(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-30
(45)【発行日】2025-07-08
(54)【発明の名称】車両制御装置、車両制御用コンピュータプログラム及び車両制御方法
(51)【国際特許分類】
B60W 40/00 20060101AFI20250701BHJP
B60W 30/10 20060101ALI20250701BHJP
B60W 50/08 20200101ALI20250701BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20250701BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20250701BHJP
【FI】
B60W40/00
B60W30/10
B60W50/08
B60W50/14
G08G1/09 V
(21)【出願番号】P 2023007491
(22)【出願日】2023-01-20
【審査請求日】2024-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100135976
【氏名又は名称】宮本 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】橋本 竜太
(72)【発明者】
【氏名】瀬田 剛広
(72)【発明者】
【氏名】原田 晃汰
(72)【発明者】
【氏名】吉野 聡一
【審査官】戸田 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-148234(JP,A)
【文献】特開2022-150784(JP,A)
【文献】特開2022-148155(JP,A)
【文献】特開2016-207064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 40/00
B60W 30/10
B60W 50/08
B60W 50/14
G08G 1/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置から進行方向に向かった所定の区間において、車両が走行する
予定の予定走行車線上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定する第1判定部と、
前記第1判定部によって
予定走行車線上に前記自動制御禁止領域が含まれると判定された場合、前記自動制御禁止領域の手前
側の端部から手前側の所定の範囲の予定走行車線上
に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定する第1設定部と、
車両の予定走行車線間の移動がある時に、車線間を移動する前に車両が走行する予定走行車線上に、車両が車線間を移動する位置を含む前後の所定の範囲を含むように車両通行領域を設定する計画部と、
前記計画部によって前記車両通行領域が設定された場合、前記車両通行領域が、前記制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部によって前記車両通行領域が前記制御移行領域の少なくとも一部を含むと判定された場合、前記車両通行領域を含むように新たに前記自動制御禁止領域を設定する第2設定部と、を有し、
前記車両通行領域が前記制御移行領域の少なくとも一部を含み、且つ、前記制御移行領域が
前記車両通行領域に含まれないように前記制御移行領域の長さを短縮可能であることを表す所定の条件
が満
される場合、
前記第1設定部は、前記制御移行領域が前記車両通行領域に含まれないように前記制御移行領域の長さを短縮して、新たに前記制御移行領域を設定
し、且つ、前記第2設定部は、新たに設定された前記自動制御禁止領域を取り除く、ことを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記制御移行領域は、長さの変更が許容される可変部と、長さの変更が許容されない不変部とを有し、
前記所定の条件は、前記可変部の長さを短縮することにより前記制御移行領域が前記車両通行領域に含まれないようにできることである、請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記制御移行領域は、ドライバに対して車両の運転を自動制御から手動制御に移行することを通知する制御移行通知領域と、車両の運転を自動制御から手動制御に移行することを実行する制御移行実行領域とを有し、
前記所定の条件は、前記制御移行通知領域の長さを短縮することにより前記制御移行領域が前記車両通行領域に含まれないようにできることである、請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記第1設定部は、車両の速度に基づいて前記制御移行領域の長さを決定しており、
前記所定の条件は、前記制御移行領域が前記車両通行領域に含まれないように求められた前記制御移行領域の長さに基づいて決定される車両の目標速度に、車両が前記制御移行領域に到達するまでに車両の速度を変更可能であることである、請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項5】
車両の現在位置から進行方向に向かった所定の区間において、車両が走行する
予定の予定走行車線上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定
する第1ステップと、
予定走行車線上に前記自動制御禁止領域が含まれると判定された場合、前記自動制御禁止領域の手前
側の端部から手前側の所定の範囲の予定走行車線上に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定
する第2ステップと、
車両の予定走行車線間の移動がある時に、車線間を移動する前に車両が走行する予定走行車線上に、車両が車線間を移動する位置を含む前後の所定の範囲を含むように車両通行領域を設定する第3ステップと、
前記車両通行領域が設定された場合、前記車両通行領域が、前記制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定
する第4ステップと、
前記車両通行領域が前記制御移行領域の少なくとも一部を含むと判定された場合、前記車両通行領域を含むように新たに前記自動制御禁止領域を設定する
第5ステップと、
を含む処理をプロセッサに実行させ、
前記車両通行領域が前記制御移行領域の少なくとも一部を含み、且つ、前記制御移行領域が
前記車両通行領域に含まれないように前記制御移行領域の長さを短縮可能であることを表す所定の条件
が満
される場合、前記制御移行領域が前記車両通行領域に含まれないように前記制御移行領域の長さ
が短縮
されて、新たに前記制御移行領域が設定さ
れ、且つ、新たに設定された前記自動制御禁止領域は取り除かれる、ことを特徴とする車両制御用コンピュータプログラム。
【請求項6】
車両の現在位置から進行方向に向かった所定の区間において、車両が走行する
予定の予定走行車線上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定
する第1ステップと、
予定走行車線上に前記自動制御禁止領域が含まれると判定された場合、前記自動制御禁止領域の手前
側の端部から手前側の所定の範囲の予定走行車線上に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定
する第2ステップと、
車両の予定走行車線間の移動がある時に、車線間を移動する前に車両が走行する予定走行車線上に、車両が車線間を移動する位置を含む前後の所定の範囲を含むように車両通行領域を設定する第3ステップと、
前記車両通行領域が設定された場合、前記車両通行領域が、前記制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定
する第4ステップと、
前記車両通行領域が前記制御移行領域の少なくとも一部を含むと判定された場合、前記車両通行領域を含むように新たに前記自動制御禁止領域を設定する
第5ステップと、
を車両制御装置が実行し、
前記車両通行領域が前記制御移行領域の少なくとも一部を含み、且つ、前記制御移行領域が
前記車両通行領域に含まれないように前記制御移行領域の長さを短縮可能であることを表す所定の条件
が満
される場合、前記制御移行領域が前記車両通行領域に含まれないように前記制御移行領域の長さ
が短縮
されて、新たに前記制御移行領域が設定さ
れ、且つ、新たに設定された前記自動制御禁止領域は取り除かれる、ことを特徴とする車両制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両制御装置、車両制御用コンピュータプログラム及び車両制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される自動制御システムは、車両の現在位置と、車両の目的位置と、ナビゲーション用地図とに基づいて、車両のナビルートを生成する。自動制御システムは、地図情報を用いて車両の現在位置を推定し、車両をナビルートに沿って走行するように制御する。また、自動制御システムは、車線間の移動を含む車両の動作を制御する。
【0003】
自動制御システムは、走行している走行道路から分岐する分岐道路へ退出する場合がある。この時、車両は、走行道路の車線から分岐道路の車線へ車線間の移動を行う。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両が分岐位置において、走行道路の車線から分岐道路の車線へ移動する時に、車両が通過することが予定される車両通行領域に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域の一部が含まれる場合がある。これは、車両が進入する分岐道路の先に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が位置する場合、自動制御禁止領域の手前に制御移行領域が設定されるためである。
【0006】
自動制御システムは、車両通行領域に制御移行領域の一部が含まれると、自動制御で車両を安全に運転できないと判断して、車両通行領域を含むように新たな自動制御禁止領域を設定する。車両通行領域を含むように新たな自動制御禁止領域が設定されると、自動制御システムは、この新たな自動制御禁止領域の手前にも新たな制御移行領域を設定する。
【0007】
そのため、ドライバは、最初の制御移行領域よりも手前に設定される新たな制御移行領域において、車両の手動運転を開始しなければならないという問題が生じる。
【0008】
そこで、本開示は、車両通行領域が制御移行領域の一部を含む場合、この車両通行領域において自動制御で車両の車線間の移動を可能とする車両制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)一の実施形態によれば、車両制御装置が提供される。この車両制御装置は、車両の現在位置から進行方向に向かった所定の区間において、車両が走行する予定の予定走行車線上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定する第1判定部と、第1判定部によって予定走行車線上に自動制御禁止領域が含まれると判定された場合、自動制御禁止領域の手前側の端部から手前側の所定の範囲の予定走行車線上に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定する第1設定部と、車両の予定走行車線間の移動がある時に、車線間を移動する前に車両が走行する予定走行車線上に、車両が車線間を移動する位置を含む前後の所定の範囲を含むように車両通行領域を設定する計画部と、計画部によって車両通行領域が設定された場合、車両通行領域が、制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定する第2判定部と、第2判定部によって車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含むと判定された場合、車両通行領域を含むように新たに自動制御禁止領域を設定する第2設定部と、を有し、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含み、且つ、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮可能であることを表す所定の条件が満される場合、第1設定部は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮して、新たに制御移行領域を設定し、且つ、第2設定部は、新たに設定された自動制御禁止領域を取り除く、ことを特徴とする。
【0010】
(2)(1)の車両制御装置において、制御移行領域は、長さの変更が許容される可変部と、長さの変更が許容されない不変部とを有し、所定の条件は、可変部の長さを短縮することにより制御移行領域が車両通行領域に含まれないようにできることであることが好ましい。
【0011】
(3)(1)の車両制御装置において、制御移行領域は、ドライバに対して車両の運転を自動制御から手動制御に移行することを通知する制御移行通知領域と、車両の運転を自動制御から手動制御に移行することを実行する制御移行実行領域とを有し、所定の条件は、制御移行通知領域の長さを短縮することにより制御移行領域が車両通行領域に含まれないようにできることであることが好ましい。
【0012】
(4)(1)の車両制御装置において、第1設定部は、車両の速度に基づいて制御移行領域の長さを決定しており、所定の条件は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように求められた制御移行領域の長さに基づいて決定される車両の目標速度に、車両が制御移行領域に到達するまでに車両の速度を変更可能であることであることが好ましい。
【0013】
(5)他の実施形態によれば、車両制御用コンピュータプログラムが提供される。この車両制御用コンピュータプログラムは、車両の現在位置から進行方向に向かった所定の区間において、車両が走行する予定の予定走行車線上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定する第1ステップと、予定走行車線上に自動制御禁止領域が含まれると判定された場合、自動制御禁止領域の手前側の端部から手前側の所定の範囲の予定走行車線上に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定する第2ステップと、車両の予定走行車線間の移動がある時に、車線間を移動する前に車両が走行する予定走行車線上に、車両が車線間を移動する位置を含む前後の所定の範囲を含むように車両通行領域を設定する第3ステップと、車両通行領域が設定された場合、車両通行領域が、制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定する第4ステップと、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含むと判定された場合、車両通行領域を含むように新たに自動制御禁止領域を設定する第5ステップと、を含む処理をプロセッサに実行させ、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含み、且つ、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮可能であることを表す所定の条件が満される場合、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さが短縮されて、新たに制御移行領域が設定され、且つ、新たに設定された自動制御禁止領域は取り除かれる、ことを特徴とする。
【0014】
(6)また、他の実施形態によれば、車両制御方法が提供される。この車両制御方法は、車両の現在位置から進行方向に向かった所定の区間において、車両が走行する予定の予定走行車線上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定する第1ステップと、予定走行車線上に自動制御禁止領域が含まれると判定された場合、自動制御禁止領域の手前側の端部から手前側の所定の範囲の予定走行車線上に、車両の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定する第2ステップと、車両の予定走行車線間の移動がある時に、車線間を移動する前に車両が走行する予定走行車線上に、車両が車線間を移動する位置を含む前後の所定の範囲を含むように車両通行領域を設定する第3ステップと、車両通行領域が設定された場合、車両通行領域が、制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定する第4ステップと、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含むと判定された場合、車両通行領域を含むように新たに自動制御禁止領域を設定する第5ステップと、を車両制御装置が実行し、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含み、且つ、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮可能であることを表す所定の条件が満される場合、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さが短縮されて、新たに制御移行領域が設定され、且つ、新たに設定された自動制御禁止領域は取り除かれる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本開示に係る車両制御装置は、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域を新たに設定することにより、車両通行領域において自動制御で車両の車線間の移動を可能とするので、ドライバの負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態の走行車線計画装置の動作の概要を説明する図である(その1)。
【
図2】第1実施形態の走行車線計画装置の動作の概要を説明する図である(その2)。
【
図3】第1実施形態の走行車線計画装置の動作の概要を説明する図である(その3)。
【
図4】第1実施形態の走行車線計画装置を含む車両制御システムが実装される車両の概略構成図である。
【
図5】第1実施形態の走行車線計画装置の計画生成処理に関する動作フローチャートの一例である。
【
図6】第1実施形態の走行車線計画装置の領域判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
【
図7】第1実施形態の走行車線計画装置の短縮判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
【
図8】第2実施形態の制御移行領域を説明する図である。
【
図9】第2実施形態の走行車線計画装置の短縮判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
【
図10】第3実施形態の制御移行領域を説明する図である
【
図11】第3実施形態の走行車線計画装置の短縮判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
【
図12】第3実施形態の走行車線計画装置の速度判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1~
図3は、第1実施形態の走行車線計画装置14の動作の概要を説明する図である。以下、
図1~
図3を参照しながら、本明細書に開示する走行車線計画装置14の車両制御処理に関する動作の概要を説明する。
【0018】
車両10は、自動制御により車両10が運転される自動運転モード(例えば、レベル3~5の運転モード)と、手動制御により車両10が運転される手動運転モード(例えば、レベル0~2の運転モード)とを有する。
【0019】
車両10は、自動運転モードにおいて、車線51、52を有する道路50の車線52上を走行している。車線51と車線52とは、車線区画線53により区画されている。車両10の走行ルートを表すナビルートNは、車両10が、分岐位置54において道路50から道路60へ退出することを示している。
【0020】
走行車線計画装置14は、車両の現在位置と、地図情報及びナビルートNとに基づいて、ナビルートNの直近の運転区間において、車両10が走行する走行車線を表す走行車線計画を生成する。直近の運転区間は、車両10の現在位置から進行方向に向かった所定の区間の一例である。
【0021】
走行車線計画は、直近の運転区間において、車両10が道路50の車線52を走行することと、分岐位置54において、車両10が道路50の車線52から道路60の車線61へ移動することと、車両10が道路60の車線61を走行することを含む。
【0022】
走行車線計画装置14は、車両10が車線間を移動する時に、車両10が通過することが予定される車線52上に車両通行領域Pを設定する。
図1に示す例では、車両通行領域Pは、車線52上において、分岐位置54を含む前後の所定の範囲に設定される。
【0023】
直近の運転区間において、車両10が走行する道路60の車線61上に、自動制御による車両の運転が許可されない自動制御禁止領域R1が含まれるので、走行車線計画装置14は、自動制御禁止領域R1の手前の車線61上に、車両10の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域TD1を設定する。制御移行領域TD1は、固定した長さで、又は、車両10の速度に基づいて設定され得る。
【0024】
制御移行領域TD1において、車両10の運転は、自動制御から手動制御に移行される。自動制御禁止領域R1では、ドライバは手動制御で車両10を運転する。
【0025】
図1に示す例では、自動制御禁止領域R1の位置が、分岐位置54に近かったので、制御移行領域TD1の一部は、道路50の車両通行領域Pと重なっている。
【0026】
車両10の車線間の移動が行われる車両通行領域Pと、車両10の運転が自動制御から手動制御に移行される制御移行領域TD1とが重なる部分では、車両10の安全を確保する観点から、自動制御による車両10の運転は許可されない。
【0027】
車両通行領域Pが制御移行領域TD1の一部を含むので、
図2に示すように、走行車線計画装置14は、車両通行領域Pと重なっている制御移行領域TD1の部分を含むように新たに自動制御禁止領域R2を車線52上に設定する。
【0028】
また、
図2に示すように、直近の運転区間において、車両10が走行する道路50の車線52上に自動制御禁止領域R2が含まれるので、走行車線計画装置14は、自動制御禁止領域R2の手前の車線52上に、新たに制御移行領域TD2を設定する。
【0029】
このままでは、ドライバは、最初の制御移行領域TD1よりも手前に設定される新たな制御移行領域TD2において、車両10の手動制御を開始しなければならなくなる。
【0030】
そこで、走行車線計画装置14は、車両通行領域Pが制御移行領域TD1の一部を含むので、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないように制御移行領域TD1の長さを短縮して、新たに制御移行領域TD1を設定する(
図3参照)。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の走行車線計画装置14は、車両通行領域Pが制御移行領域TD1の少なくとも一部を含む場合、制御移行領域TD1が車両通行領域に含まれないように新たに制御移行領域TD1を設定する。これにより、新たに設定された自動制御禁止領域R2及び制御移行領域TD2は取り除かれる。走行車線計画装置14は、車両通行領域Pにおいて自動制御で車両10の車線間の移動を可能とするので、ドライバの負担を軽減できる。
【0032】
図4は、走行車線計画装置14を含む車両制御システム1が実装される車両10の概略構成図である。車両10は、カメラ2と、測位情報受信機3と、ナビゲーション装置4と、ユーザインターフェース(UI)5と、地図情報記憶装置11と、位置推定装置12と、物体検出装置13と、走行車線計画装置14と、運転計画装置15と、車両制御装置16等とを有する。更に、車両10は、LiDARセンサといった、車両10の周囲の物体までの距離を測定するための測距センサ(図示せず)を有してもよい。車両制御システム1は、少なくとも、走行車線計画装置14を含む。
【0033】
カメラ2と、測位情報受信機3と、ナビゲーション装置4と、UI5と、地図情報記憶装置11と、位置推定装置12と、物体検出装置13と、走行車線計画装置14と、運転計画装置15と、車両制御装置16とは、コントローラエリアネットワークといった規格に準拠した車内ネットワーク17を介して通信可能に接続される。
【0034】
カメラ2は、車両10に設けられる撮像部の一例である。カメラ2は、車両10の前方を向くように、車両10に取り付けられる。カメラ2は、例えば所定の周期で、車両10の前方の所定の領域の環境が表されたカメラ画像を撮影する。カメラ画像には、車両10の前方の所定の領域内に含まれる道路と、その路面上の車線区画線等の道路特徴物が表わされ得る。カメラ2は、CCDあるいはC-MOS等、可視光に感度を有する光電変換素子のアレイで構成された2次元検出器と、その2次元検出器上に撮影対象となる領域の像を結像する撮像光学系を有する。
【0035】
カメラ2は、カメラ画像を撮影する度に、カメラ画像及びカメラ画像が撮影されたカメラ画像撮影時刻を、車内ネットワーク17を介して、位置推定装置12及び物体検出装置13等へ出力する。カメラ画像は、位置推定装置12において、車両10の位置を推定する処理に使用される。また、カメラ画像は、物体検出装置13において、車両10の周囲の他の物体を検出する処理に使用される。
【0036】
測位情報受信機3は、車両10の現在位置を表す測位情報を出力する。例えば、測位情報受信機3は、GNSS受信機とすることができる。測位情報受信機3は、所定の受信周期で測位情報を取得する度に、測位情報及び測位情報を取得した測位情報取得時刻を、ナビゲーション装置4及び地図情報記憶装置11等へ出力する。
【0037】
ナビゲーション装置4は、ナビゲーション用地図情報と、UI5から入力された車両10の目的位置と、測位情報受信機3から入力された車両10の現在位置を表す測位情報とに基づいて、車両10の現在位置から目的位置までのナビルートNを生成する。ナビルートNは、右折、左折、合流、分岐等の位置に関する情報を含む。ナビゲーション装置4は、目的位置が新しく設定された場合、又は、車両10の現在位置がナビルートNから外れた場合等に、車両10のナビルートNを新たに生成する。ナビゲーション装置4は、ナビルートNを生成する度に、そのナビルートNを、車内ネットワーク17を介して、位置推定装置12及び走行車線計画装置14等へ出力する。
【0038】
UI5は、通知部の一例である。UI5は、ナビゲーション装置4及び車両制御装置16等に制御されて、車両10の走行情報、又は、制御移行要求等をドライバへ通知する。制御移行要求は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行することを求める要求である。車両10の走行情報は、車両10の現在位置、ナビルート等の車両10の現在及び将来の経路に関する情報等を含む。UI5は、走行情報等を表示するために、液晶ディスプレイ又はタッチパネル等の表示装置5aを有する。また、UI5は、走行情報等をドライバへ通知するための音響出力装置(図示せず)を有していてもよい。また、UI5は、ドライバから車両10に対する操作に応じた操作信号を生成する。UI5は、ドライバから車両10への操作情報を入力する入力装置として、例えば、タッチパネル又は操作ボタンを有する。操作情報として、例えば、目的位置、経由地、車両速度、制御移行要求の承認及びその他の車両10の制御情報等が挙げられる。UI5は、入力された操作情報を、車内ネットワーク17を介してナビゲーション装置4及び車両制御装置16等へ出力する。
【0039】
地図情報記憶装置11は、車両10の現在位置を含む相対的に広い範囲(例えば10~30km四方の範囲)の広域の地図情報を記憶する。この地図情報は、路面の3次元情報と、道路上の車線区画線等の道路特徴物、構造物の種類及び位置を表す情報と、道路の法定速度と、自動制御禁止領域等を含む高精度地図情報を有する。地図情報記憶装置11は、車両10の現在位置に応じて、車両10に搭載される無線通信装置(図示せず)を介した無線通信により、基地局を介して外部のサーバから広域の地図情報を受信して記憶装置に記憶する。地図情報記憶装置11は、測位情報受信機3から測位情報を入力する度に、記憶している広域の地図情報を参照して、測位情報により表される現在位置を含む相対的に狭い領域(例えば、100m四方~10km四方の範囲)の地図情報を、車内ネットワーク17を介して、位置推定装置12、物体検出装置13、走行車線計画装置14、運転計画装置15及び車両制御装置16等へ出力する。
【0040】
位置推定装置12は、カメラ画像内に表された車両10の周囲の道路特徴物に基づいて、カメラ画像撮影時刻における車両10の位置を推定する。例えば、位置推定装置12は、カメラ画像内に識別した車線区画線と、地図情報記憶装置11から入力された地図情報に表された車線区画線とを対比して、カメラ画像撮影時刻における車両10の推定位置及び推定方位角を求める。また、位置推定装置12は、地図情報に表された車線区画線と、車両10の推定位置及び推定方位角とに基づいて、車両10が位置する道路上の走行車線を推定する。位置推定装置12は、カメラ画像撮影時刻における車両10の推定位置、推定方位角及び走行車線を求める度に、これらの情報を、物体検出装置13、走行車線計画装置14、運転計画装置15及び車両制御装置16等へ出力する。
【0041】
物体検出装置13は、カメラ画像等に基づいて、車両10の周囲の物体及びその種類(例えば、車両)を検出する。物体には、車両10の周囲を走行する他の車両が含まれる。物体検出装置13は、検出された物体を追跡して、物体の軌跡を求める。物体検出装置13は、地図情報に表された車線区画線と、物体位置とに基づいて、物体が走行している走行車線を特定する。物体検出装置13は、検出された物体の種類を示す情報と、その位置を示す情報及び走行車線を示す情報を含む物体検出情報を、走行車線計画装置14及び運転計画装置15等へ出力する。
【0042】
走行車線計画装置14は、計画処理と、判定処理と、設定処理とを実行する。そのために、走行車線計画装置14は、通信インターフェース(IF)21と、メモリ22と、プロセッサ23とを有する。通信IF21と、メモリ22と、プロセッサ23とは、信号線24を介して接続されている。通信IF21は、走行車線計画装置14を車内ネットワーク17に接続するためのインターフェース回路を有する。
【0043】
メモリ22は、記憶部の一例であり、例えば、揮発性の半導体メモリ及び不揮発性の半導体メモリを有する。そしてメモリ22は、プロセッサ23により実行される情報処理において使用されるアプリケーションのコンピュータプログラム及び各種のデータを記憶する。
【0044】
走行車線計画装置14が有する機能の全て又は一部は、例えば、プロセッサ23上で動作するコンピュータプログラムにより実現される機能モジュールである。プロセッサ23は、計画部231と、判定部232と、設定部233とを有する。あるいは、プロセッサ23が有する機能モジュールは、プロセッサ23に設けられる、専用の演算回路であってもよい。プロセッサ23は、1個又は複数個のCPU(Central Processing Unit)及びその周辺回路を有する。プロセッサ23は、論理演算ユニット、数値演算ユニットあるいはグラフィック処理ユニットといった他の演算回路を更に有していてもよい。走行車線計画装置14の動作の詳細については後述する。
【0045】
運転計画装置15は、所定の周期で設定される運転計画生成時刻において、走行車線計画と、地図情報と、車両10の現在位置と、周辺環境情報と、車両状態情報とに基づいて、所定の時間(例えば、5秒)先までの車両10の予定走行軌跡を表す運転計画を生成する運転計画処理を実行する。運転計画は、現時刻から所定時間先までの各時刻における、車両10の目標位置及びこの目標位置における目標車両速度の集合として表される。運転計画装置15は、所定の制約の範囲内で、運転計画を生成することが好ましい。所定の制約として、加速度、減速度、角加速度の上限値が挙げられる。運転計画が生成される周期は、走行車線計画が生成される周期よりも短いことが好ましい。運転計画装置15は、車両10と他の車両との間に所定の距離以上の間隔を維持できるように運転計画を生成する。運転計画装置15は、走行車線計画が車両10の車線間を移動する車線変更を含んでいても、車両10と他の車両との間に所定の距離以上の間隔を確保できない場合、車両10を停車するように運転計画を生成する。運転計画装置15は、運転計画を生成する度に、その運転計画を車両制御装置16へ出力する。
【0046】
車両制御装置16は、自動制御により車両10が運転される自動運転モード(例えば、レベル3~5の運転モード)と、手動制御により車両10が運転される手動運転モード(例えば、レベル0~2の運転モード)とを有する。
【0047】
車両制御装置16は、車両10が自動運転モードで運転される場合、車両10の現在位置と、車両速度及びヨーレートと、運転計画装置15によって生成された運転計画とに基づいて、車両10の各部を制御する。例えば、車両制御装置16は、運転計画、車両10の車両速度及びヨーレートに従って、車両10の操舵角、加速度及び角加速度を求め、その操舵角、加速度及び角加速度となるように、操舵量、駆動力又はブレーキ量を設定する。そして車両制御装置16は、設定された操舵量に応じた自動制御信号を、車両10の操舵輪を制御するアクチュエータ(図示せず)へ車内ネットワーク17を介して出力する。また、車両制御装置16は、設定された駆動力に従った自動制御信号を生成して、その制御信号を車両10のエンジン又はモータ等の駆動装置(図示せず)へ車内ネットワーク17を介して出力する。あるいは、車両制御装置16は、設定されたブレーキ量に応じた自動制御信号を車両10のブレーキ(図示せず)へ車内ネットワーク17を介して出力する。
【0048】
車両制御装置16は、車両10が手動運転モードで運転される場合、ドライバの操作に基づいて、操舵、駆動、制動等の車両10の動作を制御する手動制御信号を生成して、この手動制御信号を、車内ネットワーク17を介して、操舵輪を駆動するアクチュエータ、駆動装置又はブレーキへ出力する。
【0049】
図4では、地図情報記憶装置11と、位置推定装置12と、物体検出装置13と、走行車線計画装置14と、運転計画装置15と、車両制御装置16は、別々の装置(例えば、ECU)として説明されているが、これらの装置の全て又は一部は、一つの装置として構成されていてもよい。
【0050】
また、
図4では、計画部231と、判定部232と、設定部233とは、一つの走行車線計画装置14に含まれていたが、計画部231と、判定部232及び設定部233とは、異なる装置に含まれていてもよい。
【0051】
図5は、第1実施形態の走行車線計画装置14の計画生成処理に関する動作フローチャートの一例である。
図5を参照しながら、走行車線計画装置14の計画生成処理について、以下に説明する。走行車線計画装置14は、所定の周期で設定される走行車線計画生成時刻に、
図5に示される動作フローチャートに従って計画生成処理を実行する。
【0052】
まず、計画部231は、ナビルートNから選択された直近の運転区間(例えば、10km)において、車両10が走行する予定走行車線を表す走行車線計画を生成する(ステップS101)。具体例には、計画部231は、地図情報と、ナビルートN及び周辺環境情報と、車両10の現在位置とに基づいて、車両10が走行する道路内の車線を選択して、走行車線計画を生成する(ステップS101)。計画部231は、例えば、車両10が追い越し車線以外の車線を走行するように、走行車線計画を生成する。計画部231は、走行車線計画を生成する度に、この走行車線計画を運転計画装置15へ出力する。計画部231は、車両制御装置の一例である。
【0053】
また、計画部231は、ナビルートNから選択された直近の運転区間において、走行車線計画と、地図情報と、ナビルートNと、車両10の現在位置とに基づいて、車線変更の要否を判定し、判定結果に応じて車線変更計画を生成する。具体的には、計画部231は、ナビルートNと車両10の現在位置とに基づいて、車両10の目的位置へ向かう車線へ移動するために、車線変更の要否を判定する。車両10が現在走行している走行道路から合流先の他の道路へ進入すること(合流)、及び、車両10が走行道路から分岐先の他の道路へ退出すること(分岐)の有無を判定する。合流及び分岐では、車両が走行道路の車線から他の道路の車線へ移動するので、車線変更が行われる。計画部231は、車線変更の要否の判定に、周辺環境情報又は車両状態情報を更に利用してもよい。周辺環境情報は、車両の10の周囲を走行する他の車両の位置及び速度等を含む。車両状態情報は、車両10の現在位置、車両速度、加速度及び進行方向等を含む。計画部231は、車線変更計画を生成した場合、この車線変更計画を追加した走行車線計画を運転計画装置15へ出力する。
【0054】
また、計画部231は、車線変更計画が生成された場合、車両10が車線間を移動する時に、車両10が通過することが予定される車両通行領域を走行車線上に設定する。
【0055】
次に、判定部232は、直近の運転区間において、車両10が走行する走行車線上に、自動制御による車両10の運転が許可されない自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、計画部231は、地図情報を参照して、車両10が走行する走行車線上に、自動制御禁止領域が含まれるか否かを判定する。判定部232は、第1判定部の一例である。
【0056】
自動制御禁止領域として、車両制御装置16が、自動運転モードで安全に車両10の動作を制御できない地形を有する領域、高精度地図が整備されていない領域、一時的に車両10の自動制御での走行が禁止されている領域が挙げられる。車両制御装置16が安全に車両の動作を制御できない地形を有する領域としては、大きな曲率半径を有するカーブを有する地形、大きな勾配を有する地形、停止線等の道路標示を含む地形、交差点を含む地形、バス停留所を含む地形、車両が走行している道路が他の道路に合流しており且つ他の道路へ合流するための合流区間が短い地形、車両制御装置16が安全に車両の動作を制御できない程度に道路の幅が狭い地形、及び、複数の車両が横方向に並んで走行可能な幅を有しているが車線区画線のない地形等が挙げられる。高精度地図が整備されていない領域としては、自動車専用道路における料金所から先の領域、サービスエリア又はパーキングエリア等が挙げられる。一時的に車両の自動制御での走行が禁止されている領域としては、工事区間、又は、落下物情報が通知されている領域等が挙げられる。
【0057】
自動制御禁止領域が含まれる場合(ステップS102-Yes)、設定部233は、自動制御禁止領域の手前の走行車線上に、車両10の運転を自動制御から手動制御に移行するための制御移行領域を設定して(ステップS103)、一連の処理を終了する。
【0058】
また、自動制御禁止領域が含まれない場合(ステップS102-No)、一連の処理を終了する。
【0059】
図1に示す例では、ナビルートNから選択された直近の運転区間において、走行車線計画は、車両10が道路50の車線52を走行することと、分岐位置54において、車両10が道路50の車線52から道路60の車線61へ移動することと、車両10が道路60の車線61を走行することを含む。
【0060】
車線52から車線61への車両10の車線間の移動があるので、計画部231は、分岐位置54を設定する。分岐位置54は、例えば、車線52の中心線と、車線61の中心線を車線52に向かって延長した延長線との交点とすることができる。
【0061】
また、計画部231は、分岐位置54を含むように、車両通行領域Pを車線52上に設定する。車両通行領域Pは、車両10が車線52から車線61へ移動する時に、車両10が通過することが予定される車線52上の領域である。車両通行領域Pは、車線52上において、分岐位置54を含む前後の所定の範囲に設定される。所定の範囲は、固定された範囲として設定されてもよいし、又は、車両10の速度に基づいて設定されてもよい。
【0062】
設定部233は、道路60の自動制御禁止領域R1の手前に制御移行領域TD1を設定する。制御移行領域TD1の進行方向側の端部TD11は、自動制御禁止領域R1の手前側の端と一致する。進行方向に向かって手前側の端部TD12と、端部TD11との間が、制御移行領域TD1となる。制御移行領域TD1の長さは、固定された長さであってもよいし、又は、車両10の速度に基づいて決定されてもよい。
【0063】
本実施形態では、制御移行領域TD1は、
図1に示すように、長さの変更が許容される可変部A2と、長さの変更が許容されない不変部A1とを有する。不変部A1は、自動制御禁止領域R1側に配置され、可変部A2は、車両10の進行方向に向かって手前側に配置される。
【0064】
車両10が自動運転モードである場合、車両制御装置16は、可変部Aにおいて、車両10の自動制御の運転が終了することを、UI5を介してドライバへ通知する。また、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行することを求める制御移行要求を、UI5を介して、ドライバへ通知してもよい。ドライバが制御移行要求を承認することにより、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行してもよい。
【0065】
ステアリングホイール(図示せず)、ブレーキペダル(図示せず)又はアクセルペダル(図示せず)に対して、ドライバによる所定の操作が行われた場合、車両制御装置16は、ドライバによって制御移行要求が承認されたと判定する。また、車両制御装置16は、UI5に対して、ドライバによる所定の操作が行われた場合、ドライバによって制御移行要求が承認されたと判定する。
【0066】
また、不変部A1では、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行する。例えば、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行することを、UI5を介してドライバへ通知し、所定の時間(例えば、10秒)の経過後、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行する。車両10が自動制御禁止領域R1に到達した時点では、車両10は手動運転モードとなっている。
【0067】
不変部A1は、固定された長さ(例えば、300m)を有する。可変部A2の長さは、車両10の速度に基づいて決定され得る。可変部A2の長さは、ドライバにより設定された速度又は道路の制限速度と、所定の時間(例えば、4秒)との積により求められ得る。
【0068】
図1に示す例では、制御移行領域TD1における端部TD12側の一部は、道路50の車線52と重なっている。制御移行領域TD1における端部TD12側の一部は、車両通行領域Pに含まれている。
【0069】
図6は、第1実施形態の走行車線計画装置14の領域判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
図6を参照しながら、走行車線計画装置14の領域判定処理について、以下に説明する。走行車線計画装置14は、上述した計画生成処理の後に、
図6に示される動作フローチャートに従って領域判定処理を実行する。
【0070】
まず、判定部232は、走行車線計画が生成された直近の運転区間に車両通行領域が含まれるか否かを判定する(ステップS201)。
【0071】
車両通行領域が含まれる場合(ステップS201-Yes)、判定部232は、車両10が通過することが予定される走行車線上の車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定する(ステップS202)。判定部232は、第2判定部の一例である。
【0072】
車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合(ステップS202-Yes)、設定部233は、車両通行領域を含むように新たに自動制御禁止領域を設定して(ステップS203)、一連の処理は終了する。
【0073】
また、車両通行領域が含まれない場合(ステップS201-No)、又は、車両通行領域が制御移行領域を含まない場合(ステップS202-No)、一連の処理は終了する。
【0074】
図1に示す例では、車両10の車線間の移動が行われる車両通行領域Pと、車両10の運転が自動制御から手動制御に移行される制御移行領域TD1とが重なる部分では、車両10の安全を確保する観点から、自動制御による車両10の運転は許可されない。
【0075】
そこで、設定部233は、
図2に示すように、車両通行領域Pと重なっている制御移行領域TD1の部分を含むように新たに自動制御禁止領域R2を車線52上に設定する。設定部233は、車両通行領域Pの全体を含むように、新たに自動制御禁止領域R2を車線52上に設定してもよい。
【0076】
そして、
図5に示す計画生成処理によって、新たな自動制御禁止領域R2の手前の車線52上に、車両10の運転を自動制御から手動制御に移行するための新たな制御移行領域TD2が設定される。制御移行領域TD2については、上述した制御移行領域TD1に関する説明が適宜適用される。
【0077】
図7は、第1実施形態の走行車線計画装置14の短縮判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
図7を参照しながら、走行車線計画装置14の短縮判定処理について、以下に説明する。走行車線計画装置14は、上述した領域判定処理の後に、
図7に示される動作フローチャートに従って短縮判定処理を実行する。
【0078】
まず、判定部232は、走行車線計画が生成された直近の運転区間に車両通行領域が含まれるか否かを判定する(ステップS301)。
【0079】
車両通行領域が含まれる場合(ステップS301-Yes)、判定部232は、車両10が通過することが予定される走行車線上の車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含むか否かを判定する(ステップS302)。
【0080】
車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合(ステップS302-Yes)、判定部232は、可変部の長さを短縮することにより、制御移行領域が車両通行領域に含まれないようにできるか否かを判定する(ステップS303)。
【0081】
可変部の長さを短縮することにより制御移行領域が車両通行領域に含まれないようにできる場合(ステップS303-Yes)、設定部233は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように、可変部の長さを短縮する(ステップS304)。
【0082】
次に、設定部233は、新たな自動制御禁止領域及び制御移行領域を取り除いて(ステップS305)、一連の処理を終了する。
【0083】
また、車両通行領域が含まれない場合(ステップS301-No)、車両通行領域が制御移行領域を含まない場合(ステップS302-No)、又は、可変部の長さを短縮することにより制御移行領域が車両通行領域に含まれないようにできない場合(ステップS303-No)、一連の処理は終了する。
【0084】
図1に示す例では、車両通行領域Pと重なっている制御移行領域TD1の部分の長さは、制御移行領域TD1の可変部A2の長さよりも短い。そこで、判定部232は、制御移行領域TD1の可変部A2の長さを短縮することにより、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないようにできると判定する。ここで、制御移行領域TD1の長さは、車線の中心線に沿った長さとしてもよい。
【0085】
図3に示すように、設定部233は、進行方向に向かって手前側の端部TD12の位置を進行方向側に移動させて、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないように、可変部A2の長さを短縮して、新たに制御移行領域TD1を設定する。
【0086】
もし、車両通行領域Pと重なっている制御移行領域TD1の部分の長さが、制御移行領域TD1の可変部A2の長さよりも長い場合、判定部232は、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないようにできないと判定する。また、可変部A2を短縮すると、可変部A2の長さとして所定の基準長さを確保できない場合、判定部232は、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないようにできないと判定してもよい。
【0087】
そして、
図3に示すように、設定部233は、新たな自動制御禁止領域R2及び制御移行領域TD2を取り除く。ドライバは、制御移行領域TD2において、制御移行要求が通知されなくなる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態の走行車線計画装置は、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合、可変部の長さを短縮することにより、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮する。これにより、新たな自動制御禁止領域が取り除かれるので、車両通行領域において自動制御で車両の車線間の移動を可能となる。また、新たな制御移行領域も取り除かれるので、走行車線計画装置は、ドライバの負担を軽減できる。
【0089】
次に、本明細書に開示する第2実施形態~第3実施形態の走行車線計画装置14の動作について、
図8~
図12等を参照しながら、以下に説明する。他の実施形態について説明されない部分については、上述した第1実施形態の説明が適宜適用される。
【0090】
第2実施形態~第3実施形態の走行車線計画装置14の動作では、制御移行領域の構成及び制御移行領域を短縮可能か否かを判定する条件が、上述した第1実施形態とは異なっている。
【0091】
図8は、第2実施形態の制御移行領域を説明する図である。制御移行領域TD1は、ドライバに対して車両10の運転を自動制御から手動制御に移行することを通知する制御移行通知領域B2と、車両10の運転を自動制御から手動制御に移行することを実行する制御移行実行領域B1とを有する。
【0092】
制御移行通知領域B2では、車両制御装置16は、車両10の自動制御の運転が終了することを、UI5を介してドライバへ通知する。これにより、ドライバは、手動運転モードで車両10の運転を開始することを認識する。車両制御装置16は、制御移行通知領域B2において、ドライバが運転を開始することを容易にする観点から、車両10の速度を低減してもよい。また、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行することを求める制御移行要求を、UI5を介してドライバへ通知してもよい。ドライバが制御移行要求を承認することにより、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行してもよい。
【0093】
制御移行実行領域B1では、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行する。例えば、車両制御装置16は、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行することを、UI5を介してドライバへ通知する。車両制御装置16は、所定の時間(例えば、10秒)の経過後、車両10の運転を自動制御から手動制御へ移行する。車両10が自動制御禁止領域R1に到達した時点では、車両10の運転は手動運転モードとなっている。なお、車両10が制御移行実行領域B1に到達した時点で、車両10が手動運転モードにある場合には、この運転モードが維持される。
【0094】
制御移行実行領域B1は、固定された長さ(例えば、300m)を有する。制御移行通知領域B2の長さは、車両10の速度に基づいて決定され得る。制御移行通知領域B2の長さは、ドライバにより設定された速度又は道路の制限速度と、所定の時間(例えば、4秒)との積により求められ得る。
【0095】
制御移行実行領域B1は、不変部であってもよい。また、制御移行通知領域B2は、制御移行実行領域B1側に配置される可変部と、可変部の手前に配置される不変部とを有していてもよい。
【0096】
図9は、第2実施形態の走行車線計画装置14の短縮判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
図9を参照しながら、走行車線計画装置14の短縮判定処理について、以下に説明する。走行車線計画装置14は、上述した領域判定処理の後に、
図9に示される動作フローチャートに従って短縮判定処理を実行する。
【0097】
ステップS401、S402及びS405の処理は、上述したステップS301、S302及びS305と同じである。
【0098】
車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合(ステップS402-Yes)、判定部232は、制御移行通知領域の長さを短縮することにより制御移行領域が車両通行領域に含まれないようにできるか否かを判定する(ステップS403)。
【0099】
制御移行通知領域の長さを短縮可能な場合(ステップS403-Yes)、設定部233は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように、制御移行通知領域の長さを短縮する(ステップS404)。走行車線計画装置14の短縮判定処理の他の動作は、第1実施形態と同様である。
【0100】
図8に示す例では、車両通行領域Pと重なっている制御移行領域TD1の部分の長さは、制御移行通知領域B2の長さよりも短い。そこで、判定部232は、制御移行領域TD1の制御移行通知領域B2の長さを短縮することにより、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないようにできると判定する。
【0101】
図3に示すように、設定部233は、進行方向に向かって手前側の端部TD12の位置を進行方向側に移動させて、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないように、制御移行通知領域B2の長さを短縮して、新たに制御移行領域TD1を設定する。
【0102】
もし、車両通行領域Pと重なっている制御移行領域TD1の部分の長さが、制御移行通知領域B2の長さよりも長い場合、判定部232は、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないようにできないと判定する。また、制御移行通知領域B2を短縮した場合、制御移行通知領域B2の長さとして所定の基準長さを確保できない場合、判定部232は、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないようにできないと判定してもよい。
【0103】
そして、
図3に示すように、設定部233は、新たな自動制御禁止領域R2及び制御移行領域TD2を取り除く。ドライバは、制御移行領域TD2において、制御移行要求が通知されなくなる。
【0104】
以上説明したように、本実施形態の走行車線計画装置は、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合、制御移行通知領域の長さを短縮することにより、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮する。これにより、新たな自動制御禁止領域が取り除かれるので、車両通行領域において自動制御で車両の車線間の移動を可能となる。また、新たな制御移行領域も取り除かれるので、走行車線計画装置は、ドライバの負担を軽減できる。
【0105】
次に、第3実施形態の走行車線計画装置の動作について、以下に説明する。本実施形態では、設定部233は、車両10の速度に基づいて制御移行領域TD1の長さを決定する。
【0106】
図10は、第3実施形態の制御移行領域を説明する図である。設定部233は、車両10の速度に基づいて、制御移行領域TD1の長さを決定する。例えば、制御移行領域TD1の長さは、ドライバにより設定された速度又は道路の制限速度と、所定の時間(例えば、4秒)との積により求められる。ドライバにより設定された速度又は道路の制限速度が速い程、制御移行領域TD1の長さは長くなる。また、制御移行領域TD1の長さは、所定の基準長さと、速度に基づいて決定される長さとの和であってもよい。
【0107】
図11は、第3実施形態の走行車線計画装置の短縮判定処理に関する動作を説明する図である。
図11を参照しながら、走行車線計画装置14の短縮判定処理について、以下に説明する。走行車線計画装置14は、上述した領域判定処理の後に、
図11に示される動作フローチャートに従って短縮判定処理を実行する。
【0108】
ステップS501、S502及びS505の処理は、上述したステップS301、S302及びS305と同じである。
【0109】
車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合(ステップS502-Yes)、判定部232は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように求められた制御移行領域の長さに基づいて決定される車両の目標速度に、車両が制御移行領域に到達するまでに車両の速度を変更可能であるか否かを判定する(ステップS503)。ステップS503の速度判定処理については、
図12を参照して、後で詳述する。
【0110】
車両の速度を変更可能である場合(ステップS503-Yes)、設定部233は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように、制御移行領域の長さを短縮する(ステップS504)。走行車線計画装置14の短縮判定処理の他の動作は、第1実施形態と同様である。
【0111】
図12は、第3実施形態の走行車線計画装置の速度判定処理に関する動作フローチャートの一例である。
【0112】
まず、判定部232は、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように、長さが短縮された場合の制御移行領域の目標長さを求める(ステップS601)。
【0113】
次に、判定部232は、目標長さに基づいて決定される車両10の目標速度を求める(ステップS602)。目標速度は、目標長さを所定の時間(例えば、4秒)で割った商である。ここで、所定の時間は、制御移行領域TD1の長さを求める際に用いられた時間である。
【0114】
次に、判定部232は、現在の車両10の速度を、車両10が、目標長さを有する制御移行領域に到達するまでに、目標速度に変更可能であるか否かを判定する(ステップS603)。
【0115】
現在の車両10の速度を目標速度に変更することが、運転計画の生成時に用いられる制約を満たす場合、判定部232は、目標速度に変更できると判定する。一方、現在の車両10の速度を目標速度に変更することが、運転計画の生成時に用いられる制約を超える場合、判定部232は、目標速度に変更できないと判定する。例えば、現在の車両10の速度を減速して目標速度に変更する時の減速度が、運転計画の生成時に用いられる減速度の上限値を超える場合、判定部232は、目標速度に変更できないと判定する。
【0116】
目標速度に変更可能である場合(ステップS603-Yes)、判定部232は、目標速度に変更できると判定して(ステップS604)、一連の処理を終了する。
【0117】
一方、目標速度に変更可能ではない場合(ステップS603-No)、判定部232は、目標速度に変更できないと判定して(ステップS605)、一連の処理を終了する。
【0118】
図10に示す例のように、制御移行領域TD1における端部TD12側の一部は、道路50の車線52と重なっている。制御移行領域TD1における端部TD12側の一部は、車両通行領域Pに含まれている。
【0119】
図10に示す例では、判定部232は、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないように、長さが短縮された場合の制御移行領域TD1の目標長さを求める。目標長さは、端部TD11と道路50と道路60との接続位置との長さとすることができる。
【0120】
判定部232は、目標長さを所定の時間(例えば、4秒)で割った商を、目標速度として求める。現在の車両10の速度を目標速度に変更することが、運転計画の生成時に用いられる制約を満たすと判定する。
【0121】
判定部232は、現在の車両10の速度を、車両10が、目標長さを有する制御移行領域TD1に到達するまでに、目標速度に変更可能であると判定する。
【0122】
図3に示すように、設定部233は、進行方向に向かって手前側の端部TD12の位置を進行方向側に移動させて、制御移行領域TD1が車両通行領域Pに含まれないように、制御移行領域TD1の長さを短縮して、新たに制御移行領域TD1を設定する。
【0123】
判定部232は、車両10の速度を、目標速度に変更するように、車両制御装置16へ通知する。車両10は、目標速度で走行して、制御移行領域TD1に到達する。
【0124】
以上説明したように、本実施形態の走行車線計画装置は、車両通行領域が制御移行領域の少なくとも一部を含む場合、車両の速度を目標速度に変更して、制御移行領域が車両通行領域に含まれないように制御移行領域の長さを短縮する。これにより、新たな自動制御禁止領域が取り除かれるので、車両通行領域において自動制御で車両の車線間の移動を可能となる。また、新たな制御移行領域も取り除かれるので、走行車線計画装置は、ドライバの負担を軽減できる。
【0125】
本開示では、上述した実施形態の車両制御装置、車両制御用コンピュータプログラム及び車両制御方法は、本開示の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、本開示の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0126】
例えば、上述した各実施形態では、自動制御禁止領域は、車両が走行する走行道路から分岐する他の道路に位置していたが、自動制御禁止領域の位置はこれに限定されない。例えば、自動制御禁止領域は、車両が走行する走行道路が合流する合流先の他の道路に位置していてもよい。また、自動制御禁止領域は、車両が走行する走行道路内にあってもよい。この場合、自動制御禁止領域は、車両が走行する走行車線と隣接する隣接車線に位置する。
【符号の説明】
【0127】
1 車両制御システム
2 カメラ
3 測位情報受信機
4 ナビゲーション装置
5 ユーザインターフェース
5a 表示装置
10 車両
11 地図情報記憶装置
12 位置推定装置
13 物体検出装置
14 走行車線計画装置
21 通信インターフェース
22 メモリ
23 プロセッサ
231 計画部
232 判定部
233 設定部
15 運転計画装置
16 車両制御装置
17 車内ネットワーク