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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-14
(45)【発行日】2025-07-23
(54)【発明の名称】リレーノード及び基地局
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/04 20090101AFI20250715BHJP
   H04W 88/04 20090101ALI20250715BHJP
   H04W 16/26 20090101ALI20250715BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20250715BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20250715BHJP
【FI】
H04W36/04
H04W88/04
H04W16/26
H04W4/44
H04W4/46
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021032727
(22)【出願日】2021-03-02
(65)【公開番号】P2022133821
(43)【公開日】2022-09-14
【審査請求日】2024-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100119585
【弁理士】
【氏名又は名称】東田 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100172199
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 浩也
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119585
【弁理士】
【氏名又は名称】東田 潔
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 輝文
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-531494(JP,A)
【文献】国際公開第2020/202340(WO,A1)
【文献】特表2016-511970(JP,A)
【文献】国際公開第2020/245960(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/173461(WO,A1)
【文献】Ericsson,Relay,3GPP TSG-RAN WG3 #64 R3-091164,2009年04月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動型のリレーノード(100)であって、
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信する第1通信処理部(151)と、
第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信する第2通信処理部(153)と、
を備え、
前記移動型のリレーノードと各基地局との間での対象ユーザ機器のハンドオーバのためのハンドオーバ手続きは、Xnインターフェースを介して行われ、
前記Xnインターフェースのセットアップ手続きが行われ、
前記セットアップ手続きは、XN SETUP REQUESTメッセージの送信、および、XN SETUP RESPONSEメッセージの受信を含
前記第1通信処理部は、前記ユーザ機器として、前記ユーザ機器がリレーノードであることを示す情報を前記第1の基地局へ送信し、当該情報の受信に応じて前記第1の基地局により行われる前記Xnインターフェースの前記セットアップ手続きを、前記第2の基地局として前記第1の基地局と行う、
移動型のリレーノード。
【請求項2】
前記ハンドオーバは、前記移動型のリレーノードからの対象ユーザ機器(30)のハンドオーバを含む、請求項1に記載の移動型のリレーノード。
【請求項3】
前記ハンドオーバ手続きは、前記移動型のリレーノードからの対象ユーザ機器(30)のハンドオーバを要求するハンドオーバ要求メッセージを前記Xnインターフェースを介して送信することを含む、請求項2に記載の移動型のリレーノード。
【請求項4】
前記ハンドオーバは、前記移動型のリレーノードへの対象ユーザ機器(40)のハンドオーバを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の移動型のリレーノード。
【請求項5】
前記ハンドオーバ手続きは、前記移動型のリレーノードへの対象ユーザ機器(40)のハンドオーバを要求するハンドオーバ要求メッセージを前記Xnインターフェースを介して受信すること、および、ハンドオーバ要求確認メッセージを前記Xnインターフェースを介して送信することを含む、請求項4に記載の移動型のリレーノード。
【請求項6】
前記移動型のリレーノードは、移動体、移動体に搭載可能な装置、又は、移動体に搭載可能な装置に含まれる通信モジュールである、請求項1~3のいずれか1項に記載の移動型のリレーノード。
【請求項7】
前記移動体は、車両である、請求項に記載の移動型のリレーノード。
【請求項8】
第1の基地局(200)であって、
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して前記第1の基地局と通信し、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信する移動型のリレーノード(100)と通信する通信処理部(241)、
を備え、
前記通信処理部は、前記移動型のリレーノードからの対象ユーザ機器(30)のハンドオーバまたは前記移動型のリレーノードへの対象ユーザ機器(40)のハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを、Xnインターフェースを介して行い、
前記通信処理部は、前記ユーザ機器がリレーノードであることを示す情報を、前記ユーザ機器として動作する前記移動型のリレーノードから受信し、当該情報の受信に応じて前記Xnインターフェースのセットアップ手続きを行い、
前記セットアップ手続きは、XN SETUP REQUESTメッセージの受信、および、XN SETUP RESPONSEメッセージの送信を含む、
第1の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リレーノード及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)において移動体通信技術が提案され、技術仕様(Technical Specification:TS)として標準化されている。とりわけ現在では、5G(5th Generation)の技術が提案され、標準化されている。
【0003】
例えば、非特許文献1及び非特許文献2によれば、車両に搭載されるリレーが検討されおり、当該リレーは、モバイル基地局リレー(mobile base station relay:MBSR)及び又は車両搭載リレー(vehicle mounted relay)と呼ばれている。非特許文献1によれば、モバイル基地局リレーは、Uuインターフェースを介してドナー基地局と通信し、且つ、Uuインターフェースを介してユーザ機器(user equipment:UE)と通信する。
【0004】
とりわけ、非特許文献1には、ドナー基地局とリレーとの間でのUEのハンドオーバが発生し得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】3GPP TR 22.839 V0.1.0 (2020-11)
【文献】3GPP SA WG1 Meeting #91-e, S1-203292, E-meeting, August 24 - September 2, 2020, Qualcomm Incorporated, “New SID: Study on vehicle-mounted relays”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に記載されているリレーは、Uuインターフェースを介してUEとしてドナー基地局と通信するにすぎないので、当該リレーと当該ドナー基地局との間でのUEのハンドオーバのために当該リレー及び当該ドナー基地局が通常のハンドオーバ手続きを行うことができない、という課題を発明者は見出した。
【0007】
本開示の目的は、基地局とリレーとの間でのUEのハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを行うことを可能にするリレーノード及び基地局を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係るリレーノードは、ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局と通信する第1通信処理部と、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器と通信する第2通信処理部と、を備える。上記第1通信処理部は、上記第2の基地局として基地局間インターフェースを介して上記第1の基地局と通信する。
【0009】
本開示の一態様に係る第1の基地局は、ユーザ機器としてUuインターフェースを介して上記第1の基地局と通信し、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器と通信するリレーノードと通信する通信処理部、を備える。上記通信処理部は、Uuインターフェースを介して、上記ユーザ機器として動作する上記リレーノードと通信し、基地局間インターフェースを介して、上記第2の基地局として動作する上記リレーノードと通信する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、基地局とリレーとの間でのUEのハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを行うことが可能になる。なお、本開示により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す図である。
図2】本開示の実施形態に係るリレーノード及びユーザ機器の具体例を示す図である。
図3】本開示の実施形態に係るシステムを含むアーキテクチャの一例を示す図である。
図4】本開示の実施形態に係るリレーノードの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
図5】本開示の実施形態に係るリレーノードの概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
図6】本開示の実施形態に係る基地局の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
図7】本開示の実施形態に係る基地局の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
図8】本開示の実施形態に係るXnセットアップ手続きの概略的な流れの第1の例を説明するためのフローチャートである。
図9】本開示の実施形態に係るXnセットアップ手続きの概略的な流れの第2の例を説明するためのフローチャートである。
図10】本開示の実施形態に係るリレーノードとUEとの間のUuインターフェースのためのユーザプレーンのプロトコルの例を示す図である。
図11】本開示の実施形態に係るリレーノードとUEとの間のUuインターフェースのための制御プレーンのプロトコルの例を示す図である。
図12】本開示の実施形態に係るリレーノードと基地局との間のUuインターフェースのためのユーザプレーンのプロトコルの例を示す図である。
図13】本開示の実施形態に係るリレーノードと基地局との間のUuインターフェースのための制御プレーンのプロトコルの例を示す図である。
図14】本開示の実施形態に係るリレーノードと基地局との間のXnインターフェースのためのユーザプレーンのプロトコルの例を示す図である。
図15】本開示の実施形態に係るリレーノードと基地局との間のXnインターフェースのための制御プレーンのプロトコルの例を示す図である。
図16】本開示の実施形態に係るハンドオーバの第1の例を説明するための図である。
図17】本開示の実施形態に係るハンドオーバ手続きの第1の例を説明するためのフローチャートである。
図18】本開示の実施形態に係るハンドオーバの第2の例を説明するための図である。
図19】本開示の実施形態に係るハンドオーバ手続きの第2の例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0013】
説明は、以下の順序で行われる。
1.システムの構成
2.リレーノードの構成
3.基地局の構成
4.動作例
5.変形例
【0014】
<1.システムの構成>
図1図3を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
【0015】
図1を参照すると、システム1は、リレーノード100、基地局200、UE30及びUE40を含む。
【0016】
例えば、システム1は、3GPPのTSに準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム1は、5G又はNR(New Radio)のTSに準拠したシステムである。
【0017】
(1)リレーノード100
リレーノード100は、基地局とUEとの間でデータ及び制御情報のリレーを行う。
【0018】
例えば、リレーノード100は、UEとして動作する。具体的には、例えば、リレーノード100は、基地局200のカバレッジエリア内に位置する場合に、UEとして、基地局200に接続され、Uuインターフェースを介して基地局200と通信する。
【0019】
例えば、リレーノード100は、基地局としても動作する。具体的には、例えば、1つ以上のUEが、リレーノード100に接続され、リレーノード100は、基地局として、Uuインターフェースを介して上記1つ以上のUEと通信する。図1の例を参照すると、UE30が、リレーノード100に接続され、リレーノード100は、基地局として、Uuインターフェースを介してUE30と通信する。なお、基地局200は、第1の基地局と呼ばれてもよく、リレーノード100(又はリレーノード100の基地局機能)は、第2の基地局と呼ばれてもよい。この場合に、リレーノード100は、当該第2の基地局としてUE30と通信する。
【0020】
例えば、リレーノード100は、移動型(mobile)のリレーノードである。より具体的には、例えば、リレーノード100は、移動体(mobile object)に搭載可能な装置である。例えば、当該移動体は、車両であり、リレーノード100は、車載装置である。一例として、リレーノード100は、ECU(Electronic Control Unit)である。図2の例を参照すると、例えば、リレーノード100は、車両10に搭載され、UE30は、車両10内に位置する。例えばこのように、リレーノード100は、特定の位置に設置されず、移動する。
【0021】
リレーノード100は、モバイル基地局リレー(MBSR)又は車両搭載リレーと呼ばれてもよい。
【0022】
(2)基地局200
基地局200は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)のノードであり、基地局200のカバレッジエリア内に位置するUEとUuインターフェースを介して通信する。
【0023】
図1の例を参照すると、例えば、UE40が、基地局200に接続され、基地局200は、Uuインターフェースを介してUE40と通信する。上述したように、例えば、リレーノード100は、UEとして、基地局200に接続され、基地局200は、Uuインターフェースを介してリレーノード100と通信する。
【0024】
例えば、基地局200は、gNBである。gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端(NR user plane and control plane protocol terminations towards the UE)を提供し、NGインターフェースを介して5GC(5G Core Network)に接続されるノードである。あるいは、基地局200は、en-gNBであってもよい。en-gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)においてセカンダリノードとして動作するノードである。
【0025】
基地局200は、ドナー基地局と呼ばれてもよい。より具体的には、基地局200は、ドナーgNBと呼ばれてもよい。
【0026】
(3)アーキテクチャの例
図3を参照すると、システム1を含む全体のアーキテクチャの例が示されている。この例では、リレーノード100は、MBSRノードであり、基地局200は、MBSRドナーgNBである。MBSRノード(リレーノード100)は、UE機能とgNB機能とを有する。MBSRノード(リレーノード100)とMBSRドナーgNB(基地局200)との間には、Uuインターフェースがある。MBSRノード(リレーノード100)とUE30との間にも、Uuインターフェースがある。なお、MBSRドナーgNB(基地局200)とgNB50との間には、Xnインターフェースがあり、MBSRドナーgNB(基地局200)と5GC(5G Core)60との間には、NGインターフェースがある。
【0027】
とりわけ本開示の実施形態では、MBSRノード(リレーノード100)とMBSRドナーgNB(基地局200)との間には、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)もある。これについては後に詳細に説明する。
【0028】
<2.リレーノードの構成>
図4及び図5を参照して、本開示の実施形態に係るリレーノード100の構成の例を説明する。
【0029】
(1)機能構成
まず、図4を参照して、本開示の実施形態に係るリレーノード100の機能構成の例を説明する。図4を参照すると、リレーノード100は、第1無線通信部110、第2無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部150を備える。
【0030】
第1無線通信部110は、信号を無線で送受信する。例えば、第1無線通信部110は、他の装置からの信号を受信し、当該他の装置への信号を送信する。例えば、上記他の装置は、基地局200である。
【0031】
第2無線通信部120は、信号を無線で送受信する。例えば、第2無線通信部120は、他の装置からの信号を受信し、当該他の装置への信号を送信する。例えば、上記他の装置は、UE30である。
【0032】
ネットワーク通信部130は、リレーノード100が接続されるネットワークから信号を受信し、当該ネットワークへ信号を送信する。一例として、図2に示されるように、リレーノード100は、車両10に搭載される車載装置であってもよく、上記ネットワークは、車内LAN(Local Area Network)であってもよい。この場合に、上記ネットワークには、リレーノード100に加えて、各種センサ(例えば、走行状態センサ等)、各種ECU(例えば、エンジン制御ECU、運転支援ECU等)、操作スイッチ、及び表示装置等が接続されていてもよい。
【0033】
記憶部140は、リレーノード100のために様々な情報を記憶する。
【0034】
処理部150は、リレーノード100の様々な機能を提供する。処理部150は、第1通信処理部151及び第2通信処理部153を含む。なお、処理部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。第1通信処理部151及び第2通信処理部153の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0035】
例えば、処理部150(具体的には、第1通信処理部151)は、第1無線通信部110を介して他の装置(例えば、基地局200)と通信する。例えば、処理部150(具体的には、第2通信処理部153)は、第2無線通信部120を介して他の装置(例えば、UE30)と通信する。例えば、処理部150は、ネットワーク通信部130を介して、上記ネットワークに接続されている他の装置と通信する。
【0036】
なお、リレーノード100が上記ネットワークに接続されない場合には、リレーノード100はネットワーク通信部130を備えなくてもよい。
【0037】
(2)ハードウェア構成
次に、図5を参照して、本開示の実施形態に係るリレーノード100のハードウェア構成の例を説明する。図5を参照すると、リレーノード100は、アンテナ181、RF(Radio Frequency)回路183、アンテナ185、RF回路187、プロセッサ189、ネットワークインターフェース191及びメモリ193及びストレージ195を備える。
【0038】
アンテナ181及びアンテナ185の各々は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ181及びアンテナ185の各々は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ181及びアンテナ185の各々は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ181及びアンテナ185の各々は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0039】
RF回路183は、アンテナ181を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路187は、アンテナ185を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路183及びRF回路187の各々は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0040】
プロセッサ189は、アンテナ181及びRF回路183を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。また、プロセッサ189は、アンテナ185及びRF回路187を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。さらに、プロセッサ189は、ネットワークインターフェース191を介して送受信される信号の処理も行う。プロセッサ189は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行う1つ以上のベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0041】
ネットワークインターフェース191は、例えばネットワークアダプタである。プロセッサ189は、ネットワークインターフェース191を介して、ネットワークに接続されている装置と通信する。
【0042】
メモリ193は、プロセッサ189により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ193は、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ193の全部又は一部は、プロセッサ189内に含まれていてもよい。
【0043】
ストレージ195は、様々な情報を記憶する。ストレージ195は、SSD(Solid State Drive)及びHDD(Hard Disc Drive)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0044】
第1無線通信部110は、アンテナ181及びRF回路183により実装されてもよい。第2無線通信部120は、アンテナ185及びRF回路187により実装されてもよい。ネットワーク通信部130は、ネットワークインターフェース191により実装されてもよい。記憶部140は、ストレージ195により実装されてもよい。処理部150は、プロセッサ189及びメモリ193により実装されてもよい。
【0045】
なお、リレーノード100が上記ネットワークに接続されない場合には、リレーノード100はネットワークインターフェース191を備えなくてもよい。
【0046】
以上のハードウェア構成を考慮すると、例えば、リレーノード100は、プログラムを記憶するメモリと、当該プログラムを実行して第1通信処理部151及び第2通信処理部153の動作を行う1つ以上のプロセッサとを備える。例えば、上記メモリは、メモリ193であり、上記1つ以上のプロセッサは、プロセッサ189である。なお、上記プログラムは、第1通信処理部151及び第2通信処理部153の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0047】
<3.基地局の構成>
図6及び図7を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200の構成の例を説明する。
【0048】
(1)機能構成
まず、図6を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200の機能構成の例を説明する。図6を参照すると、基地局200は、無線通信部210、ネットワーク通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
【0049】
無線通信部210は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部210は、UEからの信号を受信し、UEへの信号を送信する。
【0050】
ネットワーク通信部220は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0051】
記憶部230は、基地局200のために様々な情報を記憶する。
【0052】
処理部240は、基地局200の様々な機能を提供する。処理部240は、通信処理部241を含む。なお、処理部240は、通信処理部241以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、通信処理部241の動作以外の動作も行い得る。通信処理部241の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0053】
例えば、処理部240(通信処理部241)は、無線通信部210を介してUE(例えば、UE40又はリレーノード100)と通信する。例えば、処理部240は、ネットワーク通信部220を介して他のノード(例えば、コアネットワークノード)と通信する。
【0054】
(2)ハードウェア構成
次に、図7を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200のハードウェア構成の例を説明する。図7を参照すると、基地局200は、アンテナ281、RF回路283、ネットワークインターフェース285、プロセッサ287、メモリ289及びストレージ291を備える。
【0055】
アンテナ281は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ281は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ281は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ281は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0056】
RF回路283は、アンテナ281を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路283は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0057】
ネットワークインターフェース285は、例えばネットワークアダプタであり、ネットワークへ信号を送信し、ネットワークから信号を受信する。
【0058】
プロセッサ287は、アンテナ281及びRF回路283を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。プロセッサ287は、ネットワークインターフェース285を介して送受信される信号の処理も行う。プロセッサ287は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0059】
メモリ289は、プロセッサ287により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ289は、ROM、EPROM、EEPROM、RAM及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ289の全部又は一部は、プロセッサ287内に含まれていてもよい。
【0060】
ストレージ291は、様々な情報を記憶する。ストレージ291は、SSD及びHDDの少なくとも1つを含んでもよい。
【0061】
無線通信部210は、アンテナ281及びRF回路283により実装されてもよい。ネットワーク通信部220は、ネットワークインターフェース285により実装されてもよい。記憶部230は、ストレージ291により実装されてもよい。処理部240は、プロセッサ287及びメモリ289により実装されてもよい
【0062】
処理部240の一部又は全部は、仮想化されていてもよい。換言すると、処理部240の一部又は全部は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、処理部240の一部又は全部は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(即ち、ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0063】
以上のハードウェア構成を考慮すると、基地局200は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ289)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ287)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部240の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部240の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0064】
<4.動作例>
図8図19を参照して、本開示の実施形態に係るリレーノード100及び基地局200の動作の例を説明する。
【0065】
リレーノード100(第1通信処理部151)は、UEとして、Uuインターフェースを介して基地局200と通信する。換言すると、基地局200(通信処理部241)は、Uuインターフェースを介して、UEとして動作するリレーノード100と通信する。
【0066】
さらに、リレーノード100(第2通信処理部153)は、基地局として、Uuインターフェースを介して1つ以上のUEと通信する。例えば、当該1つ以上のUEは、UE30を含む。
【0067】
とりわけ、リレーノード100(第1通信処理部151)は、基地局として、基地局間インターフェースを介して基地局200と通信する。換言すると、基地局200(通信処理部241)は、基地局間インターフェースを介して、基地局として動作するリレーノード100と通信する。
【0068】
これにより、例えば、基地局200とリレーノード100との間でのUEのハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを行うことが可能になる。より具体的には、例えば、リレーノード100及び基地局200は、基地局間インターフェースを介して通常のハンドオーバ手続きを行うことができる。
【0069】
例えば、上記基地局間インターフェースは、Xnインターフェースである。
【0070】
(1)基地局間インターフェースのセットアップ
例えば、リレーノード100(第1通信処理部151)は、基地局として、基地局200と基地局間インターフェースのセットアップ手続きを行う。換言すると、基地局200(通信処理部241)は、基地局として動作するリレーノード100と、基地局間インターフェースのセットアップ手続きを行う。例えば、当該セットアップ手続きは、Xnセットアップ手続きである。
【0071】
これにより、例えば、リレーノード100は、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して基地局200と通信することが可能になる。
【0072】
-第1の例
第1の例として、リレーノード100(第1通信処理部151)は、UEとして、当該UEがリレーノードであることを示す情報(以下、「リレー指示情報」と呼ぶ)を基地局200へ送信し、基地局200(通信処理部241)は、UEとして動作するリレーノード100から当該リレー指示情報を受信する。上記リレー指示情報は、上記UEがMBSRであることを示してもよく、又は、上記UEが車両搭載リレーであることを示してもよい。リレーノード100(第1通信処理部151)は、基地局200への接続を確立するための手続きの中で、又は、当該手続きの後に、上記リレー指示情報を基地局200へ送信してもよい。あるいは、リレーノード100(第1通信処理部151)は、最初のユーザデータの発生に応じて、上記リレー指示情報を基地局200へ送信してもよい。
【0073】
例えば、基地局200(通信処理部241)は、上記リレー指示情報の受信に応じて、基地局として動作するリレーノード100と上記セットアップ手続きを行う。上述したように、上記セットアップ手続きは、Xnセットアップ手続きである。具体的には、図8に示されるように、基地局200(通信処理部241)は、XN SETUP REQUESTメッセージをリレーノード100へ送信し(S310)、リレーノード100(第1通信処理部151)は、当該XN SETUP REQUESTメッセージを基地局200から受信する。さらに、リレーノード100(第1通信処理部151)は、XN SETUP RESPONSEメッセージを基地局200へ送信し(S320)、基地局200(通信処理部241)は、XN SETUP RESPONSEメッセージをリレーノード100から受信する。
【0074】
このように、上記リレー指示情報によって、基地局間インターフェースのセットアップ手続き(例えば、Xnセットアップ手続き)がトリガされ得る。
【0075】
-第2の例
第2の例として、リレーノード100(第1通信処理部151)は、上記リレー指示情報を送信することなく、上記セットアップ手続き(例えば、Xnセットアップ手続き)を自ら開始してもよい。
【0076】
具体的には、図9に示されるように、リレーノード100(第1通信処理部151)は、XN SETUP REQUESTメッセージを基地局200へ送信してもよく(S330)、基地局200(通信処理部241)は、当該XN SETUP REQUESTメッセージをリレーノード100から受信してもよい。基地局200(通信処理部241)は、XN SETUP RESPONSEメッセージをリレーノード100へ送信してもよく(S340)、リレーノード100(第1通信処理部151)は、当該XN SETUP RESPONSEメッセージを基地局200から受信してもよい。
【0077】
このように、リレーノード100により基地局間インターフェースのセットアップ手続き(例えば、Xnセットアップ手続き)が開始され得る。
【0078】
(2)プロトコル
-リレーノード100とUE30との間のUuインターフェース
図10に示されるように、例えば、リレーノード100とUE30との間のUuインターフェースのユーザプレーンプロトコルスタックは、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、及び、物理(Physical:PHY)レイヤのプロトコルを含む。
【0079】
図11に示されるように、例えば、リレーノード100とUE30との間のUuインターフェースの制御プレーンプロトコルスタックは、RRC(Radio Resource Control)、PDCP、RLC、MAC、及び、PHYレイヤのプロトコルを含む。
【0080】
-リレーノード100と基地局200との間のUuインターフェース
図12に示されるように、例えば、リレーノード100と基地局200との間のUuインターフェースのユーザプレーンプロトコルスタックは、SDAP、PDCP、RLC、MAC、及び、PHYレイヤのプロトコルを含む。
【0081】
図13に示されるように、例えば、リレーノード100と基地局200との間のUuインターフェースの制御プレーンプロトコルスタックは、RRC、PDCP、RLC、MAC、及び、PHYレイヤのプロトコルを含む。
【0082】
-リレーノード100と基地局200との間の基地局間インターフェース
例えば、上記基地局間インターフェースは、基地局間ユーザプレーンインターフェースと、基地局間制御プレーンインターフェースを含む。上述したように、例えば、上記基地局間インターフェースは、Xnインターフェースであり、Xnインターフェースは、Xnユーザプレーン(Xn-U)インターフェースと、Xn制御プレーン(Xn-C)インターフェースとを含む。
【0083】
図14に示されるように、例えば、リレーノード100と基地局200との間のXn-Uインターフェースのプロトコルスタックは、GTP-U(GTP Tunneling Protocol for User Plane)、UDP(User Datagram Protocol)、IP(Internet Protocol)を含む。さらに、当該プロトコルスタックは、IPの下に、L1/L2プロトコルを含む。当該L1/L2プロトコルは、例えば、Uuインターフェースのユーザプレーンプロトコルスタック(図12を参照)である。
【0084】
図15に示されるように、例えば、リレーノード100と基地局200との間のXn-Cインターフェースのプロトコルスタックは、XnAP(Xn Application Protocol)、SCTP(Stream Control Transmission Protocol)及びIPを含む。さらに、当該プロトコルスタックは、IPの下に、L1/L2プロトコルを含む。当該L1/L2プロトコルは、例えば、Uuインターフェースのユーザプレーンプロトコルスタック(図12を参照)である。なお、上記XnAPは、3GPP TS 38.423 V16.4.0にて定められている。
【0085】
(3)ハンドオーバ
例えば、リレーノード100(第1通信処理部151)は、上記基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、基地局200とリレーノード100との間での対象UEのハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを行う。基地局200(通信処理部241)も、上記基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、上記ハンドオーバ手続きを行う。
【0086】
これにより、例えば、リレーノード100と基地局200との間で対象UEへの接続を切り替えることが可能になる。
【0087】
-リレーノード100から基地局200へのハンドオーバ
例えば、リレーノード100から基地局200への対象UEのハンドオーバが行われる。図16の例を参照すると、例えば、当該対象UEは、UE30であり、リレーノード100から基地局200へのUE30のハンドオーバが行われる。
【0088】
図17を参照して、上記ハンドオーバのためのハンドオーバ手続きの例を説明する。まず、UE30は、Uuインターフェースを介して測定報告(MeasurementReport)メッセージをリレーノード100へ送信する(S410)。リレーノード100(第2通信処理部153)は、基地局として、当該測定報告メッセージに含まれる情報に基づいて、リレーノード100から基地局200へのUE30のハンドオーバを決定する(S420)。リレーノード100(第1通信処理部151)は、当該ハンドオーバを要求するハンドオーバ要求(HANDOVER REQUEST)メッセージを、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して基地局200へ送信する(S430)。基地局200(通信処理部241)は、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、リレーノード100から上記ハンドオーバ要求メッセージを受信する。基地局200(通信処理部241)は、受付制御(admission control)を行い(S440)、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、リレーノード100へハンドオーバ要求確認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)メッセージを送信する(S450)。リレーノード100(第1通信処理部151)は、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、基地局200から上記ハンドオーバ要求確認メッセージを受信する。その後、リレーノード100(第2通信処理部153)は、基地局として、Uuインターフェースを介してRRC再構成(RRCReconfiguration)メッセージをUE30へ送信する(S460)。その後、ハンドオーバ手続きの残りの処理が行われる。
【0089】
これにより、例えば、対象UEへの接続をリレーノード100から基地局200へ切り替えることが可能になる。
【0090】
-第1の基地局から第2の基地局へのハンドオーバ
例えば、基地局200からリレーノード100への対象UEのハンドオーバが行われる。図18の例を参照すると、例えば、当該対象UEは、UE40であり、基地局200からリレーノード100へのUE40のハンドオーバが行われる。
【0091】
図19を参照して、上記ハンドオーバのためのハンドオーバ手続きの例を説明する。まず、UE40は、Uuインターフェースを介して測定報告(MeasurementReport)メッセージを基地局200へ送信する(S510)。基地局200(通信処理部241)は、当該測定報告メッセージに含まれる情報に基づいて、基地局200からリレーノード100へのUE40のハンドオーバを決定する(S520)。基地局200(通信処理部241)は、当該ハンドオーバを要求するハンドオーバ要求(HANDOVER REQUEST)メッセージを、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介してリレーノード100へ送信する(S530)。リレーノード100(第1通信処理部151)は、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、基地局200から上記ハンドオーバ要求メッセージを受信する。リレーノード100(第1通信処理部151)は、受付制御(admission control)を行い(S540)、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して基地局200へハンドオーバ要求確認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)メッセージを送信する(S550)。基地局200(通信処理部241)は、基地局間インターフェース(例えば、Xnインターフェース)を介して、リレーノード100から上記ハンドオーバ要求確認メッセージを受信する。その後、基地局200(通信処理部241)は、Uuインターフェースを介してRRC再構成(RRCReconfiguration)メッセージをUE40へ送信する(S560)。その後、ハンドオーバ手続きの残りの処理が行われる。
【0092】
これにより、例えば、対象UEへの接続を基地局200からリレーノード100へ切り替えることが可能になる。
【0093】
<5.変形例>
本開示の実施形態に係る第1~第3の変形例を説明する。なお、第1~第3の変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。
【0094】
(1)第1の変形例
本開示の実施形態の上述した例では、上記基地局間インターフェースは、Xnインターフェースである。しかし、本開示の実施形態に係る基地局間インターフェースは、この例に限定されない。
【0095】
本開示の実施形態の第の変形例では、上記基地局間インターフェースは、「Xnインターフェース」ではなく他の名称のインターフェースであってもよい。一例として、上記基地局間インターフェースは、Z1インターフェース又はZnインターフェースと呼ばれてもよい。
【0096】
上記基地局間インターフェースは、上記他の名称で呼ばれるが、上記基地局間インターフェースのプロトコルスタックは、Xnインターフェースと同様に図14及び図15に示されるプロトコルを含んでもよい。基地局間制御プレーンインターフェースは、XnAPの代わりに、XnAPと同様の手続きを含む制御プロトコルを含んでもよい。当該制御プロトコルは、基地局間インターフェースのセットアップ手続きと、ハンドオーバ手続きとを含んでもよい。当該セットアップ手続きは、図8及び図9の例と同様に、セットアップ要求メッセージの送受信と、セットアップ応答メッセージの送受信とを含んでもよい。上記ハンドオーバ手続きは、図17及び図19の例と同様に、ハンドオーバ要求メッセージの送受信と、ハンドオーバ要求確認メッセージの送受信とを含んでもよい。
【0097】
(2)第2の変形例
本開示の実施形態の上述した例では、リレーノード100は、移動体に搭載可能な装置である。さらに、例えば、当該移動体は、車両であり、リレーノード100は、車載装置である。しかし、本開示の実施形態に係るリレーノード100は、この例に限定されない。
【0098】
本開示の実施形態の第2の変形例では、リレーノード100は、車載装置以外の装置であってもよい。
【0099】
リレーノード100は、移動体に搭載可能な装置ではなく、当該装置に含まれる通信モジュールであってもよく、又は、当該装置を含む移動体(例えば、車両)そのものであってもよい。
【0100】
上記移動体は、車両ではなく、他の移動体であってもよい。一例として、上記移動体は、飛行装置であってもよい。
【0101】
(3)第3の変形例
本開示の実施形態の上述した例では、システム1は、5G又はNRのTSに準拠したシステムである。しかし、本開示の実施形態に係るシステム1は、この例に限定されない。
【0102】
本開示の実施形態の第3の変形例では、システム1は、次世代(例えば、6G)のTSに準拠したシステムであってもよい。この場合に、第3の変形例に係るUuインターフェースは、次世代における基地局とUEとの間のインターフェースを意味してもよく、第3の変形例に係る基地局間インターフェースは、次世代における基地局間のインターフェースを意味してもよい。第3の変形例に係る基地局間インターフェースのセットアップ手続きは、次世代における基地局間インターフェースのセットアップ手続きを意味してもよい。
【0103】
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は当該実施形態に限定されるものではない。当該実施形態は例示にすぎないということ、及び、本開示のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0104】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもフローチャート又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、フローチャート又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0105】
例えば、本明細書において説明した装置の1つ以上の構成要素の動作を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体が提供されてもよい。当然ながら、このような方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible computer-readable storage medium)も、本開示に含まれる。
【0106】
例えば、本開示において、ユーザ機器(UE)は、移動局(mobile station)、移動端末、移動装置、移動ユニット、加入者局(subscriber station)、加入者端末、加入者装置、加入者ユニット、ワイヤレス局、ワイヤレス端末、ワイヤレス装置、ワイヤレスユニット、リモート局、リモート端末、リモート装置、又はリモートユニット等の別の名称で呼ばれてもよい。
【0107】
例えば、本開示において、「送信する(transmit)」は、送信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に送信することを意味してもよい。あるいは、「送信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に送信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「受信する(receive)」は、受信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に受信することを意味してもよい。あるいは、「受信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に受信することとの組合せを意味してもよい。上記少なくとも1つのレイヤは、少なくとも1つのプロトコルと言い換えられてもよい。
【0108】
例えば、本開示において、「取得する(obtain/acquire)」は、記憶されている情報の中から情報を取得することを意味してもよく、他のノードから受信した情報の中から情報を取得することを意味してもよく、又は、情報を生成することにより当該情報を取得することを意味してもよい。
【0109】
例えば、本開示において、「~を含む(include)」及び「~を備える(comprise)」は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。
【0110】
例えば、本開示において、「又は(or)」は、排他的論理和を意味せず、論理和を意味する。
【0111】
なお、上述した実施形態に含まれる技術的特徴は、以下のような特徴として表現されてもよい。当然ながら、本開示は以下のような特徴に限定されない。
【0112】
(特徴1)
リレーノード(100)であって、
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信する第1通信処理部(151)と、
第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信する第2通信処理部(153)と、
を備え、
前記第1通信処理部は、前記第2の基地局として基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局と通信する、
リレーノード。
【0113】
(特徴2)
前記第1通信処理部は、前記第2の基地局として前記第1の基地局と前記基地局間インターフェースのセットアップ手続きを行う、特徴1に記載のリレーノード。
【0114】
(特徴3)
前記基地局間インターフェースは、Xnインターフェースであり、
前記第1通信処理部は、XN SETUP REQUESTメッセージを前記第1の基地局へ送信し、XN SETUP RESPONSEメッセージを前記第1の基地局から受信する、
特徴2に記載のリレーノード。
【0115】
(特徴4)
前記基地局間インターフェースは、Xnインターフェースであり、
前記第1通信処理部は、XN SETUP REQUESTメッセージを前記第1の基地局から受信し、XN SETUP RESPONSEメッセージを前記第1の基地局へ送信する、
特徴2に記載のリレーノード。
【0116】
(特徴5)
前記第1通信処理部は、前記ユーザ機器として、前記ユーザ機器がリレーノードであることを示す情報を前記第1の基地局へ送信する、特徴1~4のいずれか1項に記載のリレーノード。
【0117】
(特徴6)
前記第1通信処理部は、前記基地局間インターフェースを介して、前記第1の基地局と前記リレーノードとの間での対象ユーザ機器のハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを行う、特徴1~5のいずれか1項に記載のリレーノード。
【0118】
(特徴7)
前記第1通信処理部は、前記リレーノードから前記第1の基地局への対象ユーザ機器(30)のハンドオーバを要求するハンドオーバ要求メッセージを、基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局へ送信する、特徴1~6のいずれか1項に記載のリレーノード。
【0119】
(特徴8)
前記第2通信処理部は、前記第2の基地局として前記ハンドオーバを決定する、特徴7に記載のリレーノード。
【0120】
(特徴9)
前記第1通信処理部は、前記第1の基地局から前記リレーノードへの対象ユーザ機器(40)のハンドオーバを要求するハンドオーバ要求メッセージを、基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局から受信し、ハンドオーバ要求確認メッセージを、基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局へ送信する、特徴1~8のいずれか1項に記載のリレーノード。
【0121】
(特徴10)
前記リレーノードは、移動体、移動体に搭載可能な装置、又は、移動体に搭載可能な装置に含まれる通信モジュールである、特徴1~9のいずれか1項に記載のリレーノード。
【0122】
(特徴11)
前記移動体は、車両である、特徴10に記載のリレーノード。
【0123】
(特徴12)
第1の基地局(200)であって、
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して前記第1の基地局と通信し、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信するリレーノード(100)と通信する通信処理部(241)、
を備え、
前記通信処理部は、Uuインターフェースを介して、前記ユーザ機器として動作する前記リレーノードと通信し、基地局間インターフェースを介して、前記第2の基地局として動作する前記リレーノードと通信する、
第1の基地局。
【0124】
(特徴13)
前記通信処理部は、前記第2の基地局として動作する前記リレーノードと前記基地局間インターフェースのセットアップ手続きを行う、特徴12に記載の第1の基地局。
【0125】
(特徴14)
前記通信処理部は、前記ユーザ機器がリレーノードであることを示す情報を、前記ユーザ機器として動作する前記リレーノードから受信し、当該情報の受信に応じて、前記第2の基地局として動作する前記リレーノードと前記セットアップ手続きを行う、特徴13に記載の第1の基地局。
【0126】
(特徴15)
前記通信処理部は、前記基地局間インターフェースを介して、前記第1の基地局と前記リレーノードとの間での対象ユーザ機器のハンドオーバのためのハンドオーバ手続きを行う、特徴12~14のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【0127】
(特徴16)
前記通信処理部は、前記リレーノードから前記第1の基地局への対象ユーザ機器(30)のハンドオーバを要求するハンドオーバ要求メッセージを、基地局間インターフェースを介して前記リレーノードから受信し、ハンドオーバ要求確認メッセージを、基地局間インターフェースを介して前記リレーノードへ送信する、特徴12~15のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【0128】
(特徴17)
前記通信処理部は、前記第1の基地局から前記リレーノードへの対象ユーザ機器(40)のハンドオーバを要求するハンドオーバ要求メッセージを、基地局間インターフェースを介して前記リレーノードへ送信する、特徴12~16のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【0129】
(特徴18)
リレーノード(100)により行われる方法あって、
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信することと、
第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信することと、
前記第2の基地局として基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局と通信することと、
を含む方法。
【0130】
(特徴19)
第1の基地局(200)により行われる方法あって、
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して前記第1の基地局と通信し、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信するリレーノード(100)と通信すること、
を含み、
前記リレーノードと通信することは、
Uuインターフェースを介して、前記ユーザ機器として動作する前記リレーノードと通信することと、
基地局間インターフェースを介して、前記第2の基地局として動作する前記リレーノードと通信することと、
を含む
方法。
【0131】
(特徴20)
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信することと、
第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信することと、
前記第2の基地局として基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局と通信することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0132】
(特徴21)
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信し、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信するリレーノード(100)と通信すること、
をコンピュータに実行させるプログラムであり、
前記リレーノードと通信することは、
Uuインターフェースを介して、前記ユーザ機器として動作する前記リレーノードと通信することと、
基地局間インターフェースを介して、前記第2の基地局として動作する前記リレーノードと通信することと、
を含む
プログラム。
【0133】
(特徴22)
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信することと、
第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信することと、
前記第2の基地局として基地局間インターフェースを介して前記第1の基地局と通信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【0134】
(特徴23)
ユーザ機器としてUuインターフェースを介して第1の基地局(200)と通信し、第2の基地局としてUuインターフェースを介して1つ以上のユーザ機器(30)と通信するリレーノード(100)と通信すること、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であり、
前記リレーノードと通信することは、
Uuインターフェースを介して、前記ユーザ機器として動作する前記リレーノードと通信することと、
基地局間インターフェースを介して、前記第2の基地局として動作する前記リレーノードと通信することと、
を含む
コンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【符号の説明】
【0135】
1 システム
10 車両10
30、40 UE
100 リレーノード
151 第1通信処理部
153 第2通信処理部
200 基地局
241 通信処理部
図1
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