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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-26
(45)【発行日】2025-07-04
(54)【発明の名称】案内システム、及び案内方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20250627BHJP
【FI】
G06Q30/02
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2025508566
(86)(22)【出願日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 JP2024010642
(87)【国際公開番号】W WO2024195778
(87)【国際公開日】2024-09-26
【審査請求日】2025-02-18
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2023/010999
(32)【優先日】2023-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【弁理士】
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】杉村 正曉
(72)【発明者】
【氏名】真壁 立
(72)【発明者】
【氏名】大塚 浩志
(72)【発明者】
【氏名】森 愛希子
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/153899(WO,A1)
【文献】特開2010-208773(JP,A)
【文献】特開2021-099648(JP,A)
【文献】特開2022-085311(JP,A)
【文献】特開2020-016967(JP,A)
【文献】特開2018-156150(JP,A)
【文献】特開2002-114336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内対象の案内を行う案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定する利用者特定部と、
前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する案内情報を、前記案内マップに出力させる案内提示部と
を備え
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体より、指定された行先をタクシーの行先へ自動登録する、
内システム。
【請求項2】
前記利用者特定部は、前記画像から抽出された特徴量に基づいて、前記利用者を特定する
請求項1に記載の案内システム。
【請求項3】
前記利用者特定部は、予め特定されている前記利用者と、前記利用者を撮像した画像とを対応付けた学習データから機械学習された学習結果に基づいて、前記利用者を特定する
請求項1又は請求項2に記載の案内システム。
【請求項4】
前記案内マップは、前記利用者が携帯する携帯媒体が記憶する固有識別情報を受信可能な通信部を備え、
前記利用者特定部は、前記通信部が受信した前記固有識別情報と、前記画像とに基づいて、前記利用者を特定する
請求項1に記載の案内システム。
【請求項5】
前記案内提示部は、特定した前記利用者を含むグループが確認された場合に、前記グループの関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
請求項1に記載の案内システム。
【請求項6】
前記案内提示部は、前記グループに属する前記利用者が、予め設定された人数以上特定された場合に、前記グループの関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
請求項5に記載の案内システム。
【請求項7】
前記案内提示部は、前記グループに属する前記利用者が、予め設定された割合以上特定された場合に、前記グループの関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
請求項5に記載の案内システム。
【請求項8】
前記案内情報を出力する出力部を有する前記案内マップを備え、
前記案内提示部は、前記出力部に、前記案内情報を出力させる
請求項1に記載の案内システム。
【請求項9】
前記案内マップは、前記案内提示部を備える
請求項8に記載の案内システム。
【請求項10】
ネットワークを介して、前記案内マップに接続可能なサーバ装置を備え、
前記サーバ装置は、前記関心情報記憶部と、前記案内提示部とを備え、
前記案内提示部は、前記ネットワークを介して、前記案内マップの前記出力部に、前記案内情報を出力させる
請求項8に記載の案内システム。
【請求項11】
前記案内マップの近傍の前記利用者を撮像可能な前記撮像装置である第1撮像装置と、
前記案内対象の範囲内の建物に設置された複数の第2撮像装置と、
前記利用者が、移動中に前記複数の第2撮像装置の少なくともいずれかによって撮像された画像に基づいて、前記建物の複数の階床のうちの前記利用者の到着階を判定する階床判定部と、
前記階床判定部が判定した前記到着階における当該利用者の行動を表す行動情報を前記複数の第2撮像装置の少なくともいずれかによって撮像された前記画像に基づいて取得する行動情報取得部と、
前記階床判定部が判定した前記到着階における前記エリアの配置及び前記属性と、前記行動情報取得部が取得した行動情報とに基づいて、前記属性ごとの当該利用者の関心度を表す前記関心情報を取得し、当該関心情報を前記利用者ごとに前記関心情報記憶部に記憶させる関心情報取得部と
を備える請求項1に記載の案内システム。
【請求項12】
前記案内マップは、前記利用者の属するグループの利用人数を含めてタクシーを配車する
請求項に記載の案内システム。
【請求項13】
案内対象の案内を行う案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定する利用者特定部と、
前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する案内情報を、前記案内マップに出力させる案内提示部と
を備え、
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体により、前記利用者の要求に応じて指定された行先を、乗合ビークルの行先へ自動登録する
内システム。
【請求項14】
前記案内マップは、前記指定された行先を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録し、前記乗合ビークルの行先に応じた最適な移動ルートを生成し、生成した前記移動ルートを前記乗合ビークルに設定する
請求項1に記載の案内システム。
【請求項15】
前記指定された行先には、前記案内マップが出力する前記案内情報が示す行先が含まれ、
前記案内マップは、前記操作部又は複数の前記利用者のそれぞれが携帯する前記携帯媒体により、前記案内情報から指定された行先を前記乗合ビークルの行先へ自動登録する
請求項1に記載の案内システム。
【請求項16】
前記指定された行先には、前記操作部又は前記携帯媒体により、直接、位置情報が指定された指定場所が含まれ、
前記案内マップは、前記指定された行先が、前記指定場所である場合に、前記指定場所を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録するとともに、前記指定場所を指定した当該利用者に対応する前記案内情報の出力を停止する
請求項1に記載の案内システム。
【請求項17】
前記案内マップは、前記乗合ビークルの現在位置と、予定している経由地及び前記移動ルートとを表示するとともに、前記携帯媒体に表示させる
請求項1に記載の案内システム。
【請求項18】
前記案内マップは、前記操作部又は前記携帯媒体の操作に応じて、前記経由地及び前記移動ルートの一部又は全部の表示を停止させる
請求項1に記載の案内システム。
【請求項19】
案内対象の案内を行う案内マップに案内情報を出力する案内システムの案内方法であって、
利用者特定部が、前記案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定し、
案内提示部が、前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させ
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体より、指定された行先をタクシーの行先へ自動登録する、
案内方法。
【請求項20】
前記案内マップは、前記利用者の属するグループの利用人数を含めてタクシーを配車する
請求項19に記載の案内方法。
【請求項21】
案内対象の案内を行う案内マップに案内情報を出力する案内システムの案内方法であって、
利用者特定部が、前記案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定し、
案内提示部が、前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させ、
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体により、前記利用者の要求に応じて指定された行先を、乗合ビークルの行先へ自動登録する
内方法。
【請求項22】
前記案内マップは、前記指定された行先を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録し、前記乗合ビークルの行先に応じた最適な移動ルートを生成し、生成した前記移動ルートを前記乗合ビークルに設定する
請求項2に記載の案内方法。
【請求項23】
前記指定された行先には、前記案内情報に含まれる行先が含まれ、
前記案内マップは、前記操作部又は複数の前記利用者のそれぞれが携帯する前記携帯媒体により、指定された行先を前記乗合ビークルの行先へ自動登録する
請求項2に記載の案内方法。
【請求項24】
前記指定された行先には、前記操作部又は前記携帯媒体により、直接、位置情報が指定された指定場所が含まれ、
前記案内マップは、前記指定された行先が、前記指定場所である場合に、前記指定場所を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録するとともに、前記指定場所を指定した当該利用者に対応する前記案内情報の出力を停止する
請求項2に記載の案内方法。
【請求項25】
前記案内マップは、前記乗合ビークルの現在位置と、予定している経由地及び前記移動ルートとを表示するとともに、前記携帯媒体に表示させる
請求項2に記載の案内方法。
【請求項26】
前記案内マップは、前記操作部又は前記携帯媒体の操作に応じて、前記経由地及び前記移動ルートの一部又は全部の表示を停止させる
請求項2に記載の案内方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、案内システム、及び案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特定の個人にあわせた案内を行う案内システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような従来の案内システムでは、個人を特定するために、人物を含む画像と、画像を取得した位置情報とを収集し、収集されたデータに基づいて解析を行って、その人物の動きを先回りして案内を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-185236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような従来の案内システムでは、位置情報が必須である。その位置情報の取得手段は、例えば、GPS(Global Positioning System)である。一般的にGPSは、屋外において、GPS機能を備えた装置により位置情報を取得可能である。しかしながら,都市部では、ビルが多く存在するため、GPSにより位置情報を取得できない場合があり、利用者に応じた案内ができない可能性があった。
【0005】
本開示は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、位置情報の取得手段を必要とせずに、利用者に応じた適切な案内を行うことができる案内システム、及び案内方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本開示の一態様は、案内対象の案内を行う案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定する利用者特定部と、前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する案内情報を、前記案内マップに出力させる案内提示部とを備え、前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体より、指定された行先をタクシーの行先へ自動登録する、案内システムである。
【0007】
また、本開示の一態様は、案内対象の案内を行う案内マップに案内情報を出力する案内システムの案内方法であって、利用者特定部が、前記案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定し、案内提示部が、前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させ、前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体より、指定された行先をタクシーの行先へ自動登録する、案内方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、位置情報の取得手段を必要とせずに、利用者に応じた適切な案内を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態による案内システムの一例を示す構成図である。
図2】第1の実施形態による案内システムの一例を示す機能ブロック図である。
図3】第1の実施形態における属性情報記憶部のデータ例を示す図である。
図4】第1の実施形態のエレベータにおける撮像装置の配置例を示す図である。
図5】第1の実施形態のエスカレータにおける撮像装置の配置例を示す図である。
図6】第1の実施形態の階段における撮像装置の配置例を示す図である。
図7】第1の実施形態における階床判定部の判定例を示す図である。
図8】第1の実施形態における案内マップ記憶部のデータ例を示す図である。
図9】第1の実施形態における関心情報記憶部のデータ例を示す図である。
図10】第1の実施形態の案内マップにおけるカメラの配置例を示す図である。
図11】第1の実施形態による案内システムのエレベータを利用した場合の到着階の判定処理の一例を示すフローチャートである。
図12】第1の実施形態による案内システムのエスカレータを利用した場合の到着階の判定処理の一例を示すフローチャートである。
図13】第1の実施形態による案内システムの行動情報及び関心情報の取得処理の一例を示すフローチャートである。
図14図13のステップS306の詳細処理の一例を示すフローチャートである。
図15】第1の実施形態による案内システムの案内処理の一例を示す図である。
図16】第1の実施形態による案内システムの案内処理の詳細を示すフローチャートである。
図17】第2の実施形態による案内システムの一例を示す機能ブロック図である。
図18】第2の実施形態による案内システムの案内処理の一例を示す図である。
図19】第3の実施形態による案内システムの一例を示す機能ブロック図である。
図20】第4の実施形態による案内システムの一例を示す構成図である。
図21】第5の実施形態による案内システムの一例を示す構成図である。
図22】第5の実施形態による案内システムの一例を示す機能ブロック図である。
図23】第5の実施形態による案内システムの動作の一例を示す図である。
図24】第6の実施形態による案内システムの一例を示す構成図である。
図25】第6の実施形態による案内システムの一例を示す機能ブロック図である。
図26】第6の実施形態による案内システムの動作の一例を示す図である。
図27】第6の実施形態による案内システムの動作の別の一例を示す図である。
図28】実施形態による案内システムの各装置のハードウェア構成を説明する第1の図である。
図29】実施形態による案内システムの各装置のハードウェア構成を説明する第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態による案内システム、及び案内方法について、図面を参照して説明する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による案内システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、案内システム1は、複数の撮像装置2(2-B、2-M)と、管理サーバ10と、案内マップ20と、建物管理装置30とを備える。
【0012】
案内システム1は、例えば、駅ST1の改札GT1に設置された案内マップ20において、案内マップ20の案内対象(例えば、建物BL1など)の範囲内で、利用者に応じた案内情報を提供する。
【0013】
図1に示す例では、案内マップ20が、駅ST1のホームHM1から改札GT1を出た出口に設置されている。また、案内マップ20の案内対象である建物BL1には、複数の店舗(店舗A21、店舗A22、店舗A31、店舗A32)が存在する。
【0014】
また、案内マップ20には、案内マップ20の近傍の利用者を撮像可能な撮像装置2-Mが設置されている。案内システム1は、撮像装置2-Mが撮像した画像に基づいて、利用者を特定し、建物BL1内の複数の店舗(店舗A21、店舗A22、店舗A31、店舗A32)のうちから、特定した利用者の関心がより高い店舗の情報を、案内情報として出力する。
【0015】
建物管理装置30は、建物BL1を管理する装置であり、建物BL1を利用する利用者の関心情報を収集する。なお、建物BL1は、階床の移動手段として、エレベータEV1、エスカレータESL1、及び階段STR1を有している。また、建物BL1は、各階床の天井、及びエレベータEV1の内部の天井、等に設置されている複数の撮像装置2-Bを有している。
【0016】
建物管理装置30は、複数の撮像装置2-Bが撮像した画像に基づいて、利用者の階床の移動、及び各階床において立ち寄った店舗などの利用者の関心対象を検出して、建物BL1における利用者の関心情報を収集する。すなわち、建物管理装置30は、建物BL1における利用者の過去の利用履歴に基づいて、店舗などに対する利用者の関心度を表す関心情報を収集する。
【0017】
管理サーバ10は、案内システム1を管理するサーバ装置である。管理サーバ10は、利用者、及び案内マップ20を管理する。管理サーバ10は、例えば、クラウド技術を用いたクラウドサーバであってもよい。
なお、管理サーバ10と、案内マップ20と、建物管理装置30とは、ネットワークNW1を介して、接続されており、ネットワークNW1を介して、相互に通信可能である。なお、ネットワークNW1の通信において、必要に応じ各種情報の保護がなされる。
【0018】
また、本実施形態において、建物BL1内に配置されている撮像装置を撮像装置2-Bとし、案内マップ20の周辺に配置されている撮像装置を撮像装置2-Mとし、案内システム1が備える任意の撮像装置を示す場合、又は、特に区別しない場合には、撮像装置2として説明する。
【0019】
また、図1において、説明の都合上、案内システム1が、案内マップ20、建物BL1、及び建物管理装置30のそれぞれを、1つ備える例を説明しているが、案内マップ20、建物BL1、及び建物管理装置30のそれぞれは、複数であってもよい。
【0020】
次に、図2を参照して、本実施形態による案内システム1の各構成の詳細について説明する。
図2は、本実施形態による案内システム1の一例を示す機能ブロック図である。
【0021】
図2に示すように、案内システム1は、撮像装置2-Bと、管理サーバ10と、案内マップ20と、建物管理装置30とを備える。
なお、図1と同様に、案内マップ20、建物BL1、建物管理装置30、及び撮像装置2-Bは、複数あるものとして説明する。
【0022】
撮像装置2-B(第2撮像装置の一例)は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどを有するカメラである。撮像装置2-Bは、図1に示すように、建物BL1内に複数配置されている。撮像装置2-Bは、例えば、利用者を含む画像を撮像し、撮像した画像をネットワークNW1を介して、建物管理装置30に送信する。なお、撮像装置2-Bが撮像する画像は、静止画像でも動画でもよく、撮像装置2-Bが撮像した画像は、利用者の特定、等に利用される。
【0023】
建物管理装置30は、例えば、店舗を備えたビルなどの建物を管理する装置であり、NW(Network)通信部31と、建物記憶部32と、建物制御部33とを備える。
【0024】
NW通信部31は、例えば、ネットワークアダプタなどの通信デバイスにより実現される機能部である。NW通信部31は、ネットワークNW1と接続して、例えば、管理サーバ10、及び撮像装置2-Bとの間でデータ通信を行う。
【0025】
建物記憶部32は、建物管理装置30が利用する各種情報を記憶する。建物記憶部32は、属性情報記憶部321と、行動情報記憶部322とを備える。
【0026】
属性情報記憶部321は、建物BL1の各々の階床についてのエリアごとの属性を記憶する。各々の階床のエリアは、当該階床の一部又は全部を占める部分である。また、各々の階床のエリアは、例えば、当該階床のテナント、又は営業している店舗、等が入居する部分などである。ここで、図3を参照して、属性情報記憶部321のデータ例について説明する。
【0027】
図3は、本実施形態における属性情報記憶部321のデータ例を示す図である
図3に示すように、属性情報記憶部321は、建物と、階床と、エリアと、属性とを対応付けて記憶する。
図3において、建物は、例えば、建物名などの建物の識別情報であり、階床は、当該建物における階床の識別情報である。また、エリアは、エリア名などのエリアの識別情報であり、属性は、エリアに対応する属性情報(例えば、店舗、テナントなどの属性)を示している。
【0028】
例えば、図3に示す例では、建物が“ビルA”、階床が“2階”の “エリアA”のエリアの属性が“婦人服”であることを示し、“エリアB”のエリアの属性が“雑貨”であることを示している。
【0029】
また、属性情報記憶部321は、例えば、各々の階床における座標の範囲などとしてエリアを特定する情報を記憶してもよい。エリアは、2次元の平面に限られず、例えば、3次元などの高次元の空間でもよい。また、エリアの属性は、1つ以上のモノ、コトなどを表す。エリアの属性は、例えば、当該エリアが店舗である場合に、店舗の種類、又は店舗において扱う品物、もしくはサービスの種類などであってもよい。
【0030】
また、エリアの属性は、例えば、当該エリアが店舗である場合に、店舗の名称、又は店舗において扱う品物、もしくはサービスの名称などであってもよい。また、各々のエリアは、複数の属性を有していてもよい。各々のエリアの1つ又は複数の属性は、人によって付与されてもよく、またAI(Artificial Intelligence)を用いて付与されてもよい。
【0031】
図2の説明に戻り、行動情報記憶部322は、後述する行動情報取得部333により取得された行動情報を、利用者ごとに記憶する。行動情報記憶部322は、例えば、利用者に固有の識別情報と、当該利用者の行動情報とを対応付けて記憶する。
【0032】
建物制御部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on Chip)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、GPU(Graphics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)などを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。建物制御部33は、建物管理装置30を統括的に制御し、建物管理装置30における各種処理を実行する。建物制御部33は、利用者特定部331と、階床判定部332と、行動情報取得部333と、関心情報取得部334と、グループ特定部335とを備える。
【0033】
利用者特定部331(第2利用者特定部の一例)は、少なくとも撮像装置2-Bが撮像した画像に基づいて、建物BL1の利用者を特定する。利用者特定部331は、例えば、画像から抽出した利用者の顔情報を、既存情報がある場合はこれと二次元顔認証により照合することなどによって利用者の特定を行い、利用者の特定を確定する。
利用者特定部331は、予め特定されている利用者と、利用者を撮像した画像とを対応付けた学習データから機械学習された学習結果に基づいて、利用者を特定してもよい。この場合、利用者特定部331は、学習結果及び画像から抽出された特徴量に基づいて、利用者を特定する。
【0034】
また、利用者特定部331は、初めての利用者などの既存情報がない場合に、画像から抽出した利用者の顔情報を新規に登録してもよい。ここで、顔情報として、例えば、顔の鼻、耳、目、口、頬、顎、及び首、或いは、各々を要素とした全体の輪郭などの特徴が利用される。さらに、顔情報として、各々を要素とした上半身の各々の骨の形状(例えば、頭蓋骨の形状又は骨紋など)の特徴などが利用されてもよい。また、顔情報の悪用を防ぐため、利用者特定部331は、例えば、目の虹彩、又は瞳孔などの情報を取得してもよい。目の瞳孔が円又は楕円などではなく凹凸がある場合、利用者特定部331は、AIなどで作成された偽の顔情報を取得したリスクを検出し、アラートなどを発信してもよい。
また、利用者特定部331は、特定した利用者の顔情報、等の利用者情報を、NW通信部31を介して、管理サーバ10に送信して、後述する利用者情報記憶部122に記憶させる。
【0035】
また、利用者特定部331は、2人の利用者を誤って同一の利用者として特定した場合に、2人の利用者を互いに異なる利用者として特定するようにしてもよい。利用者特定部331は、例えば、互いに異なる利用者として特定する場合に、取得済みの画像の中から利用者の特徴量の差を抽出して、利用者の特定の確度を向上させ、互いに異なる利用者の特定を再確定するようにしてもよい。
【0036】
また、利用者特定部331は、例えば、抽出した特徴量の差に応じて同一の利用者として判定する特徴量の範囲を狭めるなどの調整を行ってもよい。利用者特定部331は、この他の方法によって抽出した特徴量の差に基づいて利用者の特定の確度を向上させてもよい。
【0037】
次に、図4図6を参照して、撮像装置2-Bの配置例と、利用者特定部331による利用者の特定処理について説明する。
図4は、本実施形態のエレベータEV1における撮像装置2-Bの配置例を示す図である。
【0038】
図4に示すように、エレベータEV1の内部には、撮像装置2-Bが、例えば、壁の上部又は天井などに取り付けられる。撮像装置2-Bは、例えば、エレベータEV1の内部に乗り込む利用者U1の顔を撮像できる位置に配置される。なお、図4において、撮像装置2-Bは、撮像範囲GR1を撮像可能であり、撮像画像G1のような画像を撮像する。利用者特定部331は、撮像画像G1に基づいて、検出範囲DR1内の利用者U1を特定する。すなわち、利用者特定部331は、エレベータEV1に乗り降りする利用者U1の特定処理S1を実行する。
【0039】
また、図5は、本実施形態のエスカレータESL1における撮像装置2-Bの配置例を示す図である。
図5に示すように、撮像装置2-Bは、エスカレータESL1の乗降口PF1に配置される。或いは、撮像装置2-Bは、エスカレータESL1の乗降口PF1の手前の傾斜部の壁面などに配置されてもよい。この場合、撮像装置2-Bは、エスカレータESL1の乗降口PF1付近の撮像範囲GR1を撮像可能である。利用者特定部331は、撮像範囲GR1を撮像した撮像画像に基づいて、エスカレータESL1の乗降口PF1付近の利用者U1の特定処理S1を実行する。
【0040】
また、図6は、本実施形態の階段STR1における撮像装置2-Bの配置例を示す図である。
図6に示すように、撮像装置2-Bは、階段STR1の乗降口PF1に配置される。或いは、撮像装置2-Bは、階段STR1の乗降口PF1の手前の傾斜部の壁面などに配置されてもよい。この場合、撮像装置2-Bは、階段STR1の乗降口PF1付近の撮像範囲GR1を撮像可能である。利用者特定部331は、撮像範囲GR1を撮像した撮像画像に基づいて、階段STR1の乗降口PF1付近の利用者U1の特定処理S1を実行する。
【0041】
再び、図2の説明に戻り、階床判定部332は、利用者特定部331に特定された利用者について、当該利用者の到着階を判定する。ここで、利用者の到着階は、昇降設備を利用している利用者が当該昇降設備(例えば、エレベータEV1、エスカレータESL1、又は階段STR1)の利用を完了した階床である。例えば、利用者がエレベータEV1を利用している場合に、階床判定部332は、当該利用者の到着階として、利用者がエレベータEV1からの降りた階を判定する。階床判定部332は、撮像装置2-Bが撮像する画像に基づいて、到着階の判定を行う。階床判定部332は、例えば、利用者がいずれかの階床において昇降設備の利用を完了する場合に、当該階床を当該利用者の到着階として判定する。
【0042】
ここで、図7を参照して、階床判定部332による到着階の判定例について説明する。
図7は、本実施形態における階床判定部332の判定例を示す図である。
【0043】
図7において、1階から上昇運転するエレベータEV1を利用した利用者の到着階の判定の例が示される。この例において、当該エレベータEV1は、1階まで下降運転した後に、1階からの上昇運転を開始する。なお、階床判定部332は、他の階床から上昇運転する場合、及び下降運転する場合においても、到着階を同様に判定する。
【0044】
図7に示す例では、例えば、エレベータEV1を利用して利用者Aが、1階から4階に移動する場合に、利用者Aが、1階でエレベータEV1に乗り込み際に、利用者特定部331が、利用者Aを特定する。この場合、階床判定部332は、利用者Aの出発階を1階と判定する。また、利用者Aが、4階でエレベータEV1から降りた際に、利用者Aの到着階を4階と判定する。
【0045】
このように、階床判定部332は、利用者が、移動中に複数の撮像装置2-Bの少なくともいずれかによって撮像された画像に基づいて、建物BL1の複数の階床のうちの利用者の到着階を判定する。
【0046】
再び、図2の説明に戻り、行動情報取得部333は、階床判定部332が判定した到着階における当該利用者の行動を表す行動情報を複数の撮像装置2-Bの少なくともいずれかによって撮像された画像に基づいて取得する。
行動情報取得部333は、例えば、利用者特定部331が利用者の特定に用いた画像から、当該利用者の特徴量を抽出する。行動情報取得部333は、利用者特定部331が抽出した特徴量を利用してもよい。
【0047】
利用者の特徴量は、例えば顔の鼻、耳、目、口、頬、顎、及び、首、或いは、各々を要素とした全体の輪郭、ならびに両肩などの特徴点の位置についての情報を含む。さらに、利用者の特徴量は、各々を要素とした上半身の各々の骨の形状(例えば、頭蓋骨の形状又は骨紋など)の特徴などが利用されてもよい。行動情報取得部333は、抽出した特徴量に基づいて利用者の行動情報を取得する。
【0048】
この例において、行動情報取得部333は、利用者の行動情報に含まれる当該利用者の配置の情報として、興味方向情報を含む情報を取得する。ここで、行動情報取得部333は、利用者特定部331に特定された利用者を追跡することによって当該利用者の行動情報を継続して取得する。行動情報取得部333は、特定された利用者の位置を、例えば、動体追跡などの手法によって追跡してもよい。
【0049】
また、行動情報取得部333は、利用者を追跡することによって、移動により画像に映らなくなった利用者の行動情報を継続して取得してもよい。また、興味方向情報は、利用者の関心を示す向きの情報の例である。興味方向情報は、利用者の少なくとも両肩及び鼻の3つの特徴量を用いて表される情報である。また、興味方向情報は、この他の特徴量を用いて表されてもよい。さらに、興味方向情報は、AIに従った特徴量を用いて表されてもよい。
【0050】
また、興味方向情報において、利用者の興味方向の向きは、両肩の位置を結ぶ線分の中点から鼻の位置に向く方向として表される。ここで、興味方向情報に用いられる特徴量としての利用者の鼻は、マスクなどで覆われているか否か、すなわち、画像において利用者の裸の鼻そのものが映っているか否かに関わらず、鼻の特徴量が捉えられていればよい。
【0051】
また、興味方向情報に用いられる特徴量としての利用者の肩は、衣服などで覆われているか否か、すなわち、画像において利用者の裸の肩そのものが映っているか否かに関わらず、肩の特徴量が捉えられていればよい。耳、目、口、頬、顎、及び、首、或いは、各々を要素とした全体の輪郭などの器官についての他の特徴量においても同様に、画像において利用者の裸の器官そのものが映っているか否かに関わらず、当該器官の特徴量が捉えられていればよい。また、興味方向情報は、例えば、各々を要素とした上半身の各々の骨の形状(例えば、頭蓋骨の形状又は骨紋など)の特徴量、利用者の骨格情報を用いて得られる両肩及び鼻の特徴量などを用いて表されてもよい。また、興味方向情報は、骨格情報を用いて得られるこの他の特徴量を用いて表されてもよい。
また、行動情報取得部333は、取得した利用者の行動情報を、利用者ごとに、行動情報記憶部322に記憶させる。
【0052】
関心情報取得部334は、階床判定部332が判定した到着階におけるエリアの配置及び属性と、行動情報取得部333が取得した行動情報とに基づいて、属性ごとの当該利用者の関心度を表す関心情報を取得する。関心情報取得部334は、利用者特定部331に特定された利用者について、関心情報を取得する。
【0053】
利用者の関心情報は、例えば、エリアに付される属性ごとの当該利用者の関心度を表す情報である。関心情報取得部334は、到着階における利用者の行動に基づいて関心情報を取得する。ここで、利用者の行動は、例えば、到着階における利用者の滞在時間、到着階において利用者が関心を示す向きである興味方向などの情報を含む。
【0054】
例えば、関心情報取得部334は、属性情報記憶部321が記憶する情報、及び行動情報取得部333が取得する行動情報、又は行動情報記憶部322が記憶する行動情報によって、分析される利用者の行動に基づいて関心情報を取得する。関心情報は、1つは関心の有無を表し、1つは関心度の高さを表す。関心度の高さは、利用者の興味方向にあるエリアに付される属性への興味を示した期間、及び滞在時間のいずれか又は両方を要素として分析される。関心情報取得部334は、各利用者に各階床からの情報が追加される都度、情報を追加する。
【0055】
また、関心情報取得部334は、更新された情報をもとに分析した結果の関心度の高さを、優先順に都度ソートする。関心情報取得部334は、取得した関心情報を利用者ごとに後述する関心情報記憶部123に記憶させる。関心情報取得部334は、ネットワークNW1を介して、関心情報を管理サーバ10に送信し、取得した関心情報を利用者ごとに後述する関心情報記憶部123に記憶させる。
【0056】
グループ特定部335は、建物BL1において行動するグループを特定する。グループは、利用者特定部331に特定された利用者を複数含む。グループ特定部335は、例えば、次のようにグループの登録を行う。
【0057】
グループ特定部335は、建物BL1のいずれかのエリアに、予め設定された時間閾値より長い間共に滞在している複数の利用者を、当該エリアで過ごしたグループとして登録する。ここで、建物BL1においてグループが過ごすエリアは、当該グループにメンバとして含まれる利用者について、階床判定部332が判定した到着階におけるエリアである。建物BL1において、グループが過ごすエリアは、建物BL1が飲食店などを含む場合に、飲食店の店内、又は飲食店内の各部屋、各テーブル、もしくは各席などである。ここで、時間閾値は、エリアによらず共通に設定されていてもよいし、エリアごとに設定されていてもよい。
【0058】
グループ特定部335は、例えば、行動情報取得部333が取得する行動情報などに基づいていずれかのエリアへの利用者の出入りを検出するときに、当該エリアに滞在している利用者を特定する。グループ特定部335は、当該エリアに滞在している利用者が複数いる場合に、当該複数の利用者が当該エリアに共に滞在している時間を算出する。グループ特定部335は、共に滞在している時間が当該エリアの時間閾値を超える場合に、当該複数の利用者をグループとして登録する。
【0059】
また、グループ特定部335は、新たにグループを特定するときに、当該グループに固有な識別情報を付与する。ここで、グループ特定部335は、グループごとに集まる頻度を登録してもよい。例えば、グループ特定部335は、共に滞在している時間が時間閾値を超えたグループを既に登録しているときに、当該グループの集まる頻度を増加させる。
【0060】
また、グループ特定部335は、建物BL1に設けられた昇降設備の利用を開始するグループを、例えば、次のように特定する。グループ特定部335は、例えば、行動情報取得部333が取得する行動情報などに基づいて同一の昇降設備の利用を開始する複数の利用者を検出した場合に、グループを特定する。
グループ特定部335は、特定したグループの情報を、ネットワークNW1を介して、管理サーバ10に送信し、関心情報記憶部123に記憶させる。
【0061】
管理サーバ10は、案内システム1の全体を管理するサーバ装置であり、NW通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13とを備える。
【0062】
NW通信部11は、例えば、ネットワークアダプタなどの通信デバイスにより実現される機能部である。NW通信部11は、ネットワークNW1と接続して、例えば、建物管理装置30、及び案内マップ20との間でデータ通信を行う。
【0063】
サーバ記憶部12は、管理サーバ10が利用する各種情報を記憶する。サーバ記憶部12は、案内マップ情報記憶部121と、利用者情報記憶部122と、関心情報記憶部123とを備える。
【0064】
案内マップ情報記憶部121は、後述する案内マップ20に関する情報を記憶する。案内マップ情報記憶部121は、案内システム1に登録されている案内マップ20の情報を記憶する。ここで、図8を参照して、案内マップ情報記憶部121のデータ例について説明する。
【0065】
図8は、本実施形態における案内マップ情報記憶部121のデータ例を示す図である。
図8に示すように、案内マップ情報記憶部121は、例えば、案内マップIDと、設置場所と、装置情報と、案内範囲とを対応付けて記憶する。
【0066】
図8において、案内マップIDは、案内マップ20を識別する案内マップ識別情報である。また、設置場所は、案内マップ20が設置されている場所を示し、装置情報は、案内マップ20の装置の種類を示す情報を示している。また、案内範囲は、案内マップ20における案内対象の案内範囲を示している。
【0067】
例えば、図8に示す例では、案内マップIDが、“MP001”である案内マップ20は、設置場所が“○○駅改札前”であり、装置情報が“液晶マップ”(液晶表示板)を用いた装置であることを示している。また、この案内マップ20の案内範囲が、“ビルA、ビルB、・・・”の範囲であることを示している。
【0068】
再び、図2の説明に戻り、利用者情報記憶部122は、上述した利用者特定部331が特定した利用者に関する情報を記憶する。利用者情報記憶部122は、例えば、利用者の識別情報と、利用者を特定するための情報(例えば、特徴量、等)とを対応付けて記憶する。
【0069】
関心情報記憶部123は、利用者の関心度を表す関心情報を記憶する。関心情報記憶部123は、例えば、利用者ごとに、関心情報を記憶する。ここで、図9を参照して、関心情報記憶部123のデータ例について説明する。
【0070】
図9は、本実施形態における関心情報記憶部123のデータ例を示す図である。
図9に示すように、関心情報記憶部123は、例えば、利用者と、関心情報と、日時情報と、場所情報と、グループ情報とを対応付けて記憶する。
【0071】
図9において、利用者は、例えば、利用者名、利用者IDなどの利用者識別情報を示し、関心情報は、上述した関心情報取得部334が取得した関心情報を示している。また、日時情報及び場所情報は、関心情報取得部334が関心情報を取得した際の日時情報及び場所情報を示している。また、グループ情報は、上述したグループ特定部335が特定したグループにより登録された、当該利用者が属するグループの識別情報を示している。
【0072】
例えば、図9に示す例では、利用者の“利用者A”に対応する関心情報が“婦人服”であり、当該関心情報が、“2023/3/3”(2023年3月3日)の“ビルA,2階”で取得されたことを示している。また、この関心情報において、“利用者A”が、“グループA”に属していることを示している。
【0073】
再び、図2の説明に戻り、サーバ制御部13は、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。サーバ制御部13は、管理サーバ10を統括的に制御し、管理サーバ10における各種処理を実行する。
サーバ制御部13は、利用者特定部131と、案内提示部132とを備える。
【0074】
利用者特定部131(第1利用者特定部の一例)は、案内マップ20の近傍の利用者を撮像可能な撮像装置2-Mが撮像した画像に基づいて、利用者を特定する。利用者特定部131は、NW通信部11を介して、案内マップ20から取得した画像であって、撮像装置2-Mが撮像した画像に基づいて、上述した利用者特定部331と同様の手法により、利用者を特定する。
【0075】
利用者特定部131は、例えば、予め特定されている利用者と、利用者を撮像した画像とを対応付けた学習データから機械学習された学習結果に基づいて、利用者を特定する。利用者特定部131は、学習結果及び画像から抽出された特徴量に基づいて、利用者を特定する。具体的に、利用者特定部131は、例えば、撮像装置2-Mが撮像した画像と、利用者情報記憶部122が記憶する情報とに基づいて、案内マップ20周辺の利用者を特定する。
【0076】
案内提示部132は、上述した関心情報記憶部123から取得した関心情報であって、利用者特定部131が特定した利用者に対応する関心情報と、属性情報記憶部321から取得した案内対象の範囲内のエリアの属性とに基づいて、案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。
【0077】
案内提示部132は、関心情報記憶部123から利用者に対応する関心情報を取得する。また、案内提示部132は、案内マップ情報記憶部121により、案内マップ20の案内範囲を確認し、NW通信部11を介して、案内範囲内の案内対象(例えば、建物BL1)の属性情報記憶部321から案内対象の範囲内のエリアの属性情報を取得する。案内提示部132は、取得した利用者に対応する関心情報と、案内対象の範囲内のエリアの属性情報とに基づいて、特定した利用者の関心度がより高い属性を有するエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。
【0078】
案内提示部132は、NW通信部11及びネットワークNW1を介して、案内情報を案内マップ20に送信し、案内マップ20の出力部23に、案内情報を出力させる。
【0079】
なお、案内提示部132は、利用者特定部131が複数の利用者を特定した場合に、例えば、案内マップ20に最も近い位置の利用者に対応した案内情報を、案内マップ20に出力させてもよいし、複数の利用者の関心情報を論理和(OR)又は論理積(AND)した案内情報を、案内マップ20に出力させてもよい。
【0080】
また、案内提示部132は、利用者特定部131が複数の利用者を特定し、特定した利用者を含むグループが確認された場合に、グループの関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させるようにしてもよい。この場合、案内提示部132は、グループに属する利用者が、予め設定された人数以上特定された場合に、グループの関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させるようにしてもよい。
【0081】
また、案内提示部132は、グループに属する利用者が、予め設定された割合以上特定された場合に、グループの関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させるようにしてもよい。
【0082】
案内マップ20は、例えば、駅ST1、バスの停留所、等に設置された案内装置であり、案内対象(例えば、ビルA、等)及び案内範囲が予め定められている。案内マップ20は、撮像装置2-Mと、NW通信部21と、操作部22と、出力部23と、マップ記憶部24と、マップ制御部25とを備える。
【0083】
撮像装置2-M(第1撮像装置の一例)は、例えば、CCDイメージセンサなどを有するカメラである。撮像装置2-Mは、案内マップ20の近傍の利用者を撮像可能に配置されている。撮像装置2-Mは、例えば、案内マップ20を見に来た利用者を含む画像を撮像し、撮像した画像をNW通信部21を介して、管理サーバ10に送信する。なお、撮像装置2-Mが撮像する画像は、静止画像でも動画でもよく、撮像装置2-Mが撮像した画像は、利用者の特定、等に利用される。
【0084】
ここで、図10を参照して、案内マップ20における撮像装置2-Mの配置例について説明する。
図10は、本実施形態の案内マップ20における撮像装置2-Mの配置例を示す図である。
【0085】
図10に示すように、案内マップ20には、撮像装置2-Mが、例えば、案内マップ20の上部に取り付けられる。撮像装置2-Mは、例えば、案内マップ20を利用する利用者U1の顔を撮像できる位置に配置される。なお、図10において、撮像装置2-Mは、撮像範囲GR1を撮像可能であり、撮像装置2-Mが撮像した撮像画像に基づいて、案内マップ20を利用する利用者U1の特定処理S1を実行する。
【0086】
再び、図2の説明に戻り、NW通信部21は、例えば、ネットワークアダプタなどの通信デバイスにより実現される機能部である。NW通信部21は、ネットワークNW1と接続して、例えば、管理サーバ10との間でデータ通信を行う。
【0087】
操作部22は、例えば、案内マップ20に設置されたスイッチ、ボタン、タッチセンサ、等であり、利用者の操作情報(入力情報)を受け付ける。
出力部23は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置、又は、スピーカなどの放音装置である。出力部23は、案内情報を出力する。
【0088】
出力部23は、表示装置である場合に、案内情報を表示し、放音装置である場合に、案内情報を示す音声を出力する。出力部23は、予め定められた案内範囲の地図板上に設置された案内対象の位置を発光により視認させる発光ダイオード、等であってもよい。この場合、出力部23は、発光ダイオードを発光させることで、案内情報として、地図板上の位置を報知する出力を行う。
【0089】
マップ記憶部24は、案内マップ20が利用する各種情報を記憶する。マップ記憶部24は、案内情報記憶部241を備える。
案内情報記憶部241は、案内提示部132から取得した案内情報、等を記憶する。
【0090】
マップ制御部25は、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。マップ制御部25は、案内マップ20を統括的に制御し、案内マップ20における各種処理を実行する。マップ制御部25は、情報取得部251と、出力制御部252とを備える。
【0091】
情報取得部251は、案内マップ20に関する各種情報を取得する。情報取得部251は、例えば、撮像装置2-Mから撮像画像を取得し、NW通信部21を介して、撮像画像を管理サーバ10に送信する。また、情報取得部251は、例えば、NW通信部21を介して、管理サーバ10から案内情報を取得して、案内情報記憶部241に記憶させ、出力制御部252に、案内情報を出力させる。
【0092】
また、情報取得部251は、操作部22から利用者の操作情報を取得し、案内マップ20の各種処理に利用する。情報取得部251は、例えば、案内情報を出力中に、利用者の操作情報を取得した場合に、利用者の操作情報に応じて、例えば、さらに詳細な案内情報を、出力制御部252に出力させてもよい。
【0093】
出力制御部252は、出力部23を制御する。出力制御部252は、例えば、案内情報記憶部241から案内情報を取得して、案内情報を出力部23から出力させる。
【0094】
次に、図面を参照して、本実施形態による案内システム1の動作について説明する。
図11は、本実施形態による案内システム1のエレベータEV1を利用した場合の到着階の判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0095】
図11に示すように、建物管理装置30の利用者特定部331は、まず、エレベータEV1内の利用者の特定を行う(ステップS101)。利用者特定部331は、エレベータEV1のドアが開いているときに、撮像装置2-Bが撮像した撮像画像に基づいて、当該エレベータEV1内に入る利用者の特定を行う。
【0096】
次に、エレベータEV1が、いずれかの階床を出発する(ステップS102)と、階床判定部332は、階床判定の処理を開始する。ここで、エレベータEV1がいずれかの階床を出発するとは、例えば、エレベータEV1のドアが当該階床において全閉した場合などである。
【0097】
次に、利用者特定部331は、エレベータEV1の内部に乗っている利用者の特定を確定する(ステップS103)。
【0098】
次に、利用者特定部331は、エレベータEV1の内部に乗っている利用者がいるか否かを判定する(ステップS104)。利用者特定部331は、エレベータEV1の内部に乗っている利用者がいる場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS105に進める。また、利用者特定部331は、エレベータEV1の内部に乗っている利用者がいない場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS107に進める。
【0099】
ステップS105において、利用者特定部331は、エレベータEV1において特定した利用者について、利用する昇降設備を当該エレベータEV1であると判定する。
【0100】
次に、利用者特定部331は、特定した利用者について、整合処理を行う(ステップS106)。利用者特定部331は、利用者の排他処理を行い、利用者特定部331は、複数の利用者を、互いに異なる利用者として特定する。利用者特定部331は、例えば、互いに異なる利用者として特定するときに、取得済みの画像の中から利用者の特徴量の差を抽出して、利用者の特定の確度を向上させ、互いに異なる利用者の特定を再確定する。
【0101】
次に、ステップS107において、階床判定部332は、利用者特定部331による特定の結果に基づいて、エレベータEV1の利用状況を記憶する。エレベータEV1の利用状況は、例えば、当該エレベータEV1への利用者の乗り込みの有無、及び利用者が乗っている場合に当該利用者を識別する情報などを含む。
【0102】
次に、階床判定部332は、利用者の出発階及び到着階を判定する(ステップS108)。階床判定部332は、ステップS107において記憶した利用状況と、その直前に記憶した利用状況とに基づいて、利用者の出発階及び到着階を判定する。
【0103】
次に、エレベータEV1が、次の階床に到着する(ステップS109)と、階床判定部332は、処理をステップS101に戻す。
【0104】
次に、図12を参照して、エスカレータESL1を利用した場合の到着階の判定処理について説明する。
図12は、本実施形態による案内システム1のエスカレータESL1を利用した場合の到着階の判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0105】
図12に示すように、いずれかのエスカレータESL1の降り口に設けられた撮像装置2-Bに利用者がフレームインする(ステップS201)と、建物管理装置30は、到着階の判定処理を開始する。
【0106】
次に、利用者特定部331は、エスカレータESL1に乗っている利用者の特定を行い、利用者の特定を確定する(ステップS202)。
【0107】
次に、利用者特定部331は、エスカレータESL1に乗っている利用者がいるか否かを判定する(ステップS203)。利用者特定部331は、エスカレータESL1に乗っている利用者がいる場合(ステップS203:YES)に、処理をステップS204に進める。また、利用者特定部331は、エスカレータESL1に乗っている利用者がいない場合(ステップS203:NO)に、処理をステップS201に戻す。
【0108】
ステップS204において、階床判定部332は、特定された利用者が、エスカレータESL1を乗り継いだ利用者であるか否かを判定する。階床判定部332は、例えば、他のエスカレータESL1の降り口に配置された撮像装置2-Bから利用者がフレームアウトしてから予め設定された時間が経過していない場合に、当該利用者がエスカレータESL1を乗り継いだ利用者であると判定する。階床判定部332は、特定された利用者が、エスカレータESL1を乗り継いだ利用者である場合(ステップS204:YES)に、処理をステップS208に進める。また、階床判定部332は、特定された利用者が、エスカレータESL1を乗り継いだ利用者でない場合(ステップS204:NO)に、処理をステップS205に進める。
【0109】
ステップS205において、利用者特定部331は、エスカレータESL1において特定した利用者について、利用する昇降設備を当該エスカレータESL1であると判定する。
【0110】
次に、利用者特定部331は、特定した利用者について、整合処理を行う(ステップS206)。
【0111】
次に、階床判定部332は、エスカレータESL1の乗り口が設けられた階床を利用者の出発階として判定する(ステップS207)。
【0112】
次に、ステップS208において、エスカレータESL1の降り口に設けられた撮像装置2-Bから利用者がフレームアウトすると、階床判定部332は、利用者がフレームアウトしてからの時間の計時を開始する。
【0113】
次に、階床判定部332は、タイムアウトしたか否か、すなわち、利用者がフレームアウトしてから、次のエスカレータESL1の撮像装置2-Bへのフレームインがなく、且つ、予め設定された期間が経過したか否かを判定する(ステップS209)。階床判定部332は、タイムアウトした場合(ステップS209:YES)に、処理をステップS210に進める。また、階床判定部332は、タイムアウトしていない場合(ステップS209:NO)に、処理をステップS209に戻す。
【0114】
ステップS210において、階床判定部332は、エスカレータESL1の降り口が設けられた階床を利用者の到着階として判定する。ステップS210の処理後に、階床判定部332は、処理をステップS201に戻す。
【0115】
なお、本実施形態による案内システム1の階段STR1を利用した場合の到着階の判定処理は、上述した図12に示すエスカレータESL1を利用した場合の到着階の判定処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0116】
次に、図13を参照して、本実施形態による案内システム1の行動情報及び関心情報の取得処理について説明する。
図13は、本実施形態による案内システム1の行動情報及び関心情報の取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0117】
図13に示すように、階床判定部332が、到着階の判定を行う(ステップS301)と、建物管理装置30は、行動情報及び関心情報の取得処理を開始する。
【0118】
次に、利用者特定部331は、到着階の俯瞰マップがあるか否かを判定する(ステップS302)。利用者特定部331は、到着階の俯瞰マップがある場合(ステップS302:YES)に、処理をステップS305に進める。また、利用者特定部331は、到着階の俯瞰マップがない場合(ステップS302:NO)に、処理をステップS303に進める。
【0119】
ステップS303において、行動情報取得部333は、到着階に配置された撮像装置2-Bから画像の取得を開始する。
次に、行動情報取得部333は、取得した画像から俯瞰マップを生成する)(ステップS304)。
【0120】
次に、ステップS305において、利用者特定部331は、到着階に到着した利用者を俯瞰マップ上で特定できたか否かを判定する。利用者特定部331は、到着階に到着した利用者を俯瞰マップ上で特定できた場合(ステップS305:YES)に、処理をステップS306に進める。また、利用者特定部331は、到着階に到着した利用者を俯瞰マップ上で特定できなかった場合(ステップS305:NO)に、処理をステップS301に戻す。
【0121】
ステップS306において、建物管理装置30は、ステップS305において特定された利用者について、行動情報及び関心情報を取得する。ここで、ステップS305において複数の利用者が特定される場合に、建物管理装置30は、当該複数の利用者について並列に行動情報及び関心情報を取得してもよい。ステップS306の処理後に、建物管理装置30は、処理をステップS301に戻す。
【0122】
次に、図14を参照して、上述したステップS306の処理の詳細について説明する。
図14は、図13のステップS306の詳細処理の一例を示すフローチャートである。
【0123】
図14に示すように、行動情報取得部333は、特定済みの利用者の配置の情報を取得する(ステップS401)。この例において、行動情報取得部333は、利用者の少なくとも両肩及び鼻の3つの特徴量の座標の情報を取得する。行動情報取得部333は、利用者の他の特徴量の座標の情報を取得してもよい。
【0124】
次に、行動情報取得部333は、利用者が昇降設備にフレームインしたか否かを判定する(ステップS402)。なお、昇降設備へのフレームインは、利用者がいた階床から見るとフレームアウトとなる。行動情報取得部333は、利用者が昇降設備にフレームインした場合(ステップS402:YES)に、処理をステップS405に進める。また、行動情報取得部333は、利用者が昇降設備にフレームインしていない場合(ステップS402:NO)に、処理をステップS403に進める。
【0125】
ステップS403において、行動情報取得部333は、利用者が不可視領域、又は建物BL1の出入口から外部にフレームアウトしたか否かを判定する。行動情報取得部333は、利用者が不可視領域、又は建物BL1の出入口から外部にフレームアウトした場合(ステップS403:YES)に、処理をステップS404に進める。また、行動情報取得部333は、利用者が不可視領域、又は建物BL1の出入口から外部にフレームアウトしていない場合(ステップS403:NO)に、処理をステップS401に戻す。
【0126】
ステップS404において、行動情報取得部333は、タイムアウトしたか否か、すなわち、利用者が不可視領域又は建物BL1の出入口から外部にフレームアウトしてから予め設定された時間が経過したか否かを判定する。行動情報取得部333は、タイムアウトした場合(ステップS404:YES)に、処理をステップS405に進める。また、行動情報取得部333は、タイムアウトしていない場合(ステップS404:NO)に、処理をステップS401に戻す。
【0127】
ステップS405において、行動情報取得部333は、行動情報の取得を完了し、取得された行動情報を行動情報記憶部322に記憶させる。行動情報取得部333は、取得された行動情報を利用者ごとに時系列データとして、行動情報記憶部322に記憶させる。
【0128】
次に、関心情報取得部334は、利用者の行動情報に基づいて、階床における当該利用者の関心度の高いエリア及び属性を抽出する(ステップS406)。
【0129】
次に、関心情報取得部334は、抽出したエリアの属性に基づいて、関心情報を取得する(ステップS407)。関心情報取得部334は、利用者の関心度の高いエリアの属性を属性情報記憶部321から参照する。関心情報取得部334は、利用者の関心度の情報及び参照した属性の情報に基づいて、関心情報を取得し、取得した関心情報を、関心情報記憶部123に記憶させる。関心情報取得部334は、NW通信部31を介して、関心情報を、管理サーバ10に送信し、関心情報記憶部123に記憶させる。なお、関心情報取得部334は、関心情報記憶部123において、取得された関心情報によって利用者ごとの関心情報を更新してもよい。
【0130】
次に、建物管理装置30は、必要に応じて警告音又はアラートなどを出力する(ステップS408)。建物管理装置30は、警告音又はアラートなどを、例えば、利用者のフレームイン及びフレームアウトが整合しない場合などに出力する。利用者のフレームイン及びフレームアウトが整合しない場合とは、例えば、フレームインした利用者のフレームアウトが判定されない場合、又はフレームインしていない利用者のフレームアウトが判定される場合などである。また、警告音又はアラートなどの出力が必要ない場合には、ステップS408の処理は、省略されてもよい。
【0131】
次に、図15を参照して、本実施形態による案内システム1の案内処理について説明する。
図15は、本実施形態による案内システム1の案内処理の一例を示す図である。
【0132】
図15に示すように、撮像装置2-Mが、まず、撮像画像を案内マップ20に送信し(ステップS501)、案内マップ20が、撮像画像を管理サーバ10に送信する(ステップS502)。すなわち、案内マップ20の情報取得部251は、撮像装置2-Mが撮像した案内マップ20の近傍の撮像画像を取得し、NW通信部21を介して、撮像画像を管理サーバ10に送信する。
【0133】
次に、管理サーバ10の利用者特定部131は、利用者特定処理を実行する(ステップS503)。利用者特定部131は、撮像装置2-Mが撮像した案内マップ20の近傍の撮像画像に基づいて、利用者を特定する。
【0134】
次に、管理サーバ10の案内提示部132は、案内マップ20の案内対象の範囲内の建物管理装置30に対して、属性情報要求を送信し(ステップS504)、建物管理装置30は、属性情報記憶部321が記憶するエリアの属性情報を、管理サーバ10に送信する(ステップS505)。
【0135】
次に、管理サーバ10の案内提示部132は、関心情報記憶部123が記憶する関心情報と、案内対象の範囲内の建物管理装置30から取得したエリアの属性情報とに基づいて、案内マップ20の案内情報を生成する(ステップS506)。
【0136】
次に、管理サーバ10の案内提示部132は、案内情報を案内マップ20に送信する(ステップS507)。
【0137】
次に、案内マップ20は、案内情報を出力する(ステップS508)。案内マップ20の出力制御部252は、案内提示部132が生成した案内情報であって、利用者特定部131が特定した利用者に対応した案内情報を、出力部23から出力させる。
【0138】
次に、図16を参照して、本実施形態による案内システム1の案内処理の詳細について説明する。
図16は、本実施形態による案内システム1の案内処理の詳細を示すフローチャートである。ここでは、管理サーバ10における案内処理の詳細について説明する。
【0139】
図16に示すように、管理サーバ10の利用者特定部131は、案内マップ20の撮像画像を取得する(ステップS601)。利用者特定部131は、NW通信部11を介して、撮像装置2-Mが撮像した案内マップ20の近傍の撮像画像を取得する。
【0140】
次に、利用者特定部131は、取得した撮像画像に基づいて、利用者を特定する(ステップS602)。利用者特定部131は、撮像画像と、利用者情報記憶部122が記憶する利用者情報とに基づいて、案内マップ20を利用する利用者を特定する。
【0141】
次に、利用者特定部131は、利用者を特定できたか否かを判定する(ステップS603)。利用者特定部131は、案内マップ20を利用する利用者を特定できた場合(ステップS603:YES)に、処理をステップS604に進める。また、利用者特定部131は、案内マップ20を利用する利用者を特定できていない場合(ステップS603:NO)に、処理をステップS601に戻す。
【0142】
ステップS604において、案内提示部132は、利用者に対応する関心情報を取得する。案内提示部132は、利用者特定部131が特定した利用者に対応する関心情報を、関心情報記憶部123から取得する。
【0143】
次に、案内提示部132は、案内マップ20の案内範囲内のエリアの属性情報を所得する(ステップS605)。案内提示部132は、案内マップ情報記憶部121を参照し、案内マップ20の案内範囲(例えば、案内対象の建物名、等)を取得する。案内提示部132は、案内対象の建物(例えば、ビルA,ビルB、等)の建物管理装置30から、エリアの属性情報を所得する。なお、案内マップ20の案内範囲が、複数の建物を含む場合には。案内提示部132は、複数の建物の各建物の建物管理装置30から、エリアの属性情報を所得する。
【0144】
次に、案内提示部132は、関心情報と、エリアの属性情報とに基づいて、案内マップ20の案内情報を生成する。案内提示部132は、例えば、関心情報と一致する属性のエリアを抽出して、当該エリアの案内情報を生成する。すなわち、案内提示部132は、特定した利用者の関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を生成する。
【0145】
次に、案内提示部132は、案内情報を、案内マップ20に出力させる(ステップS607)。案内提示部132は、生成した案内情報を、NW通信部11を介して、案内マップ20に送信し、案内マップ20の出力制御部252に、案内情報を出力部23から出力させる。ステップS607の処理後に、案内提示部132は、処理をステップS601に戻す。
【0146】
以上説明したように、本実施形態による案内システム1は、撮像装置2-Mと、利用者特定部131と、案内提示部132とを備える。撮像装置2-Mは、案内対象の案内を行う案内マップ20の近傍の利用者を撮像可能である。利用者特定部131は、撮像装置2-Mが撮像した画像に基づいて、利用者を特定する。案内提示部132は、利用者特定部131が特定した利用者に対応する関心情報と、属性情報記憶部321から取得した案内対象の範囲内のエリアの属性とに基づいて、特定した利用者の関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。ここで、案内提示部132は、利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部123から、利用者に対応する関心情報を取得する。
【0147】
これにより、本実施形態による案内システム1は、案内マップ20の近傍を撮像した画像に基づいて、案内マップ20の利用者を特定し、利用者に対応する関心情報と、案内対象の範囲内のエリアの属性とに基づいて、利用者の関心度がより高い属性を有する案内情報を、案内マップ20が出力する。そのため、本実施形態による案内システム1は、例えば、GPSなどの位置情報の取得手段を必要とせずに、利用者に応じた適切な案内を行うことができる。
【0148】
また、本実施形態では、利用者特定部131は、予め特定されている利用者と、利用者を撮像した画像とを対応付けた学習データから機械学習された学習結果に基づいて、利用者を特定する。
【0149】
これにより、本実施形態による案内システム1は、機械学習を用いて、より精度良く、利用者を特定することができ、利用者に応じたさらに適切な案内を行うことができる。
【0150】
また、本実施形態では、利用者特定部131は、学習結果及び画像から抽出された特徴量に基づいて、利用者を特定する。
これにより、本実施形態による案内システム1は、利用者を特定する精度を向上させることができる。
【0151】
また、本実施形態では、案内提示部132は、特定した利用者を含むグループが確認された場合に、グループの関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。
これにより、本実施形態による案内システム1は、利用者単独だけでなく、グループに応じた適切な案内を行うことができる。
【0152】
また、本実施形態では、案内提示部132は、グループに属する利用者が、予め設定された人数以上特定された場合に、グループの関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。
これにより、本実施形態による案内システム1は、簡易な手法により、利用者の案内と、グループの案内とを適切に切り替えることができる。
【0153】
また、本実施形態では、案内提示部132は、グループに属する利用者が、予め設定された割合以上特定された場合に、グループの関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。
これにより、本実施形態による案内システム1は、簡易な手法により、利用者の案内と、グループの案内とを適切に切り替えることができる。
【0154】
また、本実施形態による案内システム1は、案内情報を出力する出力部23(例えば、表示装置、スピーカ、等)を有する案内マップ20を備える。案内提示部132は、出力部23に、案内情報を出力させる。
これにより、本実施形態による案内システム1は、位置情報の取得手段を必要とせずに、出力部23を用いて、利用者に応じた適切な案内を行うことができる。
【0155】
また、本実施形態による案内システム1は、ネットワークNW1を介して、案内マップ20に接続可能な管理サーバ10(サーバ装置)を備える。管理サーバ10は、関心情報記憶部123と、案内提示部132とを備える。案内提示部132は、ネットワークNW1を介して、案内マップ20の出力部23に、案内情報を出力させる。
【0156】
これにより、本実施形態による案内システム1は、案内提示部132の処理を、管理サーバ10が実行し、案内マップ20は、管理サーバ10から受信した案内情報を出力するため、案内マップ20の処理負荷を低減することができる。そのため、本実施形態による案内システム1は、例えば、地図が描かれた案内マップ板に、案内場所の位置に設置された発光ダイオードを発光させるような簡易な構成の案内マップ20に対しても、利用者に応じた適切な案内を行うことができる。
【0157】
また、本実施形態による案内システム1は、撮像装置2-M(第1撮像装置)と、複数の撮像装置2-B(複数の第2撮像装置)と、階床判定部332と、行動情報取得部333と、関心情報取得部334とを備える。撮像装置2-M(第1撮像装置)は、案内マップ20の近傍の利用者を撮像可能である。複数の撮像装置2-B(複数の第2撮像装置)は、案内対象の範囲内の建物に設置されている。階床判定部332は、利用者が、移動中に複数の撮像装置2-Bの少なくともいずれかによって撮像された画像に基づいて、建物の複数の階床のうちの利用者の到着階を判定する。行動情報取得部333は、階床判定部332が判定した到着階における当該利用者の行動を表す行動情報を複数の撮像装置2-Bの少なくともいずれかによって撮像された画像に基づいて取得する。関心情報取得部334は、階床判定部332が判定した到着階におけるエリアの配置及び属性と、行動情報取得部が取得した行動情報とに基づいて、属性ごとの当該利用者の関心度を表す関心情報を取得し、当該関心情報を利用者ごとに関心情報記憶部123に記憶させる。
【0158】
これにより、本実施形態による案内システム1は、例えば、GPSなどの位置情報の取得手段を必要とせずに、利用者の関心情報を適切に取得することができる。よって、本実施形態による案内システム1は、適切な利用者の関心情報により、利用者に応じたより確度の高い案内情報を提示することができる。
【0159】
また、本実施形態による案内方法は、案内対象の案内を行う案内マップ20に案内情報を出力する案内システム1の案内方法であって、利用者特定ステップと、案内提示ステップとを含む。利用者特定ステップにおいて、利用者特定部131が、案内マップ20の近傍の利用者を撮像可能な撮像装置2-Mが撮像した画像に基づいて、利用者を特定する。案内提示ステップにおいて、案内提示部132が、利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部123から取得した関心情報であって、利用者特定部131が特定した利用者に対応する関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部321から取得した案内対象の範囲内のエリアの属性とに基づいて、特定した利用者の関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20に出力させる。
【0160】
これにより、本実施形態による案内方法は、上述した案内システム1と同様の効果を奏し、例えば、GPSなどの位置情報の取得手段を必要とせずに、利用者に応じた適切な案内を行うことができる。
【0161】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態のよる案内システム1aについて説明する。
図17は、第2の実施形態による案内システム1aの一例を示す機能ブロック図である。
【0162】
図17に示すように、案内システム1aは、撮像装置2-Bと、管理サーバ10aと、案内マップ20aと、建物管理装置30とを備える。
本実施形態では、案内マップ20aが、管理サーバ10aの代わりに、案内情報を生成する変形例について説明する。
【0163】
なお、図17において、上述した図2に示す構成と同一の構成には、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
【0164】
管理サーバ10aは、案内システム1aの全体を管理するサーバ装置であり、NW通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13aとを備える。
サーバ制御部13aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。サーバ制御部13aは、管理サーバ10aを統括的に制御し、管理サーバ10aにおける各種処理を実行する。
【0165】
サーバ制御部13aは、利用者特定部131を備える。サーバ制御部13aは、案内提示部132を備えていない点を除いて、第1の実施形態のサーバ制御部13と同様の機能を有している。
【0166】
案内マップ20aは、撮像装置2-Mと、NW通信部21と、操作部22と、出力部23と、マップ記憶部24と、マップ制御部25aとを備える。
マップ制御部25aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。マップ制御部25aは、案内マップ20aを統括的に制御し、案内マップ20aにおける各種処理を実行する。マップ制御部25aは、情報取得部251と、出力制御部252と、案内提示部253とを備える。
【0167】
案内提示部253は、上述した第1の実施形態の案内提示部132と同様の機能を有する。案内提示部253は、利用者に対応する関心情報と、案内対象の範囲内のエリアの属性とに基づいて、特定した利用者の関心度がより高い属性を有する案内対象の範囲内のエリアに対する案内情報を、案内マップ20aに出力させる。案内提示部253は、出力制御部252を介して、案内情報を出力部23から出力させる。
【0168】
次に、図面を参照して、本実施形態による案内システム1aの動作について説明する。
図18は、本実施形態による案内システム1aの案内処理の一例を示す図である。
【0169】
図18において、ステップS701からステップS703までの処理は、上述した図15に示すステップS501からステップS503までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0170】
次に、管理サーバ10aのサーバ制御部13aは、利用者特定部131が特定した利用者を示す利用者情報(例えば、利用者の識別情報、等)を、案内マップ20aに送信する(ステップS704)。
【0171】
次に、案内マップ20aの案内提示部253は、関心情報要求を、管理サーバ10aに送信する(ステップS705)。なお、関心情報要求には、利用者特定部131によって特定された利用者を示す利用者情報(例えば、利用者の識別情報、等)が含まれる。
【0172】
次に、管理サーバ10aのサーバ制御部13aは、関心情報要求に応じて、特定された利用者に対応する関心情報を関心情報記憶部123から取得し、関心情報を案内マップ20aに送信する(ステップS706)。
【0173】
なお、管理サーバ10aのサーバ制御部13aは、上述したステップS704及びステップS705の処理を省略して、ステップS706の処理を実行してもよい。
【0174】
次に、案内マップ20aの案内提示部253は、案内マップ20aの案内対象の範囲内の建物管理装置30に対して、属性情報要求を送信し(ステップS707)、建物管理装置30は、属性情報記憶部321が記憶するエリアの属性情報を、案内マップ20aに送信する(ステップS708)。
【0175】
次に、案内マップ20aの案内提示部253は、管理サーバ10aから取得した関心情報と、案内対象の範囲内の建物管理装置30から取得したエリアの属性情報とに基づいて、案内マップ20aの案内情報を生成する(ステップS709)。
【0176】
次に、案内マップ20aの案内提示部253は、案内情報を案内マップ20aに出力させる(ステップS710)。案内マップ20aの出力制御部252は、案内提示部253が生成した案内情報であって、利用者特定部131が特定した利用者に対応した案内情報を、出力部23から出力させる。
【0177】
以上説明したように、本実施形態による案内システム1aでは、案内マップ20aは、案内提示部253を備える。
これにより、本実施形態による案内システム1aでは、案内情報を生成する処理を、各々の案内マップ20aが実行するため、処理を分散することができ、管理サーバ10aの処理負荷を低減することができる。
【0178】
また、本実施形態による案内システム1aは、第1の実施形態と同様に、例えば、GPSなどの位置情報の取得手段を必要とせずに、利用者に応じた適切な案内を行うことができる。
【0179】
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態のよる案内システム1bについて説明する。
図19は、第3の実施形態による案内システム1bの一例を示す機能ブロック図である。
【0180】
図19に示すように、案内システム1bは、撮像装置2-Bと、管理サーバ10bと、案内マップ20bと、建物管理装置30と、スマートフォン40とを備える。
本実施形態では、スマートフォン40が記憶する固有識別情報を補助的に用いて、利用者を特定する変形例について説明する。
【0181】
なお、図19において、上述した図17に示す構成と同一の構成には、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
【0182】
管理サーバ10bは、案内システム1bの全体を管理するサーバ装置であり、NW通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13bとを備える。
サーバ制御部13bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。サーバ制御部13bは、管理サーバ10bを統括的に制御し、管理サーバ10bにおける各種処理を実行する。
【0183】
サーバ制御部13bは、利用者特定部131aを備える。
利用者特定部131aは、後述するスマートフォン40から無線通信部26が受信した固有識別情報と、画像とに基づいて、利用者を特定する。
【0184】
案内マップ20bは、撮像装置2-Mと、NW通信部21と、操作部22と、出力部23と、マップ記憶部24と、マップ制御部25bと、無線通信部26とを備える。
【0185】
無線通信部26は、例えば、無線LANなどの無線通信デバイスにより実現される機能部である。無線通信部26は、スマートフォン40との間で通信を行う。無線通信部26は、例えば、スマートフォン40が記憶する固有識別情報を、スマートフォン40から受信する。
【0186】
なお、固有識別情報は、利用者を識別可能な識別情報であり、例えば、無線LANのデバイスID、Bluetooth(登録商標)のデバイスID、スマートフォン40のIMSI(International Mobile Subscriber Identity)、又はMEI(International Mobile Equipment Identity)、等である。
【0187】
マップ制御部25bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。マップ制御部25bは、案内マップ20bを統括的に制御し、案内マップ20bにおける各種処理を実行する。マップ制御部25bは、情報取得部251aと、出力制御部252aと、案内提示部253とを備える。
【0188】
情報取得部251aは、案内マップ20bに関する各種情報を取得する。情報取得部251aは、例えば、撮像装置2-Mから撮像画像を取得するとともに、無線通信部26を介して、スマートフォン40から固有識別情報を取得する。情報取得部251aは、取得した撮像画像及び固有識別情報をNW通信部21を介して、管理サーバ10bに送信する。情報取得部251aにおけるその他の機能は、上述した第1の実施形態の情報取得部251と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0189】
出力制御部252aは、出力部23に、案内情報を出力させるとともに、案内情報を、無線通信部26を介して、スマートフォン40に送信し、スマートフォン40から案内情報を出力させる。
【0190】
スマートフォン40は、利用者が携帯する携帯媒体の一例である。また、スマートフォン40は、無線通信部26を介して、案内マップ20bと通信可能である。スマートフォン40は、固有識別情報を記憶しており、無線通信部26を介して、固有識別情報を案内マップ20bに送信する。また、スマートフォン40は、無線通信部26を介して、案内マップ20bから受信した案内情報を出力する。スマートフォン40は、例えば、表示部(不図示)に、案内情報を表示する。
なお、スマートフォン40は、案内マップ20bの操作部22の代わりとして用いられてもよい。
【0191】
また、案内システム1bにおいて、案内マップ20bの操作部22、又はスマートフォン40が利用者によって、行先を指定する操作が行われた場合に、案内提示部253が、NW通信部21を介して、案内マップ20bの近傍に、タクシーを呼ぶ手配の送信を行うようにしてもよい。
【0192】
また、さらに、案内提示部253は、案内マップ20bの操作部22、又はスマートフォン40によって、指定された行先を、到着したタクシーに送信して、タクシーの行先を自動登録するようにしてもよい。
【0193】
また、タクシーを手配する際に、利用者の属するグループが確認された場合に、案内提示部253は、グループの利用人数も含めて、タクシーを手配するようにしてもよい。
【0194】
以上説明したように、本実施形態による案内システム1bでは、案内マップ20bは、利用者が携帯するスマートフォン40(携帯媒体)が記憶する固有識別情報を受信可能な無線通信部26(通信部)を備える。利用者特定部131aは、無線通信部26が受信した固有識別情報と、撮像装置2-Mが撮像した画像とに基づいて、利用者を特定する。
【0195】
これにより、本実施形態による案内システム1bは、撮像装置2-Mが撮像した画像と、スマートフォン40(携帯媒体)が記憶する固有識別情報とを組み合わせて、利用者を特定するため、より精度良く利用者を特定することができる。よって、本実施形態による案内システム1bは、利用者に応じたさらに適切な案内を行うことができる。
【0196】
[第4の実施形態]
次に、図面を参照して、第4の実施形態による案内システム1cについて説明する。
【0197】
本実施形態では、ビルなどの建物BL1内の店舗の代わりに、平屋の店舗(1つの建物に1店舗)を複数含む場合に適用した変形例について説明する。
図20は、第4の実施形態による案内システム1cの一例を示す構成図である。
【0198】
図20に示すように、案内システム1cは、複数の撮像装置2(2-B、2-M)と、管理サーバ10と、案内マップ20と、建物管理装置30とを備える。なお、本実施形態では、案内マップ20は、駐車場PK1の出口に設置されている一例について説明する。
【0199】
本実施形態において、複数の撮像装置2―Bは、例えば、それぞれが独立した店舗である平屋建ての建物(SSH1、SSH2、・・・)に少なくとも1台が設置されている。建物(SSH1、SSH2、・・・)の出入口付近に、少なくとも1台の撮像装置2―Bが設置され、利用者の各店舗への入店又は退店を検出可能である。
【0200】
また、本実施形態における建物管理装置30は、複数階を有する建物BL1の代わりに、上述した複数の建物(SSH1、SSH2、・・・)を管理する点を除いて、上述した第1~第3の実施形態における建物管理装置30と同様である。
本実施形態における建物管理装置30は、複数の建物(SSH1、SSH2、・・・)を管理し、複数の建物(SSH1、SSH2、・・・)を利用する利用者を判定するとともに、利用者の行動情報及び関心情報を取得する。
【0201】
本実施形態における階床判定部332は、階床判定の代わりに、店舗の出入口付近に設置された撮像装置2―Bを用いて、利用者の各店舗への入店又は退店を判定する。
【0202】
その他の本実施形態における建物管理装置30の機能は、上述した第1~第3の実施形態における建物管理装置30と同様であるため、ここではその説明を省略する。なお、建物(SSH1、SSH2、・・・)は、内部に、複数の撮像装置2―Bを備えていてもよく、上述した第1~第3の実施形態と同様に、建物管理装置30は、複数の撮像装置2―Bを用いて、店舗屋内における利用者の追跡を行い、利用者の関心情報を取得する。
【0203】
本実施形態における案内マップ20は、利用者に応じて、複数の建物(SSH1、SSH2、・・・)の店舗に関する案内情報を出力する。
また、本実施形態における管理サーバ10及び案内マップ20は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0204】
以上説明したように、本実施形態における案内システム1cは、例えば、平屋建ての建物(SSH1、SSH2、・・・)の多い地域の案内を、利用者に応じて適切に行うことができる。
【0205】
なお、本実施形態における建物管理装置30は、複数の建物(SSH1、SSH2、・・・)を管理する例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数階のビルなどの建物BL1と混在させて管理してもよい。
【0206】
また、本実施形態における案内システム1cは、上述した第1の実施形態に適用する例を説明したが、これに限定されるものではなく、第2又は第3の実施形態に本実施形態を適用してもよい。
【0207】
[第5の実施形態]
次に、図面を参照して、第5の実施形態による案内システム1dについて説明する。
【0208】
本実施形態では、上述したタクシーの代わりに、乗合ビークルを用いて、案内情報の店舗を移動する変形例について説明する。
図21は、第5の実施形態による案内システム1dの一例を示す構成図である。また、図22は、第5の実施形態による案内システム1dの一例を示す機能ブロック図である。
【0209】
図21及び図22に示すように、案内システム1dは、複数の撮像装置2(2-B、2-M)と、管理サーバ10bと、案内マップ20cと、建物管理装置30と、スマートフォン40とを備える。
なお、本実施形態において、上述した図19及び図20と同一の構成には、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
【0210】
本実施形態では、案内マップ20cは、例えば、乗合ビークルV1の乗降場所付近に設置されているものとする。
乗合ビークルV1は、例えば、対象エリアARを移動する乗合バス、乗合タクシー、ライドシェア、ドローンを含む乗合AV(Arial Vehicle)、鉄道や船舶も含む乗合いするビークル(Vehicle)などであり、利用者U1が搭乗して移動可能な乗合の移動物(モビリティ)である。
また、対象エリアARは、案内対象の範囲内のエリアであって、例えば、商業施設、観光地などのエリアである。
【0211】
案内マップ20cは、撮像装置2-Mと、NW通信部21と、操作部22と、出力部23と、マップ記憶部24と、マップ制御部25cと、無線通信部26とを備える。
【0212】
マップ制御部25cは、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。マップ制御部25cは、案内マップ20cを統括的に制御し、案内マップ20cにおける各種処理を実行する。マップ制御部25cは、情報取得部251aと、出力制御部252aと、案内提示部253aとを備える。
【0213】
案内提示部253aは、上述した第3の実施形態の案内提示部253と同様の機能を有するとともに、乗合ビークルV1に関する処理を実行する。案内提示部253aは、例えば、操作部22又は利用者U1が携帯するスマートフォン40により、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先(オンデマンドで指定された行先)を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。
【0214】
ここで、指定された行先には、案内マップ20cが出力する案内情報が示す行先が含まれる。案内マップ20cは、操作部22又は複数の利用者U1のそれぞれが携帯するスマートフォン40により、案内マップ20cが出力する案内情報から指定された行先を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。なお、指定される行先は、1人の利用者U1によって、複数の行先が指定されてもよい。
【0215】
また、案内提示部253aは、指定された行先を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録し、乗合ビークルV1の行先に応じた最適な移動ルートを生成し、生成した移動ルートを乗合ビークルV1に設定する。すなわち、案内提示部253aは、利用者U1により指定された行先に応じて、最適な移動ルート(対象エリアAR内の巡回ルート)を生成し、当該巡回ルートを乗合ビークルV1に設定して、乗合ビークルV1を手配する。
【0216】
案内提示部253aは、最適な移動ルートとして、例えば、乗合ビークルV1の移動距離が最小になるように、ルート設定してもよいし、例えば、乗合ビークルV1の移動時間が最小になるように、ルート設定してもよい。
【0217】
また、案内提示部253aは、手配した乗合ビークルV1の現在位置と、予定している経由地及び巡回ルート(移動ルート)とを出力部23に出力(表示)するとともに、スマートフォン40に表示させる。案内提示部253aは、例えば、NW通信部21を介して、手配した乗合ビークルV1の現在位置を取得し、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを含む巡回情報を、出力制御部252aを介して、出力部23から出力させる。
【0218】
また、案内提示部253aは、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを含む巡回情報を、NW通信部21又は無線通信部26を介して、当該乗合ビークルV1に搭乗する各利用者U1のスマートフォン40に送信する。各利用者U1のスマートフォン40は、乗合ビークルV1の巡回情報に基づいて、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを表示する。
【0219】
乗合ビークルV1に搭乗(乗車)した利用者U1は、スマートフォン40を用いて、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを確認可能である。
【0220】
次に、図23を参照して、本実施形態による案内システム1dの動作について説明する。
図23は、本実施形態による案内システム1dの動作の一例を示す図である。
【0221】
図23に示すように、撮像装置2-Mが、まず、撮像画像を案内マップ20cに送信する(ステップS801)。また、スマートフォン40が、固有識別情報を案内マップ20cに送信する(ステップS802)。
【0222】
次に、案内マップ20cが、撮像画像及び固有識別情報を管理サーバ10bに送信する(ステップS803)。すなわち、案内マップ20cの情報取得部251は、撮像装置2-Mが撮像した案内マップ20cの近傍の撮像画像及びスマートフォン40から受信した固有識別情報を取得し、NW通信部21を介して、撮像画像及び個中識別情報を管理サーバ10bに送信する。
【0223】
次に、管理サーバ10bの利用者特定部131aは、利用者特定処理を実行する(ステップS803)。利用者特定部131aは、撮像装置2-Mが撮像した案内マップ20cの近傍の撮像画像及び固有識別情報に基づいて、利用者を特定する。
【0224】
続く、ステップS805からステップS811までの処理は、上述した図18に示すステップS704からステップS710までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0225】
次に、案内マップ20cの案内提示部253aは、指定された行先を自動登録し、乗合ビークルV1の手配及び巡回ルート(巡回経路)を設定する(ステップS812)。案内提示部253aは、操作部22又は利用者U1が携帯するスマートフォン40により、案内マップ20cが出力する案内情報から指定された行先を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。また、案内提示部253aは、乗合ビークルV1の移動距離又は移動時間が最小になるように、最適な巡回ルートを、乗合ビークルV1に設定する。
【0226】
次に、案内提示部253aは、乗合ビークルV1の位置を取得し、巡回ルート及び乗合ビークルV1の位置を出力する(ステップS813)。案内提示部253aは、NW通信部21を介して、手配した乗合ビークルV1の現在位置を取得し、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを、出力制御部252aを介して、出力部23から出力させる。
【0227】
次に、案内提示部253aは、乗合ビークルV1の巡回情報を、スマートフォン40に送信する(ステップS814)。案内提示部253aは、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを含む巡回情報を、NW通信部21又は無線通信部26を介して、スマートフォン40に送信する。
【0228】
スマートフォン40は、乗合ビークルV1の巡回ルート及び位置を出力する(ステップS815)。スマートフォン40は、受信した巡回情報に基づいて、乗合ビークルV1の巡回ルート及び位置を、例えば、不図示の表示部に表示させる。
【0229】
なお、上述した図23に示す例では、管理サーバ10bが、撮像画像及び固有識別情報に基づいて、利用者U1を特定する例を説明したが、固有識別情報を用いずに、撮像画像に基づいて、利用者U1を特定するようにしてもよい。
【0230】
以上説明したように、本実施形態による案内システム1dでは、案内マップ20cは、操作部22を備え、操作部22又は利用者U1が携帯するスマートフォン40(携帯媒体)により、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。
【0231】
これにより、本実施形態による案内システム1dは、利用者U1に応じた適切な案内を行うことができるとともに、乗合ビークルV1を用いて、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先に、利用者U1を移動させることができる。
【0232】
また、本実施形態では、案内マップ20cは、指定された行先を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録し、乗合ビークルV1の行先に応じた最適な移動ルート(例えば、巡回ルート)を生成し、生成した移動ルートを乗合ビークルV1に設定する。
【0233】
これにより、本実施形態による案内システム1dは、最適な移動ルートにより、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先に、利用者U1を効率よく移動させることができる。
【0234】
また、本実施形態では、指定された行先には、案内マップ20cが出力する案内情報が示す行先が含まれる。案内マップ20cは、操作部22又は複数の利用者U1のそれぞれが携帯するスマートフォン40により、案内情報から指定された行先を乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。
【0235】
これにより、本実施形態による案内システム1dは、案内情報が示す行先に、利用者U1をより適切に移動させることができ、利便性を向上させることができる。
【0236】
また、本実施形態では、案内マップ20cは、乗合ビークルV1の現在位置と、予定している経由地及び移動ルートとを表示するとともに、スマートフォン40に表示させる。
【0237】
これにより、本実施形態による案内システム1dは、手配した乗合ビークルV1が案内マップ20c付近に来るまでの間、乗合ビークルV1の現在位置を確認できるとともに、利用者U1が乗合ビークルV1で移動中に、スマートフォン40により、現在位置と、予定している経由地及び移動ルートとを確認することができる。
【0238】
また、本実施形態による案内方法では、案内マップ20cは、操作部22を備え、操作部22又は利用者U1が携帯するスマートフォン40(携帯媒体)により、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。
【0239】
これにより、本実施形態による案内方法は、上述した案内システム1dと同様の効果を奏し、利用者U1に応じた適切な案内を行うことができるとともに、乗合ビークルV1を用いて、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先に、利用者U1を移動させることができる。
【0240】
[第6の実施形態]
次に、図面を参照して、第6の実施形態による案内システム1eについて説明する。
【0241】
本実施形態では、上述した第5の実施形態において、帰宅及び寄り道などの目的地を、利用者U1が直接設定して、乗合ビークルV1を巡回させる変形例について説明する。
【0242】
図24は、第6の実施形態による案内システム1eの一例を示す構成図である。また、図25は、第6の実施形態による案内システム1eの一例を示す機能ブロック図である。
【0243】
図24及び図25に示すように、案内システム1eは、複数の撮像装置2(2-B、2-M)と、管理サーバ10bと、案内マップ20dと、建物管理装置30と、スマートフォン40(40A、40B)とを備える。
なお、本実施形態において、上述した図21及び図22と同一の構成には、同一の符号を付与して、その説明を省略する。
【0244】
本実施形態では、案内マップ20dは、例えば、乗合ビークルV1の乗降場所付近に設置されているものとする。
また、本実施形態では、図24に示すように、利用者U1には、利用者U1Aと、利用者U1Bとが含まれる。また、利用者U1Aが携帯するスマートフォン40を、スマートフォン40Aとし、利用者U1Bが携帯するスマートフォン40を、スマートフォン40Bとして説明する。
【0245】
案内マップ20dは、撮像装置2-Mと、NW通信部21と、操作部22と、出力部23と、マップ記憶部24と、マップ制御部25dと、無線通信部26とを備える。
【0246】
マップ制御部25dは、例えば、CPUなどを含むプロセッサに、不図示の記憶部が記憶するプログラムを実行させることで実現される機能部である。マップ制御部25dは、案内マップ20dを統括的に制御し、案内マップ20dにおける各種処理を実行する。マップ制御部25dは、情報取得部251aと、出力制御部252aと、案内提示部253bとを備える。
【0247】
案内提示部253bは、上述した第5の実施形態の案内提示部253aと同様の機能を有するとともに、利用者U1によって、乗合ビークルV1の目的地を直接設定する処理を実行する。案内提示部253bは、例えば、操作部22又は利用者U1が携帯するスマートフォン40により、利用者U1の要求に応じて最適に指定された行先(オンデマンドで指定された行先)を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。
【0248】
また、指定された行先には、操作部22又はスマートフォン40により、直接、位置情報が指定された指定場所(例えば、目的地P1)が含まれる。ここで、目的地P1は、利用者U1の自宅、宿泊先などの帰宅先、又は、寄り道先などである。案内提示部253bは、指定された行先が、指定場所(直接指定された目的地P1など)である場合に、指定場所を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録するとともに、指定場所を指定した当該利用者U1に対応する案内情報の出力を停止する。
【0249】
例えば、利用者U1Aが、スマートフォン40Aの操作により、指定場所として目的地P1が指定された場合に、案内提示部253bは、利用者U1Aに対応した案内情報の出力を停止し、目的地P1の情報を出力する。
なお、案内提示部253bは、利用者U1Aのスマートフォン40Aの操作又は操作部22の操作により、目的地P1の情報の出力を停止してもよい。
【0250】
また、案内提示部253bは、指定された行先(目的地P1、又は、案内情報から指定された行先)を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録し、乗合ビークルV1の行先に応じた最適な移動ルートを生成し、生成した移動ルートを乗合ビークルV1に設定する。
【0251】
案内提示部253bは、最適な移動ルートとして、例えば、乗合ビークルV1の移動距離が最小になるように、ルート設定してもよいし、例えば、乗合ビークルV1の移動時間が最小になるように、ルート設定してもよい。
【0252】
また、案内提示部253bは、手配した乗合ビークルV1の現在位置と、予定している経由地及び巡回ルート(移動ルート)とを出力部23に出力(表示)するとともに、スマートフォン40に表示させる。なお、案内提示部253bは、利用者U1Aのスマートフォン40Aの操作又は操作部22の操作により、予定している経由地のうちの目的地P1に対応する場所の表示を停止するようにしてもよい。
【0253】
このように、案内提示部253bは、操作部22又はスマートフォン40の操作に応じて、経由地及び移動ルートの一部又は全部の表示を停止させてもよい。
【0254】
次に、図26及び図27を参照して、本実施形態による案内システム1eの動作について説明する。
図26は、本実施形態による案内システム1eの動作の一例を示す図である。ここでは、利用者U1Aが、目的地P1を直接指定し、利用者U1Bが、案内情報から行先を指定する場合の動作の一例について説明する。
【0255】
図26に示すように、案内マップ20dは、案内情報を出力する(ステップS901)。なお、案内マップ20dが、案内情報を出力するまでの処理は、上述した図23に示すステップS801からステップS811までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。案内マップ20dは、例えば、利用者U1A及び利用者U1Bに対する案内情報を出力部23に出力する。
【0256】
次に、スマートフォン40Aが目的地情報を案内マップ20dに送信する(ステップS902)。利用者U1Aの操作により、スマートフォン40Aが、利用者U1Aが直接指定した目的地P1の目的地情報を、案内マップ20dに送信する。
【0257】
次に、案内マップ20dの案内提示部253bは、利用者U1Aに対する案内情報の出力を停止する(ステップS903)。なお、案内提示部253bは、利用者U1Aに対する案内情報の代わりに、目的地P1の目的地情報を、出力してもよい。
【0258】
次に、案内提示部253bは、指定された行先を自動登録し、乗合ビークルV1の手配及び巡回ルート(巡回経路)を設定する(ステップS904)。ここで、利用者U1Bは、案内情報の行先を指定したものとして説明する。案内提示部253bは、操作部22又は利用者U1Bが携帯するスマートフォン40Bにより、案内マップ20dが出力する案内情報から指定された行先と、利用者U1Aが直接指定した上述した目的地P1を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。また、案内提示部253bは、乗合ビークルV1の移動距離又は移動時間が最小になるように、最適な巡回ルートを、乗合ビークルV1に設定する。
【0259】
次に、案内提示部253bは、乗合ビークルV1の位置を取得し、巡回ルート及び乗合ビークルV1の位置を出力する(ステップS905)。案内提示部253bは、NW通信部21を介して、手配した乗合ビークルV1の現在位置を取得し、乗合ビークルV1の現在位置と、経由地及び巡回ルートとを、出力制御部252aを介して、出力部23から出力させる。
【0260】
次に、案内提示部253bは、乗合ビークルV1の巡回情報を、スマートフォン40Aに送信し(ステップS906)、スマートフォン40Aは、乗合ビークルV1の巡回ルート及び位置を出力する(ステップS907)。スマートフォン40Aは、受信した巡回情報に基づいて、乗合ビークルV1の巡回ルート及び位置を、例えば、不図示の表示部に表示させる。
【0261】
また、案内提示部253bは、乗合ビークルV1の巡回情報を、スマートフォン40Bに送信し(ステップS908)、スマートフォン40Bは、乗合ビークルV1の巡回ルート及び位置を出力する(ステップS909)。スマートフォン40Bは、受信した巡回情報に基づいて、乗合ビークルV1の巡回ルート及び位置を、例えば、不図示の表示部に表示させる。
【0262】
なお、案内提示部253bは、利用者U1Aのスマートフォン40Aの操作又は操作部22の操作により、予定している経由地のうちの目的地P1に対応する場所の表示を停止するようにしてもよい。
【0263】
図27は、本実施形態による案内システム1eの動作の別の一例を示す図である。ここでは、利用者U1A及び利用者U1Bの両方が、目的地P1などの指定場所を直接指定する場合の動作の一例について説明する。
【0264】
図27に示すように、案内マップ20dは、案内情報を出力する(ステップS911)。なお、案内マップ20dが、案内情報を出力するまでの処理は、上述した図23に示すステップS801からステップS811までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。案内マップ20dは、例えば、利用者U1A及び利用者U1Bに対する案内情報を出力部23に出力する。
【0265】
次に、スマートフォン40Aが目的地情報を案内マップ20dに送信する(ステップS912)。
また、スマートフォン40Bが目的地情報を案内マップ20dに送信する(ステップS913)。
【0266】
次に、案内マップ20dの案内提示部253bは、利用者U1A及び利用者U1Bに対する案内情報の出力を停止する(ステップS914)。なお、案内提示部253bは、利用者U1A及び利用者U1Bに対する案内情報の代わりに、利用者U1A及び利用者U1Bの目的地情報を、出力してもよい。
【0267】
次に、案内提示部253bは、指定された行先を自動登録し、乗合ビークルV1の手配及び巡回ルート(巡回経路)を設定する(ステップS915)。案内提示部253bは、利用者U1A及び利用者U1Bのそれぞれが、直接指定した目的地を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録する。また、案内提示部253bは、乗合ビークルV1の移動距離又は移動時間が最小になるように、最適な巡回ルートを、乗合ビークルV1に設定する。
【0268】
次に、案内提示部253bは、乗合ビークルV1の位置を取得し、巡回ルート及び乗合ビークルV1の位置を出力する(ステップS916)。
続く、ステップS917からステップS920までの処理は、上述した図26に示すステップS906からステップS909までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0269】
なお、案内提示部253bは、利用者U1Aのスマートフォン40Aの操作又は操作部22の操作により、予定している経由地のうちの利用者U1Aが直接指定した目的地に対応する場所の表示を停止するようにしてもよい。また、案内提示部253bは、利用者U1Bのスマートフォン40Bの操作又は操作部22の操作により、予定している経由地のうちの利用者U1Bが直接指定した目的地に対応する場所の表示を停止するようにしてもよい。
【0270】
以上説明したように、本実施形態による案内システム1eでは、上述した指定された行先には、操作部22又はスマートフォン40により、直接、位置情報が指定された指定場所が含まれる。案内マップ20dは、指定された行先が、指定場所である場合に、指定場所を、乗合ビークルV1の行先へ自動登録するとともに、指定場所を指定した当該利用者U1に対応する案内情報の出力を停止する。
【0271】
これにより、本実施形態による案内システム1eは、乗合ビークルV1を利用して、例えば、帰宅及び寄り道などの目的地に移動可能であり、さらに利便性を向上させることができる。
【0272】
また、本実施形態では、案内マップ20dは、操作部22又はスマートフォン40の操作に応じて、経由地及び移動ルートの一部又は全部の表示を停止させてもよい。
【0273】
これにより、本実施形態による案内システム1eは、例えば、帰宅又は寄り道する場合の目的地の表示を停止して、秘匿することができ、利用者U1のプライバシーを確保することができる。
【0274】
図28及び図29は、実施形態による案内システム1(1a、1b、1c、1d、1e)の各装置のハードウェア構成を説明する図である。
図28は、管理サーバ10(10a、10b)、及び建物管理装置30の各装置のハードウェア構成を示している。
【0275】
図28に示すように、管理サーバ10(10a、10b)、及び建物管理装置30の各装置は、通信デバイスH11と、メモリH12と、プロセッサH13とを備える。
【0276】
通信デバイスH11は、例えば、LANカード、等のネットワークNW1に接続可能な通信装置である。
メモリH12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ、HBM(High Bandwidth Memory)、HDD、等の記憶装置であり、管理サーバ10(10a、10b)、及び建物管理装置30の各装置が利用する各種情報、及びプログラムを記憶する。
【0277】
プロセッサH13は、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、GPGPU(General Purpose Computing on Graphics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)などを含む処理回路である。プロセッサH13は、メモリH12に記憶されているプログラムを実行させることで、管理サーバ10(10a、10b)、及び建物管理装置30の各装置の各種処理を実行する。
【0278】
また、図29は、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)の各装置のハードウェア構成を示している。
【0279】
図29に示すように、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)の各装置は、カメラH21と、通信デバイスH22と、入力デバイスH23と、ディスプレイH24と、メモリH25と、プロセッサH26とを備える。
【0280】
カメラH21は、例えば、CCDイメージセンサなどを有し、上述した撮像装置2-Mを実現する。
通信デバイスH22は、例えば、LANカード、無線LANカード、移動体通信デバイス、等のネットワークNW1に接続可能な通信装置である。
【0281】
入力デバイスH23は、例えば、スイッチ、ボタン、タッチセンサ、非接触センサなどの入力装置である。
ディスプレイH24は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ、等の表示装置である。
入力デバイスH23及びディスプレイH24は、例えば、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)の案内マップ板IMを構成する。
【0282】
メモリH25は、例えば、RAM、フラッシュメモリ、HDD、等の記憶装置であり、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)の各装置が利用する各種情報、及びプログラムを記憶する。
【0283】
プロセッサH26は、例えば、CPUなどを含む処理回路である。プロセッサH26は、メモリH25に記憶されているプログラムを実行させることで、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)の各装置の各種処理を実行する。
【0284】
なお、本開示は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、案内システム1(1a、1b、1c、1d、1e)は、管理サーバ10(10a、10b)と、建物管理装置30とを備える例を説明したが、これに限定されるものではない。管理サーバ10(10a、10b)と、建物管理装置30とを1つの装置に統合してもよいし、建物管理装置30の一部を、管理サーバ10(10a、10b)が備えるようにしてもよい。
【0285】
また、上記の各実施形態において、管理サーバ10(10a、10b)が、利用者特定部131(131a)を備える例を説明したが、利用者特定部131(131a)の機能を、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)が備えるようにしてもよい。
また、管理サーバ10(10a、10b)は、クラウド技術を用いたクラウドサーバであってもよい。
【0286】
また、上記の各実施形態において、案内マップ20(20a、20b、20c、20d)が撮像装置2-Mを備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、撮像装置2-Mを独立して備えるようにしてもよい。この場合、撮像装置2-Mは、撮像装置2-Bと同様に、直接、ネットワークNW1に接続するようにしてもよい。
【0287】
また、上記の第5及び第6の実施形態において、撮像画像と、固有識別情報とを用いて、利用者U1を特定する例を説明したが、これに限定されるものではなく、固有識別情報を用いずに、撮像画像から利用者U1を特定してもよい。
【0288】
なお、上述した案内システム1(1a、1b、1c、1d、1e)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した案内システム1(1a、1b、1c、1d、1e)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した案内システム1(1a、1b、1c、1d、1e)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS及び周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0289】
また、「コンピュータシステム」は、インターネット、WAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0290】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に案内システム1(1a、1b、1c、1d、1e)が備える各構成で合体される構成、又は分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバ又はクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0291】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0292】
(付記1)
案内対象の案内を行う案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定する利用者特定部と、
前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する案内情報を、前記案内マップに出力させる案内提示部と
を備える案内システム。
(付記2)
前記利用者特定部は、前記画像から抽出された特徴量に基づいて、前記利用者を特定する
付記1に記載の案内システム。
(付記3)
前記利用者特定部は、予め特定されている前記利用者と、前記利用者を撮像した画像とを対応付けた学習データから機械学習された学習結果に基づいて、前記利用者を特定する
付記1又は付記2に記載の案内システム。
(付記4)
前記案内マップは、前記利用者が携帯する携帯媒体が記憶する固有識別情報を受信可能な通信部を備え、
前記利用者特定部は、前記通信部が受信した前記固有識別情報と、前記画像とに基づいて、前記利用者を特定する
付記1から付記3のいずれか一項に記載の案内システム。
(付記5)
前記案内提示部は、特定した前記利用者を含むグループが確認された場合に、前記グループの関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
付記1から付記4のいずれか一項に記載の案内システム。
(付記6)
前記案内提示部は、前記グループに属する前記利用者が、予め設定された人数以上特定された場合に、前記グループの関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
付記5に記載の案内システム。
(付記7)
前記案内提示部は、前記グループに属する前記利用者が、予め設定された割合以上特定された場合に、前記グループの関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
付記5に記載の案内システム。
(付記8)
前記案内情報を出力する出力部を有する前記案内マップを備え、
前記案内提示部は、前記出力部に、前記案内情報を出力させる
付記1から付記7のいずれか一項に記載の案内システム。
(付記9)
前記案内マップは、前記案内提示部を備える
付記8に記載の案内システム。
(付記10)
ネットワークを介して、前記案内マップに接続可能なサーバ装置を備え、
前記サーバ装置は、前記関心情報記憶部と、前記案内提示部とを備え、
前記案内提示部は、前記ネットワークを介して、前記案内マップの前記出力部に、前記案内情報を出力させる
付記8に記載の案内システム。
(付記11)
前記案内マップの近傍の前記利用者を撮像可能な前記撮像装置である第1撮像装置と、
前記案内対象の範囲内の建物に設置された複数の第2撮像装置と、
前記利用者が、移動中に前記複数の第2撮像装置の少なくともいずれかによって撮像された画像に基づいて、前記建物の複数の階床のうちの前記利用者の到着階を判定する階床判定部と、
前記階床判定部が判定した前記到着階における当該利用者の行動を表す行動情報を前記複数の第2撮像装置の少なくともいずれかによって撮像された前記画像に基づいて取得する行動情報取得部と、
前記階床判定部が判定した前記到着階における前記エリアの配置及び前記属性と、前記行動情報取得部が取得した行動情報とに基づいて、前記属性ごとの当該利用者の関心度を表す前記関心情報を取得し、当該関心情報を前記利用者ごとに前記関心情報記憶部に記憶させる関心情報取得部と
を備える付記1から付記10のいずれか一項に記載の案内システム。
(付記12)
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体より、指定された行先をタクシーの行先へ自動登録する、
付記1に記載の案内システム。
(付記13)
前記案内マップは、前記利用者の属するグループの利用人数を含めてタクシーを配車する
付記12に記載の案内システム。
(付記14)
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体により、前記利用者の要求に応じて指定された行先を、乗合ビークルの行先へ自動登録する
付記1に記載の案内システム。
(付記15)
前記案内マップは、前記指定された行先を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録し、前記乗合ビークルの行先に応じた最適な移動ルートを生成し、生成した前記移動ルートを前記乗合ビークルに設定する
付記14に記載の案内システム。
(付記16)
前記指定された行先には、前記案内マップが出力する前記案内情報が示す行先が含まれ、
前記案内マップは、前記操作部又は複数の前記利用者のそれぞれが携帯する前記携帯媒体により、前記案内情報から指定された行先を前記乗合ビークルの行先へ自動登録する
付記15に記載の案内システム。
(付記17)
前記指定された行先には、前記操作部又は前記携帯媒体により、直接、位置情報が指定された指定場所が含まれ、
前記案内マップは、前記指定された行先が、前記指定場所である場合に、前記指定場所を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録するとともに、前記指定場所を指定した当該利用者に対応する前記案内情報の出力を停止する
付記16に記載の案内システム。
(付記18)
前記案内マップは、前記乗合ビークルの現在位置と、予定している経由地及び前記移動ルートとを表示するとともに、前記携帯媒体に表示させる
付記17に記載の案内システム。
(付記19)
前記案内マップは、前記操作部又は前記携帯媒体の操作に応じて、前記経由地及び前記移動ルートの一部又は全部の表示を停止させる
付記18に記載の案内システム。
(付記20)
案内対象の案内を行う案内マップに案内情報を出力する案内システムの案内方法であって、
利用者特定部が、前記案内マップの近傍の利用者を撮像可能な撮像装置が撮像した画像に基づいて、前記利用者を特定し、
案内提示部が、前記利用者の関心度を表す関心情報を記憶する関心情報記憶部から取得した前記関心情報であって、前記利用者特定部が特定した前記利用者に対応する前記関心情報と、エリアごとの属性を記憶する属性情報記憶部から取得した前記案内対象の範囲内の前記エリアの前記属性とに基づいて、特定した前記利用者の関心度がより高い属性を有する前記案内対象の範囲内の前記エリアに対する前記案内情報を、前記案内マップに出力させる
案内方法。
(付記21)
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体より、指定された行先をタクシーの行先へ自動登録する、
付記20に記載の案内方法。
(付記22)
前記案内マップは、前記利用者の属するグループの利用人数を含めてタクシーを配車する
付記21に記載の案内方法。
(付記23)
前記案内マップは、前記案内マップの操作部を備え、前記操作部又は前記利用者が携帯する携帯媒体により、前記利用者の要求に応じて指定された行先を、乗合ビークルの行先へ自動登録する
付記20に記載の案内方法。
(付記24)
前記案内マップは、前記指定された行先を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録し、前記乗合ビークルの行先に応じた最適な移動ルートを生成し、生成した前記移動ルートを前記乗合ビークルに設定する
付記23に記載の案内方法。
(付記25)
前記指定された行先には、前記案内情報に含まれる行先が含まれ、
前記案内マップは、前記操作部又は複数の前記利用者のそれぞれが携帯する前記携帯媒体により、指定された行先を前記乗合ビークルの行先へ自動登録する
付記24に記載の案内方法。
(付記26)
前記指定された行先には、前記操作部又は前記携帯媒体により、直接、位置情報が指定された指定場所が含まれ、
前記案内マップは、前記指定された行先が、前記指定場所である場合に、前記指定場所を、前記乗合ビークルの行先へ自動登録するとともに、前記指定場所を指定した当該利用者に対応する前記案内情報の出力を停止する
付記25に記載の案内方法。
(付記27)
前記案内マップは、前記乗合ビークルの現在位置と、予定している経由地及び前記移動ルートとを表示するとともに、前記携帯媒体に表示させる
付記26に記載の案内方法。
(付記28)
前記案内マップは、前記操作部又は前記携帯媒体の操作に応じて、前記経由地及び前記移動ルートの一部又は全部の表示を停止させる
付記27に記載の案内方法。
【符号の説明】
【0293】
1,1a,1b,1c,1d,1e…案内システム、2,2-B,2-M…撮像装置、10,10a,10b…管理サーバ、11,21,31…NW通信部、12…サーバ記憶部、13,13a,13b…サーバ制御部、20,20a,20b,20c,20d…案内マップ、22…操作部、23…出力部、24…マップ記憶部、25,25a,25b,25c,25d…マップ制御部、26…無線通信部、30…建物管理装置、32…建物記憶部、33…建物制御部、40,40A,40B…スマートフォン、121…案内マップ情報記憶部、122…利用者情報記憶部、123…関心情報記憶部、131,131a…利用者特定部、132,253,253a,253b…案内提示部、241…案内情報記憶部、251,251a…情報取得部、252,252a…出力制御部、321…属性情報記憶部、322…行動情報記憶部、331…利用者特定部、332…階床判定部、333…行動情報取得部、334…関心情報取得部、335…グループ特定部、NW1…ネットワーク、BL1…建物、EV1…エレベータ、ESL1…エスカレータ、GT1…改札、HM1…ホーム、P1…目的地、STR1…階段、ST1…駅、ST-1,ST-2…店舗、PK1…駐車場、U1,U1A,U1B…利用者、V1…乗合ビークル
図1
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