキー」)、タッチ操作がジョブキーの表示領域におけるいずれの箇所になされたかを判定する(ステップS108)。タッチ操作の対象となるジョブキーの箇所は、
図3に示すように、ジョブの種類を示す画像(以下、「ジョブの種類」という)52、又はジョブの設定情報SJを構成する各設定項目を示す画像(以下、「設定項目」という)51のうちのいずれかである。
【0048】
例えば、ユーザーが、ジョブキーにおけるジョブの種類52をタッチして、制御部29が、タッチパネル23を通じて、当該ジョブキーが示すジョブの設定情報を指定するための指定指示を受付けたときは(ステップS108で「種類」)、制御部29は、当該ジョブキーが示すジョブの機能設定画面を表示部21に表示させる(ステップS109)。制御部29は、表示部21に表示させている画面をこのように遷移させたとき、ジョブ実行履歴36における未実行ジョブのジョブキーを消去する(ステップS110)。すなわち、制御部29は、当該ジョブキーを非表示にすると共に、未実行ジョブについての設定情報SJ及びジョブの種類をジョブ履歴情報RDから削除する。
【0049】
ユーザーがスタートキーを操作すると、制御部29は、スタートキーの操作に対応するジョブ実行指示を受付け、ジョブ実行指示に従って、タッチ操作されたジョブキーの設定情報SJが示す内容でジョブを実行する(ステップS111)。制御部29は、タッチ操作された上記ジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる(ステップS112)。ステップS112の処理後、制御部29はステップS101の処理に戻る。
【0050】
制御部29は、機能設定画面が操作されず当該ジョブの設定内容を変更するための変更指示を受付けない状態でジョブ実行指示を受付けた場合は、タッチ操作されたジョブキーの設定情報SJが示す内容のままでジョブを実行する。制御部29は、機能設定画面が操作されて当該ジョブの設定内容を変更するための変更指示を受付けてからジョブ実行指示を受付けた場合は、当該変更指示が示す変更後の内容から構成される設定情報SJが示す内容でジョブを実行する。
【0051】
なお、制御部29は、設定情報SJを変更した場合は、変更したジョブの設定情報SJ、ジョブの実行日時、及びジョブキーの識別子IDを記憶部26内のジョブ履歴情報RDに記憶させる。制御部29は、当該設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、新たなジョブキーをホーム画面HGのジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる。
【0052】
一方、ユーザーが、ジョブキーにおける設定項目51をタッチして、制御部29が、タッチパネル23を通じて、当該ジョブキーが示すジョブの設定情報を指定するための指定指示を受付けたときは(ステップS108で「設定項目」)、制御部29は、
図7Aに示すように、タッチされた設定項目の内容の変更及びジョブの実行等を指示するためのポップアップウインドウPWを表示部21に表示させる(ステップS113)。
【0053】
制御部29は、表示部21に対し、例えば、ポップアップウインドウPWに、設定項目51としての記録紙のサイズを指示するためのボックス54、決定キー55、及び実行キー56を表示させている。
【0054】
ユーザーが、ボックス54をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、例えば複数種の記録紙サイズをプルダウン表示するための指示を受付ける。ユーザーがプルダウン表示されている複数種の記録紙サイズのうちのいずれかの表示領域をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、サイズ表示指示を受付けて、
図7Bに示すように、当該表示指示が示す記録紙サイズをボックス54に表示させる(ステップS114)。制御部29は、決定キー55又は実行キー56に対するタッチ操作を待機する(ステップS115)。
【0055】
ユーザーが決定キー55をタッチすると(ステップS115で「決定キー」)、制御部29は、タッチパネル23を通じて、設定情報SJの設定項目としての例えば記録紙サイズを、ボックス54に表示させている記録紙サイズに変更するための変更指示を受付けて、記録紙サイズを、当該表示させている記録紙サイズに変更する。すなわち、制御部29は、当該変更後の記録紙サイズを示す設定項目を含む別のジョブの設定情報SJを生成して、別のジョブの設定情報SJを、記憶部26内のジョブ履歴情報RDに記憶させる(ステップS116)。
【0056】
更に、制御部29は、別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、表示部21に対し、新たなジョブキーをジョブ実行履歴36の最も上側に、強調して表示させる(ステップS117)。制御部29は、表示部21に対し、ジョブキーの強調表示として、ジョブキーを太線で囲む表示、ジョブキーの明度を高くする表示、又は、ジョブキーの色を変更する表示等の、他のジョブキーとは形態を異ならせる表示を行なわせる。ステップS117の処理後、制御部29は、ステップS113の処理に戻る。この場合、ステップS113では、制御部29は、表示部21に対し、ポップアップウインドウPWにおける設定項目を示すボックス54に、変更後の記録紙サイズを表示させる。
【0057】
この場合、制御部29は、表示部21に表示させているホーム画面HGを維持しており、表示部21に表示させている画面を遷移させていない。このときは、制御部29は、ジョブ実行履歴36における未実行ジョブのジョブキーを消去しない。
【0058】
このように、ユーザーが、ジョブ実行履歴36におけるいずれかのジョブキーをタッチすると、ポップアップウインドウPWが表示部21に表示され、ポップアップウインドウPWを通じて、設定項目51の内容が変更される。ユーザーが、決定キー55をタッチすると、その度に、変更された設定項目51の内容が反映されているジョブの設定情報SJを示すジョブキーがジョブ実行履歴36の最も上側に、強調された状態で表示される。
【0059】
これにより、例えば
図8に示すように、コピージョブについての互いに異なるそれぞれの設定情報SJを示す各ジョブキー41B,41A,41が決定キー55の操作に基づいて逐次作成されると、ジョブ実行履歴36には、各ジョブキー41B,41A,41がより新しいものを優先して上側から順次並べて強調表示される。制御部29は、各ジョブキーのうち、ジョブが未実行であるジョブキーを強調表示させる。
【0060】
一方、制御部29は、表示部21に対し、ポップアップウインドウPWのボックス54に、上記表示指示が示す記録紙サイズを表示させ(ステップS114)、決定キー55又は実行キー56に対するタッチ操作を待機しているときに(ステップS115)、ユーザーが実行キー56をタッチすると(ステップS115で「実行キー」)、タッチパネル23を通じて、実行キー56に対応するジョブ実行指示を受付け、ボックス54に表示させている記録紙サイズを示す設定項目を含むジョブの設定情報SJが示す内容でジョブを実行する(ステップS120)。
【0061】
すなわち、制御部29は、ステップS108で指定されたジョブの設定情報が変更されていない場合は、指定されたジョブの設定情報が示す内容でジョブを実行する。制御部29は、ステップS108で指定されたジョブの設定情報がステップS116で変更された場合は、変更後のジョブの設定情報が示す内容でジョブを実行する。制御部29は、当該実行したジョブを示すジョブキーをジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる(ステップS121)。ステップS121の処理後、制御部29は、ステップS101の処理に戻る。
【0062】
このように、ユーザーが、ジョブ実行履歴36におけるいずれかのジョブキーをタッチすると、ポップアップウインドウPWが表示部21に表示され、ポップアップウインドウPWを通じて、設定項目51の内容が変更される。その後にユーザーが実行キー56をタッチすると、変更された設定項目51の内容が反映された別のジョブの設定情報SJに基づき当該別のジョブが、機能設定画面が表示されることなく即座に実行され、別のジョブの設定情報SJを示すジョブキーがジョブ実行履歴36の最も上側に表示される。
【0063】
また、制御部29は、ジョブ実行履歴36において強調表示させている未実行の各ジョブキーを、上記のようにステップS103及びステップS110でホーム画面HGをジョブの機能設定画面に切替えたときに消去する。更に、制御部29は、強調表示させている未実行の各ジョブキーを、表示部21の表示画面を他の階層の画面に切替えたときにも消去する。表示画面が機能設定画面等に切り換わった場合には、機能設定画面の操作で新たな設定内容のジョブが実行され、新たなジョブ履歴が増える。そのため、制御部29は、未実行のままで今後用いられる可能性が低いジョブの設定情報SJを記憶部26内のジョブ履歴情報RDから削除すると共に、当該削除対象のジョブの設定情報SJを示すジョブキーを非表示とし、今後用いられる可能性が比較的高い他のジョブの設定情報SJを示すジョブキーをジョブ実行履歴36に表示して、ユーザーに視認させる。これにより、ジョブ実行履歴36に表示されている未実行の各ジョブキーの数が増大することが防止され、ユーザーは有用なジョブキーのみを視認できる。
【0064】
このように、本実施形態では、ジョブ実行履歴36におけるいずれかのジョブキーの設定情報SJの設定項目51に対するタッチ操作が行なわれると、設定変更ウインドウとしてのポップアップウインドウPWが表示部21に表示される。ポップアップウインドウPWを通じて、設定情報SJの設定項目51の内容が変更されると、変更された設定項目51の内容を反映させた別のジョブの設定情報SJが生成され、当該変更後の内容を含む別のジョブの設定情報SJを示すジョブキーがジョブ実行履歴36の最も上側に表示される。
【0065】
その結果、ジョブの機能設定画面に対するタッチ操作を行なうことなく、ジョブ実行履歴36におけるジョブキーに対する比較的少ないタッチ操作により、設定項目が変更された別のジョブの設定情報SJ及び別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成できる。
【0066】
また、ポップアップウインドウPWを通じて、設定情報SJの設定項目51の内容が変更された上で、ポップアップウインドウPWの実行キー56がタッチされると、変更された設定項目51の内容が反映された別のジョブの設定情報SJが生成される。更に、別のジョブの設定情報SJに基づき別のジョブが実行されて、別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーが作成され、新たなジョブキーがジョブ実行履歴36の最も上側に表示される。
【0067】
その結果、ジョブの機能設定画面に対するタッチ操作を行なうことなく、ジョブ実行履歴36におけるジョブキーに対する比較的少ないタッチ操作により、設定項目が変更された設定情報SJでのジョブを実行できる。
【0068】
尚、上記実施形態では、制御部29は、表示部21に対し、設定項目51の内容を示すボックス54、決定キー55、及び実行キー56をポップアップウインドウPWに表示させているが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部29は、実行キー56の表示を省略して、
図9に示すように、ボックス54及び決定キー55をポップアップウインドウPWに表示させてもよい。この場合、ユーザーが、ボックス54で設定項目51の内容を変更し、決定キー55を指示すると、制御部29は、変更された設定項目51の内容を反映させた別のジョブの設定情報SJを生成し、別のジョブの設定情報SJを記憶部26に記憶させる。制御部29はまた、別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーを作成して、表示部21に対し、新たなジョブキーをジョブ実行履歴36の最も上側に表示させる。ユーザーが新たなジョブキーの種類52をタッチすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、ジョブキーの種類52に対応するジョブ実行指示を受付け、ジョブ実行指示に従って、別のジョブの設定情報SJが示す内容でジョブを実行する。
【0069】
また上記実施形態では、制御部29は、ポップアップウインドウPWに表示させているボックス54で設定項目51の内容が変更される度に、変更された設定項目51の内容を反映させた別のジョブの設定情報SJを生成して、表示部21に対し、別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーをジョブ実行履歴36の最も上側に表示させている。その際、制御部29は、表示部21に対し、例えば
図8に示すようにコピージョブについての互いに異なるそれぞれの設定情報SJを示す各ジョブキー41B,41A,41を、より新しいものを上側として優先させて順次並べて表示させているが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部29は、ポップアップウインドウPWに表示させているボックス54で設定項目51の内容が変更される度に、表示部21に対し、変更された設定項目51の内容を反映させた別のジョブの設定情報SJを示す新たなジョブキーが、設定項目の内容が変更される前の元のジョブキーの上に重なっている状態の画像を、表示させてもよい。
【0070】
例えば、制御部29は、
図10に示すように、表示部21に対し、コピージョブについての互いに異なるそれぞれの設定情報SJを示す各ジョブキー41B,41A,41等を順次重ねて表示させる。この場合、ユーザーが重なりの最も上側のジョブキーをタッチすると、制御部29は、タッチされたジョブキーが示すジョブについて、
図6に示すステップS108以降の処理を行なう。
【0071】
一方、ユーザーが重なりの最も上側のジョブキーをフリックすると、制御部29は、タッチパネル23を通じて、フリック操作に対応する画像変更指示を受付け、画像変更指示に従って、表示部21に対し、フリックされたジョブキーを、当該重なりの最も下側として表示させ、フリックされたジョブキーの1つ下に重ねて表示させていたジョブキーを、最も上側として表示させる。
【0072】
また、上記実施形態では、制御部29は、ジョブ実行履歴36において強調表示させている未実行の各ジョブキーを、表示部21の画面を遷移等させるときに消去しているが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部29は、ジョブキーを表示させている表示時間が予め設定された規定時間(例えば、24時間)に達したときに、当該ジョブキーを消去してもよい。この場合、制御部29は、ジョブ実行履歴36において強調表示させている未実行のジョブキー毎に、ジョブキーを表示させた時点からの表示時間を計時し、示時間が予め設定された規定時間に達すると、該ジョブキーを消去する。
【0073】
また、上記実施形態では、本発明に係る画像処理装置として、複合機を用いているが、これは一例に過ぎず、コピー機等の他の画像処理装置を用いてもよい。
【0074】
図1乃至
図10を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。