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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-26
(45)【発行日】2025-07-04
(54)【発明の名称】電解水散布装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/461 20230101AFI20250627BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20250627BHJP
   C25B 1/01 20210101ALI20250627BHJP
   C25B 15/02 20210101ALI20250627BHJP
【FI】
C02F1/461 A
A61L9/01 B
C25B1/01 Z
C25B15/02
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022538603
(86)(22)【出願日】2021-05-18
(86)【国際出願番号】 JP2021018713
(87)【国際公開番号】W WO2022018944
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2024-03-07
(31)【優先権主張番号】P 2020124245
(32)【優先日】2020-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】浅井 文亜希
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-024811(JP,A)
【文献】特開2009-072659(JP,A)
【文献】特開2010-207668(JP,A)
【文献】特開2020-048855(JP,A)
【文献】特開2019-025465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/46-1/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記貯水部に対する排水が実施され、給水が実施されたタイミングを起点として、前記電解促進剤が投入された後の、前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、
前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記電解促進剤を投入する際の前記投入量を決定する、電解水散布装置。
【請求項2】
前記電気特性値は、電圧値または電流値である、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項3】
前記電気特性通電量と前記投入量とを対応付けて記憶する通電投入記憶部をさらに備え、前記投入量制御部は、
前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに前記通電投入記憶部により対応付けられる前記投入量を特定して前記投入量を決定する、請求項またはに記載の電解水散布装置。
【請求項4】
前記投入量を表示する表示部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示する、請求項1または2に記載の電解水散布装置。
【請求項5】
前記貯水部に前記電解促進剤を投入する電解促進剤投入部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように
前記電解促進剤投入部に指示する、請求項1または2に記載の電解水散布装置。
【請求項6】
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第1しきい値を超えた場合に、前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記表示を前記表示部に指示する、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項7】
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第1しきい値を超えた場合に、前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように前記電解促進剤投入部に指示する、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項8】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記投入量を決定し、
前記投入量を表示する表示部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示し、
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第1しきい値を超えた場合に、前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記表示を前記表示部に指示し、
前記貯水部の排水を促す表示を行う排水表示部と、
排水処理後に前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部と、
前記貯水部に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部と、をさらに備え、
前記排水制御部は、
前記電極への通電時間が前記第1しきい値よりも大きい第2しきい値を超えた場合に、前記排水表示部に前記排水を促す表示を指示し、
前記排水処理後に、前記排水投入記憶部に記憶された前記排水時投入量の表示を前記表示部に指示する、電解水散布装置。
【請求項9】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、
前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記投入量を決定し、
前記貯水部に前記電解促進剤を投入する電解促進剤投入部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように前記電解促進剤投入部に指示し、
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第1しきい値を超えた場合に、前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように前記電解促進剤投入部に指示し、前記貯水部の排水を促す表示を行う排水表示部と、
排水処理後に前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部と、
前記貯水部に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部と、をさらに備え、
前記排水制御部は、
前記電極への通電時間が前記第1しきい値よりも大きい第2しきい値を超えた場合に、前記排水表示部に前記排水を促す表示を指示し、
前記排水処理後に、前記排水投入記憶部に記憶された前記排水時投入量の前記電解促進剤を前記貯水部へ投入するように前記電解促進剤投入部に指示する、電解水散布装置。
【請求項10】
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第3しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第4しきい値を超えた場合に、決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示する、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項11】
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第3しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第4しきい値を超えた場合に、決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部へ投入するように前記電解促進剤投入部に指示する、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項12】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、
前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記投入量を決定し、
前記投入量を表示する表示部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示し、
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第3しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第4しきい値を超えた場合に、決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示し、
前記貯水部の排水を促す表示を行う排水表示部と、
排水処理後に前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部と、
前記貯水部に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部と、をさらに備え、
前記排水制御部は、
前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が前記第4しきい値よりも大きい第5しきい値を超えた場合に、前記排水表示部に前記排水を促す表示を指示し、前記排水処理後に、前記排水投入記憶部に記憶された前記排水時投入量の表示を前記表示部に指示する、電解水散布装置。
【請求項13】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、
前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記投入量を決定し、
前記貯水部に前記電解促進剤を投入する電解促進剤投入部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように前記電解促進剤投入部に指示し、
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第3しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第4しきい値を超えた場合に、決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部へ投入するように前記電解促進剤投入部に指示し、
前記貯水部の排水を促す表示を行う排水表示部と、
排水処理後に前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部と、
前記貯水部に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部と、をさらに備え、
前記排水制御部は、
前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が前記第4しきい値よりも大きい第5しきい値を超えた場合に、前記排水表示部に前記排水を促す表示を指示し、
前記排水処理後に、前記排水投入記憶部に記憶された前記排水時投入量の前記電解促進剤を前記貯水部へ投入するように、前記電解促進剤投入部に指示する、電解水散布装置。
【請求項14】
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第6しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第7しきい値を超えた時期と、前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第8しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示する、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項15】
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第6しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第7しきい値を超えた時期と、前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第8しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部へ投入するように前記電解促進剤投入部に指示する、請求項に記載の電解水散布装置。
【請求項16】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記投入量を決定し、
前記投入量を表示する表示部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示し、
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第6しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第7しきい値を超えた時期と、前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第8しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した前記投入量の表示を前記表示部に指示し、
前記貯水部の排水を促す表示を行う排水表示部と、
排水処理後に前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部と、
前記貯水部に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部と、をさらに備え、
前記排水制御部は、
前記電極への通電時間が前記第7しきい値よりも大きい第9しきい値を超えた時期と、前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が前記第8しきい値よりも大きい第10しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、前記排水表示部に前記排水を促す表示を指示し、
前記排水処理後に、前記排水投入記憶部に記憶された前記排水時投入量の表示を前記表示部に指示する、電解水散布装置。
【請求項17】
水を貯める貯水部と、
前記貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、
前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、
前記電解促進剤が投入された水であって、前記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部を構成する電極への通電時間と、前記電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、
前記投入量制御部は、
前記積算部が算出した前記電気特性通電量をもとに、前記投入量を決定し、
前記貯水部に前記電解促進剤を投入する電解促進剤投入部をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記投入量制御部が決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように前記電解促進剤投入部に指示し、
前記貯水部内の水量を検知する水量検知部と、
前記水量検知部が検知した前記水量が第6しきい値を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部と、をさらに備え、
前記投入時期制御部は、
前記電極への通電時間が第7しきい値を超えた時期と、前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が第8しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した前記投入量の前記電解促進剤を前記貯水部へ投入するように前記電解促進剤投入部に指示し、
前記貯水部の排水を促す表示を行う排水表示部と、
排水処理後に前記貯水部へ投入する前記電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部と、
前記貯水部に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部と、をさらに備え、
前記排水制御部は、
前記電極への通電時間が前記第7しきい値よりも大きい第9しきい値を超えた時期と、前記水量不足回数計測部が計測した前記回数が前記第8しきい値よりも大きい第10しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、前記排水表示部に前記排水を促す表示を指示し、
前記排水処理後に、前記排水投入記憶部に記憶された前記排水時投入量の前記電解促進剤を前記貯水部に投入するように、前記電解促進剤投入部に指示する、電解水散布装置。
【請求項18】
前記電解促進剤投入部による前記電解促進剤の投入を検知する投入検知部と、
前記投入検知部の検知回数を前記電解促進剤の投入量としてカウントするカウント部と、をさらに備え、
前記投入量制御部は、
前記カウント部によってカウントされた前記投入量が前記投入量制御部によって決定された前記投入量に満たない場合に、前記カウント部によってカウントされた前記投入量が前記投入量制御部によって決定された前記投入量を満たすように、前記投入量制御部によって決定された前記投入量と前記カウント部によってカウントされた前記投入量との差に相当する前記電解促進剤を投入するように前記電解促進剤投入部に指示する、請求項記載の電解水散布装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電解水を生成して散布する電解水散布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気中の細菌、真菌、ウイルスおよび臭い等の除去(不活性化を含む)を行うために、電気分解により次亜塩素酸を含む電解水を生成して散布する電解水散布装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。次亜塩素酸の生成には、電気分解の対象となる水に対して塩等の電解促進錠剤を投入し、塩化物イオンを含む水を生成しておく必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-29574号公報
【発明の概要】
【0004】
従来の電解水散布装置では、例えば、給水して電解促進錠剤を投入してから一定の期間において、複数回の給水および電解促進錠剤の再投入がなされる。したがって、電解水散布装置の使用状況によっては、電解促進錠剤が不足する可能性がある。電解促進錠剤が不足した場合、電気分解が不安定となる。
【0005】
本開示は、電解水散布装置において、使用状況にかかわらず電気分解を安定して実行させる技術を提供することを目的とする。
【0006】
本開示に係る電解水散布装置は、水を貯める貯水部と、貯水部へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部と、貯水部へ投入する電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部と、電解促進剤が投入された水であって、貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部と、貯水部に対する排水が実施され、給水が実施されたタイミングを起点として、電解促進剤が投入された後の、電解部を構成する電極への通電時間と、電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部と、を備え、投入量制御部は、積算部が算出した電気特性通電量をもとに、電解促進剤を投入する際の投入量を決定する、等により上記目的を達成する。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【0008】
本開示に係る電解水散布装置によれば、使用状況にかかわらず電気分解を安定して実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A図1Aは、実施例1に係る電解水散布装置の構造を示す図である。
図1B図1Bは、実施例1に係る電解水散布装置の構造を示す図である。
図2図2は、図1A図1Bの上面パネルの構造を示す図である。
図3A図3Aは、図1A図1Bの電解水散布装置の構造を示す断面図である。
図3B図3Bは、図1A図1Bの電解水散布装置の構造を示す断面図である。
図4図4は、図1A図1Bの電解水散布装置の機能ブロック図である。
図5A図5Aは、図4の電解水散布装置の動作概要を示す図である。
図5B図5Bは、図4の電解水散布装置の動作概要を示す図である。
図5C図5Cは、図4の電解水散布装置の動作概要を示す図である。
図6A図6Aは、図4の電解水散布装置の別の動作概要を示す図である。
図6B図6Bは、図4の電解水散布装置の別の動作概要を示す図である。
図7A図7Aは、図4の電解水散布装置による制御手順を示すフローチャートである。
図7B図7Bは、図4の電解水散布装置による制御手順を示すフローチャートである。
図8図8は、実施例2に係る電解水散布装置の機能ブロック図である。
図9A図9Aは、図8の電解水散布装置による制御手順を示すフローチャートである。
図9B図9Bは、図8の電解水散布装置による制御手順を示すフローチャートである。
図10図10は、実施例3に係る電解水散布装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施例1)
本開示の実施例を具体的に説明する前に、実施例の概要を説明する。本実施例は、貯水部に貯めた水を使用して電解水を生成し、生成した電解水を散布する電解水散布装置に関する。電解水散布装置は、貯水部の水に電解促進錠剤を溶かすことによって塩化物イオンを含む水を生成し、塩化物イオンを含む水を電極への通電により電気分解することによって、活性酸素種を含む電解水を生成する。電解水散布装置が継続して動作すると、水が蒸発する、または、塩化物イオンが消費される等が起こる。したがって、貯水部への再給水および電解促進錠剤の再投入が必要になる。水の蒸発量または塩化物イオンの消費量は、電解水散布装置の使用状況に応じて異なる。例えば、電解促進錠剤の投入量が多すぎる、または、投入量が少なすぎると、塩化物イオンの量が多すぎる、または、少なすぎることにより、電気分解が不安定となる。
【0011】
電気分解を安定して実行するために、本実施例に係る電解水散布装置は、電極への通電時間と電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する。なお、電気特性通電量が大きくなるほど塩化物イオンの消費量が多くなり、電気特性通電量が小さくなるほど塩化物イオンの消費量が少なくなる。そのため、電解水散布装置は、電気特性通電量が大きくなるほど電解促進錠剤の投入量を多くし、電気特性通電量が小さくなるほど電解促進錠剤の投入量を少なくする。
【0012】
以下、本開示を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。図1Aおよび図1Bは、電解水散布装置100の構造を示す。図1Aは、電解水散布装置100の斜視図であり、電解水散布装置100を前面側から見た図である。図1Bは、電解水散布装置100の斜視図であり、図1Aのパネル3を開いた状態で電解水散布装置100を前面側から見た図である。
【0013】
なお、説明の都合上、以下では、次のように記載する場合がある。
【0014】
すなわち、図1Aに示すように電解水散布装置100が設置された状態での垂直方向を上下方向として「上側」、「下側」と記載する場合がある。また同様に、図1Aに示すように電解水散布装置100が設置された状態での垂直方向を上下方向として、電解水散布装置100の上側の面を「天面」または「上面」と記載する場合がある。
【0015】
電解水散布装置100は、略箱形状の本体ケース1を備える。本体ケース1の両側面には、略四角形状の吸気口2が設けられる。本体ケース1の天面には、開閉式の吹出口6が設けられる。図1Aおよび図1Bにおいて、吹出口6は閉じた状態である。
【0016】
本体ケース1の上面の前側には、上面パネル20が設けられる。図2は、上面パネル20の構造を示す。上面パネル20には、電解水散布装置100の電源をオンまたはオフする際に押し下げられる電源ボタン120と、電気分解の電解強度を変更する際に押し下げられる電解強度ボタン122と、風量を変更する際に押し下げられる風量ボタン124とが設けられる。電解強度ボタン122の押し下げによって、電解強度が「弱」、「中」および「強」の3段階で変更される。また、風量ボタン124の押し下げによって、風量が「静音」、「中」、「強」および「自動」の4段階で変更される。上面パネル20には、点灯状態によって、電解水散布装置100の状態を示す、または、ユーザに各種指示を行う等に用いられるランプが複数設けられる。例えば、ランプの点灯状態によって、ユーザに対して貯水部14の排水が促される。
【0017】
本体ケース1の前面側から見て、右側の側面(本体ケース1の一方側の側面)である本体側面1Aには、開閉可能なパネル3が設けられる。パネル3には、本体ケース1の一方側の側面の吸気口2が設けられる。本体ケース1には、パネル3に覆われた縦長四角形状の開口4が設けられる。本体ケース1には、開口4を介して、後述する貯水部14、給水部15および錠剤投入ケース18a等が取り出し可能に配置される。
【0018】
また、本体ケース1内には、開口4を介してユーザが操作可能な扉内パネル25が設けられる。扉内パネル25には、点灯状態によって、電解水散布装置100の状態を示す、または、ユーザに各種指示を行うためのランプが複数設けられる。また、扉内パネル25には、ユーザが電解水散布装置100に対して各種通知をするための複数の操作ボタンが設けられる。複数の操作ボタンのうち1つは、貯水部14の排水を促す旨の表示がなされた場合に、ユーザが貯水部14の排水を行った後、その排水を行った旨を電解水散布装置100に対して通知するための操作ボタンである。排水を行った旨を通知するための操作ボタンがユーザにより操作されると、電解水散布装置100は、貯水部14の排水が完了したことを把握する。
【0019】
貯水部14は、開口4を介して本体ケース1から取り出し可能である。貯水部14の排水は、開口4を介して貯水部14を本体ケース1から取り出して行われる。
【0020】
扉内パネル25は、パネル3が開いた状態で操作可能な位置に設けられる。これにより、上面パネル20のランプによる通知がなされた場合、その表示を終了させる(ランプによる通知に対応する)ために、ユーザはパネル3を開かなければならない。よって、電解水散布装置100は、パネル3を開くという動作により、ユーザに対し貯水部14の排水を促すことができる。また、扉内パネル25を操作する場合に、ユーザは、開口4を介して貯水部14の状態を確認できる。これにより、ユーザは、貯水部14が排水されていることを目視したうえで、扉内パネル25を操作することができる。
【0021】
図3Aおよび図3Bは、電解水散布装置100の構造を示す断面図である。図3Aは、電解水散布装置100の正面視中央部分を縦方向に切った断面図であり、電解水散布装置100を右側から見た図である。図3Bは、電解水散布装置100の正面視右側を縦方向に切った断面図であり、電解水散布装置100における右側から見た図である。図4は、電解水散布装置100の機能ブロック図である。
【0022】
図1B図3A図3Bおよび図4に示すように、本体ケース1内には、電解水生成部5と、給水部15と、散布部19と、風路8とが設けられている。電解水生成部5は、貯水部14、電解部17、電解促進錠剤投入部18、制御部30、表示部420、および排水表示部430を備える。貯水部14は、天面が開口された箱形状であり、水を貯水できる構造を有する。貯水部14は、本体ケース1の下部に配置され、本体ケース1から水平方向にスライドして着脱可能であり、開口4を介して本体ケース1から取り出すことができる。貯水部14は、給水部15から供給される水を貯水する。
【0023】
電解部17は、電極部材(図示せず)を備えており、電極部材が貯水部14内の水に浸かるように設置される。電解部17は、電極部材に通電することにより、貯水部14内の塩化物イオンを含む水を電気化学的に電気分解し、活性酸素種を含む電解水を生成する。ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、酸素分子の関連物質である。例えば、活性酸素種には、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシラジカル、または過酸化水素といった所謂狭義の活性酸素に、オゾンおよび次亜塩素酸(次亜ハロゲン酸)等といった所謂広義の活性酸素が含まれる。また、塩化物イオンを含む水は、電解促進錠剤を投入した水に相当する。
【0024】
電解部17は、電極部材への通電と非通電とを複数回繰り返すことで、電解水を生成する。具体的には、電解部17は、電気分解のための通電を電極部材に行う通電時間と、電極部材への通電の停止後の時間、つまり通電を行っていない時間である非通電時間とを一周期として、その一周期を複数回繰り返す。電極部材に対し非通電時間を設けることで、電極部材の寿命が延びる。非通電時間に対して通電時間を長くすれば、一周期当たりにおいて、より多くの量の活性酸素種を含む電解水が生成される。また、通電時間に対して非通電時間を長くすれば、一周期当たりの活性酸素種の生成が抑えられる。さらに、通電時間における電力量を大きくすれば、より多くの量の活性酸素種を含む電解水が生成される。
【0025】
電解促進錠剤投入部18は、錠剤投入ケース18aと、錠剤投入ケース18a内に設けた錠剤投入部材(図示せず)と、錠剤投入ケース18aの上部に着脱自在に設けられた錠剤投入カバー18bとを備える。錠剤投入ケース18aは、開口4を介して本体ケース1から取り出し可能である。ユーザは、取り出した錠剤投入ケース18aから錠剤投入カバー18bを外すことで、錠剤投入ケース18a内に電解促進錠剤を装填できる。
【0026】
電解促進錠剤投入部18は、制御部30より電解促進錠剤の投入指示があると、錠剤投入部材を回動させる。錠剤投入部材が回動すると、電解促進錠剤が錠剤投入ケース18aの底面の落下開口(図示せず)を介して貯水部14に落下する。電解促進錠剤投入部18は、錠剤投入ケース18aから貯水部14に落下した電解促進錠剤の個数をカウントする。錠剤投入ケース18aから貯水部14に電解促進錠剤が一錠落下したと判断すると、電解促進錠剤投入部18は、錠剤投入部材の回動を停止する。電解促進錠剤が貯水部14内の水に溶け込むことにより、貯水部14において塩化物イオンを含む水が生成される。電解促進錠剤の一例は、塩化ナトリウムである。
【0027】
電解水散布装置100は、電解促進錠剤投入部18を有していなくてもよい。この場合は、電解水散布装置100が、ユーザに対して電解促進錠剤の投入を指示する報知を表示または発音等によって行い、ユーザが電解促進錠剤を直接貯水部14へ投入するようにしてもよい。電解促進錠剤投入部18が設けられていない場合は、以後の説明における電解促進錠剤投入部18関連の制御部30による制御は省略される。
【0028】
制御部30は、例えば、本体ケース1(図1参照)の天面に設けられた操作パネル(上面パネル20)の裏側に設けられ、電解水生成部5を制御する。具体的には、制御部30は、電解部17による水の電気分解を制御する。また、制御部30は、ユーザに対して貯水部14の給水または排水を促す旨の表示を制御する。また、制御部30は、電解促進錠剤投入部18による電解促進錠剤の投入を制御する。
【0029】
給水部15は、本体ケース1内部の正面視右側の側面に設置され、貯水部14から着脱可能であり、開口4を介して本体ケース1から取り出すことができる。給水部15は、貯水部14の底面に設けられたタンク保持部14aに装着される。
【0030】
給水部15は、水を貯水するタンク15aと、タンク15aの開口(図示せず)に設けられた蓋15bとを備える。蓋15bの中央には、開閉部(図示せず)が設けられる。開閉部が開くことにより、タンク15a内の水は、貯水部14へ供給される。具体的には、タンク15aの開口を下向きにして、給水部15を貯水部14のタンク保持部14aに取り付けると、タンク保持部14aによって蓋15bの開閉部が開く。つまり、水を入れた給水部15がタンク保持部14aに取り付けられると、蓋15bの開閉部が開いて貯水部14に給水され、貯水部14内に水が溜まる。貯水部14内の水位が上昇して蓋15bのところまで到達すると、給水部15の開口が水封されるので給水が停止する。給水部15の内部に水が残った状態で、貯水部14内の水位が下がった場合に、タンク15a内部の水が貯水部14に給水される。即ち、貯水部14内の水位は一定に保たれる。
【0031】
なお、電解水散布装置100は、給水部15としてタンク15aを有していなくてもよい。この場合は、電解水散布装置100に対して水道水を供給するラインが設けられ、貯水部14内の水位が下がった場合に、貯水部14内の水位が所定位置に上昇するまで水道水が供給されてもよい。
【0032】
散布部19は、送風部7と、フィルタ部16とを備える。送風部7は、本体ケース1の中央部に設けられ、モータ部9と、モータ部9により回転するファン部10と、モータ部9およびファン部10を囲むスクロール形状のケーシング部11とを備える。
【0033】
ファン部10は、例えばシロッコファンであり、モータ部9から水平方向に延びた回転軸9aに固定される。
【0034】
モータ部9は、ケーシング部11に固定される。モータ部9の回転軸9aは、本体ケース1の前面側から背面側に延びる。ケーシング部11において、ケーシング部11の本体ケース1における上面側に吐出口12が設けられ、ケーシング部11の本体ケース1における背面側に吸込口13が設けられる。
【0035】
送風部7の風量は、温度、湿度またはガスの臭いレベル等に応じて、風量単位時間(例えば、5分)毎に決定される。決定された風量に基づき、モータ部9の回転量が制御される。
【0036】
フィルタ部16は、貯水部14に貯水された電解水と、送風部7によって本体ケース1内に流入した室内空気とを接触させる部材である。フィルタ部16は、円筒状に構成され、円周部分に空気が流通可能な孔を備えたフィルタ16aを有する。フィルタ部16の一端は、貯水部14に貯水された電解水に浸漬されて保水するように配置され、フィルタ16aの中心軸を回転中心として貯水部14に回転自在に内蔵される。フィルタ部16は、駆動部(図示しない)により回転され、電解水と室内空気とを連続的に接触させる。
【0037】
風路8は、吸気口2と吹出口6とを連通する。具体的には、風路8は、吸気口2から順に、吸気口2、フィルタ部16、送風部7および吹出口6により構成される。モータ部9によってファン部10が回転すると、吸気口2から吸い込まれ風路8内に入った外部の空気は、フィルタ16a、送風部7および吹出口6を介して、電解水散布装置100の外部へ吹き出される。これにより、貯水部14にて生成された電解水は、外部へ散布される。なお、電解水散布装置100は、必ずしも電解水そのものを撒かなくてもよい。結果的に生成された電解水由来(揮発を含む)の活性酸素種を散布することも、電解水散布に含まれる。
【0038】
図5A図5Cは、電解水散布装置100の動作概要を示す。図5Aは、比較対象として従来の電解水散布装置の動作概要を示す。
【0039】
従来の電解水散布装置においては、貯水部に対する排水が実施され、1回目の給水が実施されたタイミングを起点として、電解促進錠剤が投入される。例えば、電解促進錠剤は、錠剤投入ケース内に装着可能なサイズを有するタブレット(以下、「塩タブレット」ともいう)であり、1個の塩タブレットが投入される。電解水散布装置の動作により貯水部の水が蒸発して所定レベルに達すると、渇水と判定される。渇水が判定されると、貯水部に給水される。ここでは、渇水1から渇水7のように7回の渇水が判定される。従来の電解水散布装置では、起点から3日間が経過した時期において、塩タブレットが投入される。また、起点から7日間が経過した時期において、貯水部の水が排水される。このように、7日間を1つのサイクル(周期)として、排水と給水とが実行され、2個の塩タブレットが投入される。
【0040】
本実施の形態の電解水散布装置100は、より広い空間で使用するために、上述した従来の電解水散布装置よりも電解水の散布能力を向上させる必要がある。その場合、一定期間での電解水の散布量が上がるため、必要な給水部15のタンク容量も増加し、一定期間での給水量が増える。このため、予め設定された時間に必要な塩タブレットの投入量が1個では足りない場合があり、徐菌および脱臭性能を安定的に実現できないおそれがある。
【0041】
また、電解水散布装置100の上面パネル20には、電解強度ボタン122および風量ボタン124が備えられている。電解強度ボタン122により、電解強度が変更可能である。また、風量ボタン124により、風量が変更可能である。図6Aおよび図6Bは、電解水散布装置100の別の動作概要を示す。図6Aは、電解強度を「強」に設定し、かつ風量を「静音」、「中」または「強」に設定した場合の電流値、通電時間および非通電時間を示す。図6Bは、電解強度を「中」に設定し、かつ風量を「静音」、「中」または「強」に設定した場合の電流値、通電時間および非通電時間を示す。図6Aおよび図6Bより、電解強度を強くするほど、電流値が大きくなり、通電時間が長くなる。また、風量を強くするほど、電流値が大きくなり、通電時間が長くなる。また、通電時間と電流値との積算値が大きくなることによって、塩化物イオンの消費量が多くなり、電解水の生成量が増加する。そのため、必要とされる塩タブレットの個数は、電解強度と風量との設定によって異なる。これらに対応するために、電解水散布装置100は、図5Bおよび図5Cのように動作する。
【0042】
図5Bは、電解水散布装置100による第1の動作を示す。図5Bは、電解水散布装置100の動作概要を図5Aと同様に示す。電解水散布装置100は、起点から3日目までの間において、電解部17の電極部材に通電した電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。電気特性値は、例えば、電圧値、電流値または電力値である。また、電解水散布装置100は、電気特性通電量が小さければ、起点から3日間が経過した時期において、1個の塩タブレットを投入する。一方、電解水散布装置100は、電気特性通電量が大きければ、起点から3日間が経過した時期において、2個の塩タブレットを投入する。さらに、電解水散布装置100は、これまでと同様に、起点から7日間が経過した時期において、貯水部14の水を排水する。つまり、電解水散布装置100は、排水して水を交換した後から、3日後までの「通電する時間」と「通電量(電流値)」との積算値から、塩化物イオン消費量を推定する。そして、電解水散布装置100は、推定結果から、同一のサイクルでの塩タブレットの投入量を決定する。
【0043】
図5Cは、電解水散布装置100による第2の動作を示す。図5Cも、電解水散布装置100の動作概要を図5Aと同様に示される。電解水散布装置100は、起点から7日目までの間において、電解部17の電極部材に通電した電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。つまり、第2の動作では、第1の動作と比較して、電気特性値を積算する期間が異なる。また、電解水散布装置100は、これまでと同様に、起点から7日間が経過した時期において、貯水部14の水を排水する。さらに、電解水散布装置100は、次のサイクルの起点において、電気特性通電量が小さければ、1個の塩タブレットを投入する。一方、電解水散布装置100は、次のサイクルの起点において、電気特性通電量が大きければ、2個の塩タブレットを投入する。つまり、電解水散布装置100は、排水して水を交換した後から、1サイクル終了までの「通電する時間」と「通電量(電流値)」との積算値から、塩化物イオン消費量を推定する。そして、電解水散布装置100は、推定結果から、次のサイクルでの塩タブレットの投入量を決定する。なお、第1の動作と第2の動作とが組み合わされてもよい。
【0044】
以下では、図4を用いて、(1)第1の動作、および(2)第2の動作の順に、電解水散布装置100の処理を説明する。
【0045】
(1)第1の動作
通電時間カウント部200は、前述の起点からの通電時間であって、かつ電解部17を構成する電極部材への通電時間を計測する。起点は、例えば、扉内パネル25の操作ボタンが押し下げられた時期であってもよいし、電解促進錠剤投入部18が電解促進錠剤を投入した時期であってもよい。通電時間カウント部200は、計測した通電時間を制御部30と積算部204とに出力する。
【0046】
電気特性値202は、電圧値または電流値である。なお、電気特性値202は、電力値であってもよい。電気特性値202は、センサ(図示せず)により計測されるが、電解強度ボタン122の設定と風量ボタン124の設定とに応じた値が予め設定されていてもよい。
【0047】
積算部204は、通電時間と電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する。積算部204は、電気特性通電量を制御部30に出力する。記憶部400が有する通電投入記憶部412は、電気特性通電量と電解促進錠剤の投入量とを対応付けて記憶する。前述のごとく、電気特性通電量が大きくなるほど、電解促進錠剤の投入量が多くなる。また、電気特性通電量が小さくなるほど、電解促進錠剤の投入量が少なくなる。
【0048】
制御部30が有する投入時期制御部320は、貯水部14へ電解促進錠剤を投入する時期である投入時期を制御する。具体的には、第1しきい値時間比較部322において、通電時間が第1しきい値を超えた場合に、投入時期であると決定される。第1しきい値は、例えば「3日間」と設定される。
【0049】
制御部30が有する投入量制御部310は、投入時期制御部320において投入時期であると決定された時期において、貯水部14へ投入する電解促進錠剤の量である投入量を制御する。具体的には、投入量制御部310は、通電投入記憶部412を参照して、積算部204が算出した電気特性通電量から、電解促進錠剤の投入量を決定する。その際、積算部204が算出した電気特性通電量は、例えば「3日間」の電気特性通電量に相当する。
【0050】
投入時期制御部320は、投入時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した電解促進錠剤の投入量の表示を、投入量制御部310に指示する。投入量制御部310は、投入時期制御部320による指示を受けつけると、決定した電解促進錠剤の投入量を表示部420に表示させる。表示部420は、例えば、上面パネル20等に備えられ、電解促進錠剤の投入量を表示する。ユーザは、表示部420に表示された電解促進錠剤の投入量を確認すると、投入量に応じた電解促進錠剤を投入する。
【0051】
投入時期制御部320は、投入時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した投入量の電解促進錠剤の投入を、投入量制御部310に指示してもよい。投入量制御部310は、投入時期制御部320による指示を受けつけると、決定した投入量の電解促進錠剤の投入を電解促進錠剤投入部18に指示する。電解促進錠剤投入部18は、投入量制御部310から指示された投入量の電解促進錠剤を、貯水部14に投入する。また、表示部420における電解促進錠剤の投入量の表示と、電解促進錠剤投入部18による電解促進錠剤の投入とが、ともに実施されてもよい。
【0052】
(2)第2の動作
記憶部400が有する排水投入記憶部410は、排水処理後に投入する電解促進錠剤の量である排水時投入量を記憶する。排水投入記憶部410も、電気特性通電量と電解促進錠剤の投入量とを対応付けて記憶する。電気特性通電量が大きくなるほど、電解促進錠剤の投入量が多くなる。また、電気特性通電量が小さくなるほど、電解促進錠剤の投入量が少なくなる。
【0053】
制御部30が有する排水制御部330は、貯水部14の排水時期を制御する。具体的には、第2しきい値時間比較部332において、通電時間が第2しきい値を超えた場合に、排水時期であると決定される。第2しきい値は、例えば「7日間」と設定される。排水制御部330は、排水表示部430に排水を促す表示を指示する。排水表示部430は、例えば、上面パネル20等に備えられ、貯水部14の排水を促す表示を行う。
【0054】
投入量制御部310は、排水制御部330において排水時期であると決定された時期において、貯水部14へ投入する電解促進錠剤の量である排水時投入量を制御する。具体的には、投入量制御部310は、排水投入記憶部410を参照して、積算部204が算出した電気特性通電量から、電解促進錠剤の排水時投入量を決定する。その際、積算部204が算出した電気特性通電量は、例えば「7日間」の電気特性通電量に相当する。なお、積算部204が算出した電気特性通電量から電解促進錠剤の排水時投入量を決定せず、排水投入記憶部410に予め記憶された、排水時に投入する投入量の固定値の数量の電解促進錠剤が投入されてもよい。
【0055】
排水制御部330は、排水時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した電解促進錠剤の排水時投入量の表示を、投入量制御部310に指示する。投入量制御部310は、排水制御部330による指示を受けつけると、決定した電解促進錠剤の排水時投入量を表示部420に表示させる。表示部420は、電解促進錠剤の排水時投入量を表示する。ユーザは、表示部420に表示された電解促進錠剤の排水時投入量を確認すると、排水時投入量に応じた電解促進錠剤を投入する。
【0056】
排水制御部330は、排水時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した排水時投入量の電解促進錠剤の投入を、投入量制御部310に指示してもよい。投入量制御部310は、排水制御部330による指示を受けつけると、決定した排水時投入量の電解促進錠剤の投入を電解促進錠剤投入部18に指示する。電解促進錠剤投入部18は、投入量制御部310から指示された排水時投入量の電解促進錠剤を、貯水部14に投入する。また、表示部420における電解促進錠剤の排水時投入量の表示と、電解促進錠剤投入部18による電解促進錠剤の投入とが、ともに実施されてもよい。
【0057】
本開示における装置、システム、または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における装置、システム、または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(Integrated Circuit)、またはLSI(Large Scale Integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録される。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
【0058】
以上の構成による電解水散布装置100の動作を説明する。図7Aおよび図7Bは、電解水散布装置100による制御手順を示すフローチャートである。
【0059】
図7Aにおいて、通電時間が第1しきい値よりも大きい場合(S4のYes(Y))、電解促進錠剤が投入される(S6)。通電時間が第1しきい値よりも大きくない場合(S4のNo(N))、処理が終了される。
【0060】
図7Bにおいて、通電時間が第2しきい値よりも大きい場合(S10のY)、排水表示部430は排水表示を実行する(S12)。その後、排水が完了していない場合(S14のN)、処理はステップ12に戻る。排水が完了した場合(S14のY)、電解促進錠剤が投入される(S16)。通電時間が第2しきい値よりも大きくない場合(S10のN)、処理が終了される。
【0061】
本実施例によれば、貯水部14へ電解促進錠剤を投入する時期である投入時期を制御し、貯水部14へ投入する電解促進錠剤の量である投入量を制御する。これにより、使用状況にかかわらず電気分解を安定して実行できる。また、電極への通電時間と電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する。そして、算出した電気特性通電量をもとに、電解促進錠剤の投入量を決定する。このため、使用状況に応じた電解促進錠剤の投入量を決定できる。
【0062】
また、電気特性値は、電圧値または電流値である。このため、電気特性通電量の精度を向上できる。
【0063】
また、電気特性通電量をもとに通電投入記憶部412により対応付けられる投入量を特定して決定する。このため、処理を簡易にできる。
【0064】
また、投入量制御部310が決定した投入量の表示を表示部420に指示する。このため、ユーザに投入量を知らせることができる。
【0065】
また、投入量制御部310が決定した投入量の電解促進錠剤を貯水部14に投入するように電解促進錠剤投入部18に指示する。このため、適切な投入量の電解促進錠剤を投入できる。
【0066】
通電時間が第1しきい値を超えた場合に、投入量制御部310が決定した投入量の表示を表示部420に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0067】
また、通電時間が第1しきい値を超えた場合に、投入量制御部310が決定した投入量の電解促進錠剤を貯水部14に投入するように電解促進錠剤投入部18に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0068】
また、通電時間が第2しきい値を超えた場合に、排水表示部430に排水を促す表示を指示し、排水処理後に排水時投入量の表示を表示部420に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0069】
また、通電時間が第2しきい値を超えた場合に、排水表示部430に排水を促す表示を指示し、排水処理後に電解促進錠剤を貯水部14に投入するように、電解促進錠剤投入部18に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0070】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。
【0071】
本開示のある態様の電解水散布装置(100)は、水を貯める貯水部(14)と、貯水部(14)へ電解促進剤を投入する時期である投入時期を制御する投入時期制御部(320)と、貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である投入量を制御する投入量制御部(310)と、電解促進剤が投入された水であって、貯水部(14)に貯められた水を電気分解して電解水を生成する電解部(17)と、を備える。
【0072】
電解部(17)を構成する電極への通電時間と、電極への通電時の電気特性値とを積算することによって、電気特性通電量を算出する積算部(204)をさらに備えてもよい。投入量制御部(310)は、積算部(204)が算出した電気特性通電量をもとに、電解促進剤の投入量を決定してもよい。
【0073】
電気特性値は、電圧値または電流値であってもよい。
【0074】
電気特性通電量と電解促進剤の投入量とを対応付けて記憶する通電投入記憶部(412)をさらに備えてもよい。投入量制御部(310)は、積算部(204)が算出した電気特性通電量をもとに通電投入記憶部(412)により対応付けられる投入量を決定してもよい。
【0075】
投入量を表示する表示部(420)をさらに備えてもよい。投入量制御部(310)は、投入量制御部(310)が決定した投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0076】
貯水部(14)に電解促進剤を投入する電解促進剤投入部(18)をさらに備えてもよい。投入量制御部(310)は、投入量制御部(310)が決定した投入量の電解促進剤を貯水部(14)に投入するように電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0077】
投入時期制御部(320)は、電極への通電時間が第1しきい値を超えた場合に、投入量制御部(310)が決定した投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0078】
投入時期制御部(320)は、電極への通電時間が第1しきい値を超えた場合に、投入量制御部(310)が決定した投入量の電解促進剤を貯水部(14)に投入するように電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0079】
貯水部(14)の排水を促す表示を行う排水表示部(422)と、排水処理後に貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部(410)と、貯水部(14)に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部(330)と、をさらに備えてもよい。排水制御部(330)は、電極への通電時間が第2しきい値を超えた場合に、排水表示部(422)に排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水投入記憶部(410)に記憶された排水時投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0080】
貯水部(14)の排水を促す表示を行う排水表示部(422)と、排水処理後に貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部(410)と、貯水部(14)に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部(330)と、をさらに備えてもよい。排水制御部(330)は、電極への通電時間が第2しきい値を超えた場合に、排水表示部(422)に排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水投入記憶部(410)に記憶された排水時投入量の電解促進剤を貯水部(14)へ投入するように電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0081】
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2の電解水散布装置100Aは、実施例1の電解水散布装置100と同様に、使用状況に応じて電解促進錠剤の投入量を調節する。実施例1の電解水散布装置100では、第1の動作と第2の動作とのいずれにおいても、第1しきい値または第2しきい値のような固定期間で算出した電気特性通電量をもとに、電解促進錠剤の投入量が決定される。一方、実施例2の電解水散布装置100Aでは、電気特性通電量を算出するための期間が、固定期間ではなく、貯水部14への給水の状況に応じて変化する。
【0082】
なお、実施例2に係る電解水散布装置100Aにおいて、実施例1に示した電解水散布装置100が備える構成要素と実質的に同じ構成要素については、その構成要素と同じ符号を付与して、その説明を省略または簡略化する。
【0083】
図5Aにおいて、従来の電解水散布装置では、前述のごとく、貯水部に対する排水が実施され、1回目の給水が実施された時期を起点として、電解促進錠剤が投入される。電解水散布装置の動作により貯水部の水が蒸発して所定レベルに達すると、渇水と判定される。渇水が判定されると、貯水部に給水される。ここでは、渇水1から渇水7のように7回の渇水が判定される。渇水3が検出された時期において、塩タブレットが投入される。また、渇水7が検出された時期において、貯水部の水が排水される。渇水7までを1つのサイクル(周期)として、排水と給水とが実行され、2個の塩タブレットが投入される。このような状況でも、実施例1の電解水散布装置100と同様に、必要とされる塩タブレットの個数は、電解強度と風量の設定によって異なる。そのため、実施例2の電解水散布装置100Aは、図5Bおよび図5Cのように動作する。
【0084】
図5Bは、電解水散布装置100Aによる第1の動作を示す。電解水散布装置100Aは、起点から渇水3までの間において、電解部17の電極部材に通電した電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。電解水散布装置100Aは、電気特性通電量が小さければ、渇水3に対する給水がなされる時期において、1個の塩タブレットを投入する。一方、電解水散布装置100Aは、電気特性通電量が大きければ、渇水3に対する給水がなされる時期において、2個の塩タブレットを投入する。さらに、電解水散布装置100Aは、渇水7が検出された時期において、貯水部14の水を排水する。つまり、電解水散布装置100は、排水して水を交換した後から、渇水3までの「通電する時間」と「通電量(電流値)」との積算値から、塩化物イオン消費量を推定する。そして、電解水散布装置100Aは、推定結果から、同一のサイクルでの塩タブレットの投入量を決定する。
【0085】
図5Cは、電解水散布装置100Aによる第2の動作を示す。電解水散布装置100Aは、起点から渇水7までの間において、電解部17の電極部材に通電した電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。つまり、第2の動作では、第1の動作と比較して、電気特性値を積算する期間が異なる。また、電解水散布装置100Aは、渇水7が検出された時期において、貯水部14の水を排水する。さらに、電解水散布装置100Aは、次のサイクルの起点において、電気特性通電量が小さければ、1個の塩タブレットを投入する。一方、電解水散布装置100Aは、次のサイクルの起点において、電気特性通電量が大きければ、2個の塩タブレットを投入する。つまり、電解水散布装置100Aは、排水して水を交換した後から、1サイクル終了までの「通電する時間」と「通電量(電流値)」との積算値から、塩化物イオン消費量を推定する。そして、電解水散布装置100Aは、推定結果から、次のサイクルでの塩タブレットの投入量を決定する。
【0086】
以下では、図8を用いて、(1)第1の動作、および(2)第2の動作の順に、電解水散布装置100Aの処理を説明する。
【0087】
図8は、電解水散布装置100Aの機能ブロック図である。電解水散布装置100Aは、図4に示す電解水散布装置100の機能ブロック図と比較して、水量検知部220および水量不足回数計測部222をさらに含む。制御部30Aが有する投入時期制御部320Aは、水量不足回数しきい値比較部324を含む。制御部30Aが有する排水制御部330Aは、排水回数しきい値比較部334を含む。なお、投入時期制御部320Aは、第1しきい値時間比較部322の代わりに水量不足回数しきい値比較部324を備える点で、実施例1の投入時期制御部320と異なるが、その他の構成および動作は実施例1の投入時期制御部320と実質的に同じである。また、排水制御部330Aは、第2しきい値時間比較部332の代わりに排水回数しきい値比較部334を備える点で、実施例1の排水制御部330と異なるが、その他の構成および動作は実施例1の排水制御部330と実質的に同じである。
【0088】
(1)第1の動作
水量検知部220は、貯水部14に設けられ、貯水部14内の水量を検知するセンサである。貯水部14内の水量として、貯水部14内の水位が検知される。なお、水量検知部220には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0089】
水量不足回数計測部222は、水量検知部220が検知した水量を受けつける。水量不足回数計測部222は、受けつけた水量が、渇水のレベル(以下、「渇水しきい値」または「第3しきい値」ともいう)よりも少なくなった場合(下回った場合)に、貯水部14における渇水の発生を決定する。渇水しきい値は、電解部17による電気分解が正常になされないレベルに設定される。渇水の発生が決定されると、給水部15は、貯水部14への給水を実行する。なお、渇水の発生は、水量不足状態(不足状態)に相当する。
【0090】
投入時期制御部320Aは、水量不足状態の回数を計測する。投入時期制御部320A(水量不足回数しきい値比較部324)は、水量不足回数計測部222が計測した回数が水量不足回数しきい値を超えた場合に、電解促進錠剤の投入時期であると決定する。水量不足回数しきい値は、例えば「3回」と設定される。
【0091】
投入量制御部310は、投入時期制御部320Aにおいて投入時期であると決定された時期において、貯水部14へ投入する電解促進錠剤の量である投入量を制御する。具体的には、投入量制御部310は、通電投入記憶部412を参照して、積算部204が算出した電気特性通電量から電解促進錠剤の投入量を決定する。その際、積算部204が算出した電気特性通電量は、例えば3回の渇水までの電気特性通電量に相当する。
【0092】
投入時期制御部320Aは、投入時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した電解促進錠剤の投入量の表示を投入量制御部310に指示する。一方、投入時期制御部320Aは、投入時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した投入量の電解促進錠剤の投入を投入量制御部310に指示してもよい。これに続く処理は実施例1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0093】
(2)第2の動作
排水制御部330A(排水回数しきい値比較部334)は、水量不足回数計測部222が計測した回数が排水回数しきい値を超えた場合に、排水時期であると決定する。排水回数しきい値は、例えば「7回」と設定される。排水制御部330Aは、排水表示部430に排水を促す表示を指示する。
【0094】
排水表示部430は、貯水部14の排水を促す表示を行う。
【0095】
投入量制御部310は、排水制御部330Aにおいて排水時期であると決定された時期において、貯水部14へ投入する電解促進錠剤の量である排水時投入量を制御する。具体的には、投入量制御部310は、排水投入記憶部410を参照して、積算部204が算出した電気特性通電量から電解促進錠剤の排水時投入量を決定する。その際、積算部204が算出した電気特性通電量は、例えば7回の渇水までの電気特性通電量に相当する。ここで、積算部204が算出した電気特性通電量から電解促進錠剤の排水時投入量を決定せず、排水投入記憶部410に予め記憶された、排水時に投入する投入量の固定値の数量の電解促進錠剤が投入されてもよい。
【0096】
排水制御部330Aは、排水時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した電解促進錠剤の排水時投入量の表示を、投入量制御部310に指示する。一方、排水制御部330Aは、排水時期を決定した場合に、投入量制御部310において決定した排水時投入量の電解促進錠剤の投入を、投入量制御部310に指示してもよい。これに続く処理は実施例1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0097】
以上の構成による電解水散布装置100Aの動作を説明する。図9Aおよび図9Bは、電解水散布装置100による制御手順を示すフローチャートである。
【0098】
図9Aにおいて、水量不足回数が水量不足回数しきい値よりも大きい場合(S30のY)、電解促進錠剤が投入される(S32)。水量不足回数が水量不足回数しきい値よりも大きくない場合(S30のN)、処理が終了される。
【0099】
図9Bにおいて、水量不足回数が排水回数しきい値よりも大きい場合(S50のY)、排水表示部430は、排水表示を実行する(S52)。その後、排水が完了していない場合(S54のN)、処理はステップ52に戻る。排水が完了した場合(S54のY)、電解促進錠剤が投入される(S56)。水量不足回数が排水回数しきい値よりも大きくない場合(S50のN)、処理が終了される。
【0100】
本実施例によれば、水量不足状態の回数が水量不足回数しきい値を超えた場合に、投入量制御部310が決定した投入量の表示を表示部420に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0101】
また、水量不足状態の回数が水量不足回数しきい値を超えた場合に、投入量制御部310が決定した投入量の電解促進剤を貯水部14に投入するように電解促進錠剤投入部18に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0102】
また、水量不足状態の回数が排水回数しきい値を超えた場合に、排水を促す表示を指示し、排水処理後に排水時投入量の表示を表示部420に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0103】
また、水量不足状態の回数が排水回数しきい値を超えた場合に、排水を促す表示を指示し、排水処理後に電解促進剤を貯水部14に投入するように電解促進錠剤投入部18に指示するので、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0104】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。
【0105】
貯水部(14)内の水量を検知する水量検知部(220)と、水量検知部(220)が検知した水量が第3しきい値(渇水しきい値)を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部(222)と、をさらに備えてもよい。投入時期制御部(320A)は、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第4しきい値(水量不足回数しきい値)を超えた場合に、決定した投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0106】
貯水部(14)内の水量を検知する水量検知部(220)と、水量検知部(220)が検知した水量が第3しきい値(渇水しきい値)を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部(222)と、をさらに備えてもよい。投入時期制御部(320A)は、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第4しきい値(水量不足回数しきい値)を超えた場合に、決定した投入量の電解促進剤を貯水部(14)に投入するように、電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0107】
貯水部(14)の排水を促す表示を行う排水表示部(422)と、排水処理後に貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部(410)と、貯水部(14)に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部(330A)と、をさらに備えてもよい。排水制御部(330A)は、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第5しきい値(排水回数しきい値)を超えた場合に、排水表示部(422)に排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水投入記憶部(410)に記憶された排水時投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0108】
貯水部(14)の排水を促す表示を行う排水表示部(422)と、排水処理後に貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部(410)と、貯水部(14)に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部(330A)と、をさらに備えてもよい。排水制御部(330A)は、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第5しきい値(排水回数しきい値)を超えた場合に、排水表示部(422)に排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水投入記憶部(410)に記憶された排水時投入量の電解促進剤を貯水部(14)へ投入するように、電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0109】
(実施例3)
次に、実施例3を説明する。実施例3の電解水散布装置100Bは、実施例1の電解水散布装置100と同様に、使用状況に応じて電解促進錠剤の投入量を調節する。実施例1の電解水散布装置100では、第1の動作と第2の動作とのいずれにおいても、第1しきい値または第2しきい値のような固定期間で算出した電気特性通電量をもとに、電解促進錠剤の投入量が決定される。一方、実施例2の電解水散布装置100Aでは、電気特性通電量を算出するための期間が、固定期間ではなく、貯水部14への給水の状況に応じて変化する。実施例3の電解水散布装置100Bは、実施例1の電解水散布装置100と実施例2の電解水散布装置100Aとの組合せに相当する。
【0110】
なお、実施例3に係る電解水散布装置100Bにおいて、実施例1に示した電解水散布装置100または実施例2に示した電解水散布装置100Aが備える構成要素と実質的に同じ構成要素については、その構成要素と同じ符号を付与して、その説明を省略または簡略化する。
【0111】
図5Bにおいて、電解水散布装置100Bは、渇水3が検出された時期と、起点から3日間が経過した時期のうち、早い方の時期が到来した場合に、塩タブレットを投入する。その際、電解水散布装置100Bは、渇水3が検出された時期の方が早く到来する場合に、起点から渇水3までの間における電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。また、電解水散布装置100Bは、起点から3日間が経過した時期の方が早く到来する場合に、起点から3日間までにおける電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。
【0112】
図5Cにおいて、電解水散布装置100Bは、渇水7が検出された時期と、起点から7日間が経過した時期のうち、早い方の時期が到来した場合に、貯水部14の水を排水する。その際、電解水散布装置100Bは、渇水7が検出された時期の方が早く到来する場合に、起点から渇水7までの間における電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。また、電解水散布装置100Bは、起点から7日間が経過した時期の方が早く到来する場合に、起点から7日間までにおける電気特性値を積算することによって、電気特性通電量を算出する。
【0113】
以下では、図10を用いて、(1)第1の動作、および(2)第2の動作の順に、電解水散布装置100Bの処理を説明する。
【0114】
図10は、電解水散布装置100Bの機能ブロック図である。電解水散布装置100Bは、図4図8とを組み合わせた構成に相当する。なお、制御部30Bが有する投入時期制御部320Bは、第1しきい値時間比較部322および水量不足回数しきい値比較部324の両方を備える点で、実施例1の投入時期制御部320または実施例2の投入時期制御部320Aと異なるが、その他の構成および動作は実施例1の投入時期制御部320または実施例2の投入時期制御部320Aと実質的に同じである。また、制御部30Bが有する排水制御部330Bは、第2しきい値時間比較部332および排水回数しきい値比較部334の両方を備える点で、実施例1の排水制御部330または実施例2の排水制御部330Aと異なるが、その他の構成および動作は実施例1の排水制御部330または実施例2の排水制御部330Aと実質的に同じである。
【0115】
(1)第1の動作
投入時期制御部320Bは、第1しきい値時間比較部322において通電時間が第1しきい値を超えた時期と、水量不足回数しきい値比較部324において回数が水量不足回数しきい値を超えた時期のうちの早い方の時期において、投入時期であると決定する。これに続く処理は実施例1または実施例2と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0116】
(2)第2の動作
排水制御部330Bは、第2しきい値時間比較部332において通電時間が第2しきい値を超えた時期と、排水回数しきい値比較部334において回数が排水回数しきい値を超えた時期のうちの早い方の時期において、排水時期であると決定する。これに続く処理は実施例1または実施例2と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0117】
本実施例によれば、通電時間が第1しきい値を超えた時期と、水量不足状態の回数が水量不足回数しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した投入量の表示を表示部420に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0118】
また、通電時間が第1しきい値を超えた時期と、水量不足状態の回数が水量不足回数しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した投入量の電解促進剤を貯水部14へ投入するように電解促進錠剤投入部18に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0119】
また、通電時間が第2しきい値を超えた時期と、水量不足状態の回数が排水回数しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水時投入量の表示を表示部420に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0120】
また、通電時間が第2しきい値を超えた時期と、水量不足状態の回数が排水回数しきい値を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、排水を促す表示を指示し、排水処理後に、電解促進剤を貯水部14に投入するように、電解促進錠剤投入部18に指示する。このため、適切な時期で電解促進錠剤を投入できる。
【0121】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。
【0122】
貯水部(14)内の水量を検知する水量検知部(220)と、水量検知部(220)が検知した水量が第6しきい値(渇水しきい値)を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部(222)と、をさらに備えてもよい。投入時期制御部(320)は、電極への通電時間が第7しきい値(第1しきい値)を超えた時期と、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第8しきい値(水量不足回数しきい値)を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0123】
貯水部(14)内の水量を検知する水量検知部(220)と、水量検知部(220)が検知した水量が第6しきい値(渇水しきい値)を下回る水量不足状態に至った回数を計測する水量不足回数計測部(222)と、をさらに備えてもよい。投入時期制御部(320)は、電極への通電時間が第7しきい値(第1しきい値)を超えた時期と、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第8しきい値(水量不足回数しきい値)を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、決定した投入量の電解促進剤を貯水部(14)に投入するように電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0124】
貯水部(14)の排水を促す表示を行う排水表示部(422)と、排水処理後に貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部(410)と、貯水部(14)に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部(330)と、をさらに備えてもよい。排水制御部(330)は、電極への通電時間が第9しきい値(第2しきい値)を超えた時期と、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第10しきい値(排水回数しきい値)を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、排水表示部(422)に排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水投入記憶部(410)に記憶された排水時投入量の表示を表示部(420)に指示してもよい。
【0125】
貯水部(14)の排水を促す表示を行う排水表示部(422)と、排水処理後に貯水部(14)へ投入する電解促進剤の量である排水時投入量を記憶する排水投入記憶部(410)と、貯水部(14)に貯められた水を排水する時期である排水時期を制御する排水制御部(330)と、をさらに備えてもよい。排水制御部(330)は、電極への通電時間が第9しきい値(第2しきい値)を超えた時期と、水量不足回数計測部(222)が計測した回数が第10しきい値(排水回数しきい値)を超えた時期とのうち相対的に早い時期において、排水表示部(422)に排水を促す表示を指示し、排水処理後に、排水投入記憶部(410)に記憶された排水時投入量の電解促進剤を貯水部(14)に投入するように、電解促進剤投入部(18)に指示してもよい。
【0126】
以上、本開示を実施例1から3をもとに説明した。これらの実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0127】
実施例1から3において、電解促進錠剤が投入される。しかしながら、これに限らず、例えば、錠剤でない電解促進剤が投入されてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
【0128】
実施例1から3において、第1しきい値が3日間とされ、第2しきい値が7日間とされ、水量不足回数しきい値が3回とされ、排水回数しきい値が7回とされる。しかしながら、これに限らず、例えば、第1しきい値<第2しきい値であり、水量不足回数しきい値<排水回数しきい値であれば、これらのしきい値が別の値であってもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
【0129】
また、実施例1から3において、電解促進錠剤投入部18は、電解促進剤投入部18による電解促進剤の投入を検知する投入検知部(図示せず)をさらに備えてもよい。投入検知部は、投入検知部の検知回数を電解促進剤の投入量としてカウントするカウント部(図示せず)を備えてもよい。カウント部は、投入検知部の検知回数である電解促進剤の投入量を投入量制御部310に送信してもよい。
【0130】
ここで、投入検知部の一例について説明する。投入検知部は、発光素子と受光素子とを備える。発光素子は、光を出力する発光ダイオードである。受光素子は、発光素子に対向する向きに設けられ、発光素子から出力された光を受光し、光の強度に応じて電気信号に変換するフォトダイオードである。発光素子及び受光素子は、錠剤投入ケース18aの底面の落下開口から貯水部14の途中に設けられ、電解促進錠剤が通過する通過経路を挟むように対をなして配設される。
【0131】
電解促進錠剤が発光素子と受光素子との間を追加し、発光素子から出力される光の経路を遮ると、受光素子にて受光する光の強度が減少する。投入検知部は、受光素子が受光する光の強度の変化に基づいて、電解促進錠剤が電解促進錠剤投入部18より投入されたことを検知することができる。
【0132】
投入量制御部310は、カウント部によってカウントされた電解促進剤の投入量と、投入量制御部310によって決定された投入量とを比較する。投入量制御部310は、カウント部によってカウントされた電解促進剤の投入量が投入量制御部310によって決定された投入量に満たない場合、カウント部によってカウントされた投入量が投入量制御部310によって決定された投入量を満たすように、電解促進剤投入部18に指示する。つまり、投入量制御部310は、投入量制御部310によって決定された投入量とカウント部によってカウントされた電解促進剤の投入量との差に相当する電解促進剤を投入するように電解促進剤投入部18に指示する。
【0133】
これにより、投入量制御部310が決定した投入量を貯水部14に投入することができる。
【符号の説明】
【0134】
1 本体ケース
1A 本体側面
2 吸気口
3 パネル
4 開口
5 電解水生成部
6 吹出口
7 送風部
8 風路
9 モータ部
9a 回転軸
10 ファン部
11 ケーシング部
12 吐出口
13 吸込口
14 貯水部
14a タンク保持部
15 給水部
15a タンク
15b 蓋
16 フィルタ部
16a フィルタ
17 電解部
18 電解促進錠剤投入部(電解促進剤投入部)
18a 錠剤投入ケース
18b 錠剤投入カバー
19 散布部
20 上面パネル
25 扉内パネル
30、30A、30B 制御部
100、100A、100B 電解水散布装置
120 電源ボタン
122 電解強度ボタン
124 風量ボタン
200 通電時間カウント部
202 電気特性値
204 積算部
220 水量検知部
222 水量不足回数計測部
310 投入量制御部
320、320A、320B 投入時期制御部
322 第1しきい値時間比較部
324 水量不足回数しきい値比較部
330、330A、330B 排水制御部
332 第2しきい値時間比較部
334 排水回数しきい値比較部
400 記憶部
410 排水投入記憶部
412 通電投入記憶部
420 表示部
430 排水表示部
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10