(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-03
(45)【発行日】2025-07-11
(54)【発明の名称】読取装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20250704BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20250704BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/12 361E
(21)【出願番号】P 2021122360
(22)【出願日】2021-07-27
【審査請求日】2024-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 英浩
(72)【発明者】
【氏名】高須 拓也
(72)【発明者】
【氏名】杉山 智則
(72)【発明者】
【氏名】福澤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】武田 拓樹
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-197369(JP,A)
【文献】特開2020-135419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置で撮像された商品の画像から、前記商品のパッケージ
の全ての面に付された不可視のコードシンボルを読み取る第1読取手段と、
前記画像から、サービス対象の商品に付された所定のフラグ図形を読み取る第2読取手段と、
前記第2読取手段が前記フラグ図形を読み取ったことを条件に、前記画像から、前記商品の購入時に付与されるサービス内容を表したサービスラベルを読み取る第3読取手段と、
前記第1読取手段の読み取り結果を出力するとともに、前記第3読取手段が前記サービスラベルを読み取った場合に、当該第3読取手段の読み取り結果を出力する出力手段と、
を備え、
前記フラグ図形は、前記コードシンボルが付された前記パッケージ
の面の各々に付され、
前記第2読取手段は、前記第1読取手段で前記コードシンボルが読み取られた後、読み取りを開始する、読取装置。
【請求項2】
前記フラグ図形は、テープ状のシール部材に印刷され、前記シール部材を介して
前記パッケージ
の全ての面に亘って横断的に貼付される、請求項1に記載の読取装置。
【請求項3】
前記コードシンボルは、前記パッケージ
の全ての面に電子透かしとして埋め込まれ、
前記第1読取手段は、前記画像から、前記
電子透かしとして埋め込まれたコードシンボルを読み取る、請求項1又は2に記載の読取装置。
【請求項4】
前記第1読取手段は、前記第2読取手段による前記フラグ図形の読み取り開始に伴い、前記コードシンボルの読み取りを停止する、請求項1~3の何れか一項に記載の読取装置。
【請求項5】
前記第2読取手段は、前記フラグ図形を所定時間の間読み取ることができない場合、読み取りを停止する、請求項1~4の何れか一項に記載の読取装置。
【請求項6】
読取装置のコンピュータを、
撮像装置で撮像された商品の画像から、前記商品のパッケージ
の全ての面に付された不可視のコードシンボルを読み取る第1読取手段と、
前記画像から、サービス対象の商品に付された所定のフラグ図形を読み取る第2読取手段と、
前記第2読取手段が前記フラグ図形を読み取ったことを条件に、前記画像から、前記商品の購入時に付与されるサービス内容を表したサービスラベルを読み取る第3読取手段と、
前記第1読取手段の読み取り結果を出力するとともに、前記第3読取手段が前記サービスラベルを読み取った場合に、当該第3読取手段の読み取り結果を出力する出力手段と、 して機能させ、
前記フラグ図形は、前記コードシンボルが付された前記パッケージ
の面の各々に付され、
前記第2読取手段は、前記第1読取手段で前記コードシンボルが読み取られた後、読み取りを開始する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、読取装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品を販売する小売店等では、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードシンボルを読み取る読取装置が用いられている。例えば、小売店では、読取装置がコードシンボルから読み取った、商品を識別可能な識別子等の情報に基づいて、客が購入する商品の登録処理等を行っている。
【0003】
また、小売店では、値引きや割引等のサービス対象の商品に、そのサービス内容を表示したラベル(以下、サービスラベルという)を貼付することが行われている。この場合、サービスラベルの見過しや読み溢しを防止するため、読取装置で読み取り可能な所定の図形(以下、フラグ図形ともいう)を表したフラグシールを、サービス対象の商品に貼付することが行われている。そして、読取装置では、コードシンボルの読み取り時にフラグ図形(フラグシール)を読み取ると、報知等の処理を行うことで、サービスラベルの読み取りを促している。
【0004】
また、近時では、商品のパッケージに、電子透かし状のコードシンボルを複数埋め込んだものが存在している。このようなコードシンボルは、人が視認することはできない不可視のコードシンボルとなるが、読取装置で読み取ることが可能である。そのため、例えば、商品のパッケージ面の各々にコードシンボルを埋め込むことで、商品のどの領域からもコードシンボルを読み取ることができ、コードシンボルを探す手間を省くことができる。
【0005】
ところで、商品のパッケージに一のコードシンボルが視認可能な状態で付される構成では、コードシンボルの近傍にフラグ図形を付加することで、フラグ図形の読み溢しを防ぐことができる。しかしながら、上記した不可視のコードシンボルがパッケージ面に付される構成では、どのコードシンボルが読み取られるのかを特定することはできないため、コードシンボルの近傍にフラグ図形を付加することは困難である。また、フラグシール(フラグ図形)が不用意に貼付されると、コードシンボルが読み取られた際にフラグ図形を読み取ることができず、読み溢しが発生する可能性がある。この場合、オペレータがサービスラベルの存在に気付かずに、値引き等のサービスを提供しないまま取引を進める可能性があるため、さらなる改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、不可視のコードシンボルが付された商品から、フラグ図形の読み取りを効率的に行うことが可能な読取装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の読取装置は、第1読取手段と、第2読取手段と、第3読取手段と、出力手段とを備える。第1読取手段は、撮像装置で撮像された商品の画像から、前記商品のパッケージの全ての面に付された不可視のコードシンボルを読み取る。第2読取手段は、前記画像から、サービス対象の商品に付された所定のフラグ図形を読み取る。第3読取手段は、前記第2読取手段が前記フラグ図形を読み取ったことを条件に、前記画像から、前記商品の購入時に付与されるサービス内容を表したサービスラベルを読み取る。出力手段は、前記第1読取手段の読み取り結果を出力するとともに、前記第3読取手段が前記サービスラベルを読み取った場合に、当該第3読取手段の読み取り結果を出力する。また、前記フラグ図形は、前記コードシンボルが付された前記パッケージの面の各々に付され、第2読取手段は、前記第1読取手段で前記コードシンボルが読み取られた後、読み取りを開始する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るPOSシステムの全体構成を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る読取装置の構成の一例を説明するための図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る商品の外観の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る読取装置及びPOS端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る読取装置及びPOS端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態の読取装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態に係るシンボル読取装置及びプログラムについて説明する。以下の実施形態では、小売店の店舗に設置されたPOS(Point Of Sales)システムへの適用例について説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0010】
図1は、POSシステム1の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように、POS(Point Of Sales)システム1は、読取装置10と、読取装置10で読み取られたデータに基づきデータ処理を実行するPOS端末20と、を備える。
【0011】
読取装置10は、商品を入れた買物カゴ等を載置するためのサッカー台2上において、オペレータと顧客とが略対面する場所(略中央部)に立設される。POS端末20は、サッカー台2の一方の端部付近に設けられる。読取装置10とPOS端末20とは、図示しない伝送路によって通信可能に接続される。読取装置10とPOS端末20とは、POSシステム1を構成する。
【0012】
POS端末20は、読取装置10で読み取られた商品の情報等に基づいて、客が購入する商品の登録処理や精算処理等を含む販売データ処理を実行する。POS端末20は、オペレータ用と客用との2つの表示部21(第1表示部211、第2表示部212)と、キーボード22と、レシートプリンタ23とを備えている。また、POS端末20は、例えば硬貨及び紙幣を出し入れ自在に収納するドロワ30の上に設置される。
【0013】
表示部21は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスで構成されるタッチパネル付きの表示装置である。キーボード22は、置数キーや小計キー等の各種キーボードや鍵キーを含む入力デバイスである。レシートプリンタ23は、例えばサーマルプリンタであり、POS端末20が実行する販売データ処理に応じて、レシート等を印字する。
【0014】
次に、読取装置10の構成について説明する。
図2は、読取装置10の構成の一例を説明するための図である。ここで、
図2は、読取装置10を撮像窓111が設けられている側(オペレータの立ち位置側)から見た状態を示している。
【0015】
読取装置10は、本体部11、撮像部12、第1表示部13、キーボード14及び第2表示部15等を備える。
【0016】
本体部11は、略直方体状に形成されており、サッカー台2上に立設される。ここで、サッカー台2上に立設される本体部11の高さは、オペレータの目の高さ以下とすることが好ましい。
【0017】
本体部11におけるオペレータの立ち位置側には、開口部となる撮像窓111が設けられる。撮像窓111内には、撮像部12が設置される。オペレータは、客が持って来た商品、つまり購入対象の商品を撮像窓111に翳すことで、撮像部12に当該商品の撮像(読取)を行わせる。
【0018】
撮像部12は、撮像装置の一例である。撮像部12は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary MOS)等の撮像素子や撮像レンズ等の光学系を有する。撮像レンズは、撮像素子によって撮像される撮像領域の画像を撮像素子に結像する。撮像領域とは、撮像窓111から撮像レンズを通して撮像素子のエリアに結像する領域を指す。撮像部12は、撮像窓111を介して、本体部11の外を撮像する。具体的には、撮像部12は、撮像窓111に翳された商品を撮像する。
【0019】
ここで、商品は、店舗で販売される食品や衣類等の物品であり、箱や袋状のパッケージにより包装されている。商品のパッケージには、バーコードや二次元コード等のコードシンボルが印刷等により付されている。コードシンボルは、商品の種別を識別可能な商品コード等の情報を、Code128等の所定の規格に準拠した形式にエンコードされた状態で保持する。
【0020】
また、本実施形態において、コードシンボルは、Digimarc Barcode(登録商標)等の電子透かし技術により、不可視の情報として商品のパッケージに複数付されている。かかるコードシンボルは、例えば商品のパッケージ全体に模様として埋め込まれ、読取装置10により読み取ることが可能となっている。これにより、読取装置10では、商品のどの領域を撮像してもコードシンボルを読み取ることができる。なお、不可視のコードシンボルを実現する方法は電子透かし技術に限らず、他の技術を用いて実現されてもよい。
【0021】
読取装置10では、商品からコードシンボルを読み取ると、そのコードシンボルに保持された商品コード等の情報を読み取り結果として出力する。POS端末20では、読取装置10でコードシンボルが読み取られると、そのコードシンボルに保持された商品コードに基づき、商品の登録処理や精算処理等を含む販売データ処理を実行する。
【0022】
なお、本実施形態では、コードシンボルは、商品のパッケージ全体に付されるものとするが、これに限らず、複数のパッケージ面の一面や、パッケージ面の一部に付される形態としてもよい。
【0023】
また、値引きや割引、ポイント付加等のサービスの提供対象となる商品のパッケージには、提供するサービス内容を視認可能な状態で表したラベル(以下、サービスラベル)が付加される。サービスラベルは、予め定められた図形や文様で表され、サービスの提供対象となった商品に個別に貼付される。例えば、サービスラベルは、賞味期限又は消費期限の期限切れが近い商品等に貼付される。
【0024】
読取装置10では、商品からサービスラベルを読み取ると、そのサービスラベルが表すサービス内容を読み取り結果として出力する。POS端末20では、読取装置10でサービスラベルが読み取られると、そのサービスラベルに対応するサービス内容(値引きや割引等)を提供する販売データ処理を実行する。
【0025】
なお、サービスラベルの貼付位置や個数は特に問わないものとする。また、本実施形態では、読取装置10がサービスラベルを読み取る構成とするが、オペレータの視認及び操作により、サービスラベルのサービス内容がキーボード14等を介して入力される構成としてもよい。
【0026】
また、サービスラベルが貼付される商品のパッケージには、サービスラベルが貼付されていることを示すフラグシールが貼付される。フラグシールには、丸印や二重丸など、所定の図形や模様等のフラグ図形が表される。
【0027】
読取装置10では、商品からフラグシール(フラグ図形)を読み取ると、サービスラベルが貼付されていることを報知する処理等を実行することで、サービスラベルの読み取りをオペレータに促す。これにより、読取装置10では、サービスラベルの読み溢し防止を図ることが可能となっている。
【0028】
ところで、商品のパッケージに一のコードシンボルが視認可能な状態で付される構成では、コードシンボルの近傍にフラグシールを貼付することで、フラグシールの読み溢しを防ぐことができる。しかしながら、本実施形態のようにパッケージ面の各々に不可視のコードシンボルが複数付される構成では、オペレータはどのコードシンボルが読み取られるのかを特定することはできないため、コードシンボルの近傍にフラグシールを貼付することは困難である。また、フラグシールが不用意に貼付されると、コードシンボルが読み取られた際にフラグシールを読み取ることができず、フラグシールの読み溢しが発生する可能性がある。
【0029】
そこで、本実施形態では、少なくともコードシンボルが付されるパッケージ面の各々に、フラグシールを貼付することで、フラグシールの読み溢し防止を図っている。ここで、
図3は、本実施形態に係る商品の外観の一例を示す図である。
【0030】
図3に示すように、商品4のパッケージ面には、コードシンボル41が電子透かしとして埋め込まれている。より具体的には、箱状の商品4が有する6つのパッケージ面の各々に、電子透かしのコードシンボル41が複数埋め込まれている。なお、
図3では、同一のコードシンボル41が複数埋め込まれた領域を、ハッチングで示している。
【0031】
また、商品4が、サービス対象の商品である場合には、パッケージ面にサービスラベル44が貼付される。
図3では、商品の価格から半額分を値引き(割引)することを表すサービスラベル44を貼付した例を示している。
【0032】
また、サービスラベル44が貼付される商品4には、当該商品4の各パッケージ面に、フラグ図形42を保持するフラグシール43が貼付される。ここで、
図3では、テープ状のシール部材であるフラグシール43を、パッケージの各面に亘って横断的に貼付した例を示している。フラグシール43には、複数のフラグ図形42が連続的に印刷されている。このような形態のフラグシール43を用いることで、パッケージ面に対するフラグ図形の付加を効率的に行うことができる。
【0033】
このように、商品4では、コードシンボル41が付されるパッケージの各面に、フラグシール43(フラグ図形)が貼付される。これにより、本実施形態では、商品4の何れかのパッケージ面からコードシンボル41が読み取られた場合に、当該パッケージ面に付されたフラグ図形の読み取りを効率的に行わせることが可能となるため、フラグシールの読み溢し防止を図ることができる。
【0034】
なお、
図3では、サービスラベル44が、フラグシール43に重畳して貼付された例を示しているが、サービスラベル44の貼付位置や個数は、
図3の例に限定されないものとする。
【0035】
図2に戻り、読取装置10の説明を続ける。第1表示部13は、オペレータ用の表示装置である。第1表示部13は、撮像窓111の上部に設けられる。第1表示部13は、例えばLCD等の表示デバイスで構成されるタッチパネル付きの表示装置である。第1表示部13は、POS端末20による登録処理に対応して、登録された商品の品名、価格等をオペレータに対して表示する。
【0036】
キーボード14は、第1表示部13の近傍(側部)に設けられる。キーボード14は、各種キー等を有する。なお、
図2では、第1表示部13とキーボード14とを一体的に設けた例を示しているが、別体としてもよい。
【0037】
第2表示部15は、LCD等の表示デバイスで構成されるタッチパネル付きの表示装置である。第2表示部15は、POS端末20による売上登録処理に応じ、登録された商品の品名、価格等を客に対して表示する。
【0038】
なお、読取装置10の構成は、
図1の例に限定されないものとする。例えば、読取装置10は、撮像窓111内に、撮像部12の撮像領域を照らす照明装置を備えてもよい。
【0039】
図4は、読取装置10及びPOS端末20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0040】
図4に示すように、読取装置10は、上述した撮像部12、第1表示部13、キーボード14及び第2表示部15とともに、マイクロコンピュータ101を備える。
【0041】
マイクロコンピュータ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)102と、ROM(Read Only Memory)103と、RAM(Random Access Memory)104とを有する。CPU102は、プロセッサの一例である。CPU102は、読取装置10の各部を統括的に制御する。ROM103は、制御プログラム等の固定的情報を予め記憶する。RAM104は、各種データを書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能する。したがって、マイクロコンピュータ101は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。なお、RAM104は、その全部又は一部が不揮発性の記憶媒体で構成されてもよい。また、マイクロコンピュータ101は、RTC(Real Time Clock)等の計時機能を有する。
【0042】
また、読取装置10は、記憶部105を備える。記憶部105は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。記憶部105は、読取装置10の動作に係る各種プログラムや各種データ等を記憶する。例えば、読取装置10は、後述する各機能構成(
図5参照)を実現するための制御プログラムを記憶する。
【0043】
また、記憶部105は、撮像部12で撮像される商品の画像から、各種情報を読み取るためのプログラムを記憶する。具体的には、記憶部105は、商品のパッケージに付されたコードシンボルを読み取るための第1プログラムPRaを記憶する。また、記憶部105は、商品のパッケージに付されたフラグ図形を読み取るための第2プログラムPRbを記憶する。また、記憶部105は、商品のパッケージに付されたサービスラベルを読み取るための第3プログラムPRcを記憶する。
【0044】
第1プログラムPRa、第2プログラムPRb及び第3プログラムPRcの各々には、それぞれ読み取りの対象となる情報に応じた処理内容(関数やアルゴリズム)が含まれる。例えば、第1プログラムPRaには、電子透かし情報として埋め込まれたコードシンボルを顕在化するための処理や、コードシンボルの検出に係る処理、コードシンボルをデコードするための処理等が含まれる。また、第2プログラムPRbには、フラグ図形の認識に係る処理等が含まれる。また、第3プログラムPRcには、サービスラベルの認識に係る処理等が含まれる。ここで、コードシンボルの読み取りや各種図形(フラグ図形、サービスラベル)の読み取りに係る読取方法は特に問わず、公知の技術を用いることが可能である。
【0045】
なお、記憶部105が記憶する情報は、上記例に限らないものとする。例えば、記憶部105は、フラグ図形の形状や文様の特徴を示した情報を記憶してもよい。また、記憶部105は、サービスラベルの形状や文様の特徴と、そのサービスラベルに対応するサービス内容とを関連付けた情報を記憶してもよい。また、記憶部105は、後述するPLUファイルを記憶してもよい。
【0046】
また、読取装置10は、通信インタフェース106を備える。通信インタフェース106は、LANケーブル等の接続線を介して他の機器(POS端末20)との間でデータ通信を行う。
【0047】
一方、POS端末20は、
図4に示すように、上述した第1表示部211、第2表示部212、キーボード22、レシートプリンタ23及びドロワ30とともに、マイクロコンピュータ201を備える。
【0048】
マイクロコンピュータ201は、例えばCPU202と、ROM203と、RAM204とを有する。CPU202は、プロセッサの一例である。CPU202は、POS端末20の各部を統括的に制御する。ROM203は、制御プログラム等の固定的情報を予め記憶する。RAM204は、各種データを書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能する。したがって、マイクロコンピュータ201は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。なお、RAM204は、その全部又は一部が不揮発性の記憶媒体で構成されてもよい。また、マイクロコンピュータ201は、RTC等の計時機能を有する。
【0049】
また、POS端末20は、記憶部205を備える。記憶部205は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部207は、POS端末20の動作に係る各種プログラムや各種データ等を記憶する。例えば、記憶部205は、販売データ処理用のプログラムを記憶する。また、記憶部205は、PLUファイルを記憶する。
【0050】
PLUファイルは、店舗で販売される商品の各々について、商品の商品コードと、当該商品コードに対応する商品の商品名、種別、価格等の情報(以下、商品情報ともいう)とが関連付けられたデータファイルである。POS端末20では、読取装置10で読み取られた商品コードに対応する商品の商品情報をPLUファイルから読み出し、RAM204等に一時記憶することで、商品の登録処理を実行する。なお、記憶部205は、読取装置10から参照可能にPLUファイルを記憶してもよい。
【0051】
また、POS端末20は、通信インタフェース206を備える。通信インタフェース206は、LANケーブル等の接続線を介して他の機器(読取装置10)との間でデータ通信を行う。
【0052】
なお、読取装置10及びPOS端末20が備えるハードウェア構成は、
図4に限定されないものとする。例えば、
図4では、ドロワ30は、POS端末20が備える構成としたが、POS端末20とは独立した装置として、POS端末20に接続される構成としてもよい。
【0053】
次に、
図5を参照して、読取装置10及びPOS端末20の機能構成について説明する。
図5は、読取装置10及びPOS端末20の機能構成の一例を示す図である。なお、
図5では、読取装置10とPOS端末20との間で関係する機能構成を破線で繋いでいる。
【0054】
図5に示すように、読取装置10は、画像取得部121、読取処理部122、及び出力制御部123を機能構成として備える。
【0055】
読取装置10が備える機能構成の一部又は全ては、CPU102と記憶部105に記憶された各種プログラムとの協働により、ソフトウェア構成として実現されてもよい。また、読取装置10が備える機能構成の一部又は全ては、CPU102又は専用回路等のハードウェア構成により実現されてもよい。
【0056】
画像取得部121は、撮像部12と協働することで、撮像部12で撮像された画像を取得する。具体的には、画像取得部121は、キーボード14や第1表示部13を介した操作或いはPOS端末20から通知される信号により取引開始が指示されると、撮像部12で撮像された画像データの取り込みを開始する。また、画像取得部121は、キーボード14や第1表示部13の操作或いはPOS端末20から通知される信号により取引終了が指示されると、画像データの取り込みを停止する。
【0057】
なお、画像取得部121は、撮像部12の動作を制御することで、取引の開始や終了の指示に応じて、撮像の開始や終了を制御してもよい。また、画像取得部121は、物体検知等の公知技術を用いることで、撮像部12(撮像窓111)との離間距離が閾値以内となった物品を撮像した画像のみを取得してもよい。これにより、画像取得部121は、商品が撮像された画像を効率的に取得することができる。
【0058】
読取処理部122は、第1読取手段、第2読取手段、及び第3読取手段の一例である。読取処理部122は、画像取得部121が取得した商品の画像から、当該商品のパッケージに付された各種情報を読み取る読取処理を実行する。具体的には、読取処理部122は、記憶部105に記憶された第1プログラムPRa、第2プログラムPRb及び第3プログラムPRcと協働することで、コードシンボル、フラグシール(フラグ図形)及びサービスラベルの読み取りを行う。
【0059】
より詳細には、読取処理部122は、第1プログラムPRaを優先的に使用することで、画像取得部121が取得した画像から、コードシンボルの読み取りを最初に行う。読取処理部122は、コードシンボルの読み取りに成功すると、第2プログラムPRbを使用することで、画像取得部121が取得した画像から、フラグ図形の読み取りを行う。そして、読取処理部122は、フラグ図形の読み取りに成功すると第3プログラムPRcを使用し、画像取得部121が取得した画像から、サービスラベルの読み取りを行う。
【0060】
ここで、読取処理部122がフラグ図形の読み取りを行う時間、つまり第2プログラムPRbを使用する時間(以下、第1待機時間ともいう)は予め定められているとする。読取処理部122は、第1待機時間内にフラグ図形を読み取ることができない場合、第2プログラムPRbの使用を終了、つまりフラグ図形の読み取りを停止し、第1プログラムPRaによるコードシンボルの読み取りに切り替える。
【0061】
この場合、読取処理部122は、第2プログラムPRbの使用を終了した後、第1プログラムPRaに直ちに切り替えてもよいし、次の商品の画像に切り替わるまでの間、第1プログラムPRaの使用を待機(停止)してもよい。前者の場合、読取処理部122は、同一商品に付された商品コードを重複して読み取ることがないよう、次の商品の画像に切り替わるまでの間、新たに読み取る商品コードを破棄等することで無効化する。なお、次の商品の画像を検知する方法は特に問わないものとする。例えば、時系列的に連続する画像(フレーム画像)の変化に基づき、被写体の切り替わりを検知する技術等、既存の技術を用いて検知してもよい。
【0062】
また、読取処理部122がサービスラベルの読み取りを行う時間、つまり第3プログラムPRcを使用する時間(以下、第2待機時間ともいう)は、無制限又は第1待機時間よりも長く設定することが好ましい。読取処理部122は、サービスラベルの読み取りにより、そのサービスラベルが表すサービス内容を特定すると、第3プログラムPRcの使用を終了し、第1プログラムPRaに切り替える。ここで、第3プログラムPRcから第1プログラムPRaの切り替えは、第2プログラムPRbから第1プログラムPRaへの切り替えと同様、商品コードの重複読み取りを抑制した状態で行われるものとする。
【0063】
なお、読取処理部122は、第2プログラムPRb及び第3プログラムPRcを使用する間、第1プログラムPRaによるコードシンボルの読み取りを停止してもよいし、並行(並列)で行ってもよい。後者の場合、読取処理部122は、商品コードの重複読み取りを抑制するため、次の商品の画像に切り替わるまでの間、重複分の商品コードを無効化することが好ましい。また、読取処理部122は、フラグ図形を読み取ることができた場合、第1表示部13等を介して、サービスラベルの存在をオペレータに報知することが好ましい。
【0064】
読取処理部122は、画像取得部121が取得した商品の画像から、各種の情報を読み取ると、一商品に係る登録情報としてRAM104等に保持する。登録情報は、少なくとも商品コードを含んでおり、サービスラベルが読み取られた場合には、読み取られたサービスラベルに対応するサービス内容を含む。
【0065】
出力制御部123は、出力手段の一例である。出力制御部123は、読取処理部122が商品の画像から読み取った商品コード等の情報を、POS端末20に出力する。具体的には、出力制御部123は、読取処理部122の読取処理により商品の画像から読み取られた登録情報を、POS端末20に出力する。
【0066】
また、出力制御部123は、登録情報に基づいた表示画面を、第1表示部13や第2表示部15に表示させる。例えば、出力制御部123は、POS端末20の記憶部205等に記憶されたPLUファイルに基づき、登録情報に含まれた商品コードに対応する商品の商品名、価格等を第1表示部13や第2表示部15に表示させる。また、登録情報にサービス内容が含まれる場合、出力制御部123は、そのサービス内容や、サービスを適用した後の価格等を第1表示部13や第2表示部15に表示させる。
【0067】
一方、POS端末20は、
図5に示すように、情報取得部221、販売データ処理部222、及び出力制御部223を機能構成として備える。
【0068】
POS端末20が備える機能構成の一部又は全ては、CPU202と記憶部205に記憶された各種プログラムとの協働により、ソフトウェア構成として実現されてもよい。また、POS端末20が備える機能構成の一部又は全ては、CPU202又は専用回路等のハードウェア構成により実現されてもよい。
【0069】
情報取得部221は、読取装置10で読み取られた登録情報を取得する。具体的には、情報取得部221は、読取装置10から入力される登録情報を取得する。
【0070】
販売データ処理部222は、情報取得部221が取得した登録情報に基づいて、一取引に係る販売データ処理を実行する。具体的には、販売データ処理部222は、PLUファイルに基づいて、登録情報に含まれた商品コードに対応する商品の登録処理を実行する。また、販売データ処理部222は、キーボード22等を介して、一取引分の登録終了を指示する操作を受け付けると、それまでに登録した各商品の価格等に基づき、商品の合計金額を精算する精算処理を実行する。
【0071】
なお、登録情報にサービス内容が含まれる場合、販売データ処理部222は、該当する商品にサービス内容を適用して登録処理を行うものとする。例えば、サービス内容が値引きや割引を指示するものである場合、販売データ処理部222は、該当する商品の価格から、サービス内容で指示された金額分を減算した減算後の価格に基づき登録処理を実行する。
【0072】
出力制御部223は、販売データ処理の処理内容や処理結果の出力を制御する。例えば、出力制御部223は、登録処理で登録された商品に関する情報を、表示部21(第1表示部211、第2表示部212)に表示させる。また、出力制御部223は、一取引で登録された商品の合計金額や、客が支払った支払金額に関する情報等を表示部21(第1表示部211、第2表示部212)に表示させる。また、出力制御部223は、精算処理が完了すると、一取引で登録された商品の内訳や合計金額、支払金額等の情報を印字したレシートをレシートプリンタ23から出力させる。
【0073】
次に、
図6を参照して、読取装置10の動作について説明する。
図6は、読取装置10が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理の前提として、画像取得部121による画像の取得が順次行われているものとする。
【0074】
まず、読取処理部122は、第1プログラムPRaを用いることで、撮像部12で撮像された画像からコードシンボルの読み取りを行う(ステップS11)。次いで、読取処理部122は、コードシンボルを読み取ることができたか否かを判定する(ステップS12)。
【0075】
コードシンボルを読み取ることができなかった場合(ステップS12;No)、読取処理部122は、ステップS11に処理を戻し、コードシンボルの読み取りを再度行う。また、コードシンボルを読み取ることができた場合(ステップS12;Yes)、読取処理部122は、計時機能による計時を開始し(ステップS13)、ステップS14に移行する。
【0076】
続いて、読取処理部122は、第2プログラムPRbを用いることで、撮像部12で撮像された画像からフラグ図形の読み取りを行う(ステップS14)。次いで、読取処理部122は、フラグ図形を読み取ることができたか否かを判定する(ステップS15)。
【0077】
フラグ図形を読み取ることができなかった場合(ステップS15;No)、読取処理部122は、計時時間が第1待機時間に到達したか否かを判定する(ステップS16)。第1待機時間に到達していない場合(ステップS16;No)、読取処理部122は、ステップS14に処理を戻すことで、フラグ図形の読み取りを継続する。また、第1待機時間に到達した場合(ステップS16;Yes)、読取処理部122は、ステップS20に処理を移行させる。
【0078】
一方、ステップS15でフラグ図形を読み取ることができた場合(ステップS15;Yes)、読取処理部122は、計時機能による計時を停止及びリセットした後(ステップS17)、ステップS18に移行する。なお、読取処理部122は、フラグ図形を読み取ることができた場合、サービスラベルの存在を報知するメッセージを第1表示部13に表示させたりすることで、サービスラベルの読み取りをオペレータに促すことが好ましい。
【0079】
続いて、読取処理部122は、第3プログラムPRcを用いることで、撮像部12で撮像された画像からサービスラベルの読み取りを行う(ステップS18)。次いで、読取処理部122は、サービスラベルを読み取ることができたか否かを判定する(ステップS19)。
【0080】
ここで、サービスラベルを読み取ることができなかった場合(ステップS19;No)、読取処理部122は、ステップS18に処理を戻すことで、サービスラベルの読み取りを継続する。また、サービスラベルを読み取ることができた場合(ステップS19;Yes)、読取処理部122は、ステップS20に処理を移行させる。
【0081】
続いて、出力制御部123は、読取処理部122が読み取った情報を、登録情報としてPOS端末20に出力する(ステップS20)。具体的には、出力制御部123は、ステップS11、S12で読み取られた商品コードを出力する。また、ステップS18、S19でサービスラベルが読み取られた場合、商品コードとともに、そのサービスラベルに対応するサービス内容を出力する。
【0082】
続いて、読取処理部122は、読取処理を終了するか否かを判定する(ステップS21)。例えば、読取処理部122は、キーボード14や第1表示部13の操作或いはPOS端末20から通知される信号により、一取引分の読み取り終了や登録終了が指示された場合、読取処理を終了すると判定する。
【0083】
読取処理を終了しないと判定した場合(ステップS21:No)、読取処理部122は、ステップS11に処理を戻す。一方、読取処理を終了すると判定した場合(ステップS21:Yes)、読取処理部122は、本処理を終了する。
【0084】
以上のように、本実施形態に係る商品は、パッケージ面の各々に不可視のコードシンボルが付されており、当該商品がサービス対象の商品の場合に、コードシンボルが付されたパッケージ面の各々に、サービスラベルの存在を示すフラグ図形が付される。
【0085】
また、本実施形態の読取装置10は、撮像部12で撮像された商品の画像から、商品のパッケージ面に付された不可視のコードシンボルを読み取る。また、読取装置10は、コードシンボルが読み取られた後、撮像部12で撮像された商品の画像から、サービス対象の商品に付された所定のフラグ図形を読み取る。そして、読取装置10では、フラグ図形を読み取ったことを条件に、撮像部12で撮像された商品の画像から、サービス内容を表したサービスラベルを読み取る。
【0086】
これにより、読取装置10では、コードシンボルを読み取った場合、そのコードシンボルを読み取ったパッケージ面からフラグ図形を読み取ることができるため、不可視のコードシンボルが付された商品から、フラグ図形の読み取りを効率的に行うことができる。また、オペレータ側にとっても、フラグ図形が付されたパッケージ面を撮像窓111に向けることで、コードシンボル及びフラグ図形を効率的に読み取らせることができるため、利便性の向上を図ることができる。
【0087】
なお、上述した実施形態は、読取装置10が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係る変形例を他の実施形態として説明する。
【0088】
なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0089】
(変形例1)
上述の実施系形態では、店舗で販売される商品の全てに、電子透かしの形態でコードシンボルが情報として商品に付される形態を説明した。しかしながら、この形態に限らず、パッケージの所定の位置に、視認可能な通常のコードシンボル(以下、通常コードシンボルともいう)が付された商品が混在してもよい。
【0090】
この場合、読取処理部122は、通常コードシンボルの読み取りは、上述した第1プログラムPRaを用いて行ってもよいが、通常コードシンボル用にカスタマイズされたプログラムを用いて読み劣ることが好ましい。また、この場合、読取処理部122は、読み取ったコードシンボルが、電子透かしか通常コードシンボルか(不可視か可視か)に応じて、フラグ図形の読み取りを待機する第1待機時間を変更してもよい。
【0091】
例えば、通常コードシンボルの場合は、電子透かしのコードシンボルと比較し、第1待機時間を長くしてもよい。また逆に、通常コードシンボルの場合は、上述した電子透かしのコードシンボルと比較し、第1待機時間を短くしてもよい。一例として、通常コードシンボルの近傍にフラグシールが貼付される場合には、フラグシールの読み取りを速やかに行うことができるため、電子透かしのコードシンボルと比較して、第1待機時間を短くすることが好ましい。
【0092】
なお、読み取ったコードシンボルが、電子透かしか通常コードシンボルかを判別する方法は特に問わず、例えば、読み取りに使用したプログラムの種別に基づき判別してもよい。
【0093】
(変形例2)
上述の実施系形態では、フラグシールの一例として、複数のフラグ図形を連続的に配置したデザインの、テープ状のシール部材を例示したが(
図3参照)、フラグシールの形態はこれに限らないものとする。
【0094】
例えば、フラグシールは、フラグ図形以外の情報を保持してもよい。一例として、サービス対象の商品であることを意味するメッセージ等を保持してもよい。これにより、客は、商品のパッケージ面に貼付されたフラグシールを見ることでサービス対象の商品であることを把握することができる。
【0095】
また、フラグシールはテープ状に限らず、他の形状であってもよいし、貼付方法も特に問わないものとする。但し、コードシンボルが付されたパッケージ面を全てフラグシールで覆ってしまうと、コードシンボルの読み取りができなくなるため、例えばパッケージ面の面積の半分以下や4分の1以下とする等、フラグシールを貼付する面積は抑えることが好ましい。また、パッケージ面の文様との境界を明確にするため、フラグシールの下地は、白色等とすることが好ましい。
【0096】
(変形例3)
上述の実施形態では、読取装置10が、撮像部12で撮像された画像から商品コード等の情報を読み取る構成としたが、これに限らず、POS端末20側で読み取りを行う構成としてもよい。
【0097】
この場合、読取装置10は、撮像部12で撮像された画像をPOS端末20に出力する。POS端末20は、読取装置10から入力される画像から商品コード等の情報の読み取りを行う。具体的には、POS端末20は、
図5で説明した読取装置10の機能構成を具備することで、読取処理部122の機能により、商品コード、フラグ図形、サービスラベルの読み取りを実行する。
【0098】
(変形例4)
上述の実施形態では、読取装置10とPOS端末20とを別体のシステム構成としたが、これに限らず、読取装置10とPOS端末20とを一体化した単独の装置(以下、販売データ処理装置という)としてもよい。この場合、販売データ処理装置は、例えば、客自身が操作するフルセルフ型の販売データ処理装置であってもよい。
【0099】
上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、記憶媒体に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0100】
なお、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0101】
また、上記実施形態の読取装置10で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の読取装置10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0102】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
10 読取装置
11 本体部
111 撮像窓
12 撮像部
13 第1表示部
14 キーボード
15 第2表示部
20 POS端末
21 表示部
211 第1表示部
212 第2表示部
22 キーボード
23 レシートプリンタ
30 ドロワ
101 マイクロコンピュータ
102 CPU
103 ROM
104 RAM
105 記憶部
106 通信インタフェース
121 画像取得部
122 読取処理部
123 出力制御部
201 マイクロコンピュータ
202 CPU
203 ROM
204 RAM
205 記憶部
206 通信インタフェース
221 情報取得部
222 販売データ処理部
223 出力制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0104】