(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-11
(45)【発行日】2025-07-22
(54)【発明の名称】画像データを用いた測定データの生成
(51)【国際特許分類】
G06K 7/14 20060101AFI20250714BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20250714BHJP
【FI】
G06K7/14 017
G06K19/06 037
G06K19/06 056
(21)【出願番号】P 2023514724
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 EP2021075374
(87)【国際公開番号】W WO2022058377
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2024-02-15
(32)【優先日】2020-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ボーショ、フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ザレ、ゾルト
(72)【発明者】
【氏名】ヴィアーレ、ジョエル
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-512629(JP,A)
【文献】特開2020-087450(JP,A)
【文献】特開2005-327184(JP,A)
【文献】特開2006-305950(JP,A)
【文献】特開2005-190231(JP,A)
【文献】特開2005-332112(JP,A)
【文献】特開2018-044770(JP,A)
【文献】特開2007-334798(JP,A)
【文献】米国特許第10936837(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0337458(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/14
G06K 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のプロセッサによって、コンピューティング・デバイスから画像データを受け取ることと、
1つ又は複数のプロセッサによって、前記受け取った画像データに含まれるオブジェクトを識別することと、
1つ又は複数のプロセッサによって、前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する値を決定することと、
1つ又は複数のプロセッサによって、前記決定された値が定められたアクションに対応するかどうか判断することと
を含
み、
前記識別されたオブジェクトは、重ね合わせ状態で第2の画像の上に重なる第1の画像であり、
前記第1及び第2の画像は同じ画像である、
方法。
【請求項2】
前記決定された値が前記定められたアクションに対応すると判断することに応答して、1つ又は複数のプロセッサによって、前記定められたアクションを実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別されたオブジェクトは、クイック・レスポンス(QR)コードである、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記識別されたオブジェクトは、重ね合わせ状態で第2のQRコードの上に重なる第1のQRコードである、請求項1~請求項
3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1及び第2のQRコードは同じQRコードである、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記コンピューティング・デバイスからの前記受け取った画像データは、QRコード・リーダー・アプリケーションからの符号化されたデータを含む、請求項1~請求項
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する値を決定することは、1つ又は複数のプロセッサによって、前記識別されたオブジェクトと対応するデータ・エントリとの間のマッピング関係を決定することをさらに含む、請求項1~請求項
6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する値を決定することは、1つ又は複数のプロセッサによって、前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する環境パラメータを決定することをさらに含む、請求項1~請求項
7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
1つ又は複数のプロセッサによって、コンピューティング・デバイスから画像データを受け取ることと、
1つ又は複数のプロセッサによって、前記受け取った画像データに含まれるオブジェクトを識別することと、
1つ又は複数のプロセッサによって、前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する値を決定することと、
1つ又は複数のプロセッサによって、前記決定された値が定められたアクションに対応するかどうか判断することと
を含み、
前記識別されたオブジェクトは、重ね合わせ状態で第2の画像の上に重なる第1の画像であり、
前記2つの
画像の相対的位置は、環境パラメータに関連付けられる長さ方向の変動によって支配される、
方法。
【請求項10】
1つ又は複数のコンピュータ・プロセッサと、
1つ又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体と、
前記コンピュータ可読ストレージ媒体上に格納された、前記1つ又は複数のプロセッサのうちの少なくとも1つによる実行のためのプログラム命令と
を備えるコンピュータ・システムであって、
前記プログラム命令は、
コンピューティング・デバイスから画像データを受け取るためのプログラム命令と、
前記受け取った画像データに含まれるオブジェクトを識別するためのプログラム命令と、
前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する値を決定するためのプログラム命令と、
前記決定された値が定められたアクションに対応するかどうか判断するためのプログラム命令と
含
み、
前記識別されたオブジェクトは、重ね合わせ状態で第2の画像の上に重なる第1の画像であり、
前記第1及び第2の画像は同じ画像である、
コンピュータ・システム。
【請求項11】
前記決定された値が前記定められたアクションに対応すると判断することに応答して前記定められたアクションを実行するための、前記コンピュータ可読ストレージ媒体上に格納された、前記1つ又は複数のプロセッサのうちの少なくとも1つによる実行のためのプログラム命令をさらに含む、請求項
10に記載のコンピュータ・システム。
【請求項12】
前記識別されたオブジェクトは、重ね合わせ状態で第2の画像の上に重なる第1の画像である、請求項
10又は請求項
11に記載のコンピュータ・システム。
【請求項13】
前記識別されたオブジェクトは、重ね合わせ状態で第2のQRコードの上に重なる第1のQRコードである、請求項
10~請求項
12のいずれか1項に記載のコンピュータ・システム。
【請求項14】
前記コンピューティング・デバイスからの前記受け取った画像データは、QRコード・リーダー・アプリケーションからの符号化されたデータを含む、請求項
10~請求項
13のいずれか1項に記載のコンピュータ・システム。
【請求項15】
前記受け取った画像データに含まれる前記識別されたオブジェクトに対応する値を決定するための前記プログラム命令は、前記識別されたオブジェクトと対応するデータ・エントリとの間のマッピング関係を決定するためのプログラム命令をさらに含む、請求項
10~請求項
14のいずれか1項に記載のコンピュータ・システム。
【請求項16】
オブジェクトの第1のセットを示す、固定位置にアンカーされたバックグラウンド・ラベルと、
オブジェクトの第2のセットを示す、前記バックグラウンド・ラベルの上に重なるフォアグラウンド・ラベルであって、オブジェクトの前記第2のセットは、オブジェクトの前記第1のセットと一致し、オブジェクトの前記第2のセットのそれぞれのオブジェクトの間の間隔は、前記フォアグランド・ラベル及び前記バックグラウンド・ラベルに関連付けられる定められた測定値に対応して、オブジェクトの前記第1のセットのそれぞれのオブジェクトの間の間隔に対してシフトされている、フォアグラウンド・ラベルと、
前記フォアグラウンド・ラベルに結合された測定デバイスであって、測定データの観測に対応して第1の方向に移動可能な測定デバイスと
を備える装置。
【請求項17】
オブジェクトの前記第1のセット及びオブジェクトの前記第2のセットは、クイック・レスポンス(QR)コードである、請求項
16に記載の装置。
【請求項18】
オブジェクトの前記第2のセット及びオブジェクトの前記第1のセットのそれぞれのオブジェクトの間の間隔は、第1の定められた測定値を測定することに対応して
前記フォアグラウンド・ラベルが前記バックグラウンド・ラベルの上でスライドされたときに、オブジェクトの前記第1のセットの第1のオブジェクトとオブジェクトの前記第2のセットの第1のオブジェクトと
が重なる
ことを可能にする間隔である、請求項
16又は請求項
17に記載の装置。
【請求項19】
オブジェクトの前記第2のセット及びオブジェクトの前記第1のセットのそれぞれのオブジェクトの間の間隔は、第2の定められた測定値を測定することに対応して
前記フォアグラウンド・ラベルが前記バックグラウンド・ラベルの上でスライドされたときに、オブジェクトの前記第1のセットの第2のオブジェクトとオブジェクトの前記第2のセットの第2のオブジェクトと
が重なる
ことを可能にする間隔である、請求項
16~請求項
18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記画像データは、請求項
16~請求項
19のいずれか1項に記載の装置の少なくとも一部の画像を含む、請求項1~請求項
9のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にデータ収集の分野に関し、より具体的には画像データを分析することに基づいて測定データを生成することに関する。
【背景技術】
【0002】
バーコード(又はバー・コード)は、データを可視の機械可読形式で表す方法である。最初、バーコードは、平行線の幅及び間隔を変えることによってデータを表した。これらのバーコードは、今は一般に線形又は1次元(1D)と呼ばれており、バーコード・リーダーと呼ばれる専用の光学スキャナによってスキャンすることができる。その後、マトリックス・コード又は2Dバーコードと呼ばれる、矩形、ドット、六角形、及び他の幾何学的パターンを用いた2次元(2D)変形物が開発されたが、それらは、バーのようなものを使用しない。2Dバーコードは、スマートフォンのような内蔵カメラを有するモバイル機器上のアプリケーション・ソフトウェアを使用して、読み取ったり分解したりすることができる。
【0003】
QR(クイック・レスポンス)コードは、マトリックス・バーコード(又は2次元バーコード)の一種である。バーコードは、QRコードが取り付けられているアイテムに関する情報を含むことができる機械可読光学ラベルである。実際には、QRコードは、ウェブサイト又はアプリケーションを示すロケータ、識別子、又はトラッカを含むことが多い。QRコードは、データを効率的に格納するための4つの標準化された符号化モード(数字、英数字、バイト/バイナリ、及び漢字)を使用するが、拡張機能を使用することもできる。
【0004】
QRコードは、白色バックグラウンド上の正方形グリッド内に配置された黒色正方形からなり、カメラなどの撮像デバイスによって読み取ることができる。QRコードは、画像を適切に解釈することができるまで、Reed-Solomonエラー補正を用いて処理される。次に、画像の水平及び垂直の両コンポーネントの内部に存在するパターンから、必要なデータが抽出される。
【発明の概要】
【0005】
本発明の態様は、受け取った画像に基づいて情報を決定するための方法、コンピュータ・プログラム製品、及びシステムを開示する。本方法は、コンピューティング・デバイスから画像データを受け取る1つ又は複数のプロセッサを含む。本方法はさらに、受け取った画像データに含まれるオブジェクトを識別する1つ又は複数のプロセッサを含む。本方法はさらに、受け取った画像データに含まれる識別されたオブジェクトに対応する値を決定する1つ又は複数のプロセッサを含む。本方法はさらに、決定された値が定められたアクションに対応するかどうか判断する1つ又は複数のプロセッサを含む。
【0006】
本発明の別の態様は、測定装置を開示する。本測定装置は、バックグラウンド・ラベルを含む。バックグラウンド・ラベルは、オブジェクトの第1のセットを示し、バックグラウンド・ラベルは、固定位置にアンカーされる。本装置はさらに、バックグラウンド・ラベルの上に重なるフォアグラウンド・ラベルを含む。フォアグラウンド・ラベルは、オブジェクトの第1のセットと一致するオブジェクトの第2のセットを示す。さらに、オブジェクトの第2のセットのそれぞれのオブジェクトの間の間隔は、フォアグラウンド・ラベル及びバックグラウンド・ラベルに関係付けられる定められた測定値に対応して、オブジェクトの第1のセットのそれぞれのオブジェクトの間の間隔に対してシフトされている。本装置はさらに、バックグラウンド・ラベルに結合された測定デバイスを含む。この測定デバイスは、測定データを観測することに対応して第1の方向に移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態による、データ処理環境の機能ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による、受け取った画像に基づいて情報を決定するためのプログラムの動作ステップを示すフローチャートである。
【
図3】本発明の実施形態による、測定デバイスのためのクイック・レスポンス(QR)コードの例示的なセットを示す。
【
図4A】本発明の種々の実施形態による、移動に対して平行に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図4B】本発明の種々の実施形態による、移動に対して平行に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図4C】本発明の種々の実施形態による、移動に対して平行に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図4D】本発明の種々の実施形態による、移動に対して平行に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図4E】本発明の種々の実施形態による、移動に対して平行に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグランウド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図5A】本発明の種々の実施形態による、移動に対して垂直に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図5B】本発明の種々の実施形態による、移動に対して垂直に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図5C】本発明の種々の実施形態による、移動に対して垂直に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図5D】本発明の種々の実施形態による、移動に対し垂直に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図5E】本発明の種々の実施形態による、移動に対して垂直に配置されたバックグラウンド・パターン上のフォアグラウンド・マスクのQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、例示的なメーターの可視化表示を示す。
【
図6】本発明の一実施形態による、
図1のコンピューティング・デバイス及びサーバを表すコンピューティング・システムのコンポーネントのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態は、測定点上の環境依存ラベルを使用して測定データを生成するための方法及びシステムを可能にする。例えば、本発明の実施形態は、画像データを受け取り、その画像データに対応する測定値を決定する。例示的な態様において、画像データは、QR(クイック・レスポンス)コードとすることができ、若しくはQRコードを含むことができ、又はその両方とすることができる。本発明のさらに別の実施形態は、あるアクションが決定された測定値に対応するかどうか判断することができる。次に、決定された測定値があるアクションに対応すると判断することに応じて、本発明の実施形態は、識別されたアクションを実行することができ、若しくはそのアクションを促進することができ、又はその両方を行うことができる。
【0009】
本発明の幾つかの実施形態は、特に野外環境のための受動的測定システムに対する改善の必要性を認識するものである。幾つかの野外業務活動(例えば、水文学、建築及び公共事業、インフラストラクチャ維持、農学など)及び幾つかの野外レジャー活動(例えば、トレッキング、山登り、パラグライディング、カントリ・スキーなど)について、本発明の実施形態は、安全のための業務ニーズを適切に管理するための幾つかの環境パラメータを正確に知ることの重要性を認識するものである。典型的なパラメータ(例えば、環境パラメータ)は、例えば、温度、風速/向き、貯水槽(人工又は自然の)のレベル、川の流れ、植物生育など、気象に直接的又は間接的に関係する。
【0010】
さらに、本発明の実施形態は、個人が、そのような情報を提供するための専用装置、例えば、固定又は移動式の温度計、流量計、物差しなどから利益を得ることができることを認識するものである。本発明の実施形態は、さらに、そのような機器は、しばしば電力を供給される必要があり、インフラストラクチャ・バックボーンと相互接続されることが必要であり、高価である可能性があり、広範囲のユーザ・インターフェースを提供し、多様なリーダーのセットを必要とすることを認識するものである。したがって、限定された(ゼロではないとしても)通信及び電源インフラストラクチャを伴うエリアで環境情報が必要であるとき、本発明の実施形態は、エネルギーをあまり必要とせず、安価で、受動的で、読み取り易い、環境パラメータを測定するメーターに対する必要性を認識するものである。
【0011】
例示的な態様において、本発明の実施形態は、異なるQRコードを備えたラベルを含む。ラベルは、プリントされたQRコードを有する固定バックグラウンド・パターンを含み、このパターンには、シフトした同じようにプリントされたQRコードを有するフォアグラウンド透明スライディング・マスクが重ねられる。固定パターン上のスライディング・マスクの相対的位置は、測定データに関連付けられる長さ方向の変動によって支配される。例えば、スライディング・マスク上に留められたロッドの膨張によって、固定パターン上のスライディング・マスクの相対的位置を変更することができる。固定パターン上及びスライディング・マスク上の両方のQRコードの位置決めは、パターン/マスクの重ね合わせが、測定データの所与の値に関連付けられる所与の移動について1つの有効なQRコードを示すように行われる。固定データによって補完された対応する値を符号化することにより、有効なQRコードは、正確なライブ情報を含む自己充足型の記録を提供する。例示的な実施形態において、ラベルは、受動的野外環境モニタとして動作することができる。代替的な態様(図に示され、後にさらに詳しく説明される)において、QRコードは、移動方向に平行又は垂直な列に配置することができる。他の実施形態においては、メーターは、回転軸上などのようないずれかの可能な異なる配置でQRコードを含むことができる。
【0012】
本発明の別の例示的な態様は、初めに有効なQRコードを読み取り、固定データ及び可変データを取得することができるアプリケーション(例えば、サーバ・コンピュータ・システムと通信するモバイル・デバイス上のアプリケーション)である。さらに、データを読み取ることは、企業リソース計画(EPR)、企業資産運用(EAM)、ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)などのアプリケーション(単数又は複数)との統合を通して、1つ又は複数のビジネス・プロセスを開始するように動作することができる。代替的に、モバイル・デバイス上で使用可能な従来のQRリーダーは、有効なQRコードを読み取り、記録されたデータをユーザに表示することができる。
【0013】
本発明の実施形態の実施は、さまざまな形態を取ることができ、次に、例示的な実施の詳細が図面を参照しながら論じられる。
【0014】
これから、本発明が図面を参照しながら詳しく論じられることになる。
図1は、本発明の1つの実施形態による、一般に100と証される分散データ処理環境を示す機能ブロック図である。
図1は、1つの実施形態の例示に過ぎず、種々の実施形態を実施することができる環境に関する何らかの限定を意味するものではない。当業者であれば、特許請求の範囲によって詳述される本発明の範囲から逸脱せずに、図示された環境に対する多くの修正形を作成することができるであろう。
【0015】
データ処理環境100の一実施形態は、すべてがネットワーク105上で相互接続されるコンピューティング・デバイス110及びサーバ120を含む。さらに、データ処理環境100は、ネットワーク105に接続されていないメーター130を含む。しかし、本発明の様々な実施形態により、代替的な実施形態において、メーター130は、コンピューティング・デバイス110と通信することができ、オプションとしてネットワーク105に接続する。例示的な一実施形態において、サーバ120は、本発明の実施形態により、コンピューティング・デバイス110からデータを受け取ることができ、受け取ったデータのコンテンツに基づいて応答することができる、コンピューティング・デバイス(例えば、1つ又は複数の管理サーバ)を表す。他の実施形態において、本発明の様々な実施形態により、データ処理環境100は、サーバ120とインターフェース接続することができるメーター及びコンピューティング・デバイス(図示せず)の付加的なインスタンスを含むことができる。
【0016】
ネットワーク105は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、通信ネットワーク、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)、又はこれら3つの有線接続、無線接続、若しくは光ファイバ接続を含む、任意の組み合わせとすることができる。一般に、ネットワーク105は、本発明の実施形態により、コンピューティング・デバイス110とサーバ120との間の通信をサポートする、接続とプロトコルとの任意の組み合わせとすることができる。様々な実施形態において、ネットワーク105は、複数のネットワーク接続されたコンピューティング・デバイス(例えば、コンピューティング・デバイス110、サーバ120、及び図示されていない他のデバイス)と、対応するユーザ(例えば、コンピューティング・デバイス110及びサーバ120などのユーザ)と、対応する管理サービス(例えば、サーバ120)との間の通信を容易にする。
【0017】
本発明の様々な実施形態において、コンピューティング・デバイス110は、ワークステーション、パーソナル・コンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント、モバイルフォン、又は、本発明の実施形態によるコンピュータ可読プログラム命令を実行することができる任意の他のデバイスとすることができる。一般に、コンピューティング・デバイス110は、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる任意の電子デバイス又は電子デバイスの組み合わせを表す。コンピューティング・デバイス110は、本発明の実施形態による、
図6に示され、
図6に関してさらに詳細に説明されるコンポーネントを含むことができる。例示的な一実施形態において、コンピューティング・デバイス110は、本発明の実施形態により、メーター130(例えば、QRコードをキャプチャする)と対話する、ユーザに関連付けられた(例えば、登録される)モバイル・デバイスである。
【0018】
コンピューティング・デバイス110は、ユーザ・インターフェース112及びアプリケーション114を含む。ユーザ・インターフェース112は、コンピューティング・デバイス110のユーザと、デバイス上に常駐する複数のアプリケーション(例えば、アプリケーション114)との間のインターフェースを提供するプログラムである。ユーザ・インターフェース112のようなユーザ・インターフェースは、プログラムがユーザに提示する情報(グラフィック、テキスト、及び音声など)及びユーザが使用する制御シーケンスを参照して、プログラムを制御する。様々なタイプのユーザ・インターフェースが存在する。1つの実施形態において、ユーザ・インターフェース112は、グラフィカル・ユーザ・インターフェースである。グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)は、ユーザが、副次的表示のようなグラフィカル・アイコン及び可視インジケータを通してコンピュータ・キーボード及びマウスなどの電子デバイスと対話することを可能にするものであり、テキスト・ベースのインターフェース、タイプされるコマンド・ラベル、又はテキスト・ナビゲーションとは対照的なものである。コンピューティングにおいて、GUIは、キーボードでタイプされるコマンドを必要とするコマンド・ライン・インターフェースの学習曲線が急勾配であるとの認識に対応して、導入されたものである。GUIにおけるアクションは、グラフィカル要素の直接的な操作を通して行われることが多い。別の実施形態において、ユーザ・インターフェース112は、スクリプト又はアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)である。
【0019】
アプリケーション114は、コンピューティング・デバイス110上で動作する1つ又は複数のアプリケーション(例えば、アプリケーション・スイート)を表すことができる。様々な例示的実施形態において、アプリケーション114は、本発明の実施形態により、メーター130の画像をキャプチャし、キャプチャされた画像をサーバ120に送るために、コンピューティング・デバイス110のユーザが使用するアプリケーションとすることができる。他の実施形態において、アプリケーション114は、別のモバイル・デバイス・アプリケーション(例えば、ウェブ・ブラウザ、企業特定メッセージング・アプリケーション、ソーシャル・メディア・アプリケーション、QRリーダーなど)とすることができる。例えば、アプリケーション114は、本発明の様々な実施形態による、カメラ機能及びメーター130の1つ又は複数のQRコードをキャプチャする機能を含む、サーバ120に関連付けられるクライアント・サイドのアプリケーション(例えば、測定プログラム200に関連付けられるクライアント・サイドのアプリケーション)である。
【0020】
付加的な一実施形態において、アプリケーション114は、本発明の様々な実施形態により、測定プログラム200の処理ステップを行うように動作することができる(即ち、アプリケーション114は、コンピューティング・デバイス110上で動作する測定プログラム200を表すことができる)。例えば、コンピューティング・デバイス110のユーザは、QRコード(例えば、メーター130上の)をキャプチャすることができ、キャプチャされたQRコードをアプリケーション114(及びコンピューティング・デバイス110上に格納されたデータ)を使用して分析することができ、分析の結果をコンピューティング・デバイス110上で見る(例えば、ユーザ・インターフェースを介して)ことができる。別の実施形態において、コンピューティング・デバイス110は、サーバ120と断続的に通信することができる。例えば、コンピューティング・デバイス110は、QRコードをキャプチャする(例えば、ネットワークに接続されていない間に)ことができ、次いで、後で(例えば、ネットワーク105に接続することができるときに)キャプチャされたQRコードのデータをサーバ120に通信することができる。
【0021】
例示的な実施形態において、サーバ120は、デスクトップ・コンピュータ、コンピュータ・サーバ、又は当技術分野で既知の任意の他のコンピュータ・システムとすることができる。ある特定の実施形態において、サーバ120は、データ処理環境100の要素(例えば、コンピューティング・デバイス110、図示されていない他のデバイス)によってアクセスされたとき、シームレス・リソースの単一プールとして作動するクラスタ化されたコンピュータ及びコンポーネント(例えば、データベース・サーバ・コンピュータ、アプリケーション・サーバ・コンピュータなど)を使用するコンピュータ・システムを表す。一般に、サーバ120は、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる任意の電子デバイス又は電子デバイスの組み合わせを表す。サーバ120は、本発明の実施形態による、
図6に示され、
図6に関してさらに詳細に説明されるコンポーネントを含むことができる。
【0022】
サーバ120は、測定プログラム200と、測定データ124及びアクション・データ126を含むストレージ・デバイス122とを含む。本発明の様々な実施形態において、サーバ120は、メーター130のような複数のメーターからのデータに関して、測定プログラム200を実行することに関連するデータをホスト若しくは管理する又はこれらの両方を行うコンピューティング・システムとして動作する。一実施形態において、サーバ120は、ユーザ(例えば、コンピューティング・デバイス110のユーザ、又は図示されていない他のユーザ/デバイス)と対話し、情報を送る若しくはリクエストする又はその両方を行う、企業又はサービス・プロバイダ(例えば、イー・コマース・プラットホーム、気象サービス、測定データベース・システム、カスタマー・サポート・プラットホーム、など)に関連付けられる。
【0023】
例示的な実施形態において、測定プログラム200は、本発明の実施形態により、受け取った画像に基づいて情報を決定する。例えば、測定プログラム200は、画像データ(例えば、コンピューティング・デバイス110からのキャプチャされたQRコード)を受け取り、画像データに対応する測定値を決定する。さらに、測定プログラム200は、決定された測定値にアクションが対応するかどうか判断する。決定された測定値がアクションに対応すると判断されたことに応答して、測定プログラム200は、識別されたアクションを実行する若しくは促進する又はその両方を行うことができる。
【0024】
付加的な実施形態において、サーバ120は、ストレージ・デバイス122を用いて、メーター130の測定データ(例えば、測定データ124)と決定された測定値に関連付けられるアクション(例えば、アクション・データ126)とに関連する情報を格納する。ストレージ・デバイス122は、任意のタイプのストレージ・デバイス、例えば、データベース・サーバ、ハード・ディスク・ドライブ、又はフラッシュ・メモリのような、サーバ120及びコンピューティング・デバイス110によってアクセス及び使用することができるデータを格納することができる永続的ストレージ605によって実施することができる。他の実施形態において、ストレージ・デバイス122は、複数のストレージ・デバイス及びサーバ120内のデータの集まりを表すことができる。
【0025】
付加的な実施形態において、ストレージ・デバイス122はさらに、本発明の様々な実施形態に関連する他のデータを格納することができる。例えば、ストレージ・デバイス122は、メーター130に関連付けられる、これまでの測定データ(例えば、以前に受け取った画像及び対応する測定値)を格納することができる。別の例において、ストレージ・デバイス122は、ユーザ・プリファランス情報(コンピューティング・デバイス110のユーザによって定められた)を含むことができる。さらに別の実施例において、ストレージ・デバイス122は、例えば、メーターの位置(例えば、座標)、最大及び最小値、メーターの寿命、メーターに関連付けられるユーザなどのような、メーター(例えば、メーター130)に関連付けられる様々なデータを格納することができる。
【0026】
本発明の様々な実施形態において、コンピューティング・デバイス110のユーザは、サーバ120に登録することができる(例えば、アプリケーション114のような対応するアプリケーションを介して)。例えば、ユーザは、登録プロセスを完了し、情報を提供し、識別されたコンピューティング・デバイス(例えば、コンピューティング・デバイス110)において、サーバ120による関連するデータの収集及び分析(例えば、測定プログラム200、又は他の認可アプリケーションを介して)を許可(即ち、オプトイン)する。様々な実施形態において、ユーザは、データ収集のある特定のカテゴリをオプトイン又はオプトアウトすることができる。例えば、ユーザは、リクエストされたすべての情報を提供すること、リクエストされた情報のサブセットを提供すること、又は情報を提供しないことをオプトインすることができる。1つの例示的なシナリオにおいて、ユーザは、時間ベースの情報を提供することをオプトインするが、位置ベースの情報(ユーザに関連付けられるコンピューティング・デバイスのすべて又はサブセットについての)を提供することはオプトアウトする。別の実施形態において、ユーザは、測定プログラム200の態様を実行する際にサーバ120が使用できるデータの形式を定めることができる。
【0027】
例示的な実施形態において、測定データ124は、本発明の実施形態による、画像データと対応する測定データとの間の関係を記述するデータを含む情報の組織化された集まり(例えば、データ・セット、データベースなど)を表す。例えば、測定データ124は、QRコードの対応する温度(例えば、対応するデータ・エントリ)へのマッピング関係を格納する。QRコードを対応する測定値へマップするための様々な例が、
図3、
図4A~
図4E、及び
図5A~
図5Eに関連して、さらに詳細に論じられる。
【0028】
別の実施形態において、アクション・データ126は、対応する測定値を決定することに応答して、サーバ120がリクエスト若しくは開始又はその両方を行うことができるアクション若しくはプロセス又はその両方を含む。例示的な実施形態において、アクション・データ126は、決定された測定と対応するアクション/プロセスとの間の関係を記述するデータを含む情報の組織化された集まり(例えば、データ・セット、データベースなど)を表す。例えば、測定データを読み取る/決定することに応答して、測定プログラム200は、企業リソース計画(EPR)、企業資産運用(EAM)、ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)などのアプリケーション(単数又は複数)との統合を通して、1つ又は複数のビジネス・プロセスを開始するように動作することができる。測定データが温度データである例示的なシナリオにおいて、アクション・データ126は、ある特定の温度読取り値に応じてどのアクション/プロセスを開始するかを示すデータを含む。様々な実施形態において、アクション・データ126内のアクションは、限定されるものではないが、積極的アクション(例えば、プロセス/アプリケーションを終了する、コンピュータをシャット・ダウンする、空調機をオン/オフする、ヒータをオン/オフするなど)の開始、1つ又は複数のユーザに警告を送ること、決定された測定/値を記録することなどを含むことができる。
【0029】
様々な実施形態において、メーター130は、本発明の様々な実施形態による測定デバイスである。例示的な一態様において、メーター130は、異なるQRコードからなるラベルを含む。ラベルは、プリントされたQRコードを有する固定バックグラウンド・パターンと、その上に重なる、シフトした同じようなプリントされたQRコードを有するフォアグラウンド透明スライディング・マスクとを含む。固定パターン上のスライディング・マスクの相対的位置は、測定されたデータに関連付けられる長さ方向の変動によって支配される。例えば、スライディング・マスクに留められたロッドの膨張によって、固定パターン上のスライディング・マスクの相対的位置を変更することができる。他の態様において、ロッドは、観測者の測定データに対応して移動/スライドすることができるいずれかの可動デバイスとすることができる。固定パターン上及びスライディング・マスク上の両方のQRコードの位置決めは、パターン/マスクの重ね合わせが、測定データの所与の値に関連付けられる所与の移動について単一の有効なQRコードを示すように行われる。固定されたデータによって補完された対応する値を符号化することによって、有効なQRコードは、メーター130からの正確なライブ情報を含む自己充足型の記録を提供する。例示的な実施形態において、メーター130のラベルは、受動的野外環境モニタとして動作することができる。代替的態様(図面に示され、後にさらに詳しく説明される)において、QRコードは、移動方向に平行又は垂直な列に配置することができる。他の実施形態において、メーターは、回転軸上などのようないずれかの可能な異なる配置におけるQRコードを含むことができる。
【0030】
様々な実施形態において、メーター130は、測定されたパラメータ(例えば、温度又は他の環境パラメータ)の変化に対応して長さ方向の変動をもたらすように動作することができる。例示的な実施形態において、メーター130は、
図3に示されるQRコード300からなる。
図3は、バックグラウンド・パターン302、フォアグラウンド・マスク304、及び固定アンカー306を示す。
図3に示された例に関連して、メーター130は、バックグラウンド・パターン302の上に重なるフォアグラウンド・マスク304を含む。フォアグラウンド・マスク304は、他端が固定アンカー306に連結されたロッドの自由端に連結することができる。一実施例において、温度が変化するとき、ロッドの長さが変化し、したがって、フォアグラウンド・マスク304をバックグラウンド・パターン302の上でスライドさせる。この例において、ロッドは、高い膨張率を有するロッドである。
図3に示された例において、それぞれのQRコードは、QRコード間におけるギャップ無し、ギャップ1、ギャップ2、ギャップ3、及びギャップ4の対応する間隔を使用して配置される。ギャップの特定の間隔及び方向は、メーター130が対応する温度を測定するとき、フォアグラウンド・マスク304のQRコードがバックグラウンド・パターン302の上に重なることを可能にする。
【0031】
さらに別の態様において、
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、及び
図4Eの各々は、それぞれ、本発明の様々な実施形態による、移動に平行に配置された(即ち、水平移動が可能に)バックグラウンド・パターン302上のフォアグラウンド・マスク304のQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、メーター130の視覚表現を示す。例えば、
図4Aは、QRコード405(即ち、図中の左端のQRコードの重ね合わせ/一致)を含むメーター方向400を示す。この例において、コンピューティング・デバイス110は、QRコード405を含むメーター130の画像をキャプチャすることができる。したがって、処理を通して、測定プログラム200(
図2に関連してさらに詳しく説明された)は、メーター130が20℃の温度を測定していると判断することができる。別の態様において、メーター130は、オプションとして、メーター130のQRコードのアライメントを判断する若しくは監視する又はその両方を行う際の付加的な因子のために、
図4Aにおいてコリメータ列402として示されるコリメータを含むことができる。
【0032】
別の実施形態において、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、及び
図5Eの各々は、それぞれ、本発明の様々な実施形態による、移動に垂直に配置された(即ち、垂直移動が可能に)バックグラウンド・パターン302上のフォアグラウンド・マスク304のQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、メーター130の視覚表現を示す。他の実施形態において、メーター130(又は他のメーター)は、回転軸などの上のような、任意の可能な異なる配置におけるQRコードを含むことができる。別の態様において、メーター130は、オプションとして、メーター130のQRコードのアライメントを判断する若しくは監視する又は両方を行う際の付加的な因子のために、コリメータ(例えば、
図4Aのコリメータ列402と同様の)を含むことができる。
【0033】
付加的な一実施形態において、メーター130は、ネットワーク105を介して通信することができるメーター130のインスタンス(例えば、物のインターネット(IoT)装置)を容易にするために、コンピューティング・デバイス110と結合することができる。例えば、コンピューティング・デバイス110は、メーター130に動作可能に結合することができ、さらに、メーター130の画像をキャプチャすることができる。例示的なシナリオにおいて、コンピューティング・デバイス110は、本発明の実施形態により、サーバ120に送信するために、メーター130の測定を自動的に追跡する(例えば、定められた間隔で画像をキャプチャする)ことができる。
【0034】
本発明の様々な実施形態は、様々なユース・ケースのために、メーター130のQRコードの重なり実装に基づいて、メーターを配備することができる。ユース・ケースの例としては、限定されるものではないが、水文学(例えば、貯水レベル、流量計、濁りメーターなど)、グリッドのための気象技術(例えば、温度、風速、風向き、気圧、湿度など)、建造(例えば、クラック・ゲージ、剪断ゲージなど)、植生管理(例えば、樹高メーター、樹幹メーターなど)、スポーツ(例えば、温度、風速、風向き、気圧など)などが挙げられる。
【0035】
図2は、本発明の実施形態による、測定プログラム200、即ち、受け取った画像に基づいて情報を決定するためのプログラムの動作ステップを示すフローチャートである。1つの実施形態において、測定プログラム200は、コンピューティング・デバイス(例えば、コンピューティング・デバイス110)からリクエストを受け取ること若しくはデータを受け取ること又はその両方に応答して開始する。例えば、測定プログラム200は、QRコードを分析するためのリクエストを受け取ることに応答して開始する。別の実施形態において、測定プログラム200は、サーバ120上のバックグラウンド・プロセスとして、データ(例えば、画像、QRコード読取り値など)を受け取るために待機するように動作することができる。
【0036】
ステップ202において、測定プログラム200は、画像データを受け取る。1つの実施形態において、測定プログラム200は、コンピューティング・デバイス110から、メーター130からの1つ又は複数のQRコードを含む画像データを受け取る。測定プログラム200は、本発明の様々な実施形態による、測定データ124内に示される情報又はオブジェクトを含むことができる画像又は入力データの任意の他の形態を受け取ることができる。1つの例において、測定プログラム200は、コンピューティング・デバイス110からQRコードの画像を受け取る。別の例において、測定プログラム200は、コンピューティング・デバイス110のQRコード・リーダー・アプリケーションからデータを受け取る。この例において、コンピューティング・デバイス110は、メーター130のQRコードをキャプチャすることができ、QRコード・リーダー・アプリケーション(例えば、アプリケーション114)を使用して、メーターのキャプチャされたQRコードに対応するデータを決定するように、QRコードを解析することができる。次に、コンピューティング・デバイス110は、QRコードから解析され、決定されたデータを、測定プログラム200による受け取り及び処理のために、サーバ120へ送ることができる。
【0037】
例示的なシナリオにおいて、コンピューティング・デバイス110は、メーター方向420(
図4Bに示される)に対応するメーター130(例えば、温度計)の画像をキャプチャする。この例示的なシナリオにおいて、フォアグラウンド・マスク304は、QRコード425を示すようにバックグラウンド・パターン302の上に重なる(即ち、メーター130の画像は、明白に定義された鮮明なピクセル精細度を有する単一のQRコード(QRコード425)を含む)。例えば、QRコード425は、QRコード425を有効なQRコードとして示す、バックグラウンド・パターン302の上に重なるフォアグラウンド・マスク304の重ね合わせに対応する。次に、コンピューティング・デバイス110は、QRコード425を含むメーター方向420の画像を測定プログラム200へ送る。様々な実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像データを解析して、画像データの1つ又は複数の特徴を識別する。この例示的なシナリオにおいて、測定プログラム200は、コンピューティング・デバイス110から受け取った画像データを解析してQRコード425(即ち、バックグラウンド・パターン302の上に適切に重なるフォアグラウンド・マスク304のQRコードの明確な画像であるQRコード)を識別する。
【0038】
代替的な例示的シナリオにおいて、測定プログラム200は、本発明の様々な実施形態により、メーター方向400、メーター方向420、メーター方向440、メーター方向460、メーター方向480、メーター方向500、メーター方向520、メーター方向540、メーター方向560、及びメーター方向580(即ち、
図4A~
図4E及び
図5A~
図5E)からのコンテンツを含む画像データを受け取ることができる。付加的な一実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像データ内の複数のQRコードから正しいQRコードを識別する際の付加的な因子として、メーター130のコリメータ列(例えば、
図4Bのコリメータ列422)を使用することができる。他の実施形態において、測定プログラム200は、本発明の様々な実施形態により、測定プログラム200が識別して使用することができる1つ又は複数の識別可能オブジェクトを含む画像を受け取ることができる。
【0039】
別の実施形態において、コンピューティング・デバイス110は、サーバ120と断続的に通信することができる。例えば、コンピューティング・デバイス110は、(例えば、ネットワーク105に接続されていない間に)QRコードをキャプチャすることがき、次いで、補足されたQRコードのデータを後で(例えば、ネットワーク105に接続することができるときに)サーバ120に通信することができる。
【0040】
ステップ204において、測定プログラム200は、受け取った画像データに対応する値を決定する。1つの実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像(ステップ202から)のコンテンツ(例えば、識別されたQRコード)を測定データ124の情報と比較する。例示的な実施形態において、測定データ124は、本発明の実施形態により、画像データと対応する測定データとの間の関係を記述するデータを含む組織化された情報の集まり(例えば、データ・セット、データベースなど)を表す。例えば、測定データ124は、対応する温度に対するQRコードのマッピング関係を格納する。様々な実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像データ(例えば、QRコード)に示される読取り値に対応する符号化されたデータを決定するために、受け取った画像データを測定データ124に対して照合する。
【0041】
例示的な実施形態において、メーター130の各々のQRコードは、測定データ124に含まれており、対応する温度などの特定のデータ・ポイントに対応する。例えば、
図4A~
図4Eに関して、QRコード405は20℃の温度に対応し、QRコード425は21℃の温度に対応し、QRコード445は22℃の温度に対応し、QRコード465は23℃の温度に対応し、及びQRコード485は24℃の温度に対応する。別の例において、
図5A~
図5Eに関して、QRコード505は20℃の温度に対応し、QRコード525は21℃の温度に対応し、QRコード545は22℃の温度に対応し、QRコード565は23℃の温度に対応し、及びQRコード585は24℃の温度に対応する。
【0042】
別の態様において、測定されたパラメータ及び関連する機械的な設定に応じて、長さ方向の変動は、測定されたパラメータに比例することもそうでないこともあり得る。本発明の実施形態は、メーター(例えば、メーター130)の長さ方向の変動を、線形関数を通じて測定されたパラメータに直接的に対応させるか、又は、長さ方向の変動をインデックスとして持つ(例えば、測定データ124内の)変換テーブルを通じて間接的に対応させることを可能にする。したがって、本発明の実施形態は、モバイル・デバイス(例えば、コンピューティング・デバイス110)からの入力データに基づいて変換テーブルを更新することによる再較正を可能にする。
【0043】
以前に論じられた例示的なシナリオにおいては、コンピューティング・デバイス110は、メーター方向420及びQRコード425を含むメーター130の画像をサーバ120(及び測定プログラム200)へ送った。この例示的なシナリオにおいて、測定プログラム200は、受け取った画像データを解析してQRコード425を識別する。測定プログラム200は、次に、QRコード425を測定データ124と比較して、QRコード425に対応する温度値を決定する。この例示的なシナリオにおいて、測定プログラム200は、温度値が21℃であることを決定する。
【0044】
別の実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像データに関連付けられた付加的な情報を識別することができる。例示的な実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像データのコンテンツに関連付けられる位置を、画像データのコンテンツを分析することに基づいて決定することができる。例えば、測定プログラム200は、受け取った画像データがメーター130に対応することを識別することができる(例えば、コンピューティング・デバイス110からの画像データに含まれる情報に基づいて、QRコードなどの画像データ内の特定の特性又は他の識別可能な因子を識別することに基づいて)。この例において、測定プログラム200は、受け取った画像データ(及びメーター130)に対応する位置座標を決定することができる。
【0045】
判断ステップ206において、測定プログラム200は、アクションが決定された値に対応するどうか判断する。1つの実施形態において、測定プログラム200は、受け取った画像データ(ステップ202から)若しくは決定された値(ステップ204から)又はその両方が、アクション・データ126内のデータに対応するかどうか判断する。付加的な一実施形態において、測定プログラム200はさらに、メーター130に対応するアクション・データ126内のアクション(即ち、画像データのソース/位置)を検索する。様々な実施形態において、アクション・データ126は、サーバ120が対応する測定値を決定することに応答して、リクエスト若しくは開始又はその両方を行うことができるアクション若しくはプロセス又はその両方を含む。例示的な実施形態において、アクション・データ126は、決定された測定と対応するアクション/プロセスとの間の関係を記述するデータを含む組織化された情報の集まり(例えば、データ・セット、データベースなど)を表す。
【0046】
別の実施形態において、測定プログラム200は、アクション・データ126のコンテンツと、受け取った画像データ(例えば、ステップ202において受け取ったQRコード)のコンテンツ及び受け取った画像データに対応する決定された値(例えば、ステップ204において決定された測定値データ124からの値)の1つ又は複数との間に一致が存在するかどうか判断する。アクションが決定された値に対応しないと判断することに応答して(判断ステップ、いいえの分枝)、測定プログラム200は終了する。オプションの一実施形態において、アクションが決定された値に対応しないと判断することに応答して(判断ステップ、いいえの分枝)、測定プログラム200は、受け取った画像データ(例えば、ステップ202において受け取ったQRコード)のコンテンツ及び受け取った画像データに対応する決定された値(例えば、ステップ204において決定された測定データ124からの値)の1つ又は複数を、ストレージ・デバイス122に記録又は追跡することができる。
【0047】
以前に論じられた例示的なシナリオにおいては、測定プログラム200は、QRコード425を測定データ124と比較して21℃の温度値を決定した。この例において、測定プログラム200は、QRコード425及び21℃の1つ又は複数に対応するアクションについて、アクション・データ126を検索することができる。さらに、測定プログラム200は、メーター130、又はメーター130に関連付けられる位置に対応するアクションについて、画像データのソースに対応するアクションを検索する。この例示的なシナリオにおいて、測定プログラム200は、アクション・データ126がQRコード425の表示を含むことと、アクション・データ126が、メーター130に対応する位置における暖房、換気、及び空調(HVAC)システムの温度を変更することを示すこととを判断する。
【0048】
別の例において、測定プログラム200は、アクション・データ126が、メーター130に関連付けられる位置における1つ又は複数のコンピューティング・システムの電源を入れるアクション(ステップ204の決定された値に対応する)を含むことを判断することができる。付加的な例示的シナリオにおいて、測定プログラム200は、アクション・データ126が、1つ又は複数のユーザへ警告を送るアクション(ステップ204の決定された値に対応する)を含むことを判断することができる。この例示的なシナリオにおいて、1つ又は複数のユーザは、メーター130の位置における温度がある特定の温度に達するとき、警告を受け取るように登録(例えば、ユーザ・プリファランス・データがサーバ120に提供される)している。したがって、アクション・データ126は、測定プログラム200がメーター130の対応する温度読取り値を判断することに応答して、1つ又は複数のユーザへ警告を送る指示を含むことができる。
【0049】
ステップ208において、測定プログラム200は、識別されたアクションを行う。より具体的には、アクションが決定された値に対応すると判断する(判断ステップ206、イエス分岐)ことに応答して、測定プログラム200はアクションを実行する。1つの実施形態において、測定プログラム200は、アクション・データ126内の識別された(判断ステップ206からの)アクションを実行する。様々な実施形態において、アクション・データ126内のアクションは、限定されるものではないが、主体的なアクション(例えば、プロセス/アプリケーションを終了する、コンピュータをシャット・ダウンする、空調設備をオン/オフする、暖房をオン/オフするなど)の開始、1つ又は複数のユーザへ警告を送ること、決定された測定/値を記録することなどを含むことができる。
【0050】
以前に論じられた例示的なシナリオにおいて、測定プログラム200は、アクション・データ126が、QRコード425の表示を含むことと、アクション・データ126が、メーター130に対応する位置におけるHVACシステムの温度を変更することを示すこととを判断する(判断ステップ206において)。したがって、測定プログラム200は、メーター130に対応する位置におけるHVACシステムの温度を変更するための命令を送る(ネットワーク105を介して)。
【0051】
別の例において、測定プログラム200は、測定プログラム200がメーター130の特定の温度読取り値を判断することに応答して、1つ又は複数のユーザへ警告を送ることができる(ストレージ・デバイス122内のユーザ・プリファランス・データに基づいて)。他の実施形態において、測定プログラム200は、本発明の様々な実施形態により、アクション・データ126内において識別されるいずれかの他のアクションを実行するために、主体的にアクションを行う若しくは命令を送る(ネットワーク105上で)又はその両方を行うことができる。
【0052】
図3は、本発明の様々な実施形態による、バックグラウンド・パターン302と、フォアグラウンド・マスク304と、固定アンカー306とを含むQRコード300を示す。例示的な実施形態において、メーター130は、
図3に示されたQRコード300を含む。
図3に示された例を参照すると、メーター130は、バックグラウンド・パターン302の上に重なるフォアグラウンド・マスク304を含む。フォアグラウンド・マスク304は、他端が固定アンカー306に連結されたロッドの自由端に連結することができる。一例において、温度が変化するとき、ロッドの長さが変化し、したがって、フォアグラウンド・マスク304をバックグラウンド・パターン302の上でスライドさせる。この例において、ロッドは、高い膨張率を有するロッドである。
図3に示された例において、それぞれのQRコードは、QRコードの間におけるギャップ無し、ギャップ1、ギャップ2、ギャップ3、及びギャップ4の対応する間隔を使用して配置される。ギャップの特定の間隔及び方向は、メーター130が対応する温度を測定するとき、フォアグラウンド・マスク304のQRコードがバックグラウンド・パターン302の上に重なることを可能にする。
【0053】
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、及び
図4Eの各々は、それぞれ、本発明の様々な実施形態にしたがって、移動に平行に配置された(即ち、水平移動が可能な)バックグラウンド・パターン302の上のフォアグラウンド・マスク304上のQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、メーター130の視覚表現を示す。
図4Aは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード405(即ち、図中の左端のQRコードの重ね合わせ/一致)とコリメータ列402とを含むメーター方向400を示す。
図4Bは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード425とコリメータ列422とを含むメーター方向420を示す。
図4Cは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード445とコリメータ列442とを含むメーター方向440を示す。
図4Dは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード465とコリメータ列462とを含むメーター方向460を示す。
図4Eは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード485とコリメータ列482とを含むメーター方向480を示す。
【0054】
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、及び
図5Eの各々は、それぞれ、本発明の様々な実施形態による、移動に垂直に配置された(即ち、垂直移動が可能な)バックグラウンド・パターン302上のフォアグラウンド・マスク304のQRコードの重なりを用いる測定に対応する温度における、メーター130の視覚表現を示す。
図5Aは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード505(即ち、図中の左端のQRコードの重ね合わせ/一致)を含むメーター方向500を示す。
図5Bは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード525を含むメーター方向520を示す。
図5Cは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード545を含むメーター方向540を示す。
図5Dは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード565を含むメーター方向560を示す。
図5Eは、本発明の例示的な一実施形態における、QRコード585を含むメーター方向580を示す。別の態様において、メーター130は、オプションとして、メーター130のQRコードのアライメントを判断する若しくは監視する又はその両方を行う際の付加的な因子のために、コリメータ(例えば、
図4Aのコリメータ列402と同様の)を含むことができる。
【0055】
図6は、本発明の例示的な一実施形態による、コンピューティング・デバイス110及びサーバ120を表すコンピュータ・システム600を示す。
図6は、1つの実施の例示のみを与え、異なる実施形態を実施することができる環境に関する何らかの限定を意味するものではないことを認識されたい。示された環境に対して多くの修正形を作成することができる。コンピュータ・システム600は、プロセッサ(単数又は複数)601、キャッシュ603、メモリ602、永続的ストレージ605、通信ユニット607、入力/出力(I/O)インターフェース(単数又は複数)606、及び通信ファブリック604を含む。通信ファブリック604は、キャッシュ603、メモリ602、永続的ストレージ605、通信ユニット607、及び入力/出力(I/O)インターフェース(単数又は複数)606の間の通信を提供する。通信ファブリック604は、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、通信及びネットワーク・プロセッサなど)、システム・メモリ、周辺デバイス、及び、システム内のあらゆる他のハードウェア・コンポーネントの間で、データ若しくは制御情報又はその両方を伝えるように設定された任意のアークテクチャによって実装することができる。例えば、通信ファブリック604は、1つ若しくは複数のバス又はクロスバー・スィッチを用いて実装することができる。
【0056】
メモリ602及び永続的ストレージ605は、コンピュータ可読ストレージ媒体である。この実施形態において、メモリ602は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。一般に、メモリ602は、任意の適切な揮発性又は不揮発性コンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。キャッシュ603は、メモリ602から最近アクセスされたデータと、最近アクセスされたデータの近くのデータとを保持することによって、プロセッサ(単数又は複数)601の性能を向上させる高速メモリである。
【0057】
本発明の実施形態を実施するために使用されるプログラム命令及びデータ(例えば、ソフトウェア及びデータ610)は、キャッシュ603を介しての1つ又は複数のそれぞれのプロセッサ(単数又は複数)601による実行のために、永続的ストレージ605及びメモリ602に格納することができる。一実施形態において、永続的ストレージ605は、磁気ハード・ディスク・ドライブを含む。代替的に、又は磁気ハード・ディスク・ドライブに加えて、永続的ストレージ605は、ソリッド・ステート・ハード・ドライブ、半導体ストレージ・デバイス、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュ・メモリ、又は、プログラム命令若しくはデジタル情報を格納することができる任意の他のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。
【0058】
永続的ストレージ605によって使用される媒体は、取り外し可能とすることもできる。例えば、取り外し可能ハード・ドライブを永続的ストレージ605のために使用することができる。他の例としては、光及び磁気ディスク、サム・ドライブ、及び、やはり永続的ストレージ605の部分である別のコンピュータ可読ストレージ媒体への転送のための、ドライブに挿入されるスマート・カードが挙げられる。ソフトウェア及びデータ610は、それぞれのプロセッサ(単数又は複数)601の1つ又は複数によるキャッシュを介したアクセス若しくは実行又はその両方のために、永続的ストレージ605に格納することができる。コンピューティング・デバイス110に関して、ソフトウェア及びデータ610は、ユーザ・インターフェース112及びアプリケーション114を含む。サーバ120に関して、ソフトウェア及びデータ610は、測定プログラム200、ストレージ・デバイス122、測定データ124、及びアクション・データ126を含む。
【0059】
これらの実施例において、通信ユニット607は、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの実施例において、通信ユニット607は、1つ又は複数のネットワーク・インターフェース・カードを含む。通信ユニット607は、物理的リンク及び無線通信リンクのいずれか又はその両方の使用による通信を提供することができる。本発明の実施形態を実施するために使用されるプログラム命令及びデータ(例えば、ソフトウェア及びデータ610)は、通信ユニット607を通して永続的ストレージ605へダウンロードすることができる。
【0060】
I/Oインターフェース(単数又は複数)606は、各々のコンピュータ・システムに接続することができる他のデバイスとのデータの入力及び出力を可能にする。例えば、I/Oインターフェース(単数又は複数)606は、キーボード、キーパッド、タッチ・スクリーン若しくはいずれかの他の適切な入力デバイス又はこれらの組み合わせなどの外部デバイス(単数又は複数)608への接続を提供することができる。外部デバイス(単数又は複数)608はさらに、携帯型コンピュータ可読ストレージ媒体、例えば、サム・ドライブ、携帯型光又は磁気ディスク、及びメモリ・カードを含むことができる。本発明の実施形態を実施するために使用されるプログラム命令及びデータ(例えば、ソフトウェア及びデータ610)は、それらの携帯型コンピュータ可読ストレージ媒体に格納することができ、I/Oインターフェース(単数又は複数)606を介して永続的ストレージ605にロードすることができる。I/Oインターフェース(単数又は複数)606は、さらにディスプレイ609に接続する。
【0061】
ディスプレイ609は、データをユーザに表示するための機構を提供し、例えば、コンピュータ・モニタとすることができる。
【0062】
本明細書で説明されたプログラムは、本発明の特定の実施形態において実施されるアプリケーションに基づいて識別される。しかし、本明細書におけるいずれの特定のプログラム体系も単に便利のために使用されており、それゆえに、本発明は、そのような体系によって識別される若しくは暗示される又は両方のいずれかの特定のアプリケーションのみにおいて使用することに限定されるべきではないことを認識されたい。
【0063】
本発明は、システム、方法若しくはコンピュータ・プログラム製品又はそれらの組み合わせを、いずれかの可能な技術的詳細レベルで統合したものとすることができる。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読ストレージ媒体(単数又は複数)を含むことができる。
【0064】
コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスにより使用される命令を保持及び格納できる有形デバイスとすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体は、例えば、これらに限定されるものではないが、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光ストレージ・デバイス、電磁気ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、又は上記のいずれかの適切な組み合わせとすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例の非網羅的なリストとして、以下のもの、すなわち、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー・ディスク、パンチカード若しくは命令がそこに記録された溝内の隆起構造のような機械的にエンコードされたデバイス、及び上記のいずれかの適切な組み合わせが挙げられる。本明細書で使用される場合、コンピュータ可読ストレージ媒体は、電波、又は他の自由に伝搬する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体を通じて伝搬する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルを通る光パルス)、又はワイヤを通って送られる電気信号などの、一時的信号自体として解釈されない。
【0065】
本明細書で説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、又は、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、広域ネットワーク若しくは無線ネットワーク、又はそれらの組み合わせなどのネットワークを介して外部コンピュータ又は外部ストレージ・デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ若しくはエッジ・サーバ、又はそれらの組み合わせを含むことができる。各コンピューティング/処理デバイスにおけるネットワーク・アダプタ・カード又はネットワーク・インターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受け取り、コンピュータ可読プログラム命令を転送して、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体内に格納する。
【0066】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路のための構成データ、又は、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語若しくは類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されるソース・コード又はオブジェクト・コードとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で実行される場合もあり、一部がユーザのコンピュータ上で、独立型ソフトウェア・パッケージとして実行される場合もあり、一部がユーザのコンピュータ上で実行され、一部が遠隔コンピュータ上で実行される場合もあり、又は完全に遠隔コンピュータ若しくはサーバ上で実行される場合もある。最後のシナリオにおいて、遠隔コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)若しくは広域ネットワーク(WAN)を含むいずれかのタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続される場合もあり、又は外部コンピュータへの接続がなされる場合もある(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを用いたインターネットを通じて)。幾つかの実施形態において、例えば、プログラム可能論理回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又はプログラム可能論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによってコンピュータ可読プログラム命令を実行して、電子回路を個別化することができる。
【0067】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図若しくはブロック図又はその両方を参照して説明される。フローチャート図若しくはブロック図又はその両方の各ブロック、並びにフローチャート図若しくはブロック図又はその両方におけるブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装できることが理解されるであろう。
【0068】
これらのコンピュータ可読プログラム命令を、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに与えて機械を製造し、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャート若しくはブロック図又は両方の1つ又は複数のブロック内で指定された機能/動作を実施するための手段を作り出すようにすることができる。コンピュータ、プログラム可能データ処理装置若しくは他のデバイス又はそれらの組み合わせを特定の方式で機能させるように指示することができるこれらのコンピュータ・プログラム命令を、コンピュータ可読媒体内に格納することもでき、それにより、そのコンピュータ可読媒体内に格納された命令が、フローチャート若しくはブロック図又はその両方の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作の態様を実施する命令を含む製品を含むようにすることもできる。
【0069】
コンピュータ可読プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス上にロードして、一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス上で行わせてコンピュータ実施のプロセスを生産し、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令が、フローチャート若しくはブロック図又は両方の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実行するためのプロセスを提供するようにすることもできる。
【0070】
図面内のフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態による、システム、方法、及びコンピュータ・プログラム製品の可能な実装の、アーキテクチャ、機能及び動作を示す。この点に関して、フローチャート内の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能命令を含む、モジュール、セグメント、又はコードの一部を表すことができる。幾つかの代替的な実装において、ブロック内に示される機能は、図に示される順序とは異なる順序で生じることがある。例えば、連続して示される2つのブロックは、関与する機能に応じて、実際には実質的に同時に実行されることもあり、又はこれらのブロックはときとして逆順で実行されることもある。ブロック図若しくはフローチャート図又は両方の各ブロック、及びブロック図若しくはフローチャート図又はその両方におけるブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する、又は専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行する、専用ハードウェア・ベースのシステムによって実装できることにも留意されたい。
【0071】
本開示の種々の実施形態の説明は、例証の目的のために提示されたが、これらは、網羅的であること、又は開示した実施形態に限定することを意図するものではない。当業者には、説明される実施形態の範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形が明らかであろう。本明細書で用いられる用語は、実施形態の原理、実際の適用、又は市場に見られる技術に優る技術的改善を最もよく説明するため、又は、当業者が、本明細書に開示される実施形態を理解するのを可能にするために選択された。