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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-26
(45)【発行日】2025-07-04
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/60 20140101AFI20250627BHJP
   A63F 13/75 20140101ALI20250627BHJP
【FI】
A63F13/60
A63F13/75
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024125653
(22)【出願日】2024-08-01
【審査請求日】2025-01-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 雄輔
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-052226(JP,A)
【文献】特許第7493664(JP,B1)
【文献】特開2024-077564(JP,A)
【文献】国際公開第2023/162224(WO,A1)
【文献】特開2022-020731(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2024/0201833(US,A1)
【文献】特表2023-554645(JP,A)
【文献】渥美 友里,生成AIで追い上げるAWS re:Invent 2023 現地リポート,日経コンピュータ,日経BP,2024年01月25日,第1112号,30頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ゲームで使用する画像をAIを用いて生成する生成手段と、
AIにより生成された生成画像が不適切な画像か判定する判定手段と、
前記生成画像を用いた所定のオブジェクトをユーザに所有させるゲーム制御手段と、
差替手段と、として機能させ
前記判定手段は、前記所定のオブジェクトに係る前記生成画像について、前記所定のオブジェクトが前記ユーザに付与された後に、不適切な画像かを判定し、
前記差替手段は、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いられている前記生成画像が不適切な画像と判定された場合に、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いる画像を他の画像に差し替える
プログラム。
【請求項2】
記差替手段は、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いられている前記生成画像が不適切な画像と判定された場合に、前記所定のオブジェクトの性能は変化させずに前記所定のオブジェクトに用いる画像を他の画像に差し替える
請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ゲームで使用する画像をAIを用いて生成する生成手段と、
AIにより生成された生成画像が不適切な画像か判定する判定手段と、
前記生成画像を用いた所定のオブジェクトをユーザに所有させるゲーム制御手段と、
差替手段と、を備え
前記判定手段は、前記所定のオブジェクトに係る前記生成画像について、前記所定のオブジェクトが前記ユーザに付与された後に、不適切な画像かを判定し、
前記差替手段は、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いられている前記生成画像が不適切な画像と判定された場合に、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いる画像を他の画像に差し替える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、AIを用いてゲーム内のアイテム等を生成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許7493664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームにおいては興趣性の向上が求められている。
【0005】
本発明は、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ゲームで使用する画像をAIを用いて生成する生成手段と、
AIにより生成された生成画像が不適切な画像か判定する判定手段と、として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】マップを表示する画面の一例を示す図である。
図4】戦闘に係る画面の一例を示す図である。
図5】ゲーム内のイベントに係る画面の一例を示す図である。
図6】カードの生成について説明するための図である。
図7】AIを用いたオブジェクトの生成に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<システムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびフリック操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサ、角速度センサ、モーションセンサ、視線センサ、生体電位センサ、指紋センサ、呼気センサ、圧力センサ、またはイメージセンサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<システムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、ならびに各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF(インターフェース)24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。
【0032】
ゲームプログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、本実施形態において、ゲームプログラムとは、サーバ20側で実行するゲームプログラムに加え、端末装置10側で実行するゲームプログラムを含み得る。また、記憶部220が、サーバ20側で実行するゲームプログラムと、端末装置10側で実行するゲームプログラムとを格納してもよい。
【0034】
ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間を規定するための情報を含む。仮想空間とは、例えば、ユーザが使用するプレイヤキャラクタのオブジェクト等の各種オブジェクトが配置される空間である。ゲーム情報は、例えば、仮想空間に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。また、ゲーム情報は、例えば、NPCの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、仮想空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、プレイヤキャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産は、仮想空間内においてユーザが所有する価値といえる。当該価値(換言すると、ゲーム内価値、保有資産)の一例として、電子通貨や、アイテムや、キャラクタが挙げられる。また、電子通貨の一例として、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨や、暗号資産が挙げられる。すなわち、記憶部220には、例えば、各ユーザを識別可能な識別情報に関連付けて、各ユーザの保有する電子通貨、アイテム、またはキャラクタ等の情報が記憶されてもよい。本実施形態においてアイテム等の所定の価値(換言すると、オブジェクト)について「ユーザに付与する(換言すると、取得させる)」とは、ユーザの所有する価値としてユーザのアカウントに紐づけて所定の記憶部に記憶させることともいえる。
【0036】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211、ゲーム制御部212、データ管理部213、生成部214、および判定部215を有する。
【0037】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求等を、各端末装置10から受信し、ゲーム制御部212に渡す。また、送受信部211は、ゲーム制御部212による制御に従って、各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0038】
ゲーム制御部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。また、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。さらに、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報のレコードの追加、更新または削除に関する指示をデータ管理部213に指令する。
【0039】
データ管理部213は、記憶部220に格納されている各種データをゲーム制御部212の指示に従って管理する。データ管理部213は、例えば、ゲーム制御部212からの指令に従って、ゲーム情報またはユーザ情報を読み出し、送受信部211を介して端末装置10に送信する。また、データ管理部213は、ゲーム制御部212からの指令に従って、ゲーム情報またはユーザ情報のレコードを、追加、更新または削除する。
【0040】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0041】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。ゲームプログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0042】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム制御部113、および表示制御部114を有する。
【0043】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0044】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0045】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、ゲーム情報やユーザ情報を、サーバ20に送信する。送受信部112は、各種データやプログラム等をサーバ20から受信する。
【0046】
ゲーム制御部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0047】
ゲーム制御部113は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム制御部113は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。ゲーム制御部113は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム制御部113は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0048】
ゲーム制御部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム制御部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム制御部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成する。
【0049】
ゲーム制御部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を解釈する。ゲーム制御部113は、解釈した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。ゲーム制御部113は、判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御しながらゲームを進行する。ゲーム制御部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報やユーザ情報を更新、追加または削除する。
【0050】
表示制御部114は、表示部18に画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0051】
表示制御部114は、仮想空間のうち、ゲーム制御部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0052】
なお、図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、情報処理システム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0053】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11またはサーバ20のプロセッサ21が、情報処理システム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、本実施形態に係る各処理を行うものとして説明する。ただし、本実施形態に係る各処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。また、本実施形態に係る処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。例えば、制御部110と制御部210とのうちの一方が行う処理の一部または全部を他方が行うこととしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0054】
以下では、本実施形態に係る構成を、ローグライクゲームとカードゲームとを組み合わせたゲーム(換言すると、ローグライクカードゲーム)に適用した場合を例に説明する。なお、本実施形態に係る構成は、ローグライクカードゲーム以外のゲームに適用することもできる。
【0055】
本実施形態のゲームの流れを、図3図5に示すゲーム画面の一例を参照しながら説明する。
【0056】
図3は、マップ301を表示するマップ画面300の一例を示す図である。ユーザは、複数のマス302で構成されるマップ(換言すると、ダンジョン、仮想空間)301を1マスずつ進み、マップ301の最奥を目指す。なお、図3に示すマップ301においては、画面最下部のマス302aから画面最上部のマス302bに向かって進むこととなる。各マス302には、各種イベントが設定されており、ユーザがいずれかのマス302に止まると(換言すると、到達すると)そのマス302に対応する(換言すると、そのマス302に設定された)イベントが実行される。マップ301は、複数のステージで構成され、最終ステージの最奥がマップ301の最奥となる。ステージの最奥に到達すると(具体的には、最奥のマス302bに到達し、最奥のマス302bに設定されたイベントをクリアすると)、次のステージに進むことができる。なお、図3に示すマップ画面300では、1つのステージが表示されており、このステージをクリアすると、次のステージが表示される。そして、最終ステージをクリアすると(具体的には、最終ステージの最奥のマス302bに到達し、最奥のマス302bに対応するイベントをクリアすると)ゲームクリア(換言すると、ダンジョンのクリア)となる。また、最終ステージをクリアする前にプレイヤキャラクタのヒットポイントが「0」に達すると、ゲームオーバーとなる。
【0057】
各マス302には、戦闘イベント、ストーリーイベント、ショップイベント、および休憩イベント等の各種イベントが対応付けられる。換言すると、マス302には、戦闘イベントが設定されたマス302c、ストーリーイベントが設定されたマス302d、ショップイベントが設定されたマス302e、および休憩イベントが設定されたマス302f等が存在する。
【0058】
戦闘イベントは、敵キャラクタとの戦闘を行うイベントである。図4に戦闘イベントにおいて表示される戦闘画面310の一例を示す。詳しくは後述するが、ユーザは自身の所有するカード311を駆使して敵キャラクタとの戦闘を行う。
【0059】
戦闘イベントにおいては、ユーザは複数のカード311により構成されるデッキを使用して敵キャラクタ312との戦闘を行う。具体的には、ユーザはカード311を使用してプレイヤキャラクタ313と敵キャラクタ312とを戦わせる。
【0060】
戦闘はターン制で行われ、ユーザのターンと敵のターンとが交互に訪れる。ユーザには、ターン毎に、デッキ(換言すると、山札)の中から複数のカード311が配られる。ユーザは配られたカード311(換言すると、手札)の中から使用するカード311を選択して使用することができる。ユーザには、ターン毎に、所定数の使用可能ポイントが付与される。各カードには、コスト(換言すると、消費ポイント)が設定されており、カード311を使用すると、使用可能ポイントから使用したカード311に設定されたコストが減算される。また、使用したカード311は捨て札となり、再び手札となるまで使用できなくなる。そして、ユーザは、各ターンにおいて、残っている使用可能ポイント以下のコストのカード311を使用することができる。換言すると、ユーザは、ターン内において、使用可能ポイントの分だけカード311を使用することができる。すなわち、使用可能ポイントとは、各ターンにおいて使用可能なコストともいえ、使用可能なコストの範囲内でカード311を使用することができる。
【0061】
カード311は、複数の種別に区分される。本実施形態においては、カードの種別には、敵キャラクタ312にダメージを与える攻撃系カードと、敵キャラクタ312からの攻撃を防ぐ防御系カードと、プレイヤキャラクタ313にバフをかける、あるいは敵キャラクタ312にデバフをかけるなどの戦闘においてユーザに有利な効果を発生させるスキル系カードとが含まれる。なお、本実施形態においては、ユーザは特定のプレイヤキャラクタ313を使用してゲームを進行させる(例えば、敵キャラクタ312との戦闘等を行う)ようになっており、各カード311は、当該特定のプレイヤキャラクタ313に攻撃や防御を行わせたり、当該特定のプレイヤキャラクタ313にスキルを使用させたり(換言すると、当該特定のプレイヤキャラクタ313にバフをかけたり)するものとなっている。ただし、例えば、プレイヤキャラクタ313の設定されたカード311が存在し、カード311を使用することにより、そのカード311に設定されたプレイヤキャラクタ313が戦闘で使用するプレイヤキャラクタ313として選択されるようになっていてもよい。
【0062】
ユーザは、カードを使用することにより、プレイヤキャラクタ313に攻撃(例えば、攻撃系カードの使用による攻撃)を行わせたり、プレイヤキャラクタ313に防御(例えば、防御系カードの使用による防御)を行わせたり、プレイヤキャラクタ313を強化(例えば、スキルカードの使用による強化)したりして戦闘を進める。
【0063】
なお、戦闘に使用するカード311(換言すると、デッキを構成するカード311)は、プレイの開始時にユーザに複数付与される。また、後述するように、ユーザは各種イベントにおいてカード311を取得可能となっており、ユーザが取得したカード311はデッキに追加される。
【0064】
本実施形態のゲームでは、ゲームクリア(換言すると、ダンジョンクリア)またはゲームオーバーになると、マップ301が新たに生成され、再び最初からマップ301の攻略に挑戦することが可能となっている。換言すると、本実施形態のゲームは、繰り返しプレイすることが可能となっており、新たなマップ301での探索が開始されてから、ゲームクリアまたはゲームオーバーとなるまでが1プレイとなっている。1プレイの進行中において、ユーザは、カード311等の各種オブジェクトを取得しゲーム内で使用することができるが、1プレイが終了すると、取得したオブジェクトは喪失するようになっている。また、1プレイの進行中において、ユーザのプレイヤキャラクタ313はパラメータが変化する(例えば、最大ヒットポイントが上昇するなど、プレイヤキャラクタ313が強化される)が、1プレイが終了すると、変化したパラメータが元に戻るようになっている。換言すると、1プレイが終了すると、ユーザは次回のプレイにおいてゲームを最初からやり直すこととなる。なお、本実施形態のゲームでは、1プレイが終了すると、ユーザは、取得したオブジェクトを全て喪失するようになっているが、一部のオブジェクト(換言すると、アイテム)を残した状態で次回のプレイを開始させることが可能となっていてもよい。すなわち、本実施形態のゲームでは、1プレイが終了すると、ユーザは、戦闘イベント、ストーリーイベント、またはショップイベント等の各種イベントで取得したカード311を全て喪失するようになっている。
【0065】
ゲームの進行に係る処理を説明する。ゲーム制御部113は、図3に例示するマップ画面300を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。表示制御部114は、当該指示に基づきマップ画面300を表示部18に表示させる。
【0066】
ゲーム制御部113は、プレイ毎に、新たなマップ301を自動的に生成する。マップ301内に配置される各マス302の種類や、並び順はランダムに決定されるが、完全にランダムでなくてもよく、一定の規則を有していてもよい。例えば、各ステージの最初のマス302aや最後のマス302b等の特定のマス302が、特定のイベント(例えば、戦闘イベント)が設定されたマス302に固定されていてもよい。
【0067】
また、ゲーム制御部113は、マップ画面300に表示される複数のマス302の中から、特定のマス302を選択するユーザの操作に基づき、選択されたマス302に設定されたイベントを発生させる。各ステージの開始時(換言すると、プレイ開始時)には、ゲーム制御部113は、マップ301最下部の複数のマス302aの中から特定のマス302を選択する操作を受け付け、それ以外のマス302については選択を受け付けない。その後、ゲーム制御部113は、現在ユーザが到達しているマス302の次のマス302を選択する操作を受け付け、それ以外のマス302については選択を受け付けない。すなわち、ユーザは、マップ301上を1マスずつ進行しなければならない。なお、図3に示す例においては、ユーザは、現在いるマス302から、破線で繋がれた次のマス302しか選択できないようになっている。
【0068】
ゲーム制御部113は、特定のマス302が選択されると、選択されたマス302に設定されたイベントを発生させる。具体的には、ゲーム制御部113は、選択されたマス302に設定されたイベントに係る画面を表示部18に表示させ、ユーザの操作に基づいてイベントを進行させる。
【0069】
選択されたマス302に設定されたイベントが戦闘イベントの場合について説明する。戦闘イベントにおいては、ゲーム制御部113は、図4に例示する戦闘画面310を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。表示制御部114は、当該指示に基づき戦闘画面310を表示部18に表示させる。
【0070】
戦闘画面310には、プレイヤキャラクタ313の画像、敵キャラクタ312の画像、手札の画像、プレイヤキャラクタ313のヒットポイントを示す表示315、敵キャラクタ312のヒットポイントを示す表示316、および使用可能ポイントを示す表示317等が表示される。手札としての各カード311の画像は、カード名の表示320や、コストの表示321や、カードの性能(換言すると、カードの使用により発生する効果)を示す表示322等を含む。
【0071】
ゲーム制御部113は、戦闘イベントにおいて、ユーザのターンと敵のターンとを管理する。ユーザのターンにおいて、ゲーム制御部113は、手札の中から使用するカード311を選択するユーザの操作に基づき、選択されたカード311の性能に応じた効果を発生させ、戦闘イベントを進行させる。例えば、選択されたカード311が攻撃系カードの場合、ゲーム制御部113は、選択されたカード311に設定されたダメージ量分、敵キャラクタ312のヒットポイントを減少させる。また、例えば、選択されたカード311が防御系カードの場合、ゲーム制御部113は、敵のターンにおける敵キャラクタ312からの攻撃によってプレイヤキャラクタ313が受けるダメージを減少させる効果をプレイヤキャラクタ313に付与する。そして、ゲーム制御部113は、ユーザによる、ユーザのターンを終了させる操作に基づきユーザのターンを終了させ、敵のターンに移行させる。敵のターンにおいては、ゲーム制御部113は、敵キャラクタ312からプレイヤキャラクタ313への攻撃等を実行し、実行された攻撃に設定されたダメージ量分、プレイヤキャラクタ313のヒットポイントを減少させるなどする。
【0072】
そして、ゲーム制御部113は、敵キャラクタ312のヒットポイントが「0」に達すると(換言すると、ユーザが戦闘イベントにおいて勝利すると)、戦闘イベントを終了させる。また、ゲーム制御部113は、プレイヤキャラクタ313のヒットポイントが「0」に達すると(換言すると、ユーザが戦闘イベントにおいて敗北すると)、ゲームオーバーとして今回のプレイを終了させる。
【0073】
次に、選択されたマス302に設定されたイベントがストーリーイベントの場合について説明する。ストーリーイベントにおいては、ゲーム制御部113は、図5に例示するイベント画面330を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。表示制御部114は、当該指示に基づきイベント画面330を表示部18に表示させる。
【0074】
イベント画面330には、所定のストーリーに係る表示が表示される。本実施形態においては、ストーリーイベントは、ストーリーを記述した文章332が表示されるイベントとなっている。また、ストーリーイベントにおいて、ゲーム制御部113は、ストーリー中の行動に係る選択肢331をユーザに提示し、ユーザの選択した選択肢331に応じてイベントを進行させる。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの選択した選択肢331に応じて、ユーザに利益や不利益を与える。ここで、利益は、カード311等のオブジェクトの取得や、ゲーム内通貨の取得や、ヒットポイント等のプレイヤキャラクタ313のパラメータ(換言すると、ユーザに関連するパラメータ)の上昇等であってもよい。また、不利益は、カード311等のオブジェクトの喪失や、ゲーム内通貨の喪失や、ヒットポイント等のプレイヤキャラクタ313のパラメータ(換言すると、ユーザに関連するパラメータ)の減少等であってもよい。一例として、図5に示すストーリーイベントにおいては、ユーザが第1の選択肢331を選択した場合、ゲーム制御部113は、ユーザに利益(具体的には、カード311)を付与する一方で、その後のゲーム進行が不利となる不利益(具体的には、プレイヤキャラクタ313のヒットポイントの減少)を付与する。また、ユーザが第2の選択肢331を選択した場合、ゲーム制御部113は、ユーザに利益も不利益も付与しない。
【0075】
そして、ストーリーイベントのストーリーが最後まで進むと、ゲーム制御部113は、ストーリーイベントを終了させる。また、ストーリーイベントにおいては、プレイヤキャラクタのヒットポイントが減少する場合もあり、ゲーム制御部113は、プレイヤキャラクタのヒットポイントが「0」に達すると、ゲームオーバーとして今回のプレイを終了させる。
【0076】
なお、ショップイベントは、ユーザがゲーム内の店でカード311等のオブジェクトを購入可能なイベントであり、ゲーム制御部113は、ユーザが店から出る操作をしたことに基づきショップイベントを終了させる。また、休憩イベントは、ユーザがプレイヤキャラクタ313に休憩を取らせてプレイヤキャラクタ313のヒットポイントを回復させることが可能なイベントであり、ゲーム制御部113は、プレイヤキャラクタ313のヒットポイントを回復させると、休憩イベントを終了させる。
【0077】
選択されたマス302に対応するイベントが終了すると、ゲーム制御部113は、再びマップ画面300を表示部18に表示させ、ユーザによる次のマス302を選択する操作を受け付ける。
【0078】
本実施形態のゲームでは、ユーザは、プレイの進行中においてカード311を取得することができる。例えば、ゲーム制御部113は、ユーザが戦闘イベントにおいて勝利したことに基づき、ユーザにカード311を取得させる。また、ゲーム制御部113は、ユーザがストーリーイベントにおいて特定の選択肢を選択したことに基づき、ユーザにカード311を取得させる。また、ゲーム制御部113は、ユーザがショップイベントにおいて購入したカード311をユーザ取得させる。換言すると、マス302には、戦闘イベント、ストーリーイベント、またはショップイベント等の、カード取得可能イベントが設定されており、ゲーム制御部113は、カード取得可能イベントの実行に基づき、ユーザにカード311を取得させる。
【0079】
ゲーム制御部113は、ユーザが取得可能なカード311の一覧としての取得可能カードリストを管理している。記憶部120は、取得可能カードリストを記憶する。ゲーム制御部113は、所定の条件が満たされると、特定のカード311を取得可能カードリストに追加する。本実施形態においては、後述する生成処理により生成されたカード311が取得可能カードリストに追加される。なお、取得可能カードリストには、生成処理により生成されるカード311の他、デフォルトで含まれているカード311(換言すると、ゲームの初期状態で含まれているカード)が存在してもよい。
【0080】
ゲーム制御部113は、カード取得可能イベントにおいてユーザに取得させるカード311を、取得可能カードリストに含まれるカード311の中から選択する。すなわち、取得可能カードリストに含まれるカード311は、ユーザに取得させるカードの候補ともいえる。
【0081】
例えば、ゲーム制御部113は、カード取得可能イベントにおいて、ユーザに対して複数のカード311を提示し、ユーザの選択したカード311をユーザに付与する。ゲーム制御部113は、このときに提示するカード311を取得可能カードリストに含まれるカード311の中から選択する。具体的には、例えば、ゲーム制御部113は、ユーザが戦闘イベントにおいて勝利した場合において、取得可能カードリスト中のカード311の中から複数のカード311を表示部18に表示させて当該複数のカードの中から取得するカード311をユーザに選択させ、選択されたカード311をユーザに付与する。また、例えば、ゲーム制御部113は、ショップイベントにおいて購入可能なカード311(換言すると、店に並べるカード311)を取得可能カードリスト中から選択してユーザに提示し、ユーザが購入を選択したカード311をユーザに付与する。
【0082】
なお、例えば、ゲーム制御部113は、カード取得可能イベントにおいて、取得可能カードリストに含まれるカード311の中から1のカード311をユーザに対して提示し、ユーザが当該カード311の取得を選択した場合に当該カード311をユーザに付与してもよい。具体的には、例えば、ゲーム制御部113は、ストーリーイベントにおいて、ストーリー中の行動に係る選択肢331であって、取得可能カードリストに含まれる特定のカード311を取得可能な選択肢331をユーザに提示し、当該選択肢331が選択された場合に、当該特定のカード311をユーザに付与してもよい。なお、いずれのカード311を取得するかが選択肢の選択時点までにユーザに提示されなくてもよい。換言すると、ゲーム制御部113は、カード取得可能イベントにおいて、ユーザに対して取得可能なカードを提示してから当該ユーザの選択に応じた当該カードの付与をしなくてもよい。例えば、ゲーム制御部113は、ストーリーイベントにおいてストーリー中の行動に係る特定の選択肢331をユーザが選択した場合に、ユーザに付与するカードを取得可能カードリストに含まれるカードの中から自動的に選択してユーザに付与してもよい。
【0083】
なお、ゲーム制御部113は、1プレイの開始時に所定数のカード311をユーザに付与する。このときユーザに付与されるカード311の種類は固定であってもよく、変動してもよい。また、ゲーム制御部113は、1プレイの開始時に、付与するカード311の候補をユーザに提示し、ユーザが選択したカード311をユーザに付与してもよい。換言すると、1プレイの開始時にデッキに含めるカード311をユーザが選択可能であってもよい。また、ゲーム制御部113は、生成処理により生成され取得可能カードリストに追加されたカード311を1プレイの開始時にユーザに付与してもよい。換言すると、カード取得可能イベントには、1プレイの開始時に実行されるイベントが含まれてもよい。
【0084】
また、ゲーム制御部113は、1プレイが終了すると、ユーザが、戦闘イベント、ストーリーイベント、またはショップイベント等の各種イベントで取得したカード311を全て喪失させる。換言すると、ゲーム制御部113は、ゲームの1プレイが終了し次のプレイが開始される場合に、前回のプレイでユーザが取得したカード311を少なくとも一部(例えば、全て)喪失させた状態で次のプレイを開始させる。一方、ゲーム制御部113は、前回のプレイに基づいて取得可能カードリストに追加されたカード311については、取得可能カードリストに追加された状態で次のプレイを開始させる。なお、前回のプレイに基づく取得可能カードリストへのカード311の追加(換言すると、後述する生成処理)は、前回のプレイの進行中に行われてもよく、前回のプレイの終了後、次のプレイが開始されるまでの間に行われてもよい。
【0085】
なお、ゲーム制御部113は、取得可能カードリストに含まれているカード311を確認可能な画面を表示部18に表示させることが可能であってもよい。換言すると、ゲーム制御部113は、ユーザの操作等に基づき、取得可能カードリストを表示部18に表示させてもよい。このような構成によれば、ユーザは、自身がゲーム中で取得可能なカード311を確認することができる。
【0086】
また、取得可能カードリストは、リストに含めることが可能なカード311の枚数に上限が設定されていてもよい。そして、ゲーム制御部113は、取得可能カードリストに含まれているカード311の枚数が上限に達した状態で、新たなカード311を取得可能カードリストに追加する場合に、取得可能カードリストに含まれているカード311を1つ取得可能カードリストから消去して新たなカード311を追加してもよい。このとき、ゲーム制御部113は、取得可能カードリストから消去するカード311を、ユーザの操作に基づいて決定し消去してもよく、自動的に(例えば、ランダムに、あるいは所定の規則に従って)決定し消去してもよい。例えば、ゲーム制御部113は、カード311を、取得可能カードリストに追加された順序に従って(換言すると、リストへの追加が古いカードから順に)消去してもよい。また、ゲーム制御部113が、取得可能カードリストから消去するカード311を自動的に(例えば、ランダムに、あるいは所定の規則に従って)決定する場合に、消去の対象から除外することをユーザが選択したカード311については、消去するカード311として選択しないこととしてもよい。すなわち、ゲーム制御部113は、ユーザによる、取得可能カードリスト中の特定のカード311を選択する操作に基づき、当該特定のカード311を消去の対象から除外するカード311として記憶部120に登録してもよい。そして、ゲーム制御部113は、取得可能カードリストから消去するカード311を選択する際に、消去の対象から除外するカード311として登録されたカード311は選択しないこととしてもよい。また、ゲーム制御部113は、消去の対象から除外するカードの登録について、ユーザに対価を要求してもよい。すなわち、ゲーム制御部113は、ユーザによる、取得可能カードリスト中の特定のカード311を選択する操作に基づき、当該特定のカード311を消去の対象から除外するカード311として登録する際に、ユーザの所有する価値(例えば、電子通貨またはアイテム等)を対価の分だけ減少させてもよい。なお、ゲーム制御部113による、取得可能カードリストから消去するカード311を決定し消去する処理は、カード311の枚数が上限に達した状態で新たなカード311を追加するとき以外に行われてもよい。例えば、ゲーム制御部113は、1プレイが終了したことに基づいて当該処理を行ってもよく、特定のマス302に対応するイベントにおいて(例えば、ストーリーイベントにおいて、ユーザが特定の選択肢331を選択したことに基づいて)当該処理を行ってもよい。
【0087】
なお、ゲームの基本的な進行方法については従来のゲームと同様とすることができる。すなわち、マップを1マスずつ進める等のダンジョンの探索に係る処理や、敵キャラクタとの戦闘に係る処理や、各種イベントの進行に係る処理や、カード等のオブジェクトの付与に係る処理は、従来のゲームと同様とすることができる。すなわち、ゲームの基本的な進行方法や操作方法や各種処理等については、従来のゲーム(例えば、従来のローグライクゲームやカードゲーム)と同様とすることができる。
【0088】
(カードの生成)
本実施形態においては、カード311は所定の生成AI(Artificial Intelligence)を用いて生成される。カード311の生成に用いられる生成AIは、情報処理システム1が有していてもよく、外部のサービスが提供する生成AIを利用してもよい。カード311の生成には、入力された情報(例えば、テキストまたは画像)に基づいてテキストを生成する生成AIが用いられてもよい。また、カード311の生成には、入力された情報(例えば、テキストまたは画像)に基づいて画像を生成する画像生成AIが用いられてもよい。なお、生成AIに、所定の入力画像に基づく情報(例えば、画像)の生成を実行させる場合、まず生成AIに入力画像に基づいてテキスト(例えば、入力画像の特徴を示すテキスト)を生成させ、当該テキストに基づく情報(例えば、画像)の生成を生成AIに実行させてもよい。また、この場合に、入力画像に基づくテキストの生成を実行する生成AIと、当該テキストに基づく画像の生成を実行する生成AIとは、同一の生成AIであってもよく、異なる生成AIであってもよい。すなわち、本実施形態における各生成AIは、それぞれ同一の生成AIであってもよく、異なる生成AIであってもよい。
【0089】
なお、本実施形態において、生成AIが実行する処理として説明する各種処理は、生成AI以外のAI(人工知能)が実行してもよい。換言すると、生成AIが実行する各種処理は、所定のシステム(換言すると、制御部)が実行する処理として読み替えることができる。例えば、一例として、生成画像からテキストを生成する処理(換言すると、生成画像をテキストに変換する処理)は、生成画像に含まれるオブジェクトを検出し、当該オブジェクトの名称を出力可能な公知の各種技術により実現すること等ができる。なお、AIには、機械学習型のAIや、非機械学習型(例えば、ルールベース型)のAI等が含まれる。
【0090】
ゲーム制御部113は、生成AIを用いたカード311の生成を制御する。ゲーム制御部113は、ゲーム内において所定の条件が満たされると、カード311の生成を決定し、カード311を生成するよう生成部214に指示する。生成部214は、当該指示に基づき、カード311を生成する。換言すると、ゲーム制御部113は、生成処理の実行に係る所定の条件が満たされたことに基づき、カード311を生成する生成処理の実行を生成部214に指示する。生成部214は、当該指示に基づき、生成処理を実行する。
【0091】
本実施形態において、生成処理は、ユーザのゲーム内における過去の行動に関する情報(以下、「行動関連情報」という。)を生成AIに与えてユーザの過去の行動に応じたカード311を生成する処理ともいえる。行動関連情報(換言すると、ユーザの行動のログ)は、所定の期間内におけるユーザのゲーム内での行動に関する情報ともいえる。当該所定の期間は、所定の基準時点から生成処理の実行に係る所定の条件が満たされるまでの期間であってもよい。本実施形態においては、当該所定の期間は、1つのステージについてプレイが開始されてから終了するまでの期間となっている。なお、当該所定の期間は、これに限定されるものではなく適宜設定することができる。例えば、当該所定の期間は、1プレイが開始されてから終了するまでの期間であってもよい。また、当該所定の期間は、複数回のプレイに及ぶ期間であってもよい。また、当該所定の期間は、ユーザがゲームを初めてプレイしてから当該所定の条件が満たされるまでの期間であってもよい。
【0092】
本実施形態においては、生成処理の実行(換言すると、開始)に係る所定の条件は、1つのステージのクリアとなっている。生成部214は、ステージ(換言すると、所定のイベント)がクリアされると、そのステージにおけるユーザの行動に関する情報を生成AIに与えて、ユーザの過去の行動に応じたカード311を生成する生成処理を実行する。なお、当該所定の条件は、これに限定されるものではなく適宜設定することができる。例えば、当該所定の条件は、1プレイの終了等であってもよい。具体的には、当該所定の条件は、ゲームクリア(換言すると、ダンジョンのクリア)や、プレイヤキャラクタ313が倒れること(換言すると、戦闘で敗北すること)等により満たされてもよい。また、当該所定の条件が、プレイヤキャラクタ313が倒れること(換言すると、戦闘で敗北すること)により満たされる場合等について、さらにゲームの進行度に係る条件も付加されていてもよい。すなわち、ゲーム制御部113は、プレイヤキャラクタ313が倒れた場合であって、ゲームの進行度が所定度合以上(換言すると所定の基準を超えている)場合には生成処理を開始させ、所定度合未満の場合には生成処理を開始させないこととしてもよい。また、当該所定の条件は、例えば、特定のマス302に到達することにより満たされてもよい。換言すると、特定のマス302に対応するイベントとして、カード311の生成が実行されるイベントが用意されており、生成処理の開始に係る所定の条件は、当該イベントの発生により満たされてもよい。
【0093】
生成AIに与える行動関連情報は、例えば、ユーザがゲーム内において使用したオブジェクト(例えばアイテム、具体的にはカード311や装備品等)に関する情報であってもよく、ユーザがゲーム内において取得したオブジェクトに関する情報であってもよく、イベント(例えば、ストーリーイベント)においてユーザが選択した選択肢に関する情報であってもよく、ユーザが通ったルート(換言すると、通ったマス302)に関する情報であってもよく、ユーザが行った戦闘に関する情報であってもよい。すなわち、行動関連情報には、例えば、ユーザが使用したカード311の種類を示す情報や、各カード311の使用回数を示す情報等が含まれてもよい。また、行動関連情報には、例えば、ユーザが取得したカード311の種類を示す情報や、各カード311の取得数を示す情報等が含まれてもよい。また、行動関連情報には、例えば、ユーザがプレイヤキャラクタに装備させている装備品に関する情報(例えば、装備品の種類、効果、性能等に関する情報)が含まれてもよい。また、行動関連情報には、例えば、所定のイベントにおいてユーザが選択した選択肢(例えば、ストーリーに関連する選択肢331)に関する情報が含まれてもよい。また、行動関連情報には、例えば、ユーザが通ったマス302の種類を示す情報や、各種類のマス302の通った回数を示す情報や、マップ301のどこまで到達したかを示す情報等が含まれてもよい。また、行動関連情報には、例えば、ユーザが敵キャラクタに与えたダメージに関する情報(例えば、ダメージの総量、ダメージの最大値、またはダメージの平均値等)や、ユーザが敵キャラクタに与えた状態異常に関する情報が含まれてもよい。また、行動関連情報には、例えば、ユーザが倒した敵キャラクタの数を示す情報や、ユーザが倒した敵キャラクタの種類を示す情報が含まれてもよい。
【0094】
また、生成AIに与える行動関連情報は、ユーザのゲーム内における過去の行動に基づいて導出される、ユーザの行動の特徴(換言すると、傾向)を表す文字列(換言すると、ユーザの行動の特徴に応じた文字列)等であってもよい。当該文字列は、例えば、ゲーム制御部113が、生成AIを用いずに導出してもよく、生成AIを用いて導出されてもよい。換言すると、生成部214は、生成AIに行動関連情報に基づいて各種情報の生成をさせる場合に、生成AIに一次的な行動関連情報を与え、当該行動関連情報に基づいてユーザの行動の特徴を表す文字列を生成させた上で、当該文字列(換言すると、二次的な行動関連情報)に基づいて各種情報の生成をさせてもよい。ここで、各種情報を生成させる生成AIと、当該文字列を生成させる生成AIとは、同一の生成AIであってもよく、異なる生成AIであってもよい。換言すると、制御部210は、生成AIに各種情報の生成をさせる場合に、生成AIに一次的な行動関連情報を与え、当該行動関連情報について要約させた上で、要約した結果(換言すると、二次的な行動関連情報)に基づいて各種情報の生成をさせてもよい。
【0095】
なお、生成処理は、端末装置10の制御部110が実行してもよく、サーバ20の制御部210が実行してもよく、制御部110と制御部210とが協働して実行してもよい。すなわち、以下では、制御部210の有する生成部214が生成処理を実行するものとして説明するが、生成部214の一部または全体を制御部110が有していてもよい。また、生成処理に用いる行動関連情報は、当該所定の条件が満たされたことを契機として制御部110がサーバ20に送信してもよく、当該タイミングよりも前に予め制御部110がサーバ20に送信し記憶部220に記憶しておくなどしてもよい。
【0096】
カード311の生成において、生成部214は、生成AIを用いてカード311の名称を決定(換言すると、生成)する名称決定処理を行う。また、カード311の生成において、生成部214は、名称決定処理により決定された名称に基づいてカード311の性能を決定(換言すると、生成)する性能決定処理を行う。ここで、生成部214は、生成AIを用いてカード311の性能を決定する。また、カード311の生成において、生成部214は、名称決定処理により決定された名称に基づいてカード311の画像を決定(換言すると、生成)する画像生成処理を行う。ここで、生成部214は、生成AIを用いてカード311の画像を決定する。そして、生成部214は、名称決定処理により決定された名称を有し、性能決定処理により決定された性能を有し、画像生成処理により決定された画像のカード311を生成する。換言すると、ゲーム内のオブジェクトを生成する生成処理は、オブジェクトの名称を決定する名称決定処理、オブジェクトの性能を決定する性能決定処理、およびオブジェクトの画像を決定する画像生成処理のうちのいずれかを含み得る。なお、本実施形態では、生成処理においては、カード311が生成されるが、生成処理により生成されるオブジェクトの種類は、特に限定されるものではない。例えば、生成処理により生成されるオブジェクトは、武器、防具、アクセサリ等のキャラクタに装備させるアイテムや、使用により消費される消費アイテム、あるいはキャラクタ(例えば、ユーザが使用可能なキャラクタや敵キャラクタ)等であってもよい。
【0097】
名称決定処理において、生成部214は、行動関連情報を生成AIに与えてカード311の名称を決定する。具体的には、生成部214は、行動関連情報と、カード311のモチーフを示す情報と、使用してはいけない名称のリスト(換言すると、名称のブラックリスト)とを入力情報として生成AIに与え、カード311の名称を生成AIに提案(換言すると、生成)させる。そして、生成部214は、生成AIの提案した名称を、生成するカード311の名称に決定する。具体的には、生成部214は、行動関連情報を生成AIに入力するとともに、当該行動関連情報に基づいてカード311の名称を提案するように当該生成AIに指示する。本実施形態においては、生成部214は、入力情報と、当該入力情報に基づいてカード311の名称を提案することを指示する文字列と、を含むプロンプトを生成AIに送信(換言すると、入力)し、カード311の名称を生成AIに提案させる。ここで、生成部214は、行動関連情報としての所定の文字列と、カード311のモチーフを示す所定の文字列と、使用してはいけない名称のリストとを、名称の決定に係る入力情報として生成AIに送信する。換言すると、生成部214は、行動関連情報に応じた名称であって、所定のモチーフに基づく名称であり、かつ名称のブラックリストに含まれない名称を、生成するカード311の名称として生成AIに提案させる。
【0098】
なお、モチーフは、本実施形態においては、生成部214が「ギリシャ神話」、「日本神話」、「北欧神話」、または「エジプト神話」等の複数の選択肢の中から抽選により決定する。なお、モチーフはゲームの世界観等に応じて適宜選択すればよい。
【0099】
また、名称のブラックリストには、使用してはいけない名称として、本実施形態に係るゲームに登場する特定のキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタとして使用可能なキャラクタや、特定の敵キャラクタ(例えば、ボスキャラクタ))の名称や、デフォルトで(換言すると、予め)用意されているカード311の名称等が含まれてもよい。
【0100】
すなわち、生成部214は、ユーザの過去の行動に応じた名称のカード311を生成AIを用いて生成する。換言すると、生成処理により生成されるオブジェクトは、ユーザの過去の行動に応じた名称のオブジェクトとなる。
【0101】
画像生成処理において、生成部214は、名称決定処理により決定された名称を生成AIに与えてカード311の画像を決定する。具体的には、生成部214は、カード311の名称を入力情報として生成AIに与え、カード311の画像を生成AIに提案(換言すると、生成)させる。そして、生成部214は、生成AIの提案した画像を、生成するカード311の画像に決定する。具体的には、生成部214は、カード311の名称を生成AIに入力するとともに、当該カードの名称に基づいてカード311の画像を提案するように当該生成AIに指示する。本実施形態においては、生成部214は、入力情報と、当該入力情報に基づいてカード311の画像を提案することを指示する文字列と、を含むプロンプトを画像生成AIに送信(換言すると、入力)し、カード311の画像を画像生成AIに提案させる。ここで、生成部214は、カード311の名称を示す文字列を、画像の決定に係る入力情報として生成AIに送信する。換言すると、生成部214は、カード311の名称に応じた画像を、生成するカード311の画像として生成AIに提案させる。
【0102】
画像生成処理においては、行動関連情報に基づいて決定された名称に応じた画像が生成される。そして、生成された画像が、新たに生成するカード311の画像として用いられる。すなわち、生成部214は、ユーザの過去の行動に応じた絵柄のカード311を生成AIを用いて生成する。換言すると、生成処理により生成されるオブジェクトは、ユーザの過去の行動に応じた外見のオブジェクトとなる。
【0103】
なお、生成AIに生成させるオブジェクトの画像は、オブジェクトの全体を表すものであってもよく、一部を表すものであってもよい。すなわち、例えば、ゲームに用いられるカードとして、カードに応じた絵柄が描かれた部分と、カードに依らずに共通の枠部分等を有するカードが知られているが、生成部214は、生成AIに絵柄部分の画像(換言すると、オブジェクトの一部分の画像)を生成させ、生成された絵柄部分の画像と予め用意された枠部分の画像(換言すると、オブジェクトの他の部分の画像)とを組み合わせてカード311全体の画像を生成してもよい。同様に、例えば、武具の画像を生成AIを用いて生成する場合に、生成部214は、武具全体の画像を生成AIに生成させてもよく、生成AIに武具の一部分に係る画像を生成させ、生成された画像と予め用意された武具の他の部分に係る画像とを組み合わせて武具全体の画像を生成するなどしてもよい。
【0104】
性能決定処理において、生成部214は、名称決定処理により決定された名称に基づいてカード311の性能を決定する。具体的には、生成部214は、名称決定処理により決定された名称と、行動関連情報とを入力情報として生成AIに与え、カード311の性能に係る提案を生成AIに実行させる。そして、生成部214は、生成AIの提案に基づき、生成するカード311の性能を決定する。本実施形態においては、生成部214は、カード311の名称と行動関連情報とを入力情報として生成AIに与え、予め用意されたカードの性能に係る複数の選択肢の中から、採用する選択肢を、カード311の名称と行動関連情報とに基づいて抽出させる。当該複数の選択肢は、例えば、記憶部220に記憶されている。そして、生成部214は、生成AIの抽出結果に基づき、生成するカード311の性能を決定する。
【0105】
ここで、各選択肢は、カード311の性能を規定したものである。具体的には、各選択肢は、例えば、「敵1体に炎属性でダメージを与える」、「敵1体に水属性でダメージを与える」、「敵全体にダメージを与える」、「防御値を特定値上昇させる」、「敏捷性を特定値上昇させる」、「カードを3枚引く」などのように、カード311の使用により得られる効果に関するものであってもよい。なお、生成処理により生成されるオブジェクトを、カード311ではなくキャラクタが装備可能な装備品とする場合には、各選択肢を、例えば、「無属性の剣 攻撃力12」、「炎属性の剣 攻撃力10」、「雷属性の鎧 防御力8」といったものにすることができる。
【0106】
生成AIは、採用する選択肢を、1つ抽出してもよく、複数抽出してもよい。採用する選択肢を1つ抽出する場合、抽出された選択肢の性能が、生成するカード311の性能として決定される。採用する選択肢を複数抽出する場合、抽出された複数の選択肢それぞれの性能が生成する1のカード311の性能として決定されてもよい。あるいは、抽出された複数の選択肢の中から選択された選択肢の性能が、生成するカード311の性能として決定されてもよい。抽出された複数の選択肢の中からの選択肢の選択は、抽出された複数の選択肢の中から抽選により1あるいは複数の選択肢が選択されるものであってもよく、抽出された複数の選択肢をユーザに提示し抽出された複数の選択肢の中から1または複数の選択肢をユーザが選択するものであってもよい。また、生成部214は、採用する選択肢の数を入力情報として生成AIに与え、採用する選択肢の数を指定してもよく、また採用する選択肢の数は所定の条件に基づいて(例えば、ゲームの進行状況や生成処理の実行契機等に応じて、あるいは当該数を決定する抽選等により)変動してもよい。
【0107】
生成AIによる、採用する選択肢の抽出は、例えば、以下のように実行されてもよい。例えば、カードの性能に係る複数の選択肢によって構成されるグループを予め複数用意しておき、生成AIには、複数のグループの中からいずれのグループを採用するかをカード311の名称および行動関連情報に応じて決定させてもよい。すなわち、生成AIによる、カードの性能に係る複数の選択肢の中から採用する選択肢を抽出する処理は、複数のグループの中から採用するグループを選択する処理であってもよい。例えば、生成部214は、性能決定処理において、カード311の名称および行動関連情報を生成AIに送信するとともに、複数のグループそれぞれについての情報を生成AIに送信し、当該名称および行動関連情報に基づいて複数のグループの中から採用するグループを決定するように生成AIに指示する。例えば、生成部214は、カード311の名称を示す文字列と、行動関連情報としての所定の文字列と、複数のグループそれぞれの特徴を説明する文字列と、当該行動関連情報に基づいて当該複数のグループの中から特定のグループを採用するグループとして決定することを指示する文字列とを含むプロンプトを生成AIに送信(換言すると、入力)し、カード311の名称およびユーザのゲーム内における過去の行動に応じたグループの選択をさせてもよい。この場合に、生成部214は、例えば、生成AIの選択したグループに含まれる複数の選択肢の中から抽選により、あるいはユーザの選択操作に基づき選択された選択肢の性能を、生成するカード311の性能として決定する。すなわち、グループとは、当該抽選に用いるテーブルと言い換えることもできる。
【0108】
また、生成AIによる、採用する選択肢の抽出は、例えば、以下のように実行されてもよい。例えば、生成部214は、性能決定処理において、カード311の名称および行動関連情報を生成AIに送信するとともに、複数の選択肢それぞれについての情報を生成AIに送信し、当該行動関連情報に基づいて複数の選択肢の中から採用する選択肢を決定するように(例えば、採用する選択肢を所定数選択するように)当該生成AIに指示する(なお、所定数とは、1つであってもよく、複数であってもよい)。例えば、生成部214は、カード311の名称を示す文字列と、行動関連情報としての所定の文字列と、複数の選択肢それぞれの性能を説明する文字列と、当該行動関連情報に基づいて当該複数の選択肢の中から特定の選択肢を採用する選択肢として決定することを指示する文字列とを含むプロンプトを生成AIに送信し、カード311の名称およびユーザのゲーム内における過去の行動に応じた選択肢の抽出をさせてもよい。
【0109】
性能決定処理においては、行動関連情報に基づいて決定された名称に応じた性能がカード311の性能として決定される。また、性能決定処理においては、行動関連情報に応じた性能がカード311の性能として決定される。そして、決定された性能が、新たに生成するカード311の性能として用いられる。すなわち、生成部214は、ユーザの過去の行動に応じた性能のカード311を生成AIを用いて生成する。換言すると、生成処理により生成されるオブジェクトは、ユーザの過去の行動に応じた性能のオブジェクトとなる。
【0110】
なお、性能決定処理は、予め用意されたカード311の性能に係る複数の選択肢の中から採用する選択肢を生成AIに抽出させてカード311の性能を決定するものでなくてもよい。例えば、生成部214は、生成AIに、カード311の性能に係る選択肢に関する情報(例えば、前述のグループに関する情報や各選択肢に係る情報)を与えずにカード311の性能を提案させてもよい。換言すると、性能決定処理は、カード311の性能を予め用意された複数の選択肢に基づいて決定するものではなく、カード311の名称や行動関連情報等に基づいて1から生成AIに考案させるもの等であってもよい。
【0111】
なお、性能決定処理は、オブジェクトの性能を決定する処理であるが、例えば、オブジェクトの性能として、オブジェクトの使用により得られる効果、オブジェクトのパラメータ(例えば強さに関するパラメータ、換言するとステータス)、オブジェクトの有するスキル、またはオブジェクトの種別等のうちのいずれかを決定するものであってもよい。また、オブジェクトの種別とは、例えば、オブジェクトがアイテムの場合におけるアイテムの種類や属性、オブジェクトがキャラクタの場合におけるキャラクタの種族や職業等を含む。
【0112】
なお、画像生成処理は、生成AIに、カード311の画像を、予め用意されたカード311の画像に係る複数の選択肢(換言すると、画像の候補のリスト)の中から提案させるものであってもよい。換言すると、生成部214は、生成AIに、カード311の名称を入力情報として生成AIに与え、予め用意されたカード311の画像に係る複数の選択肢の中から、採用する選択肢を、カード311の名称に基づいて抽出させてもよい。そして、生成部214は、生成AIの抽出結果に基づき、生成するカード311の画像を決定してもよい。すなわち、生成部214は、生成AIに、入力情報としてカード311の画像に係る選択肢を与えてカード311の画像を提案させてもよく、カード311の画像に係る選択肢を与えずにカード311の画像を提案させてもよい。
【0113】
また、名称決定処理は、生成AIに、カード311の名称を、予め用意されたカード311の名称に係る複数の選択肢(換言すると、名称の候補のリスト)の中から提案させるものであってもよい。換言すると、生成部214は、生成AIに、行動関連情報を入力情報として生成AIに与え、予め用意されたカード311の名称に係る複数の選択肢の中から、採用する選択肢を、行動関連情報に基づいて抽出させてもよい。そして、生成部214は、生成AIの抽出結果に基づき、生成するカード311の名称を決定してもよい。すなわち、生成部214は、生成AIに、入力情報としてカード311の名称に係る選択肢を与えてカード311の名称を提案させてもよく、カード311の名称に係る選択肢を与えずにカード311の名称を提案させてもよい。なお、ここで、生成部214は、カード311の名称の前半部分と後半部分とのそれぞれについて採用する選択肢を抽出させ、抽出された各選択肢を組み合わせてカード311の名称を決定するなどしてもよい。
【0114】
本実施形態においては、名称決定処理において入力情報として生成AIに入力される行動関連情報と、性能決定処理において入力情報として生成AIに入力される行動関連情報とは、少なくとも一部が異なっている。具体的には、名称決定処理においては、行動関連情報として、イベントにおいてユーザが選択した選択肢に関する情報と、ユーザが取得したカード311(換言すると、アイテム)の種類を示す情報とが生成AIに入力される。また、性能決定処理においては、行動関連情報として、ユーザが使用したカード311の種類を示す情報と、ユーザがプレイヤキャラクタに装備させている装備品に関する情報とが生成AIに入力される。換言すると、名称決定処理と性能決定処理とでは、行動関連情報として使用される情報の種類が少なくとも一部異なる。
【0115】
なお、性能決定処理においては、入力情報として前述の各種情報に代えあるいは加え、以下のような情報が生成AIに入力されてもよい。例えば、生成部214は、生成するオブジェクトの性能に係る特徴の数(例えば、使用により得られる効果の数や、スキルの数等)を指定する情報を、入力情報として生成AIに与えてもよい。そして、入力情報として与えた、当該数を指定する情報に応じた数の特徴を、生成AIに提案させるようになっていてもよい。また、例えば、生成部214は、カード311を生成する目的を、入力情報として生成AIに与えてもよい。例えば、生成部214は、当該目的として「シナジーの発見」や「新効果発見」等の情報を生成AIに与えてもよい。この場合、生成AIは、「シナジーの発見」という目的が与えられた場合、ユーザの行動関連情報の示すユーザが使用したカード311や、ユーザがプレイヤキャラクタに装備させている装備品とシナジーの出そうなカード311(換言すると、ユーザのプレイスタイルに適合し得るカード311)を生成する。また、生成AIは、「新効果発見」という目的が与えられた場合、行動関連情報の示すユーザが使用したカード311とは異質のカード311(換言すると、ユーザに新たなプレイスタイルでのプレイを促すカード311)を生成する。なお、生成部214は、入力情報として生成AIに与える目的をいずれの目的とするかを抽選によって決定してもよい。また、例えば、プレイヤキャラクタ313が倒れた場合等のユーザがゲーム内において失敗をしたことを契機としてカード311を生成する場合、ステージクリア等のユーザがゲーム内において成功を収めたことを契機としてカード311を生成する場合に比べ、生成AIに入力される入力情報として「新効果発見」という目的(換言すると、新たなプレイスタイルでのプレイを促すオブジェクトの生成を促す情報)が入力される確率が高くなっていてもよい。これにより、失敗をしたユーザに対してプレイスタイルの変更を促すことが可能となる。なお、ここで、確率が高いとは、高い方の確率が100%の場合や低い方の確率が0%の場合を含む。
【0116】
なお、名称決定処理、性能決定処理、および画像生成処理の各処理において生成AIに入力される入力情報は前述の情報に限られない。すなわち、例えば、行動関連情報を生成AIに与えずにカード311の名称が決定されたり、カード311の名称や行動関連情報等を生成AIに与えずにカード311の性能が決定されたりしてもよい。
【0117】
なお、性能決定処理は、カード311に対して決められた性能を、名称決定処理により決定された名称に応じて変化させるものであってもよい。具体的には、性能決定処理は、ユーザの行動関連情報に基づいて決定されたカード311の性能(例えば、パラメータ)を、カード311の名称に応じて変化させるものであってもよい。例えば、生成部214は、カード311の性能の変化のさせ方(例えば、変化させるパラメータの種類や変化量等)を、カード311の名称を入力情報として生成AIに与えることで生成AIに提案させ、当該提案に基づきカードの311の性能を変化させてもよい。ここで、変化前の性能は、生成AIにより決定されるものでなくてもよい。また、このような性能を変化させる処理は、カード311の生成の際に実行されるものでなくてもよい。すなわち、例えば、生成部214は、ユーザが既に所有しているアイテムやキャラクタ等のオブジェクトの性能の変化のさせ方を、カードの名称を入力情報として生成AIに与えて決定してもよい。具体的には、例えば、ゲーム制御部113は、ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ユーザが所有している所定のオブジェクトの性能を変化(例えば、強化あるいは進化等)させることを決定してもよい。そして、生成部214は、当該決定に基づき、当該所定のオブジェクトの性能の変化のさせ方(換言すると、変化後の性能)を、当該所定のオブジェクトの名称に基づいて(例えば、当該名称を生成AIに与えて)決定してもよい。そして、ゲーム制御部113は、当該所定のオブジェクトの性能を、生成部214の決定に基づき変化させてもよい。
【0118】
(ユーザの指示の反映)
名称決定処理、性能決定処理、および画像生成処理の各処理では、ユーザの指示を生成するオブジェクトに反映させる処理が行われてもよい。換言すると、端末装置10の制御部110は、生成するオブジェクトの内容(例えば、名称、性能、または画像)について指示するユーザの操作(以下、「内容指示操作」という。)を受け付けてもよい。そして、生成部214は、この内容指示操作に基づき、ユーザの指示を生成するオブジェクトに反映させてもよい。内容指示操作は、生成するオブジェクトのイメージについて指示する操作とも言え、生成するオブジェクトの特徴について指示する操作とも言える。
【0119】
内容指示操作は、複数の選択肢の中から特定の選択肢を選択する操作や、文字列を入力する操作等であってもよい。
【0120】
内容指示操作が複数の選択肢の中から特定の選択肢を選択する操作である場合について、当該複数の選択肢は、複数のカード311であってもよい。例えば、ゲーム制御部113は、生成処理の実行の際に(換言すると、ゲーム内において所定の条件が満たされ、カード311の生成を決定すると)、複数の選択肢としての複数のカード311を表示部18に表示させる。ここで表示させる複数のカード311は、ユーザ(自分)が所持しているカード311であってもよく、他のユーザが所持しているカード311であってもよく、これらの両方を含むものであってもよい。換言すると、ここで表示させる複数のカード311は、ユーザ(自分)や他のユーザが過去に生成したカード311(換言すると、ユーザや他のユーザのプレイ(換言すると、過去の行動)に基づき生成されたカード311)であってもよい。また、ゲーム制御部113は、表示させるカード311をランダムにあるいは所定の規則にしたがって複数枚抽出し表示させてもよく、ユーザの所持する全てのカード311を選択肢として表示させるなどしてもよい。
【0121】
ここでは、一例として、カードAとカードBとカードCとの3枚のカード311が表示部18に表示されユーザに提示されることとする。カードAとカードBとカードCとは、それぞれ異なる特徴(換言すると、属性)を有する。具体的にはカードAは「軟体系」という属性を有し、カードBは「厳つい系」という属性を有し、カードCは「武将系」という属性を有する。そして、ユーザがカードA、カードB、およびカードCの中からいずれかのカード311を選択すると、生成部214は、選択されたカード311に関する情報を、名称決定処理、性能決定処理、または画像生成処理における入力情報として生成AIに入力する。これにより、生成AIは、新たに生成するカード311の名称、性能、または画像について、選択されたカード311に応じた提案を行う。すなわち、これによりユーザの指示が新たに生成されるカード311に反映される。換言すると、生成部214は、ユーザの指示を、カードの生成に影響させる。例えば、選択されたカード311に関する情報が、画像生成処理における入力情報として入力される場合において、カードAが選択された場合、カードAの特徴を反映した「軟体系」のキャラクタの画像等が、新たに生成するカード311の画像として提案されやすくなる。これにより、ユーザは自身の欲しいカードを生成しやすくなる。換言すると、カード311の生成(例えば、画像の生成等)を完全に生成AIに任せると、ユーザの好みでないカード311が生成されやすくなってしまうおそれがあるところ、本構成によれば、このような問題を防止することができる。なお、選択されたカード311に関する情報は、文字列の形で生成AIに入力されてもよく、画像の形で生成AIに入力されてもよい。すなわち、例えば、入力情報は、選択されたカード311の特徴を示す文字列や、選択されたカードの画像等であってもよい。また、ここで例示した「軟体系」、「厳つい系」、「武将系」等の属性は、各カード311の属性として各カード311に紐づけられて所定の記憶部(例えば、記憶部220)に記憶されていてもよく、記憶されていなくてもよい。すなわち、例えば、選択されたカード311の画像を生成AIに入力し、その特徴を生成AIに判別させて新たに生成するカード311に反映させるようにすることなどもでき、この場合、選択されたカード311について生成AIが画像から「軟体系のキャラクタのカードである」と判別したりし得る。
【0122】
なお、ここでは、内容指示操作における複数の選択肢が、複数のカード311、換言すると生成の対象となるオブジェクトと同一種類のオブジェクトである場合を例に説明したが、当該複数の選択肢は、このようなものに限られない。例えば、各選択肢は、文字列や各種画像等であってもよい。すなわち、各選択肢は、選択することによって生成されるオブジェクトの内容に影響を与えるもの(換言すると、選択した選択肢によって生成されるオブジェクトの内容に違いが生じるもの)であればよい。
【0123】
次に、内容指示操作が文字列を入力する操作である場合の一例を説明する。例えば、ゲーム制御部113は、生成処理の実行の際に(換言すると、ゲーム内において所定の条件が満たされ、カード311の生成を決定すると)、当該文字列を入力する入力欄を表示部18に表示させる。そして、制御部110は、生成するオブジェクトの内容について指示する当該文字列を入力するユーザの入力操作を受け付ける。生成部214は、入力された文字列を、名称決定処理、性能決定処理、または画像生成処理における入力情報として生成AIに入力する。これにより、生成AIは、新たに生成するオブジェクトの名称、性能、または画像について、入力された文字列に応じた提案を行う。すなわち、これによりユーザの指示が新たに生成されるカード311に反映される。具体的には、例えば、入力された文字列が、画像生成処理における入力情報として入力される場合において、ユーザが「かわいいキャラクタ」と入力すると、かわいいキャラクタの画像等が、新たに生成するカード311の画像として提案されやすくなるようにすることなどができる。
【0124】
本実施形態においては、図6に示すように、生成部214は、行動関連情報(換言すると、ユーザの行動のログ)に基づいてカード311の名称を決定(換言すると、生成)する。そして、生成部214は、カード311の名称と行動関連情報(換言すると、ユーザの行動のログ)とに基づいてカード311の性能を決定(換言すると、生成)する。このように、カード311の性能(具体的には、カード311の使用により発生する効果)をカード311の名称に基づいて決定するようにすることで、カード名と性能との間に大きなずれが生じることを防止できる。また、生成部214は、カード311の名称と生成するカードに関するユーザの指示とに基づいてカードの画像を決定(換言すると、生成)する。このように、カード311の画像をカード311の名称に基づいて決定するようにすることで、カード名とカードの画像(換言すると、見た目)との間に大きなずれが生じることを防止できる。また、カード311の画像をユーザの指示に基づいて決定するようにすることでユーザの欲しいカード311が生成されやすくすることができる。
【0125】
(不適切画像に関する処理)
判定部215は、生成部214の生成した画像(以下、「生成画像」という。)が不適切な画像か判定する判定処理を行う。
【0126】
ここで、不適切な画像とは、以下のような画像を含み得る。すなわち、不適切な画像とは、公序良俗に反する画像であってもよい。具体的には、不適切な画像とは、暴力的な表現を含む画像や、性的な表現を含む画像や、反社会的表現を含む画像等であってもよい。また、不適切な画像とは、ゲームの対象年齢に適合しない画像(例えば、ゲームの対象年齢が12才以上である場合における、18才未満のユーザにふさわしくない画像等)であってもよい。また、不適切な画像とは、知的財産権を侵害する画像であってもよい。なお、本実施形態に係るゲームの運営者等の有する知的財産権等に係る画像の場合、知的財産権を侵害することにはならないので、知的財産権を侵害する画像とは、他者の知的財産権を侵害する画像とも言える。なお、知的財産権とは、特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいう。また、不適切な画像とは、ゲーム内において使用されている他の画像と同一(または類似)の画像であってもよい。具体的には、ゲーム内に既に存在しているカード311(あるいはキャラクタ等の各種オブジェクト)と同一(または類似)の画像は、混同を起こしたりゲームの世界観を崩したり等の問題が生じ得るので不適切な画像となり得る。
【0127】
なお、本実施形態においては、判定部215は、生成部214の生成するカード311の画像について不適切な画像か判定するが、判定の対象となる画像はカード311の画像に限られない。例えば、生成部214は、カード311の画像に代え、あるいは加え、ゲームで使用される背景画像等を、ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づいて生成してもよい。そして、判定部215は、このような背景画像等について、不適切な画像か判定してもよい。
【0128】
判定部215は、生成画像が不適切な画像か否かを、生成AIを用いて判定してもよい。具体的には、判定部215は、生成部214の生成した生成画像を生成AIに入力し、当該生成画像が不適切な画像か否かを生成AIに確認してもよい。そして、判定部215は、当該生成画像が不適切な画像であると生成AIが判定した場合に、当該生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。具体的には、判定部215は、生成画像が公序良俗に反する画像かどうか(換言すると、公序良俗に反する表現を含むか)、特定の年齢層のユーザにふさわしくない画像かどうか(換言すると、対象年齢外の表現を含むか)、知的財産権を侵害する画像かどうか(換言すると、他者の知的財産権に抵触する表現を含むか)、あるいは特定の画像と同一または類似であるか等を生成AIに問い合わせ、生成AIが公序良俗に反する画像であると回答した場合や、特定の年齢層のユーザに対して不適切な画像であると回答した場合や、知的財産権を侵害する画像であると回答した場合や、特定の画像と同一または類似であると回答した場合等に、不適切な画像と判定してもよい。ここで、判定部215は、生成AIに対して生成画像をそのまま入力し、当該生成画像が不適切な画像か否か確認してもよい。あるいは判定部215は、生成AIに対して生成画像を入力し当該生成画像に基づいてテキスト(例えば、生成画像の特徴を示すテキスト)を生成させ、その後に生成AIに当該テキストを入力して当該生成画像が不適切な画像か確認してもよい。
【0129】
また、判定部215は、生成画像が不適切な画像か否かを、セーフサーチ機能を提供するシステム等の、不適切な画像か否かの判定(換言すると、不適切なコンテンツの検出)が可能なシステム(以下、「不適切画像判定システム」という。)を用いて判定してもよい。なお、不適切画像判定システムは、本実施形態の情報処理システム1が有していてもよく、セーフサーチ機能等を提供する外部のサービスに係るシステムであってもよい。すなわち、公序良俗に反する画像かどうか、知的財産権を侵害するかどうか、あるいは特定の画像と同一または類似であるか等を判別可能なシステム(換言すると、サービス、AI)は公知であるところ、判定部215は、このようなシステムを用いて生成画像が不適切な画像か否かの判定を行ってもよい。具体的には、判定部215は、生成部214の生成した生成画像が不適切な画像か否かを不適切画像判定システムに確認し、当該生成画像が不適切な画像であると不適切画像判定システムが判定した場合に、当該生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。ここで、判定部215は、不適切画像判定システムに対して生成画像をそのまま入力し、当該生成画像が不適切な画像か否か確認してもよい。あるいは判定部215は、生成AIに対して生成画像を入力し当該生成画像に基づいてテキスト(例えば、生成画像の特徴を示すテキスト)を生成させ、その後に不適切画像判定システムに当該テキストを入力して当該生成画像が不適切な画像か確認してもよい。
【0130】
上述のように、生成画像が不適切な画像か判定する判定処理は、生成画像をテキストに変換する処理と、当該テキストに基づいて生成画像が不適切な画像か判定する処理とを含んでもよい。一例として、生成部214は、生成AIに対して生成画像を入力し、生成画像をテキストに変換させ、当該テキストが特定の固有名詞(例えば、他者の知的財産権に係る固有名詞(例えば、他者が知的財産権を有するキャラクタの名称等))を含む場合に、当該生成画像が不適切な画像と判定してもよい。ここで、生成部214は、生成AIや不適切画像判定システム等に当該テキストを入力し、当該テキストが特定の固有名詞を含むか確認することができる。
【0131】
判定部215は、生成画像が、所定のデータベースにおける不適切な画像のリスト(換言すると、ブラックリスト)に照らして不適切とされる場合に、生成画像が不適切な画像であると判定してもよい。ここで、所定のデータベースとは、生成AIの用いるデータベースや、不適切画像判定システムの用いるデータベースであってもよい。また、当該所定のデータベースは、本実施形態の情報処理システム1が有していてもよい。すなわち、判定部215は、生成AIが生成画像をブラックリストに照らして不適切と判定した場合に、生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。また、判定部215は、不適切画像判定システムが生成画像をブラックリストに照らして不適切と判定した場合に、生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。また、判定部215は、生成AIや不適切画像判定システムが、生成画像を変換したテキストをブラックリストに照らして不適切と判定した場合に、生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。判定部215は、不適切画像の判定に際し、生成AIや不適切画像判定システムにブラックリストに関する情報を入力し得る。
【0132】
判定部215は、生成画像が、所定のデータベースにおける適切な画像のリスト(換言すると、ホワイトリスト)に照らして適切とされない場合に、生成画像が不適切な画像であると判定してもよい。ここで、所定のデータベースとは、生成AIの用いるデータベースや、不適切画像判定システムの用いるデータベースであってもよい。また、当該所定のデータベースは、本実施形態の情報処理システム1が有していてもよい。すなわち、判定部215は、生成AIが生成画像をホワイトリストに照らして適切と判定しなかった場合に、生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。また、判定部215は、不適切画像判定システムが生成画像をホワイトリストに照らして適切と判定しなかった場合に、生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。また、判定部215は、生成AIや不適切画像判定システムが、生成画像を変換したテキストをホワイトリストに照らして適切と判定しなかった場合に、生成画像を不適切な画像であると判定してもよい。判定部215は、不適切画像の判定に際し、生成AIや不適切画像判定システムにホワイトリストに関する情報を入力し得る。ホワイトリストには、例えば、自社の知的財産権や、他者から使用許諾を受けている知的財産権に関する情報(例えば、画像に使用しても他者の知的財産権を侵害することとならないキャラクタの一覧等)が含まれていてもよい。このようなホワイトリストを利用することで、生成画像が既存のキャラクタに係るものである場合等について、一律に不適切画像と判定するのではなく、生成画像が自社が使用可能なキャラクタに係るものである場合には、生成画像の使用を可能にすることなどができる。
【0133】
判定部215は、生成画像について、カード311がユーザに付与される前に、不適切な画像か否かを判定する。そして、ゲーム制御部113は、生成画像が不適切な画像と判定されなかった場合に、不適切な画像と判定されなかった生成画像を用いたカード311をユーザに付与する。すなわち、本実施形態では、ゲーム内において所定の条件が満たされると、カード311を生成する生成処理が実行され、カード311に係る画像が生成されるが、ゲーム制御部113は、生成された当該画像が不適切な画像でないことが確認された後に、当該画像のカード311をユーザに付与する。また、生成部214は、生成画像が不適切な画像と判定された場合に、不適切な画像と判定された生成画像を他の画像に差し替える。具体的には、生成部214は、生成AIに、カード311の名称に基づくカード311の画像の提案を再度実行させる。換言すると、生成部214は、生成AIに、カード311の画像を再生成させる。そして、判定部215は、再生成された生成画像について不適切な画像か否かを判定し、再生成された生成画像が不適切な画像と判定されなかった場合、ゲーム制御部113は、当該再生成された画像を用いたカード311をユーザに付与する。すなわち、生成画像について、不適切な画像か否か判定する処理、および、不適切と判定された場合に画像を差し替える処理は、生成処理の一部として実行されてもよい。
【0134】
なお、判定部215は、カード311に係る生成画像について、カード311がユーザに付与された後に、不適切な画像か否かを判定してもよい。そして、ゲーム制御部113は、ユーザに付与されたカード311に用いられている生成画像が不適切な画像と判定された場合に、当該カード311に用いる画像を他の画像に差し替えてもよい。具体的には、生成部214は、ユーザに付与されたカード311の画像が不適切な画像と判定された場合、生成AIに、当該カード311の名称に基づく当該カード311の画像の提案を再度実行させる。換言すると、生成部214は、生成AIに、当該カード311の画像を再生成させる。そして、ゲーム制御部113は、当該カード311の画像を、不適切と判定された生成画像から再生成された生成画像に差し替える。すなわち、本実施形態では、ゲーム内において所定の条件が満たされると、カード311を生成する生成処理が実行され、カード311に係る画像が生成されるが、ゲーム制御部113は、当該カード311をユーザに付与した後(換言すると、当該カード311をユーザがゲーム内で使用することが可能になった後)に、当該画像が不適切な画像と判定された場合、ユーザが所有している当該カード311の画像を、異なる画像に差し替えてもよい。なお、このような構成において、当該カード311をユーザに付与する前にも、当該カード311に係る画像が不適切な画像か否かの判定、および不適切な画像の場合に当該カード311に係る画像を他の画像に差し替える処理が実行されてもよい。
【0135】
また、カード311の画像が不適切な画像と判定されたことに基づき、当該カード311の画像を差し替える場合について、当該カード311の性能は変更されない。すなわち、まず、生成処理においては、画像生成処理と性能決定処理とが実行されカード311が生成される。そして、画像生成処理により生成された生成画像が不適切な画像と判定された場合、画像生成処理が再度行われ新たに生成された生成画像が当該カード311の画像として差し替えられるが、このとき性能決定処理については再度の実行はされず、既に決定されている性能がそのまま使用される。また、カード311がユーザに付与された後に、不適切な画像か否かの判定、および画像の差し替えを行う構成においても、同様に、既に付与されユーザが所有している当該カード311の性能は変化させることなく、当該カード311の画像が新たに生成された画像に差し替えられる。
【0136】
ただし、カード311の画像が不適切な画像と判定されたことに基づき、当該カード311の画像を差し替える場合について、当該カード311の性能が変更されてもよい。すなわち、例えば、画像生成処理が再度行われ新たに生成された生成画像が当該カード311の画像として差し替えられる場合に、生成部214は、性能決定処理を再度実行し、性能を決定し直すこととしてもよい。また、カード311がユーザに付与された後に、不適切な画像か否かの判定、および画像の差し替えを行う構成において、ゲーム制御部113は、ユーザが既に所有しているカード311の性能(換言すると、パラメータ)を、カード311の画像の差し替えに伴い変化させる等してもよい。ここで、カード311の性能の変化のさせ方(換言すると、変化後の性能)は、例えば、生成部214が、生成AIを用いて決定してもよい。
【0137】
このように、本実施形態においては、判定部215は、画像生成処理により生成された生成画像が所定の条件を満たすか判定する。そして、所定の条件を満たす場合、生成画像が他の画像に差し替えられる。一方、所定の条件を満たさない場合、生成画像は差し替えられず、当該生成画像がゲーム内で使用される。例えば、所定の条件を満たさない場合、当該生成画像が用いられたオブジェクトをユーザに所有させる。
【0138】
次に、図7を参照しながら、生成AIを用いたオブジェクトの生成に係る処理の一例について説明する。
【0139】
まず、ゲーム制御部113は、ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、生成処理の実行を決定する(ステップS101)。具体的には、例えば、ゲーム制御部113は、ステージがクリアされたことに基づき、カード311の生成を決定する。
【0140】
次いで、ゲーム制御部113は、生成部214に、生成処理の開始を指示する(ステップS102)。
【0141】
次いで、生成部214は、生成処理の開始の指示に基づき、生成処理を開始させる。具体的には、生成部214は、生成処理の開始の指示に基づき、ユーザのゲーム内における過去の行動に関する情報(換言すると、行動関連情報)を生成AIに与えてカードの名称を決定する名称決定処理を行う(ステップS103)。
【0142】
また、生成部214は、生成部214は、名称決定処理により決定された名称と、ユーザのゲーム内における過去の行動に関する情報(換言すると、行動関連情報)とを生成AIに与えてカード311の性能を決定する性能決定処理を行う(ステップS104)。
【0143】
また、生成部214は、名称決定処理により決定された名称を生成AIに与えてカード311の画像を生成する画像生成処理を行う(ステップS105)。
【0144】
次いで、判定部215は、画像生成処理により生成された画像が、不適切な画像か判定する(ステップS106)
【0145】
画像生成処理により生成された画像が、不適切な画像と判定された場合(ステップS106でYES)、生成部214は、名称決定処理により決定された名称を生成AIに与えてカード311の画像を生成する画像生成処理を再度行う(ステップS105)。このとき、生成部214は、前回の画像生成処理により生成された画像を、新たに生成された画像に差し替える。
【0146】
画像生成処理により生成された画像が、不適切な画像と判定されなかった場合(ステップS106でNO)、生成部214は、名称決定処理により決定された名称と、性能決定処理により決定された性能と、画像生成処理により生成された画像とに基づいてカード311を生成する(ステップS107)。換言すると、生成部214は、名称決定処理により決定された名称と、性能決定処理により決定された性能と、画像生成処理により生成された絵柄とを有するカード311を生成する。
【0147】
次いで、ゲーム制御部113は、生成されたカード311を、ユーザに取得させるカード311の候補に追加する(ステップS108)。具体的には、ゲーム制御部113は、生成部214の生成したカード311を、取得可能カードリストに追加する。
【0148】
また、ゲーム制御部113は、プレイの進行中においてカード311の取得に係る所定の条件が満たされたことに基づき、ユーザに取得させるカード311の候補(換言すると、取得可能カードリストに含まれるカード311)の中から特定のカード311をユーザに付与する(ステップS109)。当該特定のカードとして、生成部214の生成したカード311が選択された場合、ユーザは、生成部214の生成したカード311を取得し、所有することとなる。
【0149】
なお、判定部215は、生成されたカード311が、取得可能カードリストに追加された後(換言すると、ステップS108よりも後)、あるいはユーザに付与された後(換言すると、ステップS109よりも後)に、当該カード311の画像について、不適切な画像か判定してもよい。そして、ゲーム制御部113は、ユーザに付与されたカード311や、取得可能カードリストに追加されたカード311に用いられている生成画像が不適切な画像と判定された場合に、カード311の画像を他の画像(例えば、不適切な画像と判定されたことに基づき生成部214が生成AIを用いて生成した画像)に差し替えてもよい。
【0150】
なお、名称決定処理や性能決定処理において用いる行動関連情報には、生成処理により生成されたカード311のユーザによる使用に関する情報が含まれてもよい。このような構成によれば、以前の生成処理において生成されたオブジェクトの使用が、後の生成処理において生成されるオブジェクトに反映されるようになり、生成されるオブジェクトが徐々に進化していくといったゲーム性の実現が可能となる。また、本実施形態のゲームのように、1プレイが終了し次のプレイが開始される場合に、前回のプレイにおいて取得したカード311等の所定のオブジェクトを喪失した状態で次のプレイが開始されるゲームにおいて、取得可能なオブジェクトのリストについては、引き継がせた状態で次のプレイを開始させることにより、類似のゲームには無い新たなゲーム性の実現が可能となる。
【0151】
なお、本実施形態においては、生成処理により生成されたオブジェクトは、ユーザに取得させるオブジェクトの候補に追加することとしたが、生成されたオブジェクトは候補への追加ではなく、直接ユーザに付与されるなどしてもよい。すなわち、例えば、ゲーム制御部113は、生成処理によりカード311が生成されると、生成されたカード311を生成されたタイミングでユーザに付与してもよい。例えば、ゲーム制御部113は、ユーザに対してカード311を付与することが決定されたことに基づき、付与するカード311を生成する生成処理を開始させ、生成されたカード311をユーザに付与するなどしてもよい。
【0152】
なお、本実施形態に係る構成は、例えば、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、カードゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、音楽ゲーム、およびシミュレーションゲーム等を含むいずれのゲームに適用されてもよい。また、本実施形態に係る構成は、ユーザ同士での対戦や協力プレイ等が可能なゲーム(換言すると、マルチプレイが可能なゲーム)に適用されてもよい。また、本実施形態に係る構成は、ゲーム以外のサービス(換言すると、アプリケーション)に適用されてもよい。
【0153】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明は、ゲーム以外のサービスにも適用可能である。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、フローチャートに示した各処理には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0154】
<付記>
本実施形態の構成は、例えば、サービスの興趣性の向上に用いられてもよい。以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0155】
(付記1-1)
コンピュータを、
ユーザがゲーム内で使用可能なオブジェクトを生成する生成手段(例えば、生成部214)として機能させ、
前記生成手段は、
前記オブジェクトの名称をAIを用いて決定する処理と、
決定された名称に基づいて前記オブジェクトの性能を決定する処理と、を実行する
プログラム。
このような構成によれば、オブジェクトの性能がオブジェクトの名称に基づいて決定されるので、生成されるオブジェクトについて、名称と性能との間に大きなずれが生じることを防止でき、ゲームの興趣性を高くすることができる。
【0156】
(付記1-2)
前記生成手段は、
生成する前記オブジェクトに関する前記ユーザの指示を、生成する前記オブジェクトに反映させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザの指示が生成されるオブジェクトに反映されるようになり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0157】
(付記1-3)
前記生成手段は、
前記ユーザのゲーム内における過去の行動に関する情報をAIに与えて前記オブジェクトの名称を決定する処理と、
決定された名称と、前記ユーザのゲーム内における過去の行動に関する情報と、をAIに与えて前記オブジェクトの性能を決定する処理と、を実行し、
名称の決定に用いる過去の行動に関する情報と、性能の決定に用いる過去の行動に関する情報とが少なくとも一部異なる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザのゲーム内での行動が生成されるオブジェクトに影響を与えるようになり、ゲームの興趣性を向上させることができる。また、名称の決定に影響を与える過去の行動と、性能の決定に影響を与える過去の行動とが異なることにより、ユーザの行動と生成されるオブジェクトとの関係を多様化することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0158】
(付記1-4)
前記生成手段は、
前記オブジェクトの名称を、予め用意された複数の選択肢の中から採用する選択肢をAIに抽出させることにより決定する
付記1-1から1-3のいずれか1つに記載のプログラム。
このような構成によれば、生成されるオブジェクトの名称を、ゲームの運営者や開発者等がコントロールすることが可能となる。
【0159】
(付記1-5)
ユーザがゲーム内で使用可能なオブジェクトを生成する生成手段を備え、
前記生成手段(例えば、生成部214)は、
前記オブジェクトの名称をAIを用いて決定する処理と、
決定された名称に基づいて前記オブジェクトの性能を決定する処理と、を実行する
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0160】
(付記2-1)
コンピュータを、
ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ゲームで使用する画像をAIを用いて生成する生成手段(例えば、生成部214)と、
AIにより生成された生成画像が不適切な画像か判定する判定手段(例えば、判定部215)と、として機能させる
プログラム。
AIにより画像を生成するようにすることで、新たな画像が生成される楽しみを与えたり、開発側が予め画像を多量に用意しておくことなくゲームに登場する画像の種類を多くすることなどが可能となる。これによりゲームの興趣性が向上する。一方で、AIに画像を生成させることにより、AIが不適切な画像を生成してしまう可能性もあるところ、そのような画像がゲーム内で使用されてしまうと、ユーザに不快感を与えたり、ゲームの興趣性が低下したりしてしまうおそれがある。本構成によれば、AIの生成した画像が不適切な画像かを判定できるので、判定結果を利用してこのような問題を防止することができ、ゲームの興趣性を高くすることができる。
【0161】
(付記2-2)
不適切な画像には、公序良俗に反する画像または知的財産権を侵害する画像の少なくともいずれかが含まれる
付記2-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、社会的にふさわしくない画像が意図せず使用されてしまうことがないように、このような画像を検出することができる。
【0162】
(付記2-3)
前記判定手段は、
前記生成画像が、所定のデータベースにおける不適切な画像のリストに照らして不適切とされる場合、または所定のデータベースにおける適切な画像のリストに照らして適切とされない場合の少なくともいずれかの場合について、前記生成画像が不適切な画像であると判定する
付記2-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、生成された画像が不適切な画像か否かの判定を明確な基準や独自の基準に基づき行うことができる。
【0163】
(付記2-4)
前記生成画像は、ゲーム内においてユーザが所有可能な所定のオブジェクトに用いる画像であり、
コンピュータを、前記生成画像を用いた前記所定のオブジェクトを前記ユーザに所有させるゲーム制御手段として機能させる
付記2-1から2-3のいずれか1つに記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザが所有可能なオブジェクトに用いられる画像について、不適切か否かを判定することが可能となる。
【0164】
(付記2-5)
前記判定手段は、前記所定のオブジェクトに係る前記生成画像について、前記所定のオブジェクトが前記ユーザに付与される前に、不適切な画像かを判定し、
前記ゲーム制御手段は、前記生成画像が不適切な画像と判定されなかった場合に、不適切な画像と判定されなかった前記生成画像を用いた前記所定のオブジェクトを前記ユーザに付与する
付記2-4に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザが所有可能なオブジェクトに用いられる画像について、不適切な画像か否かを事前に判定することができる。したがって、不適切な画像が用いられたオブジェクトがユーザに付与されてしまうことを防止することができる。
【0165】
(付記2-6)
コンピュータを、差替手段(例えば、生成部214またはゲーム制御部113)として機能させ、
前記判定手段は、前記所定のオブジェクトに係る前記生成画像について、前記所定のオブジェクトが前記ユーザに付与された後に、不適切な画像かを判定し、
前記差替手段は、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いられている前記生成画像が不適切な画像と判定された場合に、前記ユーザに付与された前記所定のオブジェクトに用いる画像を他の画像に差し替える
付記2-4に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザに付与されているオブジェクトに用いられている画像が不適切な画像である場合に、当該不適切な画像が使用され続けてしまうことを防止することができる。
【0166】
(付記2-7)
コンピュータを、差替手段として機能させ、
前記差替手段は、前記生成画像が不適切な画像と判定された場合に、前記所定のオブジェクトの性能は変化させずに前記所定のオブジェクトに用いる画像を他の画像に差し替える
付記2-4に記載のプログラム。
このような構成によれば、オブジェクトの画像が不適切な場合に、オブジェクトの性能は維持したまま画像だけを差し替えることが可能となる。
【0167】
(付記2-8)
ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ゲームで使用する画像をAIを用いて生成する生成手段(例えば、生成部214)と、
AIにより生成された生成画像が不適切な画像か判定する判定手段(例えば、判定部215)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記2-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0168】
なお、上述のプログラムで構成した課題解決手段(例えば、付記に記載の各構成等)は、適宜、装置、システム、方法、媒体等に転用することができる。
【符号の説明】
【0169】
1 情報処理システム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム制御部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム制御部、213 データ管理部、214 生成部、215 判定部、220 記憶部
【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、ゲーム内において所定の条件が満たされたことに基づき、ゲームで使用する画像をAIを用いて生成する生成手段と、AIにより生成された生成画像が不適切な画像か判定する判定手段と、として機能させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7