(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-30
(45)【発行日】2025-07-08
(54)【発明の名称】配管保護ユニットを備えた作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20250701BHJP
E02F 3/36 20060101ALI20250701BHJP
【FI】
E02F9/00 H
E02F3/36 C
(21)【出願番号】P 2021069834
(22)【出願日】2021-04-16
【審査請求日】2024-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100214961
【氏名又は名称】中村 洋三
(72)【発明者】
【氏名】木谷 友則
(72)【発明者】
【氏名】和田 一朗
(72)【発明者】
【氏名】田中 大貴
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-096161(JP,A)
【文献】特開2007-262778(JP,A)
【文献】特開2010-180611(JP,A)
【文献】特開2004-052291(JP,A)
【文献】特開平11-230394(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/00
E02F 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースマシンと
、前記ベースマシンに支持された作業アタッチメントと
、配管保護ユニットと、を備える作業機械
であって、
前記配管保護ユニット
は、
前記作業アタッチメントの左側面及び右側面の一方であるアタッチメント側面に沿って配置された油圧配管である少なくとも一つの内側低圧配管と、
前記少なくとも一つの内側低圧配管よりも外側において前記アタッチメント側面に沿って配置された油圧配管であって、前記少なくとも一つの内側低圧配管よりも大きな外径を有する少なくとも一つの外側高圧配管と、
前記少なくとも一つの内側低圧配管と前記少なくとも一つの外側高圧配管との間に介在するように前記アタッチメント側面に沿って配置され、前記作業アタッチメントに支持されたプレートであって、前記少なくとも一つの内側低圧配管の少なくとも一部をカバーするカバープレートと、を備え
、
前記アタッチメント側面、前記少なくとも一つの内側低圧配管、前記カバープレート、及び、前記少なくとも一つの外側高圧配管は、左右方向にこの順に並ぶ、作業機械。
【請求項2】
ベースマシンと、前記ベースマシンに支持された作業アタッチメントと、配管保護ユニットと、を備える作業機械であって、
前記配管保護ユニット
は、
前記作業アタッチメントの左側面及び右側面の一方であるアタッチメント側面に沿って配置された油圧配管である少なくとも一つの内側低圧配管と、
前記少なくとも一つの内側低圧配管よりも外側において前記アタッチメント側面に沿って配置された油圧配管であって、前記少なくとも一つの内側低圧配管よりも大きな外径を有する少なくとも一つの外側高圧配管と、
前記少なくとも一つの内側低圧配管と前記少なくとも一つの外側高圧配管との間に介在するように前記アタッチメント側面に沿って配置され、前記作業アタッチメントに支持されたプレートであって、前記少なくとも一つの内側低圧配管の少なくとも一部をカバーするカバープレートと、
前記少なくとも一つの外側高圧配管の内部の圧力を抜くとともに前記少なくとも一つの内側低圧配管の内部の圧力を抜くための圧抜きコネクタであって、前記カバープレート又は前記アタッチメント側面における前記カバープレートに対向する部分に支持された圧抜きコネクタ
と、を備える、
作業機械。
【請求項3】
請求項2に記載の
作業機械であって、
前記圧抜きコネクタは、前記少なくとも一つの外側高圧配管の内部の圧力を抜くための高圧配管圧抜き口と、前記少なくとも一つの内側低圧配管の内部の圧力を抜くための低圧配管圧抜き口と、を有し、
前記圧抜きコネクタは、前記作業アタッチメントが地面に沿って延びるような姿勢である倒伏姿勢で前記作業アタッチメントが配置された状態で前記カバープレートの下部に対応する位置に配置されている、
作業機械。
【請求項4】
請求項3に記載の
作業機械であって、
前記少なくとも一つの外側高圧配管は、複数の外側高圧配管を含み、
前記高圧配管圧抜き口及び前記低圧配管圧抜き口は、前記作業アタッチメントが前記倒伏姿勢で配置された状態で前記複数の外側高圧配管のうちの最も下に位置する外側高圧配管よりも下方に配置されている、
作業機械。
【請求項5】
請求項2~4の何れか1項に記載の
作業機械であって、
前記カバープレートは、前記アタッチメント側面とは反対側の外側面であって前記圧抜きコネクタが固定されたプレート外側面を有し、
前記圧抜きコネクタは、前記アタッチメント側面に向く内側面と、前記内側面に形成され、前記少なくとも一つの内側低圧配管の一端部である内側端部が接続された接続口である内側接続口と、を有する、
作業機械。
【請求項6】
請求項5に記載の
作業機械であって、
前記カバープレートは、前記内側接続口に対応する領域に形成された貫通孔を有する、
作業機械。
【請求項7】
請求項2~6の何れか1項に記載の
作業機械であって、
前記配管保護ユニットは、前記圧抜きコネクタを介して前記少なくとも一つの内側低圧配管に接続された油圧配管であって、前記カバープレートよりも外側に配置された一端部である外側端部を有する少なくとも一つの外側低圧配管をさらに備え、
前記圧抜きコネクタは、前記カバープレートよりも外側に配置された接続口であって前記外側端部が接続される外側接続口をさらに有する、
作業機械。
【請求項8】
請求項1~7の何れか1項に記載の
作業機械であって、
前記配管保護ユニットは、前記少なくとも一つの外側高圧配管を前記カバープレートに固定するための固定部であって前記カバープレートに取り付けられた固定部をさらに備える、
作業機械。
【請求項9】
請求項8に記載の
作業機械であって、
前記配管保護ユニットは、前記少なくとも一つの外側高圧配管に接続され、可撓性を有する少なくとも一つのフレキシブル高圧配
管をさらに備える、
作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械における配管保護ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
作業機械は、一般に、地面上を走行可能なベースマシンと、当該ベースマシンに取付けられる作業アタッチメントと、を備える。この作業アタッチメントは、ベースマシンに起伏可能に取り付けられるブームと、当該ブームの先端部に回動可能に取付けられるアームと、当該アームの先端部に取付けられる先端作業装置と、ブーム、アーム及び先端作業装置を動作させるための複数のシリンダと、を含む。
【0003】
例えば特許文献1~3は、地上から離れた高所での作業、例えば建物の解体作業、を行うための作業機械を開示している。これらの作業機械では、作業アタッチメントに沿って複数の配管回路が配置されており、前記複数の配管回路を通じて前記複数のシリンダに作動油が供給される。前記複数のシリンダに作動油を供給する前記複数の配管回路は、作業アタッチメントによる作業時の大きな負荷に応じた作動油の大きな圧力に耐え得るような強度を有する高圧配管回路である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-262778号公報
【文献】特開2011-236653号公報
【文献】特開2013-96161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような高圧配管回路が作業アタッチメントに沿って配置されるだけでなく、低圧配管回路が作業アタッチメントに沿って配置される場合がある。低圧配管回路としては、例えば、作業アタッチメントを構成する複数の部品の一部を交換するための装置であるクイックヒッチに作動油を供給するための低圧配管回路、作業アタッチメントを構成する複数の部品のうち、隣り合う2つの部品を連結するためのピンの抜き差しを行うための装置に作動油を供給するための低圧配管回路などが挙げられる。低圧配管回路は、前記高圧配管回路のような耐圧性を必要としないため、高圧配管回路に比べて外径が小さく強度が低い。従って、前記作業機械による解体作業などの作業時に低圧配管回路に加わる可能性がある衝撃から低圧配管回路を保護するための対策が施されることが望ましい。
【0006】
また、作業アタッチメントが比較的大型である場合には、当該作業アタッチメントは、輸送時の寸法制限を超えないように複数のアタッチメント部分に分割可能なように構成される。この場合、作業アタッチメントに沿って配置される高圧配管回路及び低圧配管回路のそれぞれは、複数の配管に分割可能なように構成される。従って、作業アタッチメントの分解作業及び組立作業を行いやすいように、高圧配管回路及び低圧配管回路は、作業アタッチメントの上面ではなく、作業アタッチメントの右側面及び左側面の一方又は両方に配置されることが望ましい。
【0007】
特許文献2は、ブームの上面に配設された複数の油圧配管を、ステップ及びカバーを有する手摺と固定柵とにより覆う構成を有する作業機械のフロントアタッチメントを開示している。この特許文献2の技術は、複数の油圧配管を作業アタッチメントの上面に沿って配置することを前提とするものである。従って、高圧配管回路及び低圧配管回路が作業アタッチメントの右側面又は左側面に配置される場合には、特許文献2の技術を適用することは難しい。
【0008】
特許文献3は、作業アタッチメントの側方において作業アタッチメントの長手方向に沿うように配管が配置され、当該配管が給脂用分配弁への上方からの落下物の衝突を阻むように給脂用分配弁の上側に配置された作業機械を開示している。この特許文献3の作業機械では、給脂用分配弁の上側に配置された隣合う2つの配管の間には必ず隙間が生じる。従って、特許文献3の技術には改善の余地がある。
【0009】
本開示は、上記のような問題を踏まえてなされたものであり、作業機械において低圧配管を保護することができる配管保護ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
提供されるのは、ベースマシンと前記ベースマシンに支持された作業アタッチメントとを備える作業機械における配管保護ユニットであって、前記作業アタッチメントの左側面及び右側面の一方であるアタッチメント側面に沿って配置された油圧配管である少なくとも一つの内側低圧配管と、前記少なくとも一つの内側低圧配管よりも外側において前記アタッチメント側面に沿って配置された油圧配管であって、前記少なくとも一つの内側低圧配管よりも大きな外径を有する少なくとも一つの外側高圧配管と、前記少なくとも一つの内側低圧配管と前記少なくとも一つの外側高圧配管との間に介在するように前記アタッチメント側面に沿って配置され、前記作業アタッチメントに支持されたプレートであって、前記少なくとも一つの内側低圧配管の少なくとも一部をカバーするカバープレートと、を備える。
【0011】
この配管保護ユニットでは、内側低圧配管は、当該内側低圧配管よりも外側に配置された強度の高い外側高圧配管と、内側低圧配管と外側高圧配管との間に介在して内側低圧配管の少なくとも一部をカバーするカバープレートとによって保護される。
【0012】
前記配管保護ユニットは、前記少なくとも一つの外側高圧配管の内部の圧力を抜くとともに前記少なくとも一つの内側低圧配管の内部の圧力を抜くための圧抜きコネクタであって、前記カバープレート又は前記アタッチメント側面における前記カバープレートに対向する部分に支持された圧抜きコネクタをさらに備えることが好ましい。この構成では、外側高圧配管及び内側低圧配管のそれぞれの内部の圧力を抜くための部位を配管保護ユニットにおいて圧抜きコネクタに集約することができる。すなわち、作業者は、1カ所で外側高圧配管及び内側低圧配管の圧抜き作業を行うことができる。これにより、作業者が例えば高所作業車を用いて行う作業アタッチメントの分解作業において、外側高圧配管及び内側低圧配管の圧抜き作業の作業性が向上する。
【0013】
前記圧抜きコネクタは、前記少なくとも一つの外側高圧配管の内部の圧力を抜くための高圧配管圧抜き口と、前記少なくとも一つの内側低圧配管の内部の圧力を抜くための低圧配管圧抜き口と、を有し、前記圧抜きコネクタは、前記作業アタッチメントが地面に沿って延びるような姿勢である倒伏姿勢で前記作業アタッチメントが配置された状態で前記カバープレートの下部に対応する位置に配置されていることが好ましい。この構成では、作業アタッチメントが前記倒伏姿勢で配置された状態で圧抜きコネクタがカバープレートの下部に対応する位置に配置されているので、作業者は、前記倒伏姿勢で配置された作業アタッチメントの左側面又は右側面の近傍において、高圧配管圧抜き口及び低圧配管圧抜き口から外側高圧配管及び内側低圧配管の内部の圧力を抜く圧抜き作業をさらに行いやすくなる。
【0014】
前記少なくとも一つの外側高圧配管は、複数の外側高圧配管を含み、前記高圧配管圧抜き口及び前記低圧配管圧抜き口は、前記作業アタッチメントが前記倒伏姿勢で配置された状態で前記複数の外側高圧配管のうちの最も下に位置する外側高圧配管よりも下方に配置されていることがより好ましい。この構成では、前記倒伏姿勢で配置された作業アタッチメントの左側面又は右側面の近傍において作業者が高圧配管圧抜き口及び低圧配管圧抜き口にアクセスする際に、複数の外側高圧配管が邪魔にならないので、前記圧抜き作業の作業性がさらに向上する。
【0015】
前記カバープレートは、前記アタッチメント側面とは反対側の外側面であって前記圧抜きコネクタが固定されたプレート外側面を有し、前記圧抜きコネクタは、前記アタッチメント側面に向く内側面と、前記内側面に形成され、前記少なくとも一つの内側低圧配管の一端部である内側端部が接続された接続口である内側接続口と、を有することが好ましい。この構成では、カバープレートとアタッチメント側面との間のスペースである内側スペースには内側低圧配管が配置されており、この内側低圧配管の内側端部を、圧抜きコネクタの内側面(アタッチメント側面に向く内側面)に形成された内側接続口に接続することができる。そして、圧抜きコネクタがカバープレートのプレート外側面に固定されるので、前記内側スペースにおいて、圧抜きコネクタを配置するためのスペースを確保する必要がない。これにより、前記内側スペースが大きくなることを抑制できる。また、圧抜きコネクタがカバープレートのプレート外側面に固定されるので、当該カバープレートに圧抜きコネクタを取り付ける作業が容易になる。
【0016】
前記カバープレートは、前記内側接続口に対応する領域に形成された貫通孔を有することが好ましい。この構成では、側面視において圧抜きコネクタをカバープレートの範囲内に配置しつつ、内側低圧配管の内側端部を、前記貫通孔を通じて圧抜きコネクタの内側接続口に接続することができる。
【0017】
前記配管保護ユニットは、前記圧抜きコネクタを介して前記少なくとも一つの内側低圧配管に接続された油圧配管であって、前記カバープレートよりも外側に配置された一端部である外側端部を有する少なくとも一つの外側低圧配管をさらに備え、前記圧抜きコネクタは、前記カバープレートよりも外側に配置された接続口であって前記外側端部が接続される外側接続口をさらに有することが好ましい。この構成では、圧抜きコネクタは、内側低圧配管の内部の圧力を抜く機能だけでなく、内側低圧配管を外側低圧配管に連結することもできる。内側低圧配管及び外側低圧配管は低圧配管回路の一部を構成するものであり、圧抜きコネクタは、カバープレートの内側から外側に低圧配管回路の一部を導き出すことができる。
【0018】
前記配管保護ユニットは、前記少なくとも一つの外側高圧配管を前記カバープレートに固定するための固定部であって前記カバープレートに取り付けられた固定部をさらに備えることが好ましい。この構成では、外側高圧配管がカバープレートに固定されているので、配管保護ユニットをアタッチメント側面に取り付ける作業及び配管保護ユニットをアタッチメント側面から取り外す作業において、配管保護ユニットの取り扱いが容易になる。
【0019】
前記配管保護ユニットは、前記少なくとも一つの外側高圧配管に接続され、可撓性を有する少なくとも一つのフレキシブル高圧配管をさらに備えることが好ましい。この構成では、フレキシブル高圧配管の一端部は、カバープレートに固定された外側高圧配管を介してカバープレートに安定して支持されるとともに、当該フレキシブル高圧配管自体は可撓性を有する。従って、フレキシブル高圧配管を別の高圧配管に接続する作業及びフレキシブル高圧配管を前記別の高圧配管から取り外す作業が容易になる。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、作業機械において低圧配管を保護することができる配管保護ユニットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本開示の実施形態に係る配管保護ユニットを備える作業機械を示す側面図である。
【
図2】前記作業機械における作業アタッチメントのブームの一部を構成するブーム部品と、複数の高圧配管と、複数の低圧配管と、カバープレートと、を示す斜視図である。
【
図3】前記ブーム部品と、前記複数の高圧配管と、前記複数の低圧配管と、前記カバープレートと、を示す左側面図である。
【
図4】前記ブーム部品と、前記複数の低圧配管と、前記カバープレートと、を示す斜視図である。
【
図5】前記ブーム部品と、前記複数の低圧配管と、前記カバープレートと、を示す左側面図である。
【
図7】前記ブーム部品の左側板、前記複数の低圧配管、前記カバープレート、前記複数の高圧配管及び圧抜きコネクタを
図2における矢印VIIの方向に見たときの図である。
【
図8】前記圧抜きコネクタ及びその周辺を示す斜視図である。
【
図9】前記圧抜きコネクタ及びその周辺を示す斜視図である。
【
図10】前記ブーム部品と、複数の高圧配管と、複数の低圧配管と、前記カバープレートと、を示す右側面図である。
【
図11】前記ブーム部品と、前記複数の低圧配管と、前記カバープレートと、を示す右側面図である。
【
図12】前記ブームの一部を構成する他のブーム部品と、複数の高圧配管と、複数の低圧配管と、2つのカバープレートと、を示す左側面図である。
【
図13】前記他のブーム部品と、前記複数の低圧配管と、前記2つのカバープレートと、を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1に示す作業機械100は、解体作業を行うための解体機である。作業機械100は、ベースマシン10と、作業アタッチメント20と、を備える。
【0024】
ベースマシン10は、下部走行体11と、上部旋回体12と、を備える。下部走行体11は、図略の下部フレームと、その左右に配置された一対のクローラ走行装置13と、を備え、当該クローラ走行装置13の作動によって地面G上を走行することが可能である。上部旋回体12は、旋回フレーム14と、その上に搭載される複数の旋回要素と、を備える。旋回フレーム14は、下部走行体11の前記下部フレームの上に縦軸回りに旋回可能に搭載される。前記複数の旋回要素は、キャブ12A、カウンタウェイト12B、機械室12C等を含む。キャブ12A内には、オペレータが座る運転席、オペレータが操作を与える左右一対の操作レバーなどが配置されている。機械室12Cには、エンジンなどの原動機12D、当該原動機12Dにより駆動される少なくとも一つの油圧ポンプ12E、当該油圧ポンプ12Eから後述する複数の油圧シリンダC1~C4のそれぞれへの作動油の流れを制御するコントロールバルブユニット12F、複数の油圧シリンダC1~C4からの作動油が戻るタンク12Gなどが配置されている。
【0025】
図面に示される「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」の方向は、作業機械100の上部旋回体12の向きを基準とするものである。具体的には、前後方向は、上部旋回体12のキャブ12A内に配置された運転席の向きを基準とする水平な方向であり、左右方向は、前後方向に直交する水平な方向である。
【0026】
作業アタッチメント20は、上部旋回体12に起伏可能に取り付けられるブーム20Aと、ブーム20Aに対して回動可能に取り付けられる連結部材25(インターブーム)と、連結部材25に回動可能に取り付けられるアーム20Bと、先端作業装置28と、を備える。ブーム20Aは、少なくとも一つのブーム部品を含む。アーム20Bは、少なくとも一つのアーム部品を含む。
【0027】
作業アタッチメント20は、先端作業装置28による高所での作業を可能とするために、起立した状態で長尺である。作業アタッチメント20は、輸送時の寸法制限を超えないように複数の部分に分割可能なように構成されている。
【0028】
本実施形態では、前記少なくとも一つのブーム部品は、第1ブーム部品21と、第2ブーム部品22と、第3ブーム部品23と、第4ブーム部品24と、を含み、前記少なくとも一つのアーム部品は、第1アーム部品26と、第2アーム部品27と、を含む。複数のブーム部品21~24は、この順に直列に配置されて互いに連結されることによりブーム20Aを形成している。複数のアーム部品26,27は、この順に直列に配置されて互いに連結されることによりアーム20Bを形成している。ブーム20A、連結部材25、アーム20B及び先端作業装置28は、この順に直列に配置されて互いに連結されることにより作業アタッチメント20を形成している。複数のブーム部品21~24は、互いに着脱可能であり、複数のアーム部品26,27は、互いに着脱可能である。
【0029】
ブーム20Aは、基端部とその反対側の先端部とを有し、基端部から先端部に向かって延びる形状を有する。本実施形態では、ブーム20Aの基端部は、第1ブーム部品21の基端部21Eであり、ブーム20Aの先端部は、第4ブーム部品24の先端部である。ブーム20Aの基端部は、前記左右方向に延びるブーム回動軸回りに回動可能となるようにピンを介してベースマシン10に連結される。これにより、ブーム20Aは、ベースマシン10に対して起伏方向すなわち上下方向に回動することが可能である。ブーム20Aの基端部は、ベースマシン10に対して着脱可能である。
【0030】
連結部材25は、基端部とその反対側の先端部とを有する。連結部材25の基端部は、前記左右方向に延びる連結部材回動軸回りに回動可能となるようにピンを介してブーム20Aの先端部に連結される。これにより、連結部材25は、ブーム20Aに対して回動することが可能である。連結部材25の基端部は、ブーム20Aの先端部に対して着脱可能である。
【0031】
アーム20Bは、基端部とその反対側の先端部とを有し、基端部から先端部に向かって延びる形状を有する。本実施形態では、アーム20Bの基端部は、第1アーム部品26の基端部であり、アーム20Bの先端部は、第2アーム部品27の先端部である。アーム20Bの基端部は、前記左右方向に延びるアーム回動軸回りに回動可能となるようにピンを介して連結部材25の先端部に連結される。これにより、アーム20Bは、連結部材25に対して回動することが可能である。アーム20Bの基端部は、連結部材の先端部に対して着脱可能である。
【0032】
先端作業装置28は、アーム20Bの先端部に当該アームに対して回動可能に連結されている。本実施形態に係る先端作業装置28は、いわゆる破砕機であり、破砕機本体28Aと、一対の破砕刃28B,28Bと、一対の破砕用シリンダ28C,28Cと、リンク機構28Dと、を備える。リンク機構28Dは、破砕機本体28Aがアーム20Bの先端部に対して前記左右方向に延びる作業装置回動軸回りに回動可能となるように破砕機本体28Aとアーム20Bの先端部とを連結している。先端作業装置28の基端部、具体的にはリンク機構28Dの基端部は、アーム20Bの先端部に対して着脱可能である。破砕機本体28Aは、一対の破砕刃28B,28Bを開閉可能に、つまり互いに平行な軸回りに回動可能に、支持する。一対の破砕用シリンダ28C,28Cは、一対の破砕刃28B,28Bと破砕機本体28Aとの間にそれぞれ介在し、一対の破砕刃28B,28Bを開閉方向に回動させるように伸縮する。リンク機構28Dの先端側部分には、図略の回転用油圧モータを含む回転機構が配置されている。この回転機構は、リンク機構28Dに対して破砕機本体28Aを回転させることができる。破砕機本体28Aの回転に伴って、破砕機本体28Aに支持された一対の破砕刃28B,28Bが回転するので、一対の破砕刃28B,28Bは、対象物を自由な角度で鋏むことができる。
【0033】
図1に示すように、第1ブーム部品21は、基端部21Eの反対側の先端部を有する。第2ブーム部品22は、第1ブーム部品21の先端部に接続される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。第3ブーム部品23は、第2ブーム部品22の先端部に接続される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。第4ブーム部品24は、第3ブーム部品23の先端部に接続される基端部を有する。第1アーム部品26は、前記基端部と、その反対側の先端部と、を有し、第2アーム部品27は、第1アーム部品の先端部に接続される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。
【0034】
図2は、第2ブーム部品22とこれに支持された種々の部品を示す斜視図であり、
図3は、その左側面図である。
図10は、第2ブーム部品22とこれに支持された種々の部品を示す右側面図である。
図12は、第3ブーム部品23とこれに支持された種々の部品を示す左側面図である。
【0035】
図2、
図3及び
図10に示すように、第2ブーム部品22は、当該第2ブーム部品22の左側面221を含む左側板22Lと、当該第2ブーム部品22の右側面222を含む右側板22Rと、左側板22Lと右側板22Rとの間に介在する中間部22Mと、を有する。左側板22Lは、中間部22Mの左側部分に固定され、第2ブーム部品22の基端部から先端部まで延びる板状の部材である。右側板22Rは、中間部22Mの右側部分に固定され、第2ブーム部品22の基端部から先端部まで延びる板状の部材である。
【0036】
図12に示すように、第3ブーム部品23は、具体的な形状の点では第2ブーム部品22と異なるが、基本的な構造の点では第2ブーム部品22と同様である。すなわち、第3ブーム部品23は、当該第3ブーム部品23の左側面231を含む左側板23Lと、当該第3ブーム部品23の図略の右側面を含む右側板と、左側板23Lと前記右側板との間に介在する図略の中間部と、を有する。左側板23Lは、前記中間部の左側部分に固定され、第3ブーム部品23の基端部から先端部まで延びる板状の部材である。第3ブーム部品23の前記右側板は、前記中間部の右側部分に固定され、第3ブーム部品23の基端部から先端部まで延びる板状の部材である。
【0037】
図2に示すように、第2ブーム部品22の基端部は、基端側接続部22A,22Bを有し、第2ブーム部品22の先端部は、先端側接続部22C,22Dを有する。
図12に示すように、第3ブーム部品23の基端部は、基端側接続部23A,23Bを有し、第3ブーム部品23の先端部は、先端側接続部23C,23Dを有する。第2ブーム部品22の先端側接続部22C,22Dと第3ブーム部品23の基端側接続部23A,23Bは、互いに着脱可能に接続可能な構造を有する。
【0038】
図2、
図3及び
図10に示すように、第2ブーム部品22の基端側接続部22Aは、左側板22L及び右側板22Rから外側にそれぞれ突出する左右一対の突出部を含み、第2ブーム部品22の基端側接続部22Bは、左側板22L及び右側板22Rにそれぞれ形成された左右一対の貫通孔を含む。一対の貫通孔は、左側板22L及び右側板22Rを厚み方向にそれぞれ貫通する。基端側接続部22Aと基端側接続部22Bは、上下に互いに間隔をおいて配置されている。第2ブーム部品22の先端側接続部22Cは、左右一対の凹部を含み、第2ブーム部品22の先端側接続部22Dは、左側板22L及び右側板22Rにそれぞれ形成された左右一対の貫通孔と、これらの貫通孔に挿入された左右方向に延びる接続ピンと、を含む。一対の貫通孔は、左側板22L及び右側板22Rを厚み方向にそれぞれ貫通する。先端側接続部22Cと先端側接続部22Dは、上下に互いに間隔をおいて配置されている。
図3に示すように第2ブーム部品22の長手方向が水平に向くように第2ブーム部品22が配置された状態で、一対の凹部のそれぞれは、先端側接続部22Cの上部又は斜め上部に開口を有する。
【0039】
第3ブーム部品23の基端側接続部23A,23B及び先端側接続部23C,23Dは、第2ブーム部品22の基端側接続部22A,22B及び先端側接続部22C,22Dと同様の構造を有する。具体的には、
図12に示すように、第3ブーム部品23の基端側接続部23Aは、第3ブーム部品23の左側板23L及び前記右側板から外側にそれぞれ突出する左右一対の突出部を含み、第3ブーム部品23の基端側接続部23Bは、第3ブーム部品23の左側板23L及び前記右側板にそれぞれ形成された左右一対の貫通孔を含む。一対の貫通孔は、第3ブーム部品23の左側板23L及び前記右側板を厚み方向にそれぞれ貫通する。基端側接続部23Aと基端側接続部23Bは、上下に互いに間隔をおいて配置されている。第3ブーム部品23の先端側接続部23Cは、左右一対の凹部を含み、第3ブーム部品23の先端側接続部23Dは、第3ブーム部品23の左側板23L及び前記右側板にそれぞれ形成された左右一対の貫通孔と、これらの貫通孔に挿入された左右方向に延びる接続ピンと、を含む。先端側接続部23Cと先端側接続部23Dは、上下に互いに間隔をおいて配置されている。
図12に示すように第3ブーム部品23の長手方向が水平に向くように第3ブーム部品23が配置された状態で、一対の凹部のそれぞれは、先端側接続部23Cの上部又は斜め上部に開口を有する。
【0040】
第2ブーム部品22の先端側接続部22C,22Dと第3ブーム部品23の基端側接続部23A,23Bは、次のように接続される。まず、第2ブーム部品22の先端側接続部22Cの左右一対の凹部に第3ブーム部品23の基端側接続部23Aの左右一対の突出部を嵌合する。次に、これらの突出部の中心軸回りに第3ブーム部品23を第2ブーム部品2に対して回動させ、第3ブーム部品23の基端側接続部23Bの左右一対の貫通孔を第2ブーム部品22の先端側接続部22Dの左右一対の貫通孔に対応する位置に配置する。次に、先端側接続部22Dの一対の貫通孔と基端側接続部23Bの一対の貫通孔に先端側接続部22Dの前記接続ピンを挿入する。これにより、第2ブーム部品22の先端側接続部22C,22Dと第3ブーム部品23の基端側接続部23A,23Bが互いに着脱可能に接続される。
【0041】
第1ブーム部品21の先端部は、図略の先端側接続部を有し、第1ブーム部品21の前記先端側接続部と第2ブーム部品22の基端側接続部22A,22Bは、互いに着脱可能に接続可能な構造を有する。第4ブーム部品24の基端部は、図略の基端側接続部を有し、第3ブーム部品の先端側接続部23C,23Dと第4ブーム部品24の基端側接続部は、互いに着脱可能に接続可能な構造を有する。第1ブーム部品21の先端部の前記先端側接続部は、第2ブーム部品2の先端側接続部22C,22Dと同様の構造を有し、第4ブーム部品24の前記基端側接続部は、第2ブーム部品22の基端側接続部22A,22Bと同様の構造を有する。
【0042】
また、第1アーム部品26の先端部は、図略の先端側接続部を有し、第2アーム部品27の基端部は、図略の基端側接続部を有する。第1アーム部品26の前記先端側接続部と第2アーム部品27の前記基端側接続部は、互いに着脱可能に接続可能な構造を有する。第1アーム部品26の前記先端側接続部は、第2ブーム部品2の先端側接続部22C,22Dと同様の構造を有し、第2アーム部品27の前記基端側接続部は、第2ブーム部品22の基端側接続部22A,22Bと同様の構造を有する。
【0043】
作業アタッチメント20は、当該作業アタッチメント20の姿勢を変更するための複数の油圧シリンダをさらに備える。複数の油圧シリンダは、ベースマシン10からの作動油の供給を受けて伸縮することにより作業アタッチメント20の構成部材同士のなす角度を変化させ、これにより、当該作業アタッチメント20全体の姿勢を変更する。
【0044】
具体的に、前記複数の油圧シリンダは、ブームシリンダC1と、連結部材シリンダC2と、アームシリンダC3と、作業装置シリンダC4と、を含む。これらのシリンダC1,C2,C3,C4は、
図1において一点鎖線により簡略的に示されている。
【0045】
ブームシリンダC1は、その伸縮によってベースマシン10に対してブーム20Aを起伏させるように、ベースマシン10とブーム20Aとの間に介在する。具体的に、ブームシリンダC1は、シリンダ基端部とその反対側のシリンダ先端部とを有する。シリンダ基端部は、前記ブーム回動軸と平行な軸回りに回動可能となるようにベースマシン10にシリンダピンを介して連結され、シリンダ先端部は、ブーム回動軸と平行な軸回りに回動可能となるようにブーム20A(本実施形態では、第1ブーム部品21)にシリンダピンを介して連結されている。ブームシリンダC1は、ヘッド側室とロッド側室とを有する。
【0046】
連結部材シリンダC2は、その伸縮によってブーム20Aに対して連結部材25を回動させるように、ブーム20Aと連結部材25との間に介在する。具体的に、連結部材シリンダC2は、シリンダ基端部とその反対側のシリンダ先端部とを有する。シリンダ基端部は、前記連結部材回動軸と平行な軸回りに回動可能となるようにブーム20A(本実施形態では、第4ブーム部品24)にシリンダピンを介して連結され、シリンダ先端部は、連結部材回動軸と平行な軸回りに回動可能となるように連結部材25にシリンダピンを介して連結されている。連結部材シリンダC2は、ヘッド側室とロッド側室とを有する。
【0047】
アームシリンダC3は、その伸縮によって連結部材25に対してアーム20Bを回動させるように、連結部材25とアーム20Bとの間に介在する。具体的に、アームシリンダC3は、シリンダ基端部とその反対側のシリンダ先端部とを有する。シリンダ基端部は、前記アーム回動軸と平行な軸回りに回動可能となるように連結部材25にシリンダピンを介して連結され、シリンダ先端部は、アーム回動軸と平行な軸回りに回動可能となるようにアーム20B(本実施形態では、第1アーム部品26)にシリンダピンを介して連結されている。アームシリンダC3は、ヘッド側室とロッド側室とを有する。
【0048】
作業装置シリンダC4は、その伸縮によってアーム20Bに対して先端作業装置28を回動させるように、アーム20Bと先端作業装置28との間に介在する。具体的に、作業装置シリンダC4は、シリンダ基端部とその反対側のシリンダ先端部とを有する。シリンダ基端部は、前記作業装置回動軸と平行な軸回りに回動可能となるようにアーム20B(本実施形態では、第2アーム部品27)にシリンダピンを介して連結され、シリンダ先端部は、作業装置回動軸と平行な軸回りに回動可能となるように先端作業装置28(本実施形態では、リンク機構28D)にシリンダピンを介して連結されている。作業装置シリンダC4は、ヘッド側室とロッド側室とを有する。
【0049】
作業機械100は、複数の高圧配管回路と、複数の低圧配管回路と、をさらに備える。
【0050】
前記複数の高圧配管回路は、上部旋回体12の機械室12Cに配置された油圧ポンプ12Eから吐出される作動油を、ブームシリンダC1、連結部材シリンダC2、アームシリンダC3及び作業装置シリンダC4にそれぞれ供給するための4つの高圧配管回路PC1~PC4を含む。4つの高圧配管回路PC1~PC4のそれぞれは、
図1において二点鎖線により簡略的に示されている。4つの高圧配管回路PC1~PC4は、第1高圧配管回路PC1(ブームシリンダ高圧配管回路)、第2高圧配管回路PC2(連結部材シリンダ高圧配管回路)、第3高圧配管回路PC3(アームシリンダ高圧配管回路)、及び第4高圧配管回路PC4(作業装置シリンダ高圧配管回路)である。第2高圧配管回路PC2、第3高圧配管回路PC3及び第4高圧配管回路PC4のそれぞれは、作業アタッチメント20の左側面又は右側面に沿って延びるように配置されている。
【0051】
4つの高圧配管回路PC1~PC4のそれぞれは、上流回路と下流回路とを有する。具体的には、第1高圧配管回路PC1の上流回路は、油圧ポンプ12EとブームシリンダC1のヘッド側室及びロッド側室の一方とを接続し、第1高圧配管回路PC1の下流回路は、ブームシリンダC1のヘッド側室及びロッド側室の他方とタンク12Gとを接続する。第2高圧配管回路PC2の上流回路は、油圧ポンプ12Eと連結部材シリンダC2のヘッド側室及びロッド側室の一方とを接続し、第2高圧配管回路PC2の下流回路は、連結部材シリンダC2のヘッド側室及びロッド側室の他方とタンク12Gとを接続する。第3高圧配管回路の上流回路は、油圧ポンプ12EとアームシリンダC3のヘッド側室及びロッド側室の一方とを接続し、第3高圧配管回路の下流回路は、アームシリンダC3のヘッド側室及びロッド側室の他方とタンク12Gとを接続する。第4高圧配管回路の上流回路は、油圧ポンプ12Eと作業装置シリンダC4のヘッド側室及びロッド側室の一方とを接続し、第4高圧配管回路の下流回路は、作業装置シリンダC4のヘッド側室及びロッド側室の他方とタンク12Gとを接続する。
【0052】
前記コントロールバルブユニット12Fは、前記一対の操作レバーの何れにも操作が与えられていないときには、油圧ポンプ12Eから吐出される作動油がシリンダC1~C4に供給されることを阻止する。前記一対の操作レバーの少なくとも一方に操作が与えられると、前記コントロールバルブユニット12Fは、油圧ポンプ12Eから吐出される作動油がシリンダC1~C4のうち前記操作に対応する油圧シリンダのヘッド側室及びロッド側室の何れか一方に供給されることを許容するとともに、ヘッド側室及びロッド側室の他方から排出される作動油がタンク12Gに戻ることを許容するように動作する。
【0053】
ブームシリンダC1は、そのシリンダ基端部がベースマシン10に連結されており、油圧ポンプ12Eに対して比較的近い位置に配置されている。従って、ブームシリンダC1に接続された第1高圧配管回路PC1は、上部旋回体12の近傍に配置される。一方、連結部材シリンダC2、アームシリンダC3及び作業装置シリンダC4は、
図1に示すように上部旋回体12から遠い位置に配置される。従って、連結部材シリンダC2に接続された第2高圧配管回路PC2、アームシリンダC3に接続された第3高圧配管回路PC3、及び作業装置シリンダC4に接続された第4高圧配管回路PC4は、
図1に示すように作業アタッチメント20に沿って延びるようにそれぞれ配置される。
【0054】
具体的には、第2高圧配管回路PC2の前記上流回路は、油圧ポンプ12Eからブーム20Aの基端部まで延び、当該基端部からブーム20Aの左側面又は右側面の何れか一方に沿って連結部材シリンダC2まで延びている。第2高圧配管回路PC2の前記下流回路は、連結部材シリンダC2からブーム20Aの左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの基端部まで延び、当該基端部からタンク12Gまで延びている。
【0055】
第3高圧配管回路PC3の前記上流回路は、油圧ポンプ12Eからブーム20Aの基端部まで延び、当該基端部からブーム20Aの左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの先端部まで延び、当該先端部から連結部材25の左側面又は右側面の何れか一方に沿ってアームシリンダC3まで延びている。第3高圧配管回路PC3の前記下流回路は、アームシリンダC3から連結部材25の左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの先端部まで延び、当該先端部からブーム20Aの左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの基端部まで延び、当該基端部からタンク12Gまで延びている。
【0056】
第4高圧配管回路PC4の前記上流回路は、油圧ポンプ12Eからブーム20Aの基端部まで延び、当該基端部からブーム20Aの左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの先端部まで延び、当該先端部から連結部材25の左側面又は右側面の何れか一方に沿って連結部材25の先端部まで延び、当該先端部からアーム20Bの左側面又は右側面の何れか一方に沿って作業装置シリンダC4まで延びている。第4高圧配管回路PC4の前記下流回路は、作業装置シリンダC4からアーム20Bの左側面又は右側面の何れか一方に沿って連結部材25の先端部まで延び、当該先端部から連結部材25の左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの先端部まで延び、当該先端部からブーム20Aの左側面又は右側面の何れか一方に沿ってブーム20Aの基端部まで延び、当該基端部からタンク12Gまで延びている。
【0057】
前記複数の低圧配管回路は、クイックヒッチに作動油を供給するための低圧配管回路、ピン抜き差し装置に作動油を供給するための低圧配管回路、前記一対の破砕用シリンダ28C,28Cに作動油を供給するための低圧配管回路、リンク機構28Dに対して破砕機本体28Aを回転させるための前記回転用油圧モータに作動油を供給するための低圧配管回路などを含む。前記クイックヒッチは、例えばアーム20Bの先端部に取り付けられた機構部品であり、破砕機、バケット、リフティングマグネット、ブレーカ等の先端作業装置28とアーム20Bの先端部とを自動的に連結するための装置である。前記ピン抜き差し装置は、作業アタッチメント20を構成する複数の部品のうち、隣り合う2つの部品を接続するための前記接続ピンの挿入及び抜き出しを行うための装置である。前記複数の低圧配管回路のうち、作業アタッチメント20における上部旋回体12から比較的遠く離れた部位に作動油を送る必要があるものは、作業アタッチメント20に沿って延びるように配置される。なお、
図1では、複数の低圧配管回路の図示は省略されているが、複数の低圧配管回路は、
図1における高圧配管回路PC2~PC4のように作業アタッチメント20の左側面又は右側面に沿って延びるように配置されている。
【0058】
本実施形態に係る作業機械100は
図1に示すような解体機であり、その作業アタッチメント20は長手方向の寸法が大きいため、作業アタッチメント20は、複数の部分に分割された状態で輸送される。従って、第2高圧配管回路PC2、第3高圧配管回路PC3及び第4高圧配管回路PC4のそれぞれは、複数の高圧配管が複数のコネクタを介して互いに着脱可能なように直列に連結されることにより形成されている。同様に、前記複数の低圧配管回路のうち、作業アタッチメント20に沿って延びるように配置される低圧配管回路のそれぞれは、複数の低圧配管が複数のコネクタを介して互いに着脱可能なように直列に連結されることにより形成されている。
【0059】
複数の低圧配管のそれぞれは、高圧配管に比べて作動油の圧力(最大圧力)が低いため、高圧配管に比べて外径が小さく強度が低い。従って、本実施形態に係る作業機械100は、複数の低圧配管の少なくとも一部を保護するための配管保護構造を有する複数の配管保護ユニットを備える。以下、本実施形態に係る配管保護ユニットについて具体的に説明する。
【0060】
前記複数の配管保護ユニットは、
図2及び
図3に示すように第2ブーム部品22の左側面221に配置された配管保護ユニットUN1と、
図10に示すように第2ブーム部品22の右側面222に配置された配管保護ユニットUN2と、
図12に示すように第3ブーム部品23の左側面231に配置された配管保護ユニットUN3と、を含む。左側面221、右側面222及び左側面231のそれぞれは、アタッチメント側面の一例である。
【0061】
なお、図示は省略するが、前記複数の配管保護ユニットは、第1ブーム部品21の左側面に配置された配管保護ユニット、第1ブーム部品21の右側面に配置された配管保護ユニット、第3ブーム部品23の右側面に配置された配管保護ユニット、第4ブーム部品24の左側面に配置された配管保護ユニット、並びに第4ブーム部品24の右側面に配置された配管保護ユニットの少なくとも一つを含んでいてもよい。また、前記複数の配管保護ユニットは、第1アーム部品26の左側面に配置された配管保護ユニット、第1アーム部品26の右側面に配置された配管保護ユニット、第2アーム部品27の左側面に配置された配管保護ユニット、及び第2アーム部品27の右側面に配置された配管保護ユニットの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0062】
本実施形態では、前記複数の配管保護ユニットは、互いに同様の基本構造を備える。すなわち、前記複数の配管保護ユニットのそれぞれは、複数の低圧配管と、複数の高圧配管と、カバープレート50(配管固定プレート)と、を備える。前記複数の低圧配管は、例えば
図5に示すような複数の内側低圧配管30を含み、前記複数の高圧配管は、例えば
図2に示すような複数の外側高圧配管40を含む。複数の内側低圧配管30は、前記アタッチメント側面に沿って配置された油圧配管である。複数の外側高圧配管40は、複数の内側低圧配管30よりも外側において前記アタッチメント側面に沿って配置された油圧配管である。複数の外側高圧配管40は、複数の内側低圧配管30よりも大きな外径を有する。カバープレート50は、複数の内側低圧配管30と複数の外側高圧配管40との間に介在するように前記アタッチメント側面に沿って配置され、作業アタッチメント20に支持されたプレートである。カバープレート50は、複数の内側低圧配管30のそれぞれの少なくとも一部をカバーする。前記複数の配管保護ユニットは、上記のような基本構造をそれぞれ備えるので、以下では、主に、第2ブーム部品22の左側面221に配置された配管保護ユニットUN1について詳細に説明する。
【0063】
図2~
図9は、第2ブーム部品22の左側面221に配置された配管保護ユニットUN1に関係する図である。
図2~
図5に示すように、配管保護ユニットUN1は、複数の内側低圧配管30と、複数の外側低圧配管30Aと、複数の外側低圧配管30Bと、複数の外側高圧配管40と、複数のフレキシブル高圧配管40Fと、複数のコネクタと、を備える。前記複数のコネクタは、複数の高圧配管コネクタ40CN,41CN,42CNと、圧抜きコネクタ60と、複数の低圧配管コネクタ70~73と、を含む。
【0064】
図2~
図9について簡単に説明すると次の通りである。
図2の斜視図及び
図3の左側面図には、第2ブーム部品22と、複数の高圧配管40,40Fと、複数の低圧配管30,30A,30Bと、カバープレート50と、前記複数のコネクタと、がそれぞれ描かれている。一方、
図4は、
図2における複数の高圧配管40,40Fの図示を省略した斜視図であり、
図5は、
図3における複数の高圧配管40,40Fの図示を省略した左側面図である。
図6は、
図5の一部を拡大した図である。
図7は、第2ブーム部品22の左側板22L、複数の内側低圧配管30、カバープレート50、複数の外側高圧配管40及び圧抜きコネクタ60を
図2における矢印VIIの方向に見たときの図である。
図8及び
図9は、圧抜きコネクタ60及びその周辺を示す斜視図である。
【0065】
図4~
図7に示すように、配管保護ユニットUN1では、カバープレート50は、第2ブーム部品22の左側面221に対して左右方向に間隔をおいて配置された板状の部材である。カバープレート50は、第2ブーム部品22の左側面221に対向する内側面であるプレート内側面502と、プレート内側面502の反対側の外側面であるプレート外側面501と、を有する。本実施形態では、カバープレート50は、第2ブーム部品22の左側面221にほぼ平行な平板形状を有する。ただし、カバープレート50の形状は、平板に限られず、また、カバープレート50は、必ずしも第2ブーム部品22の左側面221に平行に配置されていなくてもよい。
【0066】
図7に示すように、配管保護ユニットUN1は、カバープレート50を支持する複数の支持部材51をさらに備える。複数の支持部材51は、例えば
図6に示すようにカバープレート50の全域にわたってある程度分散した位置に配置されている。複数の支持部材51のそれぞれは、第2ブーム部品22の左側面221に固定された基端部である支持部材基端部と、カバープレート50に固定された先端部である支持部材先端部と、を有する。本実施形態では、各支持部材51は、前記支持部材基端部から前記支持部材先端部まで延びる柱形状を有するが、各支持部材51の形状は、柱形状に限られない。複数の支持部材51のそれぞれは、第2ブーム部品22の左側面221とカバープレート50のプレート内側面502との間のスペースである内側スペースに複数の内側低圧配管30を配置することが可能な長さを有する。
【0067】
複数の外側高圧配管40のそれぞれは、配管基端部と、配管先端部と、を有し、複数のフレキシブル高圧配管40Fのそれぞれは、配管基端部と、配管先端部と、を有する。複数の外側高圧配管40の前記配管基端部には、複数の高圧配管コネクタ40CNがそれぞれ取り付けられている。複数のフレキシブル高圧配管40Fの前記配管先端部には、複数の高圧配管コネクタ42CNがそれぞれ取り付けられている。複数の外側高圧配管40の前記配管先端部は、複数のフレキシブル高圧配管40Fの前記配管基端部に対して、複数の高圧配管コネクタ41CNを介してそれぞれ接続されている。
【0068】
配管保護ユニットUN1における複数の高圧配管コネクタ40CNは、第1ブーム部品21の左側面に沿って配置された図略の複数の高圧配管に取り付けられた複数の高圧配管コネクタと着脱可能に接続される。配管保護ユニットUN1における複数の高圧配管コネクタ42CNは、
図12に示す第3ブーム部品23の左側面231に配置された配管保護ユニットUN3における複数の高圧配管コネクタ40CNと着脱可能に接続される。
【0069】
図3に示す具体例では、配管保護ユニットUN1は、6つの高圧配管セットを有し、各高圧配管セットは、一つの外側高圧配管40と一つのフレキシブル高圧配管40Fとを含む。各高圧配管セットは、前記複数の高圧配管回路の何れかの上流回路又は下流回路に含まれる。
【0070】
複数の外側高圧配管40のそれぞれは、例えば鋼管などの管により構成され、その内部の作動油に起因する高圧に耐え得る耐圧性を有する。複数の外側高圧配管40のそれぞれの剛性は、フレキシブル高圧配管40Fの剛性よりも高い。複数の外側高圧配管40のそれぞれは、カバープレート50に固定されている。複数の外側高圧配管40は、カバープレート50に沿って並ぶように配置されている。
【0071】
配管保護ユニットUN1は、複数の外側高圧配管40をカバープレート50に固定するための固定部をさらに備える。前記固定部は、カバープレート50に取り付けられている。
図7~
図9に示すように、前記固定部は、各外側高圧配管40の両端部の近傍をそれぞれ拘束する。
【0072】
具体的には、前記固定部は、カバープレート50から第2ブーム部品22の左側面221とは反対側である外側(左側)に延びる複数の支柱42と、各支柱42に支持された少なくとも一つの固定部材41と、を含む。本実施形態では、一つの支柱42に2つの固定部材41が支持されている。複数の支柱42は、外側高圧配管40の前記配管基端部の近傍に配置された複数の基端側支柱42と、外側高圧配管40の前記配管先端部の近傍に配置された複数の先端側支柱42と、を含む。複数の外側高圧配管40のそれぞれは、対応する基端側支柱42及びこれに支持された固定部材41と、対応する先端側支柱42及びこれに支持された固定部材41と、によりカバープレート50に固定されている。各固定部材41は、例えばボルトなどの締結部材を取り外すことにより2つの部分に分割可能な構造を有する。前記2つの部分は、対応する外側高圧配管40の周りを囲むように配置された状態でボルトにより互いに固定される。これにより、外側高圧配管40がカバープレート50に固定される。
【0073】
複数のフレキシブル高圧配管40Fのそれぞれは、フレキシブルな管により構成され、かつ、その内部の作動油に起因する高圧に耐え得る耐圧性を有する。複数のフレキシブル高圧配管40Fの前記配管基端部は、上述したように複数の高圧配管コネクタ41CNにそれぞれ取り付けられているので、位置が固定されている。一方、複数のフレキシブル高圧配管40Fのそれぞれにおける前記配管基端部を除く部分は、ある程度自由に位置を変えることが可能である。これにより、第2ブーム部品22と第3ブーム部品23の組立作業及び分解作業において、配管保護ユニットUN1における複数の高圧配管コネクタ42CNと、配管保護ユニットUN3における複数の高圧配管コネクタ40CNとの着脱作業が容易になる。
【0074】
図6に示すように、複数の内側低圧配管30は、カバープレート50と第2ブーム部品22の左側面221との間のスペースである内側スペースにおいて並ぶように配置されている。複数の内側低圧配管30のそれぞれは、フレキシブルな管により構成されている。これにより、前記内側スペースにおいて複数の内側低圧配管30を配策しやすくなる。複数の内側低圧配管30のそれぞれは、配管基端部と、配管先端部と、を有し、複数の外側低圧配管30Aのそれぞれは、配管基端部と、配管先端部と、を有し、複数の外側低圧配管30Bのそれぞれは、配管基端部と、配管先端部と、を有する。複数の外側低圧配管30Aの前記配管基端部は、低圧配管コネクタ70に接続されている。低圧配管コネクタ70は、第1ブーム部品21の左側面に沿って配置された図略の複数の低圧配管の配管先端部が接続された図略の低圧配管コネクタと着脱可能に接続される。複数の外側低圧配管30Bの前記配管先端部は、低圧配管コネクタ73に接続されている。低圧配管コネクタ73は、第3ブーム部品23の左側面231に配置された配管保護ユニットUN3における低圧配管コネクタ70に着脱可能に接続される。低圧配管コネクタ73は、カバープレート50に対して外れた位置において第2ブーム部品22の左側面221に固定されている。
【0075】
図3及び
図5に示すように、カバープレート50は、プレート基端領域R1と、プレート中間領域R2と、プレート先端領域R3と、を有する。プレート基端領域R1は、複数の外側高圧配管40の前記配管基端部に対応する部分を含む領域である。プレート先端領域R3は、複数の外側高圧配管40の前記配管先端部に対応する部分を含む領域である。プレート中間領域R2は、プレート基端領域R1とプレート先端領域R3との間に位置してこれらをつなぐ領域である。
図3及び
図5に示すように第2ブーム部品22の長手方向が略水平方向に向くような姿勢(倒伏姿勢)で第2ブーム部品22が配置された状態、言い換えると、例えば作業アタッチメント20が略水平方向に倒伏した姿勢(倒伏姿勢)で配置された状態で、プレート先端領域R3は、プレート基端領域R1よりも第2ブーム部品22の前記先端部(
図3,
図5では左側の端部)に近い位置にある。本実施形態では、作業アタッチメント20が前記倒伏姿勢で配置された状態で、カバープレート50は、プレート基端領域R1からプレート先端領域R3に向かって斜め上(上方かつ前方)に延びるような形状を有する。ただし、カバープレート50の形状は、
図3に示すような形状に限られない。
【0076】
圧抜きコネクタ60は、当該圧抜きコネクタ60に接続された配管の内部の圧力を抜くことが可能なコネクタである。圧抜きコネクタ60は、カバープレート50に支持されている。また、圧抜きコネクタ60は、複数の内側低圧配管30の一部と複数の外側低圧配管30Aの一部とを連結することが可能なコネクタである。
【0077】
図6及び
図7に示すように、圧抜きコネクタ60は、カバープレート50のプレート外側面501に対向する内側面(本実施形態では右側面)である第1側面601と、第1側面601の反対側の外側面(本実施形態では左側面)である第2側面602と、第1側面601と第2側面602とを接続する第3側面603と、第3側面603とは反対側において第1側面601と第2側面602とを接続する第4側面604と、を有する。本実施形態では、
図3及び
図6に示すように第2ブーム部品22が前記倒伏姿勢で配置された状態で、第3側面603は、圧抜きコネクタ60の上面となり、第4側面604は、圧抜きコネクタ60の下面となる。
【0078】
圧抜きコネクタ60は、第1側面601がプレート外側面501に接した状態でカバープレート50に固定されている。従って、圧抜きコネクタ60は、カバープレート50よりも外側(左側)に配置されている。言い換えると、圧抜きコネクタ60は、カバープレート50に対して、複数の内側低圧配管30とは反対側に配置されている。
【0079】
圧抜きコネクタ60は、複数の第1接続口61と、複数の第2接続口62と、複数の第3接続口66と、複数の圧抜き接続口63,64と、を有する。複数の圧抜き接続口63のそれぞれは、低圧配管圧抜き口の一例であり、複数の圧抜き接続口64のそれぞれは、高圧配管圧抜き口の一例である。複数の第1接続口61のそれぞれは、内側接続口の一例である。
【0080】
複数の第1接続口61は、圧抜きコネクタ60の第1側面601(内側面)に形成されている。複数の第1接続口61には、複数の内側低圧配管30のうちの一部の内側低圧配管30の前記配管基端部(内側端部の一例)がそれぞれ接続されている。
図6及び
図7に示すように、カバープレート50には、複数の第1接続口61に対応する部位に貫通孔503が形成されている。これにより、複数の第1接続口61は、貫通孔503を通じてカバープレート50と第2ブーム部品22の左側面221との間の空間に露出している。このことは、
図7に示すようにカバープレート50の内側、すなわち、カバープレート50と第2ブーム部品22の左側面221との間の空間に配置された複数の内側低圧配管30の前記配管基端部を複数の第1接続口61にそれぞれ接続することを可能にする。
【0081】
複数の第2接続口62は、圧抜きコネクタ60の第2側面602(外側面)に形成されている。複数の第2接続口62には、複数の外側高圧配管40から分岐した複数の分岐配管65の端部がそれぞれ接続されている。
【0082】
複数の第3接続口66は、圧抜きコネクタ60の第3側面603に形成されている。複数の第3接続口66には、複数の外側低圧配管30Aのうちの一部の外側低圧配管30Aの前記配管先端部302(外側端部の一例)がそれぞれ接続されている。これにより、外側低圧配管30Aは、圧抜きコネクタ60を介して、内側低圧配管30にそれぞれ連結されている。
【0083】
複数の圧抜き接続口63,64は、圧抜きコネクタ60の第4側面604に形成されている。複数の圧抜き接続口63は、内側低圧配管30及び外側低圧配管30Aの内部の圧力を抜くためのものであり、複数の圧抜き接続口64は、複数の外側高圧配管40の内部の圧力を抜くためのものである。複数の圧抜き接続口63,64のそれぞれは、図略のホースの端部が接続可能な形状を有する。当該ホースが複数の圧抜き接続口63,64の何れかに接続されると、対応する配管の内部の作動油の少なくとも一部が当該ホースを通じて外部に排出される。これにより、当該配管の内部の圧力が低下する。
【0084】
圧抜きコネクタ60は、
図3、
図5及び
図6に示すように第2ブーム部品2が前記倒伏姿勢で配置された状態で、カバープレート50の下端部に位置している。具体的には、
図3及び
図8に示すように、複数の圧抜き接続口63,64のそれぞれは、第2ブーム部品2が前記倒伏姿勢で配置された状態で、複数の外側高圧配管40よりも下方に配置されている。これにより、作業者は、上記のように前記ホースを用いた圧抜き作業を容易に行うことができる。
【0085】
低圧配管コネクタ71は、複数の内側低圧配管30の一部と複数の外側低圧配管30Aの一部とを連結することが可能なコネクタである。この低圧配管コネクタ71に接続されるのは、圧抜きコネクタ60に接続されたもの以外の内側低圧配管30及び外側低圧配管30Aである。
【0086】
図6及び
図7に示すように、低圧配管コネクタ71は、カバープレート50のプレート外側面501に対向する内側面701(本実施形態では右側面)と、内側面701の反対側の外側面702(本実施形態では左側面)と、内側面701と外側面702とを接続する側面703と、を有する。本実施形態では、この側面703は、第1ブーム部品21の方に向く面である。
【0087】
低圧配管コネクタ71は、カバープレート50に支持されている。具体的には、低圧配管コネクタ71は、プレート先端領域R3よりもプレート基端領域R1に近い位置に配置されている。低圧配管コネクタ71は、圧抜きコネクタ60に隣接するような位置に配置されている。低圧配管コネクタ71は、内側面701がプレート外側面501に接した状態でカバープレート50に固定されている。従って、低圧配管コネクタ71は、カバープレート50よりも外側(左側)に配置されている。言い換えると、低圧配管コネクタ71は、カバープレート50に対して、複数の内側低圧配管30とは反対側に配置されている。
【0088】
低圧配管コネクタ71は、複数の内側接続口74と、複数の外側接続口75と、を有する。
【0089】
複数の内側接続口74は、低圧配管コネクタ71の内側面701に形成されている。複数の内側接続口74には、複数の内側低圧配管30のうちの一部の内側低圧配管30の前記配管基端部が接続されている。
図6及び
図7に示すように、カバープレート50には、複数の内側接続口74に対応する部位に貫通孔504が形成されている。これにより、複数の内側接続口74は、貫通孔504を通じてカバープレート50と第2ブーム部品22の左側面221との間の空間に露出している。このことは、
図7に示すようにカバープレート50の内側、すなわち、カバープレート50と第2ブーム部品22の左側面221との間の空間に配置された複数の内側低圧配管30の前記配管基端部を複数の内側接続口74にそれぞれ接続することを可能にする。
【0090】
複数の外側接続口75は、低圧配管コネクタ71の側面703に形成されている。複数の外側接続口75には、複数の外側低圧配管30Aのうちの一部の外側低圧配管30Aの前記配管先端部が接続されている。これにより、外側低圧配管30Aは、低圧配管コネクタ71を介して、内側低圧配管30にそれぞれ連結されている。
【0091】
低圧配管コネクタ72は、複数の内側低圧配管30と複数の外側低圧配管30Bとを連結することが可能なコネクタである。
図5及び
図6に示すように、低圧配管コネクタ72は、カバープレート50に支持されている。具体的には、低圧配管コネクタ72は、プレート基端領域R1よりもプレート先端領域R3に近い位置に配置されている。より具体的には、低圧配管コネクタ72は、カバープレート50の最も先端側(
図5では左側)の部分に配置されている。
【0092】
低圧配管コネクタ72は、複数の接続口76と、複数の接続口77と、を有する。複数の接続口76には、複数の内側低圧配管30の前記配管先端部が接続されている。複数の接続口77には、複数の外側低圧配管30Bの前記配管基端部が接続されている。これにより、外側低圧配管30Bは、低圧配管コネクタ72を介して、内側低圧配管30にそれぞれ連結されている。
【0093】
複数の内側低圧配管30のうちの一部の内側低圧配管30の前記配管基端部は、圧抜きコネクタ60に接続されており、複数の内側低圧配管30のうちの残りの内側低圧配管30の前記配管基端部は、低圧配管コネクタ71に接続されている。圧抜きコネクタ60に接続されている内側低圧配管30は、作業アタッチメント20の組立作業又は分解作業において、当該内側低圧配管30内の圧力を低下させるための圧抜きを行う必要のある配管である。
【0094】
複数の外側低圧配管30Aのうちの一部の外側低圧配管30Aの前記配管先端部は、圧抜きコネクタ60にそれぞれ接続され、複数の外側低圧配管30Aのうちの残りの外側低圧配管30Aの前記配管先端部は、低圧配管コネクタ71にそれぞれ接続されている。複数の内側低圧配管30の前記配管先端部、及び複数の外側低圧配管30Bの前記配管基端部は、低圧配管コネクタ72にそれぞれ接続されている。
【0095】
複数の外側高圧配管40は、圧抜きコネクタ60にそれぞれ接続されている。具体的には、
図3及び
図7に示すように、複数の外側高圧配管40のそれぞれは、その配管基端部に取り付けられた高圧配管コネクタ40CNから分岐した分岐配管65を介して、圧抜きコネクタ60に接続されている。
【0096】
図6に示すように、配管保護ユニットUN1は、油機80をさらに備える。油機80は、前記ピン抜き差し装置への作動油の供給回路と、前記回転用油圧モータへの作動油の供給回路とを切り替えるためのバルブを含む。油機80は、複数の内側低圧配管30のうちのいくつかの内側低圧配管30が接続されている。油機80は、レバー81を備える。作業者は、レバー81を操作することにより、上記の2つの供給回路の切り替えを行うことができる。上記の2つの供給回路は、一部の配管を共有していてもよい。前記ピン抜き差し装置及び前記回転用油圧モータは、例えばキャブ12A内の運転席の近くにある操作装置によって操作される。なお、図示は省略するが、カバープレート50と第2ブーム部品22の左側面221との間の内側スペースには、油機80以外の他の油機が配置されていてもよい。この場合、前記他の油機は、カバープレート50によって保護される。
【0097】
カバープレート50には、油機80に対応する部位に貫通孔505が形成されている。油機80は、カバープレート50のプレート外側面501に固定されている。油機80は、カバープレート50のプレート外側面501に対向する内側面と、当該内側面とは反対側の外側面と、を有する。油機80の内側面には、複数の接続口が形成されており、この接続口には、貫通孔505を通じて複数の内側低圧配管30が接続されている。油機80のレバー81は、カバープレート50の外側(左側)に配置されているので、作業者は、レバー81の操作を容易に行うことができる。
【0098】
図10の右側面図には、第2ブーム部品22と、複数の高圧配管と、複数の低圧配管と、カバープレート50と、が描かれている。
図11は、
図10における複数の高圧配管の図示を省略した右側面図である。
【0099】
図10及び
図11に示す配管保護ユニットUN2は、上述した配管保護ユニットUN1と同様の基本構造を備える。すなわち、配管保護ユニットUN2は、複数の低圧配管と、複数の高圧配管と、カバープレート50と、を備える。前記複数の低圧配管は、例えば
図11に示すような複数の内側低圧配管30を含み、前記複数の高圧配管は、例えば
図10に示すような複数の外側高圧配管40を含む。複数の内側低圧配管30は、第2ブーム部品22の右側面222(アタッチメント側面の一例)に沿って配置された油圧配管である。複数の外側高圧配管40は、複数の内側低圧配管30よりも外側において右側面222に沿って配置された油圧配管である。複数の外側高圧配管40は、複数の内側低圧配管30よりも大きな外径を有する。カバープレート50は、複数の内側低圧配管30と複数の外側高圧配管40との間に介在するように右側面222に沿って配置され、作業アタッチメント20に支持されたプレートである。カバープレート50は、複数の内側低圧配管30のそれぞれの少なくとも一部をカバーする。
【0100】
図12には、第3ブーム部品23と、複数の高圧配管と、複数の低圧配管と、2つのカバープレート50A,50Bと、が描かれている。
図13は、
図12における複数の高圧配管の図示を省略した左側面図である。
【0101】
図12及び
図13に示す配管保護ユニットUN3は、上述した配管保護ユニットUN1と同様の基本構造を備えるので、詳細な説明は省略する。この配管保護ユニットUN3は、複数のカバープレート50A,50Bを備える点で、配管保護ユニットUN1と相違している。
【0102】
カバープレート50A,50Bのそれぞれは、複数の内側低圧配管30と複数の外側高圧配管40との間に介在するように前記アタッチメント側面に沿って配置され、作業アタッチメント20に支持されたプレートである。カバープレート50A,50Bのそれぞれは、複数の内側低圧配管30のそれぞれの少なくとも一部をカバーする。カバープレート50Aとカバープレート50Bとは互いに間隔をおいて配置されている。カバープレート50Aは、複数の内側低圧配管30の配管基端部及びその近傍をカバーする。カバープレート50Bは、複数の内側低圧配管30の配管先端部及びその近傍をカバーする。
【0103】
配管保護ユニットUN3は、カバー55をさらに備える。このカバー55は、複数の内側低圧配管30だけでなく、複数の高圧配管40の一部もカバーしている。このカバー55は省略可能である。
【0104】
以上説明したように、本実施形態に係る配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれでは、複数の内側低圧配管30のそれぞれは、当該内側低圧配管30よりも外側に配置された強度の高い複数の外側高圧配管40と、複数の内側低圧配管30と複数の外側高圧配管40との間に介在して複数の内側低圧配管30のそれぞれの少なくとも一部をカバーするカバープレート50とによって保護される。
【0105】
配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれは、カバープレート50に支持された圧抜きコネクタ60をさらに備えるので、外側高圧配管40及び内側低圧配管30のそれぞれの内部の圧力を抜くための部位を配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれにおいて圧抜きコネクタ60に集約することができる。すなわち、作業者は、1カ所で外側高圧配管40及び内側低圧配管30の圧抜き作業を行うことができる。これにより、作業者が例えば高所作業車を用いて行う作業アタッチメント20の分解作業において、外側高圧配管40及び内側低圧配管30の圧抜き作業の作業性が向上する。一方、配管保護ユニットにおいて、外側高圧配管40及び内側低圧配管30の内部の圧力を抜くための部位が複数の箇所にある場合、複数の部位ごとに高所作業車を移動させ、複数の部位ごとに高所作業車における作業者が載る台の展開と格納を行う必要があるので、手間がかかる。
【0106】
圧抜きコネクタ60は、作業アタッチメント20が地面Gに沿って延びるような姿勢である倒伏姿勢で作業アタッチメント20が配置された状態でカバープレート50の下部に対応する位置に配置されている。従って、作業者は、前記倒伏姿勢で配置された作業アタッチメント20の左側面又は右側面の近傍において、圧抜きコネクタ60の複数の圧抜き接続口64(高圧配管圧抜き口)及び複数の圧抜き接続口63(低圧配管圧抜き口)から外側高圧配管40及び内側低圧配管30の内部の圧力を抜く圧抜き作業をさらに行いやすくなる。
【0107】
複数の圧抜き接続口64及び複数の圧抜き接続口63は、作業アタッチメント20が前記倒伏姿勢で配置された状態で複数の外側高圧配管40のうち最も下に位置する外側高圧配管40よりも下方に配置されている。従って、前記倒伏姿勢で配置された作業アタッチメント20の左側面又は右側面の近傍において作業者が圧抜き接続口64及び圧抜き接続口63に、前記ホースを接続する際に、複数の外側高圧配管40が邪魔にならないので、前記圧抜き作業の作業性がさらに向上する。
【0108】
本実施形態では、カバープレート50とアタッチメント側面との間のスペースである内側スペースに複数の内側低圧配管30が配置されており、これらの内側低圧配管30の内側端部を、圧抜きコネクタ60の内側面(アタッチメント側面に向く内側面)に形成された内側接続口に接続することができる。そして、圧抜きコネクタ60がカバープレート50のプレート外側面501に固定されるので、前記内側スペースにおいて、圧抜きコネクタ60を配置するためのスペースを確保する必要がない。これにより、前記内側スペースが大きくなることを抑制できる。また、圧抜きコネクタ60がカバープレート50のプレート外側面501に固定されるので、当該カバープレート50に圧抜きコネクタ60を取り付ける作業が容易になる。
【0109】
カバープレート50は、前記内側接続口に対応する領域に形成された貫通孔503を有するので、側面視において圧抜きコネクタ60をカバープレート50の範囲内に配置しつつ、内側低圧配管30の内側端部を、前記貫通孔503を通じて圧抜きコネクタ60の内側接続口に接続することができる。
【0110】
圧抜きコネクタ60は、カバープレート50よりも外側に配置された接続口であって前記外側端部が接続される外側接続口をさらに有する。すなわち、圧抜きコネクタ60は、内側低圧配管30の内部の圧力を抜く機能だけでなく、内側低圧配管30を外側低圧配管30Aに連結することもできる。内側低圧配管30及び外側低圧配管30Aは低圧配管回路の一部を構成するものであり、圧抜きコネクタ60は、カバープレート50の内側から外側に低圧配管回路の一部を導き出すことができる。
【0111】
配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれは、複数の外側高圧配管40をカバープレート50に固定するための複数の固定部をさらに備える。複数の外側高圧配管40がカバープレート50に固定されているので、配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれをアタッチメント側面に取り付ける作業及び配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれをアタッチメント側面から取り外す作業において、配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれの取り扱いが容易になる。
【0112】
配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれは、複数の外側高圧配管40に接続され、可撓性を有する複数のフレキシブル高圧配管40Fをさらに備える。フレキシブル高圧配管40Fの一端部は、カバープレート50に固定された外側高圧配管40を介してカバープレート50に安定して支持されるとともに、当該フレキシブル高圧配管40F自体は可撓性を有する。従って、フレキシブル高圧配管40Fを別の高圧配管に接続する作業及びフレキシブル高圧配管40Fを前記別の高圧配管から取り外す作業が容易になる。
【0113】
本実施形態では、配管保護ユニットUN1,UN2,UN3のそれぞれは、作業アタッチメント20のアタッチメント側面に取り付ける前に、予め組み立てておくことも可能である。これにより、各配管保護ユニットの組立性が向上する。
【0114】
本実施形態では、複数の外側高圧配管40がカバープレート50に固定され、複数の内側低圧配管30が複数のコネクタ71,72を介してカバープレート50に支持されているので、これらの配管を固定するための溶接を、アタッチメント側面に施す必要がない。これにより、アタッチメント側面における溶接個所を少なることができる。このことは、溶接作業の簡素化によるコストダウン、及びアタッチメントの強度リスクの低減を可能にする。
【0115】
本実施形態では、内側低圧配管30をコネクタ60及びコネクタ71を介して、カバープレート50の外側に導くことが可能である。従って、前記内側スペースを小さくすることが可能であるとともに、配管の配策が容易になり、また、配管保護ユニットの組立てが容易になる。
【0116】
本実施形態では、圧抜きコネクタ60がカバープレート50の外側に配置されているので、圧抜き作業が容易になる。
【0117】
[変形例]
以上、本開示の実施形態に係る作業機械について説明したが、本開示は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例を含む。
【0118】
(A)作業機械について
本開示に係る配管保護ユニットが適用される作業機械は、前記解体機に限定されず、例えば油圧ショベルなどの他の作業機械であってもよい。
【0119】
(B)先端作業装置について
前記実施形態における先端作業装置は、破砕装置であるが、本開示における先端作業装置は、例えば、ブレーカー、リフティングマグネット、バケットなどの他の先端作業装置であってもよい。
【0120】
(C)配管保護ユニットについて
前記実施形態に係る作業機械100は、複数の配管保護ユニットを備えるが、作業機械は、本開示に係る配管保護ユニットを少なくとも一つ備えていればよい。
【0121】
(D)作業アタッチメントについて
前記実施形態に係る作業アタッチメント20は、ブーム20Aと、連結部材25と、アーム20Bと、先端作業装置28と、を備えるが、連結部材25は、省略可能である。この場合、ブームの先端部にアームが回動可能に取り付けられる。
【0122】
(E)内側低圧配管及び外側高圧配管について
前記実施形態では、カバープレート50の内側に複数の内側低圧配管30が配置され、カバープレート50の外側に複数の外側高圧配管が配置されているが、このような形態に限られない。カバープレート50の内側には、少なくとも一つの内側低圧配管30が配置されていればよく、カバープレート50の外側には、少なくとも一つの外側高圧配管40が配置されていればよい。
【0123】
(F)圧抜きコネクタについて
圧抜きコネクタは、カバープレート50ではなく、アタッチメント側面におけるカバープレート50に対向する部分に支持されていてもよい。
【符号の説明】
【0124】
10 :ベースマシン
20 :作業アタッチメント
22L,23L :左側板
22R :右側板
30 :内側低圧配管
30A :外側低圧配管
30B :外側低圧配管
40 :外側高圧配管
40F :フレキシブル高圧配管
41 :固定部材
42 :支柱
50,50A,50B :カバープレート
60 :圧抜きコネクタ
100 :作業機械
221 :左側面(アタッチメント側面の一例)
222 :右側面(アタッチメント側面の一例)
231 :左側面(アタッチメント側面の一例)
501 :プレート外側面
502 :プレート内側面
UN1,UN2,UN3 :配管保護ユニット