(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-03
(45)【発行日】2025-07-11
(54)【発明の名称】利用装置、利用方法および利用プログラム
(51)【国際特許分類】
B64G 3/00 20060101AFI20250704BHJP
B64G 1/10 20060101ALI20250704BHJP
B64G 1/24 20060101ALI20250704BHJP
【FI】
B64G3/00
B64G1/10 600
B64G1/24 200
(21)【出願番号】P 2022079920
(22)【出願日】2022-05-16
【審査請求日】2024-03-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】栗原 康平
(72)【発明者】
【氏名】西川 孝典
(72)【発明者】
【氏名】西山 岳宏
【審査官】西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-257810(JP,A)
【文献】特開2020-154835(JP,A)
【文献】特開2020-173604(JP,A)
【文献】特開2012-144137(JP,A)
【文献】特開2005-276004(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0080037(US,A1)
【文献】米国特許第06690934(US,B1)
【文献】欧州特許出願公開第3736735(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64G 3/00
B64G 1/10、 1/24
G06T 1/00、 7/00
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付ける要求受付部と、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索する衛星候補検索部と、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索する画像候補検索部と、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索するアプリケーション候補検索部と、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価する候補評価部と、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する情報提示部と、
を備える利用装置。
【請求項2】
前記必要条件は、観測時間と観測領域を示し、
前記衛星情報は、衛星軌道を示し、
前記衛星候補検索部は、前記観測時間に前記観測領域を観測することが可能な衛星軌道を示す衛星情報の観測衛星を、前記観測衛星候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項3】
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記衛星情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記衛星候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記観測種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを示す衛星情報の観測衛星を、前記観測衛星候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項4】
前記必要条件は、観測時間と観測領域を示し、
前記画像アーカイブには、前記複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶され、
前記画像情報は、観測時刻と観測領域を示し、
前記画像候補検索部は、前記必要条件に合う観測時刻と前記必要条件に合う観測領域を示す画像情報のアーカイブ画像を、前記アーカイブ画像候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項5】
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記画像アーカイブには、前記複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶され、
前記画像情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記画像候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記解析種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを示す画像情報のアーカイブ画像を、前記アーカイブ画像候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項6】
前記画像アーカイブには、前記複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶され、
前記画像情報は、観測衛星を示し、
前記画像候補検索部は、前記観測衛星候補を示す画像情報のアーカイブ画像を、前記アーカイブ画像候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項7】
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記アプリケーションデータベースには、前記複数の解析アプリケーションのそれぞれのアプリケーション情報が記憶され、
前記アプリケーション情報は、解析種類を示し、
前記アプリケーション候補検索部は、前記必要条件に合うアプリケーション情報の解析アプリケーションを、前記解析アプリケーション候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項8】
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記アプリケーションデータベースには、前記複数の解析アプリケーションのそれぞれのアプリケーション情報が記憶され、
前記アプリケーション情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記アプリケーション候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記解析種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを示すアプリケーション情報の解析アプリケーションを、前記解析アプリケーション候補として見つける
請求項1に記載の利用装置。
【請求項9】
前記衛星情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記アプリケーション候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記解析種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを判定し、
前記衛星候補検索部は、判定された観測種類と判定された観測性能の少なくともいずれかを示す衛星情報の観測衛星を、前記観測衛星候補として見つける
請求項8に記載の利用装置。
【請求項10】
前記評価関数は、複数のパラメータを有し、
前記複数のパラメータは、観測性能と観測領域と画像品質と解析時間と観測時刻差と入手時間の少なくともいずれかのパラメータを含み、
前記複数のパラメータのそれぞれは、ユーザによって重み付けされている
請求項1に記載の利用装置。
【請求項11】
前記利用装置は、観測要求部と画像解析部を備え、
前記情報提示部は、前記1つ以上の候補組み合わせのいずれかの選択を受け付け
前記観測要求部は、選択された候補組み合わせに観測衛星候補として含まれる観測衛星による観測を要求する観測要求を送信し、要求された観測によって得られた観測画像を受け取り、
前記画像解析部は、受け取られた観測画像と選択された候補組み合わせにアーカイブ画像候補として含まれるアーカイブ画像の少なくともいずれかを、選択された候補組み合わせに解析アプリケーション候補として含まれる解析アプリケーションを使って解析し、
前記情報提示部は、解析結果を提示する
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の利用装置。
【請求項12】
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付け、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索し、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索し、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索し、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価し、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する
利用方法。
【請求項13】
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付ける要求受付部と、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索する衛星候補検索部と、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索する画像候補検索部と、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索するアプリケーション候補検索部と、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価する候補評価部と、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する情報提示部として、
コンピュータを機能させるための利用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザが人工衛星によって得られた画像の解析サービスを利用するためのプラットフォームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
多種多様な観測衛星を運用して観測データをユーザに提供するシステムにおいて、ユーザから要求があった場合に、これまでの運用で取得されたアーカイブデータまたは新たな運用で取得される新規データを、要求に応じて処理する必要がある。
ユーザは、事業者および衛星を選ぶ必要がある。また、ユーザは、アーカイブまたは新規観測を選ぶ必要がある。また、ユーザは、サービスを選ぶ必要がある。さらに、ユーザは、それらの組み合わせを考える必要がある。これらを選ぶ基準はないので(あるいは部分的な基準しかないので)、必要な情報に対して適切なデータが得られない可能性がある。
事業者は、必要な衛星、必要なアーカイブおよび必要なサービスを保有していない場合に対処できない(あるいは時間がかかる)。つまり、機会損失が発生する。
【0003】
特許文献1は次のような技術を開示している。システムは、ユーザから要求された領域を観測することが可能な衛星および軌道パスを特定する。そして、システムは、それらの組み合わせを使って効率的に要求領域を観測するための観測計画を決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
衛星の利用に関するノウハウが不足しているため、ユーザはどの衛星をどう使うのが最適であるかを判断できない。例えば、ユーザは、必要な衛星データ、必要なデータ量、必要なデータ頻度、アーカイブまたは新規観測の選択、を判断できない。
【0006】
本開示は、人工衛星によって得られた画像の解析サービスを受けるための適切な情報をユーザに提示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の利用装置は、
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付ける要求受付部と、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索する衛星候補検索部と、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索する画像候補検索部と、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索するアプリケーション候補検索部と、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価する候補評価部と、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する情報提示部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、人工衛星によって得られた画像の解析サービスを受けるための適切な情報として、ユーザ要求に対する応答情報をユーザに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1における利用装置100の構成図。
【
図2】実施の形態1における利用装置100の機能構成図。
【
図3】実施の形態1における候補検索部120の機能構成図。
【
図4】実施の形態1における利用方法のフローチャート。
【
図5】実施の形態1における評価関数のパラメータの例を示す図。
【
図6】実施の形態1における観測条件の例を示す図。
【
図7】実施の形態2における利用装置100の構成図。
【
図8】実施の形態2における利用装置100の機能構成図。
【
図9】実施の形態2における利用方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
【0011】
実施の形態1.
利用装置100について、
図1から
図6に基づいて説明する。
利用装置100は、人工衛星によって得られた画像の解析サービスを利用するためにユーザが使用する装置である。
【0012】
***構成の説明***
図1に基づいて、利用装置100の構成を説明する。
利用装置100は、プロセッサ101とメモリ102と補助記憶装置103と通信装置104と入出力インタフェース105といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
【0013】
プロセッサ101は、演算処理を行うICであり、他のハードウェアを制御する。例えば、プロセッサ101はCPUである。
ICは、Integrated Circuitの略称である。
CPUは、Central Processing Unitの略称である。
【0014】
メモリ102は揮発性または不揮発性の記憶装置である。メモリ102は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ102はRAMである。メモリ102に記憶されたデータは必要に応じて補助記憶装置103に保存される。
RAMは、Random Access Memoryの略称である。
【0015】
補助記憶装置103は不揮発性の記憶装置である。例えば、補助記憶装置103は、ROM、HDD、フラッシュメモリまたはこれらの組み合わせである。補助記憶装置103に記憶されたデータは必要に応じてメモリ102にロードされる。
ROMは、Read Only Memoryの略称である。
HDDは、Hard Disk Driveの略称である。
【0016】
通信装置104はレシーバ及びトランスミッタである。例えば、通信装置104は通信チップまたはNICである。利用装置100の通信は通信装置104を用いて行われる。
NICは、Network Interface Cardの略称である。
【0017】
入出力インタフェース105は、入力装置および出力装置が接続されるポートである。例えば、入出力インタフェース105はUSB端子であり、入力装置はキーボードおよびマウスであり、出力装置はディスプレイである。利用装置100の入出力は入出力インタフェース105を用いて行われる。
USBは、Universal Serial Busの略称である。
【0018】
利用装置100は、要求受付部110と候補検索部120と候補評価部130と情報提示部140といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
【0019】
補助記憶装置103には、要求受付部110と候補検索部120と候補評価部130と情報提示部140としてコンピュータを機能させるための利用プログラムが記憶されている。利用プログラムは、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
補助記憶装置103には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
プロセッサ101は、OSを実行しながら、利用プログラムを実行する。
OSは、Operating Systemの略称である。
【0020】
利用プログラムの入出力データは記憶部190に記憶される。
メモリ102は記憶部190として機能する。但し、補助記憶装置103、プロセッサ101内のレジスタおよびプロセッサ101内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、メモリ102の代わりに、又は、メモリ102と共に、記憶部190として機能してもよい。
【0021】
利用装置100は、プロセッサ101を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。
【0022】
利用プログラムは、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録(格納)することができる。
【0023】
図2に、利用装置100の機能構成を示す。
衛星情報DB191,画像アーカイブ192および解析アプリケーションDB193は、記憶部190に記憶される。DBはデータベースを意味する。
【0024】
図3に、候補検索部120の機能構成を示す。
候補検索部120は、衛星候補検索部121と、画像候補検索部122と、アプリケーション候補検索部123と、を備える。
【0025】
***動作の説明***
利用装置100の動作の手順は利用方法に相当する。また、利用装置100の動作の手順は利用プログラムによる処理の手順に相当する。
【0026】
図4に基づいて、利用方法を説明する。
ステップS110において、ユーザは、ユーザ要求を利用装置100に入力する。
要求受付部110は、入力されたユーザ要求を受け付ける。
【0027】
ユーザ要求は、解析サービスを提供するために必要となる条件(必要条件)を示す。
解析サービスは、観測画像を解析して情報を提供するサービスである。解析サービスの一例は、浸水解析および地盤沈下解析である。
観測画像は、観測衛星からの観測によって得られる画像である。観測は撮像に相当する。観測画像には、観測された領域が映っている。
観測衛星は、観測手段を備えて観測を行う人工衛星である。観測手段の一例はカメラおよびレーダである。
必要条件は、観測時間、観測領域および解析種類などを示す。
観測時間は、観測が実施される時間であり、過去と未来のいずれの時間であってもよい。観測時間は、時刻、期間および時間間隔などで特定される。
観測領域は、観測される領域である。
解析種類は、解析サービスの種類である。
【0028】
ステップS120において、候補検索部120は、ユーザ要求に基づいて、衛星候補検索、画像候補検索およびアプリケーション候補検索を行う。
【0029】
衛星候補検索は、衛星情報DB191を用いて行われる。
衛星情報DB191には、複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶される。
衛星情報は、衛星識別子、衛星軌道、観測種類および観測性能などを示す。
衛星識別子は、観測衛星を識別する。
衛星軌道は、観測衛星が飛翔する軌道である。
観測種類は、観測手段の種類である。
観測性能は、観測手段の性能である。例えば、観測性能は解像度で示される。
【0030】
衛星候補検索において、衛星候補検索部121は、1機以上の観測衛星候補を検索する。
1機以上の観測衛星候補は、必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星である。観測衛星候補は新規の撮像機会を有する。
【0031】
1機以上の観測衛星候補は、(1-1)から(1-5)の少なくともいずれか、または、(1-1)から(1-5)のいずれかの組み合わせによって検索される。
【0032】
(1-1)ユーザ要求において必要条件は、観測時間と観測地域を示す。
衛星候補検索部121は、観測時間に観測地域を観測することが可能な衛星軌道を示す衛星情報を検索する。
見つかった衛星情報の衛星識別子で識別される観測衛星が、観測衛星候補となる。
【0033】
(1-2)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
衛星候補検索部121は、解析種類に対応する観測種類を示す衛星情報を検索する。例えば、複数の解析種類のそれぞれに対応する観測種類を示すデータ(解析種類データ)が記憶部190に予め記憶される。解析種類に対応する観測種類は、解析のために必要な観測手段の種類を意味する。衛星候補検索部121は、解析種類データを用いて、解析種類に対応する観測種類を判定する。そして、衛星候補検索部121は、判定された観測種類を示す衛星情報を検索する。
見つかった衛星情報の衛星識別子で識別される観測衛星が、観測衛星候補となる。
【0034】
(1-3)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
衛星候補検索部121は、解析種類に対応する観測性能を示す衛星情報を検索する。例えば、複数の解析種類のそれぞれに対応する観測性能を示すデータ(解析種類データ)が記憶部190に予め記憶される。解析種類に対応する観測性能は、解析のために必要な観測性能を意味する。衛星候補検索部121は、解析種類データを用いて、解析種類に対応する観測性能を判定する。そして、衛星候補検索部121は、判定された観測性能を示す衛星情報を検索する。
見つかった衛星情報の衛星識別子で識別される観測衛星が、観測衛星候補となる。
【0035】
(1-4)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
アプリケーション候補検索部123は、解析種類に対応する観測種類を判定する。
衛星候補検索部121は、判定された観測種類を示す衛星情報を検索する。
見つかった衛星情報の衛星識別子で識別される観測衛星が、観測衛星候補となる。
【0036】
(1-5)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
アプリケーション候補検索部123は、解析種類に対応する観測性能を判定する。
衛星候補検索部121は、判定された観測性能を示す衛星情報を検索する。
見つかった衛星情報の衛星識別子で識別される観測衛星が、観測衛星候補となる。
【0037】
画像候補検索は、画像アーカイブ192を用いて行われる。
画像アーカイブ192には、複数のアーカイブ画像と複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶される。
アーカイブ画像は、過去の観測画像である。
画像情報は、観測時刻、観測地域、観測種類、観測性能および衛星識別子などを示す。
【0038】
画像候補検索において、画像候補検索部122は、1つ以上のアーカイブ画像候補を検索する。
1つ以上のアーカイブ画像候補は、必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像である。
【0039】
1つ以上のアーカイブ画像候補は、(2-1)から(2-3)の少なくともいずれか、または、(2-1)から(2-3)のいずれかの組み合わせによって検索される。
【0040】
(2-1)ユーザ要求において必要条件は、観測時間と観測領域を示す。
画像候補検索部122は、必要条件に合う観測時刻と必要条件に合う観測領域を示す画像情報を検索する。
見つかった画像情報に対応するアーカイブ画像が、アーカイブ画像候補となる。
【0041】
(2-2)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
画像候補検索部122は、解析種類に対応する観測種類を示す画像情報を検索する。例えば、画像候補検索部122は、前述の解析種類データを用いて、解析種類に対応する観測種類を判定する。そして、画像候補検索部122は、判定された観測種類を示す画像情報を検索する。
見つかった画像情報に対応するアーカイブ画像が、アーカイブ画像候補となる。
【0042】
(2-3)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
画像候補検索部122は、解析種類に対応する観測性能を示す画像情報を検索する。例えば、画像候補検索部122は、前述の解析種類データを用いて、解析種類に対応する観測性能を判定する。そして、画像候補検索部122は、判定された観測性能を示す画像情報を検索する。
見つかった画像情報に対応するアーカイブ画像が、アーカイブ画像候補となる。
【0043】
(2-4)画像候補検索部122は、観測衛星候補を識別する衛星識別子を示す画像情報を検索する。
見つかった画像情報に対応するアーカイブ画像が、アーカイブ画像候補となる。
【0044】
アプリケーション候補検索は、解析アプリケーションDB193を用いて行われる。
解析アプリケーションDB193には、複数の解析アプリケーションと複数の解析アプリケーションのそれぞれのアプリケーション情報が記憶される。
解析アプリケーションは、観測画像を解析するためのアプリケーションである。アプリケーションは、例えばソフトウェアまたはプログラムに相当する。
アプリケーション情報は、解析種類、観測種類および観測性能などを示す。
【0045】
アプリケーション候補検索において、アプリケーション候補検索部123は、1つ以上の解析アプリケーション候補を検索する。
1つ以上の解析アプリケーション候補は、必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションである。
【0046】
1つ以上の解析アプリケーション候補は、(3-1)から(3-3)の少なくともいずれか、または、(3-1)から(3-3)のいずれかの組み合わせによって検索される。
【0047】
(3-1)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
アプリケーション候補検索部123は、必要条件に合うアプリケーション情報を検索する。
見つかったアプリケーション情報に対応する解析アプリケーションが、解析アプリケーション候補となる。
【0048】
(3-2)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
アプリケーション候補検索部123は、解析種類に対応する観測種類を示すアプリケーション情報を検索する。例えば、アプリケーション候補検索部123は、前述の解析種類データを用いて、解析種類に対応する観測種類を判定する。そして、アプリケーション候補検索部123は、判定された観測種類を示すアプリケーション情報を検索する。
見つかったアプリケーション情報に対応する解析アプリケーションが、解析アプリケーション候補となる。
【0049】
(3-3)ユーザ要求において必要条件は、解析種類を示す。
アプリケーション候補検索部123は、解析種類に対応する観測性能を示すアプリケーション情報を検索する。例えば、アプリケーション候補検索部123は、前述の解析種類データを用いて、解析種類に対応する観測性能を判定する。そして、アプリケーション候補検索部123は、判定された観測性能を示すアプリケーション情報を検索する。
見つかったアプリケーション情報に対応する解析アプリケーションが、解析アプリケーション候補となる。
【0050】
ステップS120により、1機以上の観測衛星候補と1つ以上のアーカイブ画像候補と1つ以上の解析アプリケーション候補の少なくともいずれかの候補が見つかる。
【0051】
ステップS130において、候補評価部130は、ステップS120で見つかった候補を、評価関数を用いて評価する。
【0052】
具体的には、候補評価部130は、1機以上の観測衛星候補のそれぞれの衛星情報と1つ以上のアーカイブ画像候補のそれぞれの画像情報と1つ以上の解析アプリケーション候補のそれぞれのアプリケーション情報を入力にして、評価関数を演算する。
これにより、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の組み合わせ(候補組み合わせ)ごとに、評価値が算出される。候補組み合わせは、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の少なくともいずれかを含む。
【0053】
図5に基づいて、評価関数について説明する。
評価関数は、複数のパラメータを有する。各パラメータは、ユーザによって重み付けされている。
パラメータの一例は、観測性能、観測領域、画像品質、解析時間、観測時刻差および入手時間である。
解析時間は、解析アプリケーションの処理時間に相当する。
観測時刻差は、要求された観測時刻と観測画像の観測時刻の差である。
入手時間は、観測衛星候補を使って新たな観測画像を入手するために必要な時間である。
【0054】
ステップS140において、情報提示部140は、ステップS130で得られた評価結果に基づいて、応答情報を提示する。提示の具体例は、ディスプレイへの表示である。
応答情報は、1つ以上の候補組み合わせを示す。
【0055】
例えば、ステップS130で評価関数から、各候補組み合わせの評価値に基づいて選択された最適な候補組み合わせが出力される。情報提示部140は、最適な候補組み合わせを提示する。
【0056】
例えば、ステップS130で評価関数から、各候補組み合わせの評価値が出力される。情報提示部140は、各候補組み合わせの評価値に基づいて、評価の高い順に所定数の候補組み合わせを選択する。そして、情報提示部140は、選択された候補組み合わせを提示する。
【0057】
***実施の形態1の補足***
図6に基づいて、ステップS120の画像候補検索を補足する。画像候補検索において、以下のようにアーカイブ画像候補が選択されてもよい。
画像候補検索部122は、観測条件にマッチングして且つ日時条件差が許容範囲に収まるアーカイブ画像を選択する。選択されたアーカイブ画像がアーカイブ画像候補となる。
観測条件は、観測領域、オフナディア角、分解能および軌道方向などを示す。
日時条件差は、要求された観測日時とアーカイブ画像の観測日時の差に相当する。例えば、日時条件差は期間差または季節差である。
【0058】
***実施の形態1の効果***
実施の形態1により、観測画像の解析サービスを受けるための適切な情報として、ユーザ要求に対する応答情報をユーザに提示することができる。そのため、ユーザは、提示された応答情報を使って解析サービスを受けることが可能となる。
【0059】
実施の形態2.
解析サービスを提供する形態について、主に実施の形態1と異なる点を
図7から
図9に基づいて説明する。
【0060】
***構成の説明***
図7に基づいて、利用装置100の構成を説明する。
利用装置100は、さらに、観測要求部150と画像解析部160を備える。
利用プログラムは、さらに、観測要求部150と画像解析部160としてコンピュータを機能させる。
【0061】
図8に、利用装置100の機能構成を示す。
運用システムは、観測システムを運用する事業者のシステムである。
観測システムは、1機以上の観測衛星を使って観測を実施するためのシステムである。
【0062】
***動作の説明***
図9に基づいて、利用方法を説明する。
ステップS110からステップS140は、実施の形態1で説明した通りである。
ステップS140の後、処理はステップS210に進む。
【0063】
ステップS210において、ユーザは、提示された1つ以上の候補組み合わせから、いずれかの候補組み合わせを選択する。
情報提示部140は、候補組み合わせの選択を受け付ける。
選択された候補組み合わせを、選択組み合わせと称する。
選択組み合わせに含まれる観測衛星候補を、選択衛星と称する。
選択組み合わせに含まれるアーカイブ画像候補を、選択画像と称する。
選択組み合わせに含まれる解析アプリケーション候補を、選択アプリケーションと称する。
【0064】
ステップS220において、観測要求部150は新規画像を受け取る。
新規画像は、選択衛星からの観測によって新たに得られた観測画像である。
【0065】
観測要求部150は、新規画像を以下のように受け取る。
まず、観測要求部150は観測要求を送信する。
観測要求は、選択衛星による観測を要求するためのデータである。観測要求は、選択衛星、観測時間および観測領域などを示す。
例えば、観測要求部150は、選択衛星を運用する事業者の運用システムへ観測要求を送信する。運用システムは、観測要求を受信し、観測要求に応じて選択衛星に観測を実施させ、実施された観測によって得られた新規画像を受け取り、新規画像を利用装置100へ送信する。
そして、観測要求部150は新規画像を受信する。
【0066】
但し、選択組み合わせが観測衛星候補を含まない場合、ステップS220は実行されない。
【0067】
ステップS230において、画像解析部160は、選択アプリケーションを使って新規画像および選択画像を解析する。
但し、選択組み合わせが観測衛星候補を含まない場合、新規画像の解析は実行されない。また、選択組み合わせがアーカイブ画像候補を含まない場合、選択画像の解析は実行されない。
【0068】
ステップS240において、情報提示部140は解析結果を提示する。
【0069】
***実施の形態2の効果***
実施の形態2により、1つ以上の候補組み合わせから選択された候補組み合わせを使って解析サービスを提供することができる。
【0070】
***実施の形態の補足***
実施の形態において、衛星情報DB191、画像アーカイブ192および解析アプリケーションDB193は、外部の装置で管理されてもよい。
【0071】
実施の形態により、衛星データの利用の拡大を促進することが可能となる。その結果、多岐にわたる産業分野において衛星利用による各産業の課題解決を実現することが可能となる。
【0072】
各実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本開示の技術的範囲を制限することを意図するものではない。各実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【0073】
利用装置100の各要素は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせのいずれで実現されてもよい。
利用装置100の各要素の「部」は、「処理」、「工程」、「回路」または「サーキットリ」と読み替えてもよい。
【0074】
以下に、本開示の諸態様を付記として記載する。
【0075】
(付記1)
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付ける要求受付部と、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索する衛星候補検索部と、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索する画像候補検索部と、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索するアプリケーション候補検索部と、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価する候補評価部と、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する情報提示部と、
を備える利用装置。
【0076】
(付記2)
前記必要条件は、観測時間と観測領域を示し、
前記衛星情報は、衛星軌道を示し、
前記衛星候補検索部は、前記観測時間に前記観測領域を観測することが可能な衛星軌道を示す衛星情報の観測衛星を、前記観測衛星候補として見つける
付記1に記載の利用装置。
【0077】
(付記3)
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記衛星情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記衛星候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記観測種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを示す衛星情報の観測衛星を、前記観測衛星候補として見つける
付記1または付記2に記載の利用装置。
【0078】
(付記4)
前記必要条件は、観測時間と観測領域を示し、
前記画像アーカイブには、前記複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶され、
前記画像情報は、観測時刻と観測領域を示し、
前記画像候補検索部は、前記必要条件に合う観測時刻と前記必要条件に合う観測領域を示す画像情報のアーカイブ画像を、前記アーカイブ画像候補として見つける
付記1から付記3のいずれかに記載の利用装置。
【0079】
(付記5)
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記画像アーカイブには、前記複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶され、
前記画像情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記画像候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記解析種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを示す画像情報のアーカイブ画像を、前記アーカイブ画像候補として見つける
付記1から付記4のいずれかに記載の利用装置。
【0080】
(付記6)
前記画像アーカイブには、前記複数のアーカイブ画像のそれぞれの画像情報が記憶され、
前記画像情報は、観測衛星を示し、
前記画像候補検索部は、前記観測衛星候補を示す画像情報のアーカイブ画像を、前記アーカイブ画像候補として見つける
付記1から付記5のいずれかに記載の利用装置。
【0081】
(付記7)
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記アプリケーションデータベースには、前記複数の解析アプリケーションのそれぞれのアプリケーション情報が記憶され、
前記アプリケーション情報は、解析種類を示し、
前記アプリケーション候補検索部は、前記必要条件に合うアプリケーション情報の解析アプリケーションを、前記解析アプリケーション候補として見つける
付記1から付記6のいずれかに記載の利用装置。
【0082】
(付記8)
前記必要条件は、解析種類を示し、
前記アプリケーションデータベースには、前記複数の解析アプリケーションのそれぞれのアプリケーション情報が記憶され、
前記アプリケーション情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記アプリケーション候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記解析種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを示すアプリケーション情報の解析アプリケーションを、前記解析アプリケーション候補として見つける
付記1から付記7のいずれかに記載の利用装置。
【0083】
(付記9)
前記衛星情報は、観測種類と観測性能の少なくともいずれかを示し、
前記アプリケーション候補検索部は、前記解析種類に対応する観測種類と前記解析種類に対応する観測性能の少なくともいずれかを判定し、
前記衛星候補検索部は、判定された観測種類と判定された観測性能の少なくともいずれかを示す衛星情報の観測衛星を、前記観測衛星候補として見つける
付記1から付記8のいずれかに記載の利用装置。
【0084】
(付記10)
前記評価関数は、複数のパラメータを有し、
前記複数のパラメータは、観測性能と観測領域と画像品質と解析時間と観測時刻差と入手時間の少なくともいずれかのパラメータを含み、
前記複数のパラメータのそれぞれは、ユーザによって重み付けされている
付記1から付記9のいずれかに記載の利用装置。
【0085】
(付記11)
前記利用装置は、観測要求部と画像解析部を備え、
前記情報提示部は、前記1つ以上の候補組み合わせのいずれかの選択を受け付け
前記観測要求部は、選択された候補組み合わせに観測衛星候補として含まれる観測衛星による観測を要求する観測要求を送信し、要求された観測によって得られた観測画像を受け取り、
前記画像解析部は、受け取られた観測画像と選択された候補組み合わせにアーカイブ画像候補として含まれるアーカイブ画像の少なくともいずれかを、選択された候補組み合わせに解析アプリケーション候補として含まれる解析アプリケーションを使って解析し、
前記情報提示部は、解析結果を提示する
付記1から付記10のいずれかに記載の利用装置。
【0086】
(付記12)
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付け、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索し、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索し、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索し、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価し、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する
利用方法。
【0087】
(付記13)
観測衛星からの観測によって得られる観測画像の解析サービスのための必要条件を示すユーザ要求を受け付ける要求受付部と、
複数の観測衛星のそれぞれの衛星情報が記憶された衛星データベースを用いて、前記必要条件に合う1つ以上の衛星情報に対応する1機以上の観測衛星を、1機以上の観測衛星候補として検索する衛星候補検索部と、
複数の観測画像である複数のアーカイブ画像が記憶された画像アーカイブから、前記必要条件に合う1つ以上のアーカイブ画像を、1つ以上のアーカイブ画像候補として検索する画像候補検索部と、
複数の解析アプリケーションが登録されたアプリケーションデータベースから、前記必要条件に合う1つ以上の解析アプリケーションを、1つ以上の解析アプリケーション候補として検索するアプリケーション候補検索部と、
前記1機以上の観測衛星候補と前記1つ以上のアーカイブ画像候補と前記1つ以上の解析アプリケーション候補を、評価関数を用いて評価する候補評価部と、
評価結果に基づいて、観測衛星候補とアーカイブ画像候補と解析アプリケーション候補の1つ以上の候補組み合わせを示す応答情報を提示する情報提示部として、
コンピュータを機能させるための利用プログラム。
【符号の説明】
【0088】
100 利用装置、101 プロセッサ、102 メモリ、103 補助記憶装置、104 通信装置、105 入出力インタフェース、110 要求受付部、120 候補検索部、121 衛星候補検索部、122 画像候補検索部、123 アプリケーション候補検索部、130 候補評価部、140 情報提示部、150 観測要求部、160 画像解析部、190 記憶部、191 衛星情報DB、192 画像アーカイブ、193 解析アプリケーションDB。