(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-03
(45)【発行日】2025-07-11
(54)【発明の名称】送信切り替え方法およびその関連装置
(51)【国際特許分類】
H04W 36/06 20090101AFI20250704BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20250704BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20250704BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20250704BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20250704BHJP
【FI】
H04W36/06
H04W72/0453
H04W72/1268
H04W72/232
H04W8/24
(21)【出願番号】P 2023515833
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2021090606
(87)【国際公開番号】W WO2022052483
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-06-20
(31)【優先権主張番号】202010940368.1
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515003145
【氏名又は名称】チャイナ・テレコム・コーポレーション・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHINA TELECOM CORPORATION LIMITED
【住所又は居所原語表記】31, JINRONG STREET, XICHENG DISTRICT, BEIJING 100033, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,シャン
(72)【発明者】
【氏名】チュー,ジャンチー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ペン
(72)【発明者】
【氏名】シー,シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,ボ
(72)【発明者】
【氏名】チャオ,シャオユ
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/096277(WO,A1)
【文献】Apple, China Telecom,Remaining issues on UL switching,3GPP TSG RAN WG2 #110-e R2-2004756,2020年05月22日
【文献】China Telecom,Remaining issues on uplink Tx switching,3GPP TSG RAN WG1 #100b_e R1-2002190,2020年04月10日
【文献】China Telecom,Report of [AT109bis-e][045][NR16 Other] UL TX Switching-NR_FR1 (China Telecom),3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-2004201,2020年05月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局により、ターミナルへと
、複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るように前記ターミナルの送信機に指示する
ために無線源制御拡張シグナリングを送信する送信工程であって、
前記複数のアップリンク周波数帯は第1アップリンク周波数帯と第2アップリンク周波数帯とを備え
、前記第1アップリンク周波数帯は第1キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備え、前記第2アップリンク周波数帯は第2キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備える送信工程と、
前記ターミナルの前記送信機の個数が2個であって前記ターミナルの前記送信機が第1送信機と第2送信機とを備える場合において
、前記基地局により、前記ターミナルへと、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してスケジュール情報を送信して
前記ターミナルにより前記スケジュール情報を受信する送受信工程であって、前記スケジュール情報は前記ターミナルの前記送信機に
よるアップリンク信号
の伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一のアップリンク周波数帯を指示する
ものである送受信工程と、を備え
る送信機切り替え方法であって、前記ターミナルが、前記スケジュール情報に基づいて、前記ターミナルの前記送信機による前記アップリンク信号の前記伝送は、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送する方法と、
前記スケジュール情報が前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送する方法と、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上および前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと、前記第1アップリンク周波数帯と前記第2アップリンク周波数帯とのそれぞれに対して1つの送信機を使用することと、を含むときに、前記第1送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送する方法と、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと1つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機は前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を
伝送しない方法と、の4つの方法の
うちの1つであると判断する送信機切り替え方法。
【請求項2】
請求項1に記載の送信機切り替え方法であって、さらに、
前記基地局によって、前記ターミナルにより送信された送信機切り替え能力情報を受信する工程を備え、
前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の前記個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを表示する情報である送信機切り替え方法。
【請求項3】
請求項2に記載の送信機切り替え方法であって、
前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1個である場合においては、前記基地局は、
前記物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報を前記ターミナルに送信して、前記第1アップリンク周波数帯または前記第2アップリンク周波数帯上において前記アップリンク信号を
伝送するように前記ターミナルの前記送信機に指示する送信機切り替え方法。
【請求項4】
基地局により送信された無線源制御拡張シグナリングをターミナルによって受信する工程と、
前記無線源制御拡張シグナリングの指示に応じて複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るように前記ターミナルによって送信機を制御する
制御工程であって、
前記複数のアップリンク周波数帯は第1アップリンク周波数帯と第2アップリンク周波数帯とを備え、
前記第1アップリンク周波数帯は第1キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備え、前記第2アップリンク周波数帯は第2キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備える制御工程と、
前記基地局によって送信される物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してスケジュール情報を前記ターミナルによって受信する
受信工程
であって、前記スケジュール情報は前記ターミナルの前記送信機によるアップリンク信号の伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一のアップリンク周波数帯を指示するものである受信工程と
、
前記ターミナルの前記送信機の個数が2個であって前記ターミナルの前記送信機が第1送信機と第2送信機とを備える場合においては、
前記物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の指示に応じて
、前記送信機によ
る前記アップリンク信号
の前記伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一つのアップリンク周波数帯を前記送信機によって制御する制御工程と、を備え
る送信機切り替え方法であって、前記ターミナルが、前記スケジュール情報に基づいて、前記ターミナルの前記送信機による前記アップリンク信号の前記伝送は、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送する方法と、
前記スケジュール情報が前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送する方法と、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上および前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと、前記第1アップリンク周波数帯と前記第2アップリンク周波数帯とのそれぞれに対して1つの送信機を使用することと、を含むときに、前記第1送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送する方法と、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと1つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機は前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を
伝送しない方法と、の4つの方法のうちの1つ
であると判断する送信機切り替え方法。
【請求項5】
請求項4に記載の送信機切り替え方法であって、さらに、
前記ターミナルにより、前記基地局に、送信機切り替え能力情報を送信する工程を備え、
前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の前記個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを表示する情報である送信機切り替え方法。
【請求項6】
請求項5に記載の送信機切り替え方法であって、
前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1個である場合においては、前記ターミナルは、
前記物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の前記表示に応じて、前記第1アップリンク周波数帯または前記第2アップリンク周波数帯上において前記アップリンク信号を
伝送するように前記送信機を制御する送信機切り替え方法。
【請求項7】
ターミナルへと、無線源制御拡張シグナリングを送信して、複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るように、前記ターミナルの送信機に指示する信号送信モジュールであって、
前記複数のアップリンク周波数帯は第1アップリンク周波数帯と第2アップリンク周波数帯とを備え
、前記第1アップリンク周波数帯は第1キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備え、前記第2アップリンク周波数帯は第2キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備える信号送信モジュールと、
前記ターミナルの前記送信機の個数が2個であって前記ターミナルの前記送信機が第1送信機と第2送信機とを備える場合においては、前記ターミナルの前記送信機によ
るアップリンク信号
の前記伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一つのアップリンク周波数帯を指示するように物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してスケジュール情報を前記ターミナルへ送信
する情報送信モジュール
であって、前記スケジュール情報は前記ターミナルの前記送信機による前記アップリンク信号の伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一のアップリンク周波数帯を指示し前記ターミナルによって受信されるものである情報送信モジュールと、を備える基地局であって、
前記スケジュール情報に基づいて、前記ターミナルにより、前記ターミナルの前記送信機による前記アップリンク信号の前記伝送が、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送するか、
前記スケジュール情報が前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送するか、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上および前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと、前記第1アップリンク周波数帯と前記第2アップリンク周波数帯とのそれぞれに対して1つの送信機を使用することと、を含むときに、前記第1送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送するか、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと1つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を
伝送しないか、の4つのうちの
1つである
と判断される基地局。
【請求項8】
請求項7に記載の基地局であって、さらに、
前記ターミナルにより送信された送信機切り替え能力情報を受信する情報受信モジュールを備え、
前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の前記個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを表示する情報である基地局。
【請求項9】
請求項8に記載の基地局であって、
前記情報受信モジュールは、前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1個である場合において、前記基地局は、
前記物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報を前記ターミナルに送信して、前記第1アップリンク周波数帯または前記第2アップリンク周波数帯上において前記アップリンク信号を
伝送するように前記ターミナルの前記送信機に指示する基地局。
【請求項10】
ターミナルであって、そのターミナルは、
基地局により送信された無線源制御拡張シグナリングを受信する信号送受信モジュールと、
前記無線源制御拡張シグナリングの指示に応じて、複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るように送信機を制御する周波数帯切り替えモジュールであって
、前記複数のアップリンク周波数帯は第1アップリンク周波数帯と第2アップリンク周波数帯とを備え、
前記第1アップリンク周波数帯は第1キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備え、前記第2アップリンク周波数帯は第2キャリアセットとして画定される複数のアップリンクキャリアを備える周波数帯切り替えモジュールと、
前記基地局によって送信される物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してのスケジュール情報を受信する情報受信モジュール
であって、前記スケジュール情報は前記ターミナルの前記送信機によるアップリンク信号の伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一のアップリンク周波数帯を指示するものである情報受信モジュールと、
前記ターミナルの前記送信機の個数が2個であって前記ターミナルの前記送信機が第1送信機と第2送信機とを備える場合においては、前記物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の指示に応じて、前記送信機によ
る前記アップリンク信号
の前記伝送のための前記複数のアップリンク周波数帯のうちの一つのアップリンク周波数帯を制御する周波数帯制御モジュールと、を備え、
前記ターミナルは、前記スケジュール情報に基づいて、前記送信機による前記アップリンク信号の前記伝送が、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送するか、
前記スケジュール情報が前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと2つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送するか、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上および前記第2キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと、前記第1アップリンク周波数帯と前記第2アップリンク周波数帯とのそれぞれに対して1つの送信機を使用することと、を含むときに、前記第1送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯
の複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送するか、
前記スケジュール情報が前記第1キャリアセットの前記複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を伝送することと1つの送信機を使用することとを含むときに、前記第1送信機が前記第1アップリンク周波数帯
の複数のアップリンクキャリア上で前記アップリンク信号を
伝送し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を
伝送しないか、の4つのうちの
1つである
と判断するターミナル。
【請求項11】
請求項10に記載のターミナルであって、さらに、
前記基地局に、送信機切り替え能力情報を送信する情報送信モジュールを備え、
前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の前記個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを指示するものであるターミナル。
【請求項12】
請求項11に記載のターミナルであって、
前記周波数帯制御モジュールは、前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1個である場合においては、前記ターミナルにより、
前記物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の前記指示に応じて、前記第1アップリンク周波数帯または前記第2アップリンク周波数帯上において前記アップリンク信号を送信するように前記送信機を制御するターミナル。
【請求項13】
請求項7から9のいずれか一項に記載の基地局と、請求項10から12のいずれか一項に記載のターミナルと、を備える通信システム。
【請求項14】
メモリと、
前記メモリに接続されるプロセッサと、を備える送信機切り替え装置であって、前記プロセッサは、前記メモリに格納されている指示に基づいて、請求項1から6のいずれか一項に記載の送信機切り替え方法を実行する送信機切り替え装置。
【請求項15】
プロセッサにより実行されたときに請求項1から6のいずれか一項に記載の送信機切り替え方法を実行するコンピュータ指示を格納しているコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
プロセッサにより実行されたときに請求項1から6のいずれか一項に記載の送信機切り替え方法を前記プロセッサに実行させる指示を備えるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年9月9日に出願された中国出願第202010940368.1号に基づいて優先権を主張し、その開示を参照することにより、その全体が本願の開示に組み込まれる。
【0002】
本願の開示は、無線通信の分野に関し、特に、送信機切り替え方法、ターミナル、基地局、通信システム、送信機切り替え装置、およびコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、Rel-16(リリース16)スーパーアップリンクにおけるアップリンクキャリア間の切り替えに関する仕様がほぼ完成の状態にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仕様は、2つのコンポーネントキャリア(例えば、1つが2.1GHzのキャリアであり、もう1つが3.5GHzのキャリア)の間の切り替えを実行するターミナルの送信機の指示およびメカニズムを画定する。第1キャリア上では、ターミナルは単一の送信機を使用してアップリンクデータを送信する。第2キャリア上では、ターミナルは単一の送信機または2つの送信機を使用してアップリンクデータを送信する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願開示の第1の態様の実施の形態として、基地局により、ターミナルへと、前記ターミナルの送信機を示す無線源制御拡張シグナリングを送信して、少なくとも一つが複数のアップリンクキャリアを備える複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入る工程と、前記基地局により、前記ターミナルへと、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してスケジュール情報を送信して、前記複数のアップリンク周波数のうちの前記ターミナルの前記送信機によってアップリンク信号を伝送するための一のアップリンク周波数を指示する工程と、を備える送信機切り替え方法が提供される。
【0006】
いくらかの実施の形態では、送信機切り替え方法は、さらに、前記基地局によって、前記ターミナルにより送信された送信機切り替え能力情報を受信する工程を備え、前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを示すものである。
【0007】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、かつ前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1である場合において、前記基地局は、前記第1アップリンク周波数または前記第2アップリンク周波数上において前記アップリンク信号を送信するように前記ターミナルの前記送信機に指示するために、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報を前記ターミナルに送信する。
【0008】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備え、かつ前記ターミナルの前記送信機の前記個数が2である場合において、前記基地局は、4つの方法の一つで、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報を前記ターミナルに送信して前記アップリンク信号を送信するよう前記ターミナルの前記送信機に指示する。その4つの方法は、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機は第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を送信しない方法と、である。
【0009】
本願開示の第2の態様の実施の形態として、基地局により送信された無線源制御拡張シグナリングをターミナルによって受信する工程と、前記無線源制御拡張シグナリングの指示に応じて、少なくとも一つが複数のアップリンクキャリアを備える複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るようにターミナルによって送信機を制御する工程と、前記基地局によって送信される物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してスケジュール情報を受信する工程と、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由して前記スケジュール情報の指示に応じて、前記送信機によりアップリンク信号を送信するための前記複数のアップリンク周波数帯のうちのアップリンク周波数帯を制御する工程と、を備える送信機切り替え方法が提供される。
【0010】
いくらかの実施の形態では、送信機切り替え方法は、さらに、前記送信機により、前記基地局に、送信機切り替え能力情報を送信する工程を備え、前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを指示するものである。
【0011】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、かつ前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1である場合において、前記ターミナルは、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の前記指示に応じて、前記第1アップリンク周波数または前記第2アップリンク周波数上において前記アップリンク信号を送信するように前記送信機を制御する。
【0012】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備え、かつ前記ターミナルの前記送信機の前記個数が2である場合において、前記ターミナルは、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の前記指示に応じて、4つの方法の一つで、前記送信機を制御する。前記4つの方法は、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機は第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を送信しない方法と、である。
【0013】
本願開示の第3の態様の実施の形態として、少なくとも一つが複数のアップリンクキャリアを備える複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るように、前記ターミナルの送信機を示す無線源制御拡張シグナリングをターミナルへと送信する信号送信モジュールと、前記複数のアップリンク周波数のうちの前記ターミナルの前記送信機によってアップリンク信号を伝送するための一のアップリンク周波数を指示するように物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してスケジュール情報を前記ターミナルへ、送信する情報送信モジュールと、を備える基地局が提供される。
【0014】
いくらかの実施の形態では、基地局は、さらに、前記ターミナルにより送信された送信機切り替え能力情報を受信する情報受信モジュールを備え、前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを示すものである。
【0015】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、かつ前記情報受信モジュールは、前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1である場合において、前記基地局により、前記第1アップリンク周波数または前記第2アップリンク周波数上において前記アップリンク信号を送信するように前記ターミナルの前記送信機に指示するために、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報を前記ターミナルに送信する。
【0016】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備え、かつ前記情報受信モジュールは、前記ターミナルの前記送信機の前記個数が2である場合において、前記基地局により、4つの方法の一つで、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報を前記ターミナルに送信して前記アップリンク信号を送信するよう前記ターミナルの前記送信機に指示する。その4つの方法は、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機は第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を送信しない方法と、である。
【0017】
本願開示の第4の態様の実施の形態として、基地局により送信された無線源制御拡張シグナリングを受信する信号送受信モジュールと、前記無線源制御拡張シグナリングの指示に応じて、少なくとも一つが複数のアップリンクキャリアを備える複数のアップリンク周波数帯の間で時間切り替えの作業モードに入るように送信機を制御する周波数帯切り替えモジュールと、前記基地局によって送信される物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由してのスケジュール情報を受信する情報受信モジュールと、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由して前記スケジュール情報の指示に応じて、前記送信機によりアップリンク信号を送信するための前記複数のアップリンク周波数帯のうちのアップリンク周波数帯を制御する周波数制御モジュールと、を備えるターミナルが提供される。
【0018】
いくらかの実施の形態では、ターミナルは、さらに、前記基地局に、送信機切り替え能力情報を送信する情報送信モジュールを備え、前記送信機切り替え能力情報は、前記ターミナルの前記送信機の個数を含み、且つ前記ターミナルの前記送信機が異なるアップリンク周波数帯の間で時間切り替えを支持することを指示するものである。
【0019】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、かつ周波数帯切り替えモジュールは、前記ターミナルの前記送信機の前記個数が1である場合において、前記ターミナルにより、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の前記指示に応じて、前記第1アップリンク周波数または前記第2アップリンク周波数上において前記アップリンク信号を送信するように前記送信機を制御する。
【0020】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備え、かつ周波数帯切り替えモジュールは、前記ターミナルの前記送信機の前記個数が2である場合において、物理的ダウンリンク制御チャンネルを経由しての前記スケジュール情報の前記指示に応じて、4つの方法の一つで、前記送信機を制御するターミナルである。その4つの方法は、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機および前記第2送信機が前記第2アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機が第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信する方法と、前記第1送信機は第1アップリンク周波数帯上で前記アップリンク信号を送信し、および前記第2送信機は前記アップリンク信号を送信しない方法と、である。
【0021】
本願開示の第5の態様の実施の形態として、前記の基地局と、前記のターミナルと、を備える通信システムが提供される。
【0022】
本願開示の第6の態様の実施の形態として、メモリと、前記メモリに接続されるプロセッサと、を備える送信機切り替え装置であって、前記プロセッサは、前記メモリに格納されている指示に基づいて、前記の送信機切り替え方法を実行する送信機切り替え装置が提供される。
【0023】
本願開示の第7の態様の実施の形態として、プロセッサにより実行されたときに、前記の送信機切り替え方法を実行するコンピュータ指示を格納しているコンピュータで読み取り可能な記憶媒体が提供される。
【0024】
本開示の他の特徴およびその利点は、添付の図面を参照して進められる以下の例示的な実施の形態の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0025】
本開示の実施形態または関連技術における技術的課題をより明確に説明するために、実施形態または関連技術の説明に使用する必要がある図面を以下に簡単に説明する。以下の説明は、本開示のいくつかの実施形態にすぎず、当業者であれば、創造的な努力を払うことなく、図面に従って他の図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1は、本願の開示のいくらかの実施の形態に応じた送信器切り替え方法の概念流れ図である。
図2は、本願の開示のいくらかの実施の形態に応じた基地局の概念構成図である。
図3は、本願の開示のいくらかの実施の形態に応じたターミナルの概念構成図である。
図4は、本願の開示のいくらかの実施の形態に応じた通信システムの概念構成図である。
図5は、本願の開示のいくらかの実施の形態に応じた送信機切り替え装置の概念構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本願の開示の実施の形態における技術的解決策は、本願の開示の実施の形態における図面を参照して明確かつ完全に説明される。すべての実施の形態について言うまでもなく、少なくとも1つの例示的な実施の形態の以下の説明は本質的に単なる例示であり、本願の開示およびその用途または使用を限定することを決して意図するものではない。当業者が創造的な努力をすることなく本願の開示の実施の形態から導き出すことができる他のすべての実施の形態は、本願の開示の保護の範囲内に含まれることが意図されている。
【0028】
発明者は、NR(新しい無線)が以下のデュアルバンドネットワーキングシナリオを有すると考える。2つの周波数帯域が周波数帯域AとBであると仮定すると、シナリオは次のようになる。
シナリオ(1):周波数帯域Aに1つのコンポーネントキャリアがあり、周波数帯域Bに2つ以上のコンポーネントキャリアがある。
シナリオ(2):周波数帯域Aに2つ以上のコンポーネントキャリアがあり、周波数帯域Bに1つのコンポーネントキャリアがある。
シナリオ(3):周波数帯域Aに2つ以上のコンポーネントキャリアがあり、周波数帯域Bに2つ以上のコンポーネントキャリアがある。
【0029】
前記シナリオを考慮すると、本願の開示によって解決される1つの技術的課題は、通信システムにおけるアップリンクデータの伝送性能をどのように改善するかである。技術的課題に基づいて、本願の開示は、NRデュアルバンドマルチキャリアネットワーキングシナリオに適用するための、異なるアップリンク周波数帯域間でターミナルの時間切り替えを実現する送信機切り替え方法を提供する。
【0030】
まず、本願の開示の送信機切り替え方法のいくつかの実施の形態について、に
図1を参照して説明する。
【0031】
図1は、本願の開示のいくつかの実施の形態に応じた送信機切り替え方法の概略流れ図を示している。
図1に示すように、いくつかの実施の形態の送信機切り替え方法は、ステップS101からS104を備える。
【0032】
ステップS101において、基地局は、無線源制御拡張シグナリングをターミナルに送信し、ターミナルは、基地局によって送信された無線源制御拡張シグナリングを受信する。
【0033】
無線源制御拡張シグナリングは、複数のアップリンクキャリアを含むアップリンク周波数帯域の少なくとも1つのアップリンク周波数帯域で、アップリンク周波数帯域間の時間切り替えの動作モードに入るようにターミナルの送信機に指示する。このステップでは、RRC(無線源制御)シグナリングが拡張される。すなわち、無線源制御拡張シグナリングは、既存のRRC信号に追加された新しいRRCシグナリングである。周波数帯域間の送信機切り替えを支持するターミナルの場合では、ターミナル用に基地局によって構成されたRRC拡張シグナリングが受信された場合、基地局がターミナルに「周波数帯域間の送信機切り替え」の動作モードに入るように指示したことを示す。本願の開示では、少なくとも1つのアップリンク周波数帯域に複数のアップリンクキャリアが存在するので、通信システムにおけるアップリンクデータの伝送性能を改善することができる。
【0034】
ステップS102において、ターミナルは、送信機を制御して、無線源制御拡張シグナリングの指示に従って、アップリンク周波数帯域間の時間切り替えの動作モードに入るようにする。
【0035】
例えば、ターミナルは、半静的RRC拡張シグナリングおよび動的DCIの指示に従って、送信機を制御してアップリンク周波数帯域間の時間切り替えの動作モードに入り、アップリンク送信のための周波数帯域を制御することができる。(ダウンリンク制御情報)。NRデュアルバンドネットワーキングシステムでは、1つの同じ周波数帯域内の1つ以上のキャリアが1つのキャリアセットとして定義される(たとえば、周波数帯域AにはキャリアセットAが、周波数帯域BにキャリアセットBがある)。ターミナルの送信機は、2つのキャリアセット間で時間切り替えを実行できる。代表的なターミナルの実装に基づいて、1つの同じ周波数帯域内の複数のキャリアは1つの同じ送信機に対応する。つまり、1つの同じ周波数帯域内の複数のキャリアの信号は、同じ送信機で送信できる。ターミナルの送信機が周波数帯域の切り替えを行うことは、1つの周波数帯域で同時に動作する1つの送信機を指す。1つの送信機が周波数帯域Aで動作する場合、周波数帯域Aの1以上のキャリアで送信できる。1つの送信機が周波数帯域Bで動作する場合には、周波数帯域Bの1以上のキャリアで送信できる。同一周波数帯域(キャリアセット)内では、そのターミナルの送信アンテナ数は同一である。
【0036】
ステップS103において、基地局は、物理的ダウンリンク制御チャネルを介してスケジュール情報(物理的ダウンリンク制御チャネルスケジュール情報)をターミナルに送信し、ターミナルは基地局によって送信された物理的ダウンリンク制御チャネルを介してスケジュール情報を受信する。PDCCH(Physical Downlink Control Channel)を介したスケジュール情報は、規格で既に規定されているPDCCH制御シグナリングで運ばれるので、新しいシグナリングを導入する必要がなくなり、規格への変更が実施の形態において減少する。PDCCHを介したスケジュール情報は、ターミナルの送信機がアップリンクデータを送信するために使用するアップリンク周波数帯域のうちのアップリンク周波数帯域を指示する。
【0037】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備える。ターミナルの送信機の個数が1つである場合には、物理的ダウンリンク制御チャネルを介したスケジュール情報は、前記第1アップリンク周波数帯域または前記第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信するようにターミナルの送信機に指示する。ターミナルの送信機の個数が2つである場合、物理的ダウンリンク制御チャネルを介したスケジュール情報は、ターミナルの送信機に次の4つの方法(ケース)のうちの1つでアップリンクデータを送信するように指示する。前記第1送信機と前記第2送信機は両方とも、第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機と前記第2送信機の両方が、第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。第1送信機は第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、第2送信機は第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。第1送信機は第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、第2送信機はアップリンクデータを送信しない。
【0038】
ステップS104において、ターミナルは、物理的ダウンリンク制御チャネルを介してのスケジュール情報の指示に従って、送信機によってアップリンクデータを送信するための複数のアップリンク周波数帯のうちのアップリンク周波数帯を制御する。すなわち、ターミナルは、送信機が物理的ダウンリンク制御チャネルを介してスケジュール情報の指示に従ってアップリンクデータを送信する複数のアップリンク周波数帯のうちのアップリンク周波数帯を制御する。
【0039】
ターミナルの送信機の個数が1つの場合、ターミナルは、第1アップリンク周波数帯域または第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信するように送信機を制御する。
【0040】
ターミナルの送信機の個数が2つである場合、ターミナルは、次の4つの方法のうちの1つでアップリンクデータを送信するように送信機を制御する。アップリンク周波数帯域第1送信機と第2送信機の両方が、第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。第1送信機と第2送信機の両方が、第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。第1送信機は第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、第2送信機は第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。第1送信機は第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、第2送信機はアップリンクデータを送信しない。
【0041】
いくつかの実施の形態では、送信機切り替え方法は、ステップS100をさらに含む。ステップS100において、ターミナルは、送信機切り替え能力情報を基地局に送信し、基地局は、ターミナルによって送信された送信機切り替え能力情報を受信する。
【0042】
送信機切り替え能力情報は、ターミナルの送信機の番号を搬送し、ターミナルの送信機が異なるアップリンク周波数帯域間の時間切り替えを支持することを指示する(すなわち、ターミナルが異なるアップリンク周波数間の時分割送信機切り替えを支持することを支持する)。
【0043】
実施の形態は、Rel-17におけるスーパーアップリンクの強化に直面したとき、事業者が1つの同じ周波数帯域で複数のキャリアを展開する展開シナリオに適応することができる。NRデュアルバンドネットワークでは、ターミナルの送信機が2つの周波数帯域間の切り替えを実行し、いずれの周波数帯域にも2つ以上のキャリアを含めることができるため、キャリア間の切り替えが周波数帯域間の切り替えにまで拡張される。通信システムにおけるアップリンクデータの伝送性能が改善される。
【0044】
さらに、実施の形態では、ターミナルタイプを「デュアル送信機ターミナル」から「シングル送信機またはデュアル送信機ターミナル」に拡張することもできる。送信機はNRデュアルバンドネットワークに適用できるため、ターミナルコストが節約できる。一方、低周波キャリアの場合、「アップリンクデータを送信する単一送信機のみを支持する」から「アップリンクデータを送信する単一送信機を支持する、またはアップリンクデータを送信するデュアル送信機を支持する」に拡張されるため、ハイエンドターミナルでは、アップリンクデータを送信するために、FDD(周波数分割デュプレックス)周波数帯域でデュアル送信を支持できるため、システム容量とシステムカバレッジを改善できる。
【0045】
送信機切り替え方法は、特定の例によって以下のシナリオに従って説明される。
【0046】
シナリオ(1):周波数帯域Aに1つのコンポーネントキャリアがあり、周波数帯域Bに2つ以上のコンポーネントキャリアがある。
【0047】
周波数帯域Aの1つのキャリアをキャリアセットAとし、周波数帯域Bの複数のキャリアをキャリアセットBとする。ターミナルの送信機は、2つのキャリアセットを時間切り替えることができる。
【0048】
1つの送信機を有するターミナルの場合、ターミナルの送信機は、キャリアセットAとBとの間で時間切り替えを実行することができる。すなわち、以下の2つの状態がある: (1a)1つの送信機が周波数帯域Aにある、つまりキャリアセットAの単一送信機と、
(1b)1つの送信機が周波数帯域Bにある、つまりキャリアセットBの単一送信機。
【0049】
2セットの送信機を有するターミナルの場合、ターミナルの2セットの送信機は、キャリアセットAとBとの間で時間切り替えを実行することができる。すなわち、以下の4つの状態がある。
(1c)2セットの送信機は両方とも周波数帯域Aにある、すなわちキャリアセットAの2つの送信機、
(1d)2セットの送信機は両方とも周波数帯域Bにある、すなわちキャリアセットBの2つの送信機、
(1e)1つの送信機が周波数帯域Aにあり、1つの送信機が周波数帯域Bにある、すなわち、キャリアセットAおよびキャリアセットB上に同時に単一の送信機、
(1f)1つの送信機が周波数帯域Aにある、つまりキャリアセットAの単一送信機があり、他の1つの送信機は信号を送信しない。
【0050】
基地局のスケジューリングに基づいて、ターミナルは、それが上記の状態のうちの1つにあると判断する。ターミナルが2つの連続した時点で異なる状態にある場合、送信機の切り替えが必要であり、送信機の切り替え中に2つのキャリアのどちらもアップリンク信号を送信できない。
【0051】
1つの送信機を有するターミナルの場合には、RRCが「周波数帯域間の送信機切り替え」モードで構成されるならば、PDCCH(ダウンリンク制御チャネル)が1つのキャリアセットAでアップリンクデータを送信するようにスケジュールされているときには、送信機はターミナルの周波数帯域Aで動作する必要がある。また、PDCCHが1以上のキャリアセットBでアップリンクデータを送信するようにスケジュールされるならば、ターミナルの送信機は周波数帯域Bで動作する必要がある。
【0052】
2セットの送信機を有するターミナルの場合には、RRCが「周波数帯域間の送信機切り替え」モードで構成されるならば、PDCCHが1つのキャリアセットAおよび2つの送信機(2送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにスケジュールするときには、ターミナルの2つの送信機は両方とも周波数帯域Aで動作する。1つ以上のキャリアセットBおよび2つの送信機(2つの送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされているならば、ターミナルの2つの送信機セットは両方とも周波数帯域Bで動作する。キャリアセットAとキャリアセットBで同時に、かつ各周波数帯域に1つの送信機(単一送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされる場合、ターミナルの1つの送信機は周波数帯域A上に、もう1つの送信機は周波数帯域B上にある。1つのキャリアセットA上で1つの送信機(単一送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされるならば、ターミナルの1つの送信機は周波数帯域Aで動作し、他の1つの送信機は信号を送信しない。
【0053】
シナリオ(2):周波数帯域Aに2つ以上のコンポーネントキャリアがあり、周波数帯域Bに1つのコンポーネントキャリアがある。
【0054】
周波数帯域Aの複数のキャリアをキャリアセットAとし、周波数帯域Bの1つのキャリアをキャリアセットBとする。ターミナルの送信機は、2つのキャリアセットを時間切り替えることができる。
【0055】
1つの送信機を有するターミナルの場合、ターミナルの送信機は、キャリアセットAとBとの間で時間切り替えを実行することができる。すなわち、以下の2つの状態がある:
(2a)1つの送信機が周波数帯域Aにある、すなわち、キャリアセットAの単一送信機、
(2b)1つの送信機が周波数帯域Bにある、つまりキャリアセットBの単一送信機。
【0056】
2セットの送信機を有するターミナルの場合、ターミナルの2セットの送信機は、キャリアセットAとキャリアセットBとの間で時間切り替えを実行することができる。すなわち、以下の4つの状態がある。
(2c)2セットの送信機は両方とも周波数帯域Aにある、すなわち、キャリアセットA上に2つの送信機、
(2d)2セットの送信機が両方とも周波数帯域Bにある、すなわち、キャリアセットB上に2つの送信機、
(2e)1つの送信機が周波数帯域Aにあり、他の1つの送信機が周波数帯域Bにある、すなわちキャリアセットAおよびキャリアセットBで同時に単一送信機と、
(2f)周波数帯域Aにある1つの送信機、つまりキャリアセットAの単一送信機があり、他の1つの送信機は信号を送信しない。
【0057】
基地局のスケジューリングに基づいて、ターミナルは、それが上記の状態のうちの1つにあると判断する。ターミナルが2つの連続した時点で異なる状態にある場合には、送信機の切り替えが必要であり、送信機の切り替え中に2つのキャリアのいずれもアップリンク信号を送信できない。
【0058】
1つの送信機を有するターミナルの場合には、RRCが「周波数帯域間の送信機切り替え」モードで構成される場合に、PDCCH(ダウンリンク制御チャネル)が1以上のキャリアセットでアップリンクデータを送信するようにスケジュールされているならば、ターミナルの送信機は周波数帯域Aで動作する必要がある。また、PDCCHが1つのキャリアセットBでアップリンクデータを送信するようにスケジュールされているならば、ターミナルの送信機は周波数帯域Bで動作する必要がある。基地局はキャリアセットAとキャリアセットBを同時にスケジュールすることはできない。
【0059】
2セットの送信機を有するターミナルの場合には、RRCが「周波数帯域間の送信機切り替え」モードで構成されるならば、PDCCHが1以上のキャリアセットAおよび2つの送信機(2送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにスケジュールされているならば、ターミナルの2セットの送信機は両方とも周波数帯域Aで動作する。1つのキャリアセットBおよび2つの送信機(2送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされるならば、ターミナルの2セットの送信機は両方とも周波数帯域Bで動作する。キャリアセットAおよびキャリアセットBで同時にアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされ、各周波数帯域に1つの送信機(単一送信機)が使用されるならば、ターミナルの1つの送信機は周波数帯域Aにあり、もう1つの送信機は周波数帯域Bにある。1以上のキャリアセットAで1つの送信機(単一送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされるならば、ターミナルの1つの送信機は周波数帯域Aで動作し、他の1つの送信機は信号を送信しない。
【0060】
シナリオ(3):周波数帯域Aに2つ以上のコンポーネントキャリアがあり、周波数帯域Bに2つ以上のコンポーネントキャリアがある。
【0061】
周波数帯域Aの複数のキャリアをキャリアセットAとし、周波数帯域Bの複数のキャリアをキャリアセットBとする。ターミナルの送信機は、2つのキャリアセット間で時間切り替えできる。
【0062】
1つの送信機を有するターミナルの場合には、ターミナルの送信機は、キャリアセットAとBとの間で時間切り替えを実行することができる。すなわち、以下の2つの状態がある:
(3a)1つの送信機が周波数帯域Aにある、すなわちキャリアセットAの単一送信機、
(3b)1つの送信機が周波数帯域Bにある、すなわちキャリアセットBの単一送信機。
【0063】
2セットの送信機を有するターミナルの場合には、ターミナルの2セットの送信機は、キャリアセットAとキャリアセットBとの間で時間切り替えを実行することができる。すなわち、以下の4つの状態がある。
(3c)2セットの送信機は両方とも周波数帯域Aにある、すなわちキャリアセットA上に2つの送信機がある、
(3d)2セットの送信機が両方とも周波数帯域Bにある、すなわちキャリアセットB上に2つの送信機がある、
(3e)1つの送信機が周波数帯域Aにあり、他の1つの送信機が周波数帯域Bにある、すなわちキャリアセットAおよびキャリアセットB上に同時に単一送信機がある、と、
(3f)1つの送信機が周波数帯域Aにある、すなわちキャリアセットA上に単一送信機があり、他の1つの送信機は信号を送信しない。
【0064】
基地局のスケジューリングに基づいて、ターミナルは、それが上記の状態のうちの1つにあると判断する。ターミナルが2つの連続した時点で異なる状態にある場合、送信機の切り替えが必要であり、送信機の切り替え中に2つのキャリアのいずれもアップリンク信号を送信できない。
【0065】
1つの送信機を有するターミナルの場合には、RRCが「周波数帯域間の送信機切り替え」モードで構成されるならば、PDCCH(ダウンリンク制御チャネル)が1以上のキャリアセットA上でアップリンクデータを送信するようにスケジュールされているときには、ターミナルの送信機は周波数帯域Aで動作すべきである。PDCCHが1以上のキャリアセットB上でアップリンクデータを送信するようにスケジュールされるときは、ターミナルの送信機は周波数帯域Bで動作するべきである。また、基地局はキャリアセットAとキャリアセットBとを同時にスケジューリングすることはできない。
【0066】
2セットの送信機を有するターミナルの場合、RRCが「周波数帯域間の送信機切り替え」モードで構成される場合には、PDCCHが1以上のキャリアセットAおよび2つの送信機(2つの送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにスケジュールされるときは、ターミナルの2セットの送信機は両方とも周波数帯域Aで動作する。1以上のキャリアセットBおよび2つの送信機(2つの送信機)が使用されてアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされるときは、ターミナルの2つの送信機セットは両方とも周波数帯域Bで動作する。キャリアセットAとキャリアセットBで同時にアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされ、各周波数帯域に1つの送信機(単一送信機)が使用されるときは、ターミナルの1つの送信機は周波数帯域Aにあり、もう1つの送信機は周波数帯域Bにある。1以上のキャリアセットAでアップリンクデータを送信するようにPDCCHがスケジュールされ、1つの送信機(単一送信機)が使用されるときは、ターミナルの1つの送信機は周波数帯域Aで動作し、他の1つの送信機は信号を送信しない。
【0067】
本願の開示の基地局のいくつかの実施の形態は、
図2を参照して以下に説明される。
【0068】
図2は、本願の開示のいくつかの実施の形態による基地局の概念的構成図を示す。
図2に示すように、実施の形態における基地局20はシグナリング送信モジュール201と情報送信モジュール202とを備える。シグナリング送信モジュール201はターミナルの送信機にアップリンク周波数帯域間の時間切り替えの動作モードに入るように指示するように構成された無線源制御拡張シグナリングをターミナルに送信する。アップリンク周波数帯域の少なくとも1つのアップリンク周波数帯域は、複数のアップリンクキャリアを備える(すなわち、アップリンク周波数帯域の少なくとも1つのアップリンク周波数帯域に複数のアップリンクキャリアが存在する)。情報送信モジュール202は、アップリンクデータを送信するためにターミナルの送信機によって使用されるアップリンク周波数帯域のアップリンク周波数帯域を指示するために、物理的ダウンリンク制御チャネルを介してスケジュール情報をターミナルに送信するように構成される。すなわち、情報送信モジュール202は、ターミナルの送信機によってアップリンク信号を送信するためにアップリンク周波数帯域のうちのアップリンク周波数帯域を指示するために、物理的ダウンリンク制御チャネルを介してのスケジュール情報をターミナルに送信するように構成される。
【0069】
いくつかの実施の形態では、基地局20は、ターミナルによって送信された送信機切り替え能力情報を受信するように構成された情報受信モジュール200をさらに備える。送信機切り替え能力情報は、ターミナルの送信機の個数を搬送し、ターミナルの送信機が異なるアップリンク周波数バンド間の時間切り替えを支持することを示す。
【0070】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は前記第1アップリンク周波数と前記第2アップリンク周波数とを備える。いくつかの実施の形態では、情報送信モジュール202は、ターミナルの送信機の個数が1つである場合、基地局によって、ターミナルの送信機に、前記第1アップリンク周波数帯域または前記第2アップリンク周波数帯域上で(使用することによって)アップリンクデータを送信するように指示する物理的ダウンリンク制御チャネルを介してスケジュール情報をターミナルに送信するように構成される。
【0071】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備える。いくつかの実施の形態では、情報送信モジュール202は、ターミナルの送信機の個数が2つである場合、基地局によって、ターミナルの送信機に以下の4つの方法のいずれかでアップリンクデータを送信するように指示する物理的ダウンリンク制御チャネルを介してスケジュール情報をターミナルに送信するように構成される。前記第1送信機と前記第2送信機との両方が、前記第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機と前記第2送信機との両方が、前記第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機は前記第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、前記第2送信機は前記第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機は前記第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、前記第2送信機はアップリンクデータを送信しない。
【0072】
図3を参照して、本願の開示のターミナルのいくつかの実施の形態は、以下に説明する。
【0073】
図3は、本願の開示のいくつかの実施の形態によるターミナルの概念的構成図を示す。
図3に示すように、実施の形態におけるターミナル30は、基地局によって送信された無線源制御拡張シグナリングを受信するように構成されたシグナリング受信モジュール301と、周波数帯域切り替えモジュール302と、情報受信モジュール303と、周波数帯域制御モジュール304と、を備える。シグナリング受信モジュール301は、基地局によって送信された無線源制御拡張シグナリングを受信する。周波数帯域切り替えモジュール302は、無線源制御拡張シグナリングの指示に従って、アップリンク周波数帯域間の時間切り替えの動作モードに入るように送信機を制御するように構成され、アップリンク周波数帯域は複数のアップリンクキャリアを備えるアップリンク周波数帯域のうちの少なくとも1つのアップリンク周波数帯域を含む。情報受信モジュール303は、基地局によって送信された物理的ダウンリンク制御チャネルを介してのスケジュール情報を受信するように構成される。周波数帯域制御モジュール304は、物理的ダウンリンク制御チャネルを介したスケジュール情報の指示に従って、アップリンクデータを送信するために送信機によって使用されるアップリンク周波数帯域のアップリンク周波数帯を制御するように構成される。
【0074】
いくつかの実施の形態では、ターミナルは、送信機切り替え能力情報を基地局に送信するように構成された情報送信モジュール300をさらに備える。送信機切り替え能力情報は、ターミナルの送信機の個数を搬送し、ターミナルの送信機が異なるアップリンク周波数バンド間の時間切り替えを支持することを示す。
【0075】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は前記第1アップリンク周波数と前記第2アップリンク周波数とを備える。いくつかの実施の形態では、周波数帯域制御モジュール304は、ターミナルの送信機の個数が1つである場合、物理的ダウンリンク制御チャンネルを介してのスケジュール情報の指示に従って、ターミナルによって、前記第1アップリンク周波数帯域または前記第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信するように送信機を制御するように構成される。
【0076】
いくらかの実施の形態では、前記複数のアップリンク周波数は第1アップリンク周波数と第2アップリンク周波数とを備え、前記ターミナルの前記送信機は第1送信機と第2送信機とを備える。いくつかの実施の形態では、周波数帯域制御モジュール304は、ターミナルの送信機の個数が2つである場合、物理的ダウンリンク制御を介してのスケジュール情報の指示に従って、ターミナルによって、以下の4つの方法で、アップリンクデータを送信するように送信機を制御する。前記第1送信機と前記第2送信機との両方が、前記第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機と前記第2送信機との両方が、第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機は前記第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、前記第2送信機は前記第2アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信する。前記第1送信機は前記第1アップリンク周波数帯域でアップリンクデータを送信し、前記第2送信機はアップリンクデータを送信しない。
【0077】
図4を参照して、本願の開示の通信システムのいくつかの実施の形態は、以下に説明する。
【0078】
図4は、本願の開示のいくつかの実施の形態による通信システムの概念的構成図を示す。
図4に示すように、実施の形態における通信システム40は、基地局20とターミナル30とを備える。
【0079】
図5を参照して、本願の開示の送信機切り替え装置のいくつかの実施の形態は、以下に説明する。
【0080】
図5は、本願の開示のいくつかの実施の形態による送信機切り替え装置の概念的構成図を示す。
図5に示すように、この実施の形態の送信機切り替え装置50は、メモリ510と、メモリ510に接続されたプロセッサ520と、を備える。プロセッサ520は、メモリ510に格納された命令に基づいて、前述の実施の形態のいずれかにおける送信機切り替え方法を実行するように構成される。
【0081】
メモリ510は、例えばシステムメモリであって、固定不揮発性記憶媒体などを含むものとすることができる。システムメモリ上には、例えば、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、ブートローダ、その他のプログラムなどが格納される。
【0082】
送信機切り替え装置50は、さらに、入出力インターフェース530、ネットワークインターフェース540、ストレージインターフェース550などを備えることができる。これらのインターフェース530、540、550およびメモリ510は、バス560により、プロセッサ520に接続させることができる。入出力インターフェース530は、ディスプレイ、マウス、キーボード、およびタッチスクリーンなどの入出力デバイスのための接続インターフェースを提供する。ネットワークインターフェース540は、様々なネットワーキング装置のための接続インターフェースを提供する。ストレージインターフェース550は、SDカードやUSBフラッシュディスクなどの外部記憶装置との接続インターフェースを提供する。
【0083】
本願の開示は、プロセッサによって実行されると、前述の実施の形態のいずれかにおける送信機切り替え方法を実装するコンピュータ命令を格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体をさらに備える。
【0084】
本願の開示は、本願の開示の実施の形態にしたがって、方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/またはブロック図を参照して説明される。流れ図および/またはブロック図の各フローおよび/またはブロック図、ならびに流れ図および/またはブロック図における流れおよび/またはブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装できるものとして理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が流れ図の1以上のフローおよび/またはブロック図の1以上のブロックで特定された機能を実装するための手段を生成するような機械を提供する。
【0085】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を、コンピュータで読み取り可能なメモリに格納される命令は、流れ図の1以上の流れおよび/またはブロック図の1以上のブロックで指定された機能を実装する命令手段を含む製造製品を提供するように、特定の方法で動作するように導くことができるコンピュータで読み取り可能なメモリ内に格納することができる。
【0086】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置上でロードされて、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で一連の動作の工程を実行し、コンピュータまたは他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令が、これらは、流れ図の1以上のフローおよび/またはブロック図の1以上のブロックで特定された機能を実装するための工程を提供する。
【0087】
上記の内容は、本願の開示の好ましい実施の形態に過ぎず、本願の開示を限定するために使用されず、本願の開示の精神および原理の範囲内でなされたあらゆる変更、等価な置換、改良などは、本願の開示の保護範囲に含まれる。