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特許7701675ジョブ実行装置、データ処理プログラムおよび情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-24
(45)【発行日】2025-07-02
(54)【発明の名称】ジョブ実行装置、データ処理プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250625BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20250625BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04N1/00 912
H04N1/00 127A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021068971
(22)【出願日】2021-04-15
(65)【公開番号】P2022163869
(43)【公開日】2022-10-27
【審査請求日】2024-03-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】石津 竜一
(72)【発明者】
【氏名】中越 有美
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-218337(JP,A)
【文献】特開2015-001938(JP,A)
【文献】特開2014-059768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブを実行するジョブ実行装置であって、
前記ジョブを実行するジョブ実行部と、
前記ジョブ実行部によって実行された前記ジョブにおける課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成する集計データ生成部と、
前記集計データ生成部によって生成された前記集計データを、前記ジョブ実行装置における課金金額を算出する課金金額算出システムに送信する集計データ送信部と
を備え、
前記集計データ生成部は、前記ジョブの単価が変更された場合に、前記単価の変更前の前記ジョブの前記集計データと、前記単価の変更後の前記ジョブの前記集計データとを別々に生成し、生成した前記集計データに対応する前記単価を管理し、
前記集計データ送信部は、前記集計データを、この集計データに対応する前記単価と関連付けて前記課金金額算出システムに送信し、
前記集計データ生成部は、前記単価の変更を契機として、前記単価の変更前の前記ジョブの、未だ集計されていない前記数量の集計結果を示す前記集計データを生成することを特徴とするジョブ実行装置。
【請求項2】
コンピューターによって実行されるデータ処理プログラムであって、
前記コンピューターによって実行されたジョブにおける課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成する集計データ生成部と、
前記集計データ生成部によって生成された前記集計データを、前記コンピューターにおける課金金額を算出する課金金額算出システムに送信する集計データ送信部と
を前記コンピューターに実現させ、
前記集計データ生成部は、前記ジョブの単価が変更された場合に、前記単価の変更前の前記ジョブの前記集計データと、前記単価の変更後の前記ジョブの前記集計データとを別々に生成し、生成した前記集計データに対応する前記単価を管理し、
前記集計データ送信部は、前記集計データを、この集計データに対応する前記単価と関連付けて前記課金金額算出システムに送信し、
前記集計データ生成部は、前記単価の変更を契機として、前記単価の変更前の前記ジョブの、未だ集計されていない前記数量の集計結果を示す前記集計データを生成することを特徴とするデータ処理プログラム。
【請求項3】
ジョブを実行するジョブ実行装置と、
前記ジョブ実行装置における課金金額を算出する課金金額算出システムと
を備える情報処理システムであって、
前記ジョブ実行装置は、
前記ジョブを実行するジョブ実行部と、
前記ジョブ実行部によって実行された前記ジョブにおける課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成する集計データ生成部と、
前記集計データ生成部によって生成された前記集計データを前記課金金額算出システムに送信する集計データ送信部と
を備え、
前記集計データ生成部は、前記ジョブの単価が変更された場合に、前記単価の変更前の前記ジョブの前記集計データと、前記単価の変更後の前記ジョブの前記集計データとを別々に生成し、生成した前記集計データに対応する前記単価を管理し、
前記集計データ送信部は、前記集計データを、この集計データに対応する前記単価と関連付けて前記課金金額算出システムに送信し、
前記集計データ生成部は、前記単価の変更を契機として、前記単価の変更前の前記ジョブの、未だ集計されていない前記数量の集計結果を示す前記集計データを生成することを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブを実行するジョブ実行装置、データ処理プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ジョブを実行するジョブ実行装置と、ジョブ実行装置における課金金額を算出する課金金額算出システムとを備える情報処理システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この情報処理システムにおいては、ジョブ実行装置によって実行されたジョブにおける課金単位の数量(以下「課金数量」という。)の集計結果を示す集計データが課金金額算出システムに受信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-213652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の情報処理システムにおいては、ジョブの単価が変更された場合に、単価の変更前のジョブの課金数量と、単価の変更後のジョブの課金数量とが合計されて同一の集計データに含まれたとき、この集計データに基づいて課金金額算出システムにおいてジョブ実行装置における課金金額を正しく算出することができないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、ジョブ実行装置における課金金額を課金金額算出システムに適切に算出させることができるジョブ実行装置、データ処理プログラムおよび情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のジョブ実行装置は、ジョブを実行するジョブ実行装置であって、前記ジョブを実行するジョブ実行部と、前記ジョブ実行部によって実行された前記ジョブにおける課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成する集計データ生成部と、前記集計データ生成部によって生成された前記集計データを、前記ジョブ実行装置における課金金額を算出する課金金額算出システムに送信する集計データ送信部とを備え、前記集計データ生成部は、前記ジョブの単価が変更された場合に、前記単価の変更前の前記ジョブの前記集計データと、前記単価の変更後の前記ジョブの前記集計データとを別々に生成し、生成した前記集計データに対応する前記単価を管理し、前記集計データ送信部は、前記集計データを、この集計データに対応する前記単価と関連付けて前記課金金額算出システムに送信することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のジョブ実行装置は、ジョブの単価が変更された場合に、単価の変更前のジョブの集計データと、単価の変更後のジョブの集計データとを別々に生成し、生成した集計データに対応する単価を管理し、集計データを、この集計データに対応する単価と関連付けて課金金額算出システムに送信するので、単価の変更前のジョブの課金単位の数量と、単価の変更後のジョブの課金単位の数量とが合計されて同一の集計データに含まれることを防止することができ、その結果、ジョブ実行装置における課金金額を課金金額算出システムに適切に算出させることができる。
【0008】
本発明のジョブ実行装置において、前記集計データ生成部は、前記単価の変更を契機として、前記単価の変更前の前記ジョブの、未だ集計されていない前記数量の集計結果を示す前記集計データを生成しても良い。
【0009】
この構成により、本発明のジョブ実行装置は、ジョブの単価の変更を契機として、単価の変更前のジョブの、未だ集計されていない、課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成するので、ジョブの単価が変更される度に、単価の変更前のジョブの集計データを生成することができ、その結果、集計データの生成の処理の負担が一度に集中してかかる可能性を低減することができる。
【0010】
本発明のデータ処理プログラムは、コンピューターによって実行されるデータ処理プログラムであって、前記コンピューターによって実行されたジョブにおける課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成する集計データ生成部と、前記集計データ生成部によって生成された前記集計データを、前記コンピューターにおける課金金額を算出する課金金額算出システムに送信する集計データ送信部とを前記コンピューターに実現させ、前記集計データ生成部は、前記ジョブの単価が変更された場合に、前記単価の変更前の前記ジョブの前記集計データと、前記単価の変更後の前記ジョブの前記集計データとを別々に生成し、生成した前記集計データに対応する前記単価を管理し、前記集計データ送信部は、前記集計データを、この集計データに対応する前記単価と関連付けて前記課金金額算出システムに送信することを特徴とする。
【0011】
この構成により、本発明のデータ処理プログラムを実行するコンピューターは、ジョブの単価が変更された場合に、単価の変更前のジョブの集計データと、単価の変更後のジョブの集計データとを別々に生成し、生成した集計データに対応する単価を管理し、集計データを、この集計データに対応する単価と関連付けて課金金額算出システムに送信するので、単価の変更前のジョブの課金単位の数量と、単価の変更後のジョブの課金単位の数量とが合計されて同一の集計データに含まれることを防止することができ、その結果、ジョブ実行装置における課金金額を課金金額算出システムに適切に算出させることができる。
【0012】
本発明の情報処理システムは、ジョブを実行するジョブ実行装置と、前記ジョブ実行装置における課金金額を算出する課金金額算出システムとを備える情報処理システムであって、前記ジョブ実行装置は、前記ジョブを実行するジョブ実行部と、前記ジョブ実行部によって実行された前記ジョブにおける課金単位の数量の集計結果を示す集計データを生成する集計データ生成部と、前記集計データ生成部によって生成された前記集計データを前記課金金額算出システムに送信する集計データ送信部とを備え、前記集計データ生成部は、前記ジョブの単価が変更された場合に、前記単価の変更前の前記ジョブの前記集計データと、前記単価の変更後の前記ジョブの前記集計データとを別々に生成し、生成した前記集計データに対応する前記単価を管理し、前記集計データ送信部は、前記集計データを、この集計データに対応する前記単価と関連付けて前記課金金額算出システムに送信することを特徴とする。
【0013】
この構成により、本発明の情報処理システムは、ジョブの単価が変更された場合に、単価の変更前のジョブの集計データと、単価の変更後のジョブの集計データとを別々に生成し、生成した集計データに対応する単価を管理し、集計データを、この集計データに対応する単価と関連付けて課金金額算出システムに送信するので、単価の変更前のジョブの課金単位の数量と、単価の変更後のジョブの課金単位の数量とが合計されて同一の集計データに含まれることを防止することができ、その結果、ジョブ実行装置における課金金額を課金金額算出システムに適切に算出させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のジョブ実行装置、データ処理プログラムおよび情報処理システムは、ジョブ実行装置における課金金額を課金金額算出システムに適切に算出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施の形態に係る情報処理システムのブロック図である。
図2】MFPである場合の図1に示す画像処理装置のブロック図である。
図3図2に示す印刷料金テーブルの一例を示す図である。
図4図2に示すスキャン料金テーブルの一例を示す図である。
図5図2に示すジョブ履歴の一例を示す図である。
図6図2に示す集計データの一例を示す図である。
図7図2に示す対応関係情報の一例を示す図である。
図8図2に示すカウンターの一例を示す図である。
図9】1台のコンピューターによって構成される場合の図1に示す課金金額算出システムのブロック図である。
図10】ジョブを実行した場合の図2に示す画像処理装置の動作のフローチャートである。
図11】定期的に集計データを生成する場合の図2に示す画像処理装置の動作のフローチャートである。
図12】課金テーブルを更新する場合の図2に示す画像処理装置の動作のフローチャートである。
図13】課金金額算出システムにログを送信する場合の図2に示す画像処理装置の動作のフローチャートである。
図14図2に示す画像処理装置が複数のログを生成する場合の集計データとログとの関係の一例を示す図である。
図15図2に示す画像処理装置が生成するログの一例を示す図である。
図16】ログを受信した場合の図9に示す課金金額算出システムの動作のフローチャートである。
図17】画像処理装置における課金金額を算出する場合の図9に示す課金金額算出システムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
まず、本発明の一実施の形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システム10のブロック図である。
【0019】
図1に示すように、情報処理システム10は、ジョブを実行するジョブ実行装置としての画像処理装置20と、画像処理装置における課金金額を算出する課金金額算出システム30とを備えている。情報処理システム10は、ジョブ実行装置としての画像処理装置を画像処理装置20以外にも備えることが可能である。
【0020】
例えば、情報処理システム10における画像処理装置は、コンビニエンスストアなどの小売店と、学校などの公共機関とに配置されている。情報処理システム10における画像処理装置としては、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)、コピー専用機、プリンター専用機などの画像形成装置や、スキャナー専用機などが採用されることが可能である。
【0021】
なお、情報処理システム10における画像処理装置は、通常、使用される毎に課金を実行する。例えば、この課金は、画像処理装置に付属する図示していない課金システムを介して精算されたり、画像処理装置が小売店に配置されている場合には小売店のレジで精算されたりする。例えば、課金システムとしては、現金による支払いが可能であるコインベンダーと、クレジットカード払いなど、現金以外の支払いも可能であるキオスク端末とが採用されることが可能である。
【0022】
課金金額算出システム30は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。
【0023】
情報処理システム10における画像処理装置と、課金金額算出システム30とは、インターネットなどのネットワーク11経由で通信可能である。
【0024】
図2は、MFPである場合の画像処理装置20のブロック図である。
【0025】
図2に示すように、画像処理装置20は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター23と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー24と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部25と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部26と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部27と、画像処理装置20全体を制御する制御部28とを備えている。
【0026】
記憶部27は、各種のジョブを実行するためのジョブ実行プログラム27aと、ジョブにおける課金単位の数量(以下「課金数量」という。)の集計結果を示す集計データを処理するデータ処理プログラム27bとを記憶している。ジョブ実行プログラム27aおよびデータ処理プログラム27bは、例えば、画像処理装置20の製造段階で画像処理装置20にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から画像処理装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像処理装置20に追加でインストールされても良い。ジョブ実行プログラム27aおよびデータ処理プログラム27bは、1つのプログラムとして纏められていても良い。
【0027】
記憶部27は、課金に使用される料金体系を示す課金テーブルとして、記録媒体への画像の印刷の料金体系を示す印刷料金テーブル27cと、原稿からの画像の読み取り、すなわち、スキャンの料金体系を示すスキャン料金テーブル27dとを記憶可能である。
【0028】
図3は、印刷料金テーブル27cの一例を示す図である。
【0029】
図3に示す印刷料金テーブル27cは、A4サイズの通常のモノクロコピー(以下「A4モノクロコピー」という。)の単価と、A3サイズの通常のモノクロコピー(以下「A3モノクロコピー」という。)の単価と、A4サイズの通常のカラーコピー(以下「A4カラーコピー」という。)の単価と、A3サイズの通常のカラーコピー(以下「A3カラーコピー」という。)の単価と、運転免許証、保険証などのIDカードの両面を1枚の記録媒体の片面に集約してコピーするIDカードコピーのうちのモノクロコピー(以下「IDカードモノクロコピー」という。)の単価と、IDカードコピーのうちのカラーコピー(以下「IDカードカラーコピー」という。)の単価と、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から取得したデータ、ネットワークを介して取得したデータなど、外部から取得したデータに基づいたA4サイズの通常の印刷のうちのモノクロ印刷(以下「A4モノクロ印刷」という。)の単価と、外部から取得したデータに基づいたA3サイズの通常の印刷のうちのモノクロ印刷(以下「A3モノクロ印刷」という。)の単価と、外部から取得したデータに基づいたA4サイズの通常の印刷のうちのカラー印刷(以下「A4カラー印刷」という。)の単価と、外部から取得したデータに基づいたA3サイズの通常の印刷のうちのカラー印刷(以下「A3カラー印刷」という。)の単価と、カードタイプの記録媒体に対して印刷するカード印刷のうちのモノクロ印刷(以下「カードモノクロ印刷」という。)の単価と、カード印刷のうちのカラー印刷(以下「カードカラー印刷」という。)の単価とを含んでいる。
【0030】
図4は、スキャン料金テーブル27dの一例を示す図である。
【0031】
図4に示すスキャン料金テーブル27dは、A4サイズの原稿を読み取ってJPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルを生成するスキャン(以下「A4JPEGスキャン」という。)の単価と、A3サイズの原稿を読み取ってJPEGファイルを生成するスキャン(以下「A3JPEGスキャン」という。)の単価と、A4サイズの原稿を読み取ってPDF(Portable Document Format)ファイルを生成するスキャン(以下「A4PDFスキャン」という。)の単価と、A3サイズの原稿を読み取ってPDFファイルを生成するスキャン(以下「A3PDFスキャン」という。)の単価と、IDカードサイズの原稿を読み取って画像ファイルを生成するスキャン(以下「IDカードスキャン」という。)の単価とを含んでいる。
【0032】
図2に示すように、記憶部27は、ジョブ単位の実行結果を示すジョブ履歴27eを記憶可能である。記憶部27は、ジョブ履歴27e以外にもジョブ履歴を記憶可能である。
【0033】
図5は、ジョブ履歴27eの一例を示す図である。
【0034】
図5に示すジョブ履歴27eは、ジョブの実行日時と、ジョブの種類と、ジョブにおける課金数量とを含んでいる。ここで、課金数量とは、ジョブの種類がコピーまたは印刷である場合には、実行したジョブにおける印刷ページ数であり、ジョブの種類がスキャンである場合には、実行したジョブにおいて生成した画像ファイルにおける画像のページ数である。ジョブ履歴27eは、ジョブの種類がコピーまたは印刷である場合には、実行したジョブにおける印刷枚数を含んでいても良い。例えば、1枚の記録媒体への両面印刷は、印刷ページ数は表面1ページ、裏面1ページの合計2ページであるが、印刷枚数は1枚である。ジョブ履歴27eは、ジョブの種類がFAXの送信ジョブである場合には、送信先のFAX番号を含んでいても良い。
【0035】
図2に示すように、記憶部27は、ジョブ履歴に基づいた集計結果を示す集計データ27fを記憶可能である。記憶部27は、集計データ27f以外にも集計データを記憶可能である。
【0036】
図6は、集計データ27fの一例を示す図である。
【0037】
図6に示す集計データ27fは、集計の実行日時と、ジョブの種類と、課金数量とを含んでいる。
【0038】
図2に示すように、記憶部27は、集計データと、課金テーブルとの対応関係を示す対応関係情報27gを記憶可能である。
【0039】
図7は、対応関係情報27gの一例を示す図である。
【0040】
図7に示す対応関係情報27gは、集計データの識別情報としての集計データIDと、課金テーブルの識別情報としての課金テーブルIDとを集計データ毎に示している。図7において、「PrintPriceVERNo0.11」、「PrintPriceVERNo0.12」は、印刷料金テーブル27cの課金テーブルIDがそれぞれ「0.11」、「0.12」であることを示していて、「ScanPriceVERNo0.11」は、スキャン料金テーブル27dの課金テーブルIDが「0.11」であることを示している。
【0041】
図2に示すように、記憶部27は、ジョブの種類毎の累計の実行結果を示すカウンター27hを記憶可能である。
【0042】
図8は、カウンター27hの一例を示す図である。
【0043】
図8に示すカウンター27hは、A4モノクロコピーの累計の数量と、A3モノクロコピーの累計の数量と、A4カラーコピーの累計の数量と、A3カラーコピーの累計の数量と、IDカードモノクロコピーの累計の数量と、IDカードカラーコピーの累計の数量と、A4モノクロ印刷の累計の数量と、A3モノクロ印刷の累計の数量と、A4カラー印刷の累計の数量と、A3カラー印刷の累計の数量と、カードモノクロ印刷の累計の数量と、カードカラー印刷の累計の数量と、A4JPEGスキャンの累計の数量と、A3JPEGスキャンの累計の数量と、A4PDFスキャンの累計の数量と、A3PDFスキャンの累計の数量と、IDカードスキャンの累計の数量とを含んでいる。ここで、累計の数量とは、ジョブの種類がコピーまたは印刷である場合には、実行したジョブによる累計の印刷ページ数であり、ジョブの種類がスキャンである場合には、実行したジョブにおいて生成した画像ファイルにおける画像の累計のページ数である。
【0044】
図2に示す制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部28のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えている。したがって、画像処理装置20は、コンピューターを構成している。制御部28のCPUは、記憶部27または制御部28のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0045】
制御部28は、ジョブ実行プログラム27aを実行することによって、ジョブを実行するジョブ実行部28aと、課金を実行する課金実行部28bとを実現する。
【0046】
制御部28は、データ処理プログラム27bを実行することによって、集計データを生成する集計データ生成部28cと、集計データを課金金額算出システム30(図1参照。)に送信する集計データ送信部28dとを実現する。
【0047】
図9は、1台のコンピューターによって構成される場合の課金金額算出システム30のブロック図である。
【0048】
図9に示す課金金額算出システム30は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部31と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部32と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部33と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部34と、課金金額算出システム30全体を制御する制御部35とを備えている。
【0049】
記憶部34は、画像処理装置における課金を制御するための課金制御プログラム34aを記憶している。課金制御プログラム34aは、例えば、課金金額算出システム30の製造段階で課金金額算出システム30にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から課金金額算出システム30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から課金金額算出システム30に追加でインストールされても良い。
【0050】
記憶部34は、課金テーブルとしての印刷料金テーブル34bを記憶可能である。記憶部34は、印刷料金テーブル34b以外にも印刷料金テーブルを記憶可能である。記憶部34に記憶される印刷料金テーブルの構成は、印刷料金テーブル27c(図3参照。)の構成と同様である。
【0051】
記憶部34は、課金テーブルとしてのスキャン料金テーブル34cを記憶可能である。記憶部34は、スキャン料金テーブル34c以外にもスキャン料金テーブルを記憶可能である。記憶部34に記憶されるスキャン料金テーブルの構成は、スキャン料金テーブル27d(図4参照。)の構成と同様である。
【0052】
記憶部34は、集計データ34dを記憶可能である。記憶部34は、集計データ34d以外にも集計データを記憶可能である。記憶部34に記憶される集計データの構成は、集計データ27f(図6参照。)の構成と同様である。
【0053】
記憶部34は、集計データと、課金テーブルとの対応関係を示す対応関係情報34eを記憶可能である。対応関係情報34eの構成は、対応関係情報27g(図7参照。)の構成と同様である。
【0054】
制御部35は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部35のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。制御部35のCPUは、記憶部34または制御部35のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0055】
制御部35は、課金制御プログラム34aを実行することによって、画像処理装置に課金テーブルを更新させる課金テーブル更新部35aと、画像処理装置から集計データを収集する集計データ収集部35bと、画像処理装置における課金金額を算出する課金金額算出部35cとを実現する。
【0056】
次に、情報処理システム10の動作について説明する。
【0057】
まず、ジョブを実行した場合の画像処理装置20の動作について説明する。
【0058】
図10は、ジョブを実行した場合の画像処理装置20の動作のフローチャートである。
【0059】
画像処理装置20の集計データ生成部28cは、利用者の指示に応じてコピー、印刷またはスキャンのジョブをジョブ実行部28aによって実行する度に、図10に示す動作を実行する。
【0060】
図10に示すように、集計データ生成部28cは、実行したジョブ(以下、図10に示す動作の説明において「対象ジョブ」という。)の実行結果を示すジョブ履歴を生成して(S101)、S101において生成したジョブ履歴を記憶部27に保存する(S102)。
【0061】
次いで、ジョブ実行部28aは、対象ジョブの実行結果に応じてカウンター27hを更新する(S103)。
【0062】
次いで、課金実行部28bは、対象ジョブの種類を判定する(S104)。
【0063】
課金実行部28bは、対象ジョブの種類がコピーまたは印刷のジョブであるとS104において判定すると、対象ジョブの単価を印刷料金テーブル27cを使用して特定する(S105)。
【0064】
次いで、課金実行部28bは、S105において特定した単価に、対象ジョブにおける印刷ページ数を掛けることによって、対象ジョブの課金金額を算出する(S106)。
【0065】
課金実行部28bは、対象ジョブの種類がスキャンのジョブであるとS104において判定すると、対象ジョブの単価をスキャン料金テーブル27dを使用して特定する(S107)。
【0066】
次いで、課金実行部28bは、S107において特定した単価に、対象ジョブにおいて生成した画像ファイルにおける画像のページ数を掛けることによって、対象ジョブの課金金額を算出する(S108)。
【0067】
課金実行部28bは、S106またはS108の処理が終了すると、S106またはS108において算出した課金金額を利用者に要求して(S109)、図10に示す動作を終了する。
【0068】
次に、定期的に集計データを生成する場合の画像処理装置20の動作について説明する。
【0069】
図11は、定期的に集計データを生成する場合の画像処理装置20の動作のフローチャートである。
【0070】
画像処理装置20の集計データ生成部28cは、例えば毎日午後11時59分など、定期的に図11に示す動作を実行する。
【0071】
図11に示すように、集計データ生成部28cは、記憶部27に記憶されている最新の集計データに含まれる「集計の実行日時」を特定する(S121)。
【0072】
次いで、集計データ生成部28cは、記憶部27に記憶されているジョブ履歴のうち、「ジョブの実行日時」がS121において特定した「集計の実行日時」以降である全てのジョブ履歴、すなわち、未だ集計されていない全てのジョブ履歴に基づいた集計結果を示す集計データを生成して(S122)、S122において生成した集計データを記憶部27に保存する(S123)。
【0073】
次いで、集計データ生成部28cは、S123において保存した集計データの集計データIDと、記憶部27に記憶されている印刷料金テーブル27cおよびスキャン料金テーブル27dのそれぞれの課金テーブルIDとを対応付けて対応関係情報27gに保存し(S124)、図11に示す動作を終了する。
【0074】
次に、課金テーブルを更新する場合の画像処理装置20の動作について説明する。
【0075】
図12は、課金テーブルを更新する場合の画像処理装置20の動作のフローチャートである。
【0076】
課金金額算出システム30の課金テーブル更新部35aは、例えば、画像処理装置20の課金テーブルの更新が操作部31または通信部33を介して指示されると、課金テーブルの更新の指示(以下「課金テーブル更新指示」という。)を画像処理装置20に送信する。ここで、課金テーブル更新部35aは、記憶部34に記憶されている課金テーブルのうち、更新の対象である新たな課金テーブルを課金テーブル更新指示に含める。画像処理装置20の課金実行部28bは、課金金額算出システム30から送信された課金テーブル更新指示を受信すると、図12に示す動作を実行する。
【0077】
図12に示すように、課金実行部28bは、課金金額算出システム30から受信した課金テーブル更新指示に含まれる課金テーブルで、記憶部27に記憶されている課金テーブルを更新する(S141)。すなわち、課金実行部28bは、課金テーブル更新指示に印刷料金テーブルが含まれている場合、課金テーブル更新指示に含まれている印刷料金テーブルで、記憶部27に記憶されている印刷料金テーブル27cを更新する。また、課金実行部28bは、課金テーブル更新指示にスキャン料金テーブルが含まれている場合、課金テーブル更新指示に含まれているスキャン料金テーブルで、記憶部27に記憶されているスキャン料金テーブル27dを更新する。
【0078】
集計データ生成部28cは、S141の処理の後、記憶部27に記憶されている最新の集計データに含まれる「集計の実行日時」を特定する(S142)。
【0079】
次いで、集計データ生成部28cは、記憶部27に記憶されているジョブ履歴のうち、「ジョブの実行日時」が、S142において特定した「集計の実行日時」以降であって、S141における課金テーブルの更新前である全てのジョブ履歴、すなわち、S141における更新後の課金テーブルを使用して課金が実行されたジョブの実行結果を含まない、未だ集計されていない全てのジョブ履歴に基づいた集計結果を示す集計データを生成して(S143)、S143において生成した集計データを記憶部27に保存する(S144)。
【0080】
次いで、集計データ生成部28cは、S144において保存した集計データの集計データIDと、記憶部27に記憶されている印刷料金テーブル27cおよびスキャン料金テーブル27dのそれぞれの課金テーブルIDとを対応付けて対応関係情報27gに保存し(S145)、図12に示す動作を終了する。
【0081】
次に、課金金額算出システム30にログを送信する場合の画像処理装置20の動作について説明する。
【0082】
図13は、課金金額算出システム30にログを送信する場合の画像処理装置20の動作のフローチャートである。
【0083】
課金金額算出システム30の集計データ収集部35bは、例えば2日毎や3日毎など、定期的に、ログの要求(以下「ログ要求」という。)を画像処理装置20に通知する。ここで、集計データ収集部35bは、画像処理装置20においてログを印刷するか否かの指示を、例えば操作部31または通信部33を介した指示に応じて、ログ要求に含めることが可能である。画像処理装置20の集計データ送信部28dは、課金金額算出システム30からログ要求が通知されると、図13に示す動作を実行する。
【0084】
図13に示すように、集計データ送信部28dは、記憶部27に記憶されている集計データのうち、課金金額算出システム30にログとして未だ送信されていない全ての集計データ、すなわち、課金金額算出システム30からの前回のログ要求以降に保存された全ての集計データを特定する(S161)。
【0085】
次いで、集計データ送信部28dは、S161において特定した集計データに、対応関係情報27gにおいて対応付けられている課金テーブルが互いに異なる複数の集計データが含まれているか否かを判断する(S162)。
【0086】
集計データ送信部28dは、S161において特定した集計データに、対応関係情報27gにおいて対応付けられている課金テーブルが互いに異なる複数の集計データが含まれていないとS162において判断すると、S161において特定した全ての集計データと、カウンター27hとに基づいて、ログを生成する(S163)。
【0087】
集計データ送信部28dは、S161において特定した集計データに、対応関係情報27gにおいて対応付けられている課金テーブルが互いに異なる複数の集計データが含まれているとS162において判断すると、S161において特定した集計データのうち、対応関係情報27gにおいて対応付けられている課金テーブルが同一である集計データの群毎に、集計データと、カウンター27hとに基づいて、ログを生成する(S164)。すなわち、集計データ送信部28dは、S164において複数のログを生成する。
【0088】
図14は、画像処理装置20が複数のログを生成する場合の集計データとログとの関係の一例を示す図である。
【0089】
図14には、集計の実行日時が「2021年4月1日23時59分」である集計データ51と、集計の実行日時が「2021年4月2日14時25分」である集計データ52aと、集計の実行日時が「2021年4月2日23時59分」である集計データ52bと、集計の実行日時が「2021年4月3日23時59分」である集計データ53と、ログ54およびログ55とが示されている。
【0090】
集計データ51および集計データ52aは、それぞれ、印刷料金テーブル27cの課金テーブルIDとして「0.11」が対応付けられていて、スキャン料金テーブル27dの課金テーブルIDとして「0.11」が対応付けられている。集計データ52bおよび集計データ53は、それぞれ、印刷料金テーブル27cの課金テーブルIDとして「0.12」が対応付けられていて、スキャン料金テーブル27dの課金テーブルIDとして「0.11」が対応付けられている。
【0091】
図14に示す例では、集計データ送信部28dは、印刷料金テーブル27cの課金テーブルIDと、スキャン料金テーブル27dの課金テーブルIDとの組み合わせが同一である集計データ51および集計データ52aに基づいてログ54を生成しているとともに、印刷料金テーブル27cの課金テーブルIDと、スキャン料金テーブル27dの課金テーブルIDとの組み合わせが同一である集計データ52bおよび集計データ53に基づいてログ55を生成している。
【0092】
図15は、画像処理装置20が生成するログ60の一例を示す図である。
【0093】
図15に示すログ60は、ログ60自身のヘッダー61と、カウンター27hに基づいたカウンター情報62と、ログ60に含まれる集計データに対応付けられている課金テーブルIDを示す課金テーブルID情報63と、画像処理装置20の機器情報64と、集計データの群65とを含んでいる。
【0094】
図15において、ヘッダー61には、ログ60の作成の開始日時を示す項目「START」の値が「2021年4月6日0時36分」であり、画像処理装置20が設置されている店舗の識別情報を示す項目「ID」の値が「03003971203」であり、画像処理装置20の識別情報であるシリアルナンバーを示す項目「SN」の値が「ZA26700011」であり、画像処理装置20が設置されている店舗の名称を示す項目「COMPANYLOGO」の値が「KDC001」であり、前回のログの作成の開始日時を示す項目「DATE」の値が「2021年4月4日0時36分」であり、ログ60に含まれる集計データの数を示す項目「SIZE」の値が「48」であることが示されている。
【0095】
図15において、カウンター情報62には、A4モノクロコピーおよびA3モノクロコピーのそれぞれの累計の数量を示す項目「COPY_PAGES,A4,A3」の値が「3228,470」、すなわち、A4モノクロコピーの累計の数量、A3モノクロコピーの累計の数量がそれぞれ「3228」、「470」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、A4カラーコピーおよびA3カラーコピーのそれぞれの累計の数量を示す項目「CCOPY_PAGES,A4,A3」の値が「233,22」、すなわち、A4カラーコピーの累計の数量、A3カラーコピーの累計の数量がそれぞれ「233」、「22」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、IDカードモノクロコピーの累計の数量を示す項目「ID_COPY_PAGES」の値が「710」であり、IDカードカラーコピーの累計の数量を示す項目「CID_COPY_PAGES」の値が「14」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、A4モノクロ印刷およびA3モノクロ印刷のそれぞれの累計の数量を示す項目「PRINT_PAGES」の値が「4275,41」、すなわち、A4モノクロ印刷の累計の数量、A3モノクロ印刷の累計の数量がそれぞれ「4275」、「41」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、A4カラー印刷およびA3カラー印刷のそれぞれの累計の数量を示す項目「CPRINT_PAGES」の値が「646,92」、すなわち、A4カラー印刷の累計の数量、A3カラー印刷の累計の数量がそれぞれ「646」、「92」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、カードモノクロ印刷の累計の数量を示す項目「CardPRINT_PAGES」の値が「20」であり、カードカラー印刷の累計の数量を示す項目「CardCPRINT_PAGES」の値が「10」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、A4JPEGスキャンおよびA3JPEGスキャンのそれぞれの累計の数量を示す項目「SCAN_JPEG_PAGES」の値が「58,0」、すなわち、A4JPEGスキャンの累計の数量、A3JPEGスキャンの累計の数量がそれぞれ「58」、「0」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、A4PDFスキャンおよびA3PDFスキャンのそれぞれの累計の数量を示す項目「SCAN_PDF_PAGES」の値が「1,0」、すなわち、A4PDFスキャンの累計の数量、A3PDFスキャンの累計の数量がそれぞれ「1」、「0」であることが示されている。また、図15において、カウンター情報62には、IDカードスキャンの累計の数量を示す項目「ID_SCAN_PAGES」の値が「10」であることが示されている。
【0096】
図15に示す課金テーブルID情報63には、ログ60に含まれる集計データに対応付けられている印刷料金テーブル27cの課金テーブルIDを示す項目「PrintPriceVERNo」の値が「0.11」であり、ログ60に含まれる集計データに対応付けられているスキャン料金テーブル27dの課金テーブルIDを示す項目「ScanPriceVERNo」の値が「0.11」であることが示されている。ここで、印刷料金テーブル27cおよびスキャン料金テーブル27dは、ジョブの単価が含まれている。したがって、ログ60は、課金テーブルID情報63と、集計データの群65とを含んでいることによって、集計データと、この集計データに対応する単価とを関連付けている。
【0097】
図15に示す機器情報64には、画像処理装置20のファームウェアのバージョンを示す項目「MF_FWVERNo」の値が「2VG_S000.001.322」であり、画像処理装置20の廃トナーボックスの残容量を示す項目「Toner_Box」の値が「1」であり、画像処理装置20のイエローのトナーの残量を示す項目「TONERY」の値が「80」であり、画像処理装置20のマゼンタのトナーの残量を示す項目「TONERM」の値が「50」であり、画像処理装置20のシアンのトナーの残量を示す項目「TONERC」の値が「30」であり、画像処理装置20のブラックのトナーの残量を示す項目「TONERK」の値が「10」であり、画像処理装置20の第1の給紙カセットにおける記録媒体の残量を示す項目「CASSETTE1」の値が「80」であり、画像処理装置20の第2の給紙カセットにおける記録媒体の残量を示す項目「CASSETTE2」の値が「50」であり、画像処理装置20の第3の給紙カセットにおける記録媒体の残量を示す項目「CASSETTE3」の値が「30」であり、画像処理装置20の第4の給紙カセットにおける記録媒体の残量を示す項目「CASSETTE4」の値が「10」であることが示されている。
【0098】
図15に示す群65には、1行毎に1つの集計データが示されている。
【0099】
図13に示すように、集計データ送信部28dは、S163またはS164の処理の後、S163またはS164において生成したログを、ログ要求に対する応答として、課金金額算出システム30に送信する(S165)。
【0100】
次いで、集計データ送信部28dは、画像処理装置20においてログを印刷する指示がログ要求に含まれているか否かを判断する(S166)。
【0101】
集計データ送信部28dは、画像処理装置20においてログを印刷する指示がログ要求に含まれているとS166において判断すると、S163またはS164において生成したログをプリンター23によって印刷する(S167)。したがって、画像処理装置20の管理者は、画像処理装置20から課金金額算出システム30に送信されたログの内容を、プリンター23による印刷物によって確認することができる。
【0102】
集計データ送信部28dは、画像処理装置20においてログを印刷する指示がログ要求に含まれていないとS166において判断するか、S167の処理が終了すると、図13に示す動作を終了する。
【0103】
次に、ログを受信した場合の課金金額算出システム30の動作について説明する。
【0104】
図16は、ログを受信した場合の課金金額算出システム30の動作のフローチャートである。
【0105】
課金金額算出システム30の集計データ収集部35bは、画像処理装置から送信されてきたログ(以下、図16に示す動作の説明において「対象ログ」という。)を受信すると、図16に示す動作を実行する。
【0106】
図16に示すように、集計データ収集部35bは、対象ログに含まれる集計データを、対象ログに含まれる、画像処理装置のシリアルナンバーに対応付けて記憶部34に保存する(S181)。
【0107】
次いで、集計データ収集部35bは、対象ログに含まれる集計データの集計データIDと、対象ログに含まれる課金テーブルIDとの組み合わせを対応関係情報34eに保存して(S182)、図16に示す動作を終了する。
【0108】
なお、図16においては、対象ログに含まれる集計データおよび課金テーブルIDを利用した特定の動作について説明している。しかしながら、課金金額算出システム30は、対象ログに含まれる種々の情報に基づいて種々の動作を実行することが可能である。
【0109】
次に、画像処理装置における課金金額を算出する場合の課金金額算出システム30の動作について説明する。
【0110】
図17は、画像処理装置における課金金額を算出する場合の課金金額算出システム30の動作のフローチャートである。
【0111】
課金金額算出システム30の課金金額算出部35cは、例えば操作部31または通信部33を介した指示を受けた場合など、特定の場合に、図17に示す動作を実行する。
【0112】
図17に示すように、課金金額算出部35cは、記憶部34に記憶されている集計データのうち、利用者によって指定された1つの画像処理装置の、利用者によって指定された1つの集計データを特定する(S201)。ここで、課金金額算出部35cは、例えば、操作部31または通信部33を介した指示によって画像処理装置および集計データが指定されても良い。
【0113】
課金金額算出部35cは、S201の処理の後、記憶部34に記憶されている課金テーブルのうち、S201において特定した集計データに対応関係情報34eにおいて対応付けられている課金テーブルを特定する(S202)。
【0114】
次いで、課金金額算出部35cは、集計データに示されるジョブの単価を、S202において特定した課金テーブルを使用して特定する(S203)。
【0115】
次いで、課金金額算出部35cは、S203において特定した単価に、S201において特定した集計データに含まれる課金数量を掛けることによって、集計データに示されるジョブの課金金額を算出して(S204)、図17に示す動作を終了する。
【0116】
課金金額算出部35cは、図17に示す動作において、1つの画像処理装置の1つの集計データに基づいて課金金額を算出している。しかしながら、課金金額算出部35cは、集計データと、この集計データに対応する課金テーブルとに基づいて課金金額を算出することによって、複数の集計データに基づいて課金金額を算出することも同様に可能である。例えば、複数の集計データは、集計の実行日時の期間が指定されることなどによって指定されることが可能である。複数の集計データは、1つの画像処理装置の集計データでも良いし、複数の画像処理装置の集計データでも良い。
【0117】
以上に説明したように、画像処理装置20は、ジョブの単価が変更された場合(S141)に、単価の変更前のジョブの集計データと、単価の変更後のジョブの集計データとを別々に生成し(S122およびS143)、生成した集計データに対応する単価を管理し(S124およびS145)、集計データを、この集計データに対応する単価と関連付けて課金金額算出システム30に送信する(S165)ので、単価の変更前のジョブの課金数量と、単価の変更後のジョブの課金数量とが合計されて同一の集計データに含まれることを防止することができ、その結果、画像処理装置20における課金金額を課金金額算出システム30に適切に算出させることができる。
【0118】
課金金額算出システム30は、画像処理装置20における課金金額を適切に算出することができる場合、例えば、画像処理装置20の利用者によって実際に支払われた金額の合計が、課金金額算出システム30によって算出した課金金額と相違していないかを課金金額算出システム30の運営者に確認させることができる。
【0119】
課金金額算出システム30は、画像処理装置20における課金金額を適切に算出することができる場合、例えば、画像処理装置20の利用者に画像処理装置20を利用させている者(以下「装置運営者」という。)と、装置運営者に画像処理装置20を提供している者(以下「装置提供者」という。)とが異なるときであって、画像処理装置20における課金金額に応じた金額が装置運営者から装置提供者に支払われる契約であるとき、装置運営者から装置提供者に支払われる金額が適切に算出されることができる。
【0120】
画像処理装置20は、ジョブの単価の変更を契機として、単価の変更前のジョブの、未だ集計されていない課金数量の集計結果を示す集計データを生成する(S143)ので、ジョブの単価が変更される度に、単価の変更前のジョブの集計データを生成することができ、その結果、集計データの生成の処理の負担が一度に集中してかかる可能性を低減することができる。
【0121】
画像処理装置20は、ジョブの課金数量をジョブの実行の度に課金金額算出システム30に送信するのではなく、複数のジョブの課金数量の集計結果を示す集計データをログに含めて課金金額算出システム30に送信する(S165)ので、課金金額算出システム30との間の通信量を削減することができる。
【0122】
画像処理装置20の集計データ送信部28dは、本実施の形態において、課金金額算出システム30からログ要求が通知される度に、課金金額算出システム30にログを送信する。しかしながら、集計データ送信部28dは、課金金額算出システム30からログ要求が通知されなくても、例えば2日毎や3日毎など、定期的に、ログを課金金額算出システム30に送信しても良い。
【符号の説明】
【0123】
10 情報処理システム
20 画像処理装置(ジョブ実行装置)
27b データ処理プログラム
27f 集計データ
28a ジョブ実行部
28c 集計データ生成部
28d 集計データ送信部
30 課金金額算出システム
34d 集計データ
51、52a、52b、53 集計データ
54、55 ログ
60 ログ
65 集計データの群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17