(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-23
(45)【発行日】2025-07-01
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20250624BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2023114135
(22)【出願日】2023-07-12
【審査請求日】2024-08-21
(73)【特許権者】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】今山 武成
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-136028(JP,A)
【文献】特開2018-088986(JP,A)
【文献】特開2023-095520(JP,A)
【文献】特開2022-137445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の始動条件が成立した場合に複数種類の識別情報が変動される際、始動条件が成立したが未だ開始されていない識別情報の変動を行う始動保留を所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
前記始動保留に対する変動が開始される前に、該始動保留に対して先読み判定を行う先読み判定手段と、
前記先読み判定対象の始動保留に対する変動演出より前の変動で開始され、且つ、前記始動条件の成立時を契機として開始される特別演出と、
前記先読み判定対象の始動保留に対する変動演出より前の変動で開始され、且つ、前記先読み判定対象の始動保留に対する変動演出を含む複数の変動にて実行される特殊演出と、
遊技者の操作に基づいて、所定の演出に関する設定を行う演出設定手段と、を有し、
前記演出設定手段は、前記特別演出を出現可能にするか否かの設定が可能であり、
前記特別演出は、前記始動保留入賞時における変動中の変動時間に関わらず実行可能で
あり、
前記演出設定手段にて前記特別演出を出現可能に設定した場合、当たりとなる場合の当たり遊技状態への期待度が高いリーチ演出における前記特別演出が選択される割合より、はずれとなる場合の当たり遊技状態への期待度が高いリーチ演出における前記特別演出が選択される割合の方が高くなっている遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機、スロット、封入された遊技球を内部で循環させる封入式パチンコ機(管理遊技機)などの遊技機に関し、より詳しくは、遊技者が求める機能を遊技機に搭載することで、遊技者が満足できる遊技内容となり、これによって、演出の多様性がある遊技機を提供することができる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ機等の遊技機として、例えば特許文献1に記載のような遊技機が知られている。この遊技機は、遊技演出に関するカスタマイズが可能で、カスタマイズ状況を認識させ易くするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の遊技機は、カスタマイズ状況を認識させ易くしているものの、カスタマイズ機能そのものに関して、カスタマイズ機能とそれに伴う遊技演出の内容が遊技者を十分に満足させられるものではないという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題に鑑み、遊技者が求める機能を遊技機に搭載することで、遊技者が満足できる遊技内容となり、これによって、演出の多様性がある遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1の発明に係る遊技機によれば、所定の始動条件が成立した場合に複数種類の識別情報が変動される際、始動条件が成立したが未だ開始されていない識別情報の変動を行う始動保留を所定の上限数まで記憶する保留記憶手段(例えば、
図4に示す主制御RAM600c)と、
前記始動保留に対する変動が開始される前に、該始動保留に対して先読み判定を行う先読み判定手段(例えば、
図4に示す主制御CPU600a)と、
前記先読み判定対象の始動保留に対する変動演出より前の変動で開始され、且つ、前記始動条件の成立時を契機として開始される特別演出(例えば、入賞時チャンス報知)と、
前記先読み判定対象の始動保留に対する変動演出より前の変動で開始され、且つ、前記先読み判定対象の始動保留に対する変動演出を含む複数の変動にて実行される特殊演出(例えば、先読み予告演出)と、
遊技者の操作に基づいて、所定の演出に関する設定を行う演出設定手段(例えば、
図1に示す設定ボタン15)と、を有し、
前記演出設定手段は、前記特別演出を出現可能にするか否かの設定が可能であり、
前記特別演出は、前記始動保留入賞時における変動中の変動時間に関わらず実行可能
あり、
前記演出設定手段にて前記特別演出を出現可能に設定した場合、当たりとなる場合の当たり遊技状態への期待度が高いリーチ演出(例えば、図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLの強SPリーチ(当たり))における前記特別演出が選択される割合より、はずれとなる場合の当たり遊技状態への期待度が高いリーチ演出(例えば、図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLの強SPリーチ(はずれ))における前記特別演出が選択される割合の方が高くなっている(例えば、図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLの低期待度入賞時チャンス報知が「なし」の場合)ことを特徴としてい
る。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技者が求める機能を遊技機に搭載することで、遊技者が満足できる遊技内容となり、これによって、演出の多様性がある遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の外観を示す斜視図である。
【
図3】同実施形態に係る特別図柄2始動装置の側面断面図で、(a)は、開状態、(b)は、閉状態を示す図である。
【
図4】同実施形態に係る遊技機の制御装置を示すブロック図である。
【
図5】(a)は、客待ちデモ画面が表示されている際の演出カスタマイズの画面例を示す図、(b)は客待ち中や特別図柄の変動中に、演出内容をカスタマイズする画面例を示す図である。
【
図6】(a)~(c-1)は、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が実行された場合の画面例を示し、(a)~(c-2)は、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が実行された場合の画面例を示す図である。
【
図7】(a)~(d)は、入賞時チャンス報知の設定がOFFの場合に、保留変化の演出が発生した場合の画面例を示す図である。
【
図8】(a)~(b)は、入賞時チャンス報知の設定がONの場合に、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が実行され、さらに、保留変化の演出が発生した場合の画面例を示す図である。
【
図9】(a)~(d)は、図柄の変動が終了し、図柄の変動停止状態において、遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する場合の画面例を示す図である。
【
図10】(a)~(d)は、図柄停止状態になる直前(まだ変動中の状態)において、遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する場合の画面例を示す図である。
【
図11】(a)は、
図9に示す画面例に関連するタイミングチャートを示し、(b)は、
図10に示す画面例に関連するタイミングチャートを示す図である。
【
図12】(a)は、音量や光量を5段階で設定できる場合の段階毎の比率を示すテーブルを示し、(b)は、(a)と異なる他の実施例のテーブルを示す図である。
【
図13】(a)は、同実施形態に係る遊技機の大当たり確率を示し、(b)は、図柄振り分けテーブルを示し、(c)は、変動パターン振り分けテーブルを示す図である。
【
図14】入賞時チャンス報知抽選テーブルを示す図である。
【
図15】(a)は、先読み期待度アップの設定がOFFの場合に使用される先読み保留変化テーブルを示し、(b)は、先読み期待度アップの設定がOFFの場合に使用される先読みゾーン演出テーブルを示す図である。
【
図16】
図15(a)に示す先読み保留変化テーブル、及び、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルを参照して、抽選を行った際に実行される演出例を示す図である。
【
図17】(a)は、先読み期待度アップの設定がONの場合に使用される先読み保留変化テーブルを示し、(b)は、先読み期待度アップの設定がONの場合に使用される先読みゾーン演出テーブルを示す図である。
【
図18】(a)は、入賞時チャンス報知の設定がOFFの場合に使用されるステップアップ予告テーブルを示し、(b)は、入賞時チャンス報知の設定がONの場合に使用されるステップアップ予告テーブルを示す図である。
【
図19】(a)は、先読み期待度アップの設定がOFFの場合に使用される第1先読み保留変化テーブルを示し、(b)は、先読み期待度アップの設定がONの場合に使用される第2先読み保留変化テーブルを示す図である。
【
図20】(a)は、先読み期待度アップの設定がOFFの場合に使用される第1先読みチャンス目予告テーブルを示し、(b)は、先読み期待度アップの設定がONの場合に使用される第2先読みチャンス目予告テーブルを示す図である。
【
図21】(a)は、RUSH状態中(通常変動(1.5秒))に先読みチャンス目予告が実行される場合のタイミングチャートを示し、(b)は、通常遊技状態中(通常変動(12秒))に先読みチャンス目予告が実行される場合のタイミングチャートを示し、(c)は、通常遊技状態中(通常変動(3秒))に先読みチャンス目予告が実行される場合のタイミングチャートを示す図である。
【
図22】(a)~(f)は、RUSH状態中(通常変動(1.5秒))に先読みチャンス目予告が実行される場合の画面例を示す図である。
【
図23】(a)~(h)は、通常遊技状態中(通常変動(12秒))に先読みチャンス目予告が実行される場合の画面例を示す図である。
【
図24】(a)~(c)は、特別図柄の変動中に、演出内容をカスタマイズした際の画面例を示す図である。
【
図25】(a)~(h)は、RUSH状態中の滞在時間と、獲得出玉を表示する画面例を示す図である。
【
図26】同実施形態に係る主制御のメイン処理を説明するフローチャート図である。
【
図27】
図26に示す主制御のメイン処理の続きを説明するフローチャート図である。
【
図28】
図26に示す設定切替処理を説明するフローチャート図である。
【
図29】電源異常チェック処理を説明するフローチャート図である。
【
図30】同実施形態に係る主制御のタイマ割込み処理を説明するフローチャート図である。
【
図31】
図30に示す普通図柄処理を説明するフローチャート図である。
【
図32】
図30に示す特別図柄処理を説明するフローチャート図である。
【
図33】
図32に示す始動口チェック処理1(2)を説明するフローチャート図である。
【
図34】
図32に示す特別図柄変動開始処理を説明するフローチャート図である。
【
図35】
図34に示す当たり判定処理を説明するフローチャート図である。
【
図36】
図32に示す特別図柄変動中処理を説明するフローチャート図である。
【
図37】
図32に示す特別図柄確認時間中処理を説明するフローチャート図である。
【
図38】(a)は普通図柄の当否抽選を実行する際に使用される普通図柄当たり判定テーブルを示し、(b)は特別図柄の当否抽選を実行する際に使用される特別図柄大当たり判定テーブルを示し、(c)は特別図柄の当否抽選を実行する際に使用される特別図柄小当たり判定テーブルを示し、(d)は特別図柄の当否抽選を実行する際に使用される特殊電サポ図柄当たり判定テーブルを示す図である。
【
図39】同実施形態に係るサブ制御のメイン処理を示すフローチャート図である。
【
図40】
図39に示すデータ解析処理を示すフローチャート図である。
【
図41】同実施形態に係るサブ制御のコマンド受信処理を示すフローチャート図である。
【
図42】同実施形態に係るサブ制御のタイマ割込み処理を示すフローチャート図である。
【
図43】(a)は動画に関する初期コマンドリストを説明するフローチャート図を示し、(b)は動画に関する定常コマンドリストを説明するフローチャート図を示し、(c)は静止画に関するコマンドリストを説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0011】
<パチンコ遊技機外観構成の説明>
まず、
図1~
図3を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
【0012】
<パチンコ遊技機前面の外観構成の説明>
【0013】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、
図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、
図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(
図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
【0014】
一方、パチンコ遊技機1は、
図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、遊技者による操作が可能なもので、中央部に設けられた円形の決定キー15aと、その決定キー15aの図示上側に設けられた三角形状の上キー15bと、その決定キー15aの図示左側に設けられた三角形状の左キー15cと、その決定キー15aの図示右側に設けられた三角形状の右キー15dと、その決定キー15aの図示下側に設けられた三角形状の下キー15eとで構成されている。
【0015】
一方、
図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル16が設けられ、前面枠3の上部両側面側及び発射ハンドル16の近傍には、BGM(Background music)や効果音(SE)等を発するスピーカ17が設けられている。なお、上記前面枠3の周枠には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
【0016】
<遊技盤の外観構成の説明>
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、
図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配置されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは図柄(特別図柄や普通図柄)の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配置されている。なお、上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cには、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0017】
この可動役物装置43は、
図2に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a~43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a~43dには、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0018】
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄1始動口44が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)が設けられている。そしてこの特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第1始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第1始動保留球数は、特別図柄1始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。なお、特別図柄1始動口44及びその周囲には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0019】
他方、液晶表示装置41の右下部側には、
図2に示すように、特別図柄2始動装置45が配置されている。この特別図柄2始動装置45は、
図3に示すように、特別図柄2始動口45aと、この特別図柄2始動口45aを遊技球YKが入球可能な開状態とする「開放状態」と入球不可能な閉状態とする「閉鎖状態」とに変化可能な開閉部45bと、遊技球YKを特別図柄2始動口45aに向けて案内する「案内状態」と案内しない「非案内状態」とに変化可能な入球案内部45cと、特別図柄2始動口45aに入球した遊技球YKを検出する特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)と、で構成されている。
【0020】
特別図柄2始動口45aは、
図2の図示正面左右方向の右側に向けて略横向きに開口しており、その特別図柄2始動口45aの内部に入賞球を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)が設けられている。この特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第2始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第2始動保留球数は、特別図柄2始動口45aへ遊技球が入賞し、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。
【0021】
開閉部45bは、特別図柄2始動口45aに対して左右方向に移動可能な開閉部材45b1と、開閉部材45b1を駆動制御する普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)とを備えている。この開閉部45bは、閉鎖状態のときには、
図3(b)に示すように、開閉部材45b1が特別図柄2始動口45a内に突出して(図示左側に移動して)この特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を阻止し、開放状態のときには、
図3(a)に示すように、図示右側に退避して特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を許容するようになっている。
【0022】
入球案内部45cは、
図2に示す右側から左側に向かって下り状に傾斜(特別図柄2始動口45a側に向かって下り状に傾斜)している案内部材45c1と、を備えている。そして、この案内部材45c1は、普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)にて駆動制御されることとなる。
【0023】
この入球案内部45cは、
図3(a)に示すように、案内状態のときには、案内部材45c1が遊技領域40の前側(
図1に示すガラス扉枠5側)にスライドして突出し、その上側に乗った遊技球YKを特別図柄2始動口45aへ案内し、非案内状態のときには、
図3(b)に示すように、案内部材45c1が後向き(遊技領域40の後側)にスライドして退避するようになっている。これにより、案内部材45c1が案内状態のときにその上に遊技球YKが乗ったとしても、その遊技球YKが特別図柄2始動口45aに入球する前に非案内状態に変化して案内部材45c1が後向きにスライドした場合、その遊技球YKは特別図柄2始動口45aに入球することなく下流側に流下することとなる。なお、案内部材45c1と開閉部材45b1とは連動して動作するようになっている。すなわち、案内部材45c1が案内状態のときには、開閉部材45b1は、
図3(a)に示す右側に退避して特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を許容するようになっており、案内部材45c1が非案内状態のときには、開閉部材45b1は、
図3(b)に示す左側に突出して特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を阻止するようになっている。
【0024】
なお、以下では、上記のような特別図柄2始動装置45を普通電動役物と称することがある。また、特別図柄2始動装置45には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0025】
他方、特別図柄1始動口44の右側には、
図2に示すように、入賞装置46が配置されている。この入賞装置46は、後述する特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち、当たり遊技状態の際、開閉扉46aにて閉止されている図示しない大入賞口が開放するように開閉扉46aが特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)によって駆動制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球可能となる。なお、大入賞口(図示せず)に入球した遊技球は入賞球として大入賞口(図示せず)内部に設けられている大入賞口スイッチ46c(
図4参照)によって検出される。
【0026】
一方、特別図柄の抽選に当選していないとき、すなわち、当たり遊技状態でない場合は、特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)によって開閉扉46aが駆動制御され、大入賞口(図示せず)が閉止される。これにより、大入賞口(図示せず)内に遊技球が入球することができなくなる。なお、以下では、このような開閉扉46a及び特別電動役物ソレノイド46bを合せた装置を特別電動役物と称することがある。また、入賞装置46には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0027】
ところで、入賞装置46内には、従来周知の構造である振分装置47が設けられている。この振分装置47は、
図2に示すように、V領域47aと、アウト口47bとを備えており、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球されると、その遊技球は、V領域47aか、アウト口47bかに振り分けられるようになっている。なお、振分装置47は、所定の遊技状態とならない限り、大入賞口(図示せず)に入球された遊技球を、V領域47aに振り分けず、アウト口47bに振り分けるようになっている。
【0028】
他方、液晶表示装置41の右上部には、
図2に示すように、ゲートからなる普通図柄始動口48が配置され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)が設けられている。また、上記入賞装置46の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口49が夫々配置されている。この一般入賞口49は、上記入賞装置46の右側に配置されている右上一般入賞口49aと、上記特別図柄1始動口44の左側に配置されている左上一般入賞口49bと、左中一般入賞口49cと、左下一般入賞口49dとで構成されている。そして、右上一般入賞口49aの内部には遊技球の通過を検出する右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照)が設けられ、左上一般入賞口49bの内部には遊技球の通過を検出する左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照)が設けられ、左中一般入賞口49cの内部には遊技球の通過を検出する左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照)が設けられ、左下一般入賞口49dの内部には遊技球の通過を検出する左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)が設けられている。なお、一般入賞口49には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0029】
一方、特別図柄1始動口44の真下には、入賞することなく遊技領域40最下流部まで流下してきた遊技球(アウト球)が入球されるアウト口50が配置されている。なお、このアウト口50に入球した遊技球は非入賞球として内部に設けられているアウト口スイッチ50a(
図4参照)によって検出され、さらに、上述した入賞球も遊技盤4の背面側を通って最下流部まで流下することとなるため、アウト口スイッチ50a(
図4参照)によって検出されることとなる。それゆえ、アウト口スイッチ50a(
図4参照)は、排出されたアウト総数、すなわち、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出することとなる。また、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球をカウントするにあたっては、球誘導レール6から遊技領域40へと進入する箇所にスイッチを設けて、カウントするようにしてもよい。
【0030】
他方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置51であり、その他の7セグメント表示装置53aは特別図柄1や特別図柄2、普通図柄の始動保留球数、遊技状態(例えば、有利遊技状態等)を表示するものである。この特別図柄表示装置51は、
図2に示すように、特別図柄1表示装置51aと特別図柄2表示装置51bとで構成されており、その特別図柄1表示装置51aの左側には、1個のLEDからなる普通図柄表示装置52が設けられ、さらに、大当たり遊技のラウンド数を報知するラウンドランプ53b、右打ちを報知するための右打ち報知ランプ53cが設けられている。
【0031】
また、特別図柄1,特別図柄2に対応する識別情報を示す識別ランプ装置51Aが左飾り43b上端部側に設けられている。
【0032】
この識別ランプ装置51Aは、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当たり、はずれの情報を遊技者に知らせるための第1,第2識別ランプ51Aa,51Abを有している。この第1識別ランプ51Aaは、特別図柄1に対応しており、第2識別ランプ51Abは、特別図柄2に対応している。そして、特別図柄1が変動中の場合、第1識別ランプ51Aaは点滅し、特別図柄1が当たりの場合、第1識別ランプ51Aaは点灯し、特別図柄1がはずれの場合、第1識別ランプ51Aaは消灯する。そしてさらに、特別図柄2が変動中の場合、第2識別ランプ51Abは点滅し、特別図柄2が当たりの場合、第2識別ランプ51Abは点灯し、特別図柄2がはずれの場合、第2識別ランプ51Abは消灯するというものである。
【0033】
なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配置され、遊技球の落下方向変換部材としての風車54が配置されている。
【0034】
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、
図4を用いて説明する。この制御装置は、
図4に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出・発射制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。
【0035】
<主制御基板に関する説明>
主制御基板60は、主制御CPU600aと、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM600bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM600cとで構成されたワンチップマイクロコンピュータ600と、低確時(当たり抽選確率が通常の低確率状態)に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容の表示(性能表示)、及び、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容の表示を兼用する7セグメントからなる計測・設定表示装置610と、RAMクリアスイッチ620と、設定キースイッチ630と、を主に搭載している。
【0036】
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出・発射制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検出する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45aへの入賞を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a1と、普通図柄始動口48の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ48aと、一般入賞口49(右上一般入賞口49a,左上一般入賞口49b,左中一般入賞口49c,左下一般入賞口49d)への入賞を検出する右上一般入賞口スイッチ49a1,左上一般入賞口スイッチ49b1,左中一般入賞口スイッチ49c1,左下一般入賞口スイッチ49d1と、開閉扉46aによって開放又は閉止される大入賞口(図示せず)の入賞を検出する大入賞口スイッチ46cと、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出可能なアウト口スイッチ50aとが接続されている。またさらには、開閉部材45b1及び案内部材45c1を駆動制御する普通電動役物ソレノイド45b2と、開閉扉46aの動作を制御する特別電動役物ソレノイド46bと、振分装置47と、特別図柄1表示装置51aと、特別図柄2表示装置51bと、普通図柄表示装置52と、7セグメント表示装置53aと、ラウンドランプ53bと、右打ち報知ランプ53cと、が接続されている。またさらには、遊技者の不正行為を検出する不正検出基板55が接続されている。
【0037】
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口スイッチ45a1あるいは普通図柄始動口スイッチ47aからの信号を主制御CPU600aにて受信すると、抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置51a又は特別図柄2表示装置51bあるいは普通図柄表示装置52に送信する。これにより、特別図柄1表示装置51a又は特別図柄2表示装置51bあるいは普通図柄表示装置52に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、サブ制御基板80に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aが、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ49a1、左上一般入賞口スイッチ49b1、左中一般入賞口スイッチ49c1、左下一般入賞口スイッチ49d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出・発射制御基板70に送信することで、払出・発射制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
【0038】
また、抽選を行った結果、普通図柄の抽選に当選した場合、所定時間、開閉部材45b1が開放状態、及び、案内部材45c1が案内状態となるように普通電動役物ソレノイド45b2が駆動制御され、特別図柄の抽選に当選した場合、特別電動役物ソレノイド46bが大入賞口(図示せず)を開放するように制御される。
【0039】
そして、1種2種混合タイプの遊技機では、小当たり遊技状態となった際、開閉扉46aにて大入賞口(図示せず)の開放閉止を繰り返し行うように制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球されると、その遊技球がV領域47aに振り分けられるように、振分装置47が制御される。
【0040】
他方、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a1、右上一般入賞口スイッチ49a1、左上一般入賞口スイッチ49b1、左中一般入賞口スイッチ49c1、左下一般入賞口スイッチ49d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信する毎に、賞球数を計測し、アウト口スイッチ50aからの信号を受信する毎に、排出された遊技球の総数を計測する。そして、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、この計測した賞球数及び排出された遊技球の総数に基づき、低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)を計測・設定表示装置610に出力する。これにより、計測・設定表示装置610に低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)が表示されることとなる。
【0041】
さらに、計測・設定表示装置610は、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容を、例えば、「1」~「6」の6段階で表示することができるようになっている。しかして、このような設定内容を変更するにあたっては、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされると、RAMクリアスイッチ620にて、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」~「6」の6段階で設定変更することができるようになっている(例えば、設定「6」が、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率が最も高く、設定「1」が、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率が最も低くなっている)。そして、その設定変更内容は、計測・設定表示装置610に表示され、設定変更内容が確定すると、7セグメントの右下側にあるドットが点灯し、設定内容が確定したことが表示されるようになっている。
【0042】
他方、RAMクリアスイッチ620は、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされた場合以外に、RAMクリアスイッチ620が押下されると、主制御RAM600cのメモリ領域は全てクリアされず、一部のメモリ領域のみクリアされるようになっている。
【0043】
一方、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、不正検出基板55に搭載されている磁気センサ、又は、電波センサ、あるいは、振動センサにて遊技者の不正行為を検出した不正行為検知信号を受信すると、不正エラーコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を生成し、サブ制御基板80に送信する。
【0044】
<払出・発射制御基板に関する説明>
払出・発射制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出・発射制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステータス信号に基づいて、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる動作を開始又は停止させる処理を行う。
【0045】
一方、
図1に示す発射ハンドル16の周縁部には、タッチセンサが設けられており、遊技者の手が発射ハンドル16のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検出信号を、
図4に示すように、払出・発射制御基板70に出力する。これを受けて、払出・発射制御基板70は、その検出信号を、主制御基板60(主制御CPU600a)に送信することとなる。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)は、その検出信号を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。これにより、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、サブ制御基板80に送信することが可能となる。
【0046】
ところで、払出・発射制御基板70は、遊技者への球貸し処理も行っている。すなわち、
図1及び
図4に示す球貸しボタン11が押下されると、球貸し信号が、パチンコ遊技機1に隣接して配置されているCRユニット(図示省略)に送信される。これを受けて、CRユニットは、球貸し要求信号を払出・発射制御基板70に送信する。そして、払出・発射制御基板70は、この信号を受けて、遊技者に遊技球を払い出し、払い出しが完了すると、球貸し完了信号をCRユニットに送信することとなる。したがって、このようにして、払出・発射制御基板70は、遊技者への球貸し処理を行うこととなる。
【0047】
<サブ制御基板に関する説明>
サブ制御基板80は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御すると共に、液晶表示装置41に表示される表示画像を制御するサブ制御CPU800aと、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているサブ制御ROM800bと、作業領域やバッファメモリ等として機能するサブ制御RAM800cとで構成されたサブワンチップマイコン800を搭載している。
【0048】
またさらに、サブ制御基板80は、所望のBGMや効果音等を生成する音LSI801と、作業領域やバッファメモリ等として機能する音RAM802と、サブワンチップマイコン800の指示に基づき液晶表示装置41に表示される画像データを生成するVDP803と、動画圧縮データを伸張する作業領域と、液晶表示装置41に表示される画像データを一時的に保存するフレームバッファ領域とで構成されるDDR2SDRAM804と、静止画圧縮データと動画圧縮データのCGデータと、BGMや効果音等の音データと、が予め格納されている遊技ROM805と、が搭載されている。なお、静止画とは、いわゆるスプライト画像であって、文字等のテキストデータや背景画像、あるいは、特別図柄等、単一の画像を示すものである。また、動画とは、連続的に変化する複数枚(複数フレーム分)の静止画の集合を意味し、液晶表示装置41に複数枚の静止画が連続して描画されることで、円滑な動作が再現されるものである。
【0049】
このように構成されるサブ制御基板80には、ランプ演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板90が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。そしてさらに、サブ制御基板80には、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続され、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当たり、はずれの情報を遊技者に知らせるための識別ランプ装置51Aが接続され、各種設定が可能な設定ボタン15が接続され、液晶表示装置41が接続されている。
【0050】
かくして、このように構成されるサブ制御基板80は、主制御基板60(主制御CPU600a)より送信される抽選結果に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDをサブ制御CPU800aにて受信する。そして、サブ制御CPU800aは、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号をサブ制御RAM800c内に一時的に格納する。
【0051】
サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、当該制御信号に対応する音データを遊技ROM805又は音RAM802より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
【0052】
またサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、装飾ランプ基板90が、ランプ演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
【0053】
そしてサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像データを生成し、その生成した画像データを液晶表示装置41に送信することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶表示装置41に表示される画像データは1フレーム毎に更新されるが、この1フレームの表示動作が終わったことをサブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)が把握できるように、
図4に示すVSYNC(垂直同期信号)を割込み信号としてVDP803からサブ制御CPU800aに対して送信するようにしている。これにより、サブ制御CPU800aは、1フレーム分の画像データが液晶表示装置41に表示されたことを把握することができる。なお、このVSYNC割込み信号は、例えば、33ms毎に発生するようにしている。
【0054】
さらにサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
【0055】
<電源基板の説明>
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、
図4に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
【0056】
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
【0057】
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号RSTを生成するもので、その生成されたシステムリセット信号RSTは、各基板に出力されている。
【0058】
<演出カスタマイズ設定の説明>
ここで、演出カスタマイズ設定について説明する。
【0059】
昨今、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞したタイミングで、第1始動保留球が、当たり遊技状態への期待度が高いか否かを先に報知するカスタマイズ設定ができるようになっている。
【0060】
具体的には、液晶表示装置41(
図2参照)に、客待ちデモ画面が表示されている際、遊技者が演出ボタン装置13(
図1参照)を押下すると、
図5(a)に示すように、液晶表示装置41には、メニュー画面(画像P1参照)が表示される。このメニュー画面は、
図5(a)に示すように、画面上部中央に、「演出カスタマイズ」(画像P1a参照)という文字表示がされ、その下に、「入賞時チャンス報知」、「先読み期待度アップ」、「プレミアムアップ」、「オートボタン」というカスタマイズ可能な演出内容(画像P1b参照)が表示されている。入賞時チャンス報知とは、出現すれば、当たり遊技状態への期待度が高まる高期待度の先読み予告に関するものである。また、先読み期待度アップとは、当たり遊技状態への期待度が低い先読み予告(保留変化はするが、ノーマルリーチで終わるような変動に対するもの)の出現率を下げて、強SPリーチなどの当たり遊技状態への期待度の高いリーチの時に出現するように、振分け値を調整するものである。さらに、プレミアムアップとは、当たりとなる変動において、当たり確定演出のプレミアム演出の出現率を上げるものである。逆に言うと、プレミアム演出が出現しない場合は、当たりへの期待度が、カスタム設定OFF時よりも下がることとなる。一方、オートボタンとは、演出ボタン装置13を押下する演出が発生した際、遊技者が演出ボタン装置13を押下しなくとも、押下したと判定するものである。
【0061】
かくして、このようなカスタマイズ可能な演出内容(画像P1b参照)は、
図5(a)に示すように、十字キーで選択(画像P1c参照)することができ、ボタンで決定(画像P1d参照)することができるようになっている。具体的には、遊技者が、
図1に示す上キー15b,下キー15eを押下すると、
図5(a)に示す四角枠W1が上下に移動し、カスタマイズ可能な演出内容(画像P1b参照)を選択できるようになっている。そして、カスタマイズ可能な演出内容(画像P1b参照)を選択(
図5(a)では、「入賞時チャンス報知」が選択されている)した後、遊技者が
図1に示す左キー15c,右キー15dを押下すると、その選択したカスタマイズ可能な演出内容のON/OFFを設定できるようになっている。かくして、このような設定をした後、遊技者が、
図1に示す決定キー15aを押下することで、設定内容が決定されることとなる。なお、通常画面に戻る場合は、
図5(a)に示す四角枠W1を、「通常画面に戻る」(画像P1e参照)に移動させ、
図1に示す決定キー15aを遊技者が押下することで、通常画面に戻ることとなる。なお、本実施形態においては、
図1に示す決定キー15aを押下することで、設定内容が決定される例を示したが、それに限らず、カスタマイズ可能な演出内容のON/OFFの設定を、
図1に示す左キー15c,右キー15dを押下して、ON/OFFの設定をした段階で、
図1に示す決定キー15aを押下しなくても、設定内容が決定されるようにしてもよい。
【0062】
一方、液晶表示装置41(
図2参照)に、客待ちデモ画面が表示されている場合だけでなく、客待ち中や特別図柄の変動中に、カスタマイズ可能な演出内容を設定することも可能である。本実施形態においては、特別図柄の変動中に、カスタマイズ可能な演出内容を設定する例を説明する。具体的には、
図5(b)に示すように、液晶表示装置41には、装飾図柄が高速変動し(画像P10参照)、それに合わせて、常駐図柄が高速変動している(画像P11参照)、変動中であることを示す状態が表示されている。この際、
図5(b)に示すように、画面左下隅に、カスタマイズ可能な演出内容(画像P12参照)が表示されると共に、ON/OFFの内容(画像P13参照)も表示され、さらに、十字キーで選択(画像P14参照)でき、ボタンで決定(画像P15参照)することが表示されている。具体的には、遊技者が、
図1に示す上キー15b,下キー15eを押下すると、カスタマイズ可能な演出内容(画像P12参照)を選択できるようになっている。そして、カスタマイズ可能な演出内容(画像P12参照)を選択(
図5(b)では、「入賞時チャンス報知」が選択されている)した後、遊技者が
図1に示す左キー15c,右キー15dを押下すると、その選択したカスタマイズ可能な演出内容のON/OFFを設定(画像P13参照)できるようになっている。かくして、このような設定をした後、遊技者が、
図1に示す決定キー15aを押下することで、設定内容が決定されることとなる。なお、このような演出カスタマイズの設定表示は、特別図柄の変動中において表示し続けるようにしても良い。また、強SPリーチの時には、カスタマイズ可能な演出内容(画像P12参照)の表示と、ON/OFFの内容(画像P13参照)を非表示にし、十字キーで選択(画像P14参照)できることを示す表示のみを行うようにし、遊技者が
図1に示す設定ボタン15を操作することで、カスタマイズ可能な演出内容(画像P12参照)の表示と、ON/OFFの内容(画像P13参照)を表示するようにしても良い。
【0063】
<入賞時チャンス報知の説明>
次に、上記のように設定される入賞時チャンス報知について説明する。
【0064】
入賞時チャンス報知は、次のように実行される。
【0065】
すなわち、
図6(a)に示すように、液晶表示装置41には、左装飾図柄P20a、中装飾図柄P20b、右装飾図柄P20cが高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図6(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、現在変動していることを示す変動アイコンが表示(画像P22a参照)され、その右横には、第1始動保留球が1個保留されていることを示す1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示されている。この際、
図6(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯している。
【0066】
この状態で、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞すると、
図6(b-1),(b-2)に示すように、液晶表示装置41には、1個目の保留画像(画像P22b参照)の右横に、2個目の保留画像(画像P22c参照)が表示される。この際、主制御CPU600aが、2個目の第1始動保留球に対する先読み判定を実行した結果、当たり遊技状態への期待度が低い通常変動、ノーマルリーチ、弱リーチなどのはずれ変動の場合、サブ制御CPU800aは、
図6(b-1)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴが白色に点灯するように制御する。そしてその後、サブ制御CPU800aは、
図6(c-1)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴを元の黄色に点灯するように制御する。
【0067】
かくして、当たり遊技状態への期待度が低い場合、入賞時チャンス報知は上記のように実行されることとなる。ただし、一部だが、当たりの変動の場合に、上記のような入賞時チャンス報知が実行される場合もある。なお、本実施形態では、当たり遊技状態への期待度が低い場合、入賞時チャンス報知を実行するようにしたが、当たり遊技状態への期待度が低い場合、入賞時チャンス報知を実行しない、すなわち、何も演出しなくとも良い。又は、当たり遊技状態への期待度が低い場合、音のみやランプのみの演出を行うようにしても良い。
【0068】
他方、主制御CPU600aが、2個目の第1始動保留球に対する先読み判定を実行した結果、当たり遊技状態への期待度が高い、はずれ強SPリーチや当たり変動の場合、サブ制御CPU800aは、
図6(b-2)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴを赤色に激しく点滅又は点灯するように制御する。合わせて、サブ制御CPU800aは、
図1に示すスピーカ17から、
図6(b-2)に示す、「ピピーン!」(SE1参照)という効果音(SE)が発せられるように制御する。そしてさらに、サブ制御CPU800aは、
図6(b-2)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動したり、元に戻ったりを繰り返す動作を行うように制御する。
【0069】
かくして、上記のような制御を実行した後、サブ制御CPU800aは、2個目の第1始動保留球に対する変動が開始されるまで、
図6(c-2)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴを赤色で点灯し続けるように制御する。
【0070】
したがって、以上のようにして、入賞時チャンス報知は、実行されることとなる。なお、入賞時チャンス報知がOFFに設定されていた場合、
図6を参照して説明したような演出は出現せず、入賞時チャンス報知がONに設定されている場合に限って、
図6を参照して説明したような演出が出現することとなる。遊技者が何も設定していないにも関わらず、勝手に、入賞時チャンス報知が発生してしまうと、変動が開始される前に入賞した第1始動保留球に対する変動への期待度が先に報知されてしまうこととなり、これによって、変動の後半まで期待を保ちたいという遊技者の期待を損ねることとなるためである。
【0071】
ところで、入賞時チャンス報知は、他の先読み予告演出(先読み保留変化予告演出、先読みゾーン演出)と一緒に実行することが可能である。そのため、遊技者が、上記説明したような方法で、入賞時チャンス報知の設定をONにした場合、他の先読み予告演出(先読み保留変化予告演出、先読みゾーン演出)や変動中の予告演出(ステップアップ予告演出、会話予告演出)の出現率(振分け値)を、遊技機内部で変化させるようにしている。これは、入賞時チャンス報知によって、当たり遊技状態への期待度が低い(ほぼ無い)と判明した場合、その第1始動保留球に対する先読み予告演出や、その第1始動保留球が変動した場合の予告演出で期待度をアップさせる予告演出を出現させても、遊技者は当たりへの期待を持てないことになるためである。この点、具体例を用いて以下に説明する。
【0072】
入賞時チャンス報知の設定がOFFの場合、
図7(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図7(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、変動アイコンが表示(画像P22a参照)されている。この際、
図7(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯している。
【0073】
この状態で、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞すると、
図7(b)に示すように、液晶表示装置41には、1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示される。この際、1個目の保留画像(画像P22b参照)が青色に変化すると、入賞時チャンス報知の設定がOFFの場合、遊技者は、保留変化したことで、この保留に対して当たりへの期待を持てることになる。
【0074】
かくして、この1個目の保留画像に対する変動が実行されると(
図7(c)に示す画像P22a参照)、
図7(c)に示すように、液晶表示装置41には、左装飾図柄(画像P20a参照)と、右装飾図柄(画像P20c)が同一の図柄で停止し、中装飾図柄(画像P20b参照)が変動している、リーチ(テンパイ)状態となっているものが表示される。さらに、液晶表示装置41には、画面中央に「リーチ」という文字画像(画像P23参照)が表示され、そしてさらに、画面右下隅に、常駐図柄(画像P21参照)が変動している状態が表示される。これは、ノーマルリーチの状態を示しており、1個目の保留画像(画像P22b参照)が青色であったため、結局のところ、
図7(d)に示すように、液晶表示装置41には、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止し(図示では、「656」で停止)、常駐図柄(画像P2A参照)も同一の数字で停止した、はずれ画像が表示されることとなる。
【0075】
しかしながら、入賞時チャンス報知の設定がOFFであるため、遊技者は、変動が停止するまで、当たりへの期待を持つことができる。すなわち、入賞した第1始動保留球に対する当たり遊技状態への期待度は、種々の予告演出から変化するため、保留画像の色が青色から、当たり遊技状態への期待度が高い赤色へ変化するのではないか等、変動が停止するまで、遊技者は当たりの期待を持つことができる。
【0076】
その一方で、入賞時チャンス報知の設定がONの場合であっても、入賞時チャンス報知の設定がOFFと同じ予告の出現率(振分け値)であった場合は、以下のような状態となる。すなわち、
図8(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図8(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、変動アイコンが表示(画像P22a参照)される。この際、
図8(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯している。
【0077】
この状態で、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞すると、
図8(b)に示すように、液晶表示装置41には、1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示される。この際、主制御CPU600aが、1個目の第1始動保留球に対する先読み判定を実行した結果、当たり遊技状態への期待度が低いノーマルリーチのはずれ変動の場合、サブ制御CPU800aは、
図8(b)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴを白色に点灯するように制御する。そしてこの際、入賞時チャンス報知の設定がOFFと同じ予告の出現率(振分け値)であった場合、サブ制御CPU800aは、1個目の保留画像(画像P22b参照)を青色に変化させるように制御する。そのため、
図8(b)に示すように、液晶表示装置41には、青色に変化した1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示されることとなる。
【0078】
しかしながら、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴが白色に点灯しているため、青色に変化した1個目の保留画像(画像P22b参照)は、当たり遊技状態への期待度が低い(本実施形態においては、
図7を参照して説明したように、ノーマルリーチのはずれ変動)。そのため、当たり遊技状態への期待度がほぼ無いことを示唆している。それゆえ、1個目の保留画像(画像P22b参照)が青色に変化しても、遊技者は、当たりの期待を持つことができない。すなわち、入賞時チャンス報知の設定がONの場合、遊技者は、保留画像の色が青色から、当たり遊技状態への期待度が高い赤色へ変化するのではないかという期待を持つことができない。そのため、遊技者の保留変化予告演出への興味が低下することとなる。それゆえ、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対する当たり遊技状態への期待度が低い場合は、保留変化予告などの出現率(振分け値)を低下させる必要がある。なお、この出現率(振分け値)の詳細は、後述することとする。
【0079】
したがって、上記説明してきたように、入賞時チャンス報知は、その演出1つだけで、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の入賞時の変動に対して、当たり遊技状態への期待を持てるか持てないかが、ほぼ判別できてしまう。そのため、入賞時チャンス報知の設定をONにした際の他の予告演出は、
図6(b-2),(c-2)に示すような当たり遊技状態への期待度が高い報知において、当たり遊技状態への期待度をさらに上昇させるための役割となる。
【0080】
ところで、入賞時チャンス報知は、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対する保留入賞時に発生する演出のため、図柄の変動停止時に第1始動保留球が入賞した場合や、図柄停止状態になる直前に第1始動保留球が入賞した場合でも、演出は実行されるようになっている。そのため、
図6(b-2),(c-2)に示すような当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する際は、特別図柄の変動と特別図柄の変動とを跨いで発生することになる。この点、具体例を用いて、以下、ケース1,2として説明する。
【0081】
<ケース1の説明>
まず、ケース1として、図柄の変動が終了し、図柄の変動停止状態において、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する場合について説明する。
【0082】
図11(a)に示すタイミングT1時、変動していた装飾図柄のうち中装飾図柄の変動が停止することで、
図9(a)に示すように、液晶表示装置41には、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止した状態(図示では、「656」で停止)が表示される。この際、
図9(a)に示すように、液晶表示装置41の画面右下隅に、常駐図柄(画像P21参照)がまだ変動している状態が表示され、さらに、変動アイコンが表示(画像P22a参照)され、さらに、その右横には、第1始動保留球が1個保留されていることを示す1個目の保留画像(画像P22b参照)が液晶表示装置41に表示されている。なお、
図9(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯している。
【0083】
次に、
図11(a)に示すタイミングT2時、常駐図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図9(b)に示すように、液晶表示装置41に、常駐図柄(画像P21参照)が装飾図柄と同一の数字(図示では、「656」)で停止した状態で表示されるように制御し、さらに、変動アイコン(
図9(a)に示す画像P22a参照)を消去するように制御する。なお、
図9(b)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯したままである。
【0084】
次に、
図11(a)に示すタイミングT3時、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞し、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する場合、サブ制御CPU800aは、
図9(c)に示すように、液晶表示装置41に、第1始動保留球が2個保留されていることを示す2個目の保留画像(画像P22b参照)を表示させるように制御する。そしてさらに、サブ制御CPU800aは、
図9(c)~(d)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴが赤色に激しく点滅又は点灯するように制御する。合わせて、サブ制御CPU800aは、
図1に示すスピーカ17から、
図9(c)~(d)に示す、「ピピーン!」(SE1参照)という効果音(SE)が発せられるように制御する。この際、
図11(a)に示すように、タイミングT4時、1個目の保留画像(画像P22b参照)に対する変動が開始されると、サブ制御CPU800aは、
図9(d)に示すように、液晶表示装置41に、高速変動する装飾図柄(画像P20参照)の映像を表示させると共に、高速変動する常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)の映像を表示させるように制御する。そしてさらに、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、変動アイコン(画像P22a参照)と、1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示されるように制御する。この際、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知は、
図11(a)に示すタイミングT4時、変動が開始されたからといって演出を停止することなく、
図9(c)に示す図柄の停止状態から跨って実行されることとなる。すなわち、基本的に、前の変動にて実行された演出は、次変動では終了させることとなるが、入賞時チャンス報知の演出は終了せず、実行されることとなる。
【0085】
以上がケース1の説明である。
【0086】
<ケース2の説明>
次に、ケース2として、図柄停止状態になる直前(まだ変動中の状態)において、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する場合について説明する。
【0087】
図10(a)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)が「6」で停止し、右装飾図柄(画像P20c)が「8」で停止し、中装飾図柄(画像P20b参照)が高速変動している状態となっているものが表示されている。さらに、液晶表示装置41には、画面右下隅に、常駐図柄(画像P21参照)が変動している状態が表示されると共に、変動アイコンが表示(画像P22a参照)され、さらに、その右横には、1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示されている。なお、
図10(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯したままである。
【0088】
この状態で、
図11(b)に示すタイミングT5時、高速変動していた中装飾図柄の変動が停止することで、
図10(b)に示すように、液晶表示装置41には、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止した状態(図示では、「658」で停止)が表示される。この際、
図10(b)に示すように、液晶表示装置41の画面右下隅に、常駐図柄(画像P21参照)がまだ変動している状態が表示される。なお、
図10(b)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯したままである。
【0089】
次に、
図11(b)に示すタイミングT6時、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞し、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生する場合、サブ制御CPU800aは、
図10(c)に示すように、液晶表示装置41に、第1始動保留球が2個保留されていることを示す2個目の保留画像(画像P22c参照)を表示させるように制御する。そしてさらに、サブ制御CPU800aは、
図10(c)~(d)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴが赤色に激しく点滅又は点灯するように制御する。合わせて、サブ制御CPU800aは、
図1に示すスピーカ17から、
図10(c)~(d)に示す、「ピピーン!」(SE1参照)という効果音(SE)が発せられるように制御する。この際、
図11(b)に示すように、タイミングT7時、常駐図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図10(d)に示すように、液晶表示装置41に、常駐図柄(画像P21参照)が装飾図柄と同一の数字(図示では、「658」)で停止した状態で表示されるように制御し、さらに、変動アイコン(
図10(c)に示す画像P22a参照)を消去するように制御する。この際、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知は、
図11(b)に示すタイミングT7時、常駐図柄の変動が停止し、図柄停止状態になったとしても、継続して実行されることとなる。すなわち、基本的に、図柄停止状態では変動中に実行した演出は終了させるようにするが、入賞時チャンス報知の演出は終了せず、実行されることとなる。なお、
図11(b)に示すタイミングT8時、1個目の保留画像(
図10(d)に示す画像P22b参照)に対する変動が開始されることとなる。
【0090】
以上がケース2の説明である。
【0091】
したがって、このように、図柄の変動停止時に第1始動保留球が入賞した場合や、図柄停止状態になる直前に第1始動保留球が入賞した場合でも、入賞時チャンス報知の演出は実行されるようになっている。
【0092】
<入賞時チャンス報知の音量・光量設定の説明>
ところで、入賞時チャンス報知は、遊技者による音量や光量の調整を他の予告演出や変動演出とは異なる調整をするようにしている。この点、具体的に説明すると、音量や光量は、
図1に示す設定ボタン15を用いて遊技者が、例えば、5段階に設定できるようになっている。すなわち、
図12(a)に示すように、音量や光量を5段階の「5」に設定した場合、変動演出の音量や光量は、元の音量や光量のまま(100%)となり、予告演出の音量や光量は、元の音量や光量のまま(100%)となり、入賞時チャンス報知の演出の音量や光量は、元の音量や光量のまま(100%)となる。
【0093】
一方、
図12(a)に示すように、音量や光量を5段階の「4」に設定した場合、変動演出の音量や光量は、元の音量や光量から80%に抑制した音量や光量となり、予告演出の音量や光量は、元の音量や光量から80%に抑制した音量や光量となり、入賞時チャンス報知の演出の音量や光量は、元の音量や光量から80%に抑制した音量や光量となる。また、音量や光量を5段階の「3」に設定した場合、変動演出の音量や光量は、元の音量や光量から60%に抑制した音量や光量となり、予告演出の音量や光量は、元の音量や光量から60%に抑制した音量や光量となる。しかしながら、入賞時チャンス報知の演出の音量や光量は、元の音量や光量から80%に抑制した音量や光量となり、音量や光量を5段階の「4」に設定した場合と同じとなる。
【0094】
また一方、
図12(a)に示すように、音量や光量を5段階の「2」に設定した場合、変動演出の音量や光量は、元の音量や光量から40%に抑制した音量や光量となり、予告演出の音量や光量は、元の音量や光量から40%に抑制した音量や光量となり、入賞時チャンス報知の演出の音量や光量は、元の音量や光量から70%に抑制した音量や光量となる。また、音量や光量を5段階の「1」に設定した場合、変動演出の音量や光量は、元の音量や光量から20%に抑制した音量や光量となり、予告演出の音量や光量は、元の音量や光量から20%に抑制した音量や光量となる。しかしながら、入賞時チャンス報知の演出の音量や光量は、元の音量や光量から70%に抑制した音量や光量となり、音量や光量を5段階の「2」に設定した場合と同じとなる。
【0095】
したがって、入賞時チャンス報知の音量や光量の抑制率は、他の演出より変化幅が小さくなっている。これは、遊技者が、小さい設定にしていたとしても、入賞時チャンス報知が発生したことを遊技者に気付かせるようにするためである。
【0096】
ところで、入賞時チャンス報知の元の音量は、変動演出の元の音量、及び、予告演出の元の音量よりも高くなっている。すなわち、入賞時チャンス報知で用いる音データ(例えば、
図6(b-2)に示す「ピピーン!」(SE1参照)という効果音(SE))に設定されている音量が「100」とした場合、変動演出(BGMや効果音(SE)等)、及び、予告演出(効果音(SE)等)で用いる音データに設定されている音量が「100」未満(例えば、変動中のBGMは「60」、図柄停止時の効果音(SE)は「70」、予告演出の効果音(SE)は「90」等)に設定されている。これにより、遊技者に、入賞時チャンス報知が発生したことをより気付かせるようにしている。
【0097】
なお、本実施形態においては、音量と光量を同時に設定する例を示したが、音量と光量を別々に設定できるようにしても良い。この際、
図12(b)に示すように、入賞時チャンス報知の音量は、「1」~「5」の5段階の何れに設定したとしても、元の音量のまま(100%)となるようにすることができる。そして、入賞時チャンス報知の光量は、5段階の「5」に設定した場合、元の光量のまま(100%)とし、5段階の「4」に設定した場合、元の光量から80%に抑制した光量とし、5段階の「3」に設定した場合、元の光量から60%に抑制した光量とし、5段階の「2」に設定した場合、元の光量から40%に抑制した光量とし、5段階の「1」に設定した場合、元の光量から20%に抑制した光量となるようにすることができる。したがって、このように、入賞時チャンス報知の音量の抑制率を、他の演出より変化幅より小さくするようにすれば、遊技者が、小さい設定にしていたとしても、入賞時チャンス報知が発生したことを遊技者に気付かせるようにすることができる。
【0098】
<入賞時チャンス報知の振分け値の説明>
ここで、入賞時チャンス報知の振分け値について説明する。
【0099】
まず、主制御CPU600aは、特別図柄が変動を開始する際に、
図13(a)に示す大当たり確率で抽選を行い、その抽選結果に応じて、
図13(b)に示す図柄振り分けテーブルM_ZF_TBLを参照して、特別図柄の図柄抽選を行う。具体的には、抽選結果がはずれの場合、図示の確率で、はずれA、はずれBの何れかに当選するようになっている。また、当たりの場合、図示の確率で、小出玉(例えば、3ラウンドで出玉が450個)、大出玉(例えば、10ラウンドで出玉が1500個)の何れかに当選するようになっている。
【0100】
また一方、上記抽選結果に応じて、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを参照して、特別図柄の変動パターンの抽選を行う。具体的には、上記説明した抽選によって、「はずれA」が選択された場合で、第1始動保留球が0~1個保留されていた場合、図示の確率で、通常変動 12秒変動(はずれ)、チャンレンジ演出失敗の何れかに当選するようになっている。また、「はずれA」が選択された場合で、第1始動保留球が2個保留されていた場合、図示の確率で、通常変動 8秒変動(はずれ)、チャンレンジ演出失敗の何れかに当選するようになっている。さらに、「はずれA」が選択された場合で、第1始動保留球が3個保留されていた場合、図示の確率で、通常変動 3秒変動(はずれ)、チャンレンジ演出失敗の何れかに当選するようになっている。一方、上記説明した抽選によって、「はずれB」が選択された場合、図示の確率で、ノーマルリーチ(はずれ)、弱SPリーチ(はずれ)、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ)、弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ)、弱SP⇒強SPリーチ(はずれ)の何れかに当選するようになっている。
【0101】
また一方、上記説明した抽選によって、「小出玉」が選択された場合、図示の確率で、ノーマルリーチ(当たり)、弱SPリーチ(当たり)、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり)、弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり)、弱SP⇒強SPリーチ(当たり)の何れかに当選するようになっている。一方、上記説明した抽選によって、「大出玉」が選択された場合、図示の確率で、ノーマルリーチ(当たり)、弱SPリーチ1(当たり)、弱SPリーチ2(当たり)、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり)、弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり)、弱SP⇒強SPリーチ(当たり)、弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の何れかに当選するようになっている。
【0102】
他方で、特別図柄1始動口スイッチ44aから受信した信号に応じて発生した第1始動保留球に対応する特別図柄の変動を開始する前に、予め、上記記載した
図13(a)に示す大当たり確率で抽選を行い、その抽選結果に応じて、
図13(b)に示す図柄振り分けテーブルM_ZF_TBLを参照して、特別図柄の図柄抽選を行う。そして、これらの抽選結果に応じて、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを参照して、特別図柄の変動パターンが実行されるかを、予め抽選する先読み抽選を実行する。この抽選結果を、主制御CPU600aは、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)へ送信することとなる。なお、図柄振り分けテーブルM_ZF_TBLと、変動パターン振り分けテーブルM_MP_TBLとは、主制御ROM600b(
図4参照)内に格納されている。
【0103】
かくして、このような先読み抽選(先読み判定)による抽選結果を受けて、サブ制御CPU800aは、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLを参照して、入賞時チャンス報知の抽選を実行する。ただし、この抽選が実行されるのは、入賞時チャンス報知の設定がONの場合に限られる。
【0104】
具体的に説明すると、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLの縦軸に並んでいる項目は、主制御CPU600aから送信されてきた抽選結果を示している。なお、入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLは、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されている。
【0105】
かくして、サブ制御CPU800aは、このような
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLを参照して、以下のように抽選する。
【0106】
すなわち、サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ),弱SPリーチ(はずれ)の場合、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知を選択する。これにより、
図6(a)~
図6(c-1)に示すような演出が実行される。
【0107】
一方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知の何れかに当選するように抽選する。この際、別ルート演出(はずれ)を実行する場合、基本的に、当たり遊技状態への期待度が低い、リーチ扱いとなる。それでも、遊技者に少しでも期待を持たせるため、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生可能なようにしている。なお、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知となった際、
図6(a)~
図6(c-2)に示すような演出が実行される。
【0108】
また一方、サブ制御CPU800aは、弱SP⇒強SPリーチ(はずれ)の場合、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知を選択する。これは、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が発生し、強SPリーチとなれば、遊技者に当たり確定であることを認識させるようにするため、はずれの場合は、必ず、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が選択されるようになっている。
【0109】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり)の場合、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知を選択し、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知を選択しないようになっている。
【0110】
また、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知の何れかに当選するように抽選する。この際、弱SPリーチは、当たり遊技状態への期待度が低いリーチ扱いのため、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知がほぼ発生しないようにしている。
【0111】
また一方、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SP⇒強SPリーチ(当たり)、弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知の何れかに当選するように抽選する。この際、別ルート演出、強SPリーチでは、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が出現する場合があるようにしている。これは、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が発生したとしても、別ルート演出が発生すれば、遊技者が、当たり遊技状態となるかもしれないという、遊技者に高期待度を抱かせるため、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が出現する場合があるようにしている。ただし、別ルート演出では、上記説明したように、はずれの場合もあることから、当たり確定とはならない。
【0112】
かくして、このような
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLでは、強SPリーチに関し、はずれの場合は、必ず、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現するようにしている。その一方で、当たりの場合は、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が出現する場合があるようにしている。そのため、強SPリーチが実行される場合、はずれの場合における強SPリーチの方が、当たりの場合における強SPリーチよりも、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現する割合が高くなっている。これは、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現しない状況で、強SPリーチが発生すると、遊技者は「法則崩れ」と言われる当たり確定の演出構成であると認識してしまうためである。そのため、はずれの場合において、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生しない状況で強SPリーチとなることにより、遊技者の期待を損ねないようにするため、このような振分け値となっている。なお、「法則崩れ」とは、当たり遊技状態への期待度が高い高期待度のリーチなら、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が発生するはずなのに、入賞時チャンス報知が発生しないというような特定条件を満たした演出状態を意味している。
【0113】
したがって、上記説明したように、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLを参照して、サブ制御CPU800aは、入賞時チャンス報知の抽選を実行することとなる。
【0114】
なお、当たり遊技状態への期待度が低い場合に、入賞時チャンス報知の演出を実行しないようにすることもできる。この場合、
図6(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、黄色に点灯したままとする。さらに、この場合、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLの「低期待度入賞時チャンス報知」が「なし」となる。
【0115】
<先読み期待度アップの説明>
次に、
図5(a)を参照して説明した先読み期待度アップについて説明する。この先読み期待度アップは、入賞時チャンス報知とは異なり、設定をOFFにしていても、先読み予告が出現する。そして、設定をONにすることで、先読み予告が出現した際、当たり遊技状態への期待度が上昇(アップ)することとなる。しかしながら、その分、先読み予告の出現率が低くなる。すなわち、はずれの場合の出現率が下がるため、先読み予告そのものの出現率は下がるものの、当たり遊技状態への期待度は、上昇(アップ)することとなる。この点、以下、具体的に説明する。
【0116】
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1は、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されているもので、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合に使用されるものである。
【0117】
より詳しく説明すると、サブ制御CPU800aは、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを参照して主制御CPU600aにて先読み抽選された抽選結果(演出制御コマンドDI_CMD)を受信すると、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SY_TBL1を参照して、以下のような抽選を行う。
【0118】
すなわち、サブ制御CPU800aは、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球の保留画像を、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1を参照して、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるか、虹色に変化させるかの抽選を行う。
【0119】
具体的には、サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0120】
また、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0121】
一方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0122】
また一方、サブ制御CPU800aは、弱SP⇒強SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0123】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり),弱SPリーチ(当たり),ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SP⇒強SPリーチ(当たり),弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるか、虹色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0124】
かくして、このようにして、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1を参照して、保留変化に関する抽選が実行されることとなる。このような先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1では、通常変動やチャレンジ演出といったリーチにならない変動でも、保留画像が青色に変化する可能性があるようにし、図柄変動に対して、遊技者に飽きがこないようにしている。ただし、保留画像が青色のままであれば、当たり遊技状態への期待度が低いため、遊技者は、保留画像が緑色や赤色に変化することを期待する。なお、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1は、あくまで、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球の保留画像の変化である。そのため、先読み判定を行った第1始動保留球が変動した際は、保留画像が変化する予告演出が別途実行されることとなる。
【0125】
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1は、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されているもので、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合に使用されるものである。
【0126】
先読みゾーン演出は、先読み判定を行った第1始動保留球が入賞した後の変動から開始される先読み予告演出である。この先読みゾーン演出として、弱ゾーン演出、強ゾーン演出の2種類のゾーン演出があるが、このうち、強ゾーン演出が当たり遊技状態への期待度が高いものである。なお、ゾーン演出突入ガセとは、ゾーン演出が実行されるとみせかけて実行されないにぎやかしのための演出である。
【0127】
より詳しく説明すると、サブ制御CPU800aは、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを参照して主制御CPU600aにて先読み抽選された抽選結果(演出制御コマンドDI_CMD)を受信すると、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1を参照して、以下のような抽選を行う。
【0128】
すなわち、サブ制御CPU800aは、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対して、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1を参照して、ゾーン演出をしないか、ゾーン演出突入ガセを実行するか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの抽選を行う。
【0129】
具体的には、サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、ゾーン演出突入ガセを実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0130】
また、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、ゾーン演出突入ガセを実行するか、弱ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0131】
一方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、ゾーン演出突入ガセを実行するか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0132】
また一方、サブ制御CPU800aは、弱SP⇒強SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0133】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり)の場合、ゾーン演出をしない、を選択する。
【0134】
また、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、ゾーン演出突入ガセを実行するか、弱ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0135】
一方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、ゾーン演出突入ガセを実行するか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0136】
また一方、サブ制御CPU800aは、弱SP⇒強SPリーチ(当たり),弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0137】
かくして、このようにして、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1を参照して、ゾーン演出に関する抽選が実行されることとなる。
【0138】
ここで、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1、及び、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1を参照して、抽選を行った際に実行される演出例を、
図16を参照して説明する。
【0139】
図16では、2個目の第1始動保留球に入賞した保留に対して先読み予告抽選を行った結果、保留画像が赤色へ変化することに当選し、さらに、先読みゾーン演出に当選した場合についての演出例を示している。
【0140】
具体的には、
図16(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図16(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、変動アイコンが表示(画像P22a参照)されている共に、その右横には、1個目の保留画像(画像P22b参照)が表示され、2個目の保留画像(画像P22c参照)が表示されている。この際、2個目の保留画像(画像P22c参照)は、サブ制御CPU800aが、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1を参照して抽選を行った結果、赤色に変化させるに当選したため、
図16(a)に示す液晶表示装置41には、赤色に変化した2個目の保留画像(画像P22c参照)が表示されている。また、この2個目の保留画像(画像P22c参照)は、サブ制御CPU800aが、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1を参照して抽選を行った結果、ゾーン演出を実行させるに当選している。しかしながら、この時点では、ゾーン演出は、実行されず、次の図柄変動から開始される。
【0141】
すなわち、
図16(a)に示す状態から、図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図16(b)に示す液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止し(図示では、「658」で停止)、常駐図柄(画像P2A参照)も同一の数字で停止したものが表示されるように制御する。この際、
図16(b)に示すように、変動アイコンの表示(
図16(a)に示す画像P22a参照)は消去される。
【0142】
続いて、1個目の保留画像に対する変動が実行されると(
図16(c-1),(c-2)に示す画像P22a参照)、サブ制御CPU800aは、
図16(c-1),(c-2)に示す液晶表示装置41に、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像を表示させると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像を表示させる。この際、2個目の保留画像(
図16(a),(b)画像P22c参照)が弱ゾーン演出を実行するに当選していた場合、サブ制御CPU800aは、
図16(c-1)に示すように、液晶表示装置41に、「暴ゾーン」という帯状のテロップ(画像P30参照)を表示させる。一方、2個目の保留画像(
図16(a),(b)画像P22c参照)が強ゾーン演出を実行するに当選していた場合、サブ制御CPU800aは、
図16(c-2)に示すように、液晶表示装置41に、「暴ゾーン極」という帯状のテロップ(画像P31参照)を表示させる。かくして、このようにしてゾーン演出が実行されることとなる。なお、この「暴ゾーン」という帯状のテロップ(画像P30参照)と、「暴ゾーン極」という帯状のテロップ(画像P31参照)は、2個目の保留画像(
図16(a),(b)画像P22c参照)に対する図柄変動が開始するまで液晶表示装置41に表示されることとなる。また、ゾーン演出突入ガセを実行する場合は、
図16(c-1)に示す「暴ゾーン」という帯状のテロップ(画像P30参照)や
図16(c-2)に示す「暴ゾーン極」という帯状のテロップ(画像P31参照)が液晶表示装置41に表示されると見せかけて消えてしまうこととなる。
【0143】
かくして、上記説明してきた
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1や、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1は、
図5(a)を参照して説明した先読み期待度アップがONに設定されていた場合、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1に代え、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2が使用され、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1に代え、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2が使用される。なお、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2、及び、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2は、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されている。
【0144】
サブ制御CPU800aは、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2を参照して、以下のように抽選する。
【0145】
サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ),弱SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させない、を選択する。
【0146】
また、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0147】
一方、サブ制御CPU800aは、弱SP⇒強SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、緑色に変化させるか、赤色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0148】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり),弱SPリーチ(当たり),ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SP⇒強SPリーチ(当たり),弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるか、虹色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0149】
かくして、このようにして、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2を参照して、保留変化に関する抽選が実行されることとなる。なお、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2は、はずれの別ルート演出では、当たり遊技状態への期待度が高い緑色や赤色が出にくいようにしている。別ルート演出では、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知がほぼ出現しないため、当たり遊技状態への期待度が高いパターンの先読み予告が出にくいようにしている。これにより、遊技者の期待を損ねないようにしている。
【0150】
一方、サブ制御CPU800aは、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2を参照して、ゾーン演出に関して、以下のように抽選する。
【0151】
サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ),弱SPリーチ(はずれ),ノーマルリーチ(当たり)の場合、ゾーン演出をしない、を選択する。
【0152】
また、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、弱ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0153】
また一方、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ⇒強SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0154】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SP⇒強SPリーチ(当たり),弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ゾーン演出をしないか、弱ゾーン演出を実行するか、強ゾーン演出を実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0155】
かくして、このようにして、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2を参照して、ゾーン演出に関する抽選が実行されることとなる。
【0156】
したがって、このように、先読み期待度アップをONにすることで、当たり遊技状態への期待度が低い変動である通常変動やノーマルリーチなどでは、先読み予告演出が出現しないようになっている。そのため、変動全体で見た場合に先読み予告演出の出現率が低下するものの、先読み予告演出が出現するだけで、遊技者は、大当たり遊技状態への期待をすることができる。なお、強SPリーチに関して、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2では、当たり遊技状態への期待度が高いパターン(緑色や赤色)が出やすいようにしているが、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2では、当たり遊技状態への期待度が高いパターン(強ゾーン演出)がでにくいようにしている。強SPリーチは遊技者が当たり遊技状態を期待しているが、はずれの場合に、先読み保留変化でも先読みゾーン演出でもどちらも当たり遊技状態への期待度の高いパターンを出現させてしまうと、遊技者を落胆させてしまうため、遊技者の期待を損なわないようにしつつ、過度の期待を持たせないようにしている。
【0157】
ところで、入賞時チャンス報知をONにした場合に、先読み期待度アップがOFFに設定されていた場合、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1を参照して、保留変化に関する抽選を実行してしまうと、当たり遊技状態への期待度の低いノーマルリーチや弱SPリーチで、第1始動保留球の保留画像が青色に変化してしまう青保留が出現してしまう。しかしながら、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球の保留入賞時に当たり遊技状態への期待度の高い入賞時チャンス報知が発生しないため、遊技者の青保留への期待度がほぼなくなってしまうという問題がある。そのため、本実施形態においては、入賞時チャンス報知をONにした場合、先読み期待度アップをONに設定していなくとも、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2や、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2を参照して先読み予告演出を抽選するようにしている。なお、本実施形態においては、入賞時チャンス報知をONにした場合、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2や、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2を参照するようにしたが、これに限らず、はずれの場合の出現率を更にさげた先読み保留変化テーブルや先読みゾーン演出テーブルを参照するようにしても良い。また、本実施形態においては、入賞時チャンス報知をONにした場合、先読み期待度アップがONに設定されていたら、自動的にOFFに設定されるようになっている。すなわち、
図5(a)に示す液晶表示装置41に表示されているメニュー画面(画像P1参照)上で、OFFに設定される。しかしながら、実際の内部制御では、遊技者が先読み期待度アップに対してどのような設定をしていても、先読み期待度アップがONと同じ状態に切り替わるようになっている。
【0158】
<入賞時チャンス報知と変動中の予告演出の説明>
次に、入賞時チャンス報知と変動中の予告演出について説明する。変動中の予告演出(変動に対する当たり遊技状態への期待度を示す予告演出)についても、入賞時チャンス報知がONに設定された場合、振分け値を変更するようにしている。すなわち、通常変動やノーマルリーチになった場合に、入賞時チャンス報知にて当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現しないことから、遊技者は、その変動に対する予告演出に興味を持てないこととなる。そのため、入賞時チャンス報知がONに設定された場合、予告演出の出現率を下げるようにしている。以下、ステップアップ予告演出を例に説明する。
【0159】
図18(a)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL1は、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されているもので、入賞時チャンス報知がOFFに設定されている場合に使用されるものである。
【0160】
より詳しく説明すると、サブ制御CPU800aは、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを参照して主制御CPU600aにて抽選された抽選結果(演出制御コマンドDI_CMD)を受信すると、
図18(a)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL1を参照して、以下のようなステップアップ予告の抽選を行う。
【0161】
具体的には、サブ制御CPU800aは、通常変動 3秒変動(はずれ),通常変動 8秒変動(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0162】
また、サブ制御CPU800aは、通常変動 12秒変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するか、2段階目のステップアップ予告演出(SU2)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0163】
一方、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するか、2段階目のステップアップ予告演出(SU2)まで実行するか、3段階目のステップアップ予告演出(SU3)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0164】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SP⇒強SPリーチ(はずれ),ノーマルリーチ(当たり),弱SPリーチ(当たり),ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SP⇒強SPリーチ(当たり),弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するか、2段階目のステップアップ予告演出(SU2)まで実行するか、3段階目のステップアップ予告演出(SU3)まで実行するか、4段階目のステップアップ予告演出(SU4)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0165】
かくして、このようにして、入賞時チャンス報知がOFFに設定されている場合、
図18(a)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL1を参照して、ステップアップ予告の抽選が実行されることとなる。
【0166】
一方、入賞時チャンス報知がONに設定されている場合、
図18(b)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL2が使用される。なお、この
図18(b)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL2は、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されている。
【0167】
サブ制御CPU800aは、
図18(b)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL2を参照して、以下のようにステップアップ予告の抽選を行う。
【0168】
サブ制御CPU800aは、通常変動 3秒変動(はずれ),通常変動 8秒変動(はずれ)の場合、ステップアップ予告演出を実行しない、を選択する。
【0169】
また、サブ制御CPU800aは、通常変動 12秒変動(はずれ),チャレンジ演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0170】
一方、サブ制御CPU800aは、弱SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するか、2段階目のステップアップ予告演出(SU2)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0171】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SPリーチ⇒別ルート演出(はずれ),弱SP⇒強SPリーチ(はずれ),ノーマルリーチ(当たり),弱SPリーチ(当たり),ノーマルリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SPリーチ⇒別ルート演出(当たり),弱SP⇒強SPリーチ(当たり),弱SP⇒強SPリーチ⇒復活演出(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、ステップアップ予告演出を実行しないか、1段階目のステップアップ予告演出(SU1)まで実行するか、2段階目のステップアップ予告演出(SU2)まで実行するか、3段階目のステップアップ予告演出(SU3)まで実行するか、4段階目のステップアップ予告演出(SU4)まで実行するかの何れかに当選するように抽選する。
【0172】
かくして、このようにして、入賞時チャンス報知がONに設定されている場合、
図18(b)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL2を参照して、ステップアップ予告の抽選が実行されることとなる。
【0173】
したがって、入賞時チャンス報知がONに設定された場合、通常変動やノーマルリーチになった場合に、入賞時チャンス報知にて当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現しないことから、上記のようにして予告演出の出現率を下げるようにしている。
【0174】
<RUSH状態(右打ち状態)における演出カスタマイズの説明>
次に、通常遊技状態より遊技者に有利な有利状態であるRUSH状態(右打ち状態)における演出カスタマイズについて説明する。大当たり後の次の大当りを獲得しやすい状態であるRUSH状態中でも、
図5を参照して説明した演出カスタマイズができるようになっている。例えば、RUSH状態中の先読み期待度アップは、先読み予告の種類やバリエーションは通常遊技状態とは異なるものの、当たり遊技状態への期待度をカスタマイズするという点で同じとなる。具体的には、RUSH状態中では、先読み期待度アップをONに設定した場合の当たり遊技状態への期待度は、通常遊技状態時において先読み期待度アップをONに設定した場合の当たり遊技状態への期待度よりも高くなっている。RUSH状態中は、当たり易くなっているため、先読み期待度アップをONに設定した場合に、先読み予告演出が出現したら高確率で当たるようにして、遊技者の期待感を損ねないようしている。以下、先読み保留変化演出、先読みチャンス目予告演出を例に説明する。
【0175】
図19(a)に示す第1先読み保留変化テーブルSB_D1SYH_TBLは、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されているもので、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合に使用されるものである。すなわち、特別図柄2始動口45a(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第2始動保留球の保留画像を、
図19(a)に示す第1先読み保留変化テーブルSB_D1SYH_TBLを参照して、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるか、虹色に変化させるかの抽選を行う。
【0176】
具体的には、サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),テンパイあおり演出失敗(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0177】
また、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0178】
一方、サブ制御CPU800aは、SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0179】
他方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり),SPリーチ(当たり),突発当たり(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるか、虹色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0180】
かくして、このようにして、RUSH状態中、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図19(a)に示す第1先読み保留変化テーブルSB_D1SYH_TBLを参照して、保留変化に関する抽選が実行されることとなる。
【0181】
一方、RUSH状態中、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図19(b)に示す第2先読み保留変化テーブルSB_D2SYH_TBLを参照して、保留変化に関する抽選が実行されることとなる。なお、この
図19(b)に示す第2先読み保留変化テーブルSB_D2SYH_TBLは、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されている。
【0182】
サブ制御CPU800aは、
図19(b)に示す第2先読み保留変化テーブルSB_D2SYH_TBLを参照して、以下のように抽選する。
【0183】
サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),テンパイあおり演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、何も変化させない、を選択する。
【0184】
また、サブ制御CPU800aは、SPリーチ(はずれ)の場合、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0185】
一方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり),SPリーチ(当たり),突発当たり(当たり)の場合、何も変化させないか、青色に変化させるか、緑色に変化させるか、赤色に変化させるか、虹色に変化させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0186】
かくして、このようにして、RUSH状態中、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図19(b)に示す第2先読み保留変化テーブルSB_D2SYH_TBLを参照して、保留変化に関する抽選が実行されることとなる。
【0187】
したがって、このように、RUSH状態中、先読み予告演出が出現したら、高確率で当たるようにしている。
【0188】
次に、先読みチャンス目予告について説明する。この先読みチャンス目予告は、変動停止時の装飾図柄が、例えば、順目(123)で表示される場合や偶数のみ(246)で表示される場合に、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示して、当たり遊技状態への期待度を示唆する予告である。なお、この先読みチャンス目予告は、変動中においてのみ実行される予告演出である。
【0189】
図20(a)に示す第1先読みチャンス目予告テーブルSB_D1SYC_TBLは、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されているもので、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合に使用されるものである。すなわち、特別図柄2始動口45a(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第2始動保留球に対して、
図20(a)に示す第1先読みチャンス目予告テーブルSB_D1SYC_TBLを参照して、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させないか、青色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、緑色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、赤色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるかの抽選を行う。
【0190】
具体的には、サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させないか、青色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0191】
また、サブ制御CPU800aは、テンパイあおり演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させないか、青色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、緑色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0192】
一方、サブ制御CPU800aは、SPリーチ(はずれ),ノーマルリーチ(当たり),SPリーチ(当たり),突発当たり(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させないか、青色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、緑色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、赤色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0193】
かくして、このようにして、RUSH状態中、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図20(a)に示す第1先読みチャンス目予告テーブルSB_D1SYC_TBLを参照して、先読みチャンス目予告に関する抽選が実行されることとなる。
【0194】
一方、RUSH状態中、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図20(b)に示す第2先読みチャンス目予告テーブルSB_D2SYC_TBLを参照して、先読みチャンス目予告に関する抽選が実行されることとなる。なお、この
図20(b)に示す第2先読みチャンス目予告テーブルSB_D2SYC_TBLは、サブ制御ROM800b(
図4参照)内に格納されている。
【0195】
サブ制御CPU800aは、
図20(b)に示す第2先読みチャンス目予告テーブルSB_D2SYC_TBLを参照して、以下のように抽選する。
【0196】
サブ制御CPU800aは、通常変動(はずれ),テンパイあおり演出失敗(はずれ),ノーマルリーチ(はずれ)の場合、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させない、を選択する。
【0197】
また、サブ制御CPU800aは、SPリーチ(はずれ)の場合、図示の振分け値(確率)で、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させないか、青色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、緑色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0198】
一方、サブ制御CPU800aは、ノーマルリーチ(当たり),SPリーチ(当たり),突発当たり(当たり)の場合、図示の振分け値(確率)で、装飾図柄にエフェクトを付加、又は、重ねて表示させないか、青色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、緑色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるか、赤色のエフェクトを付加、又は、重ねて表示させるかの何れかに当選するように抽選する。
【0199】
かくして、このようにして、RUSH状態中、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図20(b)に示す第2先読みチャンス目予告テーブルSB_D2SYC_TBLを参照して、先読みチャンス目予告に関する抽選が実行されることとなる。
【0200】
したがって、このように、RUSH状態中、先読み予告演出が出現したら、高確率で当たるようにしている。
【0201】
<RUSH状態(右打ち状態)における先読み予告演出の説明>
ところで、上記説明した先読みチャンス目予告は、通常遊技状態でも実行される。しかしながら、通常遊技状態では、図柄の高速変動時間がRUSH状態中より長く、各装飾図柄それぞれの停止図柄が認識されてから先読みチャンス目予告を実行するようにしている。すなわち、RUSH状態中は、変動時間が短いため、通常遊技状態よりも変動時間における先読み予告演出が実行される時間の割合が高くなっている。この点、以下、具体的に説明する。
【0202】
まず、RUSH状態中(通常変動(1.5秒))の先読みチャンス目予告の実行について説明する。
図21(a)に示すタイミングT20時、図柄の変動が開始され、
図22(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図22(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、変動アイコンが表示(画像P22a参照)されると共に、1個目の保留画像(画像P22b参照)と、2個目の保留画像(画像P22c参照)が表示される。そしてさらに、
図22(a)に示すように、液晶表示装置41には、画面右上端に小さく、遊技者に右打ちを促す「右打ち」(画像P40参照)という文字が表示される。
【0203】
次に、
図21(a)に示すタイミングT21時、装飾図柄が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図22(b)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止した状態(図示では、「246」で停止)を表示させるように制御する。この際、この停止した左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)がチャンス目であることを報知するため、サブ制御CPU800aは、
図22(c)~(d)に示す(
図21(a)に示すタイミングT21~T22も参照)ように、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)にエフェクトP41(
図22(c),(d)では、青色のエフェクトを例示)を付加、又は、重ねて液晶表示装置41に表示させるように制御する。
【0204】
次に、
図21(a)に示すタイミングT22時、図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図22(e)に示す液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止し(図示では、「246」で停止)、常駐図柄(画像P21参照)も同一の数字で停止したものが表示されるように制御する。この際、
図22(e)に示すように、変動アイコンの表示(
図22(f)に示す画像P22a参照)は消去される。
【0205】
かくして、このようにして、1変動内に収まるように、先読みチャンス目予告は実行される。
【0206】
次に、
図21(a)に示すタイミングT23時、1個目の保留画像に対する変動が実行されると(
図22(e)に示す画像P22b参照)、サブ制御CPU800aは、
図22(f)に示す液晶表示装置41に、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像を表示させると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像を表示させる。なお、この1変動内で、先読みチャンス目予告は実行される場合は、上記説明したのと同様に、
図21(a)に示すタイミングT24時、装飾図柄が停止し、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)エフェクトP41を付加、又は、重ねて液晶表示装置41に表示させ、
図21(a)に示すタイミングT25時、図柄の変動が停止する。
【0207】
したがって、このように、先読みチャンス目予告は、1変動内に収めるようになっており、次の変動に跨らないようになっている。
【0208】
さらに、RUSH状態中(通常変動(1.5秒))の先読みチャンス目予告の実行は、1変動時間あたり、1/2(例えば、0.75秒)、すなわち、1変動時間当たりの50%の時間が先読みチャンス目予告の演出時間となっている。
【0209】
次に、通常遊技状態(通常変動(12秒))の先読みチャンス目予告の実行について説明する。
図21(b)に示すタイミングT30時、図柄の変動が開始され、
図23(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図23(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、変動アイコンが表示(画像P22a参照)されると共に、1個目の保留画像(画像P22b参照)と、2個目の保留画像(画像P22c参照)が表示される。
【0210】
次に、
図21(b)に示すタイミングT31時、左装飾図柄が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図23(b)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)が停止した状態(図示では、「2」で停止)を表示させるように制御する。
【0211】
次に、
図21(b)に示すタイミングT32時、右装飾図柄が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図23(c)に示すように、液晶表示装置41に、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止した状態(図示では、「6」で停止)を表示させるように制御する。
【0212】
次に、
図21(b)に示すタイミングT33時、中装飾図柄が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図23(d)に示すように、液晶表示装置41に、中装飾図柄(画像P20b参照)が停止した状態(図示では、「4」で停止)を表示させるように制御する。この際、この停止した左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)がチャンス目であることを報知するため、サブ制御CPU800aは、
図23(e)~(f)に示す(
図21(b)に示すタイミングT33~T34も参照)ように、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)にエフェクトP41(
図23(e),(f)では、青色のエフェクトを例示)を付加、又は、重ねて液晶表示装置41に表示させるように制御する。
【0213】
次に、
図21(b)に示すタイミングT34時、図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図23(g)に示す液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止し(図示では、「246」で停止)、常駐図柄(画像P21参照)も同一の数字で停止したものが表示されるように制御する。この際、
図23(g)に示すように、変動アイコンの表示(
図23(f)に示す画像P22a参照)は消去される。
【0214】
かくして、このようにして、通常遊技状態も、1変動内に収まるように、先読みチャンス目予告は実行される。
【0215】
次に、
図21(b)に示すタイミングT35時、1個目の保留画像に対する変動が実行されると(
図23(g)に示す画像P22b参照)、サブ制御CPU800aは、
図23(h)に示す液晶表示装置41に、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像を表示させると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像を表示させる。
【0216】
したがって、このように、先読みチャンス目予告は、1変動内に収めるようになっており、次の変動に跨らないようになっている。
【0217】
さらに、通常遊技状態(通常変動(12秒))の先読みチャンス目予告の実行は、1変動時間あたり、1/16(例えば、0.75秒)、すなわち、1変動時間当たりの6%の時間が先読みチャンス目予告の演出時間となっている。
【0218】
次に、通常遊技状態(通常変動(3秒))の先読みチャンス目予告の実行について説明する。
図21(c)に示すタイミングT40時、図柄の変動が開始され、
図23(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像が表示される。そして、
図23(a)に示すように、液晶表示装置41の画面左下隅部には、変動アイコンが表示(画像P22a参照)されると共に、1個目の保留画像(画像P22b参照)と、2個目の保留画像(画像P22c参照)が表示される。
【0219】
次に、
図21(c)に示すタイミングT41時、装飾図柄が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図23(d)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止した状態(図示では、「246」で停止)を表示させるように制御する。この際、この停止した左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)がチャンス目であることを報知するため、サブ制御CPU800aは、
図23(e)~(f)に示す(
図21(c)に示すタイミングT41~T42も参照)ように、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)にエフェクトP41(
図23(e),(f)では、青色のエフェクトを例示)を付加、又は、重ねて液晶表示装置41に表示させるように制御する。
【0220】
次に、
図21(c)に示すタイミングT42時、図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図23(g)に示す液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止し(図示では、「246」で停止)、常駐図柄(画像P21参照)も同一の数字で停止したものが表示されるように制御する。この際、
図23(g)に示すように、変動アイコンの表示(
図23(f)に示す画像P22a参照)は消去される。
【0221】
かくして、このようにして、通常遊技状態も、1変動内に収まるように、先読みチャンス目予告は実行される。
【0222】
次に、
図21(c)に示すタイミングT43時、1個目の保留画像に対する変動が実行されると(
図23(g)に示す画像P22b参照)、サブ制御CPU800aは、
図23(h)に示す液晶表示装置41に、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像を表示させると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像を表示させる。
【0223】
したがって、このように、先読みチャンス目予告は、1変動内に収めるようになっており、次の変動に跨らないようになっている。
【0224】
さらに、通常遊技状態(通常変動(3秒))の先読みチャンス目予告の実行は、1変動時間あたり、1/3(例えば、約1.0秒)、すなわち、1変動時間当たりの33%の時間が先読みチャンス目予告の演出時間となっている。
【0225】
したがって、以上説明してきたように、通常遊技状態では、図柄の高速変動時間がRUSH状態中より長く、各装飾図柄それぞれの停止図柄が認識されてから先読みチャンス目予告を実行するようにしている。そのため、上記説明したように、RUSH状態中は、変動時間が短いため、通常遊技状態よりも1回の変動時間における先読み予告演出が実行される時間の割合が高くなっている。
【0226】
また、上記説明したように、入賞時チャンス報知は、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対する保留入賞時に発生する演出のため、保留入賞時に実行されている変動時間に関わらず、一定の演出時間による演出(少なくとも、装飾ランプと音による演出)となっている。しかしながら、上記説明したように、先読みチャンス目予告は、1変動内に収めるようになっており、次の変動に跨らないようになっている。なお、上記には説明していないが、先読み保留変化による予告演出も、1変動内に収めるようになっており、次の変動に跨らないようになっている。
【0227】
<入賞時チャンス報知の変形例の説明>
上記説明してきた入賞時チャンス報知に関して、以下のようにすることができる。
【0228】
入賞時チャンス報知をONに設定する際、特別図柄の変動中であれば、カスタム設定の表示をし、所定の変動(例えば、設定を切り替えた際に表示されている保留の数の分の変動)後から、ONに設定するようにする。具体的には、
図24(a)に示すように、液晶表示装置41に、装飾図柄が高速変動し(画像P10参照)、それに合わせて、常駐図柄が高速変動し(画像P11参照)ている特別図柄が変動中であることを示す状態が表示されている。この際、
図24(a)に示すように、画面左下隅に、カスタマイズ可能な演出内容(画像P12参照)が表示されると共に、ON/OFFの内容(画像P13参照)も表示され、さらに、十字キーで選択(画像P14参照)でき、ボタンで決定(画像P15参照)することが表示されている。
【0229】
この際、遊技者が、
図1に示す設定ボタン15を用いて、「入賞時チャンス報知」を選択すると、サブ制御CPU800aは、
図24(b)に示すように、液晶表示装置41に、「入賞時チャンス報知設定待機中」(画像P45参照)を表示させるように制御する。そして、入賞時チャンス報知の設定が完了すると、サブ制御CPU800aは、
図24(c)に示すように、液晶表示装置41に、「入賞時チャンス報知」(画像P46参照)を表示させるように制御する。これによって、遊技者に、「入賞時チャンス報知」が設定されたことを報知するようにしている。
【0230】
ところで、
図24(b)に示す「入賞時チャンス報知設定待機中」(画像P45参照)という表示がされている際、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対しては、入賞時チャンス報知の抽選対象とはならず、所定の変動(例えば、設定を切り替えた際に表示されている保留の数の分の変動)後から、入賞時チャンス報知のON設定を反映する。これは、特別図柄の変動中に、入賞時チャンス報知の設定をONに切り替える際に、第1始動保留球が存在していると、その第1始動保留球内に強SPリーチとなるものがあるかもしれないためである。そのため、所定の変動が終了してから、入賞時チャンス報知のON設定を反映するようにしている。
【0231】
一方、入賞時チャンス報知における音(効果音など)とランプは、他の予告演出における音やランプよりも優先度が高くなっている。すなわち、他の予告演出が実行されていても、入賞時チャンス報知における音(効果音など)とランプは、他の予告演出における音(効果音など)とランプよりも優先して実行されるようになっている。
【0232】
また一方、入賞時チャンス報知は、SPリーチ中においても実行可能となっている。また、SPリーチ演出によっては、音またはランプのどちらか一方のみを実行する場合がある。かくして、このように、SPリーチ中でも、入賞時チャンス報知を出現させ、当たり遊技状態への期待度を報知するようにすれば、実行中のSPリーチだけでなく、第1始動保留球に対する期待を遊技者に持たせることができる。
【0233】
また一方、入賞時チャンス報知が出現した後の第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い第1始動保留球が入賞した場合に、その第1始動保留球に対する入賞時チャンス報知を出現させることができる。より詳しく説明すると、先の第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現したもののはずれの場合で、後続の第1始動保留球もはずれの場合、入賞時チャンス報知を出現させておかないと、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知が出現しないにも関わらず、強SPリーチが発生するという事態が生じてしまう。これにより、遊技者は、いわゆる「法則崩れ」で大当たり遊技状態になるのではないかという期待を抱いてしまうこととなる。すなわち、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLを参照して説明したように、強SPリーチでは、当たり遊技状態への期待度が低い入賞時チャンス報知が出現するのは、当たりの時のみである。そのため、このパターンになったと遊技者が勘違いしてしまわないように、はずれの場合は、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知の対象となった先の第1始動保留球がまだ変動していなくとも、新たな第1始動保留球に対して、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知に当選したら、実行するようにする。
【0234】
他方、入賞時チャンス報知が出現した第1始動保留球が大当たり遊技状態となる場合、後から入賞した第1始動保留球に対しては、当たり遊技状態への期待度が高い入賞時チャンス報知に当選したとしても、入賞時チャンス報知を出現させなくとも良い。この場合、大当たり遊技状態となるのであれば、後から入賞した第1始動保留球は、大当たり後のRUSH状態で変動されることとなり、選択される変動パターンも異なることから、後から入賞した第1始動保留球に対しては、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLを参照した抽選自体を行わないようにすることができる。
【0235】
一方、入賞時チャンス報知は、特別図柄1始動口44(
図2参照)へ遊技球が入賞した際の第1始動保留球に対する保留入賞時を契機として実行されるものの、入賞した第1始動保留球に対する変動が開始されてからは実行されないようになっている。入賞時チャンス報知は、あくまで、入賞した第1始動保留球が変動開始するまでに、当たり遊技状態への期待度を報知するための演出である。そのため、変動が開始されてから、現在変動している最中に、入賞時チャンス報知が実行されることはない。実行中の変動に対しては、ステップアップ予告などの予告演出があるため、役割が異なるためである。
【0236】
<RUSH状態の滞在時間表示の説明>
ところで、上記説明したRUSH状態においては、RUSH状態中の滞在時間と、獲得出玉を液晶表示装置41に表示することで、RUSH状態中における単位時間の獲得出玉の多さを遊技者に感じさせるようにすることができる。この点、具体例を用いて、以下に説明する。
【0237】
図25(a)に示すように、液晶表示装置41の画面中央に「RUSH突入!」という画像(画像P50参照)が表示されると共に、画面右上端に小さく、遊技者に右打ちを促す「右打ち」(画像P40参照)という文字が表示される。すなわち、RUSH突入画面が表示される。
【0238】
次に、RUSH状態中、
図25(b)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像を表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像も表示される。この際、サブ制御CPU800aは、RUSH滞在時間を計測する滞在時間タイマにて滞在時間を計測し、その計測した滞在時間を、
図25(b)に示すように、液晶表示装置41に表示(画像P51参照)するように制御している。また、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測開始前の初当たり分を含めた獲得出玉数を、
図25(b)に示すように、液晶表示装置41に表示(画像P52参照)するように制御している。なお、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測をRUSHに入ってから開始するようにし、初回の大当たり中(通常遊技状態から移行した大当たり遊技状態中)は、滞在時間タイマにて滞在時間を計測しないようにしている。また、RUSH状態となってから、第1始動保留球及び/又は第2始動保留球が無い場合(少なくともRUSH状態に主となる特別図柄2変動に対する第2始動保留球が無い場合)、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測を開始せず、第1始動保留球又は第2始動保留球の入賞があって変動が開始されてから計測を開始するようにしている。
【0239】
次に、図柄の変動が停止すると、サブ制御CPU800aは、
図25(c)に示す液晶表示装置41に、左装飾図柄(画像P20a参照)、中装飾図柄(画像P20b参照)、右装飾図柄(画像P20c参照)が停止し(図示では、「777」で停止)、常駐図柄(画像P21参照)も同一の数字で停止したものが表示されるように制御する。この際、
図25(c)に示すように、液晶表示装置41には、滞在時間の表示(画像P51参照)が継続して表示されるようになっている。
【0240】
次に、サブ制御CPU800aは、
図25(d)に示す液晶表示装置41に、「大当たり!」(画像P53参照)という表示がされる大当たりラウンド遊技が開始される前の開始インターバル演出を実行するように制御する。この際、
図25(d)に示すように、液晶表示装置41には、滞在時間の表示(画像P51参照)が継続して表示されるようになっている。
【0241】
次に、大当たりラウンド遊技中、サブ制御CPU800aは、
図25(e)に示す液晶表示装置41に、初回の大当たりからの累積の獲得出玉数(図示では、「Total 02490」と表示)を表示(画像P54参照)させると共に、今回の大当たり遊技における獲得出玉数を表示(画像P55参照)させる。この際、
図25(e)に示すように、液晶表示装置41には、滞在時間(画像P51参照)が継続して表示されるようになっている。
【0242】
次に、RUSHが継続されると、サブ制御CPU800aは、
図25(e)に示す液晶表示装置41に、液晶表示装置41の画面中央に「RUSH継続!」という画像(画像P56参照)が表示される大当たりラウンド遊技が終了した後の終了インターバル演出を実行するように制御する。この際、
図25(f)に示すように、液晶表示装置41には、滞在時間(
図25(e)に示す画像P51参照)が継続して表示されないようになっている。しかしながら、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測を継続して行っている。
【0243】
次に、RUSH状態中、
図25(g)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P20参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P21参照)が高速変動している映像も表示される。この際、サブ制御CPU800aは、累積の獲得出玉数(図示では、「05400」と表示)を表示(画像P57参照)させると共に、滞在時間(画像P51参照)を表示させるように制御する。
【0244】
次に、RUSHが終了後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にリザルト画面を表示させるように制御する。具体的には、サブ制御CPU800aは、
図25(h)に示すように、液晶表示装置41に、累積の獲得出玉数(図示では、「Total 06930」と表示)を表示(画像P58参照)させると共に、滞在時間(画像P51参照)を表示させるように制御する。なお、滞在時間タイマの計測は、RUSHの最終変動が停止された時に停止されることとなる。
【0245】
したがって、このように、RUSH状態中の滞在時間と、獲得出玉を液晶表示装置41に表示することで、RUSH状態中における単位時間の獲得出玉の多さを遊技者に感じさせるようにすることができる。
【0246】
なお、RUSH状態中の大当たり遊技中、液晶表示装置41に、滞在時間の表示がされなかったとしても、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測を継続して行っている。
【0247】
また、RUSH状態中の大当たり遊技の開始インターバルや終了インターバルに、液晶表示装置41に、滞在時間の表示がされなかったとしても、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測を継続して行っている。
【0248】
また、客待ち中(第2始動保留球が「0」個)になったら、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測を停止するものの、直ぐに停止するのではなく、変動停止して所定時間(例えば、5秒)経過してから計測を一旦停止するようにしている。そして、新たな変動が開始されたら、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの計測を再開するようにしている。
【0249】
また、RUSH終了後に通常遊技状態に戻っても、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマをクリアせず、所定回数の変動以内に大当たり遊技となったら、その大当たり開始時から、滞在時間タイマの計測を再開する。これにより、大当たり開始時から、液晶表示装置41には、
図25(h)に示す累積の獲得出玉数(図示では、「Total 06930」と表示)と、計測が再開された滞在時間(画像P51参照)が表示されることとなる。なお、所定回数の変動とは、例えば、通常遊技状態とは見た目の演出と出現する演出が異なる特殊ステージの演出が実行される10回の変動である。この所定回数の変動内に、再び大当たりとなれば、上記のように滞在時間タイマの計測が再開されるようになる。しかしながら、この所定回数の変動以内に、大当たり遊技とならなければ、滞在時間タイマはクリアされる。
【0250】
<主制御:プログラムの説明>
ここで、上記種々説明した内容の処理方法を、以下、詳しく説明することとする。まず、主制御基板60にて処理される主制御ROM600b(
図4参照)内に格納されているプログラムの概要を
図26~
図38を参照して説明することで、詳しく説明することとする。
【0251】
<主制御:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(
図4参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600a(
図4参照)は、主制御ROM600b(
図4参照)内に格納されているプログラムを読み出し、
図26に示す主制御メイン処理を行う。この際、主制御CPU600aは、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
【0252】
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600a内部のスタックポインタの値を、通常用スタック領域の最終アドレスに対応して設定するスタックポインタの設定処理を行う(ステップS2)。
【0253】
次いで、主制御CPU600aは、WDT(図示せず)をクリアし(ステップS3)、発射制御信号を出力する出力ポートをクリアする(ステップS4)。
【0254】
続いて、主制御CPU600aは、サブ制御基板80の起動待ち時間をセットし(ステップS5)、セットした待ち時間をデクリメント(-1)し(ステップS6)、WDT(図示せず)をクリアする(ステップS7)。
【0255】
次いで、主制御CPU600aは、セットした待ち時間が「0」になったか否かを確認し(ステップS8)、「0」になっていなければ(ステップS8:≠0)、ステップS7の処理に戻り、「0」になっていれば(ステップS8:=0)、ステップS9の処理に進む。
【0256】
次いで、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(
図4参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(
図4参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600aの内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS9)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS10:YES)、ステップS9の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS10:NO)、ステップS11の処理に進む。すなわち、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS9~ステップS10)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
【0257】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書き込みを許可し(ステップS11)、主制御RAM600cの作業領域の初期設定を行う(ステップS12)。具体的には、電源異常確認カウンタに00Hをセットし、システム動作ステータスに01Hをセットする。
【0258】
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS13)。
【0259】
次いで、主制御CPU600aは、WDT(図示せず)をクリアし(ステップS14)、払出制御基板70から電源が投入された旨の信号(電源投入信号)が来たか否かを確認する(ステップS15)。電源投入信号が来ていなければ(ステップS15:OFF)、ステップS14の処理に戻り、電源投入信号が来ていれば(ステップS15:ON)、ステップS16の処理に進む。
【0260】
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620、設定キースイッチ630のレベルデータを取得し、主制御RAM600cの通常用RAM領域の作業領域に退避させる(ステップS16)。
【0261】
次いで、主制御CPU600aは、
図1に示すガラス扉枠5が開放されているか否かの扉開放信号、及び、主制御RAM600cの作業領域に退避させたRAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS17)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS18)。全てONになっていれば(ステップS18:YES)、主制御CPU600aは、設定切替処理を行う(ステップS19)。
【0262】
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
ここで、この設定切替処理について、
図28を参照して具体的に説明する。
【0263】
まず、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定変更中であることを示す設定切替開始コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS50)。
【0264】
次いで、主制御CPU600aは、バックアップフラグをクリアする(ステップS51)。なお、このバックアップフラグとは、
図29に示す電源異常チェック処理にて、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されたか否かを示すデータである。また、このバックアップフラグをクリアするのは、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する
図27に示すステップS21にて検出するためである。
【0265】
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスに02Hをセットし(ステップS52)、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を取得し、Wレジスタにセットする(ステップS53)。具体的に説明すると、設定値が、例えば「1」~「6」である場合、プログラム上では、設定値「1」~「6」を「00H」~「05H」の値に対応させて、Wレジスタにセットすることとなる。
【0266】
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値と、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)を比較する(ステップS54)。そして、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」」に対応した「05H」)よりも大きければ(ステップS55:YES)、異常値であると判断し、Wレジスタに00Hをセットする(ステップS56)。
【0267】
一方、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)よりも小さければ(ステップS55:NO)、正常値であると判断し、ステップS57の処理に進む。
【0268】
次いで、主制御CPU600aは、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号をONに設定し、そのセキュリティ信号を、ホールコンピュータに出力する(ステップS57)。
【0269】
次いで、主制御CPU600aは、LEDコモンポートに00Hをセットする(ステップS58)。
【0270】
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットされている値をLEDデータポートに出力する(ステップS59)。
【0271】
次いで、主制御CPU600aは、設定値を表示するLEDコモンポートをONにセットする(ステップS60)。
【0272】
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS61)。なお、この処理は、RAMクリアスイッチ620(
図4参照)、設定キースイッチ630(
図4参照)のレベルデータの変化を確認する際、前回のスイッチレベルの取得から少なくとも4msの時間をおくことで、ノイズ等のイレギュラーによるレベルデータの変化ではないことを確認するための処理である。またさらに、この後の電源異常チェック処理における電圧異常信号の変化を確認して、電源異常確認カウンタをカウントする際にも、4msの時間をおくことで、電圧異常信号の「L」レベルがノイズ等のイレギュラーによるレベルデータでないことを確認するための処理でもある。
【0273】
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS62)。この電源異常チェック処理について、
図29を参照して具体的に説明する。
【0274】
<主制御:メイン処理:電源異常チェック処理に関する説明>
図29に示すように、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(
図4参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(
図4参照)を2回取得し(ステップS80)、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認する(ステップS81)。一致していれば(ステップS81:YES)、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルを確認し(ステップS82)、一致していなければ(ステップS81:NO)、ステップS80の処理に戻る。
【0275】
次いで、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS82:OFF)、電源異常確認カウンタをクリアし(ステップS83)、電源異常チェック処理を終える。
【0276】
一方、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS82:ON)、電源異常確認カウンタをインクリメント(+1)し(ステップS84)、電源異常確認カウンタの値を確認する(ステップS85)。電源異常確認カウンタの値が2以上でなければ(ステップS85:NO)、電源異常チェック処理を終える。
【0277】
一方、主制御CPU600aは、電源異常確認カウンタの値が2以上であれば(ステップS85:YES)、サブ制御基板80に電源が遮断されたことを示す電断コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS86)。
【0278】
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスの値を確認する(ステップS87)。システム動作ステータスの値が02Hであれば、設定変更処理中であると判断し(ステップS87:YES)、バックアップフラグをONにセットせず、ステップS89の処理に進む。このようにすれば、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する
図27に示すステップS21にて検出することができる。
【0279】
一方、システム動作ステータスの値が02Hでなければ、設定変更処理中でないと判断し(ステップS87:NO)、バックアップフラグをONにセットする(ステップS88)。
【0280】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書込みを禁止状態に設定する(ステップS89)と共に、全ての出力ポートの出力データをクリアし(ステップS90)。そして、タイマ割込みを禁止し(ステップS91)、無限ループ処理を繰り返し電圧が降下するのを待つ処理を行う。
【0281】
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
かくして、上記のような処理を経て、電源異常チェック処理(ステップS62)を終えると、主制御CPU600aは、前回と今回のRAMクリアスイッチ620のレベルデータ、並びに、設定キースイッチ630のレベルデータから、RAMクリアスイッチ620信号のスイッチエッジデータ、並びに、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS63)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
【0282】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS64:NO)、ステップS65の処理に進み、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS64:YES)、ステップS67の処理に進む。
【0283】
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620がONであれば(ステップS65:NO)、Wレジスタの値をインクリメント(+1)し(ステップS66)、ステップS54の処理に戻る。
【0284】
一方、RAMクリアスイッチ620がOFFであれば(ステップS65:NO)、ステップS57の処理に戻る。
【0285】
かくして、設定キースイッチ630がOFFされるまで、上記処理を繰り返し行い、設定キースイッチ630がOFFされると、主制御CPU600aは、Wレジスタの値を、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」)の設定値)に上書きして格納する(ステップS67)。
【0286】
次いで、主制御CPU600aは、設定確定表示をLEDデータポートに出力する(ステップS68)。
【0287】
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定切替終了コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS69)。
【0288】
<主制御:メイン処理の説明>
かくして、上記のような処理を経て、
図26に示す設定切替処理(ステップS19)を終えると、主制御CPU600aは、
図27に示すステップS26の処理に進むこととなる。
【0289】
他方、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号が、全てONになっているか否かを確認し(ステップS18)、全てONになっていなければ(ステップS18:NO)、主制御CPU600aは、
図27に示すステップS20の処理を行う。
【0290】
すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得し、設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)以下か否かを確認する(ステップS20)。設定最大値以下であれば(ステップS20:YES)、バックアップフラグがONにセットされているか否かを確認する(ステップS21)。
【0291】
<主制御:メイン処理:RAMエラー処理に関する説明>
設定最大値以下でないか(ステップS20:NO)、又は、バックアップフラグがONにセットされていなければ(ステップS21:NO)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80にRAMエラーであることを示すRAMエラーコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS22)。
【0292】
次いで、主制御CPU600aは、エラー表示をLEDデータポートに出力する(ステップS23)。
【0293】
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行い(ステップS24)、ステップS23の処理に戻り、処理を繰り返すこととなる。なお、この電源異常チェック処理は、
図29に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
【0294】
<主制御:メイン処理の説明>
一方、バックアップフラグがONにセットされていれば(ステップS21:YES)、RAMクリアスイッチ620の信号を確認する(ステップS25)。
【0295】
<主制御:メイン処理:RAMクリア処理に関する説明>
RAMクリアスイッチ620の信号がON(ステップS25:YES)、又は、
図26に示す設定切替処理(ステップS19)を行った場合、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの計測用RAM領域、計測用スタック領域はクリアせず、主制御RAM600cの通常用RAM領域、通常用スタック領域をクリアする(ステップS26)。
【0296】
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリア報知タイマを30秒(30s)に設定し(ステップS27)、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS28)。
【0297】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの一部に、初期値設定を行い(ステップS29)、ステップS41の処理に進む。
【0298】
<主制御:メイン処理の説明>
一方、RAMクリアスイッチ620の信号がOFF(ステップS25:NO)であれば、主制御CPU600aは、
図1に示すガラス扉枠5が開放されているか否かの扉開放信号、及び、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS30)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS31)。全てONになっていなければ(ステップS31:NO)、ステップS40の処理に進む。
【0299】
<主制御:メイン処理:設定確認処理に関する説明>
一方、全てONになっていれば(ステップS31:YES)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定値コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS32)。
【0300】
次いで、主制御CPU600aは、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS33)。
【0301】
次いで、主制御CPU600aは、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号をONに設定し、ホールコンピュータに、上記タイマにて設定された30秒(30s)間、セキュリティ信号を出力する(ステップS34)。
【0302】
次いで、主制御CPU600aは、設定値をLEDデータポートに出力する(ステップS35)。
【0303】
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS36)。
【0304】
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS37)。なお、この電源異常チェック処理は、
図29に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
【0305】
次いで、主制御CPU600aは、前回と今回の設定キースイッチ630のレベルデータから、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS38)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
【0306】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し(ステップS39)、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS39:NO)、ステップS34の処理に戻る。
【0307】
<主制御:メイン処理の説明>
一方、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS39:YES)、主制御RAM600cの一部に、バックアップフラグやエラー検出タイマ等の初期値設定を行う(ステップS40)。
【0308】
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に、RAMクリアによる電断復帰か、又は、バックアップによる電断復帰かを示すコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS41)。
【0309】
次いで、主制御CPU600aは、遊技状態報知情報を更新する遊技状態報知情報更新処理を行う(ステップS42)。
【0310】
次いで、主制御CPU600aは、内部機能レジスタの設定を行う(ステップS43)。具体的には、発射制御信号をONに設定し、払出制御基板70に送信する。これにより、払出制御基板70は、発射制御基板71の動作を開始させるように制御する。また、主制御CPU600aの内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTCの設定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCTCの時間定数レジスタを設定する。
【0311】
かくして、上記の処理までが、主制御メイン処理における初期処理となる。
【0312】
次いで、主制御CPU600aは、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS44)で、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等の性能を算出する賞球入賞数管理処理1の処理を行う(ステップS45)。そして、主制御CPU600aは、各種の乱数カウンタの更新処理を行った後(ステップS46)、割込み許可状態に戻して(ステップS47)、ステップS44に戻り、ステップS44~ステップS47の処理を繰り返し行うループ処理を行う。なお、このループ処理と、後述する割込み処理が定常処理となる。
【0313】
<主制御:タイマ割込み処理の説明>
次に、
図30を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。
【0314】
このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600a内のレジスタ群の内容を主制御RAM600cのスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS100)、その後、電圧異常チェック処理を実行する(ステップS101)。この電圧異常チェック処理は、
図29に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
【0315】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)と、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)と、普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)と、右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照),左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照),左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照),左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)と、アウト口スイッチ50a(
図4参照)と、大入賞口スイッチ46c(
図4参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM600c内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS102)。なお、この際、大入賞口スイッチ46c(
図4参照)がONであれば、大当たりによる獲得出玉をカウントするカウンタを更新する。そのため、
図25(b)に示す液晶表示装置41には、滞在時間タイマの計測開始前の初当たり分を含めた獲得出玉数が表示されることとなる。
【0316】
次いで、主制御CPU600aは、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS103)。
【0317】
次いで、主制御CPU600aは、乱数管理処理を行う(ステップS104)。具体的には、当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄等の乱数を更新する処理を行うものである。
【0318】
次いで、主制御CPU600aは、エラー管理処理を行う(ステップS105)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったり、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)、普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)、右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照)、左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照)、左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照)、左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)、アウト口スイッチ50a(
図4参照)、大入賞口スイッチ46c(
図4参照)の断線など、機器内部に異常が生じていないかの判定を行うものである。なお、何らかのエラーが発生した際、サブ制御基板80へ、そのエラーに応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が送信されることとなる。
【0319】
次いで、主制御CPU600aは、賞球管理処理を実行する(ステップS106)。この賞球管理処理は、払出・発射制御基板70(
図4参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力している。また、大当たりによる獲得出玉をカウントするカウンタの値に応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。これにより、サブ制御CPU800aは、受信したカウンタの値に応じた情報を、液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、
図25(b),(e),(g),(h)に示すような獲得出玉数が液晶表示装置41に表示されることとなる。
【0320】
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄処理を実行する(ステップS107)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
【0321】
次いで、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS108)。この普通電動役物管理処理は、普通図柄処理(ステップS107)の抽選結果に基づき、普通電動役物開放遊技発生に必要な普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)の制御に関する信号が生成されるものである。
【0322】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄処理を実行する(ステップS109)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定するものである。また、遊技状態が時短遊技状態か否かを示す入賞容易フラグ、普通図柄確変フラグの処理も行われる。
【0323】
次いで、主制御CPU600aは、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS110)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、その当りに対応した当り遊技を実行制御するために必要な設定処理を行うものである。この際、特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)の制御に関する信号も生成される。なお、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、それに関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。
【0324】
次いで、主制御CPU600aは、右打ち報知情報管理処理を行う(ステップS111)。この右打ち報知情報管理処理では、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放する場合や、開閉扉46aが開放され大入賞口(図示せず)が開放される場合など、右打ちが有利な状況において右打ち指示報知を行う「発射位置誘導演出(右打ち報知演出)」を現出させるための処理を行う。
【0325】
次いで、主制御CPU600aは、LED管理処理を実行する(ステップS112)。
【0326】
次いで、主制御CPU600aは、外部端子管理処理を実行する(ステップS113)。この外部端子管理処理では、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに、当り遊技中、当りの発生回数、特別図柄の変動回数、入賞口への入賞球検出情報、時短遊技状態中情報、セキュリティ情報など、所定の遊技情報が出力されるものである。
【0327】
次いで、主制御CPU600aは、ソレノイド管理処理を行う(ステップS114)。この際、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理(ステップS108)にて生成された普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)の制御に関する信号を確認すると共に、特別電動役物管理処理(ステップS110)にて生成された特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)の制御に関する信号を確認する。そしてこの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45b2又は特別電動役物ソレノイド46bの作動/停止が制御され、電チュー(普通電動役物)の開閉部材45b1が開放状態、及び、案内部材45c1が案内状態となる時間が延長状態/非延長状態、あるいは、大入賞口(図示せず)が開放又は閉止するように開閉扉46a(
図2参照)が動作することとなる。
【0328】
次いで、主制御CPU600aは、使用領域外処理を行う(ステップS115)。この処理では、
図27に示すステップS45の賞球入賞数管理処理1にて算出した性能表示の値を計測・設定表示装置610(
図4参照)に表示させる処理を行う。
【0329】
次いで、主制御CPU600aは、WDT(図示せず)をクリアし(ステップS116)、割込み許可状態に戻し(ステップS117)、主制御RAM600cのスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS118)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(
図27参照)に戻ることとなる。
【0330】
<主制御:普通図柄処理の説明>
次に、
図31を参照して、上記普通図柄処理について詳細に説明する。
【0331】
図31に示すように、普通図柄処理は、先ず、ゲートからなる普通図柄始動口48(
図2参照)において、遊技球の通過を検出したか否かを確認、すなわち、普通図柄始動口48の普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)の信号レベルを確認する(ステップS150)。そして遊技球の通過を検出した場合(ステップS150:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が例えば4以上か否かを判断するため、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cを確認する(ステップS151)。その際、普通図柄の始動保留球数が4未満であれば(ステップS151:≠MAX)、普通図柄の始動保留球数を1加算する(ステップS152)。その後、主制御CPU600aは、普通図柄の当否抽選に用いられる普通図柄当り判定用乱数値を普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cに格納した上で(ステップS153)、ステップS154の処理に進む。
【0332】
一方、ステップS150にて、遊技球の通過を検出しなかった場合(ステップS150:NO)、ステップS151にて、普通図柄の始動保留球数が4以上であると判断した場合(ステップS151:=MAX)には、ステップS152~S153の処理は行わず、ステップS154の処理に進む。
【0333】
主制御CPU600aは、ステップS154の処理に進むと、普通図柄当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS154)。普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS154:ON)、普通図柄が当たり中であると判断し、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
【0334】
一方、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS154:OFF)、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS155)。そして、普通図柄動作ステータスフラグが00Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄の変動開始前の状態であると判断し、ステップS156に進み、普通図柄の始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS156)。
【0335】
主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cを確認した上で、0であると判断した場合(ステップS156:=0)は、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。一方、0でないと判断した場合(ステップS156:≠0)は、普通図柄の始動保留球数を1減算する(ステップS157)。
【0336】
その後、主制御CPU600aは、
図38(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLを用いて主制御RAM600cに格納されている普通図柄の始動保留球数に対応した乱数値の当たり判定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがOFFであれば、当該乱数値が、
図38(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(通常状態)の下限値(図示では、249)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにする。
【0337】
一方、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがONであれば、当該乱数値が、
図38(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(確変状態)の下限値(図示では、4)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにセットする処理を行う(ステップS158)。
【0338】
かくして、主制御CPU600aは、上記乱数抽選処理にて決定した抽選結果に基づいて、停止図柄(普通図柄停止図柄)を決定する(ステップS159)。
【0339】
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短フラグがONに設定されているかを確認し、ONに設定されていれば、普通図柄変動タイマにそれに応じた変動時間を設定し、OFFに設定されていれば、普通図柄変動タイマに通常の変動時間を設定する処理を行う(ステップS160)。
【0340】
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されている主制御RAM600cの記憶領域をシフトする(ステップS161)。すなわち、普通図柄の始動保留球数を最大で4個保留できるとすると、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトし、普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトし、普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数1に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトするという処理を行う。
【0341】
この処理の後、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cに00Hを設定する処理を行う(ステップS162)。
【0342】
そして、主制御CPU600aは、上記ステップS162の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
【0343】
他方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が01Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が変動中であると判断し、ステップS164に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS164)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS164:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS164:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し、普通図柄の当否抽選結果を一定時間維持させるために、普通図柄変動タイマに例えば約600msの時間が設定される(ステップS165)。
【0344】
主制御CPU600aは、上記ステップS165の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
【0345】
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が確認時間中(普通図柄の変動が終了して停止中)であると判断し、ステップS166に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS166)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS166:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS166:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS167)、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されているかを確認する(ステップS168)。
【0346】
これにより、普通図柄当たり判定フラグがOFFに設定(5AHが設定されていない)されていれば(ステップS168:OFF)、主制御CPU600aは、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されていれば(ステップS168:ON)、主制御CPU600aは、ステップS154にて用いられる普通図柄当たり作動フラグをON(5AHを設定)に設定した(ステップS169)後、普通図柄処理を終える。
【0347】
<主制御:特別図柄処理の説明>
次に、
図32~
図37を参照して、上記特別図柄処理について詳細に説明する。
【0348】
図32に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄1始動口44(
図2参照)の特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認し(ステップS200)、さらに、特別図柄2始動口45a(
図2参照)の特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS201)。
【0349】
<主制御:特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、
図33を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45aに遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄1始動口44の特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口45aの特別図柄2始動口スイッチ45a1のレベルを確認する(ステップS250)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS250:NO)、特別図柄処理を終える。
【0350】
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS250:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が所定数、主制御RAM600cに格納されているか否かを確認する(ステップS251)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップS251:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS252)。
【0351】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値を特別図柄の変動契機となる始動保留球数が格納されている主制御RAM600cに格納する(ステップ253)。
【0352】
次いで、主制御CPU600aは、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS254)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS254:NO)、主制御CPU600aは、上記ステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS255)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS256)。
【0353】
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS256にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、抽選を行い、その抽選結果に応じて、
図13(b)に示す図柄振り分けテーブルM_ZF_TBLを参照して、特別図柄の図柄抽選を行う。さらに、上記ステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(ランクアップボーナス当り,通常の大当り等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを用いて変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS257)。なお、この際、大当たり抽選だけでなく、小当たり抽選も行い、上記説明した特別図柄用乱数値を用いるか、又は、特別図柄用乱数値とは別の乱数値を用いて、小当たりの種類を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成してもよい。
【0354】
次いで、主制御CPU600aは、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS258)。
【0355】
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS258の処理を終えるか、又は、上記ステップS251にて特別図柄1又は2の第1始動保留球数又は第2始動保留球数が4以上であるか(ステップS251:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS254:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS259)。
【0356】
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS258にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS259にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80に送信する処理を行う(ステップS260)。
【0357】
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、
図32に示すステップS200及びステップS201の処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS202)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS202:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
【0358】
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS202:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS203)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS203:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
【0359】
一方、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS203:OFF)、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS204)。より詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS205)。
【0360】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
この処理について、
図34を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS300)。すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているか否かを確認し、始動保留球数が0であると判断した場合(ステップS300:=0)、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hか否かを確認する(ステップS301)。特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hであれば(ステップS301:YES)、特別図柄変動開始処理を終了する。
【0361】
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hでなければ(ステップS301:NO)、主制御CPU600aは、客待ちデモコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(
図4参照)に送信する(ステップS302)。
【0362】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに00Hをセットし(ステップS303)、特別図柄変動開始処理を終了する。
【0363】
他方、主制御CPU600aは、始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS300:≠0)、始動保留球数を1減算(-1)し(ステップS304)、始動保留減算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS305)。
【0364】
次いで、主制御CPU600aは、後述する特別図柄時短回数カウンタの値を確認し、時短回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS306)。
【0365】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値(
図33のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600c内の記憶領域をシフトし(ステップS307)、始動保留4に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c内の領域に0を設定する(ステップS308)。
【0366】
次いで、主制御CPU600aは、当たり判定処理を行う(ステップS309)。
【0367】
<主制御:特別図柄処理:当たり判定処理の説明>
この処理について、
図35を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、大当たり判定用乱数値(
図33のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600cから、大当たり判定用乱数値を取得する(ステップS370)。
【0368】
次いで、主制御CPU600aは、変動する特図に応じた当たり判定テーブルのアドレス番地を取得する。すなわち、
図38(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBL、
図38(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLのアドレス番地を取得する(ステップS371)。
【0369】
次いで、主制御CPU600aは、取得したアドレス番地を、判定値が格納されたアドレス番地に変更する(ステップS372)。
【0370】
次いで、主制御CPU600aは、設定値毎に判定値が異なるかの情報を取得し(ステップS373)、取得した情報の値を確認する(ステップS374)。取得した値が「0」であれば(ステップS374:=0)、ステップS377の処理に進み、取得した値が「0」でなければ(ステップS374:≠0)、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得する(ステップS375)。
【0371】
次いで、主制御CPU600aは、取得した設定値に応じた判定値が格納されているアドレス番地に変更する(ステップS376)。
【0372】
次いで、主制御CPU600aは、現在のアドレス番地から、判定値を取得する(ステップS377)。
【0373】
次いで、主制御CPU600aは、アドレス番地を次の判定値が格納された先頭アドレス番地に変更し(ステップS378)、取得した大当たり判定用乱数値と、取得した判定値を比較する(ステップS379)。
【0374】
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなければ(ステップS380:NO)、ステップS373の処理に戻り、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなるまで(ステップS380:YES)ステップS373~ステップS380の処理を繰り返す。
【0375】
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなれば(ステップS380:YES)、遊技状態に応じた特別図柄大当たり判定フラグ、特別図柄小当たり判定フラグを取得し(ステップS381)、当たり判定処理を終える。
【0376】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
かくして、上記のような当たり判定処理(ステップS309)を終えた後、主制御CPU600aは、
図33のステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄停止の際用いられる乱数値を用いて、
図13(b)に示す図柄振り分けテーブルM_ZF_TBLを参照して、抽選を行い、その抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を生成する(ステップS310)。
【0377】
次いで、主制御CPU600aは、通常状態、時短状態、潜伏確変状態、確変状態等の遊技状態に移行する準備を行う(ステップS311)。なお、ここでは、大当りとなった場合に大当り後にセットされる普通図柄時短フラグと普通図柄確変フラグと特別図柄時短フラグと特別図柄確変フラグと入賞容易フラグとのうち、移行後の遊技状態に応じたフラグをONにするためのフラグデータを予め準備する。また、特別図柄時短回数カウンタに設定する時短回数と、特別図柄確変回数カウンタに設定する確変回数も準備することとなる。なお、入賞容易フラグは、遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグである。
【0378】
次いで、主制御CPU600aは、
図33のステップS253にて主制御RAM600cに格納した変動パターン用乱数値を用いて、
図13(c)に示す変動パターン振り分けテーブルM_HP_TBLを参照して、抽選を行い、その抽選結果に応じた特別図柄の変動パターンの生成を行い、その生成された特別図柄の変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS312)。なお、このステップS312にて、主制御CPU600aは、特別図柄変動タイマに変動時間を設定することとなる。
【0379】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄変動中フラグに5AHを設定し、ON状態にする(ステップS313)。
【0380】
次いで、主制御CPU600aは、液晶表示装置41に表示される特別図柄の指定を行う図柄指定コマンドを生成し(ステップS314)、その生成した図柄指定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する処理を行う(ステップS315)。
【0381】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS316)、特別図柄変動開始処理を終了する。
【0382】
<主制御:特別図柄処理の説明>
他方、
図32に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS206)。
【0383】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動中処理の説明>
この処理について、
図36を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、
図34のステップS312にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS400)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS400:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
【0384】
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS400:YES)、主制御CPU600aは、図柄確定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS401)。
【0385】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600aは、特別図柄の当否抽選結果を一定時間維持するために、特別図柄変動タイマに例えば約500msの時間を設定する(ステップS402)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
【0386】
<主制御:特別図柄処理の説明>
一方、
図32に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS207)。
【0387】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄確認時間中処理の説明>
この処理について、
図37を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、
図34のステップS312にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS450)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS450≠0)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0388】
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS450=0)、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS451)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS452)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS452:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、そして普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定し、入賞容易フラグに00Hを設定する。そしてさらに、後述する特別図柄時短回数カウンタに0000H、及び、特別図柄確変回数カウンタに00Hを設定する処理を行い(ステップS453)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0389】
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS452:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS454)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS454:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定する(ステップS455)。なお、この際、普通図柄時短フラグと特別図柄時短フラグと入賞容易フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットするようにする。
【0390】
主制御CPU600aは、上記ステップS455の処理を終えた後、又は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS454:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS456)。
【0391】
特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS456:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS457)、主制御CPU600aは、再度、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS458)。そして、特別図柄時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS458:YES)、普通図柄時短フラグに00Hを設定すると共に、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、入賞容易フラグに00Hを設定し、そしてさらに、普通図柄時短フラグに00Hを設定する(ステップS459)。
【0392】
上記ステップS459の処理を終えた後、又は、特別図柄時短回数カウンタの値が0(ステップS456:YES)、あるいは、特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS458:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS460)。特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS460:YES)、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0393】
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS460:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS461)、再度、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS462)。特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS462:NO)、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0394】
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS462:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、入賞容易フラグに00Hを設定し、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する処理を行い(ステップS463)、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0395】
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、
図32に示す上記ステップS205、ステップS206、ステップS207のいずれかの処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
【0396】
<サブ制御基板の処理内容の説明>
次に、上記
図6~
図12、
図14~
図25を参照して説明した演出内容の処理方法について、
図39~
図43に示すサブ制御基板80の処理内容(プログラムの概要)を参照して具体的に説明する。
【0397】
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(
図4参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。そしてその信号を受けて、サブ制御CPU800aは、
図39に示すメイン処理を行う。
【0398】
<サブ制御:メイン処理の説明>
図39に示すように、まず、サブ制御CPU800aが、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1000)。
【0399】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60(
図4参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化する(ステップS1001)。そして、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS1002)。
【0400】
次いで、サブ制御CPU800aは、作業領域、スタック領域として使用するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化し(ステップS1003)、音LSI801(
図4参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI801は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS1004)。
【0401】
次いで、サブ制御CPU800aは、上・左・右・左上可動役物43a~43d(
図2参照)を動作させるモータ(図示せず)に異常が発生しているか否か、そのモータ(図示せず)を動作させるモータデータが格納されるサブ制御RAM800c内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、サブ制御CPU800aは、当該モータを原点位置(退避位置)に戻す指令を行う。これにより、上・左・右・左上可動役物43a~43dは初期位置に戻ることとなる(ステップS1005)。
【0402】
次いで、サブ制御CPU800aは、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、サブ制御CPU800aは、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS1006)。
【0403】
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い(ステップS1007)、そのチェックサム演算値と、後述するメモリバックアップ(ステップS1015参照)にて算出しサブ制御RAM800c内に格納されているチェックサム演算値とを比較し、一致しているか否かの確認を行う(ステップS1008)。一致していなければ(ステップS1008:NO)、サブ制御RAM800c内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS1009)。
【0404】
一方、一致(ステップS1008:YES)、あるいは、上記ステップS1009の処理を終えた後、サブ制御CPU800aは、図示しないウオッチドックタイマ機能を解除し(ステップS1010)、サブ制御CPU800aやVDP803等のハードウェアのリフレッシュを実行する(ステップS1011)。
【0405】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記サブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(
図4参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する(ステップS1012)。この際、サブ制御CPU800aは、入賞時チャンス報知がONに設定されている場合、
図14に示す入賞時チャンス報知抽選テーブルSB_NH_TBLを参照して、入賞時チャンス報知の抽選を行う。
【0406】
また、サブ制御CPU800aは、入賞時チャンス報知がOFFに設定されており、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図15(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL1を参照して、保留変化に関する抽選を行う。さらに、
図15(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL1を参照して、ゾーン演出に関する抽選を行う。
【0407】
一方、サブ制御CPU800aは、入賞時チャンス報知がONに設定されているか、又は、入賞時チャンス報知がOFFに設定されており、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図17(a)に示す先読み保留変化テーブルSB_SYH_TBL2を参照して、保留変化に関する抽選を行う。さらに、
図17(b)に示す先読みゾーン演出テーブルSB_SYZ_TBL2を参照して、ゾーン演出に関する抽選を行う。
【0408】
他方、サブ制御CPU800aは、入賞時チャンス報知がOFFに設定されている場合、
図18(a)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL1を参照して、ステップアップ予告の抽選を行う。一方、サブ制御CPU800aは、入賞時チャンス報知がONに設定されている場合、
図18(b)に示すステップアップ予告テーブルSB_STU_TBL2を参照して、ステップアップ予告の抽選を行う。
【0409】
一方、サブ制御CPU800aは、RUSH状態中、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図19(a)に示す第1先読み保留変化テーブルSB_D1SYH_TBLを参照して、保留変化に関する抽選を行う。
【0410】
また一方、サブ制御CPU800aは、RUSH状態中、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図19(b)に示す第2先読み保留変化テーブルSB_D2SYH_TBLを参照して、保留変化に関する抽選を行う。
【0411】
他方、サブ制御CPU800aは、RUSH状態中、先読み期待度アップがOFFに設定されている場合、
図20(a)に示す第1先読みチャンス目予告テーブルSB_D1SYC_TBLを参照して、先読みチャンス目予告に関する抽選を行う。
【0412】
一方、サブ制御CPU800aは、RUSH状態中、先読み期待度アップがONに設定されている場合、
図20(b)に示す第2先読みチャンス目予告テーブルSB_D2SYC_TBLを参照して、先読みチャンス目予告に関する抽選を行う。
【0413】
かくして、このようにステップS1012にて、各種演出の抽選が行われることとなる。
【0414】
次いで、サブ制御CPU800aは、後述するタイマ割込み処理にて取得した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容を解析する処理を行う(ステップS1013)。具体的には、設定ボタン15又は演出ボタン装置13が、遊技者によって、押圧された瞬間か、放された瞬間か、あるいは、押圧されたままの状態か等の解析を行う。
【0415】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づいて、上・左・右・左上可動役物43a~43d(
図2参照)の動作制御や、装飾ランプ基板90(
図4参照)に搭載されている発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプの点灯又は消灯の制御や、スピーカ17の制御や、液晶表示装置41に表示される画像の制御を実行する(ステップS1014)。これにより、
図6(b-2),
図9(c)~(d),
図10(c)~(d)に示す「ピピーン!」(SE1参照)という効果音(SE)が
図1に示すスピーカ17から発せられることとなる。また、このステップS1014にて、滞在時間タイマの計測を開始するか、停止するか、計測を継続するかの処理が行われることとなる。これにより、サブ制御CPU800aは、滞在時間タイマの値に応じた情報を、液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これによって、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、
図25(b)~(e),(g),(h)に示すような滞在時間が液晶表示装置41に表示されることとなる。
【0416】
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い、そのチェックサム演算値を、サブ制御RAM800c内に格納するメモリバックアップ処理を行う(ステップS1015)。
【0417】
次いで、サブ制御CPU800aは、VDP803からサブ制御CPU800aに対してVSYNC割込み信号が送信されてきたか否かの確認を行う(ステップS1016)。VSYNC割込み信号が送信されて来なければ(ステップS1016:NO)、サブ制御CPU800aは、VSYNC割込み信号が送信されてくるまで、ステップS1016の処理を繰り返し実行し、VSYNC割込み信号が送信されてくると(ステップS1016:YES)、再度ステップS1007の処理に戻り、ステップS1007~S1016の処理を繰り返すこととなる。
【0418】
<サブ制御:データ解析処理>
続いて、
図40を参照して、メイン処理のステップS1014のデータ解析処理にて詳述する。まず、サブ制御CPU800aは、ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに対応する演出シナリオデータに基づき、VDP803に液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストを生成する(ステップS1050)。
【0419】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに演出ボタン装置13の押下演出が有効である旨のデータ又は設定ボタン15の連打演出が有効である旨のデータが格納されている場合、そのデータをサブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納する。
【0420】
そしてさらに、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに格納されているランプデータのデータ内容に基づき、光に関する制御信号を生成し、サブ制御RAM800c内に格納する処理を行う。なお、この際、
図12を参照して説明した光量の設定も考慮されることとなる。
【0421】
また、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに格納されている可動役物データのデータ内容に基づき、上・左・右・左上可動役物43a~43dの動作内容を決定し、その決定した動作内容に応じた可動役物装置43のモータ(図示せず)のモータデータを生成する。
【0422】
またさらに、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに格納されている音データのデータ内容に基づき、音に関する制御信号を生成する(ステップS1051)。なお、この際、
図12を参照して説明した音量の設定も考慮されることとなる。
【0423】
かくして、サブ制御CPU800aは、
図40に示すステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づくデータを全て生成し終えるまで(ステップS1052:NO)、上記ステップS1050及びステップS1051の処理を繰り返し行い、上記データを全て生成し終えると(ステップS1052:YES)、ステップS1053の処理に進む。
【0424】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1051にてサブ制御RAM800c内に格納した内容及び
図39に示すステップS1013にて処理した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容に基づき、ボタン有効時処理を行う(ステップS1053)。この際、
図5や
図24を参照して説明した演出カスタマイズの設定が行われることとなる。
【0425】
<サブ制御:コマンド受信割込み処理>
続いて、
図41を参照して、このようなメイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
【0426】
図41に示すように、サブ制御CPU800aは、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1100)。その後、サブ制御CPU800aは、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1101)、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS1102)。
【0427】
そしてその後、サブ制御CPU800aは、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1103)、ステップS1101にて読み出した値とステップS1103にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS1104:NO)、ステップS1107に進み、一致していれば(ステップS1104:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS1105)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、
図39に示すステップS1012の処理の際、サブ制御CPU800aに読み出されることとなる。
【0428】
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS1106)、ステップS1100の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1107)。これにより、
図39に示すメイン処理に戻ることとなる。
【0429】
<サブ制御:タイマ割込み処理>
続いて、
図42を参照して、メイン処理のステップS1006(
図39参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
【0430】
図42に示すように、サブ制御CPU800aは、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1150)。
【0431】
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15のデータや演出ボタン装置13のデータや可動役物装置43のモータデータ等を2度取得し(ステップS1151)、その2度取得したデータが一致しているか否かを確認する(ステップS1152)。データが一致していなければ(ステップS1152:NO)、サブ制御CPU800aは、データが一致するまでステップS1151の処理を繰り返し、一致していれば(ステップS1152:YES)、一致したデータをサブ制御RAM800c内に格納する(ステップS1153)。
【0432】
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15又は演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS1154)。この受信した信号が、
図39に示すステップS1013のボタン解析処理にて解析されることとなる。
【0433】
次いで、サブ制御CPU800aは、
図40に示すステップS1051にてサブ制御RAM800c内に記憶した光に関する制御信号を装飾ランプ基板90(
図4参照)に送信する(ステップS1155)。これにより、
図6~
図10,
図16に示す上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴの点灯が実行されることとなる。また、この際、識別ランプ装置51A(
図2参照)を点灯又は消灯させるのに必要な制御信号も送信されることとなる。
【0434】
次いで、サブ制御CPU800aは、ステップS1150の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1156)。これにより、
図39に示すメイン処理に戻ることとなる。
【0435】
<サブ制御:コマンドリスト>
ここで、
図40に示すステップS1050にて生成したコマンドリストについて、
図43を用いて詳しく説明する。
【0436】
このコマンドリストは、VDP803(コマンドパーサ8035)に対する指令を列記したコマンド列であるが、その記載内容や記載順序が、動画の描画を指示する場合と、静止画の描画を指示する場合とでやや相違する。
【0437】
動画の描画をVDP803に指示する場合は、
図43(a)の初期コマンドリストと、
図43(b)の定常コマンドリストの構成となる。
【0438】
図43(a)に示すように、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域、並びに、DDR2SDRAM804の動画データを格納するメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1200)。
【0439】
次いで、動画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1201)。具体的には、どの動画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する動画が格納されている遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やその動画のフレーム数などと共に指示する。
【0440】
次いで、終了処理用コマンドを記入して初期コマンドリストの生成を終える(ステップS1202)。
【0441】
続いて、サブ制御CPU800aは、
図43(b)に示す定常コマンドリストを生成する。
【0442】
この定常コマンドリストは、
図43(b)に示すように、動画の描画指示で構成されており、上記初期コマンドリストにおいて、デコードした動画データに関し、どのフレーム番号のデコードデータを、液晶表示装置41のどの座標位置に描画するかのコマンドを生成する(ステップS1203)。次いで、終了処理用コマンドを記入して定常コマンドリストの生成を終える(ステップS1204)。
【0443】
一方、静止画の描画をVDP803に指示する場合、
図43(c)に示すとおり、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1210)。
【0444】
次いで、静止画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1211)。具体的には、どの静止画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する静止画が格納されている遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やデータサイズなどと共に指示する。
【0445】
次いで、デコードされた静止画データを、液晶表示装置41のどの座標位置に、どのような態様(回転角度や縮小拡大等)で描画するかのコマンドを生成する(ステップS1212)。次いで、終了処理用コマンドを記入して静止画に関するコマンドリストの生成を終える(ステップS1213)。
【0446】
かくして、このような動画に関するコマンドリスト並びに静止画に関するコマンドリストは、VDP803(
図4参照)に送信され、適宜処理された上で、液晶表示装置41に送信される。これにより、液晶表示装置41に、
図5~
図10,
図16,
図22~
図25に示す画像が表示されることとなる。
【0447】
したがって、上記のような処理を経て、上記
図6~
図12、
図14~
図25を参照して説明した演出内容が実行されることとなる。
【0448】
以上説明してきた本実施形態によれば、遊技者が求める機能を遊技機に搭載することで、遊技者が満足できる遊技内容となり、これによって、演出の多様性がある遊技機を提供することができる。
【0449】
<変形例の説明>
なお、本実施形態においては、音LSI801と、VDP803と、を別々に構成する例を示したが、ワンチップとして一体化させても良い。
【0450】
また、本実施形態においては、サブワンチップマイコン800内にサブ制御CPU800aを設ける例を示したが、それに限らず、VDP803内にサブ制御CPU800aを設けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0451】
1 パチンコ遊技機
15 設定ボタン(演出設定手段)
600a 主制御CPU(先読み判定手段)
600c 主制御RAM(保留記憶手段)
800a サブ制御CPU(変化手段)