(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-30
(45)【発行日】2025-07-08
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20250701BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20250701BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2021156031
(22)【出願日】2021-09-24
【審査請求日】2024-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土屋 崇希
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-115842(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0043913(KR,A)
【文献】特開2021-071970(JP,A)
【文献】特開2010-257036(JP,A)
【文献】上坂 大輔,携帯電話のBluetoothを用いた同行判定技術,電子情報通信学会2011年通信ソサイエティ大会講演論文集1,日本,電子情報通信学会,2011年08月30日,P.522
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
注目ユーザが使用する注目携帯端末の近距離無線通信の履歴を示す通信履歴情報であって、前記注目携帯端末と近距離無線通信を行った近傍携帯端末を使用する近傍ユーザのユーザ識別子を含む通信履歴情報、及び、前記注目ユーザのユーザ識別子に基づいて、前記注目ユーザ、及び、前記注目ユーザに同行している同行者を特定し、
前記注目ユーザ及び特定された前記同行者
、並びに、ユーザの属性情報若しくは同行人数条件と、提供情報とが関連付けられた提供情報に基づいて選択された提供情報を、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供
し、
時間経過に応じた前記同行者の変動に応じて、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供する提供情報を動的に変更する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記通信履歴情報に基づいて、現時点までの所定時間の間、前記注目ユーザの近傍に居たと判定される前記近傍ユーザを前記同行者として特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
各ユーザについて、当該ユーザに関連する関連ユーザが記憶されたユーザデータベースを参照し、現時点までの所定時間の間、前記注目ユーザの近傍に居たと判定される前記近傍ユーザのうち、前記注目ユーザに関連する前記関連ユーザを前記同行者として特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
現時点までの所定時間の間、前記注目ユーザの近傍に居たと判定される前記近傍ユーザのうち、過去に前記注目ユーザの前記同行者であると特定された回数に基づいて選択された前記近傍ユーザを前記同行者として特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
各ユーザの属性情報が記憶されたユーザデータベースを参照し、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方の属性情報に基づいて前記提供情報を選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記通信履歴情報に基づいて、過去に前記注目ユーザの前記同行者であると判定されたが、現時点では前記注目ユーザの前記同行者ではないと判定された前記近傍ユーザの属性情報に基づいて前記提供情報を選択する、
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータに、
注目ユーザが使用する注目携帯端末の近距離無線通信の履歴を示す通信履歴情報であって、前記注目携帯端末と近距離無線通信を行った近傍携帯端末を使用する近傍ユーザのユーザ識別子を含む通信履歴情報、及び、前記注目ユーザのユーザ識別子に基づいて、前記注目ユーザ、及び、前記注目ユーザに同行している同行者を特定させ、
前記注目ユーザ及び特定された前記同行者
、並びに、ユーザの属性情報若しくは同行人数条件と、提供情報とが関連付けられた提供情報に基づいて選択された提供情報を、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供さ
せ、
時間経過に応じた前記同行者の変動に応じて、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供する提供情報を動的に変更させる、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに応じた商品あるいはサービスに関する情報をユーザに提供するシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザが予め登録したキーワードに類似又は合致する特定商品を特定し、店舗のフロアマップ上において特定商品を表示させる買い物支援システムが開示されている。また、特許文献2には、PMSと呼ばれる宿泊施設の管理システムに予め登録されている宿泊客の情報(住所、氏名、国籍、料金決済方法、同行者、及び宿泊履歴など)に基づいて、宿泊客及び同行者に応じた推薦を行う(例えば幼児を含む家族と同行している宿泊客に対して幼児連れで入りやすいレストランを紹介する)ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6639225号公報
【文献】特許第6762060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ユーザ及び当該ユーザの同行者に応じた提供情報を当該ユーザ又は当該同行者の少なくとも一方に提供したい場合がある。この場合、予め、ユーザ及び同行者を示す情報を情報処理装置に入力しておき、情報処理装置が、当該情報に基づいて当該ユーザ及び当該同行者に応じた提供情報を選択して提供することが考えられる。
【0006】
しかしながら、上述の方法では、ユーザが予め同行者を示す情報を情報処理装置に入力しておかなければならず、当該入力処理に手間が掛かるという問題がある。また、提供情報を提供する環境によっては、そもそも同行者を示す情報を事前入力すること自体が困難となる場合も考えられる。
【0007】
本発明の目的は、同行者に関する情報を事前入力しておく必要なく、当該ユーザ及び同行者に応じた提供情報を提供可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、注目ユーザが使用する注目携帯端末の近距離無線通信の履歴を示す通信履歴情報であって、前記注目携帯端末と近距離無線通信を行った近傍携帯端末を使用する近傍ユーザのユーザ識別子を含む通信履歴情報、及び、前記注目ユーザのユーザ識別子に基づいて、前記注目ユーザ、及び、前記注目ユーザに同行している同行者を特定し、前記注目ユーザ及び特定された前記同行者、並びに、ユーザの属性情報若しくは同行人数条件と、提供情報とが関連付けられた提供情報に基づいて選択された提供情報を、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供し、時間経過に応じた前記同行者の変動に応じて、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供する提供情報を動的に変更する、ことを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記プロセッサは、前記通信履歴情報に基づいて、現時点までの所定時間の間、前記注目ユーザの近傍に居たと判定される前記近傍ユーザを前記同行者として特定する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に係る発明は、前記プロセッサは、各ユーザについて、当該ユーザに関連する関連ユーザが記憶されたユーザデータベースを参照し、現時点までの所定時間の間、前記注目ユーザの近傍に居たと判定される前記近傍ユーザのうち、前記注目ユーザに関連する前記関連ユーザを前記同行者として特定する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記プロセッサは、現時点までの所定時間の間、前記注目ユーザの近傍に居たと判定される前記近傍ユーザのうち、過去に前記注目ユーザの前記同行者であると特定された回数に基づいて選択された前記近傍ユーザを前記同行者として特定する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、各ユーザの属性情報が記憶されたユーザデータベースを参照し、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方の属性情報に基づいて前記提供情報を選択する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、前記通信履歴情報に基づいて、過去に前記注目ユーザの前記同行者であると判定されたが、現時点では前記注目ユーザの前記同行者ではないと判定された前記近傍ユーザの属性情報に基づいて前記提供情報を選択する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に係る発明は、コンピュータに、注目ユーザが使用する注目携帯端末の近距離無線通信の履歴を示す通信履歴情報であって、前記注目携帯端末と近距離無線通信を行った近傍携帯端末を使用する近傍ユーザのユーザ識別子を含む通信履歴情報、及び、前記注目ユーザのユーザ識別子に基づいて、前記注目ユーザ、及び、前記注目ユーザに同行している同行者を特定させ、前記注目ユーザ及び特定された前記同行者、並びに、ユーザの属性情報若しくは同行人数条件と、提供情報とが関連付けられた提供情報に基づいて選択された提供情報を、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供させ、時間経過に応じた前記同行者の変動に応じて、前記注目ユーザ又は前記同行者の少なくとも一方に提供する提供情報を動的に変更させる、ことを特徴とする情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1又は7に係る発明によれば、同行者に関する情報を事前入力しておく必要なく、当該ユーザ及び同行者に応じた提供情報を提供することができる。
請求項2に係る発明によれば、現時点までの所定時間の間、注目ユーザの近傍に居た近傍ユーザを同行者として特定することができる。
請求項3に係る発明によれば、近傍ユーザのうち、注目ユーザの関連ユーザを同行者として特定することができる。
請求項4に係る発明によれば、過去に注目ユーザの同行者として特定された回数に基づいて同行者を特定することができる。
請求項5に係る発明によれば、注目ユーザ又は同行者の属性に応じた提供情報を提供することができる。
請求項6に係る発明によれば、途中で注目ユーザと分かれたユーザに応じた提供情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成概略図である。
【
図3】通信履歴情報の内容の例を示す第1の図である。
【
図8】通信履歴情報の内容の例を示す第2の図である。
【
図9】情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成概略図である。情報処理システム10は、複数のユーザが使用する複数の携帯端末12、及び、情報処理装置14を含んで構成される。各携帯端末12及び情報処理装置14は、例えばLAN(Local Area Network)やインターネットなどの通信回線16を介して互いに通信可能に接続されている。
【0012】
詳しくは後述するが、情報処理システム10は、ユーザに対して提供情報を提供するシステムである。特に、情報処理システム10は、ユーザに同行している同行者を特定し、当該ユーザ及び同行者に応じた提供情報を提供するシステムである。これに限られるものではないが、本実施形態においては、情報処理システム10は、複数の店舗を有する大型商業施設にて運用され、大型商業施設に来たユーザに対して提供情報を提供するシステムである。この例において、提供情報とは、例えば、店舗で売られている商品に関する広告や、店舗で使用できるクーポンなどである。
【0013】
図2は、携帯端末12の構成概略図である。情報処理システム10は複数の携帯端末12を有しているが、各携帯端末12はいずれも同様の構成を有している。携帯端末12は、ユーザが携行して使用可能なコンピュータであり、例えばスマートフォンやタブレット端末である。
【0014】
NIC(Network Interface Card)20は、通信回線16を介して情報処理装置14と通信するための通信アダプタである。本実施形態では、NIC20は無線NICであり、無線LANや携帯電話通信回線を介して情報処理装置14と通信可能となっている。
【0015】
NFC(Near Field Communication)アダプタ22は、携帯端末12の近傍にある他の装置(特に他の携帯端末12)との間で近距離無線通信を行うための通信アダプタである。近距離無線通信の方式は、携帯端末12の近傍にある他の装置との間で無線通信可能であればどのような方式であってもよい。近距離無線通信の方式として、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの方式を用いることができる。
【0016】
ディスプレイ24は、例えば液晶パネルを含んで構成される。ディスプレイ24には、情報処理装置14から送られてきた提供情報を含む画面などの種々の画面が表示される。
【0017】
入力インターフェース26は、例えばタッチパネルやボタンなどを含んで構成される。入力インターフェース26は、ユーザからの指示を受け付ける。
【0018】
メモリ28は、例えば、eMMC(embedded Multi Media Card)、ROM(Read Only Memory)あるいはRAM(Random Access Memory)などを含んで構成される。メモリ28には、携帯端末12の各部を動作させるための携帯端末プログラムが記憶される。また、
図2に示される通り、メモリ28には、アプリケーション30及び通信履歴情報32が記憶される。
【0019】
アプリケーション30は、ユーザに提供情報を提供する情報提供者が配布するアプリケーションである。ユーザがアプリケーション30をダウンロードし携帯端末12にインストールすることで、アプリケーション30がメモリ28に記憶される。本実施形態では、情報提供者は大型商業施設であり、アプリケーション30は、大型商業施設が配布しているアプリケーションである。当該アプリケーション30により、ユーザは、大型商業施設に含まれる各店舗に関する各種情報を得ることなどができる。
【0020】
ユーザが携帯端末12にアプリケーション30をインストールすると、アプリケーション30は、当該ユーザを一意に識別するユーザ識別子としてのユーザIDを当該ユーザに付与する。また、ユーザは、アプリケーション30の使用開始時に、当該ユーザに関する属性情報をアプリケーション30に入力する。属性情報としては、これらに限られるものではないが、例えば、名前、住所、年齢、性別、嗜好(特に大型商業施設で取り扱っている商品やサービスに関する嗜好や食事に関する嗜好など)である。また、属性情報として、当該ユーザに関連する関連ユーザのユーザID及び当該ユーザと当該関連ユーザとの関係を入力してもよい。関連ユーザとは、当該ユーザによく同行するユーザであり、例えば家族、恋人、友達などである。当該ユーザのユーザID及び属性情報は、互いに関連付けられて情報処理装置14に送信される。
【0021】
また、アプリケーション30は、携帯端末12の近傍にある、アプリケーション30がインストールされた他の携帯端末12との間で近距離無線通信を行う機能を有している。アプリケーション30がインストールされた携帯端末12が大型商業施設の周辺にやってくると、アプリケーション30は、NFCアダプタ22に、当該ユーザのユーザIDの発信を開始させる。それと共に、アプリケーション30は、アプリケーション30がインストールされた他の携帯端末12から発信されてNFCアダプタ22が受信したユーザIDを取得する。アプリケーション30は、他の携帯端末12から近距離無線通信により受信したユーザIDと受信時刻とを関連付けて通信履歴情報32として記憶する。
【0022】
近距離無線通信は、文字通り、近くにある携帯端末12間でのみ可能であり、遠く離れた携帯端末12間では行うことができない。つまり、携帯端末12が近距離無線通信により他の携帯端末12からユーザIDを受信できた、ということは、当該ユーザIDが示すユーザが使用する他の携帯端末12が、当該ユーザIDを受信した携帯端末12の近傍にある、ということを意味する。
【0023】
本明細書の説明において、あるユーザ(後述のように情報処理装置14に提供情報のリクエストを送信するユーザ)を注目ユーザと呼び、注目ユーザが使用する携帯端末12を注目携帯端末12aと呼ぶ。また、注目携帯端末12aの近傍にある携帯端末12を近傍携帯端末12bと呼び、近傍携帯端末12bを使用するユーザを近傍ユーザと呼ぶ。なお、注目ユーザ及び注目携帯端末12aと、近傍ユーザ及び近傍携帯端末12bとは、相対的な関係にあり、あるときの注目ユーザ及び注目携帯端末12aは、他のユーザが注目ユーザとなったときには、近傍ユーザ及び近傍携帯端末12bとなり得る。また、注目携帯端末12aと近傍携帯端末12bを特に区別しない場合、それらを包括して単に携帯端末12と呼ぶ。同様に、注目ユーザと近傍ユーザを特に区別しない場合、それらを包括して単にユーザと呼ぶ。
【0024】
図3は、携帯端末12のメモリ28に記憶された通信履歴情報32の内容の例を示す図である。注目携帯端末12aのメモリ28に記憶された通信履歴情報32は、注目携帯端末12aの近距離無線通信の履歴を示し、特に、注目携帯端末12aと近距離無線通信を行った近傍携帯端末12bを使用する近傍ユーザのユーザIDを含む情報となる。例えば、
図3の例では、2021年2月15日の9時53分から同日の10時までの間、注目携帯端末12aは、近傍携帯端末12bからユーザID「U0001」を受信し続け、また他の近傍携帯端末12bからユーザID「U0002」を受信し続けている。これは、2021年2月15日の9時53分から同日の10時までの間、注目携帯端末12aの近傍に、ユーザID「U0001」が示す近傍ユーザ及びが使用する近傍携帯端末12b、及び、ユーザID「U0002」が示す近傍ユーザ及びが使用する近傍携帯端末12bがあったことを意味する。すなわち、注目ユーザの近傍に、ユーザID「U0001」が示す近傍ユーザ、及び、ユーザID「U0002」が示す近傍ユーザが居たことを示している。
【0025】
なお、本実施形態では、アプリケーション30は、所定時間毎(
図3の例では1分間毎)に、各所定時間において近距離無線通信で他の携帯端末12から受信したユーザIDを記憶させているが、近傍携帯端末12bとの間の近距離無線通信の履歴の取り方は、これに限られるものではない。例えば、近傍携帯端末12bから近距離無線通信にて近傍ユーザのユーザIDを受信する度に、当該ユーザIDと受信時刻を記録する方法であってもよい。
【0026】
また、従来、近距離無線通信において、受信機側の信号の受信強度(RSSI(Received Signal Strength Indication))などに基づいて、送信機と受信機との間の距離を推定する技術が提案されている。したがって、注目携帯端末12aのアプリケーション30は、近傍携帯端末12bからのユーザIDの受信強度に基づいて、注目携帯端末12aと当該近傍携帯端末12bとの間の距離を推定し、推定した距離が予め定められた閾値距離以内である場合に、当該ユーザID及び受信時刻を通信履歴情報32に記憶させるようにしてもよい。
【0027】
プロセッサ34は、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit)など)、及び、専用の処理装置(例えばGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、あるいは、プログラマブル論理デバイスなど)の少なくとも1つを含んで構成される。プロセッサ34としては、1つの処理装置によるものではなく、物理的に離れた位置に存在する複数の処理装置の協働により構成されるものであってもよい。プロセッサ34は、メモリ28に記憶された携帯端末プログラムに従って、携帯端末12の各部を制御する。
【0028】
プロセッサ34は、情報処理装置14に対して、提供情報のリクエストと共に、注目ユーザのユーザID、及び、自装置のメモリ28に記憶された通信履歴情報32を送信する。本実施形態では、プロセッサ34は、注目携帯端末12aが大型商業施設に近づいたこと(すなわち注目ユーザが大型商業施設に近づいたこと)を検知すると、NIC20を介して、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び通信履歴情報32を情報処理装置14に送信する。なお、注目携帯端末12aが大型商業施設に近づいたことは、例えば、大型商業施設の入り口などに設置されたビーコンから発せられる信号をNFCアダプタ22が受信したことなどに基づいて検知することができる。また、プロセッサ34は、注目ユーザからの指示に応じて、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び通信履歴情報32を情報処理装置14に送信するようにしてもよい。
【0029】
図4は、情報処理装置14の構成概略図である。本実施形態における情報処理装置14はサーバコンピュータであるが、以下に説明する機能を発揮可能な限りにおいて、情報処理装置14としてはどのような装置であってもよい。
【0030】
通信インターフェース40は、通信回線16を介して各携帯端末12のNIC20と通信するための通信アダプタである。
【0031】
メモリ42は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC、ROMあるいはRAMなどを含んで構成される。メモリ42には、情報処理装置14の各部を動作させるための情報処理プログラムが記憶される。また、
図4に示される通り、メモリ42には、ユーザDB(データベース)44、提供情報DB46、及び同行履歴DB48が記憶される。
【0032】
図5は、ユーザDB44の内容の例を示す図である。ユーザDB44には、各携帯端末12から受信した、各携帯端末12を使用するユーザのユーザID及び当該ユーザの属性情報が互いに関連付けて記憶される。上述のように、ユーザIDはアプリケーション30が付与し、ユーザの属性情報はアプリケーション30の使用開始時にユーザが携帯端末12に入力するものである。
【0033】
提供情報DB46には、情報処理装置14がユーザに提供する提供情報及び当該提供情報の属性情報が記憶されている。提供情報DB46に記憶される提供情報は、情報処理システム10の管理者などによって作成される。本実施形態では、提供情報は、大型商業施設で取り扱う商品又はサービスに係る広告である。なお、広告としては、ディスプレイに表示される画像データであってもよいし音声データであってもよい。また、広告は、画像データと音声データの組み合わせであってもよい。また、提供情報としては、広告に限られるものではなく、例えば、大型商業施設の店舗で使用可能なクーポンなどであってもよい。
【0034】
図6は、提供情報DB46の内容の例を示す図である。特に、
図6には、提供情報の属性情報の例が示されている。
図6の例では、提供情報(本実施形態では広告)の属性情報として、広告を一意に識別する広告ID、当該広告の広告名、当該広告に係る商品又はサービスを取り扱う広告店舗、当該広告を提供するのに適したユーザの嗜好を示す広告対象者の嗜好、当該広告を提供するのに適したユーザの同行人数を示す同行人数条件、及び、当該広告に係る商品又はサービスがプレゼント向けであるか否かを示す情報が互いに関連付けられて記憶される。広告IDは、情報処理装置14によって付与される。広告名、広告店舗、広告対象者の嗜好、同行人数条件、及びプレゼント向けであるか否かの情報は、情報処理システム10の管理者などによって設定される。
【0035】
同行履歴DB48については、後述の同行者特定部52の処理と共に説明する。
【0036】
プロセッサ50は、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPUなど)、及び、専用の処理装置(例えばGPU、ASIC、FPGA、あるいは、プログラマブル論理デバイスなど)の少なくとも1つを含んで構成される。プロセッサ50としては、1つの処理装置によるものではなく、物理的に離れた位置に存在する複数の処理装置の協働により構成されるものであってもよい。
図4に示される通り、プロセッサ50は、メモリ42に記憶された情報処理プログラムに従って、同行者特定部52、提供情報選択部54、及び情報提供部56としての機能を発揮する。
【0037】
同行者特定部52は、注目携帯端末12aから、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び通信履歴情報32を受信すると、当該通信履歴情報32及び注目ユーザのユーザIDに基づいて、注目ユーザに現在同行している同行者を特定する。同行者とは、注目ユーザと行動を共にする者である。通信履歴情報32に基づく注目ユーザの同行者の特定方法としては、種々の方法を採用することができる。
図3に示す通り、通信履歴情報32は、近傍ユーザのユーザIDと、当該ユーザIDの受信時刻との組み合わせのリストであるところ、同行者特定部52は、少なくとも、通信履歴情報32のうち最新の時刻(これは現時点とみなすことができる)において注目ユーザの近傍に居ると判定される近傍ユーザを同行者として特定する。
【0038】
本実施形態においては、同行者特定部52は、通信履歴情報32に基づいて、現時点までの所定時間の間、注目ユーザの近傍に居たと判定される近傍ユーザを同行者として特定する。これにより、本当は注目ユーザの同行者ではないが、現時点においてたまたま注目ユーザの近傍に居た近傍ユーザを除外して同行者を特定することができる。なお、当該所定時間は、情報処理システム10の管理者などによって予め適宜設定されてよい。例えば、所定時間が5分であって、通信履歴情報32が
図3に示す内容であるとする。この場合、同行者特定部52は、現時点までの5分間の間、つまり、2021年2月15日の9時55分から10時(すなわち現時点)までの間、常に注目ユーザの近傍に居た、ユーザID「U0001」が示す近傍ユーザ(以後単にユーザ「U0001」などのように記載する)、及び、近傍ユーザ「U0002」を、注目ユーザの同行者である、と特定する。この場合、現時点において注目ユーザの近傍に居る近傍ユーザ「U1234」は、2021年2月15日の9時55分から9時59分までの間、注目ユーザの近傍には居ないため、同行者特定部52は、当該近傍ユーザを注目ユーザの同行者として特定しない。
【0039】
また、同行者特定部52は、ユーザDB44を参照し、現時点までの所定時間の間、注目ユーザの近傍に居たと判定される近傍ユーザのうち、ユーザDB44において注目ユーザの関連ユーザとして関連付けられている近傍ユーザを同行者として特定するようにしてもよい。例えば、人気の大型商業施設に入場するために並ばなくてはいけないような場合、列の並びにおいて注目ユーザの前後に居る近傍ユーザであって、本当は注目ユーザの同行者でない近傍ユーザが、現時点までの所定時間の間、ずっと注目ユーザの近傍に居るシチュエーションが考えられる。このような場合でも、同行者特定部52は、注目ユーザの関連ユーザのみを同行者として特定することで、本当は注目ユーザの同行者ではないが、現時点までの所定時間の間、たまたま注目ユーザの近傍にずっと居た近傍ユーザを除外して同行者を特定することができる。
【0040】
同行者特定部52は、注目ユーザの同行者を特定すると、注目ユーザのユーザIDと特定した同行者のユーザIDとを関連付けて、同行履歴DB48に記憶させる。また、同行者特定部52は、注目ユーザのユーザIDと同行者のユーザIDの組み合わせ毎に、当該同行者が注目ユーザの同行者として特定された回数をカウントし、注目ユーザのユーザIDと当該同行者のユーザIDの組み合わせに対してカウントした回数を関連付けて同行履歴DB48に記憶させる。
【0041】
同行者特定部52は、注目ユーザの同行者を特定すると、注目ユーザのユーザIDと当該同行者のユーザIDの組み合わせが既に同行履歴DB48に記憶されているか否かを判定する。当該組み合わせが未だ同行履歴DB48に記憶されていない場合は、当該組み合わせを新たに同行履歴DB48に記憶させ、同行回数として「1(回)」を関連付けておく。一方、当該組み合わせが既に同行履歴DB48に記憶されている場合は、当該組み合わせについての同行回数を1インクリメントする。
【0042】
図7は、同行履歴DB48の内容の例を示す図である。同行履歴DB48によれば、注目ユーザと同行者の組み合わせ毎に、過去に、当該同行者が注目ユーザの同行者として特定された回数を把握することができる。
【0043】
同行者特定部52は、同行履歴DB48を参照し、現時点までの所定時間の間、注目ユーザの近傍に居たと判定される近傍ユーザのうち、過去に注目ユーザの同行者であると特定された回数に基づいて選択された近傍ユーザを同行者として特定するようにしてもよい。例えば、情報処理システム10の管理者などによって、予め閾値回数が定められており、同行者特定部52は、現時点までの所定時間の間、注目ユーザの近傍に居たと判定される近傍ユーザのうち、過去に注目ユーザの同行者であると特定された回数が閾値回数以上の近傍ユーザを同行者として特定するようにしてもよい。注目ユーザに全く関係ない者が、過去に何回も注目ユーザの同行者として特定される可能性はかなり低い。一方、過去に何回も注目ユーザの同行者として特定された近傍ユーザは、注目ユーザの真の同行者である可能性が高い。したがって、過去に注目ユーザの同行者であると特定された回数に基づいて同行者を特定することにより、本当は注目ユーザの同行者ではないが、現時点までの所定時間の間、たまたま注目ユーザの近傍にずっと居た近傍ユーザを除外して同行者を特定することができる。
【0044】
提供情報選択部54は、注目ユーザ、及び、同行者特定部52により特定された同行者に基づいて、提供情報DB46に記憶された提供情報の中から提供情報を選択する。本実施形態では、提供情報選択部54は、提供情報DB46から広告を選択する。
【0045】
例えば、提供情報選択部54は、注目ユーザと同行者との合計人数に応じて広告を選択することができる。具体的には、提供情報選択部54は、注目ユーザと同行者との合計人数が、提供情報DB46に示された同行人数条件を満たす広告を選択する。例えば、注目ユーザと同行者との合計人数が3人である場合、提供情報選択部54は、同行人数条件が例えば「2人以上」である広告を選択する。一方、この場合、提供情報選択部54は、同行人数条件が例えば「4人以上」である広告は選択しない。
【0046】
また、提供情報選択部54は、ユーザDB44を参照し、注目ユーザ又は同行者の少なくとも一方の属性情報に基づいて提供情報を選択するようにしてもよい。例えば、ユーザDB44の内容が
図5に示す内容であり、注目ユーザがユーザ「U0000」であり、同行者がユーザ「U0001」及びユーザ「U0002」であるとする。この場合、例えば、食事の嗜好として3人とも「和」が含まれているので、提供情報選択部54は、和食レストランに係る広告を選択する。もちろん、注目ユーザ及び同行者の属性情報に基づく広告の選択方法としてはこれには限られず、提供情報選択部54は、注目ユーザ及び同行者の、住所、年齢、性別、嗜好などに基づいて、注目ユーザ及び同行者に適した広告を選択することができる。
【0047】
情報提供部56は、提供情報選択部54により選択された提供情報を、注目ユーザ又は同行者の少なくとも一方に提供する。提供情報の提供方法としては、種々の方法が考えられる。例えば、情報提供部56は、注目携帯端末12a又は当該同行者が使用する近傍携帯端末12bに、提供情報選択部54が選択した提供情報としての広告を送信し、これらの携帯端末12のディスプレイ24に広告を表示させることができる。なお、各ユーザが使用する携帯端末12の情報送信先に関する情報はユーザDB44に記憶されていてよい。
【0048】
また、大型商業施設内に複数のデジタルサイネージが設けられている場合には、情報提供部56は、注目ユーザ及び同行者が近づいたデジタルサイネージに当該広告を送信して表示させるようにしてもよい。なお、デジタルサイネージに注目ユーザ及び同行者が近づいたことは、各デジタルサイネージの近傍にビーコン受信機を設けておき、注目携帯端末12a又は同行者の近傍携帯端末12bから近距離無線通信で送信されるユーザIDを当該ビーコン受信機が受信したことで検知することができる。
【0049】
上述のように、本実施形態に係る情報処理システム10によれば、同行者特定部52は、注目携帯端末12aから送信された通信履歴情報32に基づいて、注目ユーザの同行者を特定している。その上で、提供情報選択部54が注目ユーザ及び同行者に応じた提供情報を特定し、情報提供部56により当該提供情報が注目ユーザ又は同行者に提供される。すなわち、注目ユーザは、自分の同行者を示す情報を情報処理装置14に入力する必要なく、注目ユーザ及び同行者に応じた提供情報を受けることができる。
【0050】
注目ユーザに同行して大型商業施設に入った同行者が、大型商業施設内に居る間ずっと注目ユーザに同行せずに、途中で注目ユーザと別れて行動する場合も考えられる。つまり、時間経過に応じて、注目ユーザの同行者が動的に変動し得る。したがって、プロセッサ50は、時間経過に応じた注目ユーザの同行者の変動に応じて、注目ユーザ又は同行者の少なくとも一方に提供する提供情報を動的に変更するとよい。以下、提供情報を変更する処理の詳細について説明する。
【0051】
注目携帯端末12aは、大型商業施設から出るまでの間、アプリケーション30がインストールされた近傍携帯端末12bとの間で近距離無線通信を繰り返し、通信履歴情報32を更新し続ける。そして、注目携帯端末12aは、大型商業施設から出るまでの間、間欠的に、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び最新の通信履歴情報32を情報処理装置14に送信する。本実施形態では、注目携帯端末12aは、5分間隔で提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び最新の通信履歴情報32を情報処理装置14に送信する。
【0052】
同行者特定部52は、注目携帯端末12aから提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び最新の通信履歴情報32を受信する度に、上述の処理によって、注目ユーザの同行者を特定する。そして、同行者特定部52は、前回、注目ユーザ又はその同行者に広告を提供したときの注目ユーザの同行者(これは前回の広告提供時に特定した同行者を同行者特定部52が保持しておけばよい)と、今回特定した注目ユーザの同行者とを比較し、注目ユーザの同行者に変動があるか否かを判定する。
【0053】
そして、注目ユーザの同行者に変動がある場合、提供情報選択部54は、注目ユーザ及び変動後の同行者に応じた広告を選択し、情報提供部56は、当該広告を注目ユーザ又は変動後の同行者に提供する。一方、注目ユーザの同行者に変動が無い場合、提供情報選択部54は広告の選択処理を行わず、情報提供部56は新たに広告の提供は行わない。
【0054】
例えば、同行者特定部52により注目ユーザ「U0000」の同行者としてユーザ「U0001」及びユーザ「U0002」が特定され、注目ユーザ又は当該同行者に対してある広告が提供された後に、注目ユーザの注目携帯端末12aに記憶された最新の通信履歴情報32が
図8に示す内容になったとする。この場合、同行者特定部52は、注目ユーザの現在の同行者としてユーザ「U0001」を特定する。そして、同行者特定部52は、前回広告が提供されたときの注目ユーザの同行者であるユーザ「U0001」及びユーザ「U0002」と、今回の注目ユーザの同行者であるユーザ「U0001」とを比較し、注目ユーザの同行者に変動があった、と判定する。具体的には、同行者特定部52は、注目ユーザが途中でユーザ「U0002」と別れたと判定することができる。
【0055】
この場合、提供情報選択部54は、注目ユーザ「U0000」及び現時点の同行者であるユーザ「U0001」に応じた広告を新たに選択し、情報提供部56が、新たに選択した広告を注目ユーザ「U0000」又はユーザ「U0001」に提供する。
【0056】
上述の例におけるユーザ「U0002」のように、過去に注目ユーザの同行者であると判定されたが、現時点では注目ユーザの同行者ではないと判定されたユーザ、換言すれば、途中で注目ユーザと別れたユーザが居る場合、提供情報選択部54は、ユーザDB44を参照し、途中で注目ユーザと別れたユーザの属性情報に基づいて提供情報を選択するようにしてもよい。
【0057】
例えば、上述の例においては、提供情報選択部54は、注目ユーザ「U0000」又は現時点の同行者であるユーザ「U0001」に提供する広告として、今まで同行していたユーザ「U0002」用のプレゼントに係る広告を選択することができる。この場合、提供情報選択部54は、例えば、ユーザDB44のユーザ「U0002」の属性情報を参照してユーザ「U0002」の嗜好を特定し、提供情報DB46に記憶された広告の中から、ユーザ「U0002」の嗜好に合致する商品又はサービスであって、プレゼント向けの商品又はサービスに係る広告を選択する。
【0058】
本実施形態に係る情報処理システム10の概要は以上の通りである。以下、
図9に示すフローチャートに従って、情報処理装置14の処理の流れを説明する。
【0059】
ステップS10において、情報処理装置14は、注目携帯端末12aから、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び通信履歴情報32を受信する。
【0060】
ステップS12において、同行者特定部52は、ステップS10で受信した通信履歴情報32に基づいて、注目ユーザの同行者を特定する。
【0061】
ステップS14において、提供情報選択部54は、注目ユーザ、及び、ステップS12で特定された同行者に基づいて、提供情報DB46に記憶された広告の中から広告を選択する。
【0062】
ステップS16において、情報提供部56は、ステップS14で選択された広告を、注目ユーザ又はステップS12で特定された同行者に提供する。
【0063】
ステップS18において、情報処理装置14は、注目携帯端末12aから、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び通信履歴情報32を再度受信する。
【0064】
ステップS20において、同行者特定部52は、ステップS18で受信した通信履歴情報32に基づいて、注目ユーザの同行者を再度特定する。
【0065】
ステップS22において、同行者特定部52は、前回広告を提供したときに特定した同行者(ステップS12で特定した同行者)と、今回特定した同行者(ステップS20で特定した同行者)とを比較し、注目ユーザの同行者に変動があるか否かを判定する。変動が有る場合はステップS24に進み、変動が無い場合は処理を終了する。
【0066】
ステップS24において、提供情報選択部54は、注目ユーザ、及び、ステップS20で特定された同行者(変動後の同行者)に基づいて、提供情報DB46に記憶された広告の中から広告を選択する。
【0067】
ステップS26において、情報提供部56は、ステップS24で選択された広告を、注目ユーザ又はステップS20で特定された同行者に提供する。
【0068】
以後、情報処理装置14のプロセッサ50は、注目携帯端末12aから、提供情報のリクエスト、注目ユーザのユーザID、及び通信履歴情報32を受信する度に、ステップS20からステップS26の処理を繰り返す。
【0069】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0070】
10 情報処理システム、12 携帯端末、12a 注目携帯端末、12b 近傍携帯端末、14 情報処理装置、16 通信回線、20 NIC、22 NFCアダプタ、24 ディスプレイ、26 入力インターフェース、28,42 メモリ、30 アプリケーション、32 通信履歴情報、34,50 プロセッサ、40 通信インターフェース、44 ユーザDB、46 提供情報DB、48 同行履歴DB、52 同行者特定部、54 提供情報選択部、56 情報提供部。