(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-07
(45)【発行日】2025-07-15
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、情報処理システム、ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20250708BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20250708BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/825
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2024131673
(22)【出願日】2024-08-08
【審査請求日】2025-02-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年2月24日に https://apps.apple.com/jp/app/%E3%82%A6%E3%83%9E%E5%A8%98-%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC/id1325457827 https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cygames.umamusume https://dmg.umamusume.jp/ にて内部的な仕組みは公開してはいないが、発明の概要程度は読み取れる 内容として発明を公開 令和6年6月26日に https://apps.apple.com/jp/app/%E3%82%A6%E3%83%9E%E5%A8%98-%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC/id1325457827 https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cygames.umamusume https://dmg.umamusume.jp/ にて内部的な仕組みは公開してはいないが、発明の概要程度は読み取れる 内容として発明を公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 太嘉志
(72)【発明者】
【氏名】出口 友二郎
【審査官】白形 優依
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-065589(JP,A)
【文献】特開2024-095538(JP,A)
【文献】ウイニングポスト7 2013 コンプリートガイド,株式会社コーエーテクモゲームス,2015年03月21日,pp. 26, 27, 44, 48
【文献】G1牧場ステークス・どのレースも勝てる!最強配合と強因子[攻略],GamiFi Tokyo [online],2021年11月09日,[検索日 2025.03.14], インターネット: <URL:https://gamifi.tokyo/457/>
【文献】配合理論をマスターして狙いどおりの馬をつくり出せ!,ダビマス全書 ~ダービースタリオン マスターズ 攻略データベース~ [online],2021年05月10日,[検索日 2025.03.14], インターネット: <URL:https://web.archive.org/web/20210510035726/https://dabimas.jp/kouryaku/guide/introduction-to-breeding-theories.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
をコンピュータに遂行させ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含
み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する、
情報処理プログラム。
【請求項2】
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
をコンピュータに遂行させ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
情報処理プログラム。
【請求項3】
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
をコンピュータに遂行させ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
情報処理プログラム。
【請求項4】
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に所定の前記継承情報が複数紐付けられている場合に、前記特定条件が成立すると判定可能である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記特定条件には、前記特別な効用を発生させるか否かを決定する抽選で当選することが含まれる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
1または複数のコンピュータが遂行する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含
み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する、
情報処理方法。
【請求項7】
1または複数のコンピュータが遂行する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
情報処理方法。
【請求項8】
1または複数のコンピュータが遂行する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
情報処理方法。
【請求項9】
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含
み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する、
情報処理システム。
【請求項10】
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
情報処理システム。
【請求項11】
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
情報処理システム。
【請求項12】
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含
み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する、
ゲーム装置。
【請求項13】
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
ゲーム装置。
【請求項14】
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する、
ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、情報処理システムおよびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示されるように、プレイヤの操作入力に基づいて、育成対象キャラクタに紐付けられたパラメータが更新される育成ゲームが知られている。この育成ゲームでは、育成対象キャラクタの育成に使用される継承キャラクタをプレイヤが選択可能である。継承キャラクタには因子情報が紐付けられており、因子情報に基づいて効用が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の育成ゲームにおいて、継承キャラクタによるさらなるゲームの興趣性の向上が希求されている。
【0005】
本発明は、ゲームの興趣性を向上させることが可能な情報処理プログラム、情報処理方法、情報処理システムおよびゲーム装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、情報処理プログラムは、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
をコンピュータに遂行させ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する。
【0008】
上記課題を解決するために、情報処理プログラムは、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
をコンピュータに遂行させ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
【0009】
上記課題を解決するために、情報処理プログラムは、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
をコンピュータに遂行させ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
【0010】
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に所定の前記継承情報が複数紐付けられている場合に、前記特定条件が成立すると判定可能であってもよい。
【0011】
前記特定条件には、前記特別な効用を発生させるか否かを決定する抽選で当選することが含まれてもよい。
【0012】
上記課題を解決するために、情報処理方法は、
1または複数のコンピュータが遂行する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する。
上記課題を解決するために、情報処理方法は、
1または複数のコンピュータが遂行する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
上記課題を解決するために、情報処理方法は、
1または複数のコンピュータが遂行する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
【0013】
上記課題を解決するために、情報処理システムは、
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する。
上記課題を解決するために、情報処理システムは、
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
上記課題を解決するために、情報処理システムは、
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
【0014】
上記課題を解決するために、ゲーム装置は、
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられる前記パラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータが含まれ、
前記育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、前記獲得可能状態に設定されている前記獲得パラメータの獲得済み情報を、前記育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理を含み、
前記特別な効用を発生させる処理は、
所定の前記獲得パラメータを、前記獲得不可能状態から前記獲得可能状態に変更する。
上記課題を解決するために、ゲーム装置は、
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
発生した前記効用の履歴、もしくは、前記効用が発生した前記継承情報を示す履歴情報を記憶する処理と、
を含み、
前記履歴情報に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
上記課題を解決するために、ゲーム装置は、
1または複数のコンピュータを備え、
前記コンピュータが、
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された前記育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、
プレイヤの操作入力に基づき、設定された前記継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する前記育成ゲームを進行する処理と、
前記育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた前記育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて前記育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、
を遂行し、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記継承ゲーム媒体に紐付けられた前記継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理を含み、
前記効用発生処理は、
前記育成対象ゲーム媒体に紐付けられた前記パラメータのうち、前記継承情報に対応する前記パラメータを更新する処理と、
複数の前記継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、前記特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、
を含み、
前記育成ゲームを進行する処理は、
前記育成ゲーム中に、前記効用発生処理を1回以上実行し、
前記効用発生処理において、前記継承情報ごとに、該継承情報に対応する前記効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、前記発動抽選で当選した前記効用を発生させ、
1回の前記効用発生処理における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果、もしくは、前記育成ゲーム中における複数の前記継承情報の前記発動抽選の結果に基づいて、前記特定条件の成立可否を判定する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、情報処理システムの概略的な構成を示した説明図である。
【
図2】
図2Aは、プレイヤ端末のハードウェアの構成を説明する図である。
図2Bは、サーバのハードウェアの構成を説明する図である。
【
図3】
図3Aは、ホーム画面の一例を説明する図である。
図3Bは、オプション設定画面の一例を説明する図である。
図3Cは、プロフィール設定画面の一例を説明する図である。
【
図4】
図4は、育成ゲームのおおまかな進行の流れを説明するための図である。
【
図5】
図5Aは、シナリオ初期加算値データの一例を説明する図である。
図5Bは、シナリオ初期上限値データの一例を説明する図である。
図5Cは、シナリオイベント加算値データの一例を説明する図である。
【
図6】
図6Aは、育成対象キャラクタ選択画面を説明する図である。
図6Bは、キャラクタ詳細画面を説明する第1の図である。
図6Cは、キャラクタ詳細画面を説明する第2の図である。
【
図7】
図7Aは、能力パラメータ(初期値)テーブルを説明する図である。
図7Bは、適性パラメータ(初期値)テーブルを説明する図である。
図7Cは、スキルを説明する図である。
図7Dは、専用イベントを説明する図である。
【
図8】
図8は、キャラクタ強化画面を説明する図である。
【
図9】
図9Aは、継承キャラクタ選択画面を説明する第1の図である。
図9Bは、育成キャラクタ一覧画面を説明する第1の図である。
図9Cは、継承キャラクタ選択画面を説明する第2の図である。
図9Dは、継承キャラクタ選択画面を説明する第3の図である。
【
図12】
図12Aは、基礎能力因子による効用を説明する図である。
図12Bは、キャラ因子による効用を説明する図である。
【
図14】
図14Aは、サポートカード編成画面を説明する第1の図である。
図14Bは、サポートカード選択画面を説明する図である。
図14Cは、サポートカード編成画面を説明する第2の図である。
【
図15】
図15Aは、サポートカードテーブルを説明する図である。
図15Bは、サポート効果を説明する図である。
図15Cは、所持スキルを説明する図である。
図15Dは、サポートイベントを説明する図である。
【
図17】
図17は、各ターンにおけるコマンドを説明する図である。
【
図21】
図21は、基礎トレーニング上昇値の一例を説明する図である。
【
図22】
図22は、トレーニング種目への配置比率を説明する図である。
【
図23】
図23Aは、競技レベルの上昇値算出式の一例を説明する第1の図である。
図23Bは、競技レベルの上昇値算出式の一例を説明する第2の図である。
【
図24】
図24は、ヒートアップ効果の一例を説明する図である。
【
図25】
図25は、競技レベルダイアログを説明する図である。
【
図26】
図26Aは、大会における基準レベルおよびノルマの一例を説明する図である。
図26Bは、大会ボーナスの一例を説明する図である。
【
図27】
図27Aは、大会の演出画像を説明する第1の図である。
図27Bは、大会の演出画像を説明する第2の図である。
図27Cは、大会の演出画像を説明する第3の図である。
図27Dは、大会の演出画像を説明する第4の図である。
【
図28】
図28Aは、能力パラメータの上昇値算出式の一例を説明する第1の図である。
図28Bは、能力パラメータの上昇値算出式の一例を説明する第2の図である。
【
図29】
図29は、トレーニングレベル効果値の一例を説明する図である。
【
図30】
図30は、リンクトレーニング加算値の一例を説明する図である。
【
図31】
図31は、リンクボーナス補正値の一例を説明する図である。
【
図34】
図34Aは、継承イベントを説明する第1の図である。
図34Bは、継承イベントを説明する第2の図である。
図34Cは、継承イベントを説明する第3の図である。
図34Dは、継承イベントを説明する第4の図である。
【
図36】
図36Aは、因子レベルとヒントレベルとの対応関係を説明する図である。
図36Bは、因子レベルと能力パラメータの上昇値との関係を説明する図である。
【
図37】
図37Aは、シナリオ因子の一例を説明する図である。
図37Bは、シナリオ因子による効用の一例を説明する図である。
【
図39】
図39は、スキルの一覧情報の一例を説明する図である。
【
図41】
図41は、ヒントレベル一覧情報の一例を説明する図である。
【
図42】
図42Aは、レース選択画面を説明する第1の図である。
図42Bは、レース開始画面を説明する図である。
図42Cは、レース結果画面を説明する第1の図である。
図42Dは、レース結果画面を説明する第2の図である。
【
図43】
図43Aは、育成完了画面を説明する図である。
図43Bは、育成完了画面を説明する第2の図である。
図43Cは、育成完了画面を説明する第3の図である。
【
図44】
図44は、プレイヤ端末におけるメモリの構成およびコンピュータとしての機能を説明する図である。
【
図45】
図45は、サーバにおけるメモリの構成およびコンピュータとしての機能を説明する図である。
【
図46】
図46は、育成ゲームに係るプレイヤ端末およびサーバの処理を説明するシーケンス図である。
【
図47】
図47は、プレイヤ端末における準備段階処理を説明するフローチャートである。
【
図48】
図48は、サーバにおける準備段階処理を説明するフローチャートである。
【
図49】
図49は、サーバにおける育成段階処理を説明するフローチャートである。
【
図50】
図50は、サーバにおけるターン開始時処理を説明するフローチャートである。
【
図51】
図51は、サーバにおける発動因子決定処理を説明するフローチャートである。
【
図52】
図52は、プレイヤ端末における育成段階処理を説明するフローチャートである。
【
図53】
図53は、プレイヤ端末におけるサブコマンド処理を説明するフローチャートである。
【
図54】
図54は、サーバにおけるサブコマンド指定情報受信処理を説明するフローチャートである。
【
図55】
図55は、サーバにおけるメインコマンド指定情報受信処理を説明するフローチャートである。
【
図56】
図56は、プレイヤ端末における結果情報受信処理を説明するフローチャートである。
【
図57】
図57は、サーバにおける大会開催処理を説明するフローチャートである。
【
図58】
図58は、プレイヤ端末における優勝判定情報受信処理を説明するフローチャートである。
【
図59】
図59は、サーバにおける育成ゲーム終了処理を説明するフローチャートである。
【
図60】
図60は、第1変形例に係る発動因子決定処理を説明するフローチャートである。
【
図61】
図61は、第2変形例に係る発動因子決定処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態の一態様について詳細に説明する。かかる実施形態に示す数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0018】
(情報処理システムSの全体の構成)
図1は、情報処理システムSの概略的な構成を示した説明図である。情報処理システムSは、クライアントすなわちゲーム端末として機能するプレイヤ端末1と、サーバ1000と、通信基地局Naを有する通信ネットワークNとを含む、所謂クライアントサーバシステムである。
【0019】
本実施形態の情報処理システムSは、プレイヤ端末1およびサーバ1000がゲーム装置Gとして機能する。プレイヤ端末1およびサーバ1000には、それぞれゲームの進行制御の役割分担がなされており、プレイヤ端末1とサーバ1000との協働によって、ゲームが進行可能となる。
【0020】
プレイヤ端末1は、通信ネットワークNを介してサーバ1000との通信を確立することができる。プレイヤ端末1は、サーバ1000と無線もしくは有線による通信接続が可能な電子機器を広く含む。プレイヤ端末1としては、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器等が挙げられる。本実施形態では、プレイヤ端末1として、スマートフォンが用いられる場合について説明する。
【0021】
サーバ1000は、複数のプレイヤ端末1と通信接続される。サーバ1000は、ゲームをプレイするプレイヤごとに各種の情報を蓄積する。また、サーバ1000は、主に、プレイヤ端末1から入力される操作に基づき、蓄積された情報の更新や、プレイヤ端末1に対して画像や各種情報をダウンロードさせる等の処理を遂行する。
【0022】
通信基地局Naは、通信ネットワークNと接続され、プレイヤ端末1と無線による情報の送受信を行う。通信ネットワークNは、携帯電話網、インターネット網、LAN(Local Area Network)、専用回線等で構成され、プレイヤ端末1とサーバ1000との無線もしくは有線による通信接続を実現する。
【0023】
(プレイヤ端末1およびサーバ1000のハードウェアの構成)
図2Aは、プレイヤ端末1のハードウェアの構成を説明する図である。また、
図2Bは、サーバ1000のハードウェアの構成を説明する図である。
図2Aに示すように、プレイヤ端末1は、CPU(Central Processing Unit)10、メモリ12、バス14、入出力インタフェース16、記憶部18、通信部20、入力部22、出力部24を含んで構成される。
【0024】
また、
図2Bに示すように、サーバ1000は、CPU1010、メモリ1012、バス1014、入出力インタフェース1016、記憶部1018、通信部1020、入力部1022、出力部1024を含んで構成される。
【0025】
なお、サーバ1000のCPU1010、メモリ1012、バス1014、入出力インタフェース1016、記憶部1018、通信部1020、入力部1022、出力部1024の構成および機能は、それぞれ、プレイヤ端末1のCPU10、メモリ12、バス14、入出力インタフェース16、記憶部18、通信部20、入力部22、出力部24と実質的に同じである。したがって、以下では、プレイヤ端末1のハードウェアの構成について説明し、サーバ1000については説明を省略する。
【0026】
CPU10は、メモリ12に記憶されたプログラムを動作させ、ゲームの進行を制御する。メモリ12は、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)で構成され、ゲームの進行制御に必要となるプログラムおよび各種のデータを記憶する。メモリ12は、バス14を介してCPU10に接続されている。
【0027】
バス14には、入出力インタフェース16が接続される。入出力インタフェース16には、記憶部18、通信部20、入力部22、出力部24が接続されている。
【0028】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリで構成され、各種プログラムおよびデータを記憶する。プレイヤ端末1においては、記憶部18に記憶されたプログラムおよびデータが、CPU10によってメモリ12(RAM)にロードされる。
【0029】
通信部20は、通信基地局Naと無線により通信接続され、通信ネットワークNを介して、サーバ1000との間で各種データおよびプログラムといった情報の送受信を行う。プレイヤ端末1においては、サーバ1000から受信したプログラム等が、メモリ12または記憶部18に格納される。
【0030】
入力部22は、例えば、プレイヤの操作が入力される(操作を受け付ける)タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス、十字キー、アナログコントローラ等で構成される。また、入力部22は、プレイヤ端末1に設けられた、あるいは、プレイヤ端末1に接続(外付け)された専用のコントローラであってもよい。さらには、入力部22は、プレイヤ端末1の傾きや移動を検知する加速度センサ、または、プレイヤの音声を検知するマイクで構成されてもよい。すなわち、入力部22は、プレイヤの意思を、識別可能に入力させることができる装置を広く含む。
【0031】
出力部24は、ディスプレイ装置およびスピーカを含んで構成される。なお、出力部24は、プレイヤ端末1に接続(外付け)される機器でもよい。本実施形態では、プレイヤ端末1が、出力部24としてディスプレイ26を備え、入力部22として、ディスプレイ26に重畳して設けられるタッチパネルを備えている。
【0032】
(ゲーム内容)
次に、本実施形態の情報処理システムS、ゲーム装置Gにより提供されるゲームについて説明する。プレイヤは、所謂ガチャと呼ばれる抽選により獲得したゲーム媒体や、運営側から配布されたゲーム媒体を所持することができる。本実施形態では、プレイヤは、ゲーム媒体として、キャラクタカードおよびサポートカードを所持することができる。キャラクタカードおよびサポートカードには、必ず、1体のキャラクタが紐付けられている。なお、キャラクタカードに紐付けられたキャラクタは、育成ゲームにおける育成対象となる。以下では、キャラクタカードに紐付けられたキャラクタを、単にキャラクタと称する場合がある。
【0033】
詳しくは後述するが、本実施形態に係るゲームでは、育成ゲームが提供される。プレイヤは、育成ゲームにおいて、キャラクタを育成し、種々のパラメータが紐付けられた育成キャラクタを生成することができる。また、本実施形態における育成ゲームは、キャラクタカードに紐付けられたキャラクタを、競馬を模したレースに出場させながら育成するといったゲーム性を有している。
【0034】
図3Aは、ホーム画面100の一例を説明する図である。プレイヤ端末1においてゲームアプリケーションが起動されると、ディスプレイ26にホーム画面100が表示される。ホーム画面100の下部には、メニューバー102が表示される。メニューバー102には、プレイヤが操作(タップ)可能な複数の操作部が設けられている。
【0035】
ここでは、メニューバー102に、ホーム画面選択操作部102a、強化画面選択操作部102b、ストーリ画面選択操作部102c、レースゲーム選択操作部102d、ガチャ画面選択操作部102eが設けられている。なお、メニューバー102においては、ディスプレイ26に表示中の画面が識別できるように、表示中の画面に対応する操作部が強調表示される。
【0036】
ホーム画面選択操作部102aがタップされると、
図3Aに示すホーム画面100がディスプレイ26に表示される。
【0037】
強化画面選択操作部102bがタップされると、不図示の強化画面が表示される。強化画面では、プレイヤが所持するキャラクタやサポートカードを強化することができる。プレイヤは、キャラクタやサポートカードを強化することで、キャラクタやサポートカードに設定されているレベルを高めることができる。キャラクタおよびサポートカードには、各種のパラメータが設定されており、レベルの上昇によりパラメータが上昇する。キャラクタおよびサポートカードのパラメータが上昇することで、プレイヤは、育成ゲームにおいて、より強力なステータスを有する育成キャラクタを育成することが可能となる。
【0038】
なお、プレイヤが所持するサポートカードには、上限解放段階およびレベルの2つのパラメータが紐付けられている。プレイヤは、所定のアイテムを消費して、サポートカードのレベルを上昇させることができる。ただし、サポートカードには、上限解放段階ごとに、上昇可能なレベルの上限値が設定されている。例えば、上限解放段階=0段階の場合、レベルの上限値は「30」であり、上限解放段階=1段階のレベルの上限値は「35」である。このように、上限解放段階が1段階上昇するごとに、レベルの上限値が「5」上昇する。
【0039】
ここでは、全てのサポートカードについて、上限解放段階が0段階から4段階までの5段階が設けられている。プレイヤは、同一のサポートカードを複数枚所持している場合に、余剰分のサポートカードを消費することで、当該サポートカードの上限解放段階を上昇させることができる。具体的には、サポートカードの初期の上限解放段階は0段階である。そして、上限解放段階が0段階の所定のサポートカードを、プレイヤが5枚所持しているとする。この場合、プレイヤは、ベースとなる1枚のサポートカードに対して、余剰の4枚のサポートカードを消費することで、当該サポートカードの上限解放段階を4段階上昇させることができる。このように、プレイヤは、サポートカードの上限解放段階を最大で4段階上昇させることができる。その結果、サポートカードのレベルの上限値は、最大で「20」上昇することとなる。
【0040】
なお、詳しくは後述するが、各サポートカードには、レアリティが予め設定されている。サポートカードのレアリティごとに、各上限解放段階におけるレベルの上限値が異なっている。
【0041】
ストーリ画面選択操作部102cがタップされると、不図示のストーリ画面が表示される。ここでは、ゲームに登場するキャラクタごとにストーリ画像が設けられている。プレイヤは、ストーリ画面において、キャラクタおよびストーリ画像を選択して視聴することができる。
【0042】
レースゲーム選択操作部102dがタップされると、不図示のレースゲーム選択画面が表示される。本実施形態では、後述する育成ゲームで育成した育成キャラクタを出走させることができるさまざまなレースゲームが提供される。プレイヤは、レースゲーム選択画面において、育成キャラクタを出走させるレースゲームを選択することができる。レースゲームとしては、複数の育成キャラクタによって編成されたチームと、コンピュータにより選択された他のプレイヤのチームとを対戦させるチーム競技ゲームがある。チーム競技ゲームは、他のプレイヤとランキングを競うゲーム性を有している。
【0043】
ガチャ画面選択操作部102eがタップされると、不図示のガチャ画面が表示される。ガチャ画面において、プレイヤは、ゲーム内通貨やチケットを消費して、所謂ガチャ抽選を行うことができる。ガチャ抽選では、キャラクタカードやサポートカードを獲得することができる。
【0044】
また、ホーム画面100において、メニューバー102の上方には、育成ゲーム操作部104が設けられている。育成ゲーム操作部104がタップされると、育成ゲーム画面が表示され、後述する育成ゲームが開始される。育成ゲームは、準備段階と育成段階とに大別される。プレイヤは、まず、準備段階において、自身が所持するキャラクタの中から1体のキャラクタを選択し、育成対象のキャラクタ(以下、育成対象キャラクタと呼ぶ)に設定する。
【0045】
また、プレイヤは、準備段階において、育成対象キャラクタを育成する際に使用するデッキを設定する。デッキは、詳しくは後述する複数の継承キャラクタと、複数のサポートカードとで編成される。したがって、育成ゲームでは、デッキに編成された継承キャラクタ、および、サポートカードが使用される。
【0046】
育成対象キャラクタおよびデッキ(継承キャラクタおよびサポートカード)の設定が完了すると、準備段階から育成段階に移行し、育成対象キャラクタを育成するためのゲームが開始される。育成ゲームでは、育成対象キャラクタのパラメータを変化させることができる。プレイヤは、育成ゲームで育成したキャラクタを育成キャラクタとして所持することができる。上記のように、プレイヤは、所持する育成キャラクタをチームに編成し、チーム競技ゲーム等で使用することができる。
【0047】
このように、本実施形態のゲームの主な目的は、育成ゲームによって育成キャラクタを生成すること、および、育成キャラクタを用いてチーム競技ゲームのランキングを高めることである。
【0048】
また、本実施形態では、育成キャラクタまたはサポートカードをプレイヤ間で共有するための機能や、複数のプレイヤ間で情報を共有するための機能を備えている。プレイヤは、他のプレイヤが育成ゲームで使用可能となる育成キャラクタおよびサポートカードを設定することができる。具体的には、
図3Aに示すように、ホーム画面100の右上部には、設定操作部106が設けられている。設定操作部106がタップされると、オプション設定画面110が表示される。
【0049】
図3Bは、オプション設定画面110の一例を説明する図である。オプション設定画面110は、各種の情報を確認、設定することができる画面である。オプション設定画面110には、複数の操作部が設けられており、操作部がタップされると、操作部に対応する情報の確認、設定が可能となる。
【0050】
オプション設定画面110の操作部には、プロフィール設定操作部110aおよびクローズ操作部110cが含まれる。クローズ操作部110cがタップされると、オプション設定画面110が閉じられる。プロフィール設定操作部110aがタップされると、プロフィール設定画面120が表示される。
【0051】
図3Cは、プロフィール設定画面120の一例を説明する図である。プロフィール設定画面120において、プレイヤは、自身のプロフィール情報を確認、設定することができる。プロフィール情報には、プロフィールキャラクタ、プレイヤ名、プレイヤID、所属サークル、代表キャラクタ、レンタルカードが含まれる。
【0052】
プロフィールキャラクタは、プレイヤの情報が、他のプレイヤによって閲覧される際に表示されるキャラクタとして機能する。例えば、プロフィールキャラクタは、他のプレイヤとの情報共有の場であるサークル機能を使用している際に表示される。プロフィール設定画面120には、現在設定中のプロフィールキャラクタ画像122が表示される。プロフィールキャラクタ画像122の近傍には、変更ボタン124が設けられている。変更ボタン124がタップされると、不図示のプロフィールキャラクタ変更画面が表示される。プレイヤは、プロフィールキャラクタ変更画面において、プロフィールキャラクタを変更することができる。
【0053】
また、プロフィール設定画面120には、プレイヤが設定したプレイヤ名、プレイヤに付与されたプレイヤID、プレイヤが所属しているサークルの名称が表示される。また、プロフィール設定画面120には、代表キャラクタ設定操作部126aおよびレンタルカード設定操作部126bが設けられる。
【0054】
代表キャラクタ設定操作部126aがタップされると、不図示の代表キャラクタ設定画面が表示される。プレイヤは、代表キャラクタ設定画面において、自身が育成した育成キャラクタの中から、いずれか1つを代表キャラクタとして設定することができる。代表キャラクタ設定操作部126aには、現在設定中の代表キャラクタを示すアイコン画像が表示されている。なお、詳しくは後述するが、代表キャラクタは、他のプレイヤがプレイする育成ゲームにおいて、継承キャラクタとしてデッキに編成可能となる。
【0055】
レンタルカード設定操作部126bがタップされると、不図示のレンタルカード設定画面が表示される。プレイヤは、レンタルカード設定画面において、自身が所持するサポートカードの中から、いずれか1つをレンタルカードとして設定することができる。レンタルカード設定操作部126bには、現在設定中のレンタルカードを示すアイコン画像が表示されている。なお、上記したように、レンタルカードとして設定されているサポートカードは、他のプレイヤがデッキに編成可能となり、他のプレイヤがプレイする育成ゲームで使用される。
【0056】
なお、詳しい説明は省略するが、プロフィール設定画面120において、プロフィール情報の設定変更がなされると、設定変更情報がサーバ1000に送信される。サーバ1000においては、プレイヤごとにプロフィール情報が保存される。
【0057】
また、本実施形態では、さまざまな期間限定イベントが不定期に開催される。期間限定イベントである特定イベントの開催期間中は、
図3Aに示すように、ホーム画面100に特定イベントアイコン108が表示される。特定イベントアイコン108がタップされると、特定イベント画面が表示される。特定イベント画面において、プレイヤは、例えば、特定イベント限定で提供される特定イベントポイントを、さまざまな報酬と交換することができる。
【0058】
ホーム画面100において育成ゲーム操作部104がタップされると、育成ゲーム画面が表示され、育成ゲームが開始される。なお、プレイヤは、ゲームポイントを消費することで、育成ゲームをプレイすることができる。ゲームポイントは、所定時間(例えば10分)おきに所定値(例えば+1)だけプレイヤに付与される。プレイヤが所持できるゲームポイントには上限値(例えば100)が定められており、プレイヤは、上限値の範囲内でゲームポイントを所持することができる。ホーム画面100の上部には、ゲームポイント表示バー136が設けられており、上限値に対する、現在所持しているゲームポイントの割合が視覚的に表示される。
【0059】
なお、ゲームポイントは、育成ゲームを開始した時点で、所定値(例えば-30)だけ減算される。したがって、プレイヤは、要求されるゲームポイントを所持していない場合、育成ゲームを開始することができない。ただし、プレイヤは、ゲームポイントを回復するアイテムを所持することができ、アイテムを使用してゲームポイントを回復させることができる。このアイテムは、例えば、育成ゲームやチーム競技ゲームの報酬として付与されたり、あるいは、ゲーム内通貨を消費して獲得したりすることができる。以下に、育成ゲームについて詳述する。
【0060】
(育成ゲーム)
図4は、育成ゲームのおおまかな流れを説明するための図である。育成ゲームは、セッティングゲームと育成メインゲームとに大別される。詳しくは後述するが、育成メインゲームは、プレイヤが所持するキャラクタの中から選択した1のキャラクタを、育成対象のキャラクタ(以下、育成対象キャラクタと呼ぶ)として育成するゲームである。
【0061】
また、セッティングゲームは、プレイヤが育成対象キャラクタ、および、デッキ(継承キャラクタおよびサポートカード)を登録するものであり、育成ゲームの準備段階に相当する。以下では、セッティングゲームで遂行される処理を準備段階処理と呼び、育成メインゲームで遂行される処理を育成段階処理と呼ぶ。ここでは、理解を容易にするために、準備段階処理および育成段階処理における大まかな流れについて先に説明する。
【0062】
図4に示すように、準備段階処理では、シナリオの登録、育成対象キャラクタの登録、継承キャラクタの登録、サポートカードの登録、特定キャラクタの登録が順に行われる。なお、上記の各登録、設定の処理の順番は一例に過ぎない。したがって、上記の各登録、設定の処理の順番は、適宜変更可能である。
【0063】
<準備段階処理>
準備段階処理では、主に、シナリオの登録、育成対象キャラクタの登録、デッキ(継承キャラクタおよびサポートカード)の登録が行われる。なお、サポートカードは、育成対象キャラクタの育成を補助するためのものである。各サポートカードには、必ず1のキャラクタが紐付けられており、準備段階処理で登録されたサポートカードに紐付けられたキャラクタが、育成対象キャラクタの育成を補助することとなる。以下では、サポートカードに紐付けられたキャラクタを、サポートキャラクタと呼ぶ。
【0064】
<シナリオの登録>
ホーム画面100において、プレイヤによって育成ゲーム操作部104がタップされると、不図示のシナリオ選択画面が表示される。本実施形態では、育成メインゲームのシナリオが複数設けられている。育成メインゲームの各シナリオには、最終目標や、ゲーム途中での目標等が設定されている。プレイヤは、各シナリオに設定された目標を順次クリアする必要がある。各目標や、目標を達成するまでの期間、ゲームの難易度等がシナリオごとに異なっている。
【0065】
また、育成メインゲームは、ストーリ性を有しており、ストーリに沿ってゲームが進行する。また、育成メインゲーム中には、さまざまなタイミングでイベントが発生する。育成メインゲーム中に発生するイベントには、シナリオ固有のイベントが設けられている。したがって、複数のシナリオは、育成メインゲーム中に発生するイベントの少なくとも一部が互いに異なる。プレイヤは、シナリオ選択画面において、複数のシナリオの中からいずれか1つを選択することができる。
【0066】
図5Aは、シナリオ初期加算値データの一例を説明する図である。
図5Bは、シナリオ初期上限値データの一例を説明する図である。
図5Cは、シナリオイベント加算値データの一例を説明する図である。
図5Aに示すように、各シナリオには、固有のシナリオIDが紐付けられている。シナリオ選択画面において、プレイヤがシナリオを選択すると、選択されたシナリオに紐付けられたシナリオIDが登録される。ここでは、0001~0004の4つのシナリオIDが設けられている。
【0067】
詳しくは後述するが、育成ゲームの目的には、育成対象キャラクタの能力パラメータを高めることが含まれている。ここでは、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さの5つの能力パラメータが設けられている。これら5つの能力パラメータの値が高いほど、育成対象キャラクタのレース展開が有利となる。
【0068】
ただし、各能力パラメータには上限値が設定されており、育成メインゲームでは、各能力パラメータの値が、上限値の範囲内でのみ更新され、上限値を超える能力パラメータの更新が制限される。育成メインゲームの開始時には、各能力パラメータの初期上限値が設定される。この初期上限値は、シナリオごとに異なっている。なお、各能力パラメータの上限値は、ゲーム中に、初期上限値から上昇することがある。
【0069】
プレイヤ端末1およびサーバ1000には、シナリオ初期加算値データが記憶されている。シナリオ初期加算値データは、5つの能力パラメータそれぞれの初期加算値が、シナリオIDに紐付けられたデータである。本実施形態では、育成メインゲームの開始時に、シナリオ初期加算値データに基づいて、各能力パラメータの初期上限値が設定される。
【0070】
具体的には、各能力パラメータには、共通ベース値が予め設定されている。本実施形態では、共通ベース値として「1200」が設定されている。この共通ベース値は、全シナリオおよび全能力パラメータで共通である。ただし、共通ベース値は、シナリオごとに異なってもよいし、能力パラメータごとに異なってもよい。そして、育成メインゲームの開始時には、共通ベース値に、プレイヤが選択したシナリオに対応するシナリオ初期加算値が加算され、各能力パラメータの初期上限値が設定される。
【0071】
例えば、
図5Aに示すように、シナリオ初期加算値データによれば、「0001」のシナリオIDに紐付けられた5つの能力パラメータのシナリオ初期加算値として、いずれも「200」が設定されている。したがって、「0001」のシナリオIDが選択されて育成メインゲームが開始された場合、5つの能力パラメータの初期上限値は、いずれも「1400」となる。
【0072】
また、例えば、「0002」のシナリオIDが選択されて育成メインゲームが開始された場合には、スピードおよび根性の能力パラメータの初期上限値は、共通ベース値である「1200」となり、スタミナおよび賢さの能力パラメータの初期上限値は「1600」となり、パワーの能力パラメータの初期上限値は「1400」となる。
【0073】
なお、ここでは、能力パラメータの初期加算値が共通ベース値に加算されることで、初期上限値が導出される。ただし、
図5Bに示すように、シナリオ初期上限値データが設けられ、シナリオ初期上限値データに基づいて、各能力パラメータの初期上限値が導出されてもよい。シナリオ初期上限値データによれば、5つの能力パラメータそれぞれの初期上限値が、シナリオIDに紐付けられている。シナリオ初期上限値データにおいて、各シナリオIDに紐付けられる初期上限値の値は、共通ベース値に、シナリオ初期加算値データの初期加算値を加算した値である。
【0074】
このように、シナリオIDに紐付けられたシナリオ初期上限値が、各能力パラメータの初期上限値として設定されてもよい。あるいは、共通ベース値にシナリオ初期加算値が加算された値が、各能力パラメータの初期上限値として設定されてもよい。
【0075】
また、育成メインゲームでは、所定のタイミングで、各能力パラメータの上限値が上昇するシナリオイベントが発生し得る。シナリオイベントが発生すると、当該シナリオイベントに紐付けられたシナリオイベント加算値が、その時点の上限値に加算される。例えば、「0001」のシナリオIDの育成メインゲームにおいて、所定のシナリオイベントが発生すると、5つの能力パラメータの上限値が、それぞれ「20」上昇する。
【0076】
図5Cに示すように、シナリオイベントによって上昇する能力パラメータの上限値は、シナリオごとに異なる。なお、能力パラメータの上限値が上昇するシナリオイベントは、1のシナリオに対して複数設けられてもよいし、1つも設けられずともよい。また、シナリオイベントの発生タイミングは、全シナリオで共通であってもよいし異なってもよい。
【0077】
このように、プレイヤが選択したシナリオによって、能力パラメータの上限値が異なる。その結果、シナリオごとに能力や特性の異なるキャラクタを育成することが可能となる。これにより、さまざまなシナリオによるプレイヤのプレイ意欲が向上する。
【0078】
<育成対象キャラクタの登録>
図6Aは、育成対象キャラクタ選択画面150を説明する図である。シナリオ選択画面においてプレイヤがシナリオを選択すると、
図6Aに示す育成対象キャラクタ選択画面150が表示される。育成対象キャラクタ選択画面150の中央部には、複数のキャラクタアイコン151が表示され、プレイヤの所持しているキャラクタが一覧表示される。
【0079】
また、育成対象キャラクタ選択画面150の上部には、能力パラメータ表示部152aおよび適性パラメータ表示部152bが表示される。また、育成対象キャラクタ選択画面150の下部には、リターン操作部153、および、ネクスト操作部154が表示されている。
【0080】
本実施形態では、キャラクタごとに能力パラメータの初期値が設定されている。能力パラメータ表示部152aには、プレイヤが選択したキャラクタアイコン151に対応するキャラクタの能力パラメータの初期値が数値で表示される。本実施形態では、能力パラメータの数値が大きいほど、能力が高いことを示している。
【0081】
また、能力パラメータ表示部152aには、各能力パラメータの初期上限値が表示される。換言すれば、シナリオをプレイヤが選択可能な状態、あるいは、シナリオをプレイヤが選択した後に、育成メインゲームの開始時に設定される各能力パラメータの上限値が、能力パラメータ表示部152aに表示される。能力パラメータ表示部152aにおいては、プレイヤが選択したシナリオに対応する初期上限値が分母に表示され、プレイヤが選択したキャラクタの能力パラメータの初期値が分子に表示される。
【0082】
ここで、能力パラメータ表示部152aにおいては、共通ベース値を超える初期上限値が識別表示される。例えば、
図6Aに示す例では、スピード、パワー、根性の初期上限値が、共通ベース値である「1200」を超えている。したがって、能力パラメータ表示部152aにおいては、スピード、パワー、根性の初期上限値が、スタミナおよび賢さの初期上限値に対して識別表示されている。ここでは、識別表示として、共通ベース値を超える初期上限値が、点滅表示されたり、異なる色で表示されたりする。
【0083】
図7Aは、能力パラメータ(初期値)テーブルを説明する図である。本実施形態では、
図7Aに示すように、能力パラメータ(初期値)テーブルに、キャラクタごとの能力パラメータの初期値が記憶されている。そして、能力パラメータ(初期値)テーブルに記憶された能力パラメータの初期値に基づいて、能力パラメータ表示部152aにおける能力パラメータの初期値の表示が行われる。
【0084】
本実施形態では、キャラクタごとに複数種類の能力のそれぞれについて能力パラメータの初期値が設定されている。具体的には、能力パラメータとして、能力パラメータ表示部152aにおいて「Speed」と記されたスピードの能力パラメータ、能力パラメータ表示部152aにおいて「Stamina」と記されたスタミナの能力パラメータ、能力パラメータ表示部152aにおいて「Power」と記されたパワーの能力パラメータ、能力パラメータ表示部152aにおいて「Spirit」と記された根性の能力パラメータ、能力パラメータ表示部152aにおいて「Wisdom」と記された賢さの能力パラメータが設けられている。
【0085】
なお、キャラクタごとの能力パラメータの初期値は、キャラクタ(キャラクタカード)を強化することで上昇する。例えば、各キャラクタには、5段階のステータスレベルが設けられており、ゲーム内通貨や所定のアイテムを消費することによって、プレイヤがキャラクタのステータスレベルを上昇させることができる。キャラクタのステータスレベルの上昇に伴って、当該キャラクタの能力パラメータの初期値が上昇する。
【0086】
図7Aには、キャラクタが所定のレベルである場合の初期値を示している。なお、プレイヤは、能力パラメータの値を、育成メインゲームにおいて上昇させることができる。すなわち、育成メインゲームの目的は、能力パラメータの数値がより高いキャラクタを育成することである。
【0087】
また、本実施形態では、キャラクタごとに適性パラメータ(初期値)が設定されている。
図6Aに示すように、適性パラメータ表示部152bには、プレイヤが選択したキャラクタアイコン151に対応するキャラクタの適性パラメータの初期値がアルファベットで表示される。
【0088】
図7Bは、適性パラメータ(初期値)テーブルを説明する図である。本実施形態では、
図7Bに示すように、適性パラメータ(初期値)テーブルに、キャラクタごとの適性パラメータの初期値が記憶されている。適性パラメータの初期値はA~Gのアルファベットで7段階のいずれかに設定されている。なお、適性パラメータの初期値は、Aが最も適性が高く、Gが最も適性が低いことを示している。適性パラメータ(初期値)テーブルに記憶された適性パラメータの初期値に基づいて、適性パラメータ表示部152bにおいて適性パラメータの初期値の表示が行われる。
【0089】
本実施形態では、キャラクタごとに複数種類の適性のそれぞれについて適性パラメータの初期値が設定されている。具体的には、適性パラメータとして、芝およびダートのそれぞれの場適性に係る適性パラメータと、短距離、マイル、中距離、長距離のそれぞれの距離適性に係る適性パラメータと、逃げ、先行、差し、追込のそれぞれの脚質適性に係る適性パラメータとが設けられている。
【0090】
育成ゲームにおいて、プレイヤはさまざまなレースに育成対象キャラクタを出走させることができる。この際、レース内容に合致する育成対象キャラクタの適性が高いほど、レース展開が有利となる。
【0091】
なお、キャラクタごとの適性パラメータの初期値を、ゲーム内通貨を消費することによって、上昇させることができることとしてもよい。また、適性パラメータの値は、育成メインゲームにおいて変化してもよい。また、育成メインゲームにおいて、適性パラメータがAよりも適性が高いSに設定される場合があってもよい。
【0092】
図6Bは、キャラクタ詳細画面160を説明する第1の図である。また、
図6Cは、キャラクタ詳細画面160を説明する第2の図である。育成対象キャラクタ選択画面150のキャラクタアイコン151を長押しすると、ディスプレイ26にキャラクタ詳細画面160が表示される。キャラクタ詳細画面160には、育成対象キャラクタ選択画面150において長押しされたキャラクタアイコン151に対応するキャラクタの能力の詳細が表示される。
【0093】
キャラクタ詳細画面160の中央部には、スキル操作部161およびイベント操作部162が表示される。
図6Bに示すように、キャラクタ詳細画面160が表示された当初には、スキル操作部161が強調表示されており、キャラクタごとに設けられているスキルが表示される。スキルは、後述するレースおよびチームレースの実行中に所定の条件が成立した場合に発動されることがある能力のことである。すなわち、スキルは、キャラクタの能力の一部であり、スキルが多いほど、能力が高いと言える。各キャラクタのレース展開は、スキルの発動によって有利になる。
【0094】
図7Cは、スキルを説明する図である。
図7Cに示すように、各キャラクタは複数のスキルを所持している。
図6Bに示すように、キャラクタ詳細画面160には、キャラクタが所持しているスキル(以下、所持スキルと呼ぶ)が表示される。育成メインゲームでは、所定の条件を満たすことで、育成対象キャラクタの所持スキルを獲得することができる。なお、スキルは、所持しているだけではレース中に発動することがなく、所持スキルを獲得することで初めて発動可能となる。以下では、キャラクタが発動可能な状態のスキル、すなわち、キャラクタが獲得したスキルを獲得済みスキルと呼ぶ。
【0095】
キャラクタには、育成メインゲーム開始当初から、1つの獲得済みスキルが設定されている。また、キャラクタには、獲得済みスキルとは別に、所持スキルが複数設定されている。所持スキルは、育成メインゲーム開始後に、後述するスキルポイントを消費することで獲得することができる。つまり、所持スキルは、スキルポイントと引き換えに、獲得済みスキルとなり得る。
【0096】
本実施形態では、
図7Cに「◎」で示すスキルが、
図6Bのキャラクタ詳細画面160において獲得済みスキルとして表示される。また、
図7Cに「〇」で示すスキルが、
図6Bのキャラクタ詳細画面160において所持スキルとして表示される。本実施形態では、
図6Bのキャラクタ詳細画面160に示すように、獲得済みスキルと所持スキルとが区別しやすいように、獲得済みスキルが強調表示されている。
【0097】
具体的には、
図6Bに示すキャラクタ詳細画面160においては、1つの獲得済みスキルが獲得済みスキル表示欄161aに表示され、7つの所持スキルが所持スキル表示欄161bに表示されている。なお、獲得済みスキルおよび所持スキルの個数は、キャラクタごとに異なってもよい。また、例えば、キャラクタのレベルの上昇、ゲーム内通貨やアイテムの消費等によって、各キャラクタの獲得済みスキルまたは所持スキルの個数が増加してもよい。
【0098】
ここで、所持スキルには、覚醒スキルが含まれている。覚醒スキルは、解放条件が成立することで、育成ゲームの開始時から所持スキルとしてキャラクタに紐付けられるスキルである。つまり、解放条件が未成立の覚醒スキルは、育成ゲームの開始時に所持スキルとなっていない。ただし、解放条件が未成立の覚醒スキルであっても、育成メインゲーム中に所持スキルとなることがある。
【0099】
図7Cでは、覚醒スキルが星マークで示されている。ここでは、覚醒スキルは、各キャラクタに4つ設定されている。ただし、覚醒スキルの数は、キャラクタごとに異なってもよい。なお、覚醒スキルは、キャラクタごとに異なっている。また、例えば、図中のスキルdは、キャラクタAに対しては覚醒スキルとして設定されており、キャラクタBに対しては獲得済みスキルとして設定されており、キャラクタCに対しては通常の所持スキルとして設定されている。このように、スキルには、キャラクタによって、獲得済みスキル、所持スキル、覚醒スキルといった異なる設定がなされたものも含まれる。
【0100】
本実施形態では、覚醒スキルの解放条件として、キャラクタの覚醒レベルが設定されている。キャラクタ(キャラクタカード)には、上記したステータスレベルと、覚醒レベルとが紐付けられている。プレイヤは、ステータスレベルおよび覚醒レベルをそれぞれ個別に上昇させることができる。
図6Bに示すように、キャラクタ詳細画面160には、クローズ操作部163aおよび強化操作部163bが設けられる。強化操作部163bがタップされると、ディスプレイ26にキャラクタ強化画面165が表示される
【0101】
図8は、キャラクタ強化画面165を説明する図である。キャラクタ強化画面165は、キャラクタ詳細画面160の強化操作部163bがタップされた場合、および、強化画面選択操作部102bがタップされた場合に表示される。キャラクタ強化画面165の中央から下方には、所持キャラクタに対応するキャラクタアイコン151が表示される。プレイヤによってキャラクタアイコン151がタップされると、タップされたキャラクタアイコン151に対応するキャラクタの選択状態となる。
【0102】
なお、キャラクタ詳細画面160の強化操作部163bがタップされてキャラクタ強化画面165が表示された場合、キャラクタ詳細画面160で選択状態となっていたキャラクタが、そのままキャラクタ強化画面165の表示開始時にも選択状態となる。キャラクタ強化画面165の上方には、選択状態のキャラクタに関する情報が表示される。
【0103】
具体的には、キャラクタ強化画面165には、覚醒タブ167a、ヒントタブ167b、ステータスタブ167cが設けられている。覚醒タブ167aがタップされると、覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dが表示される。なお、キャラクタ強化画面165の表示開始時には、覚醒タブ167aが選択された状態となっており、覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dが表示されている。覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dには、それぞれ、覚醒レベルに対応した覚醒スキルの名称が記されている。
【0104】
キャラクタ強化画面165の下方には、覚醒レベル強化ボタン169aが設けられている。覚醒レベル強化ボタン169aがタップされると、不図示の確認画面が表示される。この確認画面には、覚醒レベルを上昇させるために必要なアイテム、および、そのアイテムを消費することで覚醒レベルが上昇することが表示される。そして、確認画面において所定の操作が入力されると、選択状態のキャラクタの覚醒レベルが上昇する。
【0105】
本実施形態では、各キャラクタの初期状態において、覚醒レベルがレベル1に設定されている。プレイヤは、アイテムを消費することで、キャラクタの覚醒レベルを最大でレベル5まで上昇させることができる。各覚醒レベルには、それぞれ1つの覚醒スキルが紐付けられている。覚醒レベルを上昇させることで、上昇した覚醒レベルに対応する覚醒スキルが解放される。具体的には、覚醒レベルがレベル2になると、レベル2に対応する覚醒スキルが解放される。同様に、覚醒レベルがレベル5になると、レベル5に対応する覚醒スキルが解放される。
【0106】
このように、各キャラクタには、それぞれ4つの覚醒スキルが設定されている。そして、プレイヤは、覚醒レベルを上昇させることで、覚醒レベルの上昇数と同数の覚醒スキルを解放することができる。覚醒スキルは、解放されることで、獲得可能な所持スキルとして機能する。
【0107】
覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dには、それぞれ、覚醒レベル=2、3、4、5で解放される覚醒スキルが表示される。このとき、解放済みの覚醒スキルについては、覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dにおいて「解放済み」と記される。一方で、未解放の覚醒スキルについては、覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dがグレーアウト表示される。
図8には、覚醒レベルがレベル4であり、3つの覚醒スキルが解放された状態を示している。
【0108】
なお、詳しい説明は省略するが、覚醒スキル表示欄168a、168b、168c、168dが長押しされると、各覚醒スキルの内容等、詳細な情報が表示される。また、ヒントタブ167bがタップされると、不図示のヒントレベル強化画面が表示される。ヒントレベル強化画面では、アイテムを消費することで、後述する所持スキルのヒントレベルを上昇させることができる。
【0109】
また、ステータスタブ167cがタップされると、不図示のステータスレベル強化画面が表示される。ステータスレベル強化画面では、アイテムを消費することで、キャラクタのステータスレベルを上昇させることができる。なお、キャラクタ強化画面165にはリターン操作部169bが設けられている。リターン操作部169bがタップされると、キャラクタ強化画面165が閉じられ、キャラクタ詳細画面160が表示される。
【0110】
また、プレイヤがキャラクタ詳細画面160のイベント操作部162をタップすると、
図6Cに示すように、キャラクタ詳細画面160の内容が切り替わり、キャラクタごとに設けられた専用イベントを示す専用イベント表示欄162aが表示される。専用イベントは、育成メインゲームにおいて所定の条件が成立した場合に発生するものである。専用イベントが発生すると、育成ゲームに登場するキャラクタに係るストーリ画像が表示されたり、能力パラメータの値が変化したりする。
【0111】
図7Dは、専用イベントを説明する図である。
図7Dに示すように、各キャラクタには複数の専用イベントが紐付けられている。
図6Cに示すように、キャラクタ詳細画面160には、キャラクタに紐付けられた専用イベントが表示される。なお、専用イベントには、スキルを所持あるいは獲得可能とするヒントイベント、キャラクタの能力パラメータの数値を上昇または減少させる能力イベント等が含まれる。
【0112】
また、
図6Cに示すキャラクタ詳細画面160において表示されている専用イベントは、育成メインゲームの実行中にすべて実行されることとしてもよいし、育成メインゲームの実行中に少なくとも一部が実行されることとしてもよいし、所定の条件が成立しなかった場合には、育成メインゲームの実行中にすべてが実行されないこととしてもよい。また、例えば、キャラクタのレベルの上昇、ゲーム内通貨やアイテムの消費等によって、キャラクタごとに設けられた専用イベントの個数が増加してもよい。また、所定条件が成立した場合に、専用イベントとして表示されていない専用イベントが育成メインゲーム中に実行されてもよい。
【0113】
また、
図6Bおよび
図6Cに示すように、キャラクタ詳細画面160の下部には、クローズ操作部163aが表示されている。キャラクタ詳細画面160のクローズ操作部163aがタップされた場合、キャラクタ詳細画面160の表示が終了し、育成対象キャラクタ選択画面150がディスプレイ26に表示される。
【0114】
また、
図6Aに示す育成対象キャラクタ選択画面150においてリターン操作部153がタップされると、
図3Aに示すホーム画面100がディスプレイ26に表示される。また、育成対象キャラクタ選択画面150には、育成情報表示ボタン155が設けられている。育成情報表示ボタン155がタップされると、不図示の育成情報表示画面が表示される。プレイヤは、育成対象キャラクタ選択画面150で選択したキャラクタに関する情報を、育成情報表示画面において確認することができる。
【0115】
育成ゲームは、プレイヤが所持するキャラクタの中から、育成対象である育成対象キャラクタに選択したキャラクタを育成することで、より強い育成キャラクタを生成することが目的となる。詳しくは後述するが、育成メインゲームは、複数のターンで構成されており、プレイヤは、ターンごとに、育成対象キャラクタにトレーニングをさせたり、レースに出場させたりする必要がある。
【0116】
そして、各キャラクタには、それぞれ複数のクリア目標が設定されている。育成情報表示画面では、選択中のキャラクタに設定されたクリア目標が確認可能である。各ターンには、育成対象キャラクタを出走させることができるレースが予め定められている。また、クリア目標には、所定のターンにおいて所定のレースに育成対象キャラクタを出走させ、所定の順位を獲得することが含まれている。
【0117】
また、育成対象である育成対象キャラクタをレースに出走させると、当該育成対象キャラクタがファンを獲得することができる。各レースには、ファンのベース獲得数が着順ごとに定められており、着順が高順位であるほど、獲得するファン数が多くなる。また、レースには難易度が設定されており、難易度の高いレースほど、より多くのファンが獲得可能となる。
【0118】
ここで、レースに出走して獲得できるファン数は、着順ごとに定められたベース獲得数に、ボーナス獲得数が加算されて算出される。具体的には、レース結果に基づいて補正値が決定され、ベース獲得数に補正値が乗算されてボーナス獲得数が算出される。このボーナス獲得数とベース獲得数との合計数が、育成対象キャラクタが獲得するファン数となる。例えば、レース結果が1着であった場合に、育成対象キャラクタと2着のキャラクタとの差が大きくなるほど、補正値が大きくなる。また、レース結果が2着から5着であった場合、育成対象キャラクタと1着のキャラクタとの差が小さくなるほど、補正値が大きくなる。
【0119】
また、育成対象キャラクタは、レース中に、所定の確率でスキル(獲得済みスキル)を発動する。このとき、発動したスキルが多いほど、補正値が大きくなる。このように、各レースでは、ファン数の加算条件が定められており、着順以外のさまざまなレース結果やレースの途中経過によって、獲得するファン数が増加する。ただし、育成対象キャラクタが獲得するファン数は、少なくとも、着順に対応するベース獲得数以上となる。
【0120】
なお、レースによっては、出走条件として、ファン数が規定されたものがある。育成対象キャラクタの獲得しているファン数が、出走条件として規定されたファン数に満たない場合、プレイヤは、当該レースに育成対象キャラクタを出走させることができない。難易度の高いレースほど、出走させるために必要となるファン数が多くなる。したがって、出走条件としてファン数が規定されているレースが、クリア目標の対象のレース(以下、目標レースという)に設定されている場合、育成対象キャラクタは、目標レースが行われるターンまでに、当該目標レースに規定されたファン数を獲得している必要がある。
【0121】
また、クリア目標には、所定のターンまでに、所定数以上のファンを獲得することが含まれている。また、クリア目標には、例えば、所定のターンの範囲内において、難易度の高いレース(例えばGI)に所定回数以上、1着になることが含まれる。このように、各キャラクタには、複数のクリア目標が設定されている。クリア目標を達成することで、プレイヤは、最終のターンまで、育成メインゲームを継続することができる。一方で、クリア目標を達成できなかった場合には、当該ターンで育成メインゲームが終了となる。
【0122】
したがって、仮に、目標レースが行われるターンまでに、当該目標レースに規定されたファン数を獲得していない場合、育成対象キャラクタは、目標レースに出走することができない。この場合、クリア目標が未達成となり、育成ゲームが終了となる。
【0123】
育成メインゲームでは、各ターンで育成対象キャラクタの各種のパラメータが上昇することから、ターン数が多いほど、より強い育成キャラクタを生成することができる。したがって、育成メインゲームをプレイする際には、全てのクリア目標をクリアできるように、育成対象キャラクタのパラメータを高める必要がある。
【0124】
なお、基本的には、各キャラクタに設定されるクリア目標は固定的であり、育成ゲームをプレイするたびに、同じクリア目標が課題として設定される。ただし、育成メインゲームの進行状況に応じて変化するクリア目標が設定されていたり、プレイヤがクリア目標を選択したりすることができるキャラクタが含まれてもよい。
【0125】
また、育成ゲームが完了すると、育成キャラクタが生成される。育成ゲームの完了時には、育成キャラクタに対して評価点が算出され、評価点に基づいて育成ランクが導出される。評価点は、育成完了時の育成対象キャラクタの各種パラメータによって算出される点数、獲得済みスキルによって算出される点数等、予め設定された計算式に基づいて算出される。育成情報表示画面には、選択中のキャラクタを基に育成された育成キャラクタのうち、評価点の高い上位3体の育成キャラクタの、ランク、評価点、名前、登録日を示す情報が表示される。
【0126】
なお、詳しい説明は省略するが、育成ゲームには複数のシナリオが設けられている。基本的なゲームの仕様は、各シナリオで共通であるが、一部の機能がシナリオごとに異なっている。育成情報表示画面には、各育成キャラクタが育成されたときに選択されたシナリオが表示されている。
【0127】
以上のように、プレイヤは、
図6Aに示す育成対象キャラクタ選択画面150において、各キャラクタのさまざまな情報を確認しながら、育成対象キャラクタを選択することができる。そして、育成対象キャラクタ選択画面150においてネクスト操作部154がタップされると、選択中のキャラクタが育成対象キャラクタとして設定されるとともに、継承キャラクタ選択画面170がディスプレイ26に表示される。
【0128】
<継承キャラクタの登録>
図9Aは、継承キャラクタ選択画面170を説明する第1の図である。
図9Bは、育成キャラクタ一覧画面180を説明する第1の図である。
図9Cは、継承キャラクタ選択画面170を説明する第2の図である。
図9Dは、継承キャラクタ選択画面170を説明する第3の図である。継承キャラクタ選択画面170は、プレイヤが継承キャラクタを登録するための画面である。
【0129】
継承キャラクタというのは、育成対象キャラクタに対して、能力値やスキル等を継承させるキャラクタである。プレイヤは、自身が所持する育成キャラクタ、および、フォロワー等のフレンドの代表キャラクタ等、所定の抽出条件にしたがって抽出された他のプレイヤの代表キャラクタから、2体の継承キャラクタを選択してデッキに編成、登録することができる。なお、他のプレイヤの代表キャラクタは、1回の育成ゲームにおいて、1体のみ、継承キャラクタとしてデッキに編成することができる。
【0130】
継承キャラクタ選択画面170には、能力パラメータ表示部152a、適性パラメータ表示部152b、第1継承キャラクタ選択領域171aおよび第2継承キャラクタ選択領域171bが設けられる。育成対象キャラクタ選択画面150から継承キャラクタ選択画面170に画面が遷移した際には、
図9Aに示すように、第1継承キャラクタ選択領域171aおよび第2継承キャラクタ選択領域171bが空欄で表示されている。
【0131】
第1継承キャラクタ選択領域171aまたは第2継承キャラクタ選択領域171bがタップされると、
図9Bに示す、育成キャラクタ一覧画面180が表示される。育成キャラクタ一覧画面180には、マイキャラタブ181aおよびレンタルタブ181bが設けられる。また、マイキャラタブ181aおよびレンタルタブ181bの下方には、育成キャラクタ一覧表示領域が設けられる。育成キャラクタ一覧表示領域には、育成キャラクタアイコン182が表示される。
【0132】
マイキャラタブ181aが選択された状態では、
図9Bに示すように、プレイヤ自身が所持する育成キャラクタに対応する育成キャラクタアイコン182が表示される。また、図示は省略するが、レンタルタブ181bが選択された状態では、フレンドの代表キャラクタ、すなわち、フレンドが育成した育成キャラクタに対応する育成キャラクタアイコン182が表示される。
【0133】
また、育成キャラクタアイコン182がタップされると、育成キャラクタアイコン182に対応する育成キャラクタの仮選択状態となる。また、育成キャラクタアイコン182がタップされると、
図9Cに示すように、継承キャラクタ選択画面170が表示される。このとき、例えば、第1継承キャラクタ選択領域171aがタップされて育成キャラクタ一覧画面180が表示され、育成キャラクタ一覧画面180において育成キャラクタアイコン182がタップされた場合には、仮選択状態となった育成キャラクタを示す画像が、第1継承キャラクタ選択領域171aに表示される。
【0134】
この状態で、例えば、第2継承キャラクタ選択領域171bがタップされて育成キャラクタ一覧画面180が表示され、育成キャラクタ一覧画面180において育成キャラクタアイコン182がタップされると、仮選択状態となった育成キャラクタを示す画像が、
図9Dに示すように、第2継承キャラクタ選択領域171bに表示される。
【0135】
また、育成キャラクタには、育成の際に使用された継承キャラクタに係る情報が紐付けられて記憶されている。第1継承キャラクタ選択領域171aには、育成キャラクタを育成する際に使用された継承キャラクタに係る情報が表示される。
【0136】
図10は、継承の系統を説明する図である。育成ゲームでは、継承キャラクタがもつ因子情報に基づいて、育成対象キャラクタの能力パラメータや適性パラメータの値が上昇する等、さまざまな効用がもたらされる。ここでは、1体の育成対象キャラクタに対して、2体の継承キャラクタが設定されるが、これらの継承キャラクタは、先に生成された育成キャラクタである。したがって、継承キャラクタとして設定される育成キャラクタが生成されたときにも、当該育成キャラクタに対して2体の継承キャラクタが設定されている。
【0137】
図10に示すように、これから開始される育成メインゲームの育成対象である育成対象キャラクタを当代とする。また、この育成対象キャラクタに対して、継承キャラクタとして設定される2体の育成キャラクタを継承第1世代とする。さらに、継承第1世代の育成キャラクタは、その育成開始時に、2体の育成キャラクタが継承キャラクタとして設定されている。継承第1世代の育成キャラクタが生成されたときに、継承キャラクタとして設定されていた2体の育成キャラクタを継承第2世代とする。
【0138】
この場合、当代の育成対象キャラクタに対して効用を及ぼすのは、
図10に示すように、継承第1世代および継承第2世代の育成キャラクタである。上記のように、1体の育成対象キャラクタに対して、2体の継承キャラクタ(継承第1世代)が設定されるため、合計6体の育成キャラクタが、1体の育成対象キャラクタに対して効用をもたらすこととなる。
【0139】
例えば、2体の継承第1世代の育成キャラクタのうちの一方と、この育成キャラクタの継承キャラクタである2体の継承第2世代の育成キャラクタとで第1継承グループが構成される。同様に、2体の継承第1世代の育成キャラクタのうちの他方と、この育成キャラクタの継承キャラクタである2体の継承第2世代の育成キャラクタとで第2継承グループが構成される。
【0140】
図9Dに示すように、第1継承キャラクタ選択領域171aには、第1継承グループを構成する1体の継承第1世代の育成キャラクタ、および、2体の継承第2世代の育成キャラクタそれぞれに対応するアイコンが記されている。同様に、第2継承キャラクタ選択領域171bには、第2継承グループを構成する1体の継承第1世代の育成キャラクタ、および、2体の継承第2世代の育成キャラクタそれぞれに対応するアイコンが記されている。
【0141】
図11は、因子情報を説明する図である。詳しくは後述するが、育成ゲームが完了すると、育成対象キャラクタが育成キャラクタとして登録されるが、このとき、育成キャラクタには、因子情報が紐付けられて記憶される。具体的には、育成キャラクタの育成完了時には、育成キャラクタの獲得する因子が抽選等により決定される。そして、決定された因子を示す因子情報が育成キャラクタに紐付けられる。換言すれば、育成ゲームの完了時に、育成キャラクタは、抽選で当選した因子を獲得することができる。
【0142】
ただし、育成キャラクタが獲得した因子は、当該育成キャラクタの能力自体には影響しない。例えば、育成キャラクタは、チーム競技ゲーム等のレースゲームに出走させることができる。このとき、レースでは、出走する全ての育成キャラクタの能力パラメータ、適性パラメータおよび獲得済みスキル等に基づいて、着順やレース展開を決定するシミュレーション、すなわち、演算処理が行われる。育成キャラクタが有する因子は、演算処理に用いられることがないため、仮に、多数の因子を有していたとしても、レースが有利に進められることはない。
【0143】
育成キャラクタが有する因子は、当該育成キャラクタが継承キャラクタとして設定された場合に、育成対象キャラクタに対してのみ影響を及ぼす。育成キャラクタが獲得可能な因子は、複数の種別に分類されている。
図11には、因子種別として、基礎能力因子、適性因子、レース因子、キャラ因子、スキル因子およびシナリオ因子が示されている。各因子には、複数の段階のいずれかが設定される。ここでは、因子の段階として、レベル1、レベル2、レベル3の3段階の因子レベルが設けられている。
【0144】
なお、因子レベルは抽選により決定される。このとき、育成キャラクタが獲得する因子が決定された後に、獲得した因子のそれぞれについて、因子レベルが抽選により決定されてもよい。あるいは、因子と因子レベルとの組み合わせパターンごとに当選比率が設定され、設定された当選比率に基づいて、いずれかの組み合わせパターンが決定されてもよい。この場合、獲得する因子と因子レベルとが同時に決定されることとなる。
【0145】
因子レベルは、レベル3が最も効果が高く、レベル1が最も効果が低い。因子レベルを決定する抽選では、レベル3の当選確率が最も低く、レベル1の当選確率が最も高く設定されている。ただし、育成ゲームの結果によって、獲得する因子の当選確率や、因子レベルの当選確率が変化してもよい。この場合、例えば、能力パラメータや評価点が高い育成キャラクタほど、高レベルの因子レベルが決定されてもよい。
【0146】
基礎能力因子は、育成対象キャラクタの能力パラメータの値、および、能力パラメータの上限値を上昇させるものである。基礎能力因子は、スピード因子、スタミナ因子、パワー因子、根性因子、賢さ因子の5つが設けられる。育成キャラクタは、5つの基礎能力因子のうち、必ず、1つの基礎能力因子を獲得する。5つの基礎能力因子は、それぞれスピード、スタミナ、パワー、根性、賢さの5つの能力パラメータに対応している。例えば、継承第1世代または継承第2世代の育成キャラクタがスピード因子を有している場合、育成対象キャラクタのスピードの能力パラメータの値および上限値が上昇する。
【0147】
図12Aは、基礎能力因子による効用を説明する図である。各能力パラメータの上昇値、および、上限値の上昇値は、基礎能力因子の因子レベルによって異なる。例えば、スピード因子の因子レベルがレベル1の場合、育成対象キャラクタのスピードの能力パラメータが「7」上昇し、レベル2の場合、能力パラメータが「13」上昇し、レベル3の場合、能力パラメータが「21」上昇する。
【0148】
したがって、仮に、2体の継承第1世代、および、4体の継承第2世代の合計6体の育成キャラクタが、全て、レベル3のスピード因子を有している場合、育成対象キャラクタのスピードの能力パラメータは、最大で126(上昇値21×6体)も上昇することとなる。
【0149】
ただし、各因子には、発動タイミングと発動条件とが設定されている。したがって、継承キャラクタが因子を有していたとしても、発動タイミングにおいて、発動条件が成立しなかった場合には、育成対象キャラクタに効用がもたらされない。
【0150】
上記のように、育成メインゲームは、複数のターンで構成されており、このうち、所定のターンが因子発動ターンとして設定されている。例えば、育成メインゲームの第1ターン、第31ターン、第55ターンの3つのターンが因子発動ターンに設定されているとする。この場合、第1ターンが1回目の発動タイミングとなり、第31ターンが2回目の発動タイミングとなり、第55ターンが3回目の発動タイミングとなる。各因子発動ターンでは、因子(継承キャラクタ)ごとに、発動するか否かが決定され、因子を発動すると決定された場合に、当該因子の発動条件が成立し、因子に対応する効用がもたらされる。
【0151】
なお、基礎能力因子を発動するか否かは、抽選により決定される。このとき、基礎能力因子を発動するか否かの抽選で当選する確率、すなわち、基礎能力因子が発動する確率(以下、発動確率という)は、3つの因子発動ターンで異なってもよい。ここでは、第1ターンでは、基礎能力因子の発動確率が、因子レベルに拘わらず、100%に設定されている。また、第31ターンおよび第55ターンでは、基礎能力因子の発動確率が、因子レベルによって異なる。一例として、第31ターンおよび第55ターンでは、レベル3の基礎能力因子の発動確率が100%、レベル2の基礎能力因子の発動確率が90%、レベル1の基礎能力因子の発動確率は80%に設定されている。
【0152】
継承キャラクタ選択画面170では、能力パラメータに対して、第1ターンで上昇する上昇値が表示される。例えば、
図9Cでは、第1継承グループを構成する1体の継承キャラクタが仮選択されている。この場合、仮選択中の1体の継承キャラクタにより、第1ターンで上昇する能力パラメータの種類と、その上昇値とが表示される。ここでは、パワーの能力パラメータの上部に「+63」と表示されており、第1ターンにおいて、パワーの能力パラメータが63ポイント上昇することが示されている。また、能力パラメータ表示部152aにおいては、第1ターンで上昇する上昇値が加算された値が表示される。
【0153】
また、
図9Dでは、第1継承グループおよび第2継承グループを構成する2体の継承キャラクタが仮選択されている。この場合、仮選択中の2体の継承キャラクタにより、第1ターンで上昇する能力パラメータの種類と、その上昇値とが表示される。ここでは、スピード、パワー、賢さの能力パラメータの上部に、それぞれ「+21」、「+63」、「+42」と表示されており、第1ターンにおいて、スピード、パワー、賢さの能力パラメータが、それぞれ21ポイント、63ポイント、42ポイント上昇することが示されている。
【0154】
なお、継承キャラクタ選択画面170においては、第1継承グループを構成する継承キャラクタによって上昇する能力パラメータの上昇値と、第2継承グループを構成する継承キャラクタによって上昇する能力パラメータの上昇値とが識別可能に表示される。例えば、
図9Dでは、パワーの能力パラメータの上部に表示される「+63」の表記と、スピードおよび賢さの能力パラメータの上部に表示される「+21」、「+42」の表記とが色分けされている。
【0155】
また、基礎能力因子が発動すると、対応する能力パラメータの上限値が上昇する。このとき、能力パラメータの上限値の上昇値は、基礎能力因子の因子レベルによって異なる。また、能力パラメータの上限値の上昇値は、発動タイミングによっても異なる。例えば、スピード因子の因子レベルがレベル1の場合、1回目の発動タイミングでは、育成対象キャラクタのスピードの能力パラメータの上限値が「4」上昇し、2回目および3回目の発動タイミングでは、スピードの能力パラメータの上限値が、「1」から「4」の範囲で上昇する。
【0156】
また、スピード因子の因子レベルがレベル2の場合、1回目の発動タイミングでは、育成対象キャラクタのスピードの能力パラメータの上限値が「9」上昇し、2回目および3回目の発動タイミングでは、スピードの能力パラメータの上限値が、「1」から「4」の範囲で上昇する。また、スピード因子の因子レベルがレベル3の場合、1回目の発動タイミングでは、育成対象キャラクタのスピードの能力パラメータの上限値が「16」上昇し、2回目および3回目の発動タイミングでは、スピードの能力パラメータの上限値が、「1」から「4」の範囲で上昇する。
【0157】
なお、ここでは、1回目の発動タイミングでは、必ず、因子レベルに対応する上昇値分だけ、能力パラメータの上限値が上昇する。一方で、2回目および3回目の発動タイミングでは、発動するか否かの抽選が行われる。そして、発動すると決定された場合に、上限値の上昇値を決定する抽選が行われる。このとき、因子レベルが高いほど、発動すると決定される確率が高く設定されてもよい。また、因子レベルが高いほど、上限値の上昇値が高くなるように設定されてもよい。
【0158】
また、基礎能力因子の発動有無は、因子単位で決定されてもよいし、効用ごとに別個に決定されてもよい。例えば、因子単位で1つの基礎能力因子の発動有無を決定する場合において、当該基礎能力因子を発動することが決定されたとする。この場合には、因子レベルに応じて、対応する能力パラメータの値が上昇し、かつ、同じ能力パラメータの上限値が上昇する。
【0159】
一方で、1つの基礎能力因子の発動有無を効用ごとに決定する場合には、能力パラメータの値を上昇させるか否かの決定と、上限値を上昇させるか否かの決定とが、それぞれ別個の抽選によりなされる。したがって、この場合には、例えば、能力パラメータの値、および、能力パラメータの上限値のいずれか一方のみが上昇し得る。いずれにしても、本実施形態では、1回目の発動タイミングにおいて、基礎能力因子が必ず発動する。これにより、育成メインゲームの開始に伴い、能力パラメータの値、および、上限値が、因子レベルに応じて上昇する。
【0160】
そして、
図9Cおよび
図9Dに示すように、継承キャラクタ選択画面170の能力パラメータ表示部152aに表示される能力パラメータの初期上限値は、基礎能力因子によって上昇する上限値の加算値が加算された値に更新されている。このように、シナリオ初期加算値と、基礎能力因子による加算値とが加味された初期上限値が表示されることで、継承キャラクタを選択する際の利便性が向上する。
【0161】
図11に示す適性因子は、育成対象キャラクタの適性パラメータを上昇させるものである。適性因子は、芝因子、ダート因子、短距離因子、マイル因子、中距離因子、長距離因子の6つが設けられる。育成キャラクタは、6つの適性因子のうち、必ず、1つの適性因子を獲得する。6つの適性因子は、それぞれ芝適性、ダート適性、短距離適性、マイル適性、中距離適性、長距離適性に対応している。例えば、継承第1世代または継承第2世代の育成キャラクタに、芝因子を有している育成キャラクタが含まれる場合、育成対象キャラクタの芝適性の適性パラメータが上昇する。
【0162】
なお、適性因子にも、発動タイミングおよび発動条件が設定されており、基礎能力因子と同じ因子発動ターンにおいて、適性因子ごとに、発動するか否かが決定される。適性因子の発動が決定された場合、対応する適性パラメータが1段階上昇する。一例として、第1ターンでは、適性因子の発動確率が、因子レベルに拘わらず、100%に設定されている。
【0163】
例えば、第1継承グループに属する3体の育成キャラクタの適性因子が、それぞれ、芝因子、短距離因子、マイル因子であり、第2継承グループに属する3体の育成キャラクタの適性因子が、それぞれ、芝因子、短距離因子、中距離因子であったとする。この場合、育成対象キャラクタの芝適性および短距離適性がそれぞれ2段階上昇し、マイル適性および中距離適性が、それぞれ1段階上昇する。
【0164】
また、例えば、第1継承グループに属する3体の育成キャラクタの適性因子が、いずれも芝因子であり、第2継承グループに属する3体の育成キャラクタの適性因子が、いずれも短距離因子であったとする。この場合、育成対象キャラクタの芝適性および短距離適性がそれぞれ3段階上昇する。また、さらに他の例として、第1継承グループに属する3体の育成キャラクタの適性因子が、いずれも芝因子であり、第2継承グループに属する3体の育成キャラクタの適性因子が、それぞれ芝因子、短距離因子、マイル因子であったとする。この場合、育成対象キャラクタの芝適性が4段階上昇し、短距離適性、マイル適性がそれぞれ1段階上昇する。
【0165】
ただし、第1ターンでは、適性パラメータの上昇値に制限が設けられている。具体的には、第1ターンでは、全ての適性パラメータの上限がAに設定されている。したがって、仮に、育成対象キャラクタの芝適性の初期値がAであった場合、芝因子を継承キャラクタが有していたとしても、第1ターンにおいて芝適性が上昇することはない。
【0166】
これに対して、第31ターンおよび第55ターンでは、適性因子ごとに、因子レベルに基づいて、発動するか否かの抽選が行われる。一例として、第31ターンおよび第55ターンでは、レベル3の適性因子の発動確率が5%、レベル2の適性因子の発動確率が3%、レベル1の適性因子の発動確率は1%に設定されている。第31ターンまたは第55ターンにおいて、抽選により適性因子の発動が決定されると、適性因子に対応する適性パラメータが上昇する。なお、第31ターンおよび第55ターンでは、各適性の上限が、AからSに引き上げられている。したがって、第31ターンおよび第55ターンでは、適性因子の発動により、適性パラメータの値をSまで上昇させることができる。
【0167】
なお、継承キャラクタ選択画面170の適性パラメータ表示部152bには、第1ターンにおいて上昇した後の適性パラメータの値が表示される。
【0168】
レース因子は、育成対象キャラクタの能力パラメータを上昇させるものである。レース因子は、育成メインゲームで出走可能なレースのうち、例えばGI等の難易度の高いレース(以下、因子対象レースという)ごとに設けられている。育成ゲームの完了時には、育成対象キャラクタが1着になった因子対象レースごとに、レース因子を獲得するか否かの抽選が行われる。この抽選で当選することで、育成キャラクタはレース因子を獲得することができる。
【0169】
なお、レース因子にも因子レベルが設けられており、獲得が決定されたレース因子ごとに、因子レベルが抽選により決定される。また、ここでは、1体の育成キャラクタが獲得可能なレース因子の数に上限はなく、育成キャラクタは、複数のレース因子を獲得することができる。
【0170】
各レース因子には、発動によって上昇させる能力パラメータと、その上昇値とが予め設定されている。例えば、レース因子には、スピードの能力パラメータを上昇させるものや、パワーの能力パラメータを上昇させるものが含まれる。このとき、能力パラメータの上昇値は、因子レベルが高いほど高くなる。
【0171】
また、レース因子にも、発動タイミングおよび発動条件が設定されており、因子発動ターンにおいて、レース因子ごとに、発動するか否かが決定される。レース因子の発動が決定された場合、レース因子に対応する能力パラメータが上昇する。なお、レース因子の因子発動ターンは、第31ターンおよび第55ターンに限られる。また、因子発動ターンにおけるレース因子の発動確率は、因子レベルによって異なり、因子レベルが高いほど、発動確率が高くなる。
【0172】
キャラ因子は、キャラクタ固有の因子であり、例えば、所定のレベルまで強化されたキャラクタを育成対象キャラクタとして育成した場合に限り、当該キャラクタに設定されたキャラ因子が、育成ゲームの完了時に必ず育成キャラクタに付与される。なお、キャラ因子は、1体のキャラクタに1つのみ設定されているため、1の育成キャラクタが獲得できるキャラ因子は最大で1つである。また、所定のレベルまで強化されていないキャラクタを基にして育成キャラクタが生成された場合には、キャラ因子を獲得することができない。
【0173】
また、キャラ因子は、予め設定された因子発動ターンで発動可能であり、因子発動ターンで実行される抽選で当選することで発動する。キャラ因子が発動すると、キャラ因子ごとに設定されたヒントイベントが発生し、上記したように、スキルヒントを獲得することができる。また、キャラ因子が発動すると、所定の能力パラメータの上限値が上昇する。
【0174】
図12Bは、キャラ因子による効用を説明する図である。キャラ因子による能力パラメータの上限値の上昇は、2回目および3回目の発動タイミングに限られる。ただし、1回目の発動タイミングにおいて、キャラ因子が発動することもある。1回目の発動タイミングでキャラ因子が発動した場合、上記のように、育成対象キャラクタがスキルヒントを獲得するが、能力パラメータの上限値が上昇することはない。
【0175】
また、2回目または3回目の発動タイミングにおいてキャラ因子が発動すると、スキルヒントを獲得するのに加えて、能力パラメータの上限値が上昇する。ここでは、因子レベルに拘わらず、「3」から「6」の範囲内で、能力パラメータの上限値が上昇する。なお、上限値の上昇値は、例えば抽選により決定される。このとき、因子レベルが高いほど、上昇値が高くなるように設定されてもよい。
【0176】
また、本実施形態では、キャラ因子の発動によって上限値が上昇する能力パラメータは、キャラ因子ごとに予め設定されている。例えば、キャラ因子Aによれば、スタミナの上限値が「3」から「6」の範囲で上昇し、キャラ因子Bによれば、スピードの上限値が「1」、根性の上限値が「2」上昇したり、スピードの上限値が「2」、根性の上限値が「2」上昇したりする。なお、キャラ因子の発動有無は、上記基礎能力因子と同様に、因子単位で決定されてもよいし、効用ごとに別個に決定されてもよい。
【0177】
図11に示すスキル因子は、育成キャラクタが獲得した獲得済みスキルに基づいて付与される。具体的には、育成ゲームの完了時に、育成キャラクタが獲得した獲得済みスキルごとに、スキル因子を獲得するか否かの抽選が行われる。この抽選で当選することにより、育成キャラクタにスキル因子が付与される。つまり、育成キャラクタは、獲得した獲得済みスキルに対応するスキル因子のうち、一部もしくは全部を獲得することができる。なお、スキル因子の獲得が決定されると、当該スキル因子の因子レベルが抽選により決定される。
【0178】
また、スキル因子は、予め設定された因子発動ターンで発動可能であり、因子発動ターンで実行される抽選で当選することで発動する。このとき、因子レベルが高いほど、当選確率が高くなる。スキル因子が発動すると、スキル因子ごとに設定されたヒントイベントが発生し、スキルヒントを獲得することができる。これにより、育成対象キャラクタは、継承キャラクタ等が獲得した獲得済みスキルと同様のスキルを獲得可能となる。
【0179】
このように、スキル因子の獲得有無は、育成キャラクタが獲得した獲得済みスキルの範囲内で行われる。したがって、獲得済みスキルが多い育成キャラクタほど、スキル因子を獲得する可能性も高くなる。ただし、スキル因子は抽選により獲得有無が決定されるため、獲得済みスキルが多かったとしても、スキル因子を獲得できないこともある。
【0180】
なお、ここでは、育成キャラクタが、獲得済みスキルとは別にスキル因子を獲得することとしたが、スキル因子を設けずに、継承キャラクタとしての育成キャラクタが有する獲得済みスキルに基づいて、育成対象キャラクタが獲得可能なスキルが決定されてもよい。
【0181】
シナリオ因子は、シナリオ固有の因子である。シナリオ因子の獲得条件は、シナリオごとに、または、シナリオ因子ごとに異なる。ここでは、育成ゲームの開始時に選択されたシナリオが所定のシナリオであった場合に付与され得るシナリオ因子について説明する。詳しくは後述するが、ここでは、所定のシナリオに、3つのシナリオ因子が紐付けられていることとする。これら3つのシナリオ因子は、予め設定された因子発動ターンで発動可能であり、因子発動ターンで実行される発動抽選で当選することで発動する。
【0182】
シナリオ因子が発動すると、シナリオ因子に対応する能力パラメータが上昇する。また、シナリオ因子が発動すると、育成対象キャラクタがスキルポイントを獲得する。なお、因子発動ターンにおけるシナリオ因子の発動確率は、因子レベルによって異なり、因子レベルが高いほど、発動確率が高くなる。
【0183】
以上のように、育成対象キャラクタの能力パラメータは、デッキに編成する継承キャラクタによって大きく変化する。また、育成キャラクタ自身の能力が高かったとしても、因子の獲得有無は抽選により決定されるため、必ずしも、能力の高い育成キャラクタが、継承キャラクタに相応しいとは限らない。一方で、育成キャラクタ自身の能力は高くない場合であっても、因子レベルの高い因子を多数獲得することで、継承キャラクタとして有効に機能することもある。このように、継承キャラクタをデッキに編成可能とすることで、単に強力な育成キャラクタを育成することのみならず、継承キャラクタとして有効な育成キャラクタを育成するといった興趣がもたらされる。
【0184】
さらに、本実施形態では、育成対象キャラクタ、継承第1世代の育成キャラクタ、継承第2世代の育成キャラクタの間で相性が判定される。そして、相性が良いキャラクタの組み合わせの場合、因子の発動条件が有利となる。
【0185】
図13Aは、相性の判定対象を説明する図であり、
図13Bは、相性の判定項目を説明する図である。
図13Aに示すように、本実施形態では、No.1からNo.7までの7つの判定対象が設けられている。第1の判定対象(No.1)は、当代の育成対象キャラクタ、および、第1継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタである。第2の判定対象(No.2)は、当代の育成対象キャラクタ、および、第2継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタである。
【0186】
第3の判定対象(No.3)は、第1継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタ、および、第2継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタである。第4の判定対象(No.4)は、当代の育成対象キャラクタ、第1継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタ、および、第1継承グループにおける継承第2世代の一方(育成キャラクタA)の育成キャラクタである。第5の判定対象(No.5)は、当代の育成対象キャラクタ、第1継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタ、および、第1継承グループにおける継承第2世代の他方(育成キャラクタB)の育成キャラクタである。
【0187】
第6の判定対象(No.6)は、当代の育成対象キャラクタ、第2継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタ、および、第2継承グループにおける継承第2世代の一方(育成キャラクタA)の育成キャラクタである。第7の判定対象(No.7)は、当代の育成対象キャラクタ、第2継承グループにおける継承第1世代の育成キャラクタ、および、第2継承グループにおける継承第2世代の他方(育成キャラクタB)の育成キャラクタである。
【0188】
上記の判定対象ごとに、複数の判定項目のそれぞれについて条件成立の有無が判定される。
図13Bには、判定項目の一例が示されている。本実施形態では、ゲームの世界観として、育成対象キャラクタに選択可能なキャラクタが学生であり、各キャラクタが学校でトレーニングを行うといった設定がなされている。
【0189】
そして、各キャラクタには、
図13Bに示すように、学年、同僚、仲良しといった設定が予めなされている。判定項目には、例えば、判定対象の2体もしくは3体のキャラクタが、同学年であるか、同僚であるか、仲良しであるかといった内容が含まれている。また、判定項目には、判定対象のキャラクタが得意とする脚質、距離の適性、場の適性が合致するか否かが含まれる。
【0190】
そして、各判定項目には、相性期待値が紐付けられており、判定対象のキャラクタ間で成立する判定項目の相性期待値が累計される。ここでは、判定項目によって相性期待値が異なるが、相性期待値は全ての判定項目で共通としてもよい。
【0191】
例えば、相性を判定する場合、まず、第1の判定対象である当代の育成対象キャラクタと、第1継承グループの継承第1世代の育成キャラクタとの間で、全ての判定項目について成立有無が判定される。このとき、成立する判定項目に紐付けられた相性期待値が累積、計数される。このように、相性期待値の計数は、第1の判定対象から第7の判定対象まで順に行われ、最終的に算出された相性期待値に基づいて、因子の発動確率に補正がかけられる。つまり、相性期待値が高いほど、全ての因子の発動確率が高くなり、相性期待値が低いほど、全ての因子の発動確率が低くなる。
【0192】
なお、算出された相性期待値を補正値として、発動確率が算出されてもよい。また、例えば、因子の発動確率を補正する補正値が相性レベルごとに設定されており、算出された相性期待値によって、相性レベルが決定されてもよい。
【0193】
このように、育成対象キャラクタと継承キャラクタとの相性、あるいは、継承キャラクタ同士の相性によって因子の発動確率が異なることから、2体の継承キャラクタの組み合わせは、育成対象キャラクタの育成に大きな影響を及ぼすことになる。つまり、キャラクタ間の相性は、継承キャラクタを選択するうえで、重要な判断材料となる。
【0194】
図9B、
図9Cおよび
図9Dに示すように、継承キャラクタが選択された状態では、継承キャラクタ選択画面170および育成キャラクタ一覧画面180の右上方に、相性の良さを示す相性マークが表示される。ここでは、選択中のキャラクタによる相性レベルが、◎、〇、△の3つの相性マークにより示される。なお、
図9Aに示すように、継承キャラクタが選択されていない状態では、相性マークが非表示となっている。
【0195】
また、
図9Bに示すように、育成キャラクタ一覧画面180には、表示切替ボタン183が設けられる。表示切替ボタン183が操作されると、不図示の表示条件設定画面が表示される。プレイヤは、表示条件設定画面において、育成キャラクタ一覧画面180に表示される育成キャラクタアイコン182、すなわち、継承キャラクタとして選択可能な育成キャラクタの並び替えの設定をしたり、絞り込みをしたりすることができる。
【0196】
<サポートカードの登録>
図14Aは、サポートカード編成画面190を説明する第1の図である。継承キャラクタ選択画面170において2体の継承キャラクタが登録されると、
図14Aに示すサポートカード編成画面190が表示される。サポートカード編成画面190の中央部には、サポートカード表示領域191が設けられている。サポートカード表示領域191には、複数のサポートカード表示枠192が含まれる。また、サポートカード編成画面190の下部には、リターン操作部153、および、スタート操作部193が表示される。
【0197】
サポートカード表示領域191には、サポートカード表示枠192が複数(ここでは6つ)表示される。サポートカード表示枠192は、プレイヤが設定可能なサポートカードと同じ数表示される。なお、サポートカード編成画面190の表示当初では、サポートカード表示枠192が空欄で表示されている。
【0198】
本実施形態では、プレイヤは、6種類のサポートカードをデッキに設定することができる。なお、プレイヤが設定可能な6種類のサポートカードのうち、一部(例えば、5種類)は、プレイヤが所持しているサポートカードの中から選択可能である。また、プレイヤが設定可能な6種類のサポートカードのうち、他の一部(例えば、1種類)は、フレンド等、他のプレイヤがレンタルカードとして設定しているサポートカードの中から選択可能である。
【0199】
図14Bは、サポートカード選択画面200を説明する図である。
図14Aのサポートカード編成画面190において、サポートカード表示枠192(右下に表示されるサポートカード表示枠192を除く)がタップされると、
図14Bに示すサポートカード選択画面200がディスプレイ26に表示される。サポートカード選択画面200には、プレイヤが所持しているサポートカードに対応するカードアイコン201が一覧表示される。サポートカード選択画面200に表示されているカードアイコン201をタップすることで、プレイヤは、サポートカードを選択することができる。
【0200】
なお、図示は省略するが、サポートカード編成画面190において、右下に表示されるサポートカード表示枠192がタップされると、フレンド、もしくは、例えば抽選等の所定条件に基づいて抽出されたプレイヤがレンタルカードとして設定しているサポートカードが、サポートカード選択画面200に表示される。このときサポートカード選択画面200に表示されるサポートカードをタップすることで、プレイヤは、フレンドのサポートカードを1つ選択することができる。このように、プレイヤは、育成ゲームにおいて、他のプレイヤが所持するサポートカードを使用することができる。
【0201】
上記のように、サポートカードには、必ず1つのキャラクタIDが紐付けられている。また、キャラクタカードにも、必ず1つのキャラクタIDが紐付けられている。なお、各キャラクタカードには、固有のキャラクタカードIDが紐付けられている。また、各サポートカードには、固有のサポートカードIDが紐付けられている。キャラクタカードIDおよびサポートカードIDは、キャラクタIDとは別に設けられる識別情報であり、カードの種類を識別するためのものである。準備段階処理では、プレイヤは、キャラクタカード(キャラクタカードID)、すなわち、育成対象キャラクタを選択した後に、サポートカード(サポートカードID)を選択する必要がある。本実施形態では、キャラクタカードとサポートカードとで、それらに紐付けられたキャラクタIDの重複が認められない。したがって、プレイヤは、互いに異なるキャラクタIDが紐付けられた6つのサポートカードを選択しなければならない。
【0202】
また、プレイヤは、先に選択されているキャラクタカードに紐付けられたキャラクタIDと異なるキャラクタIDが紐付けられたサポートカードを選択しなければならない。したがって、サポートカード選択画面200では、先に選択されているキャラクタカードと同一のキャラクタIDが紐付けられたサポートカードが識別表示される。サポートカードの識別表示としては、例えば、グレーアウト表示、または、選択不可能であることを示すアイコンの重畳表示等が挙げられる。
【0203】
図15Aは、サポートカードテーブルを説明する図である。
図15Aに示すように、サポートカードテーブルには、プレイヤの所持しているサポートカードの種別(すなわちサポートカードID)ごとに、サポートキャラクタの種類(すなわちキャラクタID)、レアリティ、レベル、得意トレーニングが記憶されている。サポートキャラクタは、サポートカードの種別と一対一で対応している。つまり、サポートカードIDには、必ず、1のキャラクタIDが紐付けられている。換言すれば、1のサポートカードには、必ず、1のサポートキャラクタが対応付けられている。
【0204】
本実施形態では、サポートカードごとにレアリティが設定されている。レアリティは、R(レア)、SR(スーパーレア)、SSR(スーパースペシャルレア)の3段階が設けられている。なお、Rが最もレアリティが低く、SSRが最もレアリティが高く設定されている。本実施形態では、レアリティが高いサポートカードほど、後述するサポート効果が高くなる傾向がある。また、本実施形態では、レアリティが高いサポートカードほど、後述する所持スキルの数やサポートイベントの数が多くなる傾向がある。
【0205】
サポートカードのレベルは、レベル1~レベル50の50段階が設けられている。サポートカードのレベルは、プレイヤによって上昇させることが可能であり、プレイヤによって上昇されたレベルがサポートカードごとに記憶されている。なお、サポートカードのレベルは、ゲーム内通貨やアイテム等を使用することで上昇させることができる。なお、サポートカードのレベルは、レアリティによって上限が設けられている。
【0206】
例えば、レアリティがRのサポートカードは、レベル20が上限として定められており、レアリティがSRのサポートカードは、レベル25が上限として定められており、レアリティがSSRのサポートカードは、レベル30が上限として定められている。
【0207】
なお、レベルの上限は、所定の条件が成立した場合に、段階的に上昇させることができる。例えば、レアリティがRのサポートカードは、最大でレベル40まで上限を上昇させることが可能であり、レアリティがSRのサポートカードは、最大でレベル45まで上限を上昇させることが可能であり、レアリティがSSRのサポートカードは、最大でレベル50まで上限を上昇させることが可能としてもよい。
【0208】
図15Bは、サポート効果を説明する図である。
図15Bに示すように、各サポートカードには、複数のサポート効果が記憶されている。サポート効果は、育成メインゲームにおける各種ステータスを上昇させるものである。サポートカードには、サポート効果の対象が複数設けられている。サポート効果の対象の一例としては、体力、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さ等が挙げられる。
【0209】
図15Cは、所持スキルを説明する図である。
図15Cに示すように、各サポートカードには、複数の所持スキルが設定されている。本実施形態では、各キャラクタが所持スキルを所持しているように、サポートカードにも所持スキルが紐付けられている。サポートカードごとに設定されている所持スキルは、育成メインゲーム中にヒントイベント(より具体的には後述する第2ヒントイベント)が発生することで、プレイヤが選択した育成対象キャラクタが獲得可能となる。
【0210】
図15Dは、サポートイベントを説明する図である。
図15Dに示すように、各サポートカードには、複数のサポートイベントが紐付けられている。サポートイベントとは、育成メインゲームの実行中に発生する可能性があるイベントである。サポートイベントが発生した場合、育成メインゲームにおける各種ステータスの値が上昇または減少する場合がある。
【0211】
例えば、ターン数に応じて発生するサポートイベントが決定されてもよいし、所定の抽選により発生するサポートイベントが決定されてもよい。また、発生するサポートイベントは、1ターンに複数選択されてもよい。いずれにしても、予め設定されている所定の決定方法にしたがって、発生するサポートイベントが決定されればよい。
【0212】
なお、サポートイベントには、ヒントイベント、能力イベントが含まれる。また、ヒントイベントには、育成ゲームのターン開始時に発生し得る第1ヒントイベント、育成ゲームの後述するトレーニング実行後に発生し得る第2ヒントイベントが含まれてもよい。また、能力イベントには、育成ゲームのターン開始時に発生し得る第1能力イベント、育成ゲームのトレーニング実行後に発生し得る第2能力イベントが含まれてもよい。
【0213】
第1ヒントイベントは、1のサポートカードに複数紐付けられている。また、第1ヒントイベントには、所持スキルとは別のスキルが1つ紐付けられている。第1ヒントイベントが発生すると、当該第1ヒントイベントに紐付けられたスキルのヒントを育成対象キャラクタが獲得する。
【0214】
第2ヒントイベントは、サポートカードに紐付けられている所持スキルを、育成対象キャラクタが獲得可能な状態とするイベントである。具体的には、育成対象キャラクタに紐付けられている所持スキルは、育成メインゲームの開始時から、育成対象キャラクタが獲得可能な状態となる。一方、サポートカードに紐付けられている所持スキルは、育成メインゲームの開始時には、育成対象キャラクタが獲得不可能な状態となっている。そして、所持スキルは、育成メインゲーム中に、第2ヒントイベントが発生することで、育成対象キャラクタが獲得不可能な状態から獲得可能な状態に変更される。
【0215】
第2ヒントイベントが発生する場合、サポートカードに紐付けられているいずれの所持スキルに対応するスキルヒントを発生させるかがランダムに決定される。換言すれば、第2ヒントイベントでは、サポートカードに紐付けられているいずれの所持スキルを、獲得不可能な状態から獲得可能な状態に変更させるかが決定される。第2ヒントイベントの発生により、サポートカードに紐付けられたいずれかの所持スキルが、獲得不可能な状態から獲得可能な状態に変更される。
【0216】
なお、詳しくは後述するが、育成対象キャラクタは、第2ヒントイベントの発生によって獲得可能な状態となった所持スキルを、スキルポイントを消費して獲得することができる。このように、育成対象キャラクタが既に獲得済みである所持スキルについては、第2ヒントイベントの発生時に抽選の対象から外される。つまり、第2ヒントイベントによって、獲得済みの所持スキルに対応するスキルヒントが獲得されることはない。
【0217】
一方、育成メインゲーム中は、第2ヒントイベントが何度も発生し得る。このとき、同一の所持スキルに対するスキルヒントが複数回獲得され得る。1の所持スキルに対して、スキルヒントが多く獲得されるほど、当該所持スキルを獲得する際に必要となるスキルポイントが割り引かれる。ただし、スキルポイントの割引率には上限が設定されている。割引率が上限に達した所持スキルについても、第2ヒントイベントの発生時に抽選の対象から外される。つまり、第2ヒントイベントによって、割引率が上限に達した所持スキルに対応するスキルヒントが獲得されることはない。
【0218】
以上のように、第2ヒントイベントに対して、複数の所持スキルそれぞれに対応する複数のスキルヒントが対応している。一方で、上記したように、第1ヒントイベントには、所持スキルとは異なる1のスキルが対応している。ただし、例えば、1のサポートカードに複数の第2ヒントイベントが紐付けられてもよい。この場合、各第2ヒントイベントに、それぞれ1の所持スキルに対応するスキルヒントが紐付けられてもよい。そして、育成メインゲーム中に、発生させる第2ヒントイベントが決定され、決定された第2ヒントイベントに紐付けられた所持スキルが、獲得不可能な状態から獲得可能な状態に変更されてもよい。
【0219】
上記のように、サポートカードには、複数の所持スキルと、複数の所持スキルに対応する1の第2ヒントイベントとが紐付けられている。育成メインゲーム中は、サポートカードに紐付けられたサポートイベントの発生有無が決定される。そして、サポートイベントのうち、第2ヒントイベントが発生すると、サポートカードに紐付けられたいずれかの所持スキルが獲得可能となる。このように、サポートカードには、当該サポートカードに紐付けられた所持スキルを獲得可能な状態に変更させるヒントイベントが少なくとも紐付けられている。
【0220】
また、第1能力イベントおよび第2能力イベントは、キャラクタの能力パラメータの数値を上昇または減少させるイベントである。以下、第1ヒントイベントおよび第1能力イベントを総称して第1イベントと呼び、第2ヒントイベントおよび第2能力イベントを総称して第2イベントと呼ぶ。
【0221】
図14Cは、サポートカード編成画面190を説明する第2の図である。本実施形態では、6つ全てのサポートカードが選択されると、
図14Cに示すように、スタート操作部193が操作可能になる。一方で、6つ全てのサポートカードが選択されていない場合には、
図14Aに示すように、スタート操作部193が操作不可能となっている。
【0222】
なお、サポートカード編成画面190においてリターン操作部153が操作されると、
図9Dに示す継承キャラクタ選択画面170がディスプレイ26に表示される。また、
図14Cに示すように、サポートカード編成画面190においてスタート操作部193がタップされると、選択中のサポートカードが仮登録され、
図16Aに示す最終確認画面205が表示される。
【0223】
図16Aは、最終確認画面205を説明する図である。
図16Bは、プリセット選択画面205Aを説明する図である。最終確認画面205には、プレイヤが選択した育成対象キャラクタ、第1継承グループを構成する育成キャラクタ、第2継承グループを構成する育成キャラクタ、サポートカードが表示される。また、最終確認画面205には、プリセット表示部205aが表示される。プリセット表示部205aには、現在選択されているプリセットの番号が示されている。
【0224】
ここで、プリセットというのは、育成メインゲームにおいて、育成対象キャラクタを出走させるレースの予約情報である。プレイヤは、全てのレースから任意のレースを選択してプリセットを作成することができる。プリセットは、複数保存することが可能であり、最終確認画面205では、保存されているプリセットから1つを選択することができる。具体的には、プリセット表示部205aがタップされると、
図16Bに示すプリセット選択画面205Aが表示される。
【0225】
プリセット選択画面205Aには、保存されているプリセットに対応するプリセット読み出しボタン206aが表示される。プレイヤは、いずれかのプリセット読み出しボタン206aをタップした後、セレクト操作部206cをタップすることで、プリセットを設定することができる。なお、セレクト操作部206cがタップされると、プリセット選択画面205Aが閉じられて、最終確認画面205が表示される。また、プリセット選択画面205Aのキャンセル操作部206bがタップされると、プリセットが変更されることなく、プリセット選択画面205Aが表示される。
【0226】
なお、最終確認画面205において、キャンセル操作部205cがタップされると、サポートカード編成画面190が表示される。一方、スタート操作部205bがタップされると、トップ画面210(
図18A)がディスプレイ26に表示される。
【0227】
<特定キャラクタの登録>
図4に示すように、シナリオ、育成対象キャラクタ、継承キャラクタおよびサポートカードが登録されると、次に、特定キャラクタが登録される。特定キャラクタは、シナリオごとに予め定められており、プレイヤによって選択されたシナリオに対応するキャラクタが特定キャラクタとして設定される。
【0228】
上記のように、育成対象キャラクタ、継承キャラクタ、サポートキャラクタ(サポートカード)、特定キャラクタが記憶されると準備段階処理が終了する。
【0229】
<育成段階処理>
準備段階処理が終了すると、育成段階処理が開始される。育成段階処理により、育成対象キャラクタの育成が可能な育成メインゲームが進行する。なお、以下では、理解を容易とするために、まず、育成メインゲームの基本的な流れについて説明する。
【0230】
図17は、各ターンにおけるコマンドを説明する図である。育成メインゲームは、
図17に示すように、第1ターンから第78ターンで構成されている。育成メインゲームは、ターンの進行に伴って、月日が進むといったストーリ性を有している。ここでは、2ターンで1か月が進む設定であり、各ターンに、半月の月日が設定されている。具体的には、第1ターンには、1月前半が割り当てられており、第2ターンには、1月後半が割り当てられている。また、第3ターンには、2月前半が割り当てられており、第4ターンには、2月後半が割り当てられている。このように、第1ターンから第24ターンには、1年目の各月の前半または後半が割り当てられている。
【0231】
同様に、第25ターンから第48ターンには、2年目の各月の前半または後半が割り当てられており、第49ターンから第72ターンには、3年目の各月の前半または後半が割り当てられている。なお、第1ターンから第24ターンの期間はジュニア級と称され、第25ターンから第48ターンの期間はクラシック級と称され、第49ターンから第72ターンの期間はシニア級と称される。なお、第73ターンから第78ターンには、月日が割り当てられておらず、この期間はファイナル級と称される。また、第37ターンから第40ターン、および、第61ターンから第64ターンは、合宿期間と称され、合宿期間以外の期間は通常期間と称される。合宿期間は、通常期間よりも、育成対象キャラクタの能力パラメータが上昇しやすい期間である。
【0232】
プレイヤは、各ターンにおいてコマンドを選択することができる。プレイヤが選択可能なコマンドは複数設けられている。各コマンドは、育成対象キャラクタの行動を指定するものである。つまり、プレイヤは、コマンドを選択することで、育成対象キャラクタに実行させる行動を選択することができる。
【0233】
プレイヤが選択可能なコマンドは、メインコマンドとサブコマンドとに大別される。メインコマンドは、現在のターンを終了させるコマンドである。サブコマンドは、現在のターンが終了しないコマンドである。
図17には、メインコマンドが示されている。詳しくは後述するが、ここでは、メインコマンドとして、「休憩コマンド」、「保健室コマンド」、「お出かけコマンド」、「トレーニングコマンド」、「レースコマンド」が設けられている。
【0234】
なお、トレーニングコマンドは、トレーニングの種目別に設けられている。ここでは、15種類のトレーニングが設けられていることから、トレーニングコマンドは15個設けられる。以下では、トレーニング種目ごとのトレーニングコマンドは、種目別コマンドとも称される。なお、トレーニングコマンドおよび種目別コマンドは、プレイヤが操作可能な操作部や、コンピュータの処理の指令を言う場合もある。また、詳しくは後述するが、トレーニング種目は、トレーニングの内容を示すものである。トレーニング種目ごとに種目別コマンドが設けられることから、トレーニング種目はトレーニングコマンド、種目別コマンドと同義とも言える。
【0235】
また、レースコマンドは、育成対象キャラクタをレースに出走させるコマンドである。育成対象キャラクタが出走可能なレースは、ターンごとに設定されている。したがって、レースは複数種類設けられており、レースコマンドは、レースの種類別に設けられている。
【0236】
図17において、〇は、各ターンにおいて、対応するコマンドが選択可能であることを示す。また、△は、各ターンにおいて、対応するコマンドが、所定の条件下において選択可能となることを示す。また、×は、各ターンにおいて、対応するコマンドが選択不可能であることを示す。
【0237】
例えば、第1ターンから第12ターンでは、レースコマンド以外のメインコマンドが選択可能である。また、例えば、第13ターンから第72ターンでは、全てのメインコマンドが選択可能である。ただし、育成対象キャラクタには、それぞれ目標が設定されたターン(以下、目標ターンと呼ぶ)が設けられている。目標ターンには、育成対象キャラクタを出走させるレース種目(以下、目標レースと呼ぶ)が設定されている場合がある。プレイヤは、目標レースが設定された目標ターンにおいて、必ず、育成対象キャラクタを目標レースに出走させなければならない。したがって、目標レースが設定された目標ターンでは、目標レース以外の全てのメインコマンドが選択不可能となる。
【0238】
なお、ここでは、育成対象キャラクタごとに、目標ターンおよび目標レースが異なることとする。ただし、全ての育成対象キャラクタに対して、共通の目標ターンおよび目標レースが設定されてもよい。また、目標レースには、クリア条件が設定されている。プレイヤは、クリア条件を達成することで、育成メインゲームを継続することができる。一方、クリア条件が未達成となった場合には、そのターンをもって育成メインゲームが終了、すなわち、リタイアとなる。
【0239】
なお、目標ターンおよび目標レースは必須ではない。全ての育成対象キャラクタに対して、目標ターンおよび目標レースが設定されないとしてもよい。あるいは、目標ターンおよび目標レースが設定される育成対象キャラクタと、目標ターンおよび目標レースが設定されない育成対象キャラクタとが混在してもよい。
【0240】
また、目標ターンに対して、目標レース以外の目標、すなわち、クリア条件が設定されることもある。例えば、目標ターンまでに、レースで1勝以上すること、所定のパラメータを所定値以上にすること等が目標(クリア条件)として設定される。この場合においても、目標ターンの終了時点でクリア条件が達成されていれば、育成メインゲームを継続可能であり、クリア条件が未達成であればリタイアとなる。
【0241】
なお、第74ターン、第76ターン、第78ターンは、全ての育成対象キャラクタの目標ターンに設定されている。ただし、これらの目標ターンには、育成対象キャラクタごとに異なる目標レースが設定される。
【0242】
また、本実施形態では、所定のターン後に大会が開催される。ここでは、第24ターン、第36ターン、第48ターン、第60ターン、第72ターンの終了後に、それぞれ大会が開催される。大会の詳細については後述する。
【0243】
図18は、トップ画面210を説明する図である。育成段階処理に移行すると、
図18に示すトップ画面210がディスプレイ26に表示される。トップ画面210の上部には、体力表示部211およびやる気表示部212が表示される。育成対象キャラクタには、「体力」のパラメータが設けられている。「体力」のパラメータは、主に、後述するトレーニングで失敗する確率である失敗率の算出に用いられる。また、「体力」は、主に一部のトレーニングの実行、レースへの出走、一部のイベントの発生により消費される。体力表示部211は、「体力」の上限値に対して、現在の育成対象キャラクタの「体力」の残量が視覚的に把握できるように表示される。
【0244】
また、育成対象キャラクタには、「やる気」のパラメータが設けられている。やる気表示部212は、現在の育成対象キャラクタの「やる気」が、複数段階(絶不調、不調、普通、好調、絶好調の5段階)で視覚的に把握できるように表示される。「やる気」のパラメータが高いほど、育成対象キャラクタのレース展開が有利となり、また、トレーニングによる能力パラメータの上昇値が大きくなる。
【0245】
また、
図18に示すように、トップ画面210の中央部には、育成対象キャラクタの画像、ステータス表示部213およびスキルポイント表示部214が表示される。ステータス表示部213には、現在の育成対象キャラクタのステータスが、数値と、数値ごとに区切られたランクを示すアルファベットで示される。具体的には、本実施形態では、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さの各能力パラメータの数値およびランクが表示される。また、スキルポイント表示部214には、育成対象キャラクタが所持しているスキルポイントが数値で示される。プレイヤは、スキルポイントを消費して、育成対象キャラクタにスキルを獲得させることができる。
【0246】
また、
図18に示すように、トップ画面210の下部には、休憩コマンド215a、トレーニングコマンド215b、お出かけコマンド215c、保健室コマンド215d、レースコマンド215eが表示されている。これら5つのコマンドは、上記したメインコマンドであり、プレイヤの操作を受け付ける操作部として機能する。また、トップ画面210の下部には、スキルコマンド216aおよび相談コマンド216bが表示されている。これら2つのコマンドは、上記したサブコマンドであり、プレイヤの操作を受け付ける操作部として機能する。
【0247】
プレイヤは、休憩コマンド215aを操作することで、育成対象キャラクタに「休憩」の行動を実行させることができる。休憩コマンド215aが選択されると、主に育成対象キャラクタの体力が回復する。
【0248】
また、プレイヤは、トレーニングコマンド215bを操作することで、育成対象キャラクタに実行させるトレーニング種目を選択することができる。トレーニング種目の選択については後述する。
【0249】
また、プレイヤは、お出かけコマンド215cを操作することで、育成対象キャラクタに「お出かけ」の行動を実行させることができる。お出かけコマンド215cが選択されると、主に育成対象キャラクタのやる気または体力が上昇する。
【0250】
また、プレイヤは、保健室コマンド215dを操作することで、育成対象キャラクタに「保健室」の行動を実行させることができる。なお、詳しい説明は省略するが、育成メインゲーム中には、育成対象キャラクタの育成に不利となるデバフ効果が付与された状態となることがある。保健室コマンド215dが選択されると、主に育成対象キャラクタに付与されているデバフ効果が解消する。なお、保健室コマンド215dは、デバフ効果が付与された状態でのみ選択可能である。つまり、デバフ効果が付与されていない状態では、プレイヤは、保健室コマンド215dを選択することができない。
【0251】
また、プレイヤは、レースコマンド215eを操作することで、育成対象キャラクタを出走させるレース種別を選択することができる。
【0252】
育成対象キャラクタが、いずれかのメインコマンドを選択、実行すると、育成対象キャラクタに紐付けられた各種のパラメータが更新され、現在のターンが終了する。なお、上記したように、本実施形態では、育成対象キャラクタごとに目標ターンが設けられている。目標レースが設定された目標ターンでは、休憩コマンド215a、トレーニングコマンド215b、お出かけコマンド215c、保健室コマンド215dが選択不可能となる。目標レースが設定された目標ターンでは、休憩コマンド215a、トレーニングコマンド215b、お出かけコマンド215c、保健室コマンド215dがグレーアウトして表示され、プレイヤの操作が受け付けられなくなる。したがって、目標レースが設定された目標ターンでは、プレイヤは、レースコマンド215eを操作し、育成対象キャラクタを目標レースに出走させなければならない。
【0253】
また、詳しくは後述するが、スキルコマンド216aおよび相談コマンド216bは、全てのターンにおいて常時選択可能である。スキルコマンド216aおよび相談コマンド216bが選択されても、当該ターンは終了しない。したがって、プレイヤは、スキルコマンド216aおよび相談コマンド216bを選択した後、さらに、上記のいずれかのメインコマンドを選択することができる。なお、相談コマンド216bは、例えば目標レースが設定された目標ターンにおいては選択不可能であってもよい。
【0254】
図19は、トレーニング画面220を説明する図である。トップ画面210のトレーニングコマンド215bが操作されると、ディスプレイ26にトレーニング画面220が表示される。トレーニング画面220は、育成対象キャラクタに実行させるトレーニング種目を選択可能な画面である。トレーニング画面220には、トップ画面210と同様に、体力表示部211、やる気表示部212、ステータス表示部213およびスキルポイント表示部214が表示される。
【0255】
また、トレーニング画面220の下部には、5つの種目別コマンド221が表示される。ここでは、トレーニング画面220に表示される5つの種目別コマンド221を、左から順に、第1種目別コマンド221a、第2種目別コマンド221b、第3種目別コマンド221c、第4種目別コマンド221d、第5種目別コマンド221eと呼ぶ。種目別コマンド221には、それぞれ15種類のトレーニング種目のうち、いずれか1のトレーニング種目が紐付けられる。
【0256】
プレイヤがいずれかの種目別コマンド221を操作すると、操作入力がなされた種目別コマンド221の仮選択状態となる。換言すれば、操作入力がなされた種目別コマンド221に紐付けられたトレーニング種目の仮選択状態となる。このとき、仮選択状態の種目別コマンド221が強調表示される。
図19では、第1種目別コマンド221aが仮選択された状態を示している。仮選択状態の種目別コマンド221に対して、再度操作入力がなされると、仮選択状態の種目別コマンド221、すなわち、仮選択状態のトレーニングが実行される。
【0257】
図20は、トレーニング種目を説明する図である。上記したように、本実施形態では、15種類のトレーニング種目が設けられている。ここでは、「バレーボール」、「水球」、「バスケット」、「サッカー」、「ソフトボール」、「カラテ」、「レスリング」、「相撲」、「柔道」、「フェンシング」、「走り幅跳び」、「クライミング」、「ハンマー投げ」、「潜水」、「弓道」のトレーニング種目が設けられている。つまり、本実施形態の育成メインゲームは、15種目の競技について、育成対象キャラクタがトレーニングを実行するというストーリ性を有する。以下では、「トレーニング種目」は、「競技」と言い換えることができる。
【0258】
これら15のトレーニング種目は、
図20に示すように、3つの競技ジャンルのいずれかに分類されている。ここでは、競技ジャンルとして、「球技」、「格闘技」、「バラエティ」が設けられている。「バレーボール」、「水球」、「バスケット」、「サッカー」、「ソフトボール」の5つのトレーニング種目は、競技ジャンル「球技」に分類されている。また、「カラテ」、「レスリング」、「相撲」、「柔道」、「フェンシング」の5つのトレーニング種目は、競技ジャンル「格闘技」に分類されている。また、「走り幅跳び」、「クライミング」、「ハンマー投げ」、「潜水」、「弓道」の5つのトレーニング種目は、競技ジャンル「バラエティ」に分類されている。
【0259】
このように、育成対象キャラクタの行動を指定し、選択可能コマンドとしてプレイヤに選択可能となる種目別コマンド221は、複数の種別、すなわち、複数の競技ジャンルのいずれかに分類されている。
【0260】
また、各トレーニング種目には、メインパラメータが設定されている。メインパラメータというのは、トレーニングに成功した際に上昇する能力パラメータのうち、主に上昇する能力パラメータである。本実施形態では、トレーニングに成功すると、5つの能力パラメータのうち、2以上の能力パラメータが上昇する。各トレーニング種目には、トレーニングの成功時に上昇する能力パラメータの種別と、当該種別ごとの基礎トレーニング上昇値とが予め設定されている。
【0261】
図21は、基礎トレーニング上昇値の一例を説明する図である。基礎トレーニング上昇値は、トレーニング成功時に上昇する能力パラメータの上昇値を演算する際の基本となる値である。
図21に示すように、各トレーニング種目には、トレーニングの成功時に上昇する能力パラメータが、2つまたは3つ設定されており、これらの能力パラメータに、それぞれ基礎トレーニング上昇値が設定されている。詳しくは後述するが、トレーニングの成功時には、能力パラメータごとに、上昇値算出式に基づいて上昇値が算出される。この上昇値算出式では、基礎トレーニング上昇値に対して、加算や乗算がなされる。
【0262】
メインパラメータは、各トレーニング種目に設定された基礎トレーニング上昇値のうち、最も大きな値が設定された能力パラメータとなる。例えば、バレーボールに設定されている基礎トレーニング上昇値は、スピードが「10」、パワーが「3」である。したがって、バレーボールのメインパラメータはスピードとなる。また、例えば、柔道に設定されている基礎トレーニング上昇値は、スピードが「2」、根性が「10」、賢さが「1」である。したがって、柔道のメインパラメータは根性となる。
【0263】
このように、各トレーニング種目は、3つの競技ジャンルのいずれかに分類され、かつ、5つの能力パラメータのいずれか1つがメインパラメータとして設定されている。すなわち、各トレーニング種目は、3つの競技ジャンルのいずれかに分類され、かつ、5つのメインパラメータのいずれかに分類されているとも言える。
【0264】
また、
図21に示すように、各トレーニング種目には、トレーニングの成功時に付与されるスキルポイントの上昇値が設定されている。また、各トレーニング種目には、トレーニングの成功時に消費する体力の値が設定されている。
【0265】
図19に示すように、1ターンにおいて、プレイヤが選択可能な種目別コマンド221は5つである。トレーニングを実行可能なターンの開始時には、プレイヤが選択可能となる5つの種目別コマンド221が抽選により決定される。換言すれば、トレーニングを実行可能なターンの開始時には、プレイヤが選択可能となる5つの種目別コマンド221に紐付けるトレーニング種目が抽選により決定される。ここでは、5つのメインパラメータのそれぞれに対して、1つのトレーニング種目が決定される。
【0266】
具体的には、
図20に示すように、メインパラメータがスピードのトレーニング種目は、バレーボール、カラテ、走り幅跳びの3つである。したがって、スピードをメインパラメータとするバレーボール、カラテ、走り幅跳びの3つのトレーニング種目のうちのいずれか1つが、抽選により、プレイヤが選択可能なトレーニング種目として決定される。同様に、メインパラメータがスタミナ、パワー、根性、賢さのトレーニング種目についても、それぞれ3つのトレーニング種目の中からいずれか1つが抽選により決定される。
【0267】
このように、トレーニングを実行可能なターンの開始時には、メインパラメータごとに、3つの競技ジャンルのうち、いずれか1つの競技ジャンルに分類される1のトレーニング種目が抽選により決定される。なお、プレイヤが選択可能なトレーニング種目を決定する抽選では、3つのトレーニング種目の当選確率が等しい。ただし、3つのトレーニング種目それぞれの当選確率は、全てのターンにおいて異なってもよいし、ターンごとに異なってもよい。
【0268】
いずれにしても、各能力パラメータに対応するトレーニング種目が設けられ、選択されたトレーニング種目に対応する能力パラメータが更新されればよい。
【0269】
そして、
図19に示すように、種目別コマンド221は、メインパラメータごとに表示される。ここでは、第1種目別コマンド221aは、メインパラメータがスピードのトレーニング種目に対応している。同様に、第2種目別コマンド221b、第3種目別コマンド221c、第4種目別コマンド221d、第5種目別コマンド221eは、それぞれ、メインパラメータがスタミナ、パワー、根性、賢さのトレーニング種目に対応している。
【0270】
なお、図示は省略しているが、種目別コマンド221には、トレーニング種目を識別可能な絵柄が記される。換言すれば、種目別コマンド221には、トレーニング種目ごとに異なる絵柄が記されており、プレイヤは、種目別コマンド221によって、トレーニング種目を把握することができる。このとき、種目別コマンド221は、各トレーニング種目が分類される競技ジャンルで色分けされている。
【0271】
例えば、競技ジャンルが球技に分類されるトレーニング種目の種目別コマンド221は青色(図中、間隔の大きいハッチングで示す)で表示される。また、競技ジャンルが格闘技に分類されるトレーニング種目の種目別コマンド221は赤色(図中、間隔の小さいハッチングで示す)で表示される。また、競技ジャンルがバラエティに分類されるトレーニング種目の種目別コマンド221は黄色(図中、クロスハッチングで示す)で表示される。したがって、プレイヤは、種目別コマンド221により、トレーニング種目と同時に、当該トレーニング種目が分類される競技ジャンルも識別可能である。
【0272】
また、ステータス表示部213には、仮選択状態の種目別コマンド221に紐付けられたトレーニングに成功した場合の能力パラメータの上昇値が表示される。
図19に示す例では、第1種目別コマンド221aが仮選択されており、ステータス表示部213のスピードの欄に「+8」、スタミナの欄に「+2」、パワーの欄に「+1」、賢さの欄に「+2」と表示されている。また、スキルポイント表示部214には、仮選択状態の種目別コマンド221に紐付けられたトレーニングに成功した場合のスキルポイントの上昇値が表示される。
図19に示す例では、スキルポイント表示部214の近傍に「+10」と表示されている。
【0273】
なお、仮選択状態の種目別コマンド221が変更されると、ステータス表示部213に表示される能力パラメータの上昇値、および、スキルポイント表示部214の近傍に表示されるスキルポイントの上昇値が変更される。
【0274】
また、トレーニングを実行可能なターンでは、各トレーニング種目にキャラクタが紐付けられる。以下では、トレーニング種目にキャラクタが紐付けられることを、キャラクタの配置と呼ぶ。トレーニング種目に配置されるキャラクタは、上記のサポートキャラクタ、特定キャラクタ、さらには、これらとは別に設定されたストーリキャラクタである。トレーニングを実行可能なターンでは、トレーニングに配置され得るキャラクタごとに、トレーニング種目への配置有無、および、配置されるトレーニング種目が抽選により決定される。
【0275】
図22は、トレーニング種目への配置比率を説明する図である。サーバ1000には、配置決定テーブルが記憶されており、配置決定テーブルに基づいて、キャラクタが配置されるトレーニング種目が決定される。本実施形態では、処理対象のキャラクタごとに、当該キャラクタがいずれかのトレーニング種目に配置されるか否か、トレーニング種目に配置される場合には、そのトレーニング種目が決定される。なお、ここでは、処理対象のキャラクタに、全てのサポートキャラクタ、特定キャラクタ、および、ストーリキャラクタが含まれる。キャラクタが配置されるトレーニング種目を決定する抽選は、処理対象のキャラクタを順次変更して行われる。
【0276】
また、本実施形態では、キャラクタが配置されるトレーニング種目の配置比率が、5つのメインパラメータに紐付けられている。例えば、処理対象のキャラクタに対して、配置決定テーブルに基づき、スピードのメインパラメータが決定されたとする。この場合、当該キャラクタは、メインパラメータがスピードの3つのトレーニング種目のうち、先に実行された抽選において、プレイヤが選択可能なものとして決定されたトレーニング種目に配置される。このように、処理対象のキャラクタが配置されるトレーニング種目は、メインパラメータの決定によって間接的に決定されることとなる。
【0277】
なお、ここでは、プレイヤが選択可能となるトレーニング種目が決定された後に、各トレーニング種目へのキャラクタの配置有無が決定される。ただし、各トレーニング種目へのキャラクタの配置有無が決定された後に、プレイヤが選択可能となるトレーニング種目が決定されてもよい。
【0278】
配置決定テーブルは、キャラクタ識別情報ごとに設けられている。各配置決定テーブルでは、5つのメインパラメータ、および、いずれのトレーニングにもキャラクタが配置されないこと(図中「なし」)のいずれかが決定される。具体的には、処理対象のキャラクタが、サポートキャラクタであって、かつ、特定キャラクタである場合には、いずれのトレーニングにもキャラクタが配置されないことが10%、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さのメインパラメータが、それぞれ18%の確率で決定される。
【0279】
また、処理対象のキャラクタが、サポートキャラクタではなく、特定キャラクタである場合には、いずれのトレーニングにもキャラクタが配置されないことが20%、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さのメインパラメータが、それぞれ16%の確率で決定される。
【0280】
また、処理対象のキャラクタが、サポートキャラクタであって、特定キャラクタではない場合には、いずれのトレーニングにもキャラクタが配置されないことが30%、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さのメインパラメータが、それぞれ14%の確率で決定される。
【0281】
また、処理対象のキャラクタが、サポートキャラクタではなく、かつ、特定キャラクタでもない場合には、いずれのトレーニングにもキャラクタが配置されないことが50%、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さのメインパラメータが、それぞれ10%の確率で決定される。
【0282】
なお、上記したように、サポートカード(サポートキャラクタ)には、得意トレーニングが設定されている。処理対象のキャラクタがサポートキャラクタである場合、配置決定テーブルを基にして、サポートカードに設定された得意トレーニングの選択確率が高くなるように、当選比率が変更される。また、例えば、一部または全部のサポートカード(サポートキャラクタ)に対して、所定のトレーニング種目への配置確率が高くなるといった効果が紐付けられてもよい。このような効果が紐付けられたサポートキャラクタについては、所定のトレーニング種目への配置確率が高くなるように、当選比率が変更される。
【0283】
なお、各トレーニング種目に配置可能なキャラクタ数には上限が設定されている。ここでは、全てのトレーニング種目に対して、キャラクタの配置上限数として「5」が設定されている。したがって、1のトレーニング種目に配置されるキャラクタは、最大で「5」となる。
【0284】
また、上記したように、トレーニング種目への各キャラクタの配置有無の決定は、キャラクタごとに決定される。このとき、処理対象に抽出されるキャラクタの順番は任意である。そして、例えば、キャラクタの配置が決定されたトレーニング種目(メインパラメータ)に、既に上限数のキャラクタの配置が決定されている場合には、当該キャラクタについて、いずれのトレーニング種目にも配置しないと決定がなされてもよい。あるいは、既に上限数のキャラクタの配置が決定されているトレーニング種目については、抽選の対象外とし、他のトレーニング種目の当選確率が変更されてもよい。ただし、1のトレーニング種目に配置されるキャラクタの上限数は必須ではなく、抽選結果のとおりにキャラクタがトレーニング種目に配置されてもよい。
【0285】
また、キャラクタが配置されるトレーニング種目の決定方法は特に限定されるものではない。例えば、上記したように、メインパラメータごとに、プレイヤが選択可能な5つのトレーニング種目が抽選により決定される。そして、その後に、プレイヤが選択可能なトレーニング種目のそれぞれに対して、処理対象のキャラクタの配置有無等が決定されてもよい。この場合、プレイヤが選択可能なトレーニング種目によって、キャラクタが配置される確率が異なってもよい。
【0286】
上記のようにして、キャラクタが決定されると、トレーニング種目あるいはメインパラメータごとに、キャラクタの紐付けがなされる。そして、トレーニング種目とキャラクタとの紐付けがなされた配置情報が、プレイヤ端末1およびサーバ1000に記憶される。
【0287】
図19に示すように、トレーニング画面220の右上部には、仮選択中のトレーニング種目に配置されたキャラクタ(以下、配置キャラクタと呼ぶ)に対応する配置キャラクタアイコン222が表示される。例えば、第1種目別コマンド221aの仮選択状態では、メインパラメータがスピードのトレーニング種目に配置されたキャラクタに対応する配置キャラクタアイコン222が表示される。ここでは、上記の配置決定テーブルを参照した抽選により、2体のキャラクタがスピードのメインパラメータに当選した場合が示されている。
【0288】
そして、トレーニングに成功した場合には、配置キャラクタ(より厳密には、配置キャラクタが紐付けられたサポートカード)に紐付けられた第2ヒントイベントが発生し得る。この場合、対応する配置キャラクタアイコン222に、イベント報知表示223が表示される。具体的には、サポートキャラクタが配置キャラクタとして種目別コマンド221に配置されたとする。このとき、配置キャラクタとして配置されたサポートキャラクタが紐付けられたサポートカードの第2ヒントイベントを発生させることが決定されたとする。この場合、第2ヒントイベントが発生するサポートカードに対応する配置キャラクタアイコン222にイベント報知表示223が表示される。イベント報知表示223により、プレイヤは、第2ヒントイベントが発生する種目別コマンド221を選択することができる。
【0289】
また、配置キャラクタが紐付けられたトレーニングに成功した場合には、いずれの配置キャラクタも紐付けられていないトレーニングに成功した場合よりも、能力パラメータの上昇値が大きくなる。以下では、少なくとも1体のキャラクタが配置されたトレーニングを合同トレーニングと呼ぶ。
【0290】
また、配置キャラクタアイコン222の下部には、絆ゲージ222aが表示される。絆ゲージ222aは、配置キャラクタに紐付けられた絆パラメータを視覚的に表示する。配置キャラクタが紐付けられた合同トレーニングに成功すると、当該配置キャラクタの絆パラメータが上昇する。絆パラメータの値が高いほど、トレーニング成功時の育成対象キャラクタの能力パラメータの上昇値が大きくなる。なお、絆パラメータの値は、所定のイベントの発生によっても上昇し得る。
【0291】
また、絆パラメータが所定値以上のサポートキャラクタが、所定のトレーニング種目に配置された場合、当該トレーニング種目に、友情トレーニング発生可能状態が設定される。友情トレーニング発生可能状態が設定されたトレーニング種目が選択され、トレーニングに成功した場合、友情トレーニングが発生する。換言すれば、友情トレーニング発生可能状態のトレーニングに成功すると、通常の合同トレーニングが、友情トレーニングに昇格する。友情トレーニングでは、通常の合同トレーニングに比べて、育成対象キャラクタの能力パラメータの上昇値が大きくなる。
【0292】
なお、サポートカード(サポートキャラクタ)には、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さの5つのメインパラメータのうちのいずれか1つが、得意トレーニングとして紐付けられている。そして、ここでは、サポートキャラクタが、得意トレーニングとして紐付けられたメインパラメータ(のトレーニング種目)に配置されること、および、サポートキャラクタの絆パラメータが所定値以上であることが、友情トレーニング発生可能状態の設定条件として設定されている。
【0293】
したがって、絆パラメータが所定値以上のサポートキャラクタが、当該サポートキャラクタの得意トレーニングとして紐付けられているメインパラメータ(のトレーニング種目)に配置された場合、このメインパラメータのトレーニング種目に、友情トレーニング発生可能状態が設定される。そして、友情トレーニング発生可能状態が設定されたトレーニング種目が選択され、このトレーニングに成功すると、育成対象キャラクタの能力パラメータが、通常の合同トレーニングに比べて大きく上昇する。
【0294】
図示は省略するが、友情トレーニング発生可能状態が設定された配置キャラクタに対応する配置キャラクタアイコン222には、エフェクトが重畳表示される。これにより、いずれの配置キャラクタによって友情トレーニングが発生するのかをプレイヤが識別可能となる。また、いずれかのトレーニング種目に友情トレーニング発生可能状態が設定された場合、トップ画面210のトレーニングコマンド215bにもエフェクトが重畳表示される。したがって、プレイヤは、トップ画面210においても、友情トレーニング発生可能状態に設定されたことを把握することができる。
【0295】
なお、サポートカード(サポートキャラクタ)には、得意トレーニングが紐付けられていないサポートカード(サポートキャラクタ)が含まれてもよい。そして、得意トレーニングが紐付けられていないサポートカード(サポートキャラクタ)については、配置されるトレーニング種目に拘わらず、サポートキャラクタの絆パラメータが所定値以上であることを条件として、友情トレーニング発生可能状態が設定されてもよい。あるいは、得意トレーニングが紐付けられていないサポートカード(サポートキャラクタ)については、友情トレーニング発生可能状態が設定されないこととしてもよい。
【0296】
以上のように、本実施形態では、サポートキャラクタの絆パラメータが所定値以上であること、および、サポートキャラクタが、予め設定されたメインパラメータのトレーニング種目に配置されることが、友情トレーニング発生可能状態の設定条件として設けられている。なお、友情トレーニング発生可能状態の設定条件はこれに限らない。例えば、ここでは、1のサポートキャラクタに対して、得意トレーニングとしてメインパラメータが間接的に紐付けられている。したがって、ここでは、1のサポートキャラクタに対して、同一のメインパラメータが設定される3つのトレーニング種目が、得意トレーニングとして設定されていると言える。しかしながら、例えば、サポートキャラクタに対して、メインパラメータではなく、1つのトレーニング種目が、得意トレーニングとして直接紐付けられてもよい。
【0297】
また、仮選択状態の種目別コマンド221の近傍には、失敗率表示部224が表示される。プレイヤが選択可能な5つのトレーニング種目には、それぞれ失敗率が予め算出される。トレーニング種目が選択されると、予め算出された失敗率に基づいて、トレーニングの成功または失敗が決定される。失敗率の算出方法はトレーニング種目ごとに異なる。失敗率表示部224においては、失敗率が数値で表記されており、プレイヤは、トレーニング種目ごとの失敗率を、トレーニング種目を選択する際の判断材料とすることができる。失敗率は、育成対象キャラクタに紐付けられた体力の残量に反比例して上昇する。
【0298】
そして、仮選択状態の種目別コマンド221に対して、再度操作入力がなされると、操作が入力された種目別コマンド221に対応するトレーニングが実行される。トレーニングが実行されると、不図示のトレーニング結果報知画面がディスプレイ26に表示される。トレーニング結果報知画面には、トレーニングの成功または失敗を報知する画像が表示される。
【0299】
通常の合同トレーニングが実行される場合には、トレーニング結果報知画面において、育成対象キャラクタがトレーニングを実行する画像が表示される。このとき表示される画像は、トレーニング種目ごとに設けられている。また、各トレーニング種目に対応する画像は、トレーニングに成功した場合に表示される成功パターンと、トレーニングに失敗した場合に表示される失敗パターンとが設けられている。
【0300】
また、友情トレーニング発生可能状態が設定されたトレーニングに成功した場合には、友情トレーニング専用演出が実行される。友情トレーニング専用演出は、トレーニング結果報知画面にサポートキャラクタが表示される演出を含む。このとき表示されるサポートキャラクタは、友情トレーニング発生可能状態の設定条件を満たすキャラクタである。
【0301】
また、トレーニング結果報知画面においては、ステータス表示部213の能力パラメータが更新表示される。すなわち、トレーニングに成功した場合、プレイヤによって選択されたトレーニング種目に対して、能力パラメータごとに予め算出された上昇値が加算される。また、実行されたトレーニング種目に応じて体力表示部211の表示が更新される。また、トレーニングに成功した場合には、所定のスキルポイントが獲得される。
【0302】
また、トレーニングに失敗した場合には、所定のペナルティが付与される。ペナルティの内容としては、具体的には、体力の低下、能力パラメータの数値の低下、やる気の低下等が含まれる。なお、例えば、失敗率が低いときに付与されるペナルティよりも、失敗率が高いときに付与されるペナルティの方が、不利(例えば、体力の低下する数値が大きい、能力パラメータの低下する数値が大きい、低下するやる気の段階が大きい)なものとすることができる。
【0303】
また、ペナルティの内容は、トレーニング種目に応じて決定されてもよい。例えば、スピードのトレーニングに失敗した場合にはスピードの能力パラメータの値が減少し、パワーのトレーニングに失敗した場合にはパワーの能力パラメータの値が減少することとしてもよい。また、一部のトレーニング種目については、トレーニングが失敗したとしても、ペナルティが付与されないこととすることができる。
【0304】
ここで、本実施形態では、上記したとおり、15のトレーニング種目が、それぞれ球技、格闘技、バラエティの3つの競技ジャンルのいずれかに分類される。各競技ジャンルには、それぞれ5つのトレーニング種目が紐付けられている。また、各トレーニング種目には、それぞれ競技レベルと呼ばれるパラメータが紐付けられている。競技レベルは、トレーニングの実行、または、イベントの発生によって上昇するパラメータである。例えば、バレーボールのトレーニングが実行された場合、バレーボールに紐付けられた競技レベルが上昇する。また、例えば、弓道のトレーニングが実行された場合、弓道に紐付けられた競技レベルが上昇する。
【0305】
ここでは、トレーニング種目が選択され、トレーニングに成功した場合に、選択された種目別コマンド221に基づいて、競技レベルが上昇する。ただし、競技レベルは、トレーニングの成功および失敗に拘わらず、トレーニングが実行されたことを条件として上昇してもよい。
【0306】
種目別コマンド221の上部には、上昇レベル報知アイコン225が表示される。上昇レベル報知アイコン225は、5つの種目別コマンド221ごとに表示される。したがって、上昇レベル報知アイコン225は、
図19に示すように、5つ表示される。上昇レベル報知アイコン225には、種目別コマンド221が選択された場合に上昇する競技レベルの上昇値が示されている。例えば、
図19に示す例では、第1種目別コマンド221aの上部に、「+4」と示された上昇レベル報知アイコン225が表示されている。したがって、第1種目別コマンド221aが選択され、第1種目別コマンド221aに紐付けられたトレーニングが実行された場合、当該トレーニング種目の競技レベルが「4」上昇する。
【0307】
図23Aは、競技レベルの上昇値算出式の一例を説明する第1の図である。
図23Bは、競技レベルの上昇値算出式の一例を説明する第2の図である。
図23Aに示すように、競技レベルの上昇値は、(A+B)×C+D+Eの算出式によって算出される。トレーニングを実行可能なターンの開始時には、種目別コマンド221ごとに、競技レベルの上昇値が算出される。したがって、トレーニングを実行可能なターンの開始時には、5つの種目別コマンド221それぞれの上昇値が、
図23Aに示す上昇値算出式に基づいて算出される。
【0308】
図23Bに示すように、競技レベルの上昇値算出式のうち、Aは固定値であり、予め設定された任意の値である。なお、ここでは、Aの固定値は、育成メインゲーム中、常に同じ値が用いられるが、ゲームの進行状況に応じて異なる値が用いられてもよい。
【0309】
競技レベルの上昇値算出式のうち、Bは配置キャラクタ数であり、トレーニング種目に配置された配置キャラクタの数である。例えば、2体の配置キャラクタが紐付けられた種目別コマンド221の場合、Bに「2」の値が適用される。したがって、配置キャラクタが多いほど、トレーニングの実行によって上昇する競技レベルの値が大きくなる。
【0310】
競技レベルの上昇値算出式のうち、Cは、友情発生ボーナス値である。ここでは、選択、実行されるトレーニング種目が友情トレーニング発生可能状態である場合に「2」が設定され、選択、実行されるトレーニング種目が友情トレーニング発生可能状態ではない場合に「1」が設定される。つまり、選択、実行されるトレーニング種目が友情トレーニング発生可能状態であれば、A+Bの基礎上昇値が2倍となる。換言すれば、友情トレーニング発生可能状態の設定条件を満たすサポートキャラクタが配置されている場合、A+Bの基礎上昇値が2倍となる。
【0311】
競技レベルの上昇値算出式のうち、Dは、特定キャラクタ数成長値である。特定キャラクタ数成長値は、トレーニング種目に配置された特定キャラクタの数に応じて設定される値である。この特定キャラクタ数成長値は、配置される特定キャラクタが多いほど大きくなる。
【0312】
競技レベルの上昇値算出式のうち、Eは、特別加算値である。特別加算値は、現在のターンの直前のターンにおいて、トレーニングコマンド(種目別コマンド221)以外のメインコマンド(例えば、お出かけ、休憩、保健室、レースの一部または全部)が選択、実行された場合に付与されるものである。ここでは、直前のターンにおいて、トレーニングコマンド以外のメインコマンドが選択、実行された場合、特別加算値として「1」が加算される。
【0313】
以上のように、トレーニングの実行によって上昇する競技レベルの上昇値は、選択可能なトレーニング種目ごとに、換言すれば、種目別コマンド221ごとに算出される。このとき、トレーニングに配置された配置キャラクタ数、特定キャラクタ数が多いほど、競技レベルの上昇値が大きくなる(B、D)。さらには、トレーニングに配置された配置キャラクタが所定条件を満たす場合には、競技レベルの上昇値がさらに大きくなる(C)。また、1つ前のターンで、トレーニングが実行されなかった場合には、競技レベルの上昇値が大きくなる(E)。
【0314】
なお、
図23Aおよび
図23Bに示す上昇値算出式は一例に過ぎない。例えば、競技レベルの上昇値は固定値であってもよい。また、例えば、競技レベルの上昇値は、ターン数に応じて予め設定された値であってもよい。
【0315】
図19に戻り、種目別コマンド221が選択、実行されると、選択された種目別コマンド221に紐付けられたトレーニング種目の競技レベルが上昇する。例えば、第1種目別コマンド221aに紐付けられたトレーニング種目がバレーボールである場合、第1種目別コマンド221aが選択されると、バレーボールの競技レベルが「4」上昇する。また、例えば、第3種目別コマンド221cに紐付けられたトレーニング種目が相撲である場合、第3種目別コマンド221cが選択されると、相撲の競技レベルが「5」上昇する。
【0316】
さらに、本実施形態では、プレイヤによって選択されなかった種目別コマンド221のうち、プレイヤによって選択された種目別コマンド221と同一の競技ジャンルに分類される種目別コマンド221に紐付けられた競技レベルも上昇する。具体的には、1のターンにおいて、プレイヤが選択可能な種目別コマンド221は5つである。このとき、プレイヤによって選択されなかった(あるいは仮選択状態ではない)4つの種目別コマンド221のうち、プレイヤによって選択された(あるいは仮選択状態である)1つの種目別コマンド221と同一の競技ジャンルに分類される種目別コマンド221をリンクコマンドとする。なお、以下では、プレイヤによって選択されなかった(あるいは仮選択状態ではない)4つのトレーニング種目のうち、プレイヤによって選択された(あるいは仮選択状態である)1つのトレーニング種目と同一の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目をリンクコマンドと言う場合もある。
【0317】
例えば、
図19において、第1種目別コマンド221aが選択されたとする。また、第1種目別コマンド221aには、球技の競技ジャンルに分類されるバレーボールのトレーニング種目が紐付けられているとする。また、第4種目別コマンド221dには、球技の競技ジャンルに分類されるサッカーのトレーニング種目が紐付けられているとする。つまり、第1種目別コマンド221aと第4種目別コマンド221dとは、同一の競技ジャンルに分類されている。したがって、第1種目別コマンド221aすなわちバレーボールのトレーニング種目が選択(仮選択)された場合、第4種目別コマンド221dすなわちサッカーのトレーニング種目がリンクコマンドとなる。
【0318】
上記したように、トレーニング画面220においては、仮選択状態の種目別コマンド221が強調表示される。また、トレーニング画面220においては、仮選択状態の種目別コマンド221に対してリンクコマンドに設定された種目別コマンド221が識別表示される。ここでは、仮選択状態の種目別コマンド221と、リンクコマンドに設定された種目別コマンド221とが、他の種目別コマンド221よりも上方にずれて表示されている。また、リンクコマンドに設定された種目別コマンド221には、「Link」と記された上向きの矢印が表示される。
【0319】
この状態で、第1種目別コマンド221aが選択、実行されると、バレーボールの競技レベルが「4」上昇する。また、第1種目別コマンド221aに対してリンクコマンドとなる第4種目別コマンド221dには、上記の競技レベルの上昇値算出式に基づいて、競技レベルの上昇値として「4」が算出されている。したがって、この場合には、サッカーの競技レベルも「4」上昇する。
【0320】
また、例えば、
図19に示す例において、第2種目別コマンド221bに、格闘技の競技ジャンルに分類されるレスリングのトレーニング種目が紐付けられているとする。また、第3種目別コマンド221cには、格闘技の競技ジャンルに分類される相撲のトレーニング種目が紐付けられているとする。第2種目別コマンド221bと第3種目別コマンド221cとは、同一の競技ジャンルに分類されている。したがって、第2種目別コマンド221bすなわちレスリングのトレーニング種目が選択された場合、第3種目別コマンド221cすなわち相撲のトレーニング種目がリンクコマンドとなる。
【0321】
この場合、第2種目別コマンド221bが選択、実行されると、レスリングの競技レベルが「4」上昇する。また、第2種目別コマンド221bに対してリンクコマンドとなる第3種目別コマンド221cには、上記の競技レベルの上昇値算出式に基づいて、競技レベルの上昇値として「5」が算出されている。したがって、この場合には、レスリングの競技レベルに加えて、相撲の競技レベルが「5」上昇する。
【0322】
このように、本実施形態では、プレイヤによって選択された種目別コマンド221の競技レベルと、プレイヤが選択可能な種目別コマンド221のうち、プレイヤによって選択されなかった種目別コマンド221であって、プレイヤによって選択された種目別コマンド221と同一の競技レベルに分類される種目別コマンド221の競技レベルとが上昇する。したがって、プレイヤが選択した種目別コマンド221に対して、リンクコマンドが多く設定されるほど、1ターンで上昇する競技レベルの合計が大きくなる。
【0323】
トレーニング画面220およびトップ画面210の左上部には、競技レベル確認表示部226が設けられる。競技レベル確認表示部226には、第1表示領域226a、第2表示領域226b、第3表示領域226cが設けられる。第1表示領域226aには、球技の競技ジャンルが紐付けられており、第2表示領域226bには、格闘技の競技ジャンルが紐付けられており、第3表示領域226cには、バラエティの競技ジャンルが紐付けられている。
【0324】
上記したように、種目別コマンド221は、トレーニング種目が属する競技ジャンルごとに色分けされて表示される。具体的には、球技に分類されるトレーニング種目の種目別コマンド221は青色、格闘技に分類されるトレーニング種目の種目別コマンド221は赤色、バラエティに分類されるトレーニング種目の種目別コマンド221は黄色で表示される。したがって、球技の競技ジャンルが紐付けられた第1表示領域226aは青色、格闘技の競技ジャンルが紐付けられた第2表示領域226bは赤色、バラエティの競技ジャンルが紐付けられた第3表示領域226cは黄色で表示される。
【0325】
ここで、本実施形態では、同一の競技ジャンルに分類される5種類のトレーニング種目の競技レベルを合計した合計競技レベルが算出される。そして、合計競技レベルには、複数の発動閾値が設定されている。ここでは、各競技ジャンルの合計競技レベルに対して、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」の発動閾値が設定されている。なお、ここでは、合計競技レベルに対して設定される発動閾値が、全ての競技ジャンルで共通であるが、競技ジャンルごとに異なる発動閾値が設定されてもよい。
【0326】
第1表示領域226aには、球技の競技ジャンルに分類される5つのトレーニング種目の競技レベルを合計した合計競技レベル(図中「Lv.75」)と、次に到達可能な発動閾値までの残りの合計競技レベル(図中「25」)とが表示される。同様に、第2表示領域226bには、格闘技の競技ジャンルに分類される5つのトレーニング種目の競技レベルを合計した合計競技レベル(図中「Lv.130」)と、次に到達可能な発動閾値までの残りの合計競技レベル(図中「20」)とが表示される。また、第3表示領域226cには、バラエティの競技ジャンルに分類される5つのトレーニング種目の競技レベルを合計した合計競技レベル(図中「Lv.155」)と、次に到達可能な発動閾値までの残りの合計競技レベル(図中「45」)とが表示される。
【0327】
図24は、ヒートアップ効果の一例を説明する図である。合計競技レベルが発動閾値に達すると、競技ジャンルごとに設定された効果が発動可能となる。ここでは、合計競技レベルが発動閾値に達して発動可能となる効果を、ヒートアップ効果と呼ぶ。なお、本実施形態では、一の競技ジャンルにおける全ての発動閾値に対して、共通のヒートアップ効果が設定されている。ただし、一の競技ジャンルにおいて、発動閾値ごとに異なるヒートアップ効果が設定されてもよい。
【0328】
例えば、球技の競技ジャンルに設定されたヒートアップ効果によれば、配置キャラクタ数に応じてトレーニング効果がアップする。なお、詳しくは後述するが、ここで言うトレーニング効果とは、トレーニングの成功時の能力パラメータの上昇値を算出する算出式で用いられるパラメータである。一例として、配置キャラクタ数が「1」の場合には、トレーニング効果が5%アップし、配置キャラクタ数が「2」の場合には、トレーニング効果が10%アップし、配置キャラクタ数が「3」の場合には、トレーニング効果が15%アップし、配置キャラクタ数が「4」の場合には、トレーニング効果が18%アップし、配置キャラクタ数が「5」の場合には、トレーニング効果が20%アップする。
【0329】
また、例えば、格闘技の競技ジャンルに設定されたヒートアップ効果によれば、能力パラメータおよびスキルポイントが上昇する。ここでは、競技レベルの上昇量が高いほど、能力パラメータおよびスキルポイントの上昇値が大きくなる。
【0330】
また、例えば、バラエティの競技ジャンルに設定されたヒートアップ効果によれば、ヒントイベントの発生率がアップする。また、獲得可能なヒント数の最大数がアップする。
【0331】
なお、各ヒートアップ効果には、それぞれ効果が付与されるトレーニングの回数(以下、効果付与トレーニング回数と呼ぶ)が設定されている。ここでは、各ヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が2回に設定されている。なお、育成メインゲーム中は、効果付与トレーニング回数の残数が管理されている。例えば、球技の合計競技レベルが発動閾値に到達すると、球技のヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「2」に設定される。この状態で、トレーニングが実行されると、実行されたトレーニング種目に拘わらず、球技のヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「1」減算される。このようにして、ヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「0」になった状態では、ヒートアップ効果が発動することはない。
【0332】
なお、効果付与トレーニング回数が更新されるのは、トレーニングが選択、実行された場合に限られる。したがって、効果付与トレーニング回数が「1」以上の状態で、トレーニング以外のメインコマンドが選択、実行された場合には、効果付与トレーニング回数が減算されない。換言すれば、効果付与トレーニング回数は、トレーニング以外のメインコマンドの実行によっては消費されない。したがって、効果付与トレーニング回数が「1」以上の状態というのは、ヒートアップ効果を発動可能な状態とも言える。
【0333】
このように、本実施形態では、ヒートアップ効果の有効期間として、トレーニングの実行回数が設定されている。ただし、ヒートアップ効果の有効期間はターン数で設定されてもよい。また、例えば、ヒートアップ効果の有効期間として、トレーニングの成功回数が設定されてもよい。また、ここでは、3つの競技ジャンルそれぞれのヒートアップ効果に対して、共通の効果付与トレーニング回数が設定されることとした。ただし、効果付与トレーニング回数は、ヒートアップ効果、すなわち、競技ジャンルごとに異なってもよい。
【0334】
また、例えば、球技のヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「1」以上の状態で、さらに、球技の合計競技レベルが発動閾値に達したとする。この場合、その時点の効果付与トレーニング回数に、「2」が加算される。つまり、効果付与トレーニング回数が1以上の状態のヒートアップ効果に対応する競技ジャンルについて、合計競技レベルが発動閾値に達したと判定された場合、効果付与トレーニング回数が増加する。
【0335】
ただし、例えば、球技のヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「1」以上の状態で、球技の合計競技レベルが発動閾値に達した場合には、効果付与トレーニング回数が「2」に更新されてもよい。つまり、各ヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数には、上限が設けられてもよい。あるいは、球技のヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「1」以上の状態で、球技の合計競技レベルが発動閾値に達した場合には、効果付与トレーニング回数が更新されないとしてもよい。
【0336】
なお、ヒートアップ効果は、1のターンにおいて重複して発動可能である。例えば、球技、格闘技およびバラエティのヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数がいずれも「2」の状態でトレーニングが実行されたとする。この場合、3つのヒートアップ効果が重複して発動する。ただし、ヒートアップ効果は重複して発動しないように設定されてもよい。例えば、発動可能なヒートアップ効果が複数ある場合、予め設定された優先順位にしたがって、あるいは、抽選結果に基づいて、いずれか1つのヒートアップ効果のみが発動してもよい。このとき、発動しなかったヒートアップ効果について、効果付与トレーニング回数が減算されてもよいし、減算されなくともよい。
【0337】
図19に戻り、競技レベル確認表示部226には、合計競技レベル上昇アイコン227aと、回数報知アイコン227bとが表示され得る。合計競技レベル上昇アイコン227aは、仮選択状態の種目別コマンド221が実行された場合に上昇する合計競技レベルを示唆する。
図19に示す例では、第1種目別コマンド221aが仮選択状態であり、第1種目別コマンド221aが実行された場合には、第1種目別コマンド221aに対応するバレーボールの競技レベルが「4」、リンクコマンドである第4種目別コマンド221dに対応するサッカーの競技レベルが「4」上昇する。
【0338】
したがって、第1種目別コマンド221aが実行された場合には、球技の合計競技レベルが「8」上昇する。この場合には、球技の競技ジャンルが紐付けられた第1表示領域226aに、合計競技レベル上昇アイコン227aが表示される。また、合計競技レベル上昇アイコン227aには、上昇する合計競技レベルの値である「+8」と示されている。つまり、合計競技レベル上昇アイコン227aにより、合計競技レベルが上昇する競技ジャンルと、上昇する合計競技レベルとが示唆される。
【0339】
また、回数報知アイコン227bは、ヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数を示唆する。回数報知アイコン227bは、第1表示領域226a、第2表示領域226b、第3表示領域226cのうち、ヒートアップ効果を発動可能な競技ジャンルに対応する領域に表示される。したがって、
図19に示す状態は、バラエティの競技ジャンルに設定されたヒートアップ効果の発動可能状態であり、このヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数が「2」である状態を示している。
【0340】
また、競技レベル確認表示部226には、インフォメーションボタン226dが設けられている。プレイヤは、インフォメーションボタン226dを操作することで、競技レベルに関連する種々の情報を確認することができる。
【0341】
図25は、競技レベルダイアログ240を説明する図である。競技レベル確認表示部226のインフォメーションボタン226dが操作されると、競技レベルダイアログ240が表示される。
図25に示すように、競技レベルダイアログ240には、競技ジャンルごとに、現在の合計競技レベル、次に到達可能な発動閾値までの残りの合計競技レベルが表示される。また、競技レベルダイアログ240においては、競技ジャンルごとに、当該競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を示すアイコン、および、各トレーニング種目の競技レベルが表示される。また、競技レベルダイアログ240においては、競技ジャンルごとに、ヒートアップ効果および効果付与トレーニング回数が表示される。このように、プレイヤは、競技レベルダイアログ240において、競技レベルに関する種々の情報を確認することができる。
【0342】
なお、競技レベルダイアログ240の下部には、クローズボタン240aが設けられる。クローズボタン240aが操作されると、競技レベルダイアログ240が閉じられ、トップ画面210またはトレーニング画面220が表示される。また、詳しい説明は省略するが、競技レベルダイアログ240において所定の領域が操作されると、トレーニング種目ごとの詳細情報が表示される。
【0343】
ここで、本実施形態では、上記したように、所定のターン後に大会が開催される。この大会は、15のトレーニング種目、すなわち、競技のそれぞれについて優勝を目指すものである。大会では、トレーニング種目ごとに、優勝または入賞のいずれかが判定される。各トレーニング種目における優勝または入賞は、大会開催時点における各トレーニング種目の競技レベルに基づいて判定される。以下では、大会における各トレーニング種目の優勝または入賞の判定を優勝判定と呼ぶ。
【0344】
図26Aは、大会における基準レベルおよびノルマの一例を説明する図である。
図26Bは、大会ボーナスの一例を説明する図である。本実施形態では、ターンの進行に伴って、第1回から第5回まで、合計5回の大会が実行される。
図26Aに示すように、大会の回数ごとに、基準レベルおよびノルマが設定されている。基準レベルは、優勝判定において、優勝と判定されるのに必要な競技レベルである。
【0345】
優勝判定は、トレーニング種目ごとに実行される。トレーニングは15種目あることから、1回の大会では、優勝判定が15回実行されることとなる。優勝判定では、対象のトレーニング種目の競技レベルと基準レベルとの比較がなされる。このとき、競技レベルが、大会ごとに定められた基準レベル以上であれば優勝と判定され、基準レベル未満であれば入賞と判定される。
【0346】
基準レベルは、全てのトレーニング種目に対して共通の値である。具体的には、1の大会における優勝判定で用いられる基準レベルは、15のトレーニング種目全てで共通である。また、基準レベルは、ターンが進むのにしたがって高くなる。ここでは、第1回大会の基準レベルが「10」、第2回大会の基準レベルが「20」、第3回大会の基準レベルが「30」、第4回大会の基準レベルが「40」、第5回大会の基準レベルが「50」に設定されている。
【0347】
ただし、1の大会において優勝判定で用いられる基準レベルは、トレーニング種目ごとに異なってもよい。また、例えば、大会の回数に拘わらず、共通の基準レベルが設定されてもよい。
【0348】
なお、ここでは、競技レベルが基準レベル以上であれば、必ず、優勝と判定される。ただし、競技レベルが基準レベル以上である場合に、所定の確率で優勝と判定されてもよい。この場合、競技レベルが高いほど、優勝と判定される確率が高くなってもよい。また、基準レベルが設けられず、優勝と判定される確率が競技レベルごとに予め設定されていてもよい。
【0349】
ノルマは、各大会を突破するのに必要な優勝の数である。以下では、優勝の数を勝利数と呼ぶ。ここでは、全ての大会で共通の6勝がノルマとして設定されている。ただし、ノルマは、大会ごとに異なってもよい。大会を突破すると、突破ボーナスが付与される。ここでは、突破ボーナスは即時的に付与されるものであり、例えば、能力パラメータの上昇、スキルポイントの獲得、体力の回復、やる気の上昇、デバフ効果の解消、スキルヒントの獲得等である。ただし、突破ボーナスの内容は特に限定されない。例えば、突破ボーナスは、上記のヒートアップ効果のように、以後の1または複数のターンで所定の効用がもたらされるものであってもよい。
【0350】
なお、本実施形態では、大会の突破の可否は、上記の突破ボーナスの獲得可否にのみ影響する。したがって、仮に、大会を突破できなかった場合でも、リタイアとなることはなく、次のターンに進むことができる。ただし、大会を突破できなかった場合には、その時点でリタイアとなってもよい。
【0351】
また、本実施形態では、競技ジャンルごとに、大会における通算の勝利数が管理される。そして、
図26Bに示すように、通算の勝利数に応じて、育成対象キャラクタに大会ボーナスが付与される。ここでは、大会ボーナスとして、トレーニング効果がアップする。詳しくは後述するが、大会ボーナスとして付与されるトレーニング効果とは、トレーニングの成功時の能力パラメータの上昇値を算出する算出式で用いられるパラメータである。
【0352】
一例として、
図26Bに示すように、通算の勝利数が1勝以上、4勝以下の場合、5%のトレーニング効果が付与される。同様に、通算の勝利数が5勝以上、9勝以下の場合、10%のトレーニング効果が付与され、通算の勝利数が10勝以上、14勝以下の場合、12%のトレーニング効果が付与され、通算の勝利数が15勝以上、19勝以下の場合、14%のトレーニング効果が付与され、通算の勝利数が20勝以上、25勝以下の場合、15%のトレーニング効果が付与される。
【0353】
ここでは、通算の勝利数が増加することで、トレーニング効果が徐々に上昇する。例えば、球技の競技ジャンルの通算の勝利数が4勝の時点では、5%のトレーニング効果が付与されている。そして、大会が開催され、球技の競技ジャンルの通算の勝利数が5勝に到達すると、付与されるトレーニング効果が5%から10%に上昇する。なお、大会ボーナスは、育成メインゲームが終了するまで、永続的に付与されるものである。
【0354】
また、大会ボーナスは、競技ジャンルごとに付与されるものである。したがって、例えば、3つの競技ジャンルの全てにおいて、通算の勝利数が20勝以上である場合、大会ボーナスによるトレーニング効果は15%×3=45%となる。つまり、競技ジャンルごとの大会ボーナスが重複して付与される。
【0355】
なお、
図26Bに示す大会ボーナスは一例に過ぎない。ここでは、大会ボーナスが、育成メインゲームの終了まで永続的に付与されるが、大会ボーナスの有効期間として、ターン数あるいはトレーニングの実行回数が設定されてもよい。また、大会ボーナスは、上記の突破ボーナスと同様に、即時的に付与されるものであってもよい。また、大会ボーナスは、競技ジャンルごとではなく、全ての競技ジャンルの合算の勝利数に基づいて付与されてもよい。
【0356】
図27Aは、大会の演出画像を説明する第1の図である。
図27Bは、大会の演出画像を説明する第2の図である。
図27Cは、大会の演出画像を説明する第3の図である。
図27Dは、大会の演出画像を説明する第4の図である。大会の開催タイミングになると、大会の開催を示唆する不図示の演出画像が表示され、
図27Aに示すように、ディスプレイ26への操作が促される。ディスプレイ26に対して操作が入力されると、
図27Bおよび
図27Cに示すように、種目別演出画像250が表示される。
【0357】
上記したように、大会は、15のトレーニング種目のそれぞれについて優勝を目指すものである。ここでは、トレーニング種目ごとに種目別演出画像250が設けられており、所定時間おきに種目別演出画像250が切り替わる。種目別演出画像250は、育成対象キャラクタが、トレーニング種目に挑戦する画像である。例えば、
図27Bには、ソフトボール用の種目別演出画像250が示されており、
図27Cには、弓道用の種目別演出画像250が示されている。このように、大会用の演出では、トレーニング種目ごとに設けられた種目別演出画像250が順次表示される。
【0358】
ただし、本実施形態では、15のトレーニング種目が設けられており、これら全ての種目別演出画像250が順次表示されると、大会の演出に長時間を要してしまう。ここでは、15のトレーニング種目のうち、5つのトレーニング種目に対応する種目別演出画像250のみが表示されるように設定されている。これにより、大会の演出に要する時間が必要以上に長時間となることがない。
【0359】
なお、種目別演出画像250が表示されるトレーニング種目は、競技レベルに基づいて決定される。ここでは、大会開催時点における競技レベルの上位5つのトレーニング種目が決定される。したがって、競技レベルの高い5つのトレーニング種目に対応する種目別演出画像250が順次表示されることとなる。ただし、表示される種目別演出画像250の数、および、種目別演出画像250の決定方法は特に限定されるものではない。例えば、全てのトレーニング種目に対応する種目別演出画像250が表示されてもよい。この場合、プレイヤは、操作入力によって、種目別演出画像250の表示をスキップさせたり、終了させたりすることができるとよい。
【0360】
全ての種目別演出画像250の表示が終了すると、
図27Dに示すように、リザルト画面251が表示される。リザルト画面251の上部には、今大会における勝利数と、入賞数とが表示される。また、リザルト画面251には、優勝または入賞の結果がトレーニング種目ごとに表示される。なお、プレイヤは、リザルト画面251において上下方向のフリック操作を入力することで、全てのトレーニング種目の判定結果を確認することができる。
【0361】
リザルト画面251の最下部には、ネクスト操作部251aが設けられる。ネクスト操作部251aが操作されると、不図示の演出画像が表示され、今大会で付与される突破ボーナスおよび大会ボーナスが報知される。
【0362】
次に、トレーニングの成功時に上昇する能力パラメータの上昇値について説明する。トレーニングを実行可能なターンの開始時には、トレーニングの成功時に上昇する能力パラメータの上昇値が算出される。この上昇値は、上昇値算出式に基づいて算出される。なお、上昇値は、5つの種目別コマンド221、すなわち、選択可能な5つのトレーニング種目ごとに、5つの能力パラメータの全てに対して算出される。
【0363】
具体的には、ターンの開始時には、まず、選択可能な5つのトレーニング種目(種目別コマンド221)が抽選により決定される。その後、各トレーニング種目に配置される配置キャラクタが決定される。そして、トレーニング種目と、配置キャラクタとが決定されている状態で、能力パラメータの上昇値が算出される。
【0364】
このとき、第1種目別コマンド221aが選択された場合に上昇する、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さの5つの能力パラメータの上昇値が算出される。同様に、第2種目別コマンド221bから第5種目別コマンド221eが選択された場合に上昇する5つの能力パラメータの上昇値がそれぞれ算出される。したがって、ターンの開始時には、5つの種目別コマンド221(トレーニング種目)×5つの能力パラメータ=25の上昇値が算出されることとなる。すなわち、15のトレーニング種目のうちのいずれか1つ、および、5つの能力パラメータのうちのいずれか1つを処理対象として、上昇値が算出される。このとき、各上昇値を算出する際に用いられる算出式は共通である。
【0365】
図28Aは、能力パラメータの上昇値算出式の一例を説明する第1の図である。
図28Bは、能力パラメータの上昇値算出式の一例を説明する第2の図である。
図28Aに示すように、能力パラメータの上昇値は、(「1」+「2」+「3」+「4」)×(「5」+「6」+「7」+「8」+「9」+「10」+「11」+「12」)+「13」の算出式によって算出される。
【0366】
図28Bに示すように、能力パラメータの上昇値算出式のうち、「1」は基礎トレーニング上昇値である。基礎トレーニング上昇値は、
図21に示すように、トレーニング種目ごとに予め設定された固定値である。処理対象のトレーニング種目および能力パラメータの組み合わせに対して設定されている基礎トレーニング上昇値が上昇値算出式の「1」に適用される。したがって、処理対象のトレーニング種目および能力パラメータの組み合わせに対して、基礎トレーニング上昇値が設定されていない場合、上昇値算出式の「1」の値は0となる。
【0367】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「2」はトレーニングレベル効果値である。各トレーニング種目には、トレーニングレベルのパラメータが紐付けられている。トレーニングレベルは、レベル1からレベル5までの5段階が設けられている。各トレーニング種目のトレーニングレベルの初期値はレベル1である。トレーニングレベルは、競技レベルに応じて更新される。具体的には、競技レベルが1から20の場合、トレーニングレベルはレベル1となり、競技レベルが21から40の場合、トレーニングレベルはレベル2となり、競技レベルが41から60の場合、トレーニングレベルはレベル3となり、競技レベルが61から80の場合、トレーニングレベルはレベル4となり、競技レベルが81から100の場合、トレーニングレベルはレベル5となる。
【0368】
なお、ここでは、トレーニング種目ごとにトレーニングレベルというパラメータが紐付けられることとしたが、トレーニングレベルのパラメータは必須ではない。例えば、トレーニングレベルのパラメータが設けられず、競技レベルに基づいてトレーニングレベル効果値が算出されてもよい。
【0369】
図29は、トレーニングレベル効果値の一例を説明する図である。トレーニングレベル効果値は、トレーニングレベルに紐付けて設定された値である。例えば、レベル1のトレーニングレベルには、トレーニングレベル効果値として「0」が紐付けられている。また、例えば、レベル2およびレベル3のトレーニングレベルには、トレーニングレベル効果値として1が紐付けられており、レベル4のトレーニングレベルには、トレーニングレベル効果値として2が紐付けられており、レベル5のトレーニングレベルには、トレーニングレベル効果値として3が紐付けられている。
【0370】
なお、上昇値算出式の「2」にトレーニングレベル効果値が適用されるのは、基礎トレーニング上昇値として適用される値が1以上の場合に限られてもよい。あるいは、上昇値算出式の「2」にトレーニングレベル効果値が適用されるのは、処理対象の能力パラメータが、メインパラメータである場合に限られてもよい。
【0371】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「3」はサポート効果(パラメータボーナス)である。サポートカードに設定されているサポート効果には、パラメータボーナスが含まれる。パラメータボーナスには、加算値の付与対象となる能力パラメータの種別と、付与される加算値とが予め設定されている。
【0372】
例えば、加算値が1、加算値の付与対象となる能力パラメータが「スピード」と設定されたパラメータボーナスAがあるとする。このパラメータボーナスAが設定されたサポートカードAのサポートキャラクタAが、メインパラメータ=スピードのトレーニング種目に配置された場合、パラメータボーナスAが付与される。この場合、スピードの上昇値を算出する際に、上昇値算出式の「3」に、加算値である1が適用される。
【0373】
なお、付与対象となる能力パラメータが、処理対象のトレーニング種目のメインパラメータと異なる場合に、サポートカードに設定されるパラメータボーナスが付与されてもよい。例えば、処理対象のトレーニング種目のメインパラメータがスタミナであるとする。このとき、当該トレーニング種目に、上記のサポートキャラクタA(サポートカードA)が配置されているとする。この場合、スピードの上昇値を算出する際の上昇値算出式の「3」に、パラメータボーナスAの付与により、加算値である1が適用されてもよい。
【0374】
また、サポートカードに設定されるパラメータボーナスは、リンクコマンドにサポートキャラクタが配置された場合に付与されてもよい。例えば、メインパラメータ=スピードのトレーニング種目、および、スピードの能力パラメータが処理対象であるとする。このとき、当該トレーニング種目に対して、第4種目別コマンド221dがリンクコマンドに決定されているとする。そして、第4種目別コマンド221dに、上記のサポートキャラクタA(サポートカードA)が配置されているとする。この場合、処理対象の上昇値算出式の「3」に、パラメータボーナスAの付与により、加算値である1が適用されてもよい。
【0375】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「4」はリンクトレーニング加算値である。リンクトレーニング加算値は、リンクトレーニングによって付与されるものである。
【0376】
図30は、リンクトレーニング加算値の一例を説明する図である。リンクトレーニング加算値は、リンクコマンドのメインパラメータに設定されている能力パラメータの上昇値を算出する際に適用される。例えば、第2種目別コマンド221bに対して、メインパラメータ=パワーの第3種目別コマンド221cと、メインパラメータ=根性の第4種目別コマンド221dとが、リンクコマンドに設定されているとする。
【0377】
この場合、メインパラメータ=スタミナのトレーニング種目(第2種目別コマンド221b)、および、リンクコマンドである第3種目別コマンド221cのメインパラメータであるパワーを処理対象とするときの上昇値算出式の「4」に、リンクトレーニング加算値が適用される。同様に、メインパラメータ=スタミナのトレーニング種目(第2種目別コマンド221b)、および、リンクコマンドである第4種目別コマンド221dのメインパラメータである根性を処理対象とするときの上昇値算出式の「4」に、リンクトレーニング加算値が適用される。
【0378】
ここで、
図30に示すように、リンクトレーニング加算値は、トレーニングレベルによって異なる値が適用される。ただし、このとき参照されるトレーニングレベルは、処理対象のトレーニング種目のメインパラメータに設定されている能力パラメータのトレーニングレベルである。上記の例では、メインパラメータ=スタミナのトレーニング種目(第2種目別コマンド221b)が処理対象である。したがって、この場合には、スタミナのトレーニングレベルに応じて、リンクトレーニング加算値が決定される。ここでは、トレーニングレベルがレベル3以下の場合、リンクトレーニング加算値は「1」となり、トレーニングレベルがレベル4以上の場合、リンクトレーニング加算値は「2」となる。
【0379】
なお、詳しい説明は省略するが、リンクトレーニング加算値は、スキルポイントにも適用される。上記の例では、第2種目別コマンド221bが選択された場合、第3種目別コマンド221cおよび第4種目別コマンド221dの2つのコマンドがリンクコマンドとなる。したがって、スタミナのトレーニングレベルが2以下の場合には、第2種目別コマンド221bのトレーニング成功時に獲得されるスキルポイントが、「+1」×2(リンクコマンド数)=2加算される。また、スタミナのトレーニングレベルが3以上の場合には、第2種目別コマンド221bのトレーニング成功時に獲得されるスキルポイントが、「+2」×2(リンクコマンド数)=4加算される。
【0380】
なお、ここでは、処理対象のトレーニング種目のトレーニングレベルに基づいて、リンクトレーニング加算値が決定されることとした。ただし、リンクコマンドのメインパラメータに設定されている能力パラメータのトレーニングレベルに基づいて、リンクトレーニング加算値が決定されてもよい。
【0381】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「5」は成長率である。成長率は、育成対象キャラクタに設定可能なキャラクタごとに予め設定されている。各キャラクタには、少なくとも1つの能力パラメータに成長率が設定されている。各キャラクタに設定される成長率の合計は等しく、例えば30%である。換言すれば、30%の成長率が、キャラクタごとに、5つの能力パラメータのいずれかに割り振られている。例えば、キャラクタAは、スピードの能力パラメータに20%、根性の能力パラメータに10%が設定されている。また、例えば、キャラクタBは、スタミナの能力パラメータに30%が設定されている。処理対象の能力パラメータに、育成対象キャラクタに成長率が設定されている場合、上昇値算出式の「5」に、設定されている成長率の値が適用される。
【0382】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「6」は配置キャラクタ補正値である。配置キャラクタ補正値は、配置キャラクタ数に応じて設定される値であり、配置キャラクタ数が多いほど、有利な値が設定される。
【0383】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「7」は友情トレーニング補正値である。処理対象のトレーニング種目が友情トレーニング発生可能状態である場合に、友情トレーニング補正値として、所定の値が、上昇値算出式の「7」に適用される。
【0384】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「8」はやる気補正値である。やる気補正値は、やる気のパラメータの段階に応じて設定される値であり、やる気のパラメータが高いほど、有利な値が設定される。
【0385】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「9」はサポート効果(トレーニング効果上昇)である。サポートカードに設定されているサポート効果には、トレーニング効果上昇のサポート効果が含まれる。サポート効果のトレーニング効果上昇には、上昇値算出式の「9」に適用される値が予め設定されている。処理対象のトレーニング種目に、トレーニング効果上昇のサポート効果が設定されたサポートカード(サポートキャラクタ)が配置されている場合、上昇値算出式の「9」に、予め設定された値が適用される。
【0386】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「10」はリンクボーナス補正値である。リンクボーナス補正値は、処理対象の能力パラメータに基礎トレーニング上昇値が設定されている場合にのみ適用される。
【0387】
図31は、リンクボーナス補正値の一例を説明する図である。リンクボーナス補正値は、リンクコマンド数に応じて適用される値であり、リンクコマンド数が多いほど、有利な値が設定される。また、ここでは、通常時と、合宿時とで、リンクボーナス補正値が異なる。リンクボーナス補正値は、合宿時の方が、通常時よりも高い。なお、リンクボーナス補正値は、トレーニング成功時の消費体力、および、失敗率を算出する際にも適用される。リンクボーナス補正値によれば、リンクコマンド数が多いほど、消費体力および失敗率が高くなる。
【0388】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「11」は大会ボーナスである。大会ボーナスは、
図26Bに示すように、競技ジャンルごとの通算勝利数に応じて設定される。上記のとおり、大会ボーナスは、競技ジャンルごとに付与されるため、能力パラメータの上昇値算出式の「11」には、3つの競技ジャンルごとのトレーニング効果のアップ値の合計値が適用される。
【0389】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「12」はヒートアップ効果(球技)である。ヒートアップ効果(球技)は、
図24に示すように、配置キャラクタ数に応じて設定される。ただし、球技のヒートアップ効果の発動可能状態、すなわち、効果付与トレーニング回数が1以上の場合に限り、能力パラメータの上昇値算出式の「12」に、ヒートアップ効果(球技)に基づく値が適用される。
【0390】
能力パラメータの上昇値算出式のうち、「13」はヒートアップ効果(格闘技)である。ヒートアップ効果(格闘技)は、
図24に示すように、競技レベルの上昇量に応じて、所定の値が設定される。ただし、格闘技のヒートアップ効果の発動可能状態、すなわち、効果付与トレーニング回数が1以上の場合に限り、能力パラメータの上昇値算出式の「13」に、ヒートアップ効果(格闘技)に基づく値が適用される。
【0391】
上記の上昇値算出式によれば、プレイヤによって選択された種目別コマンド221と、プレイヤによって選択されなかった種目別コマンド221のうち、プレイヤによって選択された種目別コマンド221と同一の競技ジャンルに分類される種目別コマンド221とに基づいて、育成対象キャラクタに紐付けられた1または複数の能力パラメータが更新される。具体的には、「4」のリンクトレーニング加算値、「10」のリンクボーナス補正値が上昇値算出式に適用されることで、リンクコマンドに基づいて、能力パラメータが更新されることとなる。
【0392】
特には、「10」のリンクボーナス補正値が上昇値算出式に適用されることで、プレイヤによって選択されなかった種目別コマンド221のうち、プレイヤによって選択された種目別コマンド221と同一の競技ジャンルに分類される種目別コマンド221の数に基づいて、能力パラメータが更新される。
【0393】
なお、上記の上昇値算出式は一例に過ぎない。例えば、上記の「1」から「13」の一部が設けられなくともよい。また、例えば、競技レベルに応じた値が、上昇値演算式に適用されてもよい。この場合、競技レベルが高くなるほど、能力パラメータの上昇値が高くなるように設定されるとよい。これにより、競技レベルに基づいて、能力パラメータが更新されることとなる。
【0394】
以上のように、本実施形態によれば、プレイヤが選択可能な5つの種目別コマンド221が抽選により決定される。プレイヤは、抽選で決定された5つの種目別コマンド221の中から1つを選択して実行させることができる。プレイヤが選択した種目別コマンド221に基づいて、育成対象キャラクタの能力パラメータが更新される。このとき、プレイヤによって選択されなかった種目別コマンド221がリンクコマンドに設定されている場合には、リンクコマンドによっても、育成対象キャラクタの能力パラメータが更新される。
【0395】
また、トレーニング種目には、競技レベルのパラメータが紐付けられている。競技レベルは、大会における優勝判定に用いられ、また、ヒートアップ効果を発動可能とするパラメータとしても用いられる。したがって、本実施形態において、競技レベルは、能力パラメータを上昇させるために重要なパラメータと言える。この競技レベルは、主に、トレーニングの実行によって上昇するが、プレイヤが選択したトレーニング種目に紐付けられた競技レベルと同様に、リンクコマンドに紐付けられた競技レベルも上昇する。
【0396】
各ターンにおいては、プレイヤは、1つのメインコマンドしか選択することができない。しかしながら、リンクコマンドが設けられることで、1のターンにおいて、複数の種目別コマンド221に対応してパラメータが更新される。つまり、プレイヤは、1つのメインコマンドを選択しているにも拘わらず、複数のメインコマンド分、パラメータが更新される。これにより、プレイヤの満足度が上昇し、プレイ意欲が向上する。
【0397】
また、上記のゲーム性では、同一の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目が多く決定されるほど、プレイヤにとって有利となる。しかしながら、トレーニング種目は抽選により決定されるため、抽選の結果によっては、同一の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目が少ないといった事態が連続して発生し得る。そこで、本実施形態では、抽選によって決定されたトレーニング種目(種目別コマンド221)を、プレイヤが指定した競技ジャンルに分類されるトレーニング種目(種目別コマンド221)に変更する機能が設けられている。
【0398】
図32は、相談画面260を説明する第1の図である。
図33は、相談画面260を説明する第2の図である。
図18に示すように、トップ画面210には、サブコマンドである相談コマンド216bが設けられている。また、
図19に示すように、トレーニング画面220には、相談コマンド228が設けられている。相談コマンド216b、228が操作されると、
図32に示す相談画面260が表示される。
図32には、
図19に示す状態で、相談コマンド228が操作された場合を示している。
【0399】
プレイヤは、相談画面260において、現在選択可能なトレーニング種目を、現在選択不可能なトレーニング種目に変更することができる。相談画面260には、変更前コマンド表示領域261が設けられる。変更前コマンド表示領域261には、現在、プレイヤが選択可能な5つの種目別コマンド221(トレーニング種目)が表示される。変更前コマンド表示領域261においては、第1種目別コマンド221aから第5種目別コマンド221eが、トレーニング画面220と同じ配列で表示される。
【0400】
また、変更前コマンド表示領域261においても、種目別コマンド221ごとに、トレーニング種目の競技レベルが表示される。また、変更前コマンド表示領域261には、5つの配置キャラクタ数アイコン262が表示される。配置キャラクタ数アイコン262は、種目別コマンド221ごとに表示される。配置キャラクタ数アイコン262には、種目別コマンド221に配置された配置キャラクタ数が表示されている。
【0401】
変更前コマンド表示領域261の下方には、変更後コマンド表示領域263が設けられる。変更後コマンド表示領域263には、変更後の5つの種目別コマンド221が表示される。変更後コマンド表示領域263においても、第1種目別コマンド221aから第5種目別コマンド221eが、変更前コマンド表示領域261と同じ配列で表示される。
【0402】
なお、変更後コマンド表示領域263にも、変更前コマンド表示領域261と同様に、配置キャラクタ数アイコン262が表示される。種目別コマンド221が変更されても、配置キャラクタは変更されない。したがって、変更前コマンド表示領域261および変更後コマンド表示領域263には、同一の配置キャラクタ数アイコン262が表示される。
【0403】
変更後コマンド表示領域263の下方には、球技変更領域264、格闘技変更領域265、バラエティ変更領域266が設けられる。球技変更領域264の左には、球技と記された変更元アイコン264aが表示される。また、変更元アイコン264aの右側には、格闘技と記された第1変更先アイコン264b、および、バラエティと記された第2変更先アイコン264cが表示される。第1変更先アイコン264bおよび第2変更先アイコン264cは、プレイヤの操作を受け付ける操作部として機能する。
【0404】
格闘技変更領域265の左には、格闘技と記された変更元アイコン265aが表示される。また、変更元アイコン265aの右側には、球技と記された第1変更先アイコン265b、および、バラエティと記された第2変更先アイコン265cが表示される。第1変更先アイコン265bおよび第2変更先アイコン265cは、プレイヤの操作を受け付ける操作部として機能する。
【0405】
バラエティ変更領域266の左には、バラエティと記された変更元アイコン266aが表示される。また、変更元アイコン266aの右側には、球技と記された第1変更先アイコン266b、および、格闘技と記された第2変更先アイコン266cが表示される。第1変更先アイコン266bおよび第2変更先アイコン266cは、プレイヤの操作を受け付ける操作部として機能する。
【0406】
球技変更領域264は、現在選択可能な種目別コマンド221、すなわち、トレーニング種目のうち、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、格闘技またはバラエティの競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための領域である。例えば、第1変更先アイコン264bが操作されると、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、格闘技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更する予約がなされる。
【0407】
なお、トレーニング種目の変更は、同一のメインパラメータ内で行われる。換言すれば、変更前のトレーニング種目は、変更前のトレーニング種目と競技ジャンルが異なり、かつ、同じメインパラメータが設定されたトレーニング種目に変更される。
【0408】
一例として、
図32には、第1変更先アイコン264bが操作された状態を示している。第1変更先アイコン264bが操作されると、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、格闘技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための予約がなされる。現在選択可能なトレーニング種目のうち、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目は、第1種目別コマンド221aに紐付けられたバレーボールと、第4種目別コマンド221dに紐付けられたサッカーである。
【0409】
この場合、バレーボールを、格闘技に分類されるカラテに変更する予約と、サッカーを、格闘技に分類される柔道に変更する予約とがなされる。変更後コマンド表示領域263には、変更の予約がなされたトレーニング種目に対応する種目別コマンド221が表示される。また、変更後コマンド表示領域263においては、変更の予約がなされた種目別コマンド221の近傍に、変更アイコン267が表示される。変更アイコン267により、いずれの種目別コマンド221が変更されるのかがプレイヤに明示される。
【0410】
なお、第2変更先アイコン264cが操作されると、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、バラエティの競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための予約がなされる。同様に、第1変更先アイコン265bが操作されると、格闘技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための予約がなされる。また、第2変更先アイコン265cが操作されると、格闘技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、バラエティの競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための予約がなされる。
【0411】
図33には、第2変更先アイコン265cが操作された状態を示している。現在選択可能なトレーニング種目のうち、格闘技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目は、第2種目別コマンド221bに紐付けられたレスリングと、第3種目別コマンド221cに紐付けられた相撲である。
【0412】
この場合、レスリングを、バラエティに分類されるクライミングに変更する予約と、相撲を、バラエティに分類されるハンマー投げに変更する予約とがなされる。したがって、変更後コマンド表示領域263には、種目別コマンド221および変更アイコン267が、
図33に示すように表示される。
【0413】
なお、第1変更先アイコン266bが操作されると、バラエティの競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための予約がなされる。また、第2変更先アイコン266cが操作されると、バラエティの競技ジャンルに分類されるトレーニング種目を、格闘技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目に変更するための予約がなされる。
【0414】
上記のように、トレーニング種目の変更の予約がなされた状態で、変更ボタン268aが操作されると、予約されたとおりに、トレーニング種目が変更される。この場合、相談画面260が閉じられ、トップ画面210またはトレーニング画面220が表示される。なお、クローズボタン268bが操作されると、予約情報が破棄され、相談画面260が閉じられる。
【0415】
以上のように、本実施形態では、選択可能な種目別コマンド221が、プレイヤが指定した競技ジャンルに分類される種目別コマンド221に変更可能である。ただし、本実施形態では、種目別コマンド221を変更することができる変更可能回数が設定されている。ここでは、変更可能回数は、次の大会が開催されるまでの期間ごとに3回である。プレイヤは、変更可能回数の範囲内に限り、種目別コマンド221を変更することができる。
【0416】
例えば、1ターン目の開始時に、変更可能回数として3回がセットされる。その後、種目別コマンド221が変更されるたびに変更可能回数が減算され、変更可能回数が0になると、以後、種目別コマンド221の変更が不可能となる。そして、大会が終了すると、変更可能回数として、再度3回がセットされる。なお、変更可能回数が1回以上残っている状態で大会が終了した場合であっても、変更可能回数は上乗せされることなく、3回となる。ただし、変更可能回数は上乗せされてもよい。また、変更可能回数の更新タイミングは一例に過ぎず、適宜設計変更可能である。
【0417】
抽選によって決定された5つのメインコマンドが、プレイヤの思いどおりにならなかった場合に、プレイヤは、「相談」によって、自分の思いに沿ったメインコマンドに内容を変更することができる。これにより、プレイヤの戦略に沿った育成が可能となる。また、「相談」の回数が制限されるため、どのタイミングで「相談」を行うのかについて戦略性が必要となり、ゲームの興趣性が向上する。
【0418】
なお、「相談」が選択されると、変更後のメインコマンドに基づいて、能力パラメータの上昇値が再計算される。ここでは、育成対象キャラクタが実行可能な「相談」の行動により、種目別コマンド221が変更可能である場合について説明した。ただし、「相談」によってもたらされる作用はこれに限らない。例えば、「相談」により、全てもしくは一部のトレーニング種目の競技レベルが上昇するといった作用がもたらされてもよい。また、「相談」によってもたらされる作用が複数設けられ、そのいずれかをプレイヤが選択可能であってもよい。
【0419】
また、例えば、「相談」によって、トレーニング種目が変更されずに、当該トレーニング種目に紐付けられる競技ジャンルが一時的に変更されてもよい。一例として、競技ジャンルが格闘技の空手が、球技の空手に変更されてもよい。ただし、「相談」の行動は必須ではない。
【0420】
ここで、トレーニングが実行され、トレーニング結果報知画面の表示が終了すると、ディスプレイ26にイベント画面が表示されることがある。イベント画面では、様々なイベントが実行される。なお、1ターン中に、複数のイベントが発生する場合もある。
【0421】
例えば、第1ヒントイベントあるいは第2ヒントイベントが発生した場合には、スキルヒントが得られる。スキルヒントが得られると、プレイヤは、スキルポイントを消費してスキルを獲得することができる。スキルは複数種類設けられており、スキルごとに所定の能力が発動することがある。スキルには、それぞれ発動条件と効果が定められており、各々の発動条件が成立した場合に、予め定められた効果が発動する。スキルは、後述するレースの実行中に発動される場合がある。
【0422】
イベントには、スキルヒントが得られる第1ヒントイベントおよび第2ヒントイベントの他に、体力が回復するイベント、体力が減少するイベント、能力パラメータが上昇または減少する第1能力イベントおよび第2能力イベント、やる気が上昇するイベント、やる気が減少するイベント等が含まれている。また、イベントには、発生するターンが予め定められたイベントや、所定の抽選により当選した場合に発生するイベントがある。また、ターンの開始時に発生するイベントや、ターンの終了前に発生するイベントがある。発生した全てのイベントが終了すると、次のターンに移行し、トップ画面210が表示される。また、イベントには、継承イベントが含まれる。
【0423】
図34Aは、継承イベントを説明する第1の図である。
図34Bは、継承イベントを説明する第2の図である。
図34Cは、継承イベントを説明する第3の図である。
図34Dは、継承イベントを説明する第4の図である。上記した因子発動ターンでは、ターンの開始に伴って、継承イベントが発生する。なお、この継承イベントは、後述するシナリオ共通イベントであり、プレイヤが選択したシナリオに拘わらず、同一のターンで必ず発生する。本実施形態では、第1ターン、第31ターンおよび第55ターンが因子発動ターンに設定されているが、ここでは、第31ターンで継承イベントが発生する場合について説明する。
【0424】
第31ターンが開始すると、まず、
図34Aに示すように、育成対象キャラクタと、「Touch」と記された操作部とが継承イベント画面300に表示される。継承イベント画面300に表示される操作部がタップされると、
図34Bに示すように、育成対象キャラクタと、2体の継承キャラクタとを含むアニメーション画像が表示される。また、操作部がタップされると、継承第1世代および継承第2世代の合計6体の育成キャラクタが有する全ての因子に対して、発動有無の抽選が行われる。
【0425】
そして、
図34Cに示すように、発動有無の抽選により当選し、発動することが決定された因子が表示され、その後、
図34Dに示すように、因子の発動によって上昇する能力パラメータまたは適性パラメータの種類と、その上昇値とが表示され、パラメータが更新される。継承イベントが終了すると、
図18に示すトップ画面210が表示され、プレイヤがいずれかの項目を選択することが可能となる。このとき、ステータス表示部213には、継承イベントで表示された能力パラメータや適性パラメータの上昇値が加算された状態となっている。
【0426】
図35Aは、ベース発動率の一例を説明する図である。
図35Bは、発動確率の一例を説明する図である。上記したように、継承イベントでは、因子ごとに発動抽選が実行されるが、発動抽選で因子が発動する確率である発動確率は、因子の種別、因子レベル、育成メインゲーム中の継承イベントの回数(因子発動ターン)によって異なる。継承イベントの開始時には、因子ごとに発動確率が算出され、算出された発動確率に基づいて発動抽選が実行される。
【0427】
ここでは、レース因子、キャラ因子、スキル因子およびシナリオ因子の発動確率の算出方法が共通であることとして説明する。ただし、レース因子、キャラ因子、スキル因子およびシナリオ因子は、それぞれ発動確率の算出方法が個別に設定されていてもよい。
【0428】
図35Aに示すように、レース因子、キャラ因子、スキル因子およびシナリオ因子には、因子レベルごとにベース発動率が設定されている。ベース発動率は、発動確率を算出するためのパラメータの1つである。ここでは、因子レベルのレベル1に3%、レベル2に6%、レベル3に9%のベース発動率が設定されている。
【0429】
そして、レース因子、キャラ因子、スキル因子およびシナリオ因子の発動抽選では、
図35Bに示す計算式に基づいて発動確率が算出される。
図35Bからも明らかなように、因子レベルが高いほど、また、継承キャラクタの相性期待値が高いほど、シナリオ因子の発動確率が高くなる。発動抽選で当選すると、次に、各因子に紐付けられた効用が決定される。
【0430】
図36Aは、因子レベルとヒントレベルとの対応関係を説明する図である。キャラ因子およびスキル因子が発動した場合、育成対象キャラクタは、発動した因子に紐付けられているスキルのスキルヒントを獲得する。このとき、スキルヒントには、ヒントレベルのパラメータが紐付けられている。ヒントレベルは、レベル1からレベル5までの5段階が設けられている。育成対象キャラクタが獲得しているヒントレベルが高いほど、スキルヒントを獲得する際に必要となるスキルポイントが小さくなる。
【0431】
例えば、育成対象キャラクタが、スキルAのスキルヒントとして、ヒントレベル1のスキルヒントを獲得したとする。この場合、スキルAを獲得するために必要なスキルポイントが10%割り引かれる。同様に、ヒントレベルが1上昇するごとに、割引率が10%ずつ上昇する。したがって、仮に、育成対象キャラクタが、スキルAのスキルヒントとして、ヒントレベル5のスキルヒントを獲得すると、スキルAを獲得するために必要なスキルポイントが50%割り引かれる。
【0432】
発動抽選に当選し、キャラ因子あるいはスキル因子の発動が決定されると、ヒントレベルが抽選により決定される。このとき、
図36Aに示すように、因子レベルごとに、レベル1からレベル5までのヒントレベルの当選確率が設定されている。ここでは、因子レベルがレベル1の場合、ヒントレベルのレベル1が40%、ヒントレベルのレベル2が30%、ヒントレベルのレベル3が15%、ヒントレベルのレベル4が10%、ヒントレベルのレベル5が5%の確率で決定される。
【0433】
また、因子レベルがレベル2の場合、ヒントレベルのレベル1が15%、ヒントレベルのレベル2が20%、ヒントレベルのレベル3が40%、ヒントレベルのレベル4が15%、ヒントレベルのレベル5が10%の確率で決定される。また、因子レベルがレベル3の場合、ヒントレベルのレベル1が5%、ヒントレベルのレベル2が15%、ヒントレベルのレベル3が25%、ヒントレベルのレベル4が40%、ヒントレベルのレベル5が15%の確率で決定される。
図36Aからも明らかなように、因子レベルが高いほど、レベル5あるいはレベル4といった高いヒントレベルが高確率で決定される。
【0434】
なお、ここでは、因子の発動によって育成対象キャラクタがヒントレベルを獲得する場合、全ての因子において、ヒントレベルの決定比率が共通である。ただし、因子の種別によって、ヒントレベルの決定比率が異なってもよい。また、スキル因子は複数設けられているが、スキル因子に分類される因子によって、ヒントレベルの決定比率が異なってもよい。
【0435】
図36Bは、因子レベルと能力パラメータの上昇値との関係を説明する図である。レース因子およびシナリオ因子が発動すると、発動した因子に紐付けられた能力パラメータが上昇する。レース因子およびシナリオ因子に分類される各因子には、因子発動時に上昇させる1以上の能力パラメータが対応付けられている。例えば、スピードの能力パラメータが紐付けられたシナリオ因子が発動した場合には、スピードの能力パラメータが上昇する。このとき、能力パラメータの上昇値は、抽選によって決定される。
【0436】
図36Bに示すように、レース因子あるいはシナリオ因子の発動によって上昇する能力パラメータの上昇値は、「+5」、「+10」、「+15」のいずれかである。ここでは、
図36Bに示すように、因子レベルごとに、「+5」、「+10」、「+15」の当選確率が設定されている。具体的には、因子レベルがレベル1の場合、「+5」が70%、「+10」が20%、「+15」が10%の確率で決定される。また、因子レベルがレベル2の場合、「+5」が30%、「+10」が50%、「+15」が20%の確率で決定される。また、因子レベルがレベル3の場合、「+5」が10%、「+10」が60%、「+15」が30%の確率で決定される。
【0437】
なお、シナリオ因子に分類される因子は複数(ここでは3つ)設けられている。ここでは、シナリオ因子に分類される全ての因子において、能力パラメータの上昇値の決定比率が共通である。ただし、因子によって、能力パラメータの上昇値の決定比率が異なってもよい。
【0438】
以上のように、本実施形態によれば、継承キャラクタに紐付けられた因子ごとに発動抽選が実行される。このとき、因子レベルが高いほど、発動抽選で当選する確率が高くなる。また、因子の発動が決定された場合には、発生する効用が決定される。このとき、因子レベルが高いほど、有利な効用の発生確率が高くなる。
【0439】
図37Aは、シナリオ因子の一例を説明する図である。本実施形態では、球技因子、格闘技因子およびバラエティ因子の3つのシナリオ因子が設けられている。上記したように、育成ゲームが終了し、育成対象キャラクタの育成が完了すると、育成キャラクタが生成される。このとき、育成キャラクタには、予め設定された条件にしたがって因子情報が紐付けられる。すなわち、育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた育成対象キャラクタに、複数種類の因子情報のうちのいずれかが紐付けられることで、育成キャラクタが生成される。
【0440】
育成キャラクタに紐付けられる因子情報には、それぞれ因子獲得条件が設定されている。因子獲得条件は、因子が分類される因子種別ごとに、または、因子ごとに異なる。育成ゲームの完了時には、因子獲得条件の成立可否が判定され、因子獲得条件が成立する因子が育成キャラクタに紐付けられる。
【0441】
シナリオ因子には、因子獲得抽選で当選することが因子獲得条件として設定されている。この因子獲得抽選においてシナリオ因子が獲得される確率である獲得確率は、育成メインゲームにおける大会の結果に基づいて設定される。具体的には、本シナリオでは、育成メインゲームにおいて、5回の大会が行われる。球技因子の獲得確率は、球技の競技ジャンルの勝利数が1勝以上の大会数×6%に設定される。したがって、5回全ての大会で、球技の競技ジャンルの勝利数が1勝以上である場合、獲得確率は30%となる。
【0442】
同様に、格闘技因子の獲得確率は、格闘技の競技ジャンルの勝利数が1勝以上の大会数×6%に設定され、バラエティ因子の獲得確率は、バラエティの競技ジャンルの勝利数が1勝以上の大会数×6%に設定される。このように、3つのシナリオ因子は、それぞれ3つの競技ジャンルのいずれか1つに対応しており、対応する競技ジャンルの大会での結果に基づいて、獲得確率が設定される。
【0443】
育成メインゲームが終了すると、大会の結果に基づいて、3つのシナリオ因子それぞれの獲得確率が算出される。そして、算出された獲得確率に基づいて、シナリオ因子ごとに因子獲得抽選が実行される。因子獲得抽選で当選したシナリオ因子が、育成キャラクタに紐付けられる。したがって、本シナリオで育成ゲームをプレイすることで生成された育成キャラクタには、3つのシナリオ因子が紐付けられることもあれば、シナリオ因子が1つも紐付けられないこともある。
【0444】
図37Bは、シナリオ因子による効用の一例を説明する図である。球技因子にはスピードの能力パラメータが紐付けられており、球技因子が発動した場合、スピードの能力パラメータが上昇する。また、格闘技因子にはパワーの能力パラメータが紐付けられており、格闘技因子が発動した場合、パワーの能力パラメータが上昇する。また、バラエティ因子には根性の能力パラメータが紐付けられており、バラエティ因子が発動した場合、根性の能力パラメータが上昇する。
【0445】
また、ここでは、シナリオ因子が発動した場合、スキルポイントが付与される。なお、シナリオ因子の発動によって付与されるスキルポイントは、因子レベルに拘わらず固定値とする。ただし、スキルポイントについても、能力パラメータと同様に、因子レベルに基づく抽選によって、付与されるポイント値が決定されてもよい。
【0446】
さらに、継承イベントでは、特定条件の成立可否が判定され、特定条件が成立する場合には、特別な効用が発生する。この特別な効用は、本シナリオに限らず、全てのシナリオで共通に発生し得るものである。ただし、特別な効用は、本シナリオにおいてのみ、あるいは、予め設定されたシナリオにおいてのみ発生し得るとしてもよい。
【0447】
ここでは、1回の因子発動ターン、すなわち、1回の継承イベントにおいて、3つのシナリオ因子の全てが発動することが特定条件として設定されている。したがって、1回の継承イベントにおいて、3つのシナリオ因子の全てが発動した場合、特別な効用が発生する。ここでは、特別な効用として、育成対象キャラクタが、特別スキルのスキルヒントを獲得する。この特別スキルは、当該特別スキルのスキルヒントを獲得した場合にのみ獲得可能である。したがって、継承イベントにおいて、特定条件が成立した場合に限り、特別スキルが獲得可能となる。
【0448】
ただし、特別スキルは、他の条件が成立した場合に獲得可能であってもよい。また、特別スキルの効果、すなわち、特別スキルの具体的な内容は特に限定されない。ここでは、特定条件が成立した場合、特別スキルのヒントレベルが決定される。特別スキルのヒントレベルの決定方法は、
図36Aに示すように、スキル因子が発動したときのヒントレベルの決定方法と同じである。ただし、特別スキルのヒントレベルは、3つのシナリオ因子の因子レベルとは無関係に、
図36Aに示す因子レベルがレベル3のときの抽選比率で決定される。
【0449】
なお、上記した、特別な効用が発生するための特定条件は一例に過ぎない。例えば、1回の継承イベントにおいて、1つ以上の予め設定された数のシナリオ因子が発動することが、特定条件として設定されてもよい。あるいは、1回の育成ゲームにおいて、1つ以上の予め設定された数のシナリオ因子が発動することが、特定条件として設定されてもよい。このとき、特定条件が成立すると判定されるシナリオ因子の発動数は特に限定されるものではない。
【0450】
また、1回の育成メインゲームでは、継承イベントが3回実行される。3回の継承イベントでは、先の継承イベントにおいて既に発動したシナリオ因子についても、重複して発動し得る。そこで、例えば、1回の育成ゲームにおいて、シナリオ因子の発動回数が所定数以上であることが特定条件として設定されてもよい。また、本実施形態あるいは上記の各変形例の特定条件に加えて、さらに特定抽選で当選することが設定されてもよい。この場合、上記した各特定条件が成立すると判定された場合に特定抽選が実行され、この特定抽選で当選した場合に、特別な効用が発生してもよい。
【0451】
以上のように、本実施形態によれば、複数の因子情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否が判定され、特定条件が成立する場合、特別な効用が発生する。これにより、継承キャラクタの選択について、より高い戦略性が要求されることとなり、ゲームの興趣性が向上する。また、例えば、能力の高い育成キャラクタを生成することに加えて、3つのシナリオ因子が紐付けられた育成キャラクタを生成することも、育成ゲームの目的となり得る。このように、育成ゲームの目的が多様化され、プレイヤのプレイ意欲が向上する。
【0452】
図38Aは、スキル画面310を説明する第1の図である。
図38Bは、スキル画面310を説明する第2の図である。トップ画面210のスキルコマンド216aが操作されると、
図38Aに示すスキル画面310がディスプレイ26に表示される。スキル画面310には、スキルポイント表示部214が表示される。スキルポイント表示部214には、上記と同様、育成対象キャラクタ(プレイヤ)が所持している現在のスキルポイントが表示される。なお、育成対象キャラクタは、トレーニングの成功、あるいは、各種イベントの発生により、スキルポイントを獲得することができる。
【0453】
スキルポイント表示部214の下方には、スキル表示領域311が設けられる。スキル表示領域311には、複数のスキル表示欄312が設けられる。スキル表示欄312には、獲得済みスキル、育成対象キャラクタに予め設定されている所持スキル、各種イベントの発生等により所持した所持スキル等が表示される。なお、
図38Aでは、3つのスキル表示欄312がスキル表示領域311に表示されているが、スキル表示領域311に対して上下方向のフリック操作が入力されると、さらに他のスキル表示欄312がスキル表示領域311に表示される。
【0454】
スキル表示領域311には、スキルの名称、スキルの発動条件および発動した際の効果等が表示される。また、スキル表示領域311の右側には、必要ポイント表示部313が表示される。必要ポイント表示部313には、当該スキルを獲得するために必要なスキルポイントが表示される。また、必要ポイント表示部313には、「+」または「-」と記された操作部が設けられている。プレイヤは、「+」と記された操作部を操作することで、スキル表示欄312に表示されたスキルを選択状態とすることができる。また、プレイヤは、「-」と記された操作部を操作することで、スキル表示欄312に表示されたスキルの選択状態を解除することができる。
【0455】
なお、所持スキルに対して第1ヒントイベントあるいは第2ヒントイベントが発生した場合には、この所持スキルを獲得するために消費するスキルポイントが割り引かれる。また、育成ゲームの開始前に、キャラクタのヒントレベルが強化されている場合にも、所持スキルを獲得するためのスキルポイントが割り引かれる。ここでは、ヒントを獲得した所持スキルについては、割り引き後のスキルポイントが必要ポイント表示部313に表示される。このとき、割引率を示す割引率表示アイコン314が、スキル表示欄312に表示される。
【0456】
また、スキル画面310においては、獲得可能なスキルに対応するスキル表示欄312と、獲得不可能なスキルに対応するスキル表示欄312とが識別表示される。例えば、獲得済みスキルに対応するスキル表示欄312、および、スキルポイントの不足によって獲得することができない所持スキルに対応するスキル表示欄312は、グレーアウト表示(図中、クロスハッチングで示す)される。なお、獲得済みスキルに対応するスキル表示欄312には、必要ポイント表示部313に代えて、「獲得済み」と記されたアイコンが表示される。
【0457】
また、スキル表示領域311よりも下方には、決定操作部315a、リセット操作部315b、リターン操作部315cが設けられる。いずれかのスキルの選択状態で決定操作部315aが操作されると、不図示の確認画面が表示される。そして、確認画面において、スキルを獲得するための所定操作が入力されると、選択状態のスキルに獲得情報が紐付けられる。つまり、所持スキルが獲得済みスキルに更新される。
【0458】
例えば、
図38Aに示す状態で、スキル表示領域311の最上段に表示されるスキル表示欄312に対応するスキルが獲得されたとする。この場合、スキルの獲得に伴い、スキル画面310が
図38Bに示すように更新される。ここでは、スキル表示領域311の最上段に表示されるスキル表示欄312がグレーアウト表示されている。また、スキルポイント表示部214には、スキルの獲得後の残りのスキルポイントが表示されている。
【0459】
なお、リセット操作部315bが操作されると、全てのスキルの選択状態が解除される。また、リターン操作部315cが操作されると、スキル画面310が閉じられ、トップ画面210が表示される。
【0460】
図39は、スキルの一覧情報の一例を説明する図である。プレイヤ端末1およびサーバ1000には、スキルの一覧情報が記憶されている。各スキルには、固有のスキルIDが紐付けられている。スキルIDは、スキルを識別するための識別情報である。スキルIDには、スキル名称、スキルの効用を示す効用情報、スキルを獲得するために必要なスキルポイント等、さまざまな情報が紐付けられている。また、育成メインゲーム中は、スキルIDごとに、スキル状態が管理される。
【0461】
図40は、スキル状態の一例を説明する図である。スキル状態は、育成対象キャラクタが獲得可能な状態であるか否かを識別する情報である。ここでは、獲得不可能状態を示す「00」、獲得可能状態を示す「01」、獲得済み状態を示す「02」の3つのスキル状態が設けられる。育成メインゲーム中は、各スキルIDに、上記3つのスキル状態のいずれかが紐付けられる。なお、ここでは3つのスキル状態が設けられることとしたが、さらに他のスキル状態が設けられてもよい。
【0462】
「00」の獲得不可能状態は、育成対象キャラクタがスキルを獲得することができない状態であることを示す。すなわち、育成対象キャラクタは、スキル状態が「00」の獲得不可能状態に設定されているスキルを獲得することができない。例えば、育成対象キャラクタの所持スキルではなく、育成メインゲーム中に発生するイベント等によってスキルヒントが獲得されていないスキルについては、スキル状態が「00」の獲得不可能状態に設定されている。
【0463】
一方、育成対象キャラクタの所持スキル、あるいは、育成メインゲーム中に発生するイベント等によってスキルヒントが獲得されたスキルであって、育成対象キャラクタが未獲得のスキルについては、スキル状態が「01」の獲得可能状態に設定される。したがって、例えば、スキル状態が「00」の獲得不可能状態に設定されているスキルについて、ヒントイベントが発生すると、当該スキルのスキル状態が「01」の獲得可能状態に更新される。
【0464】
すなわち、育成対象キャラクタに紐付けられるパラメータには、獲得可能状態(01)または獲得不可能状態(00)に設定される複数種類のスキルが含まれる。そして、所定の獲得条件の成立により、獲得可能状態(01)に設定されているスキルの獲得済み情報(獲得済み状態(02))が、育成対象キャラクタに紐付けられる。したがって、例えば、上記した特別な効用が発生すると、特別スキルのスキル状態が獲得不可能状態(00)から獲得可能状態(01)に変更される。
【0465】
また、育成対象キャラクタの所持スキルに設定されているスキルについては、育成メインゲームの開始時に、スキル状態が「01」の獲得可能状態に更新される。
【0466】
また、
図38A、
図38Bに示すスキル画面310において、スキルを獲得する操作が入力されると、育成対象キャラクタがスキルを獲得する。このとき、獲得されたスキルのスキル状態が、「01」の獲得可能状態から、「02」の獲得済み状態に更新される。換言すれば、スキル状態が「02」の獲得済み状態に更新されることで、育成対象キャラクタがスキルを獲得したこととなる。
図38A、
図38Bに示すスキル画面310においては、スキル状態が「01」の獲得可能状態、もしくは、「02」の獲得済み状態のスキルがスキル表示欄312に表示される。
【0467】
図41は、ヒントレベル一覧情報の一例を説明する図である。プレイヤ端末1およびサーバ1000には、ヒントレベル一覧情報が設けられる。プレイヤ端末1およびサーバ1000では、スキル状態が「01」の獲得可能状態のスキルIDが抽出され、ヒントレベル一覧情報に記憶される。そして、ヒントレベル一覧情報では、
図41に示すように、スキルIDごとにヒントレベルが記憶される。
【0468】
例えば、上記の継承イベントをはじめとする各種のイベントの発生により、育成対象キャラクタがヒントを獲得すると、ヒントレベル一覧情報において、ヒントレベルが更新される。なお、
図38A、
図38Bに示すスキル画面310においては、ヒントレベル一覧情報に基づいて、割引率表示アイコン314が表示される。
【0469】
図42Aは、レース選択画面320を説明する第1の図である。トップ画面210のレースコマンド215eが操作されると、
図42Aに示すレース選択画面320が表示される。レースは、育成対象キャラクタが所謂ノンプレイヤキャラクタ(以下、NPCという)とレースを行うゲーム性を有している。
【0470】
レース選択画面320の中央部には、育成対象キャラクタを出走させるレース種目を選択するためのレース選択操作部321が表示される。また、レース選択画面320の下部には、スタート操作部322が表示される。なお、レース選択画面320のレース選択操作部321によって選択できるレースは、ターンごとに予め設定されている。
【0471】
また、各レースには、出走条件が予め設定されており、プレイヤは、出走条件を満たしているレースに限り、育成対象キャラクタを出走させることができる。上記したように、レースには、出走条件としてファン数が規定されたものがある。規定されたファン数に満たないレースについては、
図42Aに示すように、レース選択操作部321に出走条件が表示され、当該レースを選択することができない旨が報知される。また、目標レースが設定された目標ターンでは、レース選択画面320において、目標レースのみが選択可能に表示される。
【0472】
図42Bは、レース開始画面330を説明する図である。レース選択操作部321で出場するレースのレース種目が選択された状態で、スタート操作部322が操作されると、
図42Bに示すレース開始画面330が表示される。レース開始画面330の中央部には戦略表示部331が表示される。また、戦略表示部331には、現在選択中の戦略(追込、差し、先行、逃げ)が強調表示される。また、戦略表示部331には、チェンジ操作部332が表示されている。チェンジ操作部332が操作されると、不図示の戦略変更画面がディスプレイ26に表示される。プレイヤは、戦略変更画面における操作により、レースにおける戦略を任意の戦略に変更することができる。
【0473】
また、レース開始画面330の下部には、リザルト操作部333およびレース操作部334が表示されている。レース操作部334が操作された場合、不図示のレース画面がディスプレイ26に表示される。レース画面では、レースの展開の動画(以下、レース動画ともいう)が表示される。
【0474】
図42Cは、レース結果画面340を説明する第1の図である。
図42Dは、レース結果画面340を説明する第2の図である。上記のレース動画の再生が終了した場合、および、リザルト操作部333が操作された場合、レース結果画面340がディスプレイ26に表示される。レース結果画面340では、
図42Cに示すように、当該レースにおける育成対象キャラクタの着順が表示される。また、レース結果画面340では、
図42Dに示すように、現在の育成対象キャラクタのクラスが表示される。
【0475】
本実施形態では、獲得したファン数に応じて、育成対象キャラクタのクラス分けがなされる。各クラスには、ファン数の範囲が設定されている。ここでは、ファン数によって、育成対象キャラクタが8段階のクラスのいずれかに分類される。レース結果画面340では、今回のレースで獲得したファン数を、それ以前に獲得していたファン数に加算した累積のファン数が表示される。また、累積したファン数に対応する現在のクラスが識別表示される。
【0476】
以上のように、育成メインゲームでは、ターンが進むにつれて、育成対象キャラクタの能力パラメータが上昇する。能力パラメータは、トレーニングの成功、あるいは、各種イベントの出現により上昇する。そして、育成メインゲームにおいて、全てのターンが終了すると、育成ゲームが終了となる。また、育成メインゲームの途中で、キャラクタごとに設定される目標を達成することができなかった場合には、その時点で育成ゲームが終了となる。
【0477】
ここで、育成ゲームが終了すると、育成ゲームで育成した育成対象キャラクタが育成キャラクタとして記憶される。より厳密には、育成ゲームで育成された育成キャラクタに関する情報(以下、育成キャラクタ情報という)が、プレイヤIDに紐付けて記憶される。なお、育成キャラクタ情報は、プレイヤ端末1およびサーバ1000の双方で記憶される。プレイヤIDに紐付けて記憶される育成キャラクタ情報には、能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキル、継承情報等が含まれる。
【0478】
育成ゲームが終了すると、育成された育成キャラクタの評価点が算出される。ここでは、育成ゲーム終了時点における能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキル、レースの戦績、チームレースの戦績等に基づいて、評価点が算出される。なお、評価点の算出方法、換言すれば、評価点を算出するための計算式は予め用意されており、所定の計算式に基づいて評価点が算出される。なお、評価点の算出方法、計算式は特に限定されない。例えば、育成ゲーム終了時点における能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキル等、チーム競技ゲームや他のゲームにおけるレースに育成キャラクタが出走した際に、レース結果に影響を及ぼすパラメータのみに基づいて評価点が算出されてもよい。
【0479】
また、育成キャラクタには、評価点に基づいて育成ランクが設定される。育成ランクは、育成キャラクタの強さを示す指標であり、各育成ランクには、評価点の範囲が対応付けられている。例えば、評価点が13000~14499の育成キャラクタには、「A+」の育成ランクが付与され、評価点が14500~15499の育成キャラクタには、「S」の育成ランクが付与される。このように、評価点に基づいて育成ランクが付与されることで、育成キャラクタの大凡の強さがわかりやすくなる。なお、育成キャラクタ情報には、評価点および育成ランクも含まれる。
【0480】
図43Aは、育成完了画面350を説明する第1の図である。
図43Bは、育成完了画面350を説明する第2の図である。
図43Cは、育成完了画面350を説明する第3の図である。育成ゲームが終了すると、
図43Aに示すように、育成完了画面350がディスプレイ26に表示される。育成完了画面350には、まず、育成された育成キャラクタの育成ランクが表示され、その後、
図43Bに示すように、評価点が表示される。
【0481】
また、評価点が表示されてから所定時間が経過すると、
図43Cに示すように、育成キャラクタの能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキルが育成完了画面350に表示される。このとき、育成完了画面350には、クローズ操作部351が設けられる。クローズ操作部351がタップされると、育成完了画面350が非表示となり、ホーム画面100がディスプレイ26に表示される。
【0482】
なお、育成ゲームが終了すると、育成キャラクタが獲得する因子の抽選が行われ、育成キャラクタに因子情報が紐付けて記憶される。図示は省略するが、育成完了画面350において、プレイヤは、育成キャラクタが獲得した因子情報を表示させることができる。因子の抽選は、因子種別ごとに、予め設定された条件にしたがって実行される。因子の獲得確率等は、育成ゲームの結果に基づいて設定される。
【0483】
また、詳しい説明は省略するが、プレイヤは、所定の操作を行うことで、プレイ中の育成ゲームをリタイア、すなわち、育成ゲームを途中で終了させることができる。このように、プレイヤが育成ゲームをリタイアした場合には、育成キャラクタが生成されることなく、育成ゲームが終了する。
【0484】
以上のように、育成ゲームにおいては、育成対象キャラクタに紐付けられたさまざまなパラメータが更新される。そして、育成ゲームが完了すると、プレイヤは、育成ゲームの完了時のパラメータが紐付けられた育成キャラクタを所持することができる。このようにして生成された育成キャラクタは、上記したレースゲームに出走可能となる。したがって、プレイヤは、より高いパラメータが紐付けられた育成キャラクタの生成を目指して、育成ゲームを繰り返しプレイすることとなる。
【0485】
次に、プレイヤ端末1およびサーバ1000の機能的構成について説明する。
【0486】
(プレイヤ端末1の機能的構成)
図44は、プレイヤ端末1におけるメモリ12の構成およびコンピュータとしての機能を説明する図である。メモリ12には、プログラム記憶領域12a、および、データ記憶領域12bが設けられている。CPU10は、ゲームが開始されると、端末側ゲーム制御用プログラム(モジュール)をプログラム記憶領域12aに記憶する。
【0487】
端末側ゲーム制御用プログラムには、情報設定処理プログラム700、育成ゲーム実行プログラム701、育成完了時処理プログラム702が含まれる。なお、
図44に列挙したプログラムは一例であり、端末側ゲーム制御用プログラムには、この他にも多数のプログラムが設けられている。
【0488】
データ記憶領域12bには、データを記憶する記憶部として、プレイヤ情報記憶部750、ゲーム情報記憶部751が設けられている。なお、データ記憶領域12bには、この他にも多数の記憶部が設けられている。ここでは、育成ゲーム等、ゲームに直接関係する情報(以下、ゲーム情報と呼ぶ)がゲーム情報記憶部751に記憶される。なお、育成ゲーム等、各ゲームの進行中における各種の情報の仮登録もゲーム情報記憶部751になされる。したがって、育成ゲームで育成された育成キャラクタに関係する全ての情報はゲーム情報記憶部751に記憶される。
【0489】
また、例えば、プレイヤあるいは他のプレイヤに関する情報、プレイヤ端末1の設定情報、プレイヤが所持するアイテム、サポートカード等、ゲーム情報以外の情報を全てプレイヤ情報とする。プレイヤ情報は、プレイヤIDに紐付けられる情報であり、プレイヤ情報記憶部750に記憶される。
【0490】
CPU10は、プログラム記憶領域12aに記憶された各プログラムを動作させ、データ記憶領域12bの各記憶部のデータを更新する。そして、CPU10は、プログラム記憶領域12aに記憶された各プログラムを動作させることで、プレイヤ端末1(コンピュータ)を、端末側ゲーム制御部1Aとして機能させる。端末側ゲーム制御部1Aは、情報設定処理部700a、育成ゲーム実行部701a、育成完了時処理部702aを含む。
【0491】
具体的には、CPU10は、情報設定処理プログラム700を動作させ、コンピュータを情報設定処理部700aとして機能させる。同様に、CPU10は、育成ゲーム実行プログラム701、育成完了時処理プログラム702を動作させ、それぞれ育成ゲーム実行部701a、育成完了時処理部702aとして機能させる。
【0492】
情報設定処理部700aは、プレイヤ端末1において各種の情報の設定が行われた場合に、設定に関する情報をプレイヤ情報としてプレイヤ情報記憶部750に記憶する。また、情報設定処理部700aは、プレイヤ情報記憶部750の情報を更新した場合、更新情報をサーバ1000に送信する。
【0493】
育成ゲーム実行部701aは、育成ゲームに関する全ての処理を実行する。具体的には、育成ゲーム実行部701aは、準備段階処理および育成段階処理を実行する。
【0494】
育成完了時処理部702aは、育成ゲームの完了時に、育成キャラクタの能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキル、継承情報、因子情報、育成に使用したキャラクタの種別等を含む育成キャラクタ情報を記憶する。
【0495】
(サーバ1000の機能的構成)
図45は、サーバ1000におけるメモリ1012の構成およびコンピュータとしての機能を説明する図である。メモリ1012には、プログラム記憶領域1012a、および、データ記憶領域1012bが設けられている。CPU1010は、ゲームが開始されると、サーバ側ゲーム制御用プログラム(モジュール)をプログラム記憶領域1012aに記憶する。
【0496】
サーバ側ゲーム制御用プログラムには、情報設定処理プログラム1100、育成ゲーム実行プログラム1101、育成ゲーム終了処理プログラム1102が含まれる。なお、
図45に列挙したプログラムは一例であり、サーバ側ゲーム制御用プログラムには、この他にも多数のプログラムが設けられている。
【0497】
データ記憶領域1012bには、データを記憶する記憶部として、プレイヤ情報記憶部1150、ゲーム情報記憶部1151が設けられている。なお、データ記憶領域1012bには、この他にも多数の記憶部が設けられている。ここでは、全てのプレイヤのゲーム情報が、プレイヤIDに紐付けられてゲーム情報記憶部1151に記憶される。また、全てのプレイヤのプレイヤ情報が、プレイヤIDに紐付けられてプレイヤ情報記憶部1150に記憶される。
【0498】
CPU1010は、プログラム記憶領域1012aに記憶された各プログラムを動作させ、データ記憶領域1012bの各記憶部のデータを更新する。そして、CPU1010は、プログラム記憶領域1012aに記憶された各プログラムを動作させることで、サーバ1000(コンピュータ)を、サーバ側ゲーム制御部1000Aとして機能させる。サーバ側ゲーム制御部1000Aは、情報設定処理部1100a、育成ゲーム実行部1101a、育成ゲーム終了処理部1102aを含む。
【0499】
具体的には、CPU1010は、情報設定処理プログラム1100を動作させ、コンピュータを情報設定処理部1100aとして機能させる。同様に、CPU1010は、育成ゲーム実行プログラム1101、育成ゲーム終了処理プログラム1102を動作させ、それぞれ育成ゲーム実行部1101a、育成ゲーム終了処理部1102aとして機能させる。
【0500】
情報設定処理部1100aは、プレイヤ端末1において各種の情報の設定が行われた場合に、プレイヤ端末1から受信した更新情報に基づいて、プレイヤ情報記憶部1150のプレイヤ情報を更新する。
【0501】
育成ゲーム実行部1101aは、育成ゲームに関する全ての処理を実行する。
【0502】
育成ゲーム終了処理部1102aは、育成ゲームが終了すると、育成された育成キャラクタについて、評価点や育成ランク等を導出する。また、育成ゲーム終了処理部1102aは、育成キャラクタが獲得する因子を抽選により決定する。そして、育成キャラクタの能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキル、継承情報、因子情報、育成に使用したキャラクタの種別等を含む育成キャラクタ情報をプレイヤIDに紐付けてゲーム情報記憶部1151に記憶する。
【0503】
なお、プレイヤ端末1における情報設定処理部700aと、サーバ1000における情報設定処理部1100aとは、いずれもプレイヤ情報を記憶する点で共通するが、具体的な処理の内容や、記憶するプレイヤ情報の範囲が互いに異なる。また、プレイヤ端末1における育成ゲーム実行部701aと、サーバ1000における育成ゲーム実行部1101aとは、いずれも育成ゲームに関する処理を実行する点で共通するが、両者の役割、すなわち、担当範囲が異なっている。
【0504】
上記のプレイヤ端末1およびサーバ1000における各機能部が遂行する処理について、以下にフローチャートを用いて説明する。
【0505】
(プレイヤ端末1およびサーバ1000の処理)
<育成ゲームに係る処理>
図46は、育成ゲームに係るプレイヤ端末1およびサーバ1000の処理を説明するシーケンス図である。なお、以下の説明では、プレイヤ端末1における処理をPn(nは任意の整数)と示す。また、サーバ1000における処理をSn(nは任意の整数)と示す。
【0506】
プレイヤがプレイヤ端末1において各種の設定変更操作を行うと、プレイヤ端末1の情報設定処理部700aは、プレイヤの操作入力に基づいて、プレイヤ情報記憶部750を更新するための情報設定処理(P1)を行う。この情報設定処理では、更新情報がサーバ1000に送信される。サーバ1000では、更新情報を受信すると、情報設定処理部1100aがプレイヤ情報記憶部1150のプレイヤ情報を更新する(S1)。
【0507】
なお、P1、S1で更新されるプレイヤ情報としては、例えば、プレイヤが設定可能なプロフィール情報がある。また、例えば、設定変更操作として、他のプレイヤをフレンドに追加する操作、あるいは、フレンドを解除する操作が入力されると、フレンドに関する情報であるフレンド情報が更新される。なお、P1およびS1では、情報設定処理部700a、情報設定処理部1100aそれぞれが、育成ゲームを実行するために消費するゲームポイントを管理している。情報設定処理部700a、1100aは、ゲームポイントが上限値未満である場合、時間を計時し、所定時間おきにゲームポイントを所定値ずつプレイヤに付与する。
【0508】
プレイヤ端末1において、育成ゲームを開始するための育成ゲーム開始操作が入力されると、育成ゲーム実行部701aは、準備段階処理(P6)を実行する。また、この準備段階処理中には、プレイヤ端末1とサーバ1000との間で通信処理が行われる。サーバ1000では、プレイヤ端末1から受信する情報に基づいて、育成ゲーム実行部1101aが準備段階処理(S6)を実行する。
【0509】
図47は、プレイヤ端末1における準備段階処理(P6)を説明するフローチャートである。プレイヤ端末1の育成ゲーム実行部701aは、育成対象キャラクタ選択画面表示処理を実行する(P6-1)。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、育成対象キャラクタ選択画面150を表示させ、プレイヤの操作入力に基づいて、育成対象キャラクタを仮登録する。
【0510】
具体的には、育成ゲーム実行部701aは、プレイヤにより、画面の表示を切り替える表示切替操作が入力された場合、ディスプレイ26の表示画面を切り替える。例えば、育成ゲーム実行部701aは、育成対象キャラクタ選択画面150においてキャラクタアイコン151の長押し操作が入力されると、キャラクタ詳細画面160を表示する。また、キャラクタ詳細画面160において、強化操作部163bが操作されると、キャラクタ強化画面165を表示する。また、育成対象キャラクタ選択画面150において、選択操作(キャラクタアイコン151の操作)が入力されると、育成ゲーム実行部701aは、選択操作が入力されたキャラクタアイコン151に対応するキャラクタを仮登録し、表示画面を切り替える。
【0511】
また、育成対象キャラクタ選択画面150において、決定操作(ネクスト操作部154の操作)が入力されると、育成ゲーム実行部701aは、仮登録されたキャラクタを育成対象キャラクタとして仮登録する。また、育成ゲーム実行部701aは、フレンドの代表キャラクタ等、所定の抽出条件にしたがって抽出された代表キャラクタに関する情報をサーバ1000から取得し、継承キャラクタ選択画面170を表示する。
【0512】
次に、育成ゲーム実行部701aは、継承キャラクタ選択画面表示処理を実行する(P6-2)。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、表示切替操作が入力された場合に、ディスプレイ26の表示画面を切り替える。また、育成キャラクタ一覧画面180において、選択操作(育成キャラクタアイコン182の操作)が入力されると、育成ゲーム実行部701aは、選択操作入力が行われた育成キャラクタアイコン182に対応するキャラクタを継承キャラクタとして仮登録し、表示画面を切り替える。
【0513】
また、継承キャラクタ選択画面170において、決定操作(ネクスト操作部154の操作)が入力されると、育成ゲーム実行部701aは、サポートカード編成画面190をディスプレイ26に表示する。
【0514】
次に、育成ゲーム実行部701aは、サポートカード選択画面表示処理を実行する(P6-3)。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、選択操作(サポートカードのカードアイコン201の操作)が入力されると、選択操作が行われたカードアイコン201に対応するサポートカードを仮登録し、表示画面を切り替える。
【0515】
また、サポートカード編成画面190の表示中において、画面の表示を切り替える表示切替操作が入力された場合、育成ゲーム実行部701aは、ディスプレイ26の表示画面を切り替える。また、育成ゲーム実行部701aは、決定操作(スタート操作部193の操作)が入力されると、最終確認画面205をディスプレイ26に表示する。
【0516】
次に、育成ゲーム実行部701aは、最終確認画面表示処理(P6-4)を実行する。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、画面の表示を切り替える表示切替操作が入力された場合、ディスプレイ26の表示画面を切り替える。
【0517】
また、プリセット選択画面205Aにおいて、選択操作(セレクト操作部206cの操作)が入力された場合、育成ゲーム実行部701aは、選択操作入力が行われたプリセットに対応する予約選択情報を仮登録し、表示画面を切り替える。
【0518】
なお、最終確認画面表示処理では、P6-2で仮登録された継承キャラクタ、P6-3で仮登録されたサポートカードが、育成メインゲームを開始するための条件を満たしているかが判定される。また、育成メインゲームを開始するための条件には、ゲームポイントが所定値(例えば30)以上であることが含まれる。ここでは、育成メインゲームを開始するための条件が全て満たされている場合、スタート操作部205bが有効化され、全ての条件が満たされていない場合、スタート操作部205bが無効化される。つまり、最終確認画面表示処理では、育成メインゲームを開始するための全ての条件が満たされている場合に限り、スタート操作部205bが有効化される。
【0519】
最終確認画面205において、決定操作(有効化されたスタート操作部205bの操作)が入力されると、育成ゲーム実行部701aは、確認情報をサーバ1000に送信する。なお、確認情報には、仮登録されている育成対象キャラクタ、継承キャラクタおよびサポートカードを識別する情報が含まれる。確認情報を受信すると、サーバ1000において、準備段階処理(S6)が実行される。詳しくは後述するが、サーバ1000においては、育成メインゲームの実行許可の判定が行われる。育成メインゲームの実行が可能であると判定された場合、プレイヤ端末1は、サーバ1000から許可情報を受信する。
【0520】
確認情報を送信した後、サーバ1000から許可情報を受信すると、育成ゲーム実行部701aは、準備段階完了処理を行う(P6-5)。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、仮登録された育成対象キャラクタを登録する。また、育成ゲーム実行部701aは、継承キャラクタとして仮登録された育成キャラクタ、および、仮登録されたサポートカードをデッキに登録する。
【0521】
また、育成ゲーム実行部701aは、特定キャラクタ情報に基づいて、特定キャラクタに設定されているキャラクタのキャラクタIDを登録する。また、育成ゲーム実行部701aは、初期キャラクタ識別情報を設定する。また、育成ゲーム実行部701aは、仮登録されたプリセットの予約選択情報を登録する。これにより、準備段階完了処理が終了し、育成メインゲームが開始される。
【0522】
図48は、サーバ1000における準備段階処理(S6)を説明するフローチャートである。育成ゲーム実行部1101aは、確認情報を受信すると、プレイヤ情報記憶部1150に記憶されているプレイヤの所持キャラクタを確認する(S6-1)。育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤが選択した育成対象キャラクタが、所持キャラクタに含まれていれば、異常なしと判定する(S6-2)。
【0523】
プレイヤが選択した育成対象キャラクタに異常がなければ(S6-2のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤが選択したサポートカードに異常がないかを確認する(S6-3)。なお、S6-3では、プレイヤが所持していないサポートカードが選択された場合、プレイヤが選択したレンタルカードが、当該プレイヤのプレイヤIDに紐付けられていない場合、サポートキャラクタが育成対象キャラクタと重複する場合等に、異常ありと判定される。
【0524】
プレイヤが選択したサポートカードに異常がなければ(S6-4のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、ゲーム情報記憶部1151に記憶されている育成キャラクタ情報を確認する(S6-5)。そして、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤが継承キャラクタに選択した育成キャラクタが、当該プレイヤのプレイヤIDに紐付けられている場合、つまり、プレイヤ自身が育成した育成キャラクタが継承キャラクタとして選択されている場合、継承キャラクタの異常なしと判定する(S6-6のYES)。
【0525】
継承キャラクタの異常なしと判定された場合、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤが継承キャラクタに選択した育成キャラクタに、他のプレイヤの代表キャラクタが含まれるかを判定する(S6-7)。他のプレイヤの代表キャラクタが含まれる場合(S6-7のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、当日の使用回数が3回未満であるかを判定する(S6-8)。
【0526】
当日の使用回数が3回未満である場合(S6-8のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤが所持する所定のゲーム内通貨が2000以上であるかを判定する(S6-9)。つまり、S6-8およびS6-9では、編成条件が満たされているかが判定される。プレイヤが2000以上のゲーム内通貨を所持している場合(S6-9のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、当日使用回数を「1」加算する(S6-10)。また、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤ情報記憶部1150に記憶されている所定のゲーム内通貨の所持数を2000減算する(S6-11)。
【0527】
さらに、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤのゲームポイントを所定値(例えば30)減算する(S6-12)。そして、育成ゲーム実行部1101aは、育成対象キャラクタ、継承キャラクタおよびサポートカードに異常がなく、また、他のプレイヤの代表キャラクタを使用するための編成条件が満たされている場合、許可情報をセットし(S6-13)、プレイヤ端末1に受信させる。一方、育成対象キャラクタ、継承キャラクタおよびサポートカードのいずれかに異常がある場合、あるいは、他のプレイヤの代表キャラクタを使用するための編成条件が満たされていない場合、育成ゲーム実行部1101aは、不許可情報をセットし(S6-14)、プレイヤ端末1に受信させる。不許可情報を受信した場合、プレイヤ端末1では、最終確認画面205が表示され、所定のエラーが報知される。
【0528】
図46に戻り、準備段階処理(P6、S6)が終了すると、プレイヤ端末1において、育成ゲーム実行部701aが育成段階処理(P7)を実行する。また、この育成段階処理中には、プレイヤ端末1とサーバ1000との間で通信処理が行われる。サーバ1000では、プレイヤ端末1から受信する情報に基づいて、育成ゲーム実行部1101aが育成段階処理(S7)を実行する。
【0529】
以下では、プレイヤ端末1において実行される育成段階処理(P7)、および、サーバ1000において実行される育成段階処理(S7)について説明する。ただし、ここでは、理解を容易とするために、プレイヤ端末1における処理、および、サーバ1000における処理について、適宜順番を入れ替えて説明する。
【0530】
図49は、サーバ1000における育成段階処理を説明するフローチャートである。サーバ1000の育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤ端末1から開始コマンドを受信するのを待機する(S7-1)。そして、開始コマンドを受信すると(S7-1のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、ターン開始時処理(S10)を実行する。なお、開始コマンドは、例えば、育成段化処理の開始時、現在のターンに係る処理や演出が完了時等に、プレイヤ端末1からサーバ1000に送信される。
【0531】
図50は、サーバ1000におけるターン開始時処理を説明するフローチャートである。サーバ1000の育成ゲーム実行部1101aは、現在のターン数を更新する(S10-1)。そして、現在のターンが、因子発動ターンである場合(S10-2のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、発動因子決定処理を実行する(S11)。
【0532】
図51は、サーバ1000における発動因子決定処理を説明するフローチャートである。育成ゲーム実行部1101aは、基礎能力因子の発動処理を実行する(S11-1)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに紐付けられている基礎能力因子を抽出し、抽出された基礎能力因子ごとに、発動抽選を実行する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定された基礎能力因子ごとに、因子発動によって発生する効用を決定する。具体的には、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定された基礎能力因子ごとに、能力パラメータの上昇値、および、能力パラメータの上限値の上昇値を決定する。そして、決定された上昇値が、現在のパラメータに加算される。これにより、基礎能力因子の発動によって効用が発生することとなる。
【0533】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、適性因子の発動処理を実行する(S11-2)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに紐付けられている適性因子を抽出し、抽出された適性因子ごとに、発動抽選を実行する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定された適性因子に紐付けられた適性パラメータを更新する。これにより、適性因子の発動によって効用が発生することとなる。
【0534】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、レース因子の発動処理を実行する(S11-3)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに紐付けられているレース因子を抽出し、抽出されたレース因子ごとに、発動抽選を実行する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたレース因子ごとに、因子発動によって発生する効用を決定する。具体的には、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたレース因子ごとに、当該レース因子に紐付けられた因子レベルに基づいて、能力パラメータの上昇値を決定する。そして、決定された上昇値が、現在の能力パラメータに加算される。これにより、レース因子の発動によって効用が発生することとなる。
【0535】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、キャラ因子の発動処理を実行する(S11-4)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに紐付けられているキャラ因子を抽出し、抽出されたキャラ因子ごとに、発動抽選を実行する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたキャラ因子ごとに、因子発動によって発生する効用を決定する。具体的には、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたキャラ因子ごとに、当該キャラ因子に紐付けられた因子レベルに基づいて、ヒントレベルを決定する。
【0536】
このとき、発動が決定されたキャラ因子に紐付けられたスキル(スキルID)のスキル状態が、「00」の獲得不可能状態であれば、育成ゲーム実行部1101aは、スキル状態を「01」の獲得可能状態に更新する。また、この場合、育成ゲーム実行部1101aは、ヒントレベル一覧情報に、発動が決定されたキャラ因子に紐付けられたスキルIDを追加する。さらに、育成ゲーム実行部1101aは、ヒントレベル一覧情報に追加されたスキルIDに、決定されたヒントレベルを紐付けて記憶する。これにより、キャラ因子の発動によって効用が発生することとなる。
【0537】
なお、発動が決定されたキャラ因子に紐付けられたスキル(スキルID)のスキル状態が、「02」の獲得済み状態である場合には、スキル状態およびヒントレベル一覧情報は更新されない。また、発動が決定されたキャラ因子に紐付けられたスキル(スキルID)のスキル状態が、「01」の獲得可能状態である場合、決定されたヒントレベルが、現在のヒントレベルよりも高ければ、ヒントレベルが、決定されたヒントレベルに更新される。ただし、決定されたヒントレベルが、現在のヒントレベルよりも低ければ、ヒントレベルは更新されない。
【0538】
なお、所定のヒントレベルが獲得されているスキルについて、新たにヒントレベルが決定された場合に、決定されたヒントレベルが、現在のヒントレベルに加算されてもよい。例えば、現在のヒントレベルがレベル3のスキルに対して、新たにヒントレベルのレベル2が決定されたとする。この場合、当該スキルのヒントレベルが、レベル5に更新されてもよい。
【0539】
また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたキャラ因子ごとに、能力パラメータの上限値の上昇値を決定する。そして、決定された上昇値が、現在のパラメータに加算される。
【0540】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、スキル因子の発動処理を実行する(S11-5)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに紐付けられているスキル因子を抽出し、抽出されたスキル因子ごとに、発動抽選を実行する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたスキル因子ごとに、因子発動によって発生する効用を決定する。なお、スキル因子の発動によって効用を発生させる処理では、ヒントレベルが決定される。ヒントレベルを決定する処理は、上記のキャラ因子と同様である。
【0541】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、シナリオ因子の発動処理を実行する(S11-6)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに紐付けられているシナリオ因子を抽出し、抽出されたシナリオ因子ごとに、発動抽選を実行する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたシナリオ因子ごとに、因子発動によって発生する効用を決定する。具体的には、育成ゲーム実行部1101aは、発動が決定されたシナリオ因子ごとに、当該シナリオ因子に紐付けられた因子レベルに基づいて、能力パラメータの上昇値を決定する。そして、決定された上昇値が、当該シナリオ因子に紐付けられた現在の能力パラメータに加算される。これにより、シナリオ因子の発動によって効用が発生することとなる。
【0542】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、S11-6において、3種類のシナリオ因子の全てについて、発動が決定されたかを判定する(S11-7)。3種類のシナリオ因子の全てについて発動が決定された場合(S11-7のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、特別スキルのヒントレベルを決定する(S11-8)。ここでは、
図36Aに示す因子レベルのレベル3と同じ比率で、ヒントレベルが決定される。
【0543】
また、育成ゲーム実行部1101aは、特別スキルの効用発生処理を実行する(S11-9)。ここでは、特別スキル(スキルID)のスキル状態が、「00」の獲得不可能状態であれば、育成ゲーム実行部1101aは、スキル状態を「01」の獲得可能状態に更新する。また、この場合、育成ゲーム実行部1101aは、ヒントレベル一覧情報に、特別スキルのスキルIDを追加する。さらに、育成ゲーム実行部1101aは、ヒントレベル一覧情報に追加されたスキルIDに、決定されたヒントレベルを紐付けて記憶する。
【0544】
なお、継承イベントにおいて発動した因子については、当該因子を有する継承キャラクタの情報と紐付けて管理され、継承キャラクタの情報と紐付けて表示される。また、特別スキルについては、継承キャラクタの情報とは紐付けられないが、特定条件を満たす因子の発動表示と紐付けて、特別スキルが表示される。
【0545】
なお、特別スキル(スキルID)のスキル状態が、「02」の獲得済み状態である場合には、特別スキルのスキル状態およびヒントレベル一覧情報は更新されない。また、特別スキルのスキル状態が、「01」の獲得可能状態である場合、決定されたヒントレベルが、現在のヒントレベルよりも高ければ、ヒントレベルが、決定されたヒントレベルに更新される。ただし、決定されたヒントレベルが、現在のヒントレベルよりも低ければ、ヒントレベルは更新されない。なお、上記したように、特別スキルについても、決定されたヒントレベルが、現在のヒントレベルに加算されてもよい。
【0546】
図50に戻り、育成ゲーム実行部1101aは、イベント発生有無決定処理を実行する(S10-4)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、シナリオイベント、専用イベント、第1イベント等について、現在のターンで発生させるべきイベントを決定する。なお、イベントの発生により、育成対象キャラクタがスキルのヒントを獲得する場合には、上記と同様に、スキル状態およびヒントレベル一覧情報が更新される。
【0547】
また、現在のターンが、目標レースが設定された目標ターンではない場合(S10-5のNO)、育成ゲーム実行部1101aは、抽選によりトレーニング種目を決定するトレーニング種目決定処理を実行する(S10-6)。ここでは、同一のメインパラメータが設定され、互いに異なる競技ジャンルに分類される3つのトレーニング種目から、1つのトレーニング種目が抽選により決定される。この抽選は、5つのメインパラメータそれぞれに対して実行される。したがって、ここでは、15のトレーニング種目の中から、5つのトレーニング種目が決定されることとなる。また、ここでは、決定された5つのトレーニング種目が、それぞれ第1種目別コマンド221aから第5種目別コマンド221eに紐付けられる。
【0548】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、リンク判定処理を実行する(S10-7)。ここでは、S10-6において、同一の競技ジャンルに分類される2以上のトレーニング種目が決定された場合、これらトレーニング種目が紐付けられた複数の種目別コマンド221が互いにリンクしていることを示す判定情報が導出される。例えば、第1種目別コマンド221a、第2種目別コマンド221b、第5種目別コマンド221eに、球技の競技ジャンルに分類されるトレーニング種目が紐付けられたとする。この場合、第1種目別コマンド221aに対して、第2種目別コマンド221bおよび第5種目別コマンド221eがリンクしていることを示す判定情報が導出される。また、第2種目別コマンド221bに対して、第1種目別コマンド221aおよび第5種目別コマンド221eがリンクしていることを示す判定情報が導出される。また、第5種目別コマンド221eに対して、第1種目別コマンド221aおよび第2種目別コマンド221bがリンクしていることを示す判定情報が導出される。
【0549】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、配置キャラクタ決定処理を実行する(S10-8)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、サポートキャラクタ、特定キャラクタ、その他のストーリキャラクタについて、配置決定テーブルに基づいて、配置有無、および、配置するトレーニング種目を抽選により決定する。このとき、配置するトレーニング種目が決定された場合には、育成ゲーム実行部1101aは、決定されたトレーニング種目にキャラクタを紐付けて記憶する。
【0550】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、友情トレーニング設定処理を実行する(S10-9)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、S10-8においてトレーニング種目に配置されたサポートキャラクタを抽出する。そして、抽出されたサポートキャラクタについて、それぞれ友情トレーニング発生可能状態の設定条件を満たすかが判定される。育成ゲーム実行部1101aは、友情トレーニング発生可能状態の設定条件を満たすサポートキャラクタに対して、友情トレーニング発生情報を紐付ける。また、友情トレーニング発生可能状態の設定条件を満たすサポートキャラクタが配置されたトレーニング種目に対しても、友情トレーニング発生可能情報が紐付けられる。
【0551】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、能力パラメータの上昇値算出処理を実行する(S10-10)。ここでは、
図28Aに示す能力パラメータの上昇値算出式に基づいて、S10-6で決定されたトレーニング種目ごとに、5つの能力パラメータそれぞれの上昇値が算出される。このとき、S10-7で導出された判定情報が参照される。なお、育成ゲーム実行部1101aは、トレーニング種目ごとに、トレーニングに成功した場合に付与されるスキルポイントを決定する。
【0552】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、競技レベルの上昇値算出処理を実行する(S10-11)。ここでは、
図23Aに示す競技レベルの上昇値算出式に基づいて、S10-6で決定されたトレーニング種目ごとに、競技レベルの上昇値が算出される。
【0553】
次に、育成ゲーム実行部1101aは、トレーニングが実行された場合に更新されるパラメータの更新値を決定する(S10-12)。ここでは、例えば、トレーニング成功時の体力減少量あるいは体力回復量が決定される。また、育成ゲーム実行部1101aは、育成対象キャラクタの体力に基づいて、各トレーニング種目に対するトレーニングの失敗率を算出する。
【0554】
また、育成ゲーム実行部1101aは、第2イベント発生有無決定処理を実行する(S10-13)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、トレーニング種目に紐付けられたサポートカードに予め設定されているサポートイベントの実行有無を抽選により決定する。なお、サポートイベントの実行により、育成対象キャラクタがスキルのヒントを獲得する場合には、上記と同様に、スキル状態およびヒントレベル一覧情報が更新される。
【0555】
そして、育成ゲーム実行部1101aは、上記の各処理で決定された情報をゲーム情報として保存し、プレイヤ端末1に受信させる(S10-14)。
【0556】
図52は、プレイヤ端末1における育成段階処理を説明するフローチャートである。プレイヤ端末1の育成ゲーム実行部701aは、サーバ1000からゲーム情報を受信するのを待機する(P7-1)。そして、ゲーム情報を受信すると(P7-1のYES)、育成ゲーム実行部701aは、コマンド設定処理を実行する(P7-2)。ここでは、現在のターン数に基づいて、プレイヤが選択可能なコマンドを設定する処理が行われる。具体的には、トレーニングを実行可能なターンでは、受信したゲーム情報に基づいて、5つの種目別コマンド221が選択可能なコマンドとして設定される。換言すれば、5つの種目別コマンド221に、それぞれトレーニング種目が紐付けられる。また、目標レースが設定された目標ターンでは、目標レースが選択可能なコマンドとして設定される。
【0557】
また、育成ゲーム実行部701aは、受信したゲーム情報に基づいてゲーム画面を表示させる表示制御処理を実行する(P7-3)。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、受信したゲーム情報に基づいて、トップ画面210、トレーニング画面220等の表示を行う。一例として、育成ゲーム実行部701aは、トレーニング画面220において、P7-2で設定された種目別コマンド221を表示する。また、育成ゲーム実行部701aは、トレーニング種目ごとに、配置キャラクタアイコン222を表示する。また、育成ゲーム実行部701aは、ステータス表示部213の表示制御を行う。さらに、育成ゲーム実行部701aは、友情トレーニング発生可能状態に設定されたトレーニング種目に対応する種目別コマンド221、および、トップ画面210のトレーニングコマンド215bにエフェクトを表示させる。
【0558】
その後、サブコマンド関連操作(スキルの獲得または相談に関連する操作)が入力されると(P7-4のYES)、育成ゲーム実行部701aは、サブコマンド処理(P15)を実行する。
【0559】
図53は、プレイヤ端末1におけるサブコマンド処理を説明するフローチャートである。育成ゲーム実行部701aは、入力されたサブコマンド関連操作が決定操作であるかを判定する(P15-1)。決定操作は、
図32における相談画面260の変更ボタン268aに対する操作、および、
図38A、
図38Bにおけるスキル画面310の決定操作部315aに対する操作である。つまり、決定操作は、スキルを獲得する操作、または、種目別コマンド221を変更する操作である。
【0560】
入力されたサブコマンド関連操作が決定操作である場合(P15-1のYES)、育成ゲーム実行部701aは、サブコマンド指定情報をサーバ1000に送信する(P15-2)。サブコマンド指定情報には、獲得するスキルを示す情報、または、変更前および変更後のトレーニング種目(競技ジャンル)を示す情報が含まれる。
【0561】
詳しくは後述するが、サーバ1000では、サブコマンド指定情報を受信すると、更新情報がセットされる。プレイヤ端末1は、サーバ1000から更新情報を受信するのを待機する(P15-3)。更新情報を受信すると(P15-3のYES)、育成ゲーム実行部701aは、更新情報受信処理を実行する(P15-4)。ここでは、育成ゲーム実行部701aは、受信した更新情報に基づいて、ゲーム情報記憶部751のゲーム情報を更新する。スキルが獲得された場合、スキル状態が「02」の獲得済み状態に更新される。この場合、ヒントレベル一覧情報から、獲得されたスキルに紐付けられたスキルIDおよび当該スキルIDに紐付けられたヒントレベルが削除される。また、育成ゲーム実行部701aは、プレイヤの操作入力、または、受信した更新情報に基づいて、ゲーム画面を更新する表示制御処理を実行する(P15-5)。
【0562】
図52に戻り、育成ゲーム実行部701aは、メインコマンドが操作されるまで(P7-5のNO)、P7-3からP7-5の処理を繰り返す。メインコマンドが操作されると(P7-5のYES)、育成ゲーム実行部701aは、プレイヤの操作入力がなされたメインコマンドに対応するメインコマンド指定情報をサーバ1000に送信する(P7-6)。その後、プレイヤ端末1は、サーバ1000から結果情報を受信するまで待機する(P7-7のNO)。
【0563】
図49に戻り、育成ゲーム実行部1101aは、ターン開始時処理の実行後、プレイヤ端末1からサブコマンド指定情報を受信すると(S7-2のYES)、サブコマンド指定情報受信処理を実行する(S15)。
【0564】
図54は、サーバ1000におけるサブコマンド指定情報受信処理を説明するフローチャートである。スキルの獲得を示すサブコマンド指定情報を受信すると(S15-1のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、スキル獲得処理を実行する(S15-2)。ここでは、プレイヤが獲得したスキルに獲得情報が紐付けられる。具体的には、育成ゲーム実行部1101aは、ゲーム情報記憶部1151において、獲得されたスキルのスキルIDに紐付けられたスキル状態を、「02」の獲得済み状態に更新する。また、育成ゲーム実行部1101aは、ヒントレベル一覧情報から、獲得されたスキルに紐付けられたスキルIDおよび当該スキルIDに紐付けられたヒントレベルを削除する。また、ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、獲得されたスキル、および、ヒントレベルに応じて、スキルポイントを減算する。
【0565】
また、トレーニング種目の変更を示すサブコマンド指定情報を受信すると(S15-3のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、変更可能回数が0よりも大きいかを判定する(S15-4)。変更可能回数が0よりも大きい場合(S15-4のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、受信したサブコマンド指定情報に基づき、選択可能なトレーニング種目(種目別コマンド221)を変更する(S15-5)。また、ここでは、変更後のトレーニング種目に基づいて、能力パラメータおよびスキルポイントの上昇値が再計算される。また、育成ゲーム実行部1101aは、変更可能回数を「1」減算する(S15-6)。また、育成ゲーム実行部1101aは、S15-2またはS15-5、S15-6で更新された情報を示す更新情報をセットし、プレイヤ端末1に受信させる(S15-7)。
【0566】
図49に戻り、プレイヤ端末1からメインコマンド指定情報を受信すると(S7-3のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、メインコマンド指定情報受信処理を実行する(S20)。
【0567】
図55は、サーバ1000におけるメインコマンド指定情報受信処理を説明するフローチャートである。お出かけコマンド215cの操作入力を示すメインコマンド指定情報を受信すると(S20-1のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、お出かけ実行処理を行う(S20-2)。ここでは、体力およびやる気のパラメータを上昇させるお出かけイベントが決定される。また、決定されたお出かけイベントに基づいて、体力およびやる気のパラメータが更新される。
【0568】
休憩コマンド215aの操作入力を示すメインコマンド指定情報を受信すると(S20-3のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、休憩実行処理を行う(S20-4)。ここでは、体力パラメータを上昇させる休憩イベントが決定される。また、決定された休憩イベントに基づいて、体力のパラメータが更新される。
【0569】
保健室コマンド215dの操作入力を示すメインコマンド指定情報を受信すると(S20-5のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、保健室実行処理を行う(S20-6)。ここでは、発動中のデバフ効果を解消させる保健室イベントが決定される。また、決定された保健室イベントに基づいて、デバフ効果が解消される。
【0570】
レースを開始する操作入力を示すメインコマンド指定情報を受信すると(S20-7のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、レース実行処理を行う(S20-8)。ここでは、レースに出走する育成対象キャラクタおよびNPCのパラメータに基づいて、レースのシミュレーションが実行される。また、育成ゲーム実行部1101aは、プレイヤに報酬を付与する報酬付与処理を実行する(S20-9)。ここでは、シミュレーションの結果、すなわち、育成対象キャラクタの着順やレース展開等に基づいて報酬が決定され、決定された報酬がプレイヤに付与される。
【0571】
いずれかのトレーニングの実行を示すメインコマンド指定情報を受信すると(S20-10のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、成功判定処理を行う(S20-11)。ここでは、ターン開始時に予め算出された失敗率に基づいて、トレーニングの成功可否が判定される。そして、育成ゲーム実行部1101aは、S20-11の判定結果に基づいて、各種パラメータを更新する(S20-12)。
【0572】
トレーニングに成功した場合、トレーニングの開始時にS10-10で決定されたとおりに、能力パラメータおよびスキルポイント等が更新される。また、ここでは、配置キャラクタの絆パラメータ、実行されたトレーニング種目の競技レベル、実行されたトレーニング種目に対してリンクコマンドに設定されたトレーニング種目の競技レベル、実行されたトレーニング種目のトレーニングレベル、体力、やる気の値が更新される。さらに、ここでは、ヒートアップ効果の発動可能状態が設定されている場合、効果付与トレーニング回数が1減算される。
【0573】
また、育成ゲーム実行部1101aは、第2イベントの実行有無を決定する第2イベント決定処理を実行する(S20-13)。なお、能力パラメータ、競技レベル等、各種パラメータの変更を伴う第2イベントの実行が決定された場合、パラメータが更新される。また、育成ゲーム実行部1101aは、S20-1からS20-13の処理で更新された競技レベルに基づき、いずれかの競技ジャンルの合計競技レベルが、発動閾値に到達したかを判定する(S20-14)。合計競技レベルが発動閾値に到達した場合(S20-14のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、ヒートアップ効果の発動可能状態を設定する(S20-15)。ここでは、育成ゲーム実行部1101aは、合計競技レベルが発動閾値に到達した競技ジャンルに対応するヒートアップ効果の効果付与トレーニング回数に「2」を加算する。
【0574】
そして、育成ゲーム実行部1101aは、上記の各処理の結果、および、更新された各種情報を含む結果情報をセットし、プレイヤ端末1に受信させる(S20-16)。
【0575】
なお、プレイヤ端末1においていずれかの種目別コマンド221が仮選択された際に、プレイヤ端末1またはサーバ1000において、S10-7と同様に、リンク判定処理が実行されてもよい。そして、リンク判定処理における判定結果に基づいて、各種パラメータの上昇値が算出され、トレーニング成功時には、仮選択された際に算出された上昇値に基づいて各種パラメータが更新されてもよい。
【0576】
図52に戻り、プレイヤ端末1がサーバ1000から結果情報を受信すると(P7-7のYES)、育成ゲーム実行部701aは、結果情報受信処理(P20)を実行する。
【0577】
図56は、プレイヤ端末1における結果情報受信処理を説明するフローチャートである。育成ゲーム実行部701aは、受信した結果情報に基づいて、演出の実行パターンを決定する(P20-1)。そして、育成ゲーム実行部701aは、P20-1で決定した実行パターンで演出を実行する(P20-2)。ここでは、友情トレーニング発生可能状態が設定されたトレーニングに成功した場合に、友情トレーニング専用演出を実行する。
【0578】
また、第2イベントをはじめ、メインコマンドの選択後にイベントが発生する場合(P20-3のYES)、育成ゲーム実行部701aは、発生するイベント用の演出を実行する(P20-4)。なお、ここでは、ヒートアップ効果の発動可能状態に設定された場合、発動可能状態に設定されたヒートアップ効果に対応する演出が実行される。また、育成ゲーム実行部701aは、受信した結果情報に基づいてパラメータを更新する(P20-5)。
【0579】
そして、現在のターンで実行する全ての演出が終了すると、育成ゲーム実行部701aは、現在のターンが、大会が開催されるターンであるかを判定する。大会が開催されるターンである場合(P20-6のYES)、育成ゲーム実行部701aは、終了コマンドをサーバ1000に送信する(P20-7)。一方、現在のターンが、大会が開催されるターンではない場合(P20-6のNO)、育成ゲーム実行部701aは、開始コマンドをサーバ1000に送信する(P20-8)。開始コマンドがサーバ1000に送信されると、プレイヤ端末1において現在のターンが終了する。そして、サーバ1000が開始コマンドを受信すると、以後、上記と同様の処理により、次のターンに係る処理が実行される。
【0580】
図49に戻り、サーバ1000において、終了コマンドを受信すると(S7-4のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、現在のターンが、大会が開催されるターンであるかを判定する(S7-5)。大会が開催されるターンである場合(S7-5のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、大会開催処理を実行する(S30)。
【0581】
図57は、サーバ1000における大会開催処理を説明するフローチャートである。育成ゲーム実行部1101aは、トレーニング種目ごとの競技レベルを抽出する(S30-1)。また、育成ゲーム実行部1101aは、抽出された競技レベルに基づき、トレーニング種目ごとに、優勝判定を実行する(S30-2)。優勝判定では、競技レベルが、今大会の基準レベル以上である場合に優勝と判定される。なお、この優勝判定は、トレーニング種目ごとに実行される。
【0582】
また、育成ゲーム実行部1101aは、S30-2の優勝判定の結果に基づき、大会ボーナス設定処理を実行する(S30-3)。ここでは、競技ジャンルごとの通算の勝利数が導出される。そして、通算の勝利数が閾値に達した場合、大会ボーナスを付与する処理が実行される。なお、大会ボーナスの付与は、トレーニング効果をアップさせる値が記憶されることでなされてもよい。
【0583】
育成ゲーム実行部1101aは、種目別コマンド221の変更可能回数を所定回数(ここでは「3」)にセットする(S30-4)。これにより、大会後、次のターンから、大会ボーナスが付与される。そして、育成ゲーム実行部1101aは、S30-2からS30-4の結果に基づいて、優勝判定情報をセットし、プレイヤ端末1に受信させる。
【0584】
図52に戻り、プレイヤ端末1において優勝判定情報を受信すると(P7-8)、育成ゲーム実行部701aは、優勝判定情報受信処理を実行する(P30)。
【0585】
図58は、プレイヤ端末1における優勝判定情報受信処理を説明するフローチャートである。育成ゲーム実行部701aは、受信した優勝判定情報に基づいて、演出の実行パターンを決定する(P30-1)。ここでは、競技レベルの上位5つのトレーニング種目に対応する種目別演出画像250、および、リザルト画面251が決定される。育成ゲーム実行部701aは、決定された実行パターンで演出を実行する(P30-2)。また、育成ゲーム実行部701aは、各種のパラメータを更新し(P30-3)、開始コマンドをサーバ1000に送信する(P30-4)。これにより、現在のターンが終了し、次のターンが開始される。
【0586】
図46に戻り、サーバ1000において、上記の育成段階処理(S7)が終了すると、育成ゲーム終了処理部1102aが、育成ゲーム終了処理(S8)を実行する。
【0587】
図59は、サーバ1000における育成ゲーム終了処理を説明するフローチャートである。育成ゲーム終了処理部1102aは、育成対象キャラクタの各種パラメータに基づいて、評価点を導出する(S8-1)。また、育成ゲーム終了処理部1102aは、導出した評価点に基づいて、育成ランクを導出する(S8-2)。
【0588】
また、育成ゲーム終了処理部1102aは、育成キャラクタが獲得する因子を決定する(S8-3)。ここでは、因子ごとに、因子獲得条件が成立するか否かが判定される。そして、因子獲得条件が成立すると判定された因子について、因子レベルが抽選により決定される。このようにして決定された因子を示す因子IDおよび因子レベルを少なくとも含む因子情報が、育成キャラクタに紐付けられる。
【0589】
また、育成ゲーム終了処理部1102aは、獲得したファン数に基づいてクラスを決定する(S8-4)。また、育成ゲーム終了処理部1102aは、育成ランクあるいはファン数等、所定のパラメータに基づいて、親愛度ポイントを決定する(S8-5)。なお、詳しい説明は省略するが、親愛度ポイントは、育成キャラクタではなく、育成キャラクタの元となるキャラクタに付与されるポイントである。
【0590】
上記したストーリ画面は、キャラクタごとに複数設けられており、一部のストーリ画面には解放条件が設定されている。ストーリ画面の中には、解放条件として親愛度ポイントが設定されているものがあり、親愛度ポイントが閾値以上となることで、プレイヤは、当該ストーリ画面を視聴可能となる。
【0591】
また、育成ゲーム終了処理部1102aは、二つ名を決定する(S8-6)。ここでは、育成メインゲームで達成された条件を確認し、育成キャラクタが獲得する二つ名が決定される。また、育成ゲーム終了処理部1102aは、プレイヤに付与する報酬を決定する(S8-7)。また、育成ゲーム終了処理部1102aは、評価点、育成ランク、能力パラメータ、適性パラメータ、獲得済みスキル、継承情報、因子情報、クラス、二つ名等を含む育成キャラクタ情報を、当該プレイヤのプレイヤIDに紐付けて、ゲーム情報記憶部1151に記憶する(S8-8)。また、育成ゲーム終了処理部1102aは、育成結果情報をセットし、プレイヤ端末1に受信させる(S8-9)。
【0592】
図46に戻り、プレイヤ端末1が育成結果情報を受信すると、育成完了時処理部702aが育成ゲーム終了処理(P8)を実行する。ここでは、育成完了時処理部702aは、受信した育成結果情報をゲーム情報記憶部751に記憶する。また、育成完了時処理部702aは、育成結果情報に基づいて、育成完了画面350(
図43A、
図43B、
図43C参照)をディスプレイ26に表示する。
【0593】
以上の処理により、上記した育成ゲームが実現される。また、育成ゲームによって育成(作成)された育成キャラクタに係る育成キャラクタ情報が、プレイヤIDに紐付けて記憶される。
【0594】
以上、添付図面を参照しながら実施形態の一態様について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に技術的範囲に属するものと了解される。
【0595】
上記実施形態では、1回の継承イベントにおいて全てのシナリオ因子が発動することが特定条件として設定される場合について説明した。ただし、第1変形例として、1回の育成メインゲームにおいて、全てのシナリオ因子が発動することが特定条件として設定されてもよい。
【0596】
図60は、第1変形例に係る発動因子決定処理を説明するフローチャートである。第1変形例では、上記実施形態において説明した
図51の処理に代えて、
図60の処理が実行される。なお、
図60では、
図51と共通の処理については、共通のステップ番号が付されている。ここでは、第1変形例について、
図51と共通の処理については説明を省略し、
図51と異なる処理について説明する。
【0597】
育成ゲーム実行部1101aは、S11-6において、1以上のシナリオ因子の発動が決定されたかを判定する(S11-11)。1以上のシナリオ因子が発動した場合(S11-11のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、ゲーム情報記憶部1151に、シナリオ因子の発動情報を記憶する(S11-12)。なお、シナリオ因子の発動情報は、3つのシナリオ因子ごとに記憶される情報であり、各シナリオ因子が発動したことを示す情報である。つまり、発動情報は、発生した効用の履歴、もしくは、効用が発生した因子情報を示す情報であればよい。
【0598】
そして、特別スキルが獲得済みでなければ(S11-13のNO)、育成ゲーム実行部1101aは、全てのシナリオ因子に発動情報が記憶されているかを判定する(S11-14)。全てのシナリオ因子に発動情報が記憶されている場合(S11-14のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、上記したS11-8およびS11-9の処理を実行する。
【0599】
上記の第1変形例に係る発動因子決定処理によれば、1回の育成メインゲーム中に、3種類全てのシナリオ因子が発動することで、育成対象キャラクタが特別スキルのスキルヒントを獲得する。
【0600】
また、上記実施形態および第1変形例では、全てのシナリオ因子が発動することが特定条件として設定される場合について説明した。ただし、第2変形例として、登録された継承キャラクタが、全てのシナリオ因子を所持していることが特定条件として設定されてもよい。この場合、1つの継承キャラクタが全てのシナリオ因子を所持している場合に特定条件を満たすと判断されてもよいし、複数の継承キャラクタに分散して全てのシナリオ因子が所持されている場合に特定条件を満たすと判断されてもよい。
【0601】
図61は、第2変形例に係る発動因子決定処理を説明するフローチャートである。第2変形例では、上記実施形態において説明した
図51の処理に代えて、
図61の処理が実行される。なお、
図61では、
図51と共通の処理については、共通のステップ番号が付されている。ここでは、第2変形例について、
図51と共通の処理については説明を省略し、
図51と異なる処理について説明する。
【0602】
育成ゲーム実行部1101aは、登録されている継承キャラクタに、3種類全てのシナリオ因子が紐付けられているかを判定する(S11-21)。なお、ここでは、登録されている継承キャラクタに、3種類全てのシナリオ因子が紐付けられた継承キャラクタが含まれているかが判定されてもよい。あるいは、3種類のシナリオ因子のそれぞれが、登録されている少なくとも1体の継承キャラクタに紐付けられているかが判定されてもよい。
【0603】
3種類全てのシナリオ因子が紐付けられている場合(S11-21のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、特別スキルのヒント獲得抽選を実行する(S11-22)。ここでは、所定の確率で、特別スキルのスキルヒントの獲得が決定される。ヒント獲得抽選で当選した場合(S11-23のYES)、育成ゲーム実行部1101aは、上記したS11-8およびS11-9の処理を実行する。
【0604】
上記の第2変形例に係る発動因子決定処理によれば、継承キャラクタが、3種類全てのシナリオ因子を所持しており、かつ、ヒント獲得抽選で当選することで、育成対象キャラクタが特別スキルのスキルヒントを獲得する。
【0605】
なお、第2変形例において、S11-21以降の処理が実行されるタイミングは、因子発動ターンに限らない。例えば、育成メインゲームの開始直後や終了直前等、継承イベントとは別のタイミングで実行されてもよい。
【0606】
また、上記実施形態および各種変形例では、特定条件の成立により、育成対象キャラクタが特別スキルのスキルヒントを獲得することとした。ただし、特定条件の成立により、育成対象キャラクタが、特別スキルを直接獲得してもよい。また、上記実施形態および各種変形例において、全てのシナリオ因子ではなく、予め設定された1または複数のシナリオ因子の発動または所持が特定条件として設定されてもよい。
【0607】
上記実施形態では、トレーニングのコマンドが実行されると、実行されたコマンドに紐付けられた能力パラメータが上昇することとした。ただし、トレーニングのコマンドが実行された場合に、育成対象キャラクタに紐付けられた所定のパラメータが更新され、所定のパラメータが消費されることで、能力パラメータが上昇してもよい。例えば、所定のパラメータとして、トレーニングポイントが設けられる。トレーニングのコマンドが実行されると、育成対象キャラクタがトレーニングポイントを獲得する。そして、プレイヤは、トレーニングポイントを消費することで、育成対象キャラクタの能力パラメータを任意に上昇させることができてもよい。
【0608】
この場合、トレーニングポイントは1つのみ設けられてもよいし、複数種類設けられてもよい。複数種類のトレーニングポイントが設けられる場合、トレーニングのコマンドによって、獲得可能なトレーニングポイントの種類、あるいは、獲得可能なトレーニングポイントの割合、確率等が異なってもよい。そして、能力パラメータを上昇させるために必要なトレーニングポイントの種類が、能力パラメータによって異なってもよい。
【0609】
また、スキルが獲得される場合に、スキルポイントに代えてもしくは追加して、トレーニングポイントが消費されるとしてもよい。この場合、消費されるトレーニングポイントの種類がスキルに応じて異なってもよい。
【0610】
また、上記実施形態では、プレイヤが選択可能なメインコマンドは、レースコマンド以外、育成対象キャラクタ、継承キャラクタおよびサポートキャラクタの種別に拘わらず共通である。ただし、設定された育成対象キャラクタ、継承キャラクタまたはサポートキャラクタの種別によって、一部もしくは全部のターンにおいて、プレイヤが選択可能なメインコマンドが変化してもよい。あるいは、設定された育成対象キャラクタ、継承キャラクタおよびサポートキャラクタの組み合わせによって、一部もしくは全部のターンにおいて、プレイヤが選択可能なメインコマンドが変化してもよい。
【0611】
例えば、育成対象キャラクタ、継承キャラクタまたはサポートキャラクタの種別によって、休憩コマンドにおいて選択可能なサブコマンドが追加されてもよい。さらには、育成対象キャラクタ、継承キャラクタまたはサポートキャラクタの種別によって、レースコマンドにおいて選択可能なレース種別が追加されたり、あるいは制限されたりしてもよい。
【0612】
また、上記実施形態において、自動育成機能が設けられてもよい。自動育成機能とは、全てのターン、もしくは、一部のターンにおいて、コンピュータが自動でコマンドを選択、実行する機能である。なお、自動育成機能の使用にあたり、育成方針が設定されるとしてもよい。この場合、プレイヤが任意に育成方針を設定可能であってもよい。あるいは、設定された育成対象キャラクタ、継承キャラクタまたはサポートキャラクタに基づいて、コンピュータが育成方針を自動で選択してもよい。
【0613】
例えば、育成方針によって、5つの能力パラメータのうち、優先的に上昇させるべき能力パラメータが異なる。あるいは、育成方針によって、得意とする距離適性または場適性が異なってもよい。
【0614】
なお、自動育成機能の使用中は、全ての演出、もしくは、一部の演出がスキップされてもよい。さらには、自動育成機能の使用中は、自動育成機能が使用されていない場合に比べて、全ての演出、もしくは、一部の演出の再生速度が高速となってもよい。
【0615】
また、上記実施形態では、サポートカードとは別に、育成キャラクタが継承キャラクタとしてデッキに編成されることとした。すなわち、上記実施形態では、サポートカードと育成キャラクタという2つの種別の異なるゲーム媒体がデッキに編成される。ただし、サポートキャラクタおよび育成キャラクタが同一種別のゲーム媒体としてデッキに編成されてもよい。例えば、サポートカードに紐付けられたキャラクタに、因子情報を含む所定のステータスが紐付けられており、このサポートカードに紐付けられたキャラクタが、継承キャラクタとして設定可能であってもよい。この場合、サポートカードのレベル等が上昇すると、継承キャラクタとしてのステータスが上昇してもよい。
【0616】
また、上記実施形態では、予め設定された因子発動ターンにおいて、必ず継承イベントが発生するが、継承イベントは、例えば発生抽選で当選した場合に発生してもよい。この場合、継承イベントの発生確率が、継承キャラクタの所持する因子情報や、育成キャラクタと継承キャラクタとの相性に基づいて決定されてもよい。さらには、継承イベントにおいて、例えば体力またはやる気が回復してもよい。
【0617】
上記実施形態および各種変形例で説明したゲーム性、プレイヤ端末1およびサーバ1000における処理は一例に過ぎない。情報処理プログラムは、以下の処理を、コンピュータ(実施形態ではプレイヤ端末1およびサーバ1000のいずれか一方または双方)に遂行させるものであればよい。
【0618】
(コンピュータに遂行させる処理)
育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体(実施形態では一例として育成キャラクタ)のうち、プレイヤによって選択された育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体(実施形態では一例として継承キャラクタ)として設定する処理(実施形態では一例としてP6、S6)。
プレイヤの操作入力に基づき、設定された継承ゲーム媒体を使用して、育成対象ゲーム媒体を育成する育成ゲームを進行する処理(実施形態では一例としてP7、S7)。
育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報(実施形態では一例として因子情報)のうちのいずれかを紐付けて育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理(実施形態では一例としてS8)。
【0619】
また、育成ゲームを進行する処理は、継承ゲーム媒体に紐付けられた継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理(実施形態では一例としてS11)を含む。
また、効用発生処理は、育成対象ゲーム媒体に紐付けられたパラメータのうち、継承情報に対応するパラメータを更新する処理(実施形態では一例としてS11-1からS11-6)と、複数の継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、特定条件が成立する場合、特別な効用(実施形態では一例として特別スキルのスキルヒント)を発生させる処理(実施形態では一例としてS11-9)。
を含む、
【0620】
なお、上記実施形態では、特別な効用として、特別スキルのスキルヒントが付与されることとしたが、特別な効用はこれに限らない。例えば、特別な効用として、育成対象キャラクタの能力パラメータの上昇、体力の回復、やる気の上昇等、スキルに関連するパラメータ以外のパラメータが更新されてもよい。
【0621】
また、育成対象ゲーム媒体に紐付けられるパラメータには、獲得可能状態または獲得不可能状態に設定される複数種類の獲得パラメータ(実施形態では一例としてスキル)が含まれてもよい。
そして、育成ゲームを進行する処理は、
所定の獲得条件の成立により、獲得可能状態に設定されている獲得パラメータの獲得済み情報を、育成対象ゲーム媒体に紐付ける処理(実施形態では一例としてS15-2)を含んでもよい。
また、特別な効用を発生させる処理は、
所定の獲得パラメータを、獲得不可能状態から獲得可能状態に変更してもよい。
【0622】
また、効用発生処理は、
発生した効用の履歴、もしくは、効用が発生した継承情報を示す履歴情報(一例として第2変形例の発動情報)を記憶する処理(一例として第1変形例のS11-12)を含み、
履歴情報に基づいて、特定条件の成立可否を判定してもよい(第1変形例のS11-13)。
【0623】
また、育成ゲームを進行する処理は、
育成ゲーム中に、効用発生処理を1回以上実行し、
効用発生処理において、継承情報ごとに、継承情報に対応する効用を発生させるか否かを決定する発動抽選を実行し、発動抽選で当選した効用を発生させ、
1回の効用発生処理における複数の継承情報の発動抽選の結果(一例として実施形態)、もしくは、育成ゲーム中における複数の継承情報の発動抽選の結果(一例として第1変形例)に基づいて、特定条件の成立可否を判定してもよい。
【0624】
育成ゲームを進行する処理は、
継承ゲーム媒体に所定の継承情報が複数紐付けられている場合に、特定条件が成立すると判定可能であってもよい(一例として第2変形例)。
【0625】
また、特定条件には、特別な効用を発生させるか否かを決定する抽選で当選することが含まれてもよい。
【0626】
なお、上記実施形態で説明した育成ゲームのうち、一部の機能が設けられなくてもよい。また、上記したプレイヤ端末1における処理の一部または全部は、サーバ1000において実行されてもよい。同様に、上記したサーバ1000における処理の一部または全部は、プレイヤ端末1において実行されてもよい。したがって、プレイヤ端末1およびサーバ1000における通信は必須ではなく、例えば、上記のゲームを実行するための全てのプログラムがプレイヤ端末1に記憶されてもよい。
【0627】
なお、上記実施形態、および、各種変形例における処理を実行するための情報処理プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体に格納され、記憶媒体として提供されてもよい。さらには、この記憶媒体を含むゲーム端末装置が提供されてもよい。また、上記実施形態、および、各種変形例は、各機能およびフローチャートに示すステップを実現する情報処理方法としてもよい。
【符号の説明】
【0628】
1 プレイヤ端末
1000 サーバ
G ゲーム装置
S 情報処理システム
【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】情報処理プログラムは、育成ゲームの完了によって記憶された育成完了ゲーム媒体のうち、プレイヤによって選択された育成完了ゲーム媒体を、新たに開始される育成ゲームで使用される継承ゲーム媒体として設定する処理と、育成ゲームの完了により、少なくとも1以上のパラメータが紐付けられた育成対象ゲーム媒体に、複数種類の継承情報のうちのいずれかを紐付けて育成完了ゲーム媒体を生成して記憶する処理と、継承ゲーム媒体に紐付けられた継承情報に基づいて効用を発生させる効用発生処理と、をコンピュータに遂行させる。効用発生処理は、育成対象ゲーム媒体に紐付けられたパラメータのうち、継承情報に対応するパラメータを更新する処理と、複数の継承情報に基づいて、予め設定された特定条件の成立可否を判定し、特定条件が成立する場合、特別な効用を発生させる処理と、を含む。
【選択図】
図51