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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-06-30
(45)【発行日】2025-07-08
(54)【発明の名称】開閉構造、ロッカーおよびシャッター
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/11 20060101AFI20250701BHJP
   E06B 9/02 20060101ALI20250701BHJP
   E06B 9/80 20060101ALI20250701BHJP
【FI】
E06B5/11 A
E06B9/02 E
E06B9/80 D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2025005679
(22)【出願日】2025-01-15
(62)【分割の表示】P 2024226628の分割
【原出願日】2024-12-23
【審査請求日】2025-01-15
(31)【優先権主張番号】P 2024138400
(32)【優先日】2024-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501168375
【氏名又は名称】新藤 正敏
(74)【代理人】
【識別番号】100147913
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 義敬
(74)【代理人】
【識別番号】100091605
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100197284
【弁理士】
【氏名又は名称】下茂 力
(72)【発明者】
【氏名】新藤 正敏
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-084163(JP,A)
【文献】特開2003-082896(JP,A)
【文献】特表2003-507608(JP,A)
【文献】特開2002-242544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/11
E06B 9/02
E06B 9/80
E05B 65/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を適宜に覆うように構成され、
前記開口部を覆う閉状態と、前記開口部を覆わない開状態をとることができ、
開閉方向に沿って可動である開閉体本体と、
非常時ロック部と、を具備し、
前記非常時ロック部は、
平時においては、非ロック状態であることで、前記開閉体本体の開動作を許容し、
非常時においては、ロック状態であることで、前記開閉体本体の開動作を制限するように構成され、
前記非常時ロック部は、前記開閉体本体の側に配設された開閉体側ロック部と、前記開口部の側に配設された開口部側ロック部と、を有し、
前記平時においては、前記開閉体側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合せず、
前記非常時においては、前記開閉体側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合するように構成され、
前記開閉体側ロック部は、回転可能に配設され、
前記開閉体側ロック部は、開閉体側ロック部本体と、開閉体側返し部と、を有し、
前記開閉体側返し部は、ヒンジ部を介して、前記開閉体側ロック部本体と接続されることを特徴とする開閉構造。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉構造を有するロッカー。
【請求項3】
請求項1に記載の開閉構造を有するシャッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉構造、ロッカーおよびシャッターに関する。
【背景技術】
【0002】
開閉構造であるシャッターは、防寒、防火、防犯、日除け等のため、窓または入口の外側または内側に設けられる構造体である。また、シャッターは、簾状で巻込み可能な金属製のものが一般的である。近年、シャッターの防犯性等を向上させるための様々な発明(下記特許文献参照)が成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許3644937号公報
【文献】特開2004-316289号公報
【文献】実登2510900号公報
【文献】特開2006-90043号公報
【文献】特開平6-346669号公報
【文献】実開昭57-93596号公報
【文献】特開昭55-13354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、背景技術にかかる開閉構造であるシャッターにおいては、防犯上の観点から改善の余地があった。
【0005】
具体的には、窓等にシャッターを備えることにより、一定の防犯性を確保することはできる。一方、侵入者は様々な治具を用いてシャッターを破壊し、屋内に侵入しようとする。また、日本国内においては、侵入窃盗の認知件数はここ数年では増加傾向にあり、侵入窃盗のなかには、シャッターを破壊して侵入するものもある。既存のシャッターは、係る犯罪に対して充分に対処したものとは言い難い。
【0006】
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、防犯性が高められた開閉構造、ロッカーおよびシャッターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の開閉構造は、開口部を適宜に覆うように構成され、前記開口部を覆う閉状態と、前記開口部を覆わない開状態をとることができ、開閉方向に沿って可動である開閉体本体と、非常時ロック部と、を具備し、前記非常時ロック部は、平時においては、非ロック状態であることで、前記開閉体本体の開動作を許容し、非常時においては、ロック状態であることで、前記開閉体本体の開動作を制限するように構成され、前記非常時ロック部は、前記開閉体本体の側に配設された開閉体側ロック部と、前記開口部の側に配設された開口部側ロック部と、を有し、前記平時においては、前記開閉体側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合せず、前記非常時においては、前記開閉体側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合するように構成され、前記開閉体側ロック部は、回転可能に配設され、前記開閉体側ロック部は、開閉体側ロック部本体と、開閉体側返し部と、を有し、前記開閉体側返し部は、ヒンジ部を介して、前記開閉体側ロック部本体と接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の開閉構造は、開口部を適宜に覆うように構成され、前記開口部を覆う閉状態と、前記開口部を覆わない開状態をとることができ、開閉方向に沿って可動である開閉体本体と、非常時ロック部と、を具備し、前記非常時ロック部は、平時においては、非ロック状態であることで、前記開閉体本体の開動作を許容し、非常時においては、ロック状態であることで、前記開閉体本体の開動作を制限するように構成され、前記非常時ロック部は、前記開閉体本体の側に配設された開閉体側ロック部と、前記開口部の側に配設された開口部側ロック部と、を有し、前記平時においては、前記開閉体側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合せず、前記非常時においては、前記開閉体側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合するように構成され、前記開閉体側ロック部は、回転可能に配設され、前記開閉体側ロック部は、開閉体側ロック部本体と、開閉体側返し部と、を有し、前記開閉体側返し部は、ヒンジ部を介して、前記開閉体側ロック部本体と接続されることを特徴とする。本発明の開閉構造によれば、開閉体側ロック部は、回転可能に配設されることにより、非常時において開閉体側ロック部が回転することで、開閉体側ロック部と開口部側ロック部とが係合する。よって、係合した後に、開閉体側ロック部を元の位置に逆回転させることで、開閉体側ロック部を続けて利用することができる。このことから、非常時が発生した場合であっても、開閉体側ロック部を交換する必要が無いことから、開閉構造のコスト性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】本発明の実施形態に係る開閉構造であるシャッターの閉状態を示す正面図である。
図1B】本発明の実施形態に係るシャッターの開状態を示す正面図である。
図2A】本発明の実施形態に係るシャッターの閉状態を示す断面図である。
図2B】本発明の実施形態に係るシャッターの開状態を示す断面図である。
図3A】本発明の実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図3B】本発明の実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図3C】本発明の実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図4A】本発明の他形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図4B】本発明の他形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図4C】本発明の他形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図5A】本発明の他形態に係るシャッターにおいて、非常時ロック部のロックを解除する状況を示す断面図である。
図5B】本発明の他形態に係るシャッターにおいて、非常時ロック部のロックを解除する状況を示す断面図である。
図6A】本発明の更なる他形態に係るシャッターにおける非常時ロック部の構成を示す断面図である。
図6B】本発明の更なる他形態に係るシャッターにおける非常時ロック部の構成を示す断面図である。
図7A】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図7B】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図7C】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図8A】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図8B】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図8C】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図9A】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図9B】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
図9C】本発明の更なる実施形態に係るシャッターにおいて、侵入が試みられる状況を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明では、外側、内側、左右、上下等の各方向を用いて、開閉構造であるシャッター10の構造等を説明する。ここで、外側とは、図1を参照して、シャッター10が設置される建物の外側である。内側とは、外側の反対の側である。また、以下の説明では、同一の部材には原則的に同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。ここで、シャッター10を構成する各部材は、例えば、鉄やステンレス等の金属、合成樹脂等から成る。
【0017】
本実施形態では、開閉構造の一例としてシャッター10を以下に例示する。しかしながら、本実施形態にかかる開閉構造は、シャッター10以外の物の開口部にも適用可能である。具体的には、本実施形態にかかる開閉構造は、車のトランク、アタッシュケース、玄関のドア、窓サッシ、金庫、ロッカー等にも適用できる。
【0018】
ここで、特許請求の範囲と実施形態との対応を説明する。開閉体の一例はスラット13であり、開閉体本体の一例はスラット本体14であり、開閉体側ロック部の一例はスラット側ロック部21であり、開閉体側返し部の一例はスラット側返し部231であり、開閉体側ロック部本体はスラット側ロック部21の本体である。
【0019】
図1Aは、シャッター10の閉状態を示す正面図である。図1Bは、シャッター10の開状態を示す正面図である。図1Bは、シャッター10の開動作における途中段階、即ち半開状態である。
【0020】
図1Aおよび図1Bを参照して、シャッター10は、建築物11の開口部12を適宜に覆うように構成される。シャッター10は、複数のスラット13から成るスラット本体14と、非常時ロック部20と、を具備する。
【0021】
シャッター10は、枠部15の内部に設置され、枠部15の内部に規定された開口部12を適宜に開放し、あるいは閉鎖する防犯機器である。また、シャッター10は、開閉方向である左右方向の中間部に、鍵機構を備えることもできる。鍵機構を備えることで、ユーザがシャッター10を閉状態として鍵機構をロック状態とすることにより、シャッター10を経由した侵入を防止することができる。
【0022】
ここでは、シャッター10は、左右方向に沿って開閉する機構を採用しているが、上下方向に沿って移動する機構を採用することもできる。シャッター10が、上下方向に沿って移動する機構を採用する場合、後述する非常時ロック部20は、スラット本体14の下端に設けられ、後述するリブ24は枠部15の下辺に設けられる。
【0023】
スラット本体14は、開閉方向に沿って可動であり、例えば金属板から成るスラット13を、左右方向に沿って複数個、回転可能に連結させたものである。ここで、開閉方向の一例は、図1等に示された左右方向である。また、スラット本体14は、1つのスラット13のみを有しても良い。スラット本体14は、左右方向に沿って開閉可能に備えられている。また、スラット本体14は、ここでは図示しない巻回部を左端に有している。巻回部では、スラット13が略筒状に巻回されて収納される。スラット本体14の開閉動作は、手動式でも良いし電動式でも良い。手動式の場合は、ユーザがその手によりスラット本体14を右方に向かって移動させることで、スラット本体14を閉状態とする。また、手動式の場合は、ユーザがその手によりスラット本体14を左方に向かって移動させることで、スラット本体14を開状態とする。一方、電動式の場合は、図示しないモータの駆動力により、スラット本体14の右方および左方への移動が行われる。
【0024】
シャッター10は、スラット本体14が開口部12を覆う閉状態と、スラット本体14が開口部12を覆わない開状態と、をとることができる。開口部12をシャッター10で閉状態することで、侵入者が開口部12から建築物11に侵入することを防止し、防犯性を高めることができる。シャッター10により開口部12が閉鎖されない開状態とすることで、開口部12を経由して採光および通風を行うことができる。更に、開状態とすることで、開口部12を経由して、人や物の出入りを行うことができる。
【0025】
非常時ロック部20は、平時に於いてはシャッター10の開閉動作を阻害せず、侵入者が侵入を試みる非常時においてはシャッター10の開動作を許容しない防犯機器である。非常時ロック部20は、右端部のスラット13において、上下方向におけるスラット13のほぼ全域に渡って配設される。また、後述するリブ24も、上下方向における枠部15の側面のほぼ全域に渡って形成される。
【0026】
図2Aは、シャッター10の閉状態を示す断面図である。図2Bは、シャッター10の開状態の途中段階を示す断面図である。図2Aおよび図2Bは、図1のA-A切断面線における断面図である。係る事項は、図3A以降の断面図に関しても同様である。
【0027】
図2Aを参照して、シャッター10は、窓16の内側に配置されるインドアシャッターである。シャッター10がインドアシャッターであることで、窓16が閉状態である際に、シャッター10が建築物11の外観に現れないので、建築物11の外観美感を向上できる。ここで、シャッター10は、窓16の外側に配設される通常のシャッターであっても良い。
【0028】
本実施形態のシャッター10は、非常時ロック部20を有する。非常時ロック部20は、シャッター10のロック状態を適宜保持する機器である。後述する様に、図2A等に示す平時においては、非常時ロック部20のスラット側ロック部21と開口部側ロック部22とは係合しない。一方、図3B等を参照して後述する非常時においては、非常時ロック部20のスラット側ロック部21と開口部側ロック部22とは係合する。
【0029】
図2Aを参照して、非常時ロック部20は、スラット本体14の右方側端部に配設され、侵入者が侵入を試みた際のみにロック機能を発揮する部位である。具体的には、シャッター10は、スラット側ロック部21と、開口部側ロック部22と、を有する。スラット側ロック部21は、スラット本体14の右端に配設されるスラット13である。開口部側ロック部22は、枠部15の側に配設される部位である。ここで、図2Aに示す平時においては、スラット側返し部231の内側面は、開口部側返し部232の外側面よりも外側に配置される。係る構成により、スラット本体14の開閉動作の際に、スラット側返し部231と開口部側返し部232とが不用意に嵌合または係合することなく、非常時ロック部20がスラット本体14の開閉動作を阻害することが無い。
【0030】
ここで、スラット側ロック部21は、図1Aを参照して、上下方向においてシャッター10のほぼ全域に渡って形成される。また、開口部側ロック部22は、図1Aを参照して、上下方向において枠部15のほぼ全域に渡って形成される。係る構成により、スラット本体14の右端部の上下方向における全領域が、非常時ロック部20により保護され、シャッター10の防犯性を向上できる。
【0031】
非常時ロック部20は、図2A等に示す平時においては、非ロック状態であることで、スラット本体14の開動作を許容する。また、非常時ロック部20は、図3A等を参照して後述する非常時においては、ロック状態であることで、スラット本体14の開動作を制限するように構成される。
【0032】
また、本実施形態において、スラット側ロック部21および開口部側ロック部22の、少なくとも一方は、返し部を有する。後述する様に、スラット側ロック部21にはスラット側返し部231が形成され、開口部側ロック部22には開口部側返し部232が形成される。
【0033】
図2Bを参照して、スラット側ロック部21は、右方に向かって開口する略コの字状の断面形状を呈する。スラット側ロック部21の内部空間は、後述する開口部側ロック部22が、余裕を持って収納される大きさとされる。特に、外内方向において、スラット側ロック部21の内部空間は、開口部側ロック部22よりも大きく形成される。係る構成により、平時において開口部側ロック部22の開口部側返し部232と、スラット側ロック部21のスラット側返し部231とが、不必要に嵌合することを防止できる。更に、係る構成より、侵入者が建築物11の内部への侵入を試みる非常時において、スラット側ロック部21と開口部側ロック部22との相対位置の変動を許容し、スラット側返し部231と開口部側返し部232との嵌合を実現できる。
【0034】
スラット側ロック部21には、スラット側返し部231が形成される。スラット側返し部231は、スラット側ロック部21の外側面部の右端近傍に形成された返し部である。スラット側返し部231は、その内側部分であって左端部分が、内方に向かって突起している。また、スラット側返し部231の外側面は、左方に向かって内側に傾斜する傾斜面である。係る構成により、後述する様に、非常時においてスラット側返し部231と開口部側返し部232とが、強固に係合する。
【0035】
開口部側ロック部22は、枠部15の左側面に配設された部位であり、左方に向かって突起する略鈎状の部位である。スラット本体14の閉状態において、開口部側ロック部22は、スラット側ロック部21の内部に収納される大きさとされる。また、開口部側ロック部22は開口部側返し部232を有する。開口部側返し部232は、開口部側ロック部22の左端部を折り返した部位であり、右方に向かって略直線状に折り返されている。
【0036】
リブ24は、非常時ロック部20に接近する外側部分の開口部12に配設される。ここでは、枠部15の左側面であって、非常時ロック部20の外側近傍に、リブ24が配設される。リブ24は、シャッター10の閉状態において、スラット側ロック部21の外側面に配設される。リブ24は、例えば、ステンレス等の金属から成り、略矩形の断面を有する棒状の部材である。後述する様に、リブ24を設けることにより、スラット本体14をこじ開ける際にバール25等の棒状部材が必要になり、バール25の押圧力を利用して非常時ロック部20をロック状態とすることができる。
【0037】
図3A図3Bおよび図3Cは、侵入が試みられる状況を、逐次に示す断面図である。
【0038】
図3Aを参照して、侵入者が開口部12から建築物11への侵入を試みる場合、侵入者は先ず、バール25等の治具を用いて窓16をたたき割って破壊する。
【0039】
図3Bを参照して、次に、侵入者は、バール25の鋭利な側の端部を、スラット側ロック部21とリブ24との間に挿入し、スラット本体14をこじ開けようとする。
【0040】
図3Cを参照して、侵入者がバール25の先端部を、リブ24とスラット側ロック部21との間に挿入し、バール25を時計回りに沿って回転させることで、建築物11をこじ開けようとすると、スラット側ロック部21の外側面部を内側に向かって湾曲させようとする力が作用する。そうすると、スラット側ロック部21の外側面が、内側に向かって湾曲する。
【0041】
その結果、スラット側ロック部21のスラット側返し部231と、開口部側ロック部22の開口部側返し部232とが嵌合する。これにより、非常時ロック部20はロック状態となる。よって、侵入者がスラット本体14を左側に移動させることで、シャッター10を開状態にしようとしても、非常時ロック部20がロック状態であることで、侵入者はスラット13を左方側に移動させることができない。更に、侵入者は、スラット13を外方向に向かって引き剥がすこともできない。また、非常時ロック部20の嵌合構造は、外側からは、その構造を視認することはできない。よって、侵入者は、シャッター10を開状態として開口部12から建築物11の内部に進入することを諦める。これにより、シャッター10の防犯性を高めることができる。
【0042】
即ち、シャッター10によれば、平時においてはユーザの要望に応じてシャッターを自在に開くことができる。一方、侵入者がシャッター10の強引な開動作を試みる非常時においては、非常時ロック部20がロック状態となることで、スラット本体14の開動作を行うことができない。よって、侵入者が開口部12から建物内部に進入することを防止できる。
【0043】
図4A図4Bおよび図4Cは、他形態に係るシャッター10において、侵入が試みられる状況を、逐次に示す断面図である。
【0044】
図4A等に示すシャッター10の基本構成は、図2A等に示したものと同様であり、スラット側ロック部21および開口部側ロック部22の、少なくとも一方は、非常時において取り外しができるように構成される事項が異なる。非常時においてスラット側ロック部21または開口部側ロック部22が、取り外しできることで、ユーザは非常時であってもスラット本体14を開状態にして、開口部12から出入りすることができる。
【0045】
図4Aを参照して、スラット側ロック部21の外側面部の内側には、プレート26が備えられている。具体的には、スラット側ロック部21は、前述した様に略コの字形状を呈する断面を有し、外側面部211と、内側面部212と、を有する。外側面部211は、スラット側ロック部21の外側に形成された側面である。内側面部212は、スラット側ロック部21の内側に形成された側面である。
【0046】
プレート26は、シャッター10の上下方向の全域に分かって伸びる略板状の部材である。プレート26は略板状の部材であり、スラット側返し部231を有する。即ち、ここでは、スラット側返し部231は、スラット側ロック部21の本体には形成されず、別部材であるプレート26に形成される。プレート26は、スラット側返し部231の右端部から内部に向かって突出し、更に、内側下方に向かって鋭利に突出する。
【0047】
プレート26は、スラット側ロック部21の外側面部211に内側から固定される。プレート26の外側面部211への固定は、後述するボルト27を用いた締結により行われる。
【0048】
また、プレート26の右方端部は、スラット側ロック部21の外側面部211の右方側端部よりも、右方側に配置されている。即ち、左右方向において、外側面部211は、内側面部212よりも短い。このようにすることで、侵入者がバール25を用いてシャッター10をこじ開けようとした際に、プレート26のみが湾曲し、スラット側ロック部21の外側面部211が湾曲することを防止できる。このことから、侵入の試みが発生した際に、プレート26の交換のみで対処することができ、シャッター10のメンテナンス費用を低減できる。
【0049】
シャッター10の閉状態において、スラット側ロック部21の外側面部211の右方側端部は、リブ24の左方端部よりも左方側で有っても良い。このようにすることで、バール25による侵入が発生した際に、バール25がスラット側ロック部21の外側面部211に接触することを抑制し、スラット側ロック部21の外側面部の湾曲や破損を抑制できる。
【0050】
プレート26は、ボルト27によりスラット側ロック部21の外側面部211に取り付けられている。即ち、スラット側ロック部21の外側面部211、内側面部212およびプレート26には貫通孔が形成されており、これらの貫通孔をボルト27が貫通すると共に、ボルト27はプレート26およびスラット側ロック部21に締結される。ボルト27の頭部は、スラット側ロック部21の内側部分に配設される。よって、ボルト27の、取り付け作業および取り外し作業は、建築物11の内側のみから行うことができ、建築物11の外側から行うことはできない。
【0051】
ここで、ボルト27に鍵構造を付与することもできる。これにより、鍵を有するユーザのみがボルト27を回転させることができ、セキュリティ性を更に向上できる。また、ボルト27に鍵構造が付与されている場合は、ボルト27を建築物11の外部から操作できるように構成することもできる。
【0052】
更に、図4Aを参照して、侵入者が開口部12から建築物11への侵入を試みる場合、侵入者は先ず、バール25等の治具を用いて窓16をたたき割って破壊する。
【0053】
図4Bを参照して、侵入者は、バール25の鋭利な側の端部を、スラット側ロック部21とリブ24との間に挿入し、スラット本体14をこじ開けようとする。
【0054】
図4Cを参照して、侵入者がバール25の先端部を、リブ24とスラット側ロック部21との間に挿入し、バール25を時計回りに沿って回転させることで、建築物11をこじ開けようとすると、プレート26が内側に向かって湾曲する。この時、スラット側ロック部21の外側面部211には、バールによる大きな力が作用しないことから、スラット側ロック部21の外側面部211は変形しない。
【0055】
その結果、プレート26のスラット側返し部231と、開口部側ロック部22の開口部側返し部232とが嵌合する。これにより、非常時ロック部20はロック状態となる。よって、侵入者がスラット本体14を左側に移動させることで、シャッター10を開状態にしようとしても、非常時ロック部20がロック状態であることで、侵入者はスラット13を左方側に移動させることができない。更に、侵入者は、スラット13を外方向に向かって引き剥がすこともできない。更に、ボルト27は、建築物11の外側から操作することはできないことから、建築物11の外側に存在する侵入者は、ボルト27を操作してプレート26を取り外すことはできない。よって、侵入者は、建築物11の内部への侵入を諦めることになる。
【0056】
図5Aは、他形態に係るシャッター10において、非常時ロック部20のロックを解除する状況を示す断面図である。図5Bは、他形態に係るシャッター10において、非常時ロック部のロックを解除した状況を示す断面図である。
【0057】
図5Aを参照して、建築物11を所有するユーザは、建築物11の内側からボルト27を回転させるなどして、引き抜く。そうすると、スラット側ロック部21の外側面部211とプレート26との締結は解除され、スラット側ロック部21およびスラット本体14は、移動することができる。
【0058】
図5Bを参照して、ユーザがスラット本体14に対して左方の側に向かって力を加えると、スラット本体14およびスラット側ロック部21は左方に向かって移動し、シャッター10が開状態と成る。その後、ユーザは、開口部側返し部232と嵌合しているプレート26を取り外し、ボルト27を用いて、新たなプレート26を、スラット側ロック部21の外側面部211に取り付ける。前述した様に、スラット側ロック部21の外側面部211は、バール25から大きな力が加わらないことから、変形しない。よって、侵入者が侵入を試みたとしても、ユーザはプレート26を交換するのみで対処することができる。
【0059】
図6Aおよび図6Bを参照して、更なる他の形態に係るシャッター10の構成を説明する。図6Aおよび図6Bに示したシャッター10の構成は、図2A等を参照して説明したものと基本構成は同様であり、スラット側返し部位234および開口部側返し部位233を有している点が異なる。係る構成は、他の全ての実施形態に対して適用することができる。
【0060】
図6Aを参照して、スラット側返し部231の左方側端部にはスラット側返し部位234が形成されている。スラット側返し部位234は、スラット側返し部231の左方側端部を、外側に向かって突起させた部位である。
【0061】
開口部側ロック部22には、開口部側返し部位233が形成されている。開口部側返し部位233は、開口部側返し部232の右方側端部を、内側に向かって突起させた部位である。平時において、スラット本体14を開閉した場合、スラット側返し部231および224と、開口部側返し部232および開口部側返し部位233とは、係合しない。よって、ユーザは、スムーズにスラット本体14の開閉を行うことができる。
【0062】
図6Bを参照して、侵入者が前述したバール25を用いて侵入を試みた場合、スラット側ロック部21が内側左方に移動し、開口部側返し部232の開口部側返し部位233に、スラット側返し部231のスラット側返し部位234が嵌合する。開口部側返し部位233およびスラット側返し部位234が存在することで、開口部側ロック部22とスラット側ロック部21との嵌合を更に強化し、シャッター10のセキュリティ性を更に向上することができる。
【0063】
図7Aないし図7Cを参照して、更なる他の形態に係るシャッター10の構成を説明する。図7Aないし図7Cに示したシャッター10の構成は、図2A等を参照して説明したものと基本構成は同様であり、ヒンジ部28を有することでスラット側返し部231が回転可能とされている点が異なる。係る構成は、他の全ての実施形態に対して適用することができる。
【0064】
図7Aを参照して、スラット側ロック部21は、部分的に回転可能に構成される。具体的には、スラット側ロック部21の本体であるスラット側ロック部本体と、スラット側返し部231との間には、ヒンジ部28が配設される。ヒンジ部28は、スラット側ロック部21の長さ方向に渡って全体的に備えられる。スラット側返し部231は、ヒンジ部28を回転中心として回転できるように構成される。また、ヒンジ部28は、スラット側返し部231を、左右方向に沿って略直線状を保つように付勢するように構成されても良い。即ち、ヒンジ部28は、スラット側返し部231を、紙面上において時計回りまたは反時計回りに回転させようとする力が作用した場合、元の直線状態に復帰するように付勢されても良い。
【0065】
図7Bに示す様に、侵入者が屋内への侵入を試みるために、バール25の先端部により、スラット側返し部231をこじ開けようとすると、スラット側返し部231は、ヒンジ部28を回転中心として、紙面上において時計回りに沿って回転する。
【0066】
図7Cを参照して、スラット側返し部231が、時計回りに沿って回転することで、スラット側返し部231は、開口部側返し部232に係合する。スラット側返し部231と開口部側返し部232とが係合することで、侵入者はスラット本体14を開くことができず、屋内に侵入することができない。スラット側返し部231は、ヒンジ部28を中心に回転することにより係合していることから、その変形量は小さいか殆ど無い。よって、侵入を試みられた後であっても、スラット側返し部231を再利用することができる。
【0067】
図8Aないし図8Cを参照して、更なる他の形態に係るシャッター10の構成を説明する。図8Aないし図8Cに示したシャッター10の構成は、図2A等を参照して説明したものと基本構成は同様であり、可撓部材30を有している点が異なる。係る構成は、他の全ての実施形態に対して適用することができる。
【0068】
図8Aを参照して、スラット側ロック部21の内部には可撓部材30が配設される。可撓部材30は、侵入者の操作により撓むことができる部材である。具体的には、可撓部材30としては、金属、布等からなるシート状、又はプレート状の部材が採用される。可撓部材30は、スラット側ロック部21の高さ方向に沿って全体的に配設される。
【0069】
可撓部材30の一端側は、開口部側ロック部22の内部に固定される。具体的には、可撓部材30の一端側は、開口部側返し部232の右端部近傍、且つ開口部側返し部232の内側近傍に固定される。可撓部材30の他端側は、内側操作部31に接続される。内側操作部31は、開口部側ロック部22を貫通して設けられた孔部29の内部に配設される。
【0070】
図8Bを参照して、侵入者がスラット側返し部231をこじ開けようとすると、スラット側返し部231が内側に向かって湾曲し、スラット側返し部231と開口部側返し部232とが嵌合する。これにより、侵入者はスラット13を開くことができず、屋内に侵入することができない。この時、開口部側返し部232とスラット側返し部231とは、可撓部材30を挟み込んで嵌合する。
【0071】
図8Cを参照して、侵入者による侵入の試みが終了した後に、建物の所有者であるユーザが内側操作部31を内側に向かって引くことにより、可撓部材30に対して引張力を与える。そのようにすると、スラット側返し部231が右方に向かって変位し、スラット側返し部231と開口部側返し部232との嵌合が解除される。よって、ユーザはスラット13を左方に向かって移動させ、開状態とすることができる。
【0072】
ここで、内側操作部31を、スラット本体14の外側に配設することもできる。これにより、ユーザは、外側から可撓部材30に引張力を与え、スラット側返し部231と開口部側返し部232との嵌合を解き、スラット13を開くことができる。
【0073】
図9Aないし図9Cを参照して、更なる他の形態のシャッター10の構成および動作を説明する。図9Aないし図9Cに示すシャッター10の構成は、図7A等および図8A等に示したシャッター10の構成を組みあわせたものである。即ち、図9Aないし図9Cに示す10は、ヒンジ部28と可撓部材30とを有している。
【0074】
具体的には、図9Aに示す様に、スラット側返し部231とスラット側ロック部21本体とは、ヒンジ部28を介して回転可能に接続されている。また、開口部側返し部232と内側操作部31との間には可撓部材30が配設される。内側操作部31は孔部29の内部に配設される。
【0075】
図9Bを参照して、侵入者がバール25を用いてスラット側ロック部21をこじ開けようとすると、スラット側返し部231がヒンジ部28を回転中心として回転し、スラット側返し部231と開口部側返し部232とが嵌合する。これにより、侵入者はスラット本体14を開くことができず、内部に侵入することができない。また、スラット側返し部231と開口部側返し部232とが勘合する際には、両者の間に可撓部材30が介在する。
【0076】
図9Cを参照して、侵入の試みが終了した後に、ユーザが内側操作部31を内側に向かって引っ張る。そうすると、可撓部材30に引張力が作用し、ヒンジ部28が上記とは逆方向に向かって回転することで、スラット側返し部231と開口部側返し部232との嵌合が解ける。その後、スラット側返し部231は、図9Aに示した状態に戻り、再びシャッター10の一部として利用することができる。
【0077】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、前述した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
【0078】
前述した実施形態から把握できる発明を、その効果と共に下記する。
【0079】
本発明の実施形態にかかるシャッターは、開口部を適宜に覆うように構成され、前記開口部を覆う閉状態と、前記開口部を覆わない開状態をとることができ、複数のスラットから成るスラット本体と、非常時ロック部と、を具備し、前記非常時ロック部は、平時においては、非ロック状態であることで、前記スラット本体の開動作を許容し、非常時においては、ロック状態であることで、前記スラット本体の開動作を制限するように構成されることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、平時においてはユーザの要望に応じてシャッターを自在に開くことができる。一方、侵入者がシャッターの強引な開動作を試みる非常時においては、非常時ロック部がロック状態となることで、スラット本体の開動作を行うことができない。よって、侵入者が開口部から建物内部に進入することを防止できる。
【0080】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記非常時ロック部は、前記スラット本体の側に配設されたスラット側ロック部と、前記開口部の側に配設された開口部側ロック部と、を有し、前記平時においては、前記スラット側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合せず、非常時においては、前記スラット側ロック部と前記開口部側ロック部とは係合することを特徴とする。本発明のシャッターによれば、非常時においては、スラット側ロック部と開口部側ロック部とが係合することで、侵入者がスラット本体を開状態にすることを確実に防止することができる。
【0081】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記スラット側ロック部および前記開口部側ロック部の、少なくとも一方は、返し部を有することを特徴とする。本発明のシャッターによれば、返し部が嵌合することにより、非常時におけるスラット側ロック部と前記開口部側ロック部との係合を強化し、侵入者によるスラット本体の開動作をより強固に阻止できる。
【0082】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記スラット側ロック部および前記開口部側ロック部の、少なくとも一方は、非常時において取り外しができるように構成されることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、非常時においてスラット側ロック部または前記開口部側ロック部が、取り外しできることで、ユーザは非常時であってもスラット本体を開状態にして、開口部から出入りすることができる。
【0083】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記取り外しは、前記建築物の内部から行われることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、取り外しが建築物の内部から行われることにより、侵入者が取り外しを行うことを防止できる。
【0084】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記非常時ロック部に接近する外側部分の、前記開口部に、リブを設けることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、リブを設けることにより、スラット本体をこじ開ける際にバール等の棒状部材が必要になり、バールの押圧力を利用して非常時ロック部をロック状態とすることができる。
【0085】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記スラット側ロック部および前記開口部側ロック部は、返し部を有することを特徴とする。本発明のシャッターによれば、スラット側ロック部および開口部側ロック部の両方に返し部が形成されることで、非常時において、スラット側ロック部と開口部側ロック部との嵌合を強化することができる。
【0086】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記スラット側ロック部および前記開口部側ロック部には、夫々、返し部位が形成されることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、非常時において、返し部位どうしが嵌合することで、スラット側ロック部と開口部側ロック部との嵌合を更に強化することができる。
【0087】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記スラット側ロック部は取り外し可能なプレートを有し、前記プレートにスラット側返し部が形成され、前記開口部側ロック部には、開口部側返し部が形成され、平時においては、前記スラット側返し部と前記開口部側返し部とは係合せず、非常時においては、前記スラット側返し部と前記開口部側返し部とは係合することを特徴とする。本発明のシャッターによれば、プレートにスラット側返し部が形成されることで、シャッターのこじ開けが発生したとしても、変形したプレートを交換するのみで、シャッターを再び利用することができる。
【0088】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記非常時ロック部は、外側面部と、内側面部と、を有し、前記プレートは、前記外側面部に取り付けられることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、プレートを外側面部に取り付けることで、進入時にプレートのみが変形することができ、スラット側ロック部の本体部の変形を抑制できる。
【0089】
また、本発明の実施形態にかかるシャッターでは、前記スラット本体の閉状態において、前記外側面部の、枠部に接近する側の端部は、前記内側面部の前記枠部に接近する側の端部よりも、前記枠部から離隔して配置されることを特徴とする。本発明のシャッターによれば、外側面部が短いことにより、シャッターのこじ開けが発生した際に、外側面部が変形することを抑制できる。
【符号の説明】
【0090】
10 シャッター
11 建築物
12 開口部
13 スラット
14 スラット本体
15 枠部
16 窓
20 非常時ロック部
21 スラット側ロック部
211 外側面部
212 内側面部
22 開口部側ロック部
231 スラット側返し部
232 開口部側返し部
233 開口部側返し部位
234 スラット側返し部位
24 リブ
25 バール
26 プレート
27 ボルト
28 ヒンジ部
29 孔部
30 可撓部材
31 内側操作部
【要約】
【課題】防犯性が高められた開閉構造、ロッカーおよびシャッターを提供する。
【解決手段】開閉構造であるシャッター10は、建築物11の開口部12を適宜に覆うように構成される。シャッター10は、開口部12を覆う閉状態と、開口部12を覆わない開状態をとることができる。シャッター10は、複数のスラット13から成るスラット本体14と、非常時ロック部20と、を具備する。非常時ロック部20は、平時においては、非ロック状態であることで、スラット本体14の開動作を許容する。また、非常時ロック部20は、非常時においては、ロック状態であることで、スラット本体14の開動作を制限するように構成される。
【選択図】図2A
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C