(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-23
(45)【発行日】2025-07-01
(54)【発明の名称】電流モードフィードフォワードリップル相殺
(51)【国際特許分類】
G05F 1/56 20060101AFI20250624BHJP
【FI】
G05F1/56 310H
(21)【出願番号】P 2022560193
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(86)【国際出願番号】 US2021024569
(87)【国際公開番号】W WO2021202326
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2024-03-22
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230129078
【氏名又は名称】佐藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】キシャン ジョシ
(72)【発明者】
【氏名】サンジェーブ マナンダハル
【審査官】尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-157070(JP,A)
【文献】特開2019-168766(JP,A)
【文献】特開2007-157071(JP,A)
【文献】特開2016-118840(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0012303(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F 1/00- 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路であって、
出力
と、第1の入力
と、基準電圧端子に結合される第2の入力
とを有する
第1の増幅器と、
前記
第1の増幅器
の出力に結合される
入力と、出力とを有するバッファと、
前記第1の増幅器の第1の入力と入力電圧端子との間に結合される
第1のトランジスタあって、前記バッファ
の出力に結合され
る第1の
制御端子を
有する、前記
第1のトランジスタと、
前記入力電圧端子に結合される電流モードフィードフォワードリップルキャンセラ(CFFRC)入力と前記第1の制御端子に結合されるCFFRC出力とを有するCFFRCであって、
接地端子に結合される第1のキャパシタと、
バイアス電圧端子と前記
第1のキャパシタとの間に結合され
る第1の抵抗器と、
出力と、前記
第1のキャパシタと前記第1の抵抗器とに結合される第1の入力
と、第2の入力とを有する第2の増幅器と、
前記第2の増幅器の第2の入力と前記入力電圧端子との間に結合される
第2のトランジスタであって、前記
第2の増幅器の第2の入力に結合される第2の制御端子を有する、前記第2のトランジスタと、
前記第2の増幅器の出力に結合される第3の制御端子と、前記第2の増幅器の第2の入力に結合される第1の電流端子とを有する第3のトランジスタと、
を含む、前記CFFRCと、
を含む、
回路。
【請求項2】
請求項1に記載の
回路であって、
前記
第1の増幅器
の出力に結合される補償回路を更に含む、
回路。
【請求項3】
請求項1に記載の
回路であって、
第2のキャパシタと第2の抵抗器とを更に含み、
前記第2の抵抗器
と前記第2のキャパシタとが前記
第1のトランジスタと前記接地端子との間に直列に結合される、
回路。
【請求項4】
請求項1に記載の
回路であって、
前記
入力電圧端子とバイアス電流端子との間に結合される第
4のトランジスタであ
って、前記
バッファの
出力に結合される第
4の
制御端子を有する
、前記第
4のトランジスタを
更に含
む、
回路。
【請求項5】
請求項
4に記載の
回路であって、
前記バイアス
電流端子に結合される入力を有する
適応型バイアス生成回路を
更に含む、
回路。
【請求項6】
請求項
1に記載の
回路であって、
前記CFFRCが
、前記第
1の
制御端子と前記第
3の
トランジスタとの間に直列に結合される第1及び第2の電流ミラー
であって、前記第3のトランジスタを介して流れる電流をミラーリングするように構成される、
前記第1及び第2の電流ミラーを更に含む、回路。
【請求項7】
請求項
1に記載の
回路であって、
前記バッファが、
前記入力電圧端子と前記第
1の
制御端子との間に結合される第4のトランジスタであって、前記バイアス電圧
端子に結合される
第4の制御端子を有する、前記第4のトランジスタと、
前記第
1の
制御端子と前記接地端子との間に結合される第5のトランジスタであって、前記第
1の増幅器
の出力に結合され
る第5の
制御端子
を有する、前記第5のトランジスタと、
を含む、
回路。
【請求項8】
請求項7に記載の
回路であって、
前記第2のトランジスタが、前記第5の
トランジスタと同じ相互コンダクタンスを有するように構成される、
回路。
【請求項9】
請求項1に記載の
回路であって、
前記CFFRCが、前記
入力電圧端子にお
ける信号のリップル成分
に比例する電流を
前記CFFRC出力に提供するように構成される、
回路。
【請求項10】
装置であって、
第1の制御端子と、
入力電圧端子に結合される第1の電流端子と、
第2の電流端子とを有する
第1のトランジスタ
と、
前記第2の電流端子に結合される第1の入力
と、基準電圧
端子に結合される第2の入力と、出力とを
有する
第1の増幅器と、
前記第1の増幅器の出力に結合される入力と、前記第1の制御端子に結合される出力とを有するバッファ
と、
前記
入力電圧端子に結合される電流モードフィードフォワードリップルキャンセラ(CFFRC)
入力と、
前記第1の制御端子に結合されるCFFRC出力とを有し、前記入力電圧端子における信号上の電圧リップルに比例する電流を前記CFFRC
出力に提供するように構成されるCFFRCであって、
接地端子に結合される第1のキャパシタと、
バイアス電圧
端子と前記第1のキャパシタとの間に結合される第1の抵抗器と、
前記
第1のキャパシタに結合される第1の入力と、第2の入力と、出力とを
有する第2の増幅器と、
前記
第2の増幅器の第2の入力と前記入力電圧
端子との間に結合される第2のトランジスタであって、前記
第2の増幅器の第2の入力に結合される第2の制御端子を
有する、
前記第2のトランジスタと、
前記第2の増幅器の第2の入力に結合される第3のトランジスタであって、前記第2の増幅器の出力に結合される第3の制御端子を有する、前記第3のトランジスタと、
を含む、前記CFFRCと、
を含む、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、
前記CFFRCが、
前記装置の電力信号除去比
(PSRR)を増加させ、
前記
第1のトランジスタ
を横切って結合される前記電圧リップルの量を減少させる
、
ように
更に構成される、装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置であって、
信号の周波数応答において周波数応答ゼロの位置を変調することによって前記
第1の増幅器の出力における信号に補償を提供するように構成される補償回路を更に含む、装置。
【請求項13】
請求項10に記載の装置であって、
前記
第1の増幅器
と前記バッファ
とに電流を注入する
ことに
よって前記
第1の増幅器
と前記バッファ
とをバイアスするように構成されるバイアス回路を更に含む、装置。
【請求項14】
請求項10に記載の装置であって、
第2の
電流端子に
おける
電圧オーバーシュート
に対して補償するように構成されるバイアス回路を更に含む、装置。
【請求項15】
請求項10に記載の装置であって、
前記CFFRC
と前記バッファ
とが、同じ相互コンダクタンスを有するように構成される、装置。
【請求項16】
システムであって、
入力電圧
端子における入力電圧に
応答して出力電圧
端子にレギュレートされた出力電圧を提供するように構成される
電圧レギュレータ
であって、
第1の制御端子と、
前記入力電圧端子に結合される第1の電流端子と、
前記出力電圧端子に結合される第2の電流端子とを有する
第1のトランジスタと、
第1及び第2の入力と出力とを有するエラー増幅器であって、
前記
レギュレートされた出力電圧を基準
電圧端子における基準電圧と比較し、
前記比較に応答して
前記エラー増幅器の出力にエラー信号を提供するように構成される、
前記エラー増幅器と、
前記エラー
増幅器の出力に結合される入力と、前記
第1の制御端子に結合される出力とを有するバッファと、
電流モードフィードフォワードリップルキャンセラ(CFFRC)
であって、
接地端子に結合される第1のキャパシタと、
バイアス電圧端子と前記
第1のキャパシタとの間に結合される第1の抵抗器と、
前記第1のキャパシタに結合される第1の入力と、第2の入力と、出力とを有する差動増幅器と、
前記
差動増幅器の第2の入力に結合される第2の制御端子と、前記第2の制御端子に結合される第3の電流端子と、前記入力電圧端子に結合される第4の電流端子とを有する第2のトランジスタと、
前記
差動増幅器の
出力に結合される第3の制御端子と前記
差動増幅器の第2の入力に結合される第5の電流端子とを有する第3のトランジスタと、
を含む、CFFRCと、
を含む、前記電圧レギュレータを含む、システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムであって、
前記エラー増幅器
の第2の入力が、前記
基準電圧端子に結合され、
前記CFFRCが
、前記入力電圧端子に結合されるCFFRC入力
と、前記第1の制御端子に結合されるCFFRC出力
とを有
する、システム。
【請求項18】
請求項16に記載のシステムであって、
前記CFFRC
と前記バッファ
とが、ほぼ同じ相互コンダクタンスを有するように構成される、システム。
【請求項19】
請求項16に記載のシステムであって、
前記CFFRCが、
前記
電圧レギュレータの電力信号除去比を増加させ、
前記
第1のトランジスタ
を横切って結合される電圧リップルの量を減少させる
、
ように構成される、システム。
【請求項20】
請求項16に記載のシステムであって、
前記電圧レギュレータが、前記エラー信号の周波数応答における周波数応答ゼロの位置を変調することによって前記エラー信号に補償を提供するように構成される補償回路を更に含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
低ドロップアウトレギュレータ(LDO)は、入力電圧(VIN)に基づいて出力電圧(VOUT)を調整する直流(DC)線形電圧レギュレータである。VOUTのためのプログラムされた調整点を示す基準電圧(VREF)よりもVINが大きい値である場合、LDOは、VOUTを提供するためにVINを下方に調整する。LDOは、スイッチングレギュレータに続くフィルタリングデバイスとして使用されて、信号を負荷に提供する前にその信号を調整し得る。VINは、信号ノイズ又は値におけるその他の変動を含み得、LDOの電源電圧変動除去(PSR)比は、このノイズ又は値におけるその他の変動がVOUTに渡されることを抑制するLDOの能力を定義し得る。
【発明の概要】
【0002】
一例において、装置が、エラー増幅器と、バッファと、トランジスタと、電流モードフィードフォワードリップルキャンセラ(CFFRC)とを含む。エラー増幅器は増幅器出力と、第1の入力と、第2の入力とを有し、第2の入力は、基準電圧(Vref)を受け取るように構成される。バッファはバッファ入力及びバッファ出力を有し、バッファ入力は、増幅器出力に結合される。トランジスタはゲートと、ソースと、ドレインとを有し、ゲートはバッファ出力に結合され、ドレインは第1の入力に結合される。トランジスタはソースにおいて入力電圧(VIN)を受け取り、ドレインにおいて出力電圧(VOUT)を提供するように構成される。CFFRCは、CFFRC入力及びCFFRC出力を有し、CFFRC出力はゲートに結合され、CFFRC入力は、VINを受け取るように構成される。
【0003】
一例において、或る装置が、トランジスタとエラー増幅器とバッファとCFFRCとを含む。トランジスタは、ゲートとソースとドレインとを有し、ソースは、VINを受け取るように構成される。エラー増幅器は、ドレインにおけるVOUTをVrefと比較し、比較に応答してエラー信号を提供するように構成される。バッファは、エラー信号をゲートに提供するように構成される。CFFRCは、VINにおける電圧リップルを感知し、感知された電圧リップルを電圧リップルの電流表現に変換し、電圧リップルの電流表現をゲートに提供するように構成される。
【0004】
一例において、或るシステムが、負荷と低ドロップアウトレギュレータ(LDO)とを含む。LDOは、負荷に結合されるように適合され、VINに基づいて、調整されたVOUTを負荷に提供するように構成される。LDOは、トランジスタとエラー増幅器とバッファとCFFRCとを含む。トランジスタは、ゲートとソースとドレインとを有し、ソースは、VINを受け取るように構成される。エラー増幅器は、ドレインにおけるVOUTをVrefと比較し、比較に応答してエラー信号を提供するように構成される。バッファは、エラー信号をゲートに提供するように構成される。CFFRCは、VINにおける電圧リップルを感知し、感知された電圧リップルを電圧リップルの電流表現に変換し、電圧リップルの電流表現をゲートに提供するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【0006】
【
図2】低ドロップアウトレギュレータ(LDO)の例示の実装のブロック図である。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明を実施するための形態】
【0014】
低ドロップアウトレギュレータ(LDO)では、広範囲の周波数(例えば、約2メガヘルツ(MHz)の周波数範囲にわたって約45デシベル(dB)を超えるPSRなど)にわたって高い電源電圧変動除去(PSR)比を有することが有利であり得る。広範囲の周波数にわたる高PSRは、LDOが、高又は低周波数ノイズを有する入力電圧(VIN)を提供し得るスイッチングレギュレータに従うなど、多数の応用例における実装に適していること、また、例えば、システムオンチップ(SOC)、センサモジュール、低解像度サイズ電力システム、及び他のノイズに敏感な回路(無線周波数(RF)回路、アナログデジタルコンバータ(ADC)、位相ロックループ(PLL)など)、ノイズに敏感であり得る構成要素に出力電圧(VOUT)を提供することを可能にし得る。幾つかのLDOトポロジーは、それらのループ帯域幅内でPSRを提供し得る。しかしながら、それらのPSR性能は、それらのループ帯域幅外のループ利得が減少すると共に低下する。外部フィルタリングコンデンサを有するLDOは、そのPSR応答においてスペクトルピークを有し得、システムレベル供給ノイズの増加を引き起こす可能性がある。また、PSR応答を改善するための大きなコンデンサコンデンサは、LDOの静止電力消費を増加させ得、LDOによって消費されるシリコン表面積を増加させ得、これによりLDOのコストが増加し得る。
【0015】
本記載の態様は、広い周波数範囲、高PSRレートを有するLDOに関する。例えば、本記載に従ったLDOの少なくとも1つの実装が、2MHzまでの周波数に対して、また、約100マイクロアンペア(μA)から約250ミリアンペア(mA)までの負荷電流の範囲にわたって、68dBを超えるPSRを達成する。少なくとも幾つかの周波数では、これは他の手法に対し、最大約25dBのPSRの改善又は増加である。少なくとも幾つかの実装では、上記の性能は、PSRを提供する際に加算増幅器を使用しない電流モード手法を介して達成される。LDOの少なくとも1つの例は、電流モードフィードフォワードリップルキャンセラ(CFFRC)を含む。CFFRCを含むLDOのフィードフォワードパスが、LDOのフォワード利得に合致され得る。従って、少なくとも幾つかの実装では、CFFRCは、LDOに対する特定の較正なしに実装され得る。
【0016】
少なくとも幾つかの実装環境において、p型トランジスタ、p型電界効果トランジスタ(PFET)、又はp型金属酸化物半導体(PMOS)FETなどのp型パスデバイスを含むLDOが、p型パスデバイスのゲートに駆動信号を提供するためのチャージポンプを含むことなく実装され得る。これに対し、n型パスデバイス(例えば、NFET)を含むLDOは、n型パスデバイスのゲートに駆動信号を提供するためにチャージポンプを用い得る。チャージポンプは、LDOの静止電流消費を増加させ得る。従って、幾つかの状況では、低静止電流が有利であり得るLDO応用例において、n型パスデバイスではなくp型パスデバイスを有するLDOを用いることが有利であり得る。ロバストなPSR性能のために、半導体物理学は、共通ソース構成におけるその動作から生じるように、n型パスデバイスがそのパスデバイスのゲート上で一定の電圧を用い得、p型パスデバイスが、そのパスデバイスのゲート上で複製された供給電圧リップルを用い得ることを指示し得る。少なくとも幾つかの例において、本記載におけるLDOのCFFRCが、LDOによって受け取られたVINの供給リップルを、LDOのp型パスデバイスのゲートに複製するように構成される。CFFRCは、上述のように、リップルの周波数とは無関係に、また、加算増幅器を用いることなく、パスデバイスのゲートにリップルを複製し得る。
【0017】
図1は例示のシステム100の図である。システム100の少なくとも幾つかの実装は、上述のように、CFFRCを含むLDOのための応用環境を表す。少なくとも幾つかの例において、システム100は、電源102と、CFFRC106を含むLDO104と、負荷108とを含む。LDO104は、電源102と負荷108との間に結合され得、電源102から受け取られたVINに基づいて、調整されたVOUTを負荷108に提供するように構成され得る。幾つかの例において、VINは、ノイズ又は値におけるその他の変動を含む。例えば、電源102は、バッテリ、スイッチング電力コンバータ(スイッチモード電源など)、何らかの量のノイズ又は値におけるその他の変動を有するVINをLDO104に提供し得る変圧器など、LDO104に適した任意の電源とし得る。
【0018】
少なくとも幾つかの例において、負荷108は、ノイズに敏感であるか、又はノイズに敏感である1つ又は複数の構成要素を含む。そのため、少なくとも幾つかのそのような例において、LDO104が、VOUTにおけるノイズ又はその他の変動の出現を軽減するために、VINにおけるノイズ又はその他の変動を抑制するための高いPSR比を有することが有利であり得る。VINのノイズがVOUTにおける負荷108に渡されることを少なくとも部分的に緩和するために、CFFRC106は、ノイズを検出し得、ノイズをLDO104のパスデバイス(図示せず)のゲート上に複製して、LDO104のPSRを増加させ、それによって、VOUTにおける抑制されるVINノイズの量を増加させ得る。
【0019】
図2は、LDO104の例示の実装のブロック図である。少なくとも幾つかの例において、LDO104は、CFFRC106と、エラー増幅器202と、補償回路204と、バッファ206と、パスFET208と、電流感知FET210と、適応バイアス生成回路212と、動的バイアス生成回路214とを含む。少なくとも幾つかの例において、LDO104は、抵抗器216及び/又はコンデンサ218など、LDO104の出力において1つ又は複数の構成要素に結合されるように適合される。エラー増幅器部202は、任意の適切なオペレーショナルトランスコンダクタンスアンプ(OTA)であってもよく、その範囲は本明細書に限定されない。
【0020】
LDO104の例示のアーキテクチャにおいて、エラー増幅器202は、パスFET208のドレインに結合された第1の入力(例えば、正又は非反転入力)と、基準電圧(Vref)を受け取るように構成された第2の入力(例えば、負又は反転入力)と、出力とを有する。補償回路204は、エラー増幅器202の出力と接地220との間に結合される。少なくとも幾つかの例において、補償回路204は、エラー増幅器202の出力からのエラー増幅器出力信号(V_ea)を、フィルタリングするか又はその他の方式で補償し得る、キャパシタ及び/又は抵抗器などの1つ又は複数の受動構成要素(図示せず)を含む。バッファ206は、エラー増幅器202の出力に結合された入力と、パスFET208のゲートに結合された出力とを有する。CFFRC106は、パスFET208のソースに結合され、VINを受け取るように構成された入力と、パスFET208のゲートに結合された出力とを有する。少なくとも幾つかの例において、インピーダンスがバッファ206の出力に提供され得る。これは、LDO104において、バッファ206の出力と接地220との間に結合されたインピーダンス222として示されている。しかしながら、少なくとも幾つかの例において、インピーダンス222は物理的構成要素でなくてもよい。代わりに、インピーダンス222は、バッファ206に固有であり、バッファ206の出力に提供される、出力インピーダンスを表し得る。電流感知FET210は、パスFET208のソースに結合されたソースと、パスFET208のゲートに結合されたゲートと、適応バイアス生成回路212の入力に結合されたドレインとを有する。適応バイアス生成回路212は、補償回路204に結合された第1の出力と、動的バイアス生成回路214の第1の入力に結合された第2の出力とを有する。動的バイアス生成回路214は、バッファ206のバイアス入力に結合された第1の出力と、エラー増幅器202の第1の入力に結合された第2の出力と、Vrefを受け取るように構成された第2の入力と、パスFET208のドレインに結合された第3の入力とを有する。少なくとも幾つかの例において、(VOUTが提供される)LDO104の出力が、パスFET208のドレインである。少なくとも幾つかの例において、抵抗器216及びコンデンサ218が、パスFET208のドレインと接地220との間に直列に結合され得る。少なくとも幾つかの例において、コンデンサ218は、LDO104が結合されるように適合され、LDO104によって提供されるVOUTの周波数応答において支配的な極を設定する、オフチップコンデンサであり得る。
図2には示されていないが、少なくとも幾つかの実装では、抵抗器ディバイダが、パスFET208のドレインと接地220との間に結合され、エラー増幅器202の第1の入力は、パスFET208のドレインに直接的にではなく、抵抗器ディバイダの出力に結合される。
【0021】
LDO104の例示の動作において、VINが、パスFET208によって受け取られ、渡されるので、LDO104はそれをVOUTとして提供し得る。パスFET208は、パスFET208のゲートで受信された信号の値に基づいて、(VOUTとして提供するための)VINを渡す。パスFET208を介して流れる電流の量は、パスFET208のゲートで受信される信号の値に関連し、そのため、パスFET208のゲートでのより大きい値の信号(パスFET208のより大きいゲート-ソース間電圧差を生じさせるなど)が、より近い値のVINを有するVOUTをもたらし得る。パスFET208のゲートにおいて信号を提供するために、エラー増幅器202は、VOUTをVrefと比較し、VOUTとVrefとの間の差を示す値を有するV_eaを提供する。幾つかの実装において、エラー増幅器202は、以下で説明するように、適応バイアス生成回路212及び/又は動的バイアス生成回路214によって提供されるような、静的バイアス電流(例えば、負荷動作なし)と適応又は動的バイアス(例えば、過渡及び高負荷電流動作のため)との組合せでバイアスされ得る、折り畳みカスコードオペレーショナルトランスコンダクタンスアンプ(OTA)ベースのエラー増幅器である。少なくとも幾つかの例において、適応バイアス生成回路212の制御下など、補償回路204によってV_eaに補償が提供される。バッファ206は、V_eaをパスFET208のゲートに提供する。
【0022】
少なくとも幾つかの例において、CFFRC106はまた、パスFET208のゲートに信号を提供する。例えば、CFFRC106は、VINにおける電圧リップルを感知し得、電圧リップルを、iリップルとして示される電圧リップルの電流表現に変換し得、i_リップルをパスFET208のゲートに提供し得る。i_リップルの電流及びV_eaを提供する際にバッファ206によって提供される電流は、パスFET208のゲートにおいて合計され、インピーダンス222に従って少なくとも部分的に決定される電圧を有する。少なくとも幾つかの例において、これはVINの電圧リップルをパスFET208のゲートに反映し、LDO104のPSR比を増加させる。例えば、パスFET208のゲートにおいて提供される信号の電圧リップルは、バッファ206のトランスコンダクタンスに対するCFFRC106のトランスコンダクタンスの比を乗じたVINリップルにほぼ等しくし得る。バッファ206及びCFFRC106の少なくとも幾つかの構成要素のトランジスタレベル特性を合致させることによって、比を1に制御し得、それによって、パスFET208のゲートにおいて提供される信号の電圧リップルをVINリップルにほぼ等しくする。比が1になるように制御されることに応答して、LDO104のVOUTは、(利得/(1+利得))×Vrefにほぼ等しくし得、ここで、利得はLDO104の閉ループ利得である。パスFET208のゲート及びソースの両方へのコモンモード入力としてこのリップルを有することは、パスFET208によってパスFET208のドレイン上に結合されるリップルの量を低減し得、これは(上述のように)LDO104の出力である。このようにして、LDO104のPSR比が増加する。少なくとも幾つかの例において、LDO104のPSR比が電圧加算増幅器を使用することなく増加され、それによって、LDO104の低減された静止電流をもたらす。例えば、LDO104の少なくとも幾つかの実装は、約5.6マイクロアンペア(μA)の無負荷静止電流を有する。
【0023】
少なくとも幾つかの例において、電流感知FET210は、パスFET208のスケーリングされた複製であり、電流感知FET210を介して流れる電流(Ibias_adapとして示される)が、適応バイアス生成回路212に提供される。少なくとも幾つかの実装では、適応バイアス生成回路212は、約1:12000の感知比を有する1:M感知FETベースのアーキテクチャを実装する(例えば、感知FET210は、パスFET208のサイズの約12000倍のサイズを有する)。Ibias_adapに基づいて、適応バイアス生成回路212は、補償回路204及び/又は動的バイアス生成回路214などの、LDO104の構成要素の帯域幅を変更し得る。例えば、Ibias_adapに基づいて、適応バイアス生成回路212は、補償回路204を制御(又はバイアス)するために補償回路204に補償電流(Icomp)を提供し得る。補償回路204は、周波数応答ゼロがエラー増幅器202の出力に導入される、極ゼロトラッキング補償技法を実装し得る。例えば、LDO104は2極システム(例えば、上記で記載したように、コンデンサ218から生じる極、及びエラー増幅器202の出力から生じる極)であり得る。LDO104の安定性を維持するために、エラー増幅器202の出力において導入される極に対して補償回路204によって補償が提供される。補償は、ある範囲の負荷電流にわたってLDO104の安定性を維持するために、(例えば、LDO104の負荷電流に基づいて)Icompに従って変調された位置を有する周波数応答ゼロであり得る。
【0024】
Ibias_adap及び/又はVOUTに基づいて、適応バイアス生成回路212はまた、適応電流(Iadp)を動的バイアス生成回路214に提供し得る。Iadp、Vref、及び/又はVOUTに基づいて(VINに関してVOUTで発生するアンダーシュート又はオーバーシュートに応答するなど)、動的バイアス生成回路214は、エラー増幅器202及びバッファ206に動的バイアス電流(Idyn)を提供し得る。少なくとも幾つかの例において、Idynは、(例えば、パスFET208のドレインにおける)負荷過渡の間の電圧オーバーシュート又はアンダーシュートを緩和するために、エラー増幅器202及びバッファ206に電流バーストを提供するように構成される。同様に、動的バイアス生成回路214は、Vpulldownを介してパスFET208のドレインをプルダウン(例えば、ロード)して、VOUTの値を減少させ得、それによって、回復時間(例えば、幾つかの実装では約10マイクロ秒未満まで)と、VOUTにおけるオーバーシュートに応答してオーバーシュート量とを低減し得る。少なくとも幾つかの例において、適応バイアス生成回路212及び/又は動的バイアス生成回路214は、適応バイアス生成回路212及び/又は動的バイアス生成回路214によって提供される1つ又は複数の信号などを介して、トランジスタ307のトランスコンダクタンスを追跡すること、又はトランジスタ326のトランスコンダクタンスにほぼ等しくなるように制御されることを促進する。
【0025】
図3は、LDO104の一部の例示の実装の概略図である。少なくとも幾つかの例において、
図3は、
図2に示されるようなLDO104の少なくとも一部のトランジスタレベルの実装を表す。例えば、
図3に示すように、LDO104は、CFFRC106と、バッファ206と、パスFET208と、インピーダンス222とを含む。少なくとも幾つかの例において、CFFRC106は、抵抗器302と、コンデンサ304と、差動増幅器306と、p型FET(PFET)307と、PFET308と、n型FET(NFET)312及びNFET314を含む電流ミラー310と、PFET318及びPFET320を含む電流ミラー316とを含む。幾つかの例において、バッファ206は、PFET322、PFET324、及びPFET326を含む。
【0026】
LDO104の例示のアーキテクチャにおいて、抵抗器302は、バイアス電圧Vgs_adapを受け取るように構成された第1の端子と、差動増幅器306の第1の入力(例えば、正又は非反転入力)に結合された第2の端子とを有する。コンデンサ304は、差動増幅器306の第1の入力と接地220との間に結合される。差動増幅器306は、PFET308のゲートに結合された出力を有する。PFET308のソースが、差動増幅器306の第2の入力(例えば、負又は反転入力)に結合される。PFET307のゲートが差動増幅器306の第2の入力に結合され、PFET307のドレインが差動増幅器306の第2の入力に結合され、PFET307のソースがVINを受け取るように構成される。PFET308のドレインが、NFET312のドレイン及びゲートに結合される。また、NFET312は、接地220に結合されたソースを有する。NFET314は、NFET312のゲートに結合されたゲートと、接地220に結合されたソースと、PFET318のドレイン、PFET318のゲート、及びPFET320のゲートに結合されたドレインとを有する。PFET318及びPFET320はそれぞれ、VINを受け取るように構成されたソースを有する。PFET320は、パスFET208のゲートに結合された、又はパスFET208のゲートに結合されるように適合された、ドレインを有する。PFET322及びPFET324は、VINを受け取るように構成されたそれぞれのソースを有する。PFET322のドレインが、PFET322のゲートに結合され、上述のように、適応バイアス生成回路212に結合されるように適合される。少なくとも幾つかの例において、適応バイアス生成回路212は、PFET322を介してIbias_adapをシンクする。また、PFET322はダイオード接続され、PFET320のゲートに結合されたPFET322のゲートにおいてバイアス電圧Vgs_adapを提供する。少なくとも幾つかの例において、感知FET210及びPFET322が同じものとして実装され得る。PFET324はまた、パスFET208のゲートに結合されたドレインを有する。PFET326は、エラー増幅器202の出力に結合され、V_eaを受け取るように構成されたゲートと、パスFET208のゲートに結合されたソースと、接地220に結合されたドレインとを有する。少なくとも幾つかの例において、PFET307及びPFET326のトランスコンダクタンスは、上記で記載したように、1のトランスコンダクタンス比を提供するように合致され得る。
【0027】
図2に示されるようなLDO104の例示の動作では、抵抗器302及びコンデンサ304が、差動増幅器306の第1の入力に結合された出力を有するローパスフィルタを形成する。少なくとも幾つかの例において、ローパスフィルタは、抵抗器302の抵抗値とコンデンサ304の静電容量値とに基づいてCFFRC106のカットオフ周波数を定義する。少なくとも幾つかの例において、カットオフ周波数は、約100メガオームの抵抗器302の抵抗と、約10ピコファラドのコンデンサ304の静電容量とから生じる約150ヘルツ(Hz)である。150Hzのカットオフ周波数では、PFET307のゲートは、PFET307のソースと比較して交流(AC)接地に保持され得る。差動増幅器306は、PFET308の制御を介して、PFET307を介して流れる直流(DC)バイアス電流(Ibias)のための値を設定し得る。少なくとも幾つかの例において、差動増幅器306は、5トランジスタOTAとして実装される。ローパスフィルタは、差動増幅器306と組み合わせて、サーボハイパスフィルタを形成し得る。
【0028】
少なくとも幾つかの例において、PFET324のゲートが、抵抗器302及びコンデンサ304のフィルタを介する差動増幅器306と同様に、Vgs_adapを受け取りVgs_adapによってバイアスされるように構成されるので、PFET307及びPFET326のトランスコンダクタンスは合致され得、それによって、上記で記載されたように、1のトランスコンダクタンス比を提供し得る。PFET307を介して流れる電流は、g_pfet307×VIN_rippleに従って決定され得、ここで、g_pfet307はPFET307のトランスコンダクタンスであり、VIN_rippleはVINに存在するリップルである。また、インピーダンス222が、バッファ206の出力インピーダンス(例えば、これは、パスFET208のゲートにおいて提供されるインピーダンスである)によって支配される少なくとも幾つかの例において、インピーダンス222は、1/g_pfet326に従って決定される近似値を有し得、g_pfet326は、PFET326のトランスコンダクタンスである。CFFRC106によってパスFET208のゲートに提供される電圧リップルであるV_rippleは、PFET307を介して流れる電流にインピーダンス222を乗じたものにほぼ等しい。そのため、上記を代入することによって、V_rippleは、(g_pfet307/g_pfet326)×VIN_rippleにほぼ等しい。上記のようにg_pfet307/g_pfet326が1になるよう制御される場合、V_rippleはVIN_rippleとほぼ等しくなる。
【0029】
VIN_rippleを受け取るパスFET208のソースを備えるパスFET208のゲートにおいてV_rippleを提供すること(例えば、パスFET208のゲート及びソースへの共通モード入力としてほぼVIN_rippleを提供すること)で、VOUTに渡されるVIN_rippleの量が低減され、LDO104のPSR比が増加される。
図4は、例示の信号波形の
図400であり、CFFRC106を含むLDO104とCFFRC106を含まないLDOとのPSR比の比較を示す。
図400において、横軸は周波数を対数目盛りでHz単位で表し、縦軸はPSRを線形目盛りでdB単位で表す。
図400に示すように、CFFRC106は、CFFRC106を含まないLDOと比較して、広い周波数範囲にわたって増加したPSR比をLDO104に提供する。
【0030】
図5は、例示の信号波形の
図500であり、CFFRC106を含むLDO104とCFFRC106を含まないLDOとで変化する負荷電流(ILとして示される)を説明する、PSR比の別の比較を示す。
図500の波形は、約5VのVIN、約4.5VのVOUT、及び約2.2マイクロファラッド(μF)の負荷容量を仮定する。
図500において、横軸は周波数を対数目盛りでHz単位で表し、縦軸はPSRを線形目盛りでdB単位で表す。
図500に示すように、CFFRC106は、CFFRC106を含まないLDOと比較して、広い周波数範囲にわたって増加したPSR比をLDO104に提供する。また、
図500に示されるように、CFFRC106は、μA又はミリアンペア(mA)の単位で(例えば、100μA、20mA、及び250mAの負荷電流の場合)、或る範囲の負荷電流にわたって増加したPSR比をLDO104に提供する。
【0031】
図6は、例示の信号波形の
図600であり、LDO104の変化する出力静電容量(Coutとして示される)を説明する、PSR比の別の比較を示す。
図600の波形は、約5VのVIN、約4.5VのVOUT、及び約20mAの負荷電流を仮定する。
図600において、横軸は周波数を対数目盛りでHz単位で表し、縦軸はPSRを線形目盛りでdB単位で表す。
図600に示されるように、CFFRC106は、1μF、2.2μF、及び12.2μFの出力キャパシタンスについて示される、或る範囲の出力キャパシタンスにわたって、同様に増加したPSR比をLDO104に提供する。
【0032】
図7は、例示の信号波形の
図700であり、LDO104のVOUTの変化する値を説明する、PSR比の別の比較を示す。
図700の波形は、約5VのVIN、約2.2μFの負荷容量、及び約20mAの負荷電流を仮定する。
図700において、横軸は周波数を対数目盛りでHz単位で表し、縦軸はPSRを線形目盛りでdB単位で表す。
図700に示されるように、CFFRC106は、4.8V、4.7V、4.5V、及び4VのVOUT値について示される、或る範囲のVOUTの値にわたって同様に増加したPSR比をLDO104に提供する。
【0033】
図8A及び
図8Bは例示の信号波形の図である。例えば、
図8Aは、約100μAから約250mAへの負荷電流ステップアップに対するLDO104の負荷過渡応答の
図805である。
図8Bは、約250mAから約100μAへの負荷電流ステップダウンに対するLDO104の負荷過渡応答の
図810である。
図805及び
図810に示すように、適応バイアス生成回路212及び動的バイアス生成回路214を含まないLDOと比較して、適応バイアス生成回路212及び動的バイアス生成回路214によってVOUTの値のアンダーシュート及びオーバーシュートが低減される。例えば、LDO104に電流を注入することにより、適応バイアス生成回路212及び動的バイアス生成回路214を含まないLDOと比較して、LDO104では、VOUTの値のアンダーシュートが低減される(また、VOUTをプルダウンすることにより、VOUTのオーバーシュートが低減される)。
【0034】
本明細書では、「結合する」という用語は、本明細書と一貫した機能的関係を可能にする接続、通信、又は信号パスを網羅し得る。例えば、装置Aが或るアクションを実施するために装置Bを制御するための信号を提供する場合、(a)第1の例において、デバイスAがデバイスBに直接結合されるか、又は(b)第2の例において、介在構成要素CがデバイスAとデバイスBとの間の機能的関係を実質的に変更しない場合に、デバイスAは介在構成要素Cを介してデバイスBに間接的に結合され、従って、デバイスBは、デバイスAによって提供される制御信号を介してデバイスAによって制御される。
【0035】
或るタスク又は機能を実施する「ように構成される」デバイスは、その機能を実施するために、製造業者によって製造時に構成され(例えば、プログラムされ、及び/又はハードワイヤードされ)、及び/又は、機能及び/又は他の追加又は代替機能を実施するために、製造後にユーザによって構成可能(又は再構成可能)であり得る。こういった構成は、デバイスのファームウェア及び/又はソフトウェアプログラミングを介してもよく、ハードウェア構成要素の構成及び/又はレイアウトを介してもよく、デバイスの相互接続を介してもよく、又はそれらの組み合わせを介してもよい。
【0036】
特定の構成要素を含むものとして本明細書で記載される回路又はデバイスは、代わりに、それらの構成要素に結合されて、記載される回路又はデバイスを形成するように適合され得る。例えば、1つ又は複数の半導体素子(トランジスタなど)、1つ又は複数の受動素子(抵抗器、コンデンサ、及び/又はインダクタなど)、及び/又は1つ又は複数のソース(電圧及び/又は電流源など)を含むものとして本明細書で記載する構造は、代わりに、単一の物理デバイス(例えば、半導体ダイ及び/又は集積回路(IC)パッケージ)内の半導体素子のみを含み得、エンドユーザ及び/又はサードパーティなどによる製造時又は製造後のいずれかに、受動素子及び/又はソースの少なくとも幾つかに結合されて、記載する構造を形成するように適合され得る。
【0037】
特定の構成要素は本明細書では特定のプロセス技術のものとして記載され得るが、これらの構成要素は他のプロセス技術の構成要素と交換され得る。本明細書で記載される回路は、構成要素交換前に利用可能な機能と少なくとも部分的に同様の機能を提供するために、交換された構成要素を含むように再構成可能である。抵抗器として示される構成要素は特に明記しない限り、一般に、示される抵抗器によって表されるインピーダンスの量を提供するために、直列及び/又は並列に結合される任意の1つ又は複数の要素を表す。例えば、単一の構成要素として本明細書に示され、記載される抵抗器又はコンデンサは、代わりに、単一の抵抗器又はコンデンサと同じ2つのノード間で直列又は並列に結合される、それぞれ複数の抵抗器又はコンデンサであり得る。
【0038】
本記載における「接地電圧電位」という語句の使用は、シャーシ接地、接地、浮動接地、仮想接地、デジタル接地、共通接地、及び/又は本明細書の教示に適用可能であるか、又はそれに適した任意の他の形態の接地接続を含む。特に明記しない限り、値に先行する「約」、「およそ」、又は「実質的に」は、値の±10%を意味する。
【0039】
本発明の特許請求の範囲内で、記載した例示の実施例に改変が成され得、他の実施例が可能である。