(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-07
(45)【発行日】2025-07-15
(54)【発明の名称】バイオチップおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
G01N 27/414 20060101AFI20250708BHJP
【FI】
G01N27/414 301Y
G01N27/414 301U
G01N27/414 301W
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024095673
(22)【出願日】2024-06-13
【審査請求日】2024-06-13
(32)【優先日】2024-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】524115969
【氏名又は名称】漢磊科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】EPISIL TECHNOLOGIES INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】許 文廷
(72)【発明者】
【氏名】劉 徳權
(72)【発明者】
【氏名】李 國瑜
【審査官】黒田 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-046260(JP,A)
【文献】特開2012-073104(JP,A)
【文献】特開2008-128803(JP,A)
【文献】特開2021-099330(JP,A)
【文献】特開2023-097030(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103842817(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/26-27/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液中の生体物質を検出するためのバイオチップであって、少なくとも1つの検出ユニットを含み、前記少なくとも1つの検出ユニットが、
基板と、
前記基板上に配置された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、複数の反応領域を含む半導体層と、
前記半導体層上に配置され、
第1部分と、
前記第1部分を取り囲む第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分とを分離し、前記複数の反応領域を露出させる第1開口部と、
を含む第2絶縁層と、
前記第2部分上に配置され、互いに分離したソース、ドレイン、ゲート、および第1壁構造を含む第1金属層と、
前記第1壁構造上に配置された第2壁構造と、
前記第1部分上に配置された生体電極と、
を含む第2金
属層と、
前記第1金属層および前記第2金属層の上に配置され、第2開口部、第3開口部、および第4開口部を有し、
前記第1金属層によって露出された前記第2部分を覆い、前記第2開口部を取り囲んで定義する平坦部と、
前記ソース、前記ドレイン、および前記ゲートを覆い、前記第3開口部を取り囲んで定義する第1突出部と、
を含む保護層と、
前記第2壁構造を覆い、前記第4開口部を取り囲んで定義する第2突出部と、
を含み、前記基板の法線方向において、前記第1開口部、前記第2開口部、前記第3開口部、および前記第4開口部が、重なり合ったバイオチップ。
【請求項2】
前記半導体層が、さらに、ソース領域およびドレイン領域を含み、前記ソースが、前記第1開口部を取り囲んで前記ソース領域に電気接続され、前記ドレインが、前記ソースを取り囲んで前記ドレイン領域に電気接続され、前記ゲートが、前記ドレインを取り囲んで前記基板に電気接続され、前記第1壁構造が、前記ゲートを取り囲む請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項3】
前記ソース、前記ドレイン、前記ゲート、および前記第1壁構造が、同じ層であり、前記第1壁構造が、前記ソース、前記ドレイン、および前記ゲートを電気的に絶縁する請求項2に記載のバイオチップ。
【請求項4】
前記溶液が、少なくとも前記第1開口部、前記第2開口部、および前記第3開口部の中に配置され、前記溶液が、前記生体電極および前記半導体層の前記複数の反応領域に接触する請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項5】
前記生体電極および前記第2壁構造が、同じ層であり、前記生体電極と前記第2壁構造が、互いに分離しており、前記第2壁構造が、前記生体電極を電気的に絶縁する請求項4に記載のバイオチップ。
【請求項6】
前記第1突出部が、前記第3開口部を完全に取り囲み、前記第2突出部が、前記第4開口部を完全に取り囲む請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項7】
前記法線方向において、前記第2突出部の上表面が、前記第1突出部の上表面よりも高く、前記第1突出部の前記上表面が、前記平坦部の上表面よりも高い請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項8】
前記第3開口部が、前記第2開口部よりも大きく、前記第4開口部が、前記第3開口部よりも大きい請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項9】
前記第3開口部が、
前記第1部分に対応して配置された添加領域と、
前記添加領域に接続され、前記複数の反応領域に対応して配置された複数の検出領域と、
を含む請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項10】
基板を提供することと、
前記基板上に第1絶縁層を形成することと、
前記第1絶縁層上に半導体層を形成し、前記半導体層が、複数の反応領域を含むことと、
前記半導体層上に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層が、
第1部分と、
前記第1部分を取り囲む第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分とを分離し、前記複数の反応領域を露出させる第1開口部と、
を含むことと、
前記第2部分上に第1金属層を形成し、前記第1金属層が、互いに分離したソース、ドレイン、ゲート、および第1壁構造を含むことと、
第2金属層を形成し、前記第2金属層が、
前記第1壁構造上に配置された第2壁構造と、
前記第1部分上に配置された生体電極と、
を含むことと、
前記第1金属層および前記第2金属層の上に保護層を形成し、前記保護層が、第2開口部、第3開口部、および第4開口部を有し、
前記第1金属層によって露出された前記第2部分を覆い、前記第2開口部を取り囲んで定義する平坦部と、
前記ソース、前記ドレイン、および前記ゲートを覆い、前記第3開口部を取り囲んで定義する第1突出部と、
前記第2壁構造を覆い、前記第4開口部を取り囲んで定義する第2突出部と、
を含むことと、
を含み、前記基板の法線方向において、前記第1開口部、前記第2開口部、前記第3開口部、および前記第4開口部が、重なり合ったバイオチップの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップおよびその製造方法に関するものであり、特に、バイオチップおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なバイオチップは、通常、溶液を収容できる空間が反応領域の大きさに制限されるため、溶液が多いときや添加する溶液に誤差があるときに溶液のオーバーフローが発生しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、溶液のオーバーフローを回避して大量の溶液に適応することができ、検出の感度を向上させることができ、且つさまざまな生体物質を互いに干渉せずに同時に検出することのできるバイオチップおよびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のバイオチップは、溶液中の生体物質を検出するために使用され、少なくとも1つの検出ユニットを含む。検出ユニットは、基板、第1絶縁層、半導体層、第2絶縁層、第1金属層、第2金属層、および保護層を含む。第1絶縁層は、基板上に配置される。半導体層は、第1絶縁層上に配置され、複数の反応領域を含む。第2絶縁層は、半導体層上に配置され、第1部分、第2部分、および第1開口を含む。第2部分は、第1部分を取り囲む。第1開口は、第1部分と第2部分とを分離し、複数の反応領域を露出させる。第1金属層は、第2部分上に配置され、互いに分離したソース、ドレイン、ゲート、および第1壁構造を含む。第2金属層は、第2壁構造および生体電極を含む。第2壁構造は、第1壁構造上に配置され、生体電極は、第1部分上に配置される。保護層は、第1金属層および第2金属層の上に配置される。保護層は、第2開口、第3開口、および第4開口を有し、平坦部、第1突出部、および第2突出部を含む。平坦部は、第1金属層によって露出した第2部分を覆い、第2開口を取り囲んで定義する。第1突出部は、ソース、ドレイン、およびゲートを覆い、第3開口を取り囲んで定義する。第2突出部は、第2壁構造を覆い、第4開口を取り囲んで定義する。基板の法線方向において、第1開口、第2開口、第3開口、および第4開口は、重なり合う。
【0005】
本発明の1つの実施形態において、上述した半導体層は、さらに、ソース領域およびドレイン領域を含み、ソースは、第1開口を取り囲んでソース領域に電気接続され、ドレインは、ソースを取り囲んでドレイン領域に電気接続され、ゲートは、ドレインを取り囲んで基板に電気接続され、第1壁構造は、ゲートを取り囲む。
【0006】
本発明の1つの実施形態において、上述したソース、ドレイン、ゲート、および第1壁構造は、同じ層であり、第1壁構造は、ソース、ドレイン、およびゲートを電気的に絶縁する。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、上述した溶液は、少なくとも第1開口、第2開口、および第3開口の中に配置される。溶液は、生体電極および半導体層の複数の反応領域に接触する。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、上述した生体電極および第2壁構造は、同じ層であり、生体電極と第2壁構造は、互いに分離し、第2壁構造は、生体電極を電気的に絶縁する。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、上述した第1突出部は、第3開口を完全に取り囲み、第2突出部は、第4開口を完全に取り囲む。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、上述した法線方向において、第2突出部の上表面は、第1突出部の上表面よりも高く、第1突出部の上表面は、平坦部の上表面よりも高い。
【0011】
本発明の1つの実施形態において、上述した第3開口は、第2開口よりも大きく、第4開口は、第3開口よりも大きい。
【0012】
本発明の1つの実施形態において、上述した第3開口は、添加領域および複数の検出領域を含む。添加領域は、第1部分に対応して配置される。複数の検出領域は、添加領域に接続され、複数の反応領域に対応して配置される。
【0013】
本発明のバイオチップの製造方法は、基板を提供するステップと、基板上に第1絶縁層を形成するステップと、第1絶縁層上に半導体層を形成し、半導体層が複数の反応領域を含むステップと、半導体層上に第2絶縁層を形成し、第2絶縁層が第1部分、第2部分、および第1開口を含み、第2部分が第1部分を取り囲み、第1開口が第1部分と第2部分とを分離して複数の反応領域を露出させるステップと、第2部分上に第1金属層を形成し、第1金属層が互いに分離したソース、ドレイン、ゲート、および第1壁構造を含むステップと、第2金属層を形成し、第2金属層が第2壁構造および生体電極を含み、第2壁構造が第1壁構造上に配置され、生体電極が第1部分上に配置されるステップと、第1金属層および第2金属層の上に保護層を形成し、保護層が第2開口、第3開口、および第4開口を有し、保護層が平坦部、第1突出部、および第2突出部を含むステップと、を含む。平坦部は、第1金属層によって露出した第2部分を覆い、第2開口を取り囲んで定義する。第1突出部は、ソース、ドレイン、およびゲートを覆い、第3開口を取り囲んで定義する。第2突出部は、第2壁構造を覆い、第4開口を取り囲んで定義する。基板の法線方向において、第1開口、第2開口、第3開口、および第4開口は、重なり合う。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明の1つの実施形態のバイオチップおよびその製造方法は、1つの検出ユニット内に複数の反応領域を配置して同じ種類の生体物質を検出することにより、複数の反応領域で検出された信号を蓄積して検出感度を向上させることができる。一般的なバイオチップと比較して、本実施形態のバイオチップは、第4開口を配置してバイオチップが溶液を収容できる体積を増やすことにより、大量の溶液に適応することができ、溶液のオーバーフローによるクロスコンタミネーション(cross-contamination)の問題が発生することを心配する必要がないため、バイオチップの操作上の柔軟性および便利性を向上させることができる。また、本実施形態のバイオチップ内の複数の検出ユニットは、それぞれ異なる種類の生体物質を検出するために使用することができ、異なる検出ユニット間で溶液のオーバーフローによるクロスコンタミネーションの問題が発生することを心配する必要がないため、バイオチップは、さまざまな生体物質を互いに干渉せずに同時に検出できる効果を有する。
【0015】
本発明の上記の特徴および利点をより明確に理解するために、以下に実施形態を挙げ、添付の図面と合わせて詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の1つの実施形態のバイオチップの上面概略図である。
【
図2A】
図1のバイオチップ内の検出ユニットの製造方法の上面概略図である。
【
図2B】
図1のバイオチップ内の検出ユニットの製造方法の上面概略図である。
【
図2C】
図1のバイオチップ内の検出ユニットの製造方法の上面概略図である。
【
図3A】2Cのバイオチップにおける領域Rの製造方法の立体概略図である。
【
図3B】2Cのバイオチップにおける領域Rの製造方法の立体概略図である。
【
図3C】2Cのバイオチップにおける領域Rの製造方法の立体概略図である。
【
図3D】2Cのバイオチップにおける領域Rの製造方法の立体概略図である。
【
図3E】2Cのバイオチップにおける領域Rの製造方法の立体概略図である。
【
図4】
図2Cのバイオチップの断面線Ι-Ι’に沿った断面概略図である。
【
図5】
図2Cのバイオチップの断面線ΙΙ-ΙΙ’に沿った断面概略図である。
【
図6】本発明の別の実施形態のバイオチップ内の検出ユニットの上面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の1つの実施形態のバイオチップの上面概略図である。
図2A~
図2Cは、
図1のバイオチップ内の検出ユニットの製造方法の上面概略図である。
図3A~
図3Eは、2Cのバイオチップ内の領域Rの製造方法の立体概略図である。
図4は、
図2Cのバイオチップの断面線Ι-Ι’に沿った断面概略図である。
図5は、
図2Cのバイオチップの断面線ΙΙ-ΙΙ’に沿った断面図である。図面を明確にして説明しやすくするために、
図2A~
図2Cでは、バイオチップ10内の基板110、第1絶縁層IL1、第2絶縁層130、絶縁層IL2、および保護層160の図示を省略する。
【0018】
まず、
図1、
図2C、
図3E、
図4、および
図5を同時に参照すると、本実施形態のバイオチップ10は、少なくとも1つの検出ユニット100を含むことができる(
図1は、3つの検出ユニット100を概略的に図示しているが、本発明はこれに限定されない)。検出ユニット100は、基板110、第1絶縁層IL1、半導体層120、第2絶縁層130、第1金属層140、第2金属層150、および保護層160を含む。第1絶縁層IL1は、基板110上に配置される。半導体層120は、第1絶縁層IL1上に配置され、複数の反応領域121を含む。第2絶縁層130は、半導体層120上に配置され、第1部分131、第2部分132、および第1開口O1を含む。第2部分132は、第1部分131を取り囲む。第1開口O1は、第1部分131と第2部分132とを分離して、複数の反応領域121を露出させる。第1金属層140は、第2部分132上に配置され、互いに分離したソース141、ドレイン142、ゲート143、および第1壁構造144を含む。第2金属層150は、第2壁構造152および生体電極151を含む。第2壁構造152は、第1壁構造144上に配置され、生体電極151は、第1部分131上に配置される。保護層160は、第1金属層140および第2金属層150の上に配置される。保護層160は、第2開口O2、第3開口O3、および第4開口O4を有し、第1突出部161、第2突出部162、および平坦部163を含む。平坦部163は、第1金属層140によって露出した第2部分132を覆い、平坦部163は、第2開口O2を取り囲んで定義する。第1突出部161は、ソース141、ドレイン142、およびゲート143を覆い、第1突出部161は、第3開口O3を取り囲んで定義する。第2突出部162は、第2壁構造152を覆い、第2突出部162は、第4開口O4を取り囲んで定義する。基板110の法線方向Zにおいて、第1開口O1、第2開口O2、第3開口O3、および第4開口O4は、重なり合う。さらに、本実施形態のバイオチップ10は、溶液200中の生体物質210を検出するために使用することができる。
【0019】
以下、本実施形態のバイオチップ10の製造方法について説明する。本実施形態のバイオチップ10の製造方法は、以下のステップを含むことができる。
【0020】
まず、
図2A、
図3A、
図4、および
図5を同時に参照すると、基板110を提供し、基板110上に第1絶縁層IL1を形成し、第1絶縁層IL1上に半導体層120を形成する。本実施形態において、基板110は、シリコン基板またはシリコンウェハであってもよい。例を挙げて説明すると、基板110は、例えば、P型シリコン基板であってもよいが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、第1絶縁層IL1は、ゲート酸化層であってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0021】
本実施形態において、半導体層120は、複数の反応領域121、複数のソース領域122、複数のドレイン領域123、および中央開口124を含む。ソース領域122とドレイン領域123は、互いに分離している。反応領域121は、隣接するソース領域122とドレイン領域123の間に位置し、反応領域121は、ソース領域122とドレイン領域123を接続することができる。各反応領域121は、少なくとも1つの反応ユニット1211を含むことができる(
図2Aでは、5つの反応ユニット1211を概略的に図示しているが、本発明はこれに限定されない)。中央開口124は、複数の反応領域121、複数のソース領域122、および複数のドレイン領域123によって取り囲まれてもよい。本実施形態において、半導体層120の材料は、ポリシリコン(polysilicon)または他の適切な半導体材料を含むことができるが、本発明はこれに限定されない。いくつかの実施形態において、反応領域121内の反応ユニット1211は、トランジスタ構造のチャネルとみなすことができるため、チャネル(反応ユニット1211)の閾値電圧(threshold voltage)が超過したときに、チャネル(反応ユニット1211)が開かれ、チャネル(反応ユニット1211)を介してドレイン142からの電流をソース141に伝達することができる。
【0022】
本実施形態において、
図2Aの上面図において、半導体層120は、8つの反応領域121、4つのソース領域122、4つのドレイン領域123、および1つの中央開口124を概略的に含むことができる。ここで、半導体層120の8つの反応領域121、4つのソース領域122、4つのドレイン領域123、および1つの中央開口124は、中空の円形構造に配列することができ、各対の隣接するソース領域122とドレイン領域123は、全体の360度の円形構造のうちの約90度を占めることができ、各ソース領域122(またはドレイン領域123)は、全体の360度の円形構造のうちの約45度を占めることができるが、本発明はこれに限定されない。つまり、本発明は、反応領域、ソース領域、ドレイン領域、および中央開口の数および配列される形状を限定せず、本発明は、各対の隣接するソース領域とドレイン領域および各ソース領域(またはドレイン領域)が全体の円形に占める比率を限定しない。
【0023】
さらに、本実施形態において、半導体層120の反応領域121の反応ユニット1211上に識別ユニット(図示せず)を配置して、溶液200中の生体物質210を特異的に(specificity)識別して結合するために使用してもよい。具体的に説明すると、識別ユニットの一端は、反応領域121に接続されて固定されてもよく、識別ユニットの他端は、生体物質210を識別して結合するために使用してもよい。識別ユニットは、化学分子または生物分子であってもよく、例を挙げて説明すると、識別ユニットは、例えば、抗体、抗原、核酸、糖類、またはその組み合わせであってもよいが、本発明はこれに限定されず、識別ユニットが生体物質210を特異的に識別して結合することができればよい。
【0024】
次に、
図2A、
図3B、
図4、および
図5を同時に参照すると、半導体層120上に第2絶縁層130を形成する。具体的に説明すると、第2絶縁層130は、半導体層120および一部の第1絶縁層IL1を覆うことができる。第2絶縁層130は、第1部分131、第2部分132、第1開口O1、開口133、開口134、および開口135を含む。第1部分131は、中央開口124に対応して配置される。第2部分132と第1部分131は、互いに分離しており、第1部分131を取り囲む。第1開口O1は、第1部分131と第2部分132とを分離する。第1開口O1は、複数の反応領域121および一部の第1絶縁層IL1を露出させることができ、開口133は、第2部分132を貫通して、一部のソース領域122を露出させることができ、開口134は、第2部分132を貫通して一部のドレイン領域123を露出させることができ、開口135は、第2部分132および第1絶縁層IL1を貫通して基板110の一部を露出させることができる。
【0025】
次に、
図2B、
図3C、
図4、および
図5を同時に参照すると、第2絶縁層130の第2部分132上に第1金属層140を形成する。具体的に説明すると、第1金属層140は、第1部分131および一部の第2部分132を露出させることができる。第1金属層140は、互いに分離したソース141、ドレイン142、ゲート143、および第1壁構造144を含む。基板110の法線方向Zにおいて、ソース141は、ソース領域122と重なり合い、対応して配置されてもよく、ドレイン142は、ドレイン領域123と重なり合い、対応して配置されてもよい。ソース141は、第2部分132上および開口133内に配置され、ソース領域122に電気接続されてもよい。ドレイン142は、第2部分132上および開口134内に配置され、ドレイン領域123に電気接続されてもよい。また、ゲート143は、第2部分132上および開口135内に配置され、導電性を有する基板110に接触して電気接続されてもよい。
【0026】
本実施形態において、ソース141、ドレイン142、ゲート143、および第1壁構造144は、同じ層であってもよい。ここで、
図2Bに示すように、ソース141は、実質的に環状構造で第1開口O1を取り囲むことができ、ドレイン142は、実質的に環状構造でソース141および第1開口O1を取り囲むことができ、ゲート143は、実質的に環状構造でドレイン142、ソース141、および第1開口O1を取り囲むことができ、第1壁構造144は、実質的に環状構造でゲート143、ドレイン142、ソース141、および第1開口O1を取り囲むことができる。第1壁構造144は、ソース141、ドレイン142、およびゲート143を電気的に絶縁することができる。
【0027】
次に、
図2C、
図3D、
図4、および
図5を同時に参照すると、第1部分131および第1壁構造144の上に絶縁層IL2を形成し、第1部分131、第1壁構造144、および絶縁層IL2の上に第2金属層150を形成する。具体的に説明すると、第2金属層150は、生体電極151および第2壁構造152を含む。生体電極151は、第1部分131上に配置される。第2壁構造152は、第1壁構造144上に配置される。生体電極151および第2壁構造152は、同じ層であってもよく、生体電極151と第2壁構造152は、互いに分離している。
図2Cに示すように、第2壁構造152は、実質的に環状構造でゲート143、ドレイン142、ソース141、および第1開口O1を取り囲むことができる。第2壁構造152は、生体電極151を電気的に絶縁することができる。
【0028】
次に、
図2C、
図3E、
図4、および
図5を同時に参照すると、第1金属層140および第2金属層150の上に保護層160を形成する。具体的に説明すると、保護層160は、第2開口O2、第3開口O3、および第4開口O4を有し、保護層160は、平坦部163、第1突出部161、および第2突出部162を含む。ここで、平坦部163は、第1金属層140によって露出した第2部分132を覆うことができ、平坦部163は、第2開口O2を取り囲んで定義することができる。第1突出部161は、ソース141、ドレイン142、およびゲート143を覆うことができ、第1突出部161は、第3開口O3を取り囲んで定義することができる。第2突出部162は、第2壁構造152を覆うことができ、第2突出部162は、第4開口O4を取り囲んで定義することができる。
【0029】
本実施形態において、平坦部163は、第2絶縁層130から離れた上表面163aを有し、第1突出部161は、第2絶縁層130から離れた上表面161aを有し、第2突出部162は、第2絶縁層130から離れた上表面162aを有する。基板110の法線方向Zにおいて、第1突出部161の上表面161aは、平坦部163の上表面163aよりも高く、第2突出部162の上表面162aは、第1突出部161の上表面161aよりも高い。
【0030】
本実施形態において、第1金属層140および第2金属層150の配置により、保護層160を形成するステップにおいて、第1突出部161と第2突出部162を同時に形成することができるため、追加の処理工程(例えば、マスク数を増やす、または積層を増やすなど)を行って、第3開口O3を形成するための第1突出部161および第4開口O4を形成するための第2突出部162を製造する必要がなく、プロセスを簡略化する効果を有する。
【0031】
本実施形態において、基板110の法線方向Zにおいて、第1開口O1、第2開口O2、第3開口O3、および第4開口O4は、重なり合うことができる。第2開口O2は、第1開口O1と第3開口O3を接続することができ、第3開口O3は、第2開口O2と第4開口O4を接続することができる。第2開口O2のサイズは、第1開口O1のサイズと実質的に類似していてもよい。第3開口O3のサイズは、第2開口O2のサイズよりも大きくてもよい。第4開口O4のサイズは、第3開口O3のサイズよりも大きくてもよい。
【0032】
本実施形態において、第3開口O3は、添加領域O31および複数の検出領域O32を含むことができる。添加領域O31は、溶液200をバイオチップ10に添加する領域であってもよく、検出領域O32は、溶液200を導いて保存するための領域であってもよく、それにより、溶液200のオーバーフローを防ぐことができる。具体的に説明すると、添加領域O31は、中央開口124、第1部分131、および生体電極151に対応して配置されてもよい。複数の検出領域O32は、複数の反応領域121に対応して配置されてもよい。複数の検出領域O32は、添加領域O31に接続されてもよく、複数の検出領域O32は、添加領域O31の周囲において放射状に配置されてもよく、それにより、溶液200が検出領域O32に流入する時間を短縮することができ、溶液200の分布をさらに均一にすることができる。
【0033】
本実施形態において、溶液200は、まず、液滴の形態で添加領域O31に滴下され、続いて、添加領域O31から放射状に配置された複数の検出領域O32に流入するため、添加領域O31の直径(または幅)を液滴の直径より大きくすることによって、溶液200が添加時に添加位置がずれる(または合わない)ことによりオーバーフローするのを防ぐことができ、添加領域O31の輪郭形状を液滴の形状に合わせて円形に設計することによって、溶液200の量が多過ぎてオーバーフローしそうなときに、液体の表面張力を利用して、溶液200のオーバーフローを防ぐことができる。つまり、本実施形態は、バイオチップ自体の接線形成の「自己制限構造」を利用して、位置合わせの許容範囲を増やし、より多くの溶液200を収容できるようにすることができる。本実施形態において、添加領域O31の直径(または幅)は、例えば、約10マイクロメートル(μm)~100マイクロメートルであり、検出領域O32の幅は、例えば、約3マイクロメートルであるが、本発明はこれに限定されない。いくつかの実施形態において、添加領域O31の直径(または幅)は、液滴の直径に応じて調整することができ、検出領域O32の長さは、反応ユニット1211の数に応じて調整することができる。
【0034】
次に、
図4および
図5を同時に参照すると、本実施形態において、溶液200は、少なくとも第1開口部O1、第2開口部O2、および第3開口部O3の中に配置されてもよく、溶液200は、少なくとも平坦部163の上表面163aを覆うことができるため、溶液200は、生体電極151および反応領域121内の反応ユニット1211に同時に接触することができる。いくつかの実施形態において、溶液200の量が多いとき、溶液200を第1開口部O1、第2開口部O2、第3開口部O3、および第4開口部O4の中に配置することができるため、溶液200は、平坦部163の上表面163aおよび第1突起部161の上表面161aを覆うことができる。
【0035】
一般的なバイオチップが外部接続型のプローブ電極(例えば、銀/塩化銀電極)を使用して生体物質を検出するのに対し、本実施形態は、生体電極151をバイオチップ10内に統合することによって、バイオチップ10の全体的な体積を大幅に減らすことができるため、後の工程の複雑なステップおよびコストを削減することができる(例えば、外部接続型のプローブ電極を別途製作する必要がない)。
【0036】
本実施形態において、溶液200は、例えば、血清などの体液を含むことができ、生体物質210は、例えば、微生物または生物分子を含むことができるが、本発明はこれに限定されない。例を挙げて説明すると、微生物は、例えば、細菌、ウイルス、またはその組み合わせを含むことができ、生物分子は、例えば、核酸(デオキシリボ核酸、リボ核酸、またはその組み合わせを含む)、ヌクレオチド、タンパク質、炭水化物、脂質、またはその組み合わせを含むことができるが、本発明はこれに限定されない。
【0037】
本実施形態において、バイオチップ10の作動原理は、溶液200を添加する前のテストと、溶液200を添加した後の検出とを含むことができる。具体的に説明すると、溶液200を添加する前のテストでは、まず、ゲート143を開き、ゲート143から提供された電圧が導電特性を有する基板110を介して第1絶縁層IL1を隔てて反応領域121内の反応ユニット1211を制御(開閉)できるようにし、続いて、ドレイン142の電流量(すなわち、第1電流量)を測定することにより、反応ユニット1211が正常に導通しているかどうかをテストして、ソース141からの電流を通過させることができる。溶液200を添加した後の検出では、溶液200が生体電極151および複数の反応領域121内の反応ユニット1211に同時に接触できるとき、まず、生体電極151を開き、生体電極151から提供される電圧が溶液200を隔てて反応領域121内の反応ユニット1211を制御(開閉)できるようにし、続いて、ドレイン142の電流量(すなわち、第2電流量)を測定して、第1電流量と第2電流量を比較することにより、溶液200中の生体物質210を検出する。また、本実施形態において、溶液200を添加した後の検出時に、ゲート143は、閉じた状態であっても、または開いた状態であってもよい。ここで、ゲート143が開いた状態のとき、ゲート143から提供された電圧は、例えば、生体物質210と反応ユニット1211の反応を強化するために使用することができる。
【0038】
本実施形態において、バイオチップ10のうちの1つの検出ユニット100内の複数の反応領域121は、同じ種類の生体物質210を検出するために使用することができるため、それにより、複数の反応領域121で検出された信号を蓄積して検出感度を向上させることができる。
【0039】
本実施形態において、第1突出部161は、第3開口O3を完全に取り囲むことができ、第2突出部162は、第4開口O4を完全に取り囲むことができる。詳しく説明すると、ソース141、ドレイン142、およびゲート143は、実質的に環状構造で第1開口O1を取り囲むことができるため、ソース141、ドレイン142、およびゲート143の上方に配置された第1突出部161は、第1開口O1、第2開口O2、および第3開口O3を完全に取り囲む閉じた形状になり、溶液200を第3開口O3内に制限して、溶液200が第3開口O3の外にオーバーフローするのを防ぐことができる。さらに、第2壁構造152が第1壁構造144上に配置され、第2壁構造152が実質的に環状構造で第1開口O1を取り囲むことができるため、
図4および
図5に示すように、第2壁構造152上に配置された第2突出部162は、第1開口O1、第2開口O2、第3開口O3、および第4開口O4を完全に取り囲む閉じた図形になり、溶液200を第4開口O4内に制限して、溶液200が第4開口O4の外にオーバーフローするのを防ぐことができる。
【0040】
例を挙げて説明すると、第3開口O3内に添加された溶液200がオーバーフローしたとき、第2突出部162を配置することにより、溶液200を第4開口O4内に制限して、溶液200のオーバーフローを防ぐことができ、それにより、溶液が隣接する別の検出ユニット100内にオーバーフローして、別の生体物質の検出結果を妨害するのを防ぐことができる。したがって、一般的なバイオチップと比較して、本実施形態のバイオチップ10は、第4開口O4を配置してバイオチップ10が溶液200を収容できる体積を増やすことにより、大量の溶液200に適応することができるため、バイオチップ10の操作上の柔軟性および便利性を向上させることができる。それにより、本実施形態のバイオチップ10内の複数の検出ユニット100は、同時にそれぞれ異なる種類の生体物質を検出するために使用することができ、異なる検出ユニット100間で溶液のオーバーフローによるクロスコンタミネーションの問題が発生することを心配する必要がないため、バイオチップ10は、さまざまな生体物質を同時に検出できる効果を有する。
【0041】
以下、別の実施形態を列挙して説明を行う。説明すべきこととして、下記の実施形態では、上述した実施形態の構成要素番号および一部の内容を引き続き使用する。同じ番号を使用することによって同じ、または類似する構成要素を示すが、同じ技術内容については、説明を省略する。省略した部分の説明については、上述した実施形態を参照することができるため、以下の実施形態では繰り返し説明しない。
【0042】
図6は、本発明の別の実施形態のバイオチップ内の検出ユニットの上面概略図である。
図6および
図2Cを同時に参照すると、本実施形態のバイオチップ10aは、
図2Cのバイオチップ10と類似しているが、両者の主な相違点は、本実施形態のバイオチップ10aの検出ユニット100aにおいて、半導体層120aがより多くの反応領域121a、ソース領域122a、およびドレイン領域123aを含むことである。
【0043】
具体的に説明すると、
図6を参照すると、半導体層120aは、12個の反応領域121a、6つのソース領域122a、6つのドレイン領域123a、および1つの中央開口124を含むことができる。ここで、各対の隣接するソース領域122aとドレイン領域123aは、全体の360度の円形構造のうちの約60度を占めることができ、各ソース領域122a(またはドレイン領域123a)は、全体の360度の円形構造のうちの約30度を占めることができる。それにより、検出ユニット100aは、より多くの反応領域121a(または反応ユニット1211)で検出された信号を蓄積して検出感度をさらに向上させることができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、検出ユニット内の反応領域の長さ(検出領域の長さ)を調整することによって、より多くの反応ユニットを増やすこともできるため、それにより、検出ユニットは、より多くの反応ユニットで検出された信号を蓄積して検出感度をさらに向上させることができる。
【0045】
以上のように、本発明の1つの実施形態におけるバイオチップおよびその製造方法は、添加領域の直径(または幅)を液滴の直径よりも大きくすることによって、溶液が添加時に添加位置がずれる(または合わない)ことによりオーバーフローするのを防ぐことができ、添加領域の輪郭形状を液滴の形状に合わせて円形に設計することによって、溶液の液体量が多過ぎてオーバーフローしそうなときに、液体の表面張力を利用して、溶液のオーバーフローを防ぐことができる。つまり、本実施形態は、バイオチップ自体の接線形成の「自己制限構造」を利用して位置合わせの許容範囲を増やし、より多くの溶液を収容することができる。1つの検出ユニット内に複数の反応領域を配置して同じ種類の生体物質を検出することにより、複数の反応領域で検出された信号を蓄積して検出感度を向上させることができる。一般的なバイオチップと比較して、本実施形態のバイオチップは、第4開口を配置してバイオチップが溶液を収容できる体積を増やすことにより、大量の溶液に適応することができ、溶液のオーバーフローによるクロスコンタミネーションの問題が発生することを心配する必要がないため、バイオチップの操作上の柔軟性および便利性を向上させることができる。また、本実施形態のバイオチップ内の複数の検出ユニットは、それぞれ異なる種類の生体物質を検出するために使用することができ、異なる検出ユニット間で溶液のオーバーフローによるクロスコンタミネーションの問題が発生することを心配する必要がないため、バイオチップは、さまざまな生体物質を互いに干渉せずに同時に検出できる効果を有する。また、いくつかの実施形態において、検出ユニット内の反応領域の数を増やす、または検出ユニット内の反応領域の長さ(検出領域の長さ)を調整して反応ユニットの数を増やすことにより、検出ユニットは、より多くの反応ユニットから検出された信号を蓄積して検出感度をさらに向上させることができる。
【0046】
以上のように、本発明を実施形態により開示したが、本発明を限定するために用いるものではなく、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱しなければ、いくつかの変更ならびに修正が可能であるため、この考案の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準として定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明のバイオチップおよびその製造方法は、溶液のオーバーフローを回避して大量の溶液に適応することができ、検出の感度を向上させることができ、且つさまざまな生体物質を互いに干渉せずに同時に検出することができる。
【符号の説明】
【0048】
10、10a バイオチップ
100、100a 検出ユニット
110 基板
120、120a 半導体層
121、121a 反応領域
1211 反応ユニット
122、122a ソース領域
123、123a ドレイン領域
124 中央開口
130 第2絶縁層
131 第1部分
132 第2部分
133、134、135 開口
140 第1金属層
141 ソース
142 ドレイン
143 ゲート
144 第1壁構造
150 第2金属層
151 生体電極
152 第2壁構造
160 保護層
161 第1突出部
161a、162a、163a 上表面
162 第2突出部
163 平坦部
200 溶液
210 生体物質
IL1 第1絶縁層
IL2 絶縁層
O1 第1開口
O2 第2開口
O3 第3開口
O31 添加領域
O32 検出領域
O4 第4開口
R 領域
Z 法線方向
【要約】
【目的】バイオチップおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】バイオチップの検出ユニットは、基板、第1絶縁層、半導体層、第2絶縁層、第1金属層、第2金属層、および保護層を含む。半導体層は、反応領域を含む。第2絶縁層は、半導体層上に配置され、第1部分、第2部分、および反応領域を露出させる第1開口部を含む。第1金属層は、第2部分上に配置され、ソース、ドレイン、ゲート、および第1壁構造を含む。第2金属層は、第1壁構造上に配置された第2壁構造を含む。保護層は、第1金属層および第2金属層の上に配置される。保護層は、第2開口部、第3開口部、および第4開口部を有し、第2開口部を取り囲んで定義する平坦部、第3開口部を取り囲んで定義する第1突出部、および第4開口部を取り囲んで定義する第2突出部を含む。基板の法線方向において、第1開口部、第2開口部、第3開口部、および第4開口部は、重なり合う。
【選択図】
図4