IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7707737コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム
<>
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図1
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図2
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図3
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図4
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図5
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図6
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図7
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図8
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図9
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図10
  • 特許-コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-07
(45)【発行日】2025-07-15
(54)【発明の名称】コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20250708BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021131406
(22)【出願日】2021-08-11
(65)【公開番号】P2023025938
(43)【公開日】2023-02-24
【審査請求日】2024-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100178216
【弁理士】
【氏名又は名称】浜野 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】川本 優里
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-045299(JP,A)
【文献】特開2007-094819(JP,A)
【文献】国際公開第2020/145085(WO,A1)
【文献】特開2016-143007(JP,A)
【文献】特開2020-166558(JP,A)
【文献】特開2020-177480(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
従業員の業務の状況を示す業務状況情報及び業務中の前記従業員の状況を示す従業員状況情報を取得する状況情報取得手段と、
前記状況情報取得手段により取得された前記業務状況情報に基づいて前記従業員の空き時間であることを検出する空き時間検出手段と、
前記従業員状況情報に基づいて前記従業員に対し配信するコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記空き時間検出手段により前記空き時間が検出された場合に前記従業員に対し、前記コンテンツ選択手段において選択された前記コンテンツを配信するコンテンツ配信制御手段と、
を備える、コンテンツ配信装置。
【請求項2】
前記空き時間検出手段は、前記従業員が一定時間以上作業をしていない場合に空き時間であると検出する、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項3】
前記空き時間検出手段は、過去の同じ状況下における業務状況情報に基づいて、空き時間になる時間帯を検出する、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項4】
前記空き時間検出手段は、過去の同じ状況下における業務状況情報に基づいて、空き時間の長さを推定し、
前記コンテンツ配信制御手段は、空き時間の長さに応じたコンテンツを配信する、請求項3に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項5】
前記状況情報取得手段により取得された前記従業員状況情報に基づいて、前記従業員の状況を推定する状況推定手段を更に備え、
前記コンテンツ選択手段は、前記状況推定手段により推定された前記従業員の状況に基づいて、前記従業員に対し配信するコンテンツを選択する、請求項に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項6】
前記状況推定手段により前記従業員が落ち込んでいると推定された場合、
前記コンテンツ選択手段は、前記従業員が高評価と評価された接客時の情報を含むコンテンツを選択する、請求項5に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項7】
前記従業員の前記業務中の接客を評価する接客評価手段を更に備え、
前記コンテンツ選択手段は、前記接客評価手段による評価結果に基づいて前記従業員に対し配信するコンテンツを選択する、請求項に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項8】
前記接客評価手段は、前記従業員の接客の状況を示す接客状況情報又は前記従業員の接客に対する顧客の反応に基づいて、前記業務中の前記接客を評価する、請求項7に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項9】
従業員の業務の状況を示す業務状況情報及び業務中の前記従業員の状況を示す従業員状況情報を取得し、
前記業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出し、
前記従業員状況情報に基づいて前記従業員に対し配信するコンテンツを選択し、
前記空き時間が検出された場合に前記従業員に対し、選択された前記コンテンツを配信する、コンテンツ配信方法。
【請求項10】
従業員の業務の状況を示す業務状況情報及び業務中の前記従業員の状況を示す従業員状況情報を取得し、
前記業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出し、
前記従業員状況情報に基づいて前記従業員に対し配信するコンテンツを選択し、
前記空き時間が検出された場合に前記従業員に対し、選択された前記コンテンツを配信することをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、及びコンピュータプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従業員に対して教育用のコンテンツを配信するシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、サーバが従業員に必要な業務情報を自動的に配信する従業員教育支援システムが開示されている。特許文献2には、GPS(Global Positioning System)受信機または加速度センサによって従業員の移動が確認されていない間に、コンテンツの再生が可能である受講システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-134119号公報
【文献】特開2019-168948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載された発明は、サーバが一日の所定時間毎に業務情報を従業員に自動的に送信している。このため、従業員の業務状況によっては、サーバから送信されたタイミングで業務情報を確認できない場合がある。また、特許文献2に記載された発明は、従業員の移動が確認されていない間にコンテンツの再生が可能としているに過ぎない。このため、特許文献2に記載された発明では、コンテンツを再生するのに従業員の操作が必要である。
【0006】
本開示の目的の一例は、従業員が空き時間を利用して、スキルの向上を簡単に図ることが可能なコンテンツ配信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様におけるコンテンツ配信装置は、従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得する状況情報取得手段と、状況情報取得手段により取得された業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出する空き時間検出手段と、空き時間検出手段により空き時間が検出された場合に従業員に対しコンテンツを配信するコンテンツ配信制御手段と、を備える。
【0008】
本開示の一態様におけるコンテンツ配信方法は、従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得し、業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出し、空き時間が検出された場合に従業員に対しコンテンツを配信する。
【0009】
本開示の一態様におけるプログラムは、従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得し、業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出し、空き時間が検出された場合に従業員に対しコンテンツを配信することをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明による効果の一例は、従業員が空き時間を利用して、スキルの向上を簡単に図ることが可能なコンテンツ配信装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置をコンピュータ装置とその周辺装置で実現したハードウェア構成を示す図である。
図3図3は、第一の実施形態においてコンテンツ配信制御部により配信されたコンテンツを表示した画面の例である。
図4図4は、第一の実施形態においてコンテンツ配信制御部により配信されたコンテンツを表示した画面の例である。
図5図5は、第一の実施形態におけるコンテンツ配信の動作を示すフローチャートである。
図6図6は、第一の実施形態においてコンテンツ配信制御部により配信されたコンテンツを表示した画面の他の例である。
図7図7は、第二の実施形態におけるコンテンツ配信装置の構成を示すブロック図である。
図8図8は、コンテンツ選択部が従業員端末に配信するためのコンテンツを従業員に選択させるための画面の例である。
図9図9は、第二の実施形態におけるコンテンツ配信の動作を示すフローチャートである。
図10図10は、第三の実施形態におけるコンテンツ配信装置の構成を示すブロック図である。
図11図11は、第三の実施形態におけるコンテンツ配信の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[第一の実施形態]
図1は、第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置100の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、コンテンツ配信装置100は、状況情報取得部101と空き時間検出部102とコンテンツ配信制御部103を備える。コンテンツ配信装置100は、ネットワークを通じて、従業員が所持する従業員端末200に対してコンテンツを配信可能とする。コンテンツ配信装置100は、予め設定された1名又は複数名の従業員を対象として、空き時間を検出したときにコンテンツを配信する装置である。次に、第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置100の構成について詳しく説明する。
【0014】
図2は、本開示の第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置100を、プロセッサを含むコンピュータ装置500で実現したハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、コンテンツ配信装置100は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503等のメモリ、プログラム504を格納するハードディスク等の記憶装置505、ネットワーク接続用の通信I/F(Interface)508、データの入出力を行う入出力インタフェース511を含む。第一の実施形態において、状況情報取得部101において取得する業務状況情報はネットワーク接続用の通信I/F508を介してコンテンツ配信装置100に入力される。第一の実施形態において、コンテンツ配信装置100は、バス512を介して入力装置509及び出力装置510に接続されている。また、図1に示す第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置100は、クラウドコンピューティング等で構成することもできる。
【0015】
CPU501は、オペレーティングシステムを動作させて本発明の第一の実施の形態に係るコンテンツ配信装置100の全体を制御する。また、CPU501は、例えばドライブ装置507などに装着された記録媒体506からメモリにプログラムやデータを読み出す。また、CPU501は、第一の実施の形態における状況情報取得部101と空き時間検出部102とコンテンツ配信制御部103及びこの一部として機能し、プログラムに基づいて後述する図5に示すフローチャートにおける処理または命令を実行する。
【0016】
記録媒体506は、例えば光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、外付けハードディスク、または半導体メモリ等である。記録媒体の一部である半導体メモリ等は、不揮発性記憶装置であり、そこにプログラムを記録する。また、プログラムは、通信網に接続されている図示しない外部コンピュータからダウンロードされてもよい。
【0017】
入力装置509は、例えば、マウスやキーボード、内蔵のキーボタンなどで実現され、入力操作に用いられる。入力装置509は、マウスやキーボード、内蔵のキーボタンに限らず、例えばタッチパネルや音声入力用のマイクでもよい。第一の実施形態において出力装置510は、例えばディスプレイで実現され、出力を確認するために用いられる。
【0018】
以上のように、図1に示す第一の実施形態は、図2に示されるコンピュータ・ハードウェアによって実現される。ただし、図1のコンテンツ配信装置100が備える各部の実現手段は、以上説明した構成に限定されない。またコンテンツ配信装置100は、物理的に結合した一つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した二つ以上の装置を有線または無線で接続し、これら複数の装置からなるシステムより実現されてもよい。たとえば、入力装置509及び出力装置510は、コンピュータ装置500とネットワークを経由して接続されていてもよい。
【0019】
状況情報取得部101は、従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得する手段である。従業員とは、何らかの業務に従事している者を指し、特定の雇用形態である者に限られない。また、従業員は、コンテンツ配信装置100からコンテンツを配信される対象である。業務状況情報とは、従業員の業務の状況を客観的に示す情報であり、例えば、従業員の従事する業務の忙しさの状況を示す情報である。業務状況情報の具体例としては、何らかの作業中か否か、移動中か否か、又は会議中か否かを判定可能な情報が挙げられる。また、業務状況情報とは、接客業に従事する従業員であれば、例えば、顧客の有無や接客中か否かを判定可能な情報である。本実施形態において、顧客とは、対面で応対する顧客に加え、電話やオンラインでの応対する顧客を含む。業務状況情報は、業務中の従業員の業務場所をカメラで撮影した画像データ、業務中に録音された音声データ又はモーションセンサー等のセンサから取得した信号データが含まれる。業務状況情報を取得するためのカメラやセンサは、例えば、業務場所や従業員が装着するウェアラブルデバイスに搭載されている。また、業務状況情報は、業務で使用するPC(personal computer)やスマートフォン等の従業員端末200の使用の有無又は電話の使用の有無に関する情報も含まれる。これらの操作や使用の有無に関する情報は、上述した画像データや信号データに基づいて取得しても構わないし、従業員端末200や電話を管理するシステムから取得しても構わない。状況情報取得部101は、業務状況情報を所定のタイミング(例えば数分毎)で取得する。
【0020】
また、業務状況情報の他の例としては、過去の同じ曜日や同じ時間帯又は同じ天候の場合等の過去と同じ状況下における、業務の忙しさの状況を示す情報が含まれる。過去の同じ状況下の別の例としては、例えば、過去に同様のイベントが開催されたことがあり、イベント開催により過去のイベント開催時と同様に従業員の業務状況に影響しそうな状況である。過去の状況別における業務の忙しさの状況を示す情報は、予め記憶装置505に格納されている。状況情報取得部101は、取得した業務状況情報を空き時間検出部102に出力する。
【0021】
空き時間検出部102は、業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出する手段である。空き時間検出部102は、状況情報取得部101から業務状況情報として、カメラで撮影された画像データ又はセンサから取得した信号データが入力された場合、これらの信号データを分析することにより、従業員が空き時間であるかどうかを検出する。空き時間検出部102は、例えば、業務中の従業員を撮影した画像データに基づき、従業員が一定時間以上(例えば15分間)作業、機器への操作、移動又は会話が無い場合に空き時間であることを検出する。接客業に従事する従業員であれば、一定時間以上接客をしていないとき、例えば一定時間以上顧客との距離が一定距離以内にいない場合や、一定時間以上顧客が画像データに映らない場合に空き時間と検出する。電話やインターネット等のオンラインでの応対する接客に関しては、例えば、電話やオンライン上で顧客と通話していない、又は電話やオンラインを通じた入電が一定時間(例えば15分間)ない状態を空き時間と検出する。
【0022】
また、空き時間検出部102は、過去の同じ状況下における業務状況情報に基づいて、従業員が空き時間になる時間帯を検出してもよい。この場合、空き時間検出部102は、空き時間のタイミングだけを検出するのではなく、空き時間となる長さを推定する。例えば、過去の同じ曜日の特定の時間帯(例えば、14:00~15:00)が空き時間であることが多ければ、同様の時間帯が空き時間になる時間帯であると検出し、空き時間の長さが1時間と推定する。過去の同じ状況下における業務状況情報は、例えば、記憶装置505に格納されている。空き時間検出部102は、コンテンツ配信対象の従業員が空き時間であること又は空き時間になる時間帯を検出して空き時間の長さを推定すると、その情報をコンテンツ配信制御部103に出力する。
【0023】
コンテンツ配信制御部103は、空き時間検出部102により空き時間が検出された場合にコンテンツを配信する手段である。「空き時間が検出された場合」とは、空き時間が検出されたタイミングの意味である。コンテンツ配信制御部103は、空き時間が検出されて所定時間間を置いてから(数秒~数分)コンテンツを配信しても構わない。コンテンツ配信制御部103は、空き時間検出部102から、コンテンツ配信対象の従業員が空き時間であることを検出したとの情報が入力されると、例えば、ネットワークを通じてコンテンツを従業員のPCやスマートフォン等の従業員端末200に対して配信する。コンテンツ配信制御部103が配信するコンテンツは、記憶装置505に格納されており、例えば、従業員の業務内容に関連するコンテンツである。コンテンツの形態は、動画、画像、音声又はメッセージを含む。コンテンツの具体例としては、従業員のための教育用コンテンツであり、業務に必要な機器の使い方や業務の進め方に関するコンテンツ等が挙げられる。顧客に対して商品やサービスを提供する業務に従事する従業員に対しては、例えば、新製品や新サービスに関するコンテンツも含まれる。また、コンテンツ配信制御部103が配信するコンテンツとしては、業務に直接関係なくても業務を円滑に進めることに繋がる内容であれば構わない。このようなコンテンツとしては、例えば、従業員のストレスを軽減する目的で配信する映像や音楽でもよい。
【0024】
図3及び図4は、コンテンツ配信制御部103により配信されたコンテンツを従業員端末200に表示した画面の例である。図3及び図4の画面の例は、コンテンツとして新製品情報を示した例である。図3に示すように、例えば、コンテンツは、業務に必要な情報と共に画面上に表示される。図3の例では、業務に必要な情報の例として業務日報Aとコンテンツ配信制御部103により配信されたコンテンツである新製品情報Bが同一画面上に表示されている。また、図4に示すように、コンテンツ配信制御部103により配信されたコンテンツのみを画面上に表示させてもよい。図4の画面の例では、新商品画像Cと共に、商品の詳細情報Dが表示されている。コンテンツ配信制御部103は、入力装置509から図3中の新製品情報Bの選択を受け付けたことをトリガとして、図4に示すようなコンテンツを配信してもよい。
【0025】
以上のように構成されたコンテンツ配信装置100の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0026】
図5は、第一の実施形態におけるコンテンツ配信装置100の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。
【0027】
図5に示すように、まず、状況情報取得部101は、従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得し、空き時間検出部102に出力する(ステップS101)。次に、空き時間検出部102は、業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出すると、検出したことを示す情報をコンテンツ配信制御部103に出力する(ステップS102)。なお、S101とS102のステップは、空き時間検出部102によって、予め設定された1名又は複数名の従業員の業務状況情報が取得されると繰り返し行われる。最後に、コンテンツ配信制御部103は、記憶装置505に格納されているコンテンツを従業員端末200に配信する(ステップS103)。以上で、コンテンツ配信装置100は、コンテンツ配信の動作を終了する。
【0028】
上述した本実施形態におけるコンテンツ配信装置100は、空き時間検出部102によって従業員の空き時間であることが検出されると、コンテンツ配信制御部103がコンテンツを従業員端末に対して配信する。これにより、従業員は、空き時間が生じると操作なしで配信されたコンテンツを視聴できる。よって、従業員が空き時間を利用して、スキルの向上を簡単に図ることが可能となる。
【0029】
[第一の実施形態の変形例]
第一の実施形態における、コンテンツ配信制御部103が配信したコンテンツの表示方法は、従業員がコンテンツの内容を確認できればよく、図3及び図4の例に限定されない。コンテンツ配信制御部103は、空き時間検出部102によって空き時間となる長さが推定された場合は、空き時間の長さに応じたコンテンツを配信しても構わない。図6は、コンテンツ配信制御部103により配信されたコンテンツを表示した画面の他の例である。空き時間検出部102により検出された空き時間が短時間(例えば数分間)であった場合、図6に示すように、コンテンツ配信制御部103は、メッセージをテロップとして配信しても構わない。この場合、例えば、従業員は、業務に必要な情報を短時間で把握することが可能となる。一方、空き時間検出部102により検出された空き時間が長時間(例えば数十分間)であった場合、再生時間が長いコンテンツを配信しても構わない。
【0030】
[第二の実施形態]
次に、本開示の第二の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第二の実施形態では、従業員が接客業に従事する従業員であることを想定して説明するが、本実施形態は、接客業以外の従業員に対しても適用することが可能である。本実施形態における接客業とは、顧客と対面で応対する態様に加え、顧客と電話やオンラインでの応対を含む概念とする。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ファームウェアで実現することができる。
【0031】
図7は、本開示の第二の実施形態に係るコンテンツ配信装置110の構成を示すブロック図である。図7を参照して、第一の実施形態に係るコンテンツ配信装置100と異なる部分を中心に、第二の実施形態に係るコンテンツ配信装置110を説明する。第二の実施形態に係るコンテンツ配信装置110は、状況情報取得部111と空き時間検出部112と状況推定部113とコンテンツ選択部114とコンテンツ配信制御部115を備える。すなわち、第二の実施形態は、少なくとも状況推定部113及びコンテンツ選択部114を備えている点で第一の実施形態と異なる。また、状況情報取得部111が、従業員の業務の状況を示す業務状況情報に加え、業務中の従業員の状況を示す従業員状況情報を更に取得する点でも第一の実施形態と異なる。なお、第二の実施形態の空き時間検出部112は、第一の実施形態の空き時間検出部102と構成や機能が基本的に同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0032】
状況情報取得部111は、従業員の業務の状況を示す業務状況情報に加え、業務中の従業員の状況を示す従業員状況情報を更に取得する。従業員状況情報としては。例えば、業務中の従業員の感情、従業員のストレス度、又は、従業員の置かれた状況等を推定可能な情報が含まれる。従業員の感情を推定可能な情報とは、例えば、従業員の直前の業務状況を示す情報である。直前の業務状況を示す情報の例としては、接客業であれば、顧客のクレーム対応している又は顧客から感謝されたといった、顧客との対応情報である。従業員のストレス度を推定可能な情報は、従業員の心拍数や血圧等といったストレス度が測れる生体情報である。これらの情報は、業務中の従業員の業務場所をカメラで撮影した画像データ、業務中に録音された音声データ又はモーションセンサーや心拍センサ等のセンサから取得した信号データが含まれる。従業員状況情報を取得するためのカメラやセンサは、例えば、業務場所や従業員が装着するウェアラブルデバイスに搭載されている。
【0033】
また、従業員の置かれた状況を推定可能な情報は、例えば、従業員の周囲や業務において生じたイベント情報である。これらのイベント情報と例としては、顧客に商品やサービスを提供する業務に携わる従業員であれば、新製品や新サービスの発売等が挙げられる。状況情報取得部111は、これらのイベント情報を、例えば、入力装置509から入力された情報を受け付けることで取得する。状況情報取得部111は、従業員状況情報を取得すると、状況推定部113に出力する。
【0034】
状況推定部113は、状況情報取得部111により取得された従業員状況情報に基づいて、従業員の状況を推定する手段である。状況推定部113は、空き時間検出部112により空き時間が検出されると、状況情報取得部111から入力された従業員状況情報に基づいて、従業員の状況を推定する。従業員の状況とは、例えば、従業員の感情、ストレス度又は従業員の置かれた状況等である。従業員の感情とは、例えば、従業員の感情又は気分が高まっている又は落ち込んでいる等の従業員の感情の浮き沈み状態を示す。ストレス度とは、例えば、従業員がストレスを感じているか否かの状態を示す。従業員の置かれた状況とは、例えば、従業員の周囲や業務で生じたイベントによって従業員に対して生じる影響である。
【0035】
状況推定部113は、従業員の感情を公知の方法を用いて推定する。状況推定部113は、具体的には、状況情報取得部111より、直前に顧客のクレーム対応をしたという情報が入力されると、従業員の感情が落ち込んでいると推定する。また、状況推定部113は、状況情報取得部111より、直前に顧客から感謝されたという情報が入力されると、従業員の感情が高まっていると推定する。状況推定部113は、状況情報取得部111より従業員の心拍数や血圧等の生体情報が入力されると、従業員のストレスの有無を推定する。状況推定部113は、状況情報取得部111より従業員の周囲や業務で生じたイベントに関する情報が入力されると、例えば、従業員に対して生じる影響を推定する。具体的には、状況推定部113は、状況情報取得部111より、イベント情報として新製品の発売に関する情報が入力されると、状況推定部113は、従業員に新製品の知識が必要と推定する。状況推定部113は、このように従業員の状況について推定した結果をコンテンツ選択部114に出力する。
【0036】
コンテンツ選択部114は、従業員状況情報に基づいて従業員に対し配信するコンテンツを選択する手段である。コンテンツ選択部114は、状況推定部113から従業員状況について推定された結果が入力されると、従業員に対して配信するコンテンツを選択する。
【0037】
コンテンツ選択部114は、状況推定部113により推定された従業員の感情に応じて、従業員に対して配信するコンテンツを選択する。コンテンツ選択部114は、例えば、状況推定部113より従業員の感情が落ち込んでいるとの情報が入力されると、従業員に対して配信するコンテンツとして、従業員本人が高評価と評価された接客時の様子を含むコンテンツを選択する。コンテンツ選択部114は、状況推定部113より従業員がストレスを感じているとの情報が入力されると、従業員に対して配信するコンテンツとして、ストレスが緩和されるような自然を撮影した映像等のコンテンツを選択する。コンテンツ選択部114は、状況推定部113より従業員に新製品の知識が必要との推定情報が入力されると、従業員に対して配信するコンテンツとして、新製品に関するコンテンツを選択する。コンテンツ選択部114は、選択したコンテンツに関する情報をコンテンツ配信制御部115に出力する。
【0038】
コンテンツ選択部114は、配信するコンテンツを従業員による操作により受け付けてもよい。その際、コンテンツ選択部114は、従業員が操作により配信するコンテンツを選択できるように操作画面を配信する。図8は、コンテンツ選択部114が従業員端末210に配信するためのコンテンツを従業員に選択させるための画面の例である。図8に示すように、配信するコンテンツの選択肢として、接客スキル、新製品情報、及び、顧客からの評価が表示されている。接客スキルに関するコンテンツとは、例えば、接客スキルを高めるためのアドバイスや接客時の注意についてのコンテンツである。顧客からの評価とは、従業員が接客した顧客からの接客に対するフィードバックである。コンテンツ選択部114は、入力装置509からの操作により選択されたコンテンツに関する情報をコンテンツ配信制御部115に出力する。
【0039】
コンテンツ配信制御部115は、コンテンツ選択部114により選択されたコンテンツを従業員端末210に配信する。コンテンツ配信制御部115は、コンテンツ選択部114により選択されたコンテンツの情報が入力されると、記憶装置505に格納されている該当するコンテンツを従業員端末210に対して配信する。
【0040】
次に、コンテンツ配信装置110の動作について図9に示すフローチャートを参照して説明する。尚、このフローチャートによる処理も、前述したCPUによるプログラム制御に基づいて、実行されても良い。
【0041】
図9に示すように、まず、状況情報取得部111は、業務状況情報及び従業員状況情報を取得し、業務状況情報を空き時間検出部112に、従業員状況情報を状況推定部113にそれぞれ出力する。(ステップS201)。次に、空き時間検出部112は、業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出すると、検出したことを示す情報を状況推定部113に出力する(ステップS202)。次に、状況推定部113は、状況情報取得部111により取得された従業員状況情報に基づいて、業務中の従業員の状況を推定する。状況推定部113は、推定した従業員の状況に関する情報をコンテンツ選択部114に出力する(ステップS203)。次に、コンテンツ選択部114が、推定された従業員状況に基づいて従業員に対し配信するコンテンツを選択し、選択したコンテンツに関する情報をコンテンツ配信制御部115に出力する(ステップS204)。最後に、コンテンツ配信制御部115は、コンテンツ選択部114により選択されたコンテンツを従業員端末210に配信する(ステップS205)。以上で、コンテンツ配信装置110は、コンテンツ配信の動作を終了する。
【0042】
上述した第二の実施形態におけるコンテンツ配信装置110は、コンテンツ選択部114が従業員の状況を示す従業員状況情報に基づいて従業員に対して配信するコンテンツを選択する。よって、従業員の状況に適したコンテンツを配信することができる。特に、第二の実施形態では、状況推定部113が状況情報取得部111により取得された従業員状況情報に基づいて、従業員の状況を推定する。次いで、コンテンツ選択部114が、状況推定部113より推定された従業員の状況に基づいて従業員に対して配信するコンテンツを選択する。このため、より従業員の状況に適したコンテンツを配信することができる。
【0043】
[第三の実施形態]
次に、本開示の第三の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第三の実施形態でも、第二の実施形態と同様に従業員が接客業に従事する従業員であることを想定して説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ファームウェアで実現することができる。
【0044】
図10は、本開示の第二の実施形態に係るコンテンツ配信装置120の構成を示すブロック図である。図10を参照して、第二の実施形態に係るコンテンツ配信装置110と異なる部分を中心に、第三の実施形態に係るコンテンツ配信装置120を説明する。第三の実施形態に係るコンテンツ配信装置120は、状況情報取得部121と空き時間検出部122と接客評価部123とコンテンツ選択部124とコンテンツ配信制御部125を備える。すなわち、第三の実施形態は、少なくとも第二の実施形態における状況推定部113の代わりに接客評価部123を備えている点で第二の実施形態と異なる。なお、第三の実施形態における空き時間検出部122の構成は、第一の実施形態や第二の実施形態の空き時間検出部と構成や機能が基本的に同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0045】
状況情報取得部121は、従業員状況情報として、従業員の業務中の接客状況を示す接客状況情報を取得し、接客評価部123に出力する。接客状況情報とは、接客業に従事する従業員の接客の様子を示した情報を指す。接客状況情報は、接客中の従業員や顧客をカメラで撮影した画像データ又は接客中にマイクで録音された音声データが含まれる。接客状況情報を取得するためのカメラやマイクは、例えば、接客場所や従業員が装着するウェアラブルデバイスに搭載されている。状況情報取得部121は、取得した接客状況情報を接客評価部123に出力する。
【0046】
接客評価部123は、状況情報取得部121により取得された接客状況情報に基づいて、従業員の接客を評価する手段である。接客評価部123は、状況情報取得部121から接客状況情報が入力されると、従業員の接客を評価する。具体的には、接客評価部123は、状況情報取得部121により、接客中の画像データや音声データが入力されると、接客相手である顧客の反応や言葉遣いや声色を分析して顧客の接客に対する評価を推定する。具体的に、接客評価部123は、顧客の言葉遣いが丁寧又は声色が明るい場合は、接客に対して高く評価する。一方、接客評価部123は、顧客の言葉遣いが荒い又は声色が暗い場合は、接客に対して低く評価する。但し、これらの接客の評価方法は、一例に過ぎず、これらの方法に限定されない。また、接客の評価は、例えば、ヒアリング・商品説明・クローズといった、接客の過程を複数に分けて評価しても構わない。接客評価部123は、このように従業員の接客について評価した結果をコンテンツ選択部124に出力する。
【0047】
コンテンツ選択部124は、接客評価部123による評価結果に基づいて従業員に対し配信するコンテンツを選択する。コンテンツ選択部124は、接客評価部123から接客に対する評価結果が入力されると、評価結果に基づき従業員に対し配信するコンテンツを選択する。コンテンツ選択部124は、例えば、接客の過程のヒアリング・商品説明・クローズのうち、ヒアリングの評価が低い場合には、例えば、評価が高い他の従業員の接客状況情報を示す映像や音声をコンテンツとして選択する。コンテンツ選択部124は、従業員の商品説明の評価が低い場合は、商品説明の模範となる内容やよくある商品の質問に関するコンテンツを選択する。コンテンツ選択部124は、このように選択したコンテンツの情報についてコンテンツ配信制御部125に出力する。
【0048】
コンテンツ配信制御部125は、コンテンツ選択部124により選択されたコンテンツを従業員端末220に配信する。コンテンツ配信制御部125は、コンテンツ選択部124により選択されたコンテンツの情報が入力されると、記憶装置505に格納されている該当するコンテンツを従業員端末220に対して配信する。
【0049】
次に、コンテンツ配信装置120の動作について図11に示すフローチャートを参照して説明する。尚、このフローチャートによる処理も、前述したCPUによるプログラム制御に基づいて、実行されても良い。
【0050】
図11に示すように、まず、状況情報取得部121は、業務状況情報及び接客状況情報を取得し、業務状況情報を空き時間検出部122に、従業員状況情報を接客評価部123にそれぞれ出力する。(ステップS301)。次に、空き時間検出部122は、業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出すると、検出したことを示す情報を接客評価部123に出力する(ステップS302)。次に、接客評価部123は、状況情報取得部121により取得された接客状況情報に基づいて、接客中の従業員を評価する。接客評価部123は、従業員による接客の評価結果をコンテンツ選択部124に出力する(ステップS303)。次に、コンテンツ選択部124が、従業員の接客の評価結果に基づいて従業員に対し配信するコンテンツを選択し、選択したコンテンツに関する情報をコンテンツ配信制御部125に出力する(ステップS304)。最後に、コンテンツ配信制御部125は、コンテンツ選択部124により選択されたコンテンツを従業員端末220に配信する(ステップS305)。以上で、コンテンツ配信装置120は、コンテンツ配信の動作を終了する。
【0051】
上述した第三の実施形態におけるコンテンツ配信装置120は、接客評価部123により従業員の接客の評価結果に基づいて、従業員に対し配信するコンテンツを選択する。よって、従業員の接客スキルに応じたコンテンツを配信することができる。
【0052】
[第三の実施形態の変形例]
第三の実施形態では、接客評価部123が、状況情報取得部121により取得された接客状況情報に基づき接客を評価した。第三の実施形態の変形例では、接客評価部123が、接客状況情報に代え、又は接客状況情報と共に、従業員の接客に対する顧客の反応に基づいて、業務中の接客を評価する。顧客の反応とは、従業員の接客に対する顧客の評価情報、又は、接客後における顧客による商品やサービスの購入情報が含まれる。顧客の評価情報とは、例えば、接客後に自動音声にて受付する接客に対するアンケートが含まれる。顧客の評価情報や顧客の購入情報は、接客後一定時間内(例えば、30分以内)に記憶装置505に格納される。接客評価部123は、接客に対する顧客の反応が良ければ、接客に対して高く評価する。一方、接客評価部123は、接客に対する顧客の反応が悪ければ、接客に対して低く評価する。接客評価部123以外の構成については、第三の実施形態と同様のため、ここでは説明を割愛する。
【0053】
また、第三の実施形態は、第二の実施形態と組み合わせて構成することもできる。すなわち、第三の実施形態において、状況推定部113と接客評価部123の両方を備えていても構わない。この場合、例えば、状況推定部113によって従業員が落ち込んでいると推定されたときは、コンテンツ配信制御部125は感情を和らげるためのコンテンツを従業員端末220に配信しても構わない。一方、状況推定部113によって通常の感情であると推定されたときは、接客評価に応じたコンテンツを配信する。これにより、従業員の感情が落ち着かないときは、感情を落ち着かせることを促し、感情が落ち着いているときに、自己の接客評価に対して振り返ることを促すことができる。
【0054】
以上、各実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しえる様々な変更をすることができる。
【0055】
例えば、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施形態を実施するときには、その複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。また、第一の実施形態において、空き時間検出部102が、従業員が一定時間以上(例えば15分間)作業をしていない場合に空き時間と検出するとした。しかし、ここでいう一定時間とは15分間に限られない。従業員の職種や業務内容に応じて、コンテンツを配信するのに適した空き時間を検出することができればこれに限定されない。また、コンテンツ配信制御部が配信するコンテンツの内容は、空き時間の長さに応じて変えてもよい。コンテンツ配信制御部は、例えば、空き時間が長ければ、再生時間が長いコンテンツ、空き時間が短ければ、再生時間の短いコンテンツを配信してもよい。
【0056】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0057】
(付記1)
従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得する状況情報取得手段と、
前記状況情報取得手段により取得された前記業務状況情報に基づいて前記従業員の空き時間であることを検出する空き時間検出手段と、
前記空き時間検出手段により前記空き時間が検出された場合に前記従業員に対しコンテンツを配信するコンテンツ配信制御手段と、
を備える、コンテンツ配信装置。
【0058】
(付記2)
前記空き時間検出手段は、前記従業員が一定時間以上作業をしていない場合に空き時間であると検出する、付記1に記載のコンテンツ配信装置。
【0059】
(付記3)
前記空き時間検出手段は、過去の同じ状況下における業務状況情報に基づいて、空き時間になる時間帯を検出する、付記1に記載のコンテンツ配信装置。
【0060】
(付記4)
前記空き時間検出手段は、前記空き時間になる時間帯を検出した場合、前記空き時間の長さを推定する、付記3に記載のコンテンツ配信装置。
【0061】
(付記5)
前記状況情報取得手段は、業務中の前記従業員の状況を示す従業員状況情報を更に取得し、
前記従業員状況情報に基づいて前記従業員に対し配信するコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、を更に備え、
前記コンテンツ配信制御手段は、前記コンテンツ選択手段において選択された前記コンテンツを配信する、付記1~4のいずれかに記載のコンテンツ配信装置。
【0062】
(付記6)
前記状況情報取得手段により取得された前記従業員状況情報に基づいて、前記従業員の状況を推定する状況推定手段を更に備え、
前記コンテンツ選択手段は、前記状況推定手段により推定された前記従業員の状況に基づいて、前記従業員に対し配信するコンテンツを選択する、付記5に記載のコンテンツ配信装置。
【0063】
(付記7)
前記状況推定手段により前記従業員が落ち込んでいると推定された場合、
前記コンテンツ選択手段は、前記従業員が高くと評価された接客時の情報を含むコンテンツを選択する、付記6に記載のコンテンツ配信装置。
【0064】
(付記8)
前記従業員の前記業務中の接客を評価する接客評価手段を更に備え、
前記コンテンツ選択手段は、前記接客評価手段による評価結果に基づいて前記従業員に対し配信するコンテンツを選択する、付記5に記載のコンテンツ配信装置。
【0065】
(付記9)
前記接客評価手段は、前記従業員の接客の状況を示す接客状況情報又は前記従業員の接客に対する顧客の反応に基づいて、前記業務中の前記接客を評価する、付記8に記載のコンテンツ配信装置。
【0066】
(付記10)
従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得し、
前記業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出し、
前記空き時間が検出された場合に前記従業員に対しコンテンツを配信する、コンテンツ配信方法。
【0067】
(付記11)
従業員の業務の状況を示す業務状況情報を取得し、
前記業務状況情報に基づいて従業員の空き時間であることを検出し、
前記空き時間が検出された場合に前記従業員に対しコンテンツを配信することをコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0068】
100、110、120 コンテンツ配信装置
101、111、121 状況情報取得部
102、112、122 空き時間検出部
103、115、125 コンテンツ配信制御部
113 状況推定部
114、124 コンテンツ選択部
123 接客評価部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11