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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-30
(45)【発行日】2025-07-08
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20250701BHJP
【FI】
G06F3/0481
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021048744
(22)【出願日】2021-03-23
(65)【公開番号】P2022147487
(43)【公開日】2022-10-06
【審査請求日】2024-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三原 真
(72)【発明者】
【氏名】蓮池 公威
(72)【発明者】
【氏名】池田 絵里子
(72)【発明者】
【氏名】石原 彩加
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0359465(US,A1)
【文献】特開2019-016288(JP,A)
【文献】特開2017-151758(JP,A)
【文献】特表2015-527628(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0004434(US,A1)
【文献】特開2019-028728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/03 - 3/04895
40/00 - 40/197
H04L 51/00 - 51/58
67/00 - 67/75
H04M 1/00
1/24 - 1/82
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
一のユーザが他のユーザに送信したファイルにメッセージが添付されている場合、前記ファイルを示す第1画像と、前記ファイルに前記メッセージが添付されていることを示す第2画像とを対応付けて表示させ、
前記第2画像の選択を受け付けた場合、前記メッセージを表示させ、
前記第2画像を複数の画面に表示させ、
前記複数の画面における前記第2画像の表示態様を共通化させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の画面には、前記ファイルの編集が可能な編集画面が含まれる請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記編集画面が表示された際に、前記メッセージを表示させる請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータに、
一のユーザが他のユーザに送信したファイルにメッセージが添付されている場合、前記ファイルを示す第1画像と、前記ファイルに前記メッセージが添付されていることを示す第2画像とを対応付けて表示させ、
前記第2画像の選択を受け付けた場合、前記メッセージを表示させ、
前記第2画像を複数の画面に表示させ、
前記複数の画面における前記第2画像の表示態様を共通化させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子ファイルに伝達事項であるメッセージを添付できるような電子ファイルの管理方法を提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-339249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、ファイルの受信者に、当該ファイルに対する作業内容等を明示すべく、メッセージを添付したファイルを送信可能な技術が存在する。
【0005】
しかし、上記の技術では、受信者が受信した複数のファイルにメッセージの添付があるものとないものとが混在してしまう。この場合、受信者が複数のファイルの中から作業が必要なファイルを見つけ出すためには、メッセージの添付の有無を画面の表示内容から一見して把握できることが望ましい。
【0006】
そこで、本発明は、メッセージが添付可能なファイルを送受信する場合に、一画面において、送信されたファイルに対するメッセージの添付の有無及びメッセージを、受信者に把握させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、一のユーザが他のユーザに送信したファイルにメッセージが添付されている場合、前記ファイルを示す第1画像と、前記ファイルに前記メッセージが添付されていることを示す第2画像とを対応付けて表示させ、前記第2画像の選択を受け付けた場合、前記メッセージを表示させる。
【0008】
第2の態様の情報処理装置は、第1の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記ファイルに対する複数の前記メッセージの添付を受付けた場合に、前記第2画像の選択を受け付けたときには、受付けた時期が最も新しい前記メッセージを表示させる。
【0009】
第3の態様の情報処理装置は、第2の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記ファイルに対する複数の前記メッセージの添付を受付けた場合、受付けた全ての前記メッセージを保持させ、予め定めた画面において、前記ファイルに対して受付けた全ての前記メッセージを表示させる。
【0010】
第4の態様の情報処理装置は、第1から第3の何れかの態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記第2画像を複数の画面に表示させ、前記複数の画面における前記第2画像の表示態様を共通化させる。
【0011】
第5の態様の情報処理装置は、第4の情報処理装置であって、前記複数の画面には、前記ファイルの編集が可能な編集画面が含まれる。
【0012】
第6の態様の情報処理装置は、第5の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記編集画面が表示された際に、前記メッセージを表示させる。
【0013】
第7の態様の情報処理装置は、第1から第6の何れかの態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記第2画像の選択を受け付けた場合、前記第1画像と重ならない位置に前記メッセージを表示させる。
【0014】
第8の態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、一のユーザが他のユーザに送信したファイルにメッセージが添付されている場合、前記ファイルを示す第1画像と、前記ファイルに前記メッセージが添付されていることを示す第2画像とを対応付けて表示させ、前記第2画像の選択を受け付けた場合、前記メッセージを表示させる、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
第1の態様によれば、メッセージが添付可能なファイルを送受信する場合に、一画面において、送信されたファイルに対するメッセージの添付の有無及びメッセージを、受信者に把握させることができる。
【0016】
第2の態様によれば、ファイルに対して複数のメッセージが添付されている場合に、受付けた時期が最も新しいメッセージを他のメッセージに優先して受信者に把握させることができる。
【0017】
第3の態様によれば、予め定めた画面において、受付けた全てのメッセージを受信者に把握させることができる。
【0018】
第4の態様によれば、複数の画面における第2画像の表示態様が異なる構成に比べて、送信されたファイルに対するメッセージの添付の有無を受信者に容易に把握させることができる。
【0019】
第5の態様によれば、送信されたファイルに対するメッセージを確認しつつ、受信者にファイルの編集作業を行わせることができる。
【0020】
第6の態様によれば、第2画像の選択を受け付けなくても、編集画面においてメッセージが表示される。
【0021】
第7の態様によれば、第1画像と重なる位置にメッセージが表示される構成に比べて、第1画像が示すファイルの視認性の低下が抑制される。
【0022】
第8の態様によれば、メッセージが添付可能なファイルを送受信する場合に、一画面において、送信されたファイルに対するメッセージの添付の有無及びメッセージを、受信者に把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システムの第1の表示例である。
図4】情報処理システムの第2の表示例である。
図5】情報処理システムの第3の表示例である。
図6】情報処理システムの第4の表示例である。
図7】情報処理システムの第5の表示例である。
図8】情報処理システムの第6の表示例である。
図9】情報処理装置による表示処理の流れを示すフローチャートである。
図10】情報処理システムの第7の表示例である。
図11】情報処理システムの第8の表示例である。
図12】情報処理システムの第9の表示例である。
図13】情報処理システムの第10の表示例である。
図14】情報処理システムの第11の表示例である。
図15】情報処理システムの第12の表示例である。
図16】情報処理システムの第13の表示例である。
図17】情報処理システムの第14の表示例である。
図18】情報処理システムの第15の表示例である。
図19】情報処理システムの第16の表示例である。
図20】情報処理システムの第17の表示例である。
図21】情報処理システムの第18の表示例である。
図22】情報処理システムの第19の表示例である。
図23】情報処理システムの第20の表示例である。
図24】情報処理システムの第21の表示例である。
図25】情報処理システムの第22の表示例である。
図26】情報処理システムの第23の表示例である。
図27】情報処理システムの第24の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本実施の形態に係る情報処理システム10について説明する。
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
【0025】
図1に示すように、情報処理システム10は、情報処理装置20と、情報処理装置40とを含む。情報処理装置20及び情報処理装置40は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。このネットワークNには、一例として、インターネット、LAN(=Local Area Network)、WAN(=Wide Area Network)等が適用される。なお、図1では、情報処理装置20及び情報処理装置40の2台の装置で情報処理システム10を構成しているが、これに限らず、3台以上の装置で情報処理システム10を構成してもよい。
【0026】
情報処理装置20及び情報処理装置40は、情報処理システム10において、メッセージが添付可能なファイルを送受信する。ファイルとは、一例として、「見積書」、「請求書」、「発注書」、「納品書」、及び「領収書」等の紙書類が電子化されたものである。メッセージとは、ファイルに添付可能な文字情報であって、一例として、ファイルの送信先に対する情報伝達事項を含んでいる。
【0027】
図2は、情報処理装置20及び情報処理装置40のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置20及び情報処理装置40には、一例として、サーバコンピュータ、若しくはパーソナルコンピュータ等の汎用的なコンピュータ装置、又はスマートフォン、若しくはタブレット端末等の携帯端末が適用される。本実施の形態では、情報処理装置20及び情報処理装置40を「パーソナルコンピュータ」としている。なお、情報処理装置20及び情報処理装置40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、情報処理装置20を代表して説明する。
【0028】
図2に示すように、情報処理装置20は、CPU21(=Central Processing Unit)、ROM22(=Read Only Memory)、RAM23(=Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。CPU21は「プロセッサ」の一例である。
【0029】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記憶されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施の形態では、ROM22又は記憶部24には、少なくとも後述する表示処理を実行するための情報処理プログラムが格納されている。なお、情報処理プログラムは、情報処理装置20に予めインストールされていてもよいし、不揮発性の記憶媒体に記憶したり、又は、ネットワークNを介して配布したりして、情報処理装置20に適宜インストールしてもよい。不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM、光磁気ディスク、HDD(=Hard Disk Drive)、DVD-ROM、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0030】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0031】
記憶部24は、HDD、SSD(=Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0032】
入力部25は、一例として、マウス等のポインティングデバイス、各種ボタン、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0033】
表示部26は、一例として、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0034】
通信部27は、他の機器と通信するためのインタフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0035】
上記の情報処理プログラムを実行する際に、情報処理装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラムに基づく処理を実行する。
【0036】
次に、情報処理システム10において、メッセージが添付可能なファイルが送信される流れについて説明する。以下では、一例として、情報処理装置20のユーザであるユーザAがファイルを送信する場合を例に説明する。
【0037】
図3は、情報処理システム10の第1の表示例である。CPU21は、予め定めた第1アプリケーションが実行された場合に図3に示す表示例を情報処理装置20の表示部26に表示させる。第1アプリケーションは、「見積書」、「請求書」、「発注書」、「納品書」、及び「領収書」等の紙書類、並びに、紙書類を保管するトレイ及び書棚等のオフィスの机に存在する物体を再現するアプリケーションである。本実施の形態では、情報処理システム10を構成する装置には、第1アプリケーションが予めインストールされているものとする。
【0038】
図3に示す表示例は、ファイル、並びに、ファイルを保管する仮想トレイ及び仮想書棚等が一覧で表示される一覧画面50を示している。一覧画面50の初期画面は、ユーザ毎に設けられた個人用の作業領域となる「個人領域」が表示される。図3に示す一覧画面50には、一例として、ユーザAの個人領域が表示され、当該個人領域に格納されているファイルの一頁分の内容を示すサムネイル画像51A、51B、51Cと、各サムネイル画像51に対応するファイル名を示すファイル名表示52A、52B、52Cと、が表示されている。また、サムネイル画像51A上には、入力部25としてのマウスの操作に合わせて表示部26上を指し示すマウスポインタ15が表示されている。
【0039】
図4は、情報処理システム10の第2の表示例である。図4に示す表示例は、図3に示す表示例の表示中にマウスが右クリックされた後の状態を示している。
【0040】
図4に示す一覧画面50には、図3における表示内容に加え、コンテキストメニュー53及びサブメニュー54が表示されている。
【0041】
図4に示すコンテキストメニュー53は、サムネイル画像51A上でマウスが右クリックされた場合に表示され、サムネイル画像51に対して実行可能な複数のメニューを示している。
【0042】
図4に示すサブメニュー54は、コンテキストメニュー53の「送る」メニュー上でマウスが左クリックされた場合に表示され、当該「送る」メニューでファイルを送信可能な複数の送信先を示している。本実施の形態では、上記の「複数の送信先」として、ユーザ毎に設けられた個人用の作業領域となる「個人領域」と、複数のユーザが共有で使用する作業領域となる「共有領域」と、が設けられている。
【0043】
図5は、情報処理システム10の第3の表示例である。図5に示す表示例は、図4に示す表示例の表示中に、サブメニュー54の「共有領域」メニューがマウスで左クリックされた後の状態を示している。
【0044】
図5に示す表示例は、ファイルの送信先を選択する選択画面60を示している。図5に示す選択画面60には、送信先選択部61と、ファイル数表示部62と、メッセージ入力部63と、コピー選択部64と、絞り込み部65と、頁切替部66と、送るボタン67と、キャンセルボタン68と、が表示されている。
【0045】
送信先選択部61は、ファイルの送信先を選択する部分である。図5に示す送信先選択部61には、当該送信先の候補の一例として、共有領域A、共有領域B、及び共有領域Cの複数の候補が表示されている。また、当該複数の候補の左方には、当該複数の候補の中から一の候補の選択を受付けるチェックボックス61Aが表示されている。つまり、本実施の形態では、ファイルの送信先として複数の送信先を選択することができない。
【0046】
ファイル数表示部62は、送信先選択部61に表示されたファイルの送信先の複数の候補の各々に格納されているファイル数を表示する部分である。図5に示すファイル数表示部62では、一例として、共有領域Aのファイル数が「3」、共有領域Bのファイル数が「1」、共有領域Cのファイル数が「0」であることを示している。これにより、各共有領域に格納されているファイル数がわかり、ファイルの滞留状況を把握することができる。
【0047】
メッセージ入力部63は、ファイルに添付するメッセージを入力する部分である。本実施の形態では、一例として、メッセージ入力部63の矩形の枠内がマウスで左クリックされた後、キーボード操作でメッセージの入力が可能となる。
【0048】
コピー選択部64は、ファイルをコピーして送信することが選択可能な部分である。コピー選択部64には、チェックボックス64Aが設けられており、チェックボックス64Aにチェックマークが付された場合にはファイルがコピーで送信される。なお、コピー選択部64の初期設定は、チェックボックス64Aにチェックマークが付されておらず、ファイルの原本が送信される状態となっている。
【0049】
絞り込み部65は、送信先選択部61に表示されるファイルの送信先の候補を絞り込む部分である。絞り込み部65は、当該送信先の候補を絞り込む絞り込み条件の入力を受付ける絞り込み条件入力部65Aと、絞り込みを実行する実行部65Bと、を備えている。本実施の形態では、一例として、絞り込み条件入力部65Aの矩形の枠内がマウスで左クリックされた後、キーボード操作で絞り込み条件の入力が可能となる。そして、本実施の形態では、絞り込み条件入力部65Aに絞り込み条件が入力された状態で実行部65Bがマウスで左クリックされた場合に絞り込みが実行される。
【0050】
頁切替部66は、送信先選択部61に表示されるファイルの送信先の候補を切り替える部分である。頁切替部66は、現在の頁数を表示する頁数表示部66Aと、頁数表示部66Aに表示する頁を前頁に切り替える前頁切替部66Bと、頁数表示部66Aに表示する頁を次頁に切り替える次頁切替部66Cと、を備えている。本実施の形態では、一例として、前頁切替部66B又は次頁切替部66Cがマウスで左クリックされた場合に頁の切り替えが実行される。
【0051】
送るボタン67は、送信先選択部61のチェックボックス61Aにチェックマークが付された送信先へファイルを送信するための部分である。送るボタン67は、何れかのチェックボックス61Aにチェックマークが付された後に操作可能となる。
【0052】
キャンセルボタン68は、表示部26の表示内容を一覧画面50へと変化させるための部分である。
【0053】
図6は、情報処理システム10の第4の表示例である。図6に示す表示例は、図5に示す表示例の表示中に、送信先選択部61のチェックボックス61Aにチェックマークが付され、かつ、メッセージ入力部63にメッセージが入力された後の状態を示している。
【0054】
図6に示す送信先選択部61では、共有領域Bに対応するチェックボックス61Aにチェックマークが付されている。
【0055】
図6に示すメッセージ入力部63では、一例として、「ご確認よろしくお願いいたします」とのメッセージが入力されている。
【0056】
また、図6に示す選択画面60では、送るボタン67上にマウスポインタ15が表示されている。
【0057】
図7は、情報処理システム10の第5の表示例である。図7に示す表示例は、図6に示す表示例の表示中に送るボタン67がマウスで左クリックされた後の状態を示している。
【0058】
図7に示す選択画面60には、図6における表示内容に加え、選択画面60の中央に、送るボタン67の操作後の処理結果を示す結果表示部69が表示されている。
【0059】
図7に示す結果表示部69には、一例として、「共有領域Bに送信しました。」との文字が表示され、ファイルの送信に成功したことを示している。本実施の形態では、ファイルの送信に成功した場合は、結果表示部69に当該ファイルを送信した送信先が表示される。
【0060】
図8は、情報処理システム10の第6の表示例である。図8に示す表示例は、図6に示す表示例の表示中に送るボタン67がマウスで左クリックされた後の状態を示している。
【0061】
図8に示す選択画面60には、図6における表示内容に加え、選択画面60の中央に結果表示部69が表示されている。
【0062】
図8に示す結果表示部69には、一例として、「送信先が存在しません。」との文字が表示され、ファイルの送信に失敗したことを示している。本実施の形態では、ファイルの送信に失敗した場合は、結果表示部69に当該失敗した原因が表示される。図8に示す場合は、共有領域Bにファイルを送信する直前に当該共有領域Bが削除されたために「送信先が存在しません。」との文字が表示されている。その他、ファイルの送信に失敗する場合としては、「送信先がファイル数の上限に達している場合」、「ファイルを送信する直前に送信先の共有領域における使用権限が消滅した場合」、及び「ファイルを送信する直前に送信予定の当該ファイルが削除された場合」等が想定される。そして、送信先がファイル数の上限に達している場合には「ファイル数の上限(例:10)に達しました。不要なファイルを削除した後で再実行してください。」、ファイルを送信する直前に送信先の共有領域における使用権限が消滅した場合には「送信先にアクセスできません。」、ファイルを送信する直前に送信予定の当該ファイルが削除された場合には「ファイルが存在しません。」等の文字が結果表示部69に表示されてもよい。
【0063】
次に、情報処理システム10において、受信したファイルが表示される流れについて説明する。以下では、一例として、情報処理装置40のユーザであるユーザBが受信したファイルを表示する場合を例に説明する。
【0064】
図9は、受信したファイルを表示させる表示処理の流れを示すフローチャートである。「プロセッサ」の一例であるCPU41がROM42又は記憶部44から情報処理プログラムを読み出して、RAM43に展開して実行することにより、情報処理装置40による表示処理が行われる。
【0065】
図9に示すステップS10において、CPU41は、受信したファイルにメッセージが添付されているか否かを判定し、メッセージが添付されていると判定した場合(ステップS10:YES)はステップS12に進む。一方、CPU41によりメッセージが添付されていないと判定された場合(ステップS10:NO)はステップS11に進む。
【0066】
ステップS11において、CPU41は、受信したファイルを示すファイル情報を表示部46に表示させる。そして、当該処理を終了する。「第1画像」の一例であるファイル情報の表示例については後述する。
【0067】
ステップS12において、CPU41は、ファイル情報、及び受信したファイルにメッセージが添付されていることを示すアイコン17(図10参照)を表示部46に表示させる。そして、ステップS13に進む。「第2画像」の一例であるアイコン17の表示例については後述する。
【0068】
ステップS13において、CPU41は、表示部46に表示されたアイコン17の選択を受け付けたか否かを判定し、アイコン17の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS13:YES)はステップS14に進む。一方、CPU41によりアイコン17の選択を受け付けていないと判定された場合(ステップS13:NO)はアイコン17の選択を受け付けるまで待機する。
【0069】
ステップS14において、CPU41は、ファイルに添付されたメッセージを表示部46に表示させる。そして、当該処理を終了する。
【0070】
以下、一例として、情報処理装置40のユーザであるユーザBが、ユーザAが図6に示す選択画面60において共有領域Bに送信したファイルを表示する場合の表示例について説明する。CPU41は、以下で説明する表示例を、上記の図9に示すフローチャートの対応するステップで表示部46に表示させる。
【0071】
図10は、情報処理システム10の第7の表示例である。CPU41は、第1アプリケーションが実行された後、ユーザBの一覧画面50に共有領域Bを表示させる指示を受付けた場合に図10に示す表示例を情報処理装置40の表示部46に表示させる。図10に示す一覧画面50には、一例として、共有領域Bが表示され、当該共有領域Bに設けられた仮想トレイ55が表示されている。仮想トレイ55には、紙書類が電子化されたもの、及び特定のアプリケーションの実行により生成されたもの等の複数種類のファイルをひとまとめにして格納することができる。
【0072】
そして、図10に示す一覧画面50は、仮想トレイ55上にマウスポインタ15が表示され、当該仮想トレイ55上でマウスが左クリックされた後の状態を示している。本実施の形態では、仮想トレイ55上でマウスが左クリックされると、仮想トレイ55に格納されているファイルを示すファイル情報等を表示する吹出し56が表示される。
【0073】
吹出し56には、ファイル情報として、仮想トレイ55に格納されているファイルの一頁分の内容を示すサムネイル画像51A、51Dと、各サムネイル画像51に対応するファイル名を示すファイル名表示52A、52Dと、が表示されている。このように、本実施の形態では、ファイル情報を、ファイルの内容を特定可能な情報としている。
【0074】
また、サムネイル画像51Aの下方かつファイル名表示52Aの左方には、ファイルにメッセージが添付されていることを示すアイコン17が表示されている。アイコン17は、丸枠内に封筒マークが表示された表示態様とされている。
【0075】
本実施の形態では、ファイル情報とアイコン17とを対応付けて表示させている。ここで、上記の「対応付けて表示」とは、ファイル情報とアイコン17との関連性を特定可能に表示することである。本実施の形態では、第1アプリケーションの実行中に表示される同一画面(例:一覧画面50)内にファイル情報及びアイコン17を表示することで、ファイル情報とアイコン17との関連性を示している。また、本実施の形態では、上記の同一画面内に複数のファイル情報が表示される場合、一のファイル情報(例:サムネイル画像51A)に近接してアイコン17を表示することで、当該一のファイル情報にアイコン17が対応付いていることを示している。
【0076】
図11は、情報処理システム10の第8の表示例である。図11に示す表示例は、図10に示す表示例からマウスポインタ15の位置が移動された後の状態を示している。図11に示す一覧画面50では、アイコン17上にマウスポインタ15が表示されている。
【0077】
図12は、情報処理システム10の第9の表示例である。図12に示す表示例は、図11に示す表示例の表示中にアイコン17がマウスで左クリックされた後の状態を示している。
【0078】
図12に示す一覧画面50には、図11における表示内容に加え、アイコン17の下方に、ファイルに添付されているメッセージを示すメッセージ表示部19が表示されている。当該メッセージ表示部19には、一例として、「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 ご確認よろしくお願いいたします」との文字が表示されている。本実施の形態では、メッセージ表示部19には、メッセージの送信元のユーザ名、メッセージの送信日時、及びメッセージ本文が表示される。なお、アイコン17上で、マウスを左クリックした際に、メッセージを示すだけに限られず、アイコン17上に、マウスポインタ15が移動した際、すなわち、マウスオーバーした際に、メッセージを表示するようにしてもよい。
【0079】
従来、ファイルの受信者に、当該ファイルに対する作業内容等を明示すべく、メッセージを添付したファイルを送信可能な技術が存在する。
【0080】
しかし、従来技術では、受信者が受信した複数のファイルにメッセージの添付があるものとないものとが混在してしまう。この場合、受信者が複数のファイルの中から作業が必要なファイルを見つけ出すためには、メッセージの添付の有無を画面の表示内容から一見して把握できることが望ましい。
【0081】
そこで、本実施の形態では、一のユーザが他のユーザに送信したファイルにメッセージが添付されている場合、CPU21、41が、ファイルを示すファイル情報と、ファイルにメッセージが添付されていることを示すアイコン17とを対応付けて表示させる。そして、CPU21、41は、アイコン17の選択を受け付けた場合、メッセージを表示させる。これにより、本実施の形態では、受信者が受信した複数のファイルのうち、メッセージの添付があるものにはアイコン17が表示され、メッセージの添付がないものにはアイコン17が表示されないこととなる。
【0082】
以上の構成により、本実施の形態によれば、メッセージが添付可能なファイルを送受信する場合に、一画面において、送信されたファイルに対するメッセージの添付の有無及びメッセージを、受信者に把握させることができる。ここで、上記の「一画面」とは、第1アプリケーションの実行中に表示される同一画面のことである。一例として、図10から図12に示す一覧画面50が、上記の「一画面」に該当する。これに対し、第1アプリケーションとは別のアプリケーションの実行により表示される画面は、上記の「一画面」に対する「別画面」となる。
【0083】
そして、本実施の形態では、第1アプリケーションとは別のアプリケーションを実行することなく、一画面にメッセージの添付の有無及びメッセージが表示されるため、これらが別画面に表示される構成に比べて、受信者がメッセージの添付の有無及びメッセージの把握に要する時間が短縮される。
【0084】
また、本実施の形態では、アイコン17の選択を受け付けた場合、CPU21、41が、ファイル情報と重ならない位置にメッセージを表示させる(図12参照)。そのため、本実施の形態によれば、ファイル情報と重なる位置にメッセージが表示される構成に比べて、ファイル情報が示すファイルの視認性の低下が抑制される。
【0085】
また、本実施の形態では、CPU21、41が、アイコン17を複数の画面に表示させ、当該複数の画面におけるアイコン17の表示態様を共通化させる。ここで、本実施の形態では、当該複数の画面に、上記の一覧画面50、ファイルの編集が可能な編集画面70(図13及び図14参照)、及び送信したファイルの履歴を示す履歴画面80(図15及び図16参照)が含まれる。
【0086】
以下、一例として、情報処理装置40のユーザであるユーザBが、ユーザAが図6に示す選択画面60において共有領域Bに送信したファイル「領収書1」の編集が可能な編集画面70について説明する。
【0087】
図13は、情報処理システム10の第10の表示例である。図13に示す表示例は、図12に示す表示例の表示中にサムネイル画像51A上でマウスの左ボタンがダブルクリックされた後の状態を示している。本実施の形態では、第1アプリケーションの実行により表示される一覧画面50において、何れかのサムネイル画像51上でマウスの左ボタンがダブルクリックされた場合、第1アプリケーションとは別の第2アプリケーションが実行されて編集画面70が表示される。第2アプリケーションは、一覧画面50に表示されたサムネイル画像51が示すファイルの編集が可能なアプリケーションである。本実施の形態では、情報処理システム10を構成する装置には、第2アプリケーションが予めインストールされているものとする。
【0088】
図13に示す編集画面70には、ファイル情報として、サムネイル画像51A及び当該サムネイル画像51Aに対応するファイル名を示すファイル名表示52Aと、当該サムネイル画像51Aが拡大された拡大表示71と、が表示されている。また、サムネイル画像51Aの下方かつファイル名表示52Aの左方には、アイコン17Aが表示されている。
【0089】
拡大表示71では、サムネイル画像51Aと同内容のファイルの本文が表示されるとともに、拡大表示71の下部に各種の編集作業を実行可能とする複数の編集ボタン73を有する編集部72が表示されている。また、拡大表示71内における編集部72の左方にはアイコン17Bが表示され、当該アイコン17B上にマウスポインタ15が表示されている。
【0090】
図14は、情報処理システム10の第11の表示例である。図14に示す表示例は、図13に示す表示例の表示中にアイコン17B上でマウスが左クリックされた後の状態を示している。図14に示す編集画面70には、図13における表示内容に加え、当該アイコン17Bの左方にメッセージ表示部19が表示されている。当該メッセージ表示部19には、図12に示す一覧画面50と同様に、「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 ご確認よろしくお願いいたします」との文字が表示されている。
【0091】
本実施の形態によれば、編集画面70でファイルに添付されたメッセージが表示されることで、送信されたファイルに対するメッセージを確認しつつ、受信者にファイルの編集作業を行わせることができる。
【0092】
また、本実施の形態では、編集画面70を表示した際は、アイコン17の選択を受け付けなくても、当該編集画面70の表示中は継続してメッセージを表示させるようにしてもよい。つまり、本実施の形態では、編集画面70においてメッセージが、当該編集画面70が表示部26、46に表示されなくなるまで継続して表示される。そのため、本実施の形態によれば、編集画面70を表示した際に、受信者はメッセージを確認しながらファイルの編集作業を効率的に行うことができる。
【0093】
次に、一例として、情報処理装置20のユーザであるユーザAが他のユーザに向けて個人領域又は共有領域に送信したファイルの履歴を示す履歴画面80について説明する。
【0094】
図15は、情報処理システム10の第12の表示例である。CPU21は、ユーザAの一覧画面50の表示中に履歴画面80を表示させる指示を受付けた場合に図15に示す表示例を情報処理装置20の表示部26に表示させる。
【0095】
図15に示す履歴画面80には、レコードに対応する項目81として、「送信先」、「送信日時」、「ファイル」、「状態」、「更新日時」、「メッセージ」及び「取り消し」が設けられている。なお、当該項目81は、上記の種類に限られず、他の種類が設けられていてもよい。
【0096】
項目「送信先」には、ユーザAがファイルを送信した送信先の名称が表示される。
項目「送信日時」には、ユーザAがファイルを送信した送信日時が表示される。なお、履歴画面80のレコードは、上から順に送信日時の降順で表示される。
【0097】
項目「ファイル」には、ユーザAが送信したファイルの名称が表示される。
項目「状態」には、ユーザAが送信したファイルの状態が表示される。ファイルの状態には、ユーザAが送信したファイルを他のユーザが取り出したことを示す「取り出し済み」と、取り出し済み以外の「未取り出し」とがある。そして、ファイルの状態が「取り出し済み」の場合は、対応する項目「状態」に「取り出し済み」と表示され、ファイルの状態が「未取り出し」の場合は、対応する項目「状態」が空欄で表示される。
【0098】
項目「更新日時」には、ユーザAが送信したファイルの更新日時が表示される。本実施の形態では、一例として、ユーザAが送信したファイルが他のユーザにより取り出された場合には、当該取り出された日時が対応する項目「更新日時」に表示される。一方、ユーザAが送信したファイルが他のユーザにより取り出されていない場合には、対応する項目「送信日時」と同様の日時が項目「更新日時」に表示される。
【0099】
項目「メッセージ」には、ファイルにメッセージが添付されているか否かが表示される。本実施の形態では、一例として、ファイルにメッセージが添付されている場合は、対応する項目「メッセージ」にアイコン17C、17Dが表示され、ファイルにメッセージが添付されていない場合は、対応する項目「メッセージ」が空欄で表示される。図15に示す履歴画面80では、項目「送信先」が「共有領域B」であるレコードに表示されたアイコン17C上にマウスポインタ15が表示されている。
【0100】
項目「取り消し」には、チェックボックスが表示されている。本実施の形態では、一例として、対応する項目「状態」が空欄である場合に、対応する項目「取り消し」のチェックボックスにチェックマークを付すことが可能となっている。そして、当該チェックボックスにチェックマークが付された場合は、図示しない確認画面が表示され、当該確認画面でファイルの送信を取り消す指示を受付けると、当該ファイルの取り消しが行われる。ファイルの取り消しが行われた場合は、当該ファイルがユーザAの個人領域に戻る。
【0101】
なお、図15では、項目81に対応する4種類のレコードを示しているが、履歴画面80には上記以外のレコードも表示されている。また、本実施の形態では、履歴画面80に表示されるレコードは、一例として、最新の100件分とされている。そして、履歴画面80では、レコードに対応する項目81を用いて、表示されるレコードの並び替えが実行可能となっている。
【0102】
図16は、情報処理システム10の第13の表示例である。図16に示す表示例は、図15に示す表示例の表示中にアイコン17C上でマウスが左クリックされた後の状態を示している。図16に示す履歴画面80には、図15における表示内容に加え、当該アイコン17Cの下方にメッセージ表示部19が表示されている。当該メッセージ表示部19には、図12に示す一覧画面50及び図14に示す編集画面70と同様に、「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 ご確認よろしくお願いいたします」との文字が表示されている。
【0103】
以上説明したように、本実施の形態では、一覧画面50、編集画面70、及び履歴画面80におけるアイコン17の表示態様が、丸枠内に封筒マークが表示された表示態様で共通している(図10から図16参照)。そのため、本実施の形態によれば、複数の画面におけるアイコン17の表示態様が異なる構成に比べて、送信されたファイルに対するメッセージの添付の有無を受信者に容易に把握させることができる。
【0104】
次に、ファイルに対する複数のメッセージの添付を受付けた場合の表示例について説明する。図17は、情報処理システム10の第14の表示例である。図17に示す表示例は、図12に示す表示例の表示中にサムネイル画像51A上でマウスが右クリックされた後、サブメニュー54の「共有領域」メニューがマウスで左クリックされた後の状態を示している。
【0105】
図17に示す表示例は、ユーザBの情報処理装置40の表示部46に表示された選択画面60を示している。
【0106】
図17に示すメッセージ入力部63は、破線63Aを境にして、当該破線63Aの上側の第1領域63Bと、下側の第2領域63Cとに区分されている。
【0107】
第1領域63Bは、以前に添付を受付けたメッセージが入力されている部分であり、図17では、ユーザAが図6に示す選択画面60において入力したメッセージ「ご確認よろしくお願いいたします」との文字が表示されている。
【0108】
第2領域63Cは、新規にファイルに添付するメッセージを入力する部分である。図17では、第2領域63Cが空欄で表示されている。
【0109】
図18は、情報処理システム10の第15の表示例である。図18に示す表示例は、図17に示す表示例の表示中に、送信先選択部61のチェックボックス61A及びコピー選択部64のチェックボックス64Aにチェックマークが付され、かつ、メッセージ入力部63の第2領域63Cにメッセージが入力された後の状態を示している。
【0110】
図18に示す選択画面60では、送信先選択部61の共有領域Bに対応するチェックボックス61Aにチェックマークが付され、メッセージ入力部63の第2領域63Cに、一例として、「確認しました」とのメッセージが入力されている。また、図18に示す選択画面60では、送るボタン67上にマウスポインタ15が表示されている。
【0111】
図19は、情報処理システム10の第16の表示例である。なお、以下では、一例として、情報処理装置20のユーザであるユーザAが、ユーザBが図18に示す選択画面60において共有領域Bに送信したファイルを表示する場合の表示例について説明する。CPU21は、第1アプリケーションが実行された後、ユーザAの一覧画面50に共有領域Bを表示させる指示を受付けた場合に図19に示す表示例を情報処理装置20の表示部26に表示させる。
【0112】
また、図19に示す一覧画面50は、仮想トレイ55上にマウスポインタ15が表示され、当該仮想トレイ55上でマウスが左クリックされた後の状態を示している。そして、図19に示す吹出し56には、ファイル情報として、サムネイル画像51A、51D、51Eと、各サムネイル画像51に対応するファイル名を示すファイル名表示52A、52D、52Eと、が表示されている。また、サムネイル画像51Aの下方かつファイル名表示52Aの左方にはアイコン17Eが表示され、サムネイル画像51Eの下方かつファイル名表示52Eの左方にはアイコン17Fが表示されている。
【0113】
図20は、情報処理システム10の第17の表示例である。図20に示す表示例は、図19に示す表示例からマウスポインタ15の位置が移動された後の状態を示している。図20に示す一覧画面50では、アイコン17F上にマウスポインタ15が表示されている。
【0114】
図21は、情報処理システム10の第18の表示例である。図21に示す表示例は、図20に示す表示例の表示中にアイコン17Fがマウスで左クリックされた後の状態を示している。図21に示す一覧画面50には、図20における表示内容に加え、アイコン17Fの下方にメッセージ表示部19が表示されている。当該メッセージ表示部19には、一例として、入力を受付けた時期が最も新しいメッセージである「ユーザB 2021/4/1 13:00:20 確認しました」との文字が表示されている。
【0115】
以上のように、本実施の形態では、ファイルに対する複数のメッセージの添付を受付けた場合に、アイコン17の選択を受け付けたときには、CPU21、41は、受付けた時期が最も新しいメッセージを表示させる。そのため、本実施の形態によれば、ファイルに対して複数のメッセージが添付されている場合に、受付けた時期が最も新しいメッセージを他のメッセージに優先して受信者に把握させることができる。
【0116】
ここで、CPU21、41は、ファイルに対する複数のメッセージの添付を受付けた場合に、アイコン17の選択を受け付けたときには、受付けた時期が最も新しいメッセージを表示させるが、受付けた全てのメッセージを記憶部24、44に保持させている。そして、CPU21、41は、予め定めた画面の一例である選択画面60において、ファイルに対して受付けた全てのメッセージを表示させる(図18参照)。そのため、本実施の形態によれば、選択画面60において、受付けた全てのメッセージを受信者に把握させることができる。
【0117】
(その他)
上記の実施形態では、ファイルに添付されたメッセージの全文がメッセージ表示部19に表示されていたが(図12及び図21等参照)、ファイルに添付されたメッセージの情報量が予め定めた閾値を超える場合には、以下のようにメッセージが表示される。メッセージの情報量が予め定めた閾値を超える場合とは、一例として、メッセージ本文等が表示されるメッセージ表示部19の枠の初期サイズにメッセージの全文が収まらない場合である。
【0118】
図22は、情報処理システム10の第19の表示例である。図22に示す表示例は、図12に示す表示例と同様に、アイコン17がマウスで左クリックされた後の状態を示している。ただし、図22に示す表示例は、選択画面60のメッセージ入力部63に入力されたメッセージが「○月○日の会議資料です。ご確認よろしくお願いいたします。」である点で図12に示す表示例と異なっている。
【0119】
図22に示すメッセージ表示部19には、「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 ○月○日の会議資料です。ご確認」との文字が表示されている。つまり、当該メッセージ表示部19には、選択画面60のメッセージ入力部63に入力されたメッセージの全文が表示されていない。
【0120】
図23は、情報処理システム10の第20の表示例である。図23に示す表示例は、図22に示す表示例の表示中に、メッセージ表示部19上でマウスを用いてスクロール操作が行われた後の状態を示している。当該メッセージ表示部19には、「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 よろしくお願いいたします。」との文字が表示されている。つまり、当該メッセージ表示部19には、図22に示すメッセージ表示部19に表示されたメッセージ本文に続く内容が表示されている。
【0121】
以上のように、ファイルに添付されたメッセージの情報量が予め定めた閾値を超える場合には、メッセージ表示部19上でスクロール操作を行うことで、当該メッセージの全文を確認することができる。
【0122】
図24は、情報処理システム10の第21の表示例である。図24に示す表示例は、図22に示す表示例と同様に、メッセージ表示部19に「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 ○月○日の会議資料です。ご確認」との文字が表示されている。ただし、図24に示すメッセージ表示部19は、枠内の右上部分に、メッセージ表示部19の枠のサイズを拡大させる拡大ボタン19Aが表示されている点で図22に示す表示例と異なっている。
【0123】
図25は、情報処理システム10の第22の表示例である。図25に示す表示例は、図24に示す表示例の表示中に拡大ボタン19Aがマウスで左クリックされた後の状態を示している。
【0124】
図25に示すメッセージ表示部19の枠のサイズは、図24に示すメッセージ表示部19に比べて拡大されており、当該枠内には「ユーザA 2021/3/31 15:00:10 ○月○日の会議資料です。ご確認よろしくお願いいたします。」との文字が表示されている。つまり、図25に示すメッセージ表示部19には、選択画面60のメッセージ入力部63に入力されたメッセージの全文が表示されている。
【0125】
なお、図25に示すメッセージ表示部19は、枠内の右上部分に、メッセージ表示部19の枠のサイズを、図24に示す初期サイズへと縮小させる縮小ボタン19Bが表示されている。
【0126】
以上のように、ファイルに添付されたメッセージの情報量が予め定めた閾値を超える場合には、メッセージ表示部19の枠のサイズを拡大させることで、当該メッセージの全文を確認することができる。
【0127】
上記の実施形態では、一覧画面50において、コンテキストメニュー53を表示し、当該コンテキストメニュー53の「送る」メニューのサブメニュー54である「個人領域」又は「共有領域」の何れかのメニュー上でマウスが左クリックされた場合に選択画面60を表示させていた(図4及び図5参照)。しかし、一覧画面50から選択画面60への画面遷移の方法は、上記のものに限られない。
【0128】
図26は、情報処理システム10の第23の表示例である。図26に示す表示例は、一覧画面50の他の例を示している。図26に示す一覧画面50には、一例として、サムネイル画像51A、51B、51Cと、各サムネイル画像51に対応するファイル名表示52A、52B、52Cと、ファイルの送信先である各個人領域又は各共有領域に対応する仮想トレイ55A、55B、55Cと、が表示されている。また、サムネイル画像51A上には、マウスポインタ15が表示されている。なお、一例として、図26に示す仮想トレイ55Aは「共有領域A」、仮想トレイ55Bは「共有領域B」、仮想トレイ55Cは「共有領域C」にそれぞれ対応しているものとする。
【0129】
図27は、情報処理システム10の第24の表示例である。図27に示す表示例は、図26に示す表示例の表示中に、サムネイル画像51A上でマウスを左クリックして、当該サムネイル画像51Aを仮想トレイ55Aに重なる位置まで移動させた後の状態を示している。
【0130】
ここで、CPU21は、一覧画面50において、何れかのサムネイル画像51が何れかの仮想トレイ55にドラックアンドドロップされた場合に、一覧画面50から選択画面60へ画面遷移させてもよい。一例として、図27に示すサムネイル画像51Aが仮想トレイ55A上に移動した状態でマウスの左クリックが解除された場合、CPU21は、送信先選択部61(図5参照)のファイルの送信先が「共有領域A」に選択された選択画面60を表示させる。
【0131】
上記の実施形態では、一覧画面50において送信するファイル数が1つ選択された例を説明したが、一覧画面50において選択可能なファイル数は1つに限らず、複数のファイルが選択可能である。
【0132】
上記の実施形態では、一覧画面50において、ファイル情報として、サムネイル画像51及びファイル名表示52が表示された「サムネイル表示」について説明したが、一覧画面50の表示内容は「サムネイル表示」に限られない。一例として、一覧画面50は、「サムネイル表示」と、ファイル情報としての「ファイル名」及び「ファイルの作成者」等の項目が設けられ、各項目に対応するレコードが表示された「リスト表示」とが切り替え可能であってもよい。なお、一覧画面50が「リスト表示」で表示された場合でも、メッセージが添付されているファイルにはアイコン17が表示される。
【0133】
上記の実施形態では、一覧画面50におけるファイルの複数の送信先として、「個人領域」と「共有領域」とが設けられていたが、これ以外の送信先を含んでもよい。一例として、他のユーザにファイルに対する作業を依頼する場合に用いる「個人領域」及び「共有領域」に加え、他のユーザに作業を行わせることを目的とせず、単にファイルを別の場所に移動させる「移動用領域」を設けてもよい。
【0134】
上記の実施形態では、選択画面60においてメッセージ入力部63にメッセージが入力された例を説明したが、当該メッセージ入力部63にメッセージが入力されなくとも、ファイルの送信は可能である。
【0135】
上記の実施形態において、情報処理システム10にファイルの編集作業を制限するロック機能を設けてもよい。そして、ロック機能がオンにされたファイルに対しては、選択画面60において、当該ロック機能をオンにしたユーザのみが当該ファイルの送信が可能となる。また、当該ロック機能をオンにしたユーザであっても、当該ファイルの原本は送信できず、コピーでのみ当該ファイルの送信が可能な仕様としてもよい。
【0136】
上記の実施形態において、情報処理システム10にサムネイル画像51を瞬間的に拡大して表示する瞬間拡大機能を設けてもよい。一例として、一覧画面50に表示されたサムネイル画像51上にマウスオーバーされた場合、当該サムネイル画像51が瞬間的に拡大して表示される仕様としてもよい。また、サムネイル画像51に対応付いたアイコン17がある場合に、当該サムネイル画像51が瞬間拡大機能で拡大して表示されたときは、当該拡大されたサムネイル画像51に対応付いてアイコン17が表示される。
【0137】
上記の実施形態では、アイコン17がマウスで左クリックされた場合を「アイコン17の選択を受け付けた場合」としてメッセージを表示させたが、「アイコン17の選択を受け付けた場合」はこれに限られない。一例として、アイコン17上にマウスオーバーされた場合を「アイコン17の選択を受け付けた場合」としてもよい。
【0138】
また、アイコン17の選択を受け付けた場合として、「アイコン17がマウスで左クリックされた場合」と「アイコン17上にマウスオーバーされた場合」との2種類を設けた場合には、操作毎にメッセージの表示方法を異ならせてもよい。
【0139】
一例として、アイコン17がマウスで左クリックされた場合は、アイコン17又はメッセージ表示部19以外の部分がマウスで左クリックされるまで、一度表示されたメッセージが継続して表示される仕様としてもよい。
【0140】
一例として、アイコン17上にマウスオーバーされた場合は、アイコン17上からマウスポインタ15が離れるまで、一度表示されたメッセージが継続して表示される仕様としてもよい。
【0141】
一例として、アイコン17上にマウスオーバーされてメッセージが表示された状態で当該アイコン17がマウスで左クリックされた場合は、当該アイコン17が再度マウスで左クリックされた後にアイコン17上からマウスポインタ15が離れるまで、一度表示されたメッセージが継続して表示される仕様としてもよい。
【0142】
上記の実施形態では、図17に示すメッセージ入力部63において、破線63Aの上側の第1領域63Bに以前に添付を受付けたメッセージが表示されることとしたが、以前に添付を受付けたメッセージの表示方法はこれに限られない。一例として、選択画面60で新規に添付を受付けたメッセージの末尾に、以前に添付を受付けたメッセージが追加で表示される仕様としてもよい。
【0143】
また、選択画面60では、メッセージ入力部63に以前に添付を受付けたメッセージが表示されている場合には、当該メッセージを削除するか否かが選択可能であってもよい。
【0144】
上記の実施形態では、情報処理装置20及び情報処理装置40を「パーソナルコンピュータ」とし、当該情報処理装置20及び情報処理装置40で表示処理を実行し、当該表示処理の実行結果を表示させていたが、情報処理装置の構成はこれに限られない。一例として、情報処理装置を「サーバコンピュータ」とし、当該情報処理装置では表示処理のみを実行する構成としてもよい。この場合は、情報処理装置以外のパーソナルコンピュータ等の各ユーザ端末に当該表示処理の実行結果が表示される。
【0145】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば CPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えば GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0146】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0147】
20、40 情報処理装置
21、41 CPU(プロセッサの一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
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図27