(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-07
(45)【発行日】2025-07-15
(54)【発明の名称】車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両、車両用表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20250708BHJP
【FI】
G08G1/16 C
(21)【出願番号】P 2021156126
(22)【出願日】2021-09-24
【審査請求日】2023-05-26
【審判番号】
【審判請求日】2024-07-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浜辺 亮太
(72)【発明者】
【氏名】堀 慧悟
(72)【発明者】
【氏名】廣田 貴浩
(72)【発明者】
【氏名】村田 善則
【合議体】
【審判長】相崎 裕恒
【審判官】古川 哲也
【審判官】安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-41126(JP,A)
【文献】特開2004-58918(JP,A)
【文献】国際公開第2019/225265号(WO,A1)
【文献】特開2019-199139号公報(JP,A)
【文献】国際公開第2021/166744号(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサが、
自車が走行中の車線である走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が前記隣接車線から前記走行車線の前記自車より前方の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、前記走行車線を表す走行車線画像、前記隣接車線を表す隣接車線画像、前記走行車線と前記隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像及び前記他車を表す他車画像を表示可能な表示部が、前記他車画像を、
前記割り込み動作が完了する前に、前記隣接車線画像上の第1位置から、前記車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する車両用表示制御装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、
前記他車が前記割り込み動作を実行するとき、前記他車画像を前記第2位置から前記走行車線画像上の前記割込位置に対応する第3位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する請求項1に記載の車両用表示制御装置。
【請求項3】
前記プロセッサが、
前記隣接車線を走行する前記他車の挙動に基づいて、前記他車が前記割り込み動作を実行する可能性があると判定したときに、前記表示部に前記他車画像を表示させる請求項1又は請求項2に記載の車両用表示制御装置。
【請求項4】
前記プロセッサが、
前記自車より前方において前記隣接車線上に位置する前記他車を表す前記他車画像を、前記隣接車線画像上に前後方向に並ぶように設定された複数の位置の中の一つの位置に表示するように前記表示部を制御する請求項1~3の何れか1項に記載の車両用表示制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサが、
前記複数の位置の中の所定位置より後方の特定位置に位置する前記他車画像が前記第1位置及び前記第2位置の少なくとも一方に位置するときに、前記特定位置に位置する前記他車画像が、前記特定位置とは異なる位置に位置する前記他車画像とは異なる態様で表示されるように前記表示部を制御する請求項4に記載の車両用表示制御装置。
【請求項6】
前記プロセッサが、
前記隣接車線から前記走行車線へ移動する前記他車が、追従制御を実行中の前記自車にとっての先行車であると判定したときに、前記先行車であると判定された前記他車画像が、前記先行車であると判定されない前記他車画像とは異なる態様で表示されるように前表示部を制御する請求項1~5の何れか1項に記載の車両用表示制御装置。
【請求項7】
前記表示部と、
請求項1~6の何れか1項に記載の前記車両用表示制御装置と、
を備える車両用表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の前記車両用表示装置を備える車両。
【請求項9】
プロセッサが、
自車が走行中の車線である走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が前記隣接車線から前記走行車線の前記自車より前方の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、前記走行車線を表す走行車線画像、前記隣接車線を表す隣接車線画像、前記走行車線と前記隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像及び前記他車を表す他車画像を表示可能な表示部が、前記他車画像を、
前記割り込み動作が完了する前に、前記隣接車線画像上の第1位置から、前記車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する車両用表示制御方法。
【請求項10】
自車が走行中の車線である走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が前記隣接車線から前記走行車線の前記自車より前方の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、前記走行車線を表す走行車線画像、前記隣接車線を表す隣接車線画像、前記走行車線と前記隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像及び前記他車を表す他車画像を表示可能な表示部が、前記他車画像を、
前記割り込み動作が完了する前に、前記隣接車線画像上の第1位置から、前記車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する処理をプロセッサに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両、車両用表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両が走行中の走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が走行車線へ割り込む可能性があるときに、他車の予想される走行軌跡をヘッドアップディスプレイが表示する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の発明には、隣接車線を走行中の他車が実行中の割り込み動作を運転者に認識させることに関して改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、隣接車線を走行中の他車が実行中の割り込み動作を運転者に認識させ易い車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両、車両用表示制御方法及びプログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の車両用表示制御装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサが、自車が走行中の車線である走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が前記隣接車線から前記走行車線の前記自車より前方の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、前記走行車線を表す走行車線画像、前記隣接車線を表す隣接車線画像、前記走行車線と前記隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像及び前記他車を表す他車画像を表示可能な表示部が、前記他車画像を、前記割り込み動作が完了する前に、前記隣接車線画像上の第1位置から、前記車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する。
【0007】
請求項1に記載の車両用表示制御装置では、自車が走行中の走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が隣接車線から走行車線の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、プロセッサによって制御された表示部が、他車を表す他車画像を、隣接車線を表す隣接車線画像上の第1位置から、走行車線と隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように表示する。そのため他車画像を見た運転者は、隣接車線を走行中の他車が割り込み動作を実行中であることを認識し易い。即ち、他車画像を見た運転者は、他車画像が第1位置から第2位置へ連続的に移動するように表示される場合よりも、隣接車線を走行中の他車が割り込み動作を実行中であることを認識し易い。
【0008】
請求項2に記載の発明に係る車両用表示制御装置は、請求項1記載の発明において、前記プロセッサが、前記他車が前記割り込み動作を実行するとき、前記他車画像を前記第2位置から前記走行車線画像上の前記割込位置に対応する第3位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する。
【0009】
請求項2に記載の発明では、他車が割り込み動作を実行するとき、プロセッサによって制御された表示部が、他車画像を第2位置から走行車線画像上の割込位置に対応する第3位置へ非連続的に移動させるように表示する。従って、他車画像を見た運転者は、他車が割り込み動作を実行中であることを認識し易い。即ち、他車画像を見た運転者は、他車画像が第2位置から第3位置へ連続的に移動するように表示される場合よりも、他車が割り込み動作を実行中であることを認識し易い。
【0010】
請求項3に記載の発明に係る車両用表示制御装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記プロセッサが、前記隣接車線を走行する前記他車の挙動に基づいて、前記他車が前記割り込み動作を実行する可能性があると判定したときに、前記表示部に前記他車画像を表示させる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、プロセッサが、隣接車線を走行する他車の挙動に基づいて、他車が割り込み動作を実行する可能性があると判定したときに、表示部が他車画像を表示させる。割り込み動作を実行する可能性があると判定された他車に対応する他車画像のみが表示部に表示されるので、隣接車線を走行する全ての他車を表す他車画像を表示部に表示する場合と比べて、運転者が煩わしさを感じ難い。
【0012】
請求項4に記載の発明に係る車両用表示制御装置は、請求項1~3の何れか1項の発明において、前記プロセッサが、前記自車より前方において前記隣接車線上に位置する前記他車を表す前記他車画像を、前記隣接車線画像上に前後方向に並ぶように設定された複数の位置の中の一つの位置に表示するように前記表示部を制御する。
【0013】
請求項4に記載の発明では、自車より前方において隣接車線上に位置する他車を表す他車画像が、隣接車線画像上に前後方向に並ぶように設定された複数の位置の中の一つの位置に表示される。従って、他車画像を見た運転者は、割り込み動作を実行する可能性がある他車を表す他車画像の前後方向に沿った位置を認識できる。
【0014】
請求項5に記載の発明に係る車両用表示制御装置は、請求項4記載の発明において、前記プロセッサが、前記複数の位置の中の所定位置より後方の特定位置に位置する前記他車画像が前記第1位置及び前記第2位置の少なくとも一方に位置するときに、前記特定位置に位置する前記他車画像が、前記特定位置とは異なる位置に位置する前記他車画像とは異なる態様で表示されるように前記表示部を制御する。
【0015】
請求項5に記載の発明では、複数の位置の中の所定位置より後方の位置に位置する他車画像が第1位置及び第2位置の少なくとも一方に位置するときに、特定位置に位置する他車画像が、特定位置とは異なる位置に位置する他車画像とは異なる態様で表示される。この他車画像に対応する他車と自車との前後方向距離は短いので、この他車による割り込み動作には十分注意する必要がある。このような他車に対応する他車画像がこのような態様で表示されるので、他車画像を見た運転者は、この他車による割り込み動作に十分な注意を払うことが可能になる。
【0016】
請求項6に記載の発明に係る車両用表示制御装置は、請求項1~5の何れか1項に記載の発明において、前記プロセッサが、前記隣接車線から前記走行車線へ移動する前記他車が、追従制御を実行中の前記自車にとっての先行車であると判定したときに、前記先行車であると判定された前記他車画像が、前記先行車であると判定されない前記他車画像とは異なる態様で表示されるように前表示部を制御する。
【0017】
請求項6に記載の発明では、隣接車線から走行車線へ移動する他車が、追従制御を実行中の自車にとっての先行車であるとプロセッサが判定したときに、表示部が、先行車であると判定された他車画像を、先行車であると判定されない他車画像とは異なる態様で表示する。従って、他車画像を見た運転者は、他車画像に対応する他車が自車にとっての先行車であるか否かを認識できる。
【0018】
請求項7に記載の発明に係る車両用表示装置は、表示部と、請求項1~6の何れか1項に記載の前記車両用表示制御装置と、を備える。
【0019】
請求項8に記載の発明に係る車両は、請求項7に記載の前記車両用表示装置を備える。
【0020】
請求項9に記載の発明に係る車両用表示制御方法は、プロセッサが、自車が走行中の車線である走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が前記隣接車線から前記走行車線の前記自車より前方の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、前記走行車線を表す走行車線画像、前記隣接車線を表す隣接車線画像、前記走行車線と前記隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像及び前記他車を表す他車画像を表示可能な表示部が、前記他車画像を、前記割り込み動作が完了する前に、前記隣接車線画像上の第1位置から、前記車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する。
【0021】
請求項10に記載の発明に係るプログラムは、自車が走行中の車線である走行車線に隣接する隣接車線を走行中の他車が前記隣接車線から前記走行車線の前記自車より前方の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、前記走行車線を表す走行車線画像、前記隣接車線を表す隣接車線画像、前記走行車線と前記隣接車線との境界を規定する車線境界線を表す車線境界線画像及び前記他車を表す他車画像を表示可能な表示部が、前記他車画像を、前記割り込み動作が完了する前に、前記隣接車線画像上の第1位置から、前記車線境界線画像上の第2位置へ非連続的に移動させるように、前記表示部を制御する処理をプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明に係る車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両、車両用表示制御方法及びプログラムは、隣接車線を走行中の他車が実行中の割り込み動作を運転者に認識させ易い、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施形態に係る車両用表示制御装置を備える車両の内部を示す図である。
【
図2】
図1に示される車両のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】車両の表示制御ECUの機能ブロック図である。
【
図4】車両のADAS-ECUの機能ブロック図である。
【
図5】ディスプレイ及び表示領域に形成された画像を示す模式図である。
【
図6】他車が第2位置へ移動したときの
図5と同様の模式図である。
【
図7】他車が第3位置へ移動したときの
図5と同様の模式図である。
【
図8】車両の表示制御ECUが実行する処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両10、車両用表示制御方法及びプログラムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
本実施形態の車両(自車)10は、
図1に示されるように、フロントウィンドシールド14及びインストルメントパネル16を備える。インストルメントパネル16にはディスプレイ(表示部)(車両用表示装置)18及び運転支援スイッチ24が設けられている。フロントウィンドシールド14の車内側面の上部にはセンサ群20が設けられている。センサ群20には、カメラ、ライダ(Laser Imaging Detection and Ranging)センサ、ロケータカメラ、及びミリ波レーダーセンサの少なくとも一つが含まれる。運転支援スイッチ24は、車両10に後述する運転支援制御を実行させるためのスイッチである。
【0026】
図2に示されるように、車両10はハードウェア構成として、ディスプレイ18、センサ群20及び運転支援スイッチ24とは別に、表示制御ECU(車両用表示制御装置)26、ヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)(表示部)(車両用表示装置)28、カーナビゲーションECU32、GPS装置34及びADAS-ECU36を有する。
【0027】
表示制御ECU26は、CPU(Central Processing Unit)(プロセッサ)26A、ROM(Read Only Memory)26B、RAM(Random Access Memory)26C、ストレージ26D、無線通信I/F(Interface)26E、車内通信I/F26F及び入出力I/F26Gを含んで構成されている。CPU26A、ROM26B、RAM26C、ストレージ26D、無線通信I/F26E、車内通信I/F26F及び入出力I/F26Gは、内部バス26Zを介して相互に通信可能に接続されている。
【0028】
CPU26Aは、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。CPU26Aは、ROM26B又はストレージ26Dからプログラムを読み出し、RAM26Cを作業領域としてプログラムを実行する。CPU26Aは、ROM26B又はストレージ26Dに記録されているプログラムに従って、各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0029】
ROM26Bは、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM26Cは、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ26Dは、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置により構成され、各種プログラム及び各種データを格納する。
【0030】
無線通信I/F26Eは、様々な機器と無線通信するためのインターフェースである。例えば無線通信I/F26Eは後述する他車70A、70Bの無線通信機と無線通信可能である。無線通信I/F26Eは、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。
【0031】
車内通信I/F26Fは、カーナビゲーションECU32及びADAS-ECU36と、外部バス26Hを介して接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、例えばCANプロトコルによる通信規格が用いられている。
【0032】
入出力I/F26Gは、ディスプレイ18及びHUD28と通信するためのインターフェースである。
【0033】
図3には、表示制御ECU26の機能構成の一例がブロック図で示されている。表示制御ECU26は、機能構成として、表示制御部261及び通信制御部262を有する。表示制御部261及び通信制御部262は、CPU26AがROM26Bに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0034】
表示制御部261は、ディスプレイ18及びHUD28を後述するように制御する。
【0035】
通信制御部262は、無線通信I/F26E及び車内通信I/F26Fを制御する。
【0036】
HUD28は、投影装置30を有する。投影装置30から投影された画像がミラー(図示省略)によって前方に反射されることにより、フロントウィンドシールド14に形成された表示領域HA(
図1参照)に様々な画像が表示される。
【0037】
カーナビゲーションECU32及びADAS-ECU36は、CPU(プロセッサ)、ROM、RAM、ストレージ、無線通信I/F、車内通信I/F及び入出力I/Fを含んで構成されている。CPU、ROM、RAM、ストレージ、無線通信I/F、車内通信I/F及び入出力は、内部バスを介して相互に通信可能に接続されている。
【0038】
カーナビゲーションECU32はカーナビゲーションシステムを制御する。カーナビゲーションECU32のROM又はストレージには、地図データが記録されている。カーナビゲーションECU32には、GPS装置34が接続されている。GPS装置34は、GPS衛星からの信号を受信するGPSアンテナ(図示省略)を有する。
【0039】
ADAS-ECU36にはセンサ群20及び運転支援スイッチ24が接続されている。また、ADAS-ECU36は、ブレーキ装置、ステアリング装置及び内燃機関(駆動源)を駆動させるための様々なアクチュエータに接続されている。ADAS-ECU36は電動モータ(駆動源)に接続されていてもよい。
【0040】
図4には、ADAS-ECU36の一例がブロック図で示されている。ADAS-ECU36は、機能構成として、運転支援制御部361及び割り込み判定部362を有する。運転支援制御部361及び割り込み判定部362は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0041】
運転支援制御部361は、上記アクチュエータ群(及び電動モータ)を制御することにより、車両10に運転支援制御を実行させる機能を有する。本明細書における「運転支援制御」には、SAE(Society of Automotive Engineers)(アメリカ自動車技術会)が定めるレベル1~5の運転レベルの運転支援制御が含まれる。運転支援制御には、例えば、ACC(Adaptive Cruise Control)及びCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)が含まれる。運転支援スイッチ24の初期状態はOFF状態である。運転支援スイッチ24がON状態になると、車両10は運転支援制御を実行可能になる。さらにON状態にある運転支援スイッチ24を操作することにより、乗員は車両10にレベル1~5の中の任意の運転支援制御を実行させることが可能である。
【0042】
さらに運転支援制御部361は、追従制御(ACC又はCACC)を実行中に、車両10の前方を走行する車両が先行車に該当するか否かを判定する。さらに追従制御の実行中に運転支援制御部361が上記ブレーキ装置を自動的に動作させたときに、
図1に示されるようにディスプレイ18がブレーキ動作を表す画像18Aを表示する。
【0043】
割り込み判定部362は、センサ群20が取得した情報に基づいて、車両10が現在走行している道路60(
図1参照)に含まれる何れかの車線に他車70A、70Bが存在するか否かを判定する機能を有する。さらに割り込み判定部362は、センサ群20が取得した情報に基づいて、他車70A、70Bの車線幅方向の位置及び車線の延長方向の位置を演算する。
【0044】
さらに割り込み判定部362は、センサ群20が取得した情報に基づいて、車両10が走行している走行車線61(
図1参照)に隣接する隣接車線62A、62B(
図1参照)を走行する他車70A、70B(
図1参照)が、走行車線61の車両10より前方の領域である割込位置へ移動する割り込み動作を実行する可能性があるか否か及び割り込み動作を実行中であるか否かを判定する機能を有する。なお、割り込み判定部362が特開2021-37895号公報に開示された判定ロジックに基づいて、この判定を行ってもよい。
【0045】
ADAS-ECU36は、運転支援スイッチ24によって選択された運転支援制御に関数する情報を表示制御ECU26へ送信する。
【0046】
続いて、ディスプレイ18及び表示領域HAに表示される画像について
図5~
図7を用いて説明する。なお、
図5~
図7に示された画像は、車両10の運転者D(
図1参照)が視覚によって認識した風景を模式的に表した画像である。但し、便宜上、これらの風景(画像)は運転者Dの目より高い位置から見た場合の画像として描かれている。
【0047】
ディスプレイ18及び表示領域HAには
図5~
図7に示された道路画像40が表示される。
図5~
図7に示された矢印DRは車両10の後方側を示し、矢印DFは車両10の前方側(進行方向)を示す。道路画像40は、カーナビゲーションECU32のストレージに記録された上記地図データに基づく画像である。例えば、
図1に示されるように、車両10が現在走行している道路60に、走行車線61及び走行車線61に隣接する2つの隣接車線62A、62Bが含まれる場合は、道路画像40には、走行車線画像41及び2つの隣接車線画像42A、42Bが含まれる。走行車線画像41は走行車線61に対応する画像であり、隣接車線画像42Aは隣接車線62Aに対応する画像であり、隣接車線画像42Bは隣接車線62Bに対応する画像である。
【0048】
例えば、カーナビゲーションECU32(GPS装置34)から取得した情報に基づいて、車両10が走行車線61を走行中であると表示制御ECU26の表示制御部261が認識したとき、表示制御部261は走行車線画像41上に自車画像55を表示するようにディスプレイ18及びHUD28を制御する。走行車線画像41には、自車画像55より前方に位置する第1ラインL1、第2ラインL2、第3ラインL3及び第4ラインL4が含まれる。第1ラインL1、第2ラインL2、第3ラインL3及び第4ラインL4はそれぞれ、車両10(自車画像55)より前方の位置を示す。車両10から第1ラインL1までの距離より車両10から第2ラインL2までの距離が長く、車両10から第2ラインL2までの距離より車両10から第3ラインL3までの距離が長く、車両10から第3ラインL3までの距離より車両10から第4ラインL4までの距離が長い。
【0049】
例えば、センサ群20が取得した情報に基づいて、隣接車線62Aを他車70Aが走行し且つ隣接車線62Bを他車70Bが走行していると割り込み判定部362が判定したとき、この判定結果がADAS-ECU36から表示制御ECU26へ送信される。これにより、表示制御ECU26の表示制御部261がディスプレイ18及びHUD28を制御して、ディスプレイ18及び表示領域HAの隣接車線画像42A、42Bに、他車70A、70Bにそれぞれ対応する他車画像50A、50Bを重ねて表示させる。さらに割り込み判定部362は、センサ群20から取得した情報及びGPS装置34が取得した位置情報に基づいて、車両10と他車70A、70Bとの距離を演算する。この距離に関する情報はADAS-ECU36から表示制御ECU26へ送信される。距離に関する情報を受信した表示制御ECU26の表示制御部261は、隣接車線画像42A上の他車画像50Aの位置及び隣接車線画像42B上の他車画像50Bの位置を調整する。例えば、車両10から他車70Aまでの距離が所定の短い距離の場合は、
図5に示されるように、他車画像50Aは、その後端部の前後位置が第1ラインL1と同じ位置となるように表示される。車両10から他車70Bまでの距離が所定の長い距離の場合は、
図5に示されるように、他車画像50Bは、その後端部の前後位置が第3ラインL3と同じ位置となるように表示される。
【0050】
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0051】
続いて、車両10の表示制御ECU26が実行する処理について、
図8のフローチャートを用いて説明する。表示制御ECU26は所定時間が経過する毎に
図8に示されたフローチャートの処理を繰り返し実行する。
【0052】
ステップS10において、表示制御ECU26の表示制御部261は、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、隣接車線62A、62Bを他車70A、70Bが走行しているか否かを判定する。
【0053】
ステップS10においてYesと判定した表示制御ECU26はステップS11へ進み、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、他車70A、70Bが割り込み動作を実行中であるか否かを判定する。
【0054】
ステップS11においてYesと判定した表示制御ECU26はステップS12へ進み、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、他車70A、70Bが第1位置に位置するか否かを判定する。第1位置とは、他車70A、70Bの車幅方向の中心点が、平面視において隣接車線62A、62Bの車線幅方向の中央部と重なるときの、他車70A、70Bの車線幅方向の位置である。隣接車線62A、62Bの中央部の車線幅方向の寸法は、ある程度の長さを有する。即ち、第1位置とは特定の一点ではない。他車70A、70Bが第1位置に位置するとき、他車70A、70Bは車線境界線63A、63Bから離れている。
【0055】
他車70A、70Bが隣接車線62A、62B上の第1位置に位置すると判定されたとき、表示制御ECU26はステップS13へ進み、
図5に示されるように、表示制御部261が隣接車線画像42A、42Bに他車画像50A、50Bを重ねて表示する。このとき他車画像50Aは車線境界線画像43Aから離れ、且つ、他車画像50Bは車線境界線画像43Bから離れる。
【0056】
さらにこのとき、例えば、
図5に示されるように、他車画像50Aの後端部の前後位置が第1ラインL1と同じ位置に位置し、且つ、他車画像50Bの後端部の前後位置が第3ラインL3と同じ位置に位置するように、他車画像50A、50Bが表示される。
【0057】
ステップ13の処理を終えた表示制御ECU26はステップS14へ進み、いずれかの他車70A、70Bの後端部が、第2ラインL2に対応する位置(所定位置)より後方である第1ラインL1に対応する位置(特定位置)に位置するか否かを判定する。
【0058】
ステップS14においてYesと判定した表示制御ECU26はステップS15へ進み、ステップS14においてYesと判定された他車70Aに対応する他車画像50Aを、その他の他車画像50Bとは別の色で表示させる。例えば、ステップS14においてNoと判定された他車70Bに対応する他車画像50Bを灰色(グレー)で表示し、ステップS14においてYesと判定された他車70Aに対応する他車画像50Aを黄色で表示する。ステップS14においてYesと判定された他車70Aに対応する他車画像50Aの色は、Noと判定された他車70Bに対応する他車画像50Bの色より、運転者Dの視覚に大きな刺激を与える色が好ましい。
【0059】
なお、黄色で表示された他車画像50Aが、その後端部が第1ラインL1に対応する位置に位置しながら後述する第2位置に移動したときに、他車画像50Aは黄色で表示されたままであってもよい。また、黄色で表示された他車画像50Aが、その後端部が第1ラインL1に対応する位置に位置しながら第2位置に移動したときに、他車画像50Aが灰色(グレー)で表示されてもよい。
【0060】
ステップS15の処理を終えた表示制御ECU26はステップS16へ進み、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、他車70A、70Bが第2位置に位置するか否かを判定する。第2位置とは、平面視において他車70A、70Bの車幅方向の中央部が隣接車線62A、62Bと重なるときの、他車70A、70Bの車線幅方向の位置である。他車70A、70Bの中央部の車幅方向の寸法は、ある程度の長さを有する。即ち、第2位置とは特定の一点ではない。
【0061】
他車70A、70Bが隣接車線62A、62B上の第2位置に位置すると判定されたとき、表示制御ECU26はステップS17へ進み、
図6に示されるように、表示制御部261が車線境界線画像43A、43Bに他車画像50A、50Bを重ねて表示する。
【0062】
このとき表示制御部261は、他車70A、70Bを表す他車画像50A、50Bが第1位置から第2位置へ非連続的に移動するように、ディスプレイ18及び表示領域HAに他車画像50A、50Bを表示させる。本明細書及び特許請求の範囲において「他車画像50A、50Bが第1位置から第2位置へ非連続的に移動する」とは、隣接車線画像42A、42Bの第1位置に対応する位置に表示されていた他車画像50A、50Bがディスプレイ18及び表示領域HAから一旦消された後に、他車画像50A、50Bが車線境界線画像43A、43Bの第2位置に対応する位置に重ねて表示されることを意味する。
【0063】
さらにステップS17において、表示制御部261は、他車70A、70Bの前後方向の位置を参照しながら、他車画像50A、50Bを隣接車線画像42A、42Bに重ねて表示する。例えば、表示制御部261は、他車画像50Aの後端部が第1ラインL1に対応する位置に位置し、且つ、他車画像50Bの後端部が第3ラインL3に対応する位置に位置するように、他車画像50A、50Bを車線境界線画像43A、43Bに重ねて表示させる。
【0064】
ステップS17の処理を終えた表示制御ECU26はステップS18へ進み、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、他車70A、70Bが走行車線61上の第3位置(割込位置)に位置するか否かを判定する。第3位置とは、平面視において他車70A、70Bが車線境界線63Aと車線境界線63Bとの間に位置し且つ車線境界線63A及び車線境界線63Bから離れた車線幅方向の位置である。即ち、第3位置とは特定の一点ではない。
【0065】
他車70A、70Bが走行車線61上の第3位置に位置すると判定されたとき、表示制御ECU26はステップS19へ進む。
図7に示されるように、表示制御部261は、他車70A、70Bの前後方向の位置を参照しながら、他車画像50A、50Bを走行車線画像41に重ねて表示する。例えば、表示制御部261は、他車画像50Aの後端部が第1ラインL1に対応する位置に位置し、且つ、他車画像50Bの後端部が第3ラインL3に対応する位置に位置するように、他車画像50A、50Bを走行車線画像41に重ねて表示させる。
【0066】
このとき表示制御部261は、他車70A、70Bを表す他車画像50A、50Bが第2位置から第3位置へ非連続的に移動するように、ディスプレイ18及び表示領域HAに表示させる。本明細書及び特許請求の範囲において「他車画像50A、50Bが第2位置から第3位置へ非連続的に移動する」とは、車線境界線63A、63Bの第2位置に対応する位置に重ねて表示されていた他車画像50A、50Bがディスプレイ18及び表示領域HAから一旦消された後に、他車画像50A、50Bが走行車線画像41の第3位置に対応する位置に重ねて表示されることを意味する。
【0067】
ステップS19の処理を終えた表示制御ECU26はステップS20へ進み、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、ADAS-ECU36が追従制御(ACC又はCACC)を実行中か否かを判定する。
【0068】
ステップS20においてYesと判定した表示制御ECU26はステップS21へ進み、ADAS-ECU36から受信した情報に基づいて、走行車線画像41に表示された他車画像50A、50Bに対応する他車70A及び他車70Bの何れかが、車両10にとっての先行車に該当するか否かを判定する。
【0069】
ステップS21においてYesと判定した表示制御ECU26はステップS22へ進み、ステップS21においてYesと判定された他車70Aに対応する他車画像50Aを、その他の他車画像50Bとは別の色で表示させる。例えば、ステップS21においてNoと判定された他車70Bに対応する他車画像50Bを灰色(グレー)で表示し、ステップS21においてYesと判定された他車70Aに対応する他車画像50Aを白色で表示する。ステップS21においてYesと判定された他車70Aに対応する他車画像50Aの色は、Noと判定された他車70Bに対応する他車画像50Bの色より、運転者Dの視覚に大きな刺激を与える色が好ましい。
【0070】
ステップS10、S11、S12、S16、S18、S20、S21でNoと判定したとき、又はステップS22の処理を終えたとき、表示制御ECU26は
図8のフローチャートの処理を一旦終了する。
【0071】
以上説明したように、隣接車線62A、62Bを走行中の他車70A、70Bが隣接車線62A、62Bから走行車線61の割込位置へ移動する割り込み動作を実行するとき、ディスプレイ18及びHUD28が、他車画像50A、50Bを隣接車線画像42A、42B上の第1位置から、車線境界線画像43A、43B上の第2位置へ非連続的に移動させるように表示する。そのため他車画像50A、50Bを見た運転者Dは、隣接車線62A、62Bを走行中の他車70A、70Bが割り込み動作を実行中であることを認識し易い。例えば、他車画像50A、50Bが第1位置から第2位置へ連続的に移動するように表示される場合よりも、運転者Dは他車70A、70Bが割り込み動作を実行中であることを認識し易い。
【0072】
さらに他車70A、70Bが割り込み動作を実行するとき、ディスプレイ18及びHUD28が、他車画像50A、50Bを第2位置から走行車線画像41上の割込位置に対応する第3位置へ非連続的に移動させるように表示する。従って、他車画像50A、50Bを見た運転者Dは、隣接車線62A、62Bを走行中の他車70A、70Bが割り込み動作を実行中であることを認識し易い。例えば、他車画像50A、50Bが第2位置から第3位置へ連続的に移動するように表示される場合よりも、運転者Dは他車70A、70Bが割り込み動作を実行中であることを認識し易い。
【0073】
さらにディスプレイ18及びHUD28には、ADAS-ECU36(割り込み判定部362)によって割り込み動作を実行する可能性がある(実行している)と判定された他車70A、70Bを表す他車画像50A、50Bのみが表示される。そのため、隣接車線62A、62Bを走行する全ての他車を表す他車画像をディスプレイ18及びHUD28が表示する場合と比べて、運転者Dが煩わしさを感じ難い。
【0074】
さらに隣接車線62A、62B上に位置する他車70A、70Bを表す他車画像50A、50Bが、隣接車線画像42A、42B上に前後方向(隣接車線画像42A、42Bの延長方向)に並ぶように設定された第1ラインL1、第2ラインL2、第3ラインL3、第4ラインL4とそれぞれ対応する複数の位置の中の一つに表示される。従って、他車画像50A、50Bを見た運転者Dは、割り込み動作を実行する可能性がある他車70A、70Bの前後方向に沿った位置を認識できる。
【0075】
さらに隣接車線62A、62B上の第1ラインL1に対応するに位置する他車70A、70Bを表す他車画像50A、50Bは、第2ラインL2~第4ラインL4に位置する他車画像50A、50Bとは異なる態様(黄色)で表示される。この他車画像50A、50Bに対応する他車70A、70Bと車両10との前後方向距離は短いので、この他車70A、70Bによる割り込み動作には十分注意する必要がある。このような他車70A、70Bに対応する他車画像50A、50Bが黄色で表示されるので、他車画像50A、50Bを見た運転者Dは、この他車70A、70Bによる割り込み動作に十分な注意を払うことが可能になる。
【0076】
さらに隣接車線62A、62Bから走行車線61へ移動する他車70A、70Bが、追従制御を実行中の車両10にとっての先行車であるとADAS-ECU36(運転支援制御部361)が判定したときに、ディスプレイ18及びHUD28が、この他車画像50A、50Bを先行車ではない他車画像50A、50Bとは異なる態様(白色)で表示する。従って、他車画像50A、50Bを見た運転者Dは、他車画像50A、50Bに対応する他車70A、70Bが車両10にとっての先行車であるか否かを認識できる。
【0077】
以上、実施形態に係る車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両、車両用表示制御方法及びプログラムについて説明したが、車両用表示制御装置、車両用表示装置、車両、車両用表示制御方法及びプログラムは本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。
【0078】
例えば、車両10がディスプレイ18及び表示領域HAの少なくとも一方を備えなくてもよい。
【0079】
ディスプレイ18及び表示領域HAの一方のみが道路画像40、他車画像50A、50B及び自車画像55を表示してもよい。
【0080】
ディスプレイ18及び表示領域HAの少なくとも一方が、道路画像40及び他車画像50A、50Bを、道路及び他車を平面視で見たときの形状として表示してもよい。
【0081】
他車70A、70Bが第1位置に位置するときは、他車画像50A、50Bを黄色で表示せずに、他車70A、70Bが第2位置へ移動したときに他車画像50A、50Bを黄色で表示してもよい。
【0082】
隣接車線62A、62B上の第1ラインL1に対応する位置に位置する他車70A、70Bを表す他車画像50A、50Bを、黄色表示とは異なり且つ第2ラインL2~第4ラインL4に位置する他車画像50A、50Bとは異なる態様で表示してもよい。例えば、このような他車画像50A、50Bを点滅表示させてもよい。
【0083】
特許請求の範囲の「特定位置」は、第1ラインL1及び第2ラインL2にそれぞれ対応する位置、又は、第1ラインL1、第2ラインL2及び第3ラインL3にそれぞれ対応する位置であってもよい。
【0084】
走行車線画像41に表示されるラインの数は、4本以外の複数であってもよい。
【0085】
先行車である他車画像50A、50Bを、白色表示とは異なり且つ先行車ではない他車画像50A、50Bとは異なる態様で表示してもよい。例えば、このような他車画像50A、50Bを点滅表示させてもよい。
【符号の説明】
【0086】
10 車両(自車)
18 ディスプレイ(表示部)(車両用表示装置)
26A CPU(プロセッサ)
28 ヘッドアップディスプレイ(HUD)(表示部)(車両用表示装置)
36 ADAS-ECU(プロセッサ)
41 走行車線画像
42A 42B 隣接車線画像
43A 43B 車線境界線画像
L1 第1ライン(特定位置)
L2 第2ライン(所定位置)
50A、50B 他車画像
61 走行車線
62A 62B 隣接車線
63A 63B 車線境界線
70A、70B 他車