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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-07
(45)【発行日】2025-07-15
(54)【発明の名称】運行管理装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20250708BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20250708BHJP
   B60S 5/00 20060101ALI20250708BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G06Q50/40
B60S5/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022167973
(22)【出願日】2022-10-19
(65)【公開番号】P2024060532
(43)【公開日】2024-05-02
【審査請求日】2024-10-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100217113
【弁理士】
【氏名又は名称】高坂 晶子
(72)【発明者】
【氏名】長田 祐
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 伊吹
【審査官】小林 俊介
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-070762(JP,A)
【文献】特開2021-076984(JP,A)
【文献】特開2021-009433(JP,A)
【文献】特開2020-166760(JP,A)
【文献】特開2005-293099(JP,A)
【文献】特開2004-164389(JP,A)
【文献】特開2006-244215(JP,A)
【文献】特開2006-189959(JP,A)
【文献】特開2015-101195(JP,A)
【文献】特開2000-201104(JP,A)
【文献】特開2021-056067(JP,A)
【文献】特開2004-249804(JP,A)
【文献】特開2004-299587(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G06Q 50/00-50/20
G06Q 50/26-99/00
B60S 3/00-13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1台以上の車両をスケジュールに従って自動運転により運行させる運行管理装置であって、
前記スケジュールに対応する運行計画データに基づいて、運転が自動運転から手動運転に切り替えられる時点を車両ごとに予測し、予測された時点までの時間が閾値未満である車両を対象車両として特定し、前記対象車両の状態をモニタして得られる車両データ及び前記対象車両の走行をモニタして得られる運行記録データの少なくとも一方を取得し、取得された車両データ及び運行記録データのいずれかに基づいて、前記対象車両に発生した異常の種類を1つ以上判定し、判定された異常の種類に応じて、複数の作業員の中から、前記対象車両に近接する現場において前記対象車両の保守作業を行う第1の作業員を指定し、前記第1の作業員に対して前記異常への対応を促す情報を通知する制御部を備える運行管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数の作業員の職掌範囲を異常の種類と対応付けて作業員ごとに示す職掌データを更に取得し、取得された職掌データに基づいて、前記判定された異常の種類の全てに対応可能な職掌範囲を有する作業員又は前記判定された異常の種類のうち対応可能な異常の種類が最も多い職掌範囲を有する作業員を前記第1の作業員として指定する、請求項1に記載の運行管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記判定された異常の種類の全てに対応可能な職掌範囲を有する作業員を前記第1の作業員として指定することができない場合、前記第1の作業員に加えて、前記判定された異常の種類のうち、前記第1の作業員の職掌範囲に対応づけられていない異常の種類に対応可能な職掌範囲を有する第2の作業員を更に指定する、請求項2に記載の運行管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記車両データに基づいて、自動点検アルゴリズムを用いて得られる1つ以上の項目を前記異常の種類として判定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、複数の作業員の稼働状態を時系列で示す業務管理データを更に取得し、取得された業務管理データで示される前記複数の作業員の前記時点における稼働状態に基づいて、前記第1の作業員を指定するための候補作業員を選択する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の運行管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、運行管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、運行管理センタとメンテナンスセンタで情報を共有し、車輌のメンテナンス実行時期及びメンテナンス内容を設定する車輌運行管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-073019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動運転車両をスケジュールに従って運行する運行管理システムにおいて、例えば保守点検等のために車両の運転を自動運転から手動運転に切り替えることがある。運転を切り替えるにあたっては車両を保守するスタッフなどの作業員を当該車両に割り当てる必要があるが、作業員の割り当て作業には、例えば、車両の状態、作業員の担当可能な業務、及び稼働状況などを考慮する必要があり、時間と手間がかかる。作業員を割り当てるまで時間がかかると、その間車両を待機させることになり、車両の運行効率が低下する。
【0005】
本開示の目的は、車両の運行効率を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る運行管理装置は、
1台以上の車両をスケジュールに従って自動運転により運行させる運行管理装置であって、
前記スケジュールに対応する運行計画データに基づいて、運転が自動運転から手動運転に切り替えられる時点を車両ごとに予測し、予測された時点までの時間が閾値未満である車両を対象車両として特定し、前記対象車両の状態をモニタして得られる車両データ及び前記対象車両の走行をモニタして得られる運行記録データの少なくとも一方を取得し、取得された車両データ及び運行記録データのいずれかに基づいて、前記対象車両に発生した異常の種類を1つ以上判定し、判定された異常の種類に応じて、複数の作業員の中から、前記対象車両に近接する現場において前記対象車両の保守作業を行う第1の作業員を指定し、前記第1の作業員に対して前記異常への対応を促す情報を通知する制御部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、車両の運行効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態に係る運行管理システムの構成を示す図である。
図2】本開示の実施形態に係る運行管理装置の構成を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図4】本開示の実施形態に係る車両の構成を示すブロック図である。
図5】本開示の実施形態に係る車両に搭載された情報処理装置の構成を示す図である。
図6】本開示の実施形態に係る運行管理装置の動作を示すフローチャートである。
図7】本開示の実施形態に係る職掌データの例を示す図である。
図8】本開示の実施形態に係る業務管理データの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態について、図を参照して説明する。
【0010】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0011】
図1を参照して、本実施形態に係る運行管理システム10の構成を説明する。
【0012】
本実施形態に係る運行管理システム10は、運行管理装置20と、サーバ装置30と、1台以上の車両VHと、複数の作業員MPの端末装置40とを備える。運行管理システム10は、例えばMaaSなどのモビリティサービスの提供に用いられる。「MaaS」は、Mobility-as-a-Serviceの略語である。
【0013】
運行管理装置20は、インターネットなどのネットワーク50を介してサーバ装置30及び各端末装置40と通信可能である。運行管理装置20は、ネットワーク50を介して各車両VHと通信可能であってもよい。
【0014】
サーバ装置30は、ネットワーク50を介して運行管理装置20だけでなく、各車両VHと通信可能である。サーバ装置30は、ネットワーク50を介して各端末装置40と通信可能であってもよい。
【0015】
運行管理装置20は、車両VHを運行するためのスケジュールを管理するための運行計画データD1、各車両VHの状態をモニタして得られる車両データD2、複数の作業員MPの職掌範囲を異常の種類と対応付けて作業員ごとに示す職掌データD4、複数の作業員MPの稼働状態を示す業務管理データD5などのデータを取得、保管、及び処理するためのデータセンタなどの施設に設置され、運行管理システム10を管理する運行管理者によって運用される。運行管理装置20は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。運行管理装置20は運行管理システム10の管理室に設置され、運行管理者によって利用されてもよい。あるいは、管理室に設置された運行管理装置20が、2人以上の運行管理者によって共用されてもよい。本実施形態において、運行管理装置20は、1台以上の車両VHを運行計画データD1で示されるスケジュールに従って自動運転により運行させる。
【0016】
サーバ装置30は、データセンタなどの施設に設置される。本実施形態では、サーバ装置30は、各車両VHの自動運行を遠隔で監視するための遠隔監視センタRCに設置される。サーバ装置30は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。サーバ装置30は、遠隔監視センタRCにおいて、各車両VHの走行をモニタして得られる運行記録データD3を取得、保管、及び処理する。
【0017】
各車両VHは、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、水素車、HEV、PHEV、BEV、又はFCEVなどの任意の種類の自動車である。「HEV」は、hybrid electric vehicleの略語である。「PHEV」は、plug-in hybrid electric vehicleの略語である。「BEV」は、battery electric vehicleの略語である。「FCEV」は、fuel cell electric vehicleの略語である。車両VHは、本実施形態ではMaaS専用車両であるが、任意のレベルで運転が自動化されたAVであってもよい。「AV」は、autonomous vehicleの略語である。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。
【0018】
各端末装置40は、各作業員MPによって保持される。各端末装置40は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器、又はPCである。「PC」は、personal computerの略語である。各作業員MPは、例えば、車庫又は整備場などの現場において車両VHの整備要員として待機している現場スタッフである。
【0019】
ネットワーク50は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク50は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0020】
図1を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0021】
運行管理システム10において、運行管理装置20は、モビリティサービスプラットフォームとして機能する。概要として、運行管理装置20は、1台以上の車両VHをスケジュールに従って自動運転により運行させる。本実施形態において、スケジュールは運行計画データD1に対応し、運行管理装置20により管理される。
【0022】
各車両VHは、本実施形態では、1人以上の乗客を輸送するバスである。各車両VHは、予め設定されたスケジュールに従って自動運転走行する定期定路線型運行バスとして運行される。ある車両の運行開始時刻が近づくと、当該車両のスケジュールに対応する運行計画データD1が運行管理装置20から当該車両に搭載された情報処理装置14に送信される。情報処理装置14については後述する。情報処理装置14は、運行計画データD1で示されるスケジュールにしたがって車両を自動運転で走行させる。ここで、各車両VHの運転は、任意のタイミングで自動運転から手動運転に切り替えられる場合がある。例えば、車両VHごとの路線の終点である最終停留所に到着した後、車庫に戻った時点で、保守点検等のために車両VHの運転が自動運転から手動運転に切り替えられることが想定される。
【0023】
本実施形態において、各車両VHの運転が自動運転から手動運転に切り替えられるのに合わせて、各車両VHについての情報が各端末装置40に送信される。各車両VHについての情報には、各車両VHに対して行われうる保守業務の内容を示す情報が含まれる。各作業員MPは、端末装置40に送信された情報に応じて、車両VHに近接する現場において手動運転に切り替わった後の車両VHの保守業務を行う。一例として、各車両VHの自動運転から手動運転への切り替えは、待機場所としての車庫における手動運転移行枠内において行われる。自動運転から手動運転に切り替えられた車両VHは、指定された作業員MPにより運転されて、手動運転移行枠内から、車庫内の駐車スペース又は整備場に移動する。運行管理装置20は、車両VHが手動運転で手動運転移行枠を出たことを確認すると、指定された作業員MPの稼働状態を更新する。遠隔オペレータOPは、手動運転移行枠に到着した車両VHの自動運転の終了を承認し、各車両VHの運行の遠隔支援中にモニタなどで検知した異常などを示す情報を申し送り事項としてサーバ装置30に入力する。遠隔オペレータOPは、各車両VHの運行の遠隔支援中に寄せられた乗客からの問い合わせ若しくは苦情の内容を示す情報又は乗客との間で生じたトラブルの内容を示す情報を申し送り事項としてサーバ装置30に入力してもよい。本実施形態において、保守業務には、手動運転に切り替わった後の車両の運転を現場で遠隔オペレータOPから引き継ぐことのほか、車両の整備及び修理などの業務、及び遠隔オペレータOPからの申し送り事項への対応が含まれる。すなわち、保守業務には、車両の乗客への対応業務、又は周辺環境への適応業務が含まれてもよい。本実施形態において、乗客への対応業務には、各車両VHの運行の遠隔支援中に寄せられた乗客からの問い合わせ若しくは苦情、又は乗客との間で生じたトラブルへの対応を行うことが含まれる。周辺環境への適応業務には、周辺環境に合わせて車両VHに搭載された各種センサ等を調整することが含まれる。
【0024】
本実施形態において、遠隔監視センタRCでは、1人以上の遠隔オペレータOPが各車両VHの自動運行の遠隔支援を行っている。すなわち、遠隔オペレータOPは、自動運転中の各車両VHを監視して遠隔制御することができる。1人以上の遠隔オペレータOPには、遠隔オペレータOP1,OP2以外の遠隔オペレータが含まれていてよい。本実施形態において、運行記録データD3は、各車両VHからサーバ装置30又は運行管理装置20に送信される。具体的には、運行記録データD3は、各車両VHに搭載された情報処理装置14から送信される。本実施形態において、情報処理装置14は、例えば自動運転制御ソフトウェアがインストールされたコンピュータ、並びにカメラ及びライダー等のセンサを搭載可能な機器であるが、これに限られず任意の装置であってもよい。情報処理装置14は、例えば、車両VHのルーフトップ等、車両VHの任意の位置に搭載される。
【0025】
本実施形態において、運行記録データD3には、車両VHの運行中にモニタされた各種走行データの他、車両VHが自動運転中の情報処理装置14と制御装置12との間の通信状態、情報処理装置14に搭載されたカメラ及びライダー等のセンサにおいて発生したセンサノイズ量、及び自動運転中に車両VHの運転が一時的に遠隔操作された時間帯などを示す情報が含まれる。運行記録データD3には、更に、センサノイズが発生した時刻及び地点、並びに車両VHの運転が遠隔操作された時間の累積値が含まれていてもよい。あるいは、各遠隔オペレータOPは、各車両VHの運行の遠隔支援中にモニタなどで検知した異常などを示す情報を申し送り事項としてサーバ装置30に入力することにより、当該情報を運行記録データD3に含めてもよい。運行記録データD3は、遠隔オペレータOPにより申し送り事項としてサーバ装置30に入力された、各車両VHの運行の遠隔支援中に寄せられた乗客からの問い合わせ若しくは苦情の内容を示す情報又は乗客との間で生じたトラブルの内容を示す情報を更に含んでもよい。
【0026】
本実施形態において、運行管理装置20は、各車両VHから車両データD2を取得する。車両データD2は、各車両VHの状態をモニタして得られる情報を含む。車両データD2には、例えば、各車両VHに搭載された警告灯からの信号、並びに各車両VHのタイヤの空気圧、加速度ごとのブレーキ踏み量、及び充電量などのパラメータ値が含まれる。車両データD2には、各車両VHに搭載されたカメラなどの撮像センサにより取得された画像が含まれてもよい。
【0027】
車両データD2は任意の手順で取得されてよいが、例えば次のような手順で取得される。車両データD2は、各車両VHに搭載された複数のECU13とCAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して通信を行う通信機11により、常時又は所定時間間隔で取得され、通信機11から運行管理装置20に送信される。「ECU」は、Electronic Control Unitの略語である。「CAN」は、Controller Area Networkの略語である。車両データD2は、通信機11からアップロードされてクラウドサーバに蓄積される。運行管理装置20は、クラウドサーバと通信を行い、クラウドサーバに蓄積された車両データD2を取得してもよい。あるいは、運行管理装置20が、そのクラウドサーバであってもよい。すなわち、車両データD2は、運行管理装置20に蓄積されてもよい。
【0028】
本実施形態において、運行管理装置20は、運行計画データD1に基づいて、各車両VHの運転が自動運転から手動運転に切り替えられる時点T1を車両ごとに予測し、予測された時点T1までの時間が閾値未満である車両VHiを対象車両VHtとして特定する。運行管理装置20は、対象車両VHtの状態をモニタして得られる車両データD2t及び対象車両VHtの走行をモニタして得られる運行記録データD3tの少なくとも一方を取得し、取得された車両データD2t及び運行記録データD3tのいずれかに基づいて、対象車両VHtに発生した異常の種類を1つ以上判定する。運行管理装置20は、判定された異常の種類に応じて、複数の作業員MPの中から、対象車両VHtに近接する現場において対象車両VHtの保守作業を行う第1の作業員MP1を指定する。運行管理装置20は、第1の作業員MP1に対して異常への対応を促す情報を通知する。
【0029】
本実施形態によれば、車両の運転が自動運転から手動運転に切り替えられるのに合わせて、車両を保守する作業員が自動的に選択される。したがって、作業員を割り当てる作業にかかる時間と手間が軽減される。よって、車両の運行効率が向上する。
【0030】
図2を参照して、本実施形態に係る運行管理装置20の構成を説明する。
【0031】
運行管理装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備える。
【0032】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、運行管理装置20の各部を制御しながら、運行管理装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0033】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、運行管理装置20の動作に用いられるデータと、運行管理装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。本実施形態において、記憶部22には、運行計画データD1が記憶されていてもよい。
【0034】
通信部23は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部23は、運行管理装置20の動作に用いられるデータを受信し、また運行管理装置20の動作によって得られるデータを送信する。本実施形態において、通信部23は、サーバ装置30及び各端末装置40と通信を行う。通信部23は、各車両VHと通信を行ってもよい。例えば、制御部21は、通信部23を介して車両VHから車両データD2を受信してもよい。制御部21は、車両データD2を記憶部22にデータベースとして構築してもよい。
【0035】
運行管理装置20の機能は、本実施形態に係るプログラムを、制御部21としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、運行管理装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。プログラムは、運行管理装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを運行管理装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、プログラムに従って運行管理装置20の動作を実行することにより運行管理装置20として機能する。
【0036】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0037】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムは、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものを含む。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0038】
運行管理装置20の一部又は全ての機能が、制御部21としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、運行管理装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0039】
図3を参照して、本実施形態に係るサーバ装置30の構成を説明する。
【0040】
サーバ装置30は、サーバ制御部31と、サーバ記憶部32と、サーバ通信部33とを備える。
【0041】
サーバ制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。サーバ制御部31は、サーバ装置30の各部を制御しながら、サーバ装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0042】
サーバ記憶部32は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。サーバ記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。サーバ記憶部32には、サーバ装置30の動作に用いられるデータと、サーバ装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。本実施形態において、サーバ記憶部32には、運行記録データD3が記憶されていてもよい。
【0043】
サーバ通信部33は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。サーバ通信部33は、サーバ装置30の動作に用いられるデータを受信し、またサーバ装置30の動作によって得られるデータを送信する。本実施形態において、サーバ通信部33は、運行管理装置20及び各車両VHと通信を行う。サーバ通信部33は、各端末装置40と通信を行ってもよい。
【0044】
例えば、サーバ制御部31は、サーバ通信部33を介して車両VHから運行記録データD3を受信する。サーバ制御部31は、運行記録データD3をサーバ記憶部32にデータベースとして構築する。
【0045】
サーバ装置30の一部又は全ての機能が、サーバ制御部31としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、サーバ装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0046】
図4を参照して、本実施形態に係る各車両VHの構成を説明する。
【0047】
各車両VHは、通信機11と、制御装置12と、複数のECU13とを備える。通信機11、制御装置12、及び各ECU13は、例えば、CAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続される。
【0048】
通信機11は、例えばDCM等の車載通信機である。「DCM」は、Data Communication Moduleの略語である。通信機11は、ネットワーク50に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信機11は、4G規格又は5G規格などの移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでもよい。「4G」は、4th Generationの略語である。「5G」は、5th Generationの略語である。本実施形態において、各車両VHは、通信機11を介してネットワーク50に接続される。
【0049】
制御装置12は、情報処理装置14からの制御情報に基づき、車両制御を行う装置である。制御情報は、情報処理装置14により自動運転ソフトウェアを用いて生成される情報である。車両制御は、制御装置12と各ECU13とが協働することによって実施される。すなわち、複数のECU13は、制御装置12と協働して車両の動作を制御する。具体的には、制御装置12は、所定周期で発生する制御タイミングで制御情報を受信する。複数のECU13は、制御装置12から制御情報に基づく制御指令を受信し、制御指令に従って車両VHの動作を制御する。例えば、複数のECU13は、車両VHの操作量を、制御指令に示される値となるように制御する。また、複数のECU13は、各制御タイミングにおいて、車両VHに搭載された各種センサから車両VHの制御量又は操作量の測定値を収集し、制御装置12へ送信する。制御装置12は、複数のECU13から送信された測定値を車両情報として情報処理装置14へ送信する。当該車両情報は、情報処理装置14において、制御情報を生成するために用いられる。複数のECU13は、収集した測定値を通信機11へ送信してもよい。通信機11は、複数のECU13から送信された測定値を車両データD2として運行管理装置20に送信する。
【0050】
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理装置14の構成を説明する。
【0051】
情報処理装置14は、制御部141と、記憶部142と、通信部143と、センサ部144とを備える。
【0052】
制御部141は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部141は、情報処理装置14の各部を制御しながら、情報処理装置14の動作に関わる処理を実行する。制御部141は、自動運転ソフトウェアを用いて、制御情報の生成、送信、及び蓄積を行う。
【0053】
記憶部142は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部142は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部142には、情報処理装置14の動作に用いられるデータと、情報処理装置14の動作によって得られたデータとが記憶される。記憶部142に記憶された情報は、例えば通信部143を介して制御装置12から取得される更新情報で更新可能であってもよい
【0054】
通信部143は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部143は、情報処理装置14の動作に用いられるデータを受信し、また情報処理装置14の動作によって得られるデータを送信する。本実施形態において、通信部143は、各車両VHと通信を行う。通信部143は、サーバ装置30と通信を行ってもよい。
【0055】
センサ部144は、情報処理装置14の動作又は周辺環境に関する情報を検出する1つ以上のセンサを含む。センサ部144に含まれるセンサの種類及び数は、運行管理者の目的に応じて決定される。例えば、センサ部144は、ライダー、加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ、気圧センサ、照度センサ、温度センサ、及びイメージセンサ(カメラ)等、任意のセンサを含んでもよい。センサ部144は、各センサによって検出された情報を、センサ情報として取得する。例えば、センサ部144のセンサ情報は、ライダーの検出情報、車両VHの周辺環境の撮像画像、加速度、角速度、磁場、及び気圧等を含んでもよい。
【0056】
情報処理装置14の一部又は全ての機能が、制御部141としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、情報処理装置14の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0057】
図6から図8を参照して、本実施形態に係る運行管理装置20の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る運行管理方法に相当する。
【0058】
図6のステップS1において、運行管理装置20の制御部21は、運行計画データD1に基づいて、運転が自動運転から手動運転に切り替えられる時点T1を車両VHごとに予測する。具体的には、制御部21は、記憶部22に記憶された運行計画データD1を読み出し、読み出された運行計画データD1に基づいて、各車両VHが車庫に帰還する時刻を時点T1として予測する。例えば、制御部21は、運行計画データD1で示される各路線の終点である最終停留所への到着予定時刻に、最終停留所から車庫までの所要時間を足した時刻を時点T1として予測する。
【0059】
図6のステップS2において、運行管理装置20の制御部21は、各車両VHについて予測された時点T1までの時間が閾値未満である車両VHiを対象車両VHtとして特定する。閾値は任意に設定されてよいが、例えば、車庫にもうすぐ到着する車両VHを判定できるように設定すればよい。一例として、閾値をN分と設定したとする。制御部21は、現在時刻から時点T1までの時間がN分未満である車両VHiを、もうすぐ車庫に到着する車両VHiと判定し、当該車両VHiを、対象車両VHtとして特定する。
【0060】
図6のステップS3において、運行管理装置20の制御部21は、対象車両VHtの状態をモニタして得られる車両データD2t及び対象車両VHtの走行をモニタして得られる運行記録データD3tの少なくとも一方を取得する。車両データD2t及び運行記録データD3tは任意の手順で取得されてよいが、本実施形態では以下の手順で取得される。
【0061】
運行管理装置20の制御部21は、車両データD2tを対象車両VHtから取得する。具体的には、対象車両VHtに搭載された通信機11から、対象車両VHtに搭載された各種センサから収集された車両VHの状態を示すデータ、又は車両VHの制御量若しくは操作量の測定値が送信される。制御部21は、通信機11から送信された情報又は測定値を通信部23を介して受信し、受信された情報又は測定値を車両データD2tとして取得する。
【0062】
運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tをサーバ装置30から取得する。具体的には、自動運転中の対象車両VHtの走行をモニタして得られる運行記録データD3tがサーバ装置30から送信される。運行記録データD3tには、対象車両VHtに搭載された情報処理装置14から送信された、対象車両VHtが自動運転中の情報処理装置14と制御装置12との間の通信状態、情報処理装置14に搭載されたカメラ及びライダー等のセンサにおいて発生したセンサノイズ量、及び自動運転中に対象車両VHtの運転が一時的に遠隔操作された時間帯などを示す情報が含まれる。運行記録データD3tには、遠隔オペレータOPにより申し送り事項として入力された、対象車両VHtの運行の遠隔支援中に寄せられた乗客からの問い合わせ若しくは苦情の内容を示す情報又は乗客との間で生じたトラブルの内容を示す情報が含まれてもよい。運行管理装置20の制御部21は、サーバ装置30から送信された運行記録データD3tを、通信部23を介して受信し、受信された運行記録データD3tを取得する。あるいは、制御部21は、運行記録データD3tをサーバ装置30から取得する代わりに、対象車両VHtの情報処理装置14から送信される信号を通信部23を介して受信し、受信された信号を運行記録データD3tとして取得してもよい。
【0063】
図6のステップS4において、運行管理装置20の制御部21は、ステップS3で取得された車両データD2t及び運行記録データD3tのいずれかに基づいて、対象車両VHtに発生した異常の種類を1つ以上判定する。異常の種類は任意の手順で判定されてよいが、本実施形態では以下の手順で判定される。
【0064】
本実施形態において、異常の種類には、車両異常、情報処理装置14の異常、及び日常点検項目異常の少なくともいずれかが含まれる。車両異常には、例えば、油圧の低下、タイヤのパンク、エアバッグの作動などの異常が含まれる。車両異常は、車両データD2tに基づいて判定可能である。情報処理装置14の異常には、例えば、情報処理装置14のセンサ部144の異常などが含まれる。情報処理装置14の異常は、運行記録データD3tに基づいて判定可能である。日常点検項目異常には、例えば、タイヤの空気圧の低下、ブレーキのかかり具合の不良、及び充電量の低下などが含まれる。日常点検項目異常には、車内における忘れ物が含まれてもよい。日常点検項目異常は、車両データD2tに基づいて判定可能である。
【0065】
本実施形態において、異常の種類には、更に、周辺環境異常及び乗客とのトラブルが含まれてもよい。周辺環境異常には、例えば、対象車両VHtの自動運転中に情報処理装置14のセンサ部144により検知された異常又は対象車両VHtの運行の遠隔支援中に遠隔オペレータOPがモニタなどで検知した異常が含まれる。周辺環境異常は、運行記録データD3tに基づいて判定可能である。乗客とのトラブルには、対象車両VHtの運行の遠隔支援中に各遠隔オペレータOPに寄せられた乗客からの問い合わせ若しくは苦情、又は乗客との間で生じたトラブルで未解決のものが含まれる。乗客とのトラブルは、運行記録データD3tに基づいて判定可能である。これは、上述したように、対象車両VHtの運行の遠隔支援中にモニタなどで検知した異常などを示す情報、乗客からの問い合わせ又は苦情の内容を示す情報、又は乗客との間で生じたトラブルの内容を示す情報が、遠隔オペレータOPにより申し送り事項としてサーバ装置30に入力された場合、運行記録データD3tには、遠隔オペレータOPにより申し送り事項として入力された情報が含まれるからである。
【0066】
運行管理装置20の制御部21は、車両データD2tに基づいて、対象車両VHtの車両異常及び日常点検項目異常を判定する。
【0067】
車両データD2tに基づく異常の種類の判定は任意の手順で行われてよいが、本実施形態では次の手順で行われる。運行管理装置20の制御部21は、車両データD2tに含まれる警告灯からの信号により車両異常を判定する。制御部21は、車両データD2tに基づいて、自動点検アルゴリズムを用いて得られる1つ以上の項目を日常点検項目異常として判定する。具体的には、制御部21は、任意の自動点検アルゴリズムを使用して、車両データD2tとして得られる各パラメータ値から対象車両VHtの異常を検出する。例えば、制御部21は、車両データD2tに含まれる対象車両VHtのタイヤの空気圧、加速度ごとのブレーキ踏み量、及び充電量などのパラメータ値から、対象車両VHtのタイヤの空気圧の異常、加速度ごとのブレーキのかかり具合の不良、及び単位時間当たりの充電量の減少ペースの異常を検出する。あるいは、制御部21は、対象車両VHtに搭載されたカメラなどの撮像センサにより取得された画像が車両データD2tに含まれる場合、当該画像を解析などして車内における忘れ物を検知してもよい。
【0068】
運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tに基づいて、情報処理装置14の異常を判定する。具体的には、制御部21は、例えば、運行記録データD3tに含まれる、対象車両VHtが自動運転中の情報処理装置14と制御装置12との間の通信状態、情報処理装置14に搭載されたカメラ及びライダー等のセンサからの異常信号、及び自動運転中に車両VHの運転が一時的に遠隔操作された時間帯などを示す情報に基づいて、情報処理装置14の異常を判定する。
【0069】
情報処理装置14の異常の判定は任意の手順で行われてよいが、本実施形態では次の手順で行われる。運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tに含まれる、車両VHが自動運転中の情報処理装置14と制御装置12との間の通信状態を示す情報に基づいて情報処理装置14の異常を判定する。本実施形態においては、制御装置12は、所定周期(例えば、数ミリ秒)で繰り返し発生する制御タイミングで制御情報を情報処理装置14から受信する。上述のように、制御情報は、情報処理装置14により自動運転ソフトウェアを用いて生成される。制御装置12は、情報処理装置14からの制御情報に基づき、車両制御を行う。ここで、例えば、情報処理装置14の処理負荷の増大又は情報処理装置14と制御装置12との通信品質の低下等の要因によって、制御装置12が次の制御タイミングで制御情報を正常に受信できないと、制御装置12が次の制御タイミングで受信すべき制御情報が欠損することが考えられる。運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tに含まれる情報処理装置14と制御装置12との間の通信状態を示す情報を参照し、制御装置12が任意の制御タイミングで受信すべきであった制御情報の欠損があったことを検出すると、情報処理装置14に異常があったと判定する。
【0070】
運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tに基づく異常の種類として、周辺環境異常を判定してもよい。周辺環境異常の判定は任意の手順で行われてよいが、本実施形態では次の手順で行われる。運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tで示されるセンサノイズ量に基づいて、周辺環境異常を判定する。例えば、制御部21は、センサノイズ量として示されるカメラ又はライダー等のセンサ部144のノイズ量に基づいて、周辺環境異常として霧又は雨を判定することができる。ここで、周辺環境異常として霧又は雨を判定するのは、霧又は雨の場合、ライダーなどのセンサ部144が正常に作動せず、自動運転に支障をきたすおそれがあるためである。なお、周辺環境異常として霧又は雨が判定された場合、作業員によりカメラ又はライダーなどのセンサ部144の感度を調整することで、自動運転に与える影響を低減させることができる。
【0071】
あるいは、運行記録データD3tに、各遠隔オペレータOPによって申し送り事項として入力された情報が含まれている場合は、制御部21は、運行記録データD3tに基づく異常の種類として、乗客とのトラブルを判定してもよい。乗客とのトラブルの判定は任意の手順で行われてよいが、本実施形態では次の手順で行われる。運行管理装置20の制御部21は、運行記録データD3tに申し送り事項として含まれる情報に基づいて、対象車両VHtの運行の遠隔支援中に寄せられた乗客からの問い合わせ若しくは苦情の内容又は乗客との間で生じたトラブルを判定する。なお、乗客とのトラブルが判定された場合、対象車両VHtの自動運転終了後に作業員が当該乗客と対面で応対することで、トラブルを軽減又は解消することができると考えられる。
【0072】
図6のステップS5において、運行管理装置20の制御部21は、ステップS4で判定された異常の種類に応じて、複数の作業員MPの中から、第1の作業員MP1を指定する。第1の作業員MP1は任意の手順で指定されてよいが、本実施形態では、次の手順で指定される。制御部21は、複数の作業員MPの職掌範囲を異常の種類と対応付けて作業員ごとに示す職掌データD4を更に取得し、取得された職掌データD4に基づいて、判定された異常の種類の全てに対応可能な職掌範囲を有する作業員又は判定された異常の種類のうち対応可能な異常の種類が最も多い職掌範囲を有する作業員を第1の作業員MP1として指定する。
【0073】
図7を参照して、本実施形態における職掌データD4について説明する。本実施形態において、「職掌データ」とは、複数の作業員MPの職掌範囲を異常の種類と対応付けて作業員ごとに示す情報である。職掌範囲には、各作業員MPが対応可能な業務として、例えば、「車両の整備」、「情報処理装置の整備」、「日常点検項目の整備」、「周辺環境への対応」、「乗客への対応」などの業務が含まれる。各業務は上記の例に限られず、異常の種類に応じて任意に定められてよい。一例として、職掌範囲に「車両の整備」が含まれる作業員は、例えば、車両異常として判定される油圧の低下、タイヤのパンク、エアバッグの作動などに対する修理を行うことにより車両異常に対応可能である。職掌範囲に「情報処理装置の整備」が含まれる作業員は、例えば、情報処理装置14の異常として判定されるセンサ部144の修理を行うことにより情報処理装置14の異常に対応可能である。職掌範囲に「日常点検項目の整備」が含まれる作業員は、例えば、日常点検項目異常として判定されるタイヤの空気圧の低下、ブレーキのかかり具合の不良、及び充電量の低下のそれぞれに対し、空気を入れる、ブレーキを調整する、充電するなどの作業を行うことにより日常点検項目異常に対応可能である。日常点検項目異常として車内における忘れ物が判定されている場合、忘れ物を回収するなどの作業を行うことにより日常点検項目異常に対応可能である。職掌範囲に「周辺環境への適応」が含まれる作業員は、周辺環境異常として判定される霧又は雨に対し、例えば、情報処理装置14のセンサ部144の感度を調整する業務を行うことにより、情報処理装置14を周辺環境異常に適応させ、周辺環境異常が自動運転に与えうる影響を低減することで、周辺環境異常に対応可能である。職掌範囲に「乗客への対応」が含まれる作業員は、作業員が当該乗客からの問い合わせ若しくは苦情又は乗客との間で生じたトラブルを解決するなどの業務を行うことで、乗客とのトラブルに対応可能である。本実施形態において、複数の作業員MPには、それぞれ対応可能な業務が職掌範囲としてあらかじめ定められている。各作業員MPは1つ異常の業務に対応可能であってもよい。
【0074】
図7に、本実施形態における職掌データD4が格納されたテーブルの構成例をテーブル100として示す。図7のテーブル100において、1行目のレコードには、作業員Qの業務1として「車両の整備」、業務2として「乗客への対応」が格納されている。2行目のレコードには、作業員Rの業務1として、「情報処理装置の整備」が格納されている。3行目のレコードには、作業員Sの業務1として、「日常点検項目の整備」、業務2として「情報処理装置の整備」、業務3として「乗客への対応」が格納されている。4行目のレコードには、作業員Tの業務1として、「日常点検項目の整備」、業務2として「乗客への対応」が格納されている。5行目のレコードには、作業員Uの業務1として「日常点検項目の整備」、及び業務2として「周辺環境への適応」が格納されている。6行目のレコードには、作業員Vの業務1として「周辺環境への適応」が格納されている。7行目のレコードには、作業員Wの業務1として、「乗客への対応」が格納されている。
【0075】
一例として、ステップS4で判定された異常の種類が、日常点検項目の1つであるタイヤの空気圧の異常、情報処理装置14の異常、及び乗客とのトラブルであったとする。この場合、運行管理装置20の制御部21は、職掌データD4が格納されたテーブル100を参照し、作業員Sを第1の作業員MP1として指定する。これは、作業員Sの職掌範囲には、判定された異常の種類である「日常点検項目の整備」、「情報処理装置の整備」、及び「乗客への対応」の全てが含まれるからである。
【0076】
あるいは、運行管理装置20の制御部21は、判定された異常の種類のうち対応可能な異常の種類が最も多い職掌範囲を有する作業員を、第1の作業員MP1として指定してもよい。一例として、ステップS4で判定された異常の種類が、日常点検項目の1つであるブレーキのかかり具合の不良、周辺環境異常、及び車両異常であったとする。この場合、運行管理装置20の制御部21は、職掌データD4が格納されたテーブル100を参照し、作業員Uを第1の作業員MP1として指定する。これは、各作業員MPのそれぞれの職掌範囲に含まれる対応可能な業務と、判定された異常の種類とを比較した結果、作業員Uの有する職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が最も多いからである。すなわち、制御部21は、テーブル100を参照して、ステップS4で判定された3つの異常の種類、すなわち、「ブレーキのかかり具合の不良」、「周辺環境異常」、及び「車両異常」のうち、作業員Qの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が1(「車両異常」)であり、作業員Rの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が0であり、作業員Sの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が1(「日常点検項目異常」)であり、作業員Tの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が1(「日常点検項目異常」)であり、作業員Uの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が2(「日常点検項目異常」及び「周辺環境異常」)であり、作業員Vの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が1(「周辺環境異常」)であり、作業員Wの職掌範囲で対応可能な異常の種類の数が0であると判定する。そして、制御部21は、対応可能な異常の種類の数が2で最も多い作業員Uを第1の作業員MP1として指定する。
【0077】
運行管理装置20の制御部21は、判定された異常の種類の全てに対応可能な職掌範囲を有する作業員を第1の作業員MP1として指定することができない場合、第1の作業員MP1に加えて、判定された異常の種類のうち、第1の作業員MP1の職掌範囲に対応づけられていない異常の種類に対応可能な職掌範囲を有する第2の作業員MP2を更に指定してもよい。上記の例のように、ステップS4で判定された異常の種類がブレーキのかかり具合の不良、周辺環境異常、及び車両異常であり、対応可能な異常の種類の数が2で最も多い作業員Uが第1の作業員MP1として指定された場合を想定する。この場合において、ステップS4で判定された3つの異常の種類のうち、作業員Uの職掌範囲に対応付けられていない異常の種類は、「車両異常」である。よって、制御部21は、テーブル100を再度参照し、車両異常に対応可能な作業員を第2の作業員MP2として更に指定する。具体的には、職掌範囲に「車両の整備」が含まれる作業員Qを第2の作業員MP2として指定する。
【0078】
本実施形態の一変形例として、図6のステップS5において、制御部21は、複数の作業員MPの稼働状態を時系列で示す業務管理データD5を更に取得し、取得された業務管理データD5で示される時点T1における複数の作業員MPの稼働状態に基づいて、第1の作業員MP1を指定するための候補作業員MP’を選択してもよい。具体的には、作業員の稼働状態には、作業員が実作業に従事していない待機状態、作業員が休憩中である休憩状態、又は作業員が対象車両VHtとは別の車両を整備している整備状態が含まれ、制御部21は、候補作業員MP’として、時点T1における稼働状態が待機状態である作業員を選択する。稼働状態は上記の例に限られず、任意に定められてよい。
【0079】
図8を参照して、本実施形態における業務管理データD5について説明する。本実施形態において、「業務管理データ」とは、複数の作業員MPの稼働状態を時系列で作業員ごとに示す情報である。業務管理データは、複数の作業員MPの、少なくとも時点T1における稼働状態を示す情報を含む。上述の通り、本実施形態において、稼働状態には、作業員が実作業に従事していない待機状態、作業員が休憩中である休憩状態、又は作業員が対象車両VHtとは別の車両を整備している整備状態が含まれる。制御部21は、第1の作業員MP1を指定するための候補作業員MP’として、時点T1における稼働状態が待機状態である作業員を選択する。
【0080】
図8に、本実施形態における業務管理データD5が格納されたテーブルの構成例をテーブル200として示す。
【0081】
図8のテーブル200において、2行目のレコード及び4行目のレコードには、それぞれ、作業員Rの稼働状態及び作業員Tの稼働状態として「整備」が格納されている。これは、作業員R及び作業員Tが、対象車両VHt以外の車両を整備中であることを示す。1行目のレコード、3行目のレコード、5行目のレコード、及び6行目のレコードには、それぞれ、作業員Qの稼働状態、作業員Sの稼働状態、作業員Uの稼働状態、及び作業員Vの稼働状態として「待機」が格納されている。これは、作業員Q、作業員S、作業員U、及び作業員Vが現場で待機中であり、保守対応可能であることを示す。7行目のレコードには、作業員Wの稼働状態として「休憩」が格納されている。これは、作業員Wが休憩中であることを示す。運行管理装置20の制御部21は、テーブル200を参照し、稼働状態が「待機」である作業員Q、作業員S、作業員U、及び作業員Vを、候補作業員MP’として選択する。このように候補作業員MP’が選択された場合、運行管理装置20の制御部21は、図6のステップS5において、複数の作業員MP、すなわち、作業員Q、作業員R、作業員S、作業員T、作業員U、作業員V、作業員W・・・の中から第1の作業員MP1を指定するかわりに、選択された候補作業員MP’、すなわち、作業員S、作業員U、及び作業員Vの中から第1の作業員MP1を指定する。
【0082】
なお、本変形例のさらなる変形例として、運行管理装置20の制御部21は、ステップS4で判定された異常の種類に応じて、候補作業員MP’を選択するかどうかを決定してもよい。具体的には、例えば、異常の種類ごとに緊急度を設定しておき、判定された異常の種類に設定された緊急度が所定値以上の場合、制御部21は、業務管理データD5を参照して、稼働状態が「待機」である作業員を候補作業員MP’として指定してもよい。一方、判定された異常の種類の緊急度が所定値未満の場合には、制御部21は、候補作業員MP’の選択を行わず、複数の作業員MPの中から第1の作業員MP1を指定してもよい。異常の種類ごとに緊急度を設定するのは、次のような理由による。すなわち、作業が比較的簡便な異常については、一般的な作業員で対応可能であるから、作業員の稼働状態に基づいて直ちに処理可能な候補作業員を選択した上でその中から作業員を指定することを優先したい場合がある。一方、専門性が高い異常については、対応可能な高いスキルを有する作業員が限られる場合があり、そのような場合には、対応可能なスキルを有する作業員の稼働状態にかかわらず、当該作業員を割り当てることを優先したい場合があるからである。本例によれば、例えば、日常点検項目異常など、対応作業の専門性が比較的低い異常の種類に設定される緊急度を高くしておくことで、専門性の比較的低い異常に対しては、待機中の候補作業員MP’から作業員MPが指定されるので、保守作業を直ちに開始することができる。一方、車両異常又は情報処理装置14の異常など、対応作業の専門性が比較的高い異常の種類に設定される緊急度を低くしておくことで、専門性が高い異常に対しては、作業員が待機中かどうかにかかわらず、作業員の職掌範囲に基づいて作業員MPが指定されるので、異常の種類に見合ったスキルを有する作業員をより指定しやすくなる。
【0083】
図6のステップS6において、運行管理装置20の制御部21は、ステップS5で指定された作業員に対して、異常への対応を促す情報を通知する。具体的には、制御部21は、ステップS5で指定された第1の作業員MP1に対して、異常への対応を促す情報を通知する。例えば、ステップS4で判定された異常の種類がタイヤの空気圧の異常である場合、制御部21は、「タイヤの空気圧が低下しています。空気を入れてください。」というメッセージを生成し、通信部23を介して、第1の作業員MP1の保持する端末装置40に送信する。端末装置40は、運行管理装置20から受信されたメッセージを、出力部としてのディスプレイ上に表示させる。
【0084】
ステップS5において、第1の作業員MP1のほか、第2の作業員MP2が指定されている場合、運行管理装置20の制御部21は、第2の作業員MP2の端末装置40にも同様に通知を行う。
【0085】
以上述べたように、本実施形態に係る運行管理装置20は、運行計画データD1に基づいて、各車両VHの運転が自動運転から手動運転に切り替えられる時点T1を車両ごとに予測し、予測された時点T1までの時間が閾値未満である車両VHiを対象車両VHtとして特定する。運行管理装置20は、対象車両VHtの状態をモニタして得られる車両データD2t及び対象車両VHtの走行をモニタして得られる運行記録データD3tの少なくとも一方を取得し、取得された車両データD2t及び運行記録データD3tのいずれかに基づいて、対象車両VHtに発生した異常の種類を1つ以上判定する。運行管理装置20は、判定された異常の種類に応じて、複数の作業員MPの中から、対象車両VHtに近接する現場において対象車両VHtの保守作業を行う第1の作業員MP1を指定する。運行管理装置20は、第1の作業員MP1に対して異常への対応を促す情報を通知する。
【0086】
かかる構成によれば、車両の運転が自動運転から手動運転に切り替えられるのに合わせて、車両を保守する作業員が自動的に選択される。したがって、作業員を割り当てる作業にかかる時間と手間が軽減される。よって、車両の運行効率が向上する。
【0087】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の2つ以上のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の2つ以上のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0088】
例えば、本実施形態は、車両VHのうちのある車両が整備を終えて車庫から出発する場合であって、当該車両の運転が手動運転から自動運転に切り替わる場合にも適用可能である。各車両VHの手動運転から自動運転への切り替えは、車庫における自動運転移行枠内において行われる。すなわち、本実施形態の一変形例として、運行管理装置20は、運行計画データD1に基づいて、各車両VHの運転が手動運転から自動運転に切り替えられる時点T1’を車両ごとに予測し、予測された時点T1’までの時間が閾値未満である車両VHiiを対象車両VHtとして特定してもよい。この場合、運行管理装置20は、業務管理データD5に基づいて時点T1’における各作業員MPの稼働状態を判定し、判定された結果に基づいて、対象車両VHtを自動運転移行枠まで移動させる第3の作業員MP3を指定する。運行管理装置20は、指定された第3の作業員MP3に対して対象車両VHtを自動運転移行枠まで移動させることを促す情報を通知してもよい。あるいは、本変形例のさらなる変形例として、運行管理装置20は、複数の遠隔オペレータOPの稼働状態を時系列で示すデータを取得し、取得されたデータで示される稼働状態に基づいて、対象車両VHtの運転が手動運転から自動運転に切り替わった後に対象車両VHtを遠隔制御する第1の遠隔オペレータOP1を指定してもよい。運行管理装置20は、指定された第1の遠隔オペレータOP1に対して対象車両VHtの遠隔制御を促す情報を通知してもよい。
【符号の説明】
【0089】
10 運行管理システム
11 通信機
13 ECU
12 制御装置
14 情報処理装置
141 制御部
142 記憶部
143 通信部
144 センサ部
20 運行管理装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
30 サーバ装置
31 サーバ制御部
32 サーバ記憶部
33 サーバ通信部
40 端末装置
50 ネットワーク
MP,MP1,MP2 作業員
OP,OP1,OP2 遠隔オペレータ
VH,VH1,VH2,VH3,VH4,VHn 車両
D1 運行計画データ
D2,D2t 車両データ
D3,D3t 運行記録データ
D4 職掌データ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8