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特許7712441ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-14
(45)【発行日】2025-07-23
(54)【発明の名称】ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G21C 17/00 20060101AFI20250715BHJP
   G21C 1/07 20060101ALI20250715BHJP
【FI】
G21C17/00 220
G21C17/00 240
G21C1/07 110
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024119189
(22)【出願日】2024-07-25
(65)【公開番号】P2025019018
(43)【公開日】2025-02-06
【審査請求日】2024-08-08
(31)【優先権主張番号】202310915681.3
(32)【優先日】2023-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523330628
【氏名又は名称】華能核能技術研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】羅勇
(72)【発明者】
【氏名】呂華権
(72)【発明者】
【氏名】汪景新
(72)【発明者】
【氏名】周勤
(72)【発明者】
【氏名】劉偉
(72)【発明者】
【氏名】孫恵敏
(72)【発明者】
【氏名】劉嵩陽
(72)【発明者】
【氏名】李雪琳
(72)【発明者】
【氏名】王朗
(72)【発明者】
【氏名】郭若楠
【審査官】藤本 加代子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-222693(JP,A)
【文献】特開昭56-001394(JP,A)
【文献】特開昭53-068390(JP,A)
【文献】特開昭57-131094(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0050835(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 17/00
G21C 1/00-1/32
G21C 5/00-5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各集合体の材料と構造パラメータに基づいて、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの物理計算モデルを構築することと、
可燃性毒物を黒鉛球、燃料要素またはその両方に添加し、前記物理計算モデルを用いて実可能な可燃性毒物添加スキームを選択することと、
前記実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、かつ前記安全性評価の結果に基づいて最適な可燃性毒物添加スキームを選択することと、を含むことを特徴とする、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項2】
前記各集合体の材料と構造パラメータには、炉心の直径と高さ、燃料要素の装荷量と富化度、および制御棒、吸収球、黒鉛炉内部材、炭素炉内部材、金属炉内部材の材料と構造パラメータが含まれることを特徴とする、請求項1に記載のペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項3】
前記物理計算モデルの構築は、
径方向において炉心の活性領域を断面積が等しい複数の直線状流路に分割し、前記直線状流路は軸方向に中心からエッジの順に順次積層することと、
原子炉全体を体積が等しい複数の「スペクトルゾーン」に分割し、エネルギースペクトル計算と燃料サイクルシミュレーションの基本単位として、黒鉛球敷設層、混合燃料要素を上から下へ前記軸方向に層ごとに流動させ、前記径方向の直線状流路間に横流がないことを仮定し、炉心球流動のシミュレーションと物理計算モデルの構築を実現することと、
前記物理計算モデルが構築された後、計算データに基づいて、炉心の安全パラメータに対する混合球比、運転出力、第一次回路流量、燃料要素の富化度、サイクル数の影響を評価し、感度パラメータを得て、前記感度パラメータに基づいて実現可能な可燃性毒物添加スキームを選択することと、を含むことを特徴とする、請求項2に記載のペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項4】
前記可燃性毒物添加スキームの選択は、
黒鉛球は、初期炉心の構築プロセスにおいて炉心から直接取り出され、黒鉛球に可燃性毒物を添加し、具体的な物理計算結果と運転要件に応じて、燃料要素およびその両方に可燃性毒物を添加することと、
ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷混合燃料装荷量を増加させ、純黒鉛球敷設層の高さを減少させることで、初装荷炉心の構築時間を短縮し、即ち、可燃性毒物を添加することで、元の炉心装荷に一定の負の反応度を導入し、過剰な反応度を低下させ、それによって前記ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷の混合燃料装荷量を増加させることと、を含み、
前記可燃性毒物の負の反応度の計算は、
ここで、
は高速中性子増倍率、
は脱出共鳴吸収確率、
は熱中性子利用係数、
は実効核分裂中性子数、
は減速非漏洩確率、
は拡散非漏洩確率を示し、
混合燃料の装荷が一定の場合、炉心に可燃性毒物を添加すると、可燃性毒物が中性子の一部を吸収し、吸収された全ての熱中性子の割合が増加するため、熱中性子利用係数が低下し、炉心の反応度が低下し、その式は、
ここで、
は炉心の反応度を示すことを特徴とする、請求項3に記載のペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項5】
前記可燃性毒物の添加量が多すぎると、炉心の活性部に混合燃料を満載しても臨界できず、前記可燃性毒物の添加量が少なすぎると、混合燃料装荷量を増加させる効果は限られ、即ち、前記物理計算モデルによって計算して適切な装荷量を選択することをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項6】
前記構築プロセスの安全性評価は、
選択された可燃性毒物添加スキームのそれぞれについて、初装荷および初期炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、前記可燃性毒物添加スキームの全プロセスが原子炉安全解析報告書で指定された安全パラメータの要件を満たしていること、およびいかなる運転条件下でも安全限界を超えないことを確認することを含み、
前記原子炉安全解析報告書で指定された安全パラメータには、原子炉の第一次回路圧力、燃料要素の最高温度、最大単一球出力、入口・出口温度および最大アンロード燃焼度が含まれることを特徴とする、請求項5に記載のペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項7】
前記最適な可燃性毒物添加スキームの選択は、
安全性評価に合格した実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、燃料の経済性、安全裕度、初装荷炉心の構築時間、原子炉の運転出力レベル、装荷・取出速度を総合的に考慮して、最適な可燃性毒物添加スキームを決定することを含むことを特徴とする、請求項6に記載のペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法。
【請求項8】
各集合体の材料と構造パラメータに基づいて、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの物理計算モデルを構築するために使用されるモデル構築ユニットと、
可燃性毒物を黒鉛球、燃料要素またはその両方に添加し、前記物理計算モデルを用いて実可能な可燃性毒物添加スキームを選択するために使用される添加スキーム選択ユニットと、
前記実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、かつ前記安全性評価の結果に基づいて最適な可燃性毒物添加スキームを選択するために使用される評価・選択ユニットと、を含むことを特徴とする、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮するシステム。
【請求項9】
設備であって、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出し、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されることを特徴とする、前記設備。
【請求項10】
その上にコンピュータプログラム命令が記憶されており、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されるときに、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実現することを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉の炉心燃料管理および運転の技術分野に関し、具体的には、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ペブルベッド型高温ガス冷却炉の燃料要素は、従来の加圧水型原子炉の燃料集合体とは異なり、一般に直径6cmの球形要素であり、炉心全体にはこのような燃料要素が数万から数十万個配置されている。
【0003】
ペブルベッド型高温ガス冷却炉の燃料装荷プロセスは、燃料集合体を炉心全体に一度に装荷する加圧水型原子炉とは異なる。これに対し、ペブルベッド型高温ガス冷却炉は、まず炉心下部に一定高さの純黒鉛球(外形は燃料要素と同じでウランを含まない)層を装荷し、次に黒鉛球敷設層の上部に一定高さの混合燃料(燃料要素と黒鉛球を一定の比率で混合したもの)を装荷して初期全装荷高さに達し、初装荷を完了する。初装荷の後、初装荷炉心の構築が開始され、すなわち、原子炉を一定の出力で運転し、炉心に初期全装荷高さで混合燃料を装荷し続け、混合燃料を活性部の全高さに到達させ、その後、純黒鉛球敷設層の黒鉛球を徐々に取り出し、同時に同量の混合燃料を炉心上部に加え、こうして、全活性部が完全に混合燃料で構成されるまで、純黒鉛球敷設層の高さが徐々に減少し、混合燃料の高さが徐々に増加し、初装荷炉心の構築を完了する。
【0004】
したがって、初装荷炉心の構築プロセスは、初期全装荷高さに混合燃料を活性部高さまで加え、純黒鉛球敷設層を取り出して炉心の活性部の全混合燃料装荷を実現するプロセスとして記述することができる。初装荷炉心の構築プロセスでは、炉心の燃料要素の数が少なく、原子炉の過剰な反応度(excess reactivity)(excess reactivity)が低く、それに個々の燃料要素の出力の制限のために原子炉の運転出力が低く、装荷・取出に時間がかかる(装荷・取出速度は原子炉の出力成に比例する)ことから、主な時間は純黒鉛球敷設層の取出しに費やされ、多くの場合数ヶ月に及ぶ。そこで、初期全装荷時に黒鉛球敷設層の高さを下げるか、または混合燃料の装荷高さ/装荷量を上げることができれば、初装荷炉心構築の時間を短縮することができる(純黒鉛球敷設層の黒鉛球の数が少なくなり、取出時間が短縮される)。また、初装荷炉心への混合燃料の装荷量を増加させる際、燃料要素の増加により、個々の燃料要素の平均出力を低下させることができ、初装荷炉心の構築プロセスにおける原子炉の運転出力を適切に増加させることができ、その結果、黒鉛球の取出速度を増加させ、初装荷炉心の構築時間をさらに短縮することができる。
【発明の概要】
【0005】
本部分の目的は、本発明の実施例のいくつかの態様を概説するとともに、いくつかの好ましい実施例を簡単に説明することである。本部分、本出願の要約書および発明の名称では、その目的が不明瞭になるのを避けるために、簡略化または省略することができ、そのような簡略化または省略は、本発明の範囲を限定するために使用されるものではない。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みて提案されたものである。
【0007】
本発明の実施例に係る第1態様は、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法を提供し、各集合体の材料と構造パラメータに基づいて、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの物理計算モデルを構築することと、可燃性毒物を黒鉛球、燃料要素またはその両方に添加し、前記物理計算モデルを用いて実行可能な可燃性毒物添加スキームを選択することと、前記実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、かつ前記安全性評価の結果に基づいて最適な可燃性毒物添加スキームを選択することと、を含む。
【0008】
本発明に記載されたペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法の好ましい実施形態として、前記各集合体の材料と構造パラメータには、炉心の直径と高さ、燃料要素の装荷量と富化度、および制御棒、吸収球、黒鉛炉内部材、炭素炉内部材、金属炉内部材の材料と構造パラメータが含まれる。
【0009】
本発明に記載されたペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法の好ましい実施形態として、前記物理計算モデルの構築は、
径方向において炉心の活性領域を断面積が等しい複数の直線状流路に分割し、直線状流路は軸方向に中心からエッジの順に順次積層することと、
原子炉全体を体積が等しい複数の「スペクトルゾーン」に分割し、エネルギースペクトル計算と燃料サイクルシミュレーションの基本単位として、黒鉛球敷設層、混合燃料要素を上から下へ軸方向に層ごとに流動させ、前記径方向の前記直線状流路間に横流がないことを仮定し、炉心球流動のシミュレーションと物理計算モデルの構築を実現することと、
前記物理計算モデルが構築された後、計算データに基づいて、炉心の安全パラメータに対する混合球比、運転出力、第一次回路流量、燃料要素の富化度、サイクル数の影響を評価し、感度パラメータを得て、前記感度係数に基づいて実現可能な可燃性毒物添加スキームを選択することと、を含む。
【0010】
本発明に記載されたペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法の好ましい実施形態として、前記可燃性毒物添加スキームの選択は、
黒鉛球は、初装荷炉心の構築プロセスにおいて炉心から直接取り出され、その後の原子炉運転に与える影響が燃料要素よりもはるかに小さくなることを考慮すると、好ましくは、黒鉛球に可燃性毒物を添加し、具体的な物理計算結果と運転要件に応じて、燃料要素およびその両方に可燃性毒物を添加することと、
ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷混合燃料装荷量を増加させ、純黒鉛球敷設層の高さを減少させることで、初装荷炉心の構築時間を短縮し、即ち、可燃性毒物を添加することで、元の炉心装荷に一定の負の反応度を導入し、過剰な反応度(excess reactivity)を低下させ、それによって前記ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷の混合燃料装荷量を増加させることと、を含み、
前記可燃性毒物の負の反応度の計算は、
ここで、
は高速中性子増倍率、
は脱出共鳴吸収確率、
は熱中性子利用係数、
は実効核分裂中性子数、
は減速非漏洩確率、
は拡散非漏洩確率を示し、
混合燃料の装荷が一定の場合、炉心に可燃性毒物を添加すると、可燃性毒物が中性子の一部を吸収し、吸収された全ての熱中性子の割合が増加するため、熱中性子利用係数が低下し、炉心の反応度が低下し、その式は、
ここで、
は炉心の反応度を示す。
【0011】
本発明に記載されたペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法の好ましい実施形態として、
前記可燃性毒物の添加量は、多すぎても少なすぎてもダメで、多すぎると、炉心の活性部に混合燃料を満載しても臨界できず、少なすぎると、混合燃料装荷量を増加させる効果は限られ、即ち、前記物理計算モデルによって計算して適切な装荷量を選択することをさらに含む。
【0012】
本発明に記載されたペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法の好ましい実施形態として、前記プロセスの安全性評価は、
選択された可燃性毒物添加スキームのそれぞれについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、前記可燃性毒物添加スキームの全プロセスが原子炉安全解析報告書で指定された安全パラメータの要件を満たしていること、およびいかなる運転条件下でも安全限界を超えないことを確認することを含み、
前記原子炉安全解析報告書で指定された安全パラメータには、原子炉の第一次回路圧力、燃料要素の最高温度、最大単一球出力、入口・出口温度および最大アンロード燃焼度(discharge burnup)が含まれる。
【0013】
本発明に記載されたペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法の好ましい実施形態として、前記最適な可燃性毒物添加スキームの選択は、
安全性評価に合格した実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、燃料の経済性、安全裕度、初装荷炉心の構築時間、原子炉の運転出力レベル、装荷・取出速度を総合的に考慮して、最適な可燃性毒物添加スキームを決定することを含む。
【0014】
本発明の実施例に係る第2態様は、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮するシステムを提供し、
各集合体の材料と構造パラメータに基づいて、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの物理計算モデルを構築するために使用されるモデル構築ユニットと、
可燃性毒物を黒鉛球、燃料要素またはその両方に添加し、前記物理計算モデルを用いて実行可能な可燃性毒物添加スキームを選択するために使用される添加スキーム選択ユニットと、
前記実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、かつ前記安全性評価の結果に基づいて最適な可燃性毒物添加スキームを選択するために使用される評価・選択ユニットと、を含む。
【0015】
本発明の実施例に係る第3態様は、設備を提供し、前記設備は、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して、本発明のいずれか1つの実施例に記載の方法を実行するように構成される。
【0016】
本発明の実施例に係る第4態様は、その上にコンピュータプログラム命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、
前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されるときに、本発明のいずれか1つの実施例に記載の方法を実現する。
【0017】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムでは、黒鉛球敷設層の高さを減少させ、即ち、黒鉛球量を低減することで、黒鉛球の調達コストを大幅に削減し、発電所への投資を節約し、経済性を向上させ、同時に、黒鉛球の需要を減少させ、初装荷炉心からの黒鉛球の取出数を低減し、初装荷炉心の構築時間を大幅に短縮し、さらに、本発明では初期全装荷の混合燃料の装荷量を増加させ、初期原子炉の構築プロセスの出力レベルを高め、装荷・取出速度を増加させ、初装荷炉心の構築時間をさらに低減し、発電所の試運転期間を短縮し、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の経済性を大幅に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明で使用される図面を簡単に紹介し、当然のことながら、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要せずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。図中、
図1】本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムの全体的なフローチャートを示す。
図2】本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムに係るペブルベッド型高温ガス冷却炉の燃料要素の構造を示す模式図である。
図3】本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムに係るペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷の活性部の装荷区画を示す模式図である。
図4】本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムに係るペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷を示す模式図である。
図5】本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムに係るペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷炉心構築時の炉心装荷変化を示す模式図である。
図6】本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムに係るペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷炉心装荷を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の上記目的、特徴および利点をより明瞭かつ理解しやすくするために、以下は明細書の添付図面と併せて本発明の具体的な実施形態を詳細に説明するが、記載された実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、その全てではないことは明らかである。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的労力を要することなく得られた他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0020】
本発明の完全な理解を容易にするために、多くの具体的な詳細を以下に説明するが、本発明は、本明細書に記載したものとは異なる他の方法で実施することもでき、当業者であれば、本発明の趣旨から逸脱することなく同様の拡張を行うことができ、したがって本発明は、以下に開示する具体的な実施例によって限定されるものではない。
【0021】
また、本明細書で使用される「一実施例」または「実施例」とは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得る特定の特徴、構造または特性を指す。本明細書の異なる所に現れる「一実施例において」という言葉は、すべて同じ実施例を指すものではなく、他の実施例とは別個または選択的に相互に排他的な実施例でもない。
【0022】
本発明を模式図と併せて詳細に説明し、本発明の実施例を詳述する際、説明を容易にするために、装置の構造を示す断面図は、通常の縮尺によらずに部分的に拡大され、しかも前記模式図は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。なお、実際の制作中、長さ、幅および深さの3次元的な空間寸法を含むべきである。
【0023】
また、本発明の記述において、説明されるように、「上、下、内、外」などの用語は、添付図面に示されたものに基づく方位または位置関係を示し、本発明の説明を容易にし簡略化することのみを意図しており、言及された装置または要素が特定の方位を有し、特定の方位で構造および操作しなければならないことを指示または示唆するものではなく、したがって本発明の限定として理解すべきではない。さらに、「第1、第2または第3」という用語は、目的を説明するためのものに過ぎず、相対的な重要度を指示または示唆するものとして理解すべきではない。
【0024】
本発明において、「取付、接続、連結」という用語は別途の規定や限定がない限り、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続されてもよく、着脱可能に接続または一体に接続されてもよいが、機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよいが、直接的に接続されてもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいが、両部材の内部連通であってもよい。当業者であれば、実際の状況に応じて本出願における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0025】
実施例1
図1図6を参照し、本発明の一実施例は、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法を提供し、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の燃料要素は、従来の加圧水型原子炉の燃料集合体とは異なり、一般に直径6cmの球形要素(図2を参照)であり、炉心全体にはこのような燃料要素が数万から数十万個配置されており、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の炉心装荷と初装荷炉心の構築プロセスの模式図を図3図6に示す。その目的として、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷の混合燃料装荷量を増加させ、初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法を提案し、黒鉛球量の低減を達成するとともに、初装荷炉心構築段階における運転出力レベルを増加させ、初装荷炉心の構築時間を短縮し、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の経済性を大幅に改善する。具体的なステップは以下のS1~S3を含む。
【0026】
S1:各集合体の材料と構造パラメータに基づいて、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの物理計算モデルを構築する。なお、
各集合体の材料と構造パラメータには、炉心の直径と高さ、燃料要素の装荷量と富化度、および制御棒、吸収球、黒鉛炉内部材、炭素炉内部材、金属炉内部材の材料と構造パラメータが含まれる。
【0027】
さらに、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心の構築プロセスは、加圧水型原子炉とは異なり、炉心に黒鉛球敷設層や混合燃料などの異なる装荷領域が存在し、異なる装荷領域の高さが徐々に変化し(図3図6に示すように)、プロセス全体が非常に複雑であるため、プロセス全体を解析・計算するための正確な物理計算モデルを構築する必要がある。
【0028】
説明されるように、物理計算モデルを構築することは、
径方向において炉心の活性領域を断面積が等しい複数の直線状流路に分割し、直線状流路は軸方向に中心からエッジの順に順次積層することと、
原子炉全体を体積が等しい複数の「スペクトルゾーン」に分割し、エネルギースペクトル計算と燃料サイクルシミュレーションの基本単位として、黒鉛球敷設層、混合燃料要素を上から下へ軸方向に層ごとに流動させ、径方向の直線状流路間に横流がないことを仮定し、炉心球流動のシミュレーションと物理計算モデルの構築を実現することと、
物理計算モデルが構築された後、計算データに基づいて、炉心の安全パラメータに対する混合球比、運転出力、第一次回路流量、燃料要素の富化度、サイクル数の影響を評価し、感度パラメータを得て、感度係数に基づいて実現可能な可燃性毒物添加スキームを選択することと、を含む。
【0029】
S2:可燃性毒物を黒鉛球、燃料要素またはその両方に添加し、物理計算モデルを用いて実行可能な可燃性毒物添加スキームを選択する。なお、
ペブルベッド型高温ガス冷却炉の場合、初装荷で装荷されるのは全て新しい燃料要素であるため、核分裂性毒物が存在せず、臨界達成に必要な装荷量はわずかであり、停止マージンの安全要件と相まって、初期全装荷時の混合燃料装荷は原子炉の活性部の一部に過ぎず(図4を参照)、下部には純黒鉛球敷設層を加える必要がある。黒鉛球敷設層が高ければ、その中の黒鉛球を全て取り出すのに時間がかかり、すなわち、初装荷炉心の構築時間が長くなる。したがって、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初期全装荷の混合燃料装荷量を増加させ、純黒鉛球敷設層の高さを低減させることで、初装荷炉心の構築時間を短縮することができる。
【0030】
中国国内で建設されているペブルベッド型高温ガス冷却炉は、HTR-10であれHTR-PMであれ、可燃性毒物を使用していない。可燃性毒物は、原子炉の初装荷に含まれる過剰な反応度(excess reactivity)の大部分を打ち消す役割を果たす。ペブルベッド型高温ガス冷却炉の場合、直感的に言えば、可燃性毒物を添加することで、元の炉心装荷に一定の負の反応度を導入し、過剰な反応度(excess reactivity)を低下させ、それによって初期全装荷の混合燃料装荷量を増加させる。
【0031】
具体的には、可燃性毒物の負の反応度の計算は、
ここで、
は高速中性子増倍率、
は脱出共鳴吸収確率、
は熱中性子利用係数、
は実効核分裂中性子数、
は減速非漏洩確率、
は拡散非漏洩確率を示し、
混合燃料の装荷が一定の場合、炉心に可燃性毒物を添加すると、可燃性毒物が中性子の一部を吸収し、吸収された全ての熱中性子の割合が増加するため、熱中性子利用係数が低下し、炉心の反応度が低下し、その式は、
ここで、
は炉心の反応度を示し、
なお、黒鉛球または燃料要素、あるいはその両方に可燃性毒物を加えることについて、原子炉内で物理的に可能である。黒鉛球は、初装荷炉心の構築プロセスにおいて炉心から直接取り出され(サイクルを行うために部分的に原子炉に再投入されることもある)、その後の原子炉運転に与える影響が燃料要素(一般に炉心を複数回通過する)よりもはるかに小さく、可燃性毒物のペナルティを免れるか最小限に抑えることができることを考慮すると、黒鉛球に可燃性毒物を添加することが好ましい。もちろん、具体的な物理計算結果および運転上の要件に応じて、可燃性毒物を燃料要素やその両方に加えることもできる。
【0032】
なお、可燃性毒物の添加量は、多すぎても少なすぎてもダメで、多すぎると、炉心の活性部に混合燃料を満載しても臨界できず、少なすぎると、混合燃料装荷量を増加させる効果は限られ、即ち、物理計算モデルによって計算して適切な装荷量を選択する。
【0033】
S3:実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、かつ安全性評価の結果に基づいて最適な可燃性毒物添加スキームを選択する。なお、プロセスの安全性評価は、
選択された可燃性毒物添加スキームのそれぞれについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、可燃性毒物添加スキームの全プロセスが原子炉安全解析報告書で指定された安全パラメータの要件を満たしていること、およびいかなる運転条件下でも安全限界を超えないことを確認することを含み、
原子炉安全解析報告書で指定された安全パラメータには、原子炉の第一次回路圧力、燃料要素の最高温度、最大単一球出力、入口・出口温度および最大アンロード燃焼度(discharge burnup)が含まれる。
【0034】
さらに、最適な可燃性毒物添加スキームの選択は、
安全性評価に合格した実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、燃料の経済性、安全裕度、初装荷炉心の構築時間、原子炉の運転出力レベル、装荷・取出速度を総合的に考慮して、最適な可燃性毒物添加スキームを決定することを含む。
【0035】
説明されるように、本発明によって提供されるペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムでは、黒鉛球敷設層の高さを減少させ、即ち、黒鉛球量を低減することで、黒鉛球の調達コストを大幅に削減し、発電所への投資を節約し、経済性を向上させ、同時に、黒鉛球の需要を減少させ、初装荷炉心からの黒鉛球の取出数を低減し、初装荷炉心の構築時間を大幅に短縮し、さらに、本発明では初期全装荷の混合燃料の装荷量を増加させ、初期原子炉の構築プロセスの出力レベルを高め、装荷・取出速度を増加させ、初装荷炉心の構築時間をさらに低減し、発電所の試運転期間を短縮し、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の経済性を大幅に向上させる。
【0036】
本発明で開示される第2態様は、
ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮するシステムを提供し、
各集合体の材料と構造パラメータに基づいて、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の初装荷および初装荷炉心構築工程の物理計算モデルを構築するために使用されるモデル構築ユニットと、
可燃性毒物を黒鉛球、燃料要素またはその両方に添加し、物理計算モデルを用いて実行可能な可燃性毒物添加スキームを選択するために使用される添加スキーム選択ユニットと、
実現可能な可燃性毒物添加スキームについて、初装荷および初装荷炉心の構築プロセスの安全性評価を実施し、かつ安全性評価の結果に基づいて最適な可燃性毒物添加スキームを選択するために使用される評価・選択ユニットと、を含む。
【0037】
本発明で開示される第3態様は、
設備を提供し、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、プロセッサは、メモリに記憶された命令を呼び出して、前述のいずれか1項の方法を実行するように構成される。
【0038】
本発明で開示される第4態様は、
その上にコンピュータプログラム命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、
コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されるときに、前述のいずれか1項の方法を実現する。
【0039】
本発明は、方法、装置、システムおよび/またはコンピュータプログラム製品であり得、コンピュータプログラム製品は、本発明の各態様を実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令が記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。
【0040】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行設備によって使用される命令を保持・記憶することができる有形設備であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気的記憶装置、磁気的記憶装置、光学的記憶装置、電磁気的記憶装置、半導体記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせとすることができるが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)としては、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的エンコーディングデバイス、その上に命令が記憶されるパンチカードまたは溝内隆起構造、および前述の任意の好適な組み合わせが挙げられる。本明細書で使用するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、無線電波やその他の自由に伝播する電磁波、導波管やその他の伝送媒体を介して伝播する電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを介した光パルス)、または電線を介して伝送される電気信号などの一過性の信号そのものとして解釈されるものではない。
【0041】
実施例2
本実施例は、実施例1と異なる点として、本方法で使用される技術効果を検証・説明するために、ペブルベッド型高温ガス冷却初装荷炉心の構築プロセスを短縮する方法およびシステムの検証試験を提供する。
【0042】
本実施例では、高温ガス冷却炉原子力発電所の実証プロジェクトHTR-PMを例に挙げて、初期装荷前の炉心下部の純黒鉛球敷設層は約6m、純黒鉛球は約24万個である。初装荷炉心の構築は、この24万個の黒鉛球を徐々に取出し、同じ数の混合燃料に置き換えることである。HTR-PM燃料装荷・取出システムの取出能力は、6000要素/日であるため、初装荷炉心装荷完了までの時間は、約24万/6000=40日となる。
【0043】
初装荷炉の混合燃料装荷量を増やし、それに対応して純黒鉛球の装荷量を減少すれば、初装荷炉心の構築時間を大幅に短縮でき、例えば、混合燃料装荷量を12万個増やせば、12万/6000=20日短縮でき、こうして、スケジュール的にも経済的にもかなりのメリットがある。したがって、本発明によって提供される方法では、黒鉛球敷設層の高さを減少させ、即ち、黒鉛球量を低減することで、黒鉛球の調達コストを大幅に削減し、発電所への投資を節約し、経済性を向上させ、同時に、黒鉛球の需要を減少させ、初装荷炉心からの黒鉛球の取出数を低減し、初装荷炉心の構築時間を大幅に短縮し、さらに、本発明では初期全装荷の混合燃料の装荷量を増加させ、初期原子炉の構築プロセスの出力レベルを高め、装荷・取出速度を増加させ、初装荷炉心の構築時間をさらに低減し、発電所の試運転期間を短縮し、ペブルベッド型高温ガス冷却炉の経済性を大幅に向上させる。
【0044】
なお、上述した実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではなく、好ましい実施例を参照しながら本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、本発明の技術的解決手段の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決手段に対して修正または同等の置換を行うことができ、これらの修正または置換は、本発明の特許請求の範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6