(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-24
(45)【発行日】2025-07-02
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20250625BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20250625BHJP
A63F 13/80 20140101ALN20250625BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/69
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/80 B
(21)【出願番号】P 2024193924
(22)【出願日】2024-11-05
【審査請求日】2025-02-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】東海林 一成
(72)【発明者】
【氏名】藤原 愼一郎
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-029871(JP,A)
【文献】特開2023-049989(JP,A)
【文献】特開2013-059540(JP,A)
【文献】特開2011-110139(JP,A)
【文献】特開2021-154044(JP,A)
【文献】国際公開第2018/042468(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1ユーザがゲーム内で所有する特定のオブジェクトについて、記憶手段に記憶される前記第1ユーザの前記特定のオブジェクトの所有数を減少させるとともに、記憶手段に記憶される第2ユーザの前記特定のオブジェクトの所有数を増加させることにより、前記第1ユーザの所有していた前記特定のオブジェクトを前記第2ユーザに譲渡する制御を行う制御手段と、
前記第1ユーザの所有していた前記特定のオブジェクトが前記第2ユーザに譲渡される前の状態において
当該特定のオブジェクトが前記第1ユーザに対して与える
ゲーム内での効果のうちの少なくとも一部の効果
であって、前記第1ユーザのゲーム画面において確認可能な効果を、当該特定のオブジェクトが前記第2ユーザに譲渡された後も、前記第1ユーザに対して維持し続ける効果維持手段と
、として機能させる
プログラム。
【請求項2】
前記特定のオブジェクトは、前記第2ユーザに
譲渡されると、
前記第1ユーザに対して維持される前記一部の効果を前記第2ユーザに対して
も与える
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
前記第1ユーザが前記特定のオブジェクトを所定数未満しか所有していない場合に、前記第1ユーザによる
所定の操作に
基づいて前記第1ユーザの所有する前記特定のオブジェクトを他のユーザに譲渡することを許可せず、前記第1ユーザが前記特定のオブジェクトを所定数所有している場合に、前記第1ユーザによる
所定の操作に
基づいて前記第1ユーザの所有する前記特定のオブジェクトを他のユーザに譲渡することを許可する許可手段として機能させ、
前記所定数は、2以上の数である
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを
譲渡する前記第2ユーザを、前記第1ユーザによる
譲渡するユーザを指定する操作によらずに、複数のユーザの中から抽選により決定する決定手段として機能させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを
譲渡する前記第2ユーザを、前記特定のオブジェクトに対応する所定のオブジェクトを所有する複数のユーザの中から抽選により決定する決定手段として機能させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを
譲渡する前記第2ユーザが、複数のユーザの中から抽選により決定された場合に、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提供する提供手段として機能させる
請求項4または5に記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを
譲渡する前記第2ユーザが、複数のユーザの中から抽選により決定された場合に、前記第1ユーザに関する情報を前記第2ユーザに提供する提供手段として機能させる
請求項4または5に記載のプログラム。
【請求項8】
第1ユーザがゲーム内で所有する特定のオブジェクトについて、記憶手段に記憶される前記第1ユーザの前記特定のオブジェクトの所有数を減少させるとともに、記憶手段に記憶される第2ユーザの前記特定のオブジェクトの所有数を増加させることにより、前記第1ユーザの所有していた前記特定のオブジェクトを前記第2ユーザに譲渡する制御を行う制御手段と、
前記第1ユーザの所有していた前記特定のオブジェクトが前記第2ユーザに譲渡される前の状態において
当該特定のオブジェクトが前記第1ユーザに対して与える
ゲーム内での効果のうちの少なくとも一部の効果
であって、前記第1ユーザのゲーム画面において確認可能な効果を、当該特定のオブジェクトが前記第2ユーザに譲渡された後も、前記第1ユーザに対して維持し続ける効果維持手段と、を備える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ間のオブジェクトの譲渡が可能なゲーム等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲームにおいては、例えば、自身の所有するアイテムを他のユーザに譲渡すること等により処分してしまうと、そのアイテムを自身が使用できなくなり効果を受けられなくなってしまう等の問題がある。このような問題は、オブジェクトの処分についてユーザにためらいを生じさせるなど、サービスの興趣性を低下させる要因となり得る。
【0005】
本発明は、サービスの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
第1ユーザと特定のオブジェクトとが関連付けられている第1状態が解除され、前記第1状態の解除に伴い前記特定のオブジェクトが第2ユーザと関連付けられた場合であっても、前記第1状態において前記特定のオブジェクトが前記第1ユーザに対して与える効果のうちの少なくとも一部の効果を、前記第1ユーザに対して維持し続ける効果維持手段として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、サービスの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図5】キャラクタカードの取得数と、仮想空間への配置可能数および台座のグレードとの関係について説明するための図である。
【
図6】キャラクタカードの取得に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】キャラクタカードの処分に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<システムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびフリック操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサ、角速度センサ、モーションセンサ、視線センサ、生体電位センサ、指紋センサ、呼気センサ、圧力センサ、またはイメージセンサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<システムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF(インターフェース)24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。当該ゲーム情報および当該ユーザ情報は、制御部210がプログラムを実行するときに参照するデータである。なお、本実施形態において、プログラムとは、サーバ20側で実行するプログラムに加え、端末装置10側で実行するプログラムを含み得る。また、記憶部220は、サーバ20側で実行するプログラムと、端末装置10側で実行するプログラムとを格納してもよい。
【0032】
ゲーム情報は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間を規定するための情報を含む。仮想空間とは、例えば、ユーザが使用するキャラクタのオブジェクト等の各種オブジェクトが配置される空間である。ゲーム情報は、例えば、仮想空間に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。また、ゲーム情報は、例えば、NPCの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、仮想空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0033】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、プレイヤキャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産は、仮想空間内においてユーザが所有する価値といえる。当該価値(換言すると、ゲーム内価値、保有資産)の一例として、電子通貨や、アイテムや、キャラクタが挙げられる。また、電子通貨の一例として、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨や、暗号資産が挙げられる。すなわち、記憶部220には、例えば、各ユーザを識別可能な識別情報に関連付けて、各ユーザの所有する電子通貨、アイテム、またはキャラクタ等の情報が記憶されてもよい。本実施形態においてアイテム等の所定の価値(換言すると、オブジェクト)について「ユーザに付与する(換言すると、取得させる)」とは、ユーザの所有する価値としてユーザのアカウントに紐づけて所定の記憶部に記憶させることともいえる。
【0034】
制御部210は、記憶部220に格納されたプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211、ゲーム制御部212、データ管理部213、および同期処理部214を有する。
【0035】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、ゲーム制御部212に渡す。また、送受信部211は、ゲーム制御部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0036】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。情報処理システム1のサーバ20および端末装置10は、情報処理システム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0037】
ゲーム制御部212は、端末装置10からの要求等に応じ、プログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。ゲーム制御部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。さらに、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報のレコードの追加、更新または削除に関する指示をデータ管理部213に指令する。
【0038】
データ管理部213は、記憶部220に格納されている各種データをゲーム制御部212の指示に従って管理する。データ管理部213は、例えば、ゲーム制御部212からの指令に従って、ゲーム情報またはユーザ情報を読み出し、送受信部211を介して端末装置10に送信する。また、データ管理部213は、ゲーム制御部212からの指令に従って、ゲーム情報またはユーザ情報のレコードを、追加、更新または削除する。
【0039】
同期処理部214は、ゲーム制御部212からの指令に従って、ゲームのマルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。同期処理部214は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。具体的には、同期処理部214は、各アカウントに対応する端末装置10から所定期間(例えば、一フレーム)内に受信した操作情報を、所定期間ごとに各端末装置10に同時に送信する。操作情報は、端末装置10に入力される操作に関する情報である。同期のタイミングや同期すべき情報は、ゲーム制御部212から随時受信することとしてもよい。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0040】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0041】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。当該ゲーム情報および当該ユーザ情報は、制御部110がプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0042】
制御部110は、記憶部120に格納されたプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、およびゲーム制御部113を有する。
【0043】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0044】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0045】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、ゲーム情報またはユーザ情報や、マルチプレイ機能に対応するための同期要求を、サーバ20に送信する。送受信部112は、各種データ、プログラム、およびマルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータ等を、サーバ20から受信する。同期のためのデータには、例えば、マルチプレイに参加している各端末装置10間で同期を取るように指示するための同期指示データが含まれる。同期指示データには、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等が含まれる。
【0046】
送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する操作情報を、サーバ20に送信する。送受信部112は、他の端末装置10において他のユーザにより入力された操作に関する操作情報を、サーバ20から受信する。
【0047】
ゲーム制御部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0048】
ゲーム制御部113は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム制御部113は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。ゲーム制御部113は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム制御部113は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0049】
ゲーム制御部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム制御部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム制御部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成する。
【0050】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトの一例として、ユーザの操作に基づいて動作するキャラクタ(換言すると、ユーザの使用するキャラクタ)や、プログラムに基づいて動作するNPCが挙げられる。NPCは、所謂敵キャラクタ等を含む。
【0051】
ゲーム制御部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を解釈する。ゲーム制御部113は、解釈した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。ゲーム制御部113は、判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御しながらゲームを進行する。ゲーム制御部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報やユーザ情報を更新、追加または削除する。
【0052】
ゲーム制御部113は、表示部18にゲームに係る画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0053】
ゲーム制御部113は、仮想空間のうち、仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。ゲーム制御部113は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0054】
なお、
図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、情報処理システム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0055】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11またはサーバ20のプロセッサ21が、情報処理システム1に記憶されているプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、本実施形態に係る各処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。また、本実施形態に係る処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。換言すると、制御部110と制御部210とのうちのいずれかが行う処理の一部または全部を他の制御部が行うこととしてもよい。換言すると、本実施形態においてプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。本実施形態に登場するプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録され提供されてもよい。
【0056】
本実施形態のゲームでは、ユーザは、キャラクタを使用してゲームを進行させることができる。換言すると、本実施形態のゲームでは、ユーザは、キャラクタを使用してゲーム内のイベントを進行させることができる。イベントには、クエストやバトル(具体的にはユーザ同士あるいはNPCとの対戦)等が含まれる。なお、クエストとは、所定の目標の達成を目指すものであり、一例として、所定の敵キャラクタへの勝利を目指すものや、所定の目的地への到達を目指すものや、所定の目的物の獲得を目指すもの等であってもよい。
【0057】
なお、ユーザの使用するキャラクタとは、ユーザの操作可能なキャラクタともいえる。キャラクタの使用方法(換言すると、操作方法)は、ゲームの種類に応じて適宜選択することができる。例えば、キャラクタは、物理的あるいは仮想的なボタンに対する操作に基づいて所定の行動を行うものであってもよい。
【0058】
また、イベントにおいて、ユーザは複数のキャラクタを使用可能であってもよく、一体のみを使用してイベントを進行させるようになっていてもよい。換言すると、本実施形態のゲームは、複数のキャラクタで構成されるパーティを編成して進行可能であってもよい。
【0059】
なお、ゲームの進行に使用するキャラクタの選択方法(例えば、キャラクタの選択に係る各種操作や、操作に基づく各種処理)については、従来のゲームと同様とすることができる。すなわち、例えば、パーティを編成して進行させることが可能なゲームが知られているが、使用するキャラクタの選択は、従来のゲームにおけるパーティを編成する操作と同様の操作により実行されてもよい。以下では、本実施形態に係るゲームは、使用するキャラクタを複数体選択してパーティを編成し進行させることが可能なものとして説明する。すなわち、ゲームの進行に使用するキャラクタとは、パーティに含まれているキャラクタともいえる。
【0060】
本実施形態のゲームでは、各キャラクタに対応するアイテム(換言すると、オブジェクト)として、
図3に例示するキャラクタカード30が用意されている。すなわち、キャラクタA、キャラクタB、およびキャラクタCというキャラクタが存在する場合に、キャラクタAに対応するキャラクタカード30と、キャラクタBに対応するキャラクタカード30と、キャラクタCに対応するキャラクタカード30とが存在する。
【0061】
キャラクタカード30は、例えば対応するキャラクタが描かれたものであってもよいが、対応するキャラクタが描かれていないものであってもよい。また、本実施形態のゲームでは、キャラクタに対応するオブジェクトとしてキャラクタカード30が用意されていることとしたが、キャラクタに対応するオブジェクトの形態は特に限定されるものではなく、カードの形態に限られない。換言すると、本実施形態におけるキャラクタカード30やキャラクタは別のオブジェクト(具体的にはゲーム内のオブジェクト、仮想空間内のオブジェクト)として読み替えることができる。
【0062】
なお、本実施形態では、1つのキャラクタに対応するキャラクタカード30は1種類のみとなっているが、1つのキャラクタに対応するキャラクタカード30として複数種類のキャラクタカード30が用意されていてもよい。
【0063】
ゲーム制御部113は、キャラクタやキャラクタカード30を所定の契機でユーザに付与する。ここで、キャラクタについて「付与」とは、キャラクタをユーザが使用可能な状態にすることともいえる。すなわち、ユーザは、付与された複数のキャラクタの中から使用するキャラクタ(換言すると、パーティに含めるキャラクタ)を選択して使用することが可能であってもよい。キャラクタやキャラクタカード30が付与される契機は、従来のゲームにおけるキャラクタやアイテム等の各種オブジェクトが付与される契機と同様とすることができるが、例えば以下のようになっていてもよい。すなわち、キャラクタやキャラクタカード30等の各種オブジェクトは、所定の抽選(所謂ガチャ)により付与されてもよく、ユーザの所有する所定の価値との交換(例えば、ゲーム内での購入)により付与されてもよく、ゲームの進行度が特定の進行度に達したことに基づいて付与されてもよく、ゲーム開始時に予めユーザに付与されてもよい。ここで、キャラクタとキャラクタカード30とで付与される契機は異なっていてもよく、少なくとも一部重複していてもよい。
【0064】
例えば、抽選実行部としてのゲーム制御部212は、ユーザによる所定の入力操作(例えば、ゲーム制御部113が表示部18に表示させる所定の画面に表示される抽選実行ボタン(図示せず)に対する操作)に基づき、ユーザに付与するオブジェクト(例えば、キャラクタまたはキャラクタカード30)を決定する抽選を実行してもよい。ここで、ゲーム制御部212は、ユーザの所有する所定の価値を消費して当該抽選を実行してもよい。そして、ゲーム制御部113は、抽選により決定されたキャラクタあるいはキャラクタカード30をユーザに付与してもよい。
【0065】
また、例えば、ゲーム制御部113は、ユーザによる購入するオブジェクト(例えば、キャラクタまたはキャラクタカード30)を選択する操作に基づき、選択されたオブジェクトをユーザに付与するとともに、その対価としてユーザの所有する所定の価値を減少させてもよい。
【0066】
また、例えば、ゲーム制御部113は、ユーザがゲームをプレイし、ゲームの進行度が所定度合に達すると(換言すると、ユーザがゲーム内で所定の達成条件を満たしたか否かを判定し、満たした場合に)、特定のオブジェクト(例えば、キャラクタまたはキャラクタカード30)をユーザに付与してもよい。例えば、ゲーム制御部113は、ゲームの進行度が特定の進行度に達すると、特定のキャラクタを解放し、当該特定のキャラクタをユーザが使用可能な状態に(換言すると、パーティに含めるキャラクタとして選択可能に)してもよい。
【0067】
また、例えば、ゲーム制御部113は、ゲームの開始時にキャラクタやキャラクタカード30をユーザに付与してもよい。すなわち、例えば、キャラクタの中には開始時から使用可能なキャラクタが存在してもよい。ここで、ゲーム制御部113は、ゲーム開始時にユーザに付与するキャラクタを、ユーザに選択させ、ユーザの選択したキャラクタをユーザに付与してもよい。また、ゲーム制御部113は、ゲーム開始時にユーザに付与するキャラクタカード30をユーザに選択させ、ユーザの選択したキャラクタカード30をユーザに付与してもよい。
【0068】
本実施形態のゲームでは、キャラクタを使用することで、そのキャラクタに対応するキャラクタカード30に対応付くパラメータ(換言すると、数値)が上昇するようになっている。具体的には、キャラクタを使用することで、そのキャラクタに対応するキャラクタカード30のレベルが上昇するようになっている。なお、キャラクタカード30に対応付くパラメータは、レベルに限られない。ゲーム制御部113は、キャラクタカード30に対応するキャラクタがパーティに含まれた状態でバトルが実行されると、1回のバトルにつきキャラクタカード30のレベルを1上昇させる。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザがキャラクタを使用してゲームを進行している間に所定の条件が成立すると、当該キャラクタに対応するオブジェクトに係るパラメータを所定値変動させる。なお、当該パラメータは、例えば、記憶部120に記憶されている。なお、本実施形態では1回のバトルにつきキャラクタカード30のレベルが1上昇するようになっているが、バトルをすることでキャラクタカード30のレベルに係る経験値が蓄積され、経験値が所定値に達することでキャラクタカード30のレベルが1上昇するようになっていてもよい。
【0069】
すなわち、例えば、ゲーム内で使用可能なキャラクタとして、キャラクタAとキャラクタBとが存在するものとする。また、キャラクタAに対応するキャラクタカード30として、キャラクタAのカードが存在するものとする。また、キャラクタBに対応するキャラクタカード30として、キャラクタBのカードが存在するものとする。この場合において、パーティにキャラクタAが含まれるがキャラクタBが含まれていない状態でバトルが実行されると(換言すると、キャラクタBを使用せずにキャラクタAを使用してゲームを進行させると)、キャラクタAのカードのレベルが上昇するが、キャラクタBのカードのレベルは上昇しない。
【0070】
また、キャラクタカード30に対応付くパラメータ(換言すると、数値)は、バトルの実行以外の契機でも上昇し得る。具体的には、キャラクタカード30のレベルは、キャラクタカード30をレベルアップさせることが可能なレベルアップアイテムが使用された場合、既に所有しているキャラクタカード30をユーザが取得した場合、およびキャラクタカード30に対応するキャラクタであって既に所有しているキャラクタをユーザが取得した場合にも、上昇するようになっている。
【0071】
ゲーム制御部113は、所定の契機でレベルアップアイテムをユーザに付与する。レベルアップアイテムは、レベルを上昇させるキャラクタカード30を選択して使用することが可能となっている。すなわち、操作受付部111は、ユーザが所有するキャラクタカード30のうち、いずれのキャラクタカード30に対してレベルアップアイテムを使用するかを選択するユーザの操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部113は、当該操作に基づき、選択されたキャラクタカード30のレベルを所定値上昇させる。具体的には、ゲーム制御部113は、当該操作に基づき、ユーザの所有するレベルアップアイテムを消費し(換言すると、1個減少させ)、選択されたキャラクタカード30のレベルを100上昇させる。なお、本実施形態のゲームでは、キャラクタカード30を1つ購入すると、レベルアップアイテムが1つ付いてくるようになっている。換言すると、キャラクタカード30とレベルアップアイテムとはセットで販売されるようになっている。そして、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30を購入する操作がされると、キャラクタカード30をユーザに付与するとともに、レベルアップアイテムをユーザに付与する。なお、レベルアップアイテムを付与する契機は特に限定されるものではないが、本実施形態のゲームにおいては、キャラクタカード30の購入に付随して取得する以外の取得方法が用意されていない。したがって、ユーザは、レベルアップアイテムを取得したい場合、キャラクタカード30とセットで販売されているレベルアップアイテムを購入することしかできないようになっている。また、本実施形態では、レベルアップアイテムは、セットで販売されたキャラクタカード30とは異なる種類のキャラクタカード30に使用することも可能となっている。したがって、セットで販売されているキャラクタカード30自体を特に必要としない場合であっても、当該キャラクタカード30以外のキャラクタカード30のパラメータを上昇させることを目的として、レベルアップアイテムを取得するためにキャラクタカード30を購入するといった遊び方も提供することが可能となる。換言すると、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30を購入したユーザに対して、キャラクタカード30とは別に所定の特典(例えば、レベルアップアイテム等のアイテムや、所定のパラメータ等)を付与してもよい。
【0072】
また、前述のように、ゲーム制御部113は、所定の契機でキャラクタをユーザに付与するが、既に特定のキャラクタをユーザが所有している状態において、当該特定のキャラクタをユーザに付与することが決定されると、当該特定のキャラクタに対応するキャラクタカード30のレベルを所定値上昇させる。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが所有しているキャラクタを重複して付与することとなる場合に、そのキャラクタに対応するキャラクタカード30のレベルを所定値上昇させる。例えば、ゲーム制御部113は、ユーザが既に特定のキャラクタを所有している状態において、所定の抽選によりユーザに付与するキャラクタとして当該特定のキャラクタが選択されると、当該特定のキャラクタに対応するキャラクタカード30のレベルを300上昇させる。なお、このとき、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタについてはユーザに付与しない。換言すると、本実施形態のゲームでは、ユーザは同一種類のキャラクタを複数所有することはできず、ゲーム制御部113は、ユーザが所有している特定のキャラクタを重複して付与することとなる場合に、当該特定のキャラクタを付与する代わりに当該特定のキャラクタに対応するオブジェクトに対応付くパラメータを上昇させるようになっている。
【0073】
また、前述のように、ゲーム制御部113は、所定の契機でキャラクタカード30をユーザに付与するが、既に特定のキャラクタカード30をユーザが所有している状態において、当該特定のキャラクタカード30をユーザに付与することが決定されると、当該特定のキャラクタカード30のレベルを所定値上昇させる。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが所有しているキャラクタカード30を重複して付与することとなる場合に、そのキャラクタカード30のレベルを所定値上昇させる。例えば、ゲーム制御部113は、ユーザが既に特定のキャラクタカード30を所有している状態において、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を購入する操作を行うと、当該特定のキャラクタカード30をユーザに付与するとともに、当該特定のキャラクタカード30のレベルを300上昇させる。すなわち、本実施形態のゲームでは、ユーザは同一種類のキャラクタカード30を複数所有することが可能となっている。なお、同一種類のキャラクタカード30間ではレベルは共通となっている。すなわち、ユーザが同一種類のキャラクタカード30を複数所有する場合、同一種類のキャラクタカード30同士のレベルは同一となる。
【0074】
なお、本実施形態では、同一種類のオブジェクトとは、同一のオブジェクトを意味するが、同一のオブジェクト以外を含むものであってもよい。
【0075】
また、ゲーム制御部113は、ユーザが所有していないキャラクタカード30についても、そのキャラクタカード30のレベル(換言するとパラメータ)の上昇に係る条件が満たされると、そのキャラクタカード30のレベルを上昇させる。すなわち、例えば、ゲーム制御部113は、キャラクタAがパーティに含まれた状態でバトルが実行されると、ユーザがキャラクタAのカードを所有しているか否かに関わらず、キャラクタAのカードのレベルを上昇させる。なお、本実施形態では、キャラクタカード30のレベルの上昇に係る各条件が満たされた場合のレベルの上昇幅は、レベル上昇の対象となるキャラクタカード30を所有しているか否かに関わらず同一となっているが、レベル上昇の対象となるキャラクタカード30を所有しているか否かに応じて異なっていてもよい。また、本実施形態では、キャラクタカード30のレベルが上昇する契機は、キャラクタカード30を所有しているか否かに関わらず同一となっているが、キャラクタカード30を所有しているか否かに応じて異なっていてもよい。すなわち、例えば、キャラクタカード30を所有している場合にそのキャラクタカード30のレベルが上昇する複数の契機のうち、少なくとも一部について、そのキャラクタカード30を所有していない場合には、そのキャラクタカード30のレベルが上昇しないようになっていてもよい。また、キャラクタカード30を所有していない場合には、そのキャラクタカード30のレベルが上昇しないようになっていてもよい。
【0076】
以上のように、キャラクタカード30に対応付くパラメータとしてのレベルが上昇する契機は複数種類存在し得る。また、複数種類の契機は、契機毎に、1回あたりのレベルの上昇幅が異なっていてもよい。本実施形態においては、第1の種類の契機としてのキャラクタカード30の重複(あるいはキャラクタの重複)に係る契機におけるレベルの上昇幅は、第2の種類の契機としてのキャラクタの使用に係る契機におけるレベルの上昇幅に比べて大きくなっている。換言すると、キャラクタカード30が重複して付与されることに基づく所定のパラメータの上昇は、キャラクタの使用に基づく所定のパラメータの上昇に比べて、1回あたりのパラメータの上昇幅が大きくなっている。
【0077】
ゲーム制御部113は、キャラクタカード30に対応付くパラメータが所定の値に達したことに基づいてユーザに報酬を付与する。具体的には、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30のレベルが所定のレベルに達したことに基づいてユーザに報酬を付与する。本実施形態では、キャラクタカード30のレベルが1000に達した際、5000に達した際、および10000に達した際にそれぞれ所定のアイテムが報酬としてユーザに付与される。なお、報酬が付与されるキャラクタカード30のレベルは、1000、3000、5000、・・・などのように等間隔で設定されていてもよい。以下では、キャラクタカード30に対応付くパラメータが所定の値に達したことに基づいてユーザに付与される報酬を、「特別報酬」と呼ぶ。特別報酬について詳しくは後述する。
【0078】
また、ゲーム制御部113は、各キャラクタカード30に対応付くパラメータが所定の値に達したことに基づく特別報酬の付与を、ユーザがそのキャラクタカード30を所有していることを条件として実行する。すなわち、本実施形態では、各キャラクタカード30のレベルは、そのキャラクタカード30を所有していない状態でも上昇し得るが、そのキャラクタカード30を所有していない場合、キャラクタカード30のレベルが所定のレベルに達しても特別報酬が付与されないようになっている。また、ゲーム制御部113は、ユーザがそのキャラクタカード30を所有していない状態でそのキャラクタカード30に対応付くパラメータが所定の値に達した後に、当該ユーザがそのキャラクタカード30を取得すると、当該パラメータが当該所定の値に達したことに基づく当該ユーザに対する特別報酬の付与を実行する。すなわち、例えば、特定のキャラクタカード30を所有している状態で当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達した場合には、当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達したときに、当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達したことによる特別報酬がユーザに付与される。一方、特定のキャラクタカード30を所有していない状態で当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達した場合には、当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達した時点では、当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達したことによる特別報酬はユーザに付与されない。しかし、特定のキャラクタカード30を所有していない状態で当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達した場合、その後当該特定のキャラクタカード30をユーザが取得したときに、当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達したことによる特別報酬がユーザに付与される。
【0079】
また、ゲーム制御部113は、ユーザがそのキャラクタカード30を所有していない状態でそのキャラクタカード30に対応付くパラメータが第1の値および第2の値に達した後に、当該ユーザがそのキャラクタカード30を取得すると、当該パラメータが当該第1の値に達したことに基づく特別報酬の付与および当該パラメータが当該第2の値に達したことに基づく特別報酬の付与を実行する。すなわち、特定のキャラクタカード30を所有していない状態で当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000、さらには5000に達すると、当該特定のキャラクタカード30をユーザが取得したときに、当該特定のキャラクタカード30のレベルが1000に達したことによる特別報酬がユーザに付与されるとともに、当該特定のキャラクタカードのレベルが5000に達したことによる特別報酬がユーザに付与される。
【0080】
本実施形態では、特別報酬は、キャラクタの強化に関する報酬となっている。具体的には、特別報酬として、キャラクタを強化可能なアイテムである強化片32が付与される。強化片32は、
図4(a)に示すように、ゲーム内において、各ユーザに対応付けられたボード34に装着可能となっており、ボード34に装着することで、装着した強化片32の効果が発動するようになっている。換言すると、ゲーム制御部113は、ボード34に装着されている強化片32に係る効果を発動させる。ユーザは所有中の強化片32の中からボード34に配置する強化片32を選択して配置することが可能となっている。
図4(b)には、所有中の強化片32の一例が示されている。
【0081】
ボード34は、複数の強化片32を装着可能となっている。ボード34は、強化片32を配置可能な領域を有しており、空いている領域に対して強化片32を配置(換言すると、装着)することが可能となっている。具体的には、ボード34は、強化片32を配置可能な領域として複数のマス35を有している。また、強化片32として、形の異なる複数の強化片32が用意されており、各強化片32は、ボード34の空いているマス35に対してパズルのピースのように嵌める(換言すると、装着する)ことが可能となっている。
図4には、ボード34の一例として、8×8のマスを有するボード34が示されている。また、
図4に例示するボード34においては、白色のマス部分が強化片32を配置可能な領域となっており、斜線で塗られたマス部分が強化片32を配置不可能な領域となっている。また、
図4には、3マス分の大きさのL字状の強化片32aと、4マス分の大きさの凸字状の強化片32bとが配置された状態のボード34が示されている。
【0082】
操作受付部111は、ボード34に対して装着する強化片32を選択するユーザの操作、および選択した強化片32を配置するボード34上の位置を指定するユーザの操作を受け付ける。ゲーム制御部113は、これらの操作に基づき、選択された強化片32をボード34上の指定された位置に配置する。また、ゲーム制御部113は、選択された強化片32を配置可能な領域以外の領域については、当該強化片32を配置する位置として指定不可能に制御する。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが強化片32を配置しようとする位置が、選択した強化片32を配置可能なスペースを有さない場合には、強化片32の配置を許可しない。また、ボード34は、強化片32を同一の領域に重複して配置することはできないようになっており、ゲーム制御部113は、強化片32を配置済みの領域について、他の強化片32を配置不可能に制御する。すなわち、
図4に例示するボード34においては、配置しようとする強化片32の形状に適合する白色のマスの領域が無い場合、その強化片32を配置することはできないようになっている。
【0083】
強化片32は、強化片毎に強化内容が決まっており、ボード34に装着することで、その強化片32の強化内容に応じた強化をキャラクタが受けられる。換言すると、ゲーム制御部113は、ボード34に装着されている強化片32の強化内容に応じてユーザの使用するキャラクタを強化する。具体的には、強化片毎に、強化されるキャラクタの種類、強化されるパラメータの種類、および強化量が規定されている(
図4(b)参照)。ゲーム制御部113は、ボードに強化片32が装着されると、その強化片32に対応するキャラクタについて、その強化片32に対応するパラメータを、その強化片32に対応する強化量分強化させる。強化されるパラメータの種類は、例えば、攻撃力、防御力、体力(換言すると、ヒットポイント)、クリティカル率(換言すると、通常の攻撃よりも大きな効果を発揮する特別な攻撃の発生確率)、敵からの攻撃についての回避率、移動速度、または所定のアクションの速度(例えば、攻撃速度や所定のスキルの使用に係る速度等)等であってもよい。すなわち、例えば、強化片32として、キャラクタAの攻撃力を1増加させる強化片32や、キャラクタBの体力を2増加させる強化片32等が存在してもよい。そして、前者の強化片32がボード34に装着された状態においては、ゲーム制御部113は、キャラクタAの攻撃力を1増加させる。また、後者の強化片32がボード34に装着された状態においては、ゲーム制御部113は、キャラクタBの体力を2増加させる。なお、特定のキャラクタに対応せず、パーティ全体に対して効果が発動される強化片32(例えば、パーティ内の複数(例えば、全て)のキャラクタのパラメータが上昇する強化片32や、特定のキャラクタに紐づくパラメータではなくパーティ全体に関わるパラメータが上昇する強化片32等)が存在してもよい。
【0084】
なお、
図4においては、強化片32は黒一色で示されているが、強化片32のデザインは特に限定されず、例えば対応するキャラクタ(換言すると、その強化片32の使用によりパラメータが上昇するキャラクタ)が描かれている等してもよい。
【0085】
なお、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30のレベルが1000、5000、10000の各レベルに達した際に強化片32をユーザに付与するが、各レベルに達した際に付与される強化片32の種類は予め決められていてもよく(換言すると、各キャラクタカード30に対応付けて予め所定の記憶部に登録されていてもよく)、抽選により(例えば、各レベルに達したタイミング等に)決定されてもよい。
【0086】
上述のように、本実施形態では、特別報酬をユーザに付与する付与条件として、「キャラクタカードのレベルを1000にする」、「キャラクタカードのレベルを5000にする」、「キャラクタカードのレベルを10000にする」等の条件が設定されており、ゲーム制御部113は、付与条件が満たされたことに基づいてユーザに特別報酬を付与する。換言すると、特別報酬の付与に係るミッションとして、「キャラクタカードのレベルを1000にする」、「キャラクタカードのレベルを5000にする」、「キャラクタカードのレベルを10000にする」等のミッションが設定されており、ゲーム制御部113は、各ミッションが達成されたことに基づいてユーザに特別報酬を付与する。ただし、特別報酬の付与に係るミッション(換言すると、付与条件)はこれに限られず、ユーザがゲームをプレイすることにより達成可能な各種目標を当該ミッションとして設定することができる。
【0087】
また、上述のように、本実施形態では、そのキャラクタカード30を所有している場合に、そのキャラクタカード30に関連するミッションの達成による特別報酬の付与が実行される。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザがキャラクタカード30を取得すると、そのキャラクタカード30に関連するミッションを有効化(換言すると、解放)し、当該ミッションの達成による特別報酬の付与を可能にする。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザがキャラクタカード30を取得するまでは、そのキャラクタカード30に関連するミッションを無効な状態とし、当該ミッションの達成による特別報酬の付与を不可能に制御する。すなわち、本実施形態に係るゲームでは、キャラクタカード30を所有することで、そのキャラクタカード30に関連するミッションが有効化されるという効果が得られる。
【0088】
上述のように、本実施形態のゲームでは、ユーザは同一種類のキャラクタカード30を複数所有することが可能となっている。ユーザは、同一種類のキャラクタカード30を2枚以上(換言すると、複数)所有する場合、2枚目以降のキャラクタカード30を処分すること(換言すると、所有状態を解除すること、手放すこと)が可能となっている。換言すると、ユーザは、そのキャラクタカード30を処分しても同一種類のキャラクタカードが手元に残る場合にキャラクタカード30を処分することが可能となっている。なお、本実施形態では、同一種類のキャラクタカード30を1枚しか所有していない場合、そのキャラクタカード30を処分することは不可能となっているが、可能になっていてもよい。なお、処分とは、自身の所有するオブジェクトを他のユーザに譲渡すること、捨てること、売却すること、消滅させること等を含み得る。以下では、キャラクタカード30を処分するユーザを第1ユーザ、第1ユーザの処分するキャラクタカード30を受け取るユーザを第2ユーザと呼ぶことがある。
【0089】
ゲーム制御部113は、第1ユーザが特定のオブジェクトを所定数未満しか所有していない場合に、第1ユーザによる当該特定のオブジェクトを処分する操作により当該特定のオブジェクトを処分することを許可せず、第1ユーザが当該特定のオブジェクトを所定数所有している場合に、第1ユーザによる当該特定のオブジェクトを処分する操作により当該特定のオブジェクトを処分することを許可する。なお、本実施形態においては、当該所定数は2となっているが、3以上の数であってもよい。具体的には、ゲーム制御部113は、ユーザが同一種類のキャラクタカード30(換言すると、特定のキャラクタカード30)を所定数(具体的には2枚)以上所有しているか否かに応じて、そのキャラクタカード30についての処分する操作の可否(換言すると、操作受付部111による当該操作の受け付け可否)を制御する。そして、操作受付部111は、ユーザが同一種類のキャラクタカード30を所定数以上所有する場合には、そのキャラクタカード30を処分する操作を受け付ける。また、操作受付部111は、ユーザが同一種類のキャラクタカード30(換言すると、特定のキャラクタカード30)を所定数未満しか所有していない場合には、そのキャラクタカード30を処分する操作を受け付けない。なお、特定のキャラクタカード30を処分する操作は、所有するキャラクタカード30の中から当該特定のキャラクタカード30を処分するキャラクタカード30として選択する操作ともいえる。なお、処分する操作については、従来のゲームにおける不要なアイテムを捨てる操作、売却する操作、または他のユーザに譲渡する操作等と同様とすることができる。
【0090】
ゲーム制御部113は、ユーザが特定のキャラクタカード30を所定数以上所有する場合に、当該ユーザによる当該特定のキャラクタカード30を処分する操作に基づき、当該特定のキャラクタカード30の処分に係る処理の実行をゲーム制御部212に要求する。ゲーム制御部212は、当該要求(換言すると、当該操作)に基づき、当該特定のキャラクタカード30(換言すると、ユーザが処分するキャラクタカード30として選択したキャラクタカード30)を当該ユーザから別のユーザに譲渡するための処理を実行する。具体的には、ゲーム制御部212は、譲渡する相手を複数の候補者の中から抽選により決定する。そして、ゲーム制御部212は、特定のキャラクタカード30を処分する第1ユーザと、抽選により決定される当該特定のキャラクタカード30の譲渡の相手である第2ユーザとについて、ゲーム制御部212は、第1ユーザと当該特定のキャラクタカード30とが関連付けられている第1状態を解除し、当該特定のキャラクタカード30を第2ユーザと関連付ける。換言すると、ゲーム制御部212は、抽選により決定された相手に対して、当該特定のキャラクタカード30を譲渡する。換言すると、ゲーム制御部212は、第1ユーザによる所定の操作に基づき、第1ユーザのアカウントに関連付けられた当該特定のキャラクタカード30の数を1減少させ、第2ユーザのアカウントに関連付けられた当該特定のキャラクタカード30の数を1増加させる処理を実行する。
【0091】
第2ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、ゲーム制御部212における特定のキャラクタカード30を第2ユーザと関連付ける処理に伴い、記憶部120に記憶される第2ユーザに関連付けられた当該特定のキャラクタカード30の数を増加させる処理(換言すると、第2ユーザに当該特定のキャラクタカード30を付与する処理)を行う。具体的には、ゲーム制御部212は、第1ユーザから第2ユーザに特定のキャラクタカード30を譲渡するための処理を実行すると、処理の結果を第2ユーザの端末装置10に通知する。第2ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、当該通知に基づき、記憶部120に記憶される第2ユーザに関連付けられた当該特定のキャラクタカード30の数(換言すると、第2ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数)を増加させる。そして、第2ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30が付与(換言すると、譲渡)されたことを表示部18に表示させ第2ユーザに知らせる。
【0092】
なお、第1ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、ゲーム制御部212における第1ユーザと特定のキャラクタカード30とが関連付けられている第1状態を解除する処理に伴い、記憶部120に記憶される第1ユーザに関連付けられた当該特定のキャラクタカード30の数(換言すると、第1ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数)を減少させる処理(換言すると、処分するキャラクタカード30として第1ユーザが選択したキャラクタカード30を処分する処理)を行う。ゲーム制御部113における当該処理は、ゲーム制御部212における当該特定のキャラクタカード30を譲渡する相手を決定する処理や、決定された相手に対して当該特定のキャラクタカード30を関連付ける処理等の前に実行されてもよく後に実行されてもよい。
【0093】
本実施形態において、キャラクタカード30の処分や付与や譲渡は、ユーザのアカウントに関連付けられたキャラクタカード30の数が増減することを意味し得るが、キャラクタカード30の数は記憶部120と記憶部220との少なくとも一方に記憶されていればよい。また、記憶部120と記憶部220との両方に記憶される場合に、記憶部120に記憶された値が更新された後に、その更新が記憶部220に反映されてもよく、記憶部220に記憶された値が更新された後に、その更新が記憶部120に反映されてもよい。
【0094】
本実施形態においては、キャラクタカード30の譲渡に係る候補者は、以下の第1条件および第2条件を満たすユーザとなっている。第1条件は、譲渡されるキャラクタカード30(換言すると、処分するキャラクタカード30として第1ユーザが選択したキャラクタカード30)に対応するキャラクタを所有しているという条件となっている。第2条件は、譲渡されるキャラクタカード30を所有していないという条件となっている。なお、本実施形態においては、ゲーム制御部212は、第1条件と第2条件との双方を満たすユーザを候補者として抽出するが、第1条件と第2条件とのいずれか一方を満たすユーザを候補者として抽出してもよい。換言すると、候補者となるための条件は1つだけ設けられていてもよく、複数設けられていてもよい。また、本実施形態に係るゲームを利用する全ユーザが候補者となっていてもよい。
【0095】
また、ゲーム制御部212は、キャラクタカード30を譲り受けるユーザに対して、キャラクタカード30を譲り渡した(換言すると、処分した)ユーザに関する情報を提供する処理を行う。具体的には、ゲーム制御部212は、キャラクタカード30を譲り受けるユーザの端末装置10に対して、当該キャラクタカード30を譲り渡したユーザに関する情報(例えば、ユーザ名等の情報)を送信する。そして、キャラクタカード30を譲り受けるユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、キャラクタカード30を譲り受けるユーザに対して、キャラクタカード30を譲り渡したユーザに関する情報を提供する。換言すると、ゲーム制御部113は、第1ユーザが処分する特定のオブジェクトを関連付ける第2ユーザが、複数のユーザの中から抽選により決定された場合に、第1ユーザに関する情報を第2ユーザに提供する。具体的には、キャラクタカード30を譲り受けるユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、譲り受けたキャラクタカード30に関する情報を確認可能な所定の画面に、譲り受けたキャラクタカード30に関する情報として、当該キャラクタカードを譲り渡したユーザに関する情報を表示させる。これにより、キャラクタカード30を譲り受けたユーザは、誰からキャラクタカード30を譲り受けたか等をゲーム画面上で確認することが可能となる。換言すると、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30を譲り受けたユーザに対して、キャラクタカード30を譲り渡したユーザを知らせる処理を実行する。
【0096】
また、ゲーム制御部212は、キャラクタカード30を譲り渡したユーザに対して、キャラクタカード30を譲り受けたユーザに関する情報を提供する処理を行う。具体的には、ゲーム制御部212は、キャラクタカード30を譲り渡したユーザの端末装置10に対して、当該キャラクタカード30を譲り受けたユーザに関する情報(例えば、ユーザ名等の情報)を送信する。そして、キャラクタカード30を譲り渡したユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、キャラクタカード30を譲り渡したユーザに対して、キャラクタカード30を譲り受けるユーザに関する情報を提供する。換言すると、ゲーム制御部113は、第1ユーザが処分する特定のオブジェクトを関連付ける第2ユーザが、複数のユーザの中から抽選により決定された場合に、第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提供する。具体的には、キャラクタカード30を譲り渡したユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、譲り渡したキャラクタカード30に関する情報を確認可能な所定の画面に、譲り渡したキャラクタカード30に関する情報として、当該キャラクタカード30を譲り受けたユーザに関する情報を表示させる。これにより、キャラクタカード30を譲り渡したユーザは、誰にキャラクタカード30が渡ったか等をゲーム画面上で確認することが可能となる。換言すると、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30を譲り渡したユーザに対して、キャラクタカードを譲り受けたユーザを知らせる処理を実行する。
【0097】
なお、ユーザがキャラクタカード30を処分する場合に、処分されるキャラクタカード30が他のユーザに渡る構成であれば、キャラクタカード30が譲渡されるものといえる。すなわち、例えば、ゲーム上の見せ方として、キャラクタカード30を処分する操作に係るUIが、他のユーザに対してキャラクタカード30を譲渡することを明示的に示す文字を含むものであるか、キャラクタカード30を破棄することを示す文字等しか含まず処分するキャラクタカード30が他のユーザに付与されることは明示的には示されないものであるかに関わらず、結果としてあるユーザのキャラクタカード30の所有数が減少する代わりに他のユーザのキャラクタカード30の所有数が増加するのであれば、キャラクタカード30の譲渡に該当し得る。すなわち、例えば、第1ユーザが特定のキャラクタカード30を捨てると、当該特定のキャラクタカード30が捨てられたことに基づいて、抽選等により決定される第2ユーザに対して当該特定のキャラクタカード30がゲームの運営側から配られるといったゲーム構成とすることも考えられるが、このような構成についても、キャラクタカード30が第1ユーザから第2ユーザに譲渡されるものといえる。
【0098】
また、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30を処分したユーザの所定のパラメータを変化(具体的には、上昇)させる。本実施形態においては、当該所定のパラメータは、所定のオブジェクトについて他のユーザに広めた度合いを示唆するパラメータとなっている。具体的には、本実施形態においては、キャラクタカード30の処分は、処分するキャラクタカード30を他のユーザに渡しそのキャラクタカード30に対応するキャラクタやそのキャラクタカード30について他のユーザに広めるいわゆる布教活動に相当し、当該所定のパラメータはそのユーザがどの程度布教を行ったか(換言すると、流布したか)を示す「布教数」というパラメータとなっている。布教数は、キャラクタカード30を処分したユーザの所有する各種オブジェクト(例えば、キャラクタやキャラクタカード30等)の性能に影響を与えるものではない。ただし、当該所定のパラメータは、キャラクタカード30を処分したユーザの所有する所定のオブジェクトの性能に影響を与えるパラメータであってもよい。例えば、当該所定のパラメータは、処分するキャラクタカード30や、当該キャラクタカード30に対応するキャラクタの強さに係るパラメータ(例えば、攻撃力、防御力、体力、クリティカル率、敵からの攻撃についての回避率、移動速度、または所定のアクションの速度等に係るパラメータ)であってもよい。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザがキャラクタカード30を処分すると、当該ユーザの所有する所定のオブジェクト(例えば、処分されるキャラクタカード30に関連するオブジェクト)を強化するなどしてもよい。
【0099】
換言すると、ゲーム制御部113は、他のユーザに特定のオブジェクトが付与される操作を行ったユーザに対して、所定の報酬を付与する。本実施形態においては、当該所定の報酬は所定のパラメータ(具体的には、布教数)となっているが、これに代えあるいは加え、所定のオブジェクト(例えば、アイテム)が報酬として付与されてもよい。
【0100】
なお、本実施形態では、布教数は、キャラクタカード30の種類毎に管理される。すなわち、例えば、ユーザAに係る布教数は、キャラクタAのカードを処分することで変化する第1布教数と、キャラクタBのカードを処分することで変化する第2布教数とを含み得る。第1布教数はキャラクタAの布教に係るパラメータともいえ、キャラクタAのカードの布教に係るパラメータともいえ。また、第2布教数はキャラクタBの布教に係るパラメータともいえ、キャラクタBのカードの布教に係るパラメータともいえる。なお、布教数が複数種類(例えば、全て)のキャラクタカード30で共通化されていてもよい。すなわち、キャラクタAのカードとキャラクタBのカードとのいずれを処分しても1つのパラメータが上昇するようになっていてもよい。
【0101】
上述のように、本実施形態に係るゲームでは、キャラクタカード30を所有することで、そのキャラクタカード30に関連するミッションが有効化される。以下では、キャラクタカード30の所有による他の効果について説明する。上述のように、本実施形態のゲームでは、ユーザは同一種類のキャラクタカード30を複数所有することが可能となっているところ、同一種類のキャラクタカード30を複数所有することによる効果についても説明する。
【0102】
本実施形態に係るゲームでは、所有中のキャラクタカード30はゲーム内においてフィギュアのように飾ること(換言すると、ゲーム内に配置すること)が可能となっている。具体的には、本実施形態に係るゲームでは、飾ったキャラクタカード30を鑑賞可能な鑑賞画面が用意されており、ゲーム制御部113は、ユーザによる所定の操作に基づき鑑賞画面を表示部18に表示させる。鑑賞画面においては、飾るキャラクタカード30を選択する操作が受け付けられる。なお、ゲーム内でアイテムを鑑賞用等として飾ることが可能なゲームは公知であるところ、キャラクタカード30をゲーム内で飾る方法については公知のゲームと同様とすることができる。換言すると、ユーザの選択したオブジェクトを仮想空間内に配置可能なゲームは公知であるところ、キャラクタカード30をゲーム内で飾る方法については公知のゲームにおけるユーザの選択したオブジェクトを仮想空間内に配置する方法と同様とすることができる。
【0103】
操作受付部111は、ユーザによるゲーム内で飾るキャラクタカード30を選択する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部113は、ユーザの選択したキャラクタカード30をゲーム内で飾る。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの選択したキャラクタカード30を仮想空間内に配置する。飾られたキャラクタカード30は鑑賞画面に表示される。
【0104】
ここで、ユーザは、自身の取得したキャラクタカード30の中から、飾るキャラクタカード30を選択可能となっている。また、同一種類のキャラクタカード30を複数取得した場合、取得した数分、キャラクタカード30を飾ることが可能となっている。すなわち、例えば、キャラクタAのキャラクタカード30を3枚取得した場合、キャラクタAのキャラクタカード30を最大で3枚まで飾ることが可能となっている。
【0105】
また、
図5に示すように、キャラクタカード30は、ゲーム内(換言すると、鑑賞画面)において、台座40の上に飾られる。台座40は、複数のグレードを有する。ゲーム制御部113は、台座40のグレードを、取得したキャラクタカード30の数に応じて変化させる。より具体的には、ゲーム制御部113は、台座40のグレードを、キャラクタカード30の種類毎に管理しており、同一種類のキャラクタカード30については、そのキャラクタカード30の取得数に応じて台座40のグレードを変化させる。以下では、台座40のグレードについて、グレードが低い方から順に、グレード1、グレード2、グレード3、グレード4、およびグレード5の5段階のグレードが存在するものとして説明する。
【0106】
例えば、ユーザが特定のキャラクタカード30を1枚取得した場合、ゲーム制御部113は、
図5(a)に示すように、当該特定のキャラクタカード30を最大で1枚飾ることが可能に制御する。また、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を1枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード1に設定する。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの操作に基づいて当該特定のキャラクタカード30をゲーム内で飾る場合に、グレード1の台座40の上に当該特定のキャラクタカード30を配置する。換言すると、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を仮想空間内に配置する操作がされると、仮想空間内において当該特定のキャラクタカード30がグレード1の台座40の上に配置された表示を表示部18に表示させる。
【0107】
また、例えば、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を2枚取得した場合、ゲーム制御部113は、
図5(b)に示すように、当該特定のキャラクタカード30を最大で2枚飾ることが可能に制御する。また、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を2枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード2に設定する。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの操作に基づいて当該特定のキャラクタカード30をゲーム内で飾る場合に、グレード2の台座40の上に当該特定のキャラクタカード30を配置する。換言すると、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を仮想空間内に配置する操作がされると、仮想空間内において当該特定のキャラクタカード30がグレード2の台座40の上に配置された表示を表示部18に表示させる。なお、台座40のグレードは、実際に飾られているキャラクタカード30の数には依存しない。すなわち、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を2枚取得した場合、飾られるカードが1枚か2枚かに関わらず、当該特定のキャラクタカード30はグレード2の台座40の上に飾られる。
【0108】
また、例えば、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を3枚取得した場合、ゲーム制御部113は、
図5(c)に示すように、当該特定のキャラクタカード30を最大で3枚飾ることが可能に制御する。また、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を3枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード3に設定する。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの操作に基づいて当該特定のキャラクタカード30をゲーム内で飾る場合に、グレード3の台座40の上に当該特定のキャラクタカード30を配置する。換言すると、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を仮想空間内に配置する操作がされると、仮想空間内において当該特定のキャラクタカード30がグレード3の台座40の上に配置された表示を表示部18に表示させる。
【0109】
また、例えば、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を4枚取得した場合、ゲーム制御部113は、
図5(d)に示すように、当該特定のキャラクタカード30を最大で4枚飾ることが可能に制御する。また、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を4枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード4に設定する。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの操作に基づいて当該特定のキャラクタカード30をゲーム内で飾る場合に、グレード4の台座40の上に当該特定のキャラクタカード30を配置する。換言すると、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を仮想空間内に配置する操作がされると、仮想空間内において当該特定のキャラクタカード30がグレード4の台座40の上に配置された表示を表示部18に表示させる。
【0110】
また、例えば、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を5枚取得した場合、ゲーム制御部113は、
図5(e)に示すように、当該特定のキャラクタカード30を最大で5枚飾ることが可能に制御する。また、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を5枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード5に設定する。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの操作に基づいて当該特定のキャラクタカード30をゲーム内で飾る場合に、グレード5の台座40の上に当該特定のキャラクタカード30を配置する。換言すると、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を仮想空間内に配置する操作がされると、仮想空間内において当該特定のキャラクタカード30がグレード5の台座40の上に配置された表示を表示部18に表示させる。
【0111】
なお、例えば、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を6枚以上取得した場合についても、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を取得数分飾ることが可能に制御する。ただし、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を6枚以上取得しても、ゲーム制御部113は、
図5(f)に示すように、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード5のまま変化させない。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが当該特定のキャラクタカード30を6枚以上取得した場合において、ユーザの操作に基づいて当該特定のキャラクタカード30をゲーム内で飾る場合に、グレード5の台座40の上に当該特定のキャラクタカード30を配置する。換言すると、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を仮想空間内に配置する操作がされると、仮想空間内において当該特定のキャラクタカード30がグレード5の台座40の上に配置された表示を表示部18に表示させる。
【0112】
すなわち、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクト(本実施形態においては、各キャラクタカード30)についてユーザが取得した数を管理し、当該特定のオブジェクトを仮想空間に配置する場合の配置態様(本実施形態においては、キャラクタカード30を仮想空間内で飾る場合の台座40のグレード)を当該特定のオブジェクトの取得した数に応じて変化させる(換言すると、取得した数に基づいて決定する)。また、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトについて仮想空間に配置可能な数(換言すると、飾ることが可能な数)を当該特定のオブジェクトの取得した数に応じて変化させる(換言すると、取得した数に基づいて決定する)。
【0113】
換言すると、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトについてユーザが取得した数を管理し、当該特定のオブジェクトの取得した数に応じて所定のオブジェクトのグレードを変化させる。また、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトについてユーザが取得した数を管理し、当該特定のオブジェクトの取得した数に応じて所定のオブジェクトの外観を変化させる。ここで、外観を変化させるとは、例えば、形状を変化させることや、色や模様を変化させること等を含み得る。すなわち、
図5に示す例においては、台座40の形状はグレードに依らず同一となっているが、台座40の形状がグレードに応じて変化してもよい。
【0114】
ここで、ゲーム制御部113は、上昇させた台座40のグレードについて、対応するキャラクタカード30の数が処分により減少してもグレードを維持し続ける。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが取得した特定のオブジェクトの数に応じて変化させた、当該特定のオブジェクトを仮想空間に配置する場合の配置態様について、当該ユーザが所有する当該特定のオブジェクトの数が減少した場合(換言すると、当該ユーザが、取得した当該特定のオブジェクトの一部を処分した場合)であっても、減少前の配置態様を維持し続ける。すなわち、例えば、ユーザが特定のキャラクタカード30を3枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40をグレード3に設定するが、その後当該ユーザが当該特定のキャラクタカード30を1枚処分し、当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数が2枚になっても、当該特定のキャラクタカード30を飾る場合の台座40のグレードをグレード2にせず、グレード3のまま維持し続ける。
【0115】
また、ゲーム制御部113は、キャラクタカード30の飾ることが可能な数を、キャラクタカード30の数が処分により減少しても維持し続ける。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが取得した特定のオブジェクトの数に応じて変化させた、仮想空間に配置可能な当該特定のオブジェクトの数について、当該ユーザが所有する当該特定のオブジェクトの数が減少した場合(換言すると、当該ユーザが、取得した当該特定のオブジェクトの一部を処分した場合)であっても、配置可能な数は減少させず維持し続ける。すなわち、例えば、ユーザが特定のキャラクタカード30を3枚取得した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30を最大で3枚飾ることが可能に制御するが、その後当該ユーザが当該特定のキャラクタカード30を1枚処分し、当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数が2枚になっても、当該特定のキャラクタカード30の飾ることが可能な最大数を2枚にせず、3枚のまま維持し続ける。
【0116】
すなわち、第1ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、第1ユーザが特定のオブジェクトを処分し、第1ユーザと当該特定のオブジェクトとが関連付けられている第1状態が解除された場合(換言すると、当該特定のオブジェクトが第2ユーザと関連付けられた場合)であっても、第1状態において当該特定のオブジェクトが第1ユーザに対して与える効果のうちの少なくとも一部の効果を、第1ユーザに対して維持し続ける。具体的には、第1ユーザが特定のオブジェクトを処分しても、当該特定のオブジェクトを取得したことにより第1ユーザに対して与えられる、所定のオブジェクトのグレードが上昇する(換言すると、所定のオブジェクトの外観が変化する)という効果や、当該特定のオブジェクトを使用することが可能になるという効果は維持される。より具体的には、第1ユーザが特定のキャラクタカード30を処分しても、当該特定のキャラクタカード30を取得したことにより第1ユーザに対して与えられる、台座40のグレードが上昇するという効果や、当該特定のキャラクタカード30を飾ること(換言すると、仮想空間に配置すること)が可能になるという効果は維持される。
【0117】
また、第2ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、第1ユーザが特定のオブジェクトを処分し、第1ユーザと当該特定のオブジェクトとが関連付けられている第1状態が解除され、当該特定のオブジェクトが第2ユーザと関連付けられると、当該特定のオブジェクトによる効果を第2ユーザに対して与える。具体的には、第2ユーザが特定のオブジェクトを取得すると、所定のオブジェクトのグレードが上昇するという効果や、当該特定のオブジェクトを使用することが可能になるという効果が第2ユーザに対して与えられる。具体的には、特定のキャラクタカード30が第1ユーザから第2ユーザに渡ると、当該特定のキャラクタカード30を飾ることが可能になるという効果が第2ユーザに対して与えられる。なお、キャラクタカード30が第1ユーザから第2ユーザに渡ると、台座40のグレードが上昇するという効果等が第2ユーザに対して与えられてもよい。換言すると、本実施形態においては、他のユーザが処分するキャラクタカード30は、当該キャラクタカード30を既に所有しているユーザには渡らないようになっているが、当該キャラクタカード30を既に所有しているユーザにも渡るようになっていてもよい。
【0118】
換言すると、本実施形態に係るゲームでは、第1ユーザの所有するオブジェクトが第1ユーザから第2ユーザに渡ると、当該オブジェクトを第1ユーザが使用可能な状態が維持されたまま、当該オブジェクトを第2ユーザが使用可能となる。また、第1ユーザによる当該オブジェクトの使用は、第2ユーザによる当該オブジェクトの使用による制約を受けない。換言すると、第1ユーザから譲渡された当該オブジェクトを第2ユーザが使用中であっても、第1ユーザは制限を受けることなく譲渡した当該オブジェクトを自由に使用することができる。具体的には、第2ユーザが仮想空間に当該オブジェクトを配置していても、第1ユーザも仮想空間に当該オブジェクトを配置することができる。
【0119】
なお、ユーザが所有するキャラクタカード30を処分しても(換言すると、キャラクタカード30の数が減少しても)、当該ユーザにおける処分されたキャラクタカード30のレベルは減少しない。ただし、キャラクタカード30のレベルはユーザ毎に管理されるため、例えば、第1ユーザがレベル5000のキャラクタカード30を第2のユーザに譲渡したとしても、第2ユーザにおける当該キャラクタカード30の取得時点のレベルは5000とは限らず、第2ユーザにおける当該キャラクタカード30の取得時点のレベルは、それまでの第2ユーザのゲームプレイ(例えば、当該キャラクタカード30に対応するキャラクタをどの程度使用したかや、当該キャラクタを重複して取得したことがあるか等)に応じて決まる。
【0120】
なお、本実施形態においては、キャラクタカード30を1つ処分すると、自身の所有するキャラクタカード30の数が1減少する。ただし、所有するキャラクタカード30の数が減少しても、そのキャラクタカード30に対応する台座40のグレードを次のグレードに上昇させるために必要なキャラクタカード30の取得数は増加しない。すなわち、例えば、ユーザが特定のキャラクタカード30を3枚取得した後に、当該特定のキャラクタカード30を1枚処分した場合、ゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30に係る台座40のグレードをグレード3に維持したまま当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を2枚に減少させるが、その後、当該ユーザが当該特定のキャラクタカード30を1枚取得すると、当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を3枚に増加させ、当該特定のキャラクタカード30に係る台座40のグレードをグレード4に上昇させる。また、ユーザが特定のキャラクタカード30を3枚取得した後に、当該特定のキャラクタカード30を1枚処分した場合、ゲーム制御部113は、飾ることが可能な当該特定のキャラクタカード30の数を3枚に維持したまま当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を2枚に減少させるが、その後、当該ユーザが当該特定のキャラクタカード30を1枚取得すると、当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を3枚に増加させ、飾ることが可能な当該特定のキャラクタカード30の数を4枚に増加させる。すなわち、ゲーム制御部113は、各キャラクタカード30の台座40のグレードや飾ることが可能な数を現在の所有数ではなく、これまでの累計取得数に基づいて変化させる。ただし、ゲーム制御部113は、各キャラクタカード30の台座40のグレードや飾ることが可能な数を現在の所有数に基づいて変化させてもよい。
【0121】
一方、ゲーム制御部113は、各キャラクタカード30の処分(換言すると、譲渡)の可否を現在の所有数に基づいて変化させる。すなわち、ユーザが特定のキャラクタカード30を4枚取得した後に、当該特定のキャラクタカード30を1枚処分した場合、当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数は3枚に減少するが、この状態においてゲーム制御部113は、当該特定のキャラクタカード30について2枚までしか処分することを許容しない。
【0122】
なお、キャラクタカード30を処分した場合であっても維持される効果は、上述の効果に限られない。例えば、キャラクタカード30を所有することで(例えば、取得した数等に応じて)発動し、キャラクタカード30を処分しても維持される効果は、キャラクタの所定のパラメータが上昇する効果等の、ゲームを進行させるのに有利な所定の効果(例えば、キャラクタやパーティの強化に係る効果)であってもよい。また、キャラクタカード30を所有することで発動し、キャラクタカード30を処分しても維持される効果は、ユーザへのオブジェクトの付与に係る所定の抽選(所謂ガチャ)において、ユーザに有利な結果が得られる確率(例えば、レアなアイテムが付与される確率)が上昇する効果等であってもよい。
【0123】
以上のように、本実施形態においては、ゲーム制御部113は、同一種類のオブジェクト(具体的には、キャラクタカード30)をユーザが複数所有すると、当該オブジェクトに関連するパラメータ(具体的には、キャラクタカード30に対応付けられている数値や、キャラクタカード30を飾る台座40の色等)を変化させる。
【0124】
次に、キャラクタカード30の取得に係る処理の一例について、
図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0125】
ゲーム制御部113は、所定の契機でユーザにキャラクタカード30を付与する(ステップS101)。具体的には、ゲーム制御部113は、付与する特定のキャラクタカード30について、当該ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を1増加させるとともに、当該ユーザがこれまでに取得した当該特定のキャラクタカード30の累計取得数を1増加させる。なお、当該特定のキャラクタカード30の所有数および累計取得数は記憶部120および記憶部220に記憶される。
【0126】
また、ゲーム制御部113は、ユーザがキャラクタカード30を仮想空間に配置する場合の配置可能な数および配置態様を、当該ユーザによるキャラクタカード30の累計取得数に応じて変化させる(ステップS102)。具体的には、ゲーム制御部113は、特定のキャラクタカード30の仮想空間への配置可能な数を、当該特定のキャラクタカード30の累計取得数に基づいて決定する。また、ゲーム制御部113は、特定のキャラクタカード30を仮想空間へ配置する場合の台座40のグレードを、当該特定のキャラクタカード30の累計取得数に基づいて決定する。換言すると、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトの使用可能数を、当該特定のオブジェクトの累計取得数に基づいて制御する。また、ゲーム制御部113は、所定のオブジェクトのグレードを、特定のオブジェクトの累計取得数に基づいて制御する。また、ゲーム制御部113は、所定のオブジェクトの外観を、特定のオブジェクトの累計取得数に基づいて制御する。
【0127】
次に、キャラクタカード30の処分に係る処理の一例について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。ここでは、第1ユーザが処分するキャラクタカード30が第2ユーザに譲渡される場合を例に説明する。
【0128】
第1ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、第1ユーザが処分しようとする特定のキャラクタカード30について、第1ユーザが当該特定のキャラクタカード30を所定数以上(具体的には、2枚以上)所有しているか否かを判定する(ステップS201)。換言すると、ゲーム制御部113は、記憶部120に記憶されている第1ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数が所定数以上か否か判定する。
【0129】
第1ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数が所定数未満の場合(ステップS201でNO)、ゲーム制御部113は、第1ユーザによる当該特定のキャラクタカード30の処分を許可しない。
【0130】
一方、第1ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数が所定数以上の場合(ステップS201でYES)、ゲーム制御部113は、第1ユーザによる当該特定のキャラクタカード30の処分を許可し、第1ユーザによる当該特定のキャラクタカード30の処分に係る操作に基づき、当該特定のキャラクタカード30の処分に係る処理の実行をサーバ20のゲーム制御部212に要求する(ステップS202)。換言すると、第1ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数が所定数以上の場合、ゲーム制御部113は、第1ユーザによる当該特定のキャラクタカード30を処分するキャラクタカード30として選択する操作に基づき、当該特定のキャラクタカード30の処分に係る処理の実行をサーバ20に要求する。
【0131】
なお、ステップS201の処理は、特定のキャラクタカード30の処分に係る操作がされる前に実行される処理であってもよく、当該操作がされたことに基づいて実行される処理であってもよい。前者について「特定のキャラクタカード30の処分を許可しない」とは、処分するキャラクタカード30を選択可能な画面において、当該特定のキャラクタカード30が処分可能なキャラクタカード30のリストに表示されないようにすることや、当該特定のキャラクタカード30について処分に係る操作を受け付けるUIが表示されないようにすること等を含み得る。後者について「特定のキャラクタカード30の処分を許可しない」とは、当該特定のキャラクタカード30を処分するキャラクタカード30として第1ユーザが選択した場合に、処分に係る処理の実行をゲーム制御部212に要求せず、処分ができないこと(例えば、当該特定のキャラクタカード30の所有数が所定数未満のため処分できないこと)を第1ユーザに対して通知する表示を表示部18に表示させること等を含み得る。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザが特定のキャラクタカード30を所定数以上所有しているか否かに応じて、当該特定のキャラクタカード30についての処分する操作の可否を制御するが、本制御は、当該操作がされること自体を防ぐものであってもよく、当該操作がされた場合に有効な操作として受け付けないようにするものであってもよい。
【0132】
サーバ20のゲーム制御部212は、ゲーム制御部113からの要求に基づき、第1ユーザが処分する特定のキャラクタカード30を付与(換言すると、譲渡)する相手(換言すると、第2ユーザ)を複数の候補者(換言すると、ユーザ)の中から抽選により決定する(ステップS203)。
【0133】
次いで、ゲーム制御部212は、第1ユーザと当該特定のキャラクタカード30とが関連付けられている第1状態を解除し、当該特定のキャラクタカード30を第2ユーザと関連付ける(ステップS204)。換言すると、ゲーム制御部212は、記憶部220に記憶される第1ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数を1減少させ、第2ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数を1増加させる。換言すると、ゲーム制御部212は、第1ユーザの端末装置10の記憶部120に記憶される第1ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数を1減少させ、第2ユーザの端末装置10の記憶部120に記憶される第2ユーザの当該特定のキャラクタカード30の所有数を1増加させる。換言すると、ゲーム制御部212は、抽選により決定された相手に対して、当該特定のキャラクタカード30を譲渡する。
【0134】
次いで、ゲーム制御部212は、第1ユーザと当該特定のキャラクタカード30とが関連付けられている第1状態が解除され、当該特定のキャラクタカード30が第2ユーザと関連付けられたことを第1ユーザの端末装置10および第2ユーザの端末装置10に通知する(ステップS205)
【0135】
また、第2ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、ステップS204の処理に伴い(例えば、ステップS205の通知に基づき)、第2ユーザに当該特定のキャラクタカードを付与する(ステップS206)。具体的には、ゲーム制御部113は、第2ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を1増加させる。また、ゲーム制御部113は、第2ユーザがこれまでに取得した当該特定のキャラクタカード30の累計取得数を1増加させる。
【0136】
また、第1ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、ステップS204の処理に伴い、第1ユーザの所有する当該特定のキャラクタカードを処分する(ステップS207)。具体的には、ゲーム制御部113は、第1ユーザの所有する当該特定のキャラクタカード30の数を1減少させる。このとき、ゲーム制御部113は、第1ユーザがこれまでに取得した当該特定のキャラクタカード30の累計取得数については変動させない。なお、ステップS207の処理は、ステップS203の処理やステップS204の処理が実行されたことが、サーバ20のゲーム制御部212から第1ユーザの端末装置10のゲーム制御部113に通知されたことに基づいて(例えば、ステップS205の通知に基づいて)実行されてもよい。あるいは、ステップS206の処理は、ステップS203の処理やステップS204の処理が実行されるのと並行して(例えば、第1ユーザによる当該特定のキャラクタカード30の処分に係る操作を契機として)実行されてもよい。
【0137】
このような構成によれば、第1ユーザが特定のオブジェクト(具体的には、特定のキャラクタカード30)を処分しても、第1ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、当該特定のオブジェクトが第1ユーザに対して与える効果のうちの少なくとも一部の効果を、第1ユーザに対して維持し続けることができる。また、第2ユーザの端末装置10のゲーム制御部113は、当該特定のオブジェクトの取得による効果を第2ユーザに対して与えることができる。
【0138】
なお、特定のオブジェクトの累計取得数に応じて所定の効果を発動(換言すると、変化、維持)させる処理は、必ずしも累計取得数自体を所定の記憶部に記憶しておき、記憶された累計取得数を参照して実行するものでなくてもよい。例えば、本実施形態においては、台座40のグレードは、対応するキャラクタカード30の累計取得数に応じて変化するが、台座40の現在のグレードを所定の記憶部に記憶させておき、ユーザが対応するキャラクタカード30を取得する毎にグレードを上昇させるとともにユーザが対応するキャラクタカード30を処分してもグレードを変化させないようにすることで、累計取得数自体をいずれの記憶部にも記憶せずとも、キャラクタカード30の累計取得数に応じた台座40のグレードの変化が実現できる。また、例えば、特定のキャラクタカード30について仮想空間に配置可能な数は、当該特定のキャラクタカード30の累計取得数に応じて変化するが、当該特定のキャラクタカード30の仮想空間に配置可能な数を決定するための所定のレベル等のパラメータを用意しておき、ユーザによる当該特定のキャラクタカード30の取得に応じて当該所定のレベルが上昇するようにすることで、累計取得数自体をいずれの記憶部にも記憶せずとも、キャラクタカード30の累計取得数に応じた配置可能数の制御が実現できる。
【0139】
なお、本実施形態に係る構成は、例えば、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、カードゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、音楽ゲーム、およびシミュレーションゲーム等を含むいずれのゲームに適用されてもよい。また、本実施形態に係る構成は、ユーザ同士での対戦や協力プレイ等が可能なゲーム(換言すると、マルチプレイが可能なゲーム)に適用されてもよい。また、本実施形態に係る構成は、ゲーム以外のサービス(換言すると、アプリケーション)に適用されてもよい。
【0140】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明は、ゲーム以外のサービスにも適用可能である。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、フローチャートに示した各処理には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0141】
<付記>
本実施形態の構成は、例えば、サービスの興趣性の向上に用いられてもよい。以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0142】
(付記1)
コンピュータを、
第1ユーザと特定のオブジェクトとが関連付けられている第1状態が解除され、前記第1状態の解除に伴い前記特定のオブジェクトが第2ユーザと関連付けられた場合であっても、前記第1状態において前記特定のオブジェクトが前記第1ユーザに対して与える効果のうちの少なくとも一部の効果を、前記第1ユーザに対して維持し続ける効果維持手段(例えば、ゲーム制御部113)として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、第1ユーザと特定のオブジェクトとの関連付けが解除され、当該特定のオブジェクトが第2ユーザに関連付けられても、当該特定のオブジェクトによる効果が第1ユーザに対して維持されるので、当該特定のオブジェクトが関連付けられるユーザが第1ユーザから第2ユーザに変わった後であっても、第1ユーザは当該特定のオブジェクトによる恩恵を受けることが可能となる。したがって、特定のオブジェクトが関連付けられるユーザが第1ユーザから第2ユーザに変わる場合について、従来にないユーザ体験を実現することができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0143】
(付記2)
前記特定のオブジェクトは、前記第2ユーザに関連付けられると、前記第2ユーザに対しても前記一部の効果を与える
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトが関連付けられるユーザが第1ユーザから第2ユーザに変わる場合について、第1ユーザと第2ユーザとの両者に対して同じ効果を与えることが可能となる。したがって、第1ユーザが所定の効果を得られなくなるというデメリットを第1ユーザに対して発生させることなく、第2ユーザに対して所定の効果を与えることが可能となり、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0144】
(付記3)
コンピュータを、
前記第1ユーザが前記特定のオブジェクトを所定数未満しか所有していない場合に、前記第1ユーザによる前記第1状態を解除する操作により前記第1状態を解除することを許可せず、前記第1ユーザが前記特定のオブジェクトを所定数所有している場合に、前記第1ユーザによる前記第1状態を解除する操作により前記第1状態を解除することを許可する許可手段(例えば、ゲーム制御部113)として機能させ、
前記所定数は、2以上の数である
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザのもとに特定のオブジェクトがいくつかは残るようにしつつ、第1ユーザが複数の特定のオブジェクトのうちのいくつかについて関連付けを解除することを許容することが可能となる。
【0145】
(付記4)
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを関連付ける前記第2ユーザを、前記第1ユーザによる関連付けるユーザを指定する操作によらずに、複数のユーザの中から抽選により決定する決定手段(換言すると、関連付け手段(例えば、ゲーム制御部212))として機能させる
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザとの関連付けが解除される特定のオブジェクトが関連付けられる相手が限定的になってしまうことを防止することができる。このため例えば、特定のオブジェクトが流布されやすくなるようにすることができる。
【0146】
(付記5)
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを関連付ける前記第2ユーザを、前記特定のオブジェクトに対応する所定のオブジェクトを所有する複数のユーザの中から抽選により決定する決定手段(換言すると、関連付け手段(例えば、ゲーム制御部212))として機能させる
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトが関連付けられる相手を、対応するオブジェクトを有するユーザに絞ることができ、特定のオブジェクトの関連付けが有効に働く可能性の高いユーザに対して特定のオブジェクトが関連付けられるようにすることができる。
【0147】
(付記6)
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを関連付ける前記第2ユーザが、複数のユーザの中から抽選により決定された場合に、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提供する提供手段として機能させる
付記4または5に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザは、自身に関連付けられていた特定のオブジェクトが、自身の指定していない他のユーザに関連付けられる場合に、どのようなユーザに関連付けられたのかについての情報を得ることができる。
【0148】
(付記7)
コンピュータを、
前記特定のオブジェクトを関連付ける前記第2ユーザが、複数のユーザの中から抽選により決定された場合に、前記第1ユーザに関する情報を前記第2ユーザに提供する提供手段として機能させる
付記4または5に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザに関連付けられていた特定のオブジェクトが、抽選により決定されたユーザに関連付けられる場合に、抽選により決定されたユーザは、自身に関連付けられる特定のオブジェクトが、元々どのようなユーザに関連付けられていたのかについての情報を得ることができる。
【0149】
(付記8)
第1ユーザと特定のオブジェクトとが関連付けられている第1状態を解除し、前記特定のオブジェクトを第2ユーザと関連付ける関連付け手段(例えば、ゲーム制御部212)と、
前記関連付け手段が前記第1状態を解除し前記特定のオブジェクトを前記第2ユーザと関連付けた場合であっても、前記第1状態において前記特定のオブジェクトが前記第1ユーザに対して与える効果のうちの少なくとも一部の効果を、前記第1ユーザに対して維持し続ける効果維持手段(例えば、ゲーム制御部113)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0150】
なお、上述のプログラムで構成した課題解決手段(例えば、付記に記載の各構成等)は、適宜、装置、システム、方法、媒体等に転用することができる。
【符号の説明】
【0151】
1 情報処理システム、2 ネットワーク、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信IF、15 入出力IF、16 タッチスクリーン、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信IF、25 入出力IF、30 キャラクタカード、40 台座、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム制御部、213 データ管理部、214 同期処理部、220 記憶部
【要約】
【課題】サービスの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、第1ユーザと特定のオブジェクトとが関連付けられている第1状態が解除され、第1状態の解除に伴い特定のオブジェクトが第2ユーザと関連付けられた場合であっても、第1状態において特定のオブジェクトが第1ユーザに対して与える効果のうちの少なくとも一部の効果を、第1ユーザに対して維持し続ける効果維持手段として機能させる。
【選択図】
図1