(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-07
(45)【発行日】2025-07-15
(54)【発明の名称】化合物半導体装置及び化合物半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H10D 30/47 20250101AFI20250708BHJP
H10D 30/60 20250101ALI20250708BHJP
【FI】
H10D30/47 201
H10D30/60 B
H10D30/60 G
(21)【出願番号】P 2021126429
(22)【出願日】2021-08-02
【審査請求日】2024-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 史朗
(72)【発明者】
【氏名】小谷 淳二
(72)【発明者】
【氏名】多木 俊裕
(72)【発明者】
【氏名】岡本 直哉
【審査官】西村 治郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-248563(JP,A)
【文献】特開2017-005028(JP,A)
【文献】特開2006-080152(JP,A)
【文献】特開2000-260978(JP,A)
【文献】特開2010-010663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10D 30/01
H10D 30/47
H10D 30/60
H10D 30/80
H10D 48/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア供給層と、
前記キャリア供給層の上に設けられ、InGaAsを含むチャネル層と、
前記チャネル層の上に設けられたエッチングストッパ層と、
を有し、
前記エッチングストッパ層は、
前記チャネル層の上に設けられ、In
x1Ga
1-x1P(0<x1≦1)を含む第1層と、
前記第1層の上に設けられ、In
x2Ga
1-x2P(0≦x2<1)を含む第2層と、
を有し、
x1の値がx2の値よりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置。
【請求項2】
前記第1層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差は、前記第2層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
【請求項3】
前記エッチングストッパ層の上に設けられたキャップ層を有し、
前記キャップ層に、前記エッチングストッパ層に達するリセスが形成されており、
前記リセスの内側で前記エッチングストッパ層の上に設けられ、酸化ガリウムを含む酸化層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物半導体装置。
【請求項4】
前記酸化層の上に設けられたゲート電極を有することを特徴とする請求項3に記載の化合物半導体装置。
【請求項5】
前記酸化層と前記ゲート電極との間に設けられた絶縁層を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物半導体装置。
【請求項6】
前記リセスを間に挟んで前記キャップ層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極を有することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
【請求項7】
キャリア供給層の上にInGaAsを含むチャネル層を形成する工程と、
前記チャネル層の上にエッチングストッパ層を形成する工程と、
を有し、
前記エッチングストッパ層を形成する工程は、
前記チャネル層の上にIn
x1Ga
1-x1P(0<x1≦1)を含む第1層を形成する工程と、
前記第1層の上にIn
x2Ga
1-x2P(0≦x2<1)を含む第2層を形成する工程と、
を有し、
x1の値がx2の値よりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第1層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差は、前記第2層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の化合物半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記エッチングストッパ層の上にキャップ層を形成する工程と、
前記キャップ層に、前記エッチングストッパ層に達するリセスを形成する工程と、
前記エッチングストッパ層の前記リセスから露出した面に対する水蒸気処理を200℃~300℃の温度で行って、前記リセスの内側で前記第2層の上に酸化ガリウムを含む酸化層を形成する工程を有することを特徴とする請求項7又は8に記載の化合物半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記酸化層の上にゲート電極を形成する工程を有することを特徴とする請求項9に記載の化合物半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記酸化
層の上に絶縁層を形成する工程
と、
前記絶縁層の上にゲート電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする請求項
9に記載の化合物半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記リセスを間に挟んで前記キャップ層の上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程を有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、化合物半導体装置及び化合物半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ミリ波帯及びテラヘルツ帯での大容量高速無線通信へのInP系の高電子移動度トランジスタ(high electron mobility transistor:HEMT)の適用が期待されている。InP系HEMTは、高速かつ低雑音なデバイス特性を有する。InP-HEMTを300GHz帯の無線送受信システムに適用するためには、InP-HEMTのデバイス単体で600GHz以上の最大発振周波数(fmax)が望まれる。最大発振周波数の向上には、ゲート長の短縮による寄生容量の低減に加え、ドレイン・コンダクタンス(gd)の低減が有効である。
【0003】
ドレイン・コンダクタンスの低減には、チャネル内の電界緩和によるインパクトイオン化の抑制が効果的である。電界緩和のために、キャリア供給層がチャネル層よりも基板側にある構造が提案されている。この構造を備えたHEMTは逆HEMTとよばれることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-152404号公報
【文献】特開2006-80152号公報
【文献】米国特許第7678629号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の逆HEMTにおいては、InGaAsを含むチャネル層の上に形成され、InGaPを含むエッチングストッパの影響により2次元電子ガス(2DEG)の密度が低下してしまう。
【0006】
本開示の目的は、2DEGの密度の低下を抑制することができる化合物半導体装置及び化合物半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一形態によれば、キャリア供給層と、前記キャリア供給層の上に設けられ、InGaAsを含むチャネル層と、前記チャネル層の上に設けられたエッチングストッパ層と、を有し、前記エッチングストッパ層は、前記チャネル層の上に設けられ、Inx1Ga1-x1P(0<x1≦1)を含む第1層と、前記第1層の上に設けられ、Inx2Ga1-x2P(0≦x2<1)を含む第2層と、を有し、x1の値がx2の値よりも大きい化合物半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、2DEGの密度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る化合物半導体装置を示す断面図である。
【
図2】第1実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【
図3】第1実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【
図4】第1実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【
図5】第1実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【
図6】第1実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。
【
図7】第2実施形態に係る化合物半導体装置を示す断面図である。
【
図8】第2実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【
図9】第2実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【
図10】第2実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【
図11】第2実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【
図12】第2実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。
【
図13】第2実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その6)である。
【
図14】第3実施形態に係る化合物半導体装置を示す断面図である。
【
図15】第3実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【
図16】第3実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【
図17】第3実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【
図18】参考例におけるドレイン電圧とドレイン電流との関係を示す図である。
【
図19】第2実施形態におけるドレイン電圧とドレイン電流との関係を示す図である。
【
図20】第3実施形態におけるドレイン電圧とドレイン電流との関係を示す図である。
【
図21】第4実施形態に係るディスクリートパッケージを示す図である。
【
図22】第5実施形態に係るPFC回路を示す結線図である。
【
図23】第6実施形態に係る電源装置を示す結線図である。
【
図24】第7実施形態に係る増幅器を示す結線図である。
【
図25】第8実施形態に係る受信用MMICを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
【0011】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態はInP系HEMTを含む化合物半導体装置に関する。
図1は、第1実施形態に係る化合物半導体装置を示す断面図である。
【0012】
第1実施形態に係る化合物半導体装置100は、
図1に示すように、キャリア供給層103と、チャネル層104と、エッチングストッパ層105と、キャップ層106と、絶縁層112と、ソース電極11と、ドレイン電極12と、ゲート電極13とを有する。
【0013】
チャネル層104はキャリア供給層103の上に設けられている。チャネル層104はInGaAsを含む。エッチングストッパ層105はチャネル層104の上に設けられている。エッチングストッパ層105は、第1層105Aと、第2層105Bとを有する。第1層105Aはチャネル層104の上に設けられている。第1層105AはInx1Ga1-x1P(0<x1≦1)を含む。第2層105Bは第1層105Aの上に設けられている。第2層105BはInx2Ga1-x2P(0≦x2<1)を含む。第1層105AのIn組成であるx1の値は、第2層105BのIn組成であるx2の値よりも大きい。第1層105Aの格子定数とチャネル層104との間の格子定数の差は、第2層105Bの格子定数とチャネル層104との間の格子定数の差よりも小さい。
【0014】
キャップ層106はエッチングストッパ層105の上に設けられている。キャップ層106に、エッチングストッパ層105に達するリセス111が形成されている。ソース電極11及びドレイン電極12は、平面視でリセス111を間に挟んでキャップ層106の上に設けられている。絶縁層112はリセス111の内側でエッチングストッパ層105の上に設けられている。ゲート電極13は絶縁層112の上に設けられている。
【0015】
第1実施形態では、チャネル層104のキャリア供給層103との界面近傍に2次元電子ガス(2DEG)が発生する。
【0016】
次に、第1実施形態に係る化合物半導体装置100の製造方法について説明する。
図2~
図6は、第1実施形態に係る化合物半導体装置100の製造方法を示す断面図である。
【0017】
まず、
図2に示すように、キャリア供給層103の上にチャネル層104を形成し、チャネル層104の上に第1層105Aを形成し、第1層105Aの上に第2層105Bを形成し、第2層105Bの上にキャップ層106を形成する。
【0018】
次いで、
図3に示すように、キャップ層106の上にソース電極11及びドレイン電極12を形成する。
【0019】
その後、
図4に示すように、平面視でソース電極11とドレイン電極12との間において、キャップ層106にゲート電極13用のリセス111を形成する。リセス111は、エッチングストッパ層105に達するように形成する。
【0020】
続いて、
図5に示すように、リセス111の内側でエッチングストッパ層105の上に絶縁層112を形成する。
【0021】
次いで、
図6に示すように、絶縁層112の上にゲート電極13を形成する。
【0022】
第1実施形態では、エッチングストッパ層105が第1層105A及び第2層105Bを有する。また、第1層105AのIn組成であるx1の値が第2層105BのIn組成であるx2の値よりも大きく、第1層105Aの格子定数とチャネル層104との間の格子定数の差が第2層105Bの格子定数とチャネル層104との間の格子定数の差よりも小さい。このため、エッチングストッパ層105が第2層105Bのみから構成される場合と比較すると、チャネル層104とエッチングストッパ層105との間の格子不整合を緩和することができ、格子不整合に伴う2DEGの密度の減少を抑制することができる。また、エッチングストッパ層105が第1層105Aのみから構成される場合と比較すると、エッチングストッパ層105のバンドギャップを大きく確保することができ、リーク電流を抑制することができる。
【0023】
更に、リセス111を形成するためのキャップ層106のエッチングをエッチングストッパ層105の上面で停止することができるため、高精度での製造が可能である。
【0024】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態はInP系HEMTを含む化合物半導体装置に関する。
図7は、第2実施形態に係る化合物半導体装置を示す断面図である。
【0025】
第2実施形態に係る化合物半導体装置200は、
図7に示すように、基板201と、バッファ層202と、キャリア供給層203と、チャネル層204と、エッチングストッパ層205と、キャップ層206と、絶縁層212と、ソース電極11と、ドレイン電極12と、ゲート電極13とを有する。
【0026】
基板201は、例えば半絶縁性InP基板である。バッファ層202は基板201の上に設けられている。バッファ層202は、例えば、厚さが300nm程度の意図的な不純物の導入が行われていないInAlAs層(i-InAlAs層)である。キャリア供給層203は、例えば、バッファ層202の表面へのデルタドーピング(原子層ドーピング)等の不純物の導入により形成されている。不純物としては、例えばSi、Sn若しくはSe又はこれらの任意の組み合わせが用いられる。チャネル層204はキャリア供給層203の上に設けられている。チャネル層204は、例えば、厚さが10nm程度の意図的な不純物の導入が行われていないInGaAs層(i-InGaAs層)である。
【0027】
エッチングストッパ層205はチャネル層204の上に設けられている。エッチングストッパ層205は、第1層205Aと、第2層205Bとを有する。第1層205Aはチャネル層204の上に設けられている。第1層205Aは、例えば、厚さが1nm~4nm程度のn型のInP層(n-InP層)である。第2層205Bは第1層205Aの上に設けられている。第2層205Bは、例えば、厚さが1nm~4nm程度のn型のInGaP層(n-InGaP層)である。第2層205Bを構成するInGaP層のIn組成の範囲(In及びGaの2元素での原子組成)は、例えば50%~95%である。第1層205Aの格子定数とチャネル層204との間の格子定数の差は、第2層205Bの格子定数とチャネル層204との間の格子定数の差よりも小さい。キャップ層206はエッチングストッパ層205の上に設けられている。キャップ層206は厚さが50nm程度のn型のInGaAs層(n-InGaAs層)である。
【0028】
バッファ層202、キャリア供給層203、チャネル層204、エッチングストッパ層205及びキャップ層206に素子分離領域220が形成されている。素子分離領域220により区画された素子領域内で、キャップ層206に、エッチングストッパ層205に達するリセス211が形成されている。
【0029】
ソース電極11及びドレイン電極12は、平面視でリセス211を間に挟んでキャップ層206の上に設けられている。ソース電極11及びドレイン電極12は、例えば、厚さが10nm程度のTi膜と、厚さが30nm程度のPt膜と、厚さが300nm程度のAu膜とを含む。Pt膜がTi膜の上に設けられ、Au膜がPt膜の上に設けられている。
【0030】
絶縁層212はリセス211の内側でエッチングストッパ層205の上に設けられている。絶縁層212は、リセス211の内壁面の上と、キャップ層206の上面の上とにも形成されていてよい。絶縁層212は、例えば、厚さが2nm程度のアルミニウム酸化層である。ゲート電極13は、絶縁層212のリセス211の内側にある部分の上に設けられている。ゲート電極13は、例えば、厚さが10nm程度のTi膜と、厚さが30nm程度のPt膜と、厚さが300nm程度のAu膜とを含む。Pt膜がTi膜の上に設けられ、Au膜がPt膜の上に設けられている。ゲート電極13の断面形状がT字型であってもよい。化合物半導体装置200はMOS(metal-oxide-semiconductor)型ゲートを有する。
【0031】
第2実施形態では、チャネル層204のキャリア供給層203との界面近傍に2次元電子ガス(2DEG)が発生する。
【0032】
次に、第2実施形態に係る化合物半導体装置200の製造方法について説明する。
図8~
図13は、第2実施形態に係る化合物半導体装置200の製造方法を示す断面図である。
【0033】
まず、
図8に示すように、基板201上にバッファ層202を形成する。バッファ層202は、例えば有機金属化学気相成長(metal-organic chemical vapor deposition:MOCVD)法等の結晶成長法により形成することができる。
【0034】
次いで、同じく
図8に示すように、バッファ層202の表面にキャリア供給層203を形成する。キャリア供給層203は、例えばデルタドーピング(原子層ドーピング)等の不純物の導入により形成することができる。不純物として、例えばシリコンを2×10
12cm
-2程度ドーピングする。不純物はバッファ層202にシート状にドーピングし、不純物プロファイルのピークはバッファ層202の表面から3nm程度~5nm程度の深さとする。このピークよりも表面側の部分をスペーサ層とみなすこともできる。
【0035】
その後、同じく
図8に示すように、キャリア供給層203の上にチャネル層204を形成し、チャネル層204の上に第1層205Aを形成し、第1層205Aの上に第2層205Bを形成し、第2層205Bの上にキャップ層206を形成する。チャネル層204、第1層205A、第2層205B及びキャップ層206は、例えばMOCVD法等の結晶成長法により形成することができる。
【0036】
続いて、
図9に示すように、バッファ層202、キャリア供給層203、チャネル層204、エッチングストッパ層205及びキャップ層206に素子分離領域220を形成する。素子分離領域220の形成は、例えば次のように行う。先ず、素子分離領域220を形成する予定の領域を露出し、他の領域を覆うフォトレジストマスクをキャップ層206上に形成し、例えばリン酸及び過酸化水素水の混合液でキャップ層206をエッチングする。このエッチングはエッチングストッパ層205の表面で停止する。次いで、例えば塩酸でエッチングストッパ層205をエッチングする。このエッチングはチャネル層204の表面で停止する。その後、例えばリン酸及び過酸化水素水の混合液でチャネル層204、キャリア供給層203及びバッファ層202をエッチングする。このようにして素子分離領域220を形成することができる。素子分離領域220の形成後に、フォトレジストマスクを除去する。
【0037】
次いで、
図10に示すように、素子分離領域220により区画された素子領域内で、キャップ層206上にソース電極11及びドレイン電極12を形成する。ソース電極11及びドレイン電極12の形成では、ソース電極11を形成する予定の領域及びドレイン電極12を形成する予定の領域を露出し、他の領域を覆うフォトレジストマスクをキャップ層206上に形成する。そして、Ti膜、Pt膜及びAu膜を蒸着法により形成し、フォトレジストマスクをその上のTi膜、Pt膜及びAu膜と共に除去する。このように、ソース電極11及びドレイン電極12はリフトオフ法により形成することができる。
【0038】
その後、
図11に示すように、平面視でソース電極11とドレイン電極12との間において、キャップ層206にゲート電極13用のリセス211を形成する。リセス211は、電子ビームリソグラフィにより、リセス211を形成する予定の領域を露出し、他の領域を覆うマスクをキャップ層206上に形成し、例えばリン酸及び過酸化水素水の混合液でキャップ層206をエッチングすることで形成することができる。このエッチングはエッチングストッパ層205の表面で停止する。
【0039】
続いて、
図12に示すように、リセス211内のエッチングストッパ層205の上面と、キャップ層206の上面及び側面を覆う絶縁層212を形成する。絶縁層212は、例えば原子層堆積(atomic layer deposition:ALD)法により形成することができる。
【0040】
次いで、
図13に示すように、リセス211内で絶縁層212の上にゲート電極13を形成する。ゲート電極13の形成では、例えば電子ビームリソグラフィにより、ゲート電極13を形成する予定の領域を露出し、他の領域を覆うマスク、例えば多層マスクを絶縁層212上に形成し、Ti膜、Pt膜及びAu膜を蒸着法により形成し、マスクをその上のTi膜、Pt膜及びAu膜と共に除去する。このように、ゲート電極13はリフトオフ法により形成することができる。
【0041】
そして、必要に応じてパッシベーション膜及び配線等を形成して化合物半導体装置200を完成させる。
【0042】
第2実施形態では、エッチングストッパ層205が第1層205A及び第2層205Bを有する。また、第1層205AはInP層であり、第2層205BはInGaP層であるため、第1層205AのIn組成が第2層205Bよりも大きく、第1層205Aの格子定数とチャネル層204との間の格子定数の差が第2層205Bの格子定数とチャネル層204との間の格子定数の差よりも小さい。このため、エッチングストッパ層205がInGaP層のみから構成される場合と比較すると、チャネル層204とエッチングストッパ層205との間の格子不整合を緩和することができ、格子不整合に伴う2DEGの密度の減少を抑制することができる。また、エッチングストッパ層205がInP層のみから構成される場合と比較すると、エッチングストッパ層205のバンドギャップを大きく確保することができ、リーク電流を抑制することができる。
【0043】
更に、リセス211を形成するためのキャップ層206のエッチングをエッチングストッパ層205の上面で停止することができるため、高精度での製造が可能である。
【0044】
なお、絶縁層212はアルミニウム酸化層に限定されない。絶縁層212は、アルミニウム、ハフニウム、チタン若しくはシリコンの酸化層、窒化層若しくは酸窒化層、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。また、絶縁層212の厚さは、例えば0.5nm~10nmであってもよい。
【0045】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態もInP系HEMTを含む化合物半導体装置に関する。第3実施形態は、主として、キャップ層206と絶縁層212との間に酸化層が設けられている点で第2実施形態と相違する。
図14は、第3実施形態に係る化合物半導体装置を示す断面図である。
【0046】
第3実施形態に係る化合物半導体装置300は、
図14に示すように、リセス211の内側でエッチングストッパ層205と絶縁層212との間に酸化層310を有する。酸化層310は酸化ガリウム(GaO
x)を含む。酸化層310の主成分が酸化ガリウムであってもよく、酸化層310が酸化ガリウム層であってもよい。酸化層310の厚さは、例えば0.5nm以上である。
【0047】
次に、第3実施形態に係る化合物半導体装置300の製造方法について説明する。
図15~
図17は、第3実施形態に係る化合物半導体装置300の製造方法を示す断面図である。
【0048】
まず、第2実施形態と同様に、リセス211の形成までの処理を行う(
図11参照)。次いで、エッチングストッパ層205のリセス211から露出した面に対する水蒸気処理を行う。水蒸気処理の温度は200℃~300℃程度とする。水蒸気処理の前には、エッチングストッパ層205のリセス211から露出した面に、酸化インジウムガリウムを含む自然酸化膜が存在する。水蒸気処理を行うと、酸化インジウムガリウム中のインジウムが酸化インジウムとなって揮発し、自然酸化膜が除去され、酸化ガリウムが残存する。このため、水蒸気処理により、
図15に示すように、酸化ガリウムを含む酸化層310が形成される。
【0049】
その後、
図16に示すように、酸化層310の上面と、キャップ層206の上面及び側面を覆う絶縁層212を形成する。続いて、
図17に示すように、リセス211内で絶縁層212の上にゲート電極13を形成する。
【0050】
そして、必要に応じてパッシベーション膜及び配線等を形成して化合物半導体装置300を完成させる。
【0051】
第3実施形態によっても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
また、エッチングストッパ層205のリセス211から露出した面に、酸化インジウムガリウムを含む自然酸化膜が存在する場合には、自然酸化膜に含まれる界面準位の影響により、ゲート電圧によりドレイン電流を制御しにくく、ピンチオフ不良が発生することがある。これに対し、第3実施形態では、酸化インジウムガリウムを含む自然酸化膜を除去し、酸化ガリウムを含む酸化層310が形成されているため、ピンチオフ不良を抑制することができる。
【0053】
ここで、第2実施形態及び第3実施形態のピンチオフ特性について、参考例と比較しながら説明する。参考例は、第2実施形態から第1層205Aを除き、エッチングストッパ層205をInGaPの第2層205Bのみから構成したものに相当する。
【0054】
参考例、第2実施形態及び第3実施形態について、ゲート電圧を変化させたときのドレイン電圧Vdとドレイン電流Idとの関係を測定した。
図18は、参考例におけるドレイン電圧Vdとドレイン電流Idとの関係を示す図である。
図19は、第2実施形態におけるドレイン電圧Vdとドレイン電流Idとの関係を示す図である。
図20は、第3実施形態におけるドレイン電圧Vdとドレイン電流Idとの関係を示す図である。
【0055】
図18~
図20に示すように、第2実施形態及び第3実施形態において、参考例よりも大きなドレイン電流が得られる。また、第3実施形態によれば、第2実施形態よりもピンチオフ不良が抑制される。
【0056】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、HEMTのディスクリートパッケージに関する。
図21は、第4実施形態に係るディスクリートパッケージを示す図である。
【0057】
第4実施形態では、
図21に示すように、第1~第3実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置1210の裏面がはんだ等のダイアタッチ剤1234を用いてランド(ダイパッド)1233に固定されている。また、ドレイン電極12が接続されたドレインパッド1226dに、Alワイヤ等のワイヤ1235dが接続され、ワイヤ1235dの他端が、ランド1233と一体化しているドレインリード1232dに接続されている。ソース電極11に接続されたソースパッド1226sにAlワイヤ等のワイヤ1235sが接続され、ワイヤ1235sの他端がランド1233から独立したソースリード1232sに接続されている。ゲート電極13に接続されたゲートパッド1226gにAlワイヤ等のワイヤ1235gが接続され、ワイヤ1235gの他端がランド1233から独立したゲートリード1232gに接続されている。そして、ゲートリード1232gの一部、ドレインリード1232dの一部及びソースリード1232sの一部が突出するようにして、ランド1233及び半導体装置1210等がモールド樹脂1231によりパッケージングされている。
【0058】
このようなディスクリートパッケージは、例えば、次のようにして製造することができる。まず、半導体装置1210をはんだ等のダイアタッチ剤1234を用いてリードフレームのランド1233に固定する。次いで、ワイヤ1235g、1235d及び1235sを用いたボンディングにより、ゲートパッド1226gをリードフレームのゲートリード1232gに接続し、ドレインパッド1226dをリードフレームのドレインリード1232dに接続し、ソースパッド1226sをリードフレームのソースリード1232sに接続する。その後、トランスファーモールド法にてモールド樹脂1231を用いた封止を行う。続いて、リードフレームを切り離す。
【0059】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、HEMTを備えたPFC(Power Factor Correction)回路に関する。
図22は、第5実施形態に係るPFC回路を示す結線図である。
【0060】
PFC回路1250には、スイッチ素子(トランジスタ)1251、ダイオード1252、チョークコイル1253、コンデンサ1254及び1255、ダイオードブリッジ1256、並びに交流電源(AC)1257が設けられている。そして、スイッチ素子1251のドレイン電極と、ダイオード1252のアノード端子及びチョークコイル1253の一端子とが接続されている。スイッチ素子1251のソース電極と、コンデンサ1254の一端子及びコンデンサ1255の一端子とが接続されている。コンデンサ1254の他端子とチョークコイル1253の他端子とが接続されている。コンデンサ1255の他端子とダイオード1252のカソード端子とが接続されている。また、スイッチ素子1251のゲート電極にはゲートドライバが接続されている。コンデンサ1254の両端子間には、ダイオードブリッジ1256を介してAC1257が接続される。コンデンサ1255の両端子間には、直流電源(DC)が接続される。そして、本実施形態では、スイッチ素子1251に、第1~第3実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置が用いられている。
【0061】
PFC回路1250の製造に際しては、例えば、はんだ等を用いて、スイッチ素子1251をダイオード1252及びチョークコイル1253等に接続する。
【0062】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、サーバ電源に好適な、HEMTを備えた電源装置に関する。
図23は、第6実施形態に係る電源装置を示す結線図である。
【0063】
電源装置には、高圧の一次側回路1261及び低圧の二次側回路1262、並びに一次側回路1261と二次側回路1262との間に配設されるトランス1263が設けられている。
【0064】
一次側回路1261には、第5実施形態に係るPFC回路1250、及びPFC回路1250のコンデンサ1255の両端子間に接続されたインバータ回路、例えばフルブリッジインバータ回路1260が設けられている。フルブリッジインバータ回路1260には、複数(ここでは4つ)のスイッチ素子1264a、1264b、1264c及び1264dが設けられている。
【0065】
二次側回路1262には、複数(ここでは3つ)のスイッチ素子1265a、1265b及び1265cが設けられている。
【0066】
本実施形態では、一次側回路1261を構成するPFC回路1250のスイッチ素子1251、並びにフルブリッジインバータ回路1260のスイッチ素子1264a、1264b、1264c及び1264dに、第1~第3実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置が用いられている。一方、二次側回路1262のスイッチ素子1265a、1265b及び1265cには、シリコンを用いた通常のMIS型FET(電界効果トランジスタ)が用いられている。
【0067】
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。第6実施形態は、HEMTを備えた増幅器に関する。
図24は、第7実施形態に係る増幅器を示す結線図である。
【0068】
増幅器には、ディジタル・プレディストーション回路1271、ミキサー1272a及び1272b、並びにパワーアンプ1273が設けられている。
【0069】
ディジタル・プレディストーション回路1271は、入力信号の非線形歪みを補償する。ミキサー1272aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号とをミキシングする。パワーアンプ1273は、第1~第3実施形態のいずれかと同様の構造を備えた半導体装置を備えており、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅する。なお、本実施形態では、例えば、スイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー1272bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路1271に送出できる。この増幅器は、高周波増幅器、高出力増幅器として使用することができる。高周波増幅器は、例えば、携帯電話基地局用送受信装置、レーダー装置及びマイクロ波発生装置に用いることができる。
【0070】
(第8実施形態)
次に、第8の実施形態について説明する。第8実施形態は、受信用モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC:monolithic microwave integrated circuit)に関する。
図25は、第8実施形態に係る受信用MMICを示す図である。
【0071】
第8実施形態に係る受信用MMIC1300は、
図25に示すように、ローノイズアンプ(low noise amplifier:LNA)1301、検波器1302及びインダクタ1303を有する。LNA1301、検波器1302及びインダクタ1303は一つのInP基板上に集積されている。LNA1301は、第1~第3実施形態のいずれかに係るInP系HEMT(化合物半導体装置)を含む。
【0072】
第8実施形態では、例えば、LNA1301に含まれるInP系HEMTのソース電極11及び検波器1302のカソード電極が接地され、InP系HEMTのドレイン電極12及び検波器1302のアノード電極がインダクタ1303の一端に接続される。そして、InP系HEMTのゲート電極13にミリ波帯又はテラヘルツ帯の電波を受信するアンテナ1305が接続され、インダクタ1303の他端から検波信号Vdetが出力される。検波信号Vdetとしては、例えば数百mVの電位差ΔVが出力される。
【0073】
第8実施形態に係る受信用MMIC1304によれば、第1~第3実施形態のいずれかに係るInP系HEMT(化合物半導体装置)が含まれているので、優れた特性を得ることができる。
【0074】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0075】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0076】
(付記1)
キャリア供給層と、
前記キャリア供給層の上に設けられ、InGaAsを含むチャネル層と、
前記チャネル層の上に設けられたエッチングストッパ層と、
を有し、
前記エッチングストッパ層は、
前記チャネル層の上に設けられ、Inx1Ga1-x1P(0<x1≦1)を含む第1層と、
前記第1層の上に設けられ、Inx2Ga1-x2P(0≦x2<1)を含む第2層と、
を有し、
x1の値がx2の値よりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置。
(付記2)
前記第1層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差は、前記第2層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差よりも小さいことを特徴とする付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記3)
前記エッチングストッパ層の上に設けられたキャップ層を有し、
前記キャップ層に、前記エッチングストッパ層に達するリセスが形成されており、
前記リセスの内側で前記エッチングストッパ層の上に設けられ、酸化ガリウムを含む酸化層を有することを特徴とする付記1又は2に記載の化合物半導体装置。
(付記4)
前記酸化層の厚さは0.5nm以上であることを特徴とする付記3に記載の化合物半導体装置。
(付記5)
前記酸化層の上に設けられたゲート電極を有することを特徴とする付記3又は4に記載の化合物半導体装置。
(付記6)
前記酸化層と前記ゲート電極との間に設けられた絶縁層を有することを特徴とする付記5に記載の化合物半導体装置。
(付記7)
前記絶縁層は、アルミニウム、ハフニウム、チタン若しくはシリコンの酸化層、窒化層若しくは酸窒化層、又はこれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする付記6に記載の化合物半導体装置。
(付記8)
前記絶縁層の厚さは0.5nm~10nmであることを特徴とする付記6又は7に記載の化合物半導体装置。
(付記9)
前記リセスを間に挟んで前記キャップ層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極を有することを特徴とする付記3乃至8のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記10)
付記1乃至9のいずれか1項に記載の化合物半導体装置を有することを特徴とする増幅器。
(付記11)
付記1乃至9のいずれか1項に記載の化合物半導体装置を有することを特徴とする電源装置。
(付記12)
キャリア供給層の上にInGaAsを含むチャネル層を形成する工程と、
前記チャネル層の上にエッチングストッパ層を形成する工程と、
を有し、
前記エッチングストッパ層を形成する工程は、
前記チャネル層の上にInx1Ga1-x1P(0<x1≦1)を含む第1層を形成する工程と、
前記第1層の上にInx2Ga1-x2P(0≦x2<1)を含む第2層を形成する工程と、
を有し、
x1の値がx2の値よりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
(付記13)
前記第1層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差は、前記第2層の格子定数と前記チャネル層との間の格子定数の差よりも小さいことを特徴とする付記12に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記14)
前記エッチングストッパ層の上にキャップ層を形成する工程と、
前記キャップ層に、前記エッチングストッパ層に達するリセスを形成する工程と、
前記エッチングストッパ層の前記リセスから露出した面に対する水蒸気処理を250℃~300℃の温度で行って、前記リセスの内側で前記第2層の上に酸化ガリウムを含む酸化層を形成する工程を有することを特徴とする付記12又は13に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記15)
前記酸化層の厚さは0.5nm以上であることを特徴とする付記14に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記16)
前記酸化層の上にゲート電極を形成する工程を有することを特徴とする付記14又は15に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記17)
前記酸化層と前記ゲート電極との間に絶縁層を形成する工程を有することを特徴とする付記16に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記18)
前記絶縁層は、アルミニウム、ハフニウム、チタン若しくはシリコンの酸化層、窒化層若しくは酸窒化層、又はこれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする付記17に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記19)
前記絶縁層の厚さは0.5nm~10nmであることを特徴とする付記17又は18に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記20)
前記リセスを間に挟んで前記キャップ層の上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程を有することを特徴とする付記14乃至19のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0077】
100、200、300:化合物半導体装置
103、203:キャリア供給層
104、204:チャネル層
105.205:エッチングストッパ層
105A、205A:第1層
105B、205B:第2層
106、206:キャップ層
111、211:リセス
112、212:絶縁層
310:酸化層