(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-02
(45)【発行日】2025-07-10
(54)【発明の名称】通信装置および基地局
(51)【国際特許分類】
   H04W  48/10        20090101AFI20250703BHJP        
   H04L  27/26        20060101ALI20250703BHJP        
   H04W  72/0446      20230101ALI20250703BHJP        
【FI】
H04W48/10 
H04L27/26 114 
H04L27/26 420 
H04W72/0446 
(21)【出願番号】P 2022559984
(86)(22)【出願日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 EP2021053441
(87)【国際公開番号】W WO2021204443
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2024-02-02
(32)【優先日】2020-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック  インテレクチュアル  プロパティ  コーポレーション  オブ  アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic  Intellectual  Property  Corporation  of  America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ  ホンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木  秀俊
(72)【発明者】
【氏名】クゥァン  クゥァン
【審査官】桑江  晃
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/029711(WO,A1)    
【文献】米国特許出願公開第2019/0058517(US,A1)    
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W      4/00  -  99/00
H04L    27/26
3GPP      TSG  RAN  WG1-4
                      SA    WG1-4
                      CT    WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
  ワイヤレス通信で使用するための通信装置であって、
  
参照信号
(RS)設定を示すシステム情報を受信する送受信機と、
  
前記受信されたシステム情報に基づいて前記RS設定を決定する回路と、
  を備え、
  
前記回路は、前記通信装置のページングオケージョンの前に、前記RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定し、
            
  前記時間ウィンドウは、前記RSが利用可能である期間を示す、
            
  通信装置。
【請求項2】
  前記送受信機は
、前記RSと多重化された物理リソースでデータを受信し、
  前記回路は
、前記決定されたRS設定に従って前記受信されたデータのレートマッチングを実行する、
  請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
  前記回路は
、前記受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する、
  
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
  前記送受信機は
、同期信号ブロックSSBを受信し、
  前記回路は
、前記受信されたSSBおよび前記受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する、
  請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
  前記回路は
、前記RS設定に基づいて、セル内でRSが送信されるRS密度を決定し、前記RS密度および前記通信装置の能力に基づいて、前記セルへのキャンプ、ページングの監視、または前記セルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定する、
  
請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
  前記送受信機は
、前記通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信する、
  
請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
  前記必要なまたは提案されたRS密度は、前記通信装置のタイプ、前記通信装置の能力、前記通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、
  請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
  前記RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む、
  
請求項1に記載の通信装置。
【請求項9】
  RSの前記送信タイミングは、
  前記通信装置の不連続受信DRXサイクル、
  前記DRXサイクル内のページングフレームの数、
  ページングフレームのページングオケージョンの数、
  ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および
  前記通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、
  のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、
  
請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
  前記RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む、
  
請求項1に記載の通信装置。
【請求項11】
  通信装置によって実行される以下のステップを含むワイヤレス通信のための方法であって、前記以下のステップは、
  参照信号RS設定を示すシステム情報を受信するステップと、
  前記受信されたシステム情報に基づいて前記RS設定を決定するステップと、
  
前記通信装置のページングオケージョンの前に、前記RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定するステップと、を含み、
            
  前記時間ウィンドウは、前記RSが利用可能である期間を示す、
            
  方法。
【請求項12】
  通信装置の処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
  参照信号RS設定を示すシステム情報を受信することと、
  前記受信されたシステム情報に基づいて前記RS設定を決定することと、
  
前記通信装置のページングオケージョンの前に、前記RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定することと、を含み、
            
  前記時間ウィンドウは、前記RSが利用可能である期間を示す、
            
  集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本開示は、通信システムにおける信号の送受信に関し、特に、そのような送受信のための方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
  3rd  Generation  Partnership  Project  (3GPP)では、100GHzまでの周波数範囲で動作する、第5世代(5G)とも呼ばれる次世代セルラ技術(New  Radio(NR)無線アクセス技術(RAT:radio access technology)を含む)の技術仕様を策定している。NRは、LTE(Long Term Evolution)やLTE-A(LTE Advanced)に代表される技術の後継である。
【0003】
  LTE、LTE-A、NRといったシステムでは、さらなる改良やオプションによって、通信システムやシステムに関連する特定の機器の効率的な運用が促進され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
  非限定的で例示的な一実施形態は、参照信号の効率的な処理を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
  一実施形態では、本明細書で開示する技術は、ワイヤレス通信で使用するための通信装置であって、動作に際して、参照信号RS設定を示すシステム情報を受信する送受信機と、動作に際して、受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定する回路と、を備え、送受信機は、動作に際して、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定する、通信装置を特徴とする。
【0006】
  なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0007】
  本開示の一実施例における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
  以下において、例示的な実施例は添付した図面を参照してより詳細に説明される。
            【
図1】3GPP  NRシステムのアーキテクチャの一例を示す図
 
            【
図2】NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す概略図
 
            【
図3】RRC接続設定/再設定手順のためのシーケンス図
 
            【
図4】高速大容量(eMBB:enhanced Mobile Broadband)、多数同時接続(mMTC:massive Machine Type Communications)及び超高信頼低遅延(URLLC:Ultra Reliable and Low Latency Communications)の利用シナリオを示す概略図
 
            【
図5】非ローミングシナリオのための5Gシステムアーキテクチャの一例を示すブロック図
 
            【
図6】DRXサイクル周期、SSB周期、およびページングオケージョンと、アイドル状態のUEのウェイクアップ行動との例示的な関係を示すグラフ
 
            【
図7】DRXサイクル周期、SSB周期、およびページングオケージョンと、アイドル状態のUEのウェイクアップ行動との例示的な関係を示すグラフ
 
            【
図8】マルチビーム動作におけるSSBとページングオケージョンとの間の例示的な関係を示すグラフ
 
            
            
            
            【
図12】通信装置のための方法を示すフローチャート
 
            
            【
図14】通信装置のための方法を示すフローチャート
 
            【
図15】通信装置のための方法を示すフローチャート
 
          
【発明を実施するための形態】
【0009】
  <5G  NRシステムアーキテクチャ及びプロトコルスタック>
  3GPPは、100GHzまでの周波数範囲で動作する新無線アクセス技術(NR)の開発を含む、第5世代セルラ技術(単純に5Gともいう)の次期リリースに取り組んでいる。2017年末に5G規格の初版が完成し、5G  NR規格に準拠したスマートフォンの試行及び商用展開を進めることができた。
【0010】
  特に、全体的なシステムアーキテクチャは、gNB(gNodeB)を備えるNG-RAN(Next Generation-Radio Access Network)を想定する。gNBは、NG無線アクセスのユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)及び制御プレーン(RRC)プロトコルのUE側の終端を提供する。gNBは、Xnインタフェースによって相互に接続される。また、gNBは次世代(NG:Next Generation)インタフェースによって次世代コア(NGC:Next Generation Core)に、より具体的には、NG-Cインタフェースによってアクセス・モビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function。例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)に、また、NG-Uインタフェースによってユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function。例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。NG-RANアーキテクチャは、
図1に示される(例えば、3GPP  TS  38.300  v15.6.0のセクション4参照)。
 
【0011】
  NRのユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、3GPP  TS  38.300のセクション4.4.1参照)は、gNBにおいてネットワーク側で終端されるPDCP(Packet Data Convergence Protocol。TS  38.300のセクション6.4参照)サブレイヤ、RLC(Radio Link Control。TS  38.300のセクション6.3参照)サブレイヤ、及びMAC(Medium Access Control。TS  38.300のセクション6.2参照)サブレイヤを含む。さらに、PDCPの上位には、新たなアクセス層(AS:Access Stratum)サブレイヤ(SDAP:Service Data Adaptation Protocol)が導入されている(例えば、3GPP  TS  38.300のsub-clause  6.5参照)。また、NRでは制御プレーンのプロトコルスタックも定義されている(例えば、TS  38.300のセクション4.4.2参照)。レイヤ2機能の概要は、TS  38.300のsub-clause  6に記載されている。PDCPサブレイヤ、RLCサブレイヤ、及びMACサブレイヤの機能は、それぞれTS  38.300のセクション6.4、6.3、及び6.2に記載されている。RRCレイヤの機能は、TS  38.300のsub-clause  7に列挙されている。
【0012】
  例えば、MACレイヤでは、論理チャネルの多重化や、様々なヌメロロジーの処理を含むスケジューリングやスケジューリング関連の機能を担う。
【0013】
  物理レイヤ(PHY:physical layer)は、例えば、符号化、PHY  HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、及び信号の適切な物理時間-周波数リソースへの配置を担う。また、トランスポートチャネルの物理チャネルへの配置も行う。物理レイヤは、トランスポートチャネルの形式でMACレイヤにサービスを提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間-周波数リソースの組に対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルに配置される。例えば、物理チャネルは、上りリンクではPRACH(Physical Random Access Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)となり、下りリンクではPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPBCH(Physical Broadcast Channel)となる。
【0014】
  NRのユースケース/展開シナリオには、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra-Reliable Low-Latency Communications)、mMTC(massive Machine Type Communication)などがあり、これらはデータレート、遅延、カバレッジに関して多様な要件を持つ。例えば、eMBBでは、IMT-Advancedで提供されているものの三倍ほどのピークデータレート(下り20Gbps、上り10Gbps)および実効(user-experienced)データレートに対応することが求められる。一方、URLLCでは、より厳しい要件が超低遅延(ユーザプレーンの遅延はUL、DLともに0.5ms)と高信頼性(1ms以内に1-10-5)について課されている。最後に、mMTCには、好ましくは、高い接続密度(都市環境では1平方キロメートルあたり100万台)、悪環境での広いカバレッジ、低コスト機器の超長寿命バッテリー(15年)が求められる。
【0015】
  したがって、一つのユースケースに適したOFDMヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル長、巡回プレフィクス(CP)長、スケジューリング間隔あたりのシンボル数)は、他のユースケースには有効でない場合がある。例えば、低遅延サービスは、好ましくは、mMTCサービスよりも短いシンボル長(したがって、より大きなサブキャリア間隔)および/またはスケジューリング区間(換言すると、TTI)毎のシンボル数が少ないことが求められうる。さらに、チャネルの遅延スプレッドが大きい展開シナリオでは、好ましくは、遅延スプレッドが短いシナリオよりもCP長が長いことが求められうる。同様のCPオーバーヘッドを維持するためには、サブキャリア間隔は適宜最適化される必要がある。NRでは、複数の値のサブキャリア間隔をサポートしてもよい。これに対応して、現時点では15kHz、30kHz、60kHz、…、のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル長Tuとサブキャリア間隔Δfは、式Δf=1/Tuによって直接関係づけられる。LTEシステムと同様、「リソースエレメント」という用語は、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対する一つのサブキャリアで構成される最小のリソース単位を示すのに使用することができる。
【0016】
  新無線システム5G-NRでは、ヌメロロジーとキャリアごとに、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが、上りリンクと下りリンクそれぞれに対して定義される。リソースグリッドにおける各エレメントは、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域における周波数インデックスと時間領域におけるシンボル位置とに基づいて識別される(3GPP  TS  38.211  v15.6.0参照)。
【0017】
  <NG-RANと5GCとの間の機能分割>
  図2は、NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す。NG-RAN論理ノードは、gNB又はng-eNB(next generation eNB)である。5GCには、AMF、UPF、およびSMFの論理ノードが含まれる。
 
【0018】
  gNB及びng-eNBは、具体的に、以下の主要な機能を提供する。
・無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、接続モビリティ制御、上りリンクおよび下りリンクの双方におけるUEへの動的なリソース割り当て(スケジューリング)等の、無線リソース管理機能
・データのIPヘッダ圧縮、暗号化、及び完全性保護
・UEから提供された情報からAMFへのルーティングが決定できない場合のUEアタッチ時のAMF選択
・UPFに向けたユーザプレーンデータのルーティング
・AMFに向けた制御プレーン情報のルーティング
・接続の設定と解除
・ページングメッセージのスケジューリングと送信
【0019】
  (AMF又はOAMから発信される)システム報知情報のスケジューリングと送信を行う。
・モビリティとスケジューリングのための測定および測定報告設定
・上りリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
・セッション管理
・ネットワークスライシングのサポート
・QoSフロー管理とデータ無線ベアラへの配置
・RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
・NASメッセージの配信機能
・無線アクセスネットワークシェアリング
・デュアルコネクティビティ
・NRとE-UTRAとの間の緊密な連携
【0020】
  アクセス・モビリティ管理機能(AMF)は、以下の主要な機能を提供する。
・非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングの終端
・NASシグナリングのセキュリティ
・アクセス層(AS:Access Stratum)セキュリティ制御
・3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング
・アイドルモードUEの到達可能性(ページング再送の制御及び実行を含む)
登録エリア管理
・システム内モビリティ及びシステム間モビリティのサポート
・アクセス認証
・ローミング権限のチェックを含むアクセス認可
・モビリティ管理制御(加入及びポリシー)
・ネットワークスライシングのサポート
・セッション管理機能(SMF:Session Management Function)選択
【0021】
  さらに、ユーザプレーン機能(UPF)は、以下の主要な機能を提供する。
・RAT内/RAT間モビリティのアンカーポイント(適用可能時)
・データネットワークとの相互接続のための外部PDUセッションポイント
・パケットルーティングと転送
・パケット検査およびユーザプレーン部分のポリシールールの強制(Policy rule enforcement)
・トラフィック使用量の報告
・データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートする上りリンククラス分類(uplink classifier)
・マルチホームPDUセッションをサポートする分岐点
・パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DL(uplink/downlink)レート強化などのユーザプレーンに対するQoS処理
・上りリンクトラフィック検証(SDFのQoSフローに対する配置)
・下りリンクパケットバッファリング及び下りリンクデータ通知トリガ
【0022】
  最後に、セッション管理機能(SMF)は、以下の主要な機能を提供する。
・セッション管理
・UEに対するIPアドレスの割り当てと管理
・UPFの選択と制御
・トラフィックを適切な宛先にルーティングするための、ユーザプレーン機能(UPF)におけるトラフィックステアリングの設定
・制御部分のポリシーの強制およびQoS
・下りリンクデータの通知
【0023】
  <RRC接続設定及び再設定手順>
  図3は、UEがNAS部においてRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに移行する際の、UEと、gNBと、AMF(5GCエンティティ)との間のやり取りの一部を示す(TS  38.300  v15.6.0を参照)。
 
【0024】
  RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位レイヤシグナリング(プロトコル)である。この移行は、具体的には、AMFがUEコンテキストデータ(例えば、PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線性能(UE Radio Capability)、UEセキュリティ性能(UE Security Capabilities)等を含む)を準備し、初期コンテキスト設定要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)と共にgNBに送信することを含む。そして、gNBは、UEと共にASセキュリティを起動する。この動作は、gNBがUEにセキュリティモードコマンド(SecurityModeCommand)メッセージを送信し、UEがセキュリティモード完了(SecurityModeComplete)メッセージでgNBに応答することによって行われる。その後、gNBは、UEにRRC再設定(RRCReconfiguration)メッセージを送信し、これに対するUEからのRRC再設定完了(RRCReconfigurationComplete)をgNBが受信することによって、シグナリング無線ベアラ2(SRB2:Signaling Radio Bearer 2)およびデータ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)を設定するための再構成を実行する。シグナリングのみの接続の場合、SRB2およびDRBは設定されないので、RRC再構成に関連するステップは省略される。最後に、gNBは、設定手順が完了したことを、初期コンテキスト設定応答(INITIAL CONTEXT SETUP RESPONSE)でAMFに通知する。
【0025】
  そこで、本開示では、gNodeBとの次世代(NG)接続を動作時に確立する制御回路と、gNodeBと端末(UE)との間のシグナリング無線ベアラが設定されるように動作時にNG接続を介して初期コンテキスト設定メッセージをgNodeBに送信する送信部とを備える、第5世代コア(5GC)のエンティティ(例えば、AMF、SMF等)が提供される。具体的には、gNodeBは、シグナリング無線ベアラを介して、リソース割り当て設定情報エレメントを含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリングをUEに送信する。そして、UEは、リソース割り当て設定に基づいて、上りリンクの送信または下りリンクの受信を行う。
【0026】
  <2020年以降のIMTの利用シナリオ>
  図4は、5G  NRのユースケースの一部を示す。第3世代パートナーシッププロジェクトNR(3GPP  NR)では、IMT-2020によって多種多様なサービスやアプリケーションに対応することが想定されている三つのユースケースが検討されている。高速大容量(eMBB)のための第一段階の仕様の策定は終了している。eMBBのサポートをさらに拡充することに加え、現在および将来的には、超高信頼低遅延(URLLC)および多数同時接続の標準化の研究も進められる。
図4は、2020年以降のIMTで想定される利用シナリオの例を示す(例えば、ITU-R  M.2083の
図2を参照)。
 
【0027】
  URLLCのユースケースは、スループット、遅延、アベイラビリティ等の性能に対する厳しい要件を有し、工業生産や製造プロセスの無線制御、遠隔医療手術、スマートグリッドの配電自動化、交通安全等、将来の垂直アプリケーションを実現するものの一つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、TR  38.913によって設定された要件を満たす技術を特定することでサポートされる。リリース15におけるNR  URLLCの場合、UL(上りリンク)0.5ms、DL(下りリンク)0.5msのユーザプレーン遅延を目標とすることが主要な要件である。一度のパケット送信に対する一般的なURLLCの要件は、ユーザプレーン遅延が1msの場合、32バイトのパケットサイズに対してブロック誤り率(BLER:block error rate)が1E-5であることである。
【0028】
  物理レイヤの観点から、信頼性を向上させるには様々な方法がある。現在、信頼性を向上させるためには、URLLC用の独立したCQIテーブル、よりコンパクトなDCI(downlink control information)フォーマット、PDCCHの繰り返し等を定義することが考えられる。しかし、NRが(NR  URLCの主要要件に対して)より安定し、かつより発展するにつれて、超高信頼性を達成するために考えられる方法の範囲は広がり得る。リリース15におけるNR  URLLC特有のユースケースには、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-ヘルス、e-セーフティ、及びミッションクリティカルアプリケーションが含まれる。
【0029】
  また、NR  URLLCが目標とする技術強化は、遅延の改善と信頼性の向上である。遅延改善のための技術強化には、設定可能なヌメロロジー、フレキシブルなマッピングによる非スロットベースのスケジューリング、グラントフリーの(設定されたグラントの)上りリンク、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、および下りリンクのプリエンプション(pre-emption)が含まれる。プリエンプションとは、すでにリソースが割り当てられている送信を停止し、すでに割り当てられている当該リソースを、後から要求された、より少ない遅延や高い優先度を必要とする別の送信に使用することを意味する。したがって、すでに許可されていた送信は、後の送信によって差し替えられる。プリエンプションは、特定のサービスタイプとは無関係に適用できる。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信は、サービスタイプB(例えばeMBB)の送信によってプリエンプトされてよい。信頼性向上に関する技術強化には、目標BLER  1E-5のための専用CQI/MCSテーブルが含まれる。
【0030】
  mMTC(多数同時接続)のユースケースの特徴は、典型的には遅延の影響を受けにくい比較的少量のデータを送信する接続装置の数が極めて多いことである。デバイスは低コストで、非常に長いバッテリー寿命を持つことが要求される。NRの観点からは、非常に狭い帯域幅部分を利用することが、UEにとっての省電力化と、バッテリーの長寿命化を可能にする一つの策である。
【0031】
  上述のように、NRにおける信頼性向上の範囲はより広くなることが予想される。あらゆるケースに共通する重要な要件の一つであり、特にURLLCとmMTCに必要な要件は、高信頼性または超高信頼性である。信頼性を向上させるには、無線の観点やネットワークの観点から、いくつかのメカニズムが考えられる。一般的に、信頼性の向上に役立ついくつかの重要な領域がある。これらの領域には、コンパクトな制御チャネル情報、データ/制御チャネルの繰り返し、周波数領域、時間領域、空間領域におけるダイバーシティなどがある。これらの領域は、特定の通信シナリオに関わらず、一般的に、信頼性向上に適用可能である。
【0032】
  NR  URLLCについては、ファクトリーオートメーション、輸送産業、配電など、より厳しい要件を持つさらなるユースケースが特定されている。より厳しい要件とは、ユースケースに応じた、高い信頼性(最大10-6レベル)、高いアベイラビリティ、最大256バイトのパケットサイズ、数μs程度までの時刻同期(周波数範囲および0.5~1ms程度の短い遅延(例えば、目標とするユーザプレーンでの0.5msの遅延)に応じて1μsまたは数μsとすることができる)である。
【0033】
  さらに、NR  URLLCでは、物理レイヤの観点からいくつかの技術強化が確認されている。これらの中には、コンパクトなDCIに関するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)の強化、PDCCHの繰り返し、PDCCHのモニタリングの増加がある。また、上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)の強化は、拡張HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)とCSIフィードバックの強化に関係する。また、ミニスロットレベルのホッピングに関連するPUSCHの強化や再送/繰り返しの強化も確認されている。「ミニスロット」とは、スロット(14シンボルで構成されるスロット)よりも少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI)を表す。
【0034】
  スロットベースのスケジューリングや割り当てでは、スロットはスケジューリング割り当てのタイミングの粒度(TTI:transmission time interval)に対応する。一般的に、TTIはスケジューリング割り当てのタイミングの粒度を決定する。一つのTTIは信号が物理レイヤに配置される時間間隔である。例えば、TTI長は従来14シンボル(スロットベースのスケジューリング)から2シンボル(非スロットベースのスケジューリング)の範囲でよい。下りリンク(DL:downlink)および上り(UL:uplink)リンク送信は、10サブフレーム(持続時間1ms)からなるフレーム(持続時間10ms)に編成されることが規定される。スロットベースの送信では、サブフレームはさらにスロットに分割され、そのスロット数はヌメロロジーやサブキャリア間隔によって規定される。規定される値は、サブキャリア間隔15kHzの場合の1フレームあたり10スロット(1サブフレームあたり1スロット)から、サブキャリア間隔120kHzの場合の1フレームあたり80スロット(1サブフレームあたり8スロット)に渡る。1スロットあたりのOFDMシンボル数は、通常の巡回プレフィックスの場合は14、拡張した巡回プレフィックスの場合は12である(3GPP  TS  38.211  V15.3.0,Physical  channels  and  modulation,2018-09のセクション4.1(general  frame  structure),4.2(Numerologies),4.3.1(frames  and  subframes)参照)。しかしながら、送信のための時間リソース割り当ては非スロットベースでもよい。特に、非スロットベース割り当てのTTIは、スロットではなくミニスロットに対応する。つまり、一つ以上のミニスロットが要求されたデータ/制御シグナリングの送信に割り当てられる。非スロットベースの割り当てでは、最小のTTI長は、例えば1または2OFDMシンボルでよい。
【0035】
  <QoSの制御>
  5GのQoS(Quality of Service)モデルは、QoSフローに基づいており、保証されたフロービットレートが求められるQoSフロー(GBR  QoSフロー)と、保証されたフロービットレートが求められないQoSフロー(非GBR  QoSフロー)の両方に対応している。そのため、NASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおける最も微細な粒度のQoSの区分である。QoSフローは、NG-Uインタフェースを介してカプセル化ヘッダにおいて搬送されるQoSフローID(QFI)によってPDUセッション内で識別される。
【0036】
  各UEに対して、5GCは、1つまたは複数のPDUセッションを確立する。各UEに対して、NG-RANは、PDUセッションに合わせて少なくとも一つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、そのPDUセッションのQoSフローに対する追加のDRBは、例えば、
図3を参照して上述したように、後から設定可能である(いつ設定するかはNG-RAN次第である)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBに配置する。UEと5GCにおけるNASレベルパケットフィルタは、ULパケットとDLのパケットとをQoSフローに関連付けるのに対し、UEとNG-RANのASレベルマッピングルールは、ULのQoSフローとDLのQoSフローとをDRBに関連付ける。
 
【0037】
  図5は、5G  NRの非ローミング参照アーキテクチャを示す(TS  23.501  v16.1.0、セクション4.23参照)。
図4に例示される、5Gサービスをホストする外部アプリケーションサーバなどのアプリケーション機能(AF)は、サービスを提供するために3GPPコアネットワークとやり取りを行う。例えば、トラフィックルーティングに影響を与えるアプリケーションをサポートするためにネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)にアクセスすること、QoS制御などのポリシー制御のためにポリシーフレームワークとやり取りすること(ポリシー制御機能(PCF)参照)が挙げられる。オペレータによる配備に基づき、オペレータから信頼されているとみなされるアプリケーション機能は、関連するネットワーク機能と直接やり取りすることができる。ネットワーク機能への直接のアクセスをオペレータから許可されていないアプリケーション機能は、NEFを介して外部に対する開放フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能とやり取りする。
 
【0038】
  図5は、5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニット、すなわち、ネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)、ネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)、統合データ管理(UDM:Unified Data Management)、認証サーバー機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセス・モビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、及びデータネットワーク(DN)(オペレータによるサービス、インターネットアクセス、サードパーティによるサービス等)を示している。すべて又は一部のコアネットワーク機能及びアプリケーションサービスは、クラウドコンピューティング環境上に展開されかつ動作してもよい。
 
【0039】
  したがって、本開示では、QoS要件に応じたgNodeBとUEとの間の無線ベアラを含むPDUセッションを確立するために、動作時に、URLLC、eMBB、およびmMTCサービスのうちの少なくとも一つに対するQoS要件を含む要求を、5GCの機能(例えば、NEF、AMF、SMF、PCF、UPF等)の少なくとも一つに送信する送信部と、動作時に、確立されたPDUセッションを使用してサービスを実行する制御回路と、を備えるアプリケーションサーバ(例えば、5GアーキテクチャのAF)が提供される。
【0040】
  端末は、LTEやNRでは、UE(User  Equipment)と呼ばれる。これは、ユーザ機器の機能を有する無線電話機、スマートフォン、タブレット端末、USB(Universal  Serial  Bus)スティックといったモバイル機器や通信装置であってよい。ただし、モバイル機器という用語はこれに限定されず、一般に、中継器もこのようなモバイル機器の機能を有していてもよく、モバイル機器が中継器として機能してもよい。
【0041】
  基地局は、ネットワークノードまたはスケジューリングノードであり、例えば、端末にサービスを提供するためのネットワークの一部を形成している。基地局は、端末に無線アクセスを提供するネットワークノードである。
【0042】
  <RRCの状態>
  NRを含むワイヤレス通信システムにおいて、デバイスまたは通信装置(例えば、UE)はトラフィックアクティビティによって異なる状態になり得る。NRにおいて、デバイスはRRC_IDLE、RRC_CONNECTED、およびRRC_INACTIVEの三つのRRC状態のうちの一つになり得る。最初の二つのRRC状態(RRC_IDLEおよびRRC_CONNECTED)は、LTEにおいて対応するものと同様であり、RRC_INACTIVEはNRにおいて新しく導入されたもので元々のLTEの設計においては存在しない。また、CN_IDLEおよびCN_CONNECTEDといったコアネットワーク状態もあり、これはデバイスがコアネットワークとの接続を確立したかどうかによる。
【0043】
  RRC_IDLEでは、RRCコンテキスト、すなわち、デバイスとネットワークとの間の通信に必要なパラメータは、無線アクセスネットワークに存在せず、デバイスは特定のセルに属さない。コアネットワークの観点からは、そのデバイスはCN_IDLE状態にある。デバイスがバッテリー消費を低減するためにほとんどの時間をスリープするため、データ転送は行われなくてもよい。下りリンクでは、アイドル状態にあるデバイスは、ネットワークからページングメッセージがある場合、それを受信するために周期的にウェイクアップする。モビリティは、セル再選択を通じてデバイスによって処理される。上りリンク同期は維持されず、したがって、行われ得る唯一の上りリンク送信アクティビティは、ランダムアクセスであり、たとえば、接続状態へ移行する。接続状態への移行の一環として、RRCコンテキストは、デバイスおよびネットワークの両方において確立される。
【0044】
  RRC_CONNECTEDでは、RRCコンテキストが確立され、デバイスと無線アクセスネットワークとの間の通信に必要なすべてのパラメータが両方のエンティティにおいて既知である。コアネットワークの観点からは、デバイスはCN_CONNECTED状態にある。デバイスが属するセルは既知であり、デバイスとネットワークとの間のシグナリングのために使用されるデバイスの識別情報(C-RNTI:Cell Radio-Network Temporary Identifier)が設定されている。接続状態は、デバイスとの間のデータ転送を目的としているが、デバイスの消費電力を低減するために不連続受信(DRX:discontinuous reception)を設定することができる。接続状態においてgNBにはRRCコンテキストが確立されているので、DRXを止めてデータの送受信を開始することは、その関連するシグナリングとの接続設定が必要とされないため、比較的速い。モビリティは、無線アクセスネットワークによって管理される。すなわち、デバイスは、関連する場合にハンドオーバを実行するようデバイスに指令を出すネットワークに、隣接セルの測定値を提供する。上りリンクのタイムアライメントは、存在しても存在しなくてもよいが、データ送信が行われるためにランダムアクセスを使用して確立され、維持される必要がある。
【0045】
  LTEでは、アイドル状態および接続状態のみがサポートされる。実際には、一般的に、アイドル状態はデバイスの電力消費を低減するための一次スリープ状態として使用される。しかしながら、多くのスマートフォンアプリケーションにおいて小さなパケットの頻繁な送信は一般的であるため、結果として、コアネットワークにおいてアイドルからアクティブへの相当量の移行が生じる。これらの移行は、シグナリング負荷および関連する遅延の点で犠牲を伴う。したがって、シグナリング負荷の低減、および一般的に遅延の低減のため、NRでは第三の状態が定義され、それがRRC_INACTIVE状態である。
【0046】
  RRC_INACTIVEでは、RRCコンテキストは、デバイスとgNBの両方で保持される。また、コアネットワーク接続も維持される。つまり、デバイスはコアネットワークの観点からCN_CONNECTEDにある。したがって、データ転送のための接続状態への移行は高速で行われる。コアネットワークのシグナリングは不要である。RRCコンテキストは、ネットワーク内にすでに実行されており、アイドルからアクティブへの移行は、無線アクセスネットワーク内で処理することができる。同時に、デバイスは、アイドル状態と同様の方法でスリープすることができ、モビリティは、セル再選択を通じて、すなわち、ネットワークの関与なしに処理される。したがって、通信装置またはデバイスのモビリティは、ネットワーク制御ではなくデバイス制御であり、通信装置は、ランダムアクセスを介してネットワークに接触することができる。したがって、RRC_INACTIVEは、アイドル状態と接続状態の混合とみなされることができる(詳細については、E.  Dahlmanら、5GNR:The  Next  Generation  Wireless  Access  Technology、第一版、セクション6.5.1から6.5.3参照)。
【0047】
  NRまたはNRと同様のシステム、たとえば、NRリリース15/16などを含む一部のワイヤレス通信システムでは、トラッキング用参照信号(TRS:Tracking  Reference  Signal)および/またはCSI-RS(チャネル状態情報参照信号:Channel  State  Information  Reference  Signal)のための時間および周波数ドメインなどにおける1つまたは複数のリソースが、シーケンス生成、リソースマッピング、および/または送信タイミング(場合によっては、時間ドメインでの位置および/または密度(density)を含む)のRRCパラメータを使用してUEごとに設定され得る。そのようなUEごとのRRC設定により、設定されたUE(または設定されたUEのグループ)にRSをオンデマンドで送信することができ、これはUEの現在の需要とは無関係に固定パラメータに従ってCSI-RSが送信される一部のLTEシステムを含むシステムとは異なる。
【0048】
  NR(たとえば、リリース15/16)などの一部のシステムでは、TRS/CSIリソースは、RRC_CONNECTEDモードのUEによって、たとえばチャネル状態推定、時間トラッキング、周波数トラッキング、および/またはビームトラッキングなどのための測定で利用されるようにUEに対して設定される。RRC_IDLEおよびRRC_INACTIVEといった他のモードのUEの場合、そのような測定は同期信号ブロック(SSB:Synchronization  Signal  Block)に依存する。
【0049】
  さらに、NRリリース16およびそれ以降のリリースなどの一部のシステムは、UEの省電力を促進するために、無線リソース管理RRM(Radio  Resource  Management)測定の緩和を適用し得る。たとえば、UEはRRM報告をより少ない頻度で提供することが許可され得る。
【0050】
  一方では、NRおよび同様のシステム(たとえば、NRリリース17)の省電力に関する考慮事項は、アイドルおよび非アクティブモード(RRC_IDLEおよびRRC_INACTIVE)のUEの省電力に対処し得、その際、システムパフォーマンスが考慮される。
【0051】
  具体的には、不必要な監視および/またはページングの受信を削減するために、ページングの改良(複数可)が検討および規定され得る。そのような改良は、レガシーUEへの影響を回避することを条件とし得る。
【0052】
  さらに、アイドル状態および非アクティブ状態での省電力に関して、接続モードで利用可能な潜在的なTRS/CSI機会は、システムオーバーヘッドの影響を最小限に抑えながら、アイドル/非アクティブモードのUEに利用可能にされ得る。
【0053】
  他方、省電力に関する考慮事項は、システムパフォーマンスへの影響を最小限に抑えることを条件として、接続モードのUEの省電力技術にも対処し得る。
【0054】
  これには、接続されたUEのDRX(不連続受信)(C-DRX)が設定された場合のPDCCH監視の削減を含む、NRリリース16からの適応技術を場合により含む、省電力適応の拡張の検討および規定が含まれ得る。NRリリース17での省電力では、リリース15および16で利用可能な省電力ソリューションがUEによってサポートされ、評価され、適切に利用される必要があるということに留意されたい。
【0055】
  接続モードの省電力に関する検討では、たとえば、DRX周期またはDRXサイクルが短い低モビリティUEなど、無線リンク監視(RLM:Radio  Link  Monitoring)および/またはビーム障害検出(BFD:Beam  Failure  Detection)のためのUE測定の緩和の影響にさらに対処し得る。
【0056】
  前述のように、アイドルモードおよび非アクティブモード用の省電力技術には不必要なページング受信の削減が含まれ得、ここで、ページング受信はPDCCH監視(たとえば、ページングDCI用)および場合によってはPDSCH受信(たとえば、ページングメッセージの取得用)を含むことが意図されており、これら全てがUEの消費電力に寄与する。たとえば、ページング受信の周期(たとえば、アイドルモードまたは非アクティブモードのDRXサイクル周期に対応するページングオケージョン間の間隔)がより長くされ得る。UEの観点からは、ページング受信周期が長くなると、スリープ時間が長くなって電力が節約される。しかしながら、スリープ時間が長いと、時間および周波数同期トラッキング(または「時間/周波数トラッキング」)ならびにビームトラッキングに関する課題がもたらされ得る。
【0057】
  前述のように、NRリリース15/16などの一部のシステムの設計では、IDLE/INACTIVEモードのUEは、時間および周波数トラッキングに関してSSBに依存する。しかしながら、アイドルモードおよび非アクティブモードでDRXサイクルが長い場合、UEは時間および周波数の同期を維持するためにSSB送信タイミングに従ってウェイクアップする必要があり得る。たとえば、SSBおよびページングオケージョンが近くない場合、UEは両方をカバーするために、
図6に示すように、より長い期間ウェイクアップすることを選択し得る。これにより消費電力が増加し得る。しかしながら、UEはまた、
図7に示すように、最初にSSBのためにウェイクアップし、次いで再びスリープ状態になり、そしてページング受信のために再びウェイクアップし得る。これにより追加の電力ランピング労力が発生し、これはより多くの消費電力も伴い得る。
 
【0058】
  さらに、ビームスイープ動作に関して、UEがビーム#Kにあると仮定すると、
図8に示すように、インデックスKを有するSSBとK番目のPDCCH(またはTCI(送信設定インジケータ:Transmission  Configuration  Indicator)#Kを有するページングオケージョンもしくはページングサーチスペース)との間の距離が大きくなり得、これによりページング受信パフォーマンスが低下し得る。たとえば、SSBとページングとの間の間隔が長いためにそれらの間のチャネル相関が弱いこと、UEの移動性、または周波数選択性フェージングによって、ページング受信パフォーマンスが低下し得る。
 
【0059】
  本開示によって提供する技術はTRS/CSI-RSの改良された設定を含み、これは時間/周波数ドメイントラッキングを容易にすると共に、時間/周波数ドメイントラッキングおよび/またはページング監視のための消費電力を削減し得る。
【0060】
  ワイヤレス通信で使用するための通信装置960を提供し、これを
図9に示す。通信装置960は、送受信機970および回路980、たとえば処理回路を含む。
 
【0061】
  いくつかの例示的な実施形態では、通信装置の送受信機970(または略して「UE送受信機」)は、動作に際して、参照信号(RS:reference  signal)設定を示すシステム情報を受信する。通信装置の回路980(または「UE回路」)は、動作に際して、受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定する。UE送受信機970は、動作に際して、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定する。
【0062】
  たとえば、通信装置960は、3GPP  NRなどのワイヤレスまたはセルラ通信システムにおけるユーザ端末またはユーザ機器(UE)であり、これはワイヤレスチャネルを介して基地局910および他のUEと通信する。本開示をいかなる特定のワイヤレス通信システムにも限定することなく、本開示ではこの通信装置を「UE」と呼ぶ。
【0063】
  たとえば、UE回路980は、RS設定決定回路985を含む。本開示によれば、
図10に示す通信装置960の例示的なRS設定決定回路は、SI(システム情報:system  information)処理回路1086およびRSタイミング決定回路1087のうちの少なくとも1つを含み得る。
 
【0064】
  送受信機920および回路930(たとえば、処理回路)を含む基地局910をさらに提供し、これも
図9に示す。
 
【0065】
  いくつかの例示的な実施形態では、基地局の回路930(または「基地局回路」)は、動作に際して、RS設定を決定し、RS設定を含むシステム情報を生成する。基地局910の送受信機920(または「基地局送受信機」)は、動作に際して、システム情報を送信する。基地局送受信機920は、決定されたRS設定に従ってRSを送信する。
【0066】
  基地局910は、3GPP  NRなどのワイヤレスまたはセルラ通信システムにおいてワイヤレスチャネルを介して1つまたは複数のUEと通信する。たとえば、基地局は、ネットワークノードまたはスケジューリングノードもしくは装置、たとえば、gNodeB(gNB)である。たとえば、基地局は、ワイヤレスまたはセルラネットワークにおけるセルにサービスを提供する。
【0067】
  たとえば、基地局回路930は、RS設定回路935を含む。例示的なRS設定回路935は、RS設定決定回路またはRS設定生成回路1137と、システム情報(SI)生成回路1136とを含む。
【0068】
  上述の通信装置に対応して、ユーザ機器などの通信装置によって実行されるワイヤレス通信方法を提供し、これを
図12に示す。この方法は、RS設定を示すシステム情報を受信すること(ステップS1210)を含む。たとえば、SIは基地局910から受信される。この方法は、受信されたSIに基づいてRS設定を決定すること(ステップS1220)と、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定すること(ステップS1230)と、をさらに含む。
 
【0069】
  また、上述の基地局910に対応して、本開示は
図13に示す基地局のためのワイヤレス通信方法を提供する。この方法は、RS設定を決定または生成するステップS1310と、RS設定を含むまたは示すシステム情報を生成するステップS1320と、を含む。この方法は、システム情報を送信すること、すなわち、ステップS1330をさらに含む。たとえば、SIは通信装置に送信されて、通信装置のための対応する方法のステップS1210で受信される。基地局のための方法は、決定されたRS設定に従って参照信号を送信するステップS1340をさらに含む。
 
【0070】
  本開示の任意の実施形態および例は、通信装置960、基地局910、ならびに通信装置および基地局のための対応する方法のそれぞれを指し、これらに適用可能であると理解される。
【0071】
  たとえば、RS設定を含むまたは示すシステム情報は、システム情報ブロック(SIB:system  information  block)またはマスター情報ブロック(MIB:master  information  block)である。
【0072】
  たとえば、RS設定によって設定される参照信号は、トラッキング用参照信号(TRS)およびチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のうちの少なくとも1つを含む。
【0073】
  たとえば、RS設定は、シーケンス生成(たとえば、RS値のシーケンスを生成するための1つまたは複数のパラメータの設定、あるいは全ての可能なRS値を定義するテーブルの行インデックス)、リソースマッピング(たとえば、物理リソースブロック(PRB:Physical  Resource  Block)または帯域幅パートなどの周波数ドメインのリソースと、フレーム、サブフレーム、スロット(またはTTI)、およびシンボルなどの時間ドメインのリソースとへのRSのマッピング)、ならびに送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0074】
  いくつかの例示的な実施形態によれば、UE960は、基地局910によってSIBで送信またはブロードキャストされるTRS/CSI-RS設定などのRS設定を受信することが期待される。これは
図14にステップS1410(
図12のステップS1210に対応)として示しており
図14は
図12に示すUEの方法の一例を与える。
 
【0075】
  UE960がSIBを受信し、ステップS1415においてTRS/CSI設定が受信されたSIBで検出されなかった場合、UEはTRS/CSI  RSが利用可能であると想定せず、受信されたSIBの処理でTRS/CSI  RSを考慮しない(
図14のステップS1450)。
 
【0076】
  しかしながら、ステップ1415においてUEがSIBでTRS/CSI設定を検出した場合、UEはSIBによって示された設定に従ってTRSおよび/またはCSI-RSが利用可能であると想定する(S1230に対応するステップ1430)。たとえば、より詳細に説明するように、UEはページングオケージョンの前またはSIBの前にRSが利用可能であると想定し得る。
【0077】
  設定によってRSが利用可能であると想定すると、UEは設定に従ってRSを受信し得る。
【0078】
  たとえば、UEは、物理(たとえば、時間および周波数)リソースに多重化されたデータを受信し、決定されたRS設定に従って受信されたデータのレートマッチングを実行し得る。
【0079】
  たとえば、通信システムはNRであり得、UE960はリリース17またはそれ以降の任意のリリースに属するUEであり得る。この例では、基地局910は、リリース17以降のUEの設定をSIB(またはMIB)に含める。UE960は、リリース17以降の全てのUEによって受信される全ての可能なPDSCHについてレートマッチングを実行し得る。たとえば、リリース17以降の任意のUEは、設定に従ってRSの存在を考慮して受信されたPDSCHのレートマッチングを実行する。
【0080】
  また、UE960は、設定されたRS設定に従って、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを含むトラッキングまたは同期トラッキングを実行し得る。
【0081】
  たとえば、UE960は、同期信号ブロック(SSB:synchronization  signal  block)を受信し、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0082】
  たとえば、
図14のステップS1440によって示すように、UE960は、SSBならびに設定されたTRS/CSI-RSを受信することによって、時間、周波数、および/またはビームトラッキングを実行し、ならびに/あるいはRS設定によって示されたリソースマッピングおよび/または送信タイミングを考慮するなどして、設定されたTRS/CSI  RSの周辺で受信されたデータのレートマッチングを実行し得る。
 
【0083】
  たとえば、設定が送信設定インジケータ(TCI:Transmission  Configuration  Indicator)状態の設定を含むか、またはTCI状態を有する設定である場合、UE960は、マルチビーム動作を実装するワイヤレスシステムにおいて設定されたTRS/CSI-RSを受信することによってビームトラッキングを実行し得る。
【0084】
  いくつかの実施形態では、ページング用の制御リソースセット(CORESET:control  resource  set)およびRSは疑似コロケート(QCL:quasi-co-locate)である。たとえば、TCI状態がページング用のCORESET(または「ページングCORESET」)に対して設定されている場合、UE960(またはUE回路980)は、TRS/CSI-RSおよびページングCORESETがQCLであると想定する。ページングCORESETは、ページングDCIを含むリソースのセットである。たとえば、ページングCORESETは、スロットまたはTTI内の異なるOFDMシンボルで送信することができる。2つの信号の疑似コロケーションとは、たとえば、ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、および遅延スプレッドを含む、2つの信号の伝送パラメータが同様であるとUEが想定することを意味する。
【0085】
  たとえば、(IDLEもしくはINACTIVEモードのUEなどの)長いスリープ時間の後に追加のTRS/CSI-RSが提供される場合、またはSSBバースト間に大きいギャップがある場合、SSBのみに依存するのではなく、RS設定および場合によってはSSBに基づく時間/周波数トラッキングおよびビームトラッキングを可能にすることによって、本開示は時間/周波数トラッキングおよびビームトラッキングを容易にし得る。さらに、SSBのみでなくRSが使用される場合、タイミングおよびRSがマッピングされるリソースに応じて、より高い精度でトラッキングが実行され得る。
【0086】
  上記の開示では、RSがシステム情報によって設定される実施形態を説明した。しかしながら、本開示は、RS送信のタイミングが他の信号のタイミングに関連するように設定される実施形態も提供する。たとえば、UEは、UEのページングオケージョン(PO:paging  occasion)および/またはページングフレーム(PF:paging  frame)に関連する(たとえば、時間関係を有する)機会にTRS/CSI-RSを受信することが期待され得る。POはページングPDCCHを監視する機会(ページングPDCCHのページングDCIについて監視される機会)のセットであり、各機会はマルチビーム動作における1つの送信ビームに対応する。
【0087】
  RSの送信タイミングのそのような設定は、RS設定がシステム情報内に提供される上述の実施形態と組み合わせて実行され得る。しかしながら、本開示はこれに限定されず、送信タイミングはまた、UEによって報告される能力であり得、別の方法で、たとえばRRCパラメータによって設定され得る。あるいは、送信タイミングは、固定値またはデフォルト値(たとえば、規格で定義されたもの)であり得る。
【0088】
  いくつかの実施形態では、UE回路980は、動作に際して、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはSIBの前に参照信号を含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定し、UE送受信機970は、動作に際して、RSが時間ウィンドウ内で利用可能であると想定する。
【0089】
  たとえば、送信タイミングのRS設定は、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前にRSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0090】
  したがって、RSの時間ウィンドウの開始位置または開始境界はシステム情報によって設定され得るが、これは、たとえば、UEによって報告され得、RRCパラメータとして設定され得、または固定され得るので、必須ではない。これは破線で
図10および
図15に示しており、
図15はステップS1220およびS1230に対応するステップS1520およびS1530を示しているが、ステップS1210に対応するステップは示していない。
 
【0091】
  たとえば、TRS/CSI-RS時間ドメイン位置は、PO/PFのXフレーム、サブフレーム、スロット/TTIまたはシンボル前に開始する時間ウィンドウである。たとえば、Xは、TTI(たとえば、スロット)の数、シンボルの数、またはフレーム、サブフレーム、TTI/スロットおよびシンボルのいずれかの組み合わせであり得る。しかしながら、TRS/CSI-RS時間ドメイン位置はまた、SIBのX個のTTI/スロットまたはシンボル前に開始する時間ウィンドウであり得る。
【0092】
  そして、UEは、SIBの前またはページングフレーム/オケージョンの前の時間ウィンドウでTRS/CSI-RSが利用可能であると想定し、TRS/CSI-RSおよび任意選択によりSSBを受信することによって時間/周波数トラッキングを実行し、ならびに/あるいはRSがPDCCHのデータと多重化されていると想定して、上述のようにPDCCHについてレートマッチングを実行し得る。
【0093】
  また、上述のように、たとえば、設定がTCI状態の設定を含むか、またはTCI状態を有する設定である場合、UEは設定されたTRS/CSI-RSを受信することによってビームトラッキングを実行し得る。TCI状態がページングCORESETに対して設定されている場合、UEはTRS/CSI-RSおよびページングがQCLであると想定し得る。
【0094】
  ページングオケージョンの前の時間ウィンドウでRSを設定して送信することにより、UEは特にSSBに依存するトラッキングに関して同期トラッキングを容易にし得、アイドルモードまたは非アクティブモードなどにおいて、信頼性が高くロバストな方法で、ページングDCIおよび/またはメッセージの安全な送受信などのページングの実行をさらに容易にし得る。
【0095】
  たとえば、送信タイミング(たとえば、上述の時間ウィンドウなどの時間ドメイン位置およびRS密度のうちの少なくとも1つ)は、以下のパラメータのうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
・通信装置の不連続受信DRXサイクルT
・DRXサイクル内のページングフレーム数N(たとえば、DRXサイクル内のページングフレームの総数)。
・ページングフレームのページングオケージョンの数Ns(たとえば、ページングフレーム内のページングオケージョンの総数、またはビームごとのページングオケージョンの数)。
・ページングフレームの決定に使用されるオフセット(たとえば、パラメータPF_offset)
・通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報(たとえば、短縮された一時的ネットワーク加入者識別情報5G-S-TMSI)に対応するUEの識別子。たとえば、RSのタイミングは、5G-S-TMSI  mod  1024の値に基づいて決定され得る。
【0096】
  TRS/CSI-RS時間ドメイン位置および/または密度は、上に挙げたパラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、UE回路980および基地局回路930によって計算され得る。たとえば、この計算に使用される計算関数は線形関数であり得る。
【0097】
  個々のUEの観点から、必要なRS密度、たとえば、RSに基づくチャネル状態測定または同期を実行するために必要なTRS/CSI-RSの密度は、UEのモビリティステータス、チャネル状態、およびトラフィック到着率(たとえば、アプリケーションレイヤからの、サービスによって駆動されるデータパケットの到着率)に依存し得る。さらに、UE能力を低下させたUEタイプも、TRS/CSI-RS密度の要件が異なると考えられ得る。
【0098】
  いくつかの実施形態では、UE回路980は、受信されたRS設定に基づいて、セル内でRSが送信されるRS密度を決定し、決定されたRS密度と、UEの能力、モビリティステータス、チャネル状態、およびトラフィック到着率のうちの少なくとも1つとに基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視(たとえば、ページングオケージョンの監視)、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定または判断する。
【0099】
  ここで、セルへの「キャンプ」は、ページングの監視を開始し、セルからのSIBを読み取り、セルからのRSを使用して測定を実行することを含む。「セルへのアクセス」とは、キャンプに加えてさらに実行され得る、何らかの理由でランダムアクセスを開始するステップを指す。たとえば、そのような理由には、このUEのページングが検出されたこと、上位/高位レイヤから送信するデータを有すること、および/またはトラッキングエリアを更新することが含まれ得る。
【0100】
  UEは、TRS/CSI-RS設定および/またはTRS/CSI-RS密度の最小要件を含むブロードキャスト情報(たとえば、システム情報)を、ネットワーク、基地局、またはセルによってサポートされるセルにサービスを提供する基地局またはgNBから受信することが期待され得る。次いで、UEは、たとえば、必要なRS密度またはネットワークがサポートするRS密度を、UE能力もしくはUE能力に対応するRS密度、またはモビリティステータス、チャネル状態もしくはトラフィック到着率などの他のパラメータと比較することによって、UEがセルへのアクセスを許可されるか、またはそれが可能であるかを判断または判定し得る。
【0101】
  RS密度とは、RSを搬送するRE(リソースエレメント:resource  element)がRSパターンの時間および周波数ドメインリソースグリッドに出現する頻度を意味する。たとえば、TRS/CSI-RSは、1つのTTI(たとえば、スロット)内の2つのOFDMシンボルごと、もしくは5TTIごとに2つの後続のTTI、および/または各PRBの3つの(もしくは、たとえば、2つ、4つ、またはそれ以上の数の)サブキャリアごとのリソースで設定される。あるいは、RSを有するシンボル間のシンボル数は、TTI内で異なり得る。
【0102】
  UEがセルへの接続またはセルのページングの受信を行うべきか否かを判断する実施形態を提供することにより、本開示は、不適切なUEがこのセルで通信を実行することを排除し、UEが満たすことができないRS密度要件の観点での不十分な同期、ページングおよび他の信号の受信、チャネル推定または他の動作の問題にUEが直面しないようにすることによって、セル内の効率的な動作を容易にする。
【0103】
  本開示は、アイドルモード、非アクティブモード、および接続モードのうちの各モードで動作するUEに適用される。たとえば、上述のRS設定をシステム情報で提供することによって、アイドルモードまたは非アクティブモードのUEに利用可能になる。さらに、ページングオケージョン、ページングフレーム、またはSIBに依存する、場合によってはページングフレーム/オケージョンまたはシステム情報に近接または隣接するRSを受信するためのタイミングまたは時間ウィンドウを指定することにより、アイドル状態または非アクティブ状態のUEは、アウェイクの時間を短縮することによって、またはRS受信のための追加のウェイクアップ/スリープへの移行によって引き起こされる追加の電力ランピングを回避することによって、電力を節約し得る。
【0104】
  さらに、本開示によれば、UEはRRC_CONNECTEDモードで、そのUE能力を報告するか、またはTRS/CSI-RS密度、および/またはRSとSSBインデックスとのQCLのサポート、ならびに/あるいはTCI状態に関する補助情報を提供し得る。UEはまた、TCI状態に関して、QCLソース、たとえば、SSBインデックス(またはビームインデックス)を報告し得る。
【0105】
  いくつかの実施形態では、UE960は、UEの能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信する。たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、UEのUEタイプ、UE能力、モビリティステータス、およびトラフィック状況(たとえば、上述のトラフィック到着率)のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。たとえば、報告はMAC  CE(制御エレメント:control  element)またはRRCメッセージで送信される。
【0106】
  たとえば、UE960は、必要なTRS/CSI-RS密度を能力として報告し得、またはUEの能力の表示を報告して、そこから基地局がUEの必要な密度を決定し得る。能力または必要な密度は、たとえば、eMBB、mMTC、およびURLLCといった使用シナリオのうちの1つまたは複数で使用可能な産業用ワイヤレスセンサ、監視カメラ、またはウェアラブルのような、能力を低下させたUEタイプなどのUEタイプに関連し得る。
【0107】
  しかしながら、UE960はまた、たとえば、TRS/CSI-RS密度に関する提案または提案されたRS密度を含む補助情報を報告し得る。たとえば、提案される値はUEの実装に依存し得、たとえば、UEのトラフィック状況、UEのモビリティステータス、能力、およびUEのクロックの精度などのハードウェア性能のうちの1つまたは複数に依存し、それらを考慮し得る。
【0108】
  UEによって報告された能力または必要な/提案された密度の値に基づいて、gNBまたは基地局910は、報告UEのTRS/CSI-RSの設定などのRS設定を、実装などによって決定し得る。
【0109】
  本開示は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアと連動するソフトウェアによって実現することができる。上述した各実施例の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路(IC)等のLSI(Large  Scale  Integration)によって部分的又は全体的に実現可能であり、各実施例で説明される各処理は、同一のLSI又はLSIの組み合わせによって部分的又は全体的に制御されてもよい。LSIは、個別にチップとして形成されていてもよいし、あるいは、機能ブロックの一部又は全部を含むように1つのチップが形成されていてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここで、LSIとは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI又はウルトラLSIとして呼ばれうる。しかし、集積回路を実現する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサを用いて実現されてもよい。さらに、LSI内部に配置される回路セルの接続及び設定が再設定可能なLSI又はリコンフィギュラブルプロセッサの製造後にプログラミング可能なFPGA(Field  Programmable  Gate  Array)が利用されてもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。半導体技術や他の派生技術の進歩の結果として、将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合、機能ブロックは、将来の集積回路技術を用いて集積化することができる。バイオテクノロジーも適用できる。
【0110】
  本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムによって実現することができる。
【0111】
  通信装置は、送受信機及び処理/制御回路を有してもよい。送受信機は、受信機及び送信機を有し、及び/又は機能してもよい。送信機及び受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器など及び1つ以上のアンテナを含むRF(Radio  Frequency)モジュールを含んでもよい。
【0112】
  そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯(セル)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、遠隔ヘルス/遠隔医療(リモートヘルス及びリモート医療)デバイス、及び通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、並びにそれらの様々な組み合わせを含む。
【0113】
  通信装置は、携帯型又は可動型であることに限定されず、スマートホームデバイス(例えば、家電、ライティング、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機及び“Internet  of  Things(IoT)”のネットワークにおける他の何れかの“物”など、非携帯型又は固定型である何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0114】
  通信は、例えば、セルラシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、及びそれらの様々な組み合わせを介してデータを交換することを含んでもよい。通信装置は、本開示に記載された通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラ又はセンサなどのデバイスを含んでもよい。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号又はデータ信号を生成するコントローラ又はセンサを含んでもよい。
【0115】
  通信装置はまた、基地局、アクセスポイントなどのインフラストラクチャファシリティと、上記の非限定的な例におけるものなどの装置と通信又は制御する他の何れかの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0116】
  ワイヤレス通信で使用するための通信装置であって、動作に際して、参照信号RS設定を示すシステム情報を受信する送受信機と、動作に際して、受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定する回路と、を備え、送受信機は、動作に際して、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定する、通信装置を提供する。
【0117】
  いくつかの実施形態では、送受信機は、動作に際して、RSと多重化された物理リソースでデータを受信し、回路は、動作に際して、決定されたRS設定に従って受信されたデータのレートマッチングを実行する。
【0118】
  たとえば、回路は、動作に際して、受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0119】
  たとえば、送受信機は、動作に際して、同期信号ブロックSSBを受信し、回路は、動作に際して、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0120】
  いくつかの実施形態では、回路は、動作に際して、RS設定に基づいて、セル内でRSが送信されるRS密度を決定し、RS密度および通信装置の能力に基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定する。
【0121】
  いくつかの実施形態では、送受信機は、動作に際して、通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信する。
【0122】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0123】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0124】
  たとえば、送信タイミングは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0125】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0126】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0127】
  ワイヤレス通信で使用するための通信装置であって、動作に際して、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、参照信号RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定する回路と、動作に際して、時間ウィンドウ内でRSが利用可能であると想定する送受信機と、を備える、通信装置をさらに提供する。
【0128】
  いくつかの実施形態では、送受信機は、動作に際して、RSと多重化された物理リソースでデータを受信し、回路は、動作に際して、時間ウィンドウで利用可能であると想定されるRSに従って受信されたデータのレートマッチングを実行する。
【0129】
  たとえば、回路は、動作に際して、受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0130】
  たとえば、送受信機は、動作に際して、同期信号ブロックSSBを受信し、回路は、動作に際して、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0131】
  いくつかの実施形態では、回路は、動作に際して、RS設定に基づいて、セル内でRSが送信される時間ウィンドウ内のRS密度を決定し、RS密度および通信装置の能力に基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定する。
【0132】
  いくつかの実施形態では、送受信機は、動作に際して、通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信する。
【0133】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0134】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0135】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0136】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0137】
  ワイヤレス通信で使用するための基地局であって、動作に際して、参照信号RS設定を決定し、RS設定を含むシステム情報を生成する回路と、動作に際して、システム情報を送信し、決定されたRS設定に従ってRSを送信する送受信機と、を備える、基地局をさらに提供する。
【0138】
  いくつかの実施形態では、回路は、動作に際して、決定されたRS設定に従ってデータのレートマッチングを実行し、送受信機は、動作に際して、RSと多重化された物理リソースでレートマッチングされたデータを送信する。
【0139】
  たとえば、送受信機は、動作に際して、RSを通信装置に送信し、通信装置は、基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0140】
  たとえば、送受信機は、動作に際して、同期信号ブロックSSBを通信装置に送信し、通信装置は、受信されたSSBおよび基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0141】
  いくつかの実施形態では、送受信機は、動作に際して、報告を送信する通信装置の能力、および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を受信し、回路は報告に基づいてRS設定を決定する。
【0142】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0143】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0144】
  たとえば、送信タイミングは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0145】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0146】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0147】
  ワイヤレス通信で使用するための基地局であって、動作に際して、ページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、参照信号RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定する回路と、動作に際して、時間ウィンドウ内でRSを送信する送受信機と、を備える、基地局をさらに提供する。
【0148】
  いくつかの実施形態では、回路は、動作に際して、決定されたRS設定に従ってデータのレートマッチングを実行し、送受信機は、動作に際して、時間ウィンドウ内でRS設定に従ってRSと多重化された物理リソースでレートマッチングされたデータを送信する。
【0149】
  たとえば、送受信機は、動作に際して、RSを通信装置に送信し、通信装置は、基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0150】
  たとえば、送受信機は、動作に際して、同期信号ブロックSSBを通信装置に送信し、通信装置は、受信されたSSBおよび基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0151】
  いくつかの実施形態では、送受信機は、動作に際して、報告を送信する通信装置の能力、および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を受信し、回路は報告に基づいてRS設定を決定する。
【0152】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0153】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0154】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0155】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0156】
  通信装置によって実行される以下のステップを含むワイヤレス通信のための方法であって、以下のステップは、参照信号RS設定を示すシステム情報を受信するステップと、受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定するステップと、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定するステップと、を含む、方法をさらに提供する。
【0157】
  いくつかの実施形態では、この方法は、RSと多重化された物理リソースでデータを受信することと、決定されたRS設定に従って受信されたデータのレートマッチングを実行することと、を含む。
【0158】
  たとえば、この方法は、受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行することを含む。
【0159】
  たとえば、この方法は、同期信号ブロックSSBを受信することと、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行することと、を含む。
【0160】
  いくつかの実施形態では、この方法は、RS設定に基づいて、セル内でRSが送信されるRS密度を決定することと、RS密度および通信装置の能力に基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定することと、を含む。
【0161】
  いくつかの実施形態では、この方法は、通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信することを含む。
【0162】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0163】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0164】
  たとえば、送信タイミングは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0165】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0166】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0167】
  通信装置によって実行される以下のステップを含むワイヤレス通信のための方法であって、以下のステップは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、参照信号RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定するステップと、時間ウィンドウ内でRSが利用可能であると想定するステップと、を含む、方法をさらに提供する。
【0168】
  いくつかの実施形態では、この方法は、RSと多重化された物理リソースでデータを受信することと、時間ウィンドウで利用可能であると想定されるRSに従って受信されたデータのレートマッチングを実行することと、を含む。
【0169】
  たとえば、この方法は、受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行することを含む。
【0170】
  たとえば、この方法は、同期信号ブロックSSBを受信することを含み、回路は、動作に際して、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0171】
  いくつかの実施形態では、この方法は、RS設定に基づいて、セル内でRSが送信される時間ウィンドウ内のRS密度を決定することを含み、RS密度および通信装置の能力に基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定する。
【0172】
  いくつかの実施形態では、この方法は、通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信することを含む。
【0173】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0174】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0175】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0176】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0177】
  基地局によって実行される以下のステップを含むワイヤレス通信のための方法であって、以下のステップは、参照信号RS設定を決定するステップと、RS設定を含むシステム情報を生成するステップと、システム情報を送信するステップと、決定されたRS設定に従ってRSを送信するステップと、を含む、方法をさらに提供する。
【0178】
  いくつかの実施形態では、この方法は、決定されたRS設定に従ってデータのレートマッチングを実行することと、RSと多重化された物理リソースでレートマッチングされたデータを送信することと、を含む。
【0179】
  たとえば、この方法は、RSを通信装置に送信することを含み、通信装置は、基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0180】
  たとえば、この方法は、同期信号ブロックSSBを通信装置に送信することを含み、通信装置は、受信されたSSBおよび基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0181】
  いくつかの実施形態では、この方法は、報告を送信する通信装置の能力、および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を受信することと、報告に基づいてRS設定を決定することと、を含む。
【0182】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0183】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0184】
  たとえば、送信タイミングは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0185】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0186】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0187】
  基地局によって実行される以下のステップを含むワイヤレス通信のための方法であって、以下のステップは、ページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、参照信号RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定するステップと、時間ウィンドウ内でRSを送信するステップと、を含む、方法をさらに提供する。
【0188】
  いくつかの実施形態では、この方法は、決定されたRS設定に従ってデータのレートマッチングを実行することと、時間ウィンドウ内でRS設定に従ってRSと多重化された物理リソースでレートマッチングされたデータを送信することと、を含む。
【0189】
  たとえば、この方法は、RSを通信装置に送信することを含み、通信装置は、基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0190】
  たとえば、この方法は、同期信号ブロックSSBを通信装置に送信することを含み、通信装置は、受信されたSSBおよび基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0191】
  いくつかの実施形態では、この方法は、報告を送信する通信装置の能力、および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を受信することと、報告に基づいてRS設定を決定することと、を含む。
【0192】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0193】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0194】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0195】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0196】
  動作に際して、ワイヤレス通信で使用するための通信デバイスを、参照信号RS設定を示すシステム情報を受信することと、受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定することと、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定することと、を実行するように制御する集積回路をさらに提供する。
【0197】
  いくつかの実施形態では、集積回路は通信装置を、RSと多重化された物理リソースでデータを受信し、決定されたRS設定に従って受信されたデータのレートマッチングを実行するように制御する。
【0198】
  たとえば、集積回路は通信装置を、受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行するように制御する。
【0199】
  たとえば、集積回路は通信装置を、同期信号ブロックSSBを受信し、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行するように制御する。
【0200】
  いくつかの実施形態では、集積回路は通信装置を、RS設定に基づいて、セル内でRSが送信されるRS密度を決定し、RS密度および通信装置の能力に基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定するように制御する。
【0201】
  いくつかの実施形態では、集積回路は通信装置を、通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信するように制御する。
【0202】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0203】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0204】
  たとえば、送信タイミングは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0205】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0206】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0207】
  動作に際して、ワイヤレス通信で使用するための通信デバイスを、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、参照信号RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定することと、時間ウィンドウ内でRSが利用可能であると想定することと、を実行するように制御する集積回路をさらに提供する。
【0208】
  いくつかの実施形態では、集積回路は通信装置を、RSと多重化された物理リソースでデータを受信し、時間ウィンドウで利用可能であると想定されるRSに従って受信されたデータのレートマッチングを実行するように制御する。
【0209】
  たとえば、集積回路は通信装置を、受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行するように制御する。
【0210】
  たとえば、集積回路は通信装置を、受信されたSSBおよび受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行するように制御する。
【0211】
  いくつかの実施形態では、集積回路は通信装置を、RS設定に基づいて、セル内でRSが送信される時間ウィンドウ内のRS密度を決定し、RS密度および通信装置の能力に基づいて、セルへのキャンプ、ページングの監視、またはセルへのアクセスのうちの少なくとも1つを実行するか否かを判定するように制御する。
【0212】
  いくつかの実施形態では、集積回路は通信装置を、通信装置の能力および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を送信するように制御する。
【0213】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0214】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0215】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0216】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0217】
  動作に際して、ワイヤレス通信で使用するための基地局を、参照信号RS設定を決定することと、RS設定を含むシステム情報を生成することと、システム情報を送信することと、決定されたRS設定に従ってRSを送信することと、を実行するように制御する集積回路をさらに提供する。
【0218】
  いくつかの実施形態では、集積回路は基地局を、決定されたRS設定に従ってデータのレートマッチングを実行し、RSと多重化された物理リソースでレートマッチングされたデータを送信するように制御する。
【0219】
  たとえば、集積回路は基地局を、RSを通信装置に送信するように制御し、通信装置は、基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0220】
  たとえば、集積回路は基地局を、同期信号ブロックSSBを通信装置に送信するように制御し、通信装置は、受信されたSSBおよび基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0221】
  いくつかの実施形態では、集積回路は基地局を、報告を送信する通信装置の能力、および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を受信することと、報告に基づいてRS設定を決定することと、を実行するように制御する。
【0222】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0223】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0224】
  たとえば、送信タイミングは、通信装置のページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を含む。
【0225】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0226】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0227】
  動作に際して、ワイヤレス通信で使用するための基地局を、ページングオケージョン、ページングフレーム、またはシステム情報ブロックの前に、参照信号RSを含む時間ウィンドウが開始する時間距離を決定することと、時間ウィンドウ内でRSを送信することと、を実行するように制御する集積回路をさらに提供する。
【0228】
  いくつかの実施形態では、集積回路は基地局を、決定されたRS設定に従ってデータのレートマッチングを実行し、時間ウィンドウ内でRS設定に従ってRSと多重化された物理リソースでレートマッチングされたデータを送信するように制御する。
【0229】
  たとえば、集積回路は基地局を、RSを通信装置に送信するように制御し、通信装置は、基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0230】
  たとえば、集積回路は基地局を、同期信号ブロックSSBを通信装置に送信するように制御し、通信装置は、受信されたSSBおよび基地局から受信されたRSに基づいて、時間トラッキング、周波数トラッキング、およびビームトラッキングのうちの少なくとも1つを実行する。
【0231】
  いくつかの実施形態では、集積回路は基地局を、報告を送信する通信装置の能力、および必要なまたは提案されたRS密度のうちの少なくとも1つに関する報告を受信し、報告に基づいてRS設定を決定するように制御する。
【0232】
  たとえば、必要なまたは提案されたRS密度は、通信装置のタイプ、通信装置の能力、通信装置のモビリティステータス、およびトラフィック状況のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0233】
  たとえば、RS設定は、RSシーケンス生成、RSをマッピングするためのリソース、およびRSの送信タイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0234】
  たとえば、RSの送信タイミングは、通信装置の不連続受信DRXサイクル、DRXサイクル内のページングフレームの数、ページングフレームのページングオケージョンの数、ページングフレームの決定に使用されるオフセット、および通信装置の一時的ネットワーク加入者識別情報、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0235】
  いくつかの実施形態では、RSは、トラッキング用参照信号TRSおよびチャネル状態情報参照信号CSI-RSのうちの少なくとも1つを含む。
【0236】
  動作に際して、通信装置の処理を制御する集積回路であって、処理は、
  参照信号RS設定を示すシステム情報を受信することと、
  受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定することと、
  決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定することと、
を含む、集積回路をさらに提供する。
【0237】
  動作に際して、基地局の処理を制御する集積回路であって、処理は、
  参照信号RS設定を決定することと、
  RS設定を含むシステム情報を生成することと、
  システム情報を送信することと、
  決定されたRS設定に従ってRSを送信することと、
を含む、集積回路をさらに提供する。
【0238】
  要約すると、ワイヤレス通信で使用するための通信装置および基地局、通信装置のための方法、ならびに基地局のための方法を提供する。この通信装置は、ワイヤレス通信で使用するための通信装置であって、動作に際して、参照信号RS設定を示すシステム情報を受信する送受信機と、動作に際して、受信されたシステム情報に基づいてRS設定を決定する回路と、を含み、送受信機は、動作に際して、決定されたRS設定に従ってRSが利用可能であると想定する、通信装置を含む。